説明

保険情報提供システム

【課題】多数の点字を必要とせずに所望の情報を音声で提供する。
【解決手段】保険情報提供システム100は情報利用部12と情報提供部14とを具備する。情報利用部12は、保険契約書の項目を表す点字を読み取る読取装置20と、読取装置20による読み取りの結果を示す項目データAを情報提供部14に送信する利用側送信部36と、情報提供部14が送信する音声データBを受信する利用側受信部38と、利用側受信部38が受信した音声データBに応じた音声を出力する放音装置40とを含む。情報提供部14は、保険契約書の項目を説明する音声の音声データBを記憶する記憶装置62と、利用側送信部36が送信した項目データAを受信する提供側受信部52と、提供側受信部52が受信した項目データAが示す項目の音声データBを記憶装置62から取得する制御部60と、制御部60が取得した音声データBを情報利用部12に送信する提供側送信部54とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保険契約に関する情報を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
視覚障害者による情報の取得を支援する様々な技術が従来から提案されている。例えば特許文献1には、点字読取部が読み取った点字を音声に変換して出力する音声読書機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−149177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術では、点字読取部が読み取った各点字が単純にその点字の音声に変換されるに過ぎないため、視覚障害者に提供される情報量に比例して点字の総数が増大するという問題がある。例えば、保険契約に関する書面(契約書や保険証券)は多くの情報を含むため、その全部を点字で記載するとすれば膨大な量の点字が必要となり、書面のサイズの制約などを考慮すると現実的ではない。したがって、保険契約に関する情報を視覚障害者に読み聞かせる介助者が実際には必要となり、視覚障害者が保険契約の締結や補償内容の確認を実行するときの障壁となっていた。以上の事情を考慮して、本発明は、多数の点字を必要とせずに所望の情報を音声で提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本発明の保険情報提供システムは、情報利用部と情報提供部とを具備し、情報利用部は、保険契約に関する書面の項目を表す点字を読み取る読取手段と、読取手段による読み取りの結果を示す項目データを通信網に送信する利用側送信手段と、情報提供部が送信する音声データを通信網から受信する利用側受信手段と、利用側受信手段が受信した音声データに応じた音声を出力する放音手段とを含み、情報提供部は、項目を説明する音声を表す音声データを記憶する記憶手段と、利用側送信手段が送信した項目データを通信網から受信する提供側受信手段と、提供側受信手段が受信した項目データが示す項目の音声データを記憶手段から取得する音声取得手段(例えば図2や図6の制御部60)と、音声取得手段が取得した音声データを通信網に送信する提供側送信手段とを含む。
【0006】
以上の態様においては、保険契約に関する書面の項目を説明する音声の音声データが情報利用部に提供されるため、保険契約に関する書面のうち項目以外の箇所については点字を形成しなくても、利用者はその項目の説明を認知することが可能である。また、読取装置が読み取る項目は点字で表されるため、利用者(典型的には視覚障害者)は、書面における点字の位置や概要を容易に認識することが可能である。保険契約に関する書面の典型例は、保険契約書や保険証券である。
【0007】
なお、項目データは、読取手段による読み取りの結果を示す任意のデータ(すなわち、保険契約に関する書面の項目を識別可能なデータ)である。例えば、読取手段が読み取った点字に対応する文字コードのほか、読取手段が読み取った画像データや、読取手段が読み取った点字の各点の有無を示すデータが、項目データとして好適に利用される。
【0008】
本発明の好適な態様において、記憶手段は、保険契約に関する書面の相異なる項目に対応する複数の音声データを記憶し、音声取得手段は、複数の音声データのうち項目データが示す項目の音声データを選択して記憶手段から取得する。以上の態様においては、複数の音声データのうち項目データが示す項目の音声データが選択的に情報利用部に提供されるため、複数の項目のうち利用者の所望の項目について音声での説明を実現することが可能である。
【0009】
本発明の好適な態様において、記憶手段は、保険契約に関する項目を説明する音声の音声データを、契約内容が相違する複数の保険契約の各々について記憶し、音声取得手段は、複数の保険契約のうち音声データの提供の対象として選択された保険契約について、項目データが示す項目の音声データを記憶手段から取得する。以上の態様においては、相異なる保険契約に対応する複数の音声データの何れかが選択的に情報利用部に提供されるため、保険契約に応じて変化する項目の説明を音声で提供することが可能である。「契約内容が相違する複数の保険契約」は、相異なる種類の複数の保険契約(例えば自動車保険と生命保険)、および、保険商品として同種であるが契約内容(例えば補償内容や補償期間)が相違する複数の保険契約の双方を含む概念である。なお、以上の態様の具体例は第2実施形態として後述される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1実施形態に係る保険情報提供システムのブロック図である。
【図2】情報利用部のブロック図である。
【図3】保険契約書の模式図である。
【図4】情報提供部のブロック図である。
【図5】保険証券の模式図である。
【図6】第2実施形態における情報提供部のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<A:第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る保険情報提供システム100のブロック図である。第1実施形態の保険情報提供システム100は、保険契約書に記載された各項目の説明を利用者(典型的には視覚障害者)に音声で提供するシステムである。図1に示すように、保険情報提供システム100は、情報の提供を受ける情報利用部(クライアント)12と、情報を提供する情報提供部(サーバ)14とが通信網16を介して通信するクライアントサーバシステムとして実現される。通信網16は、例えばインターネットである。保険契約書の項目に関する項目データAが情報利用部12から通信網16を介して情報提供部14に供給され、項目データAに応じた音声データB(音声の波形を表すデータ)Bが情報提供部14から通信網16を介して情報利用部12に供給される。なお、図1では1個の情報利用部12のみを図示したが、実際には複数の情報利用部12が並列に情報提供部14と通信することが可能である。
【0012】
図2は、情報利用部12のブロック図である。情報利用部12は、情報の提供を受ける利用者(視覚障害者)が使用する要素であり、図2に示すように読取装置20と通信装置30と放音装置40とを具備する。読取装置20および放音装置40の各々は、有線または無線(例えばBluetoothに準拠した無線回線)で通信装置30に接続される。なお、読取装置20や放音装置40を通信装置30と一体に形成した構成も採用され得る。
【0013】
読取装置20は、保険契約書に付加された点字を読み取る機器(点字読取器)であり、保険契約書を撮像する撮像部22と、撮像の結果を示す項目データAを生成する処理部24とを含んで構成される。読取装置20は可搬型であり、利用者が読取装置20を利用させることで撮像部22は任意の位置を読み取ることが可能である。具体的にはスキャナやカメラ(例えば通信装置30に付属するカメラ)が読取装置20として好適に採用される。
【0014】
図3は、読取装置20による読み取りの対象となる保険契約書72の模式図である。図3に示すように、保険契約書72には、保険契約に関する複数の項目82(例えば補償内容や免責事項や特約事項)と各項目82の説明文83とが墨字(非点字)で印刷されるほか、各項目82の文字を表す点字86がその項目82の近傍に形成される。点字86を形成する方法は任意である。例えば、点字86が形成されたラベルを保険契約書72に貼付する方法や、保険契約書72に点字86を直接に印刷する方法が好適に採用される。また、各項目82に重なるように点字86を配置してもよい。図3に示すように、各項目82の説明文83について点字は形成されない。
【0015】
利用者は、保険契約書72の紙面に触れることで所望の項目82(説明を希望する項目82)の点字86を探し、読取装置20の撮像部22をその点字86に近づける。以上の状態で、例えば利用者が読取装置20を操作すると、撮像部22は項目82の点字86を読み取る。処理部24は、撮像部22が読み取った点字86に対応する文字コード(例えばJISコード)を項目データAとして生成する。なお、点字86の画像から文字コードを特定する方法は任意である。例えば、撮像部22が読み取った画像から点字を認識し、点字と文字コードとが対応づけられたテーブルからその点字に対応する文字コードを検索する技術が採用される。
【0016】
図2の通信装置30は、有線または無線で通信網16に接続され、通信網16を介して情報提供部14と通信する。例えば、利用者が所持する携帯型の通信端末(携帯電話機や携帯情報端末)や可搬型のパーソナルコンピュータなどが通信装置30として好適に採用される。ただし、一般に広く普及している携帯電話機を通信装置30として利用した構成が安価かつ簡便で特に好適である。なお、情報利用部12と情報提供部14との間の通信の方式は任意である。
【0017】
図2に示すように、通信装置30は、通信装置30の全体を制御する制御部32と、通信網16を介して情報提供部14と通信する通信部34とを含んで構成される。制御部32は、読取装置20または放音装置40と通信部34との間でデータを授受する。例えば、制御部32は、読取装置20(処理部24)が生成した項目データAを取得して通信部34に供給する。
【0018】
通信部34は、利用側送信部36と利用側受信部38とを含んで構成される。利用側送信部36は、制御部32から供給される項目データAを、情報提供部14を宛先として通信網16に送信する。他方、利用側受信部38は、情報提供部14が送信した音声データBを通信網16から受信して制御部32に供給する。制御部32は、利用側受信部38が受信した音声データBを放音装置40に供給する。放音装置40は、制御部32から供給される音声データBに応じた音声を出力する。例えばスピーカやヘッドホンが放音装置40として採用される。
【0019】
図4は、情報提供部14のブロック図である。図4に示すように、情報提供部14は、通信網16を介して情報利用部12と通信する通信部50と、情報提供部14の全体を制御する制御部60と、音声データBを記憶する記憶装置62とを含んで構成される。なお、通信部50と制御部60と記憶装置62とは別体の装置としても一体の装置としても構成され得る。
【0020】
記憶装置62は、保険契約書72の項目82を説明する音声を表す音声データBを保険契約書72内の項目82毎に記憶する。例えば、1個の項目82に対応する音声データBが表す音声は、保険契約書72におけるその項目82の説明文83を読み上げた音声に相当する。したがって、音声データBが表す音声は、項目82を読み上げた場合の音声よりも長時間にわたる。もっとも、音声データBの音声が表す説明と保険契約書72の説明文83とで内容が合致する必要は必ずしもない。なお、音声データBの生成の方法は任意である。例えば、説明文83を実際に読み上げた音声を採取して音声データBを生成する方法のほか、説明文83を読み上げる音声を公知の音声合成技術で合成して音声データBを生成する方法が採用される。
【0021】
通信部50は、提供側受信部52と提供側送信部54とを含んで構成される。提供側受信部52は、情報利用部12が送信した項目データAを通信網16から受信して制御部60に供給する。制御部60は、記憶装置62に格納された複数の音声データBのうち提供側受信部52により受信された項目データAが示す項目82に対応する音声データBを取得して提供側送信部54に供給する。すなわち、情報利用部12の利用者が保険契約書72にて指定した項目82を説明する音声の音声データBが記憶装置62の複数の音声データBのなかから選択される。提供側送信部54は、制御部60から供給される音声データBを、情報利用部12を宛先として通信網16に送信する。
【0022】
提供側送信部54から送信された音声データBは、前述のように、通信網16を介して情報利用部12の利用側受信部38にて受信されたうえで放音装置40から音声として出力される。すなわち、保険契約書72のうち情報利用部12の利用者が読取装置20で読み取った項目82を説明する音声が放音装置40から出力される。
【0023】
以上に説明したように、本実施形態においては、保険契約書72内の点字86が示す項目82を説明する音声が情報利用部12に提供されるため、保険契約書72の説明文83については点字86を形成しなくても、利用者はその項目の説明を音声で確認することが可能である。
【0024】
なお、例えば各項目82の識別用のデータが格納されたICタグを保険契約書72の項目82毎に設置した構成や、バーコードまたはQRコード(登録商標)などの画像コードを各項目82の識別用に保険契約書72の項目82毎に付記した構成においては、各項目82に対応する音声データBを提供することは可能であるが、視覚障害者が各項目82の位置や内容を認識できない。したがって、所望の項目82を説明する音声を取得するためには、保険契約書72内の所望の項目82を利用者に選択させる介助者が実際には必要である。本実施形態においては、各項目82の点字86が保険契約書72に形成されるため、各項目82の位置(読取装置20による読み取りの位置)や内容を利用者が容易に認識できる。したがって、所望の項目82やその項目82の位置を確認する介助者を要することなく、利用者の所望の項目82の音声を提供することが可能である。
【0025】
また、複数の情報利用部12に対して提供され得る音声データBが情報提供部14の記憶装置62に集中的に保持されるため、例えば複数の情報利用部12の各々に音声データBを個別に格納して利用する構成と比較して、音声データBの管理(例えば更新)が容易であるという利点もある。例えば、保険契約書72の内容が変更された場合、記憶装置62に格納された音声データBを保険契約書72の変更後の内容に更新することで、複数の情報利用部12に提供される情報(音声データB)を一括的に更新することが可能である。
【0026】
<B:第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態の保険情報提供システム100は、保険契約書72の各項目82の説明を利用者に提供する。第2実施形態においては、保険契約の成立後に生成される保険証券に記載された各項目の説明を利用者(視覚障害者)に音声で提供する。なお、以下の各例示において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上と同じ符号を付して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0027】
図5は、保険証券74の模式図である。図5に示すように、保険証券74には、保険契約毎に固有に付与される証券番号84と、保険契約に関する複数の項目82(例えば補償金額や補償期間)と、各項目82の説明文83とが墨字で印刷されるほか、各項目82の文字を表す点字86と証券番号84を表す点字87とが形成される。図5に示すように、各項目82の説明文83について点字は形成されない。以上の形式の保険証券74が、保険契約の成立後に保険会社にて作成されたうえで利用者(契約者)に送付される。
【0028】
図6は、第2実施形態における情報提供部14のブロック図である。図6に示すように、記憶装置62は、相異なる保険契約(相異なる証券番号)に対応する複数の音声データ群Gを記憶する。各保険契約に対応する音声データ群Gは、その保険契約に係る保険証券74内の複数の項目82の各々の音声データB(すなわち、保険証券74内の各項目82を説明する音声を表すデータ)を含んで構成される。保険証券74の各項目82の説明文83(例えば補償金額や補償期間)は保険契約毎に相違する。したがって、補償金額や補償期間などの内容が相違する保険契約の各音声データ群Gにおいては、保険証券74内の同じ項目82に対応する音声データBでも保険契約の内容に応じて音声は相違する。
【0029】
保険情報提供システム100の利用者は、まず、読取装置20を適宜に操作して保険証券74の証券番号84の点字87を読取装置20で読み取る。読取装置20が読み取った証券番号84の項目データA(保険契約を識別するデータ)は、利用側送信部36から通信網16を介して情報提供部14の提供側受信部52に供給される。情報提供部14の制御部60は、記憶装置62に記憶された複数の音声データ群Gのうち、提供側受信部52により受信された項目データAが示す証券番号(保険契約)に対応する音声データ群Gを、情報利用部12に対する提供の対象として選択する。
【0030】
保険証券74の紙面に触れることで利用者が所望の項目82の点字86を探して読取装置20で読み取ると、第1実施形態と同様に、その項目82を示す項目データAが処理部24にて生成されたうえで通信装置30と通信網16とを介して情報提供部14の提供側受信部52に供給される。情報提供部14の制御部60は、情報利用部12から通知された証券番号の音声データ群Gに含まれる複数の音声データBのうち、提供側受信部52が受信した項目データAが示す項目82の音声データBを記憶装置62から取得する。提供側送信部54は、制御部60が取得した音声データBを、情報利用部12を宛先として通信網16に送信する。したがって、情報利用部12の利用者は、自身の保険契約に関する所望の情報を音声で知得することができる。
【0031】
以上の形態においては、相異なる保険契約に関する複数の音声データ群Gのうち情報利用部12の利用者の保険契約に対応する音声データ群Gから所望の項目82の音声データBが提供の対象として選択されるため、第1実施形態と同様の効果に加えて、保険契約毎に可変に設定される情報(補償金額や補償期間など保険契約毎に可変に設定される情報)を情報利用部12の利用者に音声で提供できるという利点がある。
【0032】
<C:変形例>
以上の各形態は様々に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選定された2以上の態様は適宜に併合され得る。
【0033】
(1)変形例1
読取装置20による読み取りの対象は、第1実施形態の保険契約書72や第2実施形態の保険証券74に限定されない。例えば、保険契約の見積書や申込書,意向確認書,重要事項説明書,保険商品のパンフレットなど、保険契約に関するあらゆる書面が読取装置20による読み取りの対象となり得る。また、例えば保険契約の見積書は、保険契約毎に個別に設定される項目82(補償内容や補償期間)を含むため、見積書の各項目82の説明を音声で提供する場合には、保険契約毎に音声データ群Gが用意される第2実施形態が好適に採用される。
【0034】
(2)変形例2
以上の各形態では、項目データAが示す項目82の音声データBが記憶装置62に用意された場合を想定したが、点字86が誤認識された場合や想定外の書面が読み取られた場合などには、項目データAが示す項目82の音声データBが存在しない可能性もある。項目データAに対応する音声データBが記憶装置62に記憶されていない場合の構成は任意であるが、例えば、再度の読み取りを音声で情報利用部12の利用者に提供する構成や、項目データAが示す項目82に類似する項目の音声データBを情報利用部12に提供する構成、あるいは以上の何れかの処理(再度の読み取りの指示/類似する項目の音声データBの提供)を情報利用部12の利用者に選択させる構成が好適に採用される。
【0035】
(3)変形例3
以上の各形態では、読取装置20が読み取った点字86に対応する文字コードが項目データAとして情報提供部14に送信される構成を例示したが、項目データAが表す内容は適宜に変更される。例えば、読取装置20が読み取った画像データ(ラスタデータ)が項目データAとして情報提供部14に送信される構成や、読取装置20が読み取った点字86を示すデータ(例えば点字86を構成する各点の有無を指定する6ビットのデータ)が項目データAとして情報提供部14に送信される構成も採用される。以上の説明から理解されるように、以上の各形態における項目データAは、読取装置20による読み取りの結果を示すデータ(保険契約に関する書面の項目を識別可能なデータ)として包括される。
【0036】
(4)変形例4
第2実施形態では、保険契約毎に別個の音声データ群Gを利用する場合を便宜的に例示したが、複数の保険契約で説明が共通する項目82については、第1実施形態と同様に、別個の保険契約について同じ音声データBを流用する構成が好適である。
【符号の説明】
【0037】
100……保険情報提供システム、12……情報利用部、14……情報提供部、16……通信網、20……読取装置、22……撮像部、24……処理部、30……通信装置、32……制御部、34……通信部、36……利用側送信部、38……利用側受信部、40……放音装置、50……通信部、52……提供側受信部、54……提供側送信部、60……制御部、62……記憶装置、72……保険契約書、74……保険証券、82……項目、83……説明文、84……証券番号、86,87……点字。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報利用部と情報提供部とを具備する保険情報提供システムであって、
前記情報利用部は、
保険契約に関する書面の項目を表す点字を読み取る読取手段と、
前記読取手段による読み取りの結果を示す項目データを通信網に送信する利用側送信手段と、
前記情報提供部が送信する音声データを前記通信網から受信する利用側受信手段と、
前記利用側受信手段が受信した音声データに応じた音声を出力する放音手段とを含み、
前記情報提供部は、
前記項目を説明する音声を表す音声データを記憶する記憶手段と、
前記利用側送信手段が送信した前記項目データを前記通信網から受信する提供側受信手段と、
前記提供側受信手段が受信した前記項目データが示す項目の音声データを前記記憶手段から取得する音声取得手段と、
前記音声取得手段が取得した音声データを前記通信網に送信する提供側送信手段とを含む
保険情報提供システム。
【請求項2】
前記記憶手段は、保険契約に関する項目を説明する音声の音声データを、契約内容が相違する複数の保険契約の各々について記憶し、
前記音声取得手段は、前記複数の保険契約のうち音声データの提供の対象として選択された保険契約について、前記項目データが示す項目の音声データを前記記憶手段から取得する
請求項1の保険情報提供システム。
【請求項3】
前記記憶手段は、保険契約書の項目を説明する音声の音声データを記憶する
請求項1または請求項2の保険情報提供システム。
【請求項4】
前記記憶手段は、保険証券の項目を説明する音声の音声データを記憶する
請求項1または請求項2の保険情報提供システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−59166(P2011−59166A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−205769(P2009−205769)
【出願日】平成21年9月7日(2009.9.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(397009716)日本興亜損害保険株式会社 (8)