説明

俳句公開サーバ、端末装置、コミュニケーションシステム、季語推薦方法、付け句生成方法、プログラム

【課題】付け句に適切な季語の候補を提示できるようにして、付け句の創作を有効に支援する。
【解決手段】俳句公開サーバは、端末装置からの推薦季語要求の受信に応じて、発句として指定された俳句を解析して季語、自立語、切れ字を抽出し、これらの抽出した語句を利用して、季語データベースから、付け句の制約を満たし、かつ、発句の内容に対応する季語を選択する。そして、このように選択した季語を推薦季語として推薦季語要求元の端末装置に送信する。端末装置は、付け句創作支援として、受信した推薦季語を表示してユーザに提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、俳句公開サーバと、端末装置と、これら俳句公開サーバおよび端末装置を備えるコミュニケーションシステムに関する。また、季語推薦方法と、付け句生成方法と、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
俳句は、一般の人々の間で広く趣味として嗜まれているが、韻律、季語、切れなどの制約の中で誰もが上手に句を詠むことは難しい。そこで、以下のように画像に基づいて俳句を生成する構成が知られている。つまり、俳句生成システムのカメラは、ユーザの操作に従って所望の画像を撮影するとともに、当該画像の撮影場所等の撮影情報を取得する。また、ユーザの操作に従って撮影した画像と撮影情報とが俳句生成装置にネットワークを介して送信される。俳句生成装置は、画像および撮影情報を受信すると、当該画像を解析して、当該画像の特徴(輝度情報、色情報)を抽出する。次に、画像の特徴と撮影情報とから俳句に使用する季語や語句(感性語や自立語)を選択し、選択した季語や語句を含む句(俳句素材)を俳句データベースから取り出す。そして、取り出した俳句素材が俳句構成の制約を満たすように組み合わせて俳句を生成するというものである(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−133721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
俳句の楽しみ方の1つとして、他の作者により創作された俳句を発句として捉え、この発句に対する付け句を創作して上記他の作者に返すというものがある。このように俳句は、句のやりとりによって作者の間でコミュニケーションをはかることができる。
【0005】
俳句には季語を含めることが一般的であるが、付け句にも季語を含めるべきとされている。上記したように、付け句は発句に応答するものであるため、創作の際には発句の内容を考慮して付け句に含める季語を選ぶことが求められる。つまり、付け句における季語に関しては、発句による制約のなかで適切なものを選定するという、付け句に固有の高度な創作技術が必要になる。
【0006】
しかし、特許文献1は、上記の発句に相当する俳句を創作するための技術であるといえる。このために、特許文献1における季語の選択は、あくまでも画像の特徴や撮影情報に基づいて行われており、付け句に固有の制約を満足してどのように付け句の季語を選定するかという点については考慮されていない。
【0007】
そこでこの発明は、付け句に適切な季語の候補を提示できるようにして、付け句の創作を有効に支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の課題を解決すべくなされたもので、本発明の一態様としての俳句公開サーバは、複数の端末装置の何れかから送信された俳句をネットワーク上で公開する俳句公開部と、季語ごとに所定の属性を対応付けた季語データベースを記憶する記憶部と、前記複数の端末装置の何れかからネットワーク経由で送信された、公開されている前記俳句のうちから発句として指定された俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求に応答して、前記発句として指定された俳句に含まれる季語と当該発句として指定された俳句を形成する語句に基づいて、前記季語データベースから推薦季語を選択する推薦季語選択部と、選択された前記推薦季語を前記推薦季語要求の送信元の前記端末装置に対してネットワーク経由で送信する推薦季語送信部と、前記複数の端末装置の何れかから送信された付け句を、発句として指定した俳句に関連させてネットワーク上で公開する付け句公開部とを備える。
【0009】
また、本発明の一態様としての端末装置は、俳句公開サーバによりネットワーク上に公開されている俳句のうちから指定した俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求をネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する推薦季語要求送信部と、前記推薦季語要求に応答して前記俳句公開サーバからネットワーク経由で送信された推薦季語を提示する推薦季語提示部と、操作に応じて付け句を生成する付け句生成部と、生成された前記付け句を、公開されている前記俳句のうちから指定した当該付け句に付すべき俳句を示す情報とともにネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する付け句送信部とを備える。
【0010】
また、本発明の一態様としてのコミュニケーションシステムは、俳句公開サーバと複数の端末装置から成り、前記俳句公開サーバは、前記複数の端末装置の何れかから送信された俳句をネットワーク上で公開する俳句公開部と、季語ごとに所定の属性を対応付けた季語データベースを記憶する記憶部と、前記複数の端末装置の何れかからネットワーク経由で送信された、公開されている前記俳句のうちから発句として指定された俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求に応答して、前記発句として指定された俳句に含まれる季語と当該発句として指定された俳句を形成する語句に基づいて前記季語データベースから推薦季語を選択する推薦季語選択部と、選択された前記推薦季語を前記推薦季語要求の送信元の前記端末装置に対してネットワーク経由で送信する推薦季語送信部と、前記複数の端末装置の何れかから送信された付け句を、前記指定の俳句に付すように公開する付け句公開部とを備え、前記端末装置は、俳句公開サーバによりネットワーク上に公開されている俳句のうちから指定した俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求をネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する推薦季語要求送信部と、前記推薦季語要求に応答して前記俳句公開サーバからネットワーク経由で送信された推薦季語を提示する推薦季語提示部と、操作に応じて付け句を生成する付け句生成部と、生成された前記付け句を、公開されている前記俳句のうちから指定した当該付け句に付すべき俳句を示す情報とともにネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する付け句送信部とを備える。
【0011】
また、本発明の一態様としての季語推薦方法は、複数の端末装置の何れかから送信された俳句をネットワーク上で公開する俳句公開ステップと、前記複数の端末装置の何れかからネットワーク経由で送信された、公開されている前記俳句のうちから発句として指定された俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求に応答して、前記発句として指定された俳句に含まれる季語と当該発句として指定された俳句を形成する語句に基づいて、季語ごとに所定の属性を対応付けた季語データベースから推薦季語を選択する推薦季語選択ステップと、選択された前記推薦季語を前記推薦季語要求の送信元の前記端末装置に対してネットワーク経由で送信する推薦季語送信ステップと、前記複数の端末装置の何れかから送信された付け句を、前記指定の俳句に付すように公開する付け句公開ステップとを備える。
【0012】
また、本発明の一態様としての付け句生成方法は、俳句公開サーバによりネットワーク上に公開されている俳句のうちから指定した俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求をネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する推薦季語要求送信ステップと、前記推薦季語要求に応答して前記俳句公開サーバからネットワーク経由で送信された推薦季語を提示する推薦季語提示ステップと、操作に応じて付け句を生成する付け句生成ステップと、生成された前記付け句を、公開されている前記俳句のうちから指定した当該付け句に付すべき俳句を示す情報とともにネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する付け句送信ステップとを備える。
【0013】
また、本発明の一態様としてのプログラムは、 コンピュータに、複数の端末装置の何れかから送信された俳句をネットワーク上で公開する俳句公開ステップ、前記複数の端末装置の何れかからネットワーク経由で送信された、公開されている前記俳句のうちから発句として指定された俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求に応答して、前記発句として指定された俳句に含まれる季語と当該発句として指定された俳句を形成する語句に基づいて、季語ごとに所定の属性を対応付けた季語データベースから推薦季語を選択する推薦季語選択ステップ、選択された前記推薦季語を前記推薦季語要求の送信元の前記端末装置に対してネットワーク経由で送信する推薦季語送信ステップ、前記複数の端末装置の何れかから送信された付け句を、前記指定の俳句に付すように公開する付け句公開ステップを実行させる。
【0014】
また、本発明の一態様としてのプログラムは、コンピュータに、俳句公開サーバによりネットワーク上に公開されている俳句のうちから指定した俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求をネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する推薦季語要求送信ステップ、前記推薦季語要求に応答して前記俳句公開サーバからネットワーク経由で送信された推薦季語を提示する推薦季語提示ステップ、操作に応じて付け句を生成する付け句生成ステップ、生成された前記付け句を、公開されている前記俳句のうちから指定した当該付け句に付すべき俳句を示す情報とともにネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する付け句送信ステップを実行させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、付け句に適切な季語の候補を提示可能となるために、付け句の創作を有効に支援できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態におけるコミュニケーションシステムの構成例を示す図である。
【図2】本実施形態のコミュニケーションシステムの利用態様例を示す図である。
【図3】本実施形態における俳句公開サーバの構成例を示す図である。
【図4】本実施形態における季語データベースの構造例を示す図である。
【図5】第1の実施形態における俳句公開サーバの機能構成例を示す図である。
【図6】本実施形態における端末装置の構成例を示す図である。
【図7】本実施形態における端末装置の機能構成例を示す図である。
【図8】本実施形態の端末装置が実行する俳句生成と俳句送信のための処理手順例を示す図である。
【図9】本実施形態の端末装置が実行する付け句生成と付け句送信のための処理手順例を示す図である。
【図10】本実施形態の俳句公開サーバが実行する、俳句と付け句公開のための処理手順例を示す図である。
【図11】第1の実施形態における俳句公開サーバが実行する、季語推薦のための処理手順例を示す図である。
【図12】第2の実施形態における俳句公開サーバの機能構成例を示す図である。
【図13】第2の実施形態における俳句公開サーバが実行する、季語推薦のための処理手順例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1の実施形態>
[コミュニケーションシステムの構成]
図1は、本実施形態におけるコミュニケーションシステム1の構成例を示している。同図に示すように、コミュニケーションシステム1は、俳句公開サーバ100と複数の端末装置200−1〜200−nをネットワーク300経由で接続することにより構成される。なお、以降の説明において、端末装置200−1〜200−nの個々を特に区別する必要のない場合には、端末装置200と表記する。
【0018】
俳句公開サーバ100は、端末装置200から送信された俳句をネットワーク上で公開する。また、俳句公開サーバ100は、公開された俳句に応答するものとして端末装置200から送信された付け句を、対応の俳句とともに表示されるようにネットワーク上で公開する。なお、「ネットワーク上で公開する」ということは、俳句公開サーバ100が管理するウェブサイト上で公開することを意味する。より具体的には、例えば俳句公開サーバ100が管理するウェブサイトで所定の態様により俳句および付け句のテキストが表示されるようにHTML(HyperText Markup Language)コンテンツのファイルを記述することに相当する。
【0019】
端末装置200は、個々のユーザが本実施形態のコミュニケーションシステム1のサービスを利用するのに使用するネットワーク通信機器であり、具体的には、パーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などとなる。
【0020】
端末装置200は、ユーザの操作に応じて俳句公開サーバ100のウェブサイトにアクセスし、このウェブサイトを例えば画像として再生出力する。このために、端末装置200にはウェブブラウザ機能が与えられている。端末装置200のユーザは、上記のように再生出力されたウェブサイトの画像を見ることにより、俳句公開サーバ100のウェブサイト上で公開された俳句を閲覧することができる。
【0021】
また、端末装置200は、ユーザの操作に応じて俳句を生成し、生成した俳句を俳句公開サーバ100に送信する。このように送信された俳句が上記のように俳句公開サーバ100のウェブサイト上で公開される。また、端末装置200が上記のように生成して送信する俳句は、例えば所定形式によるテキストデータとされる。
【0022】
また、端末装置200は撮像部を有しており、撮像部により撮像して得られた画像データを記憶することができる。ユーザは、端末装置200により俳句を送信する際に、画像データも添付して送信することができる。俳句公開サーバ100は、俳句とともに画像データが送信された場合、この送信された画像データの画像とともに俳句が表示されるようにウェブサイト上で公開する。
【0023】
また、端末装置200は、ウェブサイト上に公開されている俳句に対する付け句をユーザの操作に応じて生成し、生成した付け句を、発句としての俳句を指定する俳句指定情報とともに俳句公開サーバ100に送信する。俳句公開サーバ100は、このように送信された付け句を指定情報が示す俳句とともに所定の態様で表示されるようにウェブサイト上で公開する。
【0024】
次に、図2を参照して、コミュニケーションシステム1における俳句公開サーバ100と端末装置200の動作概要について説明する。図2においては、2つの端末装置200−1、200−2と俳句公開サーバ100が示される。ここでの端末装置200−1は、ユーザアカウントAにより俳句公開サーバ100のウェブサイトにアクセスするもので、端末装置200−2はユーザアカウントBにより俳句公開サーバ100のウェブサイトにアクセスするものである。また、同図の説明において、ユーザアカウントAのユーザをユーザA、ユーザアカウントBのユーザをユーザBとする。
【0025】
ユーザAは、俳句公開サーバ100のウェブサイトに自分が創作した俳句を公開しようとしている。そこで、ユーザAは、ユーザアカウントAにより端末装置200−1を俳句公開サーバ100のウェブサイトにアクセスさせる。この状態のもとで、ユーザAは、俳句を端末装置200−1に入力するための文字入力操作を行う。これに応じて、端末装置200−1は俳句としての文字列を含むデータを生成する(ステップS1)。
【0026】
次に、ユーザAは、文字入力した俳句を送信させるための操作を端末装置200−1に行う。これに応じて、端末装置200−1は、生成した俳句のデータを俳句公開サーバ100に対して送信する(ステップS2)。俳句公開サーバ100は、送信された俳句を自身が管理する俳句公開用のウェブサイトに公開させる(ステップS3)。
【0027】
次に、ユーザBは、端末装置200−2により俳句公開サーバ100のウェブサイトに対してユーザアカウントBでログインしてアクセスする。これにより、端末装置200−2にはアクセスしたウェブサイトが再生表示され、ユーザBは公開中の俳句を閲覧することができる(ステップS4)。
【0028】
ここで、ユーザBは、閲覧していた俳句のうちの1つを気に入り、この俳句を発句とする付け句を創作しようと考えたとする。これに応じて、ユーザBは、端末装置200−12に表示されたウェブサイトに対する操作として、付け句に含めるものとして推薦される季語の提示を指示する操作を行ったとする。この操作に応じて、端末装置200−2は、俳句公開サーバ100に対して推薦季語要求を送信する(ステップS5)。なお、この推薦季語要求は、発句としての俳句のデータを含めて生成される。
【0029】
推薦季語要求の受信に応答して、俳句公開サーバ100は、受信した推薦季語要求に含まれていた俳句(発句)に対する付け句に含めることが適当とされる季語(推薦季語)を季語データベースから選択する処理を実行する(ステップS6)。なお、推薦季語選択のための具体的な構成については後述する。そして、選択した推薦季語を、推薦季語要求元の端末装置200−2に対して送信する(ステップS7)。
【0030】
端末装置200−2は、受信した推薦季語を表示させる(ステップS8)。ユーザBは、表示された推薦季語を参考にして付け句に含める季語を考えて付け句を創作し、創作した付け句を文字入力操作によって端末装置200−2に入力する。これに応じて、端末装置200−2は、付け句のデータを生成する(ステップS9)。そして、ユーザBは、入力した付け句を俳句公開サーバ100に送信するための操作を行う。これに応じて、端末装置200−2は付け句のデータを送信する(ステップS10)。俳句公開サーバ100は、送信された付け句を、その発句としての俳句とともに所定の態様で表示されるようにウェブサイト上で公開させる(ステップS11)。
【0031】
このように、本実施形態のコミュニケーションシステム1は、或るユーザが創作した俳句をウェブサイト上に公開して他のユーザがこれを鑑賞することができる。そのうえで、他のユーザが付け句を創作し、この創作した付け句を、俳句(発句)とともにウェブサイト上に公開させることができる。つまり、俳句(発句)に対して付け句を詠むというコミュニケーションをネットワーク上で実現することができる。そのうえで、付け句を創作しようとする際には、発句に対応して適当とされる季語が推薦されるようになっている。付け句の季語は発句の内容により制限を受けることから、その選択には比較的高度な創作技術が求められる。そこで、本実施形態のように発句に応じた季語を推薦して付け句の創作支援を行うこととすれば、例えば俳句創作が初心者のユーザであっても気軽に付け句を創作することが可能となり、コミュニケーションシステム1の利用が活発化される。
【0032】
[俳句公開サーバの構成]
図3は、俳句公開サーバ100のハードウェア構成例を示している。俳句公開サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM102(Random Access Memory)、記憶部103およびネットワーク通信部104を備え、これらの部位をデータバス105により相互接続して構成される。
【0033】
CPU101は、記憶部103に記憶されるプログラムを実行することにより、俳句公開サーバとしての各種機能を実現する。
【0034】
RAM102は、主記憶装置として機能するもので、CPU101が実行すべきプログラムが記憶部103から読み出されて展開される。また、RAM102は、CPU101が演算処理を実行する際の作業領域として使用される。
【0035】
記憶部103は、補助記憶装置として機能するもので、CPU301により実行されるプログラムや各種データを格納する。この図においては、記憶部103に記憶されるデータのうち、CPU101が俳句および付け句の公開に関連して利用するデータとして俳句公開プログラム130、季語データベース140および語句データベース150が示される。
【0036】
俳句公開プログラム130は、CPU101が俳句および付け句の公開に関連して実行すべき手順が記述されたプログラムである。
【0037】
季語データベース140は、多数の季語ごとに所定の属性が対応付けられた構造を有するデータベースである。この季語データベース140は、CPU101が推薦季語の選択を実行する際に利用される。なお、記憶部103には、例えばハードディスクやフラッシュメモリなどの半導体記憶装置を採用することができる。
【0038】
語句データベース150は、自立語や切れ字などとしての多数の語句ごとに所定の属性が対応付けられた構造を有するデータベースである。
【0039】
ネットワーク通信部104は、ネットワーク300経由で通信を行うための部位である。前述のように、本実施形態におけるネットワーク300としてはインターネットを想定しており、これに応じてネットワーク通信部104は、インターネット経由での通信が可能なように構成される。
【0040】
図4は、季語データベース140の構造例を示している。季語データベース140は、多数の季語領域141ごとに、その属性を示す領域として季節領域142、時間帯領域143、地理領域144、分野領域145、心情領域146、例文領域147を対応付けた構造を有する。
【0041】
季語領域141は、それぞれ季語を示すデータを格納する。季節領域142は、対応の季語領域141が該当する季節を示す情報を格納する。ここでの季節領域142は、十七季により区分した例を示しているが、例えばより単純に四季により区分してもよい。
【0042】
時間帯領域143は、例えば「朝」、「昼」、「夕方」、「夜」のように、対応の季語領域141に格納される季語が該当する時間帯を示す情報を格納する。
【0043】
地理領域144は、例えば「森林」、「川」、「野原」、「海」などのように、対応の季語領域141に格納される季語が該当する地理を示す情報を格納する。
【0044】
分野領域145は、例えば「天文」、「動物」、「植物」、「行事」などのように、対応の季語領域141に格納される季語が該当する分野を示す情報を格納する。
【0045】
心情領域146は、「喜」、「怒」、「哀」、「楽」のように、対応の季語領域141に格納される季語が該当する心情を示す情報を格納する。
【0046】
例文領域147は、対応の季語領域141が格納する季語を含む俳句(例句)や紀行文等の例文を1以上格納する。なお、例文における俳句(例句)は、コミュニケーションシステム1の運営者側で予め収集したものとされる。そのうえで、ユーザが俳句公開サーバ100に送信してきた俳句を、その季語に応じた例文領域147に追加していくようにしてもよい。このように、例文領域147に含める例文は比較的多数であることを想定しているので、例文領域147自体で相当のデータ量になり得る。そこで、例文領域147については、季語データベース140から独立させて個別のデータベースとして構築することも考えられる。
【0047】
なお、語句データベース150の構造についての図示は省略するが、季語データベース140に準じて、語句ごとに、その語句から連想される季節、地理、分野、心情などを対応付けた構造とされればよい。
【0048】
[評価サーバの機能構成例]
図5は、俳句公開サーバ100におけるCPU101が俳句公開プログラム130を実行することにより実現される機能部を示している。同図に示すように、CPU101は、上記機能部として俳句・付け句公開部111、推薦季語選択部120および推薦季語送信部112を備える。
【0049】
俳句・付け句公開部(俳句公開部、付け句公開部)111は、端末装置200の何れかから送信されネットワーク通信部104により受信された俳句をネットワーク上で公開する。また、俳句・付け句公開部111は、端末装置200の何れかから送信されネットワーク通信部104により受信された付け句を、発句として指定した俳句に関連させてネットワーク上で公開する。
【0050】
前述のように、本実施形態において「ネットワーク上で公開する」ということは、俳句公開サーバ100のウェブサイト上で公開することに相当する。具体的に、俳句・付け句公開部111は、受信した俳句のデータがウェブサイト上で表示されるようにウェブサイトのHTMLコンテンツファイルの生成や更新を実行する。また、俳句とともに添付の画像データを受信した場合、俳句・付け句公開部111は、俳句とともに画像データの画像もウェブサイト上で表示されるようにHTMLコンテンツファイルを生成または更新する。また、俳句・付け句公開部111は、受信した付け句のデータについて、ウェブサイト上で発句として指定された俳句と関連して表示されるようにウェブサイトのHTMLコンテンツファイルの生成や更新を実行する。俳句と関連した表示の具体例については、例えば俳句と付け句との関連性が分かるように同じページに表示する、あるいは俳句のリンク先のページに表示するというものが考えられる。
【0051】
推薦季語選択部120は、端末装置200から送信されネットワーク通信部104により受信された推薦季語要求に応答して、推薦季語要求が指定する俳句に含まれる季語の属性に基づいて前記季語データベースから推薦季語を選択する。
【0052】
付け句を創作するにあたっては、俳句の慣例にしたがって以下の制約があるものとみることができる。
制約1:季語については、発句の季語と同季であるがその分野が異なること
制約2:発句と同一の時間、場所を前提としていること
制約3:発句において表現されている心情に共感した表現となっていること
制約4:発句が表現する内容に近すぎず、かつ、離れすぎていないこと
【0053】
推薦季語選択部120は、上記の制約を満たすように推薦季語を選択するものであり、そのために、俳句解析部121、検索条件作成部122、検索部123、関連度算出部124および推薦季語決定部125を備える。
【0054】
俳句解析部121は、推薦季語要求において発句として指定された俳句の内容を解析する。具体的に、推薦季語要求には、発句として指定した俳句を示す俳句指定情報(例えば、俳句識別子)が含まれる。俳句解析部121は、ウェブサイトにて公開している俳句のうちから、推薦季語要求が含む俳句指定情報により指定される俳句を読み出し、この俳句についての解析を行う。ここでは、解析結果として、俳句に含まれる季語と、俳句を形成する語句として自立語および切れ字を抽出するものとする。
【0055】
検索条件作成部122は、俳句解析部121の解析結果を利用して検索条件を作成する。なお、この検索条件を決定するためのアルゴリズムの具体例については後述する。検索部123は、決定された検索条件に一致する季語を季語データベース140から検索する。
【0056】
関連度算出部124は、検索された季語ごとを対象として、発句として指定された俳句の内容との関連度Kを算出する。具体的には、季語データベース140において、検索された季語ごとに対応する例文領域147に格納される例文と、発句からの抽出自立語との関連度Kを求める。1つの季語に対応する例文領域147に格納される1以上の例文において、発句から抽出された自立語が使用されている比率が高いほど関連度Kは高い。この関連度を求めるためのアルゴリズムとしてはいくつか考えることができる。一例として、検索された季語ごとに対応して例文領域147に格納される例文全体に対する発句からの抽出自立語の出現頻度を求め、この出現頻度に基づいて関連度Kを算出することが考えられる。あるいは出現頻度をそのまま関連度Kとして扱うことも考えられる。
【0057】
推薦季語決定部125は、検索部123により検索された季語のうちから、上記関連度Kが第1の閾値th1以上、かつ、前記第2の閾値th2(th1<th2)以下の季語を推薦季語として決定する。関連度Kが第1の閾値th1未満、かつ、前記第2の閾値th2以上の季語とは、発句との関連性が密接に近いものではないが、ほとんど関係がないものではないということを意味している。付け句における季語は、発句の内容と密接に関係しているよりは或る程度離れていることが好ましいとされている。そこで、本実施形態では、上記のように第1の閾値th1と第2の閾値th2を設定して関連季語を決定することとしている。これにより、付け句として適当とされる季語が推薦季語として決定されることになる。
【0058】
推薦季語送信部112は、推薦季語選択部120により選択された推薦季語を推薦季語要求の送信元の端末装置200に対して送信する部位である。このために、推薦季語送信部112は、推薦季語要求の送信元の端末装置200を送信先として指定して、ネットワーク通信部104に対して推薦季語の送信を指示する。
【0059】
[端末装置の構成]
図6は端末装置200のハードウェア構成例を示している。この図に示す端末装置200は、端末装置200は、CPU201、RAM202、記憶部203、撮像部204、操作部205、表示部206およびネットワーク通信部207を備え、これらの部位をデータバス208により相互接続して構成される。
【0060】
CPU201は、記憶部203に記憶されるプログラムを実行することにより、端末装置200としての各種機能を実現する。
【0061】
RAM202は、主記憶装置として機能するもので、CPU201が実行すべきプログラムが記憶部203から読み出されて展開される。また、RAM202は、CPU201が演算処理を実行する際の作業領域として使用される。
【0062】
記憶部203は、補助記憶装置として機能するもので、CPU201により実行されるプログラムや各種データを格納する。この図においては、記憶部203に記憶されるデータのうち、コミュニケーションシステム1の利用に関連するデータとして、ウェブブラウザアプリケーション220および画像データ領域230が示される。なお、この記憶部203には、例えばハードディスクやフラッシュメモリなどの半導体記憶装置を採用することができる。
【0063】
ウェブブラウザアプリケーション220は、端末装置200においてウェブブラウザ機能を実現するためのアプリケーションソフトウェア(プログラム)である。俳句公開サーバ100に対する俳句と付け句の送信、また、俳句公開サーバ100のウェブサイトの画像表示などは、ウェブブラウザアプリケーション220の実行により俳句公開サーバ100のウェブサイトにアクセスすることで実現される。
【0064】
画像データ領域230は、記憶部203において撮像部204により撮像された画像データが保存される記憶領域である。
【0065】
撮像部204は、撮像により得られた撮像画像を画像データとして出力する。このために、撮像部204は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどの撮像素子と、この撮像素子から出力された撮像信号を画像データに変換する画像信号処理機能を備える。
【0066】
操作部205は、端末装置200に対して備えられる各種キー、ボタンやタッチパネルなどの操作子や操作入力デバイスを一括して示したものである。表示部206は、CPU201の表示制御に応じて画像を表示する部位である。なお、端末装置200についてデスクトップ型のパーソナルコンピュータなどを想定する場合、操作部205には外付けのキーボードやマウスが含まれ、表示部206には外付けのディスプレイモニタなどが含まれる。
【0067】
ネットワーク通信部207は、ネットワーク500経由での通信を行うための部位である。前述のように、本実施形態におけるネットワーク500としてはインターネットを想定しており、これに応じてネットワーク通信部207は、インターネット経由での通信が可能なように構成される。
【0068】
図7は、端末装置200におけるCPU201が俳句公開プログラム130を実行することにより実現される機能部を示している。同図に示すように、CPU201は、上記機能部として俳句サイト閲覧部211、俳句生成部212、俳句送信部213、推薦季語要求送信部214、付け句生成部215および付け句送信部216を備える。
【0069】
俳句サイト閲覧部(推薦季語提示部)211は、俳句公開サーバ100が提供するウェブサイトにアクセスし、このウェブサイトのHTMLコンテンツを再生する。これにより、端末装置200の表示部206に俳句公開サーバ100のウェブサイトが表示され、ユーザは、ウェブサイト上で公開されている俳句および付け句を閲覧することができる。また、俳句サイト閲覧部211は、推薦季語要求に応答して俳句公開サーバ100から送信された推薦季語をユーザに提示するために、表示部206に表示することも行う。
【0070】
なお、俳句サイト閲覧部211により俳句公開サーバ100のウェブサイトにアクセスする際には、ユーザアカウントおよびパスワード等を入力してログインする。また、俳句サイト閲覧部211は、HTMLコンテンツに音声が含まれていれば、この音声を再生出力することも可能とされている。
【0071】
俳句生成部212は、ユーザが操作部205に対して俳句作成のために行う文字入力操作に応じて俳句のデータを生成する。なお、俳句生成のためのユーザインターフェースとしては、俳句公開サーバ100のウェブページに表示される俳句生成のための入力フォームに対して俳句としての文字列を入力するというものを想定することができる。俳句送信部213は、生成された俳句のデータを俳句公開サーバ100に送信する。
【0072】
推薦季語要求送信部214は、公開されている俳句のうちから指定した俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求をネットワーク経由で俳句公開サーバに送信する。ユーザは、表示部206に表示されている俳句に対する付け句を創作しようと考え、そのための推薦季語を知りたいと思ったとする。このような場合、ユーザは、発句となる俳句の指定とともに、推薦季語のダウンロードを指示するための所定操作を操作部205に対して行う。これに応じて、推薦季語要求送信部214は、俳句指定情報を含む推薦季語要求を生成して俳句公開サーバ100に送信する。なお、俳句指定情報としては、俳句公開サーバ100が公開の際に用いる俳句識別子を利用すればよいが、その俳句の文字列に相当するテキストデータをそのまま利用することも考えられる。
【0073】
付け句生成部215は、ユーザが操作部205に対して行う付け句作成のための文字入力操作に応じて俳句のデータを生成する。なお、俳句生成のためのユーザインターフェースとしては、俳句公開サーバ100のウェブページに表示される付け句生成のための入力フォームに対して俳句としての文字列を入力するというものを想定することができる。付け句送信部216は、生成された付け句のデータをネットワーク通信部207から俳句公開サーバ100に送信する。
【0074】
[端末装置の処理手順例]
図8のフローチャートは、端末装置200が実行する俳句の生成と送信のための処理手順例を示している。この図に示す処理は、図7に示したCPU101における所定の機能部が適宜実行するものとしてみることができる。なお、この図に示す処理は、例えば俳句サイト閲覧部211により俳句公開サーバ100のウェブサイトにログインして接続が確立されている状態のもとで行われるものとする。
【0075】
まず、俳句生成部212は、俳句作成のためにユーザが行う文字入力操作が行われたか否かについて判定している(ステップS101)。ここで、俳句作成のための文字入力操作が行われない場合には(ステップS101−NO)、ステップS102をスキップしてステップS103に進む。これに対して、俳句作成のための文字入力操作が行われた場合(ステップS101−YES)、俳句生成部212は、文字入力操作に応じて俳句データを生成する(ステップS102)。
【0076】
次に、俳句送信部213は、俳句とともに送信すべき画像データを添付するための操作が行われたか否かについて判定する(ステップS103)。ここで、画像データを添付するための操作は行われていないと判定した場合(ステップS103−NO)、俳句送信部213は、ステップS103をスキップしてステップS105に進む。これに対して、画像データを添付するための操作が行われたことを判定した場合(ステップS103−YES)、俳句送信部213は、操作により指定された画像データを記憶部203の画像データ領域230から読み出し俳句のデータに添付する(ステップS104)。
【0077】
次に、俳句送信部213は、生成された俳句の送信を指示するための操作(俳句送信操作)が行われたか否かについて判定する(ステップS105)。ここで俳句送信操作が行われていないと判定した場合には(ステップS105−NO)、ステップS101に戻る。これに対して、俳句送信操作が行われたことを判定した場合(ステップS105−YES)、俳句送信部213は、生成された俳句データを送信する(ステップS106)。この際、先のステップS104により画像データが添付されていれば、俳句送信部213は、添付された画像データとともに俳句データを送信する。
【0078】
図9のフローチャートは、端末装置200が実行する付け句の生成と送信に関する処理手順例を示している。ここで、ユーザが端末装置200の表示部206に俳句公開サーバ100のウェブサイトを表示させて俳句を閲覧していたところ、例えば気に入った俳句が見つかり、この俳句に対する付け句を自分も投稿したいと思ったとする。この場合、ユーザは、発句となる俳句が表示されているウェブサイトの画面に対して、例えば付け句作成モードとするためのボタンやハイパーリンクが埋め込まれた文字列などに対する操作を行う。
【0079】
付け句生成部215は、上記のように付け句作成モードとするための操作が行われるのを待機しており(ステップS201−NO)、この操作が行われるのに応じて(ステップS201−YES)、ステップS202以降の処理に相当する付け句作成モードに移行する。
【0080】
付け句作成モードにおいて、まず、推薦季語要求送信部214は、推薦季語要求を生成する(ステップS202)。ここで生成される推薦季語要求には、前述のように付け句に対する発句として指定された俳句を示す情報が含められる。そして、推薦季語要求送信部214は、生成された推薦季語要求を俳句公開サーバ100に送信する(ステップS203)。
【0081】
次に、俳句サイト閲覧部211は、上記推薦季語要求の送信に応答して俳句公開サーバ100から送信された推薦季語を受信し(ステップS204)、この受信した推薦季語を表示部206に提示する(ステップS205)。具体的には、推薦季語のリストを表示部206に表示させる。
【0082】
このように推薦季語が提示されている状態において、付け句生成部215は、付け句作成のための文字入力操作が行われたか否かを判定する(ステップS206)。付け句作成のための文字入力操作としては、例えば前述のように、表示部206に表示されている付け句作成用の文字入力ウィンドウに対して文字入力操作を行うというものになる。
【0083】
付け句作成のための文字入力操作が行われた場合(ステップS206−YES)、付け句生成部215は、入力された文字に応じて付け句としてのテキストデータを生成し(ステップS207)、ステップS208に進む。これに対して、付け句作成のための文字入力操作が行われていない状態であれば(ステップS206−NO)、ステップS207をスキップしてステップS208に進む。
【0084】
次に、付け句送信部216は、生成された付け句を送信するための操作が行われたか否かについて判定する(ステップS208)。ここで、付け句を送信するための操作が行われない場合には(ステップS208−NO)、ステップS206に戻ることで、再びユーザの文字入力操作に応じた付け句のデータ生成を行う。これに対して、付け句を送信するための操作が行われた場合には(ステップS208−YES)、そのときに生成されている付け句のデータを俳句公開サーバ100に対して送信する(ステップS209)。
【0085】
[俳句公開サーバの処理手順例]
次に、図10のフローチャートを参照して、俳句公開サーバ100が実行する俳句および付け句公開のための処理手順例について説明する。この図に示す処理は、図5の俳句・付け句公開部111が実行するものとしてみることができる。
【0086】
俳句・付け句公開部111は、端末装置200から俳句のデータが受信されるのを待機しており(ステップS301)、俳句のデータが受信されない場合には(ステップS301−NO)、ステップS302をスキップしてステップS303に進む。これに対して、俳句のデータが受信された場合(ステップS301−YES)、俳句・付け句公開部111は、受信した俳句のデータをウェブサイトに公開する(ステップS302)。このために、俳句・付け句公開部111は、例えば前述のように、HTMLコンテンツファイルの更新を行うことになる。
【0087】
次に、俳句・付け句公開部111は、端末装置200から付け句のデータが受信されるか否かを判定しており(ステップS303)、付け句のデータが受信されない場合には(ステップS303−NO)、ステップS304、S305をスキップしてステップS301に戻る。
【0088】
これに対して、付け句のデータが受信された場合(ステップS303−YES)、俳句・付け句公開部111は、現在においてウェブサイトに公開している俳句のうちから、受信した付け句のデータにおける指定情報により示される発句としての俳句を認識する(ステップS304)。そして、この認識した俳句に関連付けた態様により受信した俳句をウェブサイトに公開する(ステップS305)。この場合にも、俳句・付け句公開部111は、発句として指定された俳句と付け句とが関連して表示されるように、ウェブページにおいてHTMLコンテンツファイルの更新を行うことになる。
【0089】
図11のフローチャートは、第1の実施形態における俳句公開サーバ100が実行する推薦季語選択のための処理手順例を示している。この図に示す処理は、図5における推薦季語選択部120における機能部の何れかが適宜実行するものとしてみることができる。
【0090】
まず、俳句解析部121は、端末装置200から送信された推薦季語要求が受信されるのを待機している(ステップS401−NO)。そして、推薦季語要求が受信されると(ステップS401−YES)、俳句解析部121は、受信した推薦季語要求に含まれる俳句指定情報が示す発句としての俳句をウェブサイトのHTMLコンテンツファイルから読み出す。そして、この読み出した俳句(発句)の内容について解析を行う(ステップS402)。ここでは、解析結果として、俳句(発句)に含まれる季語と自立語と切れ字を認識し、認識したこれらの語句を抽出するものとする。
【0091】
次に、検索条件作成部122は、解析結果として抽出した季語(抽出季語)の季節、時間帯および分野を判定する(ステップS403)。このためには、季語データベース140から上記抽出季語を検索し、検索した季語に対応付けられている季節領域142、時間帯領域143、分野領域145のそれぞれに格納されている季節、時間帯および分野を認識すればよい。
【0092】
次に、検索条件作成部122は、抽出季語と抽出自立語を利用して地理を判定する(ステップS404)。なお、発句としての俳句が画像データとともに公開されている場合には、この画像データに付加されている属性情報(メタデータ)も地理の判定に利用することができる。
【0093】
検索条件作成部122は、季語データベース140から抽出季語に対応付けられている地理領域144に格納された地理を取得する。また、語句データベース150から抽出自立語に対応付けられている地理を取得する。発句としての俳句とともに画像データが公開されている場合には、この画像データに付随する属性情報のうち、撮像時においてGPSなどにより取得した位置情報に基づいて地理を取得することができる。
【0094】
検索条件作成部122は、上記のように抽出季語、抽出自立語、さらには画像データにおける属性情報のそれぞれに基づいて取得した地理を所定のアルゴリズムにより統合して、最終的に1つの地理の判定結果を出力する。なお、上記のように抽出季語、抽出自立語および画像データの属性情報を併用することなく、例えば抽出季語または抽出自立語の何れか一方のみを地理の判定に利用するようにしてもよい。
【0095】
次に、検索条件作成部122は、抽出季語、抽出自立語、抽出切れ字を利用して、発句が表現しているとされる心情を判定する(ステップS405)。この心情判定の手法としては多様に考えることができるが、最も簡単な例では、以下のようなものを考えることができる。つまり、検索条件作成部122は、季語データベース140から抽出季語に対応付けられている心情領域146に格納された心情を取得する。また、検索条件作成部122は、語句データベース150から抽出自立語と抽出切れ字のそれぞれに対応付けられている心情を取得する。そして、検索条件作成部122は、抽出季語、抽出自立語、抽出切れ字のそれぞれに対応して取得した心情を統合して1つの心情を判定するというものである。あるいは、所定のアルゴリズムによって、抽出季語、抽出自立語、抽出切れ字から想起される心情を推定するように構成することも考えられる。なお、抽出季語、抽出自立語および抽出切れ字を併用するのではなく、これらのうちのいずれか1つを心情の判定に利用してもよい。
【0096】
また、心情の判定にあたって、発句として指定された俳句が画像データとともに公開されている場合には、その画像データについて認識した明度を心情の判定要素として利用することができる。つまり、画像データの明度が高ければ、喜びや楽しさなどの明るいイメージの心情が反映されているとみることができ、逆に、明度が低ければ悲しみや静穏などの暗めのイメージの心情が反映されているとみることができる。
【0097】
次に、検索条件作成部122は、上記ステップS403〜S405により判定された季節、時間帯、分野、地理および心情を利用して検索条件を作成する(ステップS406)。前述のように、付け句創作においては、「季語については発句の季語と同季であるがその分野が異なること」が求められる。また、「発句と同一の時間、場所を前提としていること」が求められる。また、「発句において表現されている心情に共感した表現であること」が求められる。この根拠に基づいて、検索条件作成部122は例えば以下のように検索条件を決定する。
{(季節and時間帯and地理)not分野not心情}
【0098】
上記検索式は、発句としての俳句の季語と同じ季節、時間帯および地理の属性を有し、かつ、発句としての俳句の季語とは異なる分野および心情の属性を有する季語を選択すべきことを示している。一具体例として、ステップS403により、季語は「夏」、時間帯は「昼」、分野は「植物」であると判定され、ステップS404により、地理は「森林」であると判定され、ステップS405により、心情は「哀」であると判定されたとする。この場合、上記検索式は、季節領域142に「夏」を格納し、時間帯領域143に「昼」を格納し、地理領域144に「森林」を格納し、分野領域145に「植物」以外の分野を格納し、心情領域146に「哀」以外の心情を格納する季語を検索することを指示することになる。
【0099】
なお、上記の制約によれば、発句において表現されている心情に共感した表現となることが求められているのに係わらず、ステップS405により判定された心情を除外しているのは以下の理由による。付け句の創作にあたっては、発句が表現する内容に近すぎず、かつ、離れすぎていないことも求められる。このために、発句の心情に共感させるために発句と同じ心情の季語を選択してしまうと、付け句の表現が発句に非常に近くなりやすい。発句の心情への共感は、季語以外の部分の創作で十分に表現することができる。そこで、本実施形態では、敢えて発句と異なる心情の季語が検索されるようにすることで、「発句が表現する内容に近すぎず、かつ、離れすぎていない」という制約を満たすこととしている。なお、心情は人の主観によるところが大きいので、逆に、心情を含めた検索式としたほうが適切な季語が検索される可能性もある。このような場合には、心情を含めた検索式を作成するように検索条件作成部122を構成すればよい。
【0100】
そして、検索部123は、季語データベース140から上記のように決定された検索条件に該当する季語を検索する(ステップS407)。
【0101】
本実施形態においては、上記のように検索された季語から以下のようにさらに絞り込みを行う。この絞り込みは、「発句が表現する内容に近すぎず、かつ、離れすぎていない」という制約にしたがって行われる。
【0102】
このために、関連度算出部124は、上記検索部123により検索された季語ごとに、季語データベース140の例文領域147内の例文(例句)と、発句から抽出した抽出自立語との関連度Kを求める(ステップS408)。検索された季語は、関連度Kが高いほど発句のイメージに近いことになり、逆に関連度Kが低いほど発句のイメージから遠ざかることになる。
【0103】
推薦季語決定部125は、関連度Kと第1の閾値th1と第2の閾値th2(th1<th2)を利用して、検索された季語のうちから、関連度Kが(th1≦K≦th2)となる季語を選択する(ステップS409)。そして、このように選択した季語を推薦季語として決定する。(th1≦K≦th2)に該当する関連度Kの季語は、発句に対して密接に近くはないが、かけ離れたものでもないという関連性を持っている。つまり、「発句が表現する内容に近すぎず、かつ、離れすぎていない」という制約に合致したものとなっている。
【0104】
そして、推薦季語決定部125は、上記のように決定した推薦季語を推薦季語要求送信元の端末装置200に対して送信する(ステップS410)。なお、推薦季語決定部125は、推薦季語としての複数の季語について関連度Kに基づいて優先順を設定し、この優先順が反映される形式により推薦季語を送信するようにしてもよい。このように、俳句公開サーバ100は、上記図11に示した処理を実行することにより、付け句の制約を満たし、かつ、発句の内容に応じた季語を推薦することができる。
【0105】
<第2の実施形態>
[俳句公開サーバの機能構成例]
次に、第2の実施形態について説明する。図12は、第2の実施形態における俳句公開サーバ100の構成例を示している。なお、図12において、図5と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0106】
第2の実施形態において、俳句公開サーバ100のハードウェア構成は、図3と同様でよい。ただし、図12に示すように、記憶部103は、CPU101が推薦季語選択のために利用するデータとして、季語データベース140および語句データベース150に加えて、テキストコーパス160を記憶する。テキストコーパス160は、自然言語を集積したものである。なお、テキストコーパスには、文献等を含むことができるが、季語選択に適した文献として1つには紀行文を挙げることができる。また、第2の実施形態における季語データベース140は、例文領域147を省略した構造としてよい。また、端末装置200については、第1の実施形態と同様でよい。
【0107】
また、第2の実施形態においてCPU101が備える機能部は、図5と同様に、俳句・付け句公開部111、推薦季語送信部112および推薦季語選択部120となる。そのうえで、推薦季語選択部120は、俳句解析部121、検索条件作成部122、検索部123、共起度算出部126および推薦季語決定部125を備える。つまり、第2実施形態における推薦季語選択部120は、関連度算出部124に代えて共起度算出部126を備える。
【0108】
共起度算出部126は、テキストコーパス160における語句と、前記俳句解析部の解析により前記発句として指定された俳句から抽出した語句との共起度を算出する。また、共起度算出部126を備えるのに応じて、推薦季語決定部125は、以下のように機能する。つまり、推薦季語決定部125は、テキストコーパスにおける語句のうちから、共起度が所定の第3の閾値未満、かつ、第3の閾値より小さい第4の閾値以上の語句を選定する。次に、テキストコーパスにおいて当該選定された語句とともに出現する季語対応語句を抽出する。次に、検索部により検索された季語のうち抽出された季語対応語句と一致する季語を推薦季語として決定する。
【0109】
[俳句公開サーバの処理手順例]
図13のフローチャートは、第2の実施形態における俳句公開サーバ100が実行する推薦季語選択のための処理手順例を示している。この図に示す処理は、図12における推薦季語選択部120における機能部の何れかが適宜実行するものとしてみることができる。
【0110】
まず、図13におけるステップS501〜S507は、図11に示したステップS401〜S407と同様となる。つまり、俳句解析部121により発句として指定された俳句から抽出した季語と自立語と切れ字などの語句に基づいて検索条件を作成し、この検索条件に該当する季語を季語データベース140から検索する。これにより、検索結果として、季節や地理などが発句における季語と一致する季語が取得される。
【0111】
次に、共起度算出部126は、テキストコーパス160における語句と、ステップS502により抽出した自立語や切れ字などの発句を形成する語句との共起度Sを求める(ステップS508)。一般に共起とは、任意の複数の語句が同時に出現することを指す、共起度は、上記任意の複数の語句が予め定めた単位(例えば文単位、文献単位、ページ単位など)において同時に出現する頻度として求めることができる。
【0112】
一例として、ステップS502により、発句を形成するものとして6つの語句A、B、C、D、E、Fが抽出されたとする。共起度算出部126は、所定のアルゴリズムにより、語句A、B、C、D、E、Fごとに、テキストコーパス160における語句の共起度を求める。そのうえで、これら語句A、B、C、D、E、Fごとに応じて個別に求められたテキストコーパス160における語句ごとの共起度を共通の語句ごとに統合し、この統合結果を共起度Sとして求めることとすればよい。この際の統合アルゴリズムとして、1つには、語句A、B、C、D、E、Fごとに求められた共通の語句の共起度を平均化することが考えられる。
【0113】
テキストコーパス160における語句のうち共起度Sが高いものほど発句の内容に近いということがいえる。そこで、第2の実施形態においては、このように求められる共起度Sを関連度として扱うものである。
【0114】
このことに基づき、推薦季語決定部125は、第3の閾値th3と第4の閾値th4(th3<th4を利用して、テキストコーパス160における語句のうち、(th3≦S≦th4)に該当する共起度Sの語句を選定する(ステップS509)。
【0115】
ここで、本実施形態のテキストコーパス160においては、ここに含まれる語句のうち、季語として使用可能な語句が季語対応語句として予め指定されている。そこで、推薦季語決定部125は、テキストコーパス160から上記ステップS509により選定した語句とともに出現する季語対応語句を抽出する(ステップS510)。次に、推薦季語決定部125は、先のステップS507により検索した季語のうちから、上記のように抽出した季語対応語句と一致する季語を推薦季語として決定する(ステップS511)。このように決定された推薦季語は、発句における季語と「季節や地理が一致」しており、かつ、「発句が表現する内容に近すぎず、かつ、離れすぎていない」という制約を満たしている。そして、推薦季語決定部125は、上記のように決定した推薦季語を推薦季語要求送信元の端末装置200に対して送信する(ステップS512)。
【0116】
なお、テキストコーパス160については、複数の分野により分類された構造を想定することができる。この場合、共起度算出部126が利用するテキストコーパス160の分野などをユーザの指定操作に応じて選択可能とすることが考えられる。このように構成すれば、ユーザごとの好みに応じて異なる季語を推薦することが可能になる。
【0117】
また、図5、図7および図12に示す機能部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本実施形態における推薦季語の提示に関連する各種処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0118】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0119】
100 俳句公開サーバ
111 付け句公開部
112 推薦季語送信部
120 推薦季語選択部
121 俳句解析部
122 検索条件作成部
123 検索部
124 関連度算出部
125 推薦季語決定部
126 共起度算出部
140 季語データベース
150 語句データベース
200 端末装置
211 俳句サイト閲覧部
212 俳句生成部
213 俳句送信部
214 推薦季語要求送信部
215 付け句生成部
216 付け句送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末装置の何れかから送信された俳句をネットワーク上で公開する俳句公開部と、
季語ごとに所定の属性を対応付けた季語データベースを記憶する記憶部と、
前記複数の端末装置の何れかからネットワーク経由で送信された、公開されている前記俳句のうちから発句として指定された俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求に応答して、前記発句として指定された俳句に含まれる季語と当該発句として指定された俳句を形成する語句に基づいて、前記季語データベースから推薦季語を選択する推薦季語選択部と、
選択された前記推薦季語を前記推薦季語要求の送信元の前記端末装置に対してネットワーク経由で送信する推薦季語送信部と、
前記複数の端末装置の何れかから送信された付け句を、発句として指定した俳句に関連させてネットワーク上で公開する付け句公開部と
を備えることを特徴とする俳句公開サーバ。
【請求項2】
前記推薦季語選択部は、
前記発句として指定された俳句の内容を解析する俳句解析部と、
前記俳句解析部による解析結果を利用して検索条件を決定する検索条件作成部と、
決定された前記検索条件に一致する季語を前記季語データベースから検索する検索部と、
検索された前記季語ごとを対象として、前記発句として指定された俳句の内容との関連度を算出する関連度算出部と、
前記検索された季語のうちから、前記関連度が所定の第1の閾値以上、かつ、前記第1の閾値より大きい第2の閾値以下の季語を前記推薦季語として決定する推薦季語決定部と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の俳句公開サーバ。
【請求項3】
前記記憶部は、前記季語データベースとともに、季語として使用可能な語句である季語対応語句が指定されたテキストコーパスを記憶し、
前記推薦季語選択部は、
前記発句として指定された俳句の内容を解析する俳句解析部と、
前記俳句解析部による解析結果を利用して検索条件を決定する検索条件作成部と、
決定された前記検索条件に一致する季語を前記季語データベースから検索する検索部と、
前記テキストコーパスにおける語句と、前記俳句解析部の解析により前記発句として指定された俳句から抽出した語句との共起度を算出する共起度算出部と、
前記テキストコーパスにおける語句のうちから、前記共起度が所定の第3の閾値以上、かつ、前記第3の閾値より大きい第4の閾値以下の語句を選定し、前記テキストコーパスにおいて当該選定された語句とともに出現する前記季語対応語句を抽出し、前記検索部により検索された季語のうち抽出された前記季語対応語句と一致する季語を前記推薦季語として決定する推薦季語決定部と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の俳句公開サーバ。
【請求項4】
俳句公開サーバによりネットワーク上に公開されている俳句のうちから指定した俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求をネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する推薦季語要求送信部と、
前記推薦季語要求に応答して前記俳句公開サーバからネットワーク経由で送信された推薦季語を提示する推薦季語提示部と、
操作に応じて付け句を生成する付け句生成部と、
生成された前記付け句を、公開されている前記俳句のうちから指定した当該付け句に付すべき俳句を示す情報とともにネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する付け句送信部と
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項5】
操作に応じて俳句を生成する俳句生成部と、
生成された前記俳句を、ネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信してネットワーク上で公開させる俳句送信部とをさらに備える
ことを特徴とする請求項4に記載の端末装置。
【請求項6】
俳句公開サーバと複数の端末装置から成り、
前記俳句公開サーバは、
前記複数の端末装置の何れかから送信された俳句をネットワーク上で公開する俳句公開部と、
季語ごとに所定の属性を対応付けた季語データベースを記憶する記憶部と、
前記複数の端末装置の何れかからネットワーク経由で送信された、公開されている前記俳句のうちから発句として指定された俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求に応答して、前記発句として指定された俳句に含まれる季語と当該発句として指定された俳句を形成する語句に基づいて前記季語データベースから推薦季語を選択する推薦季語選択部と、
選択された前記推薦季語を前記推薦季語要求の送信元の前記端末装置に対してネットワーク経由で送信する推薦季語送信部と、
前記複数の端末装置の何れかから送信された付け句を、前記指定の俳句に付すように公開する付け句公開部とを備え、
前記端末装置は、
俳句公開サーバによりネットワーク上に公開されている俳句のうちから指定した俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求をネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する推薦季語要求送信部と、
前記推薦季語要求に応答して前記俳句公開サーバからネットワーク経由で送信された推薦季語を提示する推薦季語提示部と、
操作に応じて付け句を生成する付け句生成部と、
生成された前記付け句を、公開されている前記俳句のうちから指定した当該付け句に付すべき俳句を示す情報とともにネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する付け句送信部とを備える
ことを特徴とするコミュニケーションシステム。
【請求項7】
複数の端末装置の何れかから送信された俳句をネットワーク上で公開する俳句公開ステップと、
前記複数の端末装置の何れかからネットワーク経由で送信された、公開されている前記俳句のうちから発句として指定された俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求に応答して、前記発句として指定された俳句に含まれる季語と当該発句として指定された俳句を形成する語句に基づいて、季語ごとに所定の属性を対応付けた季語データベースから推薦季語を選択する推薦季語選択ステップと、
選択された前記推薦季語を前記推薦季語要求の送信元の前記端末装置に対してネットワーク経由で送信する推薦季語送信ステップと、
前記複数の端末装置の何れかから送信された付け句を、前記指定の俳句に付すように公開する付け句公開ステップと
を備えることを特徴とする季語推薦方法。
【請求項8】
俳句公開サーバによりネットワーク上に公開されている俳句のうちから指定した俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求をネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する推薦季語要求送信ステップと、
前記推薦季語要求に応答して前記俳句公開サーバからネットワーク経由で送信された推薦季語を提示する推薦季語提示ステップと、
操作に応じて付け句を生成する付け句生成ステップと、
生成された前記付け句を、公開されている前記俳句のうちから指定した当該付け句に付すべき俳句を示す情報とともにネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する付け句送信ステップと
を備えることを特徴とする付け句生成方法。
【請求項9】
コンピュータに、
複数の端末装置の何れかから送信された俳句をネットワーク上で公開する俳句公開ステップ、
前記複数の端末装置の何れかからネットワーク経由で送信された、公開されている前記俳句のうちから発句として指定された俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求に応答して、前記発句として指定された俳句に含まれる季語と当該発句として指定された俳句を形成する語句に基づいて、季語ごとに所定の属性を対応付けた季語データベースから推薦季語を選択する推薦季語選択ステップ、
選択された前記推薦季語を前記推薦季語要求の送信元の前記端末装置に対してネットワーク経由で送信する推薦季語送信ステップ、
前記複数の端末装置の何れかから送信された付け句を、前記指定の俳句に付すように公開する付け句公開ステップ
を実行させるためのプログラム。
【請求項10】
コンピュータに、
俳句公開サーバによりネットワーク上に公開されている俳句のうちから指定した俳句に対する付け句に含めることが適当な季語を要求する推薦季語要求をネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する推薦季語要求送信ステップ、
前記推薦季語要求に応答して前記俳句公開サーバからネットワーク経由で送信された推薦季語を提示する推薦季語提示ステップ、
操作に応じて付け句を生成する付け句生成ステップ、
生成された前記付け句を、公開されている前記俳句のうちから指定した当該付け句に付すべき俳句を示す情報とともにネットワーク経由で前記俳句公開サーバに送信する付け句送信ステップ
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−84205(P2013−84205A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224987(P2011−224987)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】