健康な心身創造のためのアドバイス方法
【課題】 健康な心身を創造するためのアドバイス方法を提案する。
【解決手段】 各種サブシステムを有する健康な心身創造システムを利用した、第一〜第三のステップ、さらには第四〜第五、あるいはさらに第六〜第七のステップからなる健康な心身を創造するためのアドバイス方法である。第一のステップでは、科学的根拠である血液像に基づいて各人の心身の状態・生活状態を提示する。また、第二のステップでは、心身の対話能力について自己評価する。第三のステップでは、心身の対話能力と血液像との関係を自ら理解させ、健康な心身創造のために生活変容を促す。第四と第五のステップでは、現在の生活の質について自己評価し、生活の質と血液像と関係を自ら理解させる。第六と第七のステップでは、自己評価により現実又は本当の自分のエゴグラムをもとめ、現実の自分の生活と本当の自分の生活を想定比較して、健康な心身創造のめに各人に生活変容の必要性を理解させる。第一〜第七のステップは所定の期間ごとに繰り返すことが好ましい。
【解決手段】 各種サブシステムを有する健康な心身創造システムを利用した、第一〜第三のステップ、さらには第四〜第五、あるいはさらに第六〜第七のステップからなる健康な心身を創造するためのアドバイス方法である。第一のステップでは、科学的根拠である血液像に基づいて各人の心身の状態・生活状態を提示する。また、第二のステップでは、心身の対話能力について自己評価する。第三のステップでは、心身の対話能力と血液像との関係を自ら理解させ、健康な心身創造のために生活変容を促す。第四と第五のステップでは、現在の生活の質について自己評価し、生活の質と血液像と関係を自ら理解させる。第六と第七のステップでは、自己評価により現実又は本当の自分のエゴグラムをもとめ、現実の自分の生活と本当の自分の生活を想定比較して、健康な心身創造のめに各人に生活変容の必要性を理解させる。第一〜第七のステップは所定の期間ごとに繰り返すことが好ましい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータを利用し、健康な心身を創造するためのアドバイスを行う方法に係り、とくに「いのちの働き」を積極的に利用した、健康な心身を創造するためのアドバイスを行う方法に関する。
【背景技術】
【0002】
むかしから、人類は、健康で幸せな生活を求め続けてきた。近年、先進国においては、医学・医療の進歩により感染性疾患等の多くの疾患が克服され、人々の寿命が長寿命化し、高齢化社会となりつつある。とくに、このような高齢化社会においては、健康管理、健康維持、健康増進に対する認識が一段と高くなっている。例えば、最近増加している生活習慣病では、生活習慣を改善すれば、病を回避したりあるいは進行を遅らせることが可能であると言われている。最近、生活習慣病を予防する、あるいは若々しさを維持する観点から、例えば、厚生労働省から、(1)適正な睡眠時間、(2)禁煙、(3)適正体重の維持、(4)過度の飲酒の禁止、(5)定期的なかなり激しい運動の奨励、(6)毎日朝食を食べること、(7)間食をしないこと、の7つの生活習慣を守ることが奨められている。
【0003】
しかし、疾患についての自覚症状のない状態で生活習慣を改善することは、個人の知識のみでは、なかなか具体的指針が得にくいのが実情である。多くの人は、疾病の早期発見あるいは予防を目的として病院等の医療の専門家の診断やアドバイスを受けたり、あるいはさらにはスポーツクラブ等の施設を利用して自身の健康管理、健康維持、健康増進に努めている。しかし、多くの人は、主体的に行動を変容することができにくい意識状態となっている場合が多いという指摘もある。
【0004】
また、専門家の診断やアドバイスを受けるためには、それなりの時間を要するうえ、十分に満足できるアドバイスを得られない場合があるということが指摘されていた。また、アドバイスを提供する側からも、十分に満足できるアドバイスを与えられない場合が多いという問題が指摘されていた。また、専門家の診断やアドバイスを受けても必ずしも、健康な心身の創造に結びつかない場合があるという指摘もある。
【0005】
このような問題に対し、例えば特許文献1には、生活問診シート、血液を保存するキットおよび採血針を利用者に郵送し、利用者の回答が記入された問診シート、利用者の血液が滴下されたキットおよび採血針が返送されると、血液の検査結果と問診の回答を病態解析エキスパートシステムに入力し、入力されたデータとデータベースに蓄積された知識に基づき利用者へのアドバイスを作成する、健康アドバイス方法が提案されている。特許文献1に記載された方法によれば、病院等の施設に行くことなしに、診断結果とアドバイスが得られ、利用者の時間的制約を緩和することができるとともに、アドバイス提供者も十分なアドバイスを多くの利用者に提供できるという利点があるとしている。
【特許文献1】特開2001―229294号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、依然として身体各部の病患や機能・形態の維持についての個別でかつ一方的な診断・アドバイスに留まっており、これのみでは、必ずしも各人に応じた健康で幸せな生活を達成できない場合があるという問題があった。
本発明は、上記したような従来技術の問題を解決し、各人に応じた健康で幸せな生活を達成できる、健康な心身を創造するためのアドバイス方法を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記した課題を達成するために、生命体の基本的な作用、すなわち生命体の機能と形態について鋭意考究した。そして、生命体は、細胞内の機能と形態を健全に維持し続けようとする働き(以下、「いのち−2」ともいう)と、同時に外界と対話をする働き(以下、「いのち−1」ともいう)、の二つの働きから成り立っていることに思い至った。生命体は、この二つの働きにより、時々刻々、新しく創り変えられ変化し続けて、健全に維持されるように構成されている。
【0008】
本発明者は、この「いのち−1」と「いのち−2」の、二つの働きの存在を意識して生活してはじめて、さらにはこの二つの働きがともに働くように、積極的に育てかつ高めてはじめて、健康な心身を創造でき、各人に応じた健康で幸せな生活が達成できるということを知見した。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。
【0009】
すなわち、本発明の要旨はつぎのとおりである。
(1)血液像評価サブシステム、心身の対話力自己評価サブシステム、血液像と心身の対話力の関係評価サブシステム、生活状態把握・評価サブシステム、血液像と生活状態の関係評価サブシステム、および自己性格行動特性評価サブシステムからなる健康な心身創造システムを利用した健康な心身を創造するためのアドバイス方法であって、
前記血液像評価サブシステムの血液像作成手段を利用し、検診対象者から採血した血液について凝固血像および/または血球像からなる血液像を撮像し、該撮像した血液像を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該撮像した血液像について各種測定項目を測定し、該測定した結果を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、前記血液像評価サブシステムの血液像データベースから蓄えられた各種血液像を検索・抽出し、該入力された血液像と対比するステップと、該対比により得られた情報と前記測定した結果と、あるいはさらに前記血液像所見データベースに蓄えられた所見情報とを参照して前記検診対象者の健康状態・生活状態を評価し、血液像評価表を作成し、作成された該血液像評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを順次行い、該血液像評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第一のステップと、
前記心身の対話力自己評価サブシステムを利用して、該心身の対話力自己評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した心身の対話力自己評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該心身の対話力自己評価用帳票の各問診事項に対し検診者の自己評価により回答し、該回答した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納するステップと、該回答の情報と、あるいはさらに該回答の情報と関連して心身の対話力評価所見データベースに蓄えられた心身の対話力評価所見情報を検索し、抽出し、該回答の情報とを対比し、検診対象者の心身の対話力を把握し評価して、心身の対話力把握・評価表を作成し、作成された該心身の対話力把握・評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該心身の対話力把握・評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第二のステップと、
さらに前記血液像と心身の対話力の関係評価サブシステムを利用して、該血液像と心身の対話力の関係評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した血液像と心身の対話力の関係評価用帳票を出力手段により出力するステップと、前記第一のステップで検診対象者にフィードバックされた前記血液像評価表と前記第二のステップで検診対象者にフィードバックされた前記心身の対話力把握・評価表とに基づいて、出力された該血液像と心身の対話力の関係評価用帳票の各問診事項に対する検診対象者の意識を自己評価し、該自己評価した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納するステップとからなる第三のステップと、
を行う一連の手順からなることを特徴とする健康な心身創造のためのアドバイス方法。
(2)(1)において、前記第三のステップに引き続いて、さらに、
前記生活状態把握・評価サブシステムを利用して、該生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した生活状態把握・評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該生活状態把握・評価用帳票の各問診事項に対する検診者の自己評価による回答を回答の情報として入力手段により入力し、現実の生活状態を把握・評価する現実の生活状態把握・評価表を作成し、該現実の生活状態把握・評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、一方、前記生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した理想の生活把握用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該理想の生活把握用帳票の各問診事項に対する理想の生活についての自己評価による回答を入力手段により入力し、理想の生活を把握する理想の生活把握表を作成し、該理想の生活把握表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該現実の生活状態把握・評価表と該理想の生活把握表とを対比し、現実と理想の生活の対比表を作成し、該対比表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを行い、該対比表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第四のステップと、
さらに前記血液像と生活状態との関係評価サブシステムを利用して、該血液像と生活状態との関係評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した血液像と生活状態との関係評価用帳票を出力手段により出力するステップと、前記第一のステップで検診対象者にフィードバックされた前記血液像評価表と前記第四のステップで検診対象者にフィードバックされた前記現実と理想の生活の対比表とに基づいて、出力された該血液像と生活状態との関係評価用帳票の各問診事項に対して検診対象者が自己評価し、該自己評価した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納するステップと、該回答の情報と、あるいはさらに該回答の情報に関連して血液像と生活状態との関係評価所見データベースに蓄えられた血液像と生活状態との関係評価所見情報を検索し、抽出して該回答の情報と対比し、血液像と生活状態との関係評価表を作成し、作成された該血液像と生活状態との関係評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを行い、該血液像と生活状態との関係評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第五のステップと、
を行う一連の手順からなることを特徴とするアドバイス方法。
(3)(2)において、前記第五のステップに引き続いて、さらに
前記自己性格行動特性評価サブシステムを利用して、前記自己性格行動特性評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した自己性格行動特性評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該自己性格行動特性評価用帳票にしたがって自己評価により検診対象者の各種状態での心のエネルギー状態を得て、該得られた各種状態での検診対象者の心のエネルギー状態を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該入力された各種状態での心のエネルギー状態から前記検診対象者の各種状態でのエゴグラムを作図するステップと、エゴグラムデータベースから蓄えられた各種エゴグラムを抽出し、該作図されたエゴグラムとを対比するステップとを順次行い、あるいはさらに、エゴグラム所見データベースに蓄えられたエゴグラム所見情報を抽出し、該エゴグラム所見情報と、前記対比により得られた情報とを参照して前記検診対象者の各種状態でのエゴグラム評価表を作成し、入力手段により入力し記憶手段に格納するステップを行い、該エゴグラムおよび/またはエゴグラム評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第六のステップと、
前記生活状態把握・評価サブシステムを利用して、該生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースから前記生活状態把握・評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該生活状態把握・評価用帳票に記載された問診事項にしたがって、前記第六のステップで得られた前記各種状態での心のエネルギー状態で生活した場合に想定される生活状態を検診対象者の自己評価で回答し、該回答の結果を回答の情報として入力手段で入力し記憶手段に格納するステップと、該回答の情報から、前記各種状態での心のエネルギー状態で生活した場合に想定される生活状態を把握し生活状態把握対比表を作成して、作成した該生活状態把握対比表を入力手段で入力し記憶手段に格納するステップとを行い、該生活状態把握表を出力手段により出力して検診対象者にフィードバックする第七のステップと、
を行う一連の手順からなることを特徴とするアドバイス方法。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記一連の手順を、所定の期間ごとに繰り返すことを特徴とするアドバイス方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、健康な心身を創造するための各人に合った生活変容についての情報が科学的根拠に基づいて容易に得られ、二つのいのちの働きを意識し、さらにこの二つのいのちの働きを育て、高めることができるようになり、検診対象者各人の健康な心身の創造に大きく貢献するという効果を奏する。また、本発明によれば、各人に応じた健康で幸せな生活を容易に達成できるという効果もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、血液像評価サブシステム、心身の対話力自己評価サブシステム、血液像と心身の対話力の関係評価サブシステム、生活状態把握・評価サブシステム、血液像と生活状態の関係評価サブシステム、および自己性格行動特性評価サブシステムからなる健康な心身創造システムを利用した健康な心身を創造するためのアドバイス方法である。本発明は、血液像評価サブシステムおよび心身の対話力自己評価サブシステムの2種のサブシステムを併用して、あるいはさらに血液像と心身の対話力との関係評価サブシステム、あるいはさらに生活状態把握・評価サブシステム、あるいはさらに血液像と生活状態の関係評価サブシステム、あるいはさらに自己性格行動特性評価サブシステムを加えた6種のサブシステムを併用して、検診対象者にアドバイスすることに特徴がある。この2種ないし6種のサブシステムを組み合わせて利用することによりはじめて、科学的根拠に基づいて二つのいのちの働きを意識でき、さらに二つのいのちの働きを育て、高めることができ、主体的に自分で自分にあった健康的生活を創造できるようになる。
【0012】
血液像評価サブシステムは、図1に示すように、血液像作成手段と、血液像データベースと、血液像所見データベースと、コンピュータへの入出力手段および記憶手段とを備え、記憶手段に格納された血液像評価サブプログラムにより、コンピュータの制御部で検診対象者の血液像の把握・評価を実行する。
血液像作成手段は、検診対象者から血液を採取するための、採血針と採血容器とからなる採血キットと、採血容器から採血した血液を滴下し凝固させるための凝固血形成用ホルダー(スライドガラス)と該凝固した血液像(凝固血像)を撮像するための凝固血像撮影装置と、採血容器から採血した血液を滴下され、赤血球、白血球等の血球像を観察可能とする血球像観察用ホルダー(スライドガラス)と、該血球像観察用ホルダーに保持された血球を観察し血球像を撮像する血球像撮影装置と、から構成される。なお、凝固血像撮影装置としては、明視野顕微鏡が、血球像撮影装置は暗視野顕微鏡が例示できる。
【0013】
上記した構成の血液像作成手段を用いて、検診対象者から採取した血液について、凝固血像および/または血球像を撮像する。得られた血液像は、例えばスキャナー等の入力手段により入力され記憶手段に格納される。
凝固血像および血球像はいずれも、検診対象者の心身の状態や生活状態と関係しており、心身の状態や、生活の質、人間関係、各人の意識等の変化につれてダイナミックに揺れ動く。本発明では、このような凝固血像および/または血球像を科学的根拠として、検診対象者に検診時の各自の心身の状態および生活の状態を理解させるために利用する。
血球像においては、赤血球の形や、重なり等の存在状態から、検診対象者の活力(「いのちの元気さ」)を、また赤血球の形や、白血球の大きさから、検診対象者の心身の適応状態(以下、「心身の適応不全度」ともいう)を、また血小板の大きさから、検診対象者の生活および心身の適応能力を、また、プロチッドの数から、心身の適応能力を、把握、評価することができる。本発明では、図3に示すように、得られた血球像から、赤血球の形や重なりの状態、白血球、血小板の大きさ、プロチッドの数を調査、測定する。得られた結果は、測定結果として入力手段により入力され記憶手段に格納される。
また、本発明では、得られた凝固血像について、凝固血の全体模様および凝固形態を調査、測定する。得られた結果は、測定結果として入力手段により入力され記憶手段に格納される。
本発明では、凝固血像を図4に示すように、内層、中間層および外層の三つの領域に区分けし、各領域の凝固形態から、身体各器官の機能の減弱化や疲れ等の情報を得る。凝固血の内層からは胃、腸等の消化器系や子宮、前立腺等の生殖器系等の内胚葉からの情報が、凝固血の中間層からは心臓、肝臓、膵臓、リンパ系等の循環系や骨、筋肉などの中胚葉からの情報が、凝固血の外層からは脳、皮膚、首肩等の外胚葉からの情報が得られる。また、凝固血の全体模様は、生活の質、人間関係等の生活状態と関係してダイナミックに変化する。例えば、不安、睡眠障害、運動、食事などと関係してストレス度が変化し活性酸素量が変化することにより、凝固血の全体模様が変化する。
本発明では、凝固血の特定の領域に黒い像の存在が認められる場合には、該当する領域の身体各器官の機能に減弱化や疲れがあると判断する。また、凝固血の全体模様から心身のストレス度を把握する。
血液像データベースには、典型的な各種の凝固血像および/または血球像が分類され、検索・照合および出力可能に格納される。
血液像所見データベースには、分類された典型的な各種の凝固血液像および血球像に適合する、心身の状態、生活状態についての説明、および心身の状態、生活状態を改善するためのアドバイス等の所見情報が検索、出力可能に格納される。
第一のステップでは、図2に示すように、血液像評価サブシステムを利用し、検診対象者から採血した血液について凝固血像および/または血球像からなる血液像を撮像し、該撮像した血液像を、例えばスキャナー等の入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該撮像した血液像について各種測定項目を測定し、該測定した結果を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、血液像データベースから該血液像データベースに蓄えられた各種血液像を抽出し、該入力された血液像と対比するステップと、該対比により得られた情報と前記測定した結果と、参照情報として血液像所見データベースに蓄えられた血液像所見情報を検索し抽出して得られた血液像所見情報とから、予め定められた形式で血液像から前記検診対象者の心身の状態・生活状態を推定し、評価して、コメント付きの血液像評価表を作成し、該血液像評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを順次行い、該血液像評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする。血液像評価表の一例を図3に示す。
【0014】
血液像には検診対象者各人の食生活、生活態度、意識や人間関係が明瞭に反映されており、しかも血液像は日に日に変化している。出力された血液像評価表および血液像を、検診対象者にフィードバックすることにより、科学的根拠として映像をとおして、現在の各人の心身の状態、生活状態、人間関係等を、さらにはこの第一のステップを繰り返し行うことによりそれらの変化を、理解させるように各検診対象者(自分)に仕向けることができる。これにより、自分にあった健康的生活を構築する手掛かりとなり、とくに「いのち−1」の働きを意識するようになり、主体的に自分の生活行動を決定できるようになる。
【0015】
また、心身の対話力自己評価サブシステムは、図5に示すように、帳票データベースと、心身の対話力評価所見データベースと、コンピュータへの入力手段、出力手段および記憶手段とを備え、記憶手段に格納された心身の対話力自己評価サブシステムを制御する制御プログラムにより、コンピュータの制御部で検診対象者の心身の対話力評価を実行する。
【0016】
帳票データベースには、図7に示すような、問診事項を記載した心身の対話力自己評価用帳票が検索、出力可能に格納されている。また、心身の対話力評価所見データベースには、心、身体の対話力についての説明や、心身の対話能力を改善するためのアドバイス等の所見が分類され、検索、出力可能に格納される。
本発明では、上記した第一のステップに続いて、上記した心身の対話力自己評価サブシステムを利用して、図6に示すように、第二のステップを実行する。
【0017】
第二のステップでは、まず、帳票データベースに蓄えられた、所定の問診事項を記載した心身の対話力自己評価用帳票を出力手段により出力する。ついで、出力された心身の対話力自己評価用帳票の問診事項に対し検診対象者の自己評価により回答し、回答した結果を回答の情報として入力手段により入力するとともに記憶手段に格納する。あるいはさらに、心身の対話力評価所見データベースを検索し、回答の情報に関連する蓄えられた心身の対話力評価所見を検索し、抽出して回答の情報と心身の対話力評価所見とを対比する。ついで、回答の情報と、あるいはさらに対比した情報とから、検診対象者の心身の対話力を把握し、評価する。把握、評価した結果を、心身の対話力改善へのアドバイス(コメント)とともに心身の対話力把握・評価表として作成し、作成された心身の対話力・把握評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納する。ついで、この心身の対話力・把握評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする。心身の対話力把握・評価表の一例を図8に示す。
【0018】
心や身体の対話力は、人間関係や生活の変化につれてダイナミックにしかも可逆的に揺れ動くものであり、第二のステップにおける、この心や身体の対話力評価は、心と、免疫能力や自律神経系のアンバランスを評価することもでき、また疲労度テストでもあり、血液像とも関連している。この第二のステップは、検診対象者が自分の心と身体が外界とどのような関係にあるのか、そして外界とどんな対話をしたらよいか、を考える手掛かりとなり、これによりとくに「いのち−1」の働きを意識するようになる。
【0019】
さらに、血液像と心身の対話力との関係評価サブシステムは、図9に示すように、帳票データベースと、コンピュータへの入力手段、出力手段および記憶手段とを備え、記憶手段に格納された心身の対話力と血液像の関係評価サブシステムを制御する制御プログラムにより、コンピュータの制御部で検診対象者の心身の対話力と血液像の関係評価を実行する。
【0020】
本発明では、第一、第二のステップに続いて、血液像と心身の対話力との関係評価サブシステムを利用して、図10に示すように第三のステップを行う。
第三のステップでは、まず、血液像と心身の対話力との関係評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した血液像と心身の対話力との関係評価用帳票を出力手段により出力する。血液像と心身の対話力との関係評価用帳票の一例を図11に示す。
【0021】
第三のステップでは、ついで、第一のステップで検診対象者にフィードバックされた血液像評価表と第二のステップで検診対象者にフィードバックされた心身の対話力把握・評価表とに基づいて、出力された血液像と心身の対話力との関係評価表の各問診事項に対する検診対象者の意識を自己評価し、そして、自己評価した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納する。
【0022】
この第三のステップを行うことにより、検診対象者自身が、血液像を理解し、血液像と心身の対話力との関係を意識してわかることができるようになり、人間関係や生活の変化などが、自分の心や身体にどんな変化をもたらすか、自分自身で意識してわかるように仕向けることができる。この第三のステップでは、最近の心や身体の状態を見つめる、こころ(知識、感情、意図)(以下、知・情・意ともいう)のあり方と、自分の心や身体の対話能力との関係について考えるように仕向けることができる。こころ(知・情・意)がまとまれば、外界としっかり対話していることになる。この第三のステップにより、検診対象者自身が、心身の対話力を向上させる方法を生活の中に自ら探り、自らの生活に取り込むことができるようになる。
【0023】
上記した第一のステップから第三のステップを所定の期間ごとに、何度も繰り返すことにより、二つのいのちの働きが高まり、そこから健康な心身の創造が可能となるようになる。
また、本発明では、前記した第一〜第三のステップに続いて、第四〜第五のステップ、あるいはさらに第六〜第七のステップを、行うことが好ましい。
【0024】
第四のステップでは、生活状態把握・評価サブシステムを利用し、第五のステップでは、血液像と生活状態との関係評価サブシステムを利用する。
生活状態把握・評価サブシステムは、図12に示すように、帳票データベースと、コンピュータへの入出力手段および記憶手段とを備え、記憶手段に格納された生活状態把握・評価サブシステムを制御する制御プログラムにより、コンピュータの制御部で検診対象者の生活状態の把握・評価を実行する。
【0025】
帳票データベースには、図14に示すような、問診事項を記載した生活状態把握・評価用帳票や、図16に示すような、理想の生活把握用帳票が検索、抽出可能に格納されている。
第四のステップでは、図13に示すように、まず、生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した生活状態把握・評価用帳票を出力手段により出力する。
【0026】
ついで、第四のステップでは、出力された生活状態把握・評価用帳票の各問診事項に対し検診者の自己評価により回答を行う。これら回答した結果を回答の情報として、入力手段により入力し、図15に示すような、現実の生活状態を把握・評価する現実の生活状態把握・評価表を作成し、作成した現実の生活状態把握・評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納する。現実の生活状態を把握・評価することにより、検診対象者に自分の生活がなぜこのようになったかを考えされる契機とする。
【0027】
ついで、第四のステップでは、生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した理想の生活把握用帳票を出力手段により出力する。
ついで、出力された理想の生活把握用帳票の各問診事項に対し、どんな生活を希望するかについて、希望の点数とその具体的方法について、検診対象者の自己評価により回答を行う。これら回答された結果を回答の情報として、入力手段により入力し、理想の生活を把握する理想の生活把握表を作成し、理想の生活把握表を入力手段により入力し記憶手段に格納する。
【0028】
ついで、第四のステップでは、現実の生活状態把握・評価表と理想の生活把握表とを対比し、検診対象者の現実の生活の質を評価するとともに、現実の生活と理想の生活との乖離を明らかにする、現実と理想の生活の対比表を作成し、得られた対比表を入力手段により入力し記憶手段に格納する。現実と理想の生活対比表の1例を図17に示す。また、得られた対比表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする。これにより、検診対象者に、現実の生活の質と理想の生活の質との乖離がなぜ生じているかを考える契機となる。
【0029】
第五のステップで利用する、血液像と生活状態との関係評価サブシステムは、図18に示すように、帳票データベースと、血液像と生活状態との関係評価データベースと、コンピュータへの入出力手段および記憶手段とを備え、記憶手段に格納された血液像と生活状態との関係評価サブシステムを制御する制御プログラムにより、コンピュータの制御部で検診対象者の血液像と生活状態との関係評価を実行する。
【0030】
血液像と生活状態との関係評価サブシステムの帳票データベースには、図20に示すような、問診事項を記載した血液像と生活状態との関係評価用帳票が検索、抽出可能に格納されている。
第五のステップでは、図19に示すように、まず、血液像と生活状態との関係評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した血液像と生活状態との関係評価用帳票を出力手段により出力する。
【0031】
ついで、第五のステップでは、第一のステップで検診対象者にフィードバックされた血液像評価表と前記第四のステップで検診対象者にフィードバックされた対比表とに基づいて、出力された血液像と生活状態との関係評価用帳票の各問診事項に対する検診対象者の意識を自己評価し、該自己評価した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納する。
【0032】
ついで、第五のステップでは、回答の情報と、あるいはさらに、回答の情報に関連して血液像と生活状態との関係評価所見データベースに蓄えられた血液像と生活状態との関係評価所見情報を検索、抽出して回答の情報とを対比し、検診対象者の生活状態を評価して、該評価した結果をコメントとして付した、図21に示すような血液像と生活状態との関係評価表を作成し、作成された該血液像と生活状態との関係評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納する。作成された血液像と生活状態との関係評価表は、出力手段により出力され、検診対象者にフィードバックされる。この第五のステップでは、血液像と現実の生活状態との関係性を自己評価し、検診対象者に生活状態と血液像との関係、およびその関係の変化を理解させて、健康な心身の創造に向かって生活の質を変化させるように仕向けることができる。
【0033】
上記した第一のステップ〜第三のステップ、さらには第四〜第五のステップを所定の期間ごとに、何度も繰り返すことにより、より一層、二つのいのちの働きが高まり、健康な心身の創造がより容易となる。
また、本発明では、前記した第一〜第五のステップに続いて、さらに第六〜第七のステップを、行うことが好ましい。
【0034】
第六のステップでは、自己性格行動特性評価サブシステムを利用し、第七のステップでは、生活状態把握・評価サブシステムを利用する。
自己性格行動特性評価サブシステムは、図22に示すように、帳票データベースと、エゴグラムデータベースと、エゴグラム所見データベースと、コンピュータへの入出力手段および記憶手段とを備え、記憶手段に格納された自己性格行動特性評価サブシステムを制御する制御プログラムにより、コンピュータの制御部で自己性格行動特性評価を実行する。
【0035】
帳票データベースには、図24に示すような、自己性格行動特性評価用帳票が検索、出力可能に格納されている。また、エゴグラムデータベースには、典型的な各種のエゴグラムが分類され、検索・照合可能に格納される。また、エゴグラム所見データベースには、分類された典型的な各種のエゴグラムに適合する、自己の性格、自己の行動の特性についての説明、および心身の状態、生活状態を改善するためのアドバイス等の所見情報が分類され、検索、出力可能に格納される。
【0036】
本発明では、自己性格行動特性評価サブシステムを利用して、図23に示すような、第六のステップを実施する。
第六のステップでは、まず、帳票データベースに蓄えられた、所定の問診事項を記載した自己性格行動特性評価用帳票を出力手段により出力する。
本発明で利用する自己性格行動特性評価用帳票は、例えば、図24に示すような問診事項を記載したものである。本発明の第六のステップでは、この出力された帳票に記載された問診事項にしたがい、自己評価により自己(検診対象者)の5つの心のエネルギー状態を調査し、各種状態での検診対象者の心のエネルギー状態を得て、入力手段により入力し、記憶手段に格納する。
【0037】
5つの心のエネルギー状態とは、CP、NP、A、FC、ACの5つをいい、CPは父親の心、NPは母親の心、Aは大人の心、FCは自由の心、ACは適応の心を表す。この5つの心は、だれにでも備わっており、各人それぞれ独自の特徴をもつ。
本発明では、自己性格行動特性評価用帳票の、5つの各心の項に記載された事項について、自己評価で、自己の性格、行動特性と合致する程度を○(2点)、△(1点)、×(0点)で評価し、各心の項ごとに合計点を求め、満点(20点)に対する比率を%で、あるいは合計点そのもので表示し、各心のエネルギー状態とする。本発明では、この各心のエネルギー状態を自己性格行動特性評価用帳票を用いて、各種状態について、例えば、現実の自分、あるいは好きな人の前での自分、あるいは嫌いな人のまえでの自分について、この5つの心のエネルギー状態を調査する。
【0038】
ついで、本発明の第六ステップでは、入力された各種状態での、これら5つの心のエネルギー状態から、図25に示すようなグラフを作図する。このグラフをエゴグラムと称する。このエゴグラムは、各人の各種状態での心の中の、5つの心のバランスを表す。作図されたエゴグラムにより、各検診対象者(自分)の性格特性と行動特性とが評価できる。また、作成されたエゴグラムを比較することにより、例えば、現実の自分と、好きな人の前での自分、あるいは嫌いな人の前での自分、など各種状態での5つの心のエネルギー状態の乖離を明らかにすることができる。
【0039】
ついで、第六ステップでは、エゴグラムデータベースから蓄えられた各種エゴグラムを抽出し、作図されたエゴグラムと対比する。この対比により、検診対象者の性格特性と行動特性を評価する情報が得られる。
あるいはさらに、第六ステップでは、エゴグラム所見データベースに蓄えられたエゴグラム所見情報を抽出し、このエゴグラム所見情報と、この対比により得られた情報とを参照して、図26に示すような、検診対象者の各種状態でのエゴグラム評価表を作成し、入力手段により入力し記憶手段に格納することが好ましい。そして、得られたエゴグラムおよび/またはエゴグラム評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする。
【0040】
この第六のステップを行うことにより、検診対象者の各種状態でのエゴグラムのうち、例えば好きな人の前での自分のエゴグラムと、嫌いな人の前での自分のエゴグラムとで、どちらが本当の私のエゴグラムかを考える契機となる。
本発明では、第六のステップに続いて、さらに第七のステップを行うことが好ましい。
第七のステップでは、第四のステップと同様に、生活状態把握・評価サブシステムを利用する。
【0041】
第七のステップでは、図27に示すように、まず、生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースから図14に示すような、生活状態把握・評価用帳票を出力手段により出力する。
ついで、出力された生活状態把握・評価用帳票に記載された問診事項にしたがって、前記第六のステップで得られた前記各種状態での心のエネルギー状態で生活した場合に想定される生活状態を検診対象者の自己評価で回答し、回答した内容を回答の情報として入力手段で入力し記憶手段に格納する。
【0042】
ついで、回答の情報から、各種状態での心のエネルギー状態で生活した場合に想定される生活状態を検診対象者の自己評価で評価し、図28に示すような、生活状態把握対比表を作成して、作成した該生活状態把握対比表を入力手段で入力し記憶手段に格納する。作成された生活状態把握表は出力手段により出力されて、検診対象者にフィードバックされる。
【0043】
第七のステップでは、例えば、現実の私の心のエネルギー状態で生活した場合と、本当の私の心のエネルギー状態で生活した場合とで、生活状態の違いを認識して、本当の私の心のエネルギー状態で生活できるように、自分から、行動、生活を変容できるように仕向ける。
本発明のアドバイス方法は、上記した第一のステップから第三のステップ、あるいはさらに第四のステップから第五のステップ、あるいはさらに第六のステップから第七ののステップまでの一連の手順からなる。この一連の手順により、科学的根拠に基づいて、二つの「いのちの働き」、とくに「いのちの働き−1」を意識するようになり、自分自身がわかり、自分の生活がわかり、外界と対話しながら、主体的に行動、生活を変容させて、自分にとって身体的にも心理的にも心地良い状態、すなわち健康な状態を創造できるようになる。
【0044】
この一連の手順は、所定の期間を隔てて繰り返すことが好ましい。期間を隔てて繰り返すことにより、生活状態の改善、人間関係の改善により、心や身体が健康な状態に向かって劇的に変化することが実感できる。
【実施例】
【0045】
検診対象者(130名)について、本発明の第一のステップ〜第七のステップからなる一連の手順を行い、血液像評価、心身の対話力把握・評価、血液像と心身の対話力との関係評価、血液像と生活状態との関係評価、エゴグラム対比、生活状態把握対比を行った。これにより、今の自分のありのままの状態を理解し、健康な心身の創造のために、生活・行動の変容に着手した検診対象者は74%にまで達した。
【0046】
これは、このアドバイス方法を利用すれば、検診対象者が血液像から生活の状態をわかり、さらに生活行動、意識の変容によって生じる血液像の変化を理解し、心身の適応性や血液像と生活行動や意識の変容とがどのように関係しているか、生活行動、意識の変容を自分で決めて自分で実行してたしかめ、自分にあった生活行動を自分で決めることができ、楽しみながら生活行動、意識の変容ができる、健康な心身創造が可能になることを察したためと推察される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】血液像評価サブシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】第一のステップにおけるフローチャートである。
【図3】血液像評価表の一例を示す説明図である。
【図4】凝固血像の領域区分を模式的に示す説明図である。
【図5】心身の対話力自己評価サブシステムの構成を示すブロック図である。
【図6】第二のステップにおけるフローチャートである。
【図7】心身の対話力自己評価用帳票の一例を示す説明図である。
【図8】心身の対話力把握評価表の一例を示す説明図である。
【図9】血液像と心身の対話力の関係評価サブシステムの構成を示すブロック図である。
【図10】第三のステップにおけるフローチャートである。
【図11】血液像と心身の対話力の関係評価用帳票の一例を示す説明図である。
【図12】生活状態把握評価サブシステムの構成を示すブロック図である。
【図13】第四のステップにおけるフローチャートである。
【図14】生活状態把握評価用帳票の一例を示す説明図である。
【図15】現実の生活状態把握評価表の一例を示す説明図である。
【図16】理想の生活状態把握用帳票の一例を示す説明図である。
【図17】現実と理想の生活の対比表の一例を示す説明図である。
【図18】血液像と生活状態との関係評価サブシステムの構成を示すブロック図である。
【図19】第五のステップにおけるフローチャートである。
【図20】血液像と生活状態との関係評価用帳票の一例を示す説明図である。
【図21】血液像と生活状態との関係評価表の一例を示す説明図である。
【図22】自己性格行動特性評価サブシステムの構成を示すブロック図である。
【図23】第六のステップにおけるフローチャートである。
【図24】自己性格行動特性評価用帳票を示す説明図である。
【図25】エゴグラムの一例を示すグラフである。
【図26】エゴグラム評価表の一例を示す説明図である。
【図27】第七のステップにおけるフローチャートである。
【図28】生活状態把握対比表の一例を示す説明図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータを利用し、健康な心身を創造するためのアドバイスを行う方法に係り、とくに「いのちの働き」を積極的に利用した、健康な心身を創造するためのアドバイスを行う方法に関する。
【背景技術】
【0002】
むかしから、人類は、健康で幸せな生活を求め続けてきた。近年、先進国においては、医学・医療の進歩により感染性疾患等の多くの疾患が克服され、人々の寿命が長寿命化し、高齢化社会となりつつある。とくに、このような高齢化社会においては、健康管理、健康維持、健康増進に対する認識が一段と高くなっている。例えば、最近増加している生活習慣病では、生活習慣を改善すれば、病を回避したりあるいは進行を遅らせることが可能であると言われている。最近、生活習慣病を予防する、あるいは若々しさを維持する観点から、例えば、厚生労働省から、(1)適正な睡眠時間、(2)禁煙、(3)適正体重の維持、(4)過度の飲酒の禁止、(5)定期的なかなり激しい運動の奨励、(6)毎日朝食を食べること、(7)間食をしないこと、の7つの生活習慣を守ることが奨められている。
【0003】
しかし、疾患についての自覚症状のない状態で生活習慣を改善することは、個人の知識のみでは、なかなか具体的指針が得にくいのが実情である。多くの人は、疾病の早期発見あるいは予防を目的として病院等の医療の専門家の診断やアドバイスを受けたり、あるいはさらにはスポーツクラブ等の施設を利用して自身の健康管理、健康維持、健康増進に努めている。しかし、多くの人は、主体的に行動を変容することができにくい意識状態となっている場合が多いという指摘もある。
【0004】
また、専門家の診断やアドバイスを受けるためには、それなりの時間を要するうえ、十分に満足できるアドバイスを得られない場合があるということが指摘されていた。また、アドバイスを提供する側からも、十分に満足できるアドバイスを与えられない場合が多いという問題が指摘されていた。また、専門家の診断やアドバイスを受けても必ずしも、健康な心身の創造に結びつかない場合があるという指摘もある。
【0005】
このような問題に対し、例えば特許文献1には、生活問診シート、血液を保存するキットおよび採血針を利用者に郵送し、利用者の回答が記入された問診シート、利用者の血液が滴下されたキットおよび採血針が返送されると、血液の検査結果と問診の回答を病態解析エキスパートシステムに入力し、入力されたデータとデータベースに蓄積された知識に基づき利用者へのアドバイスを作成する、健康アドバイス方法が提案されている。特許文献1に記載された方法によれば、病院等の施設に行くことなしに、診断結果とアドバイスが得られ、利用者の時間的制約を緩和することができるとともに、アドバイス提供者も十分なアドバイスを多くの利用者に提供できるという利点があるとしている。
【特許文献1】特開2001―229294号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、依然として身体各部の病患や機能・形態の維持についての個別でかつ一方的な診断・アドバイスに留まっており、これのみでは、必ずしも各人に応じた健康で幸せな生活を達成できない場合があるという問題があった。
本発明は、上記したような従来技術の問題を解決し、各人に応じた健康で幸せな生活を達成できる、健康な心身を創造するためのアドバイス方法を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記した課題を達成するために、生命体の基本的な作用、すなわち生命体の機能と形態について鋭意考究した。そして、生命体は、細胞内の機能と形態を健全に維持し続けようとする働き(以下、「いのち−2」ともいう)と、同時に外界と対話をする働き(以下、「いのち−1」ともいう)、の二つの働きから成り立っていることに思い至った。生命体は、この二つの働きにより、時々刻々、新しく創り変えられ変化し続けて、健全に維持されるように構成されている。
【0008】
本発明者は、この「いのち−1」と「いのち−2」の、二つの働きの存在を意識して生活してはじめて、さらにはこの二つの働きがともに働くように、積極的に育てかつ高めてはじめて、健康な心身を創造でき、各人に応じた健康で幸せな生活が達成できるということを知見した。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。
【0009】
すなわち、本発明の要旨はつぎのとおりである。
(1)血液像評価サブシステム、心身の対話力自己評価サブシステム、血液像と心身の対話力の関係評価サブシステム、生活状態把握・評価サブシステム、血液像と生活状態の関係評価サブシステム、および自己性格行動特性評価サブシステムからなる健康な心身創造システムを利用した健康な心身を創造するためのアドバイス方法であって、
前記血液像評価サブシステムの血液像作成手段を利用し、検診対象者から採血した血液について凝固血像および/または血球像からなる血液像を撮像し、該撮像した血液像を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該撮像した血液像について各種測定項目を測定し、該測定した結果を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、前記血液像評価サブシステムの血液像データベースから蓄えられた各種血液像を検索・抽出し、該入力された血液像と対比するステップと、該対比により得られた情報と前記測定した結果と、あるいはさらに前記血液像所見データベースに蓄えられた所見情報とを参照して前記検診対象者の健康状態・生活状態を評価し、血液像評価表を作成し、作成された該血液像評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを順次行い、該血液像評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第一のステップと、
前記心身の対話力自己評価サブシステムを利用して、該心身の対話力自己評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した心身の対話力自己評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該心身の対話力自己評価用帳票の各問診事項に対し検診者の自己評価により回答し、該回答した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納するステップと、該回答の情報と、あるいはさらに該回答の情報と関連して心身の対話力評価所見データベースに蓄えられた心身の対話力評価所見情報を検索し、抽出し、該回答の情報とを対比し、検診対象者の心身の対話力を把握し評価して、心身の対話力把握・評価表を作成し、作成された該心身の対話力把握・評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該心身の対話力把握・評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第二のステップと、
さらに前記血液像と心身の対話力の関係評価サブシステムを利用して、該血液像と心身の対話力の関係評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した血液像と心身の対話力の関係評価用帳票を出力手段により出力するステップと、前記第一のステップで検診対象者にフィードバックされた前記血液像評価表と前記第二のステップで検診対象者にフィードバックされた前記心身の対話力把握・評価表とに基づいて、出力された該血液像と心身の対話力の関係評価用帳票の各問診事項に対する検診対象者の意識を自己評価し、該自己評価した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納するステップとからなる第三のステップと、
を行う一連の手順からなることを特徴とする健康な心身創造のためのアドバイス方法。
(2)(1)において、前記第三のステップに引き続いて、さらに、
前記生活状態把握・評価サブシステムを利用して、該生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した生活状態把握・評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該生活状態把握・評価用帳票の各問診事項に対する検診者の自己評価による回答を回答の情報として入力手段により入力し、現実の生活状態を把握・評価する現実の生活状態把握・評価表を作成し、該現実の生活状態把握・評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、一方、前記生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した理想の生活把握用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該理想の生活把握用帳票の各問診事項に対する理想の生活についての自己評価による回答を入力手段により入力し、理想の生活を把握する理想の生活把握表を作成し、該理想の生活把握表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該現実の生活状態把握・評価表と該理想の生活把握表とを対比し、現実と理想の生活の対比表を作成し、該対比表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを行い、該対比表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第四のステップと、
さらに前記血液像と生活状態との関係評価サブシステムを利用して、該血液像と生活状態との関係評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した血液像と生活状態との関係評価用帳票を出力手段により出力するステップと、前記第一のステップで検診対象者にフィードバックされた前記血液像評価表と前記第四のステップで検診対象者にフィードバックされた前記現実と理想の生活の対比表とに基づいて、出力された該血液像と生活状態との関係評価用帳票の各問診事項に対して検診対象者が自己評価し、該自己評価した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納するステップと、該回答の情報と、あるいはさらに該回答の情報に関連して血液像と生活状態との関係評価所見データベースに蓄えられた血液像と生活状態との関係評価所見情報を検索し、抽出して該回答の情報と対比し、血液像と生活状態との関係評価表を作成し、作成された該血液像と生活状態との関係評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを行い、該血液像と生活状態との関係評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第五のステップと、
を行う一連の手順からなることを特徴とするアドバイス方法。
(3)(2)において、前記第五のステップに引き続いて、さらに
前記自己性格行動特性評価サブシステムを利用して、前記自己性格行動特性評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した自己性格行動特性評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該自己性格行動特性評価用帳票にしたがって自己評価により検診対象者の各種状態での心のエネルギー状態を得て、該得られた各種状態での検診対象者の心のエネルギー状態を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該入力された各種状態での心のエネルギー状態から前記検診対象者の各種状態でのエゴグラムを作図するステップと、エゴグラムデータベースから蓄えられた各種エゴグラムを抽出し、該作図されたエゴグラムとを対比するステップとを順次行い、あるいはさらに、エゴグラム所見データベースに蓄えられたエゴグラム所見情報を抽出し、該エゴグラム所見情報と、前記対比により得られた情報とを参照して前記検診対象者の各種状態でのエゴグラム評価表を作成し、入力手段により入力し記憶手段に格納するステップを行い、該エゴグラムおよび/またはエゴグラム評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第六のステップと、
前記生活状態把握・評価サブシステムを利用して、該生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースから前記生活状態把握・評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該生活状態把握・評価用帳票に記載された問診事項にしたがって、前記第六のステップで得られた前記各種状態での心のエネルギー状態で生活した場合に想定される生活状態を検診対象者の自己評価で回答し、該回答の結果を回答の情報として入力手段で入力し記憶手段に格納するステップと、該回答の情報から、前記各種状態での心のエネルギー状態で生活した場合に想定される生活状態を把握し生活状態把握対比表を作成して、作成した該生活状態把握対比表を入力手段で入力し記憶手段に格納するステップとを行い、該生活状態把握表を出力手段により出力して検診対象者にフィードバックする第七のステップと、
を行う一連の手順からなることを特徴とするアドバイス方法。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記一連の手順を、所定の期間ごとに繰り返すことを特徴とするアドバイス方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、健康な心身を創造するための各人に合った生活変容についての情報が科学的根拠に基づいて容易に得られ、二つのいのちの働きを意識し、さらにこの二つのいのちの働きを育て、高めることができるようになり、検診対象者各人の健康な心身の創造に大きく貢献するという効果を奏する。また、本発明によれば、各人に応じた健康で幸せな生活を容易に達成できるという効果もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、血液像評価サブシステム、心身の対話力自己評価サブシステム、血液像と心身の対話力の関係評価サブシステム、生活状態把握・評価サブシステム、血液像と生活状態の関係評価サブシステム、および自己性格行動特性評価サブシステムからなる健康な心身創造システムを利用した健康な心身を創造するためのアドバイス方法である。本発明は、血液像評価サブシステムおよび心身の対話力自己評価サブシステムの2種のサブシステムを併用して、あるいはさらに血液像と心身の対話力との関係評価サブシステム、あるいはさらに生活状態把握・評価サブシステム、あるいはさらに血液像と生活状態の関係評価サブシステム、あるいはさらに自己性格行動特性評価サブシステムを加えた6種のサブシステムを併用して、検診対象者にアドバイスすることに特徴がある。この2種ないし6種のサブシステムを組み合わせて利用することによりはじめて、科学的根拠に基づいて二つのいのちの働きを意識でき、さらに二つのいのちの働きを育て、高めることができ、主体的に自分で自分にあった健康的生活を創造できるようになる。
【0012】
血液像評価サブシステムは、図1に示すように、血液像作成手段と、血液像データベースと、血液像所見データベースと、コンピュータへの入出力手段および記憶手段とを備え、記憶手段に格納された血液像評価サブプログラムにより、コンピュータの制御部で検診対象者の血液像の把握・評価を実行する。
血液像作成手段は、検診対象者から血液を採取するための、採血針と採血容器とからなる採血キットと、採血容器から採血した血液を滴下し凝固させるための凝固血形成用ホルダー(スライドガラス)と該凝固した血液像(凝固血像)を撮像するための凝固血像撮影装置と、採血容器から採血した血液を滴下され、赤血球、白血球等の血球像を観察可能とする血球像観察用ホルダー(スライドガラス)と、該血球像観察用ホルダーに保持された血球を観察し血球像を撮像する血球像撮影装置と、から構成される。なお、凝固血像撮影装置としては、明視野顕微鏡が、血球像撮影装置は暗視野顕微鏡が例示できる。
【0013】
上記した構成の血液像作成手段を用いて、検診対象者から採取した血液について、凝固血像および/または血球像を撮像する。得られた血液像は、例えばスキャナー等の入力手段により入力され記憶手段に格納される。
凝固血像および血球像はいずれも、検診対象者の心身の状態や生活状態と関係しており、心身の状態や、生活の質、人間関係、各人の意識等の変化につれてダイナミックに揺れ動く。本発明では、このような凝固血像および/または血球像を科学的根拠として、検診対象者に検診時の各自の心身の状態および生活の状態を理解させるために利用する。
血球像においては、赤血球の形や、重なり等の存在状態から、検診対象者の活力(「いのちの元気さ」)を、また赤血球の形や、白血球の大きさから、検診対象者の心身の適応状態(以下、「心身の適応不全度」ともいう)を、また血小板の大きさから、検診対象者の生活および心身の適応能力を、また、プロチッドの数から、心身の適応能力を、把握、評価することができる。本発明では、図3に示すように、得られた血球像から、赤血球の形や重なりの状態、白血球、血小板の大きさ、プロチッドの数を調査、測定する。得られた結果は、測定結果として入力手段により入力され記憶手段に格納される。
また、本発明では、得られた凝固血像について、凝固血の全体模様および凝固形態を調査、測定する。得られた結果は、測定結果として入力手段により入力され記憶手段に格納される。
本発明では、凝固血像を図4に示すように、内層、中間層および外層の三つの領域に区分けし、各領域の凝固形態から、身体各器官の機能の減弱化や疲れ等の情報を得る。凝固血の内層からは胃、腸等の消化器系や子宮、前立腺等の生殖器系等の内胚葉からの情報が、凝固血の中間層からは心臓、肝臓、膵臓、リンパ系等の循環系や骨、筋肉などの中胚葉からの情報が、凝固血の外層からは脳、皮膚、首肩等の外胚葉からの情報が得られる。また、凝固血の全体模様は、生活の質、人間関係等の生活状態と関係してダイナミックに変化する。例えば、不安、睡眠障害、運動、食事などと関係してストレス度が変化し活性酸素量が変化することにより、凝固血の全体模様が変化する。
本発明では、凝固血の特定の領域に黒い像の存在が認められる場合には、該当する領域の身体各器官の機能に減弱化や疲れがあると判断する。また、凝固血の全体模様から心身のストレス度を把握する。
血液像データベースには、典型的な各種の凝固血像および/または血球像が分類され、検索・照合および出力可能に格納される。
血液像所見データベースには、分類された典型的な各種の凝固血液像および血球像に適合する、心身の状態、生活状態についての説明、および心身の状態、生活状態を改善するためのアドバイス等の所見情報が検索、出力可能に格納される。
第一のステップでは、図2に示すように、血液像評価サブシステムを利用し、検診対象者から採血した血液について凝固血像および/または血球像からなる血液像を撮像し、該撮像した血液像を、例えばスキャナー等の入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該撮像した血液像について各種測定項目を測定し、該測定した結果を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、血液像データベースから該血液像データベースに蓄えられた各種血液像を抽出し、該入力された血液像と対比するステップと、該対比により得られた情報と前記測定した結果と、参照情報として血液像所見データベースに蓄えられた血液像所見情報を検索し抽出して得られた血液像所見情報とから、予め定められた形式で血液像から前記検診対象者の心身の状態・生活状態を推定し、評価して、コメント付きの血液像評価表を作成し、該血液像評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを順次行い、該血液像評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする。血液像評価表の一例を図3に示す。
【0014】
血液像には検診対象者各人の食生活、生活態度、意識や人間関係が明瞭に反映されており、しかも血液像は日に日に変化している。出力された血液像評価表および血液像を、検診対象者にフィードバックすることにより、科学的根拠として映像をとおして、現在の各人の心身の状態、生活状態、人間関係等を、さらにはこの第一のステップを繰り返し行うことによりそれらの変化を、理解させるように各検診対象者(自分)に仕向けることができる。これにより、自分にあった健康的生活を構築する手掛かりとなり、とくに「いのち−1」の働きを意識するようになり、主体的に自分の生活行動を決定できるようになる。
【0015】
また、心身の対話力自己評価サブシステムは、図5に示すように、帳票データベースと、心身の対話力評価所見データベースと、コンピュータへの入力手段、出力手段および記憶手段とを備え、記憶手段に格納された心身の対話力自己評価サブシステムを制御する制御プログラムにより、コンピュータの制御部で検診対象者の心身の対話力評価を実行する。
【0016】
帳票データベースには、図7に示すような、問診事項を記載した心身の対話力自己評価用帳票が検索、出力可能に格納されている。また、心身の対話力評価所見データベースには、心、身体の対話力についての説明や、心身の対話能力を改善するためのアドバイス等の所見が分類され、検索、出力可能に格納される。
本発明では、上記した第一のステップに続いて、上記した心身の対話力自己評価サブシステムを利用して、図6に示すように、第二のステップを実行する。
【0017】
第二のステップでは、まず、帳票データベースに蓄えられた、所定の問診事項を記載した心身の対話力自己評価用帳票を出力手段により出力する。ついで、出力された心身の対話力自己評価用帳票の問診事項に対し検診対象者の自己評価により回答し、回答した結果を回答の情報として入力手段により入力するとともに記憶手段に格納する。あるいはさらに、心身の対話力評価所見データベースを検索し、回答の情報に関連する蓄えられた心身の対話力評価所見を検索し、抽出して回答の情報と心身の対話力評価所見とを対比する。ついで、回答の情報と、あるいはさらに対比した情報とから、検診対象者の心身の対話力を把握し、評価する。把握、評価した結果を、心身の対話力改善へのアドバイス(コメント)とともに心身の対話力把握・評価表として作成し、作成された心身の対話力・把握評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納する。ついで、この心身の対話力・把握評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする。心身の対話力把握・評価表の一例を図8に示す。
【0018】
心や身体の対話力は、人間関係や生活の変化につれてダイナミックにしかも可逆的に揺れ動くものであり、第二のステップにおける、この心や身体の対話力評価は、心と、免疫能力や自律神経系のアンバランスを評価することもでき、また疲労度テストでもあり、血液像とも関連している。この第二のステップは、検診対象者が自分の心と身体が外界とどのような関係にあるのか、そして外界とどんな対話をしたらよいか、を考える手掛かりとなり、これによりとくに「いのち−1」の働きを意識するようになる。
【0019】
さらに、血液像と心身の対話力との関係評価サブシステムは、図9に示すように、帳票データベースと、コンピュータへの入力手段、出力手段および記憶手段とを備え、記憶手段に格納された心身の対話力と血液像の関係評価サブシステムを制御する制御プログラムにより、コンピュータの制御部で検診対象者の心身の対話力と血液像の関係評価を実行する。
【0020】
本発明では、第一、第二のステップに続いて、血液像と心身の対話力との関係評価サブシステムを利用して、図10に示すように第三のステップを行う。
第三のステップでは、まず、血液像と心身の対話力との関係評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した血液像と心身の対話力との関係評価用帳票を出力手段により出力する。血液像と心身の対話力との関係評価用帳票の一例を図11に示す。
【0021】
第三のステップでは、ついで、第一のステップで検診対象者にフィードバックされた血液像評価表と第二のステップで検診対象者にフィードバックされた心身の対話力把握・評価表とに基づいて、出力された血液像と心身の対話力との関係評価表の各問診事項に対する検診対象者の意識を自己評価し、そして、自己評価した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納する。
【0022】
この第三のステップを行うことにより、検診対象者自身が、血液像を理解し、血液像と心身の対話力との関係を意識してわかることができるようになり、人間関係や生活の変化などが、自分の心や身体にどんな変化をもたらすか、自分自身で意識してわかるように仕向けることができる。この第三のステップでは、最近の心や身体の状態を見つめる、こころ(知識、感情、意図)(以下、知・情・意ともいう)のあり方と、自分の心や身体の対話能力との関係について考えるように仕向けることができる。こころ(知・情・意)がまとまれば、外界としっかり対話していることになる。この第三のステップにより、検診対象者自身が、心身の対話力を向上させる方法を生活の中に自ら探り、自らの生活に取り込むことができるようになる。
【0023】
上記した第一のステップから第三のステップを所定の期間ごとに、何度も繰り返すことにより、二つのいのちの働きが高まり、そこから健康な心身の創造が可能となるようになる。
また、本発明では、前記した第一〜第三のステップに続いて、第四〜第五のステップ、あるいはさらに第六〜第七のステップを、行うことが好ましい。
【0024】
第四のステップでは、生活状態把握・評価サブシステムを利用し、第五のステップでは、血液像と生活状態との関係評価サブシステムを利用する。
生活状態把握・評価サブシステムは、図12に示すように、帳票データベースと、コンピュータへの入出力手段および記憶手段とを備え、記憶手段に格納された生活状態把握・評価サブシステムを制御する制御プログラムにより、コンピュータの制御部で検診対象者の生活状態の把握・評価を実行する。
【0025】
帳票データベースには、図14に示すような、問診事項を記載した生活状態把握・評価用帳票や、図16に示すような、理想の生活把握用帳票が検索、抽出可能に格納されている。
第四のステップでは、図13に示すように、まず、生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した生活状態把握・評価用帳票を出力手段により出力する。
【0026】
ついで、第四のステップでは、出力された生活状態把握・評価用帳票の各問診事項に対し検診者の自己評価により回答を行う。これら回答した結果を回答の情報として、入力手段により入力し、図15に示すような、現実の生活状態を把握・評価する現実の生活状態把握・評価表を作成し、作成した現実の生活状態把握・評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納する。現実の生活状態を把握・評価することにより、検診対象者に自分の生活がなぜこのようになったかを考えされる契機とする。
【0027】
ついで、第四のステップでは、生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した理想の生活把握用帳票を出力手段により出力する。
ついで、出力された理想の生活把握用帳票の各問診事項に対し、どんな生活を希望するかについて、希望の点数とその具体的方法について、検診対象者の自己評価により回答を行う。これら回答された結果を回答の情報として、入力手段により入力し、理想の生活を把握する理想の生活把握表を作成し、理想の生活把握表を入力手段により入力し記憶手段に格納する。
【0028】
ついで、第四のステップでは、現実の生活状態把握・評価表と理想の生活把握表とを対比し、検診対象者の現実の生活の質を評価するとともに、現実の生活と理想の生活との乖離を明らかにする、現実と理想の生活の対比表を作成し、得られた対比表を入力手段により入力し記憶手段に格納する。現実と理想の生活対比表の1例を図17に示す。また、得られた対比表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする。これにより、検診対象者に、現実の生活の質と理想の生活の質との乖離がなぜ生じているかを考える契機となる。
【0029】
第五のステップで利用する、血液像と生活状態との関係評価サブシステムは、図18に示すように、帳票データベースと、血液像と生活状態との関係評価データベースと、コンピュータへの入出力手段および記憶手段とを備え、記憶手段に格納された血液像と生活状態との関係評価サブシステムを制御する制御プログラムにより、コンピュータの制御部で検診対象者の血液像と生活状態との関係評価を実行する。
【0030】
血液像と生活状態との関係評価サブシステムの帳票データベースには、図20に示すような、問診事項を記載した血液像と生活状態との関係評価用帳票が検索、抽出可能に格納されている。
第五のステップでは、図19に示すように、まず、血液像と生活状態との関係評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した血液像と生活状態との関係評価用帳票を出力手段により出力する。
【0031】
ついで、第五のステップでは、第一のステップで検診対象者にフィードバックされた血液像評価表と前記第四のステップで検診対象者にフィードバックされた対比表とに基づいて、出力された血液像と生活状態との関係評価用帳票の各問診事項に対する検診対象者の意識を自己評価し、該自己評価した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納する。
【0032】
ついで、第五のステップでは、回答の情報と、あるいはさらに、回答の情報に関連して血液像と生活状態との関係評価所見データベースに蓄えられた血液像と生活状態との関係評価所見情報を検索、抽出して回答の情報とを対比し、検診対象者の生活状態を評価して、該評価した結果をコメントとして付した、図21に示すような血液像と生活状態との関係評価表を作成し、作成された該血液像と生活状態との関係評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納する。作成された血液像と生活状態との関係評価表は、出力手段により出力され、検診対象者にフィードバックされる。この第五のステップでは、血液像と現実の生活状態との関係性を自己評価し、検診対象者に生活状態と血液像との関係、およびその関係の変化を理解させて、健康な心身の創造に向かって生活の質を変化させるように仕向けることができる。
【0033】
上記した第一のステップ〜第三のステップ、さらには第四〜第五のステップを所定の期間ごとに、何度も繰り返すことにより、より一層、二つのいのちの働きが高まり、健康な心身の創造がより容易となる。
また、本発明では、前記した第一〜第五のステップに続いて、さらに第六〜第七のステップを、行うことが好ましい。
【0034】
第六のステップでは、自己性格行動特性評価サブシステムを利用し、第七のステップでは、生活状態把握・評価サブシステムを利用する。
自己性格行動特性評価サブシステムは、図22に示すように、帳票データベースと、エゴグラムデータベースと、エゴグラム所見データベースと、コンピュータへの入出力手段および記憶手段とを備え、記憶手段に格納された自己性格行動特性評価サブシステムを制御する制御プログラムにより、コンピュータの制御部で自己性格行動特性評価を実行する。
【0035】
帳票データベースには、図24に示すような、自己性格行動特性評価用帳票が検索、出力可能に格納されている。また、エゴグラムデータベースには、典型的な各種のエゴグラムが分類され、検索・照合可能に格納される。また、エゴグラム所見データベースには、分類された典型的な各種のエゴグラムに適合する、自己の性格、自己の行動の特性についての説明、および心身の状態、生活状態を改善するためのアドバイス等の所見情報が分類され、検索、出力可能に格納される。
【0036】
本発明では、自己性格行動特性評価サブシステムを利用して、図23に示すような、第六のステップを実施する。
第六のステップでは、まず、帳票データベースに蓄えられた、所定の問診事項を記載した自己性格行動特性評価用帳票を出力手段により出力する。
本発明で利用する自己性格行動特性評価用帳票は、例えば、図24に示すような問診事項を記載したものである。本発明の第六のステップでは、この出力された帳票に記載された問診事項にしたがい、自己評価により自己(検診対象者)の5つの心のエネルギー状態を調査し、各種状態での検診対象者の心のエネルギー状態を得て、入力手段により入力し、記憶手段に格納する。
【0037】
5つの心のエネルギー状態とは、CP、NP、A、FC、ACの5つをいい、CPは父親の心、NPは母親の心、Aは大人の心、FCは自由の心、ACは適応の心を表す。この5つの心は、だれにでも備わっており、各人それぞれ独自の特徴をもつ。
本発明では、自己性格行動特性評価用帳票の、5つの各心の項に記載された事項について、自己評価で、自己の性格、行動特性と合致する程度を○(2点)、△(1点)、×(0点)で評価し、各心の項ごとに合計点を求め、満点(20点)に対する比率を%で、あるいは合計点そのもので表示し、各心のエネルギー状態とする。本発明では、この各心のエネルギー状態を自己性格行動特性評価用帳票を用いて、各種状態について、例えば、現実の自分、あるいは好きな人の前での自分、あるいは嫌いな人のまえでの自分について、この5つの心のエネルギー状態を調査する。
【0038】
ついで、本発明の第六ステップでは、入力された各種状態での、これら5つの心のエネルギー状態から、図25に示すようなグラフを作図する。このグラフをエゴグラムと称する。このエゴグラムは、各人の各種状態での心の中の、5つの心のバランスを表す。作図されたエゴグラムにより、各検診対象者(自分)の性格特性と行動特性とが評価できる。また、作成されたエゴグラムを比較することにより、例えば、現実の自分と、好きな人の前での自分、あるいは嫌いな人の前での自分、など各種状態での5つの心のエネルギー状態の乖離を明らかにすることができる。
【0039】
ついで、第六ステップでは、エゴグラムデータベースから蓄えられた各種エゴグラムを抽出し、作図されたエゴグラムと対比する。この対比により、検診対象者の性格特性と行動特性を評価する情報が得られる。
あるいはさらに、第六ステップでは、エゴグラム所見データベースに蓄えられたエゴグラム所見情報を抽出し、このエゴグラム所見情報と、この対比により得られた情報とを参照して、図26に示すような、検診対象者の各種状態でのエゴグラム評価表を作成し、入力手段により入力し記憶手段に格納することが好ましい。そして、得られたエゴグラムおよび/またはエゴグラム評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする。
【0040】
この第六のステップを行うことにより、検診対象者の各種状態でのエゴグラムのうち、例えば好きな人の前での自分のエゴグラムと、嫌いな人の前での自分のエゴグラムとで、どちらが本当の私のエゴグラムかを考える契機となる。
本発明では、第六のステップに続いて、さらに第七のステップを行うことが好ましい。
第七のステップでは、第四のステップと同様に、生活状態把握・評価サブシステムを利用する。
【0041】
第七のステップでは、図27に示すように、まず、生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースから図14に示すような、生活状態把握・評価用帳票を出力手段により出力する。
ついで、出力された生活状態把握・評価用帳票に記載された問診事項にしたがって、前記第六のステップで得られた前記各種状態での心のエネルギー状態で生活した場合に想定される生活状態を検診対象者の自己評価で回答し、回答した内容を回答の情報として入力手段で入力し記憶手段に格納する。
【0042】
ついで、回答の情報から、各種状態での心のエネルギー状態で生活した場合に想定される生活状態を検診対象者の自己評価で評価し、図28に示すような、生活状態把握対比表を作成して、作成した該生活状態把握対比表を入力手段で入力し記憶手段に格納する。作成された生活状態把握表は出力手段により出力されて、検診対象者にフィードバックされる。
【0043】
第七のステップでは、例えば、現実の私の心のエネルギー状態で生活した場合と、本当の私の心のエネルギー状態で生活した場合とで、生活状態の違いを認識して、本当の私の心のエネルギー状態で生活できるように、自分から、行動、生活を変容できるように仕向ける。
本発明のアドバイス方法は、上記した第一のステップから第三のステップ、あるいはさらに第四のステップから第五のステップ、あるいはさらに第六のステップから第七ののステップまでの一連の手順からなる。この一連の手順により、科学的根拠に基づいて、二つの「いのちの働き」、とくに「いのちの働き−1」を意識するようになり、自分自身がわかり、自分の生活がわかり、外界と対話しながら、主体的に行動、生活を変容させて、自分にとって身体的にも心理的にも心地良い状態、すなわち健康な状態を創造できるようになる。
【0044】
この一連の手順は、所定の期間を隔てて繰り返すことが好ましい。期間を隔てて繰り返すことにより、生活状態の改善、人間関係の改善により、心や身体が健康な状態に向かって劇的に変化することが実感できる。
【実施例】
【0045】
検診対象者(130名)について、本発明の第一のステップ〜第七のステップからなる一連の手順を行い、血液像評価、心身の対話力把握・評価、血液像と心身の対話力との関係評価、血液像と生活状態との関係評価、エゴグラム対比、生活状態把握対比を行った。これにより、今の自分のありのままの状態を理解し、健康な心身の創造のために、生活・行動の変容に着手した検診対象者は74%にまで達した。
【0046】
これは、このアドバイス方法を利用すれば、検診対象者が血液像から生活の状態をわかり、さらに生活行動、意識の変容によって生じる血液像の変化を理解し、心身の適応性や血液像と生活行動や意識の変容とがどのように関係しているか、生活行動、意識の変容を自分で決めて自分で実行してたしかめ、自分にあった生活行動を自分で決めることができ、楽しみながら生活行動、意識の変容ができる、健康な心身創造が可能になることを察したためと推察される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】血液像評価サブシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】第一のステップにおけるフローチャートである。
【図3】血液像評価表の一例を示す説明図である。
【図4】凝固血像の領域区分を模式的に示す説明図である。
【図5】心身の対話力自己評価サブシステムの構成を示すブロック図である。
【図6】第二のステップにおけるフローチャートである。
【図7】心身の対話力自己評価用帳票の一例を示す説明図である。
【図8】心身の対話力把握評価表の一例を示す説明図である。
【図9】血液像と心身の対話力の関係評価サブシステムの構成を示すブロック図である。
【図10】第三のステップにおけるフローチャートである。
【図11】血液像と心身の対話力の関係評価用帳票の一例を示す説明図である。
【図12】生活状態把握評価サブシステムの構成を示すブロック図である。
【図13】第四のステップにおけるフローチャートである。
【図14】生活状態把握評価用帳票の一例を示す説明図である。
【図15】現実の生活状態把握評価表の一例を示す説明図である。
【図16】理想の生活状態把握用帳票の一例を示す説明図である。
【図17】現実と理想の生活の対比表の一例を示す説明図である。
【図18】血液像と生活状態との関係評価サブシステムの構成を示すブロック図である。
【図19】第五のステップにおけるフローチャートである。
【図20】血液像と生活状態との関係評価用帳票の一例を示す説明図である。
【図21】血液像と生活状態との関係評価表の一例を示す説明図である。
【図22】自己性格行動特性評価サブシステムの構成を示すブロック図である。
【図23】第六のステップにおけるフローチャートである。
【図24】自己性格行動特性評価用帳票を示す説明図である。
【図25】エゴグラムの一例を示すグラフである。
【図26】エゴグラム評価表の一例を示す説明図である。
【図27】第七のステップにおけるフローチャートである。
【図28】生活状態把握対比表の一例を示す説明図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液像評価サブシステム、心身の対話力自己評価サブシステム、血液像と心身の対話力の関係評価サブシステム、生活状態把握・評価サブシステム、血液像と生活状態の関係評価サブシステム、および自己性格行動特性評価サブシステムからなる健康な心身創造システムを利用した健康な心身を創造するためのアドバイス方法であって、
前記血液像評価サブシステムの血液像作成手段を利用し、検診対象者から採血した血液について凝固血像および/または血球像からなる血液像を撮像し、該撮像した血液像を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該撮像した血液像について各種測定項目を測定し、該測定した結果を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、前記血液像評価サブシステムの血液像データベースから蓄えられた各種血液像を検索・抽出し、該入力された血液像と対比するステップと、該対比により得られた情報と前記測定した結果と、あるいはさらに前記血液像所見データベースに蓄えられた所見情報とを参照して前記検診対象者の健康状態・生活状態を評価し、血液像評価表を作成し、作成された該血液像評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを順次行い、該血液像評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第一のステップと、
前記心身の対話力自己評価サブシステムを利用して、該心身の対話力自己評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した心身の対話力自己評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該心身の対話力自己評価用帳票の各問診事項に対し検診者の自己評価により回答し、該回答した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納するステップと、該回答の情報と、あるいはさらに該回答の情報に関連して、心身の対話力評価所見データベースに蓄えられた心身の対話力評価所見情報を検索し、抽出し、該回答の情報とを対比し、検診対象者の心身の対話力を把握し評価して、心身の対話力把握・評価表を作成し、作成された該心身の対話力把握・評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該心身の対話力把握・評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第二のステップと、
さらに前記血液像と心身の対話力の関係評価サブシステムを利用して、該血液像と心身の対話力の関係評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した血液像と心身の対話力の関係評価用帳票を出力手段により出力するステップと、前記第一のステップで検診対象者にフィードバックされた前記血液像評価表と前記第二のステップで検診対象者にフィードバックされた前記心身の対話力把握・評価表とに基づいて、出力された該血液像と心身の対話力の関係評価用帳票の各問診事項に対する検診対象者の意識を自己評価し、該自己評価した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納するステップとからなる第三のステップと、
を行う一連の手順からなることを特徴とする健康な心身創造のためのアドバイス方法。
【請求項2】
前記第三のステップに引き続いて、さらに、
前記生活状態把握・評価サブシステムを利用して、該生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した生活状態把握・評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該生活状態把握・評価用帳票の各問診事項に対する検診者の自己評価による回答を回答の情報として入力手段により入力し、現実の生活状態を把握・評価する現実の生活状態把握・評価表を作成し、該現実の生活状態把握・評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、一方、前記生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した理想の生活把握用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該理想の生活把握用帳票の各問診事項に対する理想の生活についての自己評価による回答を入力手段により入力し、理想の生活を把握する理想の生活把握表を作成し、該理想の生活把握表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該現実の生活状態把握・評価表と該理想の生活把握表とを対比し、現実と理想の生活の対比表を作成し、該対比表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを行い、該対比表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第四のステップと、
さらに前記血液像と生活状態との関係評価サブシステムを利用して、該血液像と生活状態との関係評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した血液像と生活状態との関係評価用帳票を出力手段により出力するステップと、前記第一のステップで検診対象者にフィードバックされた前記血液像評価表と前記第四のステップで検診対象者にフィードバックされた前記現実と理想の生活の対比表とに基づいて、出力された該血液像と生活状態との関係評価用帳票の各問診事項に対して検診対象者が自己評価し、該自己評価した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納するステップと、該回答の情報と、あるいはさらに該回答の情報に関連して血液像と生活状態との関係評価所見データベースに蓄えられた血液像と生活状態との関係評価所見情報を検索し、抽出して該回答の情報と対比し、血液像と生活状態との関係評価表を作成し、作成された該血液像と生活状態との関係評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを行い、該血液像と生活状態との関係評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第五のステップと、
を行う一連の手順からなることを特徴とする請求項1に記載のアドバイス方法。
【請求項3】
前記第五のステップに引き続いて、さらに
前記自己性格行動特性評価サブシステムを利用して、前記自己性格行動特性評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した自己性格行動特性評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該自己性格行動特性評価用帳票にしたがって自己評価により検診対象者の各種状態での心のエネルギー状態を得て、該得られた各種状態での検診対象者の心のエネルギー状態を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該入力された各種状態での心のエネルギー状態から前記検診対象者の各種状態でのエゴグラムを作図するステップと、エゴグラムデータベースから蓄えられた各種エゴグラムを抽出し、該作図されたエゴグラムとを対比するステップとを順次行い、あるいはさらに、エゴグラム所見データベースに蓄えられたエゴグラム所見情報を抽出し、該エゴグラム所見情報と、前記対比により得られた情報とを参照して前記検診対象者の各種状態でのエゴグラム評価表を作成し、入力手段により入力し記憶手段に格納するステップを行い、該エゴグラムおよび/またはエゴグラム評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第六のステップと、
前記生活状態把握・評価サブシステムを利用して、該生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースから前記生活状態把握・評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該生活状態把握・評価用帳票に記載された問診事項にしたがって、前記第六のステップで得られた前記各種状態での心のエネルギー状態で生活した場合に想定される生活状態を検診対象者の自己評価で回答し、該回答の結果を回答の情報として入力手段で入力し記憶手段に格納するステップと、該回答の情報から、前記各種状態での心のエネルギー状態で生活した場合に想定される生活状態を把握し生活状態把握対比表を作成して、作成した該生活状態把握対比表を入力手段で入力し記憶手段に格納するステップとを行い、該生活状態把握表を出力手段により出力して検診対象者にフィードバックする第七のステップと、
を行う一連の手順からなることを特徴とする請求項2に記載のアドバイス方法。
【請求項4】
前記一連の手順を、所定の期間ごとに繰り返すことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のアドバイス方法。
【請求項1】
血液像評価サブシステム、心身の対話力自己評価サブシステム、血液像と心身の対話力の関係評価サブシステム、生活状態把握・評価サブシステム、血液像と生活状態の関係評価サブシステム、および自己性格行動特性評価サブシステムからなる健康な心身創造システムを利用した健康な心身を創造するためのアドバイス方法であって、
前記血液像評価サブシステムの血液像作成手段を利用し、検診対象者から採血した血液について凝固血像および/または血球像からなる血液像を撮像し、該撮像した血液像を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該撮像した血液像について各種測定項目を測定し、該測定した結果を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、前記血液像評価サブシステムの血液像データベースから蓄えられた各種血液像を検索・抽出し、該入力された血液像と対比するステップと、該対比により得られた情報と前記測定した結果と、あるいはさらに前記血液像所見データベースに蓄えられた所見情報とを参照して前記検診対象者の健康状態・生活状態を評価し、血液像評価表を作成し、作成された該血液像評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを順次行い、該血液像評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第一のステップと、
前記心身の対話力自己評価サブシステムを利用して、該心身の対話力自己評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した心身の対話力自己評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該心身の対話力自己評価用帳票の各問診事項に対し検診者の自己評価により回答し、該回答した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納するステップと、該回答の情報と、あるいはさらに該回答の情報に関連して、心身の対話力評価所見データベースに蓄えられた心身の対話力評価所見情報を検索し、抽出し、該回答の情報とを対比し、検診対象者の心身の対話力を把握し評価して、心身の対話力把握・評価表を作成し、作成された該心身の対話力把握・評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該心身の対話力把握・評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第二のステップと、
さらに前記血液像と心身の対話力の関係評価サブシステムを利用して、該血液像と心身の対話力の関係評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した血液像と心身の対話力の関係評価用帳票を出力手段により出力するステップと、前記第一のステップで検診対象者にフィードバックされた前記血液像評価表と前記第二のステップで検診対象者にフィードバックされた前記心身の対話力把握・評価表とに基づいて、出力された該血液像と心身の対話力の関係評価用帳票の各問診事項に対する検診対象者の意識を自己評価し、該自己評価した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納するステップとからなる第三のステップと、
を行う一連の手順からなることを特徴とする健康な心身創造のためのアドバイス方法。
【請求項2】
前記第三のステップに引き続いて、さらに、
前記生活状態把握・評価サブシステムを利用して、該生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した生活状態把握・評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該生活状態把握・評価用帳票の各問診事項に対する検診者の自己評価による回答を回答の情報として入力手段により入力し、現実の生活状態を把握・評価する現実の生活状態把握・評価表を作成し、該現実の生活状態把握・評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、一方、前記生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した理想の生活把握用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該理想の生活把握用帳票の各問診事項に対する理想の生活についての自己評価による回答を入力手段により入力し、理想の生活を把握する理想の生活把握表を作成し、該理想の生活把握表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該現実の生活状態把握・評価表と該理想の生活把握表とを対比し、現実と理想の生活の対比表を作成し、該対比表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを行い、該対比表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第四のステップと、
さらに前記血液像と生活状態との関係評価サブシステムを利用して、該血液像と生活状態との関係評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した血液像と生活状態との関係評価用帳票を出力手段により出力するステップと、前記第一のステップで検診対象者にフィードバックされた前記血液像評価表と前記第四のステップで検診対象者にフィードバックされた前記現実と理想の生活の対比表とに基づいて、出力された該血液像と生活状態との関係評価用帳票の各問診事項に対して検診対象者が自己評価し、該自己評価した結果を回答の情報として、入力手段により入力するとともに記憶手段に格納するステップと、該回答の情報と、あるいはさらに該回答の情報に関連して血液像と生活状態との関係評価所見データベースに蓄えられた血液像と生活状態との関係評価所見情報を検索し、抽出して該回答の情報と対比し、血液像と生活状態との関係評価表を作成し、作成された該血液像と生活状態との関係評価表を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップとを行い、該血液像と生活状態との関係評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第五のステップと、
を行う一連の手順からなることを特徴とする請求項1に記載のアドバイス方法。
【請求項3】
前記第五のステップに引き続いて、さらに
前記自己性格行動特性評価サブシステムを利用して、前記自己性格行動特性評価サブシステムの帳票データベースに蓄えられた所定の問診事項を記載した自己性格行動特性評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該自己性格行動特性評価用帳票にしたがって自己評価により検診対象者の各種状態での心のエネルギー状態を得て、該得られた各種状態での検診対象者の心のエネルギー状態を入力手段により入力し記憶手段に格納するステップと、該入力された各種状態での心のエネルギー状態から前記検診対象者の各種状態でのエゴグラムを作図するステップと、エゴグラムデータベースから蓄えられた各種エゴグラムを抽出し、該作図されたエゴグラムとを対比するステップとを順次行い、あるいはさらに、エゴグラム所見データベースに蓄えられたエゴグラム所見情報を抽出し、該エゴグラム所見情報と、前記対比により得られた情報とを参照して前記検診対象者の各種状態でのエゴグラム評価表を作成し、入力手段により入力し記憶手段に格納するステップを行い、該エゴグラムおよび/またはエゴグラム評価表を出力手段により出力し、検診対象者にフィードバックする第六のステップと、
前記生活状態把握・評価サブシステムを利用して、該生活状態把握・評価サブシステムの帳票データベースから前記生活状態把握・評価用帳票を出力手段により出力するステップと、出力された該生活状態把握・評価用帳票に記載された問診事項にしたがって、前記第六のステップで得られた前記各種状態での心のエネルギー状態で生活した場合に想定される生活状態を検診対象者の自己評価で回答し、該回答の結果を回答の情報として入力手段で入力し記憶手段に格納するステップと、該回答の情報から、前記各種状態での心のエネルギー状態で生活した場合に想定される生活状態を把握し生活状態把握対比表を作成して、作成した該生活状態把握対比表を入力手段で入力し記憶手段に格納するステップとを行い、該生活状態把握表を出力手段により出力して検診対象者にフィードバックする第七のステップと、
を行う一連の手順からなることを特徴とする請求項2に記載のアドバイス方法。
【請求項4】
前記一連の手順を、所定の期間ごとに繰り返すことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のアドバイス方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図9】
【図10】
【図11】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2006−218087(P2006−218087A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−34451(P2005−34451)
【出願日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(504179255)国立大学法人 東京医科歯科大学 (228)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(504179255)国立大学法人 東京医科歯科大学 (228)
【Fターム(参考)】
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