光ディスク装置
【課題】光ディスク装置において、IC等からの発熱による性能低下及び短寿命化を防止する。
【解決手段】筐体と、光ディスクが設置されて前記筐体に収容されるトレイと、前記トレイに設置される光ピックアップユニットと、前記トレイに設置され、集積回路を含む回路基板と、前記トレイに設置され、前記光ピックアップユニット及び前記回路基板を覆うカバーと、を備える光ディスク装置であって、前記カバーは、前記集積回路からの熱が前記カバーを介して前記光ピックアップユニットに伝導する経路上に、前記熱の伝導を阻害する開口部を有する。
【解決手段】筐体と、光ディスクが設置されて前記筐体に収容されるトレイと、前記トレイに設置される光ピックアップユニットと、前記トレイに設置され、集積回路を含む回路基板と、前記トレイに設置され、前記光ピックアップユニット及び前記回路基板を覆うカバーと、を備える光ディスク装置であって、前記カバーは、前記集積回路からの熱が前記カバーを介して前記光ピックアップユニットに伝導する経路上に、前記熱の伝導を阻害する開口部を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク装置に関し、特に、電子部品の発熱による光学部品への影響を防ぐ筐体の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blu-ray Disc)等の光ディスクに情報を読み書きするディスク装置は、レーザ光を用いて光ディスクへデータを読み書きする光ピックアップユニット(OPU)と、読み書きするデータを処理する電子回路が実装された回路基板と、を備える。光ディスク装置に実装される電子回路部品のうち、特にDSP(Digital Signal Processor)のような集積回路(IC)は、一般に発熱量が多い。一方、OPUは熱に弱く、高温環境下では性能低下及び短寿命化などの問題が発生する。
【0003】
特許文献1には、回路基板からの熱を効率的に光ディスク装置の外部に排出するために、回路基板とその上方に配置される光学系メカニズムとを隔てる天井を設け、さらに、回路基板から発生した熱を排出するダクトを設けた光ディスク装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−176342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
光ディスク装置が搭載されるコンピュータの小型化に伴い、光ディスク装置自体も小型化が進んでいる。小型の装置の内部では、部品の実装密度が高いため、部品で発生した熱が他の部品に与える影響が大きい。例えば、厚さが12.7mm又は9.5mmのいわゆるスリム装置では、光ディスクが取り付けられるトレイの裏側にOPU及びその他の電子回路が実装され、その上にそれらを保護するためのカバーが取り付けられる。この場合、カバーで覆われた狭い空間内の空気の対流、及び、カバー自体を介した伝導によって、IC等の部品から発生した熱がOPUに伝わる。
【0006】
さらに、近年普及しつつあるBDドライブでは、従来のDVDなどのドライブと比較してDSPの消費電力が大きく、発熱量も多いため、装置の内部がより高温になる。
【0007】
さらに、BD用のOPUを構成するレンズ等の光学系は、従来のCD及びDVD用のものと比較して、温度変化による屈折率の変化等がデータ読み出し/書き込み性能を大きく低下させる。
【0008】
本発明は、IC等からの発熱によって性能が低下せず、寿命が長い光ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、筐体と、光ディスクが設置されて前記筐体に収容されるトレイと、前記トレイに設置される光ピックアップユニットと、前記トレイに設置され、集積回路を含む回路基板と、前記トレイに設置され、前記光ピックアップユニット及び前記回路基板を覆うカバーと、を備える光ディスク装置であって、前記カバーは、前記集積回路からの熱が前記カバーを介して前記光ピックアップユニットに伝導する経路上に、前記熱の伝導を阻害する開口部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態によれば、IC等からの発熱による光ディスク装置の性能低下及び短寿命化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態の光ディスク装置の底面図である。
【図2】本発明の実施形態の光ディスク装置の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態のトレイの底面図である。
【図4】本発明の実施形態の、カバーが取り付けられた光ディスク装置の底面図である。
【図5】本発明の実施形態の光ディスク装置の斜視図及びA−A断面図である。
【図6】本発明の実施形態の光ディスク装置のB−B断面図である。
【図7】本発明の実施形態のカバーの斜視図である。
【図8】本発明の実施形態の筐体及びそれに収容されたカバーの斜視図である。
【図9】本発明の実施形態の筐体及びそれに収容されたカバーの上面図である。
【図10】本発明の実施形態の筐体及びそれに収容されたカバーのC−C断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の実施形態の光ディスク装置100の底面図であり、図2はその斜視図である。
【0013】
本実施形態の光ディスク装置100は、光ディスク(図示省略)が装着されるトレイ102と、トレイ102を収容する筐体と、を備える。
【0014】
筐体は、トレイ102の表面側(すなわち光ディスクが装着される側)を覆うトップケース101A、及び、トレイ102の裏面側を覆うシャシ101B(図8参照)によって構成されるシャシアッセンブリーである。
【0015】
図1は、筐体に収容された光ディスク装置100の底面側(すなわちシャシ101Bの側)の外観を示す。ただし、図1では、トレイ102の裏面に実装された部品を説明するために、シャシ101Bの図示を省略している。
【0016】
トレイ102には、OPU103及び回路基板104が実装される。トレイ102には、実際にはカバー401(図4参照)が取り付けられるが、説明のために、図1にはカバー401を外した状態を示す。
【0017】
OPU103は、レーザ光を用いて光ディスクへのデータの書き込み及び光ディスクからのデータの読み出しを行うためのレンズ(図示省略)及びレーザダイオード(図示省略)等を含むユニットである。OPU103は、光ディスクの径方向に移動する。図1には、OPU103が光ディスクの最内周に最も近づいた状態を示す。
【0018】
回路基板104には、光ディスクに読み書きされる信号を処理するための電子回路が実装される。図1には、実装される部品の一例としてIC106を示す。IC106は、例えばDSPであり、回路基板104における熱の主要な発生源である。なお、図1では省略されているが、回路基板104には実際には種々のIC及び受動素子が実装される。本発明はIC106以外の部品の発熱にも有効である。
【0019】
本実施形態のトレイ102には、OPU103と回路基板104との間にリブ107が設けられる。このリブ107は、図2に示すように、OPU103と回路基板104との間の空気の流通を阻害するように、OPU103と回路基板104との間に設けられる隔壁である。さらに、このリブ107によってトレイ102の強度が確保される。実際には、後述するように、トレイ102を覆うカバー401が取り付けられ、リブ107は、カバー401の内側の空気が回路基板104とOPU103との間で流通することを阻害する。
【0020】
具体的には、例えば、リブ107は、トレイ102のOPU103が設置された領域と回路基板104が設置された領域との間に、それらの領域を分断するように設けられる。より詳細には、例えば、IC106とOPU103とを結ぶ線を横切る線上にリブ107が設けられる(図1参照)。これによって、IC106等から発生した熱が空気を介してOPU103に伝わることを防ぐことができる。リブ107の詳細な形状については後述する。
【0021】
筐体は、パーソナルコンピュータ(PC)(図示省略)等に固定される。トレイ102は、光ディスクへの読み書きを実行するときには筐体に収容されているが、光ディスクを装着するとき及び取り外すときに筐体から前方に引き出される。引き出されたトレイ102は、その後、筐体に押し込まれ、再び筐体に収容される。このように、トレイ102は筐体に対して前後方向に移動する。なお、図1の上方向を前方、下方向を後方と記載する。
【0022】
図3は、本発明の実施形態のトレイ102の底面図である。
【0023】
図1に示すトレイ102からOPU103、回路基板104及びその他の電子部品、機構部品等を取り除いたものが、図3に示すトレイ102である。
【0024】
トレイ102に設けられたリブ107は、一つ以上の凸部301及び一つ以上の凹部302を含む。凸部301の高さは、凹部302の高さより高い。
【0025】
図4は、本発明の実施形態の、カバー401が取り付けられた光ディスク装置100の底面図である。
【0026】
カバー401は、特にトレイ102が筐体から引き出されるとき及び筐体に押し込まれるときの、ユーザの手又は他の部材との機械的接触による部品の損傷、及び、埃の侵入等を防ぐために、トレイ102の裏面に実装された部品を覆うように取り付けられる。このカバー401によって、OPU103、回路基板104及びリブ107が覆われる。
【0027】
カバー401には、カバー401を貫通する細長い形状の穴(開口部)である一つ以上のスリット402が設けられる。リブ107の各凸部301は、各スリット402に挿入される。
【0028】
IC106等から発生した熱は、その近傍のカバー401に伝わり、さらにカバー401を伝導してOPU103の近傍まで到達する。これがOPU103の温度を上昇させる一因となる。本実施形態の一つ以上のスリット402は、IC106等からの熱がカバー401を介してOPU103に伝わる経路上に設けられる。スリット402が設けられる具体的な位置は、例えば、カバー401のうち、熱源であるIC106等を覆う領域と、OPU103を覆う部分と、の間のいずれかの位置であり、典型的には、IC106の直上とOPU103の直上とを結ぶ線を横切る線上のいずれかの位置である。図4には細長い形状のスリット402を示すが、スリット402がそれ以外の形状の開口部であってもよい。これによってIC106等からOPU103への熱の伝導が阻害されるため、OPU103の温度上昇を防ぐことができる。
【0029】
カバー401には、さらに、後方ヒンジバネ403及び突起404が設けられる。これらは、トレイが筐体に収容されたときに筐体に接触することによって、カバー401から筐体に放熱する接点である。これによってカバー401の温度が低下するため、カバー401を介したOPU103の温度上昇を防ぐことができる。後方ヒンジバネ403及び突起404の詳細な形状については後述する。
【0030】
図5は、本発明の実施形態の光ディスク装置100の斜視図及びA−A断面図である。
【0031】
具体的には、図5(a)は、図4に示す光ディスク装置100の斜視図である。ただし、図5(a)は、図4のA−Aが示す線で切断された状態を示す。図5(b)は、図4に示す光ディスク装置100のA−A断面図である。図5(b)は、図5(a)の一点鎖線によって囲まれた部分に相当する。
【0032】
図5に示すように、トレイ102に設けられたリブ107は、凸部301及び凹部302を含み、凸部301はカバー401のスリット402に挿入される。なお、図5では、説明の便宜上、カバー401と凹部302との間に隙間が設けられているが、実際には、空気の流通を確実に遮断するため、リブ107の凹部302がカバー401に接触することが望ましい。
【0033】
図6は、本発明の実施形態の光ディスク装置100のB−B断面図である。
【0034】
図6に示すように、トレイ102に設けられたリブ107の凸部301はカバー401のスリット402に挿入される。なお、スリット402の幅がリブ107の肉厚より小さい場合、図6に示すように、凸部301のうちリブ107に挿入される部分の肉厚を、他の部分より薄くする必要がある。
【0035】
スリット402による熱伝導の阻害を確実にするため、リブ107は、図6に示すように、カバー401に接触しないように挿入されることが望ましい。接触した場合、その接触部分を介して熱が伝導するためである。
【0036】
なお、仮に光ディスク装置100がリブ107又はスリット402の一方を備え、もう一方を備えない場合でも、空気の流れ又は熱の伝導のいずれかが阻害されるため、OPU103の温度上昇をある程度は抑えることができる。したがって、本実施形態の光ディスク装置100は、リブ107又はスリット402の一方のみを備えてもよい。しかし、空気の流れ及び熱の伝導の両方を阻害し、OPU103の温度上昇をさらに抑えることができるため、光ディスク装置100がリブ107及びスリット402の両方を備えることが望ましい。
【0037】
上記のように回路基板104上の熱源からOPU103への空気の流れを阻害するために、リブ107は回路基板104が設置された領域とOPU103が設置された領域との間に設ける必要がある。同様に、熱源からOPU103へのカバー401を介した熱の伝導を阻害するために、スリット402も回路基板104を覆う領域とOPU103を覆う領域との間に設ける必要がある。リブ107とスリット402との位置が一致していなくても、空気の流れと熱の伝導がそれぞれに阻害されるため、OPU103の温度上昇をある程度は抑えることができる。したがって、本実施形態の光ディスク装置100のリブ107及びスリット402は、互いに異なる位置に設けられてもよい。
【0038】
しかし、例えば、リブ107がスリット402よりOPU103寄りの位置に設けられる場合、高温の空気がスリット402を超えてOPU103側のカバー401を温め、その熱がリブ107を超えてカバー401を介してOPU103まで伝導し得る。図4から図6に示すように、リブ107とスリット402の位置を合わせることによって、上記のような熱の伝導が防止されるため、OPU103の温度上昇をさらに抑えることができる。このため、リブ107とスリット402の位置は一致していること(すなわちリブ107の直上のカバー401が開口するようにスリット402が設けられること)が望ましい。
【0039】
リブ107が凸部301を備えない場合、図5及び図6に示すように凸部301をスリット402に挿入することができない。その場合でも、リブ107及びスリット402によって空気の流れ及び熱の伝導は阻害されるため、OPU103の温度上昇をある程度は抑えることができる。したがって、本実施形態のリブ107は、凸部301を備えなくてもよい。しかし、図5及び図6に示すように凸部301をスリット402に挿入することによって、空気が流通する隙間が小さくなるため、回路基板104側からOPU103側への空気の流れがより確実に阻害される。これによってOPU103の温度上昇をより確実に抑えることができるため、リブ107が凸部301を備え、これをスリット402に挿入することが望ましい。
【0040】
図7は、本発明の実施形態のカバー401の斜視図である。
【0041】
具体的には、図7は、トレイ102から取り外したカバー401を、トレイ102の側から見た状態である。
【0042】
後方ヒンジバネ403は、カバー401の後方の端に設けられる。この後方ヒンジバネ403は、例えば、カバー401の後方の端の部材を鈍角に折り曲げることによって作成された舌片である。
【0043】
突起404は、カバー401から突出し、その先端がシャシに接触するように作成される。この突起404は、例えば絞り加工によって作成されてもよい。
【0044】
図8は、本発明の実施形態のシャシ101B及びそれに収容されたカバー401の斜視図であり、図9はその上面図である。
【0045】
具体的には、図8及び図9は、カバー401がトレイ102に取り付けられ、トレイ102が筐体に収容された状態におけるカバー401及びシャシ101Bを、トレイ102の表面の側から見た図であり、その他の部品については図示を省略する。
【0046】
後方ヒンジバネ403は、トレイ102が筐体に収容されているとき、筐体の後方の部材(図8及び図9の例ではシャシ101Bの後方の部材)に接触している。一方、突起404はシャシ101Bの底部の部材と接触するように突出している。
【0047】
図10は、本発明の実施形態のシャシ101B及びそれに収容されたカバー401のC−C断面図である。
【0048】
後方ヒンジバネ403は、トレイ102が筐体に収容されているとき、それ自体の反発力によって筐体(図10の例ではシャシ101Bの後方の部材)に押し付けられることによって、筐体に確実に接触する。より詳細には、筐体に収容するためにユーザがトレイ102を押し込んだとき、トレイ102が収容された状態になる前に後方ヒンジバネ403がシャシ101Bに接触する。さらにユーザがトレイ102を押し込むと、後方ヒンジバネ403がたわみ、トレイ102が収容された状態(すなわちトレイ102が筐体に完全に押し込まれた状態)では、たわんだ後方ヒンジバネ403がそれ自体の反発力によってシャシ101Bに押し付けられる。ただし、後方ヒンジバネ403の反発力は、収容の妨げにならない程度(すなわち、ユーザによるトレイ102の筐体への押し込みが困難にならない程度)であることが望ましい。
【0049】
一方、突起404は、トレイ102が筐体に収容されているときには筐体(図10の例ではシャシ101Bの底部の部材)に接触する。例えばトレイ102の収容のためにトレイ102が筐体に対して移動するとき、突起404はシャシ101Bに接触して摺動する。突起404は、シャシ101Bに確実に接触する程度の高さを有する必要があるが、その高さは、突起404とシャシ101Bとの摩擦によってトレイ102の収容が困難にならない程度であることが望ましい。
【0050】
なお、図7から図10には、カバー401が後方ヒンジバネ403及び突起404の両方の接点を備える例を示したが、これらのうち一方の接点のみが設けられてもよい。一方のみでも筐体への放熱は可能であるためである。ただし、接触面積を増やすことによって筐体への放熱量を増やすためには、これらの両方を設けることが望ましい。
【0051】
また、図7から図10には、カバー401が突起404を備える例を示したが、同様の突起がシャシ101Bに(カバー401側に突出するように)設けられてもよい。その場合も、突起がカバー401に接触することによってカバー401から筐体に放熱される。
【0052】
また、本実施形態の光ディスク装置100は、リブ107、スリット402、後方ヒンジバネ403及び突起404のいずれか一つ又は任意の複数の組み合わせを備え、残りを備えなくてもよい。その場合にも、熱の伝導の阻害又は筐体への放熱の少なくとも一方によって、OPU103の温度上昇を抑えることができる。
【0053】
以上、本発明の実施形態によれば、リブ107によって回路基板104からOPU103への空気を介した熱の伝導が阻害され、スリット402によって回路基板104からOPU103へのカバー401を介した熱の伝導が阻害される。さらに、カバー401に設けられた後方ヒンジバネ403及び突起404によって、カバー401から筐体に放熱される。これによって、OPU103は回路基板104上の熱源からの熱の影響を受けにくくなり、OPU103の温度上昇が抑えられる。その結果、OPU103の性能低下及び短寿命化等を防ぐことができる。
【符号の説明】
【0054】
100 光ディスク装置
101A トップケース
101B シャシ
102 トレイ
103 光ピックアップユニット(OPU)
104 回路基板
106 集積回路(IC)
107 リブ
401 カバー
402 スリット
403 後方ヒンジバネ
404 突起
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク装置に関し、特に、電子部品の発熱による光学部品への影響を防ぐ筐体の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blu-ray Disc)等の光ディスクに情報を読み書きするディスク装置は、レーザ光を用いて光ディスクへデータを読み書きする光ピックアップユニット(OPU)と、読み書きするデータを処理する電子回路が実装された回路基板と、を備える。光ディスク装置に実装される電子回路部品のうち、特にDSP(Digital Signal Processor)のような集積回路(IC)は、一般に発熱量が多い。一方、OPUは熱に弱く、高温環境下では性能低下及び短寿命化などの問題が発生する。
【0003】
特許文献1には、回路基板からの熱を効率的に光ディスク装置の外部に排出するために、回路基板とその上方に配置される光学系メカニズムとを隔てる天井を設け、さらに、回路基板から発生した熱を排出するダクトを設けた光ディスク装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−176342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
光ディスク装置が搭載されるコンピュータの小型化に伴い、光ディスク装置自体も小型化が進んでいる。小型の装置の内部では、部品の実装密度が高いため、部品で発生した熱が他の部品に与える影響が大きい。例えば、厚さが12.7mm又は9.5mmのいわゆるスリム装置では、光ディスクが取り付けられるトレイの裏側にOPU及びその他の電子回路が実装され、その上にそれらを保護するためのカバーが取り付けられる。この場合、カバーで覆われた狭い空間内の空気の対流、及び、カバー自体を介した伝導によって、IC等の部品から発生した熱がOPUに伝わる。
【0006】
さらに、近年普及しつつあるBDドライブでは、従来のDVDなどのドライブと比較してDSPの消費電力が大きく、発熱量も多いため、装置の内部がより高温になる。
【0007】
さらに、BD用のOPUを構成するレンズ等の光学系は、従来のCD及びDVD用のものと比較して、温度変化による屈折率の変化等がデータ読み出し/書き込み性能を大きく低下させる。
【0008】
本発明は、IC等からの発熱によって性能が低下せず、寿命が長い光ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、筐体と、光ディスクが設置されて前記筐体に収容されるトレイと、前記トレイに設置される光ピックアップユニットと、前記トレイに設置され、集積回路を含む回路基板と、前記トレイに設置され、前記光ピックアップユニット及び前記回路基板を覆うカバーと、を備える光ディスク装置であって、前記カバーは、前記集積回路からの熱が前記カバーを介して前記光ピックアップユニットに伝導する経路上に、前記熱の伝導を阻害する開口部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態によれば、IC等からの発熱による光ディスク装置の性能低下及び短寿命化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態の光ディスク装置の底面図である。
【図2】本発明の実施形態の光ディスク装置の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態のトレイの底面図である。
【図4】本発明の実施形態の、カバーが取り付けられた光ディスク装置の底面図である。
【図5】本発明の実施形態の光ディスク装置の斜視図及びA−A断面図である。
【図6】本発明の実施形態の光ディスク装置のB−B断面図である。
【図7】本発明の実施形態のカバーの斜視図である。
【図8】本発明の実施形態の筐体及びそれに収容されたカバーの斜視図である。
【図9】本発明の実施形態の筐体及びそれに収容されたカバーの上面図である。
【図10】本発明の実施形態の筐体及びそれに収容されたカバーのC−C断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の実施形態の光ディスク装置100の底面図であり、図2はその斜視図である。
【0013】
本実施形態の光ディスク装置100は、光ディスク(図示省略)が装着されるトレイ102と、トレイ102を収容する筐体と、を備える。
【0014】
筐体は、トレイ102の表面側(すなわち光ディスクが装着される側)を覆うトップケース101A、及び、トレイ102の裏面側を覆うシャシ101B(図8参照)によって構成されるシャシアッセンブリーである。
【0015】
図1は、筐体に収容された光ディスク装置100の底面側(すなわちシャシ101Bの側)の外観を示す。ただし、図1では、トレイ102の裏面に実装された部品を説明するために、シャシ101Bの図示を省略している。
【0016】
トレイ102には、OPU103及び回路基板104が実装される。トレイ102には、実際にはカバー401(図4参照)が取り付けられるが、説明のために、図1にはカバー401を外した状態を示す。
【0017】
OPU103は、レーザ光を用いて光ディスクへのデータの書き込み及び光ディスクからのデータの読み出しを行うためのレンズ(図示省略)及びレーザダイオード(図示省略)等を含むユニットである。OPU103は、光ディスクの径方向に移動する。図1には、OPU103が光ディスクの最内周に最も近づいた状態を示す。
【0018】
回路基板104には、光ディスクに読み書きされる信号を処理するための電子回路が実装される。図1には、実装される部品の一例としてIC106を示す。IC106は、例えばDSPであり、回路基板104における熱の主要な発生源である。なお、図1では省略されているが、回路基板104には実際には種々のIC及び受動素子が実装される。本発明はIC106以外の部品の発熱にも有効である。
【0019】
本実施形態のトレイ102には、OPU103と回路基板104との間にリブ107が設けられる。このリブ107は、図2に示すように、OPU103と回路基板104との間の空気の流通を阻害するように、OPU103と回路基板104との間に設けられる隔壁である。さらに、このリブ107によってトレイ102の強度が確保される。実際には、後述するように、トレイ102を覆うカバー401が取り付けられ、リブ107は、カバー401の内側の空気が回路基板104とOPU103との間で流通することを阻害する。
【0020】
具体的には、例えば、リブ107は、トレイ102のOPU103が設置された領域と回路基板104が設置された領域との間に、それらの領域を分断するように設けられる。より詳細には、例えば、IC106とOPU103とを結ぶ線を横切る線上にリブ107が設けられる(図1参照)。これによって、IC106等から発生した熱が空気を介してOPU103に伝わることを防ぐことができる。リブ107の詳細な形状については後述する。
【0021】
筐体は、パーソナルコンピュータ(PC)(図示省略)等に固定される。トレイ102は、光ディスクへの読み書きを実行するときには筐体に収容されているが、光ディスクを装着するとき及び取り外すときに筐体から前方に引き出される。引き出されたトレイ102は、その後、筐体に押し込まれ、再び筐体に収容される。このように、トレイ102は筐体に対して前後方向に移動する。なお、図1の上方向を前方、下方向を後方と記載する。
【0022】
図3は、本発明の実施形態のトレイ102の底面図である。
【0023】
図1に示すトレイ102からOPU103、回路基板104及びその他の電子部品、機構部品等を取り除いたものが、図3に示すトレイ102である。
【0024】
トレイ102に設けられたリブ107は、一つ以上の凸部301及び一つ以上の凹部302を含む。凸部301の高さは、凹部302の高さより高い。
【0025】
図4は、本発明の実施形態の、カバー401が取り付けられた光ディスク装置100の底面図である。
【0026】
カバー401は、特にトレイ102が筐体から引き出されるとき及び筐体に押し込まれるときの、ユーザの手又は他の部材との機械的接触による部品の損傷、及び、埃の侵入等を防ぐために、トレイ102の裏面に実装された部品を覆うように取り付けられる。このカバー401によって、OPU103、回路基板104及びリブ107が覆われる。
【0027】
カバー401には、カバー401を貫通する細長い形状の穴(開口部)である一つ以上のスリット402が設けられる。リブ107の各凸部301は、各スリット402に挿入される。
【0028】
IC106等から発生した熱は、その近傍のカバー401に伝わり、さらにカバー401を伝導してOPU103の近傍まで到達する。これがOPU103の温度を上昇させる一因となる。本実施形態の一つ以上のスリット402は、IC106等からの熱がカバー401を介してOPU103に伝わる経路上に設けられる。スリット402が設けられる具体的な位置は、例えば、カバー401のうち、熱源であるIC106等を覆う領域と、OPU103を覆う部分と、の間のいずれかの位置であり、典型的には、IC106の直上とOPU103の直上とを結ぶ線を横切る線上のいずれかの位置である。図4には細長い形状のスリット402を示すが、スリット402がそれ以外の形状の開口部であってもよい。これによってIC106等からOPU103への熱の伝導が阻害されるため、OPU103の温度上昇を防ぐことができる。
【0029】
カバー401には、さらに、後方ヒンジバネ403及び突起404が設けられる。これらは、トレイが筐体に収容されたときに筐体に接触することによって、カバー401から筐体に放熱する接点である。これによってカバー401の温度が低下するため、カバー401を介したOPU103の温度上昇を防ぐことができる。後方ヒンジバネ403及び突起404の詳細な形状については後述する。
【0030】
図5は、本発明の実施形態の光ディスク装置100の斜視図及びA−A断面図である。
【0031】
具体的には、図5(a)は、図4に示す光ディスク装置100の斜視図である。ただし、図5(a)は、図4のA−Aが示す線で切断された状態を示す。図5(b)は、図4に示す光ディスク装置100のA−A断面図である。図5(b)は、図5(a)の一点鎖線によって囲まれた部分に相当する。
【0032】
図5に示すように、トレイ102に設けられたリブ107は、凸部301及び凹部302を含み、凸部301はカバー401のスリット402に挿入される。なお、図5では、説明の便宜上、カバー401と凹部302との間に隙間が設けられているが、実際には、空気の流通を確実に遮断するため、リブ107の凹部302がカバー401に接触することが望ましい。
【0033】
図6は、本発明の実施形態の光ディスク装置100のB−B断面図である。
【0034】
図6に示すように、トレイ102に設けられたリブ107の凸部301はカバー401のスリット402に挿入される。なお、スリット402の幅がリブ107の肉厚より小さい場合、図6に示すように、凸部301のうちリブ107に挿入される部分の肉厚を、他の部分より薄くする必要がある。
【0035】
スリット402による熱伝導の阻害を確実にするため、リブ107は、図6に示すように、カバー401に接触しないように挿入されることが望ましい。接触した場合、その接触部分を介して熱が伝導するためである。
【0036】
なお、仮に光ディスク装置100がリブ107又はスリット402の一方を備え、もう一方を備えない場合でも、空気の流れ又は熱の伝導のいずれかが阻害されるため、OPU103の温度上昇をある程度は抑えることができる。したがって、本実施形態の光ディスク装置100は、リブ107又はスリット402の一方のみを備えてもよい。しかし、空気の流れ及び熱の伝導の両方を阻害し、OPU103の温度上昇をさらに抑えることができるため、光ディスク装置100がリブ107及びスリット402の両方を備えることが望ましい。
【0037】
上記のように回路基板104上の熱源からOPU103への空気の流れを阻害するために、リブ107は回路基板104が設置された領域とOPU103が設置された領域との間に設ける必要がある。同様に、熱源からOPU103へのカバー401を介した熱の伝導を阻害するために、スリット402も回路基板104を覆う領域とOPU103を覆う領域との間に設ける必要がある。リブ107とスリット402との位置が一致していなくても、空気の流れと熱の伝導がそれぞれに阻害されるため、OPU103の温度上昇をある程度は抑えることができる。したがって、本実施形態の光ディスク装置100のリブ107及びスリット402は、互いに異なる位置に設けられてもよい。
【0038】
しかし、例えば、リブ107がスリット402よりOPU103寄りの位置に設けられる場合、高温の空気がスリット402を超えてOPU103側のカバー401を温め、その熱がリブ107を超えてカバー401を介してOPU103まで伝導し得る。図4から図6に示すように、リブ107とスリット402の位置を合わせることによって、上記のような熱の伝導が防止されるため、OPU103の温度上昇をさらに抑えることができる。このため、リブ107とスリット402の位置は一致していること(すなわちリブ107の直上のカバー401が開口するようにスリット402が設けられること)が望ましい。
【0039】
リブ107が凸部301を備えない場合、図5及び図6に示すように凸部301をスリット402に挿入することができない。その場合でも、リブ107及びスリット402によって空気の流れ及び熱の伝導は阻害されるため、OPU103の温度上昇をある程度は抑えることができる。したがって、本実施形態のリブ107は、凸部301を備えなくてもよい。しかし、図5及び図6に示すように凸部301をスリット402に挿入することによって、空気が流通する隙間が小さくなるため、回路基板104側からOPU103側への空気の流れがより確実に阻害される。これによってOPU103の温度上昇をより確実に抑えることができるため、リブ107が凸部301を備え、これをスリット402に挿入することが望ましい。
【0040】
図7は、本発明の実施形態のカバー401の斜視図である。
【0041】
具体的には、図7は、トレイ102から取り外したカバー401を、トレイ102の側から見た状態である。
【0042】
後方ヒンジバネ403は、カバー401の後方の端に設けられる。この後方ヒンジバネ403は、例えば、カバー401の後方の端の部材を鈍角に折り曲げることによって作成された舌片である。
【0043】
突起404は、カバー401から突出し、その先端がシャシに接触するように作成される。この突起404は、例えば絞り加工によって作成されてもよい。
【0044】
図8は、本発明の実施形態のシャシ101B及びそれに収容されたカバー401の斜視図であり、図9はその上面図である。
【0045】
具体的には、図8及び図9は、カバー401がトレイ102に取り付けられ、トレイ102が筐体に収容された状態におけるカバー401及びシャシ101Bを、トレイ102の表面の側から見た図であり、その他の部品については図示を省略する。
【0046】
後方ヒンジバネ403は、トレイ102が筐体に収容されているとき、筐体の後方の部材(図8及び図9の例ではシャシ101Bの後方の部材)に接触している。一方、突起404はシャシ101Bの底部の部材と接触するように突出している。
【0047】
図10は、本発明の実施形態のシャシ101B及びそれに収容されたカバー401のC−C断面図である。
【0048】
後方ヒンジバネ403は、トレイ102が筐体に収容されているとき、それ自体の反発力によって筐体(図10の例ではシャシ101Bの後方の部材)に押し付けられることによって、筐体に確実に接触する。より詳細には、筐体に収容するためにユーザがトレイ102を押し込んだとき、トレイ102が収容された状態になる前に後方ヒンジバネ403がシャシ101Bに接触する。さらにユーザがトレイ102を押し込むと、後方ヒンジバネ403がたわみ、トレイ102が収容された状態(すなわちトレイ102が筐体に完全に押し込まれた状態)では、たわんだ後方ヒンジバネ403がそれ自体の反発力によってシャシ101Bに押し付けられる。ただし、後方ヒンジバネ403の反発力は、収容の妨げにならない程度(すなわち、ユーザによるトレイ102の筐体への押し込みが困難にならない程度)であることが望ましい。
【0049】
一方、突起404は、トレイ102が筐体に収容されているときには筐体(図10の例ではシャシ101Bの底部の部材)に接触する。例えばトレイ102の収容のためにトレイ102が筐体に対して移動するとき、突起404はシャシ101Bに接触して摺動する。突起404は、シャシ101Bに確実に接触する程度の高さを有する必要があるが、その高さは、突起404とシャシ101Bとの摩擦によってトレイ102の収容が困難にならない程度であることが望ましい。
【0050】
なお、図7から図10には、カバー401が後方ヒンジバネ403及び突起404の両方の接点を備える例を示したが、これらのうち一方の接点のみが設けられてもよい。一方のみでも筐体への放熱は可能であるためである。ただし、接触面積を増やすことによって筐体への放熱量を増やすためには、これらの両方を設けることが望ましい。
【0051】
また、図7から図10には、カバー401が突起404を備える例を示したが、同様の突起がシャシ101Bに(カバー401側に突出するように)設けられてもよい。その場合も、突起がカバー401に接触することによってカバー401から筐体に放熱される。
【0052】
また、本実施形態の光ディスク装置100は、リブ107、スリット402、後方ヒンジバネ403及び突起404のいずれか一つ又は任意の複数の組み合わせを備え、残りを備えなくてもよい。その場合にも、熱の伝導の阻害又は筐体への放熱の少なくとも一方によって、OPU103の温度上昇を抑えることができる。
【0053】
以上、本発明の実施形態によれば、リブ107によって回路基板104からOPU103への空気を介した熱の伝導が阻害され、スリット402によって回路基板104からOPU103へのカバー401を介した熱の伝導が阻害される。さらに、カバー401に設けられた後方ヒンジバネ403及び突起404によって、カバー401から筐体に放熱される。これによって、OPU103は回路基板104上の熱源からの熱の影響を受けにくくなり、OPU103の温度上昇が抑えられる。その結果、OPU103の性能低下及び短寿命化等を防ぐことができる。
【符号の説明】
【0054】
100 光ディスク装置
101A トップケース
101B シャシ
102 トレイ
103 光ピックアップユニット(OPU)
104 回路基板
106 集積回路(IC)
107 リブ
401 カバー
402 スリット
403 後方ヒンジバネ
404 突起
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、光ディスクが設置されて前記筐体に収容されるトレイと、前記トレイに設置される光ピックアップユニットと、前記トレイに設置され、集積回路を含む回路基板と、前記トレイに設置され、前記光ピックアップユニット及び前記回路基板を覆うカバーと、を備える光ディスク装置であって、
前記カバーは、前記集積回路からの熱が前記カバーを介して前記光ピックアップユニットに伝導する経路上に、前記熱の伝導を阻害する開口部を有することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
前記トレイは、前記回路基板と前記光ピックアップユニットとの間に、空気の流通を阻害する隔壁を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項3】
前記開口部は、前記隔壁の直上に設けられることを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
【請求項4】
前記隔壁は、前記カバーの前記開口部に挿入される凸部と、前記凸部より低い凹部と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の光ディスク装置。
【請求項5】
前記カバーは、前記トレイが前記筐体に収容されたときに前記筐体に接触して放熱する接点を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項6】
前記接点は、前記カバーの後端に設けられ、前記トレイが前記筐体に収容されたときに前記筐体の後方の部材に接触する舌片であることを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。
【請求項7】
前記接点は、前記筐体に収容するために前記トレイが移動するときに、前記筐体に接触して摺動する突起であることを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。
【請求項8】
筐体と、光ディスクが設置されて前記筐体に収容されるトレイと、前記トレイに設置される光ピックアップユニットと、前記トレイに設置され、集積回路を含む回路基板と、前記トレイに設置され、前記光ピックアップユニット及び前記回路基板を覆うカバーと、を備える光ディスク装置であって、
前記カバーは、前記トレイが前記筐体に収容されたときに前記筐体に接触して放熱する接点を備えることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項1】
筐体と、光ディスクが設置されて前記筐体に収容されるトレイと、前記トレイに設置される光ピックアップユニットと、前記トレイに設置され、集積回路を含む回路基板と、前記トレイに設置され、前記光ピックアップユニット及び前記回路基板を覆うカバーと、を備える光ディスク装置であって、
前記カバーは、前記集積回路からの熱が前記カバーを介して前記光ピックアップユニットに伝導する経路上に、前記熱の伝導を阻害する開口部を有することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
前記トレイは、前記回路基板と前記光ピックアップユニットとの間に、空気の流通を阻害する隔壁を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項3】
前記開口部は、前記隔壁の直上に設けられることを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
【請求項4】
前記隔壁は、前記カバーの前記開口部に挿入される凸部と、前記凸部より低い凹部と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の光ディスク装置。
【請求項5】
前記カバーは、前記トレイが前記筐体に収容されたときに前記筐体に接触して放熱する接点を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項6】
前記接点は、前記カバーの後端に設けられ、前記トレイが前記筐体に収容されたときに前記筐体の後方の部材に接触する舌片であることを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。
【請求項7】
前記接点は、前記筐体に収容するために前記トレイが移動するときに、前記筐体に接触して摺動する突起であることを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置。
【請求項8】
筐体と、光ディスクが設置されて前記筐体に収容されるトレイと、前記トレイに設置される光ピックアップユニットと、前記トレイに設置され、集積回路を含む回路基板と、前記トレイに設置され、前記光ピックアップユニット及び前記回路基板を覆うカバーと、を備える光ディスク装置であって、
前記カバーは、前記トレイが前記筐体に収容されたときに前記筐体に接触して放熱する接点を備えることを特徴とする光ディスク装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−165227(P2011−165227A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−23065(P2010−23065)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(501009849)株式会社日立エルジーデータストレージ (646)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(501009849)株式会社日立エルジーデータストレージ (646)
【Fターム(参考)】
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