説明

健康器具

【課題】使用者が適正な姿勢で使用することができ、効率よく運動を行なうことができる健康器具を提供すること。
【解決手段】健康器具1Aは、生体に押圧して使用されるものである。この健康器具1Aは、長尺状をなす弾性体で構成され、弾性体の長手方向の異なる2箇所が拡径した第1の拡径部21および第2の拡径部22と、これらの拡径部の間に位置し、各拡径部から連続的に外径が減少したくびれ部23と、内部に設けられ、弾性体の両端に開口した装着部26とを有する器具本体2と、器具本体2の外周部に突出形成された複数の凸条3と、器具本体2の装着部26に挿入可能であり、装着部26に挿入することにより健康器具1A全体の弾性力を増大する棒状体4Aとを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体(例えば背中)に押圧して使用される健康器具に関する。
【背景技術】
【0002】
健康器具には、それを床面に載置し、この状態(載置状態)の健康器具に例えば背中を押圧して(押し当てて)使用されるものがある。この健康器具としては、例えば非特許文献1に記載されたものが知られている。
【0003】
この従来(非特許文献1に記載)の健康器具は、発砲材料で構成され、形状が円柱状をなすものである。この健康器具は、その外径が長手方向に沿ってほぼ一定となっている。この健康器具を使用するときには、使用者は、前記載置状態の健康器具の長手方向に沿って、当該健康器具に背中の背骨付近を押し当てる。
【0004】
しかしながら、従来の健康器具は、前述したように外径が長手方向に沿ってほぼ一定であるため、当該健康器具を使用する際、使用者のほぼ「S」字状に湾曲した(生理湾曲をなす)背骨に無理な負荷(力)が加わり、使用者が適正な姿勢で使用することができない、すなわち、使用者が不自然(不安定)な姿勢で使用することとなるという問題があった。また、このような不自然な姿勢で、例えば健康器具を回動させる等のような運動を行なうため、その運動効果が著しく低下していた。
【0005】
【非特許文献1】“東急スポーツオアシス楽天市場店”、[online]、ストレッチポール[平成18年7月26日検索]、インターネット<URL:http://www.rakuten.co.jp/109oasis/467298/489276/#512140>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、使用者が適正な姿勢で使用することができ、効率よく運動を行なうことができる健康器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記(1)〜(19)の本発明により達成される。
(1) 生体に押圧して使用される健康器具であって、
長尺状をなす弾性体で構成され、該弾性体の長手方向の異なる2箇所が拡径した2つの拡径部と、該2つの拡径部の間に位置し、前記各拡径部から連続的に外径が減少したくびれ部と、内部に設けられ、前記弾性体の一端または両端に開口した中空部とを有する器具本体と、
前記器具本体の外周部の少なくとも一部に突出形成された複数の凸条と、
前記器具本体の前記中空部に挿入可能であり、該中空部に挿入することにより前記健康器具の弾性力を増大する少なくとも1本の棒状体とを備えることを特徴とする健康器具。
【0008】
(2) 前記器具本体の横断面形状は、ほぼ円形をなしている上記(1)に記載の健康器具。
【0009】
(3) 前記器具本体の一方の前記拡径部から他方の前記拡径部に渡る部分の縦断面形状は、生理湾曲にほぼ対応した形状をなす上記(1)または(2)に記載の健康器具。
【0010】
(4) 前記各拡径部の最大外径部付近の曲率は、それぞれ、異なっている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の健康器具。
【0011】
(5) 前記くびれ部の最小外径部付近の曲率は、前記2つの拡径部のうちの前記曲率が小さい方の拡径部の前記曲率とほぼ同等またはそれより小さい上記(4)に記載の健康器具。
【0012】
(6) 前記各凸条は、それぞれ、前記器具本体の長手方向または周方向に沿って設けられている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の健康器具。
【0013】
(7) 前記各凸条は、それぞれ、前記器具本体の長手方向に沿って設けられており、
前記各拡径部と前記くびれ部とで、隣接する前記凸条同士のピッチが異なる上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の健康器具。
【0014】
(8) 前記各凸条の横断面形状は、それぞれ、ほぼ台形をなしている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の健康器具。
【0015】
(9) 前記器具本体の径方向に外力を付与したとき、該外力の大小により、隣接する前記凸条同士のピッチが変化する上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の健康器具。
【0016】
(10) 前記外力を付与したとき、該外力の方向に位置する前記隣接する凸条同士は、それらのピッチが自然状態のときよりも小さくなる上記(9)に記載の健康器具。
【0017】
(11) 前記複数の凸条のうちの少なくとも1つの前記凸条には、該凸条の長手方向に沿って前記凸条の頂面から突出した多数の突部が形成さている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の健康器具。
【0018】
(12) 前記多数の突部は、前記凸条の頂面のほぼ全体に渡って間欠的に配置されている上記(11)に記載の健康器具。
【0019】
(13) 前記各突部は、その形状がほぼ半球状をなすものである上記(11)または(12)に記載の健康器具。
【0020】
(14) 前記棒状体は、弾性材料で構成されている上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の健康器具。
【0021】
(15) 前記棒状体は、その長手方向に沿って弾性が異なる部分を有する上記(14)に記載の健康器具。
【0022】
(16) 前記棒状体は、中実体で構成されている上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の健康器具。
【0023】
(17) 前記棒状体は、内部に空気が気密状態で充填された中空体で構成されている上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の健康器具。
【0024】
(18) 前記棒状体は、管体と、該管体に対し挿入・抜去可能な芯棒とで構成されている上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の健康器具。
【0025】
(19) 形状、長さ、弾性率、硬度のうちの少なくとも1つの条件が異なる複数の前記棒状体を有し、該複数の棒状体を選択して使用する上記(1)ないし(18)のいずれかに記載の健康器具。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、使用者が適正な姿勢で当該健康器具を使用することができる。また、この適正な姿勢で運動の運動をした場合、その運動を効率よく行なうことができる。これにより、例えば、筋力トレーニング、リハビリ、ダイエット(シェイプアップ)が確実に実行される。
【0027】
また、形状、長さ、弾性率のうちの少なくとも1つの条件が異なる複数の棒状体を選択して使用する場合には、例えば健康器具の弾性力の大小や健康器具の弾性力を増大させたい部分等を適宜設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の健康器具を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の健康器具の第1実施形態を示す側面図、図2は、図1に示す健康器具の分解縦断面図、図3は、図1に示す健康器具の縦断面図((a)は棒状体の全体が器具本体に挿入された状態を示す縦断面図、(b)は棒状体がその途中まで器具本体に挿入された状態を示す縦断面図)、図4は、図1中のA−A線断面図、図5は、図1に示す健康器具の部分横断面図((a)は健康器具の自然状態を示す部分横断面図、(b)は健康器具に外力を付与した状態を示す部分横断面図)である。なお、図2および図3(図6〜図8、図10〜図12も同様)では、それぞれ、各凸条に形成されている複数の突部を省略している。また、以下では、説明の都合上、図1〜図3(図6〜図8、図10〜図12も同様)中の右側を「基端」、左側を「先端」と言い、図1〜図5(図6〜図12も同様)中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
【0029】
健康器具1Aは、生体に押圧して使用されるものである。例えば、図1に示す構成では、健康器具1Aを平坦な床面300に載置し、この状態の健康器具1Aに、当該健康器具1Aの長手方向に沿って、上方から、使用者が、その背中の背骨に沿った部位付近(以下単に「背中200」と言う)を押し当てる状態となっている。以下、この状態を「使用状態」と言う。
【0030】
図1〜図3に示す健康器具1Aは、器具本体2と、器具本本体2の外周部に一体的に形成された複数の凸条3と、器具本体2に着脱自在に装着される棒状体4Aとを備えている。以下、各部の構成について説明する。
【0031】
器具本体2は、外形形状がほぼ円柱状(長尺状)をなす弾性体で構成されたものである。器具本体2がこのような形状、すなわち、回転体で構成されていることにより、器具本体2の中心軸回りの回転方向(回転角度)に関わらず、健康器具1Aを床面300に載置することができ、よって、健康器具1Aを使用することができる。また、使用状態で、健康器具1Aをその中心軸回り(図4中の矢印B方向)に回動させた運動(以下、この運動を「回転運動」と言うことがある)を容易かつ確実に行なうことができる。
【0032】
器具本体2(弾性体)は、その長手方向の異なる2箇所に位置する(設けられた)第1の拡径部21および第2の拡径部22と、第1の拡径部21および第2の拡径部22との間に位置するくびれ部23と、内部(中心部)に設けられた装着部(中空部)26とを有している。なお、器具本体2の全長は、特に限定されないが、例えば、50〜100cmであるのが好ましく、60〜80cmであるのがより好ましい。
【0033】
第1の拡径部21は、使用状態で、背中200の頸椎付近の部分201が当接する部位である(図1参照)。この第1の拡径部21は、器具本体2の外径が拡径した、すなわち、外方に向かって湾曲した部位である。換言すれば、第1の拡径部21は、外径が、器具本体2の先端部(一端部)24から基端側に向かって連続的に増加し(漸増し)、器具本体2の途中(先端面241から所定距離の位置)で連続的に減少した(漸減した)部位である。
【0034】
第2の拡径部21は、使用状態で、背中200の胸椎付近の部分202が当接する部位である(図1参照)。この第2の拡径部22は、第1の拡径部21と同様に、器具本体2の外径が拡径した、すなわち、外方に向かって湾曲した部位である。換言すれば、第2の拡径部22は、外径が、器具本体2の基端部(他端部)25から先端側に向かって連続的に増加し、器具本体2の途中(基端面251から所定距離の位置)で連続的に減少した部位である。
【0035】
図1(図2および図3も同様)に示すように、第1の拡径部21の最大外径部211付近の曲率Rと、第2の拡径部22の最大外径部221付近の曲率Rとは、それらの大きさが互いに異なっている。すなわち、曲率Rは、曲率Rより大きく設定されている。これにより、使用状態で、第1の拡径部21のほぼ全体が部分201に確実に当接し、第2の拡径部22のほぼ全体が部分202に確実に当接する。これにより、使用者が適正な姿勢で、すなわち、背中200に健康器具1A(第1の拡径部21および第2の拡径部22)からの無理な負荷(反力)が加わるのが確実に防止され、よって、健康器具1Aを好適に使用することができる。また、使用者が適正な姿勢を採ることができるため、その姿勢での運動(例えば回転運動)を効率よく行なうことができる。
【0036】
なお、曲率Rと曲率Rとの比R/Rは、特に限定されないが、例えば、0.4〜0.8であるのが好ましく、0.5〜0.7であるのがより好ましい。
【0037】
また、最大外径部211の外径と最大外径部221との外径とは、ほぼ同等であるのが好ましい。この場合、各外径(最大外径)は、特に限定されないが、例えば、10〜20cmであるのが好ましく、14〜15cmであるのがより好ましい。
【0038】
くびれ部23は、使用状態で、背中200の腰椎付近の部分203が当接する部位である(図1参照)。このくびれ部23は、器具本体2の内側(装着部26側)に向かって湾曲した部位である。換言すれば、くびれ部23は、先端側および基端側の両側(第1の拡径部21および第2の拡径部22)から外径が連続的に減少した部位である。
【0039】
図1に示すように、くびれ部23の最小外径部231付近の曲率Rは、第2の拡径部22(最大外径部221)の曲率Rとほぼ同等またはそれより若干小さく設定されている。これにより、使用状態で、くびれ部23のほぼ全体が部分203に確実に当接し、よって、使用者が適正な姿勢で健康器具1Aを好適に使用することができる。また、使用者が適正な姿勢を採ることができるため、その姿勢での運動(例えば回転運動)を効率よく行なうことができる。
【0040】
なお、曲率Rと曲率Rとの比R/Rは、特に限定されないが、例えば、0.7〜1であるのが好ましく、0.7〜0.8であるのがより好ましい。
【0041】
また、最小外径部231の外径(最小外径)は、特に限定されないが、例えば、7〜13cmであるのが好ましく、9〜10cmであるのがより好ましい。
【0042】
このように、健康器具1A(器具本体2)では、第1の拡径部21からくびれ部23を経て第2の拡径部22に至る(渡る)部分(器具本体2の外周部)の縦断面形状は、生理湾曲にほぼ対応した形状をなしていると言うことができる。このような形状をなしていることにより、前述したように、使用状態で、第1の拡径部21のほぼ全体が部分201に確実に当接し、第2の拡径部22のほぼ全体が部分202に確実に当接し、くびれ部23のほぼ全体が部分203に確実に当接する。これにより、使用者が適正な姿勢で健康器具1Aを使用することができる。また、使用状態で使用者の姿勢が矯正され、例えば姿勢が悪いことで生じる腰痛や肩こり等の症状を改善することができる。
【0043】
図2および図3に示すように、装着部26は、装置本体2をその中心軸と同軸に貫通する、すなわち、装置本体2の先端面241および基端面251に開口した貫通孔で構成されている。この貫通孔(装着部26)に、先端側または基端側から棒状体4Aを挿入することができる(図3参照)。
【0044】
また、この装着部26は、その内径が器具本体2の長手方向に沿ってほぼ一定に設定されている。装着部26の内径は、特に限定されないが、例えば、4〜10cmであるのが好ましく、4〜8cmであるのがより好ましい。
【0045】
装着部26の内周面261には、当該装着部26に挿入される棒状体4Aとの摩擦を低減するための層(被覆層)が形成されていてもよい。この層が形成されている場合、棒状体4Aの挿入・抜去を容易に行なうことができる。なお、この層の構成材料としては、特に限定されず、例えば、フッ素系の樹脂等が挙げられる。
【0046】
なお、器具本体2(各凸条3を含む)の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムのような各種ゴム材料(特に加硫処理したもの)や、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマーが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
【0047】
図1に示すように、器具本体2の外周部には、当該器具本体2の長手方向に沿って、複数(本実施形態では18本)の凸条3が形成されている。図4に示すように、これらの凸条3は、放射状に(それぞれ異なる方向に)突出している。
【0048】
各凸条3は、その横断面形状が、それぞれ、ほぼ台形をなすものである。これにより、使用状態で、外力の方向に位置する凸条3(図5に示す構成では、凸条3a、3b、3cおよび3d)が、当該外力でつぶれる(変形する)のが抑制または防止される。よって、運動(例えば回転運動)を行なった際、各凸条3による指圧効果(マッサージ効果)を得る。また、使用状態で、各凸状3がその根元部(器具本体2との境界部)で破断するのを防止することができる。また、使用状態で、各凸状3が過剰に変形する(つぶれる)のを防止することができ、よって、各凸状3による指圧効果を確実に得ることができる。
【0049】
また、使用状態で、凸条3a、3b、3cおよび3dがそれぞれ好適に変形する、すなわち、凸条3aおよび3bがそれぞれ図5中右側に確実に傾倒し、凸条3cおよび3dがそれぞれ図5中左側に確実に傾倒する。これにより、各ピッチPが確実に小さくなり、よって、隣接する凸条同士の間に背中200の一部が挟まれる(摘まれる)こととなる。これにより、効率よく運動を行なうことができる、すなわち、指圧効果(マッサージ効果)を得る。
【0050】
図4に示すように、くびれ部23と第2の拡径部22(第1の拡径部21も同様)とで、隣接する凸条3同士のピッチPが異なる。すなわち、くびれ部23における隣接する凸条3同士のピッチPは、第2の拡径部22における隣接する凸条3同士のピッチPより小さく設定されている。これにより、健康器具1Aには、その長手方向に沿って、凸条3の形成密度が疎となる部分(第1の拡径部21および第2の拡径部22)と蜜となる部分(くびれ部23)とが生じることとなる。よって、使用状態では、効果的なマッサージが行なわれる。
【0051】
なお、ピッチPとピッチPとの比P/Pは、特に限定されないが、例えば、0.5〜0.9であるのが好ましく、0.6〜0.8であるのがより好ましい。例えばピッチPを18mmと設定した場合、ピッチPは、20〜36mmが好ましく、22.5〜30mmがより好ましい。また、例えばピッチPを20mmと設定した場合、ピッチPは、22.2〜40mmが好ましく、25〜33.3mmがより好ましい。
【0052】
また、図5(b)に示す使用状態で(器具本体2の径方向に外力を付与したとき)、外力の方向に位置する凸条3a〜3dは、各ピッチPが、当該外力の大小により変化する、すなわち、自然状態(図5(a)に示す状態)のときよりも小さくなる。ここで、「自然状態」とは、健康器具1Aに外力を付与しない状態を言う。
【0053】
このようにピッチPが変化することにより、使用状態で、例えば凸条3bと凸条3cとによって、背中200の一部が挟まれる(摘まれる)こととなる。これにより、効率よく運動を行なうことができる、すなわち、指圧効果(運動効果)を得る。
【0054】
なお、凸条3の形成本数は、図4に示す構成では18本であるが、これに限定されない。
【0055】
図4に示すように、各凸条3には、当該凸条3の頂面31から突出した多数の突部9が形成さている。これらの突部9は、凸条3の長手方向に沿って、すなわち、凸条3の頂面31のほぼ全体に渡って、間欠的に配置されている(図1参照)。
【0056】
このような突部9が形成されていることにより、使用状態で、外力の方向に位置する各突部9が、背骨に沿って背中200を押圧(圧迫)する。これにより、指圧効果が得られ、よって、例えば血行が促進される。
【0057】
また、各突部9の形状は、ほぼ半球状(ドーム状)をなしている。これにより、使用状態での指圧効果が向上する。
【0058】
図2〜図4に示すように、器具本体2の装着部26には、棒状体4Aが装着される(挿入される)。この棒状体4Aは、円柱状をなすものであり、その外径は、装着部26の内径とほぼ同等またはそれより若干小さく設定されている。また、棒状体4Aの長さは、器具本体2(装着部26)の長さとほぼ同様またはそれよりも長い。
【0059】
棒状体4Aは、装着部26に挿入することにより、健康器具1A全体の弾性力を増大するためのものである。
【0060】
棒状体4Aの構成材料としては、特に限定されないが、例えば、器具本体2と同様の弾性材料を用いることができる。これにより、健康器具1A全体の弾性力を確実に増大することができる。よって、使用者に対する指圧効果がより確実に得られる。また、例えば使用者の体重が比較的重い場合であっても、当該使用者が適正な姿勢で健康器具1Aを使用することができる。また、この適正な姿勢での運動を効率よく行なうことができる。
【0061】
なお、棒状体4Aの弾性は、器具本体2よりも高いものが好ましい。これにより、健康器具1A全体の弾性力をより確実に増大することができる。
【0062】
また、棒状体4Aは、中実体で構成されている。これにより、例えば図3(a)に示す状態、すなわち、棒状体4Aのほぼ全体が装着部26に挿入されている状態では、健康器具1Aの弾性力がその長手方向に沿って均一に増大する。また、例えば図3(b)に示す状態、すなわち、棒状体4Aがその途中(図示の構成ではくびれ部23付近)まで装着部26に挿入されている状態では、健康器具1Aの棒状体4Aが挿入された部分(第1の拡径部21からくびれ部23付近まで)の弾性力が確実に弾性力が増大する。
【0063】
また、このように棒状体4Aの挿入深さを変更する(選択する)ことによって、健康器具1Aの弾性力を増大させたい部分を適宜変更することができる。
【0064】
棒状体4Aの外周面41には、装着部26の内周面261の摩擦を低減するための層(被覆層)が形成されていてもよい。この層が形成されている場合、棒状体4Aの挿入・抜去を容易に行なうことができる。なお、この層の構成材料としては、特に限定されず、例えば、フッ素系の樹脂等が挙げられる。
【0065】
以上のような構成の健康器具1Aでは、前述したように、使用者が適正な姿勢で当該健康器具1Aを使用することができる。また、この適正な姿勢で回転運動等の運動をした場合、その運動を効率よく行なうことができる。これにより、例えば、筋力トレーニング、リハビリ、ダイエット(シェイプアップ)が確実に実行される。
【0066】
なお、棒状体4Aの弾性は、器具本体2よりも高いものであるが、これに限定されず、器具本体2よりも低いものであってもよいし、器具本体2と同等であってもよい。
【0067】
<第2実施形態>
図6は、本発明の健康器具の第2実施形態を示す縦断面図である。
【0068】
以下、この図を参照して本発明の健康器具の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0069】
本実施形態は、棒状体の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図6に示す健康器具1Bの棒状体4Bは、管体42aと、芯棒42bとで構成されている。
【0070】
管体42aは、その横断面形状が「O」字状(円環状)をなすものである。
芯棒42bは、管体42aに対し挿入・抜去可能な円柱状をなすものであり、その外径は、管体42aの内径とほぼ同等または若干小さく設定されている。
【0071】
このような構成の棒状体4Bでは、健康器具1Bを使用する際、器具本体2の装着部26に管体42a全体を挿入し、さらに、当該管体42aに芯棒42b全体を挿入して使用してもよいし(図6参照)、装着部26に挿入された管体42aに芯棒42bを挿入せずに使用してもよい。
【0072】
また、健康器具1Bでは、例えば、管体42aを器具本体2の先端側から第2の拡径部22の最大外径部221付近にまで挿入し、芯棒42bを先端側からくびれ部23付近にまで挿入することもできる。この場合、健康器具1Bの弾性力は、その長手方向に沿って段階的に変化する、すなわち、先端側から基端側に向かって段階的に小さくなる。
【0073】
このように、健康器具1Bでは、管体42aおよび芯棒42bのそれぞれの挿入深さを変更することができる。これにより、使用者の好みに応じて、健康器具1Bに弾性力の大小を生じさせることができる。
【0074】
なお、管体42aおよび芯棒42bをそれぞれ構成する弾性材料は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0075】
また、芯棒42bは、後述する第8実施形態のように、2つの部材で構成されたものであってもよい。この場合、各部材は、弾性(硬度)が異なっていてもよい。また、一方の部材を管体42aに挿入して用いてもよい。
【0076】
<第3実施形態>
図7は、本発明の健康器具の第3実施形態を示す縦断面図である。
【0077】
以下、この図を参照して本発明の健康器具の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0078】
本実施形態は、棒状体の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図7に示す健康器具1Cの棒状体4Cは、内部のほぼ全体に渡って円柱状の空間43を有する中空体で構成されている。この空間43には、空気が気密状態で充填されている。
【0079】
この棒状体4Cを器具本体2に挿入することにより、健康器具1Cの弾性力の増大の程度を、前記第1実施形態の健康器具1Aの弾性力の増大の程度よりも低減することができる。
【0080】
なお、棒状体4Cは、図示の構成では全体が挿入されているが、これに限定されず、例えば、挿入深さを変えて、すなわち、棒状体4Cをその途中まで挿入してもよい。
【0081】
また、空間43には、水等の液体、ゼリー等の半固形物、ビーズが充填されていてもよい。
【0082】
また、棒状体4Cには、注入排気用のポートが設けられられていてもよい。これにより、空間43内の圧力を変えることができ、よって、棒状体4Cの弾性(硬度)を調整することができる。
【0083】
また、棒状体4Cの壁部51の厚さは、その長手方向に沿ってほぼ一定であるが、これに限定されず、例えば、一部が他の部分より厚くなっていてもよい。例えば、第1の拡径部21および第2の拡径部22に対応する壁部51の厚さが、その壁部51以外の壁部51よりも厚く設定されていてもよい。
【0084】
また、棒状体4Cの空間43には、当該棒状体4Cの形状を維持する補強部が設けられていてもよい。この補強部は、それを介して、流体(空気)の行き来が可能に構成されている。
【0085】
<第4実施形態>
図8は、本発明の健康器具の第4実施形態を示す縦断面図((a)と(b)とでは器具本体に対する棒状体の挿入方向(装着方向)が異なる)である。
【0086】
以下、この図を参照して本発明の健康器具の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0087】
本実施形態は、棒状体の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図8に示す健康器具1Dの棒状体4Dには、円錐状をなす空間44が棒状体4Dの長手方向の一端側に偏在している。このため、棒状体4Dは、空間44を有する中空部45aと、中実部45bとに分けることができる。このような構成の棒状体4Dでは、その長手方向に沿って弾性が異なることとなる。すなわち、棒状体4Dでは、中空部45aは、中実部45bよりも弾性が高くなる。
【0088】
健康器具1Dでは、器具本体2に対する棒状体4Dの挿入方向の選択によって、使用状態で得られる弾性力が大となる部分と小となる部分とを適宜設定することができる。
【0089】
健康器具1Dにおいて、例えば第1の拡径部21付近の弾性力を第2の拡径部22付近の弾性力より大きく設定する場合には、図8(a)に示すように、棒状体4Dの中空部45aが第1の拡径部21付近に位置するように、棒状体4Dを器具本体2に挿入する。また、例えば第2の拡径部22付近の弾性力を第1の拡径部21付近の弾性力より大きく設定する場合には、図8(b)に示すように、棒状体4Dの中空部45aが第2の拡径部22付近に位置するように、棒状体4Dを器具本体2に挿入する。
【0090】
また、棒状体4Dでは、中空部45aにおいても弾性が長手方向に変化している。すなわち、棒状体4Dでは、空間44の頂部441が棒状体4Dの長手方向中央部に位置しており、この場合、中空部45aにおける弾性が頂部441(中実部45b側)に向かって連続的に減少している。
【0091】
このような中空部45aが位置する健康器具1Dの部位(図8(a)では第1の拡径部21付近であり、図8(b)では第2の拡径部22付近である)は、当該中空部45aと同様に弾性力が中実部45b側に向かって連続的に減少する。
【0092】
このように、健康器具1Dでは、器具本体2に対する棒状体4Dの挿入方向の選択によって、高い指圧効果を得たい部分と、指圧効果を抑制したい部分とを適宜設定することができる。
【0093】
なお、棒状体4Dの外周面41には、中空部45aの偏在位置がわかる、すなわち、弾性の異なる部分を視覚的に把握することができるマーカが付されていてもよい。このマーカとしては、特に限定されないが、例えば、記号、図形、模様、文字等が挙げられる。
【0094】
また、棒状体4Dは、後述する第8実施形態のように、2つの部材で構成されたもの、すなわち、中空部45aに相当する部材と、中実部45bに相当する部材とを有するものであってもよい。この場合、一方の部材を器具本体2に挿入して用いてもよい。
【0095】
<第5実施形態>
図9は、本発明の健康器具の第5実施形態を示す横断面図((a)と(b)とでは器具本体に対する棒状体の上下方向(装着方向)が異なる)である。
【0096】
以下、この図を参照して本発明の健康器具の第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0097】
本実施形態は、棒状体の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図9に示す健康器具1Eの棒状体4Eには、横断面形状がほぼ半円状をなす空間46が棒状体4Eの図9中上下方向の一方側に偏在している。このため、棒状体4Eは、空間46を有する中空部47aと、中実部47bとに分けることができる。このような構成の棒状体4Eでは、図9中上下方向に沿って弾性が異なることとなる。すなわち、棒状体4Eでは、中空部47aは、中実部47bよりも弾性が高くなる。
【0098】
健康器具1Eでは、棒状体4Eの上下方向を反転させるかまたは健康器具1E全体を反転させることにより、使用状態で、使用者が受ける弾性力が変化する。
【0099】
健康器具1Eにおいて、例えば弾性力を最大に設定する場合には、図9(a)に示すように、棒状体4Eの中空部47aが中実部47bよりも上側に位置するように、棒状体4Eを器具本体2に挿入する。また、例えば弾性力を最小に設定する場合には、棒状体4Eの中空部47aが中実部47bよりも下側に位置するように、棒状体4Eを器具本体2に挿入する。
【0100】
このように、健康器具1Eでは、棒状体4Dの上下方向の選択によって、指圧効果を得たい場合と、指圧効果を抑制したい場合とに使い分けることができる。
【0101】
なお、棒状体4Eの外周面41には、中空部47aの偏在位置がわかる、すなわち、弾性の異なる部分を視覚的に把握することができるマーカが付されていてもよい。このマーカとしては、特に限定されないが、例えば、記号、図形、模様、文字等が挙げられる。
【0102】
<第6実施形態>
図10は、本発明の健康器具の第6実施形態を示す縦断面図である。
【0103】
以下、この図を参照して本発明の健康器具の第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0104】
本実施形態は、棒状体の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図10に示す健康器具1Fの棒状体4Fには、その長手方向の異なる位置に2つの空間48aおよび48bがそれぞれ形成されている。各空間48aおよび48bは、それぞれ、形状が円柱状をなしている。
【0105】
棒状体4Fでは、各空間48aおよび48bがそれぞれ形成されている部分で、それらの部分を除く他の部分よりも、弾性が高くなる。
【0106】
空間48aは、棒状体4Fを器具本体2に装着したときに第1の拡径部21付近に対応する位置に設けられている。また、空間48bは、棒状体4Fが器具本体2に装着されたときに第2の拡径部22付近に対応する位置に設けられている。
【0107】
このような健康器具1Fでは、第1の拡径部21と第2の拡径部22とにおいて、各弾性力がくびれ部23の弾性力よりも高くなる。すなわち、健康器具1Fでは、使用状態で、第1の拡径部21および第2の拡径部22での変化量が大となり、くびれ部23では変化量が小となる。これにより、使用状態で、第1の拡径部21および第2の拡径部22では、比較的高い指圧効果が得られる。
【0108】
なお、棒状体4Fの外周面41には、各空間48aおよび48bのそれぞれの位置がわかる、すなわち、弾性の異なる部分を視覚的に把握することができるマーカが付されていてもよい。このマーカとしては、特に限定されないが、例えば、記号、図形、模様、文字等が挙げられる。
【0109】
<第7実施形態>
図11は、本発明の健康器具の第7実施形態を示す縦断面図である。
【0110】
以下、この図を参照して本発明の健康器具の第7実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0111】
本実施形態は、棒状体に形成された空間の位置が異なること以外は前記第6実施形態と同様である。
【0112】
図11に示す健康器具1Gの棒状体4Gには、そのその長手方向の中央部付近に、空間49が形成されている。この空間49は、形状が円柱状をなしている。
【0113】
棒状体4Gでは、空間49が形成されている部分で、その部分を除く他の部分よりも、弾性が高くなる。
【0114】
空間49は、棒状体4Gを器具本体2に装着したときにくびれ部23付近に対応する位置に設けられている。
【0115】
このような健康器具1Gでは、くびれ部23において、弾性力が第1の拡径部21および第2の拡径部22のそれぞれの弾性力よりも高くなる。すなわち、健康器具1Gでは、使用状態で、くびれ部23では変化量が大となり、第1の拡径部21および第2の拡径部22での変化量が小となる。これにより、使用状態で、くびれ部23では、比較的高い指圧効果が得られる。
【0116】
本発明の健康器具では、空間の形成位置の異なる2本の棒状体、すなわち、前記第6実施形態で記載した棒状体4Fと本実施形態で記載した棒状体4Gとを用意し、これらを適宜選択して使用してもよい。これにより、比較的高い指圧効果を得たい部分に対して適した棒状体を用いることができる。
【0117】
なお、棒状体4Gの外周面41には、空間49の位置がわかる、すなわち、弾性の異なる部分を視覚的に把握することができるマーカが付されていてもよい。このマーカとしては、特に限定されないが、例えば、記号、図形、模様、文字等が挙げられる。
【0118】
<第8実施形態>
図12は、本発明の健康器具の第8実施形態を示す縦断面図である。
【0119】
以下、この図を参照して本発明の健康器具の第7実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0120】
本実施形態は、棒状体の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図12に示す健康器具1Hは、棒状体4Hおよび4iを有している。棒状体4Hおよび4iは、それぞれ、円柱状をなすものであり、長さが同等である。
【0121】
棒状体4Hは、前述したような弾性材料で構成されものである。
棒状体4iは、管体50aと、管体50a内に固定的に設置された芯材50bとで構成されている。
【0122】
管体50aの構成材料としては、特に限定されず、例えば、棒状体4Hと同様の材料を用いることができる。また、芯材50bの構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種金属材料を用いることができる。
【0123】
これにより、棒状体4Hの弾性が棒状体4iの弾性より高くなる、すなわち、棒状体4iの硬度が棒状体4Hの硬度より高くなる。
【0124】
このような健康器具1Hでは、図示の構成の場合、第1の拡径部21からくびれ部23付近までの部分の弾性力が、第2の拡径部22付近の弾性力よりも大きくなる。
【0125】
なお、健康器具1Hでは、棒状体4Hと棒状体4iとの位置を交換してもよいし、棒状体4Hおよび4iの一方を用いて(器具本体2に挿入して)もよい。
【0126】
また、健康器具1Hでは、棒状体4Hおよび4iをそれぞれ2本ずつ用意してもよい。これにより、器具本体2に2本の棒状体4Hを挿入することができたり、器具本体2に2本の棒状体4iを挿入することができたりする。
【0127】
また、棒状体4iは、構成材料の異なる2つの部材(管体50aおよび芯材50b)で構成されたものであるが、これに限定されず、例えば、1つの部材で構成し、硬度が棒状体4Hより高いものであってもよい。
【0128】
以上、本発明の健康器具を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、健康器具を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
【0129】
また、本発明の健康器具は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【0130】
例えば、各実施形態で記載した棒状体をそれぞれ用意してもよい。この場合、使用者は、自らの体格や指圧を施したい部位等に応じて、これらの棒状体の中から最適と思うものを選択して器具本体に装着することができる。なお、「装着」には、棒状体全体を器具本体に挿入することの他に、前述したような挿入深さや挿入方向(上下方向)を変更することも含まれている。
【0131】
また、各実施形態では、当該実施形態で記載された棒状体において、外形形状、長さ、弾性率、硬度のうちの少なくとも1つの条件が異なる棒状体を複数用意してもよい。この場合、使用者は、前述したように、自らの体格や指圧を施したい部位等に応じて、これらの棒状体の中から最適と思うものを選択して器具本体に装着することができる。
【0132】
また、棒状体は、1部材で構成されたものに限定されず、異なる弾性材料で構成された複数の部材を長手方向に接合したものであってもよい。このように複数の部材で棒状体が構成されている場合、当該棒状体は、その長手方向に弾性が異なるものとなる。
【0133】
また、棒状体は、器具本体と同等の長さであるのに限定されず、例えば、器具本体より長くてもよいし、それより短くてもよい。
【0134】
また、棒状体は、その横断面形状が円形であるのに限定されず、例えば、多角形、楕円形、長円形であってもよい。
【0135】
また、器具本体の装着部は、当該器具本体の両端面に開口したものであるが、これに限定されず、例えば、器具本体の一方の端面にのみ開口したものであってもよい。
【0136】
また、器具本体の装着部の内径は、当該器具本体の長手方向にほぼ一定であるが、これに限定されず、例えば、基端方向に向かって漸減していてもよい。
【0137】
また、第1の拡径部の曲率Rと第2の拡径部の曲率Rとは、それらの大きさが互いに異なっているが、これに限定されず、例えば、それらの大きさがほぼ同等であってもよい。
【0138】
また、各凸条は、器具本体の長手方向に沿って設けられているのに限定されず、例えば、器具本体の周方向に沿って設けられていてもよいし、螺旋状に設けられていてもよい。
【0139】
また、各凸状の横断面形状は、それぞれ、ほぼ台形であるが、これに限定されず、例えば、長方形や正方形であってもよい。
【0140】
また、多数の突部は、全ての凸条に設けられているのに限定されず、例えば、凸条の1つ置きに設けられていてもよい。
【0141】
また、多数の突部は、等間隔に配置されているのに限定されず、隣接する突部同士の間隔が異なるように、すなわち、配置密度に疎密が生じるように配置されていてもよい。
【0142】
また、各突部は、器具本体(凸条)よりも硬度が高いものであってもよい。
また、健康器具には、そのほぼ全体を覆うカバーを装着してもよい。
【0143】
また、健康器具は、前記各実施形態では背中にその長手方向に配置して使用されているるが、これに限定されず、例えば、背中とほぼ直角方向に配置して使用されてもよい。
【0144】
また、健康器具が使用される生体の部位としては、背中を一例に挙げたが、例えば、首、腕部、脚部等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】本発明の健康器具の第1実施形態を示す側面図である。
【図2】図1に示す健康器具の分解縦断面図である。
【図3】図1に示す健康器具の縦断面図((a)は棒状体の全体が器具本体に挿入された状態を示す縦断面図、(b)は棒状体がその途中まで器具本体に挿入された状態を示す縦断面図)である。
【図4】図1中のA−A線断面図である。
【図5】図1に示す健康器具の部分横断面図((a)は健康器具の自然状態を示す部分横断面図、(b)は健康器具に外力を付与した状態を示す部分横断面図)である。
【図6】本発明の健康器具の第2実施形態を示す縦断面図である。
【図7】本発明の健康器具の第3実施形態を示す縦断面図である。
【図8】本発明の健康器具の第4実施形態を示す縦断面図((a)と(b)とでは器具本体に対する棒状体の挿入方向(装着方向)が異なる)である。
【図9】本発明の健康器具の第5実施形態を示す横断面図((a)と(b)とでは器具本体に対する棒状体の上下方向(装着方向)が異なる)である。
【図10】本発明の健康器具の第6実施形態を示す縦断面図である。
【図11】本発明の健康器具の第7実施形態を示す縦断面図である。
【図12】本発明の健康器具の第8実施形態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0146】
1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H 健康器具
2 器具本体
21 第1の拡径部
211 最大外径部
22 第2の拡径部
221 最大外径部
23 くびれ部
231 最小外径部
24 先端部(一端部)
241 先端面
25 基端部(他端部)
251 基端面
26 装着部(中空部)
261 内周面
3、3a、3b、3c、3d 凸条
31 頂面
4A、4B、4C、4D、4E、4F、4G、4H、4i 棒状体
41 外周面
42a 管体
42b 芯棒
43、44 空間
441 頂部
45a 中空部
45b 中実部
46 空間
47a 中空部
47b 中実部
48a、48b、49 空間
50a 管体
50b 芯材
51 壁部
9 突部
200 背中
201、202、203 部分
300 床面
P、P、P ピッチ
、R、R 曲率

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体に押圧して使用される健康器具であって、
長尺状をなす弾性体で構成され、該弾性体の長手方向の異なる2箇所が拡径した2つの拡径部と、該2つの拡径部の間に位置し、前記各拡径部から連続的に外径が減少したくびれ部と、内部に設けられ、前記弾性体の一端または両端に開口した中空部とを有する器具本体と、
前記器具本体の外周部の少なくとも一部に突出形成された複数の凸条と、
前記器具本体の前記中空部に挿入可能であり、該中空部に挿入することにより前記健康器具の弾性力を増大する少なくとも1本の棒状体とを備えることを特徴とする健康器具。
【請求項2】
前記器具本体の横断面形状は、ほぼ円形をなしている請求項1に記載の健康器具。
【請求項3】
前記器具本体の一方の前記拡径部から他方の前記拡径部に渡る部分の縦断面形状は、生理湾曲にほぼ対応した形状をなす請求項1または2に記載の健康器具。
【請求項4】
前記各拡径部の最大外径部付近の曲率は、それぞれ、異なっている請求項1ないし3のいずれかに記載の健康器具。
【請求項5】
前記くびれ部の最小外径部付近の曲率は、前記2つの拡径部のうちの前記曲率が小さい方の拡径部の前記曲率とほぼ同等またはそれより小さい請求項4に記載の健康器具。
【請求項6】
前記各凸条は、それぞれ、前記器具本体の長手方向または周方向に沿って設けられている請求項1ないし5のいずれかに記載の健康器具。
【請求項7】
前記各凸条は、それぞれ、前記器具本体の長手方向に沿って設けられており、
前記各拡径部と前記くびれ部とで、隣接する前記凸条同士のピッチが異なる請求項1ないし6のいずれかに記載の健康器具。
【請求項8】
前記各凸条の横断面形状は、それぞれ、ほぼ台形をなしている請求項1ないし7のいずれかに記載の健康器具。
【請求項9】
前記器具本体の径方向に外力を付与したとき、該外力の大小により、隣接する前記凸条同士のピッチが変化する請求項1ないし8のいずれかに記載の健康器具。
【請求項10】
前記外力を付与したとき、該外力の方向に位置する前記隣接する凸条同士は、それらのピッチが自然状態のときよりも小さくなる請求項9に記載の健康器具。
【請求項11】
前記複数の凸条のうちの少なくとも1つの前記凸条には、該凸条の長手方向に沿って前記凸条の頂面から突出した多数の突部が形成さている請求項1ないし10のいずれかに記載の健康器具。
【請求項12】
前記多数の突部は、前記凸条の頂面のほぼ全体に渡って間欠的に配置されている請求項11に記載の健康器具。
【請求項13】
前記各突部は、その形状がほぼ半球状をなすものである請求項11または12に記載の健康器具。
【請求項14】
前記棒状体は、弾性材料で構成されている請求項1ないし13のいずれかに記載の健康器具。
【請求項15】
前記棒状体は、その長手方向に沿って弾性が異なる部分を有する請求項14に記載の健康器具。
【請求項16】
前記棒状体は、中実体で構成されている請求項1ないし15のいずれかに記載の健康器具。
【請求項17】
前記棒状体は、内部に空気が気密状態で充填された中空体で構成されている請求項1ないし15のいずれかに記載の健康器具。
【請求項18】
前記棒状体は、管体と、該管体に対し挿入・抜去可能な芯棒とで構成されている請求項1ないし15のいずれかに記載の健康器具。
【請求項19】
形状、長さ、弾性率、硬度のうちの少なくとも1つの条件が異なる複数の前記棒状体を有し、該複数の棒状体を選択して使用する請求項1ないし18のいずれかに記載の健康器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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