説明

修正液

【課題】厚く塗布した際にも平滑な乾燥塗布面が得られ、再筆記しやすい修正液を提供する。
【解決手段】隠蔽剤としての酸化チタンと、炭化水素系溶剤と、該溶剤に可溶な樹脂とより少なくともなる修正液において、修正液100グラムあたりの顔料総表面積が150平方メートル以上250平方メートル以下である修正液。これにより、比較的単位体積あたりの粒子数が少なくなり、塗布後の溶剤蒸発で、塗膜表面層の固形分濃度があがったとき、顔料同士の距離が十分保たれており、急激な粘度上昇が抑制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誤字などを隠蔽消去する修正液に関し、特に、厚く塗布した際の平滑性に優れた修正液に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、酸化チタンなどの隠蔽材と、メチルシクロヘキサンなどの炭化水素系溶剤と、該溶剤に可溶なアクリル樹脂とより少なくともなる修正液が知られている特許文献1参照)。修正液は誤字などの上から塗布して隠蔽した後に、その塗膜上に再筆記することがあり、再筆記した文字の判別や書きやすさの点から塗膜は平滑であることが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭57−24765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
修正液は、再筆記の要望や、塗布面を触っても液が転写しないように、できるだけ早く乾燥した皮膜となることが望まれるため、メチルシクロヘキサンなどの揮発性溶剤を使用しているが、単に、揮発性溶剤を使用したのみでは、塗布してから十から数十秒後には、空気と接している塗膜最表面が先に乾燥し、塗膜内部が乾燥していない状態となる。こうなると塗膜内部の溶剤は蒸発しにくくなるため、塗膜内部の圧力が上がり塗膜が盛り上がったり、内部の修正液が表面の被膜を突き破り外側に出てきて、乾燥後の塗膜の平滑性が低下し再筆記がしにくくなるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この改善策として本発明は、修正液の全量に対して25〜50重量%である隠蔽剤としての酸化チタンと、炭化水素系溶剤と、該溶剤に可溶な樹脂とより少なくともなる修正液において、修正液100グラムあたりの顔料総表面積が150平方メートル以上250平方メートル以下である修正液を要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の修正液は、顔料の総表面積が250平方メートル以下であるため、比較的単位体積あたりの粒子数が少なくなる。比較的粒子数が少ないと、塗布直後の溶剤蒸発で、塗膜表面層の固形分濃度が上がった時、顔料同士の距離は十分に保たれていることになるので、急激な粘度上昇が抑制される。
【0007】
このように溶剤の揮発による濃度上昇に対して緩やかに粘度上昇する修正液では、塗膜のごく上層部分で固形分量の増加と、溶剤の揮発による気化熱にて温度が下がり、密度が上昇するので重くなり塗膜内に沈みこんで、上層と内部層の入れ替え現象である対流が起こる。この対流は、塗膜表面からは「ベナードセル」と呼ばれる、一般には六角形状に近似した面積単位の区画に分かれた状態で観察され、区画部分の境が内部に沈み、中央部分が内部から新しく表に出てくる部分となる。このような対流と同時に溶剤の揮発も進行して徐々に粘度上昇するので、間もなく対流は停止するが、ある程度粘度上昇した段階では、対流によって区画の境に相当する部分には亀裂状の谷間が形成される。この谷間が、粘度上昇によって溶剤の揮発がしにくくなった表面での揮発溶剤の抜ける穴となり、内部に揮発していない溶剤が豊富にある状態でごく上層に皮膜が形成されて内部の溶剤の揮発が制限されるような状態とはなり難く、塗膜内部の圧力上昇も抑制され、塗膜が盛り上がったり、揮発溶剤が塗膜突き抜けるようなことも起こらないので、比較的平滑な乾燥塗膜が得られるものと推察される。
尚、顔料の総表面積が150平方メートル未満の時は、塗膜乾燥過程で対流が起こり塗膜平滑性は得られるが、隠蔽力が低下していまい誤字などを隠蔽し修正する修正液としての機能が低下してしまう。
【発明を実施するための形態】
【0008】
隠蔽剤としての酸化チタンは、紙面として最も多い白色を考慮し、また、修正液として下地を覆い隠すために最も隠蔽力の高い白色顔料であり、粒径はおおよそ0.15〜0.5μmのものである。商品の具体例としては、TITONE SR−1(比重4.1、粒径0.30μm、表面積4.76平方メートル/g)、同R−650(比重4.1、粒径0.25μm、表面積5.85平方メートル/g)、同R−62N(比重3.9、粒径0.25μm、表面積5.92μm)、同R−42(比重4.1、粒径0.29μm、表面積5.05平方メートル/g)、同R−7E(比重3.9、粒径0.23μm、表面積6.69平方メートル/g)、同R−21(比重4.0、粒径0.20μm、表面積7.50平方メートル/g)(以上、堺化学工業(株)製)、タイピュアR−900(比重4.0、粒径0.22μm、表面積6.82平方メートル/g)、同R−902(比重4.0、粒径0.21μm、表面積7.14平方メートル/g)、同R−960(比重3.9、粒径0.21μm、表面積7.32平方メートル/g)(以上、デュポン・ジャパン・リミテッド製)、TITANIX JR−301(比重4.1、粒径0.30μm、表面積4.88平方メートル/g)、同JR−805(比重3.9、粒径0.29μm、表面積5.31平方メートル/g)、同JR−603(比重4.0、粒径0.28μm、表面積5.36平方メートル/g)、同JR800(比重3.9、粒径0.27μm、表面積5.70平方メートル/g)、同JR−403(比重4.0、粒径0.25μm、表面積6.00平方メートル/g)、JR701(比重4.1、粒径0.27μm、表面積5.42平方メートル/g)(以上、テイカ(株)製)などが挙げられる。酸化チタンの添加量は修正液の全量に対して30〜60重量%が好ましい。尚、上記の顔料1g当たりの表面積は、溶剤に濡れている状態を想定しているため上記の酸化チタン顔料を凹凸のない球と見なし下記の式(数1)により算出した。
【0009】
【数1】

【0010】
炭化水素系溶剤は、塗膜の乾燥性を考慮すると沸点40〜150℃の溶剤が好ましい。具体的には、ノルマルペンタン(沸点36.0℃)、シクロペンタン(沸点49.2℃)、メチルシクロペンタン(沸点71.8℃)ノルマルヘキサン(沸点68.7℃)、イソヘキサン(沸点62℃)、ノルマルヘプタン(沸点98.4℃)、ノルマルオクタンなど脂肪族炭化水素系溶剤、シクロヘキサン(沸点80.0℃)、メチルシクロヘキサン(沸点100.9℃)、エチルシクロヘキサン(沸点132℃)等の他、エクソールDSP 100/140(初留点102℃、乾点138℃)(以上エクソン化学(株)製)等の脂肪族炭化水素系溶剤の混合品などが挙げられる。これらは、単独もしくは混合して使用可能である。溶剤使用量は修正液全量に対して30〜60重量%が好ましい。
【0011】
上記炭化水素系溶剤に可溶な樹脂は、顔料の分散や修正液の紙面等への定着をもたらすものであり、一例を挙げると。アルキッド樹脂、熱可塑性エラストマーなども使用できるが、顔料分散性、紙面への定着性などを考慮するとアクリル系の樹脂が好ましい。
以下アクリル系樹脂について説明する。使用可能なモノマーはアクリル酸エステルとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ノルマルブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メタクリル酸エステルとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、セチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、オレイルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレートなどが挙げられる。カチオン性のモノマーとしては、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジイソプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジ−tert−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジシクロヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,Nジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドN,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。これらのモノマー以外にも酢酸ビニル、スチレン、ビニルトルエン、マレイン酸、イタコン酸、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、グリシジルメタクリレートなどの共重合可能なビニルモノマーを含有することもできる。
【0012】
更に、その他の体質顔料、樹脂粒子なども適宜使用できる。具体例としては、ほぼ球形の粒子として、炭微粒子酸化チタンであるMT−150W(比重4.1、粒径0.015μm、表面積97.56平方メートル/g)、MT−500B(比重4.1,粒径0.035μm、表面積41.81平方メートル/g)、MT−600B(比重4.1,粒径0.05μm、表面積29.27平方メートル/g)(以上、テイカ(株)製)、架橋ポリメタクリル酸メチルよりなるテクポリマーMBX−5(比重1.20,粒径5μm、表面積1.00平方メートル/g)、同MBX−8(比重1.20,粒径8μm、表面積0.63平方メートル/g)、同MBX−20(比重1.20,粒径20μm、表面積0.25平方メートル/g)(以上、積水化成品工業(株)製)、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物よりなるエポスターL15(比重1.4,粒径15μm、表面積0.29平方メートル/g)、同MS(比重1.4,粒径2μm、表面積2.14平方メートル/g)、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物よりなるエポスターM30(比重1.4,粒径3μm、表面積1.42平方メートル/g)、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物よりなるエポスターS12(比重1.5,粒径1.2μm、表面積3.33平方メートル/g)、同S(比重1.6,粒径0.3μm、表面積12.5平方メートル/g)、シリカよりなるシーホスターKE−P30(比重2,粒径0.28μm、表面積10.71平方メートル/g)、同P50(比重2,粒径0.53μm、表面積5.66平方メートル/g)、同P100(比重2,粒径1.00μm、表面積3.00平方メートル/g)、同P150(比重2,粒径1.50μm、表面積2.00平方メートル/g)(以上、(株)日本触媒製)などが挙げられる。その添加量は1〜20重量%が好ましい。尚、上記の顔料1g当たりの表面積は、溶剤に濡れている状態を想定しているため上記の酸化チタン顔料を凹凸のない球と見なし上記の式(数1)により算出した。
【0013】
不定形の粒子として、炭酸カルシウムであるBF−200(比重2.7,粒径5.00μm、表面積0.44平方メートル/g)、ホワイトンB(比重2.7、粒径3.60μm、表面積0.62平方メートル/g)、ホワイトンSB青(比重2.7、粒径2.20μm、表面積1.01平方メートル/g)、ホワイトンSB赤(比重2.7、粒径1.80μm、表面積1.23平方メートル/g)、ホワイトンSSB青(比重2.7、粒径1.50μm、表面積1.48平方メートル/g)、ソフトン2200(比重2.7、粒径1.00μm、表面積2.22平方メートル/g)、ソフトン3200(比重2.7、粒径0.70μm、表面積3.17平方メートル/g)(以上、白石カルシウム(株)製)などが挙げらる。
その添加量は1〜20重量%が好ましい。尚、上記の顔料1g当たりの表面積は、溶剤に濡れている状態を想定しているため上記の酸化チタン顔料を凹凸のない球と見なし上記の式(数1)により算出した。
【0014】
針状の粒子としては、酸化チタンからなるFTL−100(長径1.68μm、短径0.13μm、表面積7.61平方メートル/g)、FTL−200(長径2.86μm、短径0.21μm、表面積4.70平方メートル/g)、FTL−300(長径5.15μm、短径0.27μm、表面積3.62平方メートル/g)(以上、石原産業(株)製)、炭酸カルシウムよりなるウィスカルA(長径20μm、短径1μm、表面積1.46平方メートル/g)(以上、丸尾カルシウム(株)製)などが挙げられる。その添加量は1〜20重量%が好ましい。尚、上記の針状粒子1g当たりの表面積は溶剤に濡れている状態を想定しているため上記の酸化チタン顔料を凹凸のない円柱と見なし下記の式(数2)により算出した。
【0015】
【数2】

【0016】
板状の粒子としては、タルクからなるFK−300S(比重2.8,粒径18μm、アスペクト比70,表面積2.89平方メートル/g)、FK−500S(比重2.8,粒径10μm、、アスペクト比、表面積3.42平方メートル/g)(以上、山口雲母工業所(株)製)などが挙げられる。の添加量は1〜20重量%が好ましい。尚、上記の顔料1g当たりの表面積は、溶剤に濡れている状態を想定しているため上記の酸化チタン顔料を凹凸のない板と見なし上記の式(数3)により算出した。
【0017】
【数3】

【0018】
また、顔料分散安定性の為に、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸塩、ポリカルボン酸高分子などの陰イオン性界面活性剤、ポリエチレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤、第4級アンモニウム塩、アルキルアミン塩などの分散剤を添加することが出来る
【0019】
本発明の修正液は、上記各成分をボールミル、アトライター、サンドグラインダー、インペラー等の攪拌分散機を使用して分散混合することによって得られる。
【実施例】
【0020】
実施例1
TITANIX JR701(酸化チタン、テイカ(株)製) 45.0重量部
ダイヤナールBR1122(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 45.3重量部
Disperbyk108(界面活性剤、BYK Chemie製、独国)1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積243.9平方メートルの修正液を得た。
尚、以下の実施例、比較例でも同様であるが、修正液の配合組成は合計が100重量部になるように表記しているので、その修正液における、修正液100gあたりの顔料総表面積は、その顔料1gあたりの表面積の値と、その顔料の配合重量部の値との積の値となる。
【0021】
実施例2
TITANIX JR701(前述) 40.0重量部
ダイヤナールBR1122(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 48.8重量部
テクポリマーMBX−5(架橋ポリメタクリル酸メチル、積水化成品工業(株)製)
5.0重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積218.3平方メートルの修正液を得た。
【0022】
実施例3
TITANIX JR800(酸化チタン、テイカ(株)製) 35.0重量部
ダイヤナールBR1122(前述) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 52.4重量部
テクポリマーMBX−5(前述) 2.9重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積202.4平方メートルの修正液を得た。
【0023】
実施例4
TITANIX JR800(前述) 30.0重量部
ダイヤナールBR1122(前述) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 55.9重量部
テクポリマーMBX−5(前述) 4.4重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積175.4平方メートルの修正液を得た。
【0024】
実施例5
TITANIX JR701(前述) 40.0重量部
ダイヤナールBR1122(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 43.6重量部
ホワイトンSB青(炭酸カルシウム、白石カルシウム(株)製) 6.7重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積223.5平方メートルの修正液を得た。
【0025】
実施例6
TITANIX JR701(前述) 40.0重量部
ダイヤナールBR1122(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 47.9重量部
シーホスターP30(シリカ、(株)日本触媒製) 2.4重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積219.5平方メートルの修正液を得た。
【0026】
実施例7
TITANIX JR701(前述) 40.0重量部
ダイヤナールBR1122(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 24.9重量部
シクロペンタン 23.9重量部
テクポリマーMBX−5(前述) 1.5重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積218.3平方メートルの修正液を得た。
【0027】
実施例8
TITANIX JR301(酸化チタン、テイカ(株)製) 45.0重量部
ダイヤナールBR118(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 15.3重量部
シクロペンタン 30.0重量部
Disperbyk108(界面活性剤、BYK Chemie製、独国)1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積219.2平方メートルの修正液を得た。
【0028】
実施例9
TITANIX JR800(酸化チタン、テイカ(株)製) 35.0重量部
ダイヤナールBR1122(前述) 7.4重量部
メチルシクロヘキサン 53.7重量部
テクポリマーMBX−5(前述) 2.9重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積202.4平方メートルの修正液を得た。
【0029】
実施例10
TITANIX JR800(酸化チタン、テイカ(株)製) 30.0重量部
ダイヤナールBR118(前述) 7.4重量部
メチルシクロヘキサン 37.2重量部
シクロペンタン 20.0重量部
テクポリマーMBX−5(前述) 4.4重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積175.4平方メートルの修正液を得た。
【0030】
実施例11
TITANIX JR301(前述) 40.0重量部
ダイヤナールBR1122(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 47.9重量部
シーホスターP50(シリカ、(株)日本触媒製) 2.4重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積208.8平方メートルの修正液を得た。
【0031】
実施例12
TITANIX JR301(前述) 35.0重量部
ダイヤナールBR1122(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 50.4重量部
シーホスターP50(シリカ、(株)日本触媒製) 4.9重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積198.5平方メートルの修正液を得た。
【0032】
実施例13
TITANIX JR805(酸化チタン、テイカ(株)製) 40.0重量部
ダイヤナールBR118(前述) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 26.8重量部
シクロペンタン 20.0重量部
ソフトン3200(炭酸カルシウム、白石カルシウム(株)製) 3.5重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積223.5平方メートルの修正液を得た。
【0033】
実施例14
TITANIX JR805(酸化チタン、テイカ(株)製) 35.0重量部
ダイヤナールBR118(前述) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 28.4重量部
シクロペンタン 20.0重量部
ソフトン3200(炭酸カルシウム、白石カルシウム(株)製) 6.9重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積207.8平方メートルの修正液を得た。
【0034】
実施例15
TITANIX JR800(酸化チタン、テイカ(株)製) 25.0重量部
ダイヤナールBR118(前述) 7.4重量部
メチルシクロヘキサン 43.1重量部
シクロペンタン 20.0重量部
ソフトン3200(炭酸カルシウム、白石カルシウム(株)製) 3.5重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積207.8平方メートルの修正液を得た。
【0035】
実施例16
TITANIX JR701(酸化チタン、テイカ(株)製) 45.0重量部
ダイヤナールBR118(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 10.8重量部
メチルシクロヘキサン 43.2重量部
Disperbyk108(界面活性剤、BYK Chemie製、独国)1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積243.9平方メートルの修正液を得た。
【0036】
比較例1
TITANIX JR701(酸化チタン、テイカ(株)製) 48.0重量部
ダイヤナールBR1122(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 42.3重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積260.2平方メートルの修正液を得た。
【0037】
比較例2
TITANIX JR800(酸化チタン、テイカ(株)製) 25.0重量部
ダイヤナールBR1122(前述) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 65.3重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積142.5平方メートルの修正液を得た。
【0038】
比較例3
TITANIX JR701(前述) 40.0重量部
ダイヤナールBR1122(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 8.7重量部
メチルシクロヘキサン 45.3重量部
MT500B(微粒子酸化チタン、テイカ(株)製) 5.0重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積425.9平方メートルの修正液を得た。
【0039】
比較例4
TITANIX JR800(前述) 45.0重量部
ダイヤナールBR1122(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 7.5重量部
メチルシクロヘキサン 46.5重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積256.5平方メートルの修正液を得た。
【0040】
比較例5
TITANIX JR800(前述) 45.0重量部
ダイヤナールBR1122(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 7.0重量部
メチルシクロヘキサン 47.0重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積256.5平方メートルの修正液を得た。
【0041】
比較例6
TITANIX JR301(前述) 42.0重量部
ダイヤナールBR1122(アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製) 7.4重量部
メチルシクロヘキサン 46.6重量部
MT150W(微粒子酸化チタン、テイカ(株)製) 3.0重量部
Disperbyk108(前述) 1.0重量部
上記各成分をボールミルで24時間分散処理し、修正液100gあたりの顔料総表面積497.7平方メートルの修正液を得た。
【0042】
塗膜平滑性試験
各実施例、比較例で得た修正液を500ミクロンメートルアプリケーターで隠蔽率測定紙(JIS K 5400)上に約15センチメートル塗布し、室温で24時間乾燥後、
塗膜先端2cmの部分と目視で最も高い部分をシックネスゲージで測定し、その差を算出した。
【0043】
隠蔽率試験
各実施例、比較例で得た修正液を50ミクロンメートルのアプリケーターで、隠蔽率測定紙(JIS K 5400)に約15センチメートル塗布し、室温で24時間乾燥後、隠蔽率測定紙の白色部の塗膜と黒色部の塗膜のY値をカラーコンピューターで測定し、その比(黒色部のY値/白色部のY値)を算出した。
【0044】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
修正液の全量に対して25〜50重量%である隠蔽剤としての酸化チタンと、炭化水素系溶剤と、該溶剤に可溶な樹脂とより少なくともなる修正液において、修正液100グラムあたりの顔料総表面積が150平方メートル以上250平方メートル以下である修正液。


【公開番号】特開2010−174200(P2010−174200A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−21019(P2009−21019)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(000005511)ぺんてる株式会社 (899)
【Fターム(参考)】