説明

個人的に調整可能な履物

つま先部分と、かかと部分と、中間部分とを有する少なくとも1つの靴底層を含む、個人的に調整可能な履物を提供する。中間部分は、層を垂直に通過する複数の開口部を有し、中間部分は弾性的に可撓性で、つま先部分とかかと部分の相対的縦方向変位を可能にし、層の厚さを大きく変えることなく層の長さを変える。保持機構が、つま先部分とかかと部分を多くの相対位置のいずれかに選択的に固定する。挿入可能で取外し可能なセグメントによる実施、およびチャネルの中を滑る細長いエレメントによる実施も開示している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、履物に関し、特にサイズが調整可能である履物に関する。
【背景技術】
【0002】
「履物」という用語は、本明細書の中で使用される場合は、その最も広い意味で取るべきであり、靴、スニーカー、サンダル、木靴、ブーツ、スケート靴、足のためのスポーツウェアなどを指し、これらの用語のいずれも本明細書では、用語「履物」で代用することができる。
【0003】
技術面では、縦方向の長さが様々な方法によって調整可能である靴が知られている。
【0004】
米国特許第524946号(Kregel)は、検分と埋葬のために死亡者に合わせることを意図した靴を開示している。調整性は、かかと部分を前方に引っ張って死亡者の足にきちんと合わせるように設計された、かかと部分とつま先部分の間で伸びる弾性バンドを使用することで達成される。
【0005】
米国特許第641642号(Gunn)は、長手方向と幅方向に調整可能で、靴底は靴のかかとにフレーム部を、靴底の中部/前部にシャンクを含む、靴を開示している。フレーム部とシャンクは、シャンク内のスロットの範囲まで互いに滑り可能である。所望の長さに調整すると、靴底の長さはねじを締め付けることによって固定される。靴は、その右側と左側でインサートを受け入れるように設計された上部分または頂部分を含み、このインサートを折り曲げて靴の頂部分を調整することができる。インサートは、垂直2列の鳩目の間を通る締め紐によって固定される。同様な配置が、横方向に配置されたスロットによって靴の幅を調整するために使用される。
【0006】
米国特許第2009684号(Affronte)は、同様な長さ調整手段を有し、シャンクが靴底のかかと区分の受入れ部分内で滑り可能な舌革を有する、靴を開示している。舌革は、ねじが通過できるようにし、舌革を所望の靴長に対応する孔においてかかと区分に固定できるようにする、複数の孔を有する。
【0007】
米国特許第2497175号(Mantos)は、靴卸売り業者の仕事場において職人によって共に接合されるように設計された2つの主要区分から形成され、これによって、靴の組立てを完成する前に靴のサイズを所与のサイズに調整することができる、靴を提供している。靴底のつま先区分から突き出た金属シャンクが、靴底のかかと部分に取り付けられた金属鞘またはプレートと整合した一体型のフォークを含む。フォークは複数の歯を有し、歯はその縁部に沿って三角形状の突起を有し、これらは鞘の上の受入れ部材に対応し、靴のつま先区分とかかと区分は確実に取付け可能となって、任意の数の個別の長さを有する靴を作る。
【0008】
米国特許第3389481号(England)は、所望の長さで嵌め合いを確実にするためのロック機構を有する滑りガイドに沿って縦方向の伸縮を可能にする、ベロー状の物質の中間区分を有する伸張可能な靴を示している。ロック機構は、2つの滑りプレートを有する金属シャンクを含み、滑りプレートの1つは、他の滑りプレートに形成された移動止めを受け入れるための横スロットを有する。かかとを通って上方に延びるねじ組立体を除去して、重なり合ったプレートを互いに滑り可能にさせ、それからねじ組立体を再度挿入して靴を新たに伸ばした位置に保持する。
【0009】
米国特許第3997985号(Shina)は、長さを調整できる前部材と後部材とを含む、特に成長する子供のために適した伸張可能な靴を開示している。前部材と後部材は分離可能であり、前部材の1つの孔と後部材の複数の孔の1つとを通過するねじによって相互連結される。前部材は、上部、中底、中間プレート、および底プレートによって構成され、後部材は、靴底、上部、およびかかとによって構成されている。
【0010】
米国特許第5659980号(Lin)は、かかと、先革、および中底を有する調整可能な靴を開示している。靴の甲の前部分は複数の位置決め突出部を有する。第1および第2締付けパッドが、かかとの2つの外側に配置されている。第1および第2ボールボタンが、かかとの後表面の上に配置されている。位置決め孔を中に有する調整可能パッドが先革の上に配置され、先革から2つのフラップが延びている。フラップの内表面は締付けエレメントを有する。第1および第2位置決めプレートは本底の裏から延びている。第1位置決めプレートは第1ソケットボタンを保持し、第2位置決めプレートは第2ソケットボタンを保持する。
【0011】
米国特許第6138385号(Jungkind)は、靴底のつま先部分とかかと部分の間に位置する接合された中間区分を有する靴の底を開示している。中間区分は、波峰と波谷とを有する波形または折れ曲がったウェブとして形成された弾性的に可撓性のばねのような材料から作られている。スピンドルがかかと部分からつま先部分まで通り、かかと部分の後縁部の内側に位置するヘッドを有する。スピンドルはナットの中に回転可能/ねじ込み可能であり、これによって靴の長さを調整することができる。
【0012】
したがって、着用者によってサイズを調整することができる履物を提供することは有利であろう。さらに、個人化することができ容易かつ迅速に再調整ができる、このような調整可能な履物を提供することもまた有利であろう。
【特許文献1】米国特許第524946号
【特許文献2】米国特許第641642号
【特許文献3】米国特許第2009684号
【特許文献4】米国特許第2497175号
【特許文献5】米国特許第3389481号
【特許文献6】米国特許第3997985号
【特許文献7】米国特許第5659980号
【特許文献8】米国特許第6138385号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、道具を全く必要とすることなく便利かつ容易にサイズを調整することができる履物に関する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このような履物は、通常、靴底を構成するつま先部分(以下「つま先」と呼ぶ)とかかと部分(以下「かかと」と呼ぶ)を含み、また頂部分またはいわゆる上部を含んでもよい。
【0015】
本発明の教示によれば、(a)つま先部分と、かかと部分と、中間部分とを含む、少なくとも1つの靴底層であって、中間部分はつま先部分とかかと部分の両方に一体的に形成されており、中間部分はこの層を実質的に垂直に通過する複数の開口部を有し、中間部分は弾性的に可撓性であって、層の厚さが著しく変わることなく、つま先部分とかかと部分の相対的縦方向変位が層の長さを変えることを可能にする、靴底層と、(b)つま先部分とかかと部分の両方に関連する保持機構であって、つま先部分とかかと部分との間の複数の相対位置のいずれかを保持するために形成された保持機構とを含む、個人的に調整可能な履物が提供される。
【0016】
本発明の別の特徴によれば、つま先部分、かかと部分、および中間部分は、全て均質の構成物から一体的に形成される。
【0017】
本発明のさらに別の特徴によれば、複数の開口部が上から見ると格子細工を提供するように展開される。
【0018】
本発明のさらに別の特徴によれば、少なくとも1つの靴底層は、足の支持物を提供する上部表面を有し、複数の開口部が、ほぼ連続的な足支持物を提供するように約2.5センチメートルを超えない最大開き縦寸法を有するように形成される。
【0019】
本発明のさらに別の特徴によれば、少なくとも1つの靴底層は、地面との係合のために構成された底表面を有する下部靴底層と足を支持するための上部表面を有する上部靴底層とを含む、少なくとも2つの靴底層として実現される。
【0020】
本発明のさらに別の特徴によれば、上部靴底層は、下部靴底層よりも軟らかい材料から形成される。
【0021】
本発明のさらに別の特徴によれば、下部靴底層と上部靴底層は、これらの間に、つま先部分とかかと部分との間に縦方向に延在する少なくとも1つの縦チャネルを画定するように形状化され、保持機構は、チャネル内に配備されたエレメントを含み、エレメントはつま先部分とかかと部分の第1に固定され、つま先部分とかかと部分の第2に対して変位可能である。
【0022】
本発明のさらに別の特徴によれば、靴底層は靴底配置の少なくとも一部を形成し、靴底配置は、つま先部分とかかと部分との間に縦方向に延在する少なくとも1つの縦チャネルを含み、保持機構は、チャネル内に配備されたエレメントを含み、エレメントはつま先部分とかかと部分の第1に固定され、つま先部分とかかと部分の第2に対して変位可能である。
【0023】
本発明のさらに別の特徴によれば、保持機構はさらに、エレメントとつま先部分とかかと部分の第2とに関連する段付き抵抗配置を含み、段付き抵抗配置は、靴底配置の複数の様々な長さに対応する複数の所定の相対位置の間のつま先部分とかかと部分の相対変位に対抗する抵抗力を提供し、靴底配置の長さは、抵抗力に打ち勝つための力を手動で加えることによって、手動で調整可能であり、また、手動で加える力がない場合には、つま先部分とかかと部分は所定の相対位置の1つに保留される。
【0024】
本発明のさらに別の特徴によれば、中間部分は弾力的に偏向されて、つま先部分とかかと部分を、靴底配置の最大長さに対応する所定の相対位置に分離し、保持機構はさらに、(a)エレメントに連結されて靴底配置から延びる可撓性ストラップであって、つま先部分とかかと部分の第2に関して可撓性ストラップに加えられる張力はつま先部分とかかと部分を共に引っ張り、これによって靴底配置の長さを短くする、可撓性ストラップと、(b)複数の位置で可撓性ストラップをロックするためのロック装置とを含み、これによって所望の長さで靴底配置を保持する。
【0025】
本発明のさらに別の特徴によれば、ロック装置は、可撓性ストラップの一端部分に連結されたフックループファスナの第1部分と、靴底配置の上向き表面に連結されたフックループファスナの相補的部分とを含み、可撓性ストラップは上向き表面の上に折り重ねられて、靴底配置を所望の長さにロックする。
【0026】
本発明のさらに別の特徴によれば、保持機構は、エレメントの位置をつま先部分とかかと部分の第2に対してロックするための、手動で解除でき手動で噛合せ可能なロック機構をさらに含む。
【0027】
本発明のさらに別の特徴によれば、保持機構は、つま先部分とかかと部分の相対位置をロックするための、手動で解除でき手動で噛合せ可能なロック機構を含む。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、履物は、つま先とかかとの間に配置された一連の靴底セグメント(横向き、縦向き、またはこれらの組合せ)を含む。これらのセグメントを追加または除去して履物のサイズを調整することができ、またはこれらの間隔を共に広げるかまたは狭くして履物のサイズを調整してもよい。
【0029】
セグメントの各々は、セグメントをつま先とかかとの間で固定できるようにする配置を含む。このような配置の1つのオプションは、履物に対して縦に通るがつま先からかかとに向かって、またはその逆に延在する少なくとも1つの、一般的には2またはそれ以上の平行なボアを有することで、セグメントのボアおよびかかと(または逆の場合はつま先)における対応するボアと整列するようにした1つまたは複数のセグメント保持部材(例えば、ロッド状部材、ケーブル、舌状部材など)がある。セグメント保持部材は、かなり剛性であるが、履物を履いたときに適当な動きが可能になるような適切な弾力性/可撓性を伴ってもよい。しかしこれらは伸張可能なもの、例えばゴムバンド状の部材であってもよい。オプションに応じて、かかとまたはつま先は、例えば、つま先とかかとの間に延在するロッド状の部材を含む実施形態に適切なロック機構を含んでもよい。
【0030】
このオプションに適合するセグメントは通常正方形断面のバーの形状を呈するが、これらは、様々な形状、スタイル、色彩、形などのどれであってもよく、着用者が履物のスタイルを好みに変えることができるように、美的装飾または芸術的特徴を含み、下記の他のオプションで使用可能なセグメントであってもよい。
【0031】
つま先とかかとの間にセグメントを固定するための他のオプションは、これらを互いに相互係合または相互接続するように、さらにつま先とかかとに係合するように適合させることによる。相互係合には、「Lego(商標)形式」連結、スナップフィッティング、ねじ込みフィッティング、ツィストフィッティング、フッキング、フックループファスナ(Velcro(商標)」など、様々な装置を用いることができる。
【0032】
本発明の別の実施形態によれば、履物は、ベロー状構造によってその間が連結されたつま先部分とかかと部分を含み、履物に対して少なくとも縦方向に圧縮可能および/または伸張可能な中間区分を構成する。
【0033】
舌革がつま先から突き出ており、舌革はかかとにおける対応する舌革受入れ箇所の中に延びており、その逆もあり得る。舌革は線状に配置された複数の孔を含み、これらの孔は舌革を通過し、舌革受入れ箇所における孔に対応して整合することができる。かかとは、上方に曲がることができる頂部分を含み、この頂部分は、舌革の孔を通過して舌革受入れ箇所のボア/凹部の中に適合する複数の下向き突出部またはペグを有する。履物のサイズは、頂部分を持ち上げて、舌革と舌革受入れ箇所との孔の整合に応じてサイズが達成されるまで、つま先とかかとを滑らせて互いに寄せるか離すことによって調整することができる。次に、頂部分を降ろして長さを固定する。
【0034】
随意に、履物は、ペグと対応するボアとの整合を容易にするための配置を含むことができる。さらに、舌革は、所与の調整部分において靴のサイズを指示する舌革受入れ箇所に隣接する指示印を指すための標識を含んでもよい。
【0035】
本発明の追加実施形態によれば、履物のつま先とかかとはそれぞれ、互いに対向して延在し互いに係合する部材(例えば、通常はおす/めす連結部における指状部材)を含む。これらの部材は相互に滑り可能であって、様々な履物の長さを可能にし、一般的には、垂直変位を防ぐように形状化された輪郭を有する。
【0036】
所望の長さで、少なくとも1つの延伸ペグ/突出部を有する舌革を、かかとにおける舌革受入れ箇所の中に挿入することができる。
【0037】
本発明は、道具を全く必要とすることなく、多分着用者によって便利かつ容易にサイズを調整することができる履物を提供する。本発明の実施形態による履物は再調整可能であり、したがって履物をいつでも様々な長さに調整することができる。
【0038】
本発明を理解するため、実際にどのように実施されるかを見るために、限定されない例としてのみ、添付の図面を参照して実施形態を以下に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
図1〜5を参照すると、特定の変形形態を含めて、本発明の全体的に10で明示される履物物品の第1実施形態が示されている。履物10は、つま先部分12(以下「つま先」と呼ぶ)とかかと部分14(以下「かかと」と呼ぶ)、およびそれらの間に配置された複数のセグメント16を含む。つま先12から、ロッド状部材の形で少なくとも1本(通常は2本以上)のセグメント保持部材、図2に示すように例えば4本のロッド18が、かかと14に向かって延びている。
【0040】
セグメント16は通常、長さが幅より大きい、つまりアスペクト比が1より大きい、長さと幅を有する幾何形状を有する。セグメント16は、これらのサイズの表示、特に履物10の長さに影響する寸法を含んでもよい。このような表示は、寸法に対応して、その寸法を示すその上にある数字、または色、形状、装飾などであってもよい。しかし、セグメント16は、装飾目的だけのために様々な形状や色彩のものなどであってもよい。セグメント16をまた、機能上(例えば摩耗強度、快適さ)の目的および/または装飾の目的のために様々な材料で作ってもよい。
【0041】
セグメント16は、ロッド18が通過することができるようにした(図4で最もよくわかるように)本質的に水平の孔またはボア20を有する。この目的のため、セグメントボア20の少なくとも一部は互いに整列可能である。履物の靴底の中間部分を構成するセグメント16は、合体されて靴底となるか、または互いに離れることができ、これによって履物10のサイズは調整可能となる。
【0042】
かかと14はまた、ロッド18と整列可能であり、したがってセグメント16内のボア20の少なくとも一部と整列可能な孔またはボア24も有する。かかとのボア24はロッド18(すなわちその自由端部22)を受け入れるようになっている。ロッド18はかかと14の中に延び、そこでロック機構26によって適所に固定される。
【0043】
ロック機構26は、例えば頂部分28と底部分30を含み、これらの部分の少なくとも1つまたは別の1つはロッド18を適所に保持して締め付けるようになっている。通常は、部分28および30はいずれかの周知の方法で互いに係合できるように設計されている。この目的のために、部分28および30はそれぞれ係合部材28aおよび30aを有してもよい。
【0044】
履物10のサイズを調整するために、ロック機構26を解除して、かかと14がつま先12から滑って後退できるようにし、これによってロック機構26をロッド18から取り外す。次に、セグメント16を追加または除去して、履物10の長さを増減する。次に、かかと14を取り替えて、それからロック機構16を再び添える。
【0045】
履物10が、通常は鼻緒32を組み込んだサンダルまたは「ビーチサンダル」または「ゴム草履」形式である場合に、上記の調整をさらに適応するために、前記鼻緒32の位置決めを変えてもよい。この目的のために、セグメント16の少なくとも一部はさらに、周知のいずれかの方法で取り付ける(適所に固定する)ことができる鼻緒32の取付け用突出部36を受け入れるようになっている(本質的に)垂直のボア34(図3A、3B、および4)を含んでもよい。
【0046】
図2における履物10の分解図から理解されるように、つま先12を層、例えば外底層121、内底層122、および中間層123で構成することができる。このような設計は製造には便利であり、様々な特性の部分/層を可能にする。例えば外底層121を、履物10の寿命を伸ばすために耐摩耗性材料で作ってもよく、内底層122を、着用者の快適さのために比較的柔軟で撓みのある材料で作ってもよい。
【0047】
図4は、上述の図を参照して説明されたものの変形である履物物品10”を示す。ここで、履物10”は、少なくとも1つの横断ボア38を有する少なくともいくつかのセグメント16aを含み、これは図5Aでよくわかる。図5Aに示すセグメント16bは、孔20および孔38のような両方のボアを有するセグメントの可能性を示し、これによって、所与の履物長さならびに特定の美的態様(例えばセグメントの各面における様々な色彩)または可撓性を達成するための様々なオプションをセグメントに提供する。
【0048】
これに加えて、セグメント16bは、ボア20に本質的に垂直なボア20aを含むことができ、セグメントを、図5Aに示すものに対して4分の1回転だけ回して履物に組み込むことができよう。この特徴は、例えばセグメント16bのいずれかが、履物の全体設計を(セグメントをひっくり返し/回転することによって)変えることができるような設計を有するか、形状化されている状況で有利であり、これによって好みに応じて履物を「セルフデザインする」ためのオプションを着用者に提供する。ボア38もこの点で融通性を提供する。
【0049】
かかと14を、つま先12に関して今説明したものと類似の方式で設計できること、およびこの逆もできることを理解されたい。言い替えれば、次に図3Bを参照して、ロッド18がかかと14’からつま先12’に向かって延び、必要な変更を加えて、つま先12’においてロック機構26’によって適所にロックされる本発明の履物10’があってもよい。
【0050】
いくつかの延長セグメント16を準備するのではなく、1つまたは複数のセグメントを準備することができ、例えばこのセグメントの長さを整えることによって、セグメントの長さを個人の足のサイズに合うように事前決定または設定してもよいことに留意されたい。
【0051】
図5B〜5Iは、本発明のさらに別の実施形態による調整可能な履物で使用することもできるセグメントの様々な実施例を示す。これらの図に示されたセグメントは、セグメント保持部材(ロッド、舌革、ケーブル、弾性ゴムなど)を必要とせず、代わりにセグメントは相互係合または相互対応部材、一般的にはおす/めす型係合エレメントを備える。
【0052】
図5Bには、「Lego(商標)形式」構成を有するセグメント116が示されている。したがってセグメントは、別の同様に形成されたセグメントの凹部と突出部に対応するように設計された突出部118(1つだけが見える)と凹部120を有する。当然、図5Bに示す実施形態において使用される履物のつま先とかかともまた、場合によっては対応する突出部または凹部を有し、したがってセグメント116を適当に互いに接合させることができる。この後者の状況は、図5B〜5Iで説明した全てのセグメントのためには同じであり、したがってこの事を繰り返さないことを理解されたい。
【0053】
図5Cには、図5Bのセグメント116に類似したセグメント216が示されているが、このセグメントは、やはり別の同様に形成されたセグメントの凹部と突出部に対応するように設計された長い突出部218とスロット付き凹部220を備えている。
【0054】
図5Dには、広いフック状の突出部318とロッド320を備えたセグメント316が示されている。図解の目的のために、セグメント316は、ロッド320の区域において部分的に切欠いて示され、一般的にロッド320はその両端部においてセグメントの残りの部分に取り付けられて、強い支持部を提供する。このようなセグメント316を互いに接合するために、1つのセグメントはある角度で曲げられて、フック状の突出部318が別のセグメントのスロット付き凹部320の下を滑動できるようにし、次いでこのセグメントは別のセグメントと同一平面になるように配置される。
【0055】
図5Eは、図5Dのセグメント316に類似したセグメント416を示すが、このセグメントは、ロッド420と相互係合することができる一対の弾力性突出部418を備えている。やはり図解の目的で、セグメント416は、ロッド420の区域において部分的切欠きを伴って示されている。このようなセグメント416を互いに接合するために、1つのセグメントを別のセグメントに向けて押し、突出部418のこぶ422が別のセグメントのロッド420に接触すると、突出部418を先ず開かせ、次にスナップフィット様式でロッド420の裏側の周りで閉じさせる。
【0056】
図5Fは、上述のように、同様なセグメントに連結可能な別のセグメント516を示す。ここでセグメント516は、ねじ付き凹部520と相互係合することができるねじ状突出部518を含む。このようなセグメント516を互いに接合するために、1つのセグメントを、そのねじ状突出部518を別のセグメントのねじ付き凹部520の中にねじ込むように単に回す。
【0057】
図5Gは、同様なセグメントに連結可能なセグメント616のさらに別の例を示す。ここでセグメント616は、対応する凹部620と相互係合することができる突出部、例えばL形状の突出部618を含む。凹部620はスロット622を備え、突出部はアーム624を備え、スロットの長さ寸法d1は、通常、L形状突出部618のアーム624の長さ寸法d2より少しだけ長い。
【0058】
このようなセグメント616を互いに接合するために、第1セグメントを、そのL形状突出部618が別のセグメントのスロット622の中に嵌るように90°回し、次に第1セグメントを押して別のセグメントと同一平面にし、最後にこれを、アーム624が凹部620のアーム受入れ空洞626に入るように90°回す。
【0059】
図5Hは、同様なセグメントに連結可能なセグメント716のさらに別の例を示す。ここでセグメント716はパズル状の部片であり、横断方向に滑らせるか、または圧力/スナップフィット法によって、凹部720の中に嵌るようになっている。
【0060】
図5Iは、セグメントが互いに連結される別の例を示す実施形態を提供する。ここで、セグメント816(1つだけが示されている)は、その両側面に付着されたフックとループファスナ(Velcro(商標))818と820を有し、これによってセグメントを次々に取り付けることができる。
【0061】
図5Jは、セグメントが相互に連結される別の実施形態を示す。しかしこの場合には、セグメント916は連結されたままで、互いに移動可能であり、様々な度合いで離隔することができ、または互いに隣接して位置することができる。このオプションは、例えば図5Iでわかるように達成可能である。
【0062】
セグメント916は、セグメント連結部材918、例えばヘッド920とステム922を有する釘状部材を有する。セグメント916は空洞924(破線で示されている)を備え、この空洞の中にヘッド920とステム922の一部が位置し、これらもまたセグメント916の内部にある所は破線で示されている。空洞924は、連結部材918が前後に滑ることができるように形状化され、これによってセグメント916を互いに近接または離隔して位置付けてもよい。
【0063】
距離を固定するために、空洞924は、連結部材918をきちんと保持するようになっており、またはセグメント916を(例えば下記のような)いくつかの代替方法の1つによって適所に保持してもよい。
【0064】
図6および7は、全体的に100として指定された履物物品を提供する本発明の別の実施形態を示す。ここで、つま先12aとかかと14aの間に、可撓性のベロー状中間部分50が配置され、この中間部分はつま先とかかとを連結し、履物100にサイズの融通性をもたらす。具体的には、図6および7に示すように、履物100は少なくとも1つの底層を含み、底層は、つま先部分12a、かかと部分14a、および中間部分50を含み、中間部分はつま先部分とかかと部分の両方と共に一体的に、好ましくは均質の組成物から形成される。この実施形態およびその下記の変形形態の特に好ましい特徴は、中間部分50が底層を実質的に垂直に通過する複数の開口部を特徴とし、中間部分50が、つま先部分とかかと部分の相対的縦方向変位を可能にし、層の厚さが著しく変化することなく層の長さを変えるように弾性的に可撓性であることである。これに関して、用語「垂直に」は、履物の地面係合表面および/または足支持表面に概して直角な方向を呼ぶために使用される。
【0065】
履物100はまた、つま先部分12aとかかと部分14aの両方に連結されて、つま先部分とかかと部分の間の複数の相対位置のいずれかを保持するために形成された保持機構を特徴とする。底構成が、つま先部分とかかと部分の間を縦方向に延びる少なくとも1つの縦チャネル(「通路」とも呼ばれる)を含み、保持機構がチャネル内に配備されたエレメント(この場合は舌革52)を含むことが好ましい。エレメントは、つま先部分12aとかかと部分14aのいずれかに固定され、他の部分(それぞれかかと部分14aまたはつま先部分12a)に対して変位可能である。
【0066】
図6および7に示す例では、つま先12aは舌革52を有し、舌革52はつま先12aと一体的かまたはこれに取り付けられ、中間部分50における通路(見えない)を通って滑り可能にしてもよい。舌革52は、同一線上にあって通常等間隔に設けた複数の貫通孔54を備えている。かかと14aは、孔54に対応して同様に離隔した窪み58を有する舌革受入れ箇所56を備えている。
【0067】
かかと14aは、上向きに湾曲可能で舌革受入れ箇所56を露出させるようになっている頂部分60を含む。頂部分60は、少なくとも1つの下向きに突出するペグ状部材62を含み、このペグ状部材62は、舌革の孔54を通り、例えばスナップフィット形式の方法で舌革受入れ箇所56の窪み58の中に係合して受入れ可能になるように配置され、サイズ決定されている。
【0068】
履物100のサイズを調整するために、かかとの頂部分60を持ち上げ(図7に破線で示す)、これによってペグ状部材62を窪み58から外して引き上げて孔54から離す。次につま先12aとかかと14aを滑らせて互いに近接または離隔して、履物100の長さをそれぞれ減少または増加する。これは、中間部分50の圧縮または伸張を必要とすることがあり、この目的のために中間部分50は可撓性で弾力的な材料で作られる。
【0069】
離隔した孔54の間の距離の許容範囲内で所望の長さが達成されると、履物10のサイズを固定することができる。これは、舌革の孔54を舌革受入れ箇所の孔58と整合させ、かかとの頂部分60を下向きに閉じてペグ状部材62を窪み28と再結合することによって達成される。
【0070】
随意に、靴のサイズを指定するために舌革受入れ箇所56に隣接する指示印66と共に舌革52に連結された、矢印または突出部などのマーカー64を備えてもよい。このマーカー/指示印配置はまた、舌革の孔54を、例えば整合を保証するための突出部/ソケット(おす/めす構成部品)によって、舌革受入れ箇所の窪み58と整合させることを容易にするために有用である。
【0071】
かかとの頂部分60によってもたらされる機能を、代替案として必要な変更を加えて、その底部分によって、またはつま先12aの頂部分または底部分によっても提供できることを理解されたい。
【0072】
次に図13A〜18に移ると、これらの図は、履物100の概念に基づく多くの変形実施を示しており、具体的には、靴底配置は、靴底配置の長さの伸張および収縮を可能にするための可撓性中間部分を伴って形成された少なくとも1つの層を含む。これらの変形実施は、最初に説明した履物100とは、(a)中間部分に可撓性を分与するために使用される層を通る垂直開口部の形状、および(b)保持機構の実施の点で異なっている。
【0073】
次に特に図13Aおよび13Bに移ると、本発明の教示により製作されて働く個人的に調整可能な履物1000の一実施が示されている。履物1000は、主として上部靴底層1002と下部靴底層1004から組み立てられた靴底配置を有し、これらの層の間に、舌革1008を受け入れるチャネル1006(図13B)を形成する。上部および下部の靴底層1002および1004の少なくとも1つ、好ましくはその両方は、中間部分1010によって相互連結されたつま先部分1012とかかと部分1014と共に形成され、中間部分1010は垂直開口部1016のパターンを特徴とする。
【0074】
開口部1016は、上から見て格子細工パターン、すなわち概して平行四辺形の開口部を間に有する十字形小片パターンを呈するように展開されることが好ましく、これによって中間部分に、縦方向の伸張および/または収縮を受け入れるための大幅に強化された機能を吹き込むと共に、個々の開口部の寸法を比較的小さく保ち、上部層1002の上部表面は使用者の足のために快適なほぼ連続した支持物を提供する。この状況での用語「足支持物」は、足の下側に対して主な機械的支持を提供するが足と直接接触する必要がないエレメントまたは表面を呼ぶために使用する。したがって「足支持物」を、1つまたはそれ以上の詰め物層またはその他の機能的もしくは審美的な層によって覆ってもよい。上述の足のためのほぼ連続的な支持物を提供するために、複数の開口部は、約2.5センチメートル以下の最大開き縦寸法を有するように形成されることが好ましい。
【0075】
必要な可撓性を提供するための実質的に垂直な開口部の使用は、上述の従来技術文献によって提案されている様々な解決策に勝る深い利点を有することに留意されたい。第1に、各層は一体的に形成されているので、必要な製造工程は簡単で費用効果が高く、これによって履物を大量生産に適したものにする。第2に、撓みが主として靴底層の平面内で生じるので、層の厚さは履物の延長または収縮中に実質的に変わらず、これによって、上部靴底層の上部表面を、重なり合って滑る剛性の靴中底などの複雑な構成を必要とせず、足の支持面として直接使用できるようにする。
【0076】
靴底層をつま先部分、かかと部分、および中間部分に細別することは、部分間の特定の相対的寸法を含意するものではなく、またつま先部分とかかと部分のサイズに下限界はないことに留意されたい。したがって、つま先部分とかかと部分の1つまたは両方は、任意に、靴底層の端部分として実現してもよいので、垂直開口部を有する調整可能な長さの中間層は、靴底の長さの大部分または実質的に全体を占める。
【0077】
上述のように、各層1002および1004の全体は、実質的に均質の組成物を有する材料から一体的に形成され、異なる機械的性質は層の幾何学的形状によって提供されることが好ましい。一方、個々の層を、特定の所望の履物特性を提供するために異なる材料から作ってもよい。限定されない実施例として、上部靴底層1002を比較的柔軟な材料で形成して履き心地をよくすることもでき、同時に下部靴底層1004を比較的硬い耐摩耗材料で形成して、硬い摩耗地面係合表面を提供してもよい。必要な機械的性質を提供するために適した材料と、適当な関連する製造技術は、当技術分野では周知であり、ここでは詳細には取り扱わない。
【0078】
上述のように、下部靴底層1002と上部靴底層1004は、その間に、つま先部分1012とかかと部分1014の間に縦方向に延びる少なくとも1つの縦方向チャネル1006を画定するように、形状化されている。チャネル1006の中に配置された舌革1008は、つま先部分1012またはかかと部分1014に固定され、互いに変位可能である。ここに示す場合では、舌革1008は、対応するソケットに係合する中央孔を有する形状化されたヘッド部分と、上部靴底層1002の下側に形成された突出タブによって、つま先部分1012に固定されている。
【0079】
図13Aおよび13Bの実施は、靴底配置の最大長に対応する所定の相対位置までつま先部分とかかと部分を分離するために弾力的に偏向した中間部分1010を伴って形成されることが好ましい。これは、保持機構の機械的要件を単純化し、次いで機械的機構は、履物の長さを靴底配置の固有弾性に対する所望の長さに制限するために作用することだけが必要である。この場合には、保持機構は、舌革1008に連結されて靴底配置から延びる可撓性ストラップ1018をさらに含んでいるので、かかと部分1014に関して可撓性ストラップに加えられる張力は、つま先部分1012とかかと部分1014を共に引っ張り、これによって靴底配置の長さを短縮する。ストラップ1018をその比較的厚い舌革1008への取付け箇所において自由な縦方向移動を確実にする助けとするために、低摩擦滑りストラップ1019が随意に備えられる。複数の位置において可撓性ストラップをロックするためのロック装置も備えられ、これによって靴底配置を所望の長さに保持する。
【0080】
ここに図示する特に好ましい実施では、ロック装置は、可撓性ストラップ1018の端部分に連結された、フックループファスナVelcro(商標)の名称で通常呼ばれるファスナ形式などの、フックループファスナ1020の第1部と、靴底配置の上向き表面と連結されたフックループファスナ1022の相補部とを含むので、可撓性ストラップは上向き表面の上に折り畳まれて、靴底配置を所望の長さでロックする。フックループファスナはその便利さと連続的な調整可能性により特に好ましいオプションだが、代替のファスナも本発明の範囲内にあることに留意されたい。例としては、限定されるものではないが、スナップインスタッド、様々なプラグソケット構成、および様々な形状ピンまたはフックがある。全ての場合において、ファスナが、いずれの道具も必要とせず、いずれの困難な操作も実施する必要なく、手動で操作されるファスナとして選択されることが好ましい。
【0081】
表示を簡単にするため、ここに示す実施は、必要な位置にストラップを保持するための開口1024、スリット1026、およびクリップ1028を有する「ゴム草履」形式のサンダルである。前述のように、本発明の原理は、当業者には明らかになるように、全ての形式の履物に等しくに適用可能である。
【0082】
次に簡単に図13Cおよび13Dに移ると、これらは、主としてチャネル1006、ならびに舌革1008を受け入れるためのソケットとタブが、主として下部靴底層1004の上部表面に形成されている点が異なる、図13Aおよび13Bとよく似た実施を示す。他の全ての点で、図13Cおよび13Dの実施は、図13Aおよび13Bの説明を参照すれば完全に理解されよう。靴底配置が単一の単位層から形成されて、これにわたって適当なチャネルが形成されている実施や、チャネルが靴底配置の上部表面または下部表面に沿って通っている実施を含めて、これらに限られるものではないが、その他の構成も、本発明の範囲内にあることをさらに理解されたい。
【0083】
図18を簡単に参照して、靴底配置の表面の上に折り畳まれるストラップを使用する本発明の実施は、履物を調整する対象となる対応する靴サイズを指示する指標の配置を備えてもよいことに留意されたい。この場合、指標は、靴底配置の上向き表面の上にあって、可撓性ストラップ1018の中に形成された対応するマーク、タブ、または切抜き窓と整合することが好ましい。
【0084】
次に図14A〜14Cを参照すると、これらは、本発明の教示によって製造されて働く全体的に1050で指定される履物のさらに別の実施を示す。履物1050は履物1000と概して似ており、等価の要素には同様な参照番号が付けられている。履物1050は、主として追加の段付き抵抗配置を含むことで履物1000と異なっている。
【0085】
特に、履物1050の保持機構は、舌革1008とかかと部分1014とに連結された段付き抵抗配置を含み、抵抗配置は、靴底配置の複数の異なる長さに対応する所定の相対位置の間で、つま先部分とかかと部分の相対的変位に対抗する抵抗力を提供するように、形成されている。この結果、靴底配置の長さは抵抗力を克服するための力を手動で加えることによって手動で調整可能であるが、手動で加える力がない場合には、つま先部分とかかと部分は、所定の相対位置の1つに保持される。言い換えれば、可撓性ストラップ1018を締め付けないときは、使用者は靴底配置を両手で取って、つま先とかかとを互いに引き離すかまたは互いに押して寄せ、各々が明確に定めた「クリック」位置によって定義される複数の状態を通過させることができる。次に、履物の所望の長さを達成すると、上述のように可撓性ストラップ1018を締め付けて、所望の長さの補足的固定を行う。
【0086】
段付き抵抗配置の実施の好ましい一例は、図14Cの部分分解図で見ることができる。この場合には、舌革1008は一対の弾力性の外向きに偏向したタブ1052を伴って形成され、これらのタブ1052は、かかと部分1014内のチャネル1006の側部に沿って形成された一連のV形刻み目1054と噛合う。タブ1052の弾力性と刻み目1054の角度は、靴底配置を軸方向の圧縮または張力を加えることによって手動式および非破壊的に調整することができ、同時に重要な外部から加えられる力がないときには現在の長さを維持するために十分な抵抗力を提供することを確証するように選ばれる。
【0087】
段付き抵抗配置と可撓性ストラップ締付け構成との組合せは、ストリップ締め具を取り付ける前に長さを一時的に固定する便利さを、ストラップ構成の確実な締付け効果と組み合わせたので、特に有利であると考えられる。それでもやはり、ストラップ締付け構成と段付き抵抗配置の両方はそれぞれ、独自に自立構造で立つ製品であるから、個々に有用であると考えられることを理解されたい。
【0088】
次に図15Aおよび15Bに移り、多くのその他の構成を上述の段付き抵抗配置を実施するために使用できることに留意されたい。さらに別の限定しない例として、図15Aおよび15Bは、前述の実施の横の噛合いが垂直方向に波打つ構成に代わっている段付き抵抗配置を図示する。具体的には、履物品目1060の実施は舌革1008を使用しており、舌革1008は、上部靴底層の上被表面および/または下部靴底層の上表面の中に形成された対応する波形構成物の上および/または下を通っている。この構成は、上述の刻み目付き構成に同様な段付き抵抗効果を与える。
【0089】
次に図16Aおよび16Bに移ると、全体的に1070で指摘され、保持機構がつま先部分とかかと部分の相対位置をロックするための手動解除可能かつ手動係合可能なロック機構を含む、本発明の教示によって製造され使用に供される履物のさらに別の変形例が示されている。この場合、かかと部分の中に組み込まれた中央舌革1072が、両側にある一連の凹部1074を伴って形成され、つま先部分に組み込まれた相補的フォーク状物1076が、凹部に噛合うための噛合い機能を備えた外向き可撓性アームを伴って形成されている。この構成によって、靴底配置の長さの手動操作による確実なロックが得られる。これにより、中間長さ状態または最短状態にさえも偏向した靴底配置の中間部分の使用が可能になり、靴底配置は、保持機構によって所望の度合いの縦方向伸張(引き伸ばし)を伴った状態でロックされる。
【0090】
図17Aおよび17Bを簡単に参照すると、最初に最短状態に偏向されている実施に特に適した靴底配置の中間部分のための垂直開口部配置の一例が示されている。具体的にはこの場合、靴底配置は、最初はその中間部分において一連の互い違い配列の横方向スリットを有する応力を受けない状態を呈する1つまたはそれ以上の層から形成されている(図17A)。縦方向に引き伸ばされると、中間部分の材料は開いて、図17Bに示すように格子細工パターンを形成する。
【0091】
図8〜10に示す本発明のさらに別の実施形態によれば、履物物品200は、そのかかと14bからつま先12bに向かって延在する細長い突出部70を備えている。突出部70の輪郭(図9A)は、つま先12bから突き出る細長い突出部受入れ部分74の中のチャネル72に対応する。
【0092】
かかと突出部70は、受入れ部分74に向かって、および受入れ部分から離れるように滑り可能である。しかし突出部70の輪郭は、受入れ部分のチャネル72の形状と組み合わせて、部材が垂直方向に互いに大きく滑らないような幾何形状であることに留意されたい。これは、そうでなければ着用者にとって潜在的に不便であり不快であるから、極めて好ましい状況である。このような望ましくない垂直方向の変位を防止すると思われる多くのその他の輪郭/形状が可能であることを理解されたい。
【0093】
図9Bは、細長い突出部と突出部受入れ部分の対応するチャネルとの多くの代替相互作用構成の一例を示す。この例では、突出部は逆T形の細長い突出部270であり、突出部受入れ部分274を有する対応して形状化されたチャネル272の中に係合可能である。このような突出部は上述のものに加えて様々な輪郭、例えばL形状、球形状、J形状、Y形状、錨形状、十字形状などのいずれであってもよいことを解されたい。
【0094】
例示的な突出部70、270およびチャネル72、272の適切な設計によってそれぞれ、履物200を所望の長さに調整することができ、履いている間は例えば圧力または摩擦相互適合によってこの長さを保つことができる。しかし、履物200は通常以下に説明するような補助ロック装置を含む。
【0095】
このようなロック装置の一例を図10に示すが、つま先12bからかかと14bに向かって舌革76が延在し、舌革76からは少なくともペグ状部材が突出している。ペグ状部材は見えないが、これは図6および7を参照して説明したものと同様な形にすることができる。かかと14bは、少なくとも1つのペグ状部材を受け入れるようになっている複数の窪み80を備えた舌革受入れ箇所78を含む。
【0096】
舌革76を舌革受入れ箇所78から取り出して、所望の履物サイズに応じてつま先とかかとを滑らせて離すかまたは寄せ、次いで舌革76と舌革受入れ箇所78を再係合させる(すなわち、ペグ状構造物を1つまたは複数の窪みの中に押し込む)ことによって、靴のサイズを調整することができる。
【0097】
再度、必要な変更を加えて、かかと/つま先(すなわち、突出部/受入れ部分)を逆に配置できること、および履物の靴底の頂部または底部のいずれかに舌革を置いて、代りにかかと14bから伸ばすことができることを理解されたい。
【0098】
図11は、図1の実施形態の改変例であり、つま先112とかかと114の間に、セグメント119を通る(したがって破線で示す)引き伸ばし可能な部材または弾性部材117の形の少なくとも1つの、通常はそれ以上のセグメント保持部材が延在する、履物110が示されている。つま先112とかかと114を引くことに応じてセグメント119を加えまたは取り除くことができ、次にそれぞれ、1つまたは複数のセグメントを弾性部材117に適合させるか、または弾性部材117から除去する。
【0099】
図12A〜12Cは、図11の実施形態において使用するために適したセグメントのいくつかの例を示す。この場合図12Aは、1つまたは複数のスリット123を有するセグメント121を示しており、スリットは、これに沿って弾性部材117が滑ることができるようになっており、スリットは、履物110を組み立てるときに弾性部材を保持するための空洞125を有する。
【0100】
図12Bは、横向きスリット133を有するセグメント131を示しており、セグメントは開くようになっており、弾性部材117を、それぞれセグメントを加えまたは除去するために、挿入または除去することができる。
【0101】
図12Cは、2個の部分143および145から構成されるセグメント141を示し、これらの部分は一端部において蝶番147によって互いに隣接して保持され、その他端部には掛け金装置149を有する。セグメント141を履物110に加えることができるようにするため、掛け金装置149を外して、部分143、145を蝶番147において旋回させ、セグメントを弾性部材117の周りにぴったり取り付けることによって、セグメントを開くことができる。セグメント141を履物110から取り外すには逆の手順が使用される。
【0102】
セグメント121、131、および141などのセグメントを図1の実施形態に関しても使用できることを理解されたい。
【0103】
本発明が上に説明した例示的な実施形態によって特定して示されたものに限定されないことは当業者には理解されよう。したがって、多くの追加の実施形態が必要な変更を加えて本発明の範囲内に含まれることを理解されたい。
【0104】
例えば、図1〜5を参照して説明した実施形態に関して、セグメント16および16bは整列方式で並列される必要はなく、例えば、互い違いになった様式や角度をつけて曲げられた様式などで配置されてもよく、これによって着用者に様々な流行オプションまたは個々の表現を提供する。これに関して、セグメント16、16a、および16bは様々な形状と色彩を有することができ、様々な装飾的特徴を備えてもよいことを理解されたい。さらに、履物10のための組立てオプションを容易にするために、かかと/つま先に対してボア20に角度をつけることもできる。さらにまた、セグメント16、16a、および16bは、例えば審美的な諸目的、これらの目的の組合せ、またはその他の目的で、着用者にマッサージ効果を提供するために、織物を含むこともできる。
【0105】
さらに、本発明をサンダル形式(すなわち、いわゆるビーチサンダルまたはゴム草履)に関して図解したが、本発明はまた、履物の上部分の伸張/収縮を可能にする周知の手段を組み込むことによって、さらにありきたりの靴などの履物を実現することができる(例えば上述の従来技術で説明したもの)。
【0106】
さらに、上記の実施形態の特徴を組み合わせるかまたは他の特徴と交替してもよいことを理解されたい。例えば、図1〜5を参照して説明した実施形態に関して、セグメント16、16a、および16bを、ロッド18の代わりに舌革状部材であるセグメント保持部材の上に保持してもよく、これらの実施形態を、図6および10を参照して説明したものなどのロック機構を組み込んでもよい。
【0107】
上記の説明は、例として役立てることのみを意図したものであること、および多くのその他の実施形態が、添付の特許請求の範囲に定義されているように本発明の範囲の中で可能であることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明による調整可能な履物の一実施形態の斜視図である。
【図2】図1に示す実施形態の分解図である。
【図3A】図1の線III−IIIに沿った縦断面図である。
【図3B】図1〜3の実施形態の一変形の側断面図である。
【図4】図1に示す実施形態の他の変形を示す縦断面図である。
【図5A】図1〜4の実施形態のいずれかにおいて使用可能なセグメントの斜視図である。
【図5B−5J】本発明の調整可能な履物において使用するためのセグメントの斜視図である。
【図6】本発明の他の実施形態の斜視図である。
【図7】図6に示す実施形態の側断面図である。
【図8】本発明のさらに別の実施形態の上面斜視図である。
【図9A】図8の面IX−IXを通って取った断面図である。
【図9B】図8に示す実施形態の例示的変形例を図示する、図9Aに似た断面図である。
【図10】図8に示す実施形態の底面斜視図である。
【図11】図1の実施形態の一変形の底面図である。
【図12A−12C】図11の実施形態において使用するための例示的セグメントの側面図である。
【図13A−13B】図6および7の実施形態の第1変形例の、それぞれ上面分解等角図および下面分解等角図である。
【図13C−13D】図13Aおよび13Bの実施の僅かな変形例の、上面分解等角図および下面分解等角図である。
【図14A−14B】それぞれ、長くした状態と短くした状態で示す、図6および7の実施形態の第2変形例の等角図である。
【図14C】図14Aの実施の部分分解図である。
【図15A】図6および7の実施形態の第3変形例の部分切欠下面等角図である。
【図15B】図15Aの実施を通って取った縦断面図である。
【図16A】図6および7の実施形態の第4変形例の等角図である。
【図16B】図16Aの実施からの保持機構の等角図である。
【図17A−17B】本発明の実施のために中間靴底部分を可撓性にする開口部の別のオプション形式を示す等角図である。
【図18】本発明の別の特徴による上に言及した実施において使用するための、一組のサイズ指示標識の配備を示す等角図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人的に調整可能な履物であって、
(a)つま先部分と、かかと部分と、中間部分とを含む、少なくとも1つの靴底層であって、前記中間部分は前記つま先部分と前記かかと部分の両方に一体的に形成されており、前記中間部分は前記層を実質的に垂直に通過する複数の開口部を有し、前記中間部分は弾性的に可撓性であって、前記層の厚さが大きく変わることなく、前記つま先部分と前記かかと部分の相対的縦方向変位が前記層の長さを変えることを可能にする、靴底層と、
(b)前記つま先部分と前記かかと部分の両方に関連する保持機構であって、前記つま先部分と前記かかと部分との間の複数の相対位置のいずれかを保持するために形成された保持機構と
を含む履物。
【請求項2】
前記つま先部分、前記かかと部分、および前記中間部分が、全て均質の組成物から一体的に形成されている請求項1に記載の履物。
【請求項3】
前記複数の開口部が上から見て格子細工パターンを提供するように展開される請求項1に記載の履物。
【請求項4】
前記少なくとも1つの靴底層が、足の支持物を提供する上部表面を有し、前記複数の開口部が、ほぼ連続的な足支持物を提供するように約2.5センチメートルを超えない最大開き縦寸法を有するように形成される請求項1に記載の履物。
【請求項5】
前記少なくとも1つの靴底層が、地面との係合のために構成された底表面を有する下部靴底層と足を支持するための上部表面を有する上部靴底層とを含む、少なくとも2つの靴底層として実現される請求項1に記載の履物。
【請求項6】
前記上部靴底層が前記下部靴底層よりも軟らかい材料から形成される請求項5に記載の履物。
【請求項7】
前記下部靴底層と前記上部靴底層が、これらの間に、前記つま先部分と前記かかと部分との間に縦方向に延在する少なくとも1つの縦チャネルを画定するように形状化され、前記保持機構は、前記チャネル内に配備されたエレメントを含み、前記エレメントは前記つま先部分と前記かかと部分の第1に固定され、前記つま先部分と前記かかと部分の第2に対して変位可能である請求項5に記載の履物。
【請求項8】
前記靴底層は靴底配置の少なくとも一部を形成し、前記靴底配置は、前記つま先部分と前記かかと部分との間に縦方向に延在する少なくとも1つの縦チャネルを含み、前記保持機構は、前記チャネル内に配備されたエレメントを含み、前記エレメントは前記つま先部分と前記かかと部分の第1に固定され、前記つま先部分と前記かかと部分の第2に対して変位可能である請求項1に記載の履物。
【請求項9】
前記保持機構はさらに、前記エレメントおよび前記つま先部分と前記かかと部分の前記第2とに関連する段付き抵抗配置を含み、前記段付き抵抗配置は、前記靴底配置の複数の様々な長さに対応する複数の所定の相対位置の間の前記つま先部分と前記かかと部分の相対変位に対抗する抵抗力を提供し、前記靴底配置の長さは、前記抵抗力に打ち勝つための力を手動で加えることによって、手動で調整可能であり、また、手動で加える力がない場合には、前記つま先部分と前記かかと部分は所定の相対位置の1つに保留される請求項8に記載の履物。
【請求項10】
前記中間部分が弾力的に偏向されて、前記つま先部分と前記かかと部分を、前記靴底配置の最大長さに対応する所定の相対位置に分離し、前記保持機構はさらに、
(a)前記エレメントに連結されて前記靴底配置から延びる可撓性ストラップであって、前記つま先部分と前記かかと部分の前記第2に関して前記可撓性ストラップに加えられる張力は前記つま先部分と前記かかと部分を共に引っ張り、これによって前記靴底配置の長さを短くする、可撓性ストラップと、
(b)複数の位置で前記可撓性ストラップをロックするためのロック装置とを含み、これによって所望の長さで前記靴底配置を保持する
請求項9に記載の履物。
【請求項11】
前記中間部分が弾力的に偏向されて、前記つま先部分と前記かかと部分を、前記靴底配置の最大長さに対応する所定の相対位置に分離し、前記保持機構はさらに、
(a)前記エレメントに連結されて前記靴底配置から延びる可撓性ストラップであって、前記つま先部分と前記かかと部分の前記第2に関して前記可撓性ストラップに加えられる張力は前記つま先部分と前記かかと部分を共に引っ張り、これによって前記靴底配置の長さを短くする、可撓性ストラップと、
(b)複数の位置で前記可撓性ストラップをロックするためのロック装置とを含み、これによって所望の長さに前記靴底配置を保持する
請求項8に記載の履物。
【請求項12】
前記ロック装置が、前記可撓性ストラップの一端部分に連結されたフックループファスナの第1部分と、前記靴底配置の上向き表面に連結されたフックループファスナの相補的部分とを含み、前記可撓性ストラップは前記上向き表面の上に折り重ねられて、前記靴底配置を所望の長さにロックする請求項11に記載の履物。
【請求項13】
前記保持機構が、前記エレメントの位置を前記つま先部分と前記かかと部分の前記第2に対してロックするための、手動で解除でき手動で噛合せ可能なロック機構をさらに含む請求項8に記載の履物。
【請求項14】
前記保持機構が、前記つま先部分と前記かかと部分の相対位置をロックするための、手動で解除でき手動で噛合せ可能なロック機構を含む請求項1に記載の履物。
【請求項15】
つま先部分と、かかと部分と、履物の長さを調整するための機構とを有する個人的に調整可能な履物であって、次のうちの1つを含む、すなわち、
(a)前記つま先部分と前記かかと部分の間に位置する1つまたは複数のセグメントであって、前記セグメントはこれらを容易に前記つま先部分とかかと部分の間に位置付けることができ、およびそこから容易に外すことができるようになっており、またはこれらを互いに離隔させるかまたは互いに近づけて、所望の履物の長さとなるようになっている1つまたは複数のセグメント、または、
(b)(i)前記つま先部分と前記かかと部分の中間における延伸可能かつ収縮可能なベロー状構造、および(ii)前記つま先部分から前記かかと部分に向かってその中に延在する、もしくは前記かかと部分から前記つま先部分に向かってその中に延在し、前記ベロー状構造を通過し、係合部材を有する舌革、および(iii)前記つま先部分と前記かかと部分のいずれかに配設された舌革受入れ箇所であって、前記舌革の前記係合部材との係合およびそれからの離脱を可能にするようになっており、これによって前記舌革と舌革受入れ箇所が離れると、前記つま先部分と前記かかと部分は互いに押されるか互いに引っ張り合うことができ、これによって舌革と舌革受入れ箇所は係合されて履物を所望の長さで固定することができる、舌革受入れ箇所、または
(c)前記つま先部分から、前記かかと部分から延在する細長い突出部におけるチャネルに向かって延在し、前記チャネルと一般に滑り式に結合するか、またはこの逆もあり得る1つまたは複数の突出部であって、履物が所望の長さに調整可能である1つまたは複数の突出部
のうちの1つを含む履物。
【請求項16】
1つまたは複数のセグメント保持部材をさらに含む前記形式(a)の請求項15に記載の履物であって、前記セグメント保持部材は、本質的に縦方向に前記履物の長さに整列し、前記つま先部分から前記かかと部分に向かってその中に延在し、または1つのセグメントから他のセグメントへ延在する履物。
【請求項17】
1つまたは複数のセグメント保持部材が1つまたは複数のロッド状部材によって構成される請求項16に記載の履物。
【請求項18】
少なくとも2つのロッド状部材がある請求項17に記載の履物。
【請求項19】
前記1つまたは複数のセグメント保持部材が舌状部材によって構成される請求項16に記載の履物。
【請求項20】
1つまたは複数のセグメント保持部材が引き伸ばし可能な部材によって構成される請求項16に記載の履物。
【請求項21】
1つまたは複数のセグメント保持部材が、前記セグメント間で相互係合装置によって構成される請求項16に記載の履物。
【請求項22】
相互係合装置がフック装置である請求項21に記載の履物。
【請求項23】
相互係合装置がフックループファスナによって構成されている請求項21に記載の履物。
【請求項24】
セグメントがおす/めす相互係合装置を介して相互係合する請求項21に記載の履物。
【請求項25】
おす/めす相互係合装置がねじ式装置および/またはスナップフィット装置の1つである請求項24に記載の履物。
【請求項26】
おす/めす相互係合装置が、L形状突出部とL形状凹部によって構成される請求項24に記載の履物。
【請求項27】
おす/めす相互係合装置がパズル形式の相互係合によって構成される請求項24に記載の履物。
【請求項28】
おす/めす相互係合装置が釘形状部材によって構成され、前記釘形状部材は前記セグメント間を連結し、前記セグメントを前後に滑り可能にするセグメント内の空洞の中に配設され、これによってセグメントは互いに近づきまたは遠ざかって位置付けられる請求項24に記載の履物。
【請求項29】
セグメントが1つまたは複数のロッド状部材の上に位置付け可能で、前記ロッド状部材から除去可能であり、この目的のためにセグメントは少なくとも1つの貫通孔を有し、前記貫通孔は前記1つまたは複数のロッド状部材が前記貫通孔を通過できるようになっている請求項17に記載の履物。
【請求項30】
つま先部分とかかと部分の、1つまたは複数のロッド状部材が延在する部分ではない、いずれかの部分に配設されたロック機構をさらに含み、1つまたは複数のロッド状部材が延在する部分ではないつま先部分またはかかと部分は、前記1つまたは複数のロッド状部材と整合可能なボアを含み、前記ロック機構は、所望の位置において1つまたは複数のロッド状部材を、その上に置かれた適当な数の部材によって固定するように設計され、これによって履物の所望の長さが達成される請求項29に記載の履物。
【請求項31】
セグメントがその幅より大きな長さを有し、履物は、前記幅と整合する少なくとも1つの貫通孔を有する少なくとも1つのセグメントを含む請求項16に記載の履物。
【請求項32】
セグメントがその幅より大きな長さを有し、履物は、前記幅と整合する少なくとも1つの貫通孔を有しさらに前記長さと整合する貫通孔も有する、少なくとも1つのセグメントを含む請求項16に記載の履物。
【請求項33】
つま先部分と、かかと部分と、履物の長さを調整するための機構とを含む、個人的に調整可能な履物であって、前記長さ調整機構は、前記つま先部分と前記かかと部分の間に位置付けられた1つまたは複数のセグメントを含み、前記セグメントは、これらをつま先部分とかかと部分の間に容易に位置付けることができ、つま先部分とかかと部分の間から容易に取り除くか、またはこれらを互いに離隔させるか互いに近づけることができ、所望の履物長さとなるようになっている履物。
【請求項34】
セグメントがその寸法の少なくとも1つの指標を含み、この寸法はセグメントが履物の中に組み込まれたときの履物の長さに沿って配向されている請求項33に記載の履物。
【請求項35】
セグメントが、1つまたは複数の他のボアに本質的に直角に配向された少なくとも1つのボアを含み、これによってセグメントは、前記1つまたは複数の他のボアの位置に対して4分の1回転した位置において、1つまたは複数のロッド状部材の上を滑り可能である請求項33に記載の履物。
【請求項36】
セグメントの少なくとも1つが、より小さな寸法に形を整えてもよいようになっている形式(a)の請求項33に記載の履物。
【請求項37】
複数のセグメントが非均質である形式(a)の請求項33に記載の履物。
【請求項38】
非均質性には、次のうちの少なくとも1つ、すなわち形状、色、サイズ、中にある1つまたは複数のボアの角度、織地、および材料に関する変化が含まれる請求項37に記載の履物。
【請求項39】
履物の長さを固定するための機構があり、前記機構には靴のサイズを指示するための指示印が付属している請求項15に記載の履物。
【請求項40】
つま先部分またはかかと部分のいずれかの少なくとも1つが、履物の長さを固定するための機構を露出するように構成されている請求項39に記載の履物。
【請求項41】
つま先部分から前記かかと部分に向かってその中に延在するか、もしくはその逆に延在する舌革と、つま先部分とかかと部分のいずれかの、舌革が延在する基ではない部分に配設された舌革受入れ箇所とをさらに含み、前記舌革受入れ箇所は前記舌革の前記係合部材との係合およびそれからの離脱を可能にするようになっており、これによって、前記舌革と舌革受入れ箇所が離れると、前記つま先部分と前記かかと部分は互いに近づいたり離れたりするように滑ることができ、これによって舌革と舌革受入れ箇所は係合されて履物を所望の長さで固定することができる請求項40に記載の履物。
【請求項42】
履物の長さを固定するための機構が、舌革の孔の舌革受入れ箇所における窪みとの整合を容易にする装置を含む請求項39に記載の履物。
【請求項43】
舌革の孔の舌革受入れ箇所における窪みとの整合を容易にする前記装置が、舌革および対応する舌革受入れ箇所における互いに対応する突出部を含む請求項42に記載の履物。
【請求項44】
舌革が舌革受入れ箇所における窪みに対応する突出部を含む、形式(b)または(c)いずれかの請求項15に記載の履物。
【請求項45】
1つまたは複数の突出部が、三角形、T形状、L形状、J形状、Y形状、錨形状、十字形状のいずれであってもよい輪郭を有する、形式(b)または(c)の請求項15に記載の履物。
【請求項46】
着用者の足を履物に保持するための少なくとも1つのつま先ストラップまたは足ストラップを含む請求項15に記載の履物。
【請求項47】
1つまたは複数のストラップを様々な位置で履物の靴底に取り付けることを可能にするための装置をさらに含む請求項46に記載の履物。
【請求項48】
つま先部分と、かかと部分と、それ自体の長さを調整するための機構とを有する個人的に調整可能な履物であって、(i)前記履物の長さに本質的に縦方向に整列し、前記つま先部分から前記かかと部分に向かってその中に延在し、または前記かかと部分から前記つま先部分に向かってその中に延在する、1つまたは複数のロッド状の部材と、(ii)前記1つまたは複数のロッド状の部材の上に、かつつま先部分とかかと部分の間に滑り式に配設され、この目的のために、1つまたは複数のロッド状部材を通すようにした少なくとも1つの貫通孔を有するセグメントと、(iii)かかと部分またはつま先部分の、1つまたは複数のロッド状部材が延在する部分ではない、いずれかの部分に配設されたロック機構とをさらに含み、1つまたは複数のロッド状部材が延在する部分ではない、つま先部分またはかかと部分は、前記1つまたは複数のロッド状部材と整合可能なボアを含み、前記ロック機構は、1つまたは複数のロッド状部材を、履物の所望の長さに対応する所定の箇所に、前記1つまたは複数のロッド状部材の上に位置付けられた適当な数のセグメントによって固定されるように設計されている、個人的に調整可能な履物。
【請求項49】
つま先部分と、かかと部分と、それ自体の長さを調整するための機構とを有する個人的に調整可能な履物であって、(i)前記つま先部分と前記かかと部分の中間における延伸可能かつ収縮可能なベロー状構造、および(ii)前記つま先部分から前記かかと部分に向かってその中に延在する、もしくは前記かかと部分から前記つま先部分に向かってその中に延在し、前記ベロー状構造を通過し、係合部材を有する舌革、および(iii)前記つま先部分と前記かかと部分のいずれかに配設された舌革受入れ箇所であって、前記舌革の前記係合部材との係合およびそれからの離脱を可能にするようになっており、これによって前記舌革と舌革受入れ箇所が離れると、前記つま先部分と前記かかと部分は互いに押されるか互いに引っ張り合うことができ、これによって舌革と舌革受入れ箇所は係合されて履物を所望の長さで固定することができる舌革受入れ箇所を含む、個人的に調整可能な履物。
【請求項50】
つま先部分と、かかと部分と、それ自体の長さを調整するための機構とを有する個人的に調整可能な履物であって、(i)つま先部分から、またかかと部分から延在する細長い突出部の中のチャネルに向かってこれに概して滑り式に結合する、またはこの逆になっている1つまたは複数の突出部と、(ii)つま先部分から、舌革が延在する基である部分ではないかかと部分に向かって、またはその逆に向かって延在し、舌革が延在する基ではない部分と同一平面にある舌革と、(iii)つま先部分またはかかと部分の、舌革が延在する部分ではないいずれかの部分に配設された舌革受入れ箇所であって、前記舌革の前記係合部材との係合および解除を可能にし、これによって、前記舌革と舌革受入れ箇所が解除されると、前記つま先部分と前記かかと部分を互いに向かってまたは互いに離れるように滑らせることができ、これに応じて前記舌革と舌革受入れ箇所を係合させて所望の長さで履物を固定することができる舌革受入れ箇所を含む、個人的に調整可能な履物。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図5G】
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【図5H】
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【図5I】
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【図5J】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18】
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【公表番号】特表2008−517699(P2008−517699A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−538611(P2007−538611)
【出願日】平成17年10月26日(2005.10.26)
【国際出願番号】PCT/IL2005/001117
【国際公開番号】WO2006/046241
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(506102259)パーフェクト フィット リミテッド ライアビリティ カンパニー (1)
【Fターム(参考)】