充電器
【課題】充電器の発熱に起因する弊害を抑制した充電器を提供する
【解決手段】外形を箱形とし、その上面の面積を装着される電池パックBPの底面よりも大きくしている本体ケース10と、本体ケース10の上面に設けられた、電池パックBPを直立姿勢で装着するための装着部20と、本体ケース10に内蔵される、装着部20に装着された電池パックBPを充電するため電力を供給する充電回路32を実装した回路基板30と、本体ケース10の表面を被覆する、断熱性を有するカバー部14と、を備え、本体ケース10の内部を、装着部20を設けた電池装着領域と、充電回路32を配した回路配置領域と、に区分けしており、かつ装着部20を、本体ケース10の中心から偏心した位置に設ける。
【解決手段】外形を箱形とし、その上面の面積を装着される電池パックBPの底面よりも大きくしている本体ケース10と、本体ケース10の上面に設けられた、電池パックBPを直立姿勢で装着するための装着部20と、本体ケース10に内蔵される、装着部20に装着された電池パックBPを充電するため電力を供給する充電回路32を実装した回路基板30と、本体ケース10の表面を被覆する、断熱性を有するカバー部14と、を備え、本体ケース10の内部を、装着部20を設けた電池装着領域と、充電回路32を配した回路配置領域と、に区分けしており、かつ装着部20を、本体ケース10の中心から偏心した位置に設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として電動バイクやアシスト自転車、電動カートなどの電動車両に脱着自在にセットされて、電動車両を走行させるモータに電力を供給する電池パックを充電するための充電器に関する。
【背景技術】
【0002】
電動バイクなどの電動車両を走行させるモータに電力を供給する電池パックは、出力を大きく、すなわち電動車両に供給する放電電力を大きくするために、大容量の電池を内蔵し、あるいは多数の電池を内蔵して、出力電圧や出力電流を大きくしている。この電池パックは、電池パックケースにコネクタを設けて、電動車両に脱着自在にセットできる構造とし、電池パックを放電させて電力を供給する。また電動車両から電池パックを取り外して充電器にセットし、充電器でもって電池パックに内蔵される電池を充電する。
【0003】
電池パックを充電器にセットした状態の一例を、図12に示す。この充電器100Xは、角形の充電器の本体ケース10Xで構成され、その上面に電池パックBPXを直立姿勢で挿入するパック挿入部を備えている。
【0004】
このような充電器は、外部から電力供給を受けて、電池パックの充電に適切な電圧に変換するための充電回路を内蔵している。この充電回路は、パワー系半導体素子であるFETやダイオード、トランス等の部材を実装しており、これらは通電によって発熱する。特に消費電力が100W以上の場合は、発熱量も大きくなり、充電器の内部に熱が籠もりやすくなる。このため、充電時にはこのような発熱部材の発熱によって、本体ケースの表面が熱くなるという問題があった。本体ケースの表面が熱くなると、ユーザが充電器の故障と誤解したり、電池パックが輻射熱によって加熱されるなどの問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−236450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来のこのような問題点を解決することを目的になされたものである。本発明の主な目的は、充電器の発熱に起因する弊害を抑制可能な充電器を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
本発明に係る第1の充電器は、一方向に延長された電池パックBPを直立姿勢にセットして、これを充電するための充電器であって、外形を箱形とし、その上面の面積を装着される電池パックBPの底面よりも大きくしている本体ケース10と、前記本体ケース10の上面に設けられた、電池パックBPを直立姿勢で装着するための装着部20と、前記本体ケース10に内蔵される、前記装着部20に装着された電池パックBPを充電するため電力を供給する充電回路32を実装した回路基板30と、前記本体ケース10の表面を被覆する、断熱性を有するカバー部14と、を備え、前記本体ケース10の内部を、前記装着部20を設けた電池装着領域と、充電回路32を配した回路配置領域と、に区分けしており、かつ前記装着部20を、前記本体ケース10の中心から偏心した位置に設けることができる。これにより、電池パックの底面よりも充電器の上面を大きくして、電池パックを縦置きに装着した状態で安定的に電池パックを保持する充電器において、電池パックをセットする位置を中心でなく、中心からずらした位置とすることで、内部の空間を連続して確保し、部品等を配置し易くする。さらに発熱する充電回路を配置する回路配置領域を、電池パックを装着する電池装着領域と重ならせず、離して配置することにより、電池パックが充電回路等で加熱されることを回避できる。また、本体ケースの表面に設けられた断熱性のカバー部によって、回路基板に実装された充電回路の発熱が充電器の表面からの発熱を抑制できる。
【0008】
また第2の充電器は、前記カバー部14と本体ケース10の表面との間に、隙間GPを形成することができる。これにより、断熱性のカバー部に加え、さらにこのカバー部と充電器表面との間に空気層の断熱を介在できるので、充電器の表面からの放熱をさらに抑制できる。
【0009】
さらにまた第3の充電器は、さらに前記本体ケース10の底面において、隅部に設けられた脚部44と、前記本体ケース10の内部の底面側に配置される放熱プレート40と、を備えることができる。これにより、本体ケースの底面側からも放熱することができ、表面側からの放熱量を相対的に低減できる利点が得られる。
【0010】
さらにまた第4の充電器は、前記放熱プレート40と前記回路基板30との間に、熱伝導シート42を介在させ、前記熱伝導シート42でもって、前記放熱プレート40と回路基板30とを熱結合させることができる。これにより、回路基板の発熱を放熱プレートに効率よく熱伝導させることができ、充電器の底面側からの放熱性能を高めることができる。
【0011】
さらにまた第5の充電器は、さらに、前記本体ケース10の上面に設けられる表示手段50を備えており、前記表示手段50を、半導体発光素子で構成できる。これにより、表示手段によって充電器の動作を確認でき、仮に充電器の表面温度が上昇しても、動作中であることをユーザに示すことで異常な発熱と誤解される事態を回避できる。
【0012】
さらにまた第6の充電器は、前記カバー部14が、透光性を有することができる。これにより、カバー部に透光性を持たせることで、充電器の外観見栄えを改善でき、またカバー部を交換することで意匠を変更することも容易に行える。さらに、表示手段における半導体発光素子の発光を拡散させて、より見栄えの良い表示が実現される。
【0013】
さらにまた第7の充電器は、前記本体ケース10の内部において、前記電池装着領域と回路配置領域とを、対角状に配置することができる。これにより、電池パックを装着する部位と、発熱する部材を設ける部位とを、本体ケース内の限られた空間において、極力離間させることができ、熱が電池パックに与え得る影響を低減できる。
【0014】
さらにまた第8の充電器は、さらに、前記装着部20に、電池パックBPを機械的に係合させて連結させる係合構造を備えることができる。これにより、電池パックを充電器に装着した状態で、機械的に連結することができ、接続の安定性を高めつつ、電機接続の信頼性も向上できる。
【0015】
さらにまた第9の充電器は、前記本体ケース10の内部において、前記電池装着領域をリブ16によって区画することができる。これにより、電池パックを装着する部位から水滴などが浸入しても、リブによって他の部位に浸水することを防止でき、電池パックへの発熱防止と、浸水による電子回路の腐食の防止とが図られ、充電器の信頼性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施の形態に係る充電器を示す外観斜視図である。
【図2】図1の充電器に電池パックを装着した状態を示す外観斜視図である。
【図3】図1の充電器の平面図である。
【図4】図1の充電器を背面から見た外観斜視図である。
【図5】図3の平面図のV−V線における垂直断面図である。
【図6】図1の充電器からカバー部及び上ケースを外した状態を示す分解斜視図である。
【図7】図3の平面図のVII−VII線における垂直断面図である。
【図8】図1の充電器から下ケースを外した状態を斜め下方から見た斜視図である。
【図9】図8の充電器から放熱プレートと熱伝導シートを外した状態を示す分解斜視図である。
【図10】図1の充電器を斜め下方から見た状態を示す外観斜視図である。
【図11】充電器に電池パックを接続した状態を示す回路図である。
【図12】従来の充電器に電池パックをセットした状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、本発明を以下のものに特定しない。また、本明細書においては、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。
【0018】
図1に、本発明の一実施の形態に係る充電器100の外観を示す。この充電器100は、電池パックBPをセットして、この電池パックBPを充電する。このため、充電器100は商用電源等の外部電源と接続され、この外部電源から得た電力を、電池パックBPの充電に適した電力に変換して、電池パックBPに対して電力を供給することで充電する。このため、充電器100の内部には、外部から供給される電力を充電電圧に変換するための充電回路32が収納されている(詳細は後述)。
【0019】
図1に示す充電器100は、外形を箱形とした本体ケース10で構成される。本体ケース10の上面には、電池パックBPを直立姿勢にセットするための装着部20が設けられている。電池パックBPは、図2に示すように、直立姿勢で装着部20に挿入されて、充電される。この電池パックBPは、縦長に延長された箱状の外形としている。またその底面には、充電器100の装着部20と接続するためのパック側コネクタを備えている。ここでは、電池パックBPとしてアシスト自転車用のバッテリパックを示している。ただ、他の電動車両用、あるいは電動工具や電動バイク、携帯機器等その他の電池パックの充電器としても本発明を利用できる。
(装着部20)
【0020】
本体ケース10の上面は、電池パックBPを載置するために、電池パックBPの底面よりも大きくしている。また電池ケースの上面には、電池パックBPを装着する装着部20を設けている。装着部20は、充電器100の表面から凹状に窪ませて、この部分に電池パックBPを挿入させた状態で直立姿勢に保持する。図3の平面図に示す例では、装着部20は、後述する電池装着領域に設けられている。ここでは、充電器100の中央でなく、図において右側に偏心させた位置に設けられる。
【0021】
一般に、縦長の電池パックを充電器にセットした状態で安定的に保持するためには、充電器の中央付近に装着部を設けることが、重心やバランス等の観点から好ましい。特に、アシスト自転車用バッテリパックのような、大型で重量のある電池パックを縦置きで装着するには、重量バランスを考慮することは重要であり、中心に配置することが望まれる。
【0022】
ここで、電池パックを装着する装着部は、電池パックの下端を充電器内に部分的に埋没させるように、凹状に形成されることから、充電器の内部側の空間を部分的に占有することとなる。このため、中央に装着部を配置すると、充電器の内部空間が分断されることとなって、装着部で分断された両側の各空間の大きさが狭くなり、スペース効率が悪くなる。例えば、トランスやコイルのような比較的大型の部材を効率よく配置するためには、纏まった空間を確保することが好ましい。加えて、中央に装着部を配置すると、その周囲を囲むように充電回路が配置されることになる。充電回路を構成する電子部品の中には、パワートランジスタやダイオード、トランス等の発熱量の大きい部材が含まれる。このため、電池パックを装着する装着部の周りに、電池パックの周囲を囲むように発熱部材を配置すると、周囲から電池パックが加熱されることとなり、電池パックの寿命に影響を与えることが考えられる。
【0023】
そこで、本実施の形態においては、充電器100の中心からずらした位置に電池パックBPを装着する装着部20を設けることで、発熱部材を電池パックBPと離間させて、熱の影響を緩和させている。また、装着部20を中心からずらすことで、重心バランスが相対的に低下するところ、電池パックBPの下端を充電器100に埋め込むように挿入することで、接続の安定性を向上させている。またこのような埋め込みを実現するため、装着部20を凹状に形成することで、充電器100の内部空間が部分的に分断されるところ、上述の通り中心から偏心させた位置に設けることによって、分断を最小限に抑えて、本体ケース10内部の空間を広く確保している。
(係合構造)
【0024】
加えて、装着部20に電池パックBPを機械的に強固に連結させるように、機械的接続構造を付加することもできる。例えば、図1、図2、図4の例では、電池パックBPと充電器100とを係合させる係合構造を設けている。ここでは、装着部20の形状を凹状とすると共に、電池パックBPの底面と対応させて段差状に形成している。さらに、凹状の内壁面には、切り欠き18を形成しており、電池パックBPに設けられた凸部19と係合するように構成している。このような係合構造によって、電池パックBPを充電器100に装着した状態で、機械的な接続構造を実現し、連結状態を維持できる。
【0025】
また、装着部20の底面には、電池パックBPと電気的に接続するための接続端子22を設けている。接続端子22は、図5の断面図に示すように、装着部20の底面を貫通する平板状であり、本体ケース10の内面側において充電回路32等の電気部品と接続されている。接続端子22は、電池パックBPの底面に設けられたパック側コネクタと接続される。これにより、電池パックBPに対して電力を供給し、また電気信号を電池パックBPと充電器100との間でやりとりすることが可能となる。この例では、平板状の4枚の接続端子22を平行に並べている。この内、両端の2枚の接続端子22は高電圧端子、内側の2枚の接続端子22は信号用端子としている。
(本体ケース10)
【0026】
充電器100は、図6の分解斜視図に示すように、本体ケース10を上ケース11と下ケース12に二分割している。この本体ケース10は、断熱性及び耐熱性に優れた絶縁性の部材で構成する。この例では、ポリカーボネートABS樹脂製としている。本体ケース10の内部には、充電回路32を実装した回路基板30が収納される。充電回路32は、装着部20に装着された電池パックBPを充電するため電力を供給する回路である。ここでは、外部の電源から供給される電力を、充電に適した電力に変換する。
【0027】
このように、本体ケース10の内部には、充電回路32を配した回路配置領域と、装着部20を設けた電池装着領域とを区分けしている。いいかえると、発熱する部材は回路配置領域に配置し、電池装着領域には配置しないことで、電池パックBPに熱が伝わることを極力避けている。また、電池装着領域と回路配置領域とを、本体ケース10の内部において対角状に配置することが好ましく、このような配置によって、電池パックBPを装着する部位と、発熱する部材を設ける部位とを、本体ケース10内の限られた空間において極力離間させることができ、熱が電池パックBPに与え得る影響を低減できる。
【0028】
また、充電器100は防水構造としてもよい。この場合は、接続端子22を設けた部位から本体ケース10の内部に浸水しても、充電回路32等の電子部品に影響を与えないよう、図5の断面図に示すように、接続端子22の裏面側においてリブ16を設けて、本体ケース10内部を物理的に区画している。リブ16によって電池装着領域は閉塞されるが密閉されない。また、区画された部屋の下面には水抜き穴を設けており、上部から浸水した水を外部に排出できる。このように、電池パックBPを配置する装着部20の裏面側からは、電子部品を極力排除し、電池パックBPの下面に発熱部材を配置しないことにより上部に位置する電池パックBPに熱が伝わることを防止すると共に、水等が侵入しても、電子回路に影響を与えないようにでき、電池パックBPの信頼性を向上できる。
(表示手段50)
【0029】
さらに本体ケース10の上面には、表示手段50が設けられている。表示手段50は、装着部20と異なる部位に設けられる。図6の例では、装着部20の左側に表示手段50が設けられている。表示手段50は、充電器100が動作中であることを示す。例えば充電中には赤色で点滅し、充電が終了すると連続点灯に切り替わることで、ユーザに対して充電の進捗と終了を告知できる。表示手段50としては、半導体発光素子が好適に利用できる。特にLEDは低消費電力で、球切れの心配もなく好適に利用できる。このように表示手段50によって充電器100の動作を確認でき、仮に充電器の表面温度が上昇しても、動作中であることをユーザに示すことで異常な発熱と誤解される事態を回避できる。
(カバー部14)
【0030】
さらに上ケース11の上面には、図6の分解斜視図に示すようにカバー部14が被覆される。カバー部14は、装着部20を除く上ケース11の上面を被覆できるよう、装着部20を切り欠いた大きさ及び形状に形成される。
【0031】
このカバー部14は、断熱性に優れた部材とする。このように、断熱性の本体ケース10の、さらに上面に断熱性のカバー部14を配置することで、断熱効果を一層高めることができ、充電器内部の熱が充電器の表面に伝導されることを抑制する。特に、ユーザの手が触れやすい上カバーの上面での断熱効果を高めることで、充電中にユーザが手を触れることがあっても、高温のため異常と感じたり、低温火傷を生じることを回避できる。
【0032】
またカバー部14は、透光性を備えることが好ましい。これによって、充電器100の意匠性を向上できる。例えば、カバー部14の色や透明度を変更することで、様々な意匠の充電器に容易に変更できる。加えて、表示手段50における半導体発光素子の発光を拡散させて、より見栄えの良い表示が実現される。例えば、LEDの発光部分の近辺をシボ加工として光を乱反射させ、面状の発光とすることができる。
【0033】
さらに、上ケース11にカバー部14を重ねて本体ケース10の上面を二重に保護でき、機械的強度を向上できる利点も得られる。特にアシスト自転車用のバッテリパックのような、比較的大きくて重量のある電池パックBP用の充電器は、床に置いて使用することが多い。このため、ユーザが足で踏んだり、電池パックBPを充電器の上面に誤って落下させることも考えられる。このため、上ケース11の表面を強度面から補強することで、このような外力に対抗できるという副次的な効果も得られる。このカバー部14は、十分な強度を備えるため、ポリカーボネート製としている。
(隙間GP)
【0034】
カバー部14と本体ケース10の表面との間には、隙間GPを形成する。このような隙間GPを形成することで、空気層の断熱層がさらに形成されることとなり、充電器100の表面からの放熱量をさらに抑制できる。隙間GPの大きさは、0.05mm〜2mm程度、好ましくは0.2mm程度とする。またカバー部14と本体ケース10の表面との間とは、すべての部位で離間させる必要は無く、部分的に接触していてもよい。
(放熱プレート40)
【0035】
さらに、この充電器100は、底面側に放熱させるための放熱機構を設けている。すなわち、本体ケース10の内部において底面側に放熱プレート40を配置している。図7の断面図に示す例では、回路基板30の裏面側に放熱プレート40を配置している。この放熱プレート40は、熱伝導性に優れた金属製とし、例えばアルミニウム板等とする。放熱プレート40は、回路基板30の前面に設ける必要は必ずしもなく、好ましくは回路配置領域、より好ましくは特に発熱する部材の近辺に配置することで、効率よく放熱できる。図8の斜視図に示す例では、電池装着領域の対角線上の部位を中心に配置している。
(熱伝導シート42)
【0036】
さらに、図9の分解斜視図に示すように、放熱プレート40と回路基板30との間に、熱伝導シート42を介在させる。熱伝導シート42には、絶縁性を備えつつ、熱伝導性に優れた部材とする。これにより、放熱プレート40と回路基板30との熱結合を高め、回路基板30から放熱プレート40への熱伝導を促進して放熱性を高めることができる。また熱伝導シート42は柔軟性を有することが好ましい。これにより、放熱プレート40と回路基板30との間で押圧して接触面での隙間を低減し、空気層の形成を防ぐことができる。放熱シート40には、例えばサーコンシート(商品名)のような、シリコーン製の材質が好適に利用できる。また、回路基板30の、放熱シート40との接触面には、熱伝導を高めるために金属等の導電性の高い部材を被膜しておくことが好ましい。なお図9の例では、2枚の熱伝導シート42を重ねて配置している。
【0037】
加えて、本体ケース10の底面には、放熱しやすいように脚部44を設けて、本体ケース10底面と充電器100の設置面との間を離間させている。脚部44は、図10の底面から見た斜視図に示すように、下ケース12の四隅に設ける。これによって、下ケース12の裏面側からの放熱が促進される結果、上ケース11への熱伝導を相対的に抑制できる。また、下ケース12の裏面は、通常ユーザが手を触れる部位でないため、安全性も担保される。
(充電回路32)
【0038】
次に、充電回路32の回路図を図11に示す。装着部20の接続端子22の内、両端に配置される正負の充電端子22aは、装着部20にセットされる電池パックBPの正負の充放電端子34に接続されて、電池パックBPに充電電力を供給する。正極側の充電端子22aは、図11の回路図に示すように、充電回路32に接続されており、電池パックBPに電力を供給して、ここに内蔵される電池39を充電する。図の充電器100は、商用電源(図示せず)から供給される交流電源を整流回路33で直流に変換し、この直流の電圧を充電回路32で充電用の電圧に変換して充電端子22aから出力する。この充電回路32は、例えば整流回路33の出力側と正極側の充電端子22aとの間に接続しているスイッチング素子(図示せず)をON/OFFに制御するデューティ比を変化させて、電池パックBPの充電に最適な充電電圧と充電電流に調整する。
【0039】
一対の充電端子22aの間には、非充電端子として信号端子22bを配置している。図に示す接続端子22は2枚の信号端子22bを備えている。これらの信号端子22bは、電池パックBPに内蔵される電池39の異常信号が入力される異常信号端子、電池パックBPに内蔵される電池39の温度信号が入力される温度信号端子、電池パックBPに内蔵される電池39の識別信号が入力される識別信号端子等とできる。この例では、2枚の信号端子22bを設けているが、3枚以上又は1枚のみとしてもよい。また、信号端子は、これら以外の信号、例えば、電池の充電状態や、電池の種々の情報を伝達する信号端子とすることもできる。
【0040】
制御回路31は、異常信号端子22bに異常信号が入力されると、電池パックBPの異常と判定して、充電回路32をオフに切り換えて充電を停止する。さらに制御回路31は、温度信号端子5bに入力される温度信号から、電池パックBPに内蔵される電池39の温度を検出する。この制御回路31は、電池温度が最高温度よりも高くなると、充電電流を遮断して充電を中断し、あるいは充電電流を少なくして、電池温度を低下させる。電池温度が設定温度よりも低くなると、正常な充電電流で充電する。
【0041】
さらに、制御回路31は、識別信号端子から入力される電池の識別信号から電池パックBPを充電する最適な電圧と電流値を判別して充電端子22aから出力する充電電圧と充電電流を変更する。この充電器100は、電池パックBPが装着されると、電池パックBPの制御部36から出力される電池の識別信号を制御回路31で受信し、制御回路31が、入力された電池の識別信号から電池パックBPのタイプを判別して、この電池パックBPを充電するのに最適な電圧と電流値となるように充電回路32を制御する。この充電器100は、電池パックBPを充電する充電電圧と充電電流を、電池パックBPから入力される電池の識別信号から判別して最適な電圧に切り換えて充電するので、一の充電器100で出力電圧の異なる複数種の電池パックBPを充電できる。ただ充電器は、必ずしも出力電圧を切り換える必要はなく、一定の出力電圧で電池パックを充電することもできる。
【0042】
電池パックBPは、電動工具等の電気機器に脱着自在に装着されて、これらの機器に電力を供給する。この電池パックBPは、図示しないが、ケーシング内に複数の充電できる二次電池を内蔵している。電池パックBPに内蔵される二次電池は、リチウムイオン電池である。ただ、二次電池は、ニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池、ポリマー電池等の充電できる他の全ての電池とすることもできる。複数の二次電池は、図示しないが、複数本を直列に接続して出力電圧を高くすると共に、複数本を並列に接続して出力電流を大きくしている。二次電池をリチウムイオン電池とする電池パックBPは、たとえば、16本の電池を4直4並に接続して出力電圧を14.4Vとし、あるいは、20本の電池を5直4並に接続して出力電圧を18Vとする。ただ、電池パックは、内蔵する二次電池の本数や接続状態を特定しない。電池パックは、使用する電気機器の種類や用途に応じて内蔵する二次電池の本数と出力電圧を種々に設計できる。
【0043】
さらに、図11に示す電池パックBPは、充電器100の装着部20に配置される複数の接続端子22と接続される複数の外部端子37を備えている。複数の外部端子37は、電池パックBPを充電器100の装着部20に装着する状態で、装着部20の底面と対向する底面に配置している。図1の電池パックBPは、電池パックケースの下端の側面に複数の凸部19を設けており、充電器100の装着部20に設けた切り欠き18に案内して装着部20の定位置にセットされるようにしている。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明に係る充電器は、例えば電動アシスト自転車用のバッテリパック用充電器や、電動バイク、電動工具、携帯機器等の電池パック用の充電器として好適に利用できる。
【符号の説明】
【0045】
100、100X…充電器
10、10X…本体ケース
11…上ケース
12…下ケース
14…カバー部
16…リブ
18…切り欠き
19…凸部
20…装着部
22…接続端子;22a…充電端子;22b…信号端子
30…回路基板
31…制御回路
32…充電回路
33…整流回路
34…充放電端子
36…制御部
37…外部端子
39…電池
40…放熱プレート
42…熱伝導シート
44…脚部
50…表示手段
BP、BPX…電池パック
GP…隙間
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として電動バイクやアシスト自転車、電動カートなどの電動車両に脱着自在にセットされて、電動車両を走行させるモータに電力を供給する電池パックを充電するための充電器に関する。
【背景技術】
【0002】
電動バイクなどの電動車両を走行させるモータに電力を供給する電池パックは、出力を大きく、すなわち電動車両に供給する放電電力を大きくするために、大容量の電池を内蔵し、あるいは多数の電池を内蔵して、出力電圧や出力電流を大きくしている。この電池パックは、電池パックケースにコネクタを設けて、電動車両に脱着自在にセットできる構造とし、電池パックを放電させて電力を供給する。また電動車両から電池パックを取り外して充電器にセットし、充電器でもって電池パックに内蔵される電池を充電する。
【0003】
電池パックを充電器にセットした状態の一例を、図12に示す。この充電器100Xは、角形の充電器の本体ケース10Xで構成され、その上面に電池パックBPXを直立姿勢で挿入するパック挿入部を備えている。
【0004】
このような充電器は、外部から電力供給を受けて、電池パックの充電に適切な電圧に変換するための充電回路を内蔵している。この充電回路は、パワー系半導体素子であるFETやダイオード、トランス等の部材を実装しており、これらは通電によって発熱する。特に消費電力が100W以上の場合は、発熱量も大きくなり、充電器の内部に熱が籠もりやすくなる。このため、充電時にはこのような発熱部材の発熱によって、本体ケースの表面が熱くなるという問題があった。本体ケースの表面が熱くなると、ユーザが充電器の故障と誤解したり、電池パックが輻射熱によって加熱されるなどの問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−236450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来のこのような問題点を解決することを目的になされたものである。本発明の主な目的は、充電器の発熱に起因する弊害を抑制可能な充電器を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
本発明に係る第1の充電器は、一方向に延長された電池パックBPを直立姿勢にセットして、これを充電するための充電器であって、外形を箱形とし、その上面の面積を装着される電池パックBPの底面よりも大きくしている本体ケース10と、前記本体ケース10の上面に設けられた、電池パックBPを直立姿勢で装着するための装着部20と、前記本体ケース10に内蔵される、前記装着部20に装着された電池パックBPを充電するため電力を供給する充電回路32を実装した回路基板30と、前記本体ケース10の表面を被覆する、断熱性を有するカバー部14と、を備え、前記本体ケース10の内部を、前記装着部20を設けた電池装着領域と、充電回路32を配した回路配置領域と、に区分けしており、かつ前記装着部20を、前記本体ケース10の中心から偏心した位置に設けることができる。これにより、電池パックの底面よりも充電器の上面を大きくして、電池パックを縦置きに装着した状態で安定的に電池パックを保持する充電器において、電池パックをセットする位置を中心でなく、中心からずらした位置とすることで、内部の空間を連続して確保し、部品等を配置し易くする。さらに発熱する充電回路を配置する回路配置領域を、電池パックを装着する電池装着領域と重ならせず、離して配置することにより、電池パックが充電回路等で加熱されることを回避できる。また、本体ケースの表面に設けられた断熱性のカバー部によって、回路基板に実装された充電回路の発熱が充電器の表面からの発熱を抑制できる。
【0008】
また第2の充電器は、前記カバー部14と本体ケース10の表面との間に、隙間GPを形成することができる。これにより、断熱性のカバー部に加え、さらにこのカバー部と充電器表面との間に空気層の断熱を介在できるので、充電器の表面からの放熱をさらに抑制できる。
【0009】
さらにまた第3の充電器は、さらに前記本体ケース10の底面において、隅部に設けられた脚部44と、前記本体ケース10の内部の底面側に配置される放熱プレート40と、を備えることができる。これにより、本体ケースの底面側からも放熱することができ、表面側からの放熱量を相対的に低減できる利点が得られる。
【0010】
さらにまた第4の充電器は、前記放熱プレート40と前記回路基板30との間に、熱伝導シート42を介在させ、前記熱伝導シート42でもって、前記放熱プレート40と回路基板30とを熱結合させることができる。これにより、回路基板の発熱を放熱プレートに効率よく熱伝導させることができ、充電器の底面側からの放熱性能を高めることができる。
【0011】
さらにまた第5の充電器は、さらに、前記本体ケース10の上面に設けられる表示手段50を備えており、前記表示手段50を、半導体発光素子で構成できる。これにより、表示手段によって充電器の動作を確認でき、仮に充電器の表面温度が上昇しても、動作中であることをユーザに示すことで異常な発熱と誤解される事態を回避できる。
【0012】
さらにまた第6の充電器は、前記カバー部14が、透光性を有することができる。これにより、カバー部に透光性を持たせることで、充電器の外観見栄えを改善でき、またカバー部を交換することで意匠を変更することも容易に行える。さらに、表示手段における半導体発光素子の発光を拡散させて、より見栄えの良い表示が実現される。
【0013】
さらにまた第7の充電器は、前記本体ケース10の内部において、前記電池装着領域と回路配置領域とを、対角状に配置することができる。これにより、電池パックを装着する部位と、発熱する部材を設ける部位とを、本体ケース内の限られた空間において、極力離間させることができ、熱が電池パックに与え得る影響を低減できる。
【0014】
さらにまた第8の充電器は、さらに、前記装着部20に、電池パックBPを機械的に係合させて連結させる係合構造を備えることができる。これにより、電池パックを充電器に装着した状態で、機械的に連結することができ、接続の安定性を高めつつ、電機接続の信頼性も向上できる。
【0015】
さらにまた第9の充電器は、前記本体ケース10の内部において、前記電池装着領域をリブ16によって区画することができる。これにより、電池パックを装着する部位から水滴などが浸入しても、リブによって他の部位に浸水することを防止でき、電池パックへの発熱防止と、浸水による電子回路の腐食の防止とが図られ、充電器の信頼性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施の形態に係る充電器を示す外観斜視図である。
【図2】図1の充電器に電池パックを装着した状態を示す外観斜視図である。
【図3】図1の充電器の平面図である。
【図4】図1の充電器を背面から見た外観斜視図である。
【図5】図3の平面図のV−V線における垂直断面図である。
【図6】図1の充電器からカバー部及び上ケースを外した状態を示す分解斜視図である。
【図7】図3の平面図のVII−VII線における垂直断面図である。
【図8】図1の充電器から下ケースを外した状態を斜め下方から見た斜視図である。
【図9】図8の充電器から放熱プレートと熱伝導シートを外した状態を示す分解斜視図である。
【図10】図1の充電器を斜め下方から見た状態を示す外観斜視図である。
【図11】充電器に電池パックを接続した状態を示す回路図である。
【図12】従来の充電器に電池パックをセットした状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、本発明を以下のものに特定しない。また、本明細書においては、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。
【0018】
図1に、本発明の一実施の形態に係る充電器100の外観を示す。この充電器100は、電池パックBPをセットして、この電池パックBPを充電する。このため、充電器100は商用電源等の外部電源と接続され、この外部電源から得た電力を、電池パックBPの充電に適した電力に変換して、電池パックBPに対して電力を供給することで充電する。このため、充電器100の内部には、外部から供給される電力を充電電圧に変換するための充電回路32が収納されている(詳細は後述)。
【0019】
図1に示す充電器100は、外形を箱形とした本体ケース10で構成される。本体ケース10の上面には、電池パックBPを直立姿勢にセットするための装着部20が設けられている。電池パックBPは、図2に示すように、直立姿勢で装着部20に挿入されて、充電される。この電池パックBPは、縦長に延長された箱状の外形としている。またその底面には、充電器100の装着部20と接続するためのパック側コネクタを備えている。ここでは、電池パックBPとしてアシスト自転車用のバッテリパックを示している。ただ、他の電動車両用、あるいは電動工具や電動バイク、携帯機器等その他の電池パックの充電器としても本発明を利用できる。
(装着部20)
【0020】
本体ケース10の上面は、電池パックBPを載置するために、電池パックBPの底面よりも大きくしている。また電池ケースの上面には、電池パックBPを装着する装着部20を設けている。装着部20は、充電器100の表面から凹状に窪ませて、この部分に電池パックBPを挿入させた状態で直立姿勢に保持する。図3の平面図に示す例では、装着部20は、後述する電池装着領域に設けられている。ここでは、充電器100の中央でなく、図において右側に偏心させた位置に設けられる。
【0021】
一般に、縦長の電池パックを充電器にセットした状態で安定的に保持するためには、充電器の中央付近に装着部を設けることが、重心やバランス等の観点から好ましい。特に、アシスト自転車用バッテリパックのような、大型で重量のある電池パックを縦置きで装着するには、重量バランスを考慮することは重要であり、中心に配置することが望まれる。
【0022】
ここで、電池パックを装着する装着部は、電池パックの下端を充電器内に部分的に埋没させるように、凹状に形成されることから、充電器の内部側の空間を部分的に占有することとなる。このため、中央に装着部を配置すると、充電器の内部空間が分断されることとなって、装着部で分断された両側の各空間の大きさが狭くなり、スペース効率が悪くなる。例えば、トランスやコイルのような比較的大型の部材を効率よく配置するためには、纏まった空間を確保することが好ましい。加えて、中央に装着部を配置すると、その周囲を囲むように充電回路が配置されることになる。充電回路を構成する電子部品の中には、パワートランジスタやダイオード、トランス等の発熱量の大きい部材が含まれる。このため、電池パックを装着する装着部の周りに、電池パックの周囲を囲むように発熱部材を配置すると、周囲から電池パックが加熱されることとなり、電池パックの寿命に影響を与えることが考えられる。
【0023】
そこで、本実施の形態においては、充電器100の中心からずらした位置に電池パックBPを装着する装着部20を設けることで、発熱部材を電池パックBPと離間させて、熱の影響を緩和させている。また、装着部20を中心からずらすことで、重心バランスが相対的に低下するところ、電池パックBPの下端を充電器100に埋め込むように挿入することで、接続の安定性を向上させている。またこのような埋め込みを実現するため、装着部20を凹状に形成することで、充電器100の内部空間が部分的に分断されるところ、上述の通り中心から偏心させた位置に設けることによって、分断を最小限に抑えて、本体ケース10内部の空間を広く確保している。
(係合構造)
【0024】
加えて、装着部20に電池パックBPを機械的に強固に連結させるように、機械的接続構造を付加することもできる。例えば、図1、図2、図4の例では、電池パックBPと充電器100とを係合させる係合構造を設けている。ここでは、装着部20の形状を凹状とすると共に、電池パックBPの底面と対応させて段差状に形成している。さらに、凹状の内壁面には、切り欠き18を形成しており、電池パックBPに設けられた凸部19と係合するように構成している。このような係合構造によって、電池パックBPを充電器100に装着した状態で、機械的な接続構造を実現し、連結状態を維持できる。
【0025】
また、装着部20の底面には、電池パックBPと電気的に接続するための接続端子22を設けている。接続端子22は、図5の断面図に示すように、装着部20の底面を貫通する平板状であり、本体ケース10の内面側において充電回路32等の電気部品と接続されている。接続端子22は、電池パックBPの底面に設けられたパック側コネクタと接続される。これにより、電池パックBPに対して電力を供給し、また電気信号を電池パックBPと充電器100との間でやりとりすることが可能となる。この例では、平板状の4枚の接続端子22を平行に並べている。この内、両端の2枚の接続端子22は高電圧端子、内側の2枚の接続端子22は信号用端子としている。
(本体ケース10)
【0026】
充電器100は、図6の分解斜視図に示すように、本体ケース10を上ケース11と下ケース12に二分割している。この本体ケース10は、断熱性及び耐熱性に優れた絶縁性の部材で構成する。この例では、ポリカーボネートABS樹脂製としている。本体ケース10の内部には、充電回路32を実装した回路基板30が収納される。充電回路32は、装着部20に装着された電池パックBPを充電するため電力を供給する回路である。ここでは、外部の電源から供給される電力を、充電に適した電力に変換する。
【0027】
このように、本体ケース10の内部には、充電回路32を配した回路配置領域と、装着部20を設けた電池装着領域とを区分けしている。いいかえると、発熱する部材は回路配置領域に配置し、電池装着領域には配置しないことで、電池パックBPに熱が伝わることを極力避けている。また、電池装着領域と回路配置領域とを、本体ケース10の内部において対角状に配置することが好ましく、このような配置によって、電池パックBPを装着する部位と、発熱する部材を設ける部位とを、本体ケース10内の限られた空間において極力離間させることができ、熱が電池パックBPに与え得る影響を低減できる。
【0028】
また、充電器100は防水構造としてもよい。この場合は、接続端子22を設けた部位から本体ケース10の内部に浸水しても、充電回路32等の電子部品に影響を与えないよう、図5の断面図に示すように、接続端子22の裏面側においてリブ16を設けて、本体ケース10内部を物理的に区画している。リブ16によって電池装着領域は閉塞されるが密閉されない。また、区画された部屋の下面には水抜き穴を設けており、上部から浸水した水を外部に排出できる。このように、電池パックBPを配置する装着部20の裏面側からは、電子部品を極力排除し、電池パックBPの下面に発熱部材を配置しないことにより上部に位置する電池パックBPに熱が伝わることを防止すると共に、水等が侵入しても、電子回路に影響を与えないようにでき、電池パックBPの信頼性を向上できる。
(表示手段50)
【0029】
さらに本体ケース10の上面には、表示手段50が設けられている。表示手段50は、装着部20と異なる部位に設けられる。図6の例では、装着部20の左側に表示手段50が設けられている。表示手段50は、充電器100が動作中であることを示す。例えば充電中には赤色で点滅し、充電が終了すると連続点灯に切り替わることで、ユーザに対して充電の進捗と終了を告知できる。表示手段50としては、半導体発光素子が好適に利用できる。特にLEDは低消費電力で、球切れの心配もなく好適に利用できる。このように表示手段50によって充電器100の動作を確認でき、仮に充電器の表面温度が上昇しても、動作中であることをユーザに示すことで異常な発熱と誤解される事態を回避できる。
(カバー部14)
【0030】
さらに上ケース11の上面には、図6の分解斜視図に示すようにカバー部14が被覆される。カバー部14は、装着部20を除く上ケース11の上面を被覆できるよう、装着部20を切り欠いた大きさ及び形状に形成される。
【0031】
このカバー部14は、断熱性に優れた部材とする。このように、断熱性の本体ケース10の、さらに上面に断熱性のカバー部14を配置することで、断熱効果を一層高めることができ、充電器内部の熱が充電器の表面に伝導されることを抑制する。特に、ユーザの手が触れやすい上カバーの上面での断熱効果を高めることで、充電中にユーザが手を触れることがあっても、高温のため異常と感じたり、低温火傷を生じることを回避できる。
【0032】
またカバー部14は、透光性を備えることが好ましい。これによって、充電器100の意匠性を向上できる。例えば、カバー部14の色や透明度を変更することで、様々な意匠の充電器に容易に変更できる。加えて、表示手段50における半導体発光素子の発光を拡散させて、より見栄えの良い表示が実現される。例えば、LEDの発光部分の近辺をシボ加工として光を乱反射させ、面状の発光とすることができる。
【0033】
さらに、上ケース11にカバー部14を重ねて本体ケース10の上面を二重に保護でき、機械的強度を向上できる利点も得られる。特にアシスト自転車用のバッテリパックのような、比較的大きくて重量のある電池パックBP用の充電器は、床に置いて使用することが多い。このため、ユーザが足で踏んだり、電池パックBPを充電器の上面に誤って落下させることも考えられる。このため、上ケース11の表面を強度面から補強することで、このような外力に対抗できるという副次的な効果も得られる。このカバー部14は、十分な強度を備えるため、ポリカーボネート製としている。
(隙間GP)
【0034】
カバー部14と本体ケース10の表面との間には、隙間GPを形成する。このような隙間GPを形成することで、空気層の断熱層がさらに形成されることとなり、充電器100の表面からの放熱量をさらに抑制できる。隙間GPの大きさは、0.05mm〜2mm程度、好ましくは0.2mm程度とする。またカバー部14と本体ケース10の表面との間とは、すべての部位で離間させる必要は無く、部分的に接触していてもよい。
(放熱プレート40)
【0035】
さらに、この充電器100は、底面側に放熱させるための放熱機構を設けている。すなわち、本体ケース10の内部において底面側に放熱プレート40を配置している。図7の断面図に示す例では、回路基板30の裏面側に放熱プレート40を配置している。この放熱プレート40は、熱伝導性に優れた金属製とし、例えばアルミニウム板等とする。放熱プレート40は、回路基板30の前面に設ける必要は必ずしもなく、好ましくは回路配置領域、より好ましくは特に発熱する部材の近辺に配置することで、効率よく放熱できる。図8の斜視図に示す例では、電池装着領域の対角線上の部位を中心に配置している。
(熱伝導シート42)
【0036】
さらに、図9の分解斜視図に示すように、放熱プレート40と回路基板30との間に、熱伝導シート42を介在させる。熱伝導シート42には、絶縁性を備えつつ、熱伝導性に優れた部材とする。これにより、放熱プレート40と回路基板30との熱結合を高め、回路基板30から放熱プレート40への熱伝導を促進して放熱性を高めることができる。また熱伝導シート42は柔軟性を有することが好ましい。これにより、放熱プレート40と回路基板30との間で押圧して接触面での隙間を低減し、空気層の形成を防ぐことができる。放熱シート40には、例えばサーコンシート(商品名)のような、シリコーン製の材質が好適に利用できる。また、回路基板30の、放熱シート40との接触面には、熱伝導を高めるために金属等の導電性の高い部材を被膜しておくことが好ましい。なお図9の例では、2枚の熱伝導シート42を重ねて配置している。
【0037】
加えて、本体ケース10の底面には、放熱しやすいように脚部44を設けて、本体ケース10底面と充電器100の設置面との間を離間させている。脚部44は、図10の底面から見た斜視図に示すように、下ケース12の四隅に設ける。これによって、下ケース12の裏面側からの放熱が促進される結果、上ケース11への熱伝導を相対的に抑制できる。また、下ケース12の裏面は、通常ユーザが手を触れる部位でないため、安全性も担保される。
(充電回路32)
【0038】
次に、充電回路32の回路図を図11に示す。装着部20の接続端子22の内、両端に配置される正負の充電端子22aは、装着部20にセットされる電池パックBPの正負の充放電端子34に接続されて、電池パックBPに充電電力を供給する。正極側の充電端子22aは、図11の回路図に示すように、充電回路32に接続されており、電池パックBPに電力を供給して、ここに内蔵される電池39を充電する。図の充電器100は、商用電源(図示せず)から供給される交流電源を整流回路33で直流に変換し、この直流の電圧を充電回路32で充電用の電圧に変換して充電端子22aから出力する。この充電回路32は、例えば整流回路33の出力側と正極側の充電端子22aとの間に接続しているスイッチング素子(図示せず)をON/OFFに制御するデューティ比を変化させて、電池パックBPの充電に最適な充電電圧と充電電流に調整する。
【0039】
一対の充電端子22aの間には、非充電端子として信号端子22bを配置している。図に示す接続端子22は2枚の信号端子22bを備えている。これらの信号端子22bは、電池パックBPに内蔵される電池39の異常信号が入力される異常信号端子、電池パックBPに内蔵される電池39の温度信号が入力される温度信号端子、電池パックBPに内蔵される電池39の識別信号が入力される識別信号端子等とできる。この例では、2枚の信号端子22bを設けているが、3枚以上又は1枚のみとしてもよい。また、信号端子は、これら以外の信号、例えば、電池の充電状態や、電池の種々の情報を伝達する信号端子とすることもできる。
【0040】
制御回路31は、異常信号端子22bに異常信号が入力されると、電池パックBPの異常と判定して、充電回路32をオフに切り換えて充電を停止する。さらに制御回路31は、温度信号端子5bに入力される温度信号から、電池パックBPに内蔵される電池39の温度を検出する。この制御回路31は、電池温度が最高温度よりも高くなると、充電電流を遮断して充電を中断し、あるいは充電電流を少なくして、電池温度を低下させる。電池温度が設定温度よりも低くなると、正常な充電電流で充電する。
【0041】
さらに、制御回路31は、識別信号端子から入力される電池の識別信号から電池パックBPを充電する最適な電圧と電流値を判別して充電端子22aから出力する充電電圧と充電電流を変更する。この充電器100は、電池パックBPが装着されると、電池パックBPの制御部36から出力される電池の識別信号を制御回路31で受信し、制御回路31が、入力された電池の識別信号から電池パックBPのタイプを判別して、この電池パックBPを充電するのに最適な電圧と電流値となるように充電回路32を制御する。この充電器100は、電池パックBPを充電する充電電圧と充電電流を、電池パックBPから入力される電池の識別信号から判別して最適な電圧に切り換えて充電するので、一の充電器100で出力電圧の異なる複数種の電池パックBPを充電できる。ただ充電器は、必ずしも出力電圧を切り換える必要はなく、一定の出力電圧で電池パックを充電することもできる。
【0042】
電池パックBPは、電動工具等の電気機器に脱着自在に装着されて、これらの機器に電力を供給する。この電池パックBPは、図示しないが、ケーシング内に複数の充電できる二次電池を内蔵している。電池パックBPに内蔵される二次電池は、リチウムイオン電池である。ただ、二次電池は、ニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池、ポリマー電池等の充電できる他の全ての電池とすることもできる。複数の二次電池は、図示しないが、複数本を直列に接続して出力電圧を高くすると共に、複数本を並列に接続して出力電流を大きくしている。二次電池をリチウムイオン電池とする電池パックBPは、たとえば、16本の電池を4直4並に接続して出力電圧を14.4Vとし、あるいは、20本の電池を5直4並に接続して出力電圧を18Vとする。ただ、電池パックは、内蔵する二次電池の本数や接続状態を特定しない。電池パックは、使用する電気機器の種類や用途に応じて内蔵する二次電池の本数と出力電圧を種々に設計できる。
【0043】
さらに、図11に示す電池パックBPは、充電器100の装着部20に配置される複数の接続端子22と接続される複数の外部端子37を備えている。複数の外部端子37は、電池パックBPを充電器100の装着部20に装着する状態で、装着部20の底面と対向する底面に配置している。図1の電池パックBPは、電池パックケースの下端の側面に複数の凸部19を設けており、充電器100の装着部20に設けた切り欠き18に案内して装着部20の定位置にセットされるようにしている。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明に係る充電器は、例えば電動アシスト自転車用のバッテリパック用充電器や、電動バイク、電動工具、携帯機器等の電池パック用の充電器として好適に利用できる。
【符号の説明】
【0045】
100、100X…充電器
10、10X…本体ケース
11…上ケース
12…下ケース
14…カバー部
16…リブ
18…切り欠き
19…凸部
20…装着部
22…接続端子;22a…充電端子;22b…信号端子
30…回路基板
31…制御回路
32…充電回路
33…整流回路
34…充放電端子
36…制御部
37…外部端子
39…電池
40…放熱プレート
42…熱伝導シート
44…脚部
50…表示手段
BP、BPX…電池パック
GP…隙間
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に延長された電池パック(BP)を直立姿勢にセットして、これを充電するための充電器であって、
外形を箱形とし、その上面の面積を装着される電池パック(BP)の底面よりも大きくしている本体ケース(10)と、
前記本体ケース(10)の上面に設けられた、電池パック(BP)を直立姿勢で装着するための装着部(20)と、
前記本体ケース(10)に内蔵される、前記装着部(20)に装着された電池パック(BP)を充電するため電力を供給する充電回路(32)を実装した回路基板(30)と、
前記本体ケース(10)の表面を被覆する、断熱性を有するカバー部(14)と、
を備え、
前記本体ケース(10)の内部を、
前記装着部(20)を設けた電池装着領域と、
充電回路(32)を配した回路配置領域と、
に区分けしており、
かつ前記装着部(20)を、前記本体ケース(10)の中心から偏心した位置に設けてなることを特徴とする充電器。
【請求項2】
請求項1に記載の充電器であって、
前記カバー部(14)と本体ケース(10)の表面との間に、隙間(GP)を形成してなることを特徴とする充電器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の充電器であって、さらに、
前記本体ケース(10)の底面において、隅部に設けられた脚部(44)と、
前記本体ケース(10)の内部の底面側に配置される放熱プレート(40)と、
を備えることを特徴とする充電器。
【請求項4】
請求項3に記載の充電器であって、
前記放熱プレート(40)と前記回路基板(30)との間に、熱伝導シート(42)を介在させ、
前記熱伝導シート(42)でもって、前記放熱プレート(40)と回路基板(30)とを熱結合させてなることを特徴とする充電器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一に記載の充電器であって、さらに、
前記本体ケース(10)の上面に設けられる表示手段(50)
を備えており、
前記表示手段(50)が、半導体発光素子で構成されてなることを特徴とする充電器。
【請求項6】
請求項5に記載の充電器であって、
前記カバー部(14)が、透光性を有することを特徴とする充電器。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一に記載の充電器であって、
前記本体ケース(10)の内部において、前記電池装着領域と回路配置領域とを、対角状に配置してなることを特徴とする充電器。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一に記載の充電器であって、さらに、
前記装着部(20)に、電池パック(BP)を機械的に係合させて連結させる係合構造を備えてなることを特徴とする充電器。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一に記載の充電器であって、
前記本体ケース(10)の内部において、前記電池装着領域がリブ(16)によって区画されてなることを特徴とする充電器。
【請求項1】
一方向に延長された電池パック(BP)を直立姿勢にセットして、これを充電するための充電器であって、
外形を箱形とし、その上面の面積を装着される電池パック(BP)の底面よりも大きくしている本体ケース(10)と、
前記本体ケース(10)の上面に設けられた、電池パック(BP)を直立姿勢で装着するための装着部(20)と、
前記本体ケース(10)に内蔵される、前記装着部(20)に装着された電池パック(BP)を充電するため電力を供給する充電回路(32)を実装した回路基板(30)と、
前記本体ケース(10)の表面を被覆する、断熱性を有するカバー部(14)と、
を備え、
前記本体ケース(10)の内部を、
前記装着部(20)を設けた電池装着領域と、
充電回路(32)を配した回路配置領域と、
に区分けしており、
かつ前記装着部(20)を、前記本体ケース(10)の中心から偏心した位置に設けてなることを特徴とする充電器。
【請求項2】
請求項1に記載の充電器であって、
前記カバー部(14)と本体ケース(10)の表面との間に、隙間(GP)を形成してなることを特徴とする充電器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の充電器であって、さらに、
前記本体ケース(10)の底面において、隅部に設けられた脚部(44)と、
前記本体ケース(10)の内部の底面側に配置される放熱プレート(40)と、
を備えることを特徴とする充電器。
【請求項4】
請求項3に記載の充電器であって、
前記放熱プレート(40)と前記回路基板(30)との間に、熱伝導シート(42)を介在させ、
前記熱伝導シート(42)でもって、前記放熱プレート(40)と回路基板(30)とを熱結合させてなることを特徴とする充電器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一に記載の充電器であって、さらに、
前記本体ケース(10)の上面に設けられる表示手段(50)
を備えており、
前記表示手段(50)が、半導体発光素子で構成されてなることを特徴とする充電器。
【請求項6】
請求項5に記載の充電器であって、
前記カバー部(14)が、透光性を有することを特徴とする充電器。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一に記載の充電器であって、
前記本体ケース(10)の内部において、前記電池装着領域と回路配置領域とを、対角状に配置してなることを特徴とする充電器。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一に記載の充電器であって、さらに、
前記装着部(20)に、電池パック(BP)を機械的に係合させて連結させる係合構造を備えてなることを特徴とする充電器。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一に記載の充電器であって、
前記本体ケース(10)の内部において、前記電池装着領域がリブ(16)によって区画されてなることを特徴とする充電器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
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【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−99119(P2013−99119A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−239784(P2011−239784)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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