光ディスク収納マガジン、およびディスクチェンジャー
【課題】複数の光ディスクを収納した薄型マガジンと、マガジンから光ディスクを取出して記録再生を行う高速、小型大容量、高信頼のディスクチェンジャーを提供する。
【解決手段】装置本体に取外し可能なマガジン2であって、仕切板4で区切られ複数の光ディスク5を収納するマガジン2を用い、マガジン2にはローラ9、12に掛けられた光ディスク5に接触し搬送するベルト8を設ける。外部の駆動歯車18に連結するローラ9の歯車17によりベルト8を回転し、光ディスク5を回転移動させて取出す。取出した光ディスク5の内、ディスク制御板35のスリット36に対向する光ディスク5はスリット36通過し、その他の光ディスク5はディスク制御板35に突き当たり停止する。スリット36を通過した光ディスク5は、ディスク搬送ローラ50、51に噛み込まれドライブ60に搬送されて記録再生を行うように、ディスクチェンジャーが動作する。
【解決手段】装置本体に取外し可能なマガジン2であって、仕切板4で区切られ複数の光ディスク5を収納するマガジン2を用い、マガジン2にはローラ9、12に掛けられた光ディスク5に接触し搬送するベルト8を設ける。外部の駆動歯車18に連結するローラ9の歯車17によりベルト8を回転し、光ディスク5を回転移動させて取出す。取出した光ディスク5の内、ディスク制御板35のスリット36に対向する光ディスク5はスリット36通過し、その他の光ディスク5はディスク制御板35に突き当たり停止する。スリット36を通過した光ディスク5は、ディスク搬送ローラ50、51に噛み込まれドライブ60に搬送されて記録再生を行うように、ディスクチェンジャーが動作する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置本体に着脱できる光ディスクを複数収納するマガジンと、マガジンから光ディスクを取出しデータを記録又は再生するためのディスクチェンジャーに関する。
【背景技術】
【0002】
このような光ディスクを複数収納したマガジンおよびその記録再生をするディスクチェンジャーとして特許文献1がある。特許文献1には、ディスクの外周部を保持し複数のディスクを収納するストッカと、ストッカから記録再生装置にディスクの外周面を挟持し搬送するディスク搬送手段からなるディスクチェンジャーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08−87810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のディスクチェンジャーは、ストッカ内の1枚のディスクの外周面を挟持して取出すため、隣接のディスク間隔を広くしておく必要がある。したがって、ストッカにおいては、隣接のディスク間隔を狭くして高密度にディスクを収納できない課題があった。
本発明は、上記の課題を解決することを目的とするものであり、隣接のディスク間隔を狭くして高密度にディスクを収納できるマガジンと、マガジンから光ディスクを取出してデータを記録又は再生しアクセスが高速で小型大容量のディスクチェンジャーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、
請求項1において、光ディスク収納マガジンは装置本体に着脱可能な光ディスク収納マガジンであって、前記光ディスク収納マガジンには複数の光ディスクが収納され、前記光ディスク収納マガジンには前記収納されている複数の光ディスクの外周側面に接触して回転移動させるディスク搬送ベルトを設け、ディスクチェンジャーは前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの出入口と対向する位置に前記光ディスクを1枚のみ通過できるスリットを設けたディスク制御板と、前記スリットの位置に対向して前記光ディスクを搬送する駆動ローラと従動ローラからなるディスク搬送ローラと、ディスク搬送ローラの位置に対向して前記光ディスクを記録再生する記録再生装置を設け、前記光ディスクの記録再生時は、前記光ディスク収納マガジンから前記ディスク搬送ベルトで回転移動させて取出した複数の前記光ディスクの内、前記スリットを通過した前記光ディスクを前記ディスク搬送ローラで前記記録再生装置に搬送して記録再生し、その他の前記光ディスクは前記ディスク制御板に突き当てて停止させ、前記光ディスクの収納時は、前記記録再生装置から排出された前記光ディスクを前記ディスク搬送ローラで搬送し前記スリットを通過させて前記光ディスク収納マガジンに搬送し、前記ディスク搬送ベルトで回転搬送させて前記光ディスク収納マガジンに収納するように構成したことを特徴とする。これにより、記憶容量の増加とディスク交換の高速化と小型薄型化に効果がある。
【0006】
請求項2において、請求項1のディスクチェンジャーは、前記ディスク制御板と前記ディスク搬送ローラおよび前記記録再生装置とを載せ前記光ディスクの搬送路平面と垂直方向に移動する移動台を設け、前記移動台を移動して前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの位置に前記ディスク制御板と前記ディスク搬送ローラおよび前記記録再生装置を位置決めすることを特徴とする。これにより、光ディスク収納マガジンに収納されている全ての光ディスクを記録再生装置で記録再生できる効果がある。
請求項3において、請求項1のディスクチェンジャーは、前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの出入口と対向して複数のスリットを設けたディスク制御板と、前記スリットの位置に対向して複数のディスク搬送ローラと、前記ディスク搬送ローラの位置に対向して複数の前記記録再生装置を設け、前記移動台を移動して前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの位置に前記ディスク制御板と前記ディスク搬送ローラおよび前記記録再生装置を位置決めすることを特徴とする。これにより、記録再生装置の並列運転による記録再生速度の高速化に効果がある。
【0007】
請求項4において、請求項3のディスクチェンジャーは、前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの収納間隔をMp、複数の前記記録再生装置の配置間隔Dpを(整数×Mp)+Mp/2としたことを特徴とする。これにより、光ディスクの位置にスリットを一つ設けたディスク制御板を動かす必要がないためディスク交換の高速化と小型薄型化に効果がある。
請求項5において、請求項3、4のディスクチェンジャーは、前記光ディスク収納マガジンに収納された前記光ディスクをk枚、前記記録再生装置をm台とした場合、前記記録再生装置の1台ごとにk/m枚づつ前記光ディスクを分担して記録再生を行い、前記移動台の移動範囲の上限を最下位に設けた前記記録再生装置が前記光ディスク収納マガジンに収納された最下位からk/m枚目の前記光ディスクの位置に移動するまでとし、前記移動台の移動範囲の下限を最上位に設けた前記記録再生装置が前記光ディスク収納マガジンに収納された最上位からk/m枚目の前記光ディスクの位置に移動するまでとしたことを特徴とする。これにより、全ての光ディスクの記録再生が可能であり、また、移動台の移動範囲が短縮できるのでディスク交換の高速化と小型薄型化に効果がある。
【0008】
請求項6において、請求項1乃至5のディスクチェンジャーは、前記ディスク制御板のスリットは中央部の幅より中央部以外の幅が広いことを特徴とする。これにより、光ディスクとスリットとの接触をなくせるので信頼性の向上に効果がある。
請求項7において、請求項3乃至5のディスクチェンジャーは、複数のディスク搬送ローラの隣接するローラ間で前記光ディスクを挟持し搬送すること特徴とする。これにより、ローラの数を低減でき低コスト化に効果がある。
請求項8において、請求項1乃至7のディスクチェンジャーは、前記光ディスクと前記ディスク搬送ローラにブラシを接触させて埃を除去すること特徴とする。これにより、光ディスクに付着した埃を除去できるので読み書きエラーを低減できる効果がある。
【0009】
請求項9において、請求項1乃至7のディスクチェンジャーは、前記光ディスクと前記ディスク搬送ローラに空気を吹き付けて埃を除去すること特徴とする。これにより、光ディスクに付着した埃を除去できるので読み書きエラーを低減できる効果がある。
請求項10において、請求項1乃至9のディスクチェンジャーは、前記ディスク制御板の中央部に貫通穴と、前記貫通穴に前記貫通穴から突起する接触子と、前記接触子の移動距離を検出する検出器を設け、前記接触子の突起に前記光ディスク収納マガジンから繰出した前記光ディスクの側面を押し当て前記接触子の移動距離の変化から前記光ディスクの有無を検出することを特徴とする。これにより、光ディスク収納マガジンに収納されている光ディスクの有無を検出できるので誤動作の検出および誤操作をなくす効果がある。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、マガジンには高密度に光ディスクを収納でき、さらにはディスクチェンジャーに対する光ディスクの搬送時間を低減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の外観図を示す。
【図2】図1のマガジン2を矢印A方向から見た平面図を示す。
【図3】実施例1と2におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の側面図を示す。
【図4】実施例3におけるディスク制御板35の側面図を示す。
【図5】実施例4におけるディスク搬送ローラ50、51の側面図を示す。
【図6】実施例5における光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51の埃除去方法の第1例としての側面図を示す。
【図7】実施例5における光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51の埃除去方法の第2例としての側面図を示す。
【図8】実施例5における光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51の埃除去方法の第3例としての側面図を示す。
【図9】実施例6におけるディスク収納検出センサ102とその周辺の側面図を示す。
【図10】図9の上方から見たディスク収納検出センサ102とその周辺の平面図を示す。
【図11】図1のドライブ60における光ディスク5の挿入、又は排出状態での平面図を示す。
【図12】図1のドライブ60における光ディスク5の記録再生状態での平面図を示す。
【図13】図1のディスクチェンジャー1の制御系におけるブロック図を示す。
【図14】図1のディスクチェンジャー1における動作のタイミングチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
【実施例1】
【0013】
本発明の複数の光ディスクを収納した薄型マガジンと、マガジンから光ディスクを取出して記録再生を行う高速アクセス、小型大容量のディスクチェンジャーの一実施例を図1乃至図3、図11乃至図14を用いて説明する。
【0014】
図1は、実施例1におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の外観図を示す。但し、図1には収納された複数の光ディスク5の内1枚のみを記載し、該光ディスクが部分的にマガジン2の外部に排出された状態を記載している。
図2は、図1のマガジン2を矢印A方向から見た平面図を示す。
図3は、実施例1(及び後記する実施例2)におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の側面図を示し、図1のマガジン2から奇数枚目の光ディスク5a、5c、5e、5gが1枚ずつ順々に排出され光ディスクを記録再生する4台のドライブ60a乃至60dに搬送される状態を示す。
【0015】
図11は、図1のドライブ60における光ディスク5の挿入、又は排出状態での平面図を示す。
図12は、図1のドライブ60における光ディスク5の記録再生状態での平面図を示す。
図13は、図1のディスクチェンジャー1の制御系におけるブロック図を示し、上位制御部100、チェンジャー1の制御部101、マガジン2、ディスク制御板35、ディスク搬送ローラ50及び51、ドライブ60、移動台104、マガジン2を駆動するベルト駆動モータ103、ディスク搬送ローラ50及び51を駆動する搬送ローラ駆動モータ105、移動台104を駆動する移動台駆動モータ109、ディスク収納検出センサ102、第1のディスク通過検出センサ106、第2のディスク通過検出センサ107、ディスク位置検出センサ108、および上位制御部100と制御部101間で授受する制御信号であるチェンジャー信号110と、上位制御部100とドライブ60間で授受する制御信号とデータ信号であるドライブ信号111、制御部101と各モータ、センサ間の信号線112を示す。
図14は、図1のディスクチェンジャー1における動作のタイミングチャートを示す。
【0016】
図1において、ディスクチェンジャー1は、複数の光ディスク5(図3の5a乃至5h)を収納したマガジン2と、マガジン2から取出した光ディスク5の記録再生を行うドライブ60(60a乃至60d)と、マガジン2とドライブ60の間に配置され光ディスク5の通過と停止を制御するディスク制御板35と、ディスク制御板35のスリット36を通過した光ディスク5をドライブ60に搬送、又は、ドライブ60からマガジン2に搬送するディスク搬送ローラ50、51の駆動ローラ50a乃至50dと従動ローラ51a乃至51dと、マガジン2とディスク制御板35の間に設けた第1のディスク通過検出センサ106と、ディスク搬送ローラ50、51とドライブ60との間に設けた第2のディスク通過検出センサ107と、マガジン2に収納されている光ディスク5の位置を検出するディスク位置検出センサ108と、ディスク制御板35とディスク搬送ローラ50、51とドライブ60と第1のディスク通過検出センサ106と第2のディスク通過検出センサ107とディスク位置検出センサ108とを搭載し上下方向に移動する移動台104を有する。また、光ディスク5は回転部に固定されるためのクランプ穴6を有し、さらに、データを記録しない非記録エリア19(図2)を外周部に有している。
【0017】
マガジン2はディスクチェンジャー1に着脱できるように構成されている。マガジン2には仕切板4a乃至4gを設けて良く、仕切板で区切られた複数の夫々の部屋に一枚の光ディスク5a乃至5h(図3)が収納され、夫々の光ディスクを隔てる実施例であっても良い。仕切板4a乃至4gにおいて、光ディスク5の出入口23側の1辺を除く3辺は、筺体3に固定されている。また、図2に示すように仕切板4において、ベルト8と重なる部分は削除されている。尚、仕切板に代えて、マガジン2の側面に光ディスク毎の溝を設けることで、夫々の光ディスクを隔てる実施例であっても良い。
【0018】
図2において、ベルト8はローラ9とローラ12に掛けられており、ベルト8が光ディスク5の外周側面に接触するように、光ディスク5の方向に押付けられている。ローラ9の回転軸10の両端は、筺体3に設けた軸受け11で支持されている。ローラ12の回転軸13の両端は、筺体3に光ディスク5の方向に移動可能に取付けられた軸受け14で支持されている。ローラ12の両端の軸受け14は、板ばね16により光ディスク5の方向に押付けられている。ローラ9の回転軸には歯車17が設けられ、マガジン2がディスクチェンジャー1に挿入されると、筺体3に設けられた案内溝22に案内されて、ディスクチェンジャー1に設けられた歯車18と連結される。
尚、筐体3には、ローラ9やローラ12に対向する位置にも案内溝22を設け、更に、ディスクチェンジャー1にはもう一つの歯車18を設けることで、光ディスクの記録面が上下2面ある場合に、マガジン2ごと、上下逆転させて使用する実施例であっても良い。
【0019】
図14において、マガジン2から光ディスク5を取出しドライブ60で記録再生動作122を行う場合について述べる。
まず、ディスク制御板35とディスク搬送ローラ50、51とドライブ60と各検出センサ106、107、108を取付けた移動台104を、移動台駆動モータ109により移動し、ディスク位置検出センサ108を用いて、スリット36をマガジン2の目標の光ディスク5と対向する位置に位置決めするドライブ位置決め動作120を行う。以下、この位置決め動作をドライブ側移動と呼ぶ。なお、ディスク制御板35のスリット36とディスク搬送ローラ50、51のディスク通過位置とドライブ60の出入口61は直線上に配置する。また、マガジン2と歯車18を取付けた移動台(図示せず)を移動して目標の光ディスク5とスリット36が対向する位置に位置決めすることもできる。以下、この位置決め動作をマガジン側移動と呼ぶ。また、マガジン2と歯車18の組合せを複数上下方向に並べることもできる。これにより、記憶容量の増加とマガジンを順次切り替えて使用できるのでシームレスな記録再生ができる効果がある。
【0020】
次に、ディスク繰出し動作121では、ベルト駆動モータ103で歯車18を回転させて回転力を歯車17に伝達しベルト8を回転させる。ベルト8から光ディスク5a乃至5gに回転力が与えられ、光ディスク5a乃至5gは出入口23方向に回転移動する。マガジン2から排出された光ディスク5a乃至5gはディスク制御板35に到達すると、目標の光ディスク5はスリット36を通過し、その他の光ディスクはディスク制御板35に突き当たり停止する。スリット36を通過した光ディスク5はディスク搬送ローラ50、51に噛み込まれ搬送され、ドライブ60の出入口61よりドライブ60に取り込まれて記録再生が行われる。なお、ベルト8の回転はディスク搬送ローラ50、51の近傍に設けた光透過型の第2のディスク通過検出センサ107により、光ディスク5が通過センサを横切った時点を検出して停止させる。これにより、光ディスク5の空回りがあった場合の仕切板4と接触することによるディスクの損傷、筺体3やベルト8からの摩耗粉の付着を低減できる効果がある。同様に図14に示すようにディスク搬送ローラ50、51の回転を光ディスク5が第1のディスク通過検出センサ106の通過を開始した時点で搬送ローラ駆動モータ105を回転させ、第2のディスク通過検出センサ107の通過を終了した時点で搬送ローラ駆動モータ105を停止させるように制御することにより、光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51との摩耗を低減できる効果がある。
【0021】
ドライブ60から光ディスク5をマガジン2に戻すディスク収納動作123の場合は、ドライブ60から排出された光ディスク5はディスク搬送ローラ50、51に噛み込まれて搬送されスリット36を通過しマガジン2に挿入される。マガジン2に挿入された光ディスク5の外周側面は、ベルト8に接触し回転力が与えられ回転移動することによりマガジン2に収納される。同時に、他の光ディスクもベルト8により回転移動しマガジン2に収納される。なお、ベルト8の回転はマガジン2の出入口23近傍に設けた第1の光透過型のディスク通過検出センサ106により全ての光ディスク5が通過センサを通り過ぎたことを検出した時点、又は、全ての光ディスク5が通過センサを通り過ぎたことを検出した時点より一定時間後に停止させる。これにより、光ディスク5の空回りがあった場合の仕切板4と接触することによるディスクの損傷、筺体3やベルト8からの摩耗粉の付着を低減できる効果がある。同様に図14に示すようにディスク搬送ローラ50、51の回転を光ディスク5が第2のディスク通過検出センサ107の通過を開始した時点で搬送ローラ駆動モータ105を回転させ、第2のディスク通過検出センサ107の通過を終了した時点で停止させるように制御することにより、光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51との摩耗を低減できる効果がある。また、ディスク搬送ローラの駆動ローラ50と従動ローラ51の間は、光ディスクの厚さの半分程度のギャップが設けられている。
なお、上記のディスクチェンジャー1は、複数の光ディスク5を収納したマガジン2と複数のスリット36を設けたディスク制御板35と複数のディスク搬送ローラ50、51および複数のドライブ60からなる構成であるが、複数の光ディスク5を収納したマガジン2と一つのスリット36を設けたディスク制御板35と一つのディスク搬送ローラ50、51および一つのドライブ60からなる構成にすることもできる。
【0022】
図2において、マガジン2の構造に係る説明をさらに続ける。図1と同じ符号の構成要素については説明を省略する場合がある。
図2において、光ディスク5はマガジン2に収納された状態を示す。前記したように、仕切板4において、光ディスク5の出入口23側の1辺を除く3辺は、筺体3に固定されている。また、仕切板4において、ベルト8と重なる部分は削除されている。ベルト8はローラ9とローラ12に掛けられており、ベルト8が光ディスク5の外周側面に接触するように、光ディスク5の方向に押付けられている。ローラ9の回転軸10の両端は、筺体3に設けた軸受け11で支持されている。
【0023】
ローラ12の回転軸13の両端は、軸受け14で支持され、軸受け14は筺体3に設けた長穴15に光ディスク5の方向に移動可能に取付けられている。ローラ12の軸受け14は、筺体3に設けた板ばね16により光ディスク5方向に押付けられている。ローラ9の回転軸には歯車17が設けられ、マガジン2がディスクチェンジャー1に挿入されると、筺体3に設けられた案内溝22に案内されて、ディスクチェンジャー1に設けられた歯車18と連結される。符号20は筺体3に設けた歯車17を収納する凹部を示す。このように、歯車17は筺体3の中に収納され筺体3の外に突き出ない構造である。なお、ディスクの出入口23から埃がはいらないように、出入口23を塞ぐ開閉できる蓋を設けることもできる。
【0024】
これにより、従来は光ディスクの外周側面を押して光ディスクを移動させる揺動アーム機構を光ディスクの平面側に設けていたため、光ディスク間の間隔を狭めることができなかったが、本実施例では光ディスクの外周側面側に設けたベルトを光ディスク側面に当て、光ディスクを回転させて移動することで、光ディスク間の間隔を狭めることができ、マガジンの小型化に効果がある。また、マガジンに設けたベルトを回転する歯車をマガジン筺体に埋め込んだ構造にしたため、マガジン保管時にマガジン同士の隙間が開かないので収納スペースを広く取らない効果がある。また、ベルトを光ディスクに押付けるため、スペースを取らない板ばね16を使用することにより、マガジンの小型化に効果がある。
【0025】
次に、ドライブ60の構成と動作を図11、図12を用いて説明する。
図11は、ドライブ60における光ディスク5の挿入、又は、排出の状態を示す。
図12は、ドライブ60における光ディスク5の記録再生の状態を示す。
ドライブ60は、出入口61から挿入された光ディスク5をスピンドルモータ90に装着するためのリンク62、63、64からなる平行リンク、およびリンク71、76、82、83からなる案内機構と、記録再生のための光学機構91を有する。図中のリンク機構の黒丸65、67、72、77、82、85は筺体に固定された回転軸を示す。白丸66、68は連結軸を示す。
【0026】
図11に示すように、出入口61から挿入された光ディスク5は、平行リンクのリンク62の側壁とリンク83の溝ローラ89に案内されクランプ穴6をスピンドルモータ90の方向へ案内されて移動される。リンク83は、駆動軸88をリンク溝87に沿って移動させて、光ディスク5をスピンドルモータ90の方向に押し込む。リンク71は駆動軸74をリンク溝75に沿って移動させて、溝ローラ73を後退させる。同様に、リンク76は駆動軸79をリンク溝80に沿って移動させて、溝ローラ78を後退させる。この動作により、クランプ穴6をスピンドルモータ90に位置決めする。次に、スピンドルモータ90が光ディスク5の方向に移動し、クランプ穴6を回転部に挿入し固定する。
【0027】
次に、図12に示すように、平行リンクのリンク64は駆動軸70をリンク溝69に沿って移動させて、リンク62、63の側壁を光ディスク5に接触しない位置に退避する。同様に、リンク71、76、83が移動しローラ73、78、89は光ディスク5に接触しない位置に退避して、記録再生が行われる。次に、ドライブ60から光ディスク5を排出する場合は、図11で説明した光ディスク5の挿入動作と逆の動作により光ディスク5がドライブ60から排出される。これにより、薄型で小型のドライブを提供できる効果がある。
【0028】
このように本実施例によれば、マガジンに収納された全ての光ディスクの外周側面に接触するベルトをマガジン内に設け、ベルトの回転により全ての光ディスクを回転移動させて取出し、又、収納できる構成にした。これにより、光ディスクの収納間隔を狭くできるので、小型で大容量のマガジンを提供できる効果がある。また、使用者がマガジンをディスクチェンジャーから排出して持ち歩く運搬時は、板ばねで押圧されたベルト8で光ディスクを筺体に押付けているので、光ディスクが筺体から飛び出さない効果と、移動しないので損傷しない効果がある。また、光ディスクは仕切板により区切られて収納されている。これにより、光ディスクの倒れを防止でき、隣接ディスクとの接触を防止できる効果がある。また、光ディスクを光ディスク収納マガジンに挿入する際のガイドとなり、挿入が容易になる効果がある。
また、本体装置に着脱できるマガジンと、マガジンより回転移動で取出された複数の光ディスクの中から、目標の光ディスクをディスク制御板のスリットより通過させ、その他の光ディスクをディスク制御板に突き当てて停止させ、目標の光ディスクを記録再生できるディスクチェンジャーを構成した。これにより、高速アクセスと小型で大容量のディスクチェンジャーを提供できる効果がある。
【0029】
なお、ベルト8と光ディスク5との滑りをなくすために、ベルト8の光ディスク5と接触する側の表面に凹凸を形成することもできる。また、ベルト8とローラ9、12との滑りをなくすために、ベルト8のローラ9、12を歯付きベルト8と歯付きローラ9、10にすることもできる。また、光ディスク5は市販の平均厚さ1.2mm(最高厚さ部約1.5mm)、外径120mmが使用できる。市販の光ディスクを使用した場合、マガジン2のディスク収納ピッチは2mmから3mm程度となる。スリット36の幅はマガジン2の光ディスクの厚さDwに対して2倍未満が好ましい。また、ディスク制御板35のスリット36の間隔は、マガジン2の「(ディスク収納枚数−1)×ディスク収納間隔」よりも大きく設定される。また、光ディスクの片面だけを記録面とする場合には、ディスク搬送ローラの駆動ローラ50を光ディスク5の非記録面に接触させ、従動ローラ51を記録面に接触させるように配置する。これにより、ディスク搬送ローラ51と光ディスク5の記録面とは滑りを生じないので記録面の損傷を防止できる。
【実施例2】
【0030】
本発明のディスクチェンジャー1における他の一実施例を、図3に基づいて説明する。図3は、実施例2におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の側面図を示す。図3において、図1と同じ符号の構成要素は説明を省略する場合がある。
図3のマガジン2における光ディスク5の収納間隔をMpで示す。また、上から偶数番目のドライブ60b(或いは、ドライブ60d)と一つ上のドライブ60a(或いは、ドライブ60c)との設置間隔をDp1、奇数番目のドライブ60cと一つ上のドライブ60bとの設置間隔をDp2で示す。また、ディスク制御板35のスリット36a乃至36dとディスク搬送ローラ50、51のディスク通過位置とドライブ60a乃至60dの出入口61a乃至61dは直線上に配置する。そして、各々のディスク搬送ローラの駆動ローラ50に歯付きプーリ39を設け、それぞれの歯付きプーリ39と駆動モータ(図示せず)の回転軸に設けた歯付きプーリ41に掛け回したベルト40を回転させて、ディスク搬送ローラ50を回転させる。また、ディスク制御板35とディスク搬送ローラ50、51とディスク搬送ローラ50を回転させるプーリ39、41と、ドライブ60a乃至60dを取付けた移動台104(図1)を移動し、スリット36a乃至36dをマガジン2の目標の光ディスク5と対向する位置に位置決めする。また、ディスク搬送ローラの駆動ローラ50と従動ローラ51の間は光ディスクの厚さに対し半分程度のギャップが設けられている。
【0031】
以下、二つの構成例について説明する。
第1の構成として、マガジン2のディスク収納数をkとしてkが奇数の場合、n=(k+1)/2として、ドライブ60bと60dの設置間隔Dp1=Dp2=(光ディスク5の収納間隔Mp)×n+Mp/2にすれば、マガジン2から繰出されたk枚の光ディスク5の内、1枚のみスリット36を通過し、他の光ディスクはディスク制御板35に突き当たり停止するようにできる。
第2の構成として、マガジン2のディスク収納数をkとしてkが偶数の場合、n=k/2として、偶数番目のドライブ60b(或いは、ドライブ60d)と一つ上のドライブ60a(或いは、ドライブ60c)との設置間隔Dp1=(光ディスク5の収納間隔Mp)×n+Mp/2に、奇数番目のドライブ60cと一つ上のドライブ60bとの設置間隔Dp2=(光ディスク5の収納間隔Mp)×(n+1)にすれば、マガジン2から繰出されたk枚の光ディスク5の内、1枚のみスリット36を通過し、他の光ディスクはディスク制御板35に突き当たり停止するようにできる。
【0032】
このように本実施例によれば、マガジン2に収納されている光ディスクを1枚だけ取出し、ドライブ60a乃至60dに供給でき記録再生できる効果がある。また、マガジン2に収納されている光ディスクの位置にスリットを一つ設けたディスク制御板を移動させても、光ディスクを1枚だけ通過させることができるが、本実施例ではディスク制御板を移動させる必要がないため、ディスク交換を高速化し、ディスクチェンジャーを小型化する効果がある。
【0033】
前記した第1の構成と第2の構成の記録再生動作を説明する。光ディスク収納マガジンに収納された光ディスクをk枚、記録再生装置をm台とした場合、記録再生装置の1台ごとにk/m枚ずつ光ディスクを分担して記録再生を行うとする。この際に、移動台104の移動範囲の上限を、最下位に設けた記録再生装置が光ディスク収納マガジンに収納された最下位からk/m枚目の光ディスクの位置に移動するまでとし、移動台の移動範囲の下限を最上位に設けた記録再生装置が光ディスク収納マガジンに収納された最上位からk/m枚目の光ディスクの位置に移動するまでとする。なお、a=k/mが整数であることが望ましいが、整数でない場合は少数点以下を四捨五入し、b=(k−a×m)枚を2台目以降の記録再生装置に配分することもできる。
図3のように、k=8、m=4では1台のドライブは2枚の光ディスクの記録再生を受け持つことになる。マガジン2の1番目と2番目の光ディスク5a、5bはドライブ60aで記録再生し、3番目と4番目の光ディスク5c、5dはドライブ60bで記録再生し、5番目と6番目の光ディスク5e、5fはドライブ60cで記録再生し、7番目と8番目の光ディスク5g、5hはドライブ60dで記録再生する。
このように本実施例によれば、ドライブ60dの上方向の移動範囲はマガジン2の光ディスク5gの位置となり、ドライブ60aの下方向の移動範囲はマガジン2の光ディスク5bの位置となる。これにより、ドライブ60の上下方向の移動範囲を短縮できるので,
ディスクチェンジャーを小型化できる効果がある。
【実施例3】
【0034】
図1のディスク制御板35における他の一実施例を、図4に基づき説明する。
図4は、実施例3におけるディスク制御板35の側面図を示す。図4において、図1と同じ符号の構成要素は説明を省略する場合がある。
図4のディスク制御板35のスリット36a乃至36dは、中央部のスリット幅25より中央部外側のスリット幅26を広くする。これにより、光ディスク5が傾いて通過した場合でも、スリットと接触することを防止できる効果がある。また、中央部のリット幅25は光ディスクの厚さの2倍未満とすれば、マガジン2から繰出された隣接の光ディスクの通過を停止できる効果がある。
【実施例4】
【0035】
図3のディスク搬送ローラ50、51における他の一実施例を、図5に基づき説明する。図5において、図1、図3と同じ符号の構成要素は説明を省略する場合がある。
図5は、実施例4におけるディスク搬送ローラ50、51の側面図を示す。ここでは、ディスク搬送ローラにおいて、駆動ローラ50a、50b、50cと従動ローラ51a、51bを隣接間で共用する構成している。また、ディスク搬送ローラの駆動ローラ50a、50b、50cと従動ローラ51a、51bの間は、光ディスクの厚さに対し半分程度のギャップが設けられている。光ディスク5aは駆動ローラ50aと従動ローラ51aで搬送し、光ディスク5cは駆動ローラ50bと従動ローラ51aで搬送し、光ディスク5eは駆動ローラ50bと従動ローラ51bで搬送し、光ディスク5gは駆動ローラ50cと従動ローラ51bで搬送する。これにより、ディスク搬送ローラ50、51の使用数を少なくできるので、コストを低減する効果がある。
【実施例5】
【0036】
図1の光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51における埃除去方法の一実施例を、図6乃至図8に基づき説明する。図6乃至図8において、図1、図3と同じ符号の構成要素は説明を省略する場合がある。
図6は、実施例5における光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51の埃除去方法の第1例としての側面図を示す。図6では、ブラシ53a、53bをそれぞれ光ディスク5の記録面および記録面に接触するディスク搬送ローラ51に接触させる。また、反対にブラシ53a、53bを光ディスク5の非記録面とディスク搬送ローラ50に接触させてもよい。これにより、光ディスク5の表面とディスク搬送ローラ51の埃を除去できる効果がある。また、ブラシ53a、53bを除電ブラシとする場合には、静電気と埃を除去できる効果がある。
【0037】
図7は、実施例5における光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51の埃除去方法の第2例としての側面図を示す。図7では、空気を噴き出す穴を設けたノズル56から空気を、光ディスク5の記録面および記録面に接触するディスク搬送ローラ51に吹き付ける。また、反対にノズルからの空気を光ディスク5の非記録面とディスク搬送ローラ50に吹き付けてもよい。これにより、光ディスク5の表面とディスク搬送ローラ51の埃を除去できる効果がある。また、帯電させた空気を用いる場合には、静電気と埃を除去できる効果がある。
【0038】
図8は、実施例5における光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51の埃除去方法の第3例としての側面図を示す。図8では、円筒にブラシを植毛した回転する回転ブラシ57を、光ディスク5の記録面および記録面に接触するディスク搬送ローラ51に接触させる。また、反対に回転ブラシを光ディスク5の非記録面とディスク搬送ローラ50に接触させてもよい。また、回転ブラシ57をディスク搬送ローラに連結して回転させてもよい。これにより、光ディスク5の記録面とディスク搬送ローラ51の埃を除去できる効果がある。また、ブラシを除電ブラシとする場合には、静電気と埃を除去できる効果がある。
【実施例6】
【0039】
マガジン2に収納された光ディスク5を検出するディスク収納検出センサ102の一実施例を、図9と図10に基づき説明する。
図9は、実施例6におけるディスク収納検出センサ102とその周辺の側面図を示す。
図10は、図9の上方から見たディスク収納検出センサ102とその周辺の平面図を示す。図9、図10において、図1、図4と同じ符号の構成要素は説明を省略する場合がある。
【0040】
マガジン2から繰出された光ディスク5が接触するディスク制御板35の中央部に、貫通穴44を設ける。貫通穴44の光ディスク5とはディスク制御板35を挟んで反対側に、ディスク収納検出センサ102を設ける。ディスク収納検出センサ102は、ディスク制御板35に固定された固定部48と、固定部48に設けられた貫通穴44に挿入され光ディスク5に接触する接触子45と、接触子45を光ディスク5の方向に押付けるばね47と、接触子45の光ディスク5に対し反対側に設けた突起部の位置を検出する透過型の光センサ46とで構成される。なお、貫通穴44の配置間隔はマガジン2における光ディスク5の収納間隔の整数倍に配置するのが好適である。これにより、マガジン2に光ディスク5が収納されている場合は、マガジン2から繰出された光ディスク5が接触子45を押込むため接触子45の突起部が、図10で示すより左側に位置して光センサ46の光路を開放するため、光ディスク5が収納されていることを検出できる。また、光ディスク5が収納されていない場合は接触子45の突起部が、図10で示すように光センサ46の光路(図中の破線)を遮断するので、光ディスク5が収納されていないことが検出できる。
このように本実施例によれば、マガジン2の中に光ディスク5が収納の有無を検出できる効果がある。これにより、誤動作の検出と誤操作を防止できる効果がある。
なお、これまで説明した実施例のマガジン2、ディスクチェンジャー1は光ディスク5を水平にして搬送しているが、ディスクチェンジャーを90度回転させて光ディスク5を垂直にして搬送することもできる。この他にも、以上述べた実施例に対して変更を加えた実施形態を考えることができるが、いずれも本発明の範疇にある。
【符号の説明】
【0041】
1…ディスクチェンジャー、2…マガジン、3…筺体、4a〜4g…仕切板、5…光ディスク、6…クランプ穴、8…ベルト、9,12…ローラ、17,18…歯車、22…案内溝、35…ディスク制御板、36…スリット、50,51…搬送ローラ、60…ドライブ、61…出入口、104…移動台、106,107…ディスク通過検出センサ、108…ディスク位置検出センサ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置本体に着脱できる光ディスクを複数収納するマガジンと、マガジンから光ディスクを取出しデータを記録又は再生するためのディスクチェンジャーに関する。
【背景技術】
【0002】
このような光ディスクを複数収納したマガジンおよびその記録再生をするディスクチェンジャーとして特許文献1がある。特許文献1には、ディスクの外周部を保持し複数のディスクを収納するストッカと、ストッカから記録再生装置にディスクの外周面を挟持し搬送するディスク搬送手段からなるディスクチェンジャーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08−87810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のディスクチェンジャーは、ストッカ内の1枚のディスクの外周面を挟持して取出すため、隣接のディスク間隔を広くしておく必要がある。したがって、ストッカにおいては、隣接のディスク間隔を狭くして高密度にディスクを収納できない課題があった。
本発明は、上記の課題を解決することを目的とするものであり、隣接のディスク間隔を狭くして高密度にディスクを収納できるマガジンと、マガジンから光ディスクを取出してデータを記録又は再生しアクセスが高速で小型大容量のディスクチェンジャーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、
請求項1において、光ディスク収納マガジンは装置本体に着脱可能な光ディスク収納マガジンであって、前記光ディスク収納マガジンには複数の光ディスクが収納され、前記光ディスク収納マガジンには前記収納されている複数の光ディスクの外周側面に接触して回転移動させるディスク搬送ベルトを設け、ディスクチェンジャーは前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの出入口と対向する位置に前記光ディスクを1枚のみ通過できるスリットを設けたディスク制御板と、前記スリットの位置に対向して前記光ディスクを搬送する駆動ローラと従動ローラからなるディスク搬送ローラと、ディスク搬送ローラの位置に対向して前記光ディスクを記録再生する記録再生装置を設け、前記光ディスクの記録再生時は、前記光ディスク収納マガジンから前記ディスク搬送ベルトで回転移動させて取出した複数の前記光ディスクの内、前記スリットを通過した前記光ディスクを前記ディスク搬送ローラで前記記録再生装置に搬送して記録再生し、その他の前記光ディスクは前記ディスク制御板に突き当てて停止させ、前記光ディスクの収納時は、前記記録再生装置から排出された前記光ディスクを前記ディスク搬送ローラで搬送し前記スリットを通過させて前記光ディスク収納マガジンに搬送し、前記ディスク搬送ベルトで回転搬送させて前記光ディスク収納マガジンに収納するように構成したことを特徴とする。これにより、記憶容量の増加とディスク交換の高速化と小型薄型化に効果がある。
【0006】
請求項2において、請求項1のディスクチェンジャーは、前記ディスク制御板と前記ディスク搬送ローラおよび前記記録再生装置とを載せ前記光ディスクの搬送路平面と垂直方向に移動する移動台を設け、前記移動台を移動して前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの位置に前記ディスク制御板と前記ディスク搬送ローラおよび前記記録再生装置を位置決めすることを特徴とする。これにより、光ディスク収納マガジンに収納されている全ての光ディスクを記録再生装置で記録再生できる効果がある。
請求項3において、請求項1のディスクチェンジャーは、前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの出入口と対向して複数のスリットを設けたディスク制御板と、前記スリットの位置に対向して複数のディスク搬送ローラと、前記ディスク搬送ローラの位置に対向して複数の前記記録再生装置を設け、前記移動台を移動して前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの位置に前記ディスク制御板と前記ディスク搬送ローラおよび前記記録再生装置を位置決めすることを特徴とする。これにより、記録再生装置の並列運転による記録再生速度の高速化に効果がある。
【0007】
請求項4において、請求項3のディスクチェンジャーは、前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの収納間隔をMp、複数の前記記録再生装置の配置間隔Dpを(整数×Mp)+Mp/2としたことを特徴とする。これにより、光ディスクの位置にスリットを一つ設けたディスク制御板を動かす必要がないためディスク交換の高速化と小型薄型化に効果がある。
請求項5において、請求項3、4のディスクチェンジャーは、前記光ディスク収納マガジンに収納された前記光ディスクをk枚、前記記録再生装置をm台とした場合、前記記録再生装置の1台ごとにk/m枚づつ前記光ディスクを分担して記録再生を行い、前記移動台の移動範囲の上限を最下位に設けた前記記録再生装置が前記光ディスク収納マガジンに収納された最下位からk/m枚目の前記光ディスクの位置に移動するまでとし、前記移動台の移動範囲の下限を最上位に設けた前記記録再生装置が前記光ディスク収納マガジンに収納された最上位からk/m枚目の前記光ディスクの位置に移動するまでとしたことを特徴とする。これにより、全ての光ディスクの記録再生が可能であり、また、移動台の移動範囲が短縮できるのでディスク交換の高速化と小型薄型化に効果がある。
【0008】
請求項6において、請求項1乃至5のディスクチェンジャーは、前記ディスク制御板のスリットは中央部の幅より中央部以外の幅が広いことを特徴とする。これにより、光ディスクとスリットとの接触をなくせるので信頼性の向上に効果がある。
請求項7において、請求項3乃至5のディスクチェンジャーは、複数のディスク搬送ローラの隣接するローラ間で前記光ディスクを挟持し搬送すること特徴とする。これにより、ローラの数を低減でき低コスト化に効果がある。
請求項8において、請求項1乃至7のディスクチェンジャーは、前記光ディスクと前記ディスク搬送ローラにブラシを接触させて埃を除去すること特徴とする。これにより、光ディスクに付着した埃を除去できるので読み書きエラーを低減できる効果がある。
【0009】
請求項9において、請求項1乃至7のディスクチェンジャーは、前記光ディスクと前記ディスク搬送ローラに空気を吹き付けて埃を除去すること特徴とする。これにより、光ディスクに付着した埃を除去できるので読み書きエラーを低減できる効果がある。
請求項10において、請求項1乃至9のディスクチェンジャーは、前記ディスク制御板の中央部に貫通穴と、前記貫通穴に前記貫通穴から突起する接触子と、前記接触子の移動距離を検出する検出器を設け、前記接触子の突起に前記光ディスク収納マガジンから繰出した前記光ディスクの側面を押し当て前記接触子の移動距離の変化から前記光ディスクの有無を検出することを特徴とする。これにより、光ディスク収納マガジンに収納されている光ディスクの有無を検出できるので誤動作の検出および誤操作をなくす効果がある。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、マガジンには高密度に光ディスクを収納でき、さらにはディスクチェンジャーに対する光ディスクの搬送時間を低減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の外観図を示す。
【図2】図1のマガジン2を矢印A方向から見た平面図を示す。
【図3】実施例1と2におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の側面図を示す。
【図4】実施例3におけるディスク制御板35の側面図を示す。
【図5】実施例4におけるディスク搬送ローラ50、51の側面図を示す。
【図6】実施例5における光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51の埃除去方法の第1例としての側面図を示す。
【図7】実施例5における光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51の埃除去方法の第2例としての側面図を示す。
【図8】実施例5における光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51の埃除去方法の第3例としての側面図を示す。
【図9】実施例6におけるディスク収納検出センサ102とその周辺の側面図を示す。
【図10】図9の上方から見たディスク収納検出センサ102とその周辺の平面図を示す。
【図11】図1のドライブ60における光ディスク5の挿入、又は排出状態での平面図を示す。
【図12】図1のドライブ60における光ディスク5の記録再生状態での平面図を示す。
【図13】図1のディスクチェンジャー1の制御系におけるブロック図を示す。
【図14】図1のディスクチェンジャー1における動作のタイミングチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
【実施例1】
【0013】
本発明の複数の光ディスクを収納した薄型マガジンと、マガジンから光ディスクを取出して記録再生を行う高速アクセス、小型大容量のディスクチェンジャーの一実施例を図1乃至図3、図11乃至図14を用いて説明する。
【0014】
図1は、実施例1におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の外観図を示す。但し、図1には収納された複数の光ディスク5の内1枚のみを記載し、該光ディスクが部分的にマガジン2の外部に排出された状態を記載している。
図2は、図1のマガジン2を矢印A方向から見た平面図を示す。
図3は、実施例1(及び後記する実施例2)におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の側面図を示し、図1のマガジン2から奇数枚目の光ディスク5a、5c、5e、5gが1枚ずつ順々に排出され光ディスクを記録再生する4台のドライブ60a乃至60dに搬送される状態を示す。
【0015】
図11は、図1のドライブ60における光ディスク5の挿入、又は排出状態での平面図を示す。
図12は、図1のドライブ60における光ディスク5の記録再生状態での平面図を示す。
図13は、図1のディスクチェンジャー1の制御系におけるブロック図を示し、上位制御部100、チェンジャー1の制御部101、マガジン2、ディスク制御板35、ディスク搬送ローラ50及び51、ドライブ60、移動台104、マガジン2を駆動するベルト駆動モータ103、ディスク搬送ローラ50及び51を駆動する搬送ローラ駆動モータ105、移動台104を駆動する移動台駆動モータ109、ディスク収納検出センサ102、第1のディスク通過検出センサ106、第2のディスク通過検出センサ107、ディスク位置検出センサ108、および上位制御部100と制御部101間で授受する制御信号であるチェンジャー信号110と、上位制御部100とドライブ60間で授受する制御信号とデータ信号であるドライブ信号111、制御部101と各モータ、センサ間の信号線112を示す。
図14は、図1のディスクチェンジャー1における動作のタイミングチャートを示す。
【0016】
図1において、ディスクチェンジャー1は、複数の光ディスク5(図3の5a乃至5h)を収納したマガジン2と、マガジン2から取出した光ディスク5の記録再生を行うドライブ60(60a乃至60d)と、マガジン2とドライブ60の間に配置され光ディスク5の通過と停止を制御するディスク制御板35と、ディスク制御板35のスリット36を通過した光ディスク5をドライブ60に搬送、又は、ドライブ60からマガジン2に搬送するディスク搬送ローラ50、51の駆動ローラ50a乃至50dと従動ローラ51a乃至51dと、マガジン2とディスク制御板35の間に設けた第1のディスク通過検出センサ106と、ディスク搬送ローラ50、51とドライブ60との間に設けた第2のディスク通過検出センサ107と、マガジン2に収納されている光ディスク5の位置を検出するディスク位置検出センサ108と、ディスク制御板35とディスク搬送ローラ50、51とドライブ60と第1のディスク通過検出センサ106と第2のディスク通過検出センサ107とディスク位置検出センサ108とを搭載し上下方向に移動する移動台104を有する。また、光ディスク5は回転部に固定されるためのクランプ穴6を有し、さらに、データを記録しない非記録エリア19(図2)を外周部に有している。
【0017】
マガジン2はディスクチェンジャー1に着脱できるように構成されている。マガジン2には仕切板4a乃至4gを設けて良く、仕切板で区切られた複数の夫々の部屋に一枚の光ディスク5a乃至5h(図3)が収納され、夫々の光ディスクを隔てる実施例であっても良い。仕切板4a乃至4gにおいて、光ディスク5の出入口23側の1辺を除く3辺は、筺体3に固定されている。また、図2に示すように仕切板4において、ベルト8と重なる部分は削除されている。尚、仕切板に代えて、マガジン2の側面に光ディスク毎の溝を設けることで、夫々の光ディスクを隔てる実施例であっても良い。
【0018】
図2において、ベルト8はローラ9とローラ12に掛けられており、ベルト8が光ディスク5の外周側面に接触するように、光ディスク5の方向に押付けられている。ローラ9の回転軸10の両端は、筺体3に設けた軸受け11で支持されている。ローラ12の回転軸13の両端は、筺体3に光ディスク5の方向に移動可能に取付けられた軸受け14で支持されている。ローラ12の両端の軸受け14は、板ばね16により光ディスク5の方向に押付けられている。ローラ9の回転軸には歯車17が設けられ、マガジン2がディスクチェンジャー1に挿入されると、筺体3に設けられた案内溝22に案内されて、ディスクチェンジャー1に設けられた歯車18と連結される。
尚、筐体3には、ローラ9やローラ12に対向する位置にも案内溝22を設け、更に、ディスクチェンジャー1にはもう一つの歯車18を設けることで、光ディスクの記録面が上下2面ある場合に、マガジン2ごと、上下逆転させて使用する実施例であっても良い。
【0019】
図14において、マガジン2から光ディスク5を取出しドライブ60で記録再生動作122を行う場合について述べる。
まず、ディスク制御板35とディスク搬送ローラ50、51とドライブ60と各検出センサ106、107、108を取付けた移動台104を、移動台駆動モータ109により移動し、ディスク位置検出センサ108を用いて、スリット36をマガジン2の目標の光ディスク5と対向する位置に位置決めするドライブ位置決め動作120を行う。以下、この位置決め動作をドライブ側移動と呼ぶ。なお、ディスク制御板35のスリット36とディスク搬送ローラ50、51のディスク通過位置とドライブ60の出入口61は直線上に配置する。また、マガジン2と歯車18を取付けた移動台(図示せず)を移動して目標の光ディスク5とスリット36が対向する位置に位置決めすることもできる。以下、この位置決め動作をマガジン側移動と呼ぶ。また、マガジン2と歯車18の組合せを複数上下方向に並べることもできる。これにより、記憶容量の増加とマガジンを順次切り替えて使用できるのでシームレスな記録再生ができる効果がある。
【0020】
次に、ディスク繰出し動作121では、ベルト駆動モータ103で歯車18を回転させて回転力を歯車17に伝達しベルト8を回転させる。ベルト8から光ディスク5a乃至5gに回転力が与えられ、光ディスク5a乃至5gは出入口23方向に回転移動する。マガジン2から排出された光ディスク5a乃至5gはディスク制御板35に到達すると、目標の光ディスク5はスリット36を通過し、その他の光ディスクはディスク制御板35に突き当たり停止する。スリット36を通過した光ディスク5はディスク搬送ローラ50、51に噛み込まれ搬送され、ドライブ60の出入口61よりドライブ60に取り込まれて記録再生が行われる。なお、ベルト8の回転はディスク搬送ローラ50、51の近傍に設けた光透過型の第2のディスク通過検出センサ107により、光ディスク5が通過センサを横切った時点を検出して停止させる。これにより、光ディスク5の空回りがあった場合の仕切板4と接触することによるディスクの損傷、筺体3やベルト8からの摩耗粉の付着を低減できる効果がある。同様に図14に示すようにディスク搬送ローラ50、51の回転を光ディスク5が第1のディスク通過検出センサ106の通過を開始した時点で搬送ローラ駆動モータ105を回転させ、第2のディスク通過検出センサ107の通過を終了した時点で搬送ローラ駆動モータ105を停止させるように制御することにより、光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51との摩耗を低減できる効果がある。
【0021】
ドライブ60から光ディスク5をマガジン2に戻すディスク収納動作123の場合は、ドライブ60から排出された光ディスク5はディスク搬送ローラ50、51に噛み込まれて搬送されスリット36を通過しマガジン2に挿入される。マガジン2に挿入された光ディスク5の外周側面は、ベルト8に接触し回転力が与えられ回転移動することによりマガジン2に収納される。同時に、他の光ディスクもベルト8により回転移動しマガジン2に収納される。なお、ベルト8の回転はマガジン2の出入口23近傍に設けた第1の光透過型のディスク通過検出センサ106により全ての光ディスク5が通過センサを通り過ぎたことを検出した時点、又は、全ての光ディスク5が通過センサを通り過ぎたことを検出した時点より一定時間後に停止させる。これにより、光ディスク5の空回りがあった場合の仕切板4と接触することによるディスクの損傷、筺体3やベルト8からの摩耗粉の付着を低減できる効果がある。同様に図14に示すようにディスク搬送ローラ50、51の回転を光ディスク5が第2のディスク通過検出センサ107の通過を開始した時点で搬送ローラ駆動モータ105を回転させ、第2のディスク通過検出センサ107の通過を終了した時点で停止させるように制御することにより、光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51との摩耗を低減できる効果がある。また、ディスク搬送ローラの駆動ローラ50と従動ローラ51の間は、光ディスクの厚さの半分程度のギャップが設けられている。
なお、上記のディスクチェンジャー1は、複数の光ディスク5を収納したマガジン2と複数のスリット36を設けたディスク制御板35と複数のディスク搬送ローラ50、51および複数のドライブ60からなる構成であるが、複数の光ディスク5を収納したマガジン2と一つのスリット36を設けたディスク制御板35と一つのディスク搬送ローラ50、51および一つのドライブ60からなる構成にすることもできる。
【0022】
図2において、マガジン2の構造に係る説明をさらに続ける。図1と同じ符号の構成要素については説明を省略する場合がある。
図2において、光ディスク5はマガジン2に収納された状態を示す。前記したように、仕切板4において、光ディスク5の出入口23側の1辺を除く3辺は、筺体3に固定されている。また、仕切板4において、ベルト8と重なる部分は削除されている。ベルト8はローラ9とローラ12に掛けられており、ベルト8が光ディスク5の外周側面に接触するように、光ディスク5の方向に押付けられている。ローラ9の回転軸10の両端は、筺体3に設けた軸受け11で支持されている。
【0023】
ローラ12の回転軸13の両端は、軸受け14で支持され、軸受け14は筺体3に設けた長穴15に光ディスク5の方向に移動可能に取付けられている。ローラ12の軸受け14は、筺体3に設けた板ばね16により光ディスク5方向に押付けられている。ローラ9の回転軸には歯車17が設けられ、マガジン2がディスクチェンジャー1に挿入されると、筺体3に設けられた案内溝22に案内されて、ディスクチェンジャー1に設けられた歯車18と連結される。符号20は筺体3に設けた歯車17を収納する凹部を示す。このように、歯車17は筺体3の中に収納され筺体3の外に突き出ない構造である。なお、ディスクの出入口23から埃がはいらないように、出入口23を塞ぐ開閉できる蓋を設けることもできる。
【0024】
これにより、従来は光ディスクの外周側面を押して光ディスクを移動させる揺動アーム機構を光ディスクの平面側に設けていたため、光ディスク間の間隔を狭めることができなかったが、本実施例では光ディスクの外周側面側に設けたベルトを光ディスク側面に当て、光ディスクを回転させて移動することで、光ディスク間の間隔を狭めることができ、マガジンの小型化に効果がある。また、マガジンに設けたベルトを回転する歯車をマガジン筺体に埋め込んだ構造にしたため、マガジン保管時にマガジン同士の隙間が開かないので収納スペースを広く取らない効果がある。また、ベルトを光ディスクに押付けるため、スペースを取らない板ばね16を使用することにより、マガジンの小型化に効果がある。
【0025】
次に、ドライブ60の構成と動作を図11、図12を用いて説明する。
図11は、ドライブ60における光ディスク5の挿入、又は、排出の状態を示す。
図12は、ドライブ60における光ディスク5の記録再生の状態を示す。
ドライブ60は、出入口61から挿入された光ディスク5をスピンドルモータ90に装着するためのリンク62、63、64からなる平行リンク、およびリンク71、76、82、83からなる案内機構と、記録再生のための光学機構91を有する。図中のリンク機構の黒丸65、67、72、77、82、85は筺体に固定された回転軸を示す。白丸66、68は連結軸を示す。
【0026】
図11に示すように、出入口61から挿入された光ディスク5は、平行リンクのリンク62の側壁とリンク83の溝ローラ89に案内されクランプ穴6をスピンドルモータ90の方向へ案内されて移動される。リンク83は、駆動軸88をリンク溝87に沿って移動させて、光ディスク5をスピンドルモータ90の方向に押し込む。リンク71は駆動軸74をリンク溝75に沿って移動させて、溝ローラ73を後退させる。同様に、リンク76は駆動軸79をリンク溝80に沿って移動させて、溝ローラ78を後退させる。この動作により、クランプ穴6をスピンドルモータ90に位置決めする。次に、スピンドルモータ90が光ディスク5の方向に移動し、クランプ穴6を回転部に挿入し固定する。
【0027】
次に、図12に示すように、平行リンクのリンク64は駆動軸70をリンク溝69に沿って移動させて、リンク62、63の側壁を光ディスク5に接触しない位置に退避する。同様に、リンク71、76、83が移動しローラ73、78、89は光ディスク5に接触しない位置に退避して、記録再生が行われる。次に、ドライブ60から光ディスク5を排出する場合は、図11で説明した光ディスク5の挿入動作と逆の動作により光ディスク5がドライブ60から排出される。これにより、薄型で小型のドライブを提供できる効果がある。
【0028】
このように本実施例によれば、マガジンに収納された全ての光ディスクの外周側面に接触するベルトをマガジン内に設け、ベルトの回転により全ての光ディスクを回転移動させて取出し、又、収納できる構成にした。これにより、光ディスクの収納間隔を狭くできるので、小型で大容量のマガジンを提供できる効果がある。また、使用者がマガジンをディスクチェンジャーから排出して持ち歩く運搬時は、板ばねで押圧されたベルト8で光ディスクを筺体に押付けているので、光ディスクが筺体から飛び出さない効果と、移動しないので損傷しない効果がある。また、光ディスクは仕切板により区切られて収納されている。これにより、光ディスクの倒れを防止でき、隣接ディスクとの接触を防止できる効果がある。また、光ディスクを光ディスク収納マガジンに挿入する際のガイドとなり、挿入が容易になる効果がある。
また、本体装置に着脱できるマガジンと、マガジンより回転移動で取出された複数の光ディスクの中から、目標の光ディスクをディスク制御板のスリットより通過させ、その他の光ディスクをディスク制御板に突き当てて停止させ、目標の光ディスクを記録再生できるディスクチェンジャーを構成した。これにより、高速アクセスと小型で大容量のディスクチェンジャーを提供できる効果がある。
【0029】
なお、ベルト8と光ディスク5との滑りをなくすために、ベルト8の光ディスク5と接触する側の表面に凹凸を形成することもできる。また、ベルト8とローラ9、12との滑りをなくすために、ベルト8のローラ9、12を歯付きベルト8と歯付きローラ9、10にすることもできる。また、光ディスク5は市販の平均厚さ1.2mm(最高厚さ部約1.5mm)、外径120mmが使用できる。市販の光ディスクを使用した場合、マガジン2のディスク収納ピッチは2mmから3mm程度となる。スリット36の幅はマガジン2の光ディスクの厚さDwに対して2倍未満が好ましい。また、ディスク制御板35のスリット36の間隔は、マガジン2の「(ディスク収納枚数−1)×ディスク収納間隔」よりも大きく設定される。また、光ディスクの片面だけを記録面とする場合には、ディスク搬送ローラの駆動ローラ50を光ディスク5の非記録面に接触させ、従動ローラ51を記録面に接触させるように配置する。これにより、ディスク搬送ローラ51と光ディスク5の記録面とは滑りを生じないので記録面の損傷を防止できる。
【実施例2】
【0030】
本発明のディスクチェンジャー1における他の一実施例を、図3に基づいて説明する。図3は、実施例2におけるディスクチェンジャー1とマガジン2の側面図を示す。図3において、図1と同じ符号の構成要素は説明を省略する場合がある。
図3のマガジン2における光ディスク5の収納間隔をMpで示す。また、上から偶数番目のドライブ60b(或いは、ドライブ60d)と一つ上のドライブ60a(或いは、ドライブ60c)との設置間隔をDp1、奇数番目のドライブ60cと一つ上のドライブ60bとの設置間隔をDp2で示す。また、ディスク制御板35のスリット36a乃至36dとディスク搬送ローラ50、51のディスク通過位置とドライブ60a乃至60dの出入口61a乃至61dは直線上に配置する。そして、各々のディスク搬送ローラの駆動ローラ50に歯付きプーリ39を設け、それぞれの歯付きプーリ39と駆動モータ(図示せず)の回転軸に設けた歯付きプーリ41に掛け回したベルト40を回転させて、ディスク搬送ローラ50を回転させる。また、ディスク制御板35とディスク搬送ローラ50、51とディスク搬送ローラ50を回転させるプーリ39、41と、ドライブ60a乃至60dを取付けた移動台104(図1)を移動し、スリット36a乃至36dをマガジン2の目標の光ディスク5と対向する位置に位置決めする。また、ディスク搬送ローラの駆動ローラ50と従動ローラ51の間は光ディスクの厚さに対し半分程度のギャップが設けられている。
【0031】
以下、二つの構成例について説明する。
第1の構成として、マガジン2のディスク収納数をkとしてkが奇数の場合、n=(k+1)/2として、ドライブ60bと60dの設置間隔Dp1=Dp2=(光ディスク5の収納間隔Mp)×n+Mp/2にすれば、マガジン2から繰出されたk枚の光ディスク5の内、1枚のみスリット36を通過し、他の光ディスクはディスク制御板35に突き当たり停止するようにできる。
第2の構成として、マガジン2のディスク収納数をkとしてkが偶数の場合、n=k/2として、偶数番目のドライブ60b(或いは、ドライブ60d)と一つ上のドライブ60a(或いは、ドライブ60c)との設置間隔Dp1=(光ディスク5の収納間隔Mp)×n+Mp/2に、奇数番目のドライブ60cと一つ上のドライブ60bとの設置間隔Dp2=(光ディスク5の収納間隔Mp)×(n+1)にすれば、マガジン2から繰出されたk枚の光ディスク5の内、1枚のみスリット36を通過し、他の光ディスクはディスク制御板35に突き当たり停止するようにできる。
【0032】
このように本実施例によれば、マガジン2に収納されている光ディスクを1枚だけ取出し、ドライブ60a乃至60dに供給でき記録再生できる効果がある。また、マガジン2に収納されている光ディスクの位置にスリットを一つ設けたディスク制御板を移動させても、光ディスクを1枚だけ通過させることができるが、本実施例ではディスク制御板を移動させる必要がないため、ディスク交換を高速化し、ディスクチェンジャーを小型化する効果がある。
【0033】
前記した第1の構成と第2の構成の記録再生動作を説明する。光ディスク収納マガジンに収納された光ディスクをk枚、記録再生装置をm台とした場合、記録再生装置の1台ごとにk/m枚ずつ光ディスクを分担して記録再生を行うとする。この際に、移動台104の移動範囲の上限を、最下位に設けた記録再生装置が光ディスク収納マガジンに収納された最下位からk/m枚目の光ディスクの位置に移動するまでとし、移動台の移動範囲の下限を最上位に設けた記録再生装置が光ディスク収納マガジンに収納された最上位からk/m枚目の光ディスクの位置に移動するまでとする。なお、a=k/mが整数であることが望ましいが、整数でない場合は少数点以下を四捨五入し、b=(k−a×m)枚を2台目以降の記録再生装置に配分することもできる。
図3のように、k=8、m=4では1台のドライブは2枚の光ディスクの記録再生を受け持つことになる。マガジン2の1番目と2番目の光ディスク5a、5bはドライブ60aで記録再生し、3番目と4番目の光ディスク5c、5dはドライブ60bで記録再生し、5番目と6番目の光ディスク5e、5fはドライブ60cで記録再生し、7番目と8番目の光ディスク5g、5hはドライブ60dで記録再生する。
このように本実施例によれば、ドライブ60dの上方向の移動範囲はマガジン2の光ディスク5gの位置となり、ドライブ60aの下方向の移動範囲はマガジン2の光ディスク5bの位置となる。これにより、ドライブ60の上下方向の移動範囲を短縮できるので,
ディスクチェンジャーを小型化できる効果がある。
【実施例3】
【0034】
図1のディスク制御板35における他の一実施例を、図4に基づき説明する。
図4は、実施例3におけるディスク制御板35の側面図を示す。図4において、図1と同じ符号の構成要素は説明を省略する場合がある。
図4のディスク制御板35のスリット36a乃至36dは、中央部のスリット幅25より中央部外側のスリット幅26を広くする。これにより、光ディスク5が傾いて通過した場合でも、スリットと接触することを防止できる効果がある。また、中央部のリット幅25は光ディスクの厚さの2倍未満とすれば、マガジン2から繰出された隣接の光ディスクの通過を停止できる効果がある。
【実施例4】
【0035】
図3のディスク搬送ローラ50、51における他の一実施例を、図5に基づき説明する。図5において、図1、図3と同じ符号の構成要素は説明を省略する場合がある。
図5は、実施例4におけるディスク搬送ローラ50、51の側面図を示す。ここでは、ディスク搬送ローラにおいて、駆動ローラ50a、50b、50cと従動ローラ51a、51bを隣接間で共用する構成している。また、ディスク搬送ローラの駆動ローラ50a、50b、50cと従動ローラ51a、51bの間は、光ディスクの厚さに対し半分程度のギャップが設けられている。光ディスク5aは駆動ローラ50aと従動ローラ51aで搬送し、光ディスク5cは駆動ローラ50bと従動ローラ51aで搬送し、光ディスク5eは駆動ローラ50bと従動ローラ51bで搬送し、光ディスク5gは駆動ローラ50cと従動ローラ51bで搬送する。これにより、ディスク搬送ローラ50、51の使用数を少なくできるので、コストを低減する効果がある。
【実施例5】
【0036】
図1の光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51における埃除去方法の一実施例を、図6乃至図8に基づき説明する。図6乃至図8において、図1、図3と同じ符号の構成要素は説明を省略する場合がある。
図6は、実施例5における光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51の埃除去方法の第1例としての側面図を示す。図6では、ブラシ53a、53bをそれぞれ光ディスク5の記録面および記録面に接触するディスク搬送ローラ51に接触させる。また、反対にブラシ53a、53bを光ディスク5の非記録面とディスク搬送ローラ50に接触させてもよい。これにより、光ディスク5の表面とディスク搬送ローラ51の埃を除去できる効果がある。また、ブラシ53a、53bを除電ブラシとする場合には、静電気と埃を除去できる効果がある。
【0037】
図7は、実施例5における光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51の埃除去方法の第2例としての側面図を示す。図7では、空気を噴き出す穴を設けたノズル56から空気を、光ディスク5の記録面および記録面に接触するディスク搬送ローラ51に吹き付ける。また、反対にノズルからの空気を光ディスク5の非記録面とディスク搬送ローラ50に吹き付けてもよい。これにより、光ディスク5の表面とディスク搬送ローラ51の埃を除去できる効果がある。また、帯電させた空気を用いる場合には、静電気と埃を除去できる効果がある。
【0038】
図8は、実施例5における光ディスク5とディスク搬送ローラ50、51の埃除去方法の第3例としての側面図を示す。図8では、円筒にブラシを植毛した回転する回転ブラシ57を、光ディスク5の記録面および記録面に接触するディスク搬送ローラ51に接触させる。また、反対に回転ブラシを光ディスク5の非記録面とディスク搬送ローラ50に接触させてもよい。また、回転ブラシ57をディスク搬送ローラに連結して回転させてもよい。これにより、光ディスク5の記録面とディスク搬送ローラ51の埃を除去できる効果がある。また、ブラシを除電ブラシとする場合には、静電気と埃を除去できる効果がある。
【実施例6】
【0039】
マガジン2に収納された光ディスク5を検出するディスク収納検出センサ102の一実施例を、図9と図10に基づき説明する。
図9は、実施例6におけるディスク収納検出センサ102とその周辺の側面図を示す。
図10は、図9の上方から見たディスク収納検出センサ102とその周辺の平面図を示す。図9、図10において、図1、図4と同じ符号の構成要素は説明を省略する場合がある。
【0040】
マガジン2から繰出された光ディスク5が接触するディスク制御板35の中央部に、貫通穴44を設ける。貫通穴44の光ディスク5とはディスク制御板35を挟んで反対側に、ディスク収納検出センサ102を設ける。ディスク収納検出センサ102は、ディスク制御板35に固定された固定部48と、固定部48に設けられた貫通穴44に挿入され光ディスク5に接触する接触子45と、接触子45を光ディスク5の方向に押付けるばね47と、接触子45の光ディスク5に対し反対側に設けた突起部の位置を検出する透過型の光センサ46とで構成される。なお、貫通穴44の配置間隔はマガジン2における光ディスク5の収納間隔の整数倍に配置するのが好適である。これにより、マガジン2に光ディスク5が収納されている場合は、マガジン2から繰出された光ディスク5が接触子45を押込むため接触子45の突起部が、図10で示すより左側に位置して光センサ46の光路を開放するため、光ディスク5が収納されていることを検出できる。また、光ディスク5が収納されていない場合は接触子45の突起部が、図10で示すように光センサ46の光路(図中の破線)を遮断するので、光ディスク5が収納されていないことが検出できる。
このように本実施例によれば、マガジン2の中に光ディスク5が収納の有無を検出できる効果がある。これにより、誤動作の検出と誤操作を防止できる効果がある。
なお、これまで説明した実施例のマガジン2、ディスクチェンジャー1は光ディスク5を水平にして搬送しているが、ディスクチェンジャーを90度回転させて光ディスク5を垂直にして搬送することもできる。この他にも、以上述べた実施例に対して変更を加えた実施形態を考えることができるが、いずれも本発明の範疇にある。
【符号の説明】
【0041】
1…ディスクチェンジャー、2…マガジン、3…筺体、4a〜4g…仕切板、5…光ディスク、6…クランプ穴、8…ベルト、9,12…ローラ、17,18…歯車、22…案内溝、35…ディスク制御板、36…スリット、50,51…搬送ローラ、60…ドライブ、61…出入口、104…移動台、106,107…ディスク通過検出センサ、108…ディスク位置検出センサ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体である光ディスクに対して信号を記録又は再生する光ディスクドライブ装置と、前記光ディスクが複数収納され前記光ディスクドライブ装置に着脱可能な光ディスク収納マガジンと、を有するディスクチェンジャーであって、
前記光ディスクマガジンは、
収納された前記複数の光ディスクの外周側面に接触して該光ディスクを回転移動させるディスク搬送ベルトを有し、
前記光ディスクドライブ装置、又は前記光ディスク収納マガジンは、
前記光ディスクドライブ装置と前記光ディスク収納マガジンとの間で前記光ディスクを通過させるスリットを備えたディスク制御板と、
前記スリットの位置に対応して設けられ、前記光ディスクを搬送する駆動ローラと該駆動ローラとの間に前記光ディスクを挟みながら回転駆動される従動ローラを備えたディスク搬送ローラを有し、
前記光ディスク収納マガジンに収納された光ディスクを前記光ディスクドライブ装置に装着する際は、
前記光ディスクドライブ装置は、前記光ディスク収納マガジンが有する前記ディスク搬送ベルトを回転移動させて前記光ディスクを取出し、該光ディスクの内、前記スリットを通過して前記ディスク搬送ローラで搬送された光ディスクを装着し、
前記光ディスクドライブ装置に装着された光ディスクを前記光ディスク収納マガジンに収納する際は、
前記ディスク搬送ローラは、前記光ディスクドライブ装置から排出された前記光ディスクを、前記スリットを通過させて前記光ディスク収納マガジンに搬送し、該光ディスク収納マガジンが有する前記ディスク搬送ベルトを回転移動させて収納することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項2】
請求項1において、前記ディスク制御板と前記ディスク搬送ローラおよび前記光ディスクドライブ装置とを搭載し前記光ディスクの搬送路平面に対して垂直な方向に移動する移動台を有し、前記移動台を移動して前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの位置に対する前記ディスク制御板と前記ディスク搬送ローラおよび前記記録再生装置の位置を決定することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項3】
請求項2において、前記ディスク制御板は前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの出入口と対向して複数のスリットを有し、前記ディスク搬送ローラは前記スリットの位置に対応した複数の搬送ローラを有し、前記光ディスクドライブ装置は前記ディスク搬送ローラの位置に対応した複数のドライブ装置を有することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項4】
請求項3において、前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの収納間隔をMpとして、複数の前記光ディスクドライブ装置の配置間隔Dpを(n+1/2)×Mp(nは自然数)としたことを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項5】
請求項3、又は請求項4において、前記光ディスク収納マガジンに収納された前記光ディスクをk枚、前記光ディスクドライブ装置をm台とした場合、前記前記光ディスクドライブ装置の1台ごとにk/m枚ずつ前記光ディスクを分担して信号の記録又は再生を行い、
前記移動台の移動範囲の上限を、最下位に設けた前記光ディスクドライブ装置が前記光ディスク収納マガジンに収納された最下位からk/m枚目の前記光ディスクの位置に移動する位置とし、
前記移動台の移動範囲の下限を、最上位に設けた前記光ディスクドライブ装置が前記光ディスク収納マガジンに収納された最上位からk/m枚目の前記光ディスクの位置に移動する位置としたことを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5において、前記ディスク制御板のスリットは、中央部の幅より中央部以外の幅が広いことを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項7】
請求項3乃至請求項5において、前記複数のディスク搬送ローラは、隣接する該ローラ間で前記光ディスクを挟持し搬送すること特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7において、前記光ディスクと前記ディスク搬送ローラに接触して異物を除去する異物除去部を有すること特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項9】
請求項1乃至請求項7において、前記光ディスクと前記ディスク搬送ローラに空気を吹き付けて異物を除去する異物除去部を有すること特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9において、
前記ディスク制御板は、中央部に貫通穴を有し、
前記光ディスクドライブ装置は、前記貫通穴から前記光ディスク収納マガジンに向けて突起する接触子と、前記接触子の移動距離を検出する検出器を有し、
前記接触子の突起に前記光ディスク収納マガジンが含む前記光ディスクの側面を押し当てた際の前記接触子の移動距離から前記光ディスクの有無を検出することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項11】
記録媒体である光ディスクが複数収納され、該光ディスクに対して信号を記録又は再生する光ディスクドライブ装置に着脱可能な光ディスク収納マガジンであって、
収納された前記複数の光ディスクの外周側面に接触して該光ディスクを回転移動させ、前記光ディスク収納マガジンに対して排出する方向、又は、挿入する方向に移動するディスク搬送ベルト
を有することを特徴とする光ディスク収納マガジン。
【請求項1】
記録媒体である光ディスクに対して信号を記録又は再生する光ディスクドライブ装置と、前記光ディスクが複数収納され前記光ディスクドライブ装置に着脱可能な光ディスク収納マガジンと、を有するディスクチェンジャーであって、
前記光ディスクマガジンは、
収納された前記複数の光ディスクの外周側面に接触して該光ディスクを回転移動させるディスク搬送ベルトを有し、
前記光ディスクドライブ装置、又は前記光ディスク収納マガジンは、
前記光ディスクドライブ装置と前記光ディスク収納マガジンとの間で前記光ディスクを通過させるスリットを備えたディスク制御板と、
前記スリットの位置に対応して設けられ、前記光ディスクを搬送する駆動ローラと該駆動ローラとの間に前記光ディスクを挟みながら回転駆動される従動ローラを備えたディスク搬送ローラを有し、
前記光ディスク収納マガジンに収納された光ディスクを前記光ディスクドライブ装置に装着する際は、
前記光ディスクドライブ装置は、前記光ディスク収納マガジンが有する前記ディスク搬送ベルトを回転移動させて前記光ディスクを取出し、該光ディスクの内、前記スリットを通過して前記ディスク搬送ローラで搬送された光ディスクを装着し、
前記光ディスクドライブ装置に装着された光ディスクを前記光ディスク収納マガジンに収納する際は、
前記ディスク搬送ローラは、前記光ディスクドライブ装置から排出された前記光ディスクを、前記スリットを通過させて前記光ディスク収納マガジンに搬送し、該光ディスク収納マガジンが有する前記ディスク搬送ベルトを回転移動させて収納することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項2】
請求項1において、前記ディスク制御板と前記ディスク搬送ローラおよび前記光ディスクドライブ装置とを搭載し前記光ディスクの搬送路平面に対して垂直な方向に移動する移動台を有し、前記移動台を移動して前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの位置に対する前記ディスク制御板と前記ディスク搬送ローラおよび前記記録再生装置の位置を決定することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項3】
請求項2において、前記ディスク制御板は前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの出入口と対向して複数のスリットを有し、前記ディスク搬送ローラは前記スリットの位置に対応した複数の搬送ローラを有し、前記光ディスクドライブ装置は前記ディスク搬送ローラの位置に対応した複数のドライブ装置を有することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項4】
請求項3において、前記光ディスク収納マガジンの前記光ディスクの収納間隔をMpとして、複数の前記光ディスクドライブ装置の配置間隔Dpを(n+1/2)×Mp(nは自然数)としたことを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項5】
請求項3、又は請求項4において、前記光ディスク収納マガジンに収納された前記光ディスクをk枚、前記光ディスクドライブ装置をm台とした場合、前記前記光ディスクドライブ装置の1台ごとにk/m枚ずつ前記光ディスクを分担して信号の記録又は再生を行い、
前記移動台の移動範囲の上限を、最下位に設けた前記光ディスクドライブ装置が前記光ディスク収納マガジンに収納された最下位からk/m枚目の前記光ディスクの位置に移動する位置とし、
前記移動台の移動範囲の下限を、最上位に設けた前記光ディスクドライブ装置が前記光ディスク収納マガジンに収納された最上位からk/m枚目の前記光ディスクの位置に移動する位置としたことを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5において、前記ディスク制御板のスリットは、中央部の幅より中央部以外の幅が広いことを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項7】
請求項3乃至請求項5において、前記複数のディスク搬送ローラは、隣接する該ローラ間で前記光ディスクを挟持し搬送すること特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7において、前記光ディスクと前記ディスク搬送ローラに接触して異物を除去する異物除去部を有すること特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項9】
請求項1乃至請求項7において、前記光ディスクと前記ディスク搬送ローラに空気を吹き付けて異物を除去する異物除去部を有すること特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9において、
前記ディスク制御板は、中央部に貫通穴を有し、
前記光ディスクドライブ装置は、前記貫通穴から前記光ディスク収納マガジンに向けて突起する接触子と、前記接触子の移動距離を検出する検出器を有し、
前記接触子の突起に前記光ディスク収納マガジンが含む前記光ディスクの側面を押し当てた際の前記接触子の移動距離から前記光ディスクの有無を検出することを特徴とするディスクチェンジャー。
【請求項11】
記録媒体である光ディスクが複数収納され、該光ディスクに対して信号を記録又は再生する光ディスクドライブ装置に着脱可能な光ディスク収納マガジンであって、
収納された前記複数の光ディスクの外周側面に接触して該光ディスクを回転移動させ、前記光ディスク収納マガジンに対して排出する方向、又は、挿入する方向に移動するディスク搬送ベルト
を有することを特徴とする光ディスク収納マガジン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−45477(P2013−45477A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181389(P2011−181389)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】
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