説明

便器装置

【課題】水垢、尿石、汚物、雑菌等が付着しにくいボウル面を実現し、ボウル面への付着量を低減することができる便器装置を提供する。
【解決手段】便器本体1に接続される洗浄水供給路12から洗浄水を便器本体1のボウル部2に吐出してボウル面21が洗浄される水洗機能を有する便器装置において、洗浄水供給路12に接続され、水溶性を有し又はエマルジョンとして洗浄水に混合可能でありかつ前記ボウル部2のボウル面21を防汚する保護被膜を形成する薬剤を洗浄水に投入する薬剤投入手段14を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水洗機能を有する便器装置は、スカート部の内部にボウル部が形成された便器本体と、ボウル部の上方に開閉自在に載置される便座と、便座を含む便器本体の上面を覆う便蓋と、便器本体に接続される洗浄水供給路等から構成され、洗浄水供給路から洗浄水がボウル部に吐出されてボウル内面(ボウル面)が洗浄される。このような水洗機能を有する便器装置においては、従来より、脱臭剤、芳香剤、殺菌液等の薬剤をボウル部に流すことにより、汚れや悪臭の発生を防止する技術が知られている(例えば、特許文献1−2参照)。
【特許文献1】特開平5−214727号公報
【特許文献2】特開2000−54455号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1の技術は、薬剤を洗浄水とともにボウル部に流すことによって特に節水型便器の洗浄後の匂いや汚れを効果的に解消することができる上に、ボウル部に付着した薬剤を封水時に洗浄水によって洗い流すことによって薬剤使用による違和感を防止している。特許文献2の技術は、薬剤のみを適宜ボウル部に流すことによって薬剤を節約している。
【0004】
これらの技術はいずれもボウル面に付着した水垢、尿石、汚物、雑菌等を洗い落として汚れや悪臭の発生を抑制しているが、このような付着物のボウル面への付着量を低減することができれば、汚れや悪臭の発生をさらに効果的に防止することができると考えられる。
【0005】
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、水垢、尿石、汚物、雑菌等が付着しにくいボウル面を実現し、ボウル面への付着量を低減することができる便器装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
【0007】
第1に、本発明の便器装置は、便器本体に接続される洗浄水供給路から洗浄水を便器本体のボウル部に吐出してボウル面が洗浄される水洗機能を有する便器装置において、洗浄水供給路に接続され、水溶性を有し又はエマルジョンとして洗浄水に混合可能でありかつ前記ボウル部のボウル面を防汚する保護被膜を形成する薬剤を洗浄水に投入する薬剤投入手段を備えていることを特徴とする。
【0008】
第2に、上記第1の発明の便器装置において、薬剤は、シリコーンオイルもしくは変性シリコーンオイルを乳化剤を用いて水に分散させたシリコーンオイルエマルジョン、又はフルオロアルキル基含有高分子化合物を乳化剤を用いて水に分散させたフッ素樹脂エマルジョンであり、保護被膜として撥水被膜が形成されることを特徴とする。
【0009】
第3に、上記第1の発明の便器装置において、薬剤は、ホスホリルコリン類似基を持つ有機高分子であり、保護被膜として親水被膜が形成されることを特徴とする。
【0010】
第4に、上記第1から第3のいずれかの発明の便器装置において、薬剤投入手段は、洗浄水供給路の洗浄水への薬剤の投入量を調整する定量調整部を有することを特徴とする。
【0011】
第5に、上記第4の発明の便器装置において、薬剤投入手段は、便器本体のボウル部に洗浄水が吐出されてから所定時間経過後に薬剤を投入するように定量調整部を制御する制御部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
上記第1の発明によれば、洗浄水供給路に接続され、水溶性を有し又はエマルジョンとして洗浄水に混合可能でありかつ前記ボウル部のボウル面を防汚する保護被膜を形成する薬剤を洗浄水に投入する薬剤投入手段を備えていることにより、洗浄水と薬剤の混合水が洗浄水供給路から便器本体のボウル部に吐出されると、ボウル面に接触した混合水中の薬剤でボウル面に保護被膜が形成される。保護被膜が形成されると水垢、尿石、汚物、雑菌等(以下、単に「水垢等」ともいう)が付着しにくくなり、よって付着量が低減して汚れや悪臭の発生を効果的に防止することができる。
【0013】
保護被膜として撥水被膜が形成される上記第2の発明によれば、水垢等がボウル面に一層付着しにくくなり、保護被膜として親水被膜が形成される上記第3の発明によれば、親水被膜に付着した水垢等の付着物の付着力が親水被膜上を流れる洗浄水によって弱められるため、結果として水垢等が付着しにくくなる。
【0014】
薬剤投入手段が、洗浄水供給路の洗浄水への薬剤の投入量を調整する定量調整部を有する上記第4の発明や、便器本体のボウル部に洗浄水が吐出されてから所定時間経過後に薬剤を投入するように定量調整部を制御する制御部を有する上記第5の発明によれば、薬剤を所望の比率で含有する混合水を適宜ボウル部に吐出させることができるため、薬剤を節約することができると共に便器装置の使用状態に応じてボウル面に好適な保護被膜を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は前記のとおりの特徴をもつものであるが、以下に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施形態である便器装置を模式的に示した縦断面図である。
【0017】
本実施形態の便器装置は、スカート部3の内部にボウル部2が形成された樹脂製又は陶器製の便器本体1を備えており、ボウル部2内には封水W(溜め水)が一定の水位で溜められている。ボウル部2の上方には使用者が着座可能な便座4が載置され、ヒンジによって揺動可能とされている。その便座4の上方には便蓋5が同様にヒンジによって揺動可能に設けられており、便蓋5はボウル部2の上方を覆うような形状を有し、ボウル部2の開口部を開放または閉鎖可能にしている。
【0018】
便器本体1の後部には水道水からなる洗浄水を供給する洗浄水供給管6が接続され、他端は水道管に接続されている。洗浄水供給管6には上流側からストレーナー7、定流量弁8、電磁弁9、吐出口10が順次設けられていて洗浄水供給路12を形成し、水道管から供給された洗浄水はストレーナー7を通過して定流量弁8および電磁弁9の開閉によって吐出口10からボウル部2に一定量吐出されるようになっている。洗浄水供給路12内負圧時の逆流を防ぐために、電磁弁9と吐出口10の間に分岐を設けてバキュームブレーカ11が設けられている。また、洗浄水供給管6にはバキュームブレーカ11への分岐と吐出口10との間に薬剤投入口13が設けられ、薬剤タンク15等の薬剤投入手段14が接続されており、薬剤タンク15等に貯留された薬剤が洗浄水供給管6内の洗浄水に投入可能になっている。
【0019】
薬剤タンク15等に貯留される薬剤は、水溶性を有し又はエマルジョンとして洗浄水に混合可能でありかつ便器本体1のボウル部2のボウル面21に撥水被膜や親水被膜等の保護被膜を形成するものを用いる。洗浄水に薬剤が投入され、洗浄水供給路12の吐出口10から洗浄水と薬剤の混合水が便器本体1のボウル部2に吐出されると、混合水中の薬剤がボウル面21に接触して保護被膜が形成される。ボウル面21に保護被膜が形成されると、水垢等が付着しにくくなり、結果としてこれらの付着量が低減して汚れや悪臭の発生を効果的に防止することができる。保護被膜としての撥水被膜は、その撥水性により水垢等が付着しにくくなるものであり、保護被膜としての親水被膜は、親水被膜に付着した水垢等の付着力が親水被膜上を流れる洗浄水によって弱まり、結果として水垢等が付着しにくくなる。
【0020】
本実施形態における保護被膜としての撥水被膜は、接触角測定器による水との接触角が90度以上である被膜であり、例えば、シリコーン被膜、フッ素樹脂被膜等を例示することができる。
【0021】
シリコーン被膜を形成する薬剤の具体例としては、シリコーンオイルもしくは変性シリコーンオイルをノニオン、アニオン、カチオン等の乳化剤を用いて水に分散させたシリコーンオイルエマルジョンを挙げることができ、離型剤、撥水剤、コーティング剤用途としての各種の市販品を使用することができる。ここでシリコーンオイルもしくは変性シリコーンオイルは、例えば、非硬化性あるいは硬化性のシリコーンオイルを用いることができる。非硬化性のシリコーンオイルとしては、その分子構造が、直鎖状、環状、分岐鎖状等のシリコーンオイルが例示され、具体例として、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、等の非官能性のシリコーンオイル、シラノール基を有するシリコーンオイル、脂肪族不飽和基を有するシリコーンオイル、長鎖アルキル基を有するシリコーンオイル、カルボン酸基を有するシリコーンオイル、アミノ基を有するシリコーンオイル、エポキシ基を有するシリコーンオイル等を挙げることができる。硬化性のシリコーンオイルの具体例としては、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水酸基、あるいはアルコキシ基、オキシム基、アセトキシ基、アミノキシ基等の加水分解性基を有するオルガノポリシロキサン、さらにこのシリコーンオイルに、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水酸基、あるいはアルコキシ基、オキシム基、アセトキシ基、アミノキシ基、あるいは水素原子を有するシラン系またはシロキサン系の架橋剤、および有機錫化合物、有機チタン化合物等の縮合反応触媒を混合してなるオイル状シリコーン組成物等の縮合反応硬化性のシリコーンオイル、一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、および一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンからなるオイル状シリコーン組成物、さらにこのシリコーン組成物にヒドロシリル化反応用触媒を混合してなるオイル状シリコーン組成物等のヒドロシリル化反応硬化性のシリコーンオイル等を挙げることができる。
【0022】
フッ素樹脂被膜を形成する薬剤の具体例としては、例えば、特開平7−228638号公報に開示されているようなアセトアセチル基含有エチレン性不飽和単量体とパーフルオロアルキル基含有エチレン性不飽和単量体とを反応させて得られるフッ素系共重合体等のフルオロアルキル基含有高分子化合物を、乳化剤を用いて水に分散させたフッ素樹脂エマルジョンや、特開平11−315182号公報に開示されているように、低級アルキルメタクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートおよび塩化ビニリデンの少なくとも一種とポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体を、α−[1−(アリルオキシ)メチル−2−(p−ノニルフェノキシ)エチル]−ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)を含むノニオン系乳化剤で水中に分散せしめてなる水性エマルジョン等を挙げることができる。
【0023】
本実施形態における保護被膜としての親水被膜を形成する薬剤の具体例としては、ホスホリルコリン類似基を持つ有機高分子を例示することができる。このものは、特開平2000−355609号公報に開示されているように、2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、3−((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、4−((メタ)アクリロイルオキシ)ブチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート等のホスホリルコリン類似基含有単量体と共に(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、スチレン、エチレン、酢酸ビニル等の重合性単量体を含む重合性組成物を重合させた後、超臨界流体により精製することができる。この親水被膜の水との接触角は、接触角測定器による水との接触角が50度以下であることが好ましい。
【0024】
なお、本発明で用いられる薬剤は、上記した薬剤に限定されるものではない。
【0025】
本実施形態では、図1に示すように、薬剤タンク15に貯留された薬剤が薬剤タンク15と薬剤投入口13との間に設けられた液送ポンプや開閉弁等の定量調整部16によって洗浄水供給管6の洗浄水に投入され、薬剤の投入量や投入速度が制御可能になっている。また定量調整部16には制御部17が電気的に接続されており、便器本体1のボウル部2に洗浄水が吐出されてから所定時間経過後に、予め設定したタイミングで所定量の薬剤が洗浄水に投入できるようになっている。洗浄水が洗浄水供給路12の吐出口10からボウル部2に吐出されるのは、大洗浄時、小洗浄時および前洗浄時のいずれかであるが、このうち、大洗浄時のみ、小洗浄時のみ、または前洗浄時のみに薬剤を洗浄水に投入するように設定することができる。もちろん薬剤を投入するタイミングとしてはこれら洗浄時に限定されることなく、これらを組み合わせて各洗浄時に薬剤を投入してもよい。例えば、大洗浄時と小洗浄時、前洗浄時と大洗浄時、小洗浄時および前洗浄時、大洗浄時と小洗浄時と前洗浄時に薬剤を洗浄水に投入するように設定することもできる。
【0026】
各洗浄時における洗浄水への薬剤投入は、洗浄の途中から開始し、洗浄水の供給終了(洗浄終了)まで続けることが好ましい。洗浄開始時に薬剤を投入した場合、ボウル面21に付着した汚物等が洗浄水で充分に洗浄されないうちに薬剤がボウル部2に供給されることになり、薬剤が無駄になる場合があるので好ましくない。
【0027】
薬剤が洗浄水に投入されると洗浄水供給路12の吐出口10から洗浄水と薬剤の混合水がボウル部2に吐出されるが、このとき混合水中、薬剤の比率が0.01〜10重量%の範囲になるように定量調整部16や制御部17を制御して投入するようにする。薬剤をこのような比率で洗浄水に投入することは、ボウル面21への保護被膜の効果的な形成や薬剤の節約等の観点から望ましい。薬剤の比率が0.01重量%未満ではボウル面21全体にわたって充分な保護被膜が形成されない場合があるので好ましくない。10重量%を超えると便器装置の洗浄水による洗浄機能が阻害される場合があり、また薬剤の多量使用によるコスト高等の問題が生じる場合があるので好ましくない。またこのような薬剤の比率は、薬剤の投入時間によって変わる。例えば、薬剤の投入時間を長く設定した場合、混合水とボウル面21との接触時間も長くなるため、薬剤比率を低く設定してもボウル面21に保護被膜を形成させることができる。一方、薬剤の投入時間を短く設定した場合には、混合水とボウル面21との接触時間が短くなるため、薬剤比率を高く設定するようにする。例えば、大洗浄水量が5.7L、溜水量が4L、水流速度が15L/分の便器装置の場合、洗浄水の供給終了の16秒前から薬剤を投入する場合、混合水中の薬剤比率が0.01〜1重量%になるように設定する。また洗浄水の供給終了の5秒前から薬剤を投入する場合には、混合水中の薬剤比率が0.05〜2重量%になるように設定し、洗浄水の供給終了の1秒前から薬剤を投入する場合には、混合水中の薬剤比率が0.2〜10重量%になるように設定する。
【0028】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において各種の変更が可能である。例えば、図1に示した便器装置はサイホン式のトラップ部を用いているが、このトラップ部に代えて上下に反転駆動の可能な蛇腹式のトラップ部(ターントラップ式便器装置)を用いてもよい。また、洗浄水供給管6から供給された洗浄水を貯水するロータンクを備え、このロータンクとボウル部2とを接続する洗浄水供給管6に薬剤投入手段14が接続されて、薬剤タンク15等に貯留された薬剤が、洗浄水供給管6内の洗浄水に投入可能になっていても良い。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態である便器装置を模式的に示した縦断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 便器本体
2 ボウル部
21 ボウル面
3 スカート部
4 便座
5 便蓋
6 洗浄水供給管
7 ストレーナー
8 定流量弁
9 電磁弁
10 吐出口
11 バキュームブレーカ
12 洗浄水供給路
13 薬剤投入口
14 薬剤投入手段
15 薬剤タンク
16 定量調整部
17 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器本体に接続される洗浄水供給路から洗浄水を便器本体のボウル部に吐出してボウル面が洗浄される水洗機能を有する便器装置において、洗浄水供給路に接続され、水溶性を有し又はエマルジョンとして洗浄水に混合可能でありかつ前記ボウル部のボウル面を防汚する保護被膜を形成する薬剤を洗浄水に投入する薬剤投入手段を備えていることを特徴とする便器装置。
【請求項2】
薬剤は、シリコーンオイルもしくは変性シリコーンオイルを乳化剤を用いて水に分散させたシリコーンオイルエマルジョン、又はフルオロアルキル基含有高分子化合物を乳化剤を用いて水に分散させたフッ素樹脂エマルジョンであり、保護被膜として撥水被膜が形成されることを特徴とする請求項1に記載の便器装置。
【請求項3】
薬剤は、ホスホリルコリン類似基を持つ有機高分子であり、保護被膜として親水被膜が形成されることを特徴とする請求項1に記載の便器装置。
【請求項4】
薬剤投入手段は、洗浄水供給路の洗浄水への薬剤の投入量を調整する定量調整部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の便器装置。
【請求項5】
薬剤投入手段は、便器本体のボウル部に洗浄水が吐出されてから所定時間経過後に薬剤を投入するように定量調整部を制御する制御部を有することを特徴とする請求項4に記載の便器装置。

【図1】
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【公開番号】特開2010−7262(P2010−7262A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−165084(P2008−165084)
【出願日】平成20年6月24日(2008.6.24)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】