便器装置
【課題】支持フレームに便器内装装置を取り付ける作業や取り外す作業を容易に行うことができる便器装置を提供する。
【解決手段】便器外郭体2と、便器内装装置23を備える。機器ケース24に便器内装機器25を設けて便器内装装置23を構成する。便器外郭体2に内装した支持フレーム4に便器外郭体2の後部の上部に位置する上フレーム部16を設ける。上フレーム部16上に機器ケース24を載置する。上フレーム部16と機器ケース24をボルト63及びナット64により締結する。機器ケース24の外側面にナット64を位置決めして保持するナット保持凹部65を設ける。機器ケース24の下面部におけるナット保持凹部65に対応する箇所にボルト用孔71を設ける。上フレーム部16に下方から挿通したボルト63をボルト用孔71に通し、ナット保持凹部65に保持したナット64に螺合する。
【解決手段】便器外郭体2と、便器内装装置23を備える。機器ケース24に便器内装機器25を設けて便器内装装置23を構成する。便器外郭体2に内装した支持フレーム4に便器外郭体2の後部の上部に位置する上フレーム部16を設ける。上フレーム部16上に機器ケース24を載置する。上フレーム部16と機器ケース24をボルト63及びナット64により締結する。機器ケース24の外側面にナット64を位置決めして保持するナット保持凹部65を設ける。機器ケース24の下面部におけるナット保持凹部65に対応する箇所にボルト用孔71を設ける。上フレーム部16に下方から挿通したボルト63をボルト用孔71に通し、ナット保持凹部65に保持したナット64に螺合する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は便器外郭体の後部に便器内装装置を設けた便器装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、便器の後部に洗浄水吐出装置等の便器内装装置を設けた便器装置が利用されている(例えば特許文献1)。
【0003】
また、近年では、便器形状を有する便器外郭体2の後部に支持フレーム4を内装し、該支持フレーム4の上部に便器内装装置23を取り付けた便器装置1が利用されている。この便器装置1は、図14に示すように便器外郭体2をボウル部を備えた前パーツFと後パーツRとで構成してある。便器内装装置23は機器ケース24に便器内装機器を設けたものであり、図15に示すように後パーツR内の上部に配設される。機器ケース24の外側面には縦長のボルト収納凹部76が形成されている。機器ケース24の下面のボルト収納凹部76に対応する箇所にはボルト用孔77が穿設されている。
【0004】
また、便器外郭体2に内装した支持フレーム4の上端部には後パーツR内の上部に位置する上フレーム部16が設けてあり、便器内装装置23の機器ケース24は上フレーム部16上に載置される。そして、ボルト78をボルト用孔77の上方のボルト収納凹部76内からボルト用孔77及び上フレーム部16に挿通し、該ボルト78の上フレーム部16から下方に突出した雄ねじ部に下方からナット79を螺合することにより、機器ケース24と上フレーム部16が締結される。
【0005】
ここで、上記便器装置1にあっては、機器ケース24と上フレーム部16をボルト78及びナット79により締結する際に、長いボルト79を狭いボルト収納凹部76に入れてボルト用孔77に挿通させる必要があり、作業が難しく面倒である。また、機器ケース24を上フレーム部16から取り外す際には、ボルト用孔77に挿通させたボルト79の頭部を狭いボルト収納凹部76内において引き上げてこれをボルト収納凹部76から取り出す必要があり、この作業も難しく面倒である。また、これらの作業は特に便器装置1を狭いトイレ室に設置したまま行う場合には困難な作業となり、作業負担が大きくなる。
【0006】
さらに、上記便器内装装置23のメンテナンス等を行うにあたって、機器ケース24を上フレーム部16に取り付けたり取り外す場合には、ボルト収納凹部76に側方から指を入れて、ボルト79をボルト用孔77に挿入したり、引き抜いたりする必要がある。従って、ボルト収納凹部76の側方のスペースに便器付属品を配設した場合には、便器付属品が邪魔になってボルト収納凹部76に指を入れることが難しくなり、また、ボルト収納凹部76に指を入れることができない場合には、便器付属品をその都度取り外す必要がある。
【特許文献1】特開2008−2138号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、支持フレームに便器内装装置を取り付ける作業や取り外す作業を容易に行うことができる便器装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明の請求項1に係る便器装置は以下の構成を有している。
便器形状を有する便器外郭体2と、便器外郭体2に内装される便器内装装置23を備える。機器ケース24に便器内装機器25を設けて前記便器内装装置23を構成する。便器外郭体2に支持フレーム4を内装すると共に、該支持フレーム4に便器外郭体2の後部の上部に位置する上フレーム部16を設ける。上フレーム部16上に前記機器ケース24を載置すると共に該上フレーム部16と機器ケース24をボルト63及びナット64により締結する便器装置である。機器ケース24の外側面にナット64を位置決めして保持するナット保持凹部65を設ける。機器ケース24の下面部におけるナット保持凹部65に対応する箇所にボルト用孔71を設ける。上フレーム部16に下方から挿通したボルト63をボルト用孔71に通し、該ボルト63を前記ナット保持凹部65に保持したナット64に螺合する。
【0009】
また、請求項2は請求項1において以下の構成を有している。ナット保持凹部65の下方にワッシャ72を位置決めして保持するためのワッシャ保持凹部69を設ける。
【0010】
また、請求項3は請求項1又は請求項2において以下の構成を有している。ナット保持凹部65の側方に便器付属品を配置するためのスペースを形成する。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明では、上フレーム部に下方から挿通したボルトを機器ケースの下面部に設けたボルト用孔に通し、このボルトをナット保持凹部に位置決め保持したナットに螺合し、これにより機器ケースを上フレーム部に固着できる。従って、前記ボルトを上フレーム部の下方の比較的広い空間から上フレーム部及び機器ケースに容易に挿通することができ、且つ、上フレーム部の下方の広い空間から容易に取り外すことができ、支持フレームに便器内装装置を取り付ける作業や取り外す作業を容易に行うことができる。
【0012】
また請求項2に係る発明では、請求項1に係る発明の効果に加えて、ワッシャ保持凹部に収納保持したワッシャを介して上記ボルト及びナットによる締結を行うことができる。
【0013】
また請求項3に係る発明では、請求項1又は請求項2に係る発明の効果に加えて、ナット保持凹部の側方のスペースに便器付属品を配置して、当該スペースを有効に利用できる。しかも、本発明では、ナットがナット保持凹部によって保持されるので、作業者はナットを保持することなく、上フレーム部の下方からボルトを操作して、機器ケースを上フレーム部に取り付けたり、取り外したりできる。従って、上記便器付属品が邪魔になってナットを保持することが難しい場合やナットを保持することができない場合にも、便器付属品を取り外すことなく、機器ケースを上フレーム部に取り付けたり、取り外したりすることが可能となり、便器内装装置の取り付けや取り外しが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。図1乃至図13に示す本実施形態の便器装置1は、ボウル部3を備えた合成樹脂製の便器外郭体2と、便器外郭体2に内装されて便器外郭体2を支持・補強する金属製の支持フレーム4を備えている。
【0015】
図5に示すように、支持フレーム4は、床に設置される平面視環状の下フレーム材5と、下フレーム材5の後部の両側に立設した後フレーム材6を備えている。各後フレーム材6は角状パイプにより構成してあり、各後フレーム材6の上端部は前方に向けて折曲されて前後に長い上フレーム部16を構成している。
【0016】
下フレーム材5の後部にはトラップケース7が取り付けられる。トラップケース7に内装されるトラップはターントラップ方式のもので、図4に示すようにフレキシブルなトラップ筒8により構成される。トラップ筒8の一端はボウル部3の下部から後方に突出する排水筒部9に接続され、他端は自由端となる。
【0017】
トラップ筒8はトラップケース7に設けたモータにより回動させることで、自由端側の開口を上向きとしたトラップ構造を形成する状態と、自由端側の開口を下向きとして前記トラップ構造を解除して排水される状態とを選択できるようになっている。トラップケース7の下端部は床に設けた排出孔(図示せず)に連通接続され、前述のトラップ筒8のトラップ構造を解除することで、ボウル部3内の溜め水はトラップ筒8及びトラップケース7を介して排出孔から排出される。
【0018】
図2に示すように便器外郭体2は後方に開口する前パーツFと前方に開口する後パーツRで構成される。
【0019】
便器外郭体2の前側の外郭を構成する前パーツFは、平面視面略U字状のスカート部10と、スカート部10内に位置するボウル部3(図4参照)と、ボウル部3上に位置するリム部11(図8参照)とで構成され、これら合成樹脂製のスカート部10、ボウル部3、リム部11は溶着又は接着により固着一体化してある。
【0020】
ボウル部3の外側を覆うスカート部10の下端部の内側には下フレーム材5の前部が嵌め込まれ、この状態でスカート部10をねじ具等により支持フレーム4に固着することで前パーツFは支持フレーム4に対して固着される。
【0021】
リム部11は図4に示すように前パーツFの上面を構成して便座13を載置するための便座載置部12を備えている。
【0022】
図7のように便器外郭体2の後部の上部に内装される便器内装装置23は、温水洗浄装置27、脱臭装置26、洗浄液吐出装置30、制御回路28等の便器内装機器25を一群にまとめて機器ケース24に設けることで構成される。
【0023】
一群の便器内装機器25のうち、洗浄液吐出装置30はボウル部3内に水又は水に界面活性剤を含む洗剤を混合してなる洗浄液を選択的に吐出してボウル部3の内面を洗浄するものであり、便器外郭体2の側端部に内装される。
【0024】
図4に示すように、洗浄液吐出装置30は、ボウル部3に水を供給する給水路32と、給水路32の下流側端部に設けた混合装置33を備えている。
【0025】
給水路32は図示しない水道管に接続される。給水路32の上流部には電磁弁からなる給水制御弁37を設けてあり、該給水制御弁37を開閉することにより給水路32への水の供給の有無が切り替えられる。
【0026】
図9に示すように、混合装置33は、給水路32の下流側端部を構成する水流路部39と、循環洗剤路45の一部を構成する循環流路部43と、循環流路部43と水流路部39を連通接続する分岐流路部44と、循環流路部43に設けた循環ポンプ53とをユニット化して構成され、機器ケース24に着脱自在に取り付けられる。
【0027】
水流路部39は、上流側から順に設けた、接続ノズル46、エジェクタ管47、吐出ノズル48により構成される。
【0028】
エジェクタ管47の長さ方向の中間部は他部よりも流路面積を小さくした小径部49で構成され、小径部49には洗剤混入口部55が設けてある。エジェクタ管47の小径部49よりも上流側を構成する上流部50には先細となった接続ノズル46の先端部を接続してある。接続ノズル46の後端部には給水路32の一部を構成するフレキシブルな給水管38の下流端が着脱自在に接続される。
【0029】
エジェクタ管47の上流部50の接続ノズル46の先端近傍部分には吸気口部52を設けてある。吸気口部52には一端を大気に開放した空気供給路51の他端が接続される。
【0030】
小径部49の洗剤混入口部55には上下に長い分岐流路部44を接続してある。分岐流路部44の上端は循環流路部43に一体に接続してあり、循環流路部43の上流端は循環ポンプ53の吐出側に接続してある。循環ポンプ53の吸込側と循環流路部43の下流端は循環洗剤路45の主流路部56によって連通接続され、該主流路部56と循環流路部43によって循環洗剤路45が構成される。
【0031】
主流路部56の途中には洗剤タンク41が設けられ、循環ポンプ53を運転することで洗剤タンク41内の洗剤が循環洗剤路45を循環するようになっている。
【0032】
また、分岐流路部44には弁57を設けてある。弁57は循環ポンプ53の運転時には開き、停止時には閉じるように設定してあり、これにより循環ポンプ53の停止時において循環洗剤路45から水流路部39に洗剤が漏れ出ることが防止される。
【0033】
エジェクタ管47の小径部49よりも下流側を構成する下流部54は、混合装置33の吐出口を構成する吐出ノズル48の後端部に接続してある。吐出ノズル48の先端部はボウル部3の後部に設けた給水口内に着脱自在に嵌め込まれ、ボウル部3内に臨む。
【0034】
上記洗浄液吐出装置30を用いてボウル部3に水を供給する場合は、循環ポンプ53を停止した状態で給水制御弁37を開く。これにより、水道管からの水が給水路32を経て吐出ノズル48の先端からボウル部3内へと水が吐出される。また、この時、先細となった接続ノズル46からエジェクタ管47の上流部50に水が流れこむことにより接続ノズル46の先端付近に負圧が発生し、これにより外部の空気が空気供給路51及び吸気口部52を経てエジェクタ管47を流れる水に混入される。そして、この気泡を混合した水は、エジェクタ管47において大径の上流部50から小径部49を経て大径の下流部54へ流れる際に加圧・減圧され、この圧力変化に伴い水に含まれる気泡が剪断され微小化する。また、この気泡は下流部54に設けたメッシュからなる整流板58にて細分化されてされに微小化され、この後、ボウル部3に吐出される。
【0035】
また、上記洗浄液吐出装置30を用いてボウル部3に洗剤を混合した水を供給する場合は、循環ポンプ53を運転した状態で給水制御弁37を開く。この場合も上記と同様に水道管から給水路32に流れこんだ水には吸気口部52から空気が混入されるが、このとき小径部49を流れる水には循環洗剤路45を循環する洗剤の一部が分岐流路部44及び洗剤混入口部55を経て混入される。従って、この場合は、水に洗剤を混合し且つ微小化された気泡を含む洗浄液がボウル部3に吐出される。
【0036】
上記のように微小気泡を含む水又は洗浄液をボウル部3に吐出した場合、この水又は洗浄液はボウル部3の上部内面に略水平に吐出されることでボウル部3の内面に沿って周回しつつ汚れを落としていく。このとき水又は洗浄液に含まれる微小気泡がボウル部3の内面の衝突した際に高周波振動を引き起こし、これによりボウル部3の内面を効率良く洗浄できる。また、ボウル部3に吐出されるのが洗剤を含む洗浄液の場合には、洗剤が有する洗浄効果によりボウル部3の内面を一層綺麗に洗浄できる。
【0037】
上記便器内装装置23の前部は前パーツFの上部に挿入され、この状態で機器ケース24は支持フレーム4の後部両側に立設した後フレーム材6の上フレーム部16上に載置され、上フレーム部16に固着される。
【0038】
上記により、便器内装装置23の機器ケース24上に設けた温水洗浄装置27の局部洗浄ノズル29や脱臭装置26のダクト31の端部開口はボウル部3内に臨む。また、上記のように便器内装装置23を前パーツFに挿入することで、混合装置33の前端部に設けた吐出ノズル48がボウル部3の給水口に嵌め込まれ、ボウル部3内に連通する。
【0039】
後パーツRは、上カバー20及び両側の側カバー21及び背面カバー22で構成され、該後パーツRの上部に便器内装装置23の後部が収納される。
【0040】
上カバー20は機器ケース24の後部に着脱自在に取り付けられ、該上カバー20により便器内装装置23の上側が覆われる。また、上カバー20には便座13や便蓋34が回動自在に取り付けられる。
【0041】
背面カバー22は支持フレーム4や上カバー20に着脱自在に取り付けられ、該背面カバー22により機器ケース24や機器ケース24の下方に位置するトラップケース7の後方が覆われる。
【0042】
両側の側カバー21は機器ケース24や前パーツFに着脱自在に取り付けられ、各側カバー21により機器ケース24やトラップケース7の夫々の側方が覆われる。
【0043】
また、既述の洗剤タンク41は、図11に示すように、機器ケース24の後部側面に着脱自在に取付けたホルダ15に保持され、洗浄液吐出装置30とは反対側の側端部に配設される。
【0044】
図12に示すように機器ケース24の側面には、洗剤タンク41の下流側と上流側の夫々に接続される接続口14a、14bが前後方向に並べて突設してある。接続口14a、14bは循環洗剤路45の両端部を構成するものであり、図11に示すようにホルダ15に設けた開口18を介して外側方に露出している。
【0045】
洗剤タンク41には洗剤補給口部とキャップ取付口部とが設けてあり、洗剤補給口部には開閉自在な蓋19が取り付けてある。
【0046】
また、キャップ取付口部にはキャップ62が着脱自在に取り付けてある。キャップ62には共に逆L状をした下流側接続管17a及び上流側接続管17bが装着してあり、キャップ62をキャップ取付口部に取り付けることで、下流側接続管17a及び上流側接続管17bの夫々の縦管部がキャップ取付口部から洗剤タンク41内に差し込まれると共に、下流側接続管17a及び上流側接続管17bの夫々の横管部17a1、17b1が洗剤タンク41の上端部から便器外郭体2内側の側方に向けて突出する。
【0047】
洗剤タンク41は外側方からホルダ15内に嵌め込んでホルダ15に支持させると共に横管部17a1、17b1を接続口14a、14bの夫々に接続することで取り付けられ、これにより洗剤タンク41は循環洗剤路45の途中に設けられる。
【0048】
洗剤タンク41が設けられる側の側カバー21の上部には開口部21aが設けてあり、上記洗剤タンク41が側カバー21の開口部21aから外側方に突出し、この突出部分に前述の洗剤補給口部及び蓋19が位置する。
【0049】
ホルダ15にはタンクカバー35が着脱自在に取り付けられ、該タンクカバー35によりホルダ15及び洗剤タンク41の便器外郭体2の側面部から突出した部分が覆われる。
【0050】
ここで、便器内装装置23の機器ケース24は支持フレーム4の両後フレーム材6の上フレーム部16上に載置され、ボルト63及びナット64により上フレーム部16に固着されるものであり、以下、この構造につき詳述する。
【0051】
図1並びに図12及び図6に示すように、機器ケース24の後部の両側の側カバー21に対向する両外側面には、ナット64を回転不能に位置決め保持するナット保持凹部65と、該ナット保持凹部65の下方に位置して連通し後述のワッシャ72を位置決め保持するワッシャ保持凹部69が形成してある。
【0052】
機器ケース24の両外側面に形成したナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69は同様の構成を有するものである。従って、以下の説明では図12に示す洗剤タンク41側の側面に設けたナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69についてのみ説明し、図6に示す他方(洗浄液吐出装置30側)の側面に設けたナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69の説明は省略する。
【0053】
図12に示すナット保持凹部65は機器ケース24の上カバー20よりも下方に突出した下部の外側面に設けられるものであり、機器ケース24の外側面に形成した凹部66の下部の奥面から突出するリブ67により構成される。リブ67は凹部66の下底面の上方において前後に離間して二条設けてあり、両リブ67は対称形状である。
【0054】
両リブ67は、上下に長い縦リブ67aと、縦リブ67aの上端から他方のリブ67側に突出する上横リブ67bと、縦リブ67aの下端から他方のリブ67と反対側に向けて突出する下横リブ67cとで構成してあり、両リブ67の間に形成された溝部がナット保持凹部65となっている。
【0055】
両リブ67の対向する縦リブ67a同士の間隔は六角ナットからなるナット64の平径と略同じである。また、凹部66の奥面により構成されるナット保持凹部65の奥面中央部には外側方に向けて当たり部68を突設してある。
【0056】
ナット保持凹部65の上底面は両リブ67の上横リブ67bで構成され、両上横リブ67bの間には隙間70が形成されている。隙間70の前後長さ、即ち両上横リブ67bの間隔はボルト63の雄ねじ部63aよりも長くなっている。
【0057】
両下横リブ67cの縦リブ67aと反対側の端部は凹部66の内側面に接続されており、これにより凹部66の下底面及び両内側面と両下横リブ67cに囲まれてなるワッシャ保持凹部69が形成される。
【0058】
ワッシャ保持凹部69の前後幅はナット保持凹部65の前後幅よりも長く、ワッシャ72の外径と略同じである。また、ワッシャ保持凹部69の上下長さ、即ち、両下横リブ67cと凹部66の下底面との間隔は、ワッシャ72の厚みと略同じ寸法である。
【0059】
上記ナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69の開口側の側方は便器付属品を配設するためのスペースとして利用されるものである。具体的には、機器ケース24の洗剤タンク41側の側面に設けたナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69の側方には、便器付属品としてホルダ15及び洗剤タンク41が配設され、ホルダ15によりナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69の開口が塞がれる。
【0060】
また、機器ケース24の洗浄液吐出装置30側の側面に設けたナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69の側方には、図6に示すように洗浄液吐出装置30の給水路32の混合装置33よりも上流側の部分を構成するフレキシブルな給水管38を配設するためのスペースとして利用される。
【0061】
図12に示すように機器ケース24の下面部の各ナット保持凹部65に対応する箇所にはボルト用孔71を形成してある。各ボルト用孔71の上端は対応する凹部66の下底面で構成されたワッシャ保持凹部69の下底面より開口し、ナット保持凹部65の下方に位置している。
【0062】
また、両後フレーム材6の上端部に設けた上フレーム部16のボルト用孔71に対応する箇所には上下に貫通するボルト挿通孔(図示せず)を穿設してある。
【0063】
上記機器ケース24をボルト63及びナット64を用いて両後フレーム材6の上フレーム部16に固定する場合、図1に示すようにワッシャ72を用いずに固定する方法と、図13に示すようにワッシャ72を用いて固定する方法のいずれかを選択できるようになっている。
【0064】
まず、ワッシャ72を用いずに機器ケース24を上フレーム部16に固定する方法の一例を示す。まず、機器ケース24両側のボルト用孔71を形成した部分を支持フレーム4の両後フレーム材6の上フレーム部16上に載置して、機器ケース24の両側のボルト用孔71を夫々対応する上フレーム部16に設けたボルト挿通孔に連通させると共に、各ナット保持凹部65に外側方からナット64を挿入する。
【0065】
上記のようにナット64をナット保持凹部65に挿入すると、ナット64はワッシャ保持凹部69の下底面上に載置され、且つ、上部の前後両端面が両縦リブ67aに当接してナット64は回転不能となる。また、両上横リブ67bがナット64の上方に位置し、両上横リブ67bによってナット64が上方へ抜け出ることが防止された状態となる。さらに上記ナット64の挿入は、ナット64の端面が当たり部68に当接するまで行われるものであり、このようにナット64の端面を当たり部68に当接した状態では、ナット64の雌ねじ部とボルト用孔71の位置が合い連通する。
【0066】
そして、上記の状態で、図1に示すように各上フレーム部16の下方から六角ボルトからなるボルト63の雄ねじ部63aをボルト挿通孔及びボルト用孔71に通し、該雄ねじ部63aをナット保持凹部65に保持されたナット64に螺合することで、機器ケース24と両上フレーム部16が締結される。
【0067】
なお、ナット64より上方に突出した雄ねじ部63aは両上横リブ67bの間に形成された隙間70に挿入されるものであり、上記ボルト63の雄ねじ部63aは両上横リブ67bに当たることはない。
【0068】
次にワッシャ72を用いて機器ケース24を上フレーム部16に固定する方法の一例を示す。
【0069】
まず、上記ワッシャ72を用いる場合と同様に機器ケース24を支持フレーム4の両上フレーム部16上に載置すると共に、各ワッシャ保持凹部69に外側方からワッシャ72を挿入し、且つ、各ワッシャ72の上方に位置する各ナット保持凹部65に外側方からナット64を挿入する。
【0070】
上記のようにワッシャ72をワッシャ保持凹部69に挿入保持すると共に、ナット64をナット保持凹部65に挿入すると、ナット64はワッシャ保持凹部69に挿入したワッシャ72上に載置され、且つ、上記ワッシャ72を用いない場合と同様に前後両端面が両縦リブ67aに当接して回転不能となり、且つ、両上横リブ67bによってナット64が上方へ抜け出ることが防止された状態となる。
【0071】
また、この場合、ワッシャ72の挿入はワッシャ保持凹部69の奥面に当たるまで行われ、これによりワッシャ72の孔はボルト用孔71に連通する。さらにナット64の挿入はナット64の端面が当たり部68に当接するまで行われ、これによりナット64の雌ねじ部はワッシャ72の孔を介してボルト用孔71に連通する。
【0072】
そして、上記の状態で、図13に示すように各上フレーム部16の下方から六角ボルトからなるボルト63の雄ねじ部63aをボルト挿通孔及びボルト用孔71、ワッシャの中央孔に通し、該雄ねじ部63aをナット保持凹部65に保持されたナット64に螺合することで、機器ケース24と両上フレーム部16が締結される。なお、この場合も、ナット64より上方に突出した雄ねじ部63aは両上横リブ67bの間に形成された隙間70に挿入され、雄ねじ部63aが両上横リブ67bに当たらないようになっている。
【0073】
以上説明した本実施形態の便器装置1にあっては、上フレーム部16に下方から挿通したボルト63を機器ケース24の下面部に設けたボルト用孔71を通し、このボルト63をナット保持凹部65に位置決め保持したナット64に螺合し、これにより機器ケース24を上フレーム部16に固着できる。つまり、この場合、ボルト63は上フレーム部16の下方の広い空間から上フレーム部16及び機器ケース24に通すことができ、従来のように狭いボルト収納凹部76に長いボルト78を挿入してボルト用孔77に挿通させるという煩雑な作業を行う必要がなく、ボルト63を簡単に上フレーム部16や機器ケース24に通すことができ、便器内装装置23の取り付け作業が容易になる。
【0074】
また、上記便器内装装置23はメンテナンスや交換等を行う場合があり、このときには便器装置1を設置した状態のままで便器内装装置23を便器外郭体2から取り外すことが可能となっている。
【0075】
便器内装装置23を取り外すには、両側の側カバー21を取り外し、これにより形成された便器外郭体2の開口部73から治具を入れ、当該治具によりボルト63を操作して、上記ボルト63及びナット64による機器ケース24と両側の上フレーム部16の締結を解除し、この後、便器内装装置23を取り出せば良い。なお、本実施形態では機器ケース24に上カバー20を取り付けたままの状態で便器外郭体2から便器内装装置23を取り出せるようになっている。
【0076】
ここで、上記ボルト63は上フレーム部16の下方の広い空間から取り外すことができ、便器内装装置23の取り外し作業が容易になる。
【0077】
また、ナット79はナット保持凹部65によって保持されるので、作業者はナット79を保持することなく、上フレーム部16の下方からボルト63を操作して、機器ケース24を上フレーム部16に取り付けたり、取り外したりできる。従って、本実施形態のようにナット保持凹部65の側方にホルダ15のような便器付属品が配置されて、ナット79が便器付属品によって覆われる場合にも、便器付属品を取り付けたままで機器ケース24を上フレーム部16に取り付けたり、取り外したりすることができ、便器内装装置23の取り付けや取り外しを容易に行うことができる。
【0078】
また、上記取り外した便器内装装置23はナット64をナット保持凹部65に保持した状態でトイレ室外等に移動することができ、ナット64の紛失を防止できる。
【0079】
さらに、ナット保持凹部65の開口を機器ケース24に取り付けたホルダ15からなる便器付属品によって覆い、これら便器付属品によってナット64が抜け出ることを防止することも可能となり、この場合は上記便器内装装置23の移動時においてナット64が便器外郭体2のボウル部3等に落下することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施の形態の一例の便器装置を示し、側カバー、ホルダ、洗剤タンク、タンクカバーの図示を省略した要部斜視図である。
【図2】同上の便器装置の斜視図である。
【図3】同上の便器装置の側面図である。
【図4】同上の便器装置を模式的に示す説明図である。
【図5】同上の側カバーを取り外した便器装置の斜視図である。
【図6】同上の側カバー及びスカート部の図示を省略した要部斜視図である。
【図7】同上のリム部及び上カバーの図示を省略した要部斜視図である。
【図8】同上の上カバーの図示を省略した要部斜視図である。
【図9】同上の洗浄液吐出装置の断面図である。
【図10】同上のホルダの取付け前の斜視図である。
【図11】同上のホルダに洗剤タンク及びタンクカバーを取付ける前の斜視図である。
【図12】図1のナット及びボルトを取り外した状態を示す斜視図である。
【図13】ワッシャを用いて機器ケースを後フレーム材に取け付けた状態を示す斜視図である。
【図14】従来の便器装置の側面図である。
【図15】同上の便器装置の要部斜視図である。
【符号の説明】
【0081】
1 便器装置
2 便器
16 上フレーム部
23 便器内装装置
24 機器ケース
25 便器内装機器
63 ボルト
64 ナット
65 ナット保持凹部
69 ワッシャ保持凹部
71 ボルト用孔
72 ワッシャ
【技術分野】
【0001】
本発明は便器外郭体の後部に便器内装装置を設けた便器装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、便器の後部に洗浄水吐出装置等の便器内装装置を設けた便器装置が利用されている(例えば特許文献1)。
【0003】
また、近年では、便器形状を有する便器外郭体2の後部に支持フレーム4を内装し、該支持フレーム4の上部に便器内装装置23を取り付けた便器装置1が利用されている。この便器装置1は、図14に示すように便器外郭体2をボウル部を備えた前パーツFと後パーツRとで構成してある。便器内装装置23は機器ケース24に便器内装機器を設けたものであり、図15に示すように後パーツR内の上部に配設される。機器ケース24の外側面には縦長のボルト収納凹部76が形成されている。機器ケース24の下面のボルト収納凹部76に対応する箇所にはボルト用孔77が穿設されている。
【0004】
また、便器外郭体2に内装した支持フレーム4の上端部には後パーツR内の上部に位置する上フレーム部16が設けてあり、便器内装装置23の機器ケース24は上フレーム部16上に載置される。そして、ボルト78をボルト用孔77の上方のボルト収納凹部76内からボルト用孔77及び上フレーム部16に挿通し、該ボルト78の上フレーム部16から下方に突出した雄ねじ部に下方からナット79を螺合することにより、機器ケース24と上フレーム部16が締結される。
【0005】
ここで、上記便器装置1にあっては、機器ケース24と上フレーム部16をボルト78及びナット79により締結する際に、長いボルト79を狭いボルト収納凹部76に入れてボルト用孔77に挿通させる必要があり、作業が難しく面倒である。また、機器ケース24を上フレーム部16から取り外す際には、ボルト用孔77に挿通させたボルト79の頭部を狭いボルト収納凹部76内において引き上げてこれをボルト収納凹部76から取り出す必要があり、この作業も難しく面倒である。また、これらの作業は特に便器装置1を狭いトイレ室に設置したまま行う場合には困難な作業となり、作業負担が大きくなる。
【0006】
さらに、上記便器内装装置23のメンテナンス等を行うにあたって、機器ケース24を上フレーム部16に取り付けたり取り外す場合には、ボルト収納凹部76に側方から指を入れて、ボルト79をボルト用孔77に挿入したり、引き抜いたりする必要がある。従って、ボルト収納凹部76の側方のスペースに便器付属品を配設した場合には、便器付属品が邪魔になってボルト収納凹部76に指を入れることが難しくなり、また、ボルト収納凹部76に指を入れることができない場合には、便器付属品をその都度取り外す必要がある。
【特許文献1】特開2008−2138号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであって、支持フレームに便器内装装置を取り付ける作業や取り外す作業を容易に行うことができる便器装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明の請求項1に係る便器装置は以下の構成を有している。
便器形状を有する便器外郭体2と、便器外郭体2に内装される便器内装装置23を備える。機器ケース24に便器内装機器25を設けて前記便器内装装置23を構成する。便器外郭体2に支持フレーム4を内装すると共に、該支持フレーム4に便器外郭体2の後部の上部に位置する上フレーム部16を設ける。上フレーム部16上に前記機器ケース24を載置すると共に該上フレーム部16と機器ケース24をボルト63及びナット64により締結する便器装置である。機器ケース24の外側面にナット64を位置決めして保持するナット保持凹部65を設ける。機器ケース24の下面部におけるナット保持凹部65に対応する箇所にボルト用孔71を設ける。上フレーム部16に下方から挿通したボルト63をボルト用孔71に通し、該ボルト63を前記ナット保持凹部65に保持したナット64に螺合する。
【0009】
また、請求項2は請求項1において以下の構成を有している。ナット保持凹部65の下方にワッシャ72を位置決めして保持するためのワッシャ保持凹部69を設ける。
【0010】
また、請求項3は請求項1又は請求項2において以下の構成を有している。ナット保持凹部65の側方に便器付属品を配置するためのスペースを形成する。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明では、上フレーム部に下方から挿通したボルトを機器ケースの下面部に設けたボルト用孔に通し、このボルトをナット保持凹部に位置決め保持したナットに螺合し、これにより機器ケースを上フレーム部に固着できる。従って、前記ボルトを上フレーム部の下方の比較的広い空間から上フレーム部及び機器ケースに容易に挿通することができ、且つ、上フレーム部の下方の広い空間から容易に取り外すことができ、支持フレームに便器内装装置を取り付ける作業や取り外す作業を容易に行うことができる。
【0012】
また請求項2に係る発明では、請求項1に係る発明の効果に加えて、ワッシャ保持凹部に収納保持したワッシャを介して上記ボルト及びナットによる締結を行うことができる。
【0013】
また請求項3に係る発明では、請求項1又は請求項2に係る発明の効果に加えて、ナット保持凹部の側方のスペースに便器付属品を配置して、当該スペースを有効に利用できる。しかも、本発明では、ナットがナット保持凹部によって保持されるので、作業者はナットを保持することなく、上フレーム部の下方からボルトを操作して、機器ケースを上フレーム部に取り付けたり、取り外したりできる。従って、上記便器付属品が邪魔になってナットを保持することが難しい場合やナットを保持することができない場合にも、便器付属品を取り外すことなく、機器ケースを上フレーム部に取り付けたり、取り外したりすることが可能となり、便器内装装置の取り付けや取り外しが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。図1乃至図13に示す本実施形態の便器装置1は、ボウル部3を備えた合成樹脂製の便器外郭体2と、便器外郭体2に内装されて便器外郭体2を支持・補強する金属製の支持フレーム4を備えている。
【0015】
図5に示すように、支持フレーム4は、床に設置される平面視環状の下フレーム材5と、下フレーム材5の後部の両側に立設した後フレーム材6を備えている。各後フレーム材6は角状パイプにより構成してあり、各後フレーム材6の上端部は前方に向けて折曲されて前後に長い上フレーム部16を構成している。
【0016】
下フレーム材5の後部にはトラップケース7が取り付けられる。トラップケース7に内装されるトラップはターントラップ方式のもので、図4に示すようにフレキシブルなトラップ筒8により構成される。トラップ筒8の一端はボウル部3の下部から後方に突出する排水筒部9に接続され、他端は自由端となる。
【0017】
トラップ筒8はトラップケース7に設けたモータにより回動させることで、自由端側の開口を上向きとしたトラップ構造を形成する状態と、自由端側の開口を下向きとして前記トラップ構造を解除して排水される状態とを選択できるようになっている。トラップケース7の下端部は床に設けた排出孔(図示せず)に連通接続され、前述のトラップ筒8のトラップ構造を解除することで、ボウル部3内の溜め水はトラップ筒8及びトラップケース7を介して排出孔から排出される。
【0018】
図2に示すように便器外郭体2は後方に開口する前パーツFと前方に開口する後パーツRで構成される。
【0019】
便器外郭体2の前側の外郭を構成する前パーツFは、平面視面略U字状のスカート部10と、スカート部10内に位置するボウル部3(図4参照)と、ボウル部3上に位置するリム部11(図8参照)とで構成され、これら合成樹脂製のスカート部10、ボウル部3、リム部11は溶着又は接着により固着一体化してある。
【0020】
ボウル部3の外側を覆うスカート部10の下端部の内側には下フレーム材5の前部が嵌め込まれ、この状態でスカート部10をねじ具等により支持フレーム4に固着することで前パーツFは支持フレーム4に対して固着される。
【0021】
リム部11は図4に示すように前パーツFの上面を構成して便座13を載置するための便座載置部12を備えている。
【0022】
図7のように便器外郭体2の後部の上部に内装される便器内装装置23は、温水洗浄装置27、脱臭装置26、洗浄液吐出装置30、制御回路28等の便器内装機器25を一群にまとめて機器ケース24に設けることで構成される。
【0023】
一群の便器内装機器25のうち、洗浄液吐出装置30はボウル部3内に水又は水に界面活性剤を含む洗剤を混合してなる洗浄液を選択的に吐出してボウル部3の内面を洗浄するものであり、便器外郭体2の側端部に内装される。
【0024】
図4に示すように、洗浄液吐出装置30は、ボウル部3に水を供給する給水路32と、給水路32の下流側端部に設けた混合装置33を備えている。
【0025】
給水路32は図示しない水道管に接続される。給水路32の上流部には電磁弁からなる給水制御弁37を設けてあり、該給水制御弁37を開閉することにより給水路32への水の供給の有無が切り替えられる。
【0026】
図9に示すように、混合装置33は、給水路32の下流側端部を構成する水流路部39と、循環洗剤路45の一部を構成する循環流路部43と、循環流路部43と水流路部39を連通接続する分岐流路部44と、循環流路部43に設けた循環ポンプ53とをユニット化して構成され、機器ケース24に着脱自在に取り付けられる。
【0027】
水流路部39は、上流側から順に設けた、接続ノズル46、エジェクタ管47、吐出ノズル48により構成される。
【0028】
エジェクタ管47の長さ方向の中間部は他部よりも流路面積を小さくした小径部49で構成され、小径部49には洗剤混入口部55が設けてある。エジェクタ管47の小径部49よりも上流側を構成する上流部50には先細となった接続ノズル46の先端部を接続してある。接続ノズル46の後端部には給水路32の一部を構成するフレキシブルな給水管38の下流端が着脱自在に接続される。
【0029】
エジェクタ管47の上流部50の接続ノズル46の先端近傍部分には吸気口部52を設けてある。吸気口部52には一端を大気に開放した空気供給路51の他端が接続される。
【0030】
小径部49の洗剤混入口部55には上下に長い分岐流路部44を接続してある。分岐流路部44の上端は循環流路部43に一体に接続してあり、循環流路部43の上流端は循環ポンプ53の吐出側に接続してある。循環ポンプ53の吸込側と循環流路部43の下流端は循環洗剤路45の主流路部56によって連通接続され、該主流路部56と循環流路部43によって循環洗剤路45が構成される。
【0031】
主流路部56の途中には洗剤タンク41が設けられ、循環ポンプ53を運転することで洗剤タンク41内の洗剤が循環洗剤路45を循環するようになっている。
【0032】
また、分岐流路部44には弁57を設けてある。弁57は循環ポンプ53の運転時には開き、停止時には閉じるように設定してあり、これにより循環ポンプ53の停止時において循環洗剤路45から水流路部39に洗剤が漏れ出ることが防止される。
【0033】
エジェクタ管47の小径部49よりも下流側を構成する下流部54は、混合装置33の吐出口を構成する吐出ノズル48の後端部に接続してある。吐出ノズル48の先端部はボウル部3の後部に設けた給水口内に着脱自在に嵌め込まれ、ボウル部3内に臨む。
【0034】
上記洗浄液吐出装置30を用いてボウル部3に水を供給する場合は、循環ポンプ53を停止した状態で給水制御弁37を開く。これにより、水道管からの水が給水路32を経て吐出ノズル48の先端からボウル部3内へと水が吐出される。また、この時、先細となった接続ノズル46からエジェクタ管47の上流部50に水が流れこむことにより接続ノズル46の先端付近に負圧が発生し、これにより外部の空気が空気供給路51及び吸気口部52を経てエジェクタ管47を流れる水に混入される。そして、この気泡を混合した水は、エジェクタ管47において大径の上流部50から小径部49を経て大径の下流部54へ流れる際に加圧・減圧され、この圧力変化に伴い水に含まれる気泡が剪断され微小化する。また、この気泡は下流部54に設けたメッシュからなる整流板58にて細分化されてされに微小化され、この後、ボウル部3に吐出される。
【0035】
また、上記洗浄液吐出装置30を用いてボウル部3に洗剤を混合した水を供給する場合は、循環ポンプ53を運転した状態で給水制御弁37を開く。この場合も上記と同様に水道管から給水路32に流れこんだ水には吸気口部52から空気が混入されるが、このとき小径部49を流れる水には循環洗剤路45を循環する洗剤の一部が分岐流路部44及び洗剤混入口部55を経て混入される。従って、この場合は、水に洗剤を混合し且つ微小化された気泡を含む洗浄液がボウル部3に吐出される。
【0036】
上記のように微小気泡を含む水又は洗浄液をボウル部3に吐出した場合、この水又は洗浄液はボウル部3の上部内面に略水平に吐出されることでボウル部3の内面に沿って周回しつつ汚れを落としていく。このとき水又は洗浄液に含まれる微小気泡がボウル部3の内面の衝突した際に高周波振動を引き起こし、これによりボウル部3の内面を効率良く洗浄できる。また、ボウル部3に吐出されるのが洗剤を含む洗浄液の場合には、洗剤が有する洗浄効果によりボウル部3の内面を一層綺麗に洗浄できる。
【0037】
上記便器内装装置23の前部は前パーツFの上部に挿入され、この状態で機器ケース24は支持フレーム4の後部両側に立設した後フレーム材6の上フレーム部16上に載置され、上フレーム部16に固着される。
【0038】
上記により、便器内装装置23の機器ケース24上に設けた温水洗浄装置27の局部洗浄ノズル29や脱臭装置26のダクト31の端部開口はボウル部3内に臨む。また、上記のように便器内装装置23を前パーツFに挿入することで、混合装置33の前端部に設けた吐出ノズル48がボウル部3の給水口に嵌め込まれ、ボウル部3内に連通する。
【0039】
後パーツRは、上カバー20及び両側の側カバー21及び背面カバー22で構成され、該後パーツRの上部に便器内装装置23の後部が収納される。
【0040】
上カバー20は機器ケース24の後部に着脱自在に取り付けられ、該上カバー20により便器内装装置23の上側が覆われる。また、上カバー20には便座13や便蓋34が回動自在に取り付けられる。
【0041】
背面カバー22は支持フレーム4や上カバー20に着脱自在に取り付けられ、該背面カバー22により機器ケース24や機器ケース24の下方に位置するトラップケース7の後方が覆われる。
【0042】
両側の側カバー21は機器ケース24や前パーツFに着脱自在に取り付けられ、各側カバー21により機器ケース24やトラップケース7の夫々の側方が覆われる。
【0043】
また、既述の洗剤タンク41は、図11に示すように、機器ケース24の後部側面に着脱自在に取付けたホルダ15に保持され、洗浄液吐出装置30とは反対側の側端部に配設される。
【0044】
図12に示すように機器ケース24の側面には、洗剤タンク41の下流側と上流側の夫々に接続される接続口14a、14bが前後方向に並べて突設してある。接続口14a、14bは循環洗剤路45の両端部を構成するものであり、図11に示すようにホルダ15に設けた開口18を介して外側方に露出している。
【0045】
洗剤タンク41には洗剤補給口部とキャップ取付口部とが設けてあり、洗剤補給口部には開閉自在な蓋19が取り付けてある。
【0046】
また、キャップ取付口部にはキャップ62が着脱自在に取り付けてある。キャップ62には共に逆L状をした下流側接続管17a及び上流側接続管17bが装着してあり、キャップ62をキャップ取付口部に取り付けることで、下流側接続管17a及び上流側接続管17bの夫々の縦管部がキャップ取付口部から洗剤タンク41内に差し込まれると共に、下流側接続管17a及び上流側接続管17bの夫々の横管部17a1、17b1が洗剤タンク41の上端部から便器外郭体2内側の側方に向けて突出する。
【0047】
洗剤タンク41は外側方からホルダ15内に嵌め込んでホルダ15に支持させると共に横管部17a1、17b1を接続口14a、14bの夫々に接続することで取り付けられ、これにより洗剤タンク41は循環洗剤路45の途中に設けられる。
【0048】
洗剤タンク41が設けられる側の側カバー21の上部には開口部21aが設けてあり、上記洗剤タンク41が側カバー21の開口部21aから外側方に突出し、この突出部分に前述の洗剤補給口部及び蓋19が位置する。
【0049】
ホルダ15にはタンクカバー35が着脱自在に取り付けられ、該タンクカバー35によりホルダ15及び洗剤タンク41の便器外郭体2の側面部から突出した部分が覆われる。
【0050】
ここで、便器内装装置23の機器ケース24は支持フレーム4の両後フレーム材6の上フレーム部16上に載置され、ボルト63及びナット64により上フレーム部16に固着されるものであり、以下、この構造につき詳述する。
【0051】
図1並びに図12及び図6に示すように、機器ケース24の後部の両側の側カバー21に対向する両外側面には、ナット64を回転不能に位置決め保持するナット保持凹部65と、該ナット保持凹部65の下方に位置して連通し後述のワッシャ72を位置決め保持するワッシャ保持凹部69が形成してある。
【0052】
機器ケース24の両外側面に形成したナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69は同様の構成を有するものである。従って、以下の説明では図12に示す洗剤タンク41側の側面に設けたナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69についてのみ説明し、図6に示す他方(洗浄液吐出装置30側)の側面に設けたナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69の説明は省略する。
【0053】
図12に示すナット保持凹部65は機器ケース24の上カバー20よりも下方に突出した下部の外側面に設けられるものであり、機器ケース24の外側面に形成した凹部66の下部の奥面から突出するリブ67により構成される。リブ67は凹部66の下底面の上方において前後に離間して二条設けてあり、両リブ67は対称形状である。
【0054】
両リブ67は、上下に長い縦リブ67aと、縦リブ67aの上端から他方のリブ67側に突出する上横リブ67bと、縦リブ67aの下端から他方のリブ67と反対側に向けて突出する下横リブ67cとで構成してあり、両リブ67の間に形成された溝部がナット保持凹部65となっている。
【0055】
両リブ67の対向する縦リブ67a同士の間隔は六角ナットからなるナット64の平径と略同じである。また、凹部66の奥面により構成されるナット保持凹部65の奥面中央部には外側方に向けて当たり部68を突設してある。
【0056】
ナット保持凹部65の上底面は両リブ67の上横リブ67bで構成され、両上横リブ67bの間には隙間70が形成されている。隙間70の前後長さ、即ち両上横リブ67bの間隔はボルト63の雄ねじ部63aよりも長くなっている。
【0057】
両下横リブ67cの縦リブ67aと反対側の端部は凹部66の内側面に接続されており、これにより凹部66の下底面及び両内側面と両下横リブ67cに囲まれてなるワッシャ保持凹部69が形成される。
【0058】
ワッシャ保持凹部69の前後幅はナット保持凹部65の前後幅よりも長く、ワッシャ72の外径と略同じである。また、ワッシャ保持凹部69の上下長さ、即ち、両下横リブ67cと凹部66の下底面との間隔は、ワッシャ72の厚みと略同じ寸法である。
【0059】
上記ナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69の開口側の側方は便器付属品を配設するためのスペースとして利用されるものである。具体的には、機器ケース24の洗剤タンク41側の側面に設けたナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69の側方には、便器付属品としてホルダ15及び洗剤タンク41が配設され、ホルダ15によりナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69の開口が塞がれる。
【0060】
また、機器ケース24の洗浄液吐出装置30側の側面に設けたナット保持凹部65及びワッシャ保持凹部69の側方には、図6に示すように洗浄液吐出装置30の給水路32の混合装置33よりも上流側の部分を構成するフレキシブルな給水管38を配設するためのスペースとして利用される。
【0061】
図12に示すように機器ケース24の下面部の各ナット保持凹部65に対応する箇所にはボルト用孔71を形成してある。各ボルト用孔71の上端は対応する凹部66の下底面で構成されたワッシャ保持凹部69の下底面より開口し、ナット保持凹部65の下方に位置している。
【0062】
また、両後フレーム材6の上端部に設けた上フレーム部16のボルト用孔71に対応する箇所には上下に貫通するボルト挿通孔(図示せず)を穿設してある。
【0063】
上記機器ケース24をボルト63及びナット64を用いて両後フレーム材6の上フレーム部16に固定する場合、図1に示すようにワッシャ72を用いずに固定する方法と、図13に示すようにワッシャ72を用いて固定する方法のいずれかを選択できるようになっている。
【0064】
まず、ワッシャ72を用いずに機器ケース24を上フレーム部16に固定する方法の一例を示す。まず、機器ケース24両側のボルト用孔71を形成した部分を支持フレーム4の両後フレーム材6の上フレーム部16上に載置して、機器ケース24の両側のボルト用孔71を夫々対応する上フレーム部16に設けたボルト挿通孔に連通させると共に、各ナット保持凹部65に外側方からナット64を挿入する。
【0065】
上記のようにナット64をナット保持凹部65に挿入すると、ナット64はワッシャ保持凹部69の下底面上に載置され、且つ、上部の前後両端面が両縦リブ67aに当接してナット64は回転不能となる。また、両上横リブ67bがナット64の上方に位置し、両上横リブ67bによってナット64が上方へ抜け出ることが防止された状態となる。さらに上記ナット64の挿入は、ナット64の端面が当たり部68に当接するまで行われるものであり、このようにナット64の端面を当たり部68に当接した状態では、ナット64の雌ねじ部とボルト用孔71の位置が合い連通する。
【0066】
そして、上記の状態で、図1に示すように各上フレーム部16の下方から六角ボルトからなるボルト63の雄ねじ部63aをボルト挿通孔及びボルト用孔71に通し、該雄ねじ部63aをナット保持凹部65に保持されたナット64に螺合することで、機器ケース24と両上フレーム部16が締結される。
【0067】
なお、ナット64より上方に突出した雄ねじ部63aは両上横リブ67bの間に形成された隙間70に挿入されるものであり、上記ボルト63の雄ねじ部63aは両上横リブ67bに当たることはない。
【0068】
次にワッシャ72を用いて機器ケース24を上フレーム部16に固定する方法の一例を示す。
【0069】
まず、上記ワッシャ72を用いる場合と同様に機器ケース24を支持フレーム4の両上フレーム部16上に載置すると共に、各ワッシャ保持凹部69に外側方からワッシャ72を挿入し、且つ、各ワッシャ72の上方に位置する各ナット保持凹部65に外側方からナット64を挿入する。
【0070】
上記のようにワッシャ72をワッシャ保持凹部69に挿入保持すると共に、ナット64をナット保持凹部65に挿入すると、ナット64はワッシャ保持凹部69に挿入したワッシャ72上に載置され、且つ、上記ワッシャ72を用いない場合と同様に前後両端面が両縦リブ67aに当接して回転不能となり、且つ、両上横リブ67bによってナット64が上方へ抜け出ることが防止された状態となる。
【0071】
また、この場合、ワッシャ72の挿入はワッシャ保持凹部69の奥面に当たるまで行われ、これによりワッシャ72の孔はボルト用孔71に連通する。さらにナット64の挿入はナット64の端面が当たり部68に当接するまで行われ、これによりナット64の雌ねじ部はワッシャ72の孔を介してボルト用孔71に連通する。
【0072】
そして、上記の状態で、図13に示すように各上フレーム部16の下方から六角ボルトからなるボルト63の雄ねじ部63aをボルト挿通孔及びボルト用孔71、ワッシャの中央孔に通し、該雄ねじ部63aをナット保持凹部65に保持されたナット64に螺合することで、機器ケース24と両上フレーム部16が締結される。なお、この場合も、ナット64より上方に突出した雄ねじ部63aは両上横リブ67bの間に形成された隙間70に挿入され、雄ねじ部63aが両上横リブ67bに当たらないようになっている。
【0073】
以上説明した本実施形態の便器装置1にあっては、上フレーム部16に下方から挿通したボルト63を機器ケース24の下面部に設けたボルト用孔71を通し、このボルト63をナット保持凹部65に位置決め保持したナット64に螺合し、これにより機器ケース24を上フレーム部16に固着できる。つまり、この場合、ボルト63は上フレーム部16の下方の広い空間から上フレーム部16及び機器ケース24に通すことができ、従来のように狭いボルト収納凹部76に長いボルト78を挿入してボルト用孔77に挿通させるという煩雑な作業を行う必要がなく、ボルト63を簡単に上フレーム部16や機器ケース24に通すことができ、便器内装装置23の取り付け作業が容易になる。
【0074】
また、上記便器内装装置23はメンテナンスや交換等を行う場合があり、このときには便器装置1を設置した状態のままで便器内装装置23を便器外郭体2から取り外すことが可能となっている。
【0075】
便器内装装置23を取り外すには、両側の側カバー21を取り外し、これにより形成された便器外郭体2の開口部73から治具を入れ、当該治具によりボルト63を操作して、上記ボルト63及びナット64による機器ケース24と両側の上フレーム部16の締結を解除し、この後、便器内装装置23を取り出せば良い。なお、本実施形態では機器ケース24に上カバー20を取り付けたままの状態で便器外郭体2から便器内装装置23を取り出せるようになっている。
【0076】
ここで、上記ボルト63は上フレーム部16の下方の広い空間から取り外すことができ、便器内装装置23の取り外し作業が容易になる。
【0077】
また、ナット79はナット保持凹部65によって保持されるので、作業者はナット79を保持することなく、上フレーム部16の下方からボルト63を操作して、機器ケース24を上フレーム部16に取り付けたり、取り外したりできる。従って、本実施形態のようにナット保持凹部65の側方にホルダ15のような便器付属品が配置されて、ナット79が便器付属品によって覆われる場合にも、便器付属品を取り付けたままで機器ケース24を上フレーム部16に取り付けたり、取り外したりすることができ、便器内装装置23の取り付けや取り外しを容易に行うことができる。
【0078】
また、上記取り外した便器内装装置23はナット64をナット保持凹部65に保持した状態でトイレ室外等に移動することができ、ナット64の紛失を防止できる。
【0079】
さらに、ナット保持凹部65の開口を機器ケース24に取り付けたホルダ15からなる便器付属品によって覆い、これら便器付属品によってナット64が抜け出ることを防止することも可能となり、この場合は上記便器内装装置23の移動時においてナット64が便器外郭体2のボウル部3等に落下することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施の形態の一例の便器装置を示し、側カバー、ホルダ、洗剤タンク、タンクカバーの図示を省略した要部斜視図である。
【図2】同上の便器装置の斜視図である。
【図3】同上の便器装置の側面図である。
【図4】同上の便器装置を模式的に示す説明図である。
【図5】同上の側カバーを取り外した便器装置の斜視図である。
【図6】同上の側カバー及びスカート部の図示を省略した要部斜視図である。
【図7】同上のリム部及び上カバーの図示を省略した要部斜視図である。
【図8】同上の上カバーの図示を省略した要部斜視図である。
【図9】同上の洗浄液吐出装置の断面図である。
【図10】同上のホルダの取付け前の斜視図である。
【図11】同上のホルダに洗剤タンク及びタンクカバーを取付ける前の斜視図である。
【図12】図1のナット及びボルトを取り外した状態を示す斜視図である。
【図13】ワッシャを用いて機器ケースを後フレーム材に取け付けた状態を示す斜視図である。
【図14】従来の便器装置の側面図である。
【図15】同上の便器装置の要部斜視図である。
【符号の説明】
【0081】
1 便器装置
2 便器
16 上フレーム部
23 便器内装装置
24 機器ケース
25 便器内装機器
63 ボルト
64 ナット
65 ナット保持凹部
69 ワッシャ保持凹部
71 ボルト用孔
72 ワッシャ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器形状を有する便器外郭体と、便器外郭体に内装される便器内装装置を備え、機器ケースに便器内装機器を設けて前記便器内装装置を構成し、便器外郭体に支持フレームを内装すると共に、該支持フレームに便器外郭体の後部の上部に位置する上フレーム部を設け、上フレーム部上に前記機器ケースを載置すると共に該上フレーム部と機器ケースをボルト及びナットにより締結する便器装置において、機器ケースの外側面にナットを位置決めして保持するナット保持凹部を設け、機器ケースの下面部におけるナット保持凹部に対応する箇所にボルト用孔を設け、上フレーム部に下方から挿通したボルトをボルト用孔に通し、該ボルトを前記ナット保持凹部に保持したナットに螺合したことを特徴とする便器装置。
【請求項2】
ナット保持凹部の下方にワッシャを保持するためのワッシャ保持凹部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の便器装置。
【請求項3】
ナット保持凹部の側方に便器付属品を配置するためのスペースを形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の便器装置。
【請求項1】
便器形状を有する便器外郭体と、便器外郭体に内装される便器内装装置を備え、機器ケースに便器内装機器を設けて前記便器内装装置を構成し、便器外郭体に支持フレームを内装すると共に、該支持フレームに便器外郭体の後部の上部に位置する上フレーム部を設け、上フレーム部上に前記機器ケースを載置すると共に該上フレーム部と機器ケースをボルト及びナットにより締結する便器装置において、機器ケースの外側面にナットを位置決めして保持するナット保持凹部を設け、機器ケースの下面部におけるナット保持凹部に対応する箇所にボルト用孔を設け、上フレーム部に下方から挿通したボルトをボルト用孔に通し、該ボルトを前記ナット保持凹部に保持したナットに螺合したことを特徴とする便器装置。
【請求項2】
ナット保持凹部の下方にワッシャを保持するためのワッシャ保持凹部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の便器装置。
【請求項3】
ナット保持凹部の側方に便器付属品を配置するためのスペースを形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の便器装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−256918(P2009−256918A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−105173(P2008−105173)
【出願日】平成20年4月14日(2008.4.14)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月14日(2008.4.14)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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