説明

保護手袋、これを用いた防護保護手袋、及び防護手袋の損傷検知方法

【課題】強酸や強アルカリなど有害物質を取り扱う作業の際に防護手袋の内側に着用され、防護手袋の表面が損傷して該有害物質が防護手袋から内側に浸入した場合、侵入した有害物質が接触した保護手袋の部分の変色により該防護手袋の損傷を検知して損傷した防護手袋の使用中止や交換を促し、有害物質との接触による手指の薬傷を未然に予防できる保護手袋を提供する。
【解決手段】 有害な物質と呈色反応を示す物質を付着又は含有してなることを特徴とする樹脂製又はゴム製の保護手袋であって、有害な物質を通さない耐薬品層を有する防護手袋を外側に、上記保護手袋を内側に着用し、前記保護手袋の呈色により、前記防護手袋の損傷を検知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強酸や強アルカリなど人体に有害な物質を取り扱う作業で用いられる保護手袋、防護保護手袋、及び防護手袋の損傷検知方法に関し、更に詳しくは、防護手袋を外側に、保護手袋を内側に着用して有害物質を取り扱う際において、防護手袋の表面が損傷して該有害物質が防護手袋から内側に浸入した場合、侵入した有害物質が接触した保護手袋の部分の変色により該防護手袋の損傷を検知して損傷した防護手袋の使用中止や交換を促し、その結果、有害物質との接触による手指の薬傷を未然に予防できる保護手袋、防護保護手袋、及び防護手袋の損傷検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属のめっき工場や精密機械の製造、加工工場などでは、強酸性、強アルカリ性薬液など人体に有害な物質を取り扱う作業が行われており、これらの有害物質による薬傷を防止するため、耐水性、耐薬品性の樹脂製あるいはゴム製の防護手袋を着用して作業が行われている。しかしながら、この防護手袋に孔が開いている場合、たとえこの孔がピンホール程度の小さなものであったとしても、この孔から有害物質が防護手袋の内部に流れ込み手指に接触して薬傷を引き起こす。そこで、このような事故を未然に防止するため、製品の出荷前や使用前にピンホールの有無について検査が行われている。
【0003】
このような検査は、従来、製造後又は使用前に該手袋内に圧縮空気を注入し、ピンホールから空気を噴出させて、噴出した空気を水中で泡状にしたり(特許文献1)、噴出した空気による温度変化を観測したり(特許文献2)、噴出時に起こる超音波を観測する(特許文献3及び特許文献4)ことにより行われる。これらの検査により製造や加工工程で形成される損傷は検知され、ひいては薬傷が予防される。
【0004】
しかしながら、上記のような検査によりピンホール等の損傷がないことが確認された防護手袋を着用して作業する場合であっても、使用による磨耗や疲労等の劣化や鋭利な部材との接触や衝突によって、人体に有害な物質を扱う作業中に、防護手袋が破損して損傷が生じることも多い。作業中に損傷が生じた場合、この損傷から手袋内に有害な物質が侵入し、手指に薬傷を引き起こすことになる。このような場合、しばしば作業に気をとられて手指の損傷に気付くのが遅れ、手袋の内部で薬傷が重篤になることがある。
このような事態を回避するには、手袋の破損後できるだけ早く損傷を検知してその手袋の使用を中止するか、新しい手袋に取り替える必要があるが、上記した作業前の検査方法では作業中に生じる損傷を検知することは不可能であるため、作業者の皮膚感覚により、即ち、薬傷が引き起こされたことによる痛みにより損傷が生じたことを知るのが実情であり、さらに、作業に熱中するあまり対処が遅れ、薬傷が重篤になることもある。
【特許文献1】特開平5−10843号公報
【特許文献2】特開平7−128179号公報
【特許文献3】特開平7−151635号公報
【特許文献4】特開平7−218377号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はかかる実情に鑑み、上記のような従来技術の問題点を解消し、有害物質の侵入による薬傷を防ぐために、出来るだけ早く損傷の発生及び損傷の個所を検知できる保護手袋、防護保護手袋、及び防護手袋の損傷検知方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記問題点を解消するべく鋭意研究の結果、人体に有害な物質と呈色反応を示す物質を付着又は含有してなる樹脂製又はゴム製の保護手袋を使用し、かかる保護手袋を通常の防護手袋の内側に着用することにより、外側の防護手袋の損傷及び損傷の個所を素早く検知することが可能であり、これにより薬傷を未然に防ぐことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の請求項1は、人体に有害な物質と呈色反応を示す物質を付着又は含有してなることを特徴とする樹脂製又はゴム製の保護手袋を内容とする。
【0007】
本発明の請求項2は、人体に有害な物質が酸であることを特徴とする請求項1に記載の保護手袋を内容とする。
【0008】
本発明の請求項3は、呈色反応を示す物質がクマリン類の蛍光色素であることを特徴とする請求項2に記載の保護手袋を内容とする。
【0009】
本発明の請求項4は、クマリン類の蛍光色素がオキサゾリルクマリン系染料又はチアゾリルクマリン系染料であることを特徴とする請求項3に記載の保護手袋を内容とする。
【0010】
本発明の請求項5は、樹脂がポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の保護手袋を内容とする。
【0011】
本発明の請求項6は、ゴムが、クロロプレンゴム又はクロロスルホン化ポリエチレンゴムであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の保護手袋を内容とする。
【0012】
本発明の請求項7は、繊維製原手の表面を、人体に有用な物質と呈色反応を示す物質を付着又は含有してなる樹脂又はゴムで被覆したことを特徴とするサポート型の保護手袋を内容とする。
【0013】
本発明の請求項8は、人体に有害な物質を通さない耐薬品層を有する防護手袋と、該防護手袋の内側に重ねて使用される請求項1乃至7のいずれかに記載の保護手袋とからなることを特徴とする防護保護手袋を内容とする。
【0014】
本発明の請求項9は、防護手袋が透明又は半透明であることを特徴とする請求項8に記載の防護保護手袋を内容とする。
【0015】
本発明の請求項10は、人体に有害な物質を取り扱う作業を行うに際し、人体に有害な物質を通さない耐薬品層を有する防護手袋を外側に、請求項1乃至7のいずれかに記載の保護手袋を内側に着用し、前記保護手袋の呈色により、前記防護手袋の損傷を検知することを特徴とする防護手袋の損傷検知方法を内容とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の保護手袋は、人体に有害な物質と呈色反応を示す物質を付着又は含有してなるので、耐薬品性を有する防護手袋の内側に着用することにより、外側に着用した防護手袋が損傷して内部に人体に有害な物質が侵入すると、保護手袋に付着または含有されている呈色反応を示す物質がこの人体に有害な物質と反応して呈色することにより保護手袋が変色し、外側に着用した防護手袋の損傷及び損傷個所が容易に検知される。これにより該防護手袋の使用中止又は交換が促され、薬傷を未然に予防することができる。
【0017】
人体に有害な物質が酸である場合に、呈色反応を示す物質としてクマリン類の蛍光色素を使用すると、樹脂やゴムを染色、着色しやすいばかりでなく、黄蛍光色のクマリン類の蛍光色素が酸と反応して赤色に変化するため、呈色が確認しやすく、防護手袋の損傷が検知しやすくなる。このクマリン類としてはオキサゾリルクマリン系染料又はチアゾリルクマリン系染料が好ましく、この場合、色調の変化も顕著になり、防護手袋の損傷も検知しやすくなる。
【0018】
樹脂がポリウレタン樹脂であり、ゴムがクロロプレンゴム又はクロロスルホン化ポリエチレンゴムである場合は、アンサポート型、サポート型のいずれの場合であっても、耐薬品性に優れるため、たとえ人体に有害な物質が本発明の保護手袋に到達した場合でも、該手袋を通して作業者の手指に触れるまでに長時間を要するので、それだけ長時間に亘って防護することができる。
【0019】
上記のように、本発明の保護手袋は人体に有害な物質を通さない耐薬品層を有する防護手袋の内側に重ねて使用される。これにより、外側に着用した防護手袋が損傷して内部に人体に有害な物質が侵入したとしても、内側に着用した保護手袋により手指を保護できるため薬傷を防ぐことができるばかりでなく、保護手袋が呈色することにより防護手袋の損傷を検知できるため、損傷した防護手袋の使用の中止や交換が促される。本発明の保護手袋は、単に防護手袋の損傷を検知できるばかりでなく、防護手袋の損傷の個所を検知することも可能であり、例えば、必要に応じ、損傷部分を修理することも可能である。なお、外側の防護手袋を透明又は半透明とすると、内側の保護手袋の呈色を防護手袋を脱ぐことなしに観察できるので、作業中であっても容易且つ迅速に防護手袋の破損を検知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の保護手袋は、人体に有害な物質を扱う作業を行うときに防護手袋の内側に着用して、防護手袋の損傷による手指の薬傷を防ぐためのものであり、人体に有害な物質と呈色反応を示す物質を付着又は含有してなることを特徴とする。
なお、ここでいう人体に有害な物質とは、酸性溶液、アルカリ性溶液、毒薬、劇薬、重金属など、直接触れると人体に悪影響を及ぼす物質全般を指す。
また、ここでいう呈色反応とは、色調の変化が目で確認できる反応全てを指し、発色や変色する反応のみならず、色素が無色や透明に変化する反応も含まれる。
【0021】
人体に有害な物質(以下、単に有害物質という)と呈色反応を示す物質(以下、単に呈色物質という)としては、有害物質との反応により色調の変化が目で確認できる限り特に限定されないが、メチルオレンジ、メチルレッド、フェノールフタレイン、リトマス等のpH指示薬、エリオクロムブラックTなどの金属指示薬、蛍光色素が例示できるが、手袋の素材である樹脂やゴムを着色しやすく、各種薬品との反応性が高く色変化が速く鮮明である点で蛍光染料が好適である。ここで言う蛍光染料とは、紫外および可視部の励起光線蛍光を発する染料である。
【0022】
本発明で使用可能な蛍光染料としては特に限定されないが、例えば、ナフタルイミド類、カチオン性または非カチオン性クマリン類、キサンテノジキノリジン類、アザキサンテン類、ナフトラクタム類、アズラクトン類、フルオレセイン類、エオシン類、オキサジン類、チアジン類、ジオキサジン類、アゾ、アゾメチンまたはメチン型のポリカチオン性蛍光着色料の単独物または混合物が挙げられる。
【0023】
これらの中で、カチオン性または非カチオン性クマリン類の蛍光色素は、クマリン骨格を有する化合物であり、手袋の素材である樹脂やゴムを特に着色しやすいばかりでなく、有害物質と反応して鋭敏な色変化を示すため特に好適に使用できる。更に、オキサゾリルクマリン系染料又はチアゾリルクマリン系染料は、樹脂やゴムに対して着色性が良好で、色合いも良く、また有害物質に対する変色が鮮明であるので特に好ましい。
【0024】
なお、オキサゾリルクマリン系染料又はチアゾリルクマリン系染料等のクマリン類については、特公昭51−6266号公報や特開昭56−59872号公報に詳述されている。
このような物質を含む染料としては、ダイアニックス(登録商標) ルミナス イエロー(Dianix Luminous Yellow)10G:ダイスター(Dyster)社製、カヤロン(登録商標) ポリエステル フラビン(Kayalon Polyester Flavine)FG−S:日本化薬社製、カヤノール(登録商標) ブリル フラビン(Kayanol Bril,Flavine)FL:日本化薬社製、ナイロサン(登録商標) B フラビン(NYLOSANB FLAVINE)E8GZ125:クラリアント社製等が市販されている。
【0025】
また、繊維内部への染料の拡散速度を高め染着性を高めるキャリアーとしては、トリクロルベンゼン、o−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール、メチルナフタレン等が挙げられ、これらは単独で又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。
【0026】
上記の呈色物質を保護手袋に付着又は含有させる方法としては特に限定されず、呈色物質の性質に合わせて公知の方法を採用することができる。例えば、呈色物質が染料の場合は水に分散させて加熱した染料の中に手袋を浸漬させることによりゴムや樹脂の表面を着色する方法や、この染料で着色した布をゴムや樹脂の表面に張り付ける方法が例示でき、顔料の場合はゴム又は樹脂に直接配合した後でこれを手袋型に成形する方法や、オルガノゾル、樹脂溶液、ラテックス等に混合した後でこれを手袋に被覆する方法が例示できる。勿論、染料の場合も、顔料と同様の方法で用いることもできる。
【0027】
呈色物質の使用量は呈色物質の種類、呈色の度合等により適宜決定することができるが、呈色物質を付着させる場合の添加量は、手袋の重量1重量部に対し0.001〜0.05重量部である。0.001重量部未満では色変化が小さくなるので損傷の検出が容易でなく、一方、0.05重量部を超えても色変化は一定となり却って不経済となる。また呈色物質を含有させる場合の含有量は、樹脂又はゴム固形分100重量部に対し0.01〜5重量部である。0.01重量部未満では色変化が小さくなるので損傷の検出が容易でなく、一方、5重量部を超えても色変化は一定となり却って不経済となる。
【0028】
本発明の保護手袋の素材として使用できる樹脂又はゴムとしては、防護手袋内に侵入した有害物質から作業者の手指を保護できるものであれば特に限定されず、樹脂としては軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂等が例示でき、単独又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。また、ゴムとしては天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、イソプレンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム等が例示でき、単独で又は必要に応じ2種以上組み合わせて使用できる。
これらの中で、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴムは染料との親和性がよく、簡単な方法で綺麗に着色できるばかりでなく、保護手袋の表面に付着した染料が効率よく呈色反応を起こすためその変色が観察し易くなり、これにより防護手袋の損傷が検知しやすくなるため好ましい。
また、ポリウレタン樹脂、クロロプレンゴム及びクロロスルホン化ポリエチレンゴムは耐薬品性に優れているため、有害物質が保護手袋まで達した場合でも長時間に亘って保護手袋が犯されず、従って、作業者の手指を長時間に亘って保護することができるので好ましい。
【0029】
本発明の保護手袋は、樹脂又はゴムを手袋型に成形してなる所謂アンサポート型としてもよいし、また繊維製原手の表面に前記樹脂又はゴムを被覆してなる所謂サポート型であってもよい。
本発明の保護手袋の製造方法は特に限定されず、公知の方法が全て使用でき、例えば、アンサポート型手袋の場合は、樹脂またはゴムの原料液に手型を浸漬する方法や、手型表面に原料液を散布する方法等を挙げることができる。またサポート型手袋の場合は手型に繊維製原手を被せた後、樹脂またはゴムの原料液に該繊維性原手を被せた手型を浸漬する方法や、手型の繊維性原手の表面に原料液を散布する方法等が例示できる。その他、平面のフィルムを手袋形状に切り抜いて2 枚の縁を張り合わせて手袋形状としてもよいし、布の上にフィルムをラミネートしたものを手袋形状に切り抜いて縁を張り合わせてもよい。また、市販の防水性、耐薬品性のアンサポート又はサポート型手袋を用いることもできる。
【0030】
なお、本発明の保護手袋をアンサポート型にする場合、該保護手袋の内面にはスリップオン加工や植毛加工がほどこされていても良い。
また、本発明の保護手袋をサポート型にする場合、繊維製原手の材料としては用途に応じて適宜決定することができるが、例えばポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリアラミド繊維、ビニロン繊維、ポリオレフィン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ポリアクリレート繊維、ポリエチレン繊維、アセテート繊維、レーヨン繊維、ポリノジック繊維、綿等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせて使用しても良い。中でも風合いがよい点、汎用性の点などから、ポリエステル繊維、ポリアクリレート繊維、ポリアミド繊維、綿が好ましい。
【0031】
保護手袋の厚みは用途に応じて適宜決定することができるが、そのフィルム又はコーティングの厚みは0.02mm〜0.5mm程度が好ましい。0.02mm未満であると手袋作成時にピンホールが発生することがあり、0.5mmを超えると防護手袋の内側に着用したときに、ごわつく場合がある。さらに、このフィルム又はコーティングは単層でも複層でもよい。
【0032】
本発明の保護手袋は、単独で着用して、呈色(変色)により取り扱っている物質が人体に有害かどうかの検知に使用することも可能であるが、好ましくは、人体に有害な物質を通さない耐薬品層を有する防護手袋の内側に重ねて使用される。このようにすると、作業中に外側の防護手袋が損傷してそこから有害物質が侵入した場合、保護手袋に付着又は含有された呈色物質が有害物質と反応して呈色することにより保護手袋が変色するため、これを観察することにより外側の防護手袋の損傷及び損傷場所を検知でき、損傷した防護手袋の使用中止又は交換が促される。この結果、有害物質は内側の保護手袋に遮られてその内部には達しないため、手指は保護され薬傷を防ぐことができる。
【実施例】
【0033】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例において、%及び部は特に断らない限り、重量%及び重量部を表す。
【0034】
実施例1
クマリン系分散染料 ダイアニックス(登録商標) ルミナス イエロー 10G(ダイスター社製)の1%水溶液1部、水20部からなる着色槽を用意し、無色半透明のポリウレタン製アンサポート手袋(ダイローブH3(登録商標)、ダイヤゴム株式会社製)1部を130℃の前記着色槽に60分間攪拌下で着色後、水洗、乾燥させて着色ポリウレタン製のアンサポート手袋を作成した。手袋の表面は黄蛍光色であった。
得られた黄蛍光色の手袋を手型に被せ、その上に使用済みの袖付の耐水性クロロスルホン化ポリエチレン製手袋(ダイローブA95、ダイヤゴム株式会社製)を更に被せ40%硫酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後手袋表面を軽く水洗して外側のクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手型からはずした。内側の着色ポリウレタン製手袋表面の人差し指の屈伸部位に直径約5mm程度の赤色斑が見られた。水の中でこの使用済みの前記クロロスルホン化ポリエチレン製手袋の内側から空気で加圧し孔あきを確認したところ、人差し指の屈伸部位から気泡が発生し、小さな孔があいていることがわかった。
【0035】
実施例2
ポリエステル繊維製原手の表面にポリウレタン樹脂(原料:クリスボン(登録商標)8166、大日本インキ化学工業社製)をDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)で固形分10%に調整した溶液を用いて湿式法にて発泡樹脂被膜を作成し、その上からさらにポリウレタン樹脂(原料:クリスボン7166SL、大日本インキ化学工業社製)とクマリン系分散染料 カヤロン(登録商標) ポリエステル フラビン FG−S(日本化薬株式会社製)をDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)とMEK(メチルエチルケトン)で調整した溶液(DMF/MEK=3/2、固形分10%)を乾式法にて防水性樹脂被膜を作成して着色ポリウレタン表面のサポート型手袋を得た。得られた手袋の表面は黄蛍光色であった。
得られた黄蛍光色の手袋を再度手型に被せ、その上に袖付の耐水性NBR製手袋(イエローブ、ショーワグローブ株式会社製)を更に被せ40%硫酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて手袋表面を軽く水洗してNBR製手袋を手型からはずしたところ、内側の着色手袋に色やその他の変化はなかった。
次に前記NBR手袋の人差し指の指先部分に縫い針で孔を開け、同様に黄蛍光色の手袋を被せた手型の上にこのNBR製手袋を被せ、40%硫酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて軽く表面を水洗しNBR製手袋を手形からはずしたところ、内側の着色ポリウレタン製手袋表面の人差し指の指先部分に直径約2mmの赤色斑が見られた。
【0036】
実施例3
クマリン系酸性染料 ナイロサン(登録商標) B フラビン E8GZ125(クラリアント社製)の1%水溶液1部と水35部、酢酸0.005部からなる着色槽を用意し、ポリエステル繊維製原手の表面にポリウレタン樹脂(原料:クリスボン8166、大日本インキ化学工業社製)をDMFで調整した溶液を用いて湿式法にて発泡樹脂被膜を作成し、その上からさらにポリウレタン樹脂(原料:クリスボン7166SL、大日本インキ化学工業社製)をDMFとMEKで調整した溶液(DMF/MEK=3/2、固形分10%)を乾式法にて防水性樹脂被膜を作成した。このサポート型手袋1部と前記着色槽を用いて攪拌下にて35℃から90℃まで1℃/分で昇温させ90℃で60分間着色後、水洗、乾燥させて着色ポリウレタン表面のサポート型手袋を作成した。得られた手袋の表面は黄蛍光色であった。
得られた黄蛍光色の手袋を再度手型に被せ、その上に袖付の耐水性クロロスルホン化ポリエチレン製手袋(ダイローブA95、ダイヤゴム株式会社製)を更に被せ40%硝酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて手袋表面を軽く水洗してクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手型からはずしたところ、内側の着色手袋に色やその他の変化はなかった。
次に前記クロロスルホン化ポリエチレン製手袋の人差し指の指先部分に縫い針で孔を開け、同様に黄蛍光色の手袋を被せた手型の上にこのクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を被せ、40%硝酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて軽く表面を水洗しクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手形からはずしたところ、内側の着色ポリウレタン製手袋表面の人差し指の指部分に直径約2mmの赤色斑が見られた。
【0037】
実施例4
クマリン系酸性染料 カヤノール(登録商標)ブリリアントフラビンコンク(日本化薬社製)の1%水溶液1部と水35部、酢酸0.005部からなる着色槽を用意し、無色半透明のポリウレタン製アンサポート手袋(ダイローブH3(登録商標)、ダイヤゴム株式会社製)1部と前記着色槽を用いて攪拌下にて35℃から90℃まで1℃/分で昇温させ90℃で60分間着色後、水洗、乾燥させて着色ポリウレタン製のアンサポート手袋を作成した。手袋の表面は黄蛍光色であった。
得られた黄蛍光色の手袋を再度手型に被せ、その上に袖付の耐水性クロロスルホン化ポリエチレン製手袋(ダイローブA95、ダイヤゴム株式会社製)を更に被せ30%塩酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて手袋表面を軽く水洗してクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手型からはずしたところ、内側の着色手袋に色やその他の変化はなかった。
次に前記クロロスルホン化ポリエチレン製手袋の人差し指の指先部分に縫い針で孔を開け、同様に黄蛍光色の手袋を被せた手型の上にこのクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を被せ、30%塩酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて軽く表面を水洗しクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手形からはずしたところ、内側の着色ポリウレタン製手袋表面の人差し指の指先部分に直径約2mmの赤色斑が見られた。
【0038】
実施例5
NBRラテックス配合物(固形分でNBRラテックス(Nipol(登録商標) Latex Lx−550)100部、水酸化カリウム0.5部、硫黄1部、酸化亜鉛1部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛0.2部、酸化チタン1部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1部を水で固形分35%に調整しよく攪拌した物)に40%硝酸カルシウムメタノール溶液を塗布した手型を浸漬し、乾燥・加硫後に型から反転離型しNBRゴム製アンサポート型手袋を得た。次にクマリン系分散染料 カヤロン(登録商標) ポリエステル フラビン FG−S(日本化薬株式会社製)の1%水溶液1部と水20部、キャリアーとしてETC−56(フェニルフェノール系化合物、センカ株式会社製) 0.02部からなる着色槽を用意し、先のNBRゴム製アンサポート型手袋1部を前記着色槽に投入し97℃40分間攪拌下にて着色後、水洗、乾燥させて着色NBRゴム製アンサポート型手袋を作成した。得られた手袋の表面は黄蛍光色であった。
得られた黄蛍光色の手袋を再度手型に被せ、その上に袖付の耐水性クロロスルホン化ポリエチレン製手袋(ダイローブA95、ダイヤゴム株式会社製)を更に被せ、40%硝酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて手袋表面を軽く水洗してクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手型からはずしたところ、内側の着色手袋に色やその他の変化はなかった。
次に前記クロロスルホン化ポリエチレン製手袋の人差し指の指先部分に縫い針で孔を開け、同様に黄蛍光色の手袋を被せた手型の上にこのクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を被せ、40%硝酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて軽く表面を水洗しクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手形からはずしたところ、内側の着色NBRゴム製手袋表面の人差し指の指先部分に直径約2mmの赤色斑が見られた。
【0039】
実施例6
クマリン系分散染料 ダイアニックス(登録商標) ルミナス イエロー 10G(ダイスター社製)の1%水溶液1部と水20部、キャリアーとしてETC−56(フェニルフェノール系化合物、センカ株式会社製)0.02部からなる着色槽を用意し、無色半透明のポリ塩化ビニル製アンサポート手袋(ナイスハンドお手軽、ショーワグローブ株式会社製)1部を97℃の着色槽で40分間攪拌下にて着色後、水洗、乾燥させて着色ポリ塩化ビニル製アンサポート型手袋を作成した。表面は黄蛍光色であった。
得られた黄蛍光色の手袋を再度手型に被せ、その上に袖付の耐水性クロロスルホン化ポリエチレン製手袋(ダイローブA95、ダイヤゴム株式会社製)を更に被せ40%硫酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて手袋表面を軽く水洗してクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手型からはずしたところ、内側の着色手袋に色やその他の変化はなかった。
次に前記クロロスルホン化ポリエチレン製手袋の人差し指の指先部分に縫い針で孔を開け、同様に黄蛍光色の手袋を被せた手型の上にこのクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を被せ、40%硫酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて軽く表面を水洗しクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手形からはずしたところ、内側の着色ポリ塩化ビニル製手袋表面の人差し指の指先部分に直径約2mmの赤色斑が見られた。
【0040】
実施例7
クマリン系分散染料 カヤロン(登録商標) ポリエステル フラビン FG−S(日本化薬株式会社製)の1%水溶液1部と水20部、キャリアーとしてETC−56(フェニルフェノール系化合物、センカ株式会社製)0.02部からなる着色槽を用意し、薄い黄色の天然ゴム製アンサポート手袋(しなやか極薄手、ショーワグローブ株式会社製)1部を前記着色槽に投入し97℃40分間攪拌下にて着色、水洗、乾燥させて着色天然ゴム製アンサポート型手袋を作成した。表面は黄蛍光色であった。
得られた黄蛍光色の手袋を再度手型に被せ、その上に袖付の耐水性クロロスルホン化ポリエチレン製手袋(ダイローブA95、ダイヤゴム株式会社製)を更に被せ30%塩酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて手袋表面を軽く水洗してクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手型からはずしたところ、内側の着色手袋に色やその他の変化はなかった。
次に前記クロロスルホン化ポリエチレン製手袋の人差し指の指先部分に縫い針で孔を開け、同様に黄蛍光色の手袋を被せた手型の上にこのクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を被せ、30%塩酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて軽く表面を水洗しクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手形からはずしたところ、内側の着色天然ゴム製手袋表面の人差し指の指先部分に直径約2mmの赤色斑が見られた。
【0041】
実施例8
クロロプレンラテックス配合物(固形分でクロロプレンラテックス(原料:スカイプレン(登録商標)、ラテックスLA−502、東ソー株式会社製)100部、硫黄1部、酸化亜鉛3部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛1部、酸化チタン1部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1部を水で固形分45%に調整しよく攪拌した物)に40%硝酸カルシウムメタノール溶液を塗布した手型を浸漬し、乾燥・加硫後に型から反転離型しクロロプレンゴム製アンサポート型手袋を得た。次にクマリン系分散染料 ダイアニックス(登録商標) ルミナス イエロー 10G (ダイスター社製)の1%水溶液1部と水20部からなる着色槽を用意し、先のクロロプレン製アンサポート型手袋1部を130℃の前記着色槽で60分間攪拌下にて着色後、水洗、乾燥させて着色クロロプレン製アンサポート型手袋を作成した。表面は黄蛍光色であった。
得られた黄蛍光色の手袋を再度手型に被せ、その上に袖付の耐水性クロロスルホン化ポリエチレン製手袋(ダイローブA95、ダイヤゴム株式会社製)を更に被せ40%硫酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて手袋表面を軽く水洗してクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手型からはずしたところ、内側の着色手袋に色やその他の変化はなかった。
次に前記クロロスルホン化ポリエチレン製手袋の人差し指の指先部分に縫い針で孔を開け、同様に黄蛍光色の手袋を被せた手型の上にこのクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を被せ、40%硫酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて軽く表面を水洗しクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手形からはずしたところ、内側の着色クロロプレン製手袋表面の人差し指の指部分に直径約2mmの赤色斑が見られた。
【0042】
実施例9
ポリエステル繊維製原手の表面にポリウレタン樹脂(原料:クリスボン(登録商標)8166、大日本インキ化学工業社製)をDMFで調整した溶液を用いて湿式法にて発泡樹脂被膜を作成し、その上からさらにクロロスルホン化ポリエチレン(原料:TOSO−CSM TS−340、東ソー株式会社製)とその4倍量のトルエンからなる溶液を塗布し乾燥して表面がクロロスルホン化ポリエチレンゴムからなるサポート型手袋を得た。次にクマリン系分散染料 ダイアニックス(登録商標) ルミナス イエロー 10G(ダイスター社製)の1%水溶液1部と水20部、キャリアーとしてETC−56(フェニルフェノール系化合物、センカ株式会社製) 0.02部からなる着色槽を用意し、先のサポート型手袋1部を前記着色槽で97℃40分間攪拌下にて着色後、水洗、乾燥させて表面が着色クロロスルホン化ポリエチレンゴム製のサポート型手袋を作成した。得られた手袋表面は黄蛍光色であった。
得られた黄蛍光色の手袋を再度手型に被せ、その上に袖付の耐水性クロロスルホン化ポリエチレン製手袋(ダイローブA95、ダイヤゴム株式会社製)を更に被せ40%硝酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて手袋表面を軽く水洗してクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手型からはずしたところ、内側の着色手袋に色やその他の変化はなかった。
次に前記のクロロスルホン化ポリエチレン製手袋(ダイローブA95、ダイヤゴム株式会社製)の人差し指の指先部分に縫い針で孔を開け、黄蛍光色の手袋を被せた手型の上にこのクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を被せ、40%硝酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて軽く表面を水洗しクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手形からはずしたところ、内側の着色クロロスルホン化ポリエチレン製手袋表面の人差し指の指部分に直径約2mmの赤色斑が見られた。
【0043】
実施例10
NBRラテックス配合物(固形分でNBRラテックス(Nipol(登録商標) Latex Lx−550)100部、水酸化カリウム0.5部、硫黄1部、酸化亜鉛1部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛0.2部、酸化チタン1部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1部、クマリン系分散染料 ダイアニックス(登録商標) ルミナス イエロー10G(ダイスター社製)1部を水で固形分35%に調整しよく攪拌した物)に40%硝酸カルシウムメタノール溶液を塗布した手型を浸漬し、乾燥・加硫後に型から反転離型し着色NBRゴム製アンサポート型手袋を得た。得られた手袋の表面は黄蛍光色であった。
得られた黄蛍光色の手袋を再度手型に被せ、その上に袖付の耐水性クロロスルホン化ポリエチレン製手袋(ダイローブA95、ダイヤゴム株式会社製)を更に被せ、40%硝酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて手袋表面を軽く水洗してクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手型からはずしたところ、内側の着色手袋に色やその他の変化はなかった。
次に前記クロロスルホン化ポリエチレン製手袋の人差し指の指先部分に縫い針で孔を開け、同様に黄蛍光色の手袋を被せた手型の上にこのクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を被せ、40%硝酸水溶液に指先から約15cmの手首部分までを5分間浸漬した後、引き上げて軽く表面を水洗しクロロスルホン化ポリエチレン製手袋を手形からはずしたところ、内側の着色NBRゴム製手袋表面の人差し指の指先部分に直径約4mmの赤色斑が見られた。
【産業上の利用可能性】
【0044】
叙上のとおり、本発明の保護手袋は、人体に有害な物質と呈色反応を示す物質を付着又は含有せしめたので、有害物質から手指を守る防護手袋の内側に着用することにより、外側の防護手袋が損傷し内部に有害物質が侵入した場合でも、手指が内側の保護手袋に保護されて薬傷を防ぐばかりでなく、この保護手袋が変色して防護手袋の損傷及び損傷個所を知らせるので、損傷した防護手袋の使用中止、補修や速やかな交換を可能とし、手指を薬傷から守ることができる。従って、本発明の保護手袋は、例えば、金属のめっき工場や精密機械の製造や加工工場等で有害物質を扱う作業を行う場合において、防護手袋の内側に着用する保護手袋として頗る有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体に有害な物質と呈色反応を示す物質を付着又は含有してなることを特徴とする樹脂製又はゴム製の保護手袋。
【請求項2】
人体に有害な物質が酸であることを特徴とする請求項1に記載の保護手袋。
【請求項3】
呈色反応を示す物質がクマリン類の蛍光色素であることを特徴とする請求項2に記載の保護手袋。
【請求項4】
クマリン類の蛍光色素がオキサゾリルクマリン系染料又はチアゾリルクマリン系染料であることを特徴とする請求項3に記載の保護手袋。
【請求項5】
樹脂がポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の保護手袋。
【請求項6】
ゴムが、クロロプレンゴム又はクロロスルホン化ポリエチレンゴムであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の保護手袋。
【請求項7】
繊維製原手の表面を、人体に有用な物質と呈色反応を示す物質を付着又は含有してなる樹脂又はゴムで被覆したことを特徴とするサポート型の保護手袋。
【請求項8】
人体に有害な物質を通さない耐薬品層を有する防護手袋と、該防護手袋の内側に重ねて使用される請求項1乃至7のいずれかに記載の保護手袋とからなることを特徴とする防護保護手袋。
【請求項9】
防護手袋が透明又は半透明であることを特徴とする請求項8に記載の防護保護手袋。
【請求項10】
人体に有害な物質を取り扱う作業を行うに際し、人体に有害な物質を通さない耐薬品層を有する防護手袋を外側に、請求項1乃至7のいずれかに記載の保護手袋を内側に着用し、前記保護手袋の呈色により、前記防護手袋の損傷を検知することを特徴とする防護手袋の損傷検知方法。

【公開番号】特開2010−133032(P2010−133032A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−52381(P2007−52381)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(591161900)ショーワグローブ株式会社 (39)
【Fターム(参考)】