説明

便器排水路の吸気装置

【課題】便器本体のデッドスペースを有効活用できるとともに、便器本体に容易に設置できる便器排水路の吸気装置を提供する。
【解決手段】便器排水路5の吸気装置は、便器本体1の便器排水路5から空気を吸気する吸気手段を備える。吸気手段は、エゼクタ30と、エゼクタ30と接続され、負圧を蓄圧する負圧蓄圧タンク70と、負圧蓄圧タンク70と便器排水路5との間に接続され、便器排水路5から空気を吸引する吸引タンク80とを有する。負圧蓄圧タンク70は、便器本体1における便鉢2の後方に形成された収納空間1Q内に上方から吊り下げ可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は便器排水路の吸気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の図8〜図15に、従来の便器排水路の吸気装置が開示されている。この吸気装置は、便器本体の水封部の下流側に連なる便器排水路から空気を吸気する吸気手段を備えている。
吸気手段は、具体的には、負圧発生装置と、負圧発生装置と便器排水路との間に開閉弁を介して接続され、負圧を蓄圧して便器排水路から空気を吸引する負圧蓄圧タンクと、開閉弁を制御する制御手段とを有している。
このような構成である従来の便器排水路の吸気装置は、便器排水路の空気を吸引することにより、早期に便器排水路を洗浄水で満水状態にすることができるため、少ない洗浄水で早期にサイホン作用を発生させることができる。
【特許文献1】特開2006−177051号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、便器に対して一層の小型化及び施工性の向上が求められていることから、上記従来の便器排水路の吸気装置に対しても、便器本体のデッドスペースを有効活用するとともに、便器本体に容易に取り付け可能とすることが求められている。しかしながら、従来の吸気装置において、上述の通り、吸気手段は複数の構成要素の集合体であることから、設置スペースが大きくなり易く、また、取り付け作業も手間がかかるという事情がある。
【0004】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、便器本体のデッドスペースを有効活用できるとともに、便器本体に容易に設置できる便器排水路の吸気装置を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の便器排水路の吸気装置は、便器本体の水封部の下流側に連なる便器排水路から空気を吸気する吸気手段を備えた便器排水路の吸気装置において、前記吸気手段は、負圧発生装置と、該負圧発生装置と接続され、負圧を蓄圧する負圧蓄圧タンクと、該負圧蓄圧タンクと接続され、前記便器排水路に負圧を伝達する伝達装置とを有し、前記負圧蓄圧タンクは、前記便器本体における便鉢の後方に形成された収納空間内に上方から吊り下げ可能に構成されていることを特徴とする。
【0006】
このような構成である本発明の便器排水路の吸気装置では、便器本体に負圧蓄圧タンクを設置する際、便器本体における便鉢の後方に形成された収納空間内に上方から吊り下げるだけでよい。
【0007】
したがって、本発明の便器排水路の吸気装置は、便器本体のデッドスペースを有効活用できるとともに、便器本体に容易に設置できる。
【0008】
また、この便器排水路の吸気装置は、収納空間内に負圧蓄圧タンクを下から支える支持台を設けるものではないので、構成の簡略化を図れる。
【0009】
本発明の便器排水路の吸気装置において、前記負圧発生装置と前記負圧蓄圧タンクとは途中に逆止弁が設けられた第1導圧管により接続され、該第1導圧管は該負圧蓄圧タンクの最下部に接続されていることが好ましい。
【0010】
この場合、負圧蓄圧タンク内に結露等によって万一水が発生しても負圧発生装置により負圧蓄圧タンク内の空気が吸引されるのに伴い、負圧蓄圧タンクの最下部に接続された第1導圧管を介して、負圧蓄圧タンクから水を容易に排出することができる。
【0011】
本発明の便器排水路の吸気装置において、負圧蓄圧タンクは略円筒状の筒部を有する樽型形状であり、筒部には周方向に一回りする帯状の凹部が1以上凹設され、凹部の外周面には、帯状の吊り下げ用部材が巻き掛けられていることが好ましい。
【0012】
この場合、負圧蓄圧タンクは、凹部によって負圧に耐え得るに十分な強度が確保されるので、負圧によって凹み変形されるのを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。図6に示すように、この便器排水路の吸気装置は洋風水洗式便器の一部を構成するものであり、洋風水洗式便器は、前記吸気装置と便器本体1と導水管10とを備えている。なお、便座及び便蓋の図示は省略する。
【0014】
便器本体1は便鉢2の上部内周にリム3を有している。また、便器本体1は便鉢2の下端から便鉢2の裏面側で後方に延びる上昇流路を有し、この上昇流路は設置時の最高水位となる位置まで延びている。便鉢2の下方には上昇流路を含む水封部4が形成されている。便器本体1の上昇流路は接続管90に接続され、接続管90内には、水封部4寄りの位置から順に、便器排水路5、滞留部6、及び排水口7が配置されている。このうち便器排水路5は上昇流路の上端部から滞留部6側に向けて下り勾配で立ち下がっている。図1及び図2に示すように、便器本体1は、便鉢2の後方に上方が開口して左右及び後方が便鉢2から一体に連続する側壁11に囲まれた収納部1Sを有している。収納部1S内(以下、収納空間1Q)の構成については後に詳述する。
【0015】
図6に示すように、導水管10は止水弁V5を介して水道管に接続され、第1開閉弁V1によって開閉可能となっている。
【0016】
吸気装置は、作動によって負圧を生じる負圧発生装置と、負圧を蓄圧する負圧蓄圧タンク70と、負圧を便器排水路5側に伝達する伝達装置とを備えている。この実施例において、伝達装置は便器排水路5から空気を吸引する吸引タンク80によって構成され、負圧発生装置はエゼクタ30によって構成されている。
【0017】
エゼクタ30はその上端に導水管10の端末が接続される導入口31を有し、その下端に洗浄水が貯留されたタンク20の内部に臨む導出口32を有している。また、エゼクタ30は導出口32と導入口31との間に外部に連通する吸気口33を有し、この吸気口33は第1導圧管110を介して負圧蓄圧タンク70に接続されている。後述するように、エゼクタ30内を洗浄水が流れるのに伴い、吸気口33から空気が吸引され、これによって負圧蓄圧タンク70に負圧が蓄圧されるようになっている。
【0018】
第1導圧管110のうち吸気口33寄りの一端部には、外部からエゼクタ30側への空気の流入のみを許容する逆止弁111が設けられている。また、第1導圧管110のうち逆止弁111よりも負圧蓄圧タンク70寄りの他端部には、第2導圧管120が分岐して接続されるとともに、第3導圧管130が分岐して接続されている。第2導圧管120は、その一端が外部に開口し、その他端が第2開閉弁V2を介して第1導圧管110と開閉可能に接続されている。また、第3導圧管130は、その一端が吸引タンク80に連通し、その他端が第3開閉弁V3を介して第1導圧管110と開閉可能に接続されている。
【0019】
吸引タンク80の内部は、設置時の上下方向で移動可能な隔膜83によって第1室81と第2室82とに区画されている。第1室81は第3導圧管130に連通し、第2室82は吸引管85によって便器排水路5に連通している。なお、第1開閉弁V1、第2開閉弁V2、第3開閉弁V3は空気用の開閉弁であり、制御装置Cにより開閉タイミング及び開閉時間が制御されている。
【0020】
次に、図6を参照しつつ便器洗浄装置の作動について概略を説明する。
非洗浄時には、第1開閉弁V1、第2開閉弁V2、第3開閉弁V3は閉弁している。この状態では、タンク20内に洗浄水が貯留され、吸引タンク80内の隔膜83は吸引タンク80内の下内壁面に当接している。
【0021】
用便後、第1開閉弁V1が開弁すると、洗浄水が導水管10内を通ってタンク20内に流入し、さらにタンク20内の洗浄水が送水管45を通ってリム3に供給される。リム3に供給された洗浄水は便鉢2の内面に沿って旋回しながら流れ落ち、汚物を便鉢2の中央に集める。この間、エゼクタ30にも洗浄水が流れて負圧が発生し、この負圧によって負圧蓄圧タンク70内に負圧が蓄圧される。
【0022】
所定時間の経過後、第3開閉弁V3が開弁すると、負圧蓄圧タンク70内の負圧が第3導圧管130を介して吸引タンク80に伝達され、第1室81内が負圧になって、隔膜83が吸引タンク80の上内壁面に当接可能な位置まで引き上げられる。隔膜83の引き上げに伴い、便器排水路5内の空気が第2室82に吸引され、便器排水路5内にも負圧が伝達される。すると、この便器排水路5内への負圧伝達により、便器排水路5内が洗浄水で満水状態となり、サイホン作用が発生し、少ない洗浄水で早期に排出流が形成される。また、便鉢2の中央に集められた汚物は吸引される洗浄水にのって便器排水路5側へ確実に排出される。
【0023】
さらに所定時間の経過後、第2開閉弁V2を開弁し、第3開閉弁V3を閉弁する。第2開閉弁V2の開弁に伴い、大量の空気が第1導圧管110を通ってタンク20内に流入し、タンク20内の洗浄水は流入した空気によってリム3側に押し出される。これにより、便鉢2への供給水量が急激に増加し、便鉢2内に残留していた汚物が便器排水路5側へいっそう確実に排出される。
【0024】
その後、第1開閉弁V1を閉弁し、第3開閉弁V3を開弁すると、吸引タンク80の第1室81が第2開閉弁V2を介して外部と連通し、第1室81内がほぼ大気圧となり、隔膜83が下降する。それに伴い、便器排水路5内に第2室82から空気が押し込まれ、便器排水路5内の空気が増加して、サイホン作用が終了する。
【0025】
次に、この実施例の特徴的な構成である負圧蓄圧タンク70及びその周辺構造について説明する。
負圧蓄圧タンク70は合成樹脂製であって、図3ないし図5に示すように、全体として樽型形状をなしている。詳しくは負圧蓄圧タンク70は、円筒状の筒部71と、筒部71の両端開口を塞いで外側に膨らむ前後一対の曲面部72とから一体に形成され、その内部は中空部73となっている。また、この負圧蓄圧タンク70は筒部71及び曲面部72を縦割りした一対の半割体74によって構成され、両半割体74はその対向縁同士を溶着することで合体されている。
【0026】
負圧蓄圧タンク70の下端部(最下部)には筒部71の下壁を貫通しつつ下向きに突出する接続筒部75が一体に形成されている。負圧蓄圧タンク70の中空部73は、接続筒部75の接続開口75Aを通して第1導圧管110内に連通しているが、この第1導圧管110内を除けば外壁により包囲されて密閉されている。
【0027】
また、接続筒部75内には第1導圧管110の端末部を構成するL字形の接続管材77が嵌め込まれている。接続管材77の外周面と接続筒部75の内周面との間にはシールリング78が介設されている。また、接続管材77の外周面と接続筒部75の外周面とには両外周面に跨ってC字形の止め具79が取り付けられ、この止め具79によって接続管材77が接続筒部75に固定されている。接続管材77の端末はほぼ水平方向を向いて開口し、ここに第1導圧管110の本体部分の端末が嵌合して接続される。
【0028】
接続筒部75の接続開口75Aは負圧蓄圧タンク70の最下部にあって下向きに開口しているため、負圧蓄圧タンク70内に万一水が進入したり結露水が発生したりしても、そのような水は接続開口75Aを通して中空部73から第1導圧管110側へ確実に排出される。したがって、負圧蓄圧タンク70の負圧蓄圧性能を長期に亘って良好に保つことができる。
【0029】
また、負圧蓄圧タンク70の筒部71には、周方向に一回りする帯状の凹部76が凹設されている。この凹部76は、筒部71の両端部に間隔をあけて2条設けられ、その内周面と外周面とをいずれも径方向内向きに凹ませて構成されている。凹部76の外周面には、金属製の吊り下げ部材150が巻き掛けられている。吊り下げ部材150は、帯板状で、かつ縮径可能なC字形をなし、凹部76に緊密に嵌着されている。そして、この吊り下げ部材150は負圧蓄圧タンク70を上から抱きかかえる態様で凹部76の外周面に回曲させられ、その両自由端部を筒部71よりも上方に位置させている。吊り下げ部材150の両自由端部にはブラケット160に対する取付部151がほぼ垂直に立ち上げ形成されている。
【0030】
吊り下げ部材150は取付部151によってブラケット160に固定されている。ブラケット160は金属板を曲げ加工して形成され、収納部1Sの上面開口付近を部分的に覆う本体部161と、この本体部161の周縁部から上方に起立してその上端を外向きに屈曲させることで、収納部1Sの上面開口の開口縁部に掛け止められる複数の支持部162とを備えている。つまりブラケット160は、各支持部162によって便器本体1の収納空間1Q内に架設されている。
【0031】
本体部161には下向きに切り起こされた受け部163が形成され、この受け部163と吊り下げ部材150の取付部151とが互いに対面し合わさったところにボルト締めがなされ、双方が固定されるようになっている。こうして吊り下げ部材150がブラケット160に固定され、ブラケット160が便器本体1に支持されることにより、負圧蓄圧タンク70は便器本体1の収納空間1Q内に上方から吊り下げられた状態で収容される。
【0032】
また、ブラケット160において本体部161と各支持部162とが取り囲む内側空間は、吸引タンク80の組付空間160Aとされる。吸引タンク80は組付空間160Aに対して上方から挿入されて本体部161の上面に載せられる。このブラケット160には、各支持部162とは別に、本体部161の周縁部から上方に起立する複数の立上部164が形成されており、各立上部164の上端に、吸引タンク80の外周縁を上方から押さえ付けることで吸引タンク80の組付空間160Aからの抜け出しを規制する押さえ片165が接続されている。
【0033】
このように、ブラケット160はその下面側で負圧蓄圧タンク70を吊り下げ支持するとともにその上面側で吸引タンク80を載置支持するものであるから、負圧蓄圧タンク70と吸引タンク80とがそれぞれ専用のブラケット160で支持される場合に比べ、部品点数を削減することができる。
【0034】
さて、負圧蓄圧タンク70は、上述したように、吊り下げ部材150及びブラケット160に支持されつつ収納空間1Qに配置されている。便器本体1の収納空間1Qには、この負圧蓄圧タンク70の収納領域に加え、タンク20、エゼクタ30、及び排水用の接続管90等が配置される収納領域が設けられている。図1に示すように、負圧蓄圧タンク70の収納領域は、接続管90の上流部91の横隣りで、かつ接続管90の下流部92よりも上方に位置している。便器本体1の収納空間1Qのうち接続管90の上流部91を挟んで負圧蓄圧タンク70の収納領域と反対側には、エゼクタ30とタンク20とがそれぞれ上下に並んで配置されている。
【0035】
また、負圧蓄圧タンク70は、吊り下げ部材150によって接続管90の下流部92から上方に浮いた状態で配置され、かつ、曲面部72を接続管90の排水流入口93の開口側と同じ方向に向け、筒部71の軸方向をほぼ水平方向に揃えて配置されている。そして、この負圧蓄圧タンク70を支持するブラケット160は、接続管90の上流部91の直上方に位置し、接続管90の上方に吸引タンク80が配置されている。したがって、負圧蓄圧タンク70は、上方に位置する吸引タンク80と、下方に位置する接続管90の下流部92と、図示左横に位置する接続管90の上流部91と、図示右横に位置する便器本体1の側壁11とによって囲まれた空間内に設置されることとなる。
【0036】
ここで、接続管90の下流部92は、前後長を短くするためにとぐろを巻いた形状をなし、横方向に張り出して配置されている。そうすると、負圧蓄圧タンク70を接続管90の横隣りに設定するにあたり、接続管90の下流部92との干渉を避ける必要がある。この場合、接続管90の外周面が曲面形状であるため、接続管90の下流部92を跨いで負圧蓄圧タンク70を下支えする支持台を構築しようとすると、支持台の構造が大掛かりで煩雑なものとなってしまう。
【0037】
その点、この発明においては、負圧蓄圧タンク70を吊り下げ部材150によって吊り下げて支持するだけよいから、構成が大幅に簡略化され、実用性が高められるとともに安価に製造することができる。また、便器本体1のデッドスペースの有効活用を図れ、便器本体1への組み付け性も良好となる。
【0038】
このように本発明の吸気装置では、便器本体1の収納空間1Q内に負圧蓄圧タンク70を上方から吊り下げる構成であるから、収納空間1Q内に収容された他部品(タンク20、エゼクタ30、接続管90、吸引タンク80等)との干渉を回避するのが容易となり、収納空間1Qを無駄なく利用できる。この場合、吊り下げ手段として吊り下げ部材150を用いればよいから、上述した支持台の如きものを廃止でき、その分の空いたスペースを有効に活用できる。
【0039】
また、負圧蓄圧タンク70の最下部に、第1導圧管110に通じる接続開口75Aが形成されているから、負圧蓄圧タンク70の中空部73内に万一水が進入したり結露水が発生したりしても、そのような水は接続開口75Aに集められ、接続開口75Aから第1導圧管110内に排出される。
【0040】
さらに、負圧蓄圧タンク70は、全体として樽型形状をなしているから、その強度が高められて、負圧発生時に凹み変形するのを防止できる。この場合、筒部71に設けられた凹部76によって負圧蓄圧タンク70の強度をいっそう高めることができる。そして、この凹部76は負圧蓄圧タンク70に対する吊り下げ部材150の位置決めとしての機能を兼備する。
【0041】
上記実施例は本発明の一例であり、本発明は上記実施例に限定されるものではない。
例えば、ブラケット160を廃止し、吊り下げ部材150の取付部151を収納部1Sの上面開口の開口縁部に直接掛け止めるようにしてもよい。
また、吊り下げ部材150の個数は、負圧蓄圧タンク70を吊り下げ可能であれば特に限定されるものではなく、1又は3以上であってもよい。
さらに、負圧の伝達手段として、吸引タンク80の代わりに、便器排水路5と第1導圧管110との間を連結する別の導圧管を設置してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は水洗式便器に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施例の便器排水路の吸気装置が収納された状態を示す便器本体の縦断面図である。
【図2】便器排水路の吸気装置が収納された状態を示す便器本体の側断面図である。
【図3】負圧蓄圧タンクの斜視図である。
【図4】負圧蓄圧タンクの正面図である。
【図5】負圧蓄圧タンクの側断面図である。
【図6】洋風水洗式便器の作動を説明する模式図である。
【符号の説明】
【0044】
1…便器本体
1Q…収納空間
30…エゼクタ
70…負圧蓄圧タンク
71…筒部
76…凹部
80…吸引タンク
150…吊り下げ部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器本体の水封部の下流側に連なる便器排水路から空気を吸気する吸気手段を備えた便器排水路の吸気装置において、
前記吸気手段は、負圧発生装置と、該負圧発生装置と接続され、負圧を蓄圧する負圧蓄圧タンクと、該負圧蓄圧タンクと接続され、前記便器排水路に負圧を伝達する伝達装置とを有し、
前記負圧蓄圧タンクは、前記便器本体における便鉢の後方に形成された収納空間内に上方から吊り下げ可能に構成されていることを特徴とする便器排水路の吸気装置。
【請求項2】
前記負圧発生装置と前記負圧蓄圧タンクとは途中に逆止弁が設けられた第1導圧管により接続され、
該第1導圧管は該負圧蓄圧タンクの最下部に接続されている請求項1記載の便器排水路の吸気装置。
【請求項3】
前記負圧蓄圧タンクは略円筒状の筒部を有する樽型形状であり、
該筒部には周方向に一回りする帯状の凹部が1以上凹設され、
該凹部の外周面には、帯状の吊り下げ用部材が巻き掛けられている請求項1又は2記載の便器排水路の吸気装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−261168(P2008−261168A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−105477(P2007−105477)
【出願日】平成19年4月13日(2007.4.13)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】