説明

光アクセスネットワークシステム及び消費電力制御方法

【課題】光入力信号が入力されている状態であってかつ論理リンクが確立されている状態であっても、下り信号フレームあるいは上り信号フレームが送受信されていない状態ではフレーム処理を担当する機能部分を低消費電力動作モードに設定することが可能である。
【解決手段】ONU 24は、光送受信器40と、加入者線終端部30とPHY 50とを具えている。加入者線終端部は、プロトコル処理部32と、ブリッジ処理部34と、消費電力制御部42とを具えている。プロトコル処理部は、下りフレーム監視部44と論理リンク処理部46とを具え、ブリッジ処理部は、下りブリッジ処理部48、上りブリッジ処理部52、及び上りフレーム監視部54を具えている。PHY、下りブリッジ処理部及び上りブリッジ処理部は、低消費電力動作モード及び通常動作モードの何れのモードでも動作可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、OLT(Optical Line Terminal:オプティカル・ライン・ターミナル)と複数のONU(Optical Network Unit:オプティカル・ネットワーク・ユニット)との間で受動光ネットワーク(PON: Passive Optical Network)を介して接続して構成される光アクセスネットワークシステムに係り、特にONUの消費電力制御機構及び消費電力を低減する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの普及等により通信需要が急速に増大しており、それに対応して光ファイバを用いた高速で大容量のネットワークが整備されつつある。そして、PONを介してOLTと複数のONUとの間を接続して構成される光アクセスネットワークシステムが注目されている。OLTは、一般に事業者側に設置される設備でありセンターノードあるいはサービスノード等と呼称されることもある。またONUは加入者側に設置される設備でありエッジノード等と呼称されることもある。
【0003】
PONとは、光ファイバ伝送路の途中に分配多重器(スターカプラと呼称されることもある。)を接続して一本の光ファイバ伝送路を複数の光ファイバ伝送路に分岐し、この分配多重器を中心にしてスター型に複数のONUを接続するネットワークである。OLTとONU間を結ぶネットワークにPONを採用することによって、OLTと分配多重器間の光ファイバ伝送路を複数のONUで共有することができ、設備コストを抑制することが可能となる。
【0004】
近年特に加入者が利用する電子機器に対して低消費電力化の要請が強まっており、ONUに対しても例外ではない。そこで、ONUの消費電力を低減化するための方法として、ONUの動作状態を監視しONUの動作状態が待機状態にあると認識された場合にはONUを構成している機能ブロック単位で消費電力の制御を行うことによって低消費電力化を図る方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
この方法は、OLTとの間で光信号を送受信する光送受信部と、OLTとの間の論理リンクの確立を制御する論理リンク確立制御部と、物理層として機能する物理層機能部とを具えたONUにおいて、光信号の入力の有無、論理リンクが確立されているか否かを監視する手段が講じられており、光信号の入力が無いあるいは論理リンクが確立されていない状態、すなわち待機状態と判断された場合、論理リンク確立制御部及び物理層機能部の消費電力を制御して低消費電力化を実現する方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−113193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述の特許文献1に開示されている制御方法では、ONUが待機状態にある場合にのみ低消費電力化が図られるが、ONUに光入力信号が入力されている状態であってかつ論理リンクが確立されている状態においては、消費電力の低減化を図ることができない。ONUに光入力信号が入力されている状態であってかつ論理リンクが確立されている状態であっても、実質的にOLTから当該ONUに向けた下り通信のための下り信号フレームあるいは当該ONUからOLTに向けた上り通信のための上り信号フレームがやり取りされていない場合もある。すなわち、この場合にあっては、この低消費電力化の制御方法では、低消費電力動作モードには設定されない。
【0008】
実質的にOLTから当該ONUに向けた下り信号フレームあるいは当該ONUからOLTに向けた上り信号フレームがやり取りされていない場合は、ONUは受信フレームあるいは送信フレームの処理を行う必要がないので、この場合にもONUが具えているフレーム処理を担当する機能部分を低消費電力動作モードに設定することが可能であれば、一層の低消費電力化を図ることが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するため、この出願に係る発明者は、OLTから送られてくる下り信号フレームを監視する下り信号フレーム監視手段と、ONUからOLTに送る上り信号フレーム監視する上り信号フレーム監視手段とを設け、これらの監視手段によるフレーム導通監視を行うことが可能なシステムを構成することに思い至った。
【0010】
すなわち、フレーム導通監視を行い、下りあるいは上り信号フレームが観測されたことに基づきONUを構成する論理リンク確立制御部及び物理層機能部等の消費電力を制御する構成とすれば、上述の課題が解決されることを確信した。
【0011】
そこで、この発明の目的は、ONUに光入力信号が入力されている状態であってかつ論理リンクが確立されている状態であっても、下り信号フレームあるいは上り信号フレームが送受信されていない状態ではフレーム処理を担当する機能部分を低消費電力動作モードに設定することが可能である光アクセスネットワークシステム、及びこのシステムを利用して実現されるフレーム導通監視に基づく消費電力制御方法を提供することにある。
【0012】
上述の目的を達成するため、この発明の要旨によれば、以下の構成のONUの消費電力制御機構を具えた光アクセスネットワークシステム及びフレーム導通監視に基づく消費電力制御方法が提供される。
【0013】
この発明の光アクセスネットワークシステムは、PONを介して、OLTと複数のONUとが双方向通信が可能である状態に構成された光アクセスネットワークシステムである。ONUは、光送受信器と、加入者線終端部と物理層(PHY: Physical layer)チップとを具えている。
【0014】
加入者線終端部は、プロトコル処理部と、ブリッジ処理部と、消費電力制御部とを具えている。プロトコル処理部は、下りフレーム監視部と論理リンク処理部とを具え、ブリッジ処理部は、下りブリッジ処理部、上りブリッジ処理部、及び上りフレーム監視部を具えている。
【0015】
PHYチップは、低消費電力動作モード及び通常動作モードの何れのモードでも動作可能である。
【0016】
光送受信器は、OLTから送信されてくる下り光信号を下り電気信号に変換して加入者線終端部に入力するとともに、加入者線終端部からOLTに向け送信する上り電気信号を上り光信号に変換してOLTに送信する。
【0017】
下りブリッジ処理部は、低消費電力動作モード及び通常動作モードの何れのモードでも動作可能であり、通常動作モード時には、OLTからの当該ONUに向けた下り通信のためのブリッジ処理を行う。
【0018】
上りブリッジ処理部は、低消費電力動作モード及び通常動作モードの何れのモードでも動作可能であり、通常動作モード時には、当該ONUからOLTに向けた上り通信のためのブリッジ処理を行う。
【0019】
下りフレーム監視部は、下り信号フレームを監視し、下り信号フレームの受信あるいは未受信の何れの状態であるかを判断して通知する下りフレーム監視信号を消費電力制御部に送る。
【0020】
上りフレーム監視部は、上り信号フレームを監視し、上り信号フレームの送信あるいは未送信の何れの状態であるかを判断して通知する上りフレーム監視信号を消費電力制御部に送る。
【0021】
論理リンク処理部は、OLTとの間において論理リンクを確立し、かつ論理リンクが確立されたか否かを示す論理リンク情報信号を消費電力制御部に送る。
【0022】
消費電力制御部は、下りブリッジ処理部、上りブリッジ処理部、プロトコル処理部、及びPHYチップのそれぞれの消費電力を制御する信号である下りブリッジ処理部制御信号、上りブリッジ処理部制御信号、プロトコル処理部制御信号及びPHYチップ制御信号を、それぞれ下りブリッジ処理部、上りブリッジ処理部、プロトコル処理部及びPHYチップに送る。
【0023】
消費電力制御部は、下り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチA、及び上り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチBを具えていることが好適である。
【0024】
この発明の第1〜第3の消費電力制御方法は、上述のこの発明の光アクセスネットワークシステムを利用して実現される。
【0025】
この発明の第1の消費電力制御方法は、ステップS-1〜ステップS-6を含み、プロトコル処理部及びPHYチップの低消費電力動作モードを解除する前段消費電力制御ステップで構成される消費電力制御方法である。
【0026】
ステップS-1は、ONUの電源スイッチをONにするステップである。
【0027】
ステップS-2は、ステップS-1の後に、ブリッジ処理部、プロトコル処理部、及びPHYチップを低消費電力動作モードに設定するステップである。
【0028】
ステップS-3は、ステップS-2の後に、下りフレーム監視部において下り信号フレームが正常に受信されたか否かを判定するステップである。
【0029】
ステップS-4は、プロトコル処理部の低消費電力動作モードを解除するステップである。
【0030】
ステップS-5は、ステップS-4の後に、論理リンク処理部において、OLTと当該ONUとの間で論理リンクが確立されたか否かの判定を行うステップである。
【0031】
ステップS-6は、PHYチップの低消費電力動作モードを解除するステップである。
【0032】
そして、ステップS-3において、下り信号フレームが正常に受信されたと判断された場合は、ステップS-4に進み、下り信号フレームが正常に受信されていないと判断された場合は、ステップS-2に戻る。
【0033】
また、ステップS-5において、論理リンクが確立されたと判断された場合は、ステップS-6に進み、論理リンクが確立されていないと判断された場合は、再びステップS-2に戻る。
【0034】
以上によって、前段消費電力制御ステップが完了する。
【0035】
また、この発明の第1の消費電力制御方法において、ステップS-1が実行されて、ONUの電源スイッチがONの状態になりONUの運用が開始されると、上述のステップS-2からステップS-6が実行されるが、ONUの連続運用中に論理リンク処理部から論理リンクが外れたことを意味する論理リンク情報信号が消費電力制御部に送られることもある。
【0036】
この場合にも、上述のステップS-2〜ステップS-6が実行される。すなわち論理リンク処理部から論理リンクが外れたことを意味する論理リンク情報信号が消費電力制御部に送られた場合は、ステップS-5からステップS-2に戻り、この発明の光アクセスネットワークシステムは、ステップS-1が実行された直後の状態と同じ状態にあるものと見なして、ステップS-2〜ステップS-6が実行される。
【0037】
この発明の第2の消費電力制御方法は、ステップS-10〜ステップS-16を含み、下りブリッジ処理部の動作モードを低消費電力動作モードあるいは通常動作モードのいずれかに設定する後段第1の消費電力制御ステップで構成される消費電力制御方法である。
【0038】
この発明の第2の消費電力制御方法及び後述するこの発明の第3の消費電力制御方法は、消費電力制御部に、下り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチA、及び上り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチBが具えられて構成されたこの発明の光アクセスネットワークシステムを利用して実現される。また、この第2及び第3の消費電力制御方法は、上述の前段消費電力制御ステップに引き続いて行われる消費電力制御方法である。
【0039】
ステップS-10は、下りフレーム監視部において下り信号フレームが正常に受信されたか否かを判定するステップである。
【0040】
ステップS-11は、タイムスイッチAを停止するステップである。
【0041】
ステップS-12は、下りブリッジ処理部の低消費電力動作モードを解除するステップである。
【0042】
ステップS-13は、タイムスイッチAを起動するステップである。
【0043】
ステップS-14は、下りフレーム監視部において、下り信号フレームが正常に受信されたか否かを判定するステップである。
【0044】
ステップS-15は、タイムスイッチAが動作中かあるいは停止しているかを判定するステップである。
【0045】
ステップS-16は、下りブリッジ処理部を低消費電力動作モードに維持するステップである。
【0046】
そして、上述のステップS-6の実行に引き続いて、ステップS-10において、下り信号フレームが正常に受信されたと判断された場合は、ステップS-11に進み、下り信号フレームが正常に受信されていないと判断された場合は、ステップS-13に進む。
【0047】
また、ステップS-14において、下り信号フレームが正常に受信されたと判断された場合は、ステップS-11に進み、下り信号フレームが正常に受信されていないと判断された場合は、ステップS-15に進む。
【0048】
及び、ステップS-15において、タイムスイッチAが動作中であると判定された場合はステップS-14に戻り、タイムスイッチAが停止していると判定された場合はステップS-16に進む。
【0049】
以上によって、後段第1の消費電力制御ステップが完了する。
【0050】
この発明の第3の消費電力制御方法は、ステップS-20〜ステップS-26を含み、上りブリッジ処理部の動作モードを低消費電力動作モードあるいは通常動作モードのいずれかに設定する後段第2の消費電力制御ステップで構成される消費電力制御方法である。
【0051】
ステップS-20は、上りフレーム監視部において上り信号フレームが正常に送信されたか否かを判定するステップである。
【0052】
ステップS-21は、タイムスイッチBを停止するステップである。
【0053】
ステップS-22は、上りブリッジ処理部の低消費電力動作モードを解除するステップである。
【0054】
ステップS-23は、タイムスイッチBを起動するステップである。
【0055】
ステップS-24は、上りフレーム監視部において、上り信号フレームが正常に受信されたか否かを判定するステップである。
【0056】
ステップS-25は、タイムスイッチBが動作中かあるいは停止しているかを判定するステップである。
【0057】
ステップS-26は、上りブリッジ処理部の低消費電力動作モードを維持するステップである。
【0058】
そして、上述のステップS-6が実行されたことに引き続いて、ステップS-20において、上り信号フレームが正常に受信されたと判断された場合は、ステップS-21に進み、上り信号フレームが正常に受信されていないと判断された場合は、ステップS-23に進む。
【0059】
また、ステップS-24において、上り信号フレームが正常に受信されたと判断された場合は、ステップS-21に進み、上り信号フレームが正常に受信されていないと判断された場合は、ステップS-25に進む。
【0060】
及び、ステップS-25において、タイムスイッチBが動作中であると判定された場合はステップS-24に戻り、タイムスイッチBが停止していると判定された場合はステップS-26に進む。
【0061】
以上によって、後段第2の消費電力制御ステップが完了する。
【発明の効果】
【0062】
この発明の光アクセスネットワークシステムによれば、下り信号フレームを監視し下り信号フレームの受信あるいは未受信の何れの状態であるかを判断する下りフレーム監視部、及び上り信号フレームを監視し上り信号フレームの送信あるいは未送信の何れかの状態であるかを判断する上りフレーム監視部を具えている。
【0063】
この下りフレーム監視部及び上りフレーム監視部によって、ONUに光入力信号が入力されている状態であってかつ論理リンクが確立されている状態であっても、下り信号フレームあるいは上り信号フレームが送受信されていない状態を確認することが可能である。
【0064】
下りフレーム監視部は下り信号フレームの受信あるいは未受信の何れの状態であるかを判断して通知する下りフレーム監視信号を消費電力制御部に送り、また、上りフレーム監視部は、上り信号フレームの送信あるいは未送信の何れの状態であるかを判断して通知する上りフレーム監視信号を消費電力制御部に送る構成となっている。
【0065】
また、論理リンク処理部は、OLTとの間において論理リンクを確立し、かつ論理リンクが確立されたか否かを示す論理リンク情報信号を消費電力制御部に送る構成となっている。
【0066】
そして、消費電力制御部は、下りブリッジ処理部、上りブリッジ処理部、プロトコル処理部、及びPHYチップのそれぞれの消費電力を制御する信号である下りブリッジ処理部制御信号、上りブリッジ処理部制御信号、プロトコル処理部制御信号、及びPHYチップ制御信号を、それぞれ下りブリッジ処理部、上りブリッジ処理部、プロトコル処理部、及びPHYチップに送る構成となっている。
【0067】
従って、下り信号フレームあるいは上り信号フレームが送受信されていない状態において、フレーム処理を担当する機能部分である、プロトコル処理部、PHYチップ、下り及び上りブリッジ処理部を低消費電力動作モードに設定することが可能となる。
【0068】
この発明の第1の消費電力制御方法によれば、下り信号フレームの受信の有無及び論理リンクの確立の有無に基づきプロトコル処理部及びPHYチップの動作モードが、低消費電力動作モードあるいは通常動作モードに設定され、すなわち、下り信号フレームに対するフレーム導通監視によってプロトコル処理部及びPHYチップの動作モードが決定される。従って、下り信号フレームが受信され及び論理リンクが確立されているときのみ、プロトコル処理部及びPHYチップが通常動作モードに設定されるので、プロトコル処理部及びPHYチップにおける低消費電力化が徹底される。
【0069】
この発明の第2の消費電力制御方法によれば、下り信号フレームの受信の有無に基づき下りブリッジ処理部の動作モードが低消費電力動作モードあるいは通常動作モードに設定され、すなわち下り信号フレームに対するフレーム導通監視によって下りブリッジ処理部の動作モードが決定される。従って、下り信号フレームが受信されているときのみ、下りブリッジ処理部が通常動作モードに設定されるので、下りブリッジ処理部における低消費電力化が徹底される。
【0070】
この発明の第3の消費電力制御方法によれば、上り信号フレームの受信の有無に基づき、上りブリッジ処理部の動作モードが低消費電力動作モードあるいは通常動作モードに設定され、すなわち上り信号フレームに対するフレーム導通監視によって上りブリッジ処理部の動作モードが決定される。従って、上り信号フレームが受信されているときのみ、上りブリッジ処理部が通常動作モードに設定されるので、上りブリッジ処理部における低消費電力化が徹底される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】光アクセスネットワークシステムの全体構成を示す概略的ブロック構成図である。
【図2】この発明の実施形態の光アクセスネットワークシステムが具えるONUの概略的構成を示すブロック構成図である。
【図3】プロトコル処理部及びブリッジ処理部のブロック部分のレイヤーごとに分解して示すブロック構成図である。
【図4】プロトコル処理部及びPHYチップの低消費電力動作モードを解除する前段消費電力制御ステップを説明するフローチャートである。
【図5】下りブリッジ処理部の低消費電力動作モードを解除する後段第1の消費電力制御ステップを説明するフローチャートである。
【図6】上りブリッジ処理部の低消費電力動作モードを解除する後段第2の消費電力制御ステップを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0072】
以下、図を参照してこの発明の実施形態につき説明する。なお、各図はこの実施形態に係る一構成例に対するものであり、この発明の実施形態が理解できる程度に各構成要素の配置関係等を概略的に示しているに過ぎず、この発明を図示例に限定するものではない。また、この発明の実施形態の光アクセスネットワークシステムと同種のシステムであれば通常具えているこの発明の特徴部分ではない周知の構成要素については図示及びその説明を省略する。
【0073】
以下の説明において、特定の機器及び条件等を用いることがあるが、これら機器及び条件は好適例の一つに過ぎず、何らこれらに限定されない。また、各図において同様の構成要素については同一の番号を付して示し、その重複する説明を省略することもある。また、以下に示すブロック構成図において、光ファイバ等の光信号の経路を太線で示し、電気信号の経路を細線で示してある。
【0074】
この発明の実施形態の光アクセスネットワークシステムは、中央局側システムと加入者側システムとの間でPONを介して双方向通信を行うことが可能である光アクセスネットワークシステムの典型的な構成に基づいて、上述の課題を解決するための構成要素を付加して構成される。
【0075】
従って、まず光アクセスネットワークシステムの全体構成について図1を参照して説明し、その上でこの発明の実施形態の光アクセスネットワークシステムの構成の特徴部分すなわちONUの消費電力の制御のための構成及びその動作について説明する。
【0076】
<光アクセスネットワークシステム>
図1を参照して光アクセスネットワークシステムの全体構成及びその動作について説明する。図1は、光アクセスネットワークシステムの全体構成を示す概略的ブロック構成図である。
【0077】
図1に示す光アクセスネットワークシステムは、中央局側システム10と受動光ネットワーク36を介して通信可能な状態で接続された複数の加入者側システム22とを具えて構成される通信システムである。以下、中央局側システム10を単に中央局側10と記載し、加入者側システム22を単に加入者側22と記載する。
【0078】
図1では加入者側として加入者側22のみを代表して示してあるが、実際は加入者側22と同様の構成の複数の加入者側システムが受動光ネットワーク36に接続されている。
【0079】
中央局側10は、エッジルータ14とOLT 12とを具えており、上位ネットワークから各加入者側22へ送る下り信号フレームをエッジルータ14経由で取得してOLT 12を介して加入者側22に送信し、かつ各加入者側22から送られてくる上り信号フレームをOLT 12を介して取得し、エッジルータ14経由で上位ネットワークに送信する機能を有している。
【0080】
受動光ネットワーク36は、一端が中央局側10に接続され他端に分配多重器20が接続された幹線光ファイバ伝送路18と、分配多重器20に一端が接続され他端が加入者側22に接続される分岐光ファイバ伝送路38とを具えている。図1では、分配多重器20と加入者側22とを接続している分岐光ファイバ伝送路38を代表して示してある。
【0081】
加入者側22は、ONU 24と下位ネットワーク側装置(TE: Terminal Equipment)28とを具え、ONU 24と下位ネットワーク側装置28とは有線又は無線LAN(Local Area Network)26で結ばれている。下位ネットワーク側装置28とは、例えば、パーソナルコンピュータ(PC: Personal Computer system)等である。
【0082】
<この発明の実施形態の光アクセスネットワークシステム>
図2を参照して、この発明の実施形態の光アクセスネットワークシステムが具えるONUの構成及びその動作について説明する。図2は、この発明の実施形態の光アクセスネットワークシステムが具えるONUの概略的構成を示すブロック構成図である。
【0083】
この発明の実施形態の光アクセスネットワークシステムは、図1を参照して説明したPONを介して、OLTと複数のONUとが双方向通信が可能である状態に構成された光アクセスネットワークシステムである。
【0084】
ONU 24は、光送受信器40と、加入者線終端部30と物理層(PHY: Physical layer )チップ50とを具えている。この加入者線終端部30の処理は、CPU(Central Processing Unit)において、記憶装置(図示を省略してある。)に予め格納されたプログラムを実行させたときに発現される機能手段によってそれぞれ行われる。
【0085】
加入者線終端部30は、これら機能手段として、プロトコル処理部32と、ブリッジ処理部34と、消費電力制御部42とを具えている。プロトコル処理部32は、下りフレーム監視部44と論理リンク処理部46とを具え、低消費電力動作モード及び通常動作モードの何れのモードでも動作可能である。
【0086】
ブリッジ処理部34は、下りブリッジ処理部48、上りブリッジ処理部52、及び上りフレーム監視部54を具えている。
【0087】
PHYチップ50は、上述した様に、下位ネットワーク側装置28と有線又は無線LAN 26で結ばれており、低消費電力動作モード及び通常動作モードの何れのモードでも動作可能である。
【0088】
光送受信器40は、OLT 12(図1参照)から送信されてくる下り光信号を下り電気信号に変換して加入者線終端部30に入力するとともに、加入者線終端部30からOLT 12に向け送信する上り電気信号を上り光信号に変換してOLT 12に送信する。
【0089】
下りブリッジ処理部48は、低消費電力動作モード及び通常動作モードの何れのモードでも動作可能であり、通常動作モード時には、OLT 12からの当該ONU 24に向けた下り通信のためのブリッジ処理を行う。
【0090】
上りブリッジ処理部52は、低消費電力動作モード及び通常動作モードの何れのモードでも動作可能であり、通常動作モード時には、当該ONU 24からOLT 12に向けた上り通信のためのブリッジ処理を行う。
【0091】
下りフレーム監視部44は、論理リンク処理部46に送られる下り信号フレームを監視し、下り信号フレームの受信あるいは未受信の何れの状態であるかを判断し、その結果を下りフレーム監視信号45として消費電力制御部42に送る。
【0092】
上りフレーム監視部54は、上りブリッジ処理部52へ送られる上り信号フレームを監視し、上り信号フレームの送信あるいは未送信の何れの状態であるかを判断し、その結果を上りフレーム監視信号55として消費電力制御部42に送る。
【0093】
論理リンク処理部46は、OLT 12と当該ONU 24との間において論理リンクを確立して下りフレーム監視部44からの下り信号を、論理リンク処理部46を介して下りブリッジ処理部48へ送り、上りブリッジ処理部52からの上り信号を、論理リンク処理部46を介して光送受信器40へ送り、更に論理リンクが確立されたか否かを示す論理リンク情報信号47を消費電力制御部42に送る。
【0094】
消費電力制御部42は、下りブリッジ処理部48、上りブリッジ処理部52、プロトコル処理部32、及びPHYチップ50のそれぞれの消費電力を制御する信号である下りブリッジ処理部制御信号43-1、上りブリッジ処理部制御信号43-2、プロトコル処理部制御信号43-3及びPHYチップ制御信号43-4を、それぞれ下りブリッジ処理部48、上りブリッジ処理部52、プロトコル処理部32及びPHYチップ50に送る。
【0095】
消費電力制御部42は、下り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチA、及び、上り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチBを具えている。
【0096】
図3を参照して、図2に示したプロトコル処理部32及びブリッジ処理部34のブロック部分の構成について、IEEE802.3ahに規定されているレイヤーごとに分解して詳細なブロック構成を説明する。図3は、上述した機能手段が発現されるプロトコル処理部32及びブリッジ処理部34のブロック部分のレイヤーごとに分解して示すブロック構成図である。
【0097】
光送受信器40に物理媒体接続部(PMA: Physical Medium Attachment)60が接続され、順次、物理符号化副層(PCS: Physical Coding Sublayer)チップ62、リコンシリエーション副層(RS: Reconciliation Sublayer)チップ64、媒体アクセス制御(MAC: Media Access Control)チップ66、MPCP(Multipoint Control Protocol)チップ68、保守/管理/運用(OAM: Operation Administration and Maintenance)チップ70が接続されてプロトコル処理部32が形成される。また、ブリッジ処理部34は、Bridge チップ72及びMACチップ74を具えて構成され、MACチップ74とPHYチップ50が接続されている。
【0098】
図2に示した下りフレーム監視部44は、MACチップ66に含まれており、論理リンク処理部46は、MPCPチップ68及びOAMチップ 70に含まれている。また、図2に示した上りフレーム監視部54は、MACチップ74に含まれている。
【0099】
PMA60は、OLT 12に向けたONU側からのデータを送信する場合には送信データをシリアル変換し、OLT 12から送られてきたデータを受信した場合は受信データをパラレル変換することを主な機能としている。上述した特許文献1に開示されているONUの低消費電力化のための制御においては、このPMA60において、送信データあるいは受信データを監視し、これに基づきONUに光送受信器40を介して光入力信号の入力の有無が判断され、入力されていない場合に低消費電力動作モードに設定する方法がとられている。
【0100】
これに対して、この発明の実施形態の光アクセスネットワークシステムにおいては、MACチップ66に含まれている下りフレーム監視部44(図2参照)において、OLT 12から当該ONU 24に向けた下り通信のための下り信号フレームを監視し、これに基づき当該ONU 24が具えているプロトコル処理部32及び下りブリッジ処理部48(図2参照)の消費電力を制御する方法をとっている。これによって、単なるデータ信号のやり取りが当該ONU 24とOLT 12との間で行われているのかを監視できることに留まらず、OLT 12から当該ONU 24に向けた下り通信のための下り信号フレームが受信されているか否かの判断まで可能となる。
【0101】
また、MACチップ74に含まれている上りフレーム監視部54(図2参照)において、実質的に当該ONU 24からOLT 12に向けた上り信号フレームを監視し、これに基づき当該ONU 24が具えている上りブリッジ処理部52(図2参照)の消費電力を制御する方法をとっている。
【0102】
従って、MACチップ66及びMACチップ74のそれぞれで下り信号フレームあるいは上り信号フレームが送受信されていない状態において、フレーム処理を担当する機能部分である、プロトコル処理部32、下りブリッジ処理部48及び上りブリッジ処理部52を低消費電力動作モードに設定することが可能となる。
【0103】
また、この発明の実施形態の光アクセスネットワークシステムは、後述するように、MPCPチップ68、OAMチップ70に含まれる論理リンク処理部46において、OLT 12と当該ONU 24との間で論理リンクが確立されたか否かの判定を行うステップが実行され、PHYチップ50の消費電力の制御が可能である。
【0104】
ここで、PHYチップ50としては、Vitesse社製のVSC8641等を適宜利用できる。また、光送受信器40、及びプロトコル処理部32及びブリッジ処理部34を構成するPMA 60、PCSチップ62、RSチップ64、MACチップ66、MPCPチップ68、OAMチップ70、及びBridgeチップ72及びMACチップ74についても、IEEE802.3の規格に合致した市販のIC(Integrated Circuit)チップ等を適宜利用できる。
【0105】
<この発明の実施形態のフレーム導通監視による消費電力制御方法>
この発明の実施形態のフレーム導通監視による消費電力制御方法として、第1〜第3の消費電力制御方法を開示する。
【0106】
第1の消費電力制御方法は、プロトコル処理部32及びPHYチップ50の低消費電力動作モードを解除する前段消費電力制御ステップを実現するための方法である。第2の消費電力制御方法は、下りブリッジ処理部48の動作モードを低消費電力動作モードあるいは通常動作モードのいずれかに設定する後段第1の消費電力制御ステップを実現するための方法である。第3の消費電力制御方法は、上りブリッジ処理部52の動作モードを低消費電力動作モードあるいは通常動作モードのいずれかに設定する後段第2の消費電力制御ステップを実現するための方法である。
【0107】
<この発明の実施形態の第1の消費電力制御方法>
図4を参照して、この発明の実施形態の第1の消費電力制御方法について説明する。図4は、プロトコル処理部32及びPHYチップ50の低消費電力動作モードを解除する前段消費電力制御ステップを説明するフローチャートである。
【0108】
この発明の実施形態の第1の消費電力制御方法は、ステップS-1〜ステップS-6を含んで構成される。
【0109】
ステップS-1は、ONU 24の電源スイッチをONにするステップである。この発明の実施形態の光アクセスネットワークシステムは、PON 36を介してOLT 12と複数のONUが双方向通信可能な状態で接続されている。ONUの構成は全て同様であるので、ここでは、1台のONU 24を取り上げて説明する。
【0110】
ONU 24の電源スイッチがONにされると、OLT 12とONU 24との間でデータを載せたフレームがやり取りされることとなるが、このフレームのやり取りを行うに当たっては一定のルールに従う必要がある。これは、ONU 24の電源スイッチがONにされたという情報をOLT 12に伝えること、及び他のONU 24とOLT 12との間の双方向通信のフレームとの衝突等の障害の発生を防ぐこと等が目的であり、概略次のように行われる。
【0111】
ONU 24の電源スイッチをONにしてOLT 12との双方向通信を実行するには、まずONU 24がOLT 12によって見つけ出される必要がある。このため、OLT 12では、新たなONUとしてONU 24を発見してOLT 12に登録するために、Discovery(発見)プロセスが実行され、ONU 24がOLT 12に登録される。
【0112】
ONU 24からOLT 12に向けた上り通信は、OLT 12から予め送信スタート時刻や送信に要する時間等の情報が含まれている送信許可信号であるGateと呼ばれる制御フレームを送信してもらい、この制御フレームに指定されている送信スタート時刻に上り信号フレームを送信することによって開始される。
【0113】
この上り信号フレームの次に送信する上り信号フレームは、次の送信の機会、すなわち再びOLT 12からGateと呼ばれる制御フレームが送信されてくる機会を捉えて次の上り信号フレームを送信する。次の送信の機会がおとずれるまでONU 24においては送信予定の上り信号フレームを一時記憶装置(図示は省略してあるが、バッファメモリー等を指す。)に蓄積しておく。ONU 24はこの蓄積された上り信号フレームの量を計量してReportと呼ばれる制御信号をOLT 12に送ることによって、OLT 12ではこのReportと呼ばれる制御信号から判断して、送信許可信号であるGateと呼ばれる制御フレームをONU 24に送信する。
【0114】
一方、OLT 12から下り信号フレームの送信は次のように開始される。すなわち、OLT 12とONU 24との間で予め設定(Discovery プロセスで決定される。)されるONU 24を識別するための識別子であるLLID(Logical Link identification)を付して下り信号フレームを送信する。ONU 24ではLLIDを判別して自己に宛てられた下り信号フレームであると認識してこの下り信号フレームを受信する。このLLIDの認識はONU 24が具えているRSチップ 64(図3参照)において行われる。
【0115】
以上説明した、OLT 12とONU 24との双方向通信はONU 24のスイッチがONにされた時点で直ちに上り通信及び下り通信が実行されるとは限らない。実際にOLT 12とONU 24との間で下り信号フレームあるいは上り信号フレームをやり取りして通信が開始されるまでの間は、これらの通信フレームを処理する機能部分であるプロトコル処理部32、PHYチップ50、下りブリッジ処理部48及び上りブリッジ処理部52を通常の動作モードにしておく必要はなく、低消費電力動作モード状態にしておくことによって、消費電力の低減化が図られる。
【0116】
そこで、上述のONU 24の電源スイッチをONにするステップS-1に続いて、ブリッジ処理部34(下りブリッジ処理部48、上りブリッジ処理部52及び上りフレーム監視部54)、プロトコル処理部32(下りフレーム監視部44及び論理リンク処理部46)、及びPHYチップ50を低消費電力動作モードに設定する、いわゆる初期状態設定を行うステップS-2を実行する。このステップS-2は、消費電力制御部42から下りブリッジ処理部制御信号43-1、上りブリッジ処理部制御信号43-2、プロトコル処理部制御信号43-3、PHYチップ制御信号43-4をそれぞれ供給することによって実現される。図2において、プロトコル処理部制御信号43-3と示してある信号は下りフレーム監視部44及び論理リンク処理部46のいずれをも通常動作モードあるいは低消費電力動作モードに設定するための制御を行う制御信号である。
【0117】
この初期状態設定を行うステップS-2を実行するには、予めONU 24のスイッチがONになった場合には必ず自動的に実行されるようにONU 24を設計しておけばよい。例えば、ONU 24のCPUに予め、ONU 24のスイッチがONになった場合には必ず自動的に実行されるようプログラミングしておき、ONU 24のスイッチがONになった場合にこのプログラムが自動的に実行されるように設定しておけばよい。
【0118】
ステップS-2に続いてステップS-3が実行される。ステップS-3は、下りフレーム監視部44において下り信号フレームが正常に受信されたか否かを判定するステップである。下りフレーム監視部44のCPUにおいて記憶装置(図示を省略してある。)に予めプログラミングされているFCSエラーチェック機能及びフレーム長チェック機能によって、ステップS-3が実行される。
【0119】
下り信号フレームが正常に受信されたとは、IEEE802.3に規定されているFCS(Frame Check Sequence)エラーがなく及びフレーム長に異常がない下り信号フレームが受信されたことを意味する。FCSフレームは、最後の4バイトに誤り検査フィールドが設けられており、仮に伝送中にビット異常が発生してデータが不正になったとしても、受信側において最後の4バイトからデータの異常を検知することが可能な構成となっている。
【0120】
FCSは下り信号フレームの最後の4バイトが割り当てられて嵌めこまれており、下りフレーム監視部44において、このFCSが読み取られ下り信号フレームのデータに破損が生じていないかを判断される。
【0121】
フレーム長異常とは、受信された下り信号フレームの長さが、IEEE802.3に規定されている長フレーム長及び短フレーム長のいずれとも異なる場合を指し、この場合はこの下り信号フレームは破棄される。
【0122】
ステップS-3において、下りフレーム監視部44において下り信号フレームが正常に受信された場合は、次のステップS-4に進み、正常に受信されなかった場合は、再びステップS-2に戻る。
【0123】
ステップS-4は、プロトコル処理部32の低消費電力動作モードを解除するステップである。プロトコル処理部32は、上述のステップS-2において低消費電力動作モードにセットされているが、下りフレーム監視部44において下り信号フレームが正常に受信された場合は、この下り信号フレームをプロトコル処理部32において論理リンクを確立する処理をすることとなるので、プロトコル処理部32を通常動作モードに変更する必要がある。
【0124】
そこで、下りフレーム監視部44は、消費電力制御部42に対して下り信号フレームの受信した旨を通知するため下りフレーム監視信号45を出力する。消費電力制御部42はこの下りフレーム監視信号45を受けて、プロトコル処理部制御信号43-3をプロトコル処理部32に送り、プロトコル処理部32の消費電力動作モードを解除して通常動作モードに変更する。
【0125】
ステップS-4において、プロトコル処理部32が通常動作モードに設定されたらこれに引き続きステップS-5が実行される。
【0126】
ステップS-5は、論理リンク処理部46において、OLT 12とONU 24との間で論理リンクが確立されたか否かの判定を行うステップである。論理リンクが確立されたとは、上述したように、Discovery プロセスが実行され、ONU 24がOLT 12によって見つけ出されてOLT 12にONU 24が登録されたことを意味する。論理リンク処理部46のCPUにおいて、記憶装置(図示を省略してある。)に予めプログラミングされているOLT 12にONU 24が登録されたことを確認する機能に従って、ステップS-5が実行される。
【0127】
Discovery プロセスは、好適な一例として、次のように行われる。
(1)OLT 12からGateフレームをすべてのONUに向けて送信する。
(2)未登録のONUは、ONUのクロックをGateフレームに記載されている時刻に合せて、乱数を発生させてOLT 12への送信時刻を決定する。Gateフレームには、OLT 12のローカル時間T1等の情報が載せられている。
(3)Gateフレームを受信した未登録であったONU 24は、OLT 12への登録要求Register-Requestフレームを、OLT 12に向けて返信する。この登録要求Register-Requestフレームには返信する時刻T2が記載されている。
(4)OLT 12は、ONU 24から登録要求(Register-Request)フレームを受け取ると、時間T1及びT2を用いてOLT 12からONU 24までの距離を求め、以後の通信はこの距離に基づいて、Gateフレームに記載する時刻をずらす。
(5)OLT 12は、LLIDを記載した登録決定(Register)フレームをONU 24に送信する。
(6)OLT 12は、ONU 24からの返信のためのタイミングを記載してGateフレームをONU 24に送信する。
(7)ONU 24は、Gateフレームに記載されたタイミングでRegister-ACKフレームを送信する。
(8)Register-ACKフレームの送信を以ってDiscovery プロセスが終了し、OLT 12とONU 24との間で論理リンクが確立された状態となる。
【0128】
この論理リンクが確立されているか外れているかについては、論理リンク処理部46の具える論理リンク監視機能によって判断され、論理リンクが確立されているか外れているかについての情報が論理リンク情報信号47として消費電力制御部42に向けて出力される。
【0129】
ステップS-5において、論理リンクが確立されたと判断された場合は次のステップであるステップS-6に進み、論理リンクが外れていると判断された場合は、再びS-2に戻りそのまま論理リンクの監視を続ける。
【0130】
ステップS-6は、PHYチップ50の消費電力モードを解除するステップである。PHYチップ50は、上述のステップS-2において低消費電力動作モードにセットされているが、ステップS-5によって、論理リンク処理部46において、OLT 12とONU 24との間で論理リンクが確立されたと判断された場合は、下り信号フレームをPHYチップ50で下位ネットワーク側装置28において利用可能な信号形態に変換して出力する処理をすることとなるので、PHYチップ50を通常動作モードに変更する必要がある。
【0131】
そこで、論理リンク処理部46は、消費電力制御部42に対して論理リンクが確立された旨を通知するため論理リンク情報信号47を出力する。消費電力制御部42は、この論理リンク情報信号47を受けて、PHYチップ制御信号43-4をPHYチップ50に送り、PHYチップ50の低消費電力動作モードを解除して通常動作モードに変更する。
【0132】
以上によって、前段消費電力制御ステップが完了する。図4に示すフローチャートでは「P」と示してある。
【0133】
また、既に説明したように、ONU 24において一旦OLT 12との論理リンクが確立されても、以下の場合にこの論理リンクは外される。
【0134】
すなわち、論理リンクは、OLT 12の側からMPCPによってMPCPチップ68を制御されることによって外されることもあり、予め決められた一定時間(IEEE802.3ah準拠)OLT 12から送信されるGateフレームをONU 24が受信しない場合、あるいはONU 24が許容する範囲を超えるタイムスタンプが嵌めこまれたGateフレームを受信したためフレーム信号の同期が外れた場合等に論理リンクが外される。
【0135】
この場合も、ONU 24においては、上述のステップS-1が終了した時点と同様の状態にあるので、上述のステップS-2〜ステップS-5が実行される。
【0136】
<この発明の実施形態の第2の消費電力制御方法>
図5を参照して、この発明の実施形態の第2の消費電力制御方法について説明する。図5は、下りブリッジ処理部48の低消費電力動作モードを解除する後段第1の消費電力制御ステップを説明するフローチャートである。
【0137】
この発明の実施形態の第2の消費電力制御方法は、ステップS-10〜ステップS-16を含んで構成される。
【0138】
上述のステップS-6が終了すると、プロトコル処理部32及びPHYチップ50は、低消費電力動作モードが解除されて通常動作モードに設定されている。図5に示すフローチャートでは「P」と示してある。
【0139】
ステップS-10は、下りフレーム監視部44において下り信号フレームが正常に受信されたか否かを判定するステップである。このステップは上述のステップS-3と同様の内容であるので、その説明を省略する。
【0140】
ステップS-10において、正常な下り信号フレームが未受信状態であると判断された場合はステップS-13に進み、正常な下り信号フレームが受信状態であると判断された場合はステップS-11に進む。
【0141】
ステップS-13は、タイムスイッチAを起動するステップである。タイムスイッチAは下り通信の下り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチであって、消費電力制御部42に設置されている。
【0142】
ステップS-10において正常な下り信号フレームが未受信であると判断された場合は、タイムスイッチAを起動してこのタイムスイッチAが動作している間中は、下り信号フレームが正常に受信されるまで下りフレーム監視部44において監視を続けるステップS-14を実行する。
【0143】
そして、下り信号フレームが正常に受信されたら、タイムスイッチAを停止するステップS-11が実行され、下りブリッジ処理部48の低消費電力動作モードが解除されて通常動作モードに設定されるステップS-12が実行される。これによって、下り信号フレームは下りブリッジ処理部でブリッジ処理されてPHYチップ50に引き渡され、更に下位ネットワーク側装置28に下り信号フレームに載せられていた下りデータ信号が入力され、下り通信が完了する。
【0144】
一方、正常な下り信号フレームの未受信状態が続いたらタイムスイッチAが動作中かあるいは停止しているかを判定するステップS-15を実行する。すなわち、ステップS-15によって、タイムスイッチAが動作している間中は、下り信号フレームが正常に受信されるまで下りフレーム監視部44において監視を続けることが可能となる。タイムスイッチA及び後述するタイムスイッチBが動作中か否かの判定は、予め消費電力制御部42のCPUにおいて、記憶装置(図示を省略してある。)に予め格納されたプログラムを実行したときに発現する機能手段によって実行される。
【0145】
ステップS-15においてタイムスイッチAが停止したと判断されたら、ステップS-16に進み、下りブリッジ処理部48を低消費電力動作モードに維持する。この状態は、タイムスイッチAに設定された時間を経過しても正常な下り信号フレームが未受信状態であることを意味しており、未受信状態がタイムスイッチAに設定された時間を越えて続く場合は、下りブリッジ処理部48が低消費電力動作モードに維持され消費電力の低減化が図られることになる。
【0146】
タイムスイッチAに設定される時間は、下りブリッジ処理部48の正常な下り信号フレームの停留可能時間を超えない範囲で、例えば、加入者が適宜設定すればよい。すなわち、下りブリッジ処理部48が低消費電力動作モードである間は、正常な下り信号フレームの処理ができない状態であるから、正常な下り信号フレームの量が、ONU 24が具えている一時記憶装置(図示は省略してあるが、バッファメモリー等を指す。)に蓄積可能な量を上回ることがないように、タイムスイッチAに時間を設定することになる。
【0147】
<この発明の実施形態の第3の消費電力制御方法>
図6を参照して、この発明の実施形態の第3の消費電力制御方法について説明する。図6は、上りブリッジ処理部52の低消費電力動作モードを解除する後段第2の消費電力制御ステップを説明するフローチャートである。
【0148】
この発明の実施形態の第2の消費電力制御方法は、ステップS-20〜ステップS-26を含んで構成される。
【0149】
上述のステップS-6が終了すると、プロトコル処理部32及びPHYチップ50は、低消費電力動作モードが解除されて通常動作モードに設定されている。図6に示すフローチャートでは「P」と示してある。
【0150】
ステップS-20は、上りフレーム監視部54において上り信号フレームが正常に受信されたか否かを判定するステップである。このステップは上述のステップS-3と同様の内容であるので、その説明を省略する。
【0151】
ステップS-20において、正常な上り信号フレームが未送信状態であると判断された場合はステップS-23に進み、正常な上り信号フレームが送信状態であると判断された場合はステップS-21に進む。
【0152】
ステップS-23は、タイムスイッチBを起動するステップである。タイムスイッチBは上り通信の上り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチであって、消費電力制御部42に設置されている。
【0153】
ステップS-20において正常な上り信号フレームが未送信であると判断された場合は、タイムスイッチBを起動してこのタイムスイッチBが動作している間中は、上り信号フレームが正常に受信されるまで上りフレーム監視部54において監視を続けるステップS-24を実行する。
【0154】
そして、上り信号フレームが正常に受信されたら、タイムスイッチBを停止するステップS-21を実行され、上りブリッジ処理部52の低消費電力動作モードが解除されて通常動作モードに設定されるステップS-22が実行される。これによって、下位ネットワーク側装置28から出力された上りデータ信号は、PHYチップ50に引き渡され、上りフレーム監視部54を介して上り信号フレームは上りブリッジ処理部52でブリッジ処理されて論理リンク処理部46に引き渡され、光送受信器40で上り光フレーム信号に変換されてOLT 12に送信され、上り送信が完了する。
【0155】
一方、正常な上り信号フレームの未送信状態が続いたらタイムスイッチBが動作中かあるいは停止しているかを判定するステップS-25を実行する。すなわち、ステップS-25によって、タイムスイッチBが動作している間中は、上り信号フレームが正常に受信されるまで上りフレーム監視部54において監視を続けることが可能となる。
【0156】
ステップS-25においてタイムスイッチBが停止したと判断されたら、ステップS-26に進み、上りブリッジ処理部52を低消費電力動作モードに維持する。この状態は、タイムスイッチBに設定された時間を経過しても正常な上り信号フレームが未送信状態であることを意味しており、未送信状態がタイムスイッチBに設定された時間を越えて続く場合は、上りブリッジ処理部52が低消費電力動作モードに維持し続けられ消費電力の低減化が図られることになる。
【0157】
タイムスイッチBに設定される時間は、上りブリッジ処理部52の正常な上り信号フレームの停留可能時間を超えない範囲で、上述したタイムスイッチAに設定する時間と同様に加入者が適宜設定すればよい。すなわち、上りブリッジ処理部52が低消費電力動作モードである間は、正常な上り信号フレームの処理ができない状態であるから、正常な上り信号フレームの量が、ONU 24が具えている一時記憶装置(図示は省略してあるが、例えばバッファメモリー等を指す。)に蓄積可能な量を上回ることがないように、タイムスイッチBに時間を設定することになる。
【符号の説明】
【0158】
10:中央局側システム(中央局側)
12:OLT(Optical Line Terminal:オプティカル・ライン・ターミナル)
14:エッジルータ
18:幹線光ファイバ伝送路
20:分配多重器
22:加入者側システム(加入者側)
24:ONU(Optical Network Unit:オプティカル・ネットワーク・ユニット)
26:有線又は無線LAN
28:下位ネットワーク側装置
30:加入者線終端部
32:プロトコル処理部
34:ブリッジ処理部
36:受動光ネットワーク
38:分岐光ファイバ伝送路
40:光送受信器
42:消費電力制御部
44:下りフレーム監視部
46:論理リンク処理部
48:下りブリッジ処理部
50:物理層(PHY: Physical layer)チップ
52:上りブリッジ処理部
54:上りフレーム監視部
60:物理媒体接続部(PMA: Physical Medium Attachment)
62:物理符号化副層(PCS: Physical Coding Sublayer)チップ
64:リコンシリエーション副層(RS: Reconciliation Sublayer)チップ
66、74:媒体アクセス制御(MAC: Media Access Control)チップ
68:MPCP(Multipoint Control Protocol)チップ
70:保守/管理/運用(OAM: Operation Administration and Maintenance)チップ
72:Bridgeチップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受動光ネットワークを介して、OLT(Optical Line Terminal:オプティカル・ライン・ターミナル)と複数のONU(Optical Network Unit:オプティカル・ネットワーク・ユニット)とが双方向通信が可能である状態に構成された光アクセスネットワークシステムであって、
前記ONUが、光送受信器と、加入者線終端部と物理層(PHY: Physical layer)チップとを具え、
前記加入者線終端部は、プロトコル処理部と、ブリッジ処理部と、消費電力制御部とを具え、
前記プロトコル処理部は、下りフレーム監視部と論理リンク処理部とを具え、
前記ブリッジ処理部は、下りブリッジ処理部、上りブリッジ処理部、及び上りフレーム監視部を具えており、
前記PHYチップは、低消費電力動作モード及び通常動作モードの何れのモードでも動作可能であり、
前記光送受信器は、前記OLTから送信されてくる下り光信号を下り電気信号に変換して前記加入者線終端部に入力するとともに、前記加入者線終端部から前記OLTに向け送信する上り電気信号を上り光信号に変換して前記OLTに送信し、
前記下りブリッジ処理部は、低消費電力動作モード及び通常動作モードの何れのモードでも動作可能であり、通常動作モード時には、前記OLTからの当該ONUに向けた下り通信のためのブリッジ処理を行い、
前記上りブリッジ処理部は、低消費電力動作モード及び通常動作モードの何れのモードでも動作可能であり、通常動作モード時には、当該ONUから前記OLTに向けた上り通信のためのブリッジ処理を行い、
前記下りフレーム監視部は、下り通信の下り信号フレームを監視し、該下り信号フレームの受信あるいは未受信の何れの状態であるかを判断して通知する下りフレーム監視信号を前記消費電力制御部に送り、
前記上りフレーム監視部は、上り通信の上り信号フレームを監視し、該上り信号フレームの送信あるいは未送信の何れの状態であるかを判断して通知する上りフレーム監視信号を前記消費電力制御部に送り、
前記論理リンク処理部は、前記OLTとの間において論理リンクを確立し、かつ論理リンクが確立されたか否かを示す論理リンク情報信号を前記消費電力制御部に送り、
前記消費電力制御部は、前記下りブリッジ処理部、前記上りブリッジ処理部、前記プロトコル処理部、及び前記PHYチップのそれぞれの消費電力を制御する信号である下りブリッジ処理部制御信号、上りブリッジ処理部制御信号、プロトコル処理部制御信号、及びPHYチップ制御信号を、それぞれ前記下りブリッジ処理部、前記上りブリッジ処理部、前記プロトコル処理部、及び前記PHYチップに送る
ことを特徴とする光アクセスネットワークシステム。
【請求項2】
前記消費電力制御部は、下り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチA、及び、上り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチBを具えていることを特徴とする請求項1に記載の光アクセスネットワークシステム。
【請求項3】
請求項1に記載の光アクセスネットワークシステムの前記ONUの消費電力を制御する方法であって、
前記ONUの電源スイッチをONにするステップS-1と、
然る後、前記ブリッジ処理部、前記プロトコル処理部、及び前記PHYチップを低消費電力動作モードに設定するステップS-2と、
然る後、前記下りフレーム監視部において下り信号フレームが正常に受信されたか否かを判定するステップS-3と、
前記プロトコル処理部の低消費電力動作モードを解除するステップS-4と、
然る後、前記論理リンク処理部において、前記OLTと当該ONUとの間で論理リンクが確立されたか否かの判定を行うステップS-5と、
前記PHYチップの低消費電力動作モードを解除するステップS-6と
を含み、
前記ステップS-3において、下り信号フレームが正常に受信されたと判断された場合は、前記ステップS-4に進み、下り信号フレームが正常に受信されないと判断された場合は、前記ステップS-2に戻り、
前記ステップS-5において、論理リンクが確立されたと判断された場合は、前記ステップS-6に進み、論理リンクが確立されていないと判断された場合は、再び前記ステップS-2に戻る
ことを特徴とする前段消費電力制御ステップ
を含むことを特徴とするフレーム導通監視に基づく消費電力制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載のフレーム導通監視に基づく消費電力制御方法であって、
前記低消費電力制御部は、下り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチA、及び、上り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチBを具えており、
前記前段消費電力制御ステップにおける、前記ステップS-6が実行されたことに引き続いて、
前記前記下りフレーム監視部において下り信号フレームが正常に受信されたか否かを判定するステップS-10と、
前記タイムスイッチAを停止するステップS-11と、
然る後に、前記下りブリッジ処理部の低消費電力動作モードを解除するステップS-12と、
前記タイムスイッチAを起動するステップS-13と、
然る後に、前記下りフレーム監視部において、下り信号フレームが正常に受信されたか否かを判定するステップS-14と、
前記タイムスイッチAが動作中かあるいは停止しているかを判定するステップS-15と、
前記下りブリッジ処理部を低消費電力動作モードに維持するステップS-16と
を実行し、
前記ステップS-10において、下り信号フレームが正常に受信されたと判断された場合は、前記ステップS-11に進み、及び下り信号フレームが正常に受信されていないと判断された場合は、前記ステップS-13に進み、
前記ステップS-14において、下り信号フレームが正常に受信されたと判断された場合は、前記ステップS-11に進み、及び下り信号フレームが正常に受信されていないと判断された場合は、前記ステップS-15に進み、
前記ステップS-15において、前記タイムスイッチAが動作中であると判定された場合は前記ステップS-14に戻り、前記タイムスイッチAが停止していると判定された場合は前記ステップS-16に進む
ことを特徴とする後段第1の消費電力制御ステップ
を含むことを特徴とする消費電力制御方法。
【請求項5】
請求項3に記載のフレーム導通監視に基づく消費電力制御方法であって、
前記低消費電力処理部は、下り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチA、及び、上り信号フレームの監視時間を設定するタイムスイッチBを具えており、
前記前段消費電力制御ステップにおける、前記ステップS-6が実行されたことに引き続いて、
前記前記上りフレーム監視部において上り信号フレームが正常に受信されたか否かを判定するステップS-20と、
前記タイムスイッチBを停止するステップS-21と、
然る後に、前記上りブリッジ処理部の低消費電力動作モードを解除するステップS-22と、
前記タイムスイッチBを起動するステップS-23と、
然る後に、前記上りフレーム監視部において、上り信号フレームが正常に受信されたか否かを判定するステップS-24と、
前記タイムスイッチBが動作中かあるいは停止しているかを判定するステップS-25と、
前記上りブリッジ処理部の低消費電力動作モードを維持するステップS-26と
を実行し、
前記ステップS-20において、上り信号フレームが正常に受信されたと判断された場合は、前記ステップS-21に進み、及び上り信号フレームが正常に受信されていないと判断された場合は、前記ステップS-23に進み、
前記ステップS-24において、上り信号フレームが正常に受信されたと判断された場合は、前記ステップS-21に進み、及び上り信号フレームが正常に受信されていないと判断された場合は、前記ステップS-25に進み、
前記ステップS-25において、前記タイムスイッチBが動作中であると判定された場合は前記ステップS-24に戻り、前記タイムスイッチBが停止していると判定された場合は前記ステップS-26に進む
ことを特徴とする後段第2の消費電力制御ステップ
を含むことを特徴とする消費電力制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−114531(P2011−114531A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−268471(P2009−268471)
【出願日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(503262509)株式会社オー・エフ・ネットワークス (62)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】