説明

光受信装置管理用プログラム、光受信装置管理装置、及び光伝送システム

【課題】光受信装置の管理が容易な光受信装置管理用プログラムを提供する。
【解決手段】管理対象のエリアを設定する設定処理と、検索条件を入力する検索条件入力処理と、光受信装置情報データベース(光受信装置の登録名、光受信装置のアドレス、光受信装置の所属するエリア、光受信装置の加入者情報、光受信装置の制御情報を含むデータベース)にアクセスして、前記管理対象のエリア内の光受信装置で前記検索条件に一致したものを前記光受信装置情報データベースから抽出する抽出処理と、前記抽出処理の抽出結果に基づいて検索結果を表示する表示処理とをコンピュータに実行させる光受信装置管理用プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光伝送システムの加入者側に設置され、受信した放送用光信号を電気信号に変換する光受信装置(V-ONU:Video-Optical Network Unit:放送用光加入者端末装置)を管理するための光受信装置管理用プログラム、前記光受信装置を管理するための光受信装置管理装置、及び光受信装置管理装置を備える光伝送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバケーブルを用いたケーブルテレビ放送システム等の光伝送システムでは、加入者宅毎にV-ONU(例えば、特許文献1〜3参照)が設置される。各V-ONUの管理は、通常、V-ONU管理用プログラムがインストールされたパーソナルコンピュータを用いて実行される。
【0003】
近年、ケーブルテレビ放送事業者の合併等により、光伝送システムのサービスエリアが広域化する傾向にある。このため、サービスエリアを複数のエリアに分けて、エリア毎に管理者を定め、各管理者が自分の担当しているエリア内に設置されているV-ONUの管理を行うケースが多くなっている。例えば、区を設置している市の全域がサービスエリアである場合、サービスエリアを区単位でエリアに分け、区単位で管理者が定められたりしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−288384号公報(段落0022、第2図)
【特許文献2】特開2007−124175号公報(段落0034、段落0035、第4図)
【特許文献3】実用新案登録第3134762号公報(要約)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のV-ONU管理用プログラムでは、或る検索条件を満たすV-ONUを検索する際に全てのエリアのV-ONUが対象となって検索が実行され、その検索結果が一覧表示されるため、各エリアを管理する管理者にとっては、自分が担当しているエリア内のV-ONUと、他の管理者が担当しているエリア内のV-ONUとが検索結果の一覧表示に混在することになり、管理しづらかった。
【0006】
また、近年、日本ケーブルラボがV-ONU遠隔制御運用仕様(JCL SPEC-014 1.0版)を制定したことから、遠隔制御機能を有しているV-ONUの普及が進んでいる。遠隔制御機能を有しているV-ONUを管理する場合、検索結果の一覧表示から遠隔制御対象のV-ONUを決定して遠隔制御を実行することができる。しかしながら、各エリアを管理する管理者にとっては、上述の通り、自分が担当しているエリア内のV-ONUと、他の管理者が担当しているエリア内のV-ONUとが検索結果の一覧表示に混在することになり、管理しづらいため、誤って他の管理者が担当しているエリア内のV-ONUを遠隔制御してしまうおそれがあった。
【0007】
本発明は、上記の状況に鑑み、光受信装置の管理が容易な光受信装置管理用プログラム、光受信装置管理装置、及び光伝送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明に係る光受信装置管理用プログラムは、管理対象のエリアを設定する設定処理と、検索条件を入力する検索条件入力処理と、光受信装置の所属するエリアに関する情報を含む光受信装置情報データベースにアクセスして、前記管理対象のエリア内の光受信装置で前記検索条件に一致したものを前記光受信装置情報データベースから抽出する抽出処理と、前記抽出処理の抽出結果に基づいて検索結果を表示する表示処理とをコンピュータに実行させる。このようなプログラムによると、管理対象のエリア内の光受信装置のみを検索対象とした検索結果が得られるので、光受信装置の管理が容易になる。
【0009】
また、上記プログラムにおいて、遠隔制御内容を入力する遠隔制御内容入力処理と、前記遠隔制御内容に応じた遠隔制御情報を生成する遠隔制御情報生成処理と、前記検索結果の中から遠隔制御対象の光受信装置を選択する遠隔制御対象選択処理と、前記遠隔制御対象の光受信装置に前記遠隔制御情報を送信する送信処理とをさらにコンピュータに実行させるようにしてもよい。このようなプログラムによると、管理対象のエリア内の光受信装置しか遠隔制御対象にできないので、光受信装置の管理及び制御が容易になる。
【0010】
また、上記いずれかのプログラムにおいて、ユーザー名を含むログイン用情報に基づいてログインの可否を判定するログイン判定処理をさらにコンピュータに実行させ、前記設定処理が、前記ログイン判定処理によってログインが許可された際に用いられたユーザー名に応じて、前記管理対象のエリアを設定するようにしてもよい。
【0011】
また、上記目的を達成するために本発明に係る光受信装置管理装置は、管理対象のエリアを設定する設定処理部と、検索条件を入力する検索条件入力処理部と、光受信装置の所属するエリアに関する情報を含む光受信装置情報データベースにアクセスして、前記管理対象のエリア内の光受信装置で前記検索条件に一致したものを前記光受信装置情報データベースから抽出する抽出処理部と、前記抽出処理部の抽出結果に基づいて検索結果を表示する表示処理部とを備えるようにする。このような光受信装置管理装置によると、管理対象のエリア内の光受信装置のみを検索対象とした検索結果が得られるので、光受信装置の管理が容易になる。
【0012】
また、上記光受信装置管理装置において、遠隔制御内容を入力する遠隔制御内容入力処理部と、前記遠隔制御内容に応じた遠隔制御情報を生成する遠隔制御情報生成処理部と、前記検索結果の中から遠隔制御対象の光受信装置を選択する遠隔制御対象選択処理部と、前記遠隔制御対象の光受信装置に前記遠隔制御情報を送信する送信処理部とをさらに備えるようにしてもよい。このような光受信装置管理装置によると、管理対象のエリア内の光受信装置しか遠隔制御対象にできないので、光受信装置の管理及び制御が容易になる。
【0013】
また、上記いずれかの光受信装置管理装置において、ユーザー名を含むログイン用情報に基づいてログインの可否を判定するログイン判定処理部をさらに備え、前記設定処理部が、前記ログイン判定処理部によってログインが許可された際に用いられたユーザー名に応じて、前記管理対象のエリアを設定するようにしてもよい。
【0014】
また、上記目的を達成するために本発明に係る光伝送システムは、上記いずれかの光受信装置管理装置と、前記光受信装置に光信号を送信する光送信装置と、前記光受信装置管理装置によって管理される複数の光受信装置とを備えるようにする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、管理対象のエリア内の光受信装置のみを検索対象とした検索結果が得られるので、光受信装置の管理が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】は、本発明に係る光伝送システムの一例であるCATV用光伝送システムの概略構成例を示す図である。
【図2】は、パーソナルコンピュータの概略構成例を示す図である。
【図3】は、V-ONU管理用プログラム実行中におけるパーソナルコンピュータの動作を示すフローチャートである。
【図4】は、ログイン画面を示す図である。
【図5】は、ユーザー情報データベースのデータ構造を概念的に示す図である。
【図6】は、管理画面を示す図である。
【図7】は、V-ONU情報データベースのデータ構造を概念的に示す図である。
【図8】は、登録データ入力用表示画面を示す図である。
【図9】は、図1に示す光伝送システムの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。
【0018】
本発明に係る光伝送システムの一例であるCATV用光伝送システムの概略構成例を図1に示す。
【0019】
図1に示す光伝送システムは、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)1と、FSK(Frequency Shift Keying)変調器3と、混合器4と、光送信器5と、光ファイバ6と、光分岐器7と、光ファイバ8−1〜8−nと、V-ONU9−1〜9−nと、テレビ受信機10−1〜10−nとからなる。パソコン1とFSK変調器3はそれぞれローカル・エリア・ネットワーク2に接続されている。
【0020】
パソコン1と、FSK変調器3と、混合器4と、光送信器5とはセンタ局に設置され、光分岐器7は伝送線路中に設置され、V-ONU9−1〜9−nと、テレビ受信機10−1〜10−nとは各加入者宅に設置される。尚、光分岐器7はセンタ局側に設置してもよい。
【0021】
パソコン1には、V-ONU管理用プログラムがインストールされている。このV-ONU管理用プログラムが実行されると、パソコン1は、V-ONU管理装置として機能する。
【0022】
混合器4は、TV信号であるRF信号と、FSK変調器3からのFSK変調された遠隔制御信号とを混合した混合信号を光送信器5に出力する。光送信器5は、混合器4からの混合信号を光信号に変換し、その光信号を光ファイバ6経由で光分岐器7に伝送する。光送信器5は、例えば、混合器4からの混合信号の変化に応じて光変調度を調整した後、レーザーダイオードにより混合器4からの混合信号を光信号に変換している。
【0023】
光分岐器7は、光ファイバ6によって伝送されてきた光信号をn(nは自然数)分岐して各光ファイバ8−1〜8−n経由で各加入者宅の各V-ONU9−1〜9−nに伝送する。各加入者宅の各V-ONU9−1〜9−nは、受け取った光信号を電気信号に変換し、その電気信号に含まれているRF信号を各加入者宅の各同軸ケーブルを介して各加入者宅の各テレビ受信機10−1〜10−nに伝送する。
【0024】
次に、パソコン1の概略構成例について図2を参照して説明する。パソコン1は、CPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、表示部13と、入力部14と、記憶部15と、通信部16とを備えている。CPU11、RAM12、表示部13、入力部14、記憶部15、及び通信部16はそれぞれバス17に接続されている。
【0025】
CPU11はパソコン1全体を制御し、RAM12はプログラムを実行する際に作業領域として用いられる。表示部13は、例えばCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ等であり、CPU11によって生成された表示データに基づく画面表示を行う。入力部14は、例えばキーボードやマウス等であり、操作者の入力操作に応じた入力データをCPU11に送る。
【0026】
記憶部15は、例えばHDD(Hard Disk Drive)等であり、OS(Operation System)プログラム、V-ONU管理用プログラム、V-ONU情報データベース、及びユーザー情報データベースを記憶している。通信部16は、外部から送られてくるデータを受信したり、外部にデータを送信するための通信インターフェイスである。
【0027】
以下、V-ONU管理用プログラム実行中におけるパソコン1の動作について説明する。入力部14に対してV-ONU管理用プログラム起動のための所定の操作が行われることにより、V-ONU管理用プログラムが起動し、図3に示すフローチャート動作が開始される。
【0028】
ステップS10において、CPU11は、図4に示すログイン画面を表示部13に表示させ、ユーザー名とパスワードの入力を促す。
【0029】
ステップS10に続くステップS20において、CPU11は、入力部14から受け取った入力データに基づいて、ユーザー名とパスワードの入力が確定したか否かを判定する。ユーザー名とパスワードの入力が確定していなければ(ステップS20のNO)、ステップS10に戻り、ユーザー名とパスワードの入力が確定していれば(ステップS20のYES)、ステップS30に進む。
【0030】
ステップS30において、CPU11は、入力されたユーザー名とパスワードが正しいか否かを判定する。本実施形態においては、CPU11は、記憶部15に記憶されているユーザー情報データベースにアクセスして、入力されたユーザー名とパスワードの対がユーザー情報データベースに登録されているか否かで入力されたユーザー名とパスワードが正しいか否かを判定する。記憶部15に記憶されているユーザー情報データベースは、例えば、ユーザー名と、パスワードと、担当エリアとを関連付けて登録しており、そのデータ構造を概念的に示すと図5のようになる。
【0031】
そして、入力されたユーザー名とパスワードが正しくなければ(ステップS30のNO)、入力されたユーザー名及び/又はパスワードが正しくない旨のエラー表示がCPU11の制御の下で表示部13によって行われ(ステップS40)、その後ステップS10に戻る。一方、入力されたユーザー名とパスワードが正しければ(ステップS30のYES)、ログインが許可された状態になる。
【0032】
ログインが許可された状態になると、まず、CPU11は、管理対象のエリアを設定する(ステップS50)。本実施形態においては、CPU11は、記憶部15に記憶されているユーザー情報データベースにアクセスして、ログインユーザーのユーザー名に関連付けられている担当エリアを管理対象のエリアとして設定する。例えば、ログインユーザーのユーザー名がuser_area1であれば、エリア1を管理対象のエリアとして設定する。
【0033】
ステップS50に続くステップS60において、CPU11は、図6に示す管理表示画面を表示部13に表示させる。
【0034】
ステップS60に続くステップS70において、CPU11は、入力部14から受け取った入力データに基づいて、検索を開始するか否かを判断する。本実施形態においては、図6に示す管理表示画面の検索条件書き込みボックス21に検索条件が書き込まれたのち、図6に示す管理表示画面の検索ボタン22上にポインタが位置する状態で入力部14がクリック操作されると、CPU11は検索を開始すると判断する。
【0035】
検索条件を入力する際、選択子21aにて検索条件を選択入力して検索を開始するようにしてもよい。例えば、選択子21a上にポインタが位置する状態で入力部14がクリック操作されると、予め設定されている検索条件、及び/又は、過去に書き込まれた検索条件(検索条件の履歴)が表示され、この表示から所望の検索条件が選択できるようにすればよい。なお、予め設定されている検索条件、及び/又は、過去に書き込まれた検索条件(検索条件の履歴)は、記憶部15に記憶するとよい。また、この場合、選択子21aにて検索条件が選択された時点で、CPU11は検索を開始すると判断してもよく、選択子21aにて検索条件が選択されたのち、図6に示す管理表示画面の検索ボタン22上にポインタが位置する状態で入力部14がクリック操作されると、CPU11は検索を開始すると判断してもよい。
【0036】
ここで、本出願の特許請求の範囲に記載されている「検索条件を入力する」には、(i)検索条件書き込みボックス21への検索条件の書き込みのように、入力部のキー操作での文字入力などによって検索条件を直接入力する場合、(ii)選択子21aを用いた検索条件の選択のように、検索条件を複数の候補の中から選択して入力する場合、の両方とも該当する。
【0037】
検索が開始されると(ステップS70のYES)、CPU11は、記憶部15に記憶されているV-ONU情報データベースにアクセスして、管理対象のエリアに属するV-ONUの中から検索条件に一致するV-ONUを抽出し(ステップS80)、抽出したV-ONUに関する情報(例えば、後述するV-ONUの登録名)を検索結果として図6に示す管理表示画面の検索結果一覧表23内に表示する(ステップS90)。
【0038】
記憶部15に記憶されているV-ONU情報データベースは、例えば、V-ONUの登録名と、V-ONUのアドレスと、所属エリアと、加入者情報と、制御情報とを関連付けて登録しており、そのデータ構造を概念的に示すと図7のようになる。なお、図7中のk、mはそれぞれnよりも小さい自然数である(ただし、k<m)。例えば、ステップS50で設定された管理対象のエリアがエリア1である場合、所属エリアがエリア1であるV-ONUのみが検索対象となる。加入者情報は、例えば、加入者の氏名、住所等の個人情報である。制御情報は、例えば、V-ONUからのRF信号出力をONにするかOFFにするかの制御の情報やV-ONUからのRF信号出力の帯域制御の情報である。RF信号が、地上デジタル放送TV信号と、衛星デジタル放送TV信号とによって構成されている場合、V-ONUからのRF信号出力の帯域制御を行うことにより、2つのTV信号の中から任意のTV信号を選択してV-ONUから出力させることができる。
【0039】
上記のような動作により、ログインした各管理者にとっては、自分が担当しているエリア内のV-ONUのみを検索対象とした検索結果が得られ、他の管理者が担当しているエリア内のV-ONUが検索結果に紛れ込まないので、V-ONUの管理が容易になる。
【0040】
ステップS90に続くステップS100において、CPU11は、入力部14から受け取った入力データに基づいて、遠隔制御を開始するか否かを判断する。本実施形態においては、図6に示す管理表示画面の検索結果一覧表23内の任意のV-ONU登録名上にポインタが位置する状態で入力部14がクリック操作されることで任意のV-ONUが遠隔制御対象として選択される処理(遠隔制御対象選択処理)及び図6に示す管理表示画面の遠隔制御内容書き込みボックス24に遠隔制御内容(例えば、RF信号出力OFF制御等)が書き込まれる処理(遠隔制御内容入力処理)が行われたのち、図6に示す管理表示画面の遠隔制御ボタン25上にポインタが位置する状態で入力部14がクリック操作されると、CPU11は遠隔制御を開始すると判断する。
【0041】
遠隔制御内容を入力する際、選択子24aにて遠隔制御内容を選択入力して遠隔制御を開始するようにしてもよい。例えば、選択子24a上にポインタが位置する状態で入力部14がクリック操作されると、予め設定されている遠隔制御内容、及び/又は、過去に書き込まれた遠隔制御内容(遠隔制御内容の履歴)が表示され、この表示から所望の遠隔制御内容を選択できるようにすればよい。なお、予め設定されている遠隔制御内容、及び/又は、過去に書き込まれた遠隔制御内容(遠隔制御内容の履歴)は、記憶部15に記憶するとよい。また、この場合、遠隔制御対象選択処理がなされ且つ選択子24aにて遠隔制御内容が選択された時点で、CPU11は遠隔制御を開始すると判断してもよく、遠隔制御対象選択処理がなされ且つ選択子24aにて遠隔制御内容が選択されたのち、図6に示す管理表示画面の遠隔制御ボタン25上にポインタが位置する状態で入力部14がクリック操作されると、CPU11は遠隔制御を開始すると判断してもよい。
【0042】
ここで、本出願の特許請求の範囲に記載されている「遠隔制御内容を入力する」には、(i)遠隔制御内容書き込みボックス24への遠隔制御内容の書き込みのように、入力部のキー操作での文字入力などによって遠隔制御内容を直接入力する場合、(ii)選択子24aを用いた遠隔制御内容の選択のように、遠隔制御内容を複数の候補の中から選択して入力する場合、の両方とも該当する。
【0043】
遠隔制御が開始されると(ステップS100のYES)、CPU11は、遠隔制御内容書き込みボックス24に書き込まれた遠隔制御内容に応じた遠隔制御情報を生成し、記憶部15に記憶されているV-ONU情報データベースにアクセスして、遠隔制御対象のV-ONUのアドレスを抽出し、通信部16を用いてその抽出したアドレスのV-ONUに向けて前記遠隔制御情報を送信する(ステップS110)。
【0044】
ステップS110の処理が行われると遠隔制御対象のV-ONUの制御状態が変わるので、ステップS110に続くステップS120において、CPU11は、ステップS110の処理内容に応じてV-ONU情報データベースを更新する。
【0045】
上記のような動作により、ログインした各管理者にとっては、自分が担当しているエリア内のV-ONUしか遠隔制御対象にできないので、他の管理者が担当しているエリア内のV-ONUを誤って遠隔制御してしまうおそれがなくなる。
【0046】
なお、図3に示すフローチャート動作の任意の時点において、入力部14に対してV-ONU管理用プログラム終了のための所定の操作が行われると、その時点でV-ONU管理用プログラムが終了する。
【0047】
また、V-ONU管理用プログラムが実行されて管理対象のエリアが設定されたのちに、すなわち図3のステップS50の処理後に、入力部14に対してV-ONUを登録するための所定の操作が行われると、図6に示す管理表示画面から図8に示す登録データ入力用表示画面に切り替わる。図8に示す登録データ入力用表示画面の各ボックス31〜34に登録データが書き込まれたのち、図8に示す登録データ入力用表示画面の登録ボタン35上にポインタが位置する状態で入力部14がクリック操作されると、CPU11は登録を開始すると判断する。
【0048】
登録が開始されると、CPU11は、管理対象のエリアを登録データのV-ONUの所属エリアとして登録データと関連付けて、記憶部15に記憶されているV-ONU情報データベースに新規登録し、V-ONU情報データベースを更新する。
【0049】
上記のような動作により、ログインした各管理者にとっては、V-ONUを登録する場合に自分が担当しているエリア内のV-ONUとしてしか登録することができないので、誤って他の管理者が担当しているエリア内のV-ONUとして登録してしまうおそれがなくなる。
【0050】
また、図1に示す光伝送システムにおいて、光分岐器7よりも加入者側にサブセンタ局を設置して図9に示すような構成にしてもよい。この場合、エリア毎にサブセンタ局を設置し、V-ONU管理用プログラムがインストールされているパソコンを各サブセンタ局にも設置することが望ましい。V-ONU管理用プログラムがインストールされているパソコンを各サブセンタ局にも設置することにより、センタ局のみならずサブセンタ局においてもV-ONUの管理が可能となる。
【0051】
サブセンタ局に設置するパソコンは、上述したパソコン1と同一のものでも構わないが、V-ONU情報データベース及びユーザー情報データベースを記憶せず、V-ONU情報データベースやユーザー情報データベースにアクセスする場合、専用回線で接続されているパソコン1と通信するようにしてもよい。
【0052】
また、各管理者の他に上位管理者を設けてもよい。上位管理者は、全てのエリアのV-ONUを検索対象及び遠隔制御対象とすることができる。これは、図5に示すユーザー情報データベースにおいて、上位管理者のユーザー名と関連付けられる担当エリアを全てのエリアにすることで実現することができる。さらに、上位管理者は、検索条件で特定エリアを指定することにより、特定エリアのV-ONUのみを検索対象にすることもできるようにすることが望ましい。
【0053】
また、上述した実施形態では、ログインユーザーのユーザー名に関連付けられている担当エリアを管理対象のエリアとして設定しているので、ログインユーザーのユーザー名に応じて管理対象のエリアが自動的に設定されたが、例えば、ユーザー情報データベースから担当エリアに関する情報を削除し、ログインユーザーが入力部14を用いて管理対象のエリア候補及び管理対象のエリア設定用パスワードを入力し、入力された管理対象のエリア候補及び管理対象のエリア設定用パスワードの対が正しければ、入力された管理対象のエリア候補を管理対象のエリアとして設定するようにしてもよい。この場合、管理対象のエリア候補と管理対象のエリア設定用パスワードとを関連付けたデータベースをパソコン1の記憶部15に記憶させるとよい。
【符号の説明】
【0054】
1 パソコン(光受信装置管理装置の一例)
2 ローカル・エリア・ネットワーク
3 FSK変調器
4 混合器
5 光送信器
6 光ファイバ
7 光分岐器
8−1〜8−n 光ファイバ
9−1〜9−n V-ONU
10−1〜10−n テレビ受信機
11 CPU
12 RAM
13 表示部
14 入力部
15 記憶部
16 通信部
17 バス
21 検索条件書き込みボックス
21a 選択子
22 検索ボタン
23 検索結果一覧表
24 遠隔制御内容書き込みボックス
24a 選択子
25 遠隔制御ボタン
31〜34 ボックス
35 登録ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理対象のエリアを設定する設定処理と、
検索条件を入力する検索条件入力処理と、
光受信装置の所属するエリアに関する情報を含む光受信装置情報データベースにアクセスして、前記管理対象のエリア内の光受信装置で前記検索条件に一致したものを前記光受信装置情報データベースから抽出する抽出処理と、
前記抽出処理の抽出結果に基づいて検索結果を表示する表示処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする光受信装置管理用プログラム。
【請求項2】
遠隔制御内容を入力する遠隔制御内容入力処理と、
前記遠隔制御内容に応じた遠隔制御情報を生成する遠隔制御情報生成処理と、
前記検索結果の中から遠隔制御対象の光受信装置を選択する遠隔制御対象選択処理と、
前記遠隔制御対象の光受信装置に前記遠隔制御情報を送信する送信処理とをさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求項1に記載の光受信装置管理用プログラム。
【請求項3】
ユーザー名を含むログイン用情報に基づいてログインの可否を判定するログイン判定処理をさらにコンピュータに実行させ、
前記設定処理が、前記ログイン判定処理によってログインが許可された際に用いられたユーザー名に応じて、前記管理対象のエリアを設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光受信装置管理用プログラム。
【請求項4】
管理対象のエリアを設定する設定処理部と、
検索条件を入力する検索条件入力処理部と、
光受信装置の所属するエリアに関する情報を含む光受信装置情報データベースにアクセスして、前記管理対象のエリア内の光受信装置で前記検索条件に一致したものを前記光受信装置情報データベースから抽出する抽出処理部と、
前記抽出処理部の抽出結果に基づいて検索結果を表示する表示処理部とを備えることを特徴とする光受信装置管理装置。
【請求項5】
遠隔制御内容を入力する遠隔制御内容入力処理部と、
前記遠隔制御内容に応じた遠隔制御情報を生成する遠隔制御情報生成処理部と、
前記検索結果の中から遠隔制御対象の光受信装置を選択する遠隔制御対象選択処理部と、
前記遠隔制御対象の光受信装置に前記遠隔制御情報を送信する送信処理部とをさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の光受信装置管理装置。
【請求項6】
ユーザー名を含むログイン用情報に基づいてログインの可否を判定するログイン判定処理部をさらに備え、
前記設定処理部が、前記ログイン判定処理部によってログインが許可された際に用いられたユーザー名に応じて、前記管理対象のエリアを設定することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の光受信装置管理装置。
【請求項7】
請求項4〜6のいずれか1項に記載の光受信装置管理装置と、前記光受信装置に光信号を送信する光送信装置と、前記光受信装置管理装置によって管理される複数の光受信装置とを備えることを特徴とする光伝送システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate