説明

作業台

【課題】組立て作業を容易且つ確実に行い得ると共に構造的安定性に優れる作業台を提供する。
【解決手段】天板5を支持する天板支持台2は、一対の側部脚枠体6,6を具え、側部脚枠体6は、前後の脚柱11,12が前後連結杆14で連結されている。前にある左右の脚柱11,11の上部15,15が前の左右連結杆7で連結され、後にある左右の脚柱12,12の上部15,15が後の左右連結杆9で連結されている。前後の左右連結杆7,9は、その両端部分に、脚柱11,12の上部15を嵌入させる脚柱嵌入凹部67を有する。引寄せ連結杆10が、左右の側部脚枠体6,6を引寄せることにより、脚柱11,12の上部15が、脚柱嵌入凹部67を構成する外当接片43と内当接片47に当接した係合状態となる。これにより、左右の側部脚枠体6,6の前後の脚柱11,12の立設状態が保持され、該保持は1本の連結ボルト72で安定化される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、簡易且つ確実に組立てることができると共に構造的安定性に優れる作業台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
工場等で使用されている組立式の作業台の一例としては、特開2004−97318号等が開示するものが提案されている。該組立作業台aは、図27(A)に示すように、天板bを支持する天板支持台cを有し、該天板支持台cは、左右両側に対向状態で立設される一対の側部脚枠体d,dを具えるものであった。該側部脚枠体dは、図27(B)に示すように、前後の脚柱e,fの向き合う上部g,gの内面部h,h相互が上の前後連結杆jで連結され、該上の前後連結杆jの端部kと該内面部hとは溶接されると共に、該前後の脚柱e,fの向き合う下部m,mの内面部n,n相互が下の前後連結杆pで連結され、該下の前後連結杆pの端部qと該内面部nとは溶接されていた。
【0003】
そして、該左右の側部脚枠体d,dの前後に位置する脚柱e,e、f,fの上部g,g、g,g相互が、前後の左右連結杆r,rで連結されており、該前後の左右連結杆r,sと、対応する前後の脚柱e,fの上部g,gとは、2本の固定ボルトt,tを用いて固定されていた。このボルト固定を、前の脚柱e,e相互の連結に代表させて説明すれば、図28に示すように、前の左右連結杆rの夫々の両端部分に、前後の脚柱e,fの上部g,gの前面uに当接し得る固定片wを突設し、該固定片wの上下にボルト孔x,xを設ける一方、該前面uの上下にネジ孔y,yを設けておき、該固定片wを該前面u、該後面vに当接して該ボルト孔xとネジ孔yとを位置合わせした状態で、該前面uの該ボルト孔xに前記固定ボルトtを挿通し、該固定ボルトtをネジ孔yに螺合し締め付けることにより、前後の左右連結杆rの固定片wを脚柱eにボルト固定するものであった。
【0004】
かかる構成を有する作業台は、前記固定片wを2本の固定ボルトt,tを用いて脚柱e,fに固定する構成を採用していたため、脚柱e,fに対する固定片wの取り付けを1本の固定ボルトtで行うのとは異なり、該脚柱e,fがボルトの軸心回りに回転する恐れはなく、前後の左右連結杆r,sと前後の脚柱e,fとを安定状態で連結できる利点があった。
【0005】
しかしながら、かかる作業台によるときは、このように締め付けられた固定ボルトの緩みが、直ちに、脚柱e,fの取付け部分のガタツキの原因となる問題があった。又、前記ボルト固定のためには、前記左右連結杆r,sの両端に設けられている固定片w,wの夫々を、対応の脚柱e,fの上部gの前面u又は後面vに当接させ、ボルト孔xとネジ孔yとを正しく位置合わせし、その状態を保持しつつ、2本の固定ボルトt,tの夫々を、前記ボルト孔xに挿通し前記ネジ孔yに螺合し締め付けなければならず、作業台の組立てに手間を要する問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−97318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、組立て作業を容易且つ確実に行い得ると共に、構造的安定性に優れる作業台の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用する。
即ち本発明に係る作業台の第1の態様は、天板支持台の上に天板が取り付けられてなる作業台であって、該天板支持台は、左右対向して立設される一対の側部脚枠体を具え、該側部脚枠体は、前後の脚柱相互が前後連結杆で連結されており、又、該左右の側部脚枠体の内の前に位置する左右の脚柱相互が前の左右連結杆で連結されると共に、後に位置する左右の脚柱相互が後の左右連結杆で連結されており、又、左右の側部脚枠体が引寄せ連結杆で連結されるようになされており、前記前の左右連結杆の両端部分には、前記前の脚柱の上端を覆う上端被覆片と該前の脚柱の上部の前面に当接し得る前当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接し得る外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接でき且つ前記外当接片の下端よりも下方に位置する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記前当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記前の脚柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されている。又、前記後の左右連結杆の両端部分には、前記後の脚柱の上端を覆う上端被覆片と、該後の脚柱の上部の後面に当接し得る後当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接し得る外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接でき且つ前記外当接片の下端よりも下側に存する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記後当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記後の脚柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されている。又、前記引寄せ連結杆は、前記左右の側部脚枠体の夫々の前後の脚柱の上部が前記前後の脚柱嵌入凹部に嵌入された状態で、前記左右の側部脚枠体を互いに向き合う方向に引き寄せるように、その両端部分が前記左右の側部脚枠体に連結されることにより、前記前の左右連結杆の前記前当接片が前記前面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接し、又、前記後の左右連結杆の前記後当接片が前記後面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接して、左右の側部脚枠体の前記前後の脚柱が立設状態で保持されるようになされ、該保持状態で、前記前当接片と前記前の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されると共に、前記後当接片と前記後の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されることを特徴とするものである。
【0009】
本発明に係る作業台の第2の態様は、天板支持台の上に天板が取り付けられてなる作業台であって、該天板支持台は、左右対向して立設される一対の側部脚枠体を具え、該側部脚枠体は、前後の脚柱相互が前後連結杆で連結されており、又、該左右の側部脚枠体の内の前に位置する左右の脚柱相互が前の左右連結杆で連結されると共に、後に位置する左右の脚柱相互が後の左右連結杆で連結されており、又、左右の側部脚枠体相互が引寄せ連結杆で連結されるようになされており、前記前の左右連結杆の両端部分には、前記前の脚柱の上端を覆う上端被覆片と、該前の脚柱の上部の前面に当接でき、且つ該上端被覆片の前縁で下方に向けて直角に屈曲形成された前当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接でき且つ前記上端被覆片の先端で下方に向けて直角に屈曲形成された外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接できると共に前記外当接片の下端よりも下方に位置する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記前当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記前の支柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されている。又、前記後の左右連結杆の両端部分には、前記後の脚柱の上端を覆う上端被覆片と、該後の脚柱の上部の後面に当接でき且つ該上端被覆片の後縁で下方に向けて直角に屈曲形成された後当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接でき且つ前記上端被覆片の先端で下方に向けて直角に屈曲形成された後当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接でき且つ前記上端被覆片の先端で下方に向けて直角に屈曲形成された外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接できると共に前記外当接片の下端よりも下方に位置する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記後当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記後の支柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されている。又、前記引寄せ連結杆は、前記左右の側部脚枠体の夫々の前後の脚柱の上部が前記前後の脚部嵌入凹部に嵌入された状態で、前記左右の側部脚枠体を互いに向き合う方向に引き寄せるように、その両端部分が前記左右の側部脚枠体に連結されることにより、前記前の左右連結杆の前記前当接片が前記前面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接し、又、前記後の左右連結杆の前記後当接片が前記後面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接して、左右の側部脚枠体の前記前後の脚柱が立設状態で保持されるようになされ、該保持状態で、前記前当接片と前記前の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されると共に、前記後当接片と前記後の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されることを特徴とするものである。
【0010】
本発明に係る作業台の第3の態様は、天板支持台の上に天板が取り付けられてなる作業台であって、該天板支持台は、左右対向して立設される一対の側部脚枠体を具え、該側部脚枠体は、前後の脚柱の向き合う上部相互が上の前後連結杆で連結され、該前後脚柱の向き合う下部相互が下の前後連結杆で連結されており、又、該左右の側部脚枠体の内の前に位置する左右の脚柱の上部相互が前の左右連結杆で連結されると共に、後に位置する左右の脚柱の上部相互が後の左右連結杆で連結されており、又、左右の側部脚枠体が引寄せ連結杆で連結されるようになされており、前記前の左右連結杆の両端部分には、前記前の脚柱の上端を覆う上端被覆片と該前の脚柱の上部の前面に当接し得る前当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接し得る外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接でき且つ前記外当接片の下端よりも下方に位置する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記前当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記前の脚柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されている。又、前記後の左右連結杆の両端部分には、前記後の脚柱の上端を覆う上端被覆片と、該後の脚柱の上部の後面に当接し得る後当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接し得る外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接でき且つ前記外当接片の下端よりも下側に存する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記後当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記後の脚柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されている。又、前記引寄せ連結杆は、前記左右の側部脚枠体の夫々の前後の脚柱の上部が前記前後の脚柱嵌入凹部に嵌入された状態で、前記左右の側部脚枠体を互いに向き合う方向に引き寄せるように、その両端部分が前記左右の側部脚枠体に連結されることにより、前記前の左右連結杆の前記前当接片が前記前面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接し、又、前記後の左右連結杆の前記後当接片が前記後面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接して、左右の側部脚枠体の前記前後の脚柱が立設状態で保持されるようになされ、該保持状態で、前記前当接片と前記前の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されると共に、前記後当接片と前記後の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されることを特徴とするものである。
【0011】
本発明に係る作業台の第4の態様は、天板支持台の上に天板が取り付けられてなる作業台であって、該天板支持台は、左右対向して立設される一対の側部脚枠体を具え、該側部脚枠体は、前後の脚柱の向き合う上部相互が上の前後連結杆で連結されており、該前後の脚柱の向き合う下部相互が下の前後連結杆で連結されており、又、該左右の側部脚枠体の内の前に位置する左右の脚柱の上部相互が前の左右連結杆で連結されると共に、後に位置する左右の脚柱の上部相互が後の左右連結杆で連結されており、又、左右の側部脚枠体相互が引寄せ連結杆で連結されるようになされており、前記前の左右連結杆の両端部分には、前記前の脚柱の上端を覆う上端被覆片と、該前の脚柱の上部の前面に当接でき、且つ該上端被覆片の前縁で下方に向けて直角に屈曲形成された前当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接でき且つ前記上端被覆片の先端で下方に向けて直角に屈曲形成された外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接できると共に前記外当接片の下端よりも下方に位置する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記前当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記前の支柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されている。又、前記後の左右連結杆の両端部分には、前記後の脚柱の上端を覆う上端被覆片と、該後の脚柱の上部の後面に当接でき且つ該上端被覆片の後縁で下方に向けて直角に屈曲形成された後当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接でき且つ前記上端被覆片の先端で下方に向けて直角に屈曲形成された後当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接でき且つ前記上端被覆片の先端で下方に向けて直角に屈曲形成された外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接できると共に前記外当接片の下端よりも下方に位置する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記後当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記後の支柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されている。又、前記引寄せ連結杆は、前記左右の側部脚枠体の夫々の前後の脚柱の上部が前記前後の脚部嵌入凹部に嵌入された状態で、前記左右の側部脚枠体を互いに向き合う方向に引き寄せるように、その両端部分が前記左右の側部脚枠体に連結されることにより、前記前の左右連結杆の前記前当接片が前記前面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接し、又、前記後の左右連結杆の前記後当接片が前記後面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接して、左右の側部脚枠体の前記前後の脚柱が立設状態で保持されるようになされ、該保持状態で、前記前当接片と前記前の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されると共に、前記後当接片と前記後の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されることを特徴とするものである。
【0012】
前記第3又は第4の作業台において、前記引寄せ連結杆は、連結杆本体の両端部分に、前記左右の側部脚枠体の前記下の前後連結杆の前後方向で見た中間部位を嵌め入れる収容凹部を有するコ字状枠部を具えたものとし、該左右のコ字状枠部に該中間部位を収容することにより、該下の前後連結杆が向き合う方向に弾性的に撓み変形しつつ前記左右の側部脚枠体が互いに向き合う方向に引き寄せられ、前記前の左右連結杆の前記前当接片が前記前面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接し、又、前記後の左右連結杆の前記後当接片が前記後面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接して、左右の側部脚枠体の前記前後の脚柱が立設状態で保持されるように構成するのがよい。
【0013】
この場合、前記コ字状枠部は、前記中間部位の上面に載置される上面部の、左右方向で見た内外の縁で、内外の側片が屈曲形成されたものとして構成するのがよい。
【0014】
前記第1〜第4の何れかの作業台において、前記左右の側部脚枠体の左右の前の脚柱相互及び/又は左右の後の脚柱相互が、該左右の側部脚枠体が互いに向き合う方向に引き寄せられるように前記引寄せ連結杆で連結されるものとし、該引寄せ連結杆で引き寄せられることにより、前記前の左右連結杆の前記前当接片が前記前面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接し、又、前記後の左右連結杆の前記後当接片が前記後面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接して、左右の側部脚枠体の前記前後の脚柱が立設状態で保持されるように構成することもできる。
【0015】
本発明に係る作業台の組立て方法は、前記第1の態様の作業台を組立てる作業台の組立て方法であって、前記天板を裏返しにして作業面に設置した後、該天板の裏面の前後の縁部分に前記前後の左右連結杆を固定し、その固定は、前記前当接片と前記後当接片とが前後方向の外側に位置するように前後の左右連結杆を対向状態として前記上端被覆片を前記裏面に固定して行い、前後対向する前記脚柱嵌入凹部の夫々に、前記側部脚枠体の前後の脚柱の前記上部を、前記前後方向の外側から嵌入し、前記連結ボルトを用いて、前記前当接片と前記上部とを、又、前記後当接片と前記上部とを仮締めして後、前記引寄せ連結杆の両端部分を前記左右の側部脚枠体に連結して該左右の側部脚枠体を互いに向き合う方向に引寄せて、前記前の左右連結杆の前記上部の前面に前記前当接片が当接すると共に、該上部の外面に前記外当接片が当接し、且つ、該上部の内面に前記内当接片が当接した状態とし、且つ、前記後の左右連結杆の前記上部の後面に後当接片が当接すると共に、該上部の外面に前記外当接片が当接し、且つ、該上部の内面に前記内当接片が当接した状態とし、その後、前記連結ボルトを締め付けることを特徴とするものである。
【0016】
本発明に係る作業台の組立て方法の他の態様は、前記第3の態様の作業台を組立てる作業台の組立て方法であって、前記天板を裏返しにして作業面に設置した後、該天板の裏面の前後の縁部分に前記前後の左右連結杆を固定し、その固定は、前記前当接片と前記後当接片とが前後方向の外側に位置するように前後の左右連結杆を対向状態として前記上端被覆片を前記裏面に固定して行い、前後対向する前記脚柱嵌入凹部の夫々に、前記側部脚枠体の前後の脚柱の前記上部を、前記前後方向の外側から嵌入し、前記連結ボルトを用いて、前記前当接片と前記上部とを、又、前記後当接片と前記上部とを仮締めして後、前記引寄せ連結杆の両端部分に設けられている前記コ字状枠部の前記収容凹部に、前記下の前後連結杆の前後方向で見た中間部位を収容することによって、該下の前後連結杆を互いに向き合う方向に引き寄せて、前記前の左右連結杆の前記上部の前面に前記前当接片が当接すると共に、該上部の外面に前記外当接片が当接し、且つ、該上部の内面に前記内当接片が当接した状態とし、且つ、前記後の左右連結杆の前記上部の後面に後当接片が当接すると共に、該上部の外面に前記外当接片が当接し、且つ、該上部の内面に前記内当接片が当接した状態とし、その後、前記連結ボルトを締め付けることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る作業台は前記構成を有するため、構造的に安定した作業台を、作業性よく簡易に組み立てることができる。
これをより具体的に説明すれば、
【0018】
(1) 本発明に係る作業台は、左右両側に対向状態で立設される一対の側部脚枠体と、該側部脚枠体相互を連結でき且つ両端部分に脚柱嵌入凹部を有する前後の左右連結杆と、該左右側部脚枠体相互を互いに向き合う方向に引寄せる引寄せ連結杆と、該側部脚枠体を構成する脚柱の上部と左右連結杆とを連結する1本の連結ボルトとを具えるため、左右の側部脚枠体を構成する夫々の脚柱の上部を脚柱嵌入凹部に嵌入して後、前記引寄せ連結杆で左右の側部脚枠体を向き合う方向に引寄せるだけで、該脚柱嵌入凹部に構成されている外当接片と内当接片の該上部に対する係合作用によって、各脚柱を、自ずから、安定的な立設状態で保持できることとなる。そしてこの立設状態を、1本の連結ボルトで保持できる。
かかることから本発明によるときは、構造的に安定した作業台を簡易に構成できることになる。
【0019】
(2) 本発明に係る作業台によるときは、前記引寄せ連結杆で左右の側部脚枠体を向き合う方向に引寄せるだけで、脚柱嵌入凹部に構成されている外当接片と内当接片の該上部に対する係合作用によって、各脚柱を、自ずから、安定的な立設状態で保持できる。加えて、従来の作業台にあっては、前後連結杆に対して脚柱を取り付けるに際して、各脚柱毎に2本の固定ボルトを必要とし、合計8本の固定ボルトの締め付け作業を必要としたのであるが、本発明によるときは各脚柱について1本の連結ボルトを使用するだけであり、ボルトの締め付け箇所が半減するため、作業台の組立て作業能率を向上させ得る。
かかることから本発明によるときは、構造的に安定した作業台を、作業性よく簡易に組み立てることができることになる。
【0020】
(3) 本発明に係る作業台を構成する引寄せ連結杆が、連結杆本体の両端部分に、前記左右の側部脚柱枠体の前記下の前後連結杆の前後方向で見た中間部位を嵌め入れる収容凹部を有するコ字状枠部を具える場合は、該収容凹部に前記中間部位を嵌め入れさえすれば、自ずから、前記左右の側部脚枠体を向き合う方向に引き寄せることができ、その引き寄せ作業を簡易に行うことができる。そして、前記脚柱嵌入凹部に構成されている外当接片と内当接片の該上部に対する係合作用によって、各脚柱を、安定的な立設状態で保持できることとなる。
【0021】
(4) 又、本発明に係る作業台の製造方法によるときは、前記脚柱の上部を前記脚柱嵌入部に嵌入させる作業及び、左右の側部脚枠体の引寄せ作業を容易且つ確実に行い得ることとなり、安定構造の作業台を能率的に製造できることになる。
該作業台の製造方法において、前記引寄せ連結杆が、連結杆本体の両端部分に、前記左右の側部脚柱枠体の前記下の前後連結杆の前後方向で見た中間部位を嵌め入れる収容凹部を有するコ字状枠部を具える場合は、該収容凹部に前記中間部位を嵌め入れさえすれば、自ずから、前記左右の側部脚枠体を向き合う方向に引き寄せることができ、その引き寄せ作業を簡易に行うことができる。そして、前記脚柱嵌入凹部に構成されている外当接片と内当接片の前記上部に対する係合作用によって、各脚柱を、安定的な立設状態で保持できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る作業台を示す斜視図である。
【図2】その分解斜視図である。
【図3】左右の側部脚枠体を示す斜視図である。
【図4】側部脚枠体を示す正面図である。
【図5】側部脚枠体を示す部分斜視図である。
【図6】側部脚枠体を示す部分斜視図である。
【図7】左右の側部脚枠体が引寄せ連結杆で連結された状態を示す断面図である。
【図8】前の左右連結杆の構成を説明する斜視図である。
【図9】前の左右連結杆の端部分を左右の脚柱の上部に連結した状態を示す斜視図である。
【図10】後の左右連結杆の構成を説明する斜視図である。
【図11】引寄せ連結杆を示す斜視図である。
【図12】引寄せ連結杆の両端側の部分を、該引寄せ連結杆によって連結される左右の側部脚枠体の下の前後連結杆と共に示す斜視図である。
【図13】裏返しされた天板の裏面の前後の縁部分に前後の左右連結杆をビス固定した状態を示す斜視図である。
【図14】前後の側部脚枠体の前の脚柱相互及び後の脚柱相互を前後の左右連結杆で連結する作業工程を説明する斜視図である。
【図15】その側面図である。
【図16】後の脚柱の上部と後当接片とを連結ボルトで連結する作業工程を示す断面図である。
【図17】左右の側部脚枠体相互を引寄せ連結杆で連結する作業工程を示す斜視図である。
【図18】左右の側部脚枠体相互を引寄せ連結杆で連結した状態を示す側面図と、後の脚柱の上部と外当接片、内当接片との係合状態を示す側面図である。
【図19】組立てられた作業台を逆さまの状態で示す斜視図である。
【図20】左右の側部脚枠体を向き合う方向に引寄せる引寄せ連結杆の他の態様をその引寄せ状態と共に示す斜視図と断面図である。
【図21】左右の側部脚枠体を向き合う方向に引寄せる引寄せ連結杆のその他の態様をその引寄せ状態と共に示す斜視図である。
【図22】左右の側部脚枠体を向き合う方向に引寄せる引寄せ連結杆のその他の態様をその引寄せ状態と共に示す部分断面図である。
【図23】左右の側部脚枠体を、前記脚柱で、向き合う方向に引寄せる引寄せ連結杆のその他の態様をその引寄せ状態と共に示す斜視図である。
【図24】左右の側部脚枠体を、前記脚柱で、向き合う方向に引寄せる引寄せ連結杆のその他の態様をその引寄せ状態と共に示す斜視図である。
【図25】左右の側部脚枠体を、前記脚柱で、向き合う方向に引寄せる引寄せ連結杆のその他の態様をその引寄せ状態と共に示す斜視図である。
【図26】前当接片の他の態様を示す斜視図である。
【図27】従来の作業台の一例を示す説明図である。
【図28】その組立て工程を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0023】
図1〜2において本発明に係る作業台1は、平面視で矩形状を呈する天板支持台2の上に、矩形板状を呈する天板5を取り付けてなるものである。該天板5は、本実施例においては、例えば合板を以てなり、平面視で矩形板状を呈すると共に、その上面5aが一連の平滑面に形成されている。そして該天板支持台2は、金属製のものであり、左右両側に対向状態で立設される一対の側部脚枠体6,6と、該左右の側部脚枠体6,6相互を連結する前後の左右連結杆7,9と、該左右の側部脚枠体6,6を互いに向き合う方向に引き寄せる引寄せ連結杆10とを具えるものである。本実施例においては、該天板5の平面視の長辺長さは約1800mmに、その短辺長さは約900mmに設定されている。又、前記天板支持台2の平面視の長辺長さは約1650mmに、その短辺長さは約815mmに、その高さは約720mmに設定されている。
【0024】
前記側部脚枠体6,6は同様の構成を有しており、図3〜4に示すように、前後に所要間隔を置いて(例えば770mmの間隔を置いて)平行して立設される前後の脚柱11,12相互が前後連結杆14で連結されている。本実施例においては、該前後の脚柱11,12の向き合う上部15,15の向き合う面部13,13相互が上の前後連結杆16(前後連結杆14)で連結され、該上の前後連結杆16の端部17と該上部15とは溶接されると共に、該前後の脚柱11,12の向き合う下部18,18の向き合う面部19,19相互が下の前後連結杆20(前後連結杆14)で連結され、該下の前後連結杆20の端部21と該下部18とは溶接されて、剛性の高い鳥居形枠体として構成されている。
【0025】
前記前後の脚柱11,12は、夫々、本実施例においては図4〜6に示すように、その横断面が左右方向に比較的長い矩形状を呈する角筒状に形成されている。又、前記上の前後連結杆16は、垂直片22の下端で水平片23が屈曲形成されたアングル状を呈して前後方向に連続しており、該垂直片22の上端25が前記前後の脚柱11,12の上端26よりも若干上に突出する状態となされ、該垂直片の上端部分は、上方突出片部27とされている。又、前記下の前後連結杆20は、図7に示すように、その横断面が、上下方向に比較的長い矩形状を呈する角筒状に形成されている。又、本実施例においては、図3に示すように、前記前後の脚柱11,12の下端にネジ式高さ調整具29が設けられている。該ネジ式高さ調整具29は、図7に示すように、円板状の座片30の上面の中央部で立設されたネジ軸31が、該脚柱11,12の下端に付設された支持片32に設けられたネジ孔33に螺合されており、該ネジ軸31の該ネジ孔33に対する螺合状態を調整することによって脚柱11,12の高さを調整可能となし得る周知の構成を有している。
【0026】
前記前の左右連結杆7は、図8〜9に示すように、その両端部分34,34に、前記前の脚柱11,11の夫々の上端26(図8)を覆う上端被覆片36と、該前の脚柱11,11の夫々の上部15,15の前面37に当接でき且つ該上端被覆片36の前縁39で下方に向けて直角に屈曲形成された前当接片40と、該上部15の左右方向で見た外面41(図8)に当接でき且つ前記上端被覆片36の先端42で下方に向けて直角に屈曲形成された外当接片43と、該上部15の左右方向で見た内面45に当接できると共に該外当接片43の下端46よりも下方に位置する内当接片47とを具えている。
【0027】
該前の左右連結杆7は、より詳しくは図8に示すように、垂直立片49の上端縁50で、後方に向けて水平に突出する水平突出片51を屈曲形成してなる、左右方向に連続するアングル状を呈しており、該垂直立片49の下端縁52には、後方に突出する水平片部53とその前端縁55で上方に突出する垂直片部56とからなるL字状屈曲片57が設けられている。
【0028】
そして、該前の左右連結杆7の両端部分34,34に関しては、前記L字状屈曲片57が、前記脚柱11の上部15の左右方向幅L1に略等しい長さ分が切除され、L字状の切除端59が前記内当接片47とされている。又、前記垂直立片49の、該切除端59(内当接片47)からの突出部分が前記前当接片40とされている。又、前記水平突出片51の端部分34の後側の部分は、前記上の前後連結杆16の前記垂直片22の、前記上方突出片部27を逃がすために欠切されており、該水平突出片51の端部分34は、該欠切した分だけ幅狭の幅狭水平片部61とされている。そして、該幅狭水平片部61の先端42で、下方に向けて屈曲する屈曲片63が設けられ、該屈曲片63は前記外当接片43とされている。本実施例においては、該屈曲片63の前側の側縁65と前記前当接片40の端部66とは溶接し、該外当接片43を補強するのがよい。これにより、前記上端被覆片36と前記前当接片40と前記外当接片43と前記内当接片47とにより、前記前の脚柱11の上部15を嵌入させる脚柱嵌入凹部67が形成されている。
【0029】
そして、前記前当接片40の左右方向の中間部の稍下側に位置させて、上下に稍長い楕円形状のボルト孔69が設けられると共に、前記前の脚柱11の上部15の前面37には、該上部15を前記脚柱嵌入凹部67に嵌め入れて前記前当接片40を前記前面37に、前記外当接片43を前記外面41に、前記内当接片47を前記内面45に夫々当接させた状態で、該ボルト孔69に位置合わせしてネジ孔71が設けられている。該ボルト孔69は上下に稍長い楕円形状を呈するため、その長さの範囲で製作誤差を吸収でき、図16に示すように、該ボルト孔69を挿通した連結ボルト72を前記ネジ孔71に確実に螺合させて締め付け得るようになされている。又、前記切除端59(内当接片47)の上端73は前記屈曲片63(外当接片43)の下端46よりも下方に位置している。
【0030】
本実施例においては、前記垂直立片49の上下幅が約49mmに設定されると共に前記屈曲片63(外当接片43)の上下幅は約11mmに設定されており、前記水平片部51の前後幅は約33mmに設定されており、該屈曲片63の下端46と前記切除端59(垂直片部56)の上端73との間の間隔は約27mmに設定されている。
【0031】
前記後の左右連結杆9は、図10に示すように、前記前の左右連結杆7と前後対称の形態を有しており、その両端部分77,77に、前記後の脚柱12の上端26を覆う上端被覆片36と、該後の脚柱12,12の夫々の上部15,15の後面80に当接でき且つ該上端被覆片36の後縁81で下方に向けて直角に屈曲形成された後当接片82と、該上部15の左右方向で見た外面41に当接でき且つ前記上端被覆片36の先端42で下方に向けて直角に屈曲形成された外当接片43と、該上部15の左右方向で見た内面45に当接できると共に前記外当接片43の下端46よりも下方に位置する内当接片47とを具えている。その他、図10において、前記前の左右連結杆7におけると同様部分には同一の符号が付されている。
【0032】
又、前記引寄せ連結杆10は、図11〜12、図7に示すように、前記左右の側部脚枠体6,6を互いに向き合う方向に引き寄せるようにその両端部分83,83が前記左右の側部脚枠体6に連結されるものである。より具体的には、横断面が前後方向に比較的長い矩形状を呈する角筒状の連結杆本体85の両端面86,86に、前記下の前後連結杆20の前後方向で見た中間部位(本実施例においては中央部位87a)87を収容する下端開放の収容凹部89を有するコ字状枠部90が設けられている。該コ字状枠部90は、図7、図12に示すように、前記下の前後連結杆20の上面91に載置される基片92の、左右方向で見た内外の縁93,95で、内外の側片96,97を屈曲形成してなり、該内の側片96の外面の上側部分99が前記連結杆本体85の端面86に溶接されている。
【0033】
そして両側片96,97の先端部分100,100には、孔心を合致させてボルト孔101,101が設けられており、図7、図12に示すように、該収容凹部89に前記中間部位87を収容した状態で両ボルト孔101,101に抜け止めボルト102を挿通し、ボルト先側部分にナット105を螺合し締め付けることによって、該中間部位87が該収容凹部89から脱落するのを防止している。そして、前記連結杆本体85の左右方向長さは、該コ字状枠部90,90の収容凹部89,89に、対応の前記下の前後連結杆20の前記中央部位87aを嵌め入れた状態で、前記下の前後連結杆20を向き合う方向に弾性的に撓み変形させ、これによって、前記左右の側部脚枠体6,6を互いに向き合う方向に引き寄せ得るように構成されている。
【0034】
次に、前記左右の側部脚枠体6,6と前後の左右連結杆7,9と前記引寄せ連結杆10と前記連結ボルト72を用いて作業台1を組み立てる作業工程の一例を説明する。
【0035】
先ず図13に示すように、前記天板5を裏返しにして作業面107に載置した後、該天板5の裏面(図13における上面)109の前後の縁部分に沿わせて前記前後の左右連結杆7,9を、前記水平突出片51を該裏面109に当接させる。この際、前記前当接片40と前記後当接片82とが前後方向の外側に位置するように、該前後の左右連結杆7,9を平行した対向状態とする。その後、前記水平突出片51に設けられているビス孔110(図8、図10)を挿通するビス111を前記天板5にねじ込むことにより、該前後の左右連結杆7,9を該天板5の裏面109に固定する。この固定状態で、前記前後の脚柱嵌入凹部67,67が向き合った状態にある。該脚柱嵌入凹部67,67は、共に、その上端112が全面開放状態にあると共に、左右方向で見た後端113は、その上端から前記外当接片43の上端115までの間が、上下に大きく開放した状態にある。
【0036】
然して、前記前後の側部脚枠体6,6の前の脚柱11,11相互を前の左右連結杆7で連結し、後の脚柱12,12相互を後の左右連結杆9で連結するに際しては、図14、図15(A)に示すように、左右方向で見て外側に居る作業者が前記側部脚枠体6を手で持ち上げ、これを、上側が手前に傾く傾斜状態として、前後の脚柱11,12の前記上部15,15を、前後の脚柱嵌入凹部67,67に嵌入させる。即ち、前後方向の外側から嵌入させる。この嵌入は、前記のように該脚柱嵌入凹部67の後端113(図15(A))が上下方向で大きく開放された状態にあるために、無理なく行うことができる。図15(B)は、該脚柱嵌入凹部67に嵌入された前後の脚柱11,12(図においては後の脚柱12)を略垂直に立設した状態を示す。この略垂直の立設状態で、図16(A)に示すように、前記ボルト孔69を挿通する連結ボルト72を前記ネジ孔71に螺合して、該脚柱11,12を前当接片40と後当接片82(図においては後当接片82)に仮固定状態とする。この仮固定状態では、側部脚枠体6は、該連結ボルト72の軸心回りにある程度回動できる状態にある。
【0037】
その後、図17に矢印で示すように、前記引寄せ連結杆10の両端部分に設けられている、上方に開放状態の前記コ字状枠部90,90の収容凹部89,89に前記下の前後連結杆20の前記中間部位87(本実施例においては中央部位87a)を嵌入状態で収容させるように、該引寄せ連結杆10を持ち上げる。前記連結杆本体85の所要の長さ設定により、左右に位置する下の前後連結杆20,20が向き合う方向に弾性的に撓み変形せしめられ、これによって、図18(A)に矢印で示すように、前記左右の側部脚枠体6,6が互いに向き合う方向に引き寄せられる。その結果、図18(B)(C)に示すように、上下位置ずれした状態で、前記上部15の外面41の下端部分116が前記外当接片43に当接すると共に、該上部15の内面45の稍上側部分117が前記内当接片47に当接状態となるので、該外当接片43と該内当接片47の該上部15に対する係合作用によって、脚柱11,12は、回転しない状態で、その立設状態が安定的に保持されることとなる。
【0038】
その後、図16(B)に示すように、前記連結ボルト72を締め付ける。図19は、このようにして組み立てられた作業台1を逆さまの状態で示す。図1は、作業台1を起こした状態を示すものであり、天板支持台2の上に天板5が取り付けられている。本実施例においては、前後の左右連結杆7,9の水平突出片51,51の上面3,3(図2)に、天板5が水平状態で取り付けられている。前記のように、アングル状を呈する前記上の前後連結杆16の前記垂直片22の上端部分は、上方突出片部27(図4(A)、図5〜6)とされているため、前記前後の左右連結杆7,9の夫々の上端被覆片36が前後の脚柱11,12の上端を被覆した状態で、図9に示すように、該上端被覆片36の上面117と前記垂直片22の上端25が略同一水平面内に位置するようになされている。これによって、天板支持台2上に天板5を載置した状態で、前記上の前後連結杆16の上端(前記垂直片22の上端25)と天板5の裏面109との間に殆ど隙間が生じないようになし得、これにより天板5上における作業の安定性が図られることとなる。
【0039】
又本実施例においては、前記収容凹部89に前記中間部位87を嵌め入れた後、図7に示すように、該コ字状枠部90を構成する両側片96,97に設けられている前記ボルト孔101,101に抜け止めボルト102が挿通され、ナット105が螺合されることによって、該抜け止めボルト102による浮上がり防止作用により、前記中間部位87がコ字状枠部90から脱落するのが確実に防止される。
【0040】
なお、前記コ字状枠部90の収容凹部89への前記中間部位87の嵌め入れは、該コ字状枠部90の収容凹部89を上向きにして該収容凹部89に中間部位87を嵌め入れるようにしてもよいのであるが、本実施例においては図12に示すように、作業台が正立状態において、前記収容凹部89が下端開放状態を呈することとしているため、該コ字状枠部90を構成する対向する側片96,97は、その先端部分100,100が下向き状態となる。従って、該先端部分100,100や前記抜け止めボルト102等で怪我をしにくい。
【0041】
このように、かかる構成の作業台1によるときは、左右の側部脚枠体6,6を構成する夫々の前後の脚柱11,12の上部15を前記脚柱嵌入凹部67に嵌入して後、前記引寄せ連結杆10で左右の側部脚枠体6,6を向き合う方向に引寄せるだけで、該脚柱嵌入凹部67に設けられている前記外当接片43と前記内当接片47の該上部15に対する独特の係合作用が発揮され、前後の脚柱11,12を、自ずから、安定的な立設状態で保持できることとなる。そしてこの立設状態を、1本の連結ボルト72で保持できる。
【0042】
かかる独特な係合作用によって、各脚柱11,12を、自ずから、安定的な立設状態で保持できるのであるが、それにも拘わらず1本の連結ボルト72で連結する構成を採用しているのは次の理由による。即ち、作業台106の天板5には通常は下向きの荷重しか加わらないため、前記安定的な立設状態が保持されるので特に問題はないが、前記前後の左右連結杆7,9を浮き上げる力が作用したときは前記上部15が前記脚柱嵌入凹部67から外れる場合が生じ、このようになると、作業台106が壊れてしまうからである。例えば、作業台106の設置場所を変更するために前記天板5の縁部分119(図1)を手で持ち上げたとすると、該天板5と一体である前記前後の左右連結杆7,9が浮き上がって前記上部15が前記脚柱嵌入凹部67から外れてしまい、その結果、作業台106が壊れてしまうこととなる。
【0043】
ここで、かかる構成の作業台1における前記連結ボルト72と、前記した従来の作業台における固定ボルトtの作用の違いについて説明する。従来の作業台にあっては、前記のように、1本の脚柱e,fについて用いられる2本の固定ボルトt,tは、前後の左右連結杆r,sに対して脚柱e,fを安定した立設状態で固定するために必須のものだったのであり、この固定ボルトtの緩みは、直ちに、脚柱e,fの取付け部分にガタツキを発生させる原因となった。これに対して前記連結ボルト72は、これが多少緩んだとしても、そのことが原因して直ちに脚柱11,12の取付け部分にガタツキを招来することにはならない。なぜなら、脚柱11,12の立設状態の安定性は、引寄せ連結杆10の引寄せによって得られる、前記脚柱11,12の上部15に対する外当接片43と内当接片47の前記独特の係合作用によって発揮されているからであり、連結ボルト72が外れて左右連結杆7,9が脚柱11,12と分離しない限り、脚柱11、12の立設状態の安定性が保持されるからである。
【0044】
このように本発明によるときは、安定構造の作業台を、引寄せ連結杆10の引寄せ作用に伴う簡素な係合構造によって構成できる利点があるのである。
【実施例2】
【0045】
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
【0046】
(1) 図20〜22は、左右の側部脚枠体6,6を引寄せ連結杆10で連結する他の態様を示すものである。
【0047】
図20〜21は、引寄せ連結杆10の両端部分83,83を前記下の前後連結杆20の前後方向で見た中間部位(例えば中央部位87a)87に連結する他の態様を示すものである。図20は、前記連結杆本体85の両端86,86に、前記下の前後連結杆20の下面120と内面121に当接し得る下面当接片122と内面当接片123とがL字状に屈曲形成されてなるL字状連結片125の該内面当接片123を溶接してなる引寄せ連結杆10を示す。該下の前後連結杆20の中間部位87を左右方向で貫通するボルト孔126に挿通されたボルト127を、前記内面当接片123側に設けたネジ孔129に螺合することにより、該L字状連結片125を該中間部位87に連結可能となされている。そして、このようにして引寄せ連結杆10の両端のL字状連結片125,125を左右対向する下の前後連結杆20,20の中間部位87,87に連結することにより、左右の側部脚枠体6,6が向き合う方向に引寄せられ、前記前後の脚柱11,12、11,12が立設状態で保持されるようになされている。
【0048】
図21は、前記L字状連結片125に代えて、前記中間部位87に当接し得る、前後方向に稍長い内面当接片130を、前記と同様構成の連結杆本体85に溶接してなり、該内面当接片130の前後端部分にボルト孔131,131を設け、該ボルト孔131,131を挿通するボルト132,132の夫々を、前記中間部位87の内面側に設けたネジ孔133,133に螺合し締め付けることにより、左右の側部脚枠体6,6が向き合う方向に引寄せられ、前記前後の脚柱11,12が立設状態で保持されるようになされている。
【0049】
又図22は、前記連結杆本体85の両端部分134,134に、前記下の前後連結杆20の中間部位87を上下貫通するように設けた挿入溝136に挿入される挿入片137を設けてなり、引寄せ連結杆10の両端部分に設けられている該挿入片137,137を、左右対向する下の前後連結杆20,20の対向する該挿入溝136,136に挿入することにより、左右の側部脚枠体6,6が向き合う方向に引寄せられ、前記前後の脚柱11,12が立設状態で保持されるようになされる。この場合、例えば図22に示すように、前記中間部位87に設けられたネジ孔139に螺合するボルト140を、前記挿入片137に設けられているボルト孔141に挿通させるようにして、該挿入片137が脱落するのを確実に防止するのがよい。
【0050】
(2) 図23〜25は、引寄せ連結杆10で側部脚枠体6,6相互を引寄せるその他の態様を示すものであり、図23は、前記左右の側部脚枠体6,6の、左右の前の脚柱11,12の下端側部分142,142相互を前の引寄せ連結杆10aで連結すると共に、前記左右の側部脚枠体6,6の、左右の後の脚柱12,12の下端側部分143,143相互を後の引寄せ連結杆10bで連結する場合を示すものである。
【0051】
該前後の引寄せ連結杆10a,10bを前後の脚柱11,12に連結する構成の一例としては、図23に示すように、連結杆本体85の両端面86,86に、該脚柱11,12を嵌め入れる収容凹部145を有するコ字状枠部146を設け、該コ字状枠部146は、前記脚柱11,12の前面147又は後面149に当接し得る基片150の、前後方向で見た内外の縁で、内外の側片151,152を屈曲形成して構成し、該内の側片151の外面を連結杆本体85の端面86に溶接してなる。又、両側片151,152の先端部分には、孔心を合致させてボルト孔157,157が設けられている。
【0052】
然して、該コ字状枠部146の収容凹部145に前記脚柱11,12の、例えば下端側の部分142,143を嵌め入れて、その前面147又は後面149を前記基片150に当接させて後、対向するボルト孔157,157に抜け止めボルト159を挿通し、ボルト先端部分にナット161を螺合し締め付けることによって、該脚柱11,12が該収容凹部145から脱落するのを防止できる。
【0053】
そして、このようにして前後の引寄せ連結杆10a,10bで、前後の左右の脚柱11,11、12,12を夫々互いに向き合う方向に引寄せることによって、前記左右の側部脚枠体6,6を互いに向き合う方向に引寄せることができ、これにより、左右の側部脚枠体6,6の前記前後の脚柱11,12を立設状態で安定的に保持できることになる。
【0054】
かかる構成の引寄せ連結杆10a,10bを用いて左右の側部脚枠体6,6を互いに向き合う方向に引寄せる場合、前の脚柱11,11の、例えば下端側の部分142,142相互のみを、前の引寄せ連結杆10aで連結する場合がある他、後の脚柱12,12の、例えば下端側の部分143,143相互のみを後の引寄せ連結杆10bで連結する場合もある。
【0055】
図24は、前記連結杆本体85の両端86,86に、前後の脚柱11,12、例えば後の脚柱12の後面162と内面163に当接し得る後面当接片165と内面当接片166とがL字状に屈曲形成されてなるL字状連結片167の該内面当接片166を溶接してなる引寄せ連結杆10を示す。該後面当接片165と該内面当接片166を後面162と内面163に夫々当接させた状態で、該後の脚柱12の下端側部分169を左右方向で貫通するボルト孔170に挿通されたボルト171を、前記内面当接片166側に設けたネジ孔172に螺合することにより、該L字状連結片167を該下端側部分169に連結可能となされている。そして、このようにして引寄せ連結杆10の両端のL字状連結片167,167を左右対向する下端側部分169に連結することにより、左右の側部脚枠体6,6が向き合う方向に引寄せられ、前記前後の脚柱11,12、11,12が立設状態で保持されるようになされている。
【0056】
図25は、前記L字状連結片167に代えて、前記下端側部分169に当接し得る、前後方向に稍長い内面当接片173を前記と同様構成の連結杆本体85に溶接してなり、該内面当接片173の上下端部分にボルト孔175,175を設け、該ボルト孔175,175を挿通するボルト176,176の夫々を、前記下端側部分169の内面側に設けたネジ孔177,177に螺合し締め付けることにより、左右の側部脚枠体6,6が向き合う方向に引寄せられ、前記前後の脚柱11,12が立設状態で保持されるようになされている。
【0057】
(3) 前記外当接片43と、該外当接片43の下端46よりも下方に位置する前記内当接片47は、立設状態にある前後の脚柱11,12の上部15を脚柱嵌入凹部67に嵌入させ且つ該左右の側部脚枠体6,6を互いに向き合う方向に引寄せることによって前記前後の脚柱11,12を立設状態で保持させることができるものである限り、その形態は任意に設定できる。例えば、前記外当接片43や前記内当接片47を板状片等として構成し、これを前記上端被覆片36や前当接片40等に溶接等で固定することにより構成することもできる。
【0058】
そして、前記外当接片43は、図26(A)に示すように、前記前当接片40の、前後方向で見た先端179で後方に向けて直角に折曲して構成することもでき、又、図26(B)に示すように、前記後当接片82の前後方向で見た先端180で前方に向けて直角に折曲して構成することもできる。このようにして屈曲形成した前記外当接片43の上縁181と前記水平突出片51の端部182とを溶接し、該外当接片43を補強するのがよい。
【0059】
(4) 前記左右の脚柱11,12や前記上下の前後連結杆16,20や前記前後の左右連結杆7,9は、所要強度を発揮し得る限り、所要断面を有するものとして構成できる。
【0060】
(5) 前記前当接片40と前記前の脚柱11の前記上部15とを1本の連結ボルト72で固定する固定手段や、前記後当接片82と前記後の脚柱12の前記上部15とを1本の連結ボルト72で固定する固定手段は、前記した態様の他、例えば、連結ボルト72を該上部15側から挿通して前記前当接片40や前記後当接片82側に螺合させるもの等、1本の連結ボルト72で固定できる各種手段を含むものである。
【0061】
(6) 前記引寄せ連結杆10によって前記左右の側部脚枠体6,6を互いに向き合う方向に引寄せる引寄せ手段は、前記したように、引寄せ連結杆10の長さを所要に設定することにより引寄せを行うことの他、ターンバックル等の回転調整具を回転操作して引寄せたり、或いは、レバー操作によって引寄せを行うこと等も可能である。そして、前記連結杆本体85は角筒状を呈するものには特定されない。要は、左右の側部脚枠体6,6を互いに向き合う方向に引寄せることができる各種手段を採用できる。
【0062】
(7) 本発明に係る作業台1を構成する前記側部脚枠体6,6は、前後の脚柱11,12相互を前後連結杆14で連結するに際し、該前後連結杆14の端部と前後の脚柱11,12とを溶接することの他、ボルト止めすること等もできる。
【0063】
(8) 前記側部脚枠体6,6は、前後の脚柱11,12の上端相互や下端相互、中間部位相互を、1本の前後連結杆で連結して構成されることもある。そして、上端相互や下端相互を1本の前後連結杆で連結する場合は、例えば、パイプ材をコ字状に折曲して構成することもできる。又、前後の脚柱11,12を前後連結杆で溶接等によって連結する場合、前後の脚柱11,12の向き合う面部相互を連結するものには限られない。
【0064】
(9) 前記天板5を天板支持台2の上に取り付ける構成は、要は、天板5を天板支持台2に安定的に取り付け得るものであれば、前記したビス固定の他、ボルトを用いて固定する等、各種の公知手段を採用できる。
【0065】
(10)本発明は、各種作業目的の作業台に応用できるものであり、工場で使用する作業台の他、事務所や厨房等で使用する作業台にも応用できる。又、棚や、キャスターが付設されて移動可能となされたワゴンの他、比較的小サイズの作業台としても応用され得る。
【0066】
(11)これらの作業台を構成する前記天板は、目的の作業を支障なく行うことができるように、更には、目的の作業をより効果的に行い得るように構成されるものである。前記したような、上面が一連の平滑面に形成された天板としての他、メッシュ状や格子状を呈する天板として構成できる他、円形状や長方形状、正方形状等の開口が板体に設けられた天板としても構成できる。更には、凹部や凸部が単独で設けられ、或いは、これらが適宜組み合わせて設けられた天板等としても構成され得る。又、天板の材質は特定されず、前記した合板を以て構成されることの他、金属板等を以て構成されることもある。又、その平面視の形態も、前記した矩形板状を呈するものには特定されず、正方形板状を呈するものや、両端部分が丸味を帯びた楕円形板状を呈するもの等であってもよい。要は、夫々の作業台の作業目的に合わせて所要に構成できるものである。
【符号の説明】
【0067】
1 作業台
2 天板支持台
5 天板
6 側部脚枠体
7 前の左右連結杆
9 後の左右連結杆
10 引寄せ連結杆
11 前の脚柱
12 後の脚柱
13 面部
15 上部
16 上の前後連結杆
17 上の前後連結杆の端部
18 下部
19 面部
20 下の前後連結杆
36 上端被覆片
37 前面
40 前当接片
41 外面
43 外当接片
45 内面
47 内当接片
67 脚柱嵌入凹部
69 ボルト孔
71 ネジ孔
72 連結ボルト
80 後面
82 後当接片
85 連結杆本体
86 連結杆本体の端面
87 中間部位
89 収容凹部
90 コ字状枠部
92 基片
96 内の側片
97 外の側片
101 ボルト孔
102 抜け止めボルト
105 ナット
109 天板の裏面
110 ビス孔
111 ビス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板支持台の上に天板が取り付けられてなる作業台であって、該天板支持台は、左右対向して立設される一対の側部脚枠体を具え、該側部脚枠体は、前後の脚柱相互が前後連結杆で連結されており、又、該左右の側部脚枠体の内の前に位置する左右の脚柱相互が前の左右連結杆で連結されると共に、後に位置する左右の脚柱相互が後の左右連結杆で連結されており、又、左右の側部脚枠体が引寄せ連結杆で連結されるようになされており、
前記前の左右連結杆の両端部分には、前記前の脚柱の上端を覆う上端被覆片と該前の脚柱の上部の前面に当接し得る前当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接し得る外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接でき且つ前記外当接片の下端よりも下方に位置する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記前当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記前の脚柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されており、
又、前記後の左右連結杆の両端部分には、前記後の脚柱の上端を覆う上端被覆片と、該後の脚柱の上部の後面に当接し得る後当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接し得る外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接でき且つ前記外当接片の下端よりも下側に存する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記後当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記後の脚柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されており、
又、前記引寄せ連結杆は、前記左右の側部脚枠体の夫々の前後の脚柱の上部が前記前後の脚柱嵌入凹部に嵌入された状態で、前記左右の側部脚枠体を互いに向き合う方向に引き寄せるように、その両端部分が前記左右の側部脚枠体に連結されることにより、前記前の左右連結杆の前記前当接片が前記前面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接し、又、前記後の左右連結杆の前記後当接片が前記後面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接して、左右の側部脚枠体の前記前後の脚柱が立設状態で保持されるようになされ、
該保持状態で、前記前当接片と前記前の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されると共に、前記後当接片と前記後の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されることを特徴とする作業台。
【請求項2】
天板支持台の上に天板が取り付けられてなる作業台であって、該天板支持台は、左右対向して立設される一対の側部脚枠体を具え、該側部脚枠体は、前後の脚柱相互が前後連結杆で連結されており、又、該左右の側部脚枠体の内の前に位置する左右の脚柱相互が前の左右連結杆で連結されると共に、後に位置する左右の脚柱相互が後の左右連結杆で連結されており、又、左右の側部脚枠体相互が引寄せ連結杆で連結されるようになされており、
前記前の左右連結杆の両端部分には、前記前の脚柱の上端を覆う上端被覆片と、該前の脚柱の上部の前面に当接でき、且つ該上端被覆片の前縁で下方に向けて直角に屈曲形成された前当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接でき且つ前記上端被覆片の先端で下方に向けて直角に屈曲形成された外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接できると共に前記外当接片の下端よりも下方に位置する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記前当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記前の支柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されており、
又、前記後の左右連結杆の両端部分には、前記後の脚柱の上端を覆う上端被覆片と、該後の脚柱の上部の後面に当接でき且つ該上端被覆片の後縁で下方に向けて直角に屈曲形成された後当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接でき且つ前記上端被覆片の先端で下方に向けて直角に屈曲形成された後当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接でき且つ前記上端被覆片の先端で下方に向けて直角に屈曲形成された外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接できると共に前記外当接片の下端よりも下方に位置する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記後当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記後の支柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されており、
又、前記引寄せ連結杆は、前記左右の側部脚枠体の夫々の前後の脚柱の上部が前記前後の脚部嵌入凹部に嵌入された状態で、前記左右の側部脚枠体を互いに向き合う方向に引き寄せるように、その両端部分が前記左右の側部脚枠体に連結されることにより、前記前の左右連結杆の前記前当接片が前記前面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接し、又、前記後の左右連結杆の前記後当接片が前記後面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接して、左右の側部脚枠体の前記前後の脚柱が立設状態で保持されるようになされ、
該保持状態で、前記前当接片と前記前の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されると共に、前記後当接片と前記後の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されることを特徴とする作業台。
【請求項3】
天板支持台の上に天板が取り付けられてなる作業台であって、該天板支持台は、左右対向して立設される一対の側部脚枠体を具え、該側部脚枠体は、前後の脚柱の向き合う上部相互が上の前後連結杆で連結され、該前後の脚柱の向き合う下部相互が下の前後連結杆で連結されており、又、該左右の側部脚枠体の内の前に位置する左右の脚柱の上部相互が前の左右連結杆で連結されると共に、後に位置する左右の脚柱の上部相互が後の左右連結杆で連結されており、又、左右の側部脚枠体が引寄せ連結杆で連結されるようになされており、
前記前の左右連結杆の両端部分には、前記前の脚柱の上端を覆う上端被覆片と該前の脚柱の上部の前面に当接し得る前当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接し得る外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接でき且つ前記外当接片の下端よりも下方に位置する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記前当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記前の脚柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されており、
又、前記後の左右連結杆の両端部分には、前記後の脚柱の上端を覆う上端被覆片と、該後の脚柱の上部の後面に当接し得る後当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接し得る外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接でき且つ前記外当接片の下端よりも下側に存する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記後当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記後の脚柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されており、
又、前記引寄せ連結杆は、前記左右の側部脚枠体の夫々の前後の脚柱の上部が前記前後の脚柱嵌入凹部に嵌入された状態で、前記左右の側部脚枠体を互いに向き合う方向に引き寄せるように、その両端部分が前記左右の側部脚枠体に連結されることにより、前記前の左右連結杆の前記前当接片が前記前面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接し、又、前記後の左右連結杆の前記後当接片が前記後面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接して、左右の側部脚枠体の前記前後の脚柱が立設状態で保持されるようになされ、
該保持状態で、前記前当接片と前記前の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されると共に、前記後当接片と前記後の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されることを特徴とする作業台。
【請求項4】
天板支持台の上に天板が取り付けられてなる作業台であって、該天板支持台は、左右対向して立設される一対の側部脚枠体を具え、該側部脚枠体は、前後の脚柱の向き合う上部相互が上の前後連結杆で連結されており、該前後の脚柱の向き合う下部相互が下の前後連結杆で連結されており、又、該左右の側部脚枠体の内の前に位置する左右の脚柱の上部相互が前の左右連結杆で連結されると共に、後に位置する左右の脚柱の上部相互が後の左右連結杆で連結されており、又、左右の側部脚枠体相互が引寄せ連結杆で連結されるようになされており、
前記前の左右連結杆の両端部分には、前記前の脚柱の上端を覆う上端被覆片と、該前の脚柱の上部の前面に当接でき、且つ該上端被覆片の前縁で下方に向けて直角に屈曲形成された前当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接でき且つ前記上端被覆片の先端で下方に向けて直角に屈曲形成された外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接できると共に前記外当接片の下端よりも下方に位置する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記前当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記前の支柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されており、
又、前記後の左右連結杆の両端部分には、前記後の脚柱の上端を覆う上端被覆片と、該後の脚柱の上部の後面に当接でき且つ該上端被覆片の後縁で下方に向けて直角に屈曲形成された後当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接でき且つ前記上端被覆片の先端で下方に向けて直角に屈曲形成された後当接片と、該上部の左右方向で見た外面に当接でき且つ前記上端被覆片の先端で下方に向けて直角に屈曲形成された外当接片と、該上部の左右方向で見た内面に当接できると共に前記外当接片の下端よりも下方に位置する内当接片とを具えており、前記上端被覆片と前記後当接片と前記外当接片と前記内当接片とにより、前記後の支柱の上部を嵌入させる脚柱嵌入凹部が形成されており、
又、前記引寄せ連結杆は、前記左右の側部脚枠体の夫々の前後の脚柱の上部が前記前後の脚部嵌入凹部に嵌入された状態で、前記左右の側部脚枠体を互いに向き合う方向に引き寄せるように、その両端部分が前記左右の側部脚枠体に連結されることにより、前記前の左右連結杆の前記前当接片が前記前面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接し、又、前記後の左右連結杆の前記後当接片が前記後面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接して、左右の側部脚枠体の前記前後の脚柱が立設状態で保持されるようになされ、
該保持状態で、前記前当接片と前記前の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されると共に、前記後当接片と前記後の脚柱の前記上部とが1本の連結ボルトで連結されることを特徴とする作業台。
【請求項5】
前記引寄せ連結杆は、連結杆本体の両端部分に、前記左右の側部脚枠体の前記下の前後連結杆の前後方向で見た中間部位を嵌め入れる収容凹部を有するコ字状枠部を具えており、該左右のコ字状枠部に該中間部位を収容することにより、該下の前後連結杆が向き合う方向に弾性的に撓み変形しつつ前記左右の側部脚枠体が互いに向き合う方向に引き寄せられ、前記前の左右連結杆の前記前当接片が前記前面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接し、又、前記後の左右連結杆の前記後当接片が前記後面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接して、左右の側部脚枠体の前記前後の脚柱が立設状態で保持されるようになされることを特徴とする請求項3又は4記載の作業台。
【請求項6】
前記コ字状枠部は、前記中間部位の上面に載置される上面部の、左右方向で見た内外の縁で、内外の側片が屈曲形成されることを特徴とする請求項5記載の作業台。
【請求項7】
前記左右の側部脚枠体の左右の前の脚柱相互及び/又は左右の後の脚柱相互が、該左右の側部脚枠体が互いに向き合う方向に引き寄せられるように前記引寄せ連結杆で連結されるものとなされており、該引寄せ連結杆で引き寄せられることにより、前記前の左右連結杆の前記前当接片が前記前面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接し、又、前記後の左右連結杆の前記後当接片が前記後面に当接すると共に前記外当接片が前記外面に当接し且つ前記内当接片が前記内面に当接して、左右の側部脚枠体の前記前後の脚柱が立設状態で保持されるようになされることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の作業台。
【請求項8】
請求項1記載の作業台を組立てる作業台の組立て方法であって、前記天板を裏返しにして作業面に設置した後、該天板の裏面の前後の縁部分に前記前後の左右連結杆を固定し、その固定は、前記前当接片と前記後当接片とが前後方向の外側に位置するように前後の左右連結杆を対向状態として前記上端被覆片を前記裏面に固定して行い、前後対向する前記脚柱嵌入凹部の夫々に、前記側部脚枠体の前後の脚柱の前記上部を、前記前後方向の外側から嵌入し、前記連結ボルトを用いて、前記前当接片と前記上部とを、又、前記後当接片と前記上部とを仮締めして後、前記引寄せ連結杆の両端部分を前記左右の側部脚枠体に連結して該左右の側部脚枠体を互いに向き合う方向に引寄せて、前記前の左右連結杆の前記上部の前面に前記前当接片が当接すると共に、該上部の外面に前記外当接片が当接し、且つ、該上部の内面に前記内当接片が当接した状態とし、且つ、前記後の左右連結杆の前記上部の後面に後当接片が当接すると共に、該上部の外面に前記外当接片が当接し、且つ、該上部の内面に前記内当接片が当接した状態とし、その後、前記連結ボルトを締め付けることを特徴とする作業台の組立て方法。
【請求項9】
請求項3記載の作業台を組立てる作業台の組立て方法であって、前記天板を裏返しにして作業面に設置した後、該天板の裏面の前後の縁部分に前記前後の左右連結杆を固定し、その固定は、前記前当接片と前記後当接片とが前後方向の外側に位置するように前後の左右連結杆を対向状態として前記上端被覆片を前記裏面に固定して行い、前後対向する前記脚柱嵌入凹部の夫々に、前記側部脚枠体の前後の脚柱の前記上部を、前記前後方向の外側から嵌入し、前記連結ボルトを用いて、前記前当接片と前記上部とを、又、前記後当接片と前記上部とを仮締めして後、前記引寄せ連結杆の両端部分に設けられている前記コ字状枠部の前記収容凹部に、前記下の前後連結杆の前後方向で見た中間部位を収容することによって、該下の前後連結杆を互いに向き合う方向に引き寄せて、前記前の左右連結杆の前記上部の前面に前記前当接片が当接すると共に、該上部の外面に前記外当接片が当接し、且つ、該上部の内面に前記内当接片が当接した状態とし、且つ、前記後の左右連結杆の前記上部の後面に後当接片が当接すると共に、該上部の外面に前記外当接片が当接し、且つ、該上部の内面に前記内当接片が当接した状態とし、その後、前記連結ボルトを締め付けることを特徴とする作業台の組立て方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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