説明

偏光膜

【課題】偏光度が高い偏光膜を提供する。
【解決手段】本発明の変更膜は、偏光膜基材と、活性炭処理された染料とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、染料により染色された偏光膜に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶プロジェクター、プロジェクション用テレビ等の液晶表示装置や、カーナビゲーション等の車載用表示装置には、偏光膜が用いられている。このような偏光膜としては、例えば、合成反応終了後の反応液から塩析により取得したポリアゾ化合物をそのまま染料として使用して、延伸配向したポリビニルアルコールフィルムを染色したものが知られている(例えば、特許文献1(段落[0026])、特許文献2(段落[0092])、特許文献3(段落[0059])参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−171231号公報
【特許文献2】特開2004−51645号公報
【特許文献3】特開2001−240762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1〜3に記載されているような従来の偏光膜は、偏光度について必ずしも十分に満足できない場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の[1]〜[4]を提供するものである。
[1] 偏光膜基材と、活性炭処理された染料とを有する偏光膜。
[2] 前記活性炭処理が、水中で、染料と活性炭とを接触させる処理である[1]に記載の偏光膜。
[3] 前記染料が、ポリアゾ化合物を含む染料である[1]又は[2]に記載の偏光膜。
[4] [1]〜[3]のいずれかに記載の偏光膜を備えた液晶表示装置。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、偏光度が高い偏光膜が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の偏光膜は、偏光膜基材を染色する染料として、活性炭処理された染料を用いることを要旨とする。活性炭処理された染料を偏光膜に用いることにより、偏光度が優れた偏光膜が得られる。
【0008】
前記活性炭処理に使用される活性炭としては、特に限定されない。活性炭の原料としては、例えば、石炭等の炭化物;木材、おが屑、木炭、ヤシガラ、セルロース系繊維、合成樹脂等を炭化した物等が挙げられる。また、前記活性炭としては、前記原料をガス賦活して得られたもの、薬品賦活して得られたものも使用できる。
【0009】
前記活性炭の比表面積は、900m2/g以上が好ましく、より好ましくは1000m2/g以上、さらに好ましくは1100m2/g以上であり、3000m2/g以下が好ましく、より好ましくは2500m2/g以下、さらに好ましくは2000m2/g以下である。活性炭の比表面積が上記範囲内であれば、より高い偏光度を有する偏光膜が得られる。ここで、本発明において比表面積とは、BET法により求められる値である。
【0010】
前記活性炭の平均細孔直径は、1.0nm以上が好ましく、より好ましくは2.0nm以上、さらに好ましくは2.5nm以上であり、20nm以下が好ましく、より好ましくは18nm以下、さらに好ましくは15nm以下である。活性炭の平均細孔直径が上記範囲内であれば、より高い偏光度を有する偏光膜が得られる。ここで、本発明において平均細孔直径とは、BJH法により求められる値である。
【0011】
前記活性炭処理としては、例えば、水中で染料と活性炭とを接触させる方法、水と有機溶媒と混合させて活性炭とを接触させる方法等が挙げられる。これらの中でも、水中で染料と活性炭とを接触させる方法(以下、「湿式処理」と称する場合がある。)が好ましい。なお、活性炭処理は複数種類の染料を混合した後、この混合染料に対して処理を行ってもよい。
【0012】
前記湿式処理は、具体的には、水中に、染料と活性炭とを投入し、攪拌することにより行えばよい。なお、水に投入する順序は、染料と活性炭のどちらを先にしてもよい。染料を溶解させやすいことから、先に染料を水に溶解させて染料水溶液を調製し、この染料水溶液と活性炭とを合わせて攪拌することが好ましい。この場合、水の使用量は、染料1質量部に対して、20質量部以上が好ましく、より好ましくは25質量部以上、さらに好ましくは30質量部以上であり、100質量部以下が好ましく、より好ましくは80質量部以下、さらに好ましくは65質量部以下である。また、活性炭の使用量は、染料1質量部に対して、0.1質量部以上が好ましく、より好ましくは0.3質量部以上、さらに好ましくは0.5質量部以上であり、1.8質量部以下が好ましく、より好ましくは1.5質量部以下、さらに好ましくは1.3質量部以下である。
【0013】
湿式処理の場合、処理温度(液温)は、0℃以上が好ましく、より好ましくは10℃以上、さらに好ましくは20℃以上であり、50℃以下が好ましく、より好ましくは40℃以下、さらに好ましくは30℃以下である。また、処理時間(攪拌時間)は、0.1時間以上が好ましく、より好ましくは0.5時間以上、さらに好ましくは1時間以上であり、7時間以下が好ましく、より好ましくは5時間以下、さらに好ましくは3時間以下である。
【0014】
前記湿式処理を採用した場合、処理液をろ過して活性炭を除去した後、塩析によりろ液から染料を析出させ、ろ過して回収することができる。前記ろ過方法は特に限定されず、公知の方法を採用すればよい。塩析は、処理液に無機塩を加え、攪拌することにより行う。前記無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム等のアルカリ金属塩化物等が挙げられる。前記無機塩の使用量は、活性炭を除去したろ液100質量部に対して、0.5質量部以上が好ましく、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは5質量部以上であり、25質量部以下が好ましく、より好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは15質量部以下である。析出物のろ過は、公知の方法を採用すればよい。
【0015】
前記活性炭処理に供される染料としては、特に限定されず、従来公知の二色性染料を用いることができる。二色性染料は、光の吸収に異方性を有する。前記染料としては、水溶性染料が好ましい。水溶性染料であれば、活性炭処理として上述した湿式処理を適用することができ、容易に精製できる。前記水溶性染料としては、式(1)〜(4)で表されるアゾ化合物又はその塩、有機染料等が挙げられる。
【0016】
【化1】


[式(1)中、A1は、1〜3個のスルホ基を有するナフチル基を表す。R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。Xは、アミノ基又はヒドロキシ基を表す。]
【0017】
1で表される1〜3個のスルホ基を有するナフチル基としては、例えば、5−スルホ−2−ナフチル基、6−スルホ−2−ナフチル基、7−スルホ−2−ナフチル基、8−スルホ−2−ナフチル基、4−スルホ−1−ナフチル基、5−スルホ−1−ナフチル基、6−スルホ−1−ナフチル基、7−スルホ−1−ナフチル基等のスルホ基を1個有するナフチル基;1,5−ジスルホ−2−ナフチル基、6,8−ジスルホ−2−ナフチル基、4,8−ジスルホ−2−ナフチル基、5,7−ジスルホ−2−ナフチル基、3,6−ジスルホ−2−ナフチル基、3,6−ジスルホ−1−ナフチル基、4,6−ジスルホ−1−ナフチル基等のスルホ基を2個有するナフチル基;1,5,7−トリスルホ−2−ナフチル基、3,6,8−トリスルホ−2−ナフチル基、4,6,8−トリスルホ−2−ナフチル基等のスルホ基を3個有するナフチル基等が挙げられる。
【0018】
また、1〜3個のスルホ基を有するナフチル基は、さらに炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を有していてもよい。前記炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等の直鎖状アルキル基;i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基等の分岐状アルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基等の環状アルキル基が挙げられ、これらの中でもメチル基が好ましい。前記炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等の直鎖状アルコキシ基;i−プロポキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基等の分岐状アルコキシ基;シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基等の環状アルコキシ基が挙げられ、これらの中でもメトキシ基が好ましい。
【0019】
1としては、染色性の観点から、スルホ基を2個又は3個有するナフチル基が好ましく、1,5−ジスルホ−2−ナフチル基、6,8−ジスルホ−2−ナフチル基、4,8−ジスルホ−2−ナフチル基、5,7−ジスルホ−2−ナフチル基、3,6−ジスルホ−2−ナフチル基がより好ましい。
【0020】
1及びR2で表される、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基としては、前記A1で例示したものが挙げられる。R1及びR2としては、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、メトキシ基が好ましい。
【0021】
Xは、アミノ基又はヒドロキシ基を表す。Xの結合位置としては、カルボニル基に対してオルト位又はパラ位が好ましく、より好ましくはカルボニル基に対してパラ位である。
【0022】
【化2】


[式(2)中、A2は、スルホ基及びカルボキシル基から選ばれる1若しくは2個の基を有するフェニル基又は1〜3個のスルホ基を有するナフチル基を表す。R1〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。R7は、スルホ基、カルボキシ基又は炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基を表す。Dは、炭素数1〜4のアルカンジイル基、フェニレン基又は−CH=CH−を表す。E1及びE2は、それぞれ独立に、−NHCO−又は−N=N―を表す。Yは水素原子又はスルホ基を表す。m及びnは、それぞれ独立に、0又は1を表す。ただし、Dがフェニレン基を表す場合、nは1を表す。]
【0023】
2で表されるスルホ基及びカルボキシル基から選ばれる1若しくは2個の基を有するフェニル基としては、例えば、2−、3−又は4−スルホフェニル基、2−、3−又は4−カルボキシフェニル基、2,4−又は2,5−ジスルホフェニル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、2−カルボキシ−4−又は−5−スルホフェニル基等が挙げられる。また、前記フェニル基は、さらに炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を有していてもよい。このようなものとしては、例えば、2−又は3−メチル−4−スルホフェニル基等が挙げられる。これらのフェニル基の中でも、染色性の観点からは、スルホ基を有するフェニル基が好ましく、4−スルホフェニル基が特に好ましい。
【0024】
2で表される1〜3個のスルホ基を有するナフチル基としては、前記A1で例示したものが挙げられる。これらの中でも、染色性の観点からは、A2としては、スルホを2個又は3個有するナフチルが好ましく、1,5−、6,8−、4,8−、5,7−又は3,6−ジスルホ−2−ナフチル等のジスルホ−2−ナフチルが特に好ましい。
【0025】
1〜R6で表される炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基としては、前記A1で例示したものが挙げられる。R1〜R6としては、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基が好ましい。
【0026】
7で表される炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が挙げられる。R7としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基が好ましく、特にメトキシカルボニル基が好ましい。
Dで表される炭素数1〜4のアルカンジイル基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が挙げられる。Dとしては、メチレン基(−CH2−)、エチレン基が好ましく、特にエチレン基が好ましい
Yとしては、水素原子が好ましい。
【0027】
【化3】


[式(3)中、A3及びA4は、それぞれ独立に、スルホ基及びカルボキシル基から選ばれる1若しくは2個の基を有するフェニル基又は1〜3個のスルホ基を有するナフチル基を表す。R1〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。E3は、−NHCO−又は−N=N−を表す。]
【0028】
3及びA4で表されるスルホ基及びカルボキシル基から選ばれる1若しくは2個の基を有するフェニル基としては前記A2で例示したものが挙げられ、これらの中でもモノスルホフェニル基が好ましい。また、A3及びA4で表される1〜3個のスルホ基を有するナフチル基としては、前記A1で例示したものが挙げられ、これらの中でもジスルホナフチル基が好ましく、ジスルホ−2−ナフチル基が特に好ましい。
【0029】
1〜R6で表される炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基としては、前記A1で例示したものが挙げられ、これらの中でも、直鎖状又は分岐状アルキル基、直鎖状又は分岐状アルコキシ基が好ましい。R1〜R6は二色性の観点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、メトキシ基が好ましい。
【0030】
【化4】


[式(4)中、A5は、スルホ基及びカルボキシル基から選ばれる1若しくは2個の基を有するフェニル基又は1〜3個のスルホ基を有するナフチル基を表す。R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。E4は、−NH−、−NHCO−又は−N=N−を表す。Zは、フェニル基を表す。lは0又は1を表す。]
【0031】
5で表されるスルホ基及びカルボキシル基から選ばれる1若しくは2個の基を有するフェニル基としては前記A2で例示したものが挙げられ、これらの中でもモノスルホフェニル基が好ましい。また、A5で表される1〜3個のスルホ基を有するナフチル基としては、前記A1で例示したものが挙げられ、これらの中でもジスルホナフチル基が好ましく、ジスルホ−2−ナフチル基が特に好ましい。
【0032】
1〜R4で表される炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基としては、前記A1で例示したものが挙げられ、これらの中でも、直鎖状又は分岐状アルキル基、直鎖状又は分岐状アルコキシ基が好ましい。R1〜R4は二色性の観点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、メトキシ基が好ましい。
Zで表されるフェニル基は、ヒドロキシル基、アミノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基及びスルホ基から選ばれる1若しくは2個の基を有していてもよい。該フェニル基が有する炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基としては、前記A1で例示したものが挙げられる。Zとしては、フェニル基、4−アミノフェニル基、ヒドロキシフェニル基が好ましい。
【0033】
式(1)〜(4)で表されるアゾ化合物の塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ塩;エタノールアミン塩、アルキルアミン塩等の有機アミン塩;アンモニウム塩等が挙げられる。これらの中でも、偏光膜基材に含有しやすいことからナトリウム塩が好ましい。式(1)〜(4)で表されるアゾ化合物又はその塩については、特開2005−171231号公報、特開2004−51645号公報、特開2001−240762号公報を参考に製造することができる。
【0034】
式(1)で表されるアゾ化合物のナトリウム塩の具体例としては、式(I−1)〜(I−7)で表されるものが挙げられる。
【0035】
【化5】

【0036】
式(2)で表されるアゾ化合物のナトリウム塩の具体例としては、式(II−1)〜(II−23)で表されるものが挙げられる。
【0037】
【化6】

【0038】
【化7】

【0039】
【化8】

【0040】
【化9】

【0041】
式(3)で表されるアゾ化合物のナトリウム塩の具体例としては、式(IV−1)〜(IV−7)で表されるものが挙げられる。
【0042】
【化10】

【0043】
式(4)で表されるアゾ化合物のナトリウム塩の具体例としては、式(V−1)〜(V−4)、(VI−1)で表されるものが挙げられる。
【0044】
【化11】

【0045】
前記有機染料としては、カラー・インデックス・ジェネリック・ネーム(Color Index Generic Name)で表される以下のものが例示される。具体的には、例えば、シー・アイ・ダイレクト・イエロー12、シー・アイ・ダイレクト・イエロー28、シー・アイ・ダイレクト・イエロー44、シー・アイ・ダイレクト・オレンジ26、シー・アイ・ダイレクト・オレンジ39、シー・アイ・ダイレクト・オレンジ107、シー・アイ・ダイレクト・レッド2、シー・アイ・ダイレクト・レッド31、シー・アイ・ダイレクト・レッド79、シー・アイ・ダイレクト・レッド81、シー・アイ・ダイレクト・レッド117、シー・アイ・ダイレクト・レッド247等が挙げられる。これらの有機染料は、単独でも2種以上混合して用いてもよい。また、有機染料と式(1)〜(4)で表されるアゾ化合物又はその塩を併用してもよい。
【0046】
本発明において活性炭処理に供される染料としては、式(1)〜(3)で表されるアゾ化合物又はその塩が好ましい。なお、活性炭処理を施した染料を偏光膜基材に含有させて偏光膜とする場合は、色相を補正し、偏光性能を向上させるために、複数の染料を併用してもよい。偏光膜に用いられる染料として、二色性の高いもの、さらに耐光性に優れるものを選択することにより、液晶プロジェクター用途に適した偏光膜とすることができる。
【0047】
また、本発明の偏光膜は、前記活性炭処理された染料に加えて、活性炭処理されていない染料を含んでいてもよい。活性炭処理されていない染料としては、上記式(1)〜(4)で表されるアゾ化合物又はその塩、有機染料等が挙げられる。活性炭処理されていない染料を含ませる場合、その含有量は、活性炭処理された染料1質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、0.2質量部以下が好ましく、より好ましくは0.1質量部以下、さらに好ましくは0.05質量部以下である。
【0048】
前記偏光膜基材の材質としては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン/酢酸ビニル(EVA)樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。ここで、ポリビニルアルコール系樹脂としては、例えば、ポリ酢酸ビニルの部分又は完全ケン化物(ポリビニルアルコール);酢酸ビニルと他の共重合可能な単量体(例えば、エチレンやプロピレン等のオレフィン類;クロトン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸類;不飽和スルホン酸類;ビニルエーテル類等)との共重合体のケン化物(例えば、ケン化EVA樹脂等);ポリビニルアルコールをアルデヒド化合物で変性したポリビニルアセタール(例えば、ポリビニルホルマール等)が挙げられる。これらの中でも、偏光膜基材の材質としては、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましく、特に染料の吸着性及び配向性の点からポリビニルアルコールが好適である。
【0049】
前記偏光膜基材の厚さは、所望とする強度等に応じて適宜に調節すればよいが、10μm以上が好ましく、より好ましくは20μm以上、さらに好ましくは50μm以上であり、300μm以下が好ましく、より好ましくは200μm以下、さらに好ましくは100μm以下である。前記偏光膜基材は、配向処理が施されていることが好ましい。配向処理としては、延伸処理、ラビング処理等の機械的配向処理、光配向処理等の化学的配向処理等が挙げられる。
【0050】
本発明の偏光膜は、染料を含有する染料水溶液に偏光膜基材を浸漬することで作製できる。前記染料水溶液中の染料含有量は、0.0001質量%以上が好ましく、より好ましくは0.001質量%以上、さらに好ましくは0.01質量%以上であり、10重量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下である。また、前記染料水溶液には、染色助剤を添加してもよい。染色助剤としては、例えば、芒硝(Na2SO4・10H2O)が挙げられる。染料水溶液中の染色助剤含有量は0.05質量%以上が好ましく、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは0.15質量%以上であり、10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下である。前記染料水溶液に偏光膜基材を浸漬する際の液温は、40℃以上が好ましく、より好ましくは50℃以上、さらに好ましくは60℃以上であり、80℃以下が好ましく、より好ましくは75℃以下、さらに好ましくは72℃以下である。
【0051】
染料の配向は、染色前の偏光膜基材又は染色後の偏光膜基材を延伸することによって行うことができる。延伸する方法としては、例えば湿式法や乾式法等が挙げられる。
【0052】
染色後の偏光膜は、光線透過率、偏光度及び耐光性を向上させる目的で、ホウ酸処理等の後処理を施してもよい。ホウ酸処理は、偏光膜をホウ酸水溶液に浸漬することで行う。
ホウ酸処理は、偏光膜基材の種類や染料の種類によって適宜調製すればよい。ホウ酸水溶液中のホウ酸濃度は、1質量%以上が好ましく、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上であり、15質量%以下が好ましく、より好ましくは13質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。ホウ酸水溶液の液温は、30℃以上が好ましく、より好ましくは40℃以上、さらに好ましくは50℃以上であり、85℃以下が好ましく、より好ましくは83℃以下、さらに好ましくは80℃以下である。更に必要に応じて、カチオン系高分子化合物を含む水溶液でフィックス処理を併せて行ってもよい。
【0053】
染色後、ホウ酸処理後、又はフィックス処理後の偏光膜は、水溶液から取り出した後、水で洗浄することが好ましい。洗浄に用いる水の温度は、10℃以上が好ましく、より好ましくは15℃以上であり、40℃以下が好ましく、より好ましくは30℃以下である。水洗後の偏光膜は乾燥することが好ましい。乾燥方法としては、例えば自然乾燥、通風乾燥、減圧乾燥等の方法が挙げられる。乾燥温度は、10℃以上が好ましく、より好ましくは25℃以上であり、80℃以下が好ましく、より好ましくは70℃以下である。また乾燥時間は、5秒間以上が好ましく、より好ましくは10秒間以上であり、60分間以下が好ましく、より好ましくは30分間以下である。乾燥温度及び乾燥時間が上記範囲内であれば、偏光膜基材に悪影響を与えることなく、乾燥することができる。
【0054】
本発明の偏光膜は、その片面又は両面に、光学的透明性及び機械的強度に優れる保護膜を貼合して、偏光板とすることができる。保護膜を形成する材料は、従来から使用されているものを使用でき、例えば、セルロースアセテート系フィルム、アクリル系フィルム、四フッ化エチレン/六フッ化プロピレン共重合体等のフッ素樹脂系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリオレフィン系フィルム、ポリアミド系フィルム等が挙げられる。
【0055】
本発明の偏光膜は、さまざまな表示装置に用いることができる。表示装置とは、表示素子を有する装置であり、発光源として発光素子又は発光装置を含む。表示装置としては、例えば、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、無機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、電子放出表示装置(例えば電場放出表示装置(FED)、表面電界放出表示装置(SED))、電子ペーパー(電子インクや電気泳動素子を用いた表示装置)、プラズマ表示装置、投射型表示装置(例えばグレーティングライトバルブ(GLV)表示装置、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を有する表示装置)、圧電セラミックディスプレイ等が挙げられる。液晶表示装置としては透過型液晶表示装置、半透過型液晶表示装置、反射型液晶表示装置、直視型液晶表示装置、投写型液晶表示装置等が挙げられる。上記の表示装置は、2次元画像を表示する表示装置であってもよいし、3次元画像を表示する立体表示装置であってもよい。
【実施例】
【0056】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合しうる範囲で適宜変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。例中の「%」及び「部」は、特記がない限り、質量%及び質量部である。
【0057】
[評価方法]
偏光膜の最大吸収波長(λmax)
偏光膜に、振動方向が偏光膜基材の延伸方向(吸収軸方向)に平行な直線偏光を照射し、分光光度計(島津製作所製、「UV−2450」)を用いて、各波長における透過率を測定した。測定結果から、最も透過率が最小となる波長をλmaxとした。
【0058】
偏光度
偏光膜について、波長がλmaxの直線偏光を照射し、偏光膜基材の延伸方向に直交する方向(透過軸方向)の透過率(T1)、偏光膜基材の延伸方向(吸収軸方向)の透過率(T2)を、分光光度計(島津製作所製、「UV−2450」)を用いて測定した。測定結果より、下式を用いて偏光度を求めた。
単体透過率(%)=T1+T2
偏光度(%)={(T1−T2)/(T1+T2)}1/2
【0059】
[染料の精製]
1.化合物(I−1(1))
式(I−1)で表される化合物11.8部を、水400部に溶解させ、染料溶解液(s1)を作製した。染料溶解液(s1)に活性炭(和光純薬社製、比表面積1200m2/g、平均細孔直径2.8nm)7部を加え、25℃で2時間攪拌した。その後、ろ過を行い、染料ろ液(t1)を360部得た。染料ろ液(t1)に、塩(NaCl)を36部加え、30℃で2時間攪拌し、塩析を行った。その後、ろ過を行い、ろ取物を80℃で24時間乾燥させて、化合物(I−1)を活性炭処理した化合物(I−1(1))を9.4部得た。
【0060】
【化12】

【0061】
2.化合物(II−1(1))
式(II−1)で表される化合物9.1部を、水500部に溶解させ、染料溶解液(s2)を作製した。染料溶解液(s2)に活性炭(和光純薬社製、比表面積1200m2/g、平均細孔直径2.8nm)7部を加え、室温(25℃)で2時間攪拌した。その後、ろ過を行い、染料ろ液(t2)を450部得た。染料ろ液(t2)に、塩(NaCl)を45部加え、30℃で2時間攪拌し、塩析を行った。その後、ろ過を行い、ろ取物を80℃で24時間乾燥させて、化合物(II−1)を活性炭処理した化合物(II−1(1))を7.2部得た。
【0062】
【化13】

【0063】
3.化合物(III−1(1))
式(III−1)で表される化合物(C.I.ダイレクトオレンジ39)10.4部を、水500部に溶解させ、染料溶解液(s3)を作製した。染料溶解液(s3)に活性炭(和光純薬社製、比表面積1200m2/g、平均細孔直径2.8nm)8部を加え、室温(25℃)で2時間攪拌した。その後、ろ過を行い、染料ろ液(t3)を450部得た。染料ろ液(t3)に、塩(NaCl)を45部加え、30℃で2時間攪拌し、塩析を行った。その後、ろ過を行い、ろ取物を80℃で24時間乾燥させ、化合物(II−1)を活性炭処理した化合物(III−1(1))を8.2部得た。
【0064】
【化14】

【0065】
4.化合物(IV−1(1))
式(IV−1)で表される化合物11.1部を、水500部に溶解させ、染料溶解液(s4)を作製した。染料溶解液(s4)に活性炭(和光純薬社製、比表面積1200m2/g、平均細孔直径2.8nm)7部を加え、室温(25℃)で2時間攪拌した。その後、ろ過を行い、染料ろ液(t4)を450部得た。染料ろ液(t4)に、塩(NaCl)を45部加え、30℃で2時間攪拌し、塩析を行った。その後、ろ過を行い、ろ取物を80℃で24時間乾燥させ、化合物(IV−1)を活性炭処理した化合物(IV−1(1))を9.5部得た。
【0066】
【化15】

【0067】
5.化合物(V−1(1))
式(V−1)で表される化合物7.1部を、水400部に溶解させ、染料溶解液(s5)を作製した。染料溶解液(s5)に活性炭(和光純薬社製、比表面積1200m2/g、平均細孔直径2.8nm)8部を加え、室温(25℃)で2時間攪拌した。その後、ろ過を行い、染料ろ液(t5)を350部得た。染料ろ液(t5)に、塩(NaCl)を35部加え、30℃で2時間攪拌し、塩析を行った。その後、ろ過を行い、ろ取物を80℃で24時間乾燥させ、化合物(V−1)を活性炭処理した化合物(V−1(1))を5.4部得た。
【0068】
【化16】

【0069】
6.化合物(VI−1(1))
式(VI−1)で表される化合物6.5部を、水400部に溶解させ、染料溶解液(s6)を作製した。染料溶解液(s6)に活性炭(和光純薬社製、比表面積1200m2/g、平均細孔直径2.8nm)8部を加え、室温(25℃)で2時間攪拌した。その後、ろ過を行い、染料ろ液(t6)を350部得た。染料ろ液(t6)に、塩(NaCl)を35部加え、30℃で2時間攪拌し、塩析を行った。その後、ろ過を行い、ろ取物を80℃で24時間乾燥させ、化合物(VI−1)を活性炭処理した化合物(VI−1(1))を5.0部得た。
【0070】
【化17】

【0071】
[偏光膜の作製]
実施例1
化合物(I−1(1))を0.025%、芒硝(染色助剤)を0.2%含有する染料水溶液(u1)を調製した。次に、厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルム(クラレ社製、「クラレビニロン#7500」)を縦一軸に5倍延伸して、偏光膜基材とした。このポリビニルアルコールフィルムを緊張状態に保ったまま、前記染料水溶液(液温70℃)に3分間浸漬した。次に、7.5%ホウ酸水溶液(液温78℃)に5分間浸漬後、取出し、水(液温20℃)で20秒間洗浄し、50℃で1分間乾燥させて偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは610nmであった。この偏光膜の610nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.85%と高い偏光度を示した。
【0072】
比較例1
染料水溶液(u1)に用いた化合物(I−1(1))を、化合物(I−1)に代えた以外は実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは610nmであった。この偏光膜の610nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.80%にとどまった。
【0073】
実施例2
化合物(II−1(1))を0.025%、芒硝(染色助剤)を0.2%含有する染料水溶液(u2)を調製した。次に、染料水溶液(u1)を染料水溶液(u2)に代えたこと以外は実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは550nmであった。この偏光膜の550nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.92%と高い偏光度を示した。
【0074】
比較例2
染料水溶液(u2)に用いた化合物(II−1(1))を、化合物(II−1)に代えた以外は、実施例2と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは550nmであった。この偏光膜の550nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.85%にとどまった。
【0075】
実施例3
化合物(II−1(1))を0.025%、化合物(III−1(1))を0.005%、芒硝(染色助剤)を0.2%含有する染料水溶液(u3)を調製した。次に、染料水溶液(u1)を染料水溶液(u3)に代えたこと以外は実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは550nmであった。この偏光膜の550nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.70%と高い偏光度を示した。
【0076】
比較例3
染料水溶液(u3)に用いた、化合物(II−1(1))を化合物(II−1)に代え、化合物(III−1(1))を化合物(III−1)に代えた以外は、実施例3と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは550nmであった。この偏光膜の550nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.65%にとどまった。
【0077】
実施例4
化合物(IV−1(1))を0.025%、芒硝(染色助剤)を0.2%含有する染料水溶液(u4)を調製した。次に、染料水溶液(u1)を染料水溶液(u4)に代えたこと以外は実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは440nmであった。この偏光膜の440nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.85%と高い偏光度を示した。
【0078】
比較例4
染料水溶液(u4)に用いた、化合物(IV−1(1))を、化合物(IV−1)に代えた以外は、実施例4と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは440nmであった。この偏光膜の440nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.83%にとどまった。
【0079】
実施例5
化合物(IV−1(1))を0.025%、化合物(V−1(1))を0.005%、芒硝(染色助剤)を0.2%含有する染料水溶液(u5)を調製した。次に、染料水溶液(u1)を染料水溶液(u5)に代えたこと以外は実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは440nmであった。この偏光膜の440nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.64%と高い偏光度を示した。
【0080】
比較例5
染料水溶液(u5)に用いた、化合物(IV−1(1))を化合物(IV−1)に代え、化合物(V−1(1))を、化合物(V−1)に、それぞれ代えた以外は、実施例5と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは440nmであった。この偏光膜の440nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.60%にとどまった。
【0081】
実施例6
化合物(III−1(1))を0.025%、芒硝(染色助剤)を0.2%含有する染料水溶液(u6)を調製した。次に、染料水溶液(u1)を染料水溶液(u6)に代えたこと以外は実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは440nmであった。この偏光膜の440nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.68%と高い偏光度を示した。
【0082】
比較例6
染料水溶液(u6)に用いた、化合物(III−1(1))を化合物(III−1)に代えた以外は、実施例6と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは440nmであった。この偏光膜の440nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.64%にとどまった。
【0083】
実施例7
化合物(III−1(1))を0.025%、化合物(V−1(1))を0.005%、芒硝(染色助剤)を0.2%含有する染料水溶液(u7)を調製した。次に、染料水溶液(u1)を染料水溶液(u7)に代えたこと以外は実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは440nmであった。この偏光膜の440nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.35%と高い偏光度を示した。
【0084】
比較例7
染料水溶液(u7)に用いた、化合物(III−1(1))を化合物(III−1)に代え、化合物(V−1(1))を化合物(V−1)に、それぞれ代えた以外は、実施例7と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは440nmであった。この偏光膜の440nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.30%にとどまった。
【0085】
実施例8
化合物(III−1(1))を0.025%、化合物(VI−1(1))を0.005%、芒硝(染色助剤)を0.2%含有する染料水溶液(u8)を調製した。次に、染料水溶液(u1)を染料水溶液(u8)に代えたこと以外は実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは440nmであった。この偏光膜の440nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.30%と高い偏光度を示した。
【0086】
比較例8
染料水溶液(u8)に用いた、化合物(III−1(1))を化合物(III−1)に代え、化合物(VI−1(1))を化合物(VI−1)に、それぞれ代えた以外は、実施例8と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜のλmaxは440nmであった。この偏光膜の440nmでの偏光度を測定した結果、単体透過率43%における偏光度は99.20%にとどまった。
【0087】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明の偏光膜は、偏光度が高い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
偏光膜基材と、活性炭処理された染料とを有する偏光膜。
【請求項2】
前記活性炭処理が、水中で、染料と活性炭とを接触させる処理である請求項1に記載の偏光膜。
【請求項3】
前記染料が、ポリアゾ化合物を含む染料である請求項1又は2に記載の偏光膜。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏光膜を備えた液晶表示装置。

【公開番号】特開2012−189649(P2012−189649A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−50839(P2011−50839)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】