使い捨て搾乳カップセット
本発明は、集乳容器(1)に接続するための連結部材(2)と搾乳カップ漏斗(5)に接続するための搾乳カップ接続部材(3)を有する、使い捨て搾乳カップセットに関する。連結部材(2)と搾乳カップ接続部材(3)は、使用表示部材(4)を介して連結されており、この接続は、連結部材(2)が初めて搾乳カップ接続部材(3)から引き離されたときに破壊され、セットの再使用を防止する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は請求項1の前文に記載の使い捨て搾乳カップセットに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の搾乳カップセットは人間の母乳を搾り出すために搾乳器とともに使われる。通常、搾乳カップセットは搾乳カップ取り付け部を介して連結部に接続される搾乳カップ漏斗を有する。この連結部は集乳容器、好ましくはガラス又はプラスチック製の乳児用哺乳瓶の上にねじで取り付けることができる。搾乳カップ取り付け部は機械的ポンプ機構に接続できるか、電気的搾乳器に取り付け可能な接続チューブ用のコネクタを有する。この種の搾乳カップセットは、例えば、US−A−6461324に記載されている。
【0003】
これらの搾乳カップセットは、通常、プラスチック製である。搾乳カップセットは多くの場合オートクレーブ滅菌されるため、二回以上使用することができる。しかしながら、衛生需要の高まりにより、病院での使用と家庭内での使用の両方において、近年、使い捨てで、それゆえに安価な搾乳カップセットの必要性が高まっている。
【0004】
実際に、使い捨てセットは既に公知であるが、いずれにせよ、これらは何度も使用することが可能で、時には、コストの理由から何度も使用される。さらに、US−A−6575202には、収集容器を備えた搾乳カップセットが開示されているが、収集容器そのものを廃棄することはできるものの、残留部材は廃棄することができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それゆえ、本発明の目的は、高まる衛生需要を満たし、且つそれにも関わらず安価に製造することが可能な搾乳カップセットを提供することである。
この目的は、特許請求項1の特徴を有する使い捨て搾乳カップセットにより達成される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による搾乳カップセットは、集乳容器に接続するための連結部と搾乳カップ漏斗に接続するための搾乳カップ取り付け部を含み、連結部と搾乳カップ取り付け部が、使用表示部材の形をとる、不可逆的に破壊可能な接続を介して、互いに接続されている。この使用表示部材は、搾乳カップ取り付け部と連結部の間の接続が、基本的には、初めて連結部と搾乳カップ取り付け部が引き離されるとき又は初めて使用表示部材が取り除かれるときに不可逆的に破壊されるよう形成される。例えば、使用表示部材が取り外される、引き離される、破り開けられる、引っ張り開けられる等により、接続を不可逆的に破壊することができる。
【0007】
連結部と搾乳カップ取り付け部が初めて引き離されると、それらを互いに再接続することはできない。あるいは、もし再び接続することができても、少なくともあまりうまく接続できない。ミルクを保存したりミルクを飲ませたりするには、最初の引き離しが必要であるので、両部分はミルクを搾り出すためにはただ一度だけしか使用することができない。
【0008】
それゆえ、使用表示部材(一度使用されたことをあきらかにする部材)という表現は、今回の場合、未使用の装置、すなわち未使用の搾乳カップセットの上に損なわれていない形で存在し、且つ、通常母乳を搾り出す間この状態のままにされている部材として理解されるべきである。
【0009】
しかしながら、使用者がミルクの搾り出しを終えたとき、あるいは、収集容器がいっぱいになって、収集容器に集められた母乳を使ったり保存したりしたいときには、搾乳カップセットの上部を取り外すために、この使用表示部材を操作する必要がある。上部、すなわち搾乳カップ取り付け部を取り外せるようにするために、使用表示部材は、基本的には破壊されるように接続を不可逆的にこじ開けるか破り開けるかの方法で、操作されなければならない。
【0010】
このために、使用表示部材は、例えば、両部分を互いから引き離すためにこじ開けるか破り開ける所定の切断点を有する。搾乳カップ取り付け部と連結部の間の接続はまた、好ましくは、使用表示部材が開けられた後はこれら二つの部分がもはや互いに容易には接続できないように設計されている。
【0011】
この使用表示部材は、力を用いて破壊することのできるある種の部材を意味するとして理解されるべきではないことが強調されなければならない。この使用表示部材は、ここで理解されるように、搾乳カップセットが意図するの方法で取り扱われるとき、不可逆的に破壊される部材である。つまり、この使用表示部材においては、部材の不可逆的な破壊が、搾乳カップ取り付け部と連結部の間の接続機能を有することに加えて、実際の目的であり、このセットが意図するの方法で取り扱われるときに起こる。
【0012】
構造的には、このことは、使用表示部材の不可逆的な破壊なしに、搾乳カップ取り付け部と連結部を互いから分離すること、例えば、収集容器の内容物を取り出すこと、あるいはカバーなしでそれらを保存することは、全く不可能であるという事実により反映される。それゆえ、連結部と搾乳カップ取り付け部は、使用表示部材が初めて不可逆的に破壊されるとき、意図するの方法で互いから分離することができるだけである。使用表示部材を複数備えることも可能である。
【0013】
それゆえに、本発明の意味内での使用表示部材は、それ自体が、そのような使用されたことを明らかにする機能のために備えられ不適切な力まかせの操作によって不可逆的に破壊できるだけの部材ではない。
【0014】
この使用表示部材は、例えば、シールに匹敵する。従って、それは、搾乳カップ取り付け部と連結部の間の分離線に備えられた、ペーパーストリップ、プラスチックストリップ、又は、ペーパーバンド、プラスチックバンドという形を取ることができる。それゆえに、使用表示部材は、例えば、ペーパーストリップとして、搾乳カップ取り付け部と連結部の上に接着接合することができる。
【0015】
最も簡単な実施形態では、本発明による搾乳カップセットは、本発明の意味内において、連結部、搾乳カップ取り付け部及び使用表示部材を有し、連結部と搾乳カップ取り付け部は搾乳カップ漏斗又は集乳容器に、それぞれ、取り外し可能な又は取り外し不可能な方法で接続することができるか、あるいは、すでにそれらに接続されている。実施形態によっては、搾乳カップセットは付加的部材を有することができる。例えば、連結部と搾乳カップ取り付け部は他の部分、特に収集容器及び搾乳カップと、一体的に形成することができる。
【0016】
連結部が、破壊せずには取り外すことができない方法で集乳容器に接続し、又は集乳容器の上に一体的に形成される場合には、集乳容器が、ミルクを保存する又はミルクを飲ませたりするためにだけ使用され、新しいミルクを収集するために再度使用することはできないことも保証される。
【0017】
連結部は、別個の部分として設計され、使用直前にのみ収集容器に接続されるのが好ましい。それによって、収集容器はビーカーの形に製造することができ、それゆえ、積み重ねることができる。この実施形態には、搾乳カップセットの運搬及び保管に必要なスペースが、一体型セット又は既に組み立ててあるセットよりも少ないという利点がある。
【0018】
乳房に当てる漏斗部を有する搾乳カップ漏斗は、好ましくは、取り外し可能な方法で搾乳カップ取り付け部に接続することができる。搾乳カップ漏斗は好ましくは、搾乳カップ取り付け部に差し込むことができる。これにより、輸送及び保管に必要なスペースを低減するという利点をも有する。さらに、セットの残り部分を合わせる必要なしに、乳房の形及びサイズにより、異なる搾乳カップ漏斗の形及び大きさを使用することができる。これにより、製造コストを低減し、また、スペースをも節約する。
【0019】
好ましい実施形態では、搾乳カップセットは、セット内のデッドボリュームを低減し、それゆえ吸引過程の効率を高める、一方向弁を備えている。
【0020】
更なる有利な実施形態は従属請求項に記載されている。
【発明の効果】
【0021】
本発明による搾乳カップセットは安価に製造することができ、且つ、その個々の部分により、スペースをほとんどとらない無菌パッケージを提供することができる。さらに、収集容器を哺乳瓶として使用することができるが、母乳を搾り出すためのセットを再利用することを確実に不可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、添付の図に示された好ましい実施形態に基づき、本発明の内容について、より詳細に説明する。
【0023】
本発明による使い捨て搾乳カップセットの第1の実施形態を、図1aから1kに示す。個々の部分は好ましくはプラスチックでできている。
【0024】
図1aに示されるように、集乳容器1は連結部2を介して搾乳カップ取り付け部3に接続されている。搾乳カップ漏斗5は搾乳カップ取り付け部3内に保持されており、母乳の搾り出しの際、母親の乳房に当てられる。搾乳カップ取り付け部3は、接続チューブ6の第1の端部を取り付けることができる、ポンプ側コネクタ32を有する。接続チューブ6の第2の端部60は、電気的又は機械的搾乳ポンプ(ここでは示さず)、あるいは中央バキューム(すなわち使用準備のできた吸引ユニット)に接続することができる。搾乳ポンプは搾乳カップ内に周期的なリズムで低圧を発生させて、乳房を刺激し、ミルクは搾乳カップ取り付け部3を通って収集容器1へと達することができる。
【0025】
図1bを見てわかるように、好ましくは、戻り止め弁7が、搾乳カップ取り付け部3と収集容器1の間の領域に存在する。この弁7は、搾乳カップ取り付け部3の容器側入口35を閉じ、それゆえ、ポンプを用いて排出されなければならないデッドボリュームを最小限まで減らす。
【0026】
本発明によると、搾乳カップ取り付け部3と連結部2を互いに接続する、使用表示部材4が備わっている。好適な使用表示部材は、搾乳カップ取り付け部3と連結部2の間の接続を、これら二つの部分が初めて引き離されるか、初めてこの部材が取り外されるかする際に、不可逆的に破壊するなら、いかなるタイプの接続構造でもよい。
【0027】
この使用表示部材4は、好ましくは、破断オープンシール、例えば、分離時に破れる薄いウェブ41を介して、連結部2と搾乳カップ取り付け部3に接続されている円周バンドである。使用表示部材4もまた、通常、プラスチックでできており、二つの部分のどちらかの上に、または両部分2、3の上に射出成形されている。
【0028】
使用表示部材4は、好ましくは、手で容易に掴み、容易に破ることができるように、突き出たタブ40を有する。これを図1cに示す。
【0029】
上述の搾乳カップセットの個々の部分は、1つ以上の要素に形成することができる。これらの部分の2つ以上を、一体的に形成することもできる。
【0030】
図1bに見られるように、第1の実施形態は、幾つかの個々の部分で構成されている。収集容器1は円筒形ビーカーであり、その上縁に、第1の下側スナップフィット密閉部材11を円周ビーズ構造で有する。連結部2が、その下縁に、第1の上側スナップフィット密閉部材20を円周ラッチ構造で有する。これら二つの部材が互いに差し込まれると、ラッチがビーズのまわりに係合し、それにより、連結部2と収集容器1の間に安定した接続が形成される。
【0031】
この実施形態では、搾乳カップ取り付け部3は二つの部品に設計されており、容器側コネクタ30と漏斗側コネクタ31を備えた上部部材3′を有する。搾乳カップ漏斗5は、胸に当てるための漏斗部50と、漏斗側コネクタ31に固定して取り付けるか、あるいは、漏斗側コネクタ31にはめ込み且つ容易に(漏斗側コネクタから)取り外すことができる漏斗コネクタ51を有する。
【0032】
搾乳カップ取り付け部3の下部部材3′′は、使用表示部材4を介して連結部2に接続されている。
【0033】
図1dから明らかなように、弁7は、ここでは弁膜70と弁体71から構成されており、好ましくは、容器側コネクタ30の下縁に取り付けられている。
【0034】
第2の上側スナップフィット密閉部材33は、容器側コネクタ30の上に配置され、その嵌め合わせ要素34が下部部材3′′の上に形成されている。これは、図1dに容易に見ることができる。第2の上側スナップフィット密閉部材33は、好ましくは、連結部2の開口内に突き出ているコネクタの上へしっかりと引っかかる、上側及び下側円周ラッチによって形成されている。好ましくは、上部及び下部部材3′、3′′の間のこの接続は破壊されることなしにはずすことはできず、そのため、図1e、1f及び1gに見られるように、連結部2と搾乳カップ取り付け部3は、使用表示部材4によって接続された1つのユニットを形成する。
【0035】
使用表示部材4が取り外されると、搾乳カップ取り付け部3の全体、すなわち、上部及び下部部材3′、3′′は、図1hに見られるように、連結部2から外れる。この分離は、両部分が再び接続されるとき、もはや十分に良好な接続を得ることができないことを意味し、そのため、この結合はミルクを搾り出すために再度使用することができない。
【0036】
しかしながら、ビーカー型収集容器1は取り付けられた連結部2とともにあとに残され、これらがともに哺乳瓶を形成する。連結部2はボトルネックを形成する。使用表示部材4の下側に雄ネジ21が備えられているため、使用するまで瓶を蓋8によって閉じることができる。これを図1iに示す。使用時には、蓋8を取り外し、乳首の付いた上端部を公知の方法で取り付けることができる。
【0037】
本発明による搾乳カップセットの第2の実施形態においては、図2aから2cに示されるように、搾乳カップ取り付け部3が一部品として形成され、使用表示部材4はその上に一体的に形成されている。ここでは、前と同じく、スナップフィット密閉と不正開封防止バンドが、連結部材2との不可逆的破壊可能な接続を保証する。この実施形態では、収集容器1と連結部2が、一体瓶(一つの瓶)によって形成されている。しかしながら、別の変形では、それらは、図1bのように二つの部分に形成される。この例においても、搾乳カップ漏斗5は、使用時に、搾乳カップ取り付け部3に差し込むことができる。
【0038】
図3aから3cによる実施形態では、搾乳カップ漏斗5と搾乳カップ取り付け部3はともに一体に形成されている。使用表示部材4は搾乳カップ取り付け部3の下縁に形成されている。この例においても、収集容器1と連結部2は一体瓶に形成することができ、あるいは、別々の部分に形成することができる。この例においては、収集容器1が円形断面でなく、矩形断面、特に正方形断面を有する。このことは、円形瓶より少ない空間で保管できることを意味する。もちろん、上述のツーパーツ瓶もまた、そのような矩形又は正方形の形を有することができる。
【0039】
図4による実施形態では、互いに一体的に接続された、搾乳カップ取り付け部と連結部が示されている。この場合もまた、使用表示部材が、射出成形されている。
【0040】
図5aと5bによる実施形態では、弁7が容器側コネクタ30の上にではなく、連結部2内に突き出している嵌め合い要素34の上に配置されている。弁体71は、この嵌め合い要素34の上に取り付け、あるいは一体的に形成することができる。
【0041】
弁7は多種多様な形状を有することができる。上述の実施形態では、特に図1kにおいては、円筒形弁体71とこの弁体71を覆う膜70を有する弁7が開示されている。弁体71は、好ましくは剛体材料、特にプラスチックでできている。膜70は、可撓性材料、好ましくは、ゴム、天然ゴム、又はシリコーン又はTPE(熱可塑性エラストマー)でできている。
【0042】
弁7は弁体71をスタブ(stub)の上にかぶせることにより、その位置に固定される。弁体71は、正面に、貫通口72と中心に配置される受け入れ口73を有する。これに合わせて、膜は、膜を固定するために受け入れ口73にはめ込むことができる、好ましくは中心に配置された接続ボタン74を有する。
【0043】
しかしながら、他の弁もまた搾乳カップセットの上記実施形態において使用することができる。それゆえ、図6に見られるように、接続ボタンの形での膜受け78を弁体71の上に配置することができ、受け入れ口73を膜70の中に配置することができる。
【0044】
図7aから7cに示されるように、膜70はまた、ヒンジ又はへり75を介して弁体71に一体的に接続することができる。この場合、弁7は好ましくは均一な材料からできており、膜は弁体より薄い壁を有している。
【0045】
さらに、図8a及び8bによる弁体7は、閉じたジャケットではなく、一端で開放されているジャケットを有するよう設計することができる。これによって、二つのジャケット部分76は弾力的に形成することができ、一方で、簡単に弁7を定位置に取り付けることができ、他方で、コネクタ30の上でのその嵌め合いを良くする。
【0046】
図9aから9cによる他の実施形態では、膜70はウェブ77を介して弁体71上に一体的に形成されており、膜の二つの内面と弁体の内面が、同一平面にあるように形成されている。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1a】第1の実施形態における、本発明の搾乳カップセットの側面図である。
【図1b】分解図における図1aの搾乳カップセットである。
【図1c】図1bの一部拡大図である。
【図1d】図1aの搾乳カップセットの上部縦断面図である。
【図1e】図1dの上部斜視図である。
【図1f】第1の側面からみた図1e上部の図である。
【図1g】第2の側面からみた図1e上部の図である。
【図1h】使用表示部材を取り外した後の図1aの搾乳カップセットの斜視図である。
【図1i】分解図における、密閉蓋を有する図1aの収集容器である。
【図1k】図1aの一方向弁の拡大図である。
【図2a】分解図における、第2の実施形態での本発明の搾乳カップセットの斜視図である。
【図2b】組み立てた状態での図2aの搾乳カップセットである。
【図2c】図2bの拡大詳細図である。
【図3a】第3の実施形態における本発明の搾乳カップセットの側面図である。
【図3b】分解図における図3aの搾乳カップセットである。
【図3c】密閉蓋を有する図3aの集乳容器である。
【図4】第4の実施形態における本発明の搾乳カップセットの上部縦断面図である。
【図5a】分解図における、第5の実施形態での本発明の搾乳カップセットの上部斜視図である。
【図5b】図5aの部分縦断面図である。
【図6】第6の実施形態による弁の斜視図である。
【図7a】第1の側面からみた、第7の実施形態による弁の斜視図である。
【図7b】第2の側面からみた、図7aの弁の斜視図である。
【図7c】図7aの弁の縦断面図である。
【図8a】第8の実施形態による弁の斜視図である。
【図8b】図8aの弁の図である。
【図9a】第1の側面からみた、第9の実施形態による弁の斜視図である。
【図9b】第2の側面からみた、図9aの弁の斜視図である。
【図9c】図9aの弁の縦断面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 収集容器
11 第1の下側スナップフィット密閉部材
2 連結部
20 第1の上側スナップフィット密閉部材
21 雄ネジ
3 搾乳カップ取り付け部
3′ 上部部材
3′′ 下部部材
30 容器側コネクタ
31 漏斗側コネクタ
32 ポンプ側コネクタ
33 第2の上側スナップフィット密閉部材
34 第2の下側スナップフィット密閉部材
35 容器側入口
4 使用表示部材
40 タブ
41 ウェブ
5 搾乳カップ漏斗
50 漏斗部
51 漏斗コネクタ
6 接続チューブ
60 第2の端部
7 弁
70 弁膜
71 弁体
72 貫通口
73 受け入れ口
74 接続ボタン
75 へり
76 ジャケット部分
77 ウェブ
78 膜受け
8 密閉蓋
【技術分野】
【0001】
本発明は請求項1の前文に記載の使い捨て搾乳カップセットに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の搾乳カップセットは人間の母乳を搾り出すために搾乳器とともに使われる。通常、搾乳カップセットは搾乳カップ取り付け部を介して連結部に接続される搾乳カップ漏斗を有する。この連結部は集乳容器、好ましくはガラス又はプラスチック製の乳児用哺乳瓶の上にねじで取り付けることができる。搾乳カップ取り付け部は機械的ポンプ機構に接続できるか、電気的搾乳器に取り付け可能な接続チューブ用のコネクタを有する。この種の搾乳カップセットは、例えば、US−A−6461324に記載されている。
【0003】
これらの搾乳カップセットは、通常、プラスチック製である。搾乳カップセットは多くの場合オートクレーブ滅菌されるため、二回以上使用することができる。しかしながら、衛生需要の高まりにより、病院での使用と家庭内での使用の両方において、近年、使い捨てで、それゆえに安価な搾乳カップセットの必要性が高まっている。
【0004】
実際に、使い捨てセットは既に公知であるが、いずれにせよ、これらは何度も使用することが可能で、時には、コストの理由から何度も使用される。さらに、US−A−6575202には、収集容器を備えた搾乳カップセットが開示されているが、収集容器そのものを廃棄することはできるものの、残留部材は廃棄することができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それゆえ、本発明の目的は、高まる衛生需要を満たし、且つそれにも関わらず安価に製造することが可能な搾乳カップセットを提供することである。
この目的は、特許請求項1の特徴を有する使い捨て搾乳カップセットにより達成される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による搾乳カップセットは、集乳容器に接続するための連結部と搾乳カップ漏斗に接続するための搾乳カップ取り付け部を含み、連結部と搾乳カップ取り付け部が、使用表示部材の形をとる、不可逆的に破壊可能な接続を介して、互いに接続されている。この使用表示部材は、搾乳カップ取り付け部と連結部の間の接続が、基本的には、初めて連結部と搾乳カップ取り付け部が引き離されるとき又は初めて使用表示部材が取り除かれるときに不可逆的に破壊されるよう形成される。例えば、使用表示部材が取り外される、引き離される、破り開けられる、引っ張り開けられる等により、接続を不可逆的に破壊することができる。
【0007】
連結部と搾乳カップ取り付け部が初めて引き離されると、それらを互いに再接続することはできない。あるいは、もし再び接続することができても、少なくともあまりうまく接続できない。ミルクを保存したりミルクを飲ませたりするには、最初の引き離しが必要であるので、両部分はミルクを搾り出すためにはただ一度だけしか使用することができない。
【0008】
それゆえ、使用表示部材(一度使用されたことをあきらかにする部材)という表現は、今回の場合、未使用の装置、すなわち未使用の搾乳カップセットの上に損なわれていない形で存在し、且つ、通常母乳を搾り出す間この状態のままにされている部材として理解されるべきである。
【0009】
しかしながら、使用者がミルクの搾り出しを終えたとき、あるいは、収集容器がいっぱいになって、収集容器に集められた母乳を使ったり保存したりしたいときには、搾乳カップセットの上部を取り外すために、この使用表示部材を操作する必要がある。上部、すなわち搾乳カップ取り付け部を取り外せるようにするために、使用表示部材は、基本的には破壊されるように接続を不可逆的にこじ開けるか破り開けるかの方法で、操作されなければならない。
【0010】
このために、使用表示部材は、例えば、両部分を互いから引き離すためにこじ開けるか破り開ける所定の切断点を有する。搾乳カップ取り付け部と連結部の間の接続はまた、好ましくは、使用表示部材が開けられた後はこれら二つの部分がもはや互いに容易には接続できないように設計されている。
【0011】
この使用表示部材は、力を用いて破壊することのできるある種の部材を意味するとして理解されるべきではないことが強調されなければならない。この使用表示部材は、ここで理解されるように、搾乳カップセットが意図するの方法で取り扱われるとき、不可逆的に破壊される部材である。つまり、この使用表示部材においては、部材の不可逆的な破壊が、搾乳カップ取り付け部と連結部の間の接続機能を有することに加えて、実際の目的であり、このセットが意図するの方法で取り扱われるときに起こる。
【0012】
構造的には、このことは、使用表示部材の不可逆的な破壊なしに、搾乳カップ取り付け部と連結部を互いから分離すること、例えば、収集容器の内容物を取り出すこと、あるいはカバーなしでそれらを保存することは、全く不可能であるという事実により反映される。それゆえ、連結部と搾乳カップ取り付け部は、使用表示部材が初めて不可逆的に破壊されるとき、意図するの方法で互いから分離することができるだけである。使用表示部材を複数備えることも可能である。
【0013】
それゆえに、本発明の意味内での使用表示部材は、それ自体が、そのような使用されたことを明らかにする機能のために備えられ不適切な力まかせの操作によって不可逆的に破壊できるだけの部材ではない。
【0014】
この使用表示部材は、例えば、シールに匹敵する。従って、それは、搾乳カップ取り付け部と連結部の間の分離線に備えられた、ペーパーストリップ、プラスチックストリップ、又は、ペーパーバンド、プラスチックバンドという形を取ることができる。それゆえに、使用表示部材は、例えば、ペーパーストリップとして、搾乳カップ取り付け部と連結部の上に接着接合することができる。
【0015】
最も簡単な実施形態では、本発明による搾乳カップセットは、本発明の意味内において、連結部、搾乳カップ取り付け部及び使用表示部材を有し、連結部と搾乳カップ取り付け部は搾乳カップ漏斗又は集乳容器に、それぞれ、取り外し可能な又は取り外し不可能な方法で接続することができるか、あるいは、すでにそれらに接続されている。実施形態によっては、搾乳カップセットは付加的部材を有することができる。例えば、連結部と搾乳カップ取り付け部は他の部分、特に収集容器及び搾乳カップと、一体的に形成することができる。
【0016】
連結部が、破壊せずには取り外すことができない方法で集乳容器に接続し、又は集乳容器の上に一体的に形成される場合には、集乳容器が、ミルクを保存する又はミルクを飲ませたりするためにだけ使用され、新しいミルクを収集するために再度使用することはできないことも保証される。
【0017】
連結部は、別個の部分として設計され、使用直前にのみ収集容器に接続されるのが好ましい。それによって、収集容器はビーカーの形に製造することができ、それゆえ、積み重ねることができる。この実施形態には、搾乳カップセットの運搬及び保管に必要なスペースが、一体型セット又は既に組み立ててあるセットよりも少ないという利点がある。
【0018】
乳房に当てる漏斗部を有する搾乳カップ漏斗は、好ましくは、取り外し可能な方法で搾乳カップ取り付け部に接続することができる。搾乳カップ漏斗は好ましくは、搾乳カップ取り付け部に差し込むことができる。これにより、輸送及び保管に必要なスペースを低減するという利点をも有する。さらに、セットの残り部分を合わせる必要なしに、乳房の形及びサイズにより、異なる搾乳カップ漏斗の形及び大きさを使用することができる。これにより、製造コストを低減し、また、スペースをも節約する。
【0019】
好ましい実施形態では、搾乳カップセットは、セット内のデッドボリュームを低減し、それゆえ吸引過程の効率を高める、一方向弁を備えている。
【0020】
更なる有利な実施形態は従属請求項に記載されている。
【発明の効果】
【0021】
本発明による搾乳カップセットは安価に製造することができ、且つ、その個々の部分により、スペースをほとんどとらない無菌パッケージを提供することができる。さらに、収集容器を哺乳瓶として使用することができるが、母乳を搾り出すためのセットを再利用することを確実に不可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、添付の図に示された好ましい実施形態に基づき、本発明の内容について、より詳細に説明する。
【0023】
本発明による使い捨て搾乳カップセットの第1の実施形態を、図1aから1kに示す。個々の部分は好ましくはプラスチックでできている。
【0024】
図1aに示されるように、集乳容器1は連結部2を介して搾乳カップ取り付け部3に接続されている。搾乳カップ漏斗5は搾乳カップ取り付け部3内に保持されており、母乳の搾り出しの際、母親の乳房に当てられる。搾乳カップ取り付け部3は、接続チューブ6の第1の端部を取り付けることができる、ポンプ側コネクタ32を有する。接続チューブ6の第2の端部60は、電気的又は機械的搾乳ポンプ(ここでは示さず)、あるいは中央バキューム(すなわち使用準備のできた吸引ユニット)に接続することができる。搾乳ポンプは搾乳カップ内に周期的なリズムで低圧を発生させて、乳房を刺激し、ミルクは搾乳カップ取り付け部3を通って収集容器1へと達することができる。
【0025】
図1bを見てわかるように、好ましくは、戻り止め弁7が、搾乳カップ取り付け部3と収集容器1の間の領域に存在する。この弁7は、搾乳カップ取り付け部3の容器側入口35を閉じ、それゆえ、ポンプを用いて排出されなければならないデッドボリュームを最小限まで減らす。
【0026】
本発明によると、搾乳カップ取り付け部3と連結部2を互いに接続する、使用表示部材4が備わっている。好適な使用表示部材は、搾乳カップ取り付け部3と連結部2の間の接続を、これら二つの部分が初めて引き離されるか、初めてこの部材が取り外されるかする際に、不可逆的に破壊するなら、いかなるタイプの接続構造でもよい。
【0027】
この使用表示部材4は、好ましくは、破断オープンシール、例えば、分離時に破れる薄いウェブ41を介して、連結部2と搾乳カップ取り付け部3に接続されている円周バンドである。使用表示部材4もまた、通常、プラスチックでできており、二つの部分のどちらかの上に、または両部分2、3の上に射出成形されている。
【0028】
使用表示部材4は、好ましくは、手で容易に掴み、容易に破ることができるように、突き出たタブ40を有する。これを図1cに示す。
【0029】
上述の搾乳カップセットの個々の部分は、1つ以上の要素に形成することができる。これらの部分の2つ以上を、一体的に形成することもできる。
【0030】
図1bに見られるように、第1の実施形態は、幾つかの個々の部分で構成されている。収集容器1は円筒形ビーカーであり、その上縁に、第1の下側スナップフィット密閉部材11を円周ビーズ構造で有する。連結部2が、その下縁に、第1の上側スナップフィット密閉部材20を円周ラッチ構造で有する。これら二つの部材が互いに差し込まれると、ラッチがビーズのまわりに係合し、それにより、連結部2と収集容器1の間に安定した接続が形成される。
【0031】
この実施形態では、搾乳カップ取り付け部3は二つの部品に設計されており、容器側コネクタ30と漏斗側コネクタ31を備えた上部部材3′を有する。搾乳カップ漏斗5は、胸に当てるための漏斗部50と、漏斗側コネクタ31に固定して取り付けるか、あるいは、漏斗側コネクタ31にはめ込み且つ容易に(漏斗側コネクタから)取り外すことができる漏斗コネクタ51を有する。
【0032】
搾乳カップ取り付け部3の下部部材3′′は、使用表示部材4を介して連結部2に接続されている。
【0033】
図1dから明らかなように、弁7は、ここでは弁膜70と弁体71から構成されており、好ましくは、容器側コネクタ30の下縁に取り付けられている。
【0034】
第2の上側スナップフィット密閉部材33は、容器側コネクタ30の上に配置され、その嵌め合わせ要素34が下部部材3′′の上に形成されている。これは、図1dに容易に見ることができる。第2の上側スナップフィット密閉部材33は、好ましくは、連結部2の開口内に突き出ているコネクタの上へしっかりと引っかかる、上側及び下側円周ラッチによって形成されている。好ましくは、上部及び下部部材3′、3′′の間のこの接続は破壊されることなしにはずすことはできず、そのため、図1e、1f及び1gに見られるように、連結部2と搾乳カップ取り付け部3は、使用表示部材4によって接続された1つのユニットを形成する。
【0035】
使用表示部材4が取り外されると、搾乳カップ取り付け部3の全体、すなわち、上部及び下部部材3′、3′′は、図1hに見られるように、連結部2から外れる。この分離は、両部分が再び接続されるとき、もはや十分に良好な接続を得ることができないことを意味し、そのため、この結合はミルクを搾り出すために再度使用することができない。
【0036】
しかしながら、ビーカー型収集容器1は取り付けられた連結部2とともにあとに残され、これらがともに哺乳瓶を形成する。連結部2はボトルネックを形成する。使用表示部材4の下側に雄ネジ21が備えられているため、使用するまで瓶を蓋8によって閉じることができる。これを図1iに示す。使用時には、蓋8を取り外し、乳首の付いた上端部を公知の方法で取り付けることができる。
【0037】
本発明による搾乳カップセットの第2の実施形態においては、図2aから2cに示されるように、搾乳カップ取り付け部3が一部品として形成され、使用表示部材4はその上に一体的に形成されている。ここでは、前と同じく、スナップフィット密閉と不正開封防止バンドが、連結部材2との不可逆的破壊可能な接続を保証する。この実施形態では、収集容器1と連結部2が、一体瓶(一つの瓶)によって形成されている。しかしながら、別の変形では、それらは、図1bのように二つの部分に形成される。この例においても、搾乳カップ漏斗5は、使用時に、搾乳カップ取り付け部3に差し込むことができる。
【0038】
図3aから3cによる実施形態では、搾乳カップ漏斗5と搾乳カップ取り付け部3はともに一体に形成されている。使用表示部材4は搾乳カップ取り付け部3の下縁に形成されている。この例においても、収集容器1と連結部2は一体瓶に形成することができ、あるいは、別々の部分に形成することができる。この例においては、収集容器1が円形断面でなく、矩形断面、特に正方形断面を有する。このことは、円形瓶より少ない空間で保管できることを意味する。もちろん、上述のツーパーツ瓶もまた、そのような矩形又は正方形の形を有することができる。
【0039】
図4による実施形態では、互いに一体的に接続された、搾乳カップ取り付け部と連結部が示されている。この場合もまた、使用表示部材が、射出成形されている。
【0040】
図5aと5bによる実施形態では、弁7が容器側コネクタ30の上にではなく、連結部2内に突き出している嵌め合い要素34の上に配置されている。弁体71は、この嵌め合い要素34の上に取り付け、あるいは一体的に形成することができる。
【0041】
弁7は多種多様な形状を有することができる。上述の実施形態では、特に図1kにおいては、円筒形弁体71とこの弁体71を覆う膜70を有する弁7が開示されている。弁体71は、好ましくは剛体材料、特にプラスチックでできている。膜70は、可撓性材料、好ましくは、ゴム、天然ゴム、又はシリコーン又はTPE(熱可塑性エラストマー)でできている。
【0042】
弁7は弁体71をスタブ(stub)の上にかぶせることにより、その位置に固定される。弁体71は、正面に、貫通口72と中心に配置される受け入れ口73を有する。これに合わせて、膜は、膜を固定するために受け入れ口73にはめ込むことができる、好ましくは中心に配置された接続ボタン74を有する。
【0043】
しかしながら、他の弁もまた搾乳カップセットの上記実施形態において使用することができる。それゆえ、図6に見られるように、接続ボタンの形での膜受け78を弁体71の上に配置することができ、受け入れ口73を膜70の中に配置することができる。
【0044】
図7aから7cに示されるように、膜70はまた、ヒンジ又はへり75を介して弁体71に一体的に接続することができる。この場合、弁7は好ましくは均一な材料からできており、膜は弁体より薄い壁を有している。
【0045】
さらに、図8a及び8bによる弁体7は、閉じたジャケットではなく、一端で開放されているジャケットを有するよう設計することができる。これによって、二つのジャケット部分76は弾力的に形成することができ、一方で、簡単に弁7を定位置に取り付けることができ、他方で、コネクタ30の上でのその嵌め合いを良くする。
【0046】
図9aから9cによる他の実施形態では、膜70はウェブ77を介して弁体71上に一体的に形成されており、膜の二つの内面と弁体の内面が、同一平面にあるように形成されている。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1a】第1の実施形態における、本発明の搾乳カップセットの側面図である。
【図1b】分解図における図1aの搾乳カップセットである。
【図1c】図1bの一部拡大図である。
【図1d】図1aの搾乳カップセットの上部縦断面図である。
【図1e】図1dの上部斜視図である。
【図1f】第1の側面からみた図1e上部の図である。
【図1g】第2の側面からみた図1e上部の図である。
【図1h】使用表示部材を取り外した後の図1aの搾乳カップセットの斜視図である。
【図1i】分解図における、密閉蓋を有する図1aの収集容器である。
【図1k】図1aの一方向弁の拡大図である。
【図2a】分解図における、第2の実施形態での本発明の搾乳カップセットの斜視図である。
【図2b】組み立てた状態での図2aの搾乳カップセットである。
【図2c】図2bの拡大詳細図である。
【図3a】第3の実施形態における本発明の搾乳カップセットの側面図である。
【図3b】分解図における図3aの搾乳カップセットである。
【図3c】密閉蓋を有する図3aの集乳容器である。
【図4】第4の実施形態における本発明の搾乳カップセットの上部縦断面図である。
【図5a】分解図における、第5の実施形態での本発明の搾乳カップセットの上部斜視図である。
【図5b】図5aの部分縦断面図である。
【図6】第6の実施形態による弁の斜視図である。
【図7a】第1の側面からみた、第7の実施形態による弁の斜視図である。
【図7b】第2の側面からみた、図7aの弁の斜視図である。
【図7c】図7aの弁の縦断面図である。
【図8a】第8の実施形態による弁の斜視図である。
【図8b】図8aの弁の図である。
【図9a】第1の側面からみた、第9の実施形態による弁の斜視図である。
【図9b】第2の側面からみた、図9aの弁の斜視図である。
【図9c】図9aの弁の縦断面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 収集容器
11 第1の下側スナップフィット密閉部材
2 連結部
20 第1の上側スナップフィット密閉部材
21 雄ネジ
3 搾乳カップ取り付け部
3′ 上部部材
3′′ 下部部材
30 容器側コネクタ
31 漏斗側コネクタ
32 ポンプ側コネクタ
33 第2の上側スナップフィット密閉部材
34 第2の下側スナップフィット密閉部材
35 容器側入口
4 使用表示部材
40 タブ
41 ウェブ
5 搾乳カップ漏斗
50 漏斗部
51 漏斗コネクタ
6 接続チューブ
60 第2の端部
7 弁
70 弁膜
71 弁体
72 貫通口
73 受け入れ口
74 接続ボタン
75 へり
76 ジャケット部分
77 ウェブ
78 膜受け
8 密閉蓋
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集乳容器(1)に接続するための連結部(2)と搾乳カップ漏斗(5)に接続するための搾乳カップ取り付け部(3)を有し、前記連結部(2)と前記搾乳カップ取り付け部(3)が互いに接続されている使い捨て搾乳カップセットにおいて、前記搾乳カップセットが、前記連結部(2)と前記搾乳カップ取り付け部(3)との間に不可逆的に破壊可能な接続を形成する使用表示部材(4)を有し、この接続は、前記連結部(2)と前記搾乳カップ取り付け部(3)が初めて引き離されるとき、又は初めて取り外されるときに、不可逆的に破壊されることを特徴とする使い捨て搾乳カップセット。
【請求項2】
前記連結部(2)と搾乳カップ取り付け部(3)が、前記使用表示部材(4)が不可逆的に破壊されたときにのみ、互いから引き離すことができる、請求項1に記載の搾乳カップセット。
【請求項3】
前記集乳容器(1)がボトルネックを有する瓶の一部であり、前記使用表示部材(4)が前記ボトルネック上に配置された破壊オープンシールである、請求項1又は2に記載の搾乳カップセット。
【請求項4】
前記使用表示部材(4)が前記連結部(2)及び/又は、前記搾乳カップ取り付け部(3)に破壊可能なウェブ(41)を介して接続されている、請求項1,2,又は3のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【請求項5】
前記使用表示部材(4)が周囲の一部又は全部の周りに延びるバンドである、請求項1から4のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【請求項6】
前記セットが、前記連結部(2)と一体に形成された集乳容器(1)を有する、請求項1から5のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【請求項7】
前記セットが、ビーカー形で、前記連結部(2)に接続することができ、前記連結部(2)とともに密閉可能な瓶を形成する集乳容器(1)を有する、請求項1から5のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【請求項8】
連結部(2)と収集容器(1)がスナップフィット密閉を介して互いに接続することができる、請求項7に記載の搾乳カップセット。
【請求項9】
前記連結部(2)に雄ネジ(21)が備わっている、請求項1から8のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【請求項10】
前記使用表示部材(4)が前記雄ネジ(21)の上方に配置されている、請求項9に記載の搾乳カップセット。
【請求項11】
前記搾乳カップ取り付け部(3)が上部部材(3′)と下部部材(3′′)を有し、前記上部部材(3′)は前記下部部材(3′′)に差し込むことができ、且つ、スナップフィット密閉(33,34)を用いて固定することができる、請求項1から10のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【請求項12】
前記下部部材(3′′)が前記連結部(2)に前記使用表示部材(4)を用いて接続されている、請求項11に記載の搾乳カップセット。
【請求項13】
前記搾乳カップ取り付け部(3)の容器側吸入口(35)を閉じる一方向弁(7)を含み、前記一方向弁(7)が、貫通口(72)を備えた弁体(71)と、これら貫通口(72)を閉じる弁膜(70)を有し、前記弁体(71)が前記下部部材(3′′)の内部に突き出た嵌め合い要素(34)の上に配置されている、請求項10に記載の搾乳カップセット。
【請求項14】
前記搾乳カップ取り付け部(3)の容器側入口(35)を閉じる一方向弁(7)を含み、前記一方向弁(7)が、貫通口(72)を備えた弁体(71)と、これら貫通口(72)を閉じる弁膜(70)を有し、前記弁膜(70)が前記弁体(71)の上に一体的に形成されている、請求項1から12のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【請求項1】
集乳容器(1)に接続するための連結部(2)と搾乳カップ漏斗(5)に接続するための搾乳カップ取り付け部(3)を有し、前記連結部(2)と前記搾乳カップ取り付け部(3)が互いに接続されている使い捨て搾乳カップセットにおいて、前記搾乳カップセットが、前記連結部(2)と前記搾乳カップ取り付け部(3)との間に不可逆的に破壊可能な接続を形成する使用表示部材(4)を有し、この接続は、前記連結部(2)と前記搾乳カップ取り付け部(3)が初めて引き離されるとき、又は初めて取り外されるときに、不可逆的に破壊されることを特徴とする使い捨て搾乳カップセット。
【請求項2】
前記連結部(2)と搾乳カップ取り付け部(3)が、前記使用表示部材(4)が不可逆的に破壊されたときにのみ、互いから引き離すことができる、請求項1に記載の搾乳カップセット。
【請求項3】
前記集乳容器(1)がボトルネックを有する瓶の一部であり、前記使用表示部材(4)が前記ボトルネック上に配置された破壊オープンシールである、請求項1又は2に記載の搾乳カップセット。
【請求項4】
前記使用表示部材(4)が前記連結部(2)及び/又は、前記搾乳カップ取り付け部(3)に破壊可能なウェブ(41)を介して接続されている、請求項1,2,又は3のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【請求項5】
前記使用表示部材(4)が周囲の一部又は全部の周りに延びるバンドである、請求項1から4のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【請求項6】
前記セットが、前記連結部(2)と一体に形成された集乳容器(1)を有する、請求項1から5のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【請求項7】
前記セットが、ビーカー形で、前記連結部(2)に接続することができ、前記連結部(2)とともに密閉可能な瓶を形成する集乳容器(1)を有する、請求項1から5のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【請求項8】
連結部(2)と収集容器(1)がスナップフィット密閉を介して互いに接続することができる、請求項7に記載の搾乳カップセット。
【請求項9】
前記連結部(2)に雄ネジ(21)が備わっている、請求項1から8のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【請求項10】
前記使用表示部材(4)が前記雄ネジ(21)の上方に配置されている、請求項9に記載の搾乳カップセット。
【請求項11】
前記搾乳カップ取り付け部(3)が上部部材(3′)と下部部材(3′′)を有し、前記上部部材(3′)は前記下部部材(3′′)に差し込むことができ、且つ、スナップフィット密閉(33,34)を用いて固定することができる、請求項1から10のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【請求項12】
前記下部部材(3′′)が前記連結部(2)に前記使用表示部材(4)を用いて接続されている、請求項11に記載の搾乳カップセット。
【請求項13】
前記搾乳カップ取り付け部(3)の容器側吸入口(35)を閉じる一方向弁(7)を含み、前記一方向弁(7)が、貫通口(72)を備えた弁体(71)と、これら貫通口(72)を閉じる弁膜(70)を有し、前記弁体(71)が前記下部部材(3′′)の内部に突き出た嵌め合い要素(34)の上に配置されている、請求項10に記載の搾乳カップセット。
【請求項14】
前記搾乳カップ取り付け部(3)の容器側入口(35)を閉じる一方向弁(7)を含み、前記一方向弁(7)が、貫通口(72)を備えた弁体(71)と、これら貫通口(72)を閉じる弁膜(70)を有し、前記弁膜(70)が前記弁体(71)の上に一体的に形成されている、請求項1から12のいずれか1に記載の搾乳カップセット。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図1e】
【図1f】
【図1g】
【図1h】
【図1i】
【図1k】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図1e】
【図1f】
【図1g】
【図1h】
【図1i】
【図1k】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【公表番号】特表2008−501378(P2008−501378A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513649(P2007−513649)
【出願日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【国際出願番号】PCT/CH2005/000298
【国際公開番号】WO2005/118023
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(503465052)メデラ ホールディング アーゲー (40)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【国際出願番号】PCT/CH2005/000298
【国際公開番号】WO2005/118023
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(503465052)メデラ ホールディング アーゲー (40)
【Fターム(参考)】
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