説明

価格修正ラベル

【課題】一度、商品に貼着した後は、剥がして再利用できないような、価格修正ラベルを提供する。
【解決手段】裏面に設けた粘着剤で商品に貼着して使用する価格修正ラベルにおいて、該ラベルの側辺に、内側に向けて1.5−7mmの長さの切り込み1a−1hを一個以上設ける。この切り込みは、ラベル本体4のバーコードを印刷した部分の側辺に設けるのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一度使用したら、剥がして、他の商品にはれないようにした価格修正ラベルに関する。
【背景技術】
【0002】
商品の価格を値下げした時に、値下げ前の価格情報を印刷したバーコードを隠して、値下げ価格を表示する価格修正ラベルは、特許文献1−2に示されるように、広く使用されている。しかし、このような価格修正ラベルを剥がして、他の商品に貼り付けて悪用する者がある。
【特許文献1】特許第3244494号公報
【特許文献2】特開2005−121721号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、一度、商品に貼着した後は、剥がして再利用できないような、価格修正ラベルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明では、ラベルに切り込みを入れることにより、最初の使用時には、通常のラベルと同様の外観で効率よく使用できるが、ラベルを剥がす時に、ラベルに破損を生じ、再利用できないようにした。
【0005】
すなわち、本発明のラベルは、裏面に設けた粘着剤で商品に貼着して使用する価格修正ラベルであって、該ラベルの側辺に、内側に向けて1.5−7mm(好ましくは2−6mm)の長さの切り込みが一個以上設けられていることを特徴とする。
【0006】
前記切り込みは、ラベルの側辺角から斜め内側に向けて設けられても、側辺にラベルの下辺に平行に、横向きに設けられてもよく、これらは複数個設けられるのが好ましい。
【0007】
かかる本発明のラベルは、一度、商品に貼り付けて使用した後、それを剥がす時には、前述のようにして設けた切り込みからラベルが裂け易く、再利用できないものとなるものであるので、前記切り込みは、ラベルのバーコードを印刷した部分の側辺に設けるのが好ましい。
【0008】
例えば、バーコードがラベル本体の下部に印刷される場合には、切り込みを、ラベルの側辺下端から(約30〜60度の角度、好ましくは45度の角度で)斜め上方に向けたものと、ラベルの側辺下端から一定位置上ったところ(例えば3−12mm、好ましくは5−10mmの高さ)に、横向きしたものと両方を設けるのが好ましい。
【0009】
更に、本発明では、ラベル上端に、ミシン目で切り取り可能な状態で帯状部を存在させ、ラベル使用時に、この帯状部を外し、商品の元の価格表示部分(バーコード上)に貼着し、元の価格が無効にされ、価格修正ラベルの価格に変更されたことを、より明確にできるようにしてもよい。この場合、価格修正ラベルを、元の価格表示部分と離れた位置に貼着することができるので、扱い易い。
【0010】
また、ラベルの形状を下方の少なくとも一側部が上部より外側に突出しているようにして、ラベルの表示部を広くすると同時に、該突出部に前記切り込みを設け、一度商品に貼着したラベルを剥がす時に、ラベルの破壊をより確実なものとしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の価格修正ラベルは、側辺における切り込みの存在によって、一度使用したものを剥がして、再使用しようとしても、ラベルを剥がす時に、この切り込みからラベルが裂け易く、ラベルを再使用できない。特に、ラベルに印刷したバーコードの存在する箇所の側辺に切り込みを設けると、ラベルを剥がす時に、バーコード部分が破損され易く、効果的である。その結果、スーパーやコンビニなどにおいて、商品価格を値下げするために商品に一度貼った価格修正ラベルを剥がして、他の商品に貼って、あたかもその商品の価格が修正されたかのようにして購入しようとする者があったとしても、ラベルが、破損しているため、不正なものであることが明らかとなり、そのような悪質な行為を防止できるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、図面に示す実施例に従って、本発明を説明する。
図1に、本発明のラベルを例示する。いずれのラベルも、離型シート上に粘着剤で貼着されており、離型シートから剥がして、裏面に存在する粘着剤で商品に貼って使用するものである。
【0013】
図1(A)のラベルは、角が丸く形成されており、両側辺下方に、側辺下端から45度の角度で斜め上方に向けて3mmの長さの切り込み1aが設けられており、更に、両側辺下端から8mm上方に下辺と平行に横向きに切り込み1bが設けられている。更に、上端に、ミシン目2で切り取り可能な状態で帯状部3が設けられており、この帯状部3には、「お買得価格となっております」等と印刷されており、下方のラベル本体4には、上部5に値引率、下部6にバ−コードが印刷されている。
【0014】
帯状部3を切り取り、商品の元の価格表示部分にこれを貼り付け、元の価格が修正されていることを明らかにし、商品の他の部分にラベル本体4を貼り付けることにより、商品価格がラベルに印刷された割引率で値引きされており、ラベル本体4の下部6に設けられたバーコードで、その価格が読み取られる。
【0015】
かかるラベルは、一度、商品に貼り付けると、それを剥がす時に、切り込み1a、1bのいずれかの位置から、ラベルが裂けて、ラベルを再使用できなくなる。特に、バーコード部分の破損が著しく、バーコードの読み取りを不能とする。
【0016】
図1(B)のラベルは、値引率を記載した左欄7と、バーコードを印刷した右欄8が設けられており、ラベルの両側に6個の切り込み1c−1hが設けられている。
【0017】
図1(C)のラベルは、下方の表示部が上方の表示部より広く形成されており、下方の両側に切り込み1a、1bが設けられている。
【0018】
図1(B)(C)のラベルにおいても、(A)と同様の帯状部3を設けてもよい。なお、帯状部3の存在しないラベルは、商品の元の価格表示部分のバーコードの少なくとも一本を隠すように、元の価格表示部分の上に貼着することとなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明のラベルを例示する平面図である。
【符号の説明】
【0020】
1a−1h 切り込み
2 ミシン目
3 帯状部
4 ラベル本体
5 上部
6 下部
7 左欄
8 右欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
裏面に設けた粘着剤で商品に貼着して使用する価格修正ラベルであって、該ラベルの側辺に、内側に向けて1.5−7mmの長さの切り込みが一個以上設けられていることを特徴とする価格修正ラベル。
【請求項2】
前記切り込みの少なくとも一個が、ラベルの側辺角から斜め内側に向けて設けられていることを特徴とする請求項1の価格修正ラベル。
【請求項3】
前記切り込みの少なくとも一個が、ラベルの側辺に該ラベルの下辺に平行に、横向きに設けられていることを特徴とする請求項1又は2の価格修正ラベル。
【請求項4】
前記切り込みが、前記ラベルのバーコードを印刷した部分の側辺に設けられているいることを特徴とする請求項1−3いずれか1項の価格修正ラベル。
【請求項5】
前記ラベルが上端に、ミシン目で切り取り可能な状態で帯状部を有していることを特徴とする請求項1−4いずれか1項の価格修正ラベル。
【請求項6】
前記ラベルの下方の少なくとも一側部が上部より外側に突出していることを特徴とする請求項1−7いずれか1項の価格修正ラベル。

【図1】
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【公開番号】特開2007−292911(P2007−292911A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−118807(P2006−118807)
【出願日】平成18年4月24日(2006.4.24)
【出願人】(591087264)イオン株式会社 (4)