光ディスク装置
【課題】光ディスク装置の筐体を形成する金属板の材料の再選定を行うことなく、機械的強度の確保と軽量化の両立が可能な光ディスク装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の光ディスク装置は、光ディスクを載置するトレイと、トレイを収納する筐体とを有し、筐体を形成する金属板から、金属板の所定の領域23を構成する1つの辺を残して他の辺を切断し、所定の領域23を、切断せずに残した1つの辺22側に曲げ返すことを特徴とする。
【解決手段】本発明の光ディスク装置は、光ディスクを載置するトレイと、トレイを収納する筐体とを有し、筐体を形成する金属板から、金属板の所定の領域23を構成する1つの辺を残して他の辺を切断し、所定の領域23を、切断せずに残した1つの辺22側に曲げ返すことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ピックアップにより情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光ディスク装置は、各方面への応用と高性能化への開発が活発に行われている。特に最近では、光ディスク装置の軽薄化、軽量化が行われると同時に、光ディスク装置全体の強度向上も要求されるようになってきている。電子機器に搭載される光ディスク装置の光ディスクの装着方法としては筐体よりトレイが引き出され、このトレイに光ディスクを載置し、再び筐体に戻して装着する方式(以下トレイ方式と称する)が一般的である。
【0003】
ここで、従来のトレイ方式光ディスク装置の構成について、図を用いて説明する。
【0004】
図17は、従来の光ディスク装置の外観斜視図である。図17において、1は光ディスク装置、2は筐体、2aは上部筐体部、2bは下部筐体部、3はトレイ、3aはレール、3bはレール保持部、4は光ピックアップモジュール、5はスピンドルモータ、6は金属製カバー、6aは開口、7はキャリッジ、8はベゼル、11は孔、13a,13bは筐体側面部である。
【0005】
光ディスク装置1は、筐体2と、筐体2に収納または引き出し自在に保持されたトレイ3を有している。筐体2は、金属製の上部筐体部2a、下部筐体部2bを組み合わせて袋状であり、筐体2の開口からトレイ3を収納または引き出しする構成となっている。トレイ3には、裏面から光ピックアップモジュール4が取り付けられている。トレイ3の両側部には移動自在にレール3aが設けられ、このレール3aは、トレイ3に一体に設けられたレール保持部3bに保持されている。なお、図17では、一方の側部にのみレール3aが設けられているが、他方の側面部に同様のレールが設けられていても良い。
【0006】
上部筐体部2aと下部筐体部2bとは図示していない係止手段と螺旋などを用いて、互いに強固に固定されている。光ピックアップモジュール4には、光ディスクを回転駆動させるスピンドルモータ5と、スピンドルモータ5から外周にかけて開口6aを設けた金属製カバー6と、開口6aから一部が露出したキャリッジ7を少なくとも有している。キャリッジ7は、光ピックアップモジュール4に設けられた複数の案内シャフトに移動自在に保持されており、しかも図示していないフィードモータによって、スピンドルモータ5に近づいたり、離れたりするように移動できる。ベゼル8はトレイ3の前面に設けられ、筐体2の開口を塞ぐ程度の大きさで構成されている。キャリッジ7には、高出力のレーザーダイオード等の光源,各種光学部材及び光ディスク上に光スポットを構成する対物レンズなどが搭載されている。
【0007】
上部筐体部2a、下部筐体部2bの主平面部と隣り合う筐体側面部13a、13bには他機器への取り付け用孔11が設けられており、光ディスク装置1がパーソナルコンピュータ内蔵型の場合には、この取り付け用孔11を利用してパーソナルコンピュータに取り付けが行われる。
【0008】
図18は、従来の光ディスク装置の外観平面図であり、図18(a)は上部筐体部側から見た図であり、図18(b)は下部筐体部側から見た図である。また図19は、従来の光ディスク装置の透視平面図であり、図19(a)は上部筐体部側から見た図であり、図19(b)は下部筐体部側から見た図である。図18、図19において、2aは上部筐体部、2bは下部筐体部、10は制御基板固定部、12は制御基板である。
【0009】
筐体2の内部には光ディスク装置1を制御するための制御基板12があり、この制御基板12は下部筐体部2bに設けられた制御基板固定部10を利用して筐体2と固定される。
【0010】
図20は、従来の光ディスク装置のトレイを筐体から引き出した状態の透視平面図であり、上部筐体部側から見た図ある。図20において、2は筐体、3はトレイ、9aはイジェクトロックシャフト、9bはイジェクトロックシャフト固定部、12は制御基板である。
【0011】
筐体2にはイジェクトロックシャフト9aがイジェクトロックシャフト固定部9bを利用して固定されており、図示していないロックアームと係合することによりトレイ3を筐体2に収納した状態で維持することができる。
【0012】
光ディスク装置は、近年のパーソナルコンピュータの小型化に伴って、小型で軽量なものが求められている。特に、ノートブック型パーソナルコンピュータに搭載される内蔵型光ディスク装置や外付け用の光ディスク装置においては、持ち運びが便利なように機械的強度に優れ、重量が軽いものへの要求が高い。機械的強度と軽量化の両立は使用する材料を考慮することによってある程度は達成できるが、使用できる材料が比較的限られており、材料の選択による機械的強度と軽量化の両立には自ずから限度がある。
【0013】
この原因として、一般的に材料の選択における機械的強度と軽量化の関係は相反するものであり、機械的強度を追求すると軽量化に支障をきたし、軽量化を追求すると機械的強度に支障をきたすためである。
【0014】
先行例としては、(特許文献1)等がある。
【特許文献1】実用新案登録第2513567号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
光ディスク装置1において、機械的強度の確保と軽量化を進めるためには、特に光ディスク装置1の中で重量占有比率が大きく、外力に対する強度を確保する筐体2を構成する上部筐体部2aと下部筐体部2bの機械的強度の確保と軽量化が不可欠である。
【0016】
この対策として、一般的には使用する材料の再選定を行うのであるが、現在の市場が要求するレベルが既存の材料の再選定だけでは到達することができないレベルにあり、特に図17に示すパーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1をパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部を形成する孔11のトルク強度、図19に示す制御基板12を固定する制御基板固定部10を形成する孔のトルク強度、図20に示すイジェクトロックシャフト固定部9bのかしめ強度、図17に示す筐体2の主平面部中央にかかる外部荷重や光ディスク回転時の吸引による光ディスク装置1内部へのたわみについては、限界のレベルまで達していると思われる。
【0017】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、機械的強度の確保と軽量化の両立が可能な光ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、光ディスクを載置するトレイと、トレイを収納する筐体とを有し、筐体を形成する金属板からその金属板の所定の領域を構成する1つの辺を残して他の辺を切断し、その所定の領域を、切断せずに残した1つの辺側に曲げ返すことを特徴とする光ディスク装置である。
【発明の効果】
【0019】
本発明は上記構成により、筐体を形成する金属板からその金属板の所定の領域を構成する1つの辺を残して他の辺を切断し、その所定の領域を、切断せずに残した1つの辺側に曲げ返すことによって、筐体の肉厚を部分的に倍以上にすることが可能となり、筐体全体の重量を増やすことなく所望の部分の機械的強度を確保することができる。
【0020】
そのため、機械的強度の確保と軽量化の両立が可能な光ディスク装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
請求項1記載の発明は、光ディスクを載置するトレイと、トレイを収納する筐体とを有し、筐体を形成する金属板からその金属板の所定の領域を構成する1つの辺を残して他の辺を切断し、その所定の領域を、切断せずに残した1つの辺側に曲げ返すことを特徴とする光ディスク装置である。筐体を形成する金属板からその金属板の所定の領域を構成する1つの辺を残して他の辺を切断し、その所定の領域を、切断せずに残した1つの辺側に曲げ返すことによって、筐体の肉厚を部分的に倍以上にすることが可能となり、筐体全体の重量を増やすことなく所望の部分の機械的強度を確保することができる。そのため、機械的強度の確保と軽量化の両立が可能な光ディスク装置を実現することができる。
【0022】
請求項2記載の発明は、パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置をパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部が、筐体に設けられ、金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置である。パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置をパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部が金属板を曲げ返して形成されることによって、その取り付け部を形成する孔の機械的強度を十分に確保することができるため、取り付け部を形成する孔のトルク強度を気にすることなく、筐体材料の軽量化を容易に行うことができる。
【0023】
請求項3記載の発明は、トレイを筐体に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフトを固定するイジェクトロックシャフト固定部が、筐体に設けられ、金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の光ディスク装置である。トレイを筐体に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフトを固定するイジェクトロックシャフト固定部が金属板を曲げ返して形成されることによって、トレイを筐体に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフトを固定するイジェクトロックシャフト固定部の機械的強度を十分に確保することができるため、イジェクトロックシャフト固定部のかしめ強度を気にすることなく、筐体材料の軽量化を容易に行うことができる。
【0024】
請求項4記載の発明は、光ディスク装置を制御するための制御基板を固定する制御基板固定部が、筐体に設けられ、金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ディスク装置である。光ディスク装置を制御するための制御基板を固定する筐体の制御基板固定部が金属板を曲げ返して形成されることによって、光ディスク装置を制御するための制御基板を固定する制御基板固定部の機械的強度を十分に確保することができるため、制御基板固定部を形成する孔のトルク強度を気にすることなく、筐体材料の軽量化を容易に行うことができる。
【0025】
請求項5記載の発明は、筐体の主平面部の少なくとも一部が、金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ディスク装置である。筐体の主平面部の少なくとも一部が金属板を曲げ返して形成されることによって、外部荷重や光ディスク回転による吸引の影響を受けやすい筐体の主平面部における機械的強度を十分に確保することができるため、外部荷重や光ディスク回転時の吸引による筐体主平面部の光ディスク装置内部へのたわみを気にすることなく、筐体材料の軽量化を容易に行うことができる。
【0026】
請求項6記載の発明は、筐体が、上カバーと下カバーとで構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ディスク装置である。筐体が、上カバーと下カバーとで構成されていることによって、金属板の曲げ返しを容易に行うことができる。
【0027】
請求項7記載の発明は、金属板を曲げ返すことにより形成される孔が、シートで覆われていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ディスク装置である。金属板を曲げ返すことにより形成される孔がシートで覆われていることによって、筐体内にゴミが侵入することを防止することができ、ゴミの侵入による光ディスク装置の性能劣化を防止することができる。また、光ピックアップから発せられるレーザ光が孔によって散乱されて迷光となることを防止することができる。
【0028】
請求項8記載の発明は、シートが導電性シートであることを特徴とする請求項7記載の光ディスク装置である。シートが導電性シートであることによって、筐体内を電気的に遮蔽することができ、筐体内に電磁波が侵入して光ディスク装置の性能が劣化することを防止すると共に筐体内からの電磁波の放出による周辺機器の誤動作を防止することができる。
【0029】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1は、パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置をパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部が、筐体を形成する金属板を曲げ返して形成する場合について説明する。
【0030】
図1は、本発明の実施の形態1における光ディスク装置の外観斜視図である。図1において、1は光ディスク装置、2は筐体、2aは上部筐体部、2bは下部筐体部、3はトレイ、3aはレール、3bはレール保持部、4は光ピックアップモジュール、5はスピンドルモータ、6は金属製カバー、6aは開口、7はキャリッジ、8はベゼル、11は孔、12は制御基板、13a,13bは筐体側面部、14は曲げ返し部、15は孔である。
【0031】
光ディスク装置1は、筐体2と、筐体2に収納または引き出し自在に保持されたトレイ3を有している。筐体2は、金属製の上部筐体部2a、下部筐体部2bを組み合わせて袋状であり、筐体2の開口からトレイ3を収納または引き出しする構成となっている。このように、筐体2が上カバーと下カバーとで構成されることによって、後述する金属板の曲げ返しを容易に行うことができる。
【0032】
上部筐体部2aと下部筐体部2bとは、好ましくは螺旋などを用いて互いに強固に固定されている。筐体2の構成材料としては鉄,鉄合金,アルミニウム,アルミニウム合金、マグネシウム合金等の金属材料によって構成される。また、上部筐体部2a及び下部筐体部2bはそれぞれ同種の材料で構成しても良いし、異種の材料で構成しても良い。
【0033】
また、上部筐体部2a及び下部筐体部2bそれぞれの主平面部の平均肉厚は0.2mm〜1.6mmの間であり、例えば金属板をプレス加工することによって形成される。
【0034】
トレイ3は筐体2に収納または引き出し自在に設けられ、樹脂性のフレームで構成されて後述する各部が取り付けられている。
【0035】
スピンドルモータ5はトレイ3に設けられ、キャリッジ7は少なくとも図示していない光源や各光学部材を搭載し、光ディスクに光を照射することで、光ディスクに情報を記録するか、あるいは情報を再生する動作の少なくとも一方を行う。
【0036】
ベゼル8はトレイ3の前端面に設けられ、トレイ3が筐体2内に収納された時に、トレイ3の出没口を塞ぐように構成されており、樹脂材料や金属材料で構成されている。
【0037】
レール3aはトレイ3及び筐体2の双方に移動自在に取り付けられた断面略コ字型の形状で、トレイ3の両側部にこのレール3aは設けられており、このレール3aにトレイ3が取り付けられて収納または引き出しが行われる。
【0038】
筐体2の奥部には固定して設けられた制御基板12があり、制御基板12には信号処理系のICや電源回路などが搭載されており、光ディスク装置1の制御を行っている。トレイ3に設けられた図示していない制御基板12同士を電気的に接続するフレキシブルなプリント基板は、略U字型に形成され、外部コネクタはコンピュータ等の電子機器に設けられた電源/信号ラインと接続される。そして、この外部コネクタを介して光ディスク装置1内に電力を供給したり、あるいは外部からの電気信号を光ディスク装置1内に導いたり、あるいは光ディスク装置1で生成された電気信号を電子機器などに送出する。
【0039】
トレイ3の前端面に設けられたベゼル8にはイジェクトボタンが設けられており、このイジェクトボタンを押すことで、筐体2に設けられた係合部(図示せず)とトレイ3に設けられた係合部(図示せず)との係合を解除する。
【0040】
図2,図3は、本発明の実施の形態1における光ディスク装置の筐体側面図であり、図2は孔15をシートで覆っていない状態を示し、図3は孔15をシートで覆っている状態を示したものである。図4、図5は、本発明の実施の形態1における曲げ返し部を示す図であり、図2に示す孔15をシートで覆っていない状態を示したものである。図4(a)は図1に示す筐体側面部13aを正面から見た図であり、図4(b)は図4(a)のA−A´断面図である。また、図5(a)も図1に示す筐体側面部13aを正面から見た図であり、図5(b)は図5(a)のB−B´断面図である。図2〜図5において、2aは上部筐体部、2bは下部筐体部、8はベゼル、11は取り付け用孔、13aは筐体側面部、14は曲げ返し部、15は孔、16はシートである。
【0041】
パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1では、パーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部を形成する孔11が筐体2に設けられている。取り付け部を形成する孔11は、筐体2を構成する筐体側面部13a、13bに設置されることが多いが、これに限定されるものではない。
【0042】
ここでは、取り付け部を形成する孔11が筐体側面部13aに設置されている場合について説明する。
【0043】
下部筐体部2bの筐体側面部13aには、パーソナルコンピュータへの取り付け部を形成する孔11が設けられており、この孔11を利用してパーソナルコンピュータとの取り付けが行われる。
【0044】
パーソナルコンピュータとの取り付け部には曲げ返し部14を設け、下部筐体部2bの厚み方向に肉厚部を形成する。曲げ返し部14は、図4に示すように、パーソナルコンピュータとの取り付け用孔11を設ける領域の周縁部における所定の領域を切り出し、それを曲げ返すことで筐体側面部13aの厚みが増すように肉厚部を形成する。そして、形成された曲げ返し部14を含む筐体2の肉厚部の一部に孔を空けることで孔11を形成する。ここで、所定の領域とは、取り付け用孔11が設けられる領域の周縁部における任意の領域で、曲げ返し部14を形成するために曲げ返しを行った際に、その曲げ返し部14の少なくとも一部が、取り付け用孔11を設ける領域に接触することができる領域である。
【0045】
このようにすることで、パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1をパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部を形成する孔11の機械的強度を十分に確保することができるため、取り付け部を形成する孔11のトルク強度を気にすることなく、筐体2の材料の軽量化を容易に行うことができる。なお、曲げ返し部14とその曲げ返し部14を形成するための孔15の大きさや形状に制限はない。
【0046】
本実施の形態1においては、筐体側面部13aの厚さが0.2mm〜0.7mmのものに対して、取り付け部を形成する孔11の大きさをM1.7〜M2.0とする場合、所定の領域の大きさを5mm×6mm程度の四角形とした。そして、その所定の領域を略180°曲げ返すことで肉厚部を形成した。肉厚部を形成する曲げ返し部14は、孔11を設ける領域の周縁部の少なくとも一部が覆われていれば良く、その曲げ角度は略180°に限定されるものではない。パーソナルコンピュータとの取り付け用孔11を設ける位置によっては、曲げ角度は略180°でない場合が好ましいことがある。この場合、曲げ返し部14は曲げ部となり、曲げ部が形成されることにより曲げ返し部14と同様の効果を得ることができる。
【0047】
パーソナルコンピュータとの取り付け用孔11を設ける領域の周縁部にあいた曲げ返し部14を形成するための孔15には、図3に示すようにシート16を貼り付け、このシート16で孔15を覆うことが好ましい。このシート16は、孔15からゴミやホコリが筐体2内に侵入することを防止し、ゴミやホコリの侵入による光ディスク装置1の性能劣化を防止するためのものである。併せて、光ピックアップから発せられるレーザ光が孔15によって散乱され、迷光となることを防止することができる。また、シート16は導電性のシートであることが好ましく、そうすることにより筐体2内を電気的に遮蔽することができ、筐体2内に電磁波が侵入して光ディスク装置1の性能劣化を防止すると共に筐体2内からの電磁波の放出による周辺機器の誤動作を防止することができる。
【0048】
なお、本実施の形態1での曲げ返しは、曲げ返し部14の形状を四角形として、2つ折りで筐体側面部13aの外側方向への曲げ返しとしたが、曲げ返しの形状は半円形や五角形、六角形などの多角形でも良く、図5に示すように、曲げ返し部14を3回以上の複数回の曲げ返しとしても良く、また筐体側面部13aの内側方向への曲げ返しとしても良い。
【0049】
また、本実施の形態1においては、曲げ返し部14を形成するための孔15をパーソナルコンピュータとの取り付け用孔11と同一平面上の筐体側面部13aに設けたが、曲げ返し部14を形成するための孔15はパーソナルコンピュータとの取り付け用孔11が存在する筐体側面部13aに隣接する平面、例えば下部筐体部2bの主平面部に設けても良い。
【0050】
さらに、本実施の形態1においては、孔15を覆うシート16を厚さ0.05mm〜0.15mmで約8〜9mmの四角形の銅シート、アルミシートなどの導電シートとしたが、シート16の形状、大きさ、厚み、取り付け方法に制限はなく、また、特に電磁波の侵入、放出への対策が不要の場合は銅シート、アルミシートなどの導電シートに代わり、PETシートなどの非導電シートでも良い。
【0051】
次に、筐体に設けられる肉厚部の形成方法について説明する。
【0052】
図6〜図8は、本発明の実施の形態1における筐体に肉厚部を形成する製造過程を示す図である。製造過程における製造順番は図6、図7、図8の順であり、図6(a)と図6(b)、図7(a)と図7(b)、図8(a)と図8(b)が、それぞれ対応する平面図と斜視図である。図6〜図8において、13aは筐体側面部、14は曲げ返し部、15は孔、21は切断部、22は辺、23は領域である。
【0053】
まず、図6に示すように、筐体側面部13aを形成する金属板から、その金属板の所定の領域23を構成する1つの辺22を残して他の辺を切断する。ここでの切断は、筐体側面部13aを挟み込みこんでパンチなどの接触型切断機で切断部21を形成するが、レーザなどの非接触型切断機で切断部21を形成しても良い。
【0054】
次に、図7に示すように、前述の工程で形成された所定の領域23を、切断せずに残した辺22側に曲げ返す。ここでの曲げ返しは、筐体2に形成される肉厚部側と反対側から治具などを用いて押し出し、曲げ返す。
【0055】
最後に、所定の領域23を、切断せずに残した辺22側へ更に曲げ返しを行い、最終的に図8に示すような肉厚部を形成する。
【0056】
本実施の形態1では、所定の領域23を四角形として、パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1をそのパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる筐体2の取り付け部に適用した。筐体2の取り付け部は図4,図5に示す孔11となるが、図6、図7、図8に示す製造工程はこの孔11を空ける前に行う。
【0057】
なお、本実施の形態1では曲げ返しの最終工程を図8に示すものとしたが、パーソナルコンピュータとの取り付け用孔11の設けられる位置によっては、曲げ角度は略180°でない場合が好ましいことがある。この場合、曲げ返し部14は曲げ部となり、曲げ部が形成されることにより曲げ返し部14と同様の効果を得ることができる。
【0058】
また、本実施の形態1の場合、所定の領域23を四角形としたが、これに限定されるものではなく、半円形や五角形、六角形などの多角形でも良い。
【0059】
以上の内容により、筐体2を形成する金属板からその金属板の所定の領域23を構成する1つの辺22を残して他の辺を切断し、その所定の領域23を、切断せずに残した1つの辺22側に曲げ返すことによって、筐体2の肉厚を部分的に倍以上にすることが可能となり、筐体2全体の重量を増やすことなく所望の部分の機械的強度を確保することができる。このことにより、パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1をパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部が、金属板を曲げ返して形成されることによって、その取り付け部を形成する孔11の機械的強度を十分に確保することができるため、取り付け部を形成する孔11のトルク強度を気にすることなく、筐体2の材料に肉厚の薄い鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの軽量材料を使用することができる。そのため、機械的強度の確保と軽量化の両立が可能な光ディスク装置1を実現することができる。
【0060】
なお、本実施の形態1においては、取り付け用孔11が筐体2を構成する下部筐体部2bの筐体側面部13aに設置されている場合について説明したが、取り付け用孔11は下部筐体部2bの筐体側面部13bや上部筐体部2aの筐体側面部13a、13bや上部筐体部2aの主平面部、下部筐体部2bの主平面部などにあっても良い。また、取り付け用孔11は、パーソナルコンピュータに取り付ける孔11に限定されるものではなく、他の電子機器でも良い。
【0061】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2であるトレイを筐体に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフトを固定するイジェクトロックシャフト固定部や、光ディスク装置1を制御するための制御基板を固定する制御基板固定部が、筐体を形成する金属板を曲げ返して形成する場合について説明する。
【0062】
図9は、本発明の実施の形態2における光ディスク装置のトレイを筐体から引き出した状態の透視平面図であり、光ディスク装置から上部筐体部2aを取り除いて内部のイジェクトロックシャフト固定部9bと制御基板固定部10がわかるようにしたものである。光ディスク装置全体の構成は実施の形態1と同様である。図9において、1は光ディスク装置、2は筐体、3はトレイ、3aはレール、3bはレール保持部、4は光ピックアップモジュール、5はスピンドルモータ、6は金属製カバー、7はキャリッジ、8はベゼル、9aはイジェクトロックシャフト、9bはイジェクトロックシャフト固定部、10は制御基板固定部、12は制御基板、14は曲げ返し部、15は孔である。
【0063】
筐体2には、筐体2に設けられた係合部(図示せず)とトレイ3に設けられた係合部(図示せず)との係合を行い、トレイ3を筐体2に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフト9aを固定するイジェクトロックシャフト固定部9bと光ディスク装置1を制御する制御基板12を固定する制御基板固定部10が設けられている。イジェクトロックシャフト固定部9bと制御基板固定部10は、筐体2を構成する上部筐体部2aまたは下部筐体部2bの主平面部に設置されることが多いが、これに限定されるものではない。
【0064】
ここでは、イジェクトロックシャフト固定部9bと制御基板固定部10が、筐体2を構成する下部筐体部2bの主平面部に設置される場合について説明する。
【0065】
下部筐体部2bの主平面部には、トレイ3を筐体2に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフト9aを固定するイジェクトロックシャフト固定部9bや、光ディスク装置1を制御するための制御基板12を固定する制御基板固定部10を形成する孔が設けられており、これらを利用してイジェクトロックシャフト9aや制御基板12の固定が行われる。
【0066】
イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10には、曲げ返し部14を設け、下部筐体部2bの厚み方向に肉厚部を形成する。曲げ返し部14は、図4に示す実施の形態1と同様に、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10を設ける領域の周縁部における所定の領域を切り出し、それを曲げ返すことで下部筐体部2bの厚みが増すように肉厚部を形成する。そして、形成された曲げ返し部14を含む筐体2の肉厚部の一部に孔を空けることで、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10を形成する。ここで、所定の領域とは、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10が設けられる領域の周縁部における任意の領域で、曲げ返し部14を形成するために曲げ返しを行った際に、その曲げ返し部14の少なくとも一部が、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10を設ける領域に接触することができる領域である。
【0067】
このようにすることで、トレイ3を筐体2に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフト9aを固定するイジェクトロックシャフト固定部9bの機械的強度を十分に確保することができるため、イジェクトロックシャフト固定部9bのかしめ強度を気にすることなく、筐体2の材料の軽量化を容易に行うことができる。なお、曲げ返し部14とその曲げ返し部14を形成するための孔15の大きさや形状に制限はない。
【0068】
本実施の形態2においては、筐体2の厚さが0.2mm〜0.7mmのものに対して、イジェクトロックシャフト固定部9bの大きさをφ2〜φ4とする場合や、制御基板固定部10を形成する孔の大きさをM2とする場合、所定の領域23の大きさを5mm×6mm程度の四角形のものとした。そして、所定の領域23を略180°曲げ返すことで肉厚部を形成した。肉厚部を形成する曲げ返し部14は、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10を設ける領域の少なくとも一部が接触していれば良く、その曲げ角度は略180°に限定されるものではない。イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10を形成する孔を設ける位置によっては、曲げ角度は略180°でない場合が好ましいことがある。この場合、曲げ返し部14は曲げ部となり、曲げ部が形成されることにより曲げ返し部14と同様の効果を得ることができる。
【0069】
イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10を設ける領域の周縁部にあいた曲げ返し部14を形成するための孔15には、実施の形態1と同様に、シート16を貼り付け、このシート16で孔15を覆うことが好ましい。このシート16は、孔15からゴミやホコリが筐体2内に侵入することを防止し、ゴミやホコリの侵入による光ディスク装置1の性能劣化を防止するためのものである。併せて、光ピックアップから発せられるレーザ光が孔15によって散乱され、迷光となることを防止することができる。また、シート16は導電性のシートであることが好ましく、そうすることにより筐体2内を電気的に遮蔽することができ、筐体2内に電磁波が侵入して光ディスク装置1の性能劣化を防止すると共に筐体2内からの電磁波の放出による周辺機器の誤動作を防止することができる。
【0070】
なお、本実施の形態2での曲げ返しは、本実施の形態1の場合と同様に、曲げ返し部14の形状を四角形として、2つ折りで下部筐体部2bの主平面部の外側方向への曲げ返しとしたが、曲げ返しの形状は円形、半円形や五角形、六角形等の多角形でも良く、また曲げ返し部14を3回以上の複数回の曲げ返しとしても良く、さらに下部筐体側面部13a、13bの内側方向への曲げ返しとしても良い。
【0071】
また、本実施の形態2においては、曲げ返し部14を形成するための孔15をイジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10と同一平面上の下部筐体部2bの主平面部に設けたが、曲げ返し部14を形成するための孔15はイジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10が存在する下部筐体部2bに隣接する平面、例えば筐体側面部13a、13bに設けられても良く、また上部筐体部2aの主平面部に設けられても良い。
【0072】
さらに、本実施の形態2においては、孔15を覆うシート16を厚さ0.05mm〜0.15mmで約8〜9mmの四角形の銅シート、アルミシートなどの導電シートとしたが、シート16の形状、大きさ、厚み、取り付け方法に制限はなく、また、特に電磁波の侵入、放出への対策が不要の場合は銅シート、アルミシートなどの導電シートに代わり、PETシートなどの非導電シートでも良い。
【0073】
次に、筐体に設けられる肉厚部の形成方法について説明する。
【0074】
本実施の形態2における筐体2に設けられる肉厚部の形成方法は、図6〜図8に示す実施の形態1の場合と同様で、肉厚部を形成する部分が異なる。
【0075】
本実施の形態2では、所定の領域23を四角形として、トレイ3を筐体2に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフト9aを固定するイジェクトロックシャフト固定部9bや、光ディスク装置1を制御するための制御基板12を固定する制御基板固定部10に適用した。トレイ3を筐体2に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフト9aを固定するイジェクトロックシャフト固定部9bは、図9に示すイジェクトロックシャフト固定部9bであり、光ディスク装置1を制御するための制御基板12を固定する制御基板固定部10は、図9に示す制御基板固定部10となるが、図6、図7、図8に示す製造工程はイジェクトロックシャフト固定部9bを形成するための孔や、制御基板固定部10を空ける前に行う。
【0076】
なお、本実施の形態2では曲げ返しの最終工程を図8に示すものとしたが、イジェクトロックシャフト固定部9bを形成する孔や制御基板固定部10を形成する孔の設けられた位置によっては、曲げ角度は略180°でない場合が好ましいことがある。この場合、曲げ返し部14は曲げ部となり、曲げ部が形成されることにより曲げ返し部14と同様の効果を得ることができる。
【0077】
また、本実施の形態2の場合、所定の領域23を四角形としたが、これに限定されるものではなく、半円形や五角形、六角形などの多角形でも良い。
【0078】
以上の内容により、筐体2を形成する金属板からその金属板の所定の領域23を構成する1つの辺22を残して他の辺を切断し、その所定の領域23を、切断せずに残した1つの辺22側に曲げ返すことによって、筐体2の肉厚を部分的に倍以上にすることが可能となり、筐体2全体の重量を増やすことなく所望の部分の機械的強度を確保することができる。このことにより、トレイ3を筐体2に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフト9aを固定するイジェクトロックシャフト固定部9bの機械的強度を十分に確保することができるため、イジェクトロックシャフト固定部9bのかしめ強度を気にすることなく、筐体2の材料に肉厚の薄い鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの軽量材料を使用することができる。また、光ディスク装置1を制御するための制御基板12を固定する制御基板固定部10の機械的強度を十分に確保することができるため、制御基板固定部10を形成する孔のトルク強度を気にすることなく、筐体2の材料に肉厚の薄い鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの軽量材料を使用することができる。
【0079】
そのため、機械的強度の確保と軽量化の両立が可能な光ディスク装置を実現することができる。
【0080】
なお、本実施の形態2においては、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10が、下部筐体部2bの主平面部に設置される場合について説明したが、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10は上部筐体部2aの主平面部や筐体側面部13a、13bにあっても良い。
【0081】
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3は、筐体の主平面部の少なくとも一部が、筐体を形成する金属板を曲げ返して形成される場合について説明する。
【0082】
図10は、本発明の実施の形態3における光ディスク装置の外観斜視図であり、光ディスク装置全体の構成は実施の形態1、実施の形態2と同様である。図11は本発明の実施の形態3における曲げ返し部を示す図であり、図11(a)は図10に示す上部筐体部2aの一部を示す拡大図であり、図11(b)は図11(a)のC−C´断面図である。図12は、本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図である。図13も、本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図であり、図13(a)は上部筐体部を示す平面図、図13(b)は図13(a)に示す上部筐体部のP−P´断面図である。また、図14〜図16も、本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図である。図10〜図16において、1は光ディスク装置、2は筐体、2aは上部筐体部、2bは下部筐体部、3はトレイ、3aはレール、3bはレール保持部、4は光ピックアップモジュール、5はスピンドルモータ、6は金属製カバー、7はキャリッジ、8はベゼル、14は曲げ返し部、15は孔、17は曲げ部である。
【0083】
筐体2を構成する上部筐体部2a、下部筐体部2bの主平面部は、その構造上外部荷重がかかるとたわみやすい部分である。また、上部筐体部2a、下部筐体部2bの主平面部は、光ディスク回転による吸引の影響を受ける部分でもある。
【0084】
ここでは、筐体2の主平面部の一例として、上部筐体部2aを用いて説明する。
【0085】
上部筐体部2aの少なくとも一部には、曲げ返し部14を設け、上部筐体部2aの厚み方向に肉厚部を形成する。曲げ返し部14は、図11に示すように、上部筐体部2aの主平面部における所定の領域23を切り出し、それを曲げ返すことで上部筐体部2aの厚みが増すように肉厚部を形成する。ここで、所定の領域23とは、上部筐体部2aの主平面部における任意の領域である。
【0086】
このようにすることで、外部荷重や光ディスク回転による吸引の影響を受けやすい筐体2の主平面部における機械的強度を十分に確保することができるため、外部荷重や光ディスク回転時の吸引による筐体2の主平面部の光ディスク装置1内部へのたわみを気にすることなく、筐体2の材料の軽量化を容易に行うことができる。なお、曲げ返し部14とその曲げ返し部14を形成するための孔15の大きさや形状に制限はない。
【0087】
本実施の形態3においては、筐体2の厚さが0.2mm〜0.7mmのものに対して、所定の領域23の大きさを5mm×100mm程度の四角形や5mm×80mm程度の四角形として、それを複数個設けた。このとき、曲げ返し部14は上部筐体部2aの主平面部の少なくとも一部に配置する。そして、切り出された上部筐体部2aの一部を略180°曲げ返して肉厚部を形成した。肉厚部を形成する曲げ返し部14は筐体2の主平面部に設けられ、これにより、曲げ返しを行った部分が梁の役目を果たし、曲げ返しを行った部分もしくは筐体2の主平面部全体の強度を向上することができる。このようにすることで、外部荷重や光ディスク回転による吸引の影響を受けやすい筐体2の主平面部における機械的強度を十分確保することができるため、外部荷重や光ディスク回転時の吸引による筐体2の主平面部の光ディスク装置1内部へのたわみを気にすることなく、筐体2の材料の軽量化を容易に行うことができる。
【0088】
なお、曲げ返し部14の曲げ角度は略180°に限定されるものではない。パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1がパーソナルコンピュータに取り付けられた際に、パーソナルコンピュータの内部に配置された部品と光ディスク装置1との間の空間が大きい場合には、曲げ角度は略180°に限定されるものではない。また、曲げ返し部14の個数も好ましくは複数個であるが、少なくとも1つの場合でも良い。曲げ返し部14の曲げ角度が略180°に満たない場合には、図13(b)に示すように、曲げ返し部14は曲げ部17となり、曲げ部17が形成されることにより曲げ返し部14と同様の効果を得ることができる。
【0089】
上部筐体部2aにあいた曲げ返し部14を形成するための孔15には、実施の形態1、実施の形態2と同様に、シート16を貼り付け、このシート16で孔15を覆うことが好ましい。このシート16は、孔15からゴミやホコリが筐体2内に侵入することを防止し、ゴミやホコリの侵入による光ディスク装置1の性能劣化を防止するためのものである。併せて、光ピックアップから発せられるレーザ光が孔15によって散乱され、迷光となることを防止することができる。また、シート16は導電性のシートであることが好ましく、そうすることにより筐体2内を電気的に遮蔽することができ、筐体2内に電磁波が侵入して光ディスク装置1の性能劣化を防止すると共に筐体2内からの電磁波の放出による周辺機器の誤動作を防止することができる。
【0090】
なお、本実施の形態3での曲げ返しは、本実施の形態1、本実施の形態2の場合と同様に、曲げ返し部14の形状を四角形として、2つ折りで下部筐体部2bの主平面部の外側方向への曲げ返しとしたが、曲げ返しの形状は半円形や五角形、六角形等の多角形でも良く、また曲げ返し部14を3回以上の複数回の曲げ返しとしても良く、さらに上部筐体部2aの主平面部の内側方向への曲げ返しとしても良い。
【0091】
上部筐体部2aの主平面部上における曲げ返し部14の配置は、図12に示すもの以外に、図14に示すように曲げ返し部14の長手方向がトレイ3の収納方向と平行になっても良く、図15に示すように曲げ返し部14の長手方向がトレイ3の収納方向に対して略45°になっても良い。また、上部筐体部2aの主平面部上における曲げ返し部14と孔15の配置は、図16に示すように図15と図16の組み合わせになっても良い。
【0092】
さらに、本実施の形態3においては、曲げ返し部14を形成するための孔15を曲げ返し部14に隣接する同一平面上の上部筐体部2aの主平面部に設けたが、曲げ返し部14を形成するための孔15は、上部筐体部2aや下部筐体部2bに隣接する平面、例えば筐体側面部13a、13bに設けても良い。
【0093】
さらにまた、本実施の形態3においては、孔15を覆うシート16を厚さ0.05mm〜0.15mmで約10mm×120mmの四角形や約10mm×100mmの四角形の銅シート、アルミシートなどの導電シートとした。シート16の形状、大きさ、厚み、取り付け方法に制限はなく、また、特に電磁波の侵入、放出への対策が不要の場合は銅シート、アルミシートなどの導電シートに代わり、PETシートなどの非導電シートでも良い。
【0094】
次に、筐体に設けられる肉厚部の形成方法について説明する。
【0095】
本実施の形態3における筐体2に設けられる肉厚部の形成方法は、図6〜図8に示す実施の形態1の場合と同様で、肉厚部を形成する部分が異なる。
【0096】
本実施の形態3では、所定の領域23を四角形として、上部筐体部2aの主平面部の少なくとも一部に適用した。上部筐体部2aの少なくとも一部は、例えば、図12〜図16に示すものとなる。
【0097】
なお、本実施の形態3では曲げ返しの最終工程を図8に示すものとしたが、その曲げ角度は略180°に限定されるものではない。パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1がパーソナルコンピュータに取り付けられた際に、パーソナルコンピュータの内部に配置された部品と光ディスク装置1との間の空間が大きい場合には、曲げ角度は略180°に限定されるものではない。また、曲げ返し部14の個数も好ましくは複数個であるが、少なくとも1つの場合でも良い。曲げ返し部14の曲げ角度が略180°に満たない場合には、図13(b)に示すように、曲げ返し部14は曲げ部17となり、曲げ部17が形成されることにより曲げ返し部14と同様の効果を得ることができる。
【0098】
また、本実施の形態1の場合、所定の領域23を四角形としたが、これに限定されるものではなく、半円形や五角形、六角形などの多角形でも良い。
【0099】
以上の内容により、筐体2を形成する金属板から、その金属板の所定の領域23を構成する1つの辺22を残して他の辺を切断し、その所定の領域23を、切断せずに残した1つの辺22側に曲げ返すことによって、筐体2の肉厚を部分的に倍以上にすることが可能となり、筐体2全体の重量を増やすことなく所望の部分の機械的強度を確保することができる。
【0100】
このことにより、外部荷重や光ディスク回転による吸引の影響を受けやすい筐体2の主平面部における機械的強度を十分に確保することができるため、外部荷重や光ディスク回転時の吸引による筐体2の主平面部の光ディスク装置1内部へのたわみを気にすることなく、筐体2の材料に肉厚の薄い鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの軽量材料を使用することができる。
【0101】
そのため、機械的強度の確保と軽量化の両立が可能な光ディスク装置1を実現することができる。
【0102】
なお、本実施の形態3においては、筐体2の主平面部の一例として上部筐体部2aを用いて説明したが、筐体2の主平面部は下部筐体部2bの主平面部であっても良い。
【0103】
また、(実施の形態1)から(実施の形態3)に記載した構成を組み合わせて同時に満たす構成とすることで、より軽い光ディスク装置を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明は、機械的強度の向上と軽量化の両立ができるため、光ピックアップにより情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置などに適応可能である。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の実施の形態1における光ディスク装置の外観斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における光ディスク装置の筐体側面図
【図3】本発明の実施の形態1における光ディスク装置の筐体側面図
【図4】本発明の実施の形態1における曲げ返し部を示す図
【図5】本発明の実施の形態1における曲げ返し部を示す図
【図6】本発明の実施の形態1における筐体に肉厚部を形成する製造過程を示す図
【図7】本発明の実施の形態1における筐体に肉厚部を形成する製造過程を示す図
【図8】本発明の実施の形態1における筐体に肉厚部を形成する製造過程を示す図
【図9】本発明の実施の形態2における光ディスク装置のトレイを筐体から引き出した状態の透視平面図
【図10】本発明の実施の形態3における光ディスク装置の外観斜視図
【図11】本発明の実施の形態3における曲げ返し部を示す図
【図12】本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図
【図13】本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図
【図14】本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図
【図15】本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図
【図16】本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図
【図17】従来の光ディスク装置の外観斜視図
【図18】従来の光ディスク装置の外観平面図
【図19】従来の光ディスク装置の透視平面図
【図20】従来の光ディスク装置のトレイを筐体から引き出した状態の透視平面図
【符号の説明】
【0106】
1 光ディスク装置
2 筐体
2a 上部筐体部
2b 下部筐体部
3 トレイ
3a レール
3b レール保持部
4 光ピックアップモジュール
5 スピンドルモータ
6 金属製カバー
6a 開口
7 キャリッジ
8 ベゼル
9a イジェクトロックシャフト
9b イジェクトロックシャフト固定部
10 制御基板固定部
11 孔
12 制御基板
13a 筐体側面部
13b 筐体側面部
14 曲げ返し部
15 孔
16 シート
17 曲げ部
21 切断部
22 辺
23 領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ピックアップにより情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光ディスク装置は、各方面への応用と高性能化への開発が活発に行われている。特に最近では、光ディスク装置の軽薄化、軽量化が行われると同時に、光ディスク装置全体の強度向上も要求されるようになってきている。電子機器に搭載される光ディスク装置の光ディスクの装着方法としては筐体よりトレイが引き出され、このトレイに光ディスクを載置し、再び筐体に戻して装着する方式(以下トレイ方式と称する)が一般的である。
【0003】
ここで、従来のトレイ方式光ディスク装置の構成について、図を用いて説明する。
【0004】
図17は、従来の光ディスク装置の外観斜視図である。図17において、1は光ディスク装置、2は筐体、2aは上部筐体部、2bは下部筐体部、3はトレイ、3aはレール、3bはレール保持部、4は光ピックアップモジュール、5はスピンドルモータ、6は金属製カバー、6aは開口、7はキャリッジ、8はベゼル、11は孔、13a,13bは筐体側面部である。
【0005】
光ディスク装置1は、筐体2と、筐体2に収納または引き出し自在に保持されたトレイ3を有している。筐体2は、金属製の上部筐体部2a、下部筐体部2bを組み合わせて袋状であり、筐体2の開口からトレイ3を収納または引き出しする構成となっている。トレイ3には、裏面から光ピックアップモジュール4が取り付けられている。トレイ3の両側部には移動自在にレール3aが設けられ、このレール3aは、トレイ3に一体に設けられたレール保持部3bに保持されている。なお、図17では、一方の側部にのみレール3aが設けられているが、他方の側面部に同様のレールが設けられていても良い。
【0006】
上部筐体部2aと下部筐体部2bとは図示していない係止手段と螺旋などを用いて、互いに強固に固定されている。光ピックアップモジュール4には、光ディスクを回転駆動させるスピンドルモータ5と、スピンドルモータ5から外周にかけて開口6aを設けた金属製カバー6と、開口6aから一部が露出したキャリッジ7を少なくとも有している。キャリッジ7は、光ピックアップモジュール4に設けられた複数の案内シャフトに移動自在に保持されており、しかも図示していないフィードモータによって、スピンドルモータ5に近づいたり、離れたりするように移動できる。ベゼル8はトレイ3の前面に設けられ、筐体2の開口を塞ぐ程度の大きさで構成されている。キャリッジ7には、高出力のレーザーダイオード等の光源,各種光学部材及び光ディスク上に光スポットを構成する対物レンズなどが搭載されている。
【0007】
上部筐体部2a、下部筐体部2bの主平面部と隣り合う筐体側面部13a、13bには他機器への取り付け用孔11が設けられており、光ディスク装置1がパーソナルコンピュータ内蔵型の場合には、この取り付け用孔11を利用してパーソナルコンピュータに取り付けが行われる。
【0008】
図18は、従来の光ディスク装置の外観平面図であり、図18(a)は上部筐体部側から見た図であり、図18(b)は下部筐体部側から見た図である。また図19は、従来の光ディスク装置の透視平面図であり、図19(a)は上部筐体部側から見た図であり、図19(b)は下部筐体部側から見た図である。図18、図19において、2aは上部筐体部、2bは下部筐体部、10は制御基板固定部、12は制御基板である。
【0009】
筐体2の内部には光ディスク装置1を制御するための制御基板12があり、この制御基板12は下部筐体部2bに設けられた制御基板固定部10を利用して筐体2と固定される。
【0010】
図20は、従来の光ディスク装置のトレイを筐体から引き出した状態の透視平面図であり、上部筐体部側から見た図ある。図20において、2は筐体、3はトレイ、9aはイジェクトロックシャフト、9bはイジェクトロックシャフト固定部、12は制御基板である。
【0011】
筐体2にはイジェクトロックシャフト9aがイジェクトロックシャフト固定部9bを利用して固定されており、図示していないロックアームと係合することによりトレイ3を筐体2に収納した状態で維持することができる。
【0012】
光ディスク装置は、近年のパーソナルコンピュータの小型化に伴って、小型で軽量なものが求められている。特に、ノートブック型パーソナルコンピュータに搭載される内蔵型光ディスク装置や外付け用の光ディスク装置においては、持ち運びが便利なように機械的強度に優れ、重量が軽いものへの要求が高い。機械的強度と軽量化の両立は使用する材料を考慮することによってある程度は達成できるが、使用できる材料が比較的限られており、材料の選択による機械的強度と軽量化の両立には自ずから限度がある。
【0013】
この原因として、一般的に材料の選択における機械的強度と軽量化の関係は相反するものであり、機械的強度を追求すると軽量化に支障をきたし、軽量化を追求すると機械的強度に支障をきたすためである。
【0014】
先行例としては、(特許文献1)等がある。
【特許文献1】実用新案登録第2513567号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
光ディスク装置1において、機械的強度の確保と軽量化を進めるためには、特に光ディスク装置1の中で重量占有比率が大きく、外力に対する強度を確保する筐体2を構成する上部筐体部2aと下部筐体部2bの機械的強度の確保と軽量化が不可欠である。
【0016】
この対策として、一般的には使用する材料の再選定を行うのであるが、現在の市場が要求するレベルが既存の材料の再選定だけでは到達することができないレベルにあり、特に図17に示すパーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1をパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部を形成する孔11のトルク強度、図19に示す制御基板12を固定する制御基板固定部10を形成する孔のトルク強度、図20に示すイジェクトロックシャフト固定部9bのかしめ強度、図17に示す筐体2の主平面部中央にかかる外部荷重や光ディスク回転時の吸引による光ディスク装置1内部へのたわみについては、限界のレベルまで達していると思われる。
【0017】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、機械的強度の確保と軽量化の両立が可能な光ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、光ディスクを載置するトレイと、トレイを収納する筐体とを有し、筐体を形成する金属板からその金属板の所定の領域を構成する1つの辺を残して他の辺を切断し、その所定の領域を、切断せずに残した1つの辺側に曲げ返すことを特徴とする光ディスク装置である。
【発明の効果】
【0019】
本発明は上記構成により、筐体を形成する金属板からその金属板の所定の領域を構成する1つの辺を残して他の辺を切断し、その所定の領域を、切断せずに残した1つの辺側に曲げ返すことによって、筐体の肉厚を部分的に倍以上にすることが可能となり、筐体全体の重量を増やすことなく所望の部分の機械的強度を確保することができる。
【0020】
そのため、機械的強度の確保と軽量化の両立が可能な光ディスク装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
請求項1記載の発明は、光ディスクを載置するトレイと、トレイを収納する筐体とを有し、筐体を形成する金属板からその金属板の所定の領域を構成する1つの辺を残して他の辺を切断し、その所定の領域を、切断せずに残した1つの辺側に曲げ返すことを特徴とする光ディスク装置である。筐体を形成する金属板からその金属板の所定の領域を構成する1つの辺を残して他の辺を切断し、その所定の領域を、切断せずに残した1つの辺側に曲げ返すことによって、筐体の肉厚を部分的に倍以上にすることが可能となり、筐体全体の重量を増やすことなく所望の部分の機械的強度を確保することができる。そのため、機械的強度の確保と軽量化の両立が可能な光ディスク装置を実現することができる。
【0022】
請求項2記載の発明は、パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置をパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部が、筐体に設けられ、金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置である。パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置をパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部が金属板を曲げ返して形成されることによって、その取り付け部を形成する孔の機械的強度を十分に確保することができるため、取り付け部を形成する孔のトルク強度を気にすることなく、筐体材料の軽量化を容易に行うことができる。
【0023】
請求項3記載の発明は、トレイを筐体に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフトを固定するイジェクトロックシャフト固定部が、筐体に設けられ、金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の光ディスク装置である。トレイを筐体に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフトを固定するイジェクトロックシャフト固定部が金属板を曲げ返して形成されることによって、トレイを筐体に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフトを固定するイジェクトロックシャフト固定部の機械的強度を十分に確保することができるため、イジェクトロックシャフト固定部のかしめ強度を気にすることなく、筐体材料の軽量化を容易に行うことができる。
【0024】
請求項4記載の発明は、光ディスク装置を制御するための制御基板を固定する制御基板固定部が、筐体に設けられ、金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ディスク装置である。光ディスク装置を制御するための制御基板を固定する筐体の制御基板固定部が金属板を曲げ返して形成されることによって、光ディスク装置を制御するための制御基板を固定する制御基板固定部の機械的強度を十分に確保することができるため、制御基板固定部を形成する孔のトルク強度を気にすることなく、筐体材料の軽量化を容易に行うことができる。
【0025】
請求項5記載の発明は、筐体の主平面部の少なくとも一部が、金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ディスク装置である。筐体の主平面部の少なくとも一部が金属板を曲げ返して形成されることによって、外部荷重や光ディスク回転による吸引の影響を受けやすい筐体の主平面部における機械的強度を十分に確保することができるため、外部荷重や光ディスク回転時の吸引による筐体主平面部の光ディスク装置内部へのたわみを気にすることなく、筐体材料の軽量化を容易に行うことができる。
【0026】
請求項6記載の発明は、筐体が、上カバーと下カバーとで構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ディスク装置である。筐体が、上カバーと下カバーとで構成されていることによって、金属板の曲げ返しを容易に行うことができる。
【0027】
請求項7記載の発明は、金属板を曲げ返すことにより形成される孔が、シートで覆われていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ディスク装置である。金属板を曲げ返すことにより形成される孔がシートで覆われていることによって、筐体内にゴミが侵入することを防止することができ、ゴミの侵入による光ディスク装置の性能劣化を防止することができる。また、光ピックアップから発せられるレーザ光が孔によって散乱されて迷光となることを防止することができる。
【0028】
請求項8記載の発明は、シートが導電性シートであることを特徴とする請求項7記載の光ディスク装置である。シートが導電性シートであることによって、筐体内を電気的に遮蔽することができ、筐体内に電磁波が侵入して光ディスク装置の性能が劣化することを防止すると共に筐体内からの電磁波の放出による周辺機器の誤動作を防止することができる。
【0029】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1は、パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置をパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部が、筐体を形成する金属板を曲げ返して形成する場合について説明する。
【0030】
図1は、本発明の実施の形態1における光ディスク装置の外観斜視図である。図1において、1は光ディスク装置、2は筐体、2aは上部筐体部、2bは下部筐体部、3はトレイ、3aはレール、3bはレール保持部、4は光ピックアップモジュール、5はスピンドルモータ、6は金属製カバー、6aは開口、7はキャリッジ、8はベゼル、11は孔、12は制御基板、13a,13bは筐体側面部、14は曲げ返し部、15は孔である。
【0031】
光ディスク装置1は、筐体2と、筐体2に収納または引き出し自在に保持されたトレイ3を有している。筐体2は、金属製の上部筐体部2a、下部筐体部2bを組み合わせて袋状であり、筐体2の開口からトレイ3を収納または引き出しする構成となっている。このように、筐体2が上カバーと下カバーとで構成されることによって、後述する金属板の曲げ返しを容易に行うことができる。
【0032】
上部筐体部2aと下部筐体部2bとは、好ましくは螺旋などを用いて互いに強固に固定されている。筐体2の構成材料としては鉄,鉄合金,アルミニウム,アルミニウム合金、マグネシウム合金等の金属材料によって構成される。また、上部筐体部2a及び下部筐体部2bはそれぞれ同種の材料で構成しても良いし、異種の材料で構成しても良い。
【0033】
また、上部筐体部2a及び下部筐体部2bそれぞれの主平面部の平均肉厚は0.2mm〜1.6mmの間であり、例えば金属板をプレス加工することによって形成される。
【0034】
トレイ3は筐体2に収納または引き出し自在に設けられ、樹脂性のフレームで構成されて後述する各部が取り付けられている。
【0035】
スピンドルモータ5はトレイ3に設けられ、キャリッジ7は少なくとも図示していない光源や各光学部材を搭載し、光ディスクに光を照射することで、光ディスクに情報を記録するか、あるいは情報を再生する動作の少なくとも一方を行う。
【0036】
ベゼル8はトレイ3の前端面に設けられ、トレイ3が筐体2内に収納された時に、トレイ3の出没口を塞ぐように構成されており、樹脂材料や金属材料で構成されている。
【0037】
レール3aはトレイ3及び筐体2の双方に移動自在に取り付けられた断面略コ字型の形状で、トレイ3の両側部にこのレール3aは設けられており、このレール3aにトレイ3が取り付けられて収納または引き出しが行われる。
【0038】
筐体2の奥部には固定して設けられた制御基板12があり、制御基板12には信号処理系のICや電源回路などが搭載されており、光ディスク装置1の制御を行っている。トレイ3に設けられた図示していない制御基板12同士を電気的に接続するフレキシブルなプリント基板は、略U字型に形成され、外部コネクタはコンピュータ等の電子機器に設けられた電源/信号ラインと接続される。そして、この外部コネクタを介して光ディスク装置1内に電力を供給したり、あるいは外部からの電気信号を光ディスク装置1内に導いたり、あるいは光ディスク装置1で生成された電気信号を電子機器などに送出する。
【0039】
トレイ3の前端面に設けられたベゼル8にはイジェクトボタンが設けられており、このイジェクトボタンを押すことで、筐体2に設けられた係合部(図示せず)とトレイ3に設けられた係合部(図示せず)との係合を解除する。
【0040】
図2,図3は、本発明の実施の形態1における光ディスク装置の筐体側面図であり、図2は孔15をシートで覆っていない状態を示し、図3は孔15をシートで覆っている状態を示したものである。図4、図5は、本発明の実施の形態1における曲げ返し部を示す図であり、図2に示す孔15をシートで覆っていない状態を示したものである。図4(a)は図1に示す筐体側面部13aを正面から見た図であり、図4(b)は図4(a)のA−A´断面図である。また、図5(a)も図1に示す筐体側面部13aを正面から見た図であり、図5(b)は図5(a)のB−B´断面図である。図2〜図5において、2aは上部筐体部、2bは下部筐体部、8はベゼル、11は取り付け用孔、13aは筐体側面部、14は曲げ返し部、15は孔、16はシートである。
【0041】
パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1では、パーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部を形成する孔11が筐体2に設けられている。取り付け部を形成する孔11は、筐体2を構成する筐体側面部13a、13bに設置されることが多いが、これに限定されるものではない。
【0042】
ここでは、取り付け部を形成する孔11が筐体側面部13aに設置されている場合について説明する。
【0043】
下部筐体部2bの筐体側面部13aには、パーソナルコンピュータへの取り付け部を形成する孔11が設けられており、この孔11を利用してパーソナルコンピュータとの取り付けが行われる。
【0044】
パーソナルコンピュータとの取り付け部には曲げ返し部14を設け、下部筐体部2bの厚み方向に肉厚部を形成する。曲げ返し部14は、図4に示すように、パーソナルコンピュータとの取り付け用孔11を設ける領域の周縁部における所定の領域を切り出し、それを曲げ返すことで筐体側面部13aの厚みが増すように肉厚部を形成する。そして、形成された曲げ返し部14を含む筐体2の肉厚部の一部に孔を空けることで孔11を形成する。ここで、所定の領域とは、取り付け用孔11が設けられる領域の周縁部における任意の領域で、曲げ返し部14を形成するために曲げ返しを行った際に、その曲げ返し部14の少なくとも一部が、取り付け用孔11を設ける領域に接触することができる領域である。
【0045】
このようにすることで、パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1をパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部を形成する孔11の機械的強度を十分に確保することができるため、取り付け部を形成する孔11のトルク強度を気にすることなく、筐体2の材料の軽量化を容易に行うことができる。なお、曲げ返し部14とその曲げ返し部14を形成するための孔15の大きさや形状に制限はない。
【0046】
本実施の形態1においては、筐体側面部13aの厚さが0.2mm〜0.7mmのものに対して、取り付け部を形成する孔11の大きさをM1.7〜M2.0とする場合、所定の領域の大きさを5mm×6mm程度の四角形とした。そして、その所定の領域を略180°曲げ返すことで肉厚部を形成した。肉厚部を形成する曲げ返し部14は、孔11を設ける領域の周縁部の少なくとも一部が覆われていれば良く、その曲げ角度は略180°に限定されるものではない。パーソナルコンピュータとの取り付け用孔11を設ける位置によっては、曲げ角度は略180°でない場合が好ましいことがある。この場合、曲げ返し部14は曲げ部となり、曲げ部が形成されることにより曲げ返し部14と同様の効果を得ることができる。
【0047】
パーソナルコンピュータとの取り付け用孔11を設ける領域の周縁部にあいた曲げ返し部14を形成するための孔15には、図3に示すようにシート16を貼り付け、このシート16で孔15を覆うことが好ましい。このシート16は、孔15からゴミやホコリが筐体2内に侵入することを防止し、ゴミやホコリの侵入による光ディスク装置1の性能劣化を防止するためのものである。併せて、光ピックアップから発せられるレーザ光が孔15によって散乱され、迷光となることを防止することができる。また、シート16は導電性のシートであることが好ましく、そうすることにより筐体2内を電気的に遮蔽することができ、筐体2内に電磁波が侵入して光ディスク装置1の性能劣化を防止すると共に筐体2内からの電磁波の放出による周辺機器の誤動作を防止することができる。
【0048】
なお、本実施の形態1での曲げ返しは、曲げ返し部14の形状を四角形として、2つ折りで筐体側面部13aの外側方向への曲げ返しとしたが、曲げ返しの形状は半円形や五角形、六角形などの多角形でも良く、図5に示すように、曲げ返し部14を3回以上の複数回の曲げ返しとしても良く、また筐体側面部13aの内側方向への曲げ返しとしても良い。
【0049】
また、本実施の形態1においては、曲げ返し部14を形成するための孔15をパーソナルコンピュータとの取り付け用孔11と同一平面上の筐体側面部13aに設けたが、曲げ返し部14を形成するための孔15はパーソナルコンピュータとの取り付け用孔11が存在する筐体側面部13aに隣接する平面、例えば下部筐体部2bの主平面部に設けても良い。
【0050】
さらに、本実施の形態1においては、孔15を覆うシート16を厚さ0.05mm〜0.15mmで約8〜9mmの四角形の銅シート、アルミシートなどの導電シートとしたが、シート16の形状、大きさ、厚み、取り付け方法に制限はなく、また、特に電磁波の侵入、放出への対策が不要の場合は銅シート、アルミシートなどの導電シートに代わり、PETシートなどの非導電シートでも良い。
【0051】
次に、筐体に設けられる肉厚部の形成方法について説明する。
【0052】
図6〜図8は、本発明の実施の形態1における筐体に肉厚部を形成する製造過程を示す図である。製造過程における製造順番は図6、図7、図8の順であり、図6(a)と図6(b)、図7(a)と図7(b)、図8(a)と図8(b)が、それぞれ対応する平面図と斜視図である。図6〜図8において、13aは筐体側面部、14は曲げ返し部、15は孔、21は切断部、22は辺、23は領域である。
【0053】
まず、図6に示すように、筐体側面部13aを形成する金属板から、その金属板の所定の領域23を構成する1つの辺22を残して他の辺を切断する。ここでの切断は、筐体側面部13aを挟み込みこんでパンチなどの接触型切断機で切断部21を形成するが、レーザなどの非接触型切断機で切断部21を形成しても良い。
【0054】
次に、図7に示すように、前述の工程で形成された所定の領域23を、切断せずに残した辺22側に曲げ返す。ここでの曲げ返しは、筐体2に形成される肉厚部側と反対側から治具などを用いて押し出し、曲げ返す。
【0055】
最後に、所定の領域23を、切断せずに残した辺22側へ更に曲げ返しを行い、最終的に図8に示すような肉厚部を形成する。
【0056】
本実施の形態1では、所定の領域23を四角形として、パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1をそのパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる筐体2の取り付け部に適用した。筐体2の取り付け部は図4,図5に示す孔11となるが、図6、図7、図8に示す製造工程はこの孔11を空ける前に行う。
【0057】
なお、本実施の形態1では曲げ返しの最終工程を図8に示すものとしたが、パーソナルコンピュータとの取り付け用孔11の設けられる位置によっては、曲げ角度は略180°でない場合が好ましいことがある。この場合、曲げ返し部14は曲げ部となり、曲げ部が形成されることにより曲げ返し部14と同様の効果を得ることができる。
【0058】
また、本実施の形態1の場合、所定の領域23を四角形としたが、これに限定されるものではなく、半円形や五角形、六角形などの多角形でも良い。
【0059】
以上の内容により、筐体2を形成する金属板からその金属板の所定の領域23を構成する1つの辺22を残して他の辺を切断し、その所定の領域23を、切断せずに残した1つの辺22側に曲げ返すことによって、筐体2の肉厚を部分的に倍以上にすることが可能となり、筐体2全体の重量を増やすことなく所望の部分の機械的強度を確保することができる。このことにより、パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1をパーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部が、金属板を曲げ返して形成されることによって、その取り付け部を形成する孔11の機械的強度を十分に確保することができるため、取り付け部を形成する孔11のトルク強度を気にすることなく、筐体2の材料に肉厚の薄い鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの軽量材料を使用することができる。そのため、機械的強度の確保と軽量化の両立が可能な光ディスク装置1を実現することができる。
【0060】
なお、本実施の形態1においては、取り付け用孔11が筐体2を構成する下部筐体部2bの筐体側面部13aに設置されている場合について説明したが、取り付け用孔11は下部筐体部2bの筐体側面部13bや上部筐体部2aの筐体側面部13a、13bや上部筐体部2aの主平面部、下部筐体部2bの主平面部などにあっても良い。また、取り付け用孔11は、パーソナルコンピュータに取り付ける孔11に限定されるものではなく、他の電子機器でも良い。
【0061】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2であるトレイを筐体に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフトを固定するイジェクトロックシャフト固定部や、光ディスク装置1を制御するための制御基板を固定する制御基板固定部が、筐体を形成する金属板を曲げ返して形成する場合について説明する。
【0062】
図9は、本発明の実施の形態2における光ディスク装置のトレイを筐体から引き出した状態の透視平面図であり、光ディスク装置から上部筐体部2aを取り除いて内部のイジェクトロックシャフト固定部9bと制御基板固定部10がわかるようにしたものである。光ディスク装置全体の構成は実施の形態1と同様である。図9において、1は光ディスク装置、2は筐体、3はトレイ、3aはレール、3bはレール保持部、4は光ピックアップモジュール、5はスピンドルモータ、6は金属製カバー、7はキャリッジ、8はベゼル、9aはイジェクトロックシャフト、9bはイジェクトロックシャフト固定部、10は制御基板固定部、12は制御基板、14は曲げ返し部、15は孔である。
【0063】
筐体2には、筐体2に設けられた係合部(図示せず)とトレイ3に設けられた係合部(図示せず)との係合を行い、トレイ3を筐体2に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフト9aを固定するイジェクトロックシャフト固定部9bと光ディスク装置1を制御する制御基板12を固定する制御基板固定部10が設けられている。イジェクトロックシャフト固定部9bと制御基板固定部10は、筐体2を構成する上部筐体部2aまたは下部筐体部2bの主平面部に設置されることが多いが、これに限定されるものではない。
【0064】
ここでは、イジェクトロックシャフト固定部9bと制御基板固定部10が、筐体2を構成する下部筐体部2bの主平面部に設置される場合について説明する。
【0065】
下部筐体部2bの主平面部には、トレイ3を筐体2に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフト9aを固定するイジェクトロックシャフト固定部9bや、光ディスク装置1を制御するための制御基板12を固定する制御基板固定部10を形成する孔が設けられており、これらを利用してイジェクトロックシャフト9aや制御基板12の固定が行われる。
【0066】
イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10には、曲げ返し部14を設け、下部筐体部2bの厚み方向に肉厚部を形成する。曲げ返し部14は、図4に示す実施の形態1と同様に、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10を設ける領域の周縁部における所定の領域を切り出し、それを曲げ返すことで下部筐体部2bの厚みが増すように肉厚部を形成する。そして、形成された曲げ返し部14を含む筐体2の肉厚部の一部に孔を空けることで、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10を形成する。ここで、所定の領域とは、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10が設けられる領域の周縁部における任意の領域で、曲げ返し部14を形成するために曲げ返しを行った際に、その曲げ返し部14の少なくとも一部が、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10を設ける領域に接触することができる領域である。
【0067】
このようにすることで、トレイ3を筐体2に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフト9aを固定するイジェクトロックシャフト固定部9bの機械的強度を十分に確保することができるため、イジェクトロックシャフト固定部9bのかしめ強度を気にすることなく、筐体2の材料の軽量化を容易に行うことができる。なお、曲げ返し部14とその曲げ返し部14を形成するための孔15の大きさや形状に制限はない。
【0068】
本実施の形態2においては、筐体2の厚さが0.2mm〜0.7mmのものに対して、イジェクトロックシャフト固定部9bの大きさをφ2〜φ4とする場合や、制御基板固定部10を形成する孔の大きさをM2とする場合、所定の領域23の大きさを5mm×6mm程度の四角形のものとした。そして、所定の領域23を略180°曲げ返すことで肉厚部を形成した。肉厚部を形成する曲げ返し部14は、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10を設ける領域の少なくとも一部が接触していれば良く、その曲げ角度は略180°に限定されるものではない。イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10を形成する孔を設ける位置によっては、曲げ角度は略180°でない場合が好ましいことがある。この場合、曲げ返し部14は曲げ部となり、曲げ部が形成されることにより曲げ返し部14と同様の効果を得ることができる。
【0069】
イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10を設ける領域の周縁部にあいた曲げ返し部14を形成するための孔15には、実施の形態1と同様に、シート16を貼り付け、このシート16で孔15を覆うことが好ましい。このシート16は、孔15からゴミやホコリが筐体2内に侵入することを防止し、ゴミやホコリの侵入による光ディスク装置1の性能劣化を防止するためのものである。併せて、光ピックアップから発せられるレーザ光が孔15によって散乱され、迷光となることを防止することができる。また、シート16は導電性のシートであることが好ましく、そうすることにより筐体2内を電気的に遮蔽することができ、筐体2内に電磁波が侵入して光ディスク装置1の性能劣化を防止すると共に筐体2内からの電磁波の放出による周辺機器の誤動作を防止することができる。
【0070】
なお、本実施の形態2での曲げ返しは、本実施の形態1の場合と同様に、曲げ返し部14の形状を四角形として、2つ折りで下部筐体部2bの主平面部の外側方向への曲げ返しとしたが、曲げ返しの形状は円形、半円形や五角形、六角形等の多角形でも良く、また曲げ返し部14を3回以上の複数回の曲げ返しとしても良く、さらに下部筐体側面部13a、13bの内側方向への曲げ返しとしても良い。
【0071】
また、本実施の形態2においては、曲げ返し部14を形成するための孔15をイジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10と同一平面上の下部筐体部2bの主平面部に設けたが、曲げ返し部14を形成するための孔15はイジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10が存在する下部筐体部2bに隣接する平面、例えば筐体側面部13a、13bに設けられても良く、また上部筐体部2aの主平面部に設けられても良い。
【0072】
さらに、本実施の形態2においては、孔15を覆うシート16を厚さ0.05mm〜0.15mmで約8〜9mmの四角形の銅シート、アルミシートなどの導電シートとしたが、シート16の形状、大きさ、厚み、取り付け方法に制限はなく、また、特に電磁波の侵入、放出への対策が不要の場合は銅シート、アルミシートなどの導電シートに代わり、PETシートなどの非導電シートでも良い。
【0073】
次に、筐体に設けられる肉厚部の形成方法について説明する。
【0074】
本実施の形態2における筐体2に設けられる肉厚部の形成方法は、図6〜図8に示す実施の形態1の場合と同様で、肉厚部を形成する部分が異なる。
【0075】
本実施の形態2では、所定の領域23を四角形として、トレイ3を筐体2に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフト9aを固定するイジェクトロックシャフト固定部9bや、光ディスク装置1を制御するための制御基板12を固定する制御基板固定部10に適用した。トレイ3を筐体2に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフト9aを固定するイジェクトロックシャフト固定部9bは、図9に示すイジェクトロックシャフト固定部9bであり、光ディスク装置1を制御するための制御基板12を固定する制御基板固定部10は、図9に示す制御基板固定部10となるが、図6、図7、図8に示す製造工程はイジェクトロックシャフト固定部9bを形成するための孔や、制御基板固定部10を空ける前に行う。
【0076】
なお、本実施の形態2では曲げ返しの最終工程を図8に示すものとしたが、イジェクトロックシャフト固定部9bを形成する孔や制御基板固定部10を形成する孔の設けられた位置によっては、曲げ角度は略180°でない場合が好ましいことがある。この場合、曲げ返し部14は曲げ部となり、曲げ部が形成されることにより曲げ返し部14と同様の効果を得ることができる。
【0077】
また、本実施の形態2の場合、所定の領域23を四角形としたが、これに限定されるものではなく、半円形や五角形、六角形などの多角形でも良い。
【0078】
以上の内容により、筐体2を形成する金属板からその金属板の所定の領域23を構成する1つの辺22を残して他の辺を切断し、その所定の領域23を、切断せずに残した1つの辺22側に曲げ返すことによって、筐体2の肉厚を部分的に倍以上にすることが可能となり、筐体2全体の重量を増やすことなく所望の部分の機械的強度を確保することができる。このことにより、トレイ3を筐体2に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフト9aを固定するイジェクトロックシャフト固定部9bの機械的強度を十分に確保することができるため、イジェクトロックシャフト固定部9bのかしめ強度を気にすることなく、筐体2の材料に肉厚の薄い鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの軽量材料を使用することができる。また、光ディスク装置1を制御するための制御基板12を固定する制御基板固定部10の機械的強度を十分に確保することができるため、制御基板固定部10を形成する孔のトルク強度を気にすることなく、筐体2の材料に肉厚の薄い鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの軽量材料を使用することができる。
【0079】
そのため、機械的強度の確保と軽量化の両立が可能な光ディスク装置を実現することができる。
【0080】
なお、本実施の形態2においては、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10が、下部筐体部2bの主平面部に設置される場合について説明したが、イジェクトロックシャフト固定部9bや制御基板固定部10は上部筐体部2aの主平面部や筐体側面部13a、13bにあっても良い。
【0081】
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3は、筐体の主平面部の少なくとも一部が、筐体を形成する金属板を曲げ返して形成される場合について説明する。
【0082】
図10は、本発明の実施の形態3における光ディスク装置の外観斜視図であり、光ディスク装置全体の構成は実施の形態1、実施の形態2と同様である。図11は本発明の実施の形態3における曲げ返し部を示す図であり、図11(a)は図10に示す上部筐体部2aの一部を示す拡大図であり、図11(b)は図11(a)のC−C´断面図である。図12は、本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図である。図13も、本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図であり、図13(a)は上部筐体部を示す平面図、図13(b)は図13(a)に示す上部筐体部のP−P´断面図である。また、図14〜図16も、本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図である。図10〜図16において、1は光ディスク装置、2は筐体、2aは上部筐体部、2bは下部筐体部、3はトレイ、3aはレール、3bはレール保持部、4は光ピックアップモジュール、5はスピンドルモータ、6は金属製カバー、7はキャリッジ、8はベゼル、14は曲げ返し部、15は孔、17は曲げ部である。
【0083】
筐体2を構成する上部筐体部2a、下部筐体部2bの主平面部は、その構造上外部荷重がかかるとたわみやすい部分である。また、上部筐体部2a、下部筐体部2bの主平面部は、光ディスク回転による吸引の影響を受ける部分でもある。
【0084】
ここでは、筐体2の主平面部の一例として、上部筐体部2aを用いて説明する。
【0085】
上部筐体部2aの少なくとも一部には、曲げ返し部14を設け、上部筐体部2aの厚み方向に肉厚部を形成する。曲げ返し部14は、図11に示すように、上部筐体部2aの主平面部における所定の領域23を切り出し、それを曲げ返すことで上部筐体部2aの厚みが増すように肉厚部を形成する。ここで、所定の領域23とは、上部筐体部2aの主平面部における任意の領域である。
【0086】
このようにすることで、外部荷重や光ディスク回転による吸引の影響を受けやすい筐体2の主平面部における機械的強度を十分に確保することができるため、外部荷重や光ディスク回転時の吸引による筐体2の主平面部の光ディスク装置1内部へのたわみを気にすることなく、筐体2の材料の軽量化を容易に行うことができる。なお、曲げ返し部14とその曲げ返し部14を形成するための孔15の大きさや形状に制限はない。
【0087】
本実施の形態3においては、筐体2の厚さが0.2mm〜0.7mmのものに対して、所定の領域23の大きさを5mm×100mm程度の四角形や5mm×80mm程度の四角形として、それを複数個設けた。このとき、曲げ返し部14は上部筐体部2aの主平面部の少なくとも一部に配置する。そして、切り出された上部筐体部2aの一部を略180°曲げ返して肉厚部を形成した。肉厚部を形成する曲げ返し部14は筐体2の主平面部に設けられ、これにより、曲げ返しを行った部分が梁の役目を果たし、曲げ返しを行った部分もしくは筐体2の主平面部全体の強度を向上することができる。このようにすることで、外部荷重や光ディスク回転による吸引の影響を受けやすい筐体2の主平面部における機械的強度を十分確保することができるため、外部荷重や光ディスク回転時の吸引による筐体2の主平面部の光ディスク装置1内部へのたわみを気にすることなく、筐体2の材料の軽量化を容易に行うことができる。
【0088】
なお、曲げ返し部14の曲げ角度は略180°に限定されるものではない。パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1がパーソナルコンピュータに取り付けられた際に、パーソナルコンピュータの内部に配置された部品と光ディスク装置1との間の空間が大きい場合には、曲げ角度は略180°に限定されるものではない。また、曲げ返し部14の個数も好ましくは複数個であるが、少なくとも1つの場合でも良い。曲げ返し部14の曲げ角度が略180°に満たない場合には、図13(b)に示すように、曲げ返し部14は曲げ部17となり、曲げ部17が形成されることにより曲げ返し部14と同様の効果を得ることができる。
【0089】
上部筐体部2aにあいた曲げ返し部14を形成するための孔15には、実施の形態1、実施の形態2と同様に、シート16を貼り付け、このシート16で孔15を覆うことが好ましい。このシート16は、孔15からゴミやホコリが筐体2内に侵入することを防止し、ゴミやホコリの侵入による光ディスク装置1の性能劣化を防止するためのものである。併せて、光ピックアップから発せられるレーザ光が孔15によって散乱され、迷光となることを防止することができる。また、シート16は導電性のシートであることが好ましく、そうすることにより筐体2内を電気的に遮蔽することができ、筐体2内に電磁波が侵入して光ディスク装置1の性能劣化を防止すると共に筐体2内からの電磁波の放出による周辺機器の誤動作を防止することができる。
【0090】
なお、本実施の形態3での曲げ返しは、本実施の形態1、本実施の形態2の場合と同様に、曲げ返し部14の形状を四角形として、2つ折りで下部筐体部2bの主平面部の外側方向への曲げ返しとしたが、曲げ返しの形状は半円形や五角形、六角形等の多角形でも良く、また曲げ返し部14を3回以上の複数回の曲げ返しとしても良く、さらに上部筐体部2aの主平面部の内側方向への曲げ返しとしても良い。
【0091】
上部筐体部2aの主平面部上における曲げ返し部14の配置は、図12に示すもの以外に、図14に示すように曲げ返し部14の長手方向がトレイ3の収納方向と平行になっても良く、図15に示すように曲げ返し部14の長手方向がトレイ3の収納方向に対して略45°になっても良い。また、上部筐体部2aの主平面部上における曲げ返し部14と孔15の配置は、図16に示すように図15と図16の組み合わせになっても良い。
【0092】
さらに、本実施の形態3においては、曲げ返し部14を形成するための孔15を曲げ返し部14に隣接する同一平面上の上部筐体部2aの主平面部に設けたが、曲げ返し部14を形成するための孔15は、上部筐体部2aや下部筐体部2bに隣接する平面、例えば筐体側面部13a、13bに設けても良い。
【0093】
さらにまた、本実施の形態3においては、孔15を覆うシート16を厚さ0.05mm〜0.15mmで約10mm×120mmの四角形や約10mm×100mmの四角形の銅シート、アルミシートなどの導電シートとした。シート16の形状、大きさ、厚み、取り付け方法に制限はなく、また、特に電磁波の侵入、放出への対策が不要の場合は銅シート、アルミシートなどの導電シートに代わり、PETシートなどの非導電シートでも良い。
【0094】
次に、筐体に設けられる肉厚部の形成方法について説明する。
【0095】
本実施の形態3における筐体2に設けられる肉厚部の形成方法は、図6〜図8に示す実施の形態1の場合と同様で、肉厚部を形成する部分が異なる。
【0096】
本実施の形態3では、所定の領域23を四角形として、上部筐体部2aの主平面部の少なくとも一部に適用した。上部筐体部2aの少なくとも一部は、例えば、図12〜図16に示すものとなる。
【0097】
なお、本実施の形態3では曲げ返しの最終工程を図8に示すものとしたが、その曲げ角度は略180°に限定されるものではない。パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置1がパーソナルコンピュータに取り付けられた際に、パーソナルコンピュータの内部に配置された部品と光ディスク装置1との間の空間が大きい場合には、曲げ角度は略180°に限定されるものではない。また、曲げ返し部14の個数も好ましくは複数個であるが、少なくとも1つの場合でも良い。曲げ返し部14の曲げ角度が略180°に満たない場合には、図13(b)に示すように、曲げ返し部14は曲げ部17となり、曲げ部17が形成されることにより曲げ返し部14と同様の効果を得ることができる。
【0098】
また、本実施の形態1の場合、所定の領域23を四角形としたが、これに限定されるものではなく、半円形や五角形、六角形などの多角形でも良い。
【0099】
以上の内容により、筐体2を形成する金属板から、その金属板の所定の領域23を構成する1つの辺22を残して他の辺を切断し、その所定の領域23を、切断せずに残した1つの辺22側に曲げ返すことによって、筐体2の肉厚を部分的に倍以上にすることが可能となり、筐体2全体の重量を増やすことなく所望の部分の機械的強度を確保することができる。
【0100】
このことにより、外部荷重や光ディスク回転による吸引の影響を受けやすい筐体2の主平面部における機械的強度を十分に確保することができるため、外部荷重や光ディスク回転時の吸引による筐体2の主平面部の光ディスク装置1内部へのたわみを気にすることなく、筐体2の材料に肉厚の薄い鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの軽量材料を使用することができる。
【0101】
そのため、機械的強度の確保と軽量化の両立が可能な光ディスク装置1を実現することができる。
【0102】
なお、本実施の形態3においては、筐体2の主平面部の一例として上部筐体部2aを用いて説明したが、筐体2の主平面部は下部筐体部2bの主平面部であっても良い。
【0103】
また、(実施の形態1)から(実施の形態3)に記載した構成を組み合わせて同時に満たす構成とすることで、より軽い光ディスク装置を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明は、機械的強度の向上と軽量化の両立ができるため、光ピックアップにより情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置などに適応可能である。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の実施の形態1における光ディスク装置の外観斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における光ディスク装置の筐体側面図
【図3】本発明の実施の形態1における光ディスク装置の筐体側面図
【図4】本発明の実施の形態1における曲げ返し部を示す図
【図5】本発明の実施の形態1における曲げ返し部を示す図
【図6】本発明の実施の形態1における筐体に肉厚部を形成する製造過程を示す図
【図7】本発明の実施の形態1における筐体に肉厚部を形成する製造過程を示す図
【図8】本発明の実施の形態1における筐体に肉厚部を形成する製造過程を示す図
【図9】本発明の実施の形態2における光ディスク装置のトレイを筐体から引き出した状態の透視平面図
【図10】本発明の実施の形態3における光ディスク装置の外観斜視図
【図11】本発明の実施の形態3における曲げ返し部を示す図
【図12】本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図
【図13】本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図
【図14】本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図
【図15】本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図
【図16】本発明の実施の形態3における光ディスク装置の上部筐体部を示す図
【図17】従来の光ディスク装置の外観斜視図
【図18】従来の光ディスク装置の外観平面図
【図19】従来の光ディスク装置の透視平面図
【図20】従来の光ディスク装置のトレイを筐体から引き出した状態の透視平面図
【符号の説明】
【0106】
1 光ディスク装置
2 筐体
2a 上部筐体部
2b 下部筐体部
3 トレイ
3a レール
3b レール保持部
4 光ピックアップモジュール
5 スピンドルモータ
6 金属製カバー
6a 開口
7 キャリッジ
8 ベゼル
9a イジェクトロックシャフト
9b イジェクトロックシャフト固定部
10 制御基板固定部
11 孔
12 制御基板
13a 筐体側面部
13b 筐体側面部
14 曲げ返し部
15 孔
16 シート
17 曲げ部
21 切断部
22 辺
23 領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクを載置するトレイと、前記トレイを収納する筐体とを有し、
前記筐体を形成する金属板から、前記金属板の所定の領域を構成する1つの辺を残して他の辺を切断し、
前記所定の領域を、切断せずに残した前記1つの辺側に曲げ返すことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置を前記パーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部は、前記筐体に設けられ、前記金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項3】
前記トレイを前記筐体に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフトを固定するイジェクトロックシャフト固定部は、前記筐体に設けられ、前記金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
【請求項4】
光ディスク装置を制御するための制御基板を固定する制御基板固定部は、前記筐体に設けられ、前記金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
【請求項5】
前記筐体の主平面部の少なくとも一部は、
前記金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
【請求項6】
前記筐体は、上カバーと下カバーとで構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
【請求項7】
前記金属板を曲げ返すことにより形成される孔は、シートで覆われていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
【請求項8】
前記シートは、導電性シートであることを特徴とする請求項7記載の光ディスク装置。
【請求項1】
光ディスクを載置するトレイと、前記トレイを収納する筐体とを有し、
前記筐体を形成する金属板から、前記金属板の所定の領域を構成する1つの辺を残して他の辺を切断し、
前記所定の領域を、切断せずに残した前記1つの辺側に曲げ返すことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
パーソナルコンピュータに内蔵される光ディスク装置を前記パーソナルコンピュータに取り付ける際に用いる取り付け部は、前記筐体に設けられ、前記金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項3】
前記トレイを前記筐体に収納した状態で維持するイジェクトロックシャフトを固定するイジェクトロックシャフト固定部は、前記筐体に設けられ、前記金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
【請求項4】
光ディスク装置を制御するための制御基板を固定する制御基板固定部は、前記筐体に設けられ、前記金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
【請求項5】
前記筐体の主平面部の少なくとも一部は、
前記金属板を曲げ返して形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
【請求項6】
前記筐体は、上カバーと下カバーとで構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
【請求項7】
前記金属板を曲げ返すことにより形成される孔は、シートで覆われていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
【請求項8】
前記シートは、導電性シートであることを特徴とする請求項7記載の光ディスク装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2007−164882(P2007−164882A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−358744(P2005−358744)
【出願日】平成17年12月13日(2005.12.13)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月13日(2005.12.13)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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