説明

光学機能部材

【課題】導光部材とレンズシートとの接合強度及びレンズの位置精度に優れ、光の出射量及び出射方向にばらつきを低減可能な光学機能部材を提供すること。
【解決手段】本発明の光学機能部材10は、側面に設けられた光源から入射した光を伝播するための導光フィルム11と、表面に複数の単位レンズ14が配置された、導光フィルム11から出射される出射光の出射角度を制御するためのレンズシート12とを有し、これらが粘接着剤層15を介して一体的に形成された光学機能部材であって、単位レンズ14は、その先端部に、180°未満の頂角を有する頂部14aを1つ又は複数有し、単位レンズ14の頂部14aが粘接着剤層15に食い込んだ状態で、導光フィルム11とレンズシート12とが接着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイ等のバックライトユニットや、照明装置に用いられる面光源装置において、照明光路制御に使用される光学機能部材に関する。
【背景技術】
【0002】
LCD用バックライトや照明装置においては、エッジ部に設けられた光源と、光源からの光を面発光に変える平板状の導光部材(導光板又は導光フィルムともいう)とを有する面光源装置が用いられている。面光源装置としては、光源からの光を導光部材の平板面から均一に且つ効率よく面発光させるために、レンズシートや光拡散シートを備えたものが知られている。通常は、レンズシートや光拡散シートを導光部材上に重ねて載置され、これにより、導光部材に入射した光をシートと垂直な方向に転向させている。
【0003】
近年では、上記レンズシートや光拡散シートなどの光学部品の数を減らすために、或いは、面光源装置を薄型化するために、導光部材に光転向機能を付加した構成が考案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、図10(a)に示すように、発光ダイオード50aを有する光源50と、導光体51と、支持フィルム53上に複数のレンズ54がアレイ状に形成されたレンズシート52と、反射膜56とを備えた面光源装置が開示されている。特許文献1では、各レンズ54の平坦な頂部54aを導光体51に貼り付けることで、導光体51とレンズシート52とが一体化されている。このような構成では、図10(b)に示すように、レンズ54を介して、導光体51内を伝搬する光が上向きに転向される。
【0005】
また、特許文献2では、図11に示すように、光源60と、導光体61と、基材層63表面に接着剤層66を介して接着された複数のマイクロプリズム64からなるレンズシート62とを有するバックライト装置が開示されており、ここでは、マイクロプリズム64の平坦な光入射面64aが、接着剤層65を介して導光体61に接着されている。このような構成においても、図示のように、マイクロプリズム64を介して、導光体61内を伝搬する光は上向きに転向される。
【0006】
また、特許文献3では、導光板と、特定の偏光を選択的に透過する偏光機能層と、出射光の出射角度を制御するためのレンズシートとが、一体的に形成された構成が開示されている。特許文献3では、レンズシートの表面に複数の凸部が1次元配列又は2次元配列で配置され、この凸部の頂部で導光板の出射面と接着されている。
【特許文献1】特許第3826145号公報
【特許文献2】米国特許第5,396,350号公報
【特許文献3】特開2006−244803号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
平板状の導光部材とレンズシートとを一体化する方法としては、例えば、レンズシート表面に配列された各レンズ先端の平坦面に、接着剤を塗布し、導光部材に貼合する方法や、導光部材に接着剤を塗布し、各レンズ先端の平坦部を載せて貼合する方法が用いられる。貼合方法としては、例えば、特許文献1に記載されているように、フィルム状の導光部材(以下、導光フィルムという)を用いて、導光フィルムのロールとレンズシートのロールとを連続的に送り出し、両者を貼り合わせた後に巻き取るという、ロール・ツー・ロールプロセスで作成することが試みられている。このロール・ツー・ロールプロセスにおいては、例えば図12に示すように、導光フィルム51にレンズ54を貼り合わせ(接触させ)、その後搬送ロール70まで搬送され、搬送ロール70で押圧されることでレンズ54が導光フィルム51表面に固定される。
【0008】
しかしながら、導光フィルムとレンズシートとを一体化する場合、図13(a)〜(d)に示すように、導光フィルム51の平面とレンズ54先端の平坦部に挟まれる部分の接着剤層の厚みは、圧着の際の圧力で変化してしまい、レンズ54と導光フィルム51の相対位置が変化したり、接着剤55が両者の接合部からはみ出したりする。接着剤55のはみ出しが著しい場合には、介在する接着剤量が不十分となり、接合強度が低下する上に、図14(a),(b)に示すように、はみ出し部の影響で、光の出射量及び出射方向にばらつきが生じる。さらに、通常、接着剤としては、高い接合強度を得るために、被着体表面の微細凹部に入って投錨効果の得られる低粘度で高流動性を有する熱硬化タイプのものを用いる場合が多く、完全硬化までに1時間以上を要する。この場合、上記のロール・ツー・ロールプロセスを用いて一体化すると、接着剤層が十分に硬化していない状態で搬送ロールや巻き取りロール等で押圧されるため、上記のような接着剤層のはみ出しや厚み方向の相対位置の変化(接着剤層の厚さの変化)が生じるだけでなく、レンズのシート面方向の位置ずれが発生してしまう。このように、導光部材とレンズシートとを一体化した光学シートにおいては、接着剤の流動性に起因する接合強度の面内ばらつき及びレンズの低い位置精度、さらにこれらに伴う光の出射量及び出射方向のばらつきといった問題があり、これら問題を解消可能な光学シートの開発が望まれている。
【0009】
そこで、本発明の目的は、導光部材とレンズシートとの接合強度の面内均一性及びレンズの位置精度に優れ、光の出射量及び出射方向にばらつきを低減可能な光学機能部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様は、側面に設けられた光源から入射した光を伝播するための平板状の導光部材と、表面に複数の単位レンズが配置された、前記導光部材から出射される出射光の出射角度を制御するためのレンズシートとを有し、これらが粘接着剤層を介して一体的に形成された光学機能部材であって、前記単位レンズは、その先端部に、180°未満の頂角を有する頂部を1つ又は複数有し、前記単位レンズの頂部が前記粘接着剤層に食い込んだ状態で、前記導光部材と前記レンズシートとが接着されていることを特徴とする光学機能部材である。
【0011】
本発明の第2の態様は、前記第1の態様にかかる光学機能部材において、前記単位レンズは、その先端部に、180°未満の頂角を有する頂部を複数有し、前記単位レンズ先端部の、最頂部と凹部との高さの差が、前記粘接着剤層の厚みよりも大きいことを特徴とする。
【0012】
本発明の第3の態様は、前記第2の態様にかかる光学機能部材において、前記最頂部を有する頂部の前記粘接着剤層に食い込む部分の体積と、前記凹部と前記粘接着剤層とによって形成される空間の容積とが等しくなるように、前記最頂部を有する頂部が前記粘接着剤層に食い込んでいることを特徴とする。
【0013】
本発明の第4の態様は、前記第1から第3のいずれかの態様にかかる光学機能部材において、前記単位レンズの前記頂部は、三角柱が並列に配置されていることを特徴とする。
【0014】
本発明の第5の態様は、前記第1から第4のいずれかの態様にかかる光学機能部材において、前記1つ又は複数の単位レンズの最頂部が、前記導光部材に接していることを特徴とする。
【0015】
本発明の第6の態様は、前記第1から第5のいずれかの態様にかかる光学機能部材において、前記粘接着剤層は、光硬化型粘接着剤からなることを特徴とする。
【0016】
本発明の第7の態様は、前記第1から第6のいずれかの態様にかかる光学機能部材において、前記粘接着剤層の硬化後の屈折率が、前記単位レンズの屈折率と等しいことを特徴とする。
【0017】
本発明の第8の態様は、前記第1から第7のいずれかの態様にかかる光学機能部材において、前記粘接着剤層の硬化後の屈折率が、前記導光部材の屈折率と等しいことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の光学機能部材によれば、単位レンズとして、先端部に、180°未満の頂角を有する頂部を1つ又は複数有するものを用い、その頂部を粘接着剤層に食い込んだ状態で、導光部材とレンズシートとが接着されているので、頂部がくい込む効果によって、粘接着剤層の流動性にかかわらず、一定以上の高い接合強度を確保することができるとともに、面内で均一な接合強度を得ることができる。特に、頂部を複数有するものを用いることで、粘接着剤層との接触面積が増加し、接合強度をより向上させることができる。また、一定以上の高い接合強度確保でき、さらに接合強度が面内で均一化することで、レンズシートと導光部材の貼合後、接着剤層の硬化完了までにおいて、厚み方向の相対位置の変化やレンズの位置ずれが生じ難い。このため、レンズの位置精度が向上するので、光の出射量及び出射方向にばらつきを低減し、より均一な面発光を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる光学機能部材(光学シート)10を示す断面図である。光学シート10は、導光フィルム11と、レンズシート12とを有し、これらが粘接着剤層15を介して一体的に形成されている。
レンズシート12は、導光フィルムから出射される出射光の出射角度を制御するためのものであり、基材フィルム13と、基材フィルム13の表面に配列された複数の単位レンズ14とで構成されている。
【0020】
レンズシート12は、導光フィルム11の光出射面11aから出射される出射光の出射角度を制御するためのものであり、基材フィルム13と、この基材フィルム13の表面に配列された複数の単位レンズ14とで構成される。
【0021】
単位レンズ14は、図1に示すように、先端部に180°未満の頂角を有する頂部14aを有しており、その頂部14aが粘接着剤層15に食い込むように配置されている。このように、単位レンズ14の頂部14aが粘接着剤層15に食い込むことで、粘接着剤の流動性にかかわらず、一定以上の高い接合強度を確保することができるとともに、レンズシート面内で均一な接合強度を得ることができる。また、これにより、レンズシート12と導光フィルム11を一体化する際に、厚み方向の相対位置の変化やレンズの位置ずれを生じ難くすることができる。具体的には、導光フィルム11とレンズシート12を連続的に送り出し、貼り合わせた後に巻き取るというロール・ツー・ロールプロセスで光学シート10を作製する場合には、ロール搬送や巻取りの際の曲率の影響で、接着部に力が加わるため、硬化の進行が不十分な場合には、レンズと導光フィルムの厚み方向の相対位置が変化したり、フィルム面方向のレンズの位置ずれが生じたりする課題があるが、頂部14aを有する単位レンズ14を用い、且つ、頂部14aを粘接着剤層15に食い込ませることで、レンズの位置精度を向上させることができ、このような課題を解消することが可能となる。また、レンズの位置精度が向上する結果、光の出射量及び出射方向にばらつきを低減し、より均一な面発光を実現することができる。
【0022】
単位レンズ14の頂部14aの先端は、図1に示すように、粘接着剤層15を貫いて導光フィルム11に接触していることが好ましい。頂部14aの先端と導光フィルム11とが接触するように、頂部14aの形状及び/又は粘接着剤層15の厚みを設計することで、粘接着剤層15を介してレンズアレイを導光フィルム11に押圧貼合する際に、頂部14aの先端が導光フィルムに達した時点で食い込みが停止するため、レンズ14と導光フィルム11との相対位置が安定し、厚み方向の位置精度をより向上させることができる。
【0023】
単位レンズの形状は、その先端部に、180°未満の頂角を有する頂部を少なくとも1つ有するものであれば特に限定されない。図1で示した単位レンズ14に代えて、例えば、図2に示すような、3つの頂部24a〜24cを有する単位レンズ24を用いることができる。このような構成により、図1で示した単位レンズ14よりも、粘接着剤層15との接触面積が増加するので、接合強度をより向上させることができる。
【0024】
単位レンズ24を用いる場合にも、図示のように、その最頂部24aが導光フィルム11に接していることが好ましい。また、単位レンズ24においては、最頂部24aと凹部24dとのレンズ底面からの高さの差hが、粘接着剤層15の厚みよりも大きく設定することが好ましい。これにより、頂部24aが粘接着剤層15に食い込んだことによって押し出された粘接着剤を、2つの凹部24dと粘接着剤層15とによって形成される空間で吸収することができ、粘接着剤のはみ出しを抑制することができ、接合強度と位置精度の安定性を得ることができる。特に、頂部24aの粘接着剤層15に食い込んだ部分の体積と、2つの凹部24dと粘接着剤層15とによって形成される空間の容積とが等しくなるように、頂部24の形状、及び/又は、粘接着剤層の厚さを設計することが好ましく、これにより押し出された粘接着剤を上記空間に完全に吸収することができる。
【0025】
また、図1で示した単位レンズ14に代えて、例えば図3に示すような、その頂部34aが三角柱を並列に配置してなるストライプ形状を有する単位レンズ34を用いることもできる。単位レンズ34を用いる場合にも、その最頂部が導光フィルム11に接していることが好ましい。また、このような形状の単位レンズ34を用いる場合には、レンズシート12を粘接着剤層15を介して導光フィルムに貼合する際に、図示のように、各単位レンズ34の三角柱の稜線がレンズシート12の貼合方向と一致するようにして貼合することが好ましい。これにより、頂部34aの凹部への空気の取り込みのない、良好な接合が可能となる。
【0026】
粘接着剤層15を構成する粘接着剤は、接着剤や、感圧接着剤とも呼称される粘着剤の他、接着性と粘着性とを兼ね備えた粘接着剤とを含むものである。接着剤としては、(メタ)アクリレート系、オキセタン系などのモノマー・オリゴマー系接着剤、尿素樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系、レゾルシノール樹脂系、エポキシ系、ポリウレタン樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、ポリビニルアルコール樹脂系、アクリル樹脂系、セルロース樹脂系などの樹脂系接着剤、クロロプレン系、ニトリルゴム系、スチレンブタジエンゴム系、スチレンブロック共重合熱可塑性エラストマー系、ブチルゴム系、天然ゴム系、再生ゴム系、塩化ゴム系、シリコーンゴム系などのゴム系接着剤、膠や澱粉系などの天然系接着剤などが挙げられる。また、粘着剤としては、(メタ)アクリレート系、オキセタン系、スチレンブタジエンゴム系、ブチルゴム系、天然ゴム系、シリコーンゴム系、ポリイソプレン系、ポリブテン系、ポリビニルエーテル系、アクリル樹脂系、ポリエステル系などが挙げられる。粘接着剤としては、例えば、先に挙げた接着剤と粘着剤の混合物を用いることができる。
【0027】
上記の接着剤、粘着剤、あるいは粘接着剤を用いて、常温あるいは加熱しながらの圧着や、紫外線等の光を照射することによって、粘接着剤層15が硬化され、導光フィルム11とレンズシート12とが接着される。粘接着剤層15としては、熱硬化性よりも硬化速度の速い光硬化性の粘接着剤を用いることが好ましい。これにより、例えば、ロール・ツー・ロールプロセスで作製する場合において、導光フィルム11とレンズシート12との貼合直後の光照射によって速やかに硬化するので、搬送ロールや巻取りロールに至るまでに十分に硬化してレンズアレイを固定することができる。よって、レンズのフィルム面方向の位置ずれをより一層抑制することができる。
【0028】
また、粘接着剤層15の硬化後の屈折率を、単位レンズ14及び/又は導光フィルム11の屈折率と等しくすることで、界面での光の反射を低減でき、出射光のロスを低減できる点で好ましい。
【0029】
以下に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0030】
(実施例1)
図4に示すような、断面が、台形(上辺45μm、下辺10μm、高さ25μm)と三角形(底辺4μm、高さ3μm)とを組み合わせた形状を有する単位レンズを複数配列したレンズシートを準備した。粘接着剤層3μmを厚さ700μmの導光フィルム上に塗工し、貼合用ローラーを用いてレンズシートと貼合し、UV硬化させて、長さ30mm、幅5mmの光学シートを作成した。
導光フィルムのエッジから光を入射させたときの、導光フィルム正面(発光面)の長さ方向の輝度分布を図5に示す。なお、グラフ中、横軸は導光フィルムの光源側端部からの長さ方向の距離を示す。
【0031】
(実施例2)
図6に示す断面形状を有する単位レンズを複数配列したレンズシートを準備した。粘接着剤層3μmを厚さ700μmの導光フィルム上に塗工し、貼合用ローラーを用いてレンズシートと貼合し、UV硬化させて、長さ30mm、幅5mmの光学シートを作成した。
導光フィルムのエッジから光を入射させたときの、導光フィルムの正面(発光面)長さ方向の輝度分布を図7に示す。
【0032】
(比較例1)
断面が、上辺45μm、下辺10μm、高さ25μmの台形形状を有する単位レンズを複数配列したレンズシートを準備した。粘接着層3μmを厚さ700μmの導光フィルム上に塗工し、貼合用ローラーを用いてレンズシートと貼合し、熱硬化させて、長さ30mm、幅5mmの光学シートを作成した。
導光フィルムのエッジから光を入射させたときの、導光フィルム正面(発光面)の長さ方向の輝度分布を図8に示す。
【0033】
また、実施例1、実施例2、比較例1の面発光の均一性と接合強度についてまとめた結果を図9に示す。
図5,7〜9の結果より、実施例1及び2は、いずれも比較例1と比べて輝度のばらつきが少なく、優れた輝度均一性を得られることがわかる。
また、接合強度に関しては、比較例1では、粘接着剤層の流動性により接合強度の面内ばらつきが生じたのに対し、実施例1、実施例2では、頂部が食い込む効果によって接合強度を面内で均一化することができた。さらに実施例2では、複数の頂部を有することから、接合強度をより向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態にかかる光学機能部材を示す断面図である。
【図2】単位レンズの変形例を示す断面図である。
【図3】単位レンズの他の変形例を示す断面図である。
【図4】実施例1の単位レンズを示す断面図である。
【図5】実施例1の導光フィルム正面(発光面)の長さ方向の輝度分布を示すグラフである。
【図6】実施例2の単位レンズを示す断面図である。
【図7】実施例2の導光フィルム正面(発光面)の長さ方向の輝度分布を示すグラフである。
【図8】比較例1の導光フィルム正面(発光面)の長さ方向の輝度分布を示すグラフである。
【図9】実施例1、2及び比較例1の面発光の均一性と接合強度の結果を示すグラフである。
【図10】(a)は、従来の光学機能部材の例を示す断面図であり、(b)は、図10に示す面光源装置での光の伝搬を説明するための図である。
【図11】従来の光学機能部材の他の例を示す断面図である。
【図12】従来の光学機能部材の製造方法を説明するための図である。
【図13】従来の光学機能部材の不具合を説明するための図(その1)である。
【図14】従来の光学機能部材の不具合を説明するための図(その2)である。
【符号の説明】
【0035】
10 光学シート(光学機能部材)
11 導光フィルム(導光部材)
12 レンズシート
13 基材フィルム
14 単位レンズ
14a 頂部
15 粘接着剤層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面に設けられた光源から入射した光を伝播するための平板状の導光部材と、表面に複数の単位レンズが配置された、前記導光部材から出射される出射光の出射角度を制御するためのレンズシートとを有し、これらが粘接着剤層を介して一体的に形成された光学機能部材であって、
前記単位レンズは、その先端部に、180°未満の頂角を有する頂部を1つ又は複数有し、
前記単位レンズの頂部が前記粘接着剤層に食い込んだ状態で、前記導光部材と前記レンズシートとが接着されていることを特徴とする光学機能部材。
【請求項2】
前記単位レンズは、その先端部に、180°未満の頂角を有する頂部を複数有し、
前記単位レンズ先端部の、最頂部と凹部との高さの差が、前記粘接着剤層の厚みよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の光学機能部材。
【請求項3】
前記最頂部を有する頂部の前記粘接着剤層に食い込む部分の体積と、前記凹部と前記粘接着剤層とによって形成される空間の容積とが等しくなるように、前記最頂部を有する頂部が前記粘接着剤層に食い込んでいることを特徴とする請求項2に記載の光学機能部材。
【請求項4】
前記単位レンズの前記頂部は、三角柱が並列に配置された形状であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学機能部材。
【請求項5】
前記1つ又は複数の単位レンズの最頂部が、前記導光部材に接していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光学機能部材。
【請求項6】
前記粘接着剤層は、光硬化型粘接着剤からなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光学機能部材。
【請求項7】
前記粘接着剤層の硬化後の屈折率が、前記単位レンズの屈折率と等しいことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光学機能部材。
【請求項8】
前記粘接着剤層の硬化後の屈折率が、前記導光部材の屈折率と等しいことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光学機能部材。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−244482(P2009−244482A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−89486(P2008−89486)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【Fターム(参考)】