説明

低温遠赤外線足湯治療器

【課題】本発明は、家庭用/一般用サウナ室において、遠赤外線、マイナスイオン及び放射線による岩盤浴効果と炭酸泉による足湯効果との相乗効果を促す低温遠赤外線足湯治療器を提供する。
【解決手段】本発明の低温遠赤外線足湯治療器は、木造の組立ユニット式の筺体を形成し、一側面に出入口のドア3が形成され、天井面には自然換気用の換気口4と強制換気用の換気ダクト5が形成されている低温サウナ室1において、前記低温サウナ室1の内部には、後側面7に沿ってベンチシート9が設けられ、該ベンチシート9は身体の背骨曲線に一致する座席曲面に形成され、前記ベンチシート9の座席曲面には座席曲面に一致するすのこ10が固定され、さらに前記ベンチシート9の手前には、足湯のための炭酸泉浴槽11が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠赤外線、マイナスイオン及び放射線による岩盤浴効果と炭酸泉による足湯効果との相乗効果を促す低温遠赤外線足湯治療器に関する。
【背景技術】
【0002】
主に病弱な人や病気治療の人を対象に、使用者が清浄な室内環境のもとで楽な姿勢でリラックスして、短時間により効果的に血流を活発化させて新陳代謝を促進させ、体内の活性化を図ることができる血流促進用サウナ室が知られている(特許文献1を参照)。
この公知技術は、出入口に開閉可能なる密閉ドアを備えた中空なる一人用のサウナ室本体に、新鮮な空気をサウナ室本体内に供給できかつサウナ室本体内の汚れた空気を室外に排気できる送・排気手段を設けると共に、サウナ室本体内を所望の温度にする保温手段を設け、更に、サウナ室本体内にヒーターによって液体を加熱して所望温度に保温できるようにした複数の液体貯溜槽を備えた背もたれ付き椅子を設け、上記送・排気手段、保温手段及び液体貯溜槽内の液体温度を制御できる制御装置を設け、更に、上記背もたれ付き椅子の座面並びに背もたれ面に耐熱性フイルムで被覆したシート状発熱ヒーターを設けた血流促進用のサウナ室であって、上記のサウナ室本体の内面の所望個所に通電により発熱する面状発熱体を設けた血流促進用サウナ室である。
【0003】
さらに、家庭で使用する足浴槽と、足浴槽を設置したサウナ及びシャワー室が知られている(特許文献2を参照)。
この公知技術は、床部と、該床部の一外周縁に立設した壁面と、前記床部と壁面の両側に隣接して立設した側板とから容器状に形成され、前記壁面が椅子の前面上端に回転軸を介して連結されてなる足浴槽であって、前記壁面には湯水の噴出孔が、前記床部には湯水の噴出孔と振動体がそれぞれ設けられると共に、前記回転軸を軸にして駆動体で回転自在になされている足浴槽と、前記足浴槽がサウナ及びシャワー室に設置されて、足浴槽の排水が浴室の排水口にて排水できるようになされている足浴槽付きサウナ及びシャワー室である。
【0004】
また、本出願人は、サウナ浴室内の腰掛け部や床面上に設置させ、遠赤外線を発生させて岩盤浴効果を発揮するサウナ用すのこを開発した(特許文献3を参照)。
この公知技術は、溶岩石等の鉱石が落ちない隙間を開けて細長板を多数並列に並べ、該細長板を連結するように横断方向に両端部と中間部分に桟木を渡してビス等で固定し、前記桟木間の仕切部に溶岩石等の鉱石を並べ、上部を塞ぐように簾の子桟を溶岩石等の鉱石が落ちない隙間を開けて多数並列に並べ、前記桟木に前記簾の子桟をビス等で固定したサウナ用すのこである。
【0005】
さらに、本出願人は、浴槽水の殺菌効果を維持しつつ炭酸泉を浴槽施設に循環させる炭酸泉浴槽循環装置を開発した(特許文献4を参照)。
この公知技術は、火山岩からなる石板を有する浴槽と、該浴槽から循環する温水から毛やゴミを除去するヘヤーキャッチャーと、該ヘヤーキャッチャーの下流に設けた濾過器と、該濾過器からの温水を一次側給湯管の高温水と熱交換する熱交換器と、炭酸ガスボンベからの炭酸ガスにより炭酸泉を形成する炭酸泉形成装置から構成され、前記浴槽から前記ヘヤーキャッチャー、前記濾過器、前記熱交換器、前記浴槽へ循環ポンプを介して循環させる循環管路が形成されると共に、前記熱交換器をバイパスする炭酸泉形成装置を介装されたバイパス管路が分岐形成された炭酸泉浴槽循環装置である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−45185号公報
【特許文献2】特開2000−51108号公報
【特許文献3】実用新案登録第3145093号公報
【特許文献4】実用新案登録第3144082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、家庭用/一般用サウナ室において、遠赤外線、マイナスイオン及び放射線による岩盤浴効果と炭酸泉による足湯効果との相乗効果を促す低温遠赤外線足湯治療器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の低温遠赤外線足湯治療器は、木造の組立ユニット式の筺体を形成し、一側面に出入口のドアが形成され、天井面には自然換気用の換気口と強制換気用の換気ダクトが形成されている低温サウナ室において、前記低温サウナ室の内部には、後側面に沿ってベンチシートが設けられ、該ベンチシートは身体の背骨曲線に一致する座席曲面に形成され、前記ベンチシートの座席曲面には座席曲面に一致するすのこが固定され、さらに前記ベンチシートの手前には、足湯のための炭酸泉浴槽が設けられるものである。
前記すのこは、ベンチシートの座席曲面に一致するように曲げ木加工された基板と該基板から空間を開けて設けられる横桟木とからなり、前記空間には溶岩石又は十和田石が収納される。
前記空間に溶岩石が収納される場合には、前記基板の上に収納した溶岩石が移動しないように仕切枠を形成し、前記基板の上に断熱シート、さらに前記断熱シートの上に温熱シートを固定し、該温熱シートの上に前記溶岩石が載るように形成する。
前記空間に十和田石が収納される場合には、前記基板の上に断熱シート、さらに前記断熱シートの上に温熱シートを固定し、該温熱シートの上に前記十和田石を載せ、接着剤により前記十和田石と横桟木を接着して固定する
【発明の効果】
【0009】
本発明の低温遠赤外線足湯治療器は、木造の組立ユニット式の筺体を形成し、一側面に出入口のドアが形成され、天井面には自然換気用の換気口と強制換気用の換気ダクトが形成されている低温サウナ室において、前記低温サウナ室の内部には、後側面に沿ってベンチシートが設けられ、該ベンチシートは身体の背骨曲線に一致する座席曲面に形成され、前記ベンチシートの座席曲面には座席曲面に一致するすのこが固定され、さらに前記ベンチシートの手前には、足湯のための炭酸泉浴槽が設けられるため、遠赤外線、マイナスイオン及び放射線による岩盤浴効果と炭酸泉による足湯効果との相乗効果を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の低温遠赤外線足湯治療器のサウナ室一部を切り開いた説明図である。
【図2】すのこ及び炭酸泉浴槽を、サウナ室を省略して示す右側面図である。
【図3】すのこ(a)溶岩石、(b)十和田石の拡大一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の低温遠赤外線足湯治療器の一実施例を添付図面に基づいて、以下に説明する。
図1に示すように、低温サウナ室1は、木造の組立ユニット式の筺体を形成し、一側面2に出入口のドア3が形成され、天井面4には自然換気用の換気口5と強制換気用の換気ダクト6が形成されている。
前記低温サウナ室1の内部には、後側面7に沿って立設された背板8と該背板8に固定されたベンチシート9が設けられ、該ベンチシート9は身体の背骨曲線に一致する座席曲面に形成され、前記ベンチシート9にはベンチの座席曲面に一致するすのこ10が設けられる。
そして、前記ベンチシート9の手前には、足湯のための略ベンチ横幅の直方体容器の炭酸泉浴槽11が設けられる。
【0012】
図2に示すように、前記ベンチシート9は、座部と背もたれ部とが連続する座席曲線となっており、全体として上向きに寝転がる姿勢ができるようになっている。そして、前記ベンチシート9の座席表面上にベンチシート9の座席曲面に一致するすのこ10が固定される。
前記すのこ10は、ベンチシート9の座席曲面に一致するように曲げ木加工された基板12と該基板12から空間を開けて設けられる横桟木13とからなり、図3に示すように、前記空間には、溶岩石14又は十和田石15が収納される。
図3(a)の溶岩石14の場合には、前記基板12の上に収納した溶岩石14が移動しないように仕切枠16を形成し、前記基板12の上に断熱シート17、さらに前記断熱シート17の上に温熱シート18を固定し、該温熱シート18の上に前記溶岩石14が載るように形成する。
図3(b)の十和田石15の場合には、前記基板12の上に断熱シート17、さらに前記断熱シート17の上に温熱シート18を固定し、該温熱シート18の上に前記十和田石15を載せ、接着剤により前記十和田石15と横桟木13を接着して固定する。
図1に示すように、前記炭酸泉浴槽11には炭酸泉形成装置19から炭酸泉が供給され、前記炭酸泉形成装置19では炭酸ガスボンベ20から圧力調整器21を介して炭酸ガスが供給され、また水道水管22と湯沸器の熱水管23が温度調整器24を介して温水50℃が供給され、前記炭酸泉形成装置19において温水に炭酸ガスが混合されて炭酸泉が形成される。
【0013】
次に、本発明の低温遠赤外線足湯治療器の操作動作を添付図面に基づいて、以下に説明する。
バスローブ等の浴用衣で、又は普段着衣のままで素足となって図1に示すドア3より低温サウナ室1に入室する。
そのままベンチシート9のすのこ10に腰掛け、両足を炭酸泉浴槽11に浸し、仰向けに前記すのこ10に寝転がる。
前記すのこ10には温熱シート18により溶岩石14又は十和田石15が加熱されており、前記溶岩石14又は前記十和田石15からは遠赤外線、マイナスイオン及び放射線の放出による岩盤浴効果が発生する。
図3に示すように、前記温熱シート18の裏側(下側)に断熱シート17を固定しているので、温熱シート18の熱は効率良く溶岩石14又は十和田石15に伝熱され、ベンチシート9側への熱は断熱シート17により遮断される。
一方、図1に示すように、前記炭酸泉形成装置19から炭酸泉浴槽11に炭酸泉が供給され、両足は炭酸泉浴槽11に浸しているので、両足は炭酸泉で温められるので血液の循環を良くし、全身の新陳代謝がよくなる。
低温サウナ室1は、密室となるので炭酸ガスが充満する恐れがあるが、天井面4に設けた換気口5から自然換気され、これで不十分の場合には換気装置(図示せず)を作動させて換気ダクト6から強制換気させることが出来る。
【符号の説明】
【0014】
1 低温サウナ室
2 一側面
3 ドア
4 天井面
5 換気口
6 換気ダクト
7 後側面
8 背板
9 ベンチシート
10 すのこ
11 炭酸泉浴槽
12 基板
13 横桟木
14 溶岩石
15 十和田石
16 仕切枠
17 断熱シート
18 温熱シート
19 炭酸泉形成装置
20 炭酸ガスボンベ
21 圧力調整器
22 水道水管
23 熱水管
24 温度調整器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
木造の組立ユニット式の筺体を形成し、一側面に出入口のドアが形成され、天井面には自然換気用の換気口と強制換気用の換気ダクトが形成されている低温サウナ室において、前記低温サウナ室の内部には、後側面に沿ってベンチシートが設けられ、該ベンチシートは身体の背骨曲線に一致する座席曲面に形成され、前記ベンチシートの座席曲面には座席曲面に一致するすのこが固定され、さらに前記ベンチシートの手前には、足湯のための炭酸泉浴槽が設けられることを特徴とする低温遠赤外線足湯治療器。
【請求項2】
前記すのこは、ベンチシートの座席曲面に一致するように曲げ木加工された基板と該基板から空間を開けて設けられる横桟木とからなり、前記空間には溶岩石又は十和田石が収納されることを特徴とする請求項1記載の低温遠赤外線足湯治療器。
【請求項3】
前記空間に溶岩石が収納される場合には、前記基板の上に収納した溶岩石が移動しないように仕切枠を形成し、前記基板の上に断熱シート、さらに前記断熱シートの上に温熱シートを固定し、該温熱シートの上に前記溶岩石が載るように形成することを特徴とする請求項2記載の低温遠赤外線足湯治療器。
【請求項4】
前記空間に十和田石が収納される場合には、前記基板の上に断熱シート、さらに前記断熱シートの上に温熱シートを固定し、該温熱シートの上に前記十和田石を載せ、接着剤により前記十和田石と横桟木を接着して固定することを特徴とする請求項2記載の低温遠赤外線足湯治療器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−83445(P2011−83445A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−238828(P2009−238828)
【出願日】平成21年10月16日(2009.10.16)
【出願人】(508168088)有限会社 開商 (1)
【Fターム(参考)】