説明

使い捨ておむつの製造方法

【課題】搬送時にネックインしやすい連続体であっても、確実に均一に延伸する。
【解決手段】型押ロール機構520を用いて行われる延伸加工を施す工程において、外装シートの連続体120の端部領域C301と、端部領域C302のそれぞれに、外装シートの連続体120の搬送方向に沿って紐状体51を接合し、端部領域C301側に対応する第1型押ロール530の歯部531aと第2型押ロール540の歯間部541bとに端部領域C301に接合された紐状体51が挟まれるとともに、端部領域C302側に位置する第1型押ロール530の歯部531aと第2型押ロール540の歯間部541bとに端部領域C302に接合された紐状体51が挟まれた状態で外装シートの連続体120を搬送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液不透過性のシートの連続体を柔らかくする処理を施して使い捨ておむつを製造する使い捨ておむつの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パンツ型のおむつなどの吸収性物品には、ポリエチレンなどの液不透過性のシートが用いられる。一般的に、液不透過性のシートは、吸収性物品を構成するシートの中でも特に硬い。このため、液不透過性のシートは、柔らかいシートと比べて、着用者の動きに追従しにくく、吸収性物品の装着感を悪化させる要因となる。
【0003】
そこで、型押ロール機構を使用して、液不透過性のシートの連続体の厚みを薄くすることによって、液不透過性のシートを柔らかくする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
型押ロール機構は、表面にロール軸方向に沿ってジグザグ状の複数の第1歯部が形成された第1型押ロールと、連続体を挟んで第1型押ロールの反対側に配設され、表面にロール軸方向に沿ってジグザグ状の複数の第2歯部が形成された第2型押ロールとを備える。
【0005】
連続体は、第1型押ロールと第2型押ロールとの間を通過するとき、複数の第1歯部の間に複数の第2歯部が嵌合することによって、押圧(型押し)される。連続体は、複数の第1歯部と複数の第2歯部との間に挟み込まれることにより、連続体の厚み方向に歯部の凹凸の分だけ延伸される。延伸により連続体の単位体積あたりの坪量(単位面積当たりの質量)が低下するため、連続体が柔らかくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2001−509420号公報(第16−18頁、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上述した従来の技術では、次のような問題点があった。すなわち、搬送される連続体には、搬送方向に引っ張られる力が働いているため、連続体の幅(搬送方向に垂直な方向の長さ)が狭くなる、いわゆる、ネックイン現象が起きている。連続体は、ネックインした状態で第1型押ロールと第2型押ロールとによって延伸されるため、連続体の幅方向の延伸倍率を均一にすることが困難であった。
【0008】
そこで、本発明は、型押ロール機構を用いて連続体を延伸する方法において、搬送時にネックインしやすい連続体であっても、型押ロール機構で確実に均一に延伸することができる使い捨ておむつの製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。すなわち、衣服側に配置されるバック不織布(バック不織布20B)と液不透過性のバックフィルム(バックフィルム20A)とが積層された外装シート(外装シート20)と、液透過性の表面シート(表面シート10)と、前記表面シートと前記外装シートとの間に設けられた吸収体(吸収体30)とを有する本体(本体50)を備えた使い捨ておむつ(使い捨ておむつ1)の製造方法であって、前記外装シートの連続体(連続体120)の所定領域に前記外装シートの連続体を延伸する延伸加工を施す工程と、前記延伸された前記外装シートの連続体に前記吸収体を配置する工程と、前記吸収体が配置された前記外装シートの連続体に前記液透過性シートの連続体を配置して前記本体の連続体を形成する工程と、前記本体の連続体を切断して個別の使い捨ておむつを得る工程とを有し、前記延伸加工は、ロール(第1型押ロール530,第2型押ロール540)の表面に前記ロールの周方向に連続する歯部(歯部531a、541a)と、前記歯部の間に形成される歯間部(歯間部531b,541b)とが前記ロールの幅方向に沿って複数列形成された2つのロールの間に前記外装シートの連続体が挟まれた状態で通過させることにより行われ、前記延伸加工を施す工程は、前記外装シートの連続体の幅方向の一端部を含む第1端部領域(端部領域C301)と、前記外装シートの連続体の幅方向の他端部を含む第2端部領域(端部領域C302)のそれぞれに、前記外装シートの連続体の搬送方向に伸縮性を有する紐状の弾性体である紐状体(第1紐状体51A,第2紐状体51B,第3紐状体51C,第4紐状体51D)を、前記外装シートの連続体の搬送方向に沿って接合する工程と、前記第1端部領域側に対応する前記一方のロールの歯部と他方のロールの歯部間とに前記第1端部領域に接合された前記紐状体が挟まれるとともに、前記第2端部領域側に位置する前記一方のロールの歯部と他方のロールの歯部間とに前記第2端部領域に接合された前記紐状体が挟まれた状態で前記外装シートの連続体を搬送する工程とを有することを要旨とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、搬送時に搬送方向に垂直方向にネックインしやすい連続体であっても、確実に均一に延伸できる使い捨ておむつの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本実施形態に係る使い捨ておむつ1を示す平面図である。
【図2】図2は、本実施形態に係る使い捨ておむつ1を示す断面図である。
【図3】図3は、本実施形態に係る使い捨ておむつ1を示す断面図である。
【図4】図4(a)は、本実施形態に係る外装シート20を示す平面図であり、図4(b)は、本実施形態に係る外装シート20を示す拡大断面図(図4(a)のA−A断面図)である。
【図5】図5は、本実施形態に係る外装シート20を示す平面図である。
【図6】図6は、本実施形態に係る使い捨ておむつの製造方法を説明するための図である。
【図7】図7は、本実施形態に係る型押装置500を示す斜視図である。
【図8】図8は、本実施形態に係る型押装置500を示す正面図
【図9】図9は、本実施形態に係る型押装置500を示す側面図である。
【図10】図10は、本実施形態に係る型押装置500を示す拡大正面図である。
【図11】図11は、第1型押ロール530及び第2型押ロール540の幅方向の両側の端部を拡大した要部拡大図である。
【図12】図12(a)は、紐状体51を挟む位置の変更例を説明する型押ロール機構520の拡大断面図である。図12(b)は、第1型押ロール530及び第2型押ロール540の変形例を説明する拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下において、本発明に係る使い捨ておむつの製造方法の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0013】
(使い捨ておむつの構成)
まず、本実施形態に係る使い捨ておむつの製造方法によって製造される使い捨ておむつ1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る使い捨ておむつ1を示す平面図である。図2は、本実施形態に係る使い捨ておむつ1を示す断面図(図1のA−A断面図)である。図3は、本実施形態に係る使い捨ておむつ1を示す断面図(図1のB−B断面図)である。
【0014】
使い捨ておむつ1は、テープ型のおむつである。本実施形態において、テープ型とは、予めパンツ型に成形されているものではなく、使用前の状態において展開された状態になっており、製品の所定部分同士をテープなどで留めることによって使用者に装着するおむつのことをいう。
【0015】
使い捨ておむつ1は、使い捨ておむつ1の長手方向Lにおいて、着用者の前胴回りに対応する前胴回り領域S1と、着用者の後胴回りに対応する後胴回り領域S2と、着用者の股下に対応し、前胴回り領域S1と後胴回り領域S2との間に位置する股下領域S3とを有する。
【0016】
使い捨ておむつ1は、長手方向Lに直交する幅方向Wにおいて、後述する吸収体30を含む中央領域C1と、使い捨ておむつ1の幅方向Wに対して中央領域C1の外側に位置する一対の側部領域C2とを有する。
【0017】
使い捨ておむつ1は、表面シート10と、外装シート20と、吸収体30とを備える。ここで、表面シート10と、外装シート20と、吸収体30は、本体50を構成する。使い捨ておむつ1の本体50は、矩形状を有する。本体50の一方の端部には、一対の腹側サイドフラップ40Aが設けられる。本体50の他方の端部には、一対の背側サイドフラップ40Bが設けられる。
【0018】
表面シート10は、着用者の肌に接する側に設けられる。表面シート10は、吸収体30を包み込んでいる。表面シート10は、親水性不織布や織物、開口プラスチックフィルム、開口疎水性不織布などの液透過性のシートによって形成される。
【0019】
図2に示すように、外装シート20は、衣服に当接するバック不織布20Bと、バック不織布20Bよりも肌側に位置し、防水フィルム(例えば、ポリエチレン)などで形成された液不透過性のフィルム(以下、バックフィルムという)20Aとを有する。バックフィルム20Aは、透湿又は非透湿性のフィルムからなる。バック不織布20Bは、SMS不織布、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布から構成された疎水性の不織布である。バックフィルム20Aとバック不織布20Bとは、ホットメルト等で接合されている。
【0020】
一例として、外装シート20のバックフィルム20Aは、坪量(単位面積当たりの質量)20g/mの非通気性フィルムであり、バック不織布20Bは、坪量13g/mのSMS不織布(スパンボンド不織布とメルトブロー不織布との複合不織布)からなる。バックフィルム20Aとバック不織布20Bとを接合するホットメルトは、径15mm・3g/mでスパイラル塗工によって塗布されたものであることが好ましい。
【0021】
図2に示すように、吸収体30は、表面シート10と外装シート20との間に設けられる。吸収体30は、着用者の体液を吸収する。吸収体30は、粉砕パルプや高吸収性ポリマーなどの吸収性コア30Aと、吸収性コア30Aを被覆するティッシュ等の吸収性シート30Bとによって形成される。
【0022】
ここで、上述した表面シート10、外装シート20及び吸収体30は、互いに接着剤(例えば、ホットメルト)や熱融着などによって接合される。
【0023】
腹側サイドフラップ40A及び背側サイドフラップ40Bは、疎水性の不織布、透湿又は非透湿性のフィルム、疎水性の不織布と透湿又は非透湿性のフィルムとを貼り合わせた複合シートの何れであってもよい。ポリエチレン、ポリプロピレン等を主体としたフィルム、通気性のある樹脂フィルム、スパンボンド又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシートなどを用いることができる。
【0024】
一例として、腹側サイドフラップ40A及び背側サイドフラップ40Bは、坪量13g/mのSMS不織布をエンボス若しくはホットメルト等により、2枚に接合した資材から形成することができる。
【0025】
背側サイドフラップ40Bには、前胴回り領域S1に係止する係止部41が設けられる係止部41は、背側サイドフラップ40Bの吸収体30が設けられる側の面の幅方向W外側に設けられる。係止部41は、面ファスナーや粘着テープなどによって形成される。
【0026】
係止部41が面ファスナーの場合には、前胴回り領域S1の係止部41が係止される領域に被係止部として雌部材が設けられる(不図示)。なお、前胴回り領域S1が不織布によって構成されていれば、前胴回り領域S1自体が被係止部の役割を果たすことができる。
【0027】
本体50の側部領域C2には、ギャザー50A,50Bが形成されている。ギャザー50A,50Bは、使い捨ておむつ1の幅方向Wに対する吸収体30の外側に、使い捨ておむつ1の長手方向Lに沿って形成される。ギャザー50A,50Bには、使い捨ておむつ1の長手方向Lに沿って紐状体51が接合されている。
【0028】
本実施形態では、紐状体51は、伸縮性を有する弾性体(例えば、ポリウレタンゴム)からなる。紐状体51は、使い捨ておむつ1の幅方向W内側から外側に向けて、第1紐状体51A、第2紐状体51B、第3紐状体51C及び第4紐状体51Dによって構成される。第1紐状体51A及び第2紐状体51Bは、バックフィルム20Aとバック不織布20Bとの間に設けられる。第3紐状体51C及び第4紐状体51Dは、バックフィルム20Aよりも使い捨ておむつ1の幅方向W外側に延出するバック不織布20Bが折り返されることによって、当該バック不織布20Bに挟まれている。
【0029】
一例として、620dtexのポリウレタンゴムを第1紐状体51A,第2紐状体51Bとして用いることができる。620dtexのポリウレタンゴムを2.3倍に伸張した状態で外装シート20に接合されていることが好ましい。また、620dtexのポリウレタンゴムを第3紐状体51C,第4紐状体51Dとして用いることができる。第3紐状体51C,第4紐状体51Dは、2.5倍に伸張した状態で外装シート20に接合されていることが好ましい。
【0030】
紐状体51(第1紐状体51A〜第4紐状体51D)の太さは、外装シートの連続体120に延伸加工を施す型押装置500(後述する)における複数の歯部531aの間隔(P1)及び複数の歯部541aの間隔(P2)よりも細く形成される(図10参照)。
【0031】
(外装シートの構成)
次に、上述した外装シート20について、図面を参照しながら説明する。図4(a)は、本実施形態に係る外装シート20を示す平面図であり、図4(b)は、本実施形態に係る外装シート20を示す拡大断面図(図4(a)のA−A断面図)である。
【0032】
図4(a)に示すように、外装シート20(バックフィルム20A及びバック不織布20B)は、延伸部21と、非延伸部22とを有する。
【0033】
延伸部21は、後述する型押ロール機構520によって、外装シート20の厚さ方向Tに外装シート20が押圧された領域である。延伸部21は、後述する型押ロール機構520により延伸加工が施されることによって非延伸部22よりも坪量が少なく形成された領域である。
【0034】
延伸部21には、使い捨ておむつ1の長手方向Lに連続し、かつ使い捨ておむつ1の幅方向Wに複数列の凹凸が形成されている。厳密には、延伸部21に凹凸が形成されていない場合もある。凹凸には、後述する型押装置500で型押されたことが判るような形跡も含む。
【0035】
具体的には、延伸部21は、図4(b)に示すように、延伸量が大きい疎部21Lと、延伸量が疎部21Lよりも小さい密部21Tとが交互に形成されている。延伸量が大きい疎部とは、延伸前のシートの幅に対する延伸後のシートの幅の比が大きい部分である。
【0036】
延伸部21は、外装シート20に延伸加工が施される前の外装シート20に対して2.5倍を超えない範囲で延伸加工されていることが好ましい。延伸部21は、股下領域S3内の中央領域C1に位置する中央延伸部分21Aと、股下領域S3内の側部領域C2に位置する側部延伸部分21Bとを有する。すなわち、延伸部21は、使い捨ておむつ1の幅方向Wにおいて股下領域S3の全域に設けられる。また、延伸部21は、使い捨ておむつ1の長手方向Lにおいて中央領域C1の全域に設けられる。
【0037】
なお、側部延伸部分21Bは、必ずしも股下領域S3の全域に設けられる必要はなく、例えば、図5に示すように、外装シート20の幅方向W外側に位置する縁部分20Eを含む縁部領域C3を除いた股下領域S3に設けられていてもよく、股下領域S3の少なくとも一部に設けられていてもよい。同様に、中央延伸部分21Aは、必ずしも中央領域C1の全域に設けられる必要はなく、例えば、図5に示すように、外装シート20の長手方向Lに位置する縁部分20Eを含む縁部領域C4を除いた中央領域C1に設けられていてもよく、中央領域C1の少なくとも一部に設けられていてもよい。
【0038】
非延伸部22は、延伸部21と異なり、使い捨ておむつ1の幅方向Wに延伸されていない領域であり、外装シート20の厚さ方向Tに外装シート20が押圧されていない領域である。非延伸部22は、延伸部21以外の領域である。
【0039】
非延伸部22は、前胴回り領域S1及び後胴回り領域S2の少なくとも一部に設けられる。すなわち、非延伸部22は、前胴回り領域S1における一対の側部領域C2と、後胴回り領域S2における一対の側部領域C2とに設けられる。
【0040】
(使い捨ておむつの製造方法)
次に、上述した使い捨ておむつ1を製造する製造方法について、図面を参照しながら説明する。図6は、本実施形態に係る使い捨ておむつの製造方法を説明するための図である。
【0041】
実施形態にかかる使い捨ておむつの製造方法は、外装シート20の連続体120の搬送方向MDに、使い捨ておむつ1の長手方向Lが対応した状態で外装シートの連続体120を搬送しながら使い捨ておむつ1を製造する、いわゆる、縦流し方法である。
【0042】
図6に示すように、使い捨ておむつの製造方法は、シート貼合工程S10と、シート予熱工程S20と、シート押圧工程S30と、吸収体載置工程S40と、ギャザー形成工程S50と、サイドフラップ配置工程S60と、製品切断工程S70とを備える。ここで、シート貼合工程S10と、シート予熱工程S20と、シート押圧工程S30とは、延伸加工をする工程を構成する。
【0043】
シート貼合工程S10では、バックフィルム20Aの連続体120Aと、バック不織布20Bの連続体120Bとを互いに貼り合わせ、外装シート20の連続体120を形成する。このとき、外装シートの連続体120の搬送方向MDに沿って、外装シートの連続体120(実施形態では、バックフィルムの連続体120Aとバック不織布の連続体120Bとの間)に、紐状体51(第1紐状体51A〜第4紐状体51D)を接合する。本実施形態では、外装シートの連続体120の搬送方向MDに紐状体51を伸張させた状態で接合する。
【0044】
具体的には、型押ロール機構520によって外装シートの連続体120を押圧する押圧領域(延伸加工が施される領域)に対応する端部領域C301(第1端部領域)、端部領域C302(第2端部領域)のバックフィルムの連続体120Aとバック不織布の連続体120Bとの間に紐状体51を接合する。
【0045】
シート予熱工程S20では、後述する型押装置500の予熱ロール510によって、外装シートの連続体120を所定の温度(例えば、100度)で加熱する。
【0046】
シート押圧工程S30では、端部領域C301側に対応する一方のロールの歯部と他方のロールの歯部間とに端部領域C301に接合された紐状体51が挟まれるとともに、端部領域C302側に位置する一方のロールの歯部と他方のロールの歯部間とに端部領域C302に接合された紐状体51が挟まれた状態で外装シートの連続体120を搬送する。
【0047】
このとき、外装シートの連続体120の厚さ方向Tに外装シートの連続体120を押圧する。具体的には、外装シートの連続体120の中央領域C10と側部領域C20とに、延伸部21(中央延伸部分21A及び側部延伸部分21B)が形成される。この結果、使い捨ておむつ1の前胴回り領域S1における一対の側部領域C2と、後胴回り領域S2における一対の側部領域C2に非延伸部22が形成される。外装シートの連続体120に延伸部21を形成する型押ロール機構520の詳細は、後述する。
【0048】
外装シートの連続体120の中央領域C10とは、使い捨ておむつ1の中央領域C1に対応するとともに幅方向CD中央に位置する領域を示す。外装シートの連続体120の側部領域C20とは、使い捨ておむつ1の股下領域S3内の側部領域C2に対応し、中央領域C10よりも外装シートの連続体120の幅方向CD外側の領域を示す。
【0049】
吸収体載置工程S40では、拡張加工が施された外装シートの連続体120上に、吸収性コア30Aを吸収性シート30Bにより被覆した吸収体30を載置(接合)する。
【0050】
ギャザー形成工程S50では、バックフィルムの連続体120Aよりも外装シートの連続体120の幅方向CDに延出したバック不織布の連続体120Bを折り返すことによって、当該外装シートの連続体120Bで紐状体51を挟み込む。これにより、ギャザー50A,50Bが形成される。
【0051】
サイドフラップ配置工程S60では、予め形成された腹側サイドフラップ40Aと、係止部41が取り付けられた背側サイドフラップ40Bとを外装シートの連続体120の幅方向CDに対する吸収体30の外側に配置する。
【0052】
製品切断工程S70では、吸収体30、背側サイドフラップ40B及び腹側サイドフラップ40Aが配置された連続体120を幅方向CDに沿って一製品の大きさに切断する。これにより、使い捨ておむつ1が製造される。
【0053】
(型押装置の構成)
次に、上述したシート予熱工程S20及びシート押圧工程S30で使用される型押装置500について、図面を参照しながら説明する。図7は、本実施形態に係る型押装置500を示す斜視図である。
【0054】
型押装置500は、予熱ロール510と、型押ロール機構520とを備える。型押装置500は、外装シートの連続体120の厚さ方向Tに外装シートの連続体120を押圧することによって、外装シートの連続体120を幅方向CDに延伸する加工(延伸加工という)を施す。
【0055】
予熱ロール510は、型押ロール機構520よりも外装シートの連続体120の搬送方向MDの上流側に設けられる。予熱ロール510は、型押ロール機構520を通過する前に外装シートの連続体120を加熱する。予熱ロール510は、所定の温度(例えば、100度)に設定される。
【0056】
型押ロール機構520は、第1型押ロール530と、第2型押ロール540とを備える。第1型押ロール530の表面には、外装シートの中央延伸部分21Aに延伸加工を施す歯部が形成された中央領域532Aと、側部延伸部分21Bに延伸加工を施す歯部が形成された側部領域532Bとが形成されている。同様に、第2型押ロール540の表面の所定領域にも中央領域542Aと、側部領域542Bとが形成されている。
【0057】
図8は、本実施形態に係る型押装置500を示す正面図(図7のB矢視図)である。図8に示すように、第1型押ロール530の中央領域532A,側部領域532Bには、第1型押ロール530の周方向に連続する歯部531aと、歯部531aの間に形成される歯間部531bとを有する。歯部531aと歯間部531bとは、第1型押ロール530の幅方向に沿って複数列形成されている。歯部531aは、第1型押ロール530の軸芯方向に沿った断面において、第1型押ロール530の外周から外側に向けて先細形状(図面では、略三角形状)をなしている。
【0058】
第1型押ロール530と同様に、第2型押ロール540の中央領域542A,側部領域542Bには、第2型押ロール540の周方向に連続する歯部541aと、歯部541aの間に形成される歯間部541bとが形成されている。歯部541aは、外装シートの連続体120を挟んで第1型押ロール530の歯部531aの歯間部531bに嵌合する。
【0059】
図9は、本実施形態に係る型押装置500を示す側面図(図7のA矢視図)である。歯部531aが形成される側部領域532Bのロール周方向の長さ(X)は、使い捨ておむつ1の長手方向Lにおける側部延伸部分21Bの長さ(すなわち、股下領域S3の長さ)に対応する。
【0060】
図10は、本実施形態にかかる型押装置500を示す拡大正面図である。図10に示すように、上述の構成を有する型押ロール機構520では、第1型押ロール530の歯部531aの間である歯間部531bに、外装シートの連続体120を介して、第2型押ロール540の歯部541aが嵌合する。外装シートの連続体120は、第1型押ロール530の歯部531a、歯間部531b、及び第1型押ロール530の歯部541a、歯間部541bとの間に挟み込まれることにより、歯部と歯間部の凹凸(高さL)の分だけ外装シートの連続体120の厚み方向に延伸することができる。
【0061】
例えば、型押ロール機構520は、外装シートの連続体120に対して幅方向の長さを2.5倍に拡張する延伸加工を施すことができる。型押ロール機構520は、所定の温度(例えば、50〜80度)に設定されていてもよい。例えば、第1型押ロール530及び第2型押ロール540の径が127mm、歯部531aと歯間部531bの凹凸高さLが1.6mmであり、歯部531aの間隔(P1)及び歯部541aの間隔(P2)が2.5mmであるような型押ロール機構520を用いて、予熱ロール510を100度に設定し、型押ロール機構520を80度に設定して延伸加工を行った場合には、外装シートの連続体120に対して延伸倍率1.3倍の延伸加工を施すことができる。
【0062】
図11は、第1型押ロール530及び第2型押ロール540の幅方向の両側の端部を拡大した要部拡大図である。
【0063】
実施形態にかかる型押ロール機構520では、延伸加工において、外装シートの連続体120の第1端部領域C301,C302に接合された第3紐状体51C及び第4紐状体51Dが第1型押ロール530の歯部531aと第2型押ロール540の歯部間541bとに挟まれた状態で外装シートの連続体120が搬送される。
【0064】
一例として、延伸加工が施される領域の外縁かつ外装シートの連続体の搬送方向に沿って紐状体51が接合される、図5に示した外装シート20の延伸加工では、図11に示すように、第1型押ロール530の最も幅方向外側に位置する歯部531aと、この歯部531aに嵌合する第2型押ロール540の歯間部541aとの間に、外装シートの連続体120の最も幅方向外側に接合された第4紐状体51Dが挟まれた状態で外装シートの連続体120を搬送する。
【0065】
(作用・効果)
以上説明した実施形態では、シート貼合工程S10において、端部領域C301及び端部領域C302のぞれぞれに対応する外装シートの連続体120の位置に紐状体51を接合する。次いで、シート押圧工程S30において、端部領域C301に接合された紐状体51を第1型押ロール530の歯部531aと、この歯部531aに嵌合する第2型押ロール540の歯間部541aとの間に挟んだ状態で、外装シートの連続体120を搬送する。
【0066】
紐状体51は、伸縮性を有する紐状の弾性体であって、搬送方向MDに伸張させた状態で外装シートの連続体120に接合されているため、紐状体51には、搬送方向に引っ張られる力が働いている。
【0067】
そのため、例えば、紐状体51Cは、歯部531aと歯間部531bとの間の斜面と、歯部541aと歯間部541bとの間の斜面に挟まれて、斜面の不定位置を蛇行しながら搬送されることもない。紐状体51は、歯間部531bまたは歯間部541bに入り込むと、その位置で安定する。
【0068】
このため、シート押圧工程S30の間、端部領域C301から端部領域C302までの間に位置する外装シートの連続体120(例えば、中央領域C10)が一定の幅となる。これにより、連続体の幅方向の延伸倍率を均一にすることができる。
【0069】
従って、本実施形態に係る使い捨ておむつ1の製造方法によれば、搬送時にネックインしやすい連続体であっても、型押装置500を用いて、連続体を確実に均一に延伸することができる。特に、外装シートの連続体120が一定幅で搬送されるため、生産速度が上がったとしても、外装シートの連続体120に確実に延伸加工を施すことができる。このため、使い捨ておむつ1の製造不良を確実に低減できる。
【0070】
紐状体51が接合された連続体120は、例えば、第1型押ロール530の外周の一部に沿うようにして搬送させられることが好ましい。紐状体51には搬送方向に引っ張られる力が働いているため、最短距離を通ろうとして、ロール外径が短い歯間部531bに自ずと入り込む。紐状体51は、歯間部531bに入り込むと、その位置で安定する。このため、シート押圧工程S30の間、端部領域C301から端部領域C302までの間に位置する外装シートの連続体120(例えば、中央領域C10)が一定の幅となる。
【0071】
なお、紐状体51が接合された連続体120を第2型押ロール540の外周の一部に相溶にして搬送させる場合も同様の効果が得られる。
【0072】
また、実施形態にかかる使い捨ておむつ1の製造方法では、紐状体51(第4紐状体51D)が外装シートの連続体120の延伸加工が施される領域の外縁かつ外装シートの連続体120の搬送方向に沿って接合されている場合には、第4紐状体51Dが第1型押ロール530の最も幅方向外側に位置する歯部531aと、この歯部531aに嵌合する第2型押ロール540の歯間部541aとの間に挟まれた状態で搬送する。
【0073】
このようにすると、延伸加工が施される領域の外縁に位置する一対の第4紐状体51Dが第1型押ロール530の最も幅方向外側に位置する歯部531aと、この歯部531aに嵌合する第2型押ロール540の歯間部541aとの間に引っかかるため、延伸加工が施される領域の全面を均一に拡げることができ、外装シートの連続体120を一層確実に均一に延伸することができる。
【0074】
実施形態では、紐状体51(第1紐状体51A〜第4紐状体51D)の径は、複数の歯部531aの間隔(P1)及び複数の歯部541aの間隔(P2)よりも細く形成される。これによれば、互いに隣接する歯部531a間または歯部541a間に入り込んで引っかかりやすくなる。そのため、例えば、延伸加工前のシートが硬く、幅方向内側に縮む応力が強いものであっても、応力に十分対抗でき、外装シートの連続体120を予定の幅で確実に押圧することができる。
【0075】
なお、紐状体51が複数の歯部531aの間隔(P1)及び複数の歯部541aの間隔(P2)よりも太く形成される場合、互いに隣接する歯部531a間または歯部541a間に入り込みにくく、外装シートの連続体120が均等に押圧されずに、外装シートの連続体120にムラが発生することがある。
【0076】
実施形態では、延伸部21を外装シート20に延伸加工が施される前の外装シート20に対して2.5倍以下で延伸することが好ましい。なお、延伸部21の延伸倍率が2.5倍よりも大きいと、外装シート20が薄くなり過ぎ、外装シート20の破れや穴あき等の破損が発生する虞がある。
【0077】
(変更例)
上述した実施形態に係るシート貼合工程S10及びシート押圧工程S30は、例えば、以下のように変更することができる。なお、上述した実施形態に係る型押装置500と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分について説明する。
【0078】
図12(a)は、紐状体51を挟む位置の変更例を説明する型押ロール機構520の拡大図である。変更例では、紐状体51は、延伸加工が施される領域よりも外側かつ外装シートの連続体120の搬送方向に沿って接合されている。
【0079】
具体的には、図12(a)に示すように、第1〜第4紐状体のうち、第3紐状体51C、第4紐状体51Dは、延伸加工が施される領域の外縁に接合される。外装シートの連続体120は、紐状体51(図12(a)では、第3紐状体51C)が第1型押ロール530と第2型押ロール540の幅方向最も外側に形成された歯部531a、541aよりも外側の縁に沿った状態で搬送される。
【0080】
すなわち、第3紐状体51Cは、第1型押ロール530の側部領域532Bの最も外側に形成された歯部531aの側面531Aと、第2型押ロール540の側部領域542Bの最も外側に形成された歯部541aの側面541Aとに阻まれて、外装シートの連続体120の幅方向内側に入り込むことが防止される。これにより、第3紐状体51Cよりも内側に位置する外装シートの連続体120(例えば、中央領域C10)が一定の幅で保持される。
【0081】
なお、図12(b)に示す第2型押ロール540は、第1型押ロール540の側面531Aに一致するように第2型押ロール540の歯部541aの頂点をカットして形成されたものではなく、幅方向最も外側の端部にも歯部541aが形成されている。この場合も、図12(a)に示す例と同様に、第3紐状体51Cは、第1型押ロール530の側部領域532Bの最も外側に形成された歯部531aの側面531Aと、第2型押ロール540の側部領域542Bの最も外側に形成された歯部541aとに阻まれて、外装シートの連続体120の幅方向内側に入り込むことが防止される。
【0082】
(その他の実施形態)
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0083】
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、使い捨ておむつ1は、テープ型のおむつであるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、パンツ型のおむつや生理用ナプキン、パンティーライナーなどであってもよい。
【0084】
表面シート10や外装シート20、吸収体30、腹側サイドフラップ40A及び背側サイドフラップ40Bは、実施形態で説明した構成に限定されることなく、目的に応じて適宜変更できる。例えば、背側サイドフラップ40Bに設けられる係止部41は、面ファスナーによって形成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、粘着テープであってもよい。
【0085】
また、液不透過性のシートとして、外装シート20であるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、外装シート20以外であっても液体を透過しないシートであればよい。さらに、紐状体51は、ゴムであるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、伸縮性を有するシート状の弾性体であってもよい。
【0086】
外装シート20は、必ずしもバックフィルム20Aとバック不織布20Bとによって形成される必要はなく、バックフィルム20Aのみであってもよい。
【0087】
腹側サイドフラップ40Aは、使い捨ておむつ1の幅方向W外側に向かって延出した外装シート20(バックフィルム20A及びバック不織布20B)によって形成されてもよい。背側サイドフラップ40Bは、腹側サイドフラップ40Aと同様に、使い捨ておむつ1の幅方向W外側に向かって延出した外装シート20(バックフィルム20A及びバック不織布20B)によって形成されてもよい。
【0088】
第1型押ロール530は、歯部531aと歯間部531bとを有すると説明したがこれらに限定されない。断面形状が三角形状の歯部531aの代わりに、断面形状が矩形状の凸部を有していてもよい。第2型押ロール540も同様である。
【0089】
実施形態では、型押装置500は、外装シート20に延伸部21を形成するための一例として説明したため、その他の構成であってもよく、外装シート20に延伸部21を形成できればよいことは勿論である。例えば、型押装置500は、必ずしも予熱ロール510と型押ロール機構520とを備える必要はなく、型押ロール機構520のみによって構成されていてもよい。延伸加工を施す延伸部21が形成される領域、この領域の形状、或いは延伸部21の位置などにより、歯部531aや歯部541aの構成を変更することができる。
【0090】
第2型押ロール540の中央領域542A及び側部領域542Bの形状は、第1型押ロール530の中央領域532A及び側部領域532Bの形状と同じであると説明した。しかし、外装シート20に延伸部21を形成できる構造であればよく、必ずしも一致する必要はない。
【0091】
図11を用いて説明した実施形態において、図12(b)に示す第2型押ロール540の形状であってもよい。更に、図12(b)に示した例において、第2型押ロール540の構造と第1型押ロール530の構造とは反対でもよい。
【0092】
また、使い捨ておむつの製造方法では、上述した実施形態で説明したものに限定されるものではなく、少なくともシート貼合工程S10及びシート押圧工程S30が行われればよく、目的に応じて適宜選択できることは勿論である。
【0093】
また、シート貼合工程S10において、バックフィルムの連続体120Aとバック不織布の連続体120Bとの間に紐状体51を配置するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、シート貼合工程S10の前に、バックフィルムの連続体120Aまたは外装シートの連続体120Bに貼り付けられてもよい。
【0094】
また、シート貼合工程S10において、バックフィルムの連続体120Aとバック不織布の連続体120Bとの間に、第1紐状体51A〜第4紐状体51Dを伸張した状態で配置するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、少なくとも一対の紐状体51を配置すればよい。また、紐状体51は、必ずしも弾性体によって形成される必要はなく、弾性体以外の紐や糸などによって形成されていてもよい。
【0095】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0096】
1…使い捨ておむつ、10…表面シート、20…裏面シート、20A…バックシート、20B…外装シート、20E…縁部分、21…延伸部、21A…中央延伸部分、21B…側部延伸部分、21L…疎部、21T…密部、22…未延伸部、30…吸収体、30A…吸収性コア、30B…吸収性シート、40A…腹側サイドフラップ、40B…背側サイドフラップ、41…係止部、50A,50B…ギャザー、51…紐状体、51A〜51D…第1〜第4紐状体、120…外装シートの連続体、120A…バックフィルムの連続体、120B…外装シートの連続体、500…型押ロール機構、510…予熱ロール、520…型押ロール機構、530…第1型押ロール、531a…歯部、531b…歯間部、532A…中央領域、532B…側部領域、540…第2型押ロール、541a…歯部、541b…歯間部、542A…中央領域、542B…側部領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣服側に配置されるバック不織布と液不透過性のバックフィルムとが積層された外装シートと、液透過性の表面シートと、前記表面シートと前記外装シートとの間に設けられた吸収体とを有する本体を備えた使い捨ておむつの製造方法であって、
前記外装シートの連続体の所定領域に前記外装シートの連続体を延伸する延伸加工を施す工程と、
前記延伸された前記外装シートの連続体に前記吸収体を配置する工程と、
前記吸収体が配置された前記外装シートの連続体に前記液透過性シートの連続体を配置して前記本体の連続体を形成する工程と、
前記本体の連続体を切断して個別の使い捨ておむつを得る工程と
を有し、
前記延伸加工は、
ロールの表面に前記ロールの周方向に連続する歯部と、前記歯部の間に形成される歯間部とが前記ロールの幅方向に沿って複数列形成された2つのロールの間に前記外装シートの連続体が挟まれた状態で通過させることにより行われ、
前記延伸加工を施す工程は、
前記外装シートの連続体の幅方向の一端部を含む第1端部領域と、前記外装シートの連続体の幅方向の他端部を含む第2端部領域のそれぞれに、前記外装シートの連続体の搬送方向に伸縮性を有する紐状の弾性体である紐状体を、前記外装シートの連続体の搬送方向に沿って接合する工程と、
前記第1端部領域側に対応する前記一方のロールの歯部と他方のロールの歯部間とに前記第1端部領域に接合された前記紐状体が挟まれるとともに、前記第2端部領域側に位置する前記一方のロールの歯部と他方のロールの歯部間とに前記第2端部領域に接合された前記紐状体が挟まれた状態で前記外装シートの連続体を搬送する工程と
を有する使い捨ておむつの製造方法。
【請求項2】
前記紐状体は、前記延伸加工が施される領域の外縁かつ前記外装シートの連続体の搬送方向に沿って接合され、
前記外装シートの連続体は、前記一方のロールの最も幅方向外側に位置する歯部と前記歯部に嵌合する前記他方のロールの前記歯間部との間に、前記外装シートの連続体の最も幅方向外側に接合された前記紐状体が挟まれた状態で搬送される請求項1に記載の使い捨ておむつの製造方法。
【請求項3】
前記紐状体は、前記延伸加工が施される領域の外側かつ前記外装シートの連続体の搬送方向に沿って接合され、
前記外装シートの連続体は、前記紐状体が前記ロールの外縁に沿った状態で搬送される請求項1に記載の使い捨ておむつの製造方法。
【請求項4】
前記紐状体は、複数の前記歯間部の間隔よりも細い請求項1乃至3の何れか一項に記載の使い捨ておむつの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−136048(P2011−136048A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298310(P2009−298310)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】