説明

光学積層体、偏光板および表示装置

【課題】 高い視認性と極めて高い暗室コントラストを備えた光学積層体、偏光板および表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 透光性基体上に光学機能層が積層されてなる光学積層体であって、該光学機能層の少なくとも一方の面に凹凸形状が形成されており、該凹凸形状を有する光学機能層が少なくとも樹脂成分、無機成分、透光性微粒子を含有し、該透光性微粒子の屈折率(n)と樹脂成分の屈折率(n)の関係式が、n−0.015≦n≦n+0.015を満たし、該光学機能層の凹凸形状を有する光学機能層面の傾斜角度分布に占める2.0度以上の傾斜角度分布の割合が3%以上20%以下であることを特徴とする光学積層体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学積層体、偏光板および表示装置に関する。
本発明の光学積層体は、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)、有機エレクトロルミネッセンス(OLED)等のディスプレイ表面に設けたり、ディスプレイの一構成部材として使用したり、OLEDを構成する有機EL層で発生した光を有機EL外に取り出す効率を向上させるためにその観察面側に好ましく使用することができる。特に防眩性や暗室コントラストいった視認性を重視される、例えばテレビ用途のディスプレイ等に好適に使用できる光学積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)等の表示装置は、表示装置表面に蛍光燈などの室内照明、窓からの太陽光の入射、操作者の影などの写り込みにより、画像の視認性が妨げられる。そのため、これらのディスプレイ表面には、画像の視認性を向上させるために、表面反射光を拡散し、外光の正反射を抑え、外部環境の写り込みを防ぐことができる(防眩性を有する)微細凹凸構造を形成させた光学積層体などの、機能性フィルムが最表面に設けられている。
【0003】
これら機能性フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」という。)やトリアセチルセルロース(以下、「TAC」という。)等の透光性基体上に、微細凹凸構造を形成させた光学機能層を設けたものや、光拡散層上に低屈折率層を積層したものが、一般に製造販売されており、層構成の組み合わせにより所望の機能を提供する機能性フィルムの開発が進められている。
【0004】
ディスプレイの最表面に光学積層体を用いた場合には、明るい部屋での使用の際に、防眩性が低い場合には光の反射によって表示画像が見えにくくなり、防眩性が高すぎる場合は光の散乱によって表示画像が白っぽくなり、明室下の黒味が低下する問題があった。このため、適度な防眩性を有する、すなわち視認性の高い光学積層体が求められている。また、光学積層体の内部散乱を低減させることにより、ディスプレイの輝度を低下させない、極めて高い暗室コントラストを備えた光学積層体が求められている(高暗室コントラストAG)。光学積層体の防眩性を付与する方法としては、例えば、表面の凹凸形状を最適化させる方法や光散乱性のある透光性微粒子を光学機能層中に分散する方法などが挙げられる。
光学機能層表面に凹凸形状を形成させる方法としては、上記の透光性基体上に、透光性微粒子を添加した光学機能層形成用塗料を塗布した後、当該光学機能層形成材料に紫外線を照射して光学機能層を形成させるのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
また、光学機能層に含有する透光性微粒子の粒子径と表面凹凸形状(傾斜角)を最適化することにより、防眩性とコントラストを両立する方法も有る(例えば、特許文献2参照)。
また、複数の樹脂成分を使用することによって透光性微粒子を含有させずに表面凹凸を形成し、当該樹脂成分の相分離特性を利用し紐状構造を形成させることにより防眩性とコントラストを両立する方法も有る(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−196117号公報
【特許文献2】特開2008−158536号公報
【特許文献3】特開2008−225195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のように、透光性微粒子を含有する光学機能層を使用する場合、防眩性とギラツキ防止効果を奏する。しかしながら、光学機能層に含有する透光性微粒子の界面と、該透光性微粒子の形状に基づいた光学機能層の表面凹凸部分における光の散乱が大きいことから、適度な防眩性(視認性)と高暗室コントラストを両立することが難しい問題があった。
特許文献2のように、透光性微粒子の粒子径および表面凹凸の傾斜角を最適化した場合についても、透光性微粒子の内部散乱によって暗室コントラストが低下する問題があった。
特許文献3のように、複数の樹脂成分の相分離を利用し、表面に紐状凸部を形成する方法については、製造安定性に問題があった。
【0007】
そこで、本発明では、高い視認性と極めて高い暗室コントラストを備えた光学積層体、偏光板および表示装置を提供することを目的とする。加えて、透光性基体上に光学機能層を1層積層した構成でもこれら機能を達成することで、経済的に優れた光学積層体を提供することを従属的な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、光学機能層の主成分として用いられる樹脂成分と透光性微粒子の屈折率差を最適化することにより、内部散乱を抑制し、さらに増粘性を有する無機成分(無機ナノ微粒子または無機ナノ微粒子の凝集体)を添加することによって表面凹凸を最適化する、すなわち傾斜角度分布を最適化することにより、高い視認性と高暗室コントラストを両立できる領域が存在することを見出した。
【0009】
本発明は下記の技術的構成により上記課題を解決できたものである。
【0010】
(1)透光性基体上に光学機能層が積層されてなる光学積層体であって、該光学機能層の少なくとも一方の面に凹凸形状が形成されており、該凹凸形状を有する光学機能層が少なくとも樹脂成分、無機成分、透光性微粒子を含有し、該透光性微粒子の屈折率(n)と樹脂成分の屈折率(n)の関係式が、n−0.015≦n≦n+0.015を満たし、該光学機能層の凹凸形状を有する光学機能層面の傾斜角度分布に占める2.0度以上の傾斜角度分布の割合が3%以上20%以下であることを特徴とする光学積層体。
(2)前記光学機能層が、放射線硬化型樹脂組成物を主成分とする1層以上の光学機能層からなる前記(1)に記載の光学積層体。
(3)前記光学機能層に含有する無機成分が、無機ナノ微粒子であることを特徴とする前記(1)に記載の光学積層体。
(4)前記光学機能層の内部ヘイズ値が3.0未満であることを特徴とする前記(1)に記載の光学積層体。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光学積層体を構成する透光性基体上に、偏光基体が積層されてなることを特徴とする偏光板。
(6)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の光学積層体を具備してなることを特徴とする表示装置。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、高い視認性を備え、極めて高い暗室コントラストを有する光学積層体、偏光板および表示装置を提供することができる。
また、本発明の光学積層体、偏光板および表示装置は、大型テレビ用途、特に3Dテレビ用途に好ましく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】光学機能層の構造を表した模式図であって、(a)透光性微粒子と無機成分が分散する光学機能層の平面図、(b)透光性微粒子と無機成分が分散した光学機能層の断面側面図である。
【図2】実施例1における光学機能層表面の構造をカーボン蒸着した後に撮影したSEM写真である。
【図3】実施例1における光学機能層表面の構造を無機成分(Si)にてEDSによるマッピングを行った写真である。
【図4】実施例1における光学機能層表面の構造を金蒸着した後に撮影したSEM写真である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を説明する。
本発明の光学積層体は、透光性基体上に光学機能層が積層されてなる。この光学機能層の少なくとも一方の面に、所定の傾斜角度分布となるように凹凸形状が形成され、光学機能層が少なくとも樹脂成分、無機成分、透光性微粒子を含有し、該透光性微粒子の屈折率(n)と樹脂成分の屈折率(n)の関係式が、n−0.015≦n≦n+0.015を満たすことを基本構成とする。当該関係式を満たさない場合、光学機能層の内部ヘイズが増大するため、暗室コントラストが悪化する。当該凹凸形状は、光学機能層の片面に形成されていてもよいし、両面に形成されていてもよい。当該凹凸形状は透光性基体と反対側に形成されること(以下、単に「表面」あるいは「表面側」という場合がある)が好ましい。
【0014】
図1は光学機能層の構造を模式的に表した図である。(a)が該光学機能層の表面構造を示した平面図、(b)が該光学積層体の側断面構造を示した側断面図である。(a)および(b)は透光性微粒子Xと無機成分Yが分散された光学機能層を現している。光学機能層は、表面凹凸の傾斜角度分布が最適化されていればよいので、光学機能層を構成する層の数は限定されるものではない。例えば、光学機能層上に別の層が設けられていてもよい。また、表面凹凸の傾斜角度分布が最適化されていれば、光学機能層における透光性微粒子と無機成分の分散状態は特に限定されるものではない。
【0015】
透光性基体B上に光学機能層Aが積層されてなり、光学機能層Aには、樹脂成分Zと透光性微粒子Xと無機成分Yが存在する。該透光性微粒子Xと無機成分Yが存在することはSEM(走査電子顕微鏡)、EDS(エネルギー分散型X線分光器)等を使用することによって確認することができる。
【0016】
本発明において、「透光性微粒子と無機成分が存在する」かは、光学積層体の光学機能層面から見たSEM結果を基に判断する。本発明により得られる光学積層体の表面にカーボン蒸着を行った後、電子顕微鏡により観察することにより、カーボン蒸着面における元素の分布状況を大まかに確認することができる。これは、カーボン蒸着面に複数の元素が存在するが、例えば、原子番号の大きいものは白色、原子番号の小さいものを黒色に表示するなど色分けして、元素の分布を色の濃淡で示すことができることによる。
さらにまた、該光学機能層に対して、EDSによるマッピングを行うことにより、塗膜(光学機能層)表面や塗膜(光学機能層)の断面に存在する元素を確認することができる。このEDSによるマッピングは、特定の元素(例えば、炭素原子、酸素原子、ケイ素原子等)が多く分布しているところを色表示することができるものである。
上記の電子顕微鏡観察およびEDSによるマッピングを用いることにより、透光性微粒子と無機成分の存在を確認することができる。
【0017】
図2、図3、図4を用いて具体的に説明する。図2、図3および図4は後述する実施例1で作成した光学機能層の表面状態を撮影した図であり、当該光学機能層は放射線硬化型樹脂と微粒子と無機成分から構成されている。
図2は光学機能層表面にカーボン蒸着したSEM写真である。反射電子検出器において表示される画像は、光学機能層表面に含有している成分に起因する反射電子を画像として表している。図3および図4は光学機能層の表面状態を同一視野にて撮影した図である。
反射電子は、原子番号に依存するものであり、例えば原子番号が大きいものが白色、原子量が小さいものを黒色に表示するなど色分けして表示することができる。図2に示すように、光学機能層中の各元素は表面水平方向に均一に存在するのではなく、原子番号が大きい元素の含有量が相対的に多い部分と含有量が相対的に少ない部分とからなっている。
図3は、光学機能層表面におけるEDSによる無機成分(Si)のマッピング結果を示したものであり、Si成分が存在する場合は色の濃淡によって確認することができる。図3において、白く見えている部分がシリカである。なお、図3においては具体的に例示するためにシリカ(Si)のマッピング結果を示しているが、他の無機成分元素や樹脂(有機物)成分のマッピング結果を示すことも可能である。図3に示すマッピング結果において、検出条件にもよるがシリカ等の無機成分が0.2質量%の濃度であれば検出することができる。
図4は、光学機能層表面に金蒸着したSEM写真である。
【0018】
以下、本発明を構成する層毎に、好ましく使用することができる材料を説明する。
【0019】
(透光性基体)
本形態に係る透光性基体としては、透光性である限り特に限定されず、石英ガラスやソーダガラス等のガラスも使用可能であるが、PET、TAC、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、含ノルボルネン樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルスルホン、セロファン、芳香族ポリアミド等の各種樹脂フィルムを好適に使用することができる。なお、PDP、LCDに用いる場合は、PETフィルム、TACフィルムおよび含ノルボルネン樹脂フィルムから選ばれる1種を使用することがより好ましい。
【0020】
これら透光性基体の透明性は高いものほど良好であるが、全光線透過率(JIS K7105)としては80%以上、より好ましくは90%以上が良い。また、透光性基体の厚さとしては、軽量化の観点からは薄い方が好ましいが、その生産性やハンドリング性を考慮すると、1〜700μmの範囲のもの、好ましくは25〜250μmを使用することが好適である。
【0021】
透光性基体表面に、アルカリ処理、コロナ処理、プラズマ処理、スパッタ処理などのトリートメント処理、界面活性剤、シランカップリング剤などのプライマーコーティング、Si蒸着などの薄膜ドライコーティングなどを施すことで、透光性基体と光学機能層との密着性を向上させ、当該光学機能層の物理的強度、耐薬品性を向上させることができる。また、透光性基体と光学機能層との間に他の層を設ける場合も、上記同様の方法で、各層界面の密着性を向上させ、当該光学機能層の物理的強度、耐薬品性を向上させることができる。
【0022】
(光学機能層)
光学機能層は樹脂成分、透光性微粒子および無機成分を含有し、当該樹脂成分を硬化させて形成されるものである。光学機能層は透光性微粒子(無機微粒子や有機微粒子)を含有する。
【0023】
(樹脂成分)
光学機能層を構成する樹脂成分としては、硬化後の皮膜として十分な強度を持ち、透明性のあるものを特に制限なく使用できる。前記樹脂成分としては熱硬化型樹脂、熱可塑型樹脂、電離放射線硬化型樹脂、二液混合型樹脂などがあげられるが、これらのなかでも、電子線や紫外線照射による硬化処理にて、簡易な加工操作にて効率よく硬化することができる放射線硬化型樹脂が好適である。
本発明において、樹脂成分の屈折率は、樹脂成分を硬化させた後のものをいう。
【0024】
電離放射線硬化型樹脂としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等のラジカル重合性官能基や、エポキシ基、ビニルエーテル基、オキセタン基等のカチオン重合性官能基を有するモノマー、オリゴマー、プレポリマー、ポリマーを単独で、または適宜混合した組成物が用いられる。モノマーの例としては、アクリル酸メチル、メチルメタクリレート、メトキシポリエチレンメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等を挙げることができる。オリゴマー、プレポリマーとしては、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、多官能ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、アルキットアクリレート、メラミンアクリレート、シリコーンアクリレート等のアクリレート化合物、不飽和ポリエステル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルや各種脂環式エポキシ等のエポキシ系化合物、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル等のオキセタン化合物を挙げることができる。ポリマーとしては、ポリアクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート等を挙げることができる。これらは単独、もしくは複数混合して使用することができる。
これら電離放射線硬化型樹脂の中で、官能基数が3個以上の多官能モノマーは、硬化速度が上がることや硬化物の硬度が向上させることができる。また、多官能ウレタンアクリレートを使用することにより、硬化物の硬度や柔軟性などを付与することができる。
【0025】
電離放射線硬化型樹脂として、電離放射線硬化型フッ化アクリレートを使用することができる。電離放射線硬化型フッ化アクリレートは、他のフッ化アクリレートと比較して電離放射線硬化型であることにより、分子間での架橋が起きるため耐薬品性に優れ、ケン化処理後にも十分な防汚性を発現するといった効果が奏される。電離放射線硬化型フッ化アクリレートとしては、例えば、2−(パーフルオロデシル)エチルメタクリレート、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エチルメタクリレート、3−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−(パーフルオロ−9−メチルデシル)エチルメタクリレート、3−(パーフルオロ−8−メチルデシル)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−パーフルオロオクチル−2−ヒドロキシルプロピルアクリレート、2−(パーフルオロデシル)エチルアクリレート、2−(パーフルオロ−9−メチルデシル)エチルアクリレート、ペンタデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、ウナデカフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、ノナフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、トリフルオロ(メタ)アクリレート、トリイソフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレートなどを用いることができる。
【0026】
電離放射線硬化型樹脂は、そのままで電子線照射により硬化可能であるが、紫外線照射による硬化を行う場合は、光重合開始剤の添加が必要である。なお、用いられる放射線としては、紫外線、可視光線、赤外線、電子線のいずれであってもよい。また、これらの放射線は、偏光であっても無偏光であってもよい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のラジカル重合開始剤、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物等のカチオン重合開始剤を単独または適宜組み合わせて使用することができる。
【0027】
また、電離放射線硬化型樹脂にレベリング剤、帯電防止剤等の添加剤を含有させることができる。レベリング剤は、塗膜表面の張力均一化を図り塗膜形成前に欠陥を直す働きがある。
【0028】
レベリング剤としては、シリコーン系レベリング剤、フッ素系レベリング剤、アクリル系レベリング剤が挙げられる。上記レベリング剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。上記のレベリング剤の中でも、光学機能層に凹凸構造を形成するという観点から、シリコーン系レベリング剤、フッ素系レベリング剤が好ましく、特にシリコーン系レベリング剤が好ましい。
【0029】
前記シリコーン系レベリング剤としては、例えば、ポリエーテル変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、パーフルオロ変性シリコーン、反応性シリコーン、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルアルキルシロキサン等があげられる。
かかるシリコーン系レベリング剤としては、日本ユニカー(株)製の「SILWETシリーズ」、「SUPERSILWETシリーズ」、「ABNSILWETシリーズ」、信越化学社製の「KFシリーズ」、「X−22シリーズ」、ビックケミー・ジャパン(株)製の「BYK−300シリーズ」、共栄社化学(株)製の「グラノールシリーズ」、東レダウコーニング(株)製の「SHシリーズ」、「STシリーズ」、「FZシリーズ」、チッソ(株)製の「FMシリーズ」、GE東芝シリコーン(株)製の「TSFシリーズ」(以上商品名)等が市販されている。
【0030】
フッ素系レベリング剤としては、フルオロアルキル基を有する化合物が好ましい。かかるフルオロアルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖あるいは分岐構造、脂環式構造(好ましくは5員環または6員環)であっても良く、エーテル結合を有していても良い。上記のフッ素系レベリング剤は、ポリマーであっても、オリゴマーであってもよい。
また、フッ素系レベリング剤としては、疎水基がパーフルオロカーボンチェインをもつレベリング剤が挙げられる。具体的には、フルオロアルキルカルボン酸、N−パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−(フルオロアルキルオキシ)−1−アルキルスルホン酸ナトリウム、3−(ω−フルオロアルカノイル−N−エチルアミノ)−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、N−(3−パーフルオロオクタンスルホンアミド)プロピル−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチレンアンモニウムベタイン、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキルスルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル−N−エチルスルホニルグリシン塩、リン酸ビス(N−パーフルオロオクチルスルホニル−N−エチルアミノエチル)等が挙げられる。
かかるフッ素系レベリング剤としては、例えば、共栄社化学(株)製の「ポリフロー600」、ダイキン化学工業(株)製の「R−2020、M−2020、R−3833、M−3833」、大日本インキ(株)製の「メガファックF−171、F−172D、F−179A、F−470、F−475、R−08、ディフェンサMCF−300」(以上商品名)などが挙げられる。
【0031】
アクリル系レベリング剤としては、東亜合成化学(株)製の「ARUFON−UP1000シリーズ」、「UH2000シリーズ」、「UC3000シリーズ」、共栄社化学(株)製の「ポリフロー77」(以上商品名)等が市販されている。
【0032】
光学機能層へのレベリング剤の含有量が少なすぎると、塗膜のレベリング効果が得られにくくなる。レベリング剤の含有量が多すぎると、光学機能層の表面にレベリング剤がブリードアウトし、塗工欠点の原因となる問題がある。
【0033】
上記の観点から、光学機能層におけるレベリング剤の含有量は、光学機能層の全成分(有機溶剤を除く)100質量%に対して、0.05〜3質量%の範囲が好ましく、0.1〜2質量%の範囲がより好ましく、特に0.2〜1質量%の範囲が好ましい。
【0034】
電離放射線硬化型樹脂等の樹脂成分の配合量は、光学機能層を構成する樹脂組成物中の固形成分の全質量に対して、50質量%以上含有され、60質量%以上が好適である。上限値は特に限定されないが、例えば、99.8質量%である。50質量%未満では、十分な硬度が得られないなどの問題がある。
なお、電離放射線硬化型樹脂等の樹脂成分の固形分には、後述する無機成分と微粒子以外の全固形分が含まれてなるものであって、電離放射線硬化型樹脂等の樹脂成分の固形分のみならず、その他の任意成分の固形分も含む。
【0035】
(無機成分)
本発明で用いられる無機成分としては、光学機能層中に含有され、塗料化した際に塗液の粘度を上げられるものであればよい。無機成分を添加する前の塗料を基準にすると、無機成分を添加した後の粘度は10%以上増大することが好ましく、30%以上増大することがさらに好ましく、50%以上増大することが特に好ましい。塗料の粘度を増大させることによって、2.0度以下の傾斜角度分布の割合を本発明の範囲に調整しやすくなる。すなわち、塗料の粘度を増大させることによって、2.0度以下の傾斜角度分布の割合を3%以上20%以下、3%以上10%以下、3%以上7%以下に調整しやすくなる。
無機成分としては、無機ナノ微粒子または無機ナノ粒子の凝集体を使用することができる。無機ナノ微粒子としては、シリカ、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、アルミナ、チタニア、ジルコニアなどの金属酸化物や金属等や、シリカゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル、アルミナゾルなどの金属酸化物ゾル、アエロジル、膨潤性粘土、層状有機粘土などがある。上記の無機ナノ微粒子は一種類を使用してもよいし、複数種を使用してもよい。
なお、透光性微粒子と無機成分(無機ナノ微粒子)は別個のものであり、粒径によって区別することができる。
【0036】
これらの無機ナノ微粒子の中でも、塗料に適度な粘性を付与できる点から層状有機粘土が好ましい。において、層状有機粘土とは、膨潤性粘土の層間に有機オニウムイオンを導入したものをいう。
【0037】
(膨潤性粘土)
膨潤性粘土は、陽イオン交換能を有し、該膨潤性粘土の層間に水を取り込んで膨潤するものであればよく、天然物であっても合成物(置換体、誘導体を含む)であってもよい。また、天然物と合成物との混合物であってもよい。
膨潤性粘土としては、例えば、雲母、合成雲母、バーミキュライト、モンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ノントロナイト、マガディアイト、アイラライト、カネマイト、層状チタン酸、スメクタイト、合成スメクタイト等を挙げることができる。これらの膨潤性粘土は、1種を使用してもよいし、複数を混合して使用してもよい。
【0038】
有機オニウムイオン
有機オニウムイオンは、膨潤性粘土の陽イオン交換性を利用して有機化することができるものであれば制限されない。
オニウムイオンとしては、例えば、ジメチルジステアリルアンモニウム塩やトリメチルステアリルアンモニウム塩などの第4級アンモニウム塩や、ベンジル基やポリオキシエチレン基を有するアンモニウム塩を用いたり、ホスホニウム塩やピリジニウム塩やイミダゾリウム塩からなるイオンを用いることができる。塩としては、例えば、Cl、Br、NO、OH、CHCOO等の陰イオンとの塩を挙げることができる。塩としては、第4級アンモニウム塩を使用することが好ましい。
有機オニウムイオンの官能基は制限されないが、アルキル基、ベンジル基、ポリオキシプロピレン基またはフェニル基のいずれかを含む材料を使用すると、溶媒分散性が向上するため好ましい。
【0039】
アルキル基の好ましい範囲は、炭素数1〜30であり、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、オクタデシル等が挙げられる。
【0040】
ポリオキシプロピレン基〔(CHCH(CH)O)H又は(CHCHCHO)H〕のnの好ましい範囲は1〜50であり、さらに好ましくは5〜50であり、その付加モル数が多いほど、有機溶媒に対する分散性は良くなるが、過剰になり過ぎると、生成物が粘着性を帯びるようになるので、溶媒に対する分散性に重点をおけばnの数は、20〜50がより好ましい。また、nの数が5〜20である場合には、生成物が非粘着性で粉砕性がすぐれている。また、分散性とハンドリングの点から、第4級アンモニウム全体のnの総数は5〜50が好ましい。
【0041】
該第4級アンモニウム塩の具体的例としては、テトラアルキルアンモニウムクロリド、テトラアルキルアンモニウムブロミド、ポリオキシプロピレン・トリアルキルアンモニウムクロリド、ポリオキシプロピレン・トリアルキルアンモニウムブロミド、ジ(ポリオキシプロピレン)・ジアルキルアンモニウムクロリド、ジ(ポリオキシプロピレン)・ジアルキルアンモニウムブロミド、トリ(ポリオキシプロピレン)・アルキルアンモニウムクロリド、トリ(ポリオキシプロピレン)・アルキルアンモニウムブロミド等を挙げることができる。
【0042】
一般式(I)の第4級アンモニウムイオンにおいて、Rで好ましいものはメチル基又はベンジル基である。Rで好ましいものは炭素数1〜12のアルキル基であり、特に好ましいものは炭素数1〜4のアルキル基である。Rで好ましいものは炭素数1〜25のアルキル基である。Rで好ましいものは炭素数1〜25のアルキル基、(CHCH(CH)O)H基又は(CHCHCHO)H基である。nは5〜50であるものが好ましい。
【0043】
【化1】

【0044】
また、無機ナノ微粒子としてアルミナゾルを使用すると、光学機能層の表面硬度が向上し耐擦傷性も向上するため好ましい。
【0045】
無機ナノ微粒子は変性されているものであってもよい。無機ナノ微粒子の変性にはシランカップリング剤を使用することができる。シランカップリング剤としては、例えばビニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等が用いられる。シランカップリング剤は、樹脂成分を構成する電離放射線硬化型樹脂の重合性二重結合と共重合可能な官能基を有していてもよい。
【0046】
無機成分の配合量は、樹脂組成物中の固形成分の全質量に対して、0.1〜10質量%が含有され、0.2〜5質量%が特に好適である。無機成分の配合量が0.1質量%では十分な数の表面凹凸が形成されなくなり防眩性(視認性)が不十分になる問題がある。無機成分の配合量が10質量%超では、表面凹凸数が多くなり、視認性が損なわれる問題がある。
【0047】
(溶媒)
防眩性(視認性)を得るための表面凹凸を形成させる溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、イソブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン(MIBK)等のケトン類;ジアセトンアルコール等のケトンアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ジエチルセルソルブ、ジエチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;N−メチルピロリドン、ジメチルフォルムアミド、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル等のエステル類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、水等を使用することができる。これらの溶媒は単体で使用してもよいし複数を混合して使用してもよい。
【0048】
(透光性微粒子)
本発明で用いられる透光性微粒子としては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化エチレン系樹脂等よりなる有機系の透光性の樹脂微粒子、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化カルシウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン等の無機系の透光性の微粒子を使用することができる。透光性の微粒子の屈折率は、1.40〜1.75が好ましく、屈折率が1.40未満または1.75より大きい場合は、透光性基体あるいは樹脂マトリックスとの屈折率差が大きくなり過ぎ、全光線透過率が低下する。透光性の微粒子の平均粒径は、0.3〜7.0μmの範囲のものが好ましく、1.0〜7.0μmがより好ましく、2.0〜6.0μmがさらに好ましい。
粒径が0.3μmより小さい場合は防眩性(視認性)が低下し、また7.0μmより大きい場合は本発明で規定した傾斜角度分布をもった表面凹凸を形成することが難しくなる。また、該光学積層体に含まれる透光性微粒子の割合は特に限定されないが、樹脂成分100質量部に対し、0.1〜20.0質量部とするのが好ましく、光学機能層表面の微細な凹凸形状をコントロールし易い。ここで、「屈折率」は、JIS K−7142に従った測定値を指す。また、「平均粒径」は、電子顕微鏡で実測した100個の粒子の直径の平均値を指す。
透光性微粒子を2種以上使用することもできるが、それぞれの透光性微粒子の屈折率が本発明で規定する屈折率の範囲を満たすことが必要である。すなわち、透光性微粒子の屈折率(n)と樹脂成分の屈折率(n)の関係式が、n−0.015≦n≦n+0.015を満たすことが必要である。
【0049】
透光性微粒子の配合量は、光学機能層を構成する樹脂成分の100質量部に対して、0.1〜20.0質量部の割合で含有されることが好ましく、1.0質量部以上であればさらに好ましく、3.0質量部以上が最も好ましい。上限値は特に限定されないが、例えば、10.0質量部である。0.1質量部未満では、所定の傾斜角度分布が得られない問題が生じる。
【0050】
(帯電防止剤(導電剤))
本発明の光学機能層は、帯電防止剤(導電剤)を含んでいてもよい。導電剤の添加により、光学積層体の表面における塵埃付着を有効に防止することができる。帯電防止剤(導電剤)の具体例としては、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜第3アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性化合物、スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基等のアニオン性基を有するアニオン性化合物、アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系等の両性化合物、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン性化合物、スズおよびチタンのアルコキシドのような有機金属化合物およびそれらのアセチルアセトナート塩のような金属キレート化合物等が挙げられ、さらに上記に列記した化合物を高分子量化した化合物が挙げられる。また、第3級アミノ基、第4級アンモニウム基、または金属キレート部を有し、かつ、電離放射線により重合可能なモノマーまたはオリゴマー、或いは官能基を有するカップリング剤のような有機金属化合物等の重合性化合物もまた帯電防止剤として使用できる。
【0051】
また、帯電防止剤としては導電性微粒子が挙げられる。導電性微粒子の具体例としては、金属酸化物からなるものを挙げることができる。そのような金属酸化物としては、ZnO、CeO、Sb、SnO、ITOと略して呼ばれることの多い酸化インジウム錫、In、Al、アンチモンドープ酸化錫(略称;ATO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(略称;AZO)等を挙げることができる。導電性微粒子とは、1ミクロン以下の、いわゆるサブミクロンの大きさのものを指し、好ましくは、平均粒径が0.1nm〜0.1μmのものである。
【0052】
また、帯電防止剤(導電剤)の別の具体例としては、導電性ポリマーが挙げられる。その材料としては特に限定されず、例えば、脂肪族共役系のポリアセチレン、ポリアセン、ポリアズレン、芳香族共役系のポリフェニレン、複素環式共役系のポリピロール、ポリチオフェン、ポリイソチアナフテン、含ヘテロ原子共役系のポリアニリン、ポリチエニレンビニレン、混合型共役系のポリ(フェニレンビニレン)、分子中に複数の共役鎖を持つ共役系である複鎖型共役系、これらの導電性ポリマーの誘導体、及び、これらの共役高分子鎖を飽和高分子にグラフトまたはブロック共重した高分子である導電性複合体からなる群より選択される少なくとも一種を挙げることができる。なかでも、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール等の有機系帯電防止剤を使用することがより好ましい。上記有機系帯電防止剤を使用することによって、優れた帯電防止性能を発揮すると同時に、光学積層体の全光線透過率を高めるとともにヘイズ値を下げることも可能になる。また、導電性向上や、帯電防止性能向上を目的として、有機スルホン酸や塩化鉄等の陰イオンを、ドーパント(電子供与剤)として添加することもできる。ドーパント添加効果も踏まえ、特にポリチオフェンは透明性、帯電防止性が高く、好ましい。上記ポリチオフェンとしては、オリゴチオフェンも好適に使用することができる。上記誘導体としては特に限定されず、例えば、ポリフェニルアセチレン、ポリジアセチレンのアルキル基置換体等を挙げることができる。
【0053】
(光学積層体)
本発明における光学積層体は少なくとも前記樹脂成分、無機成分及び透光性微粒子を含有する。
光学機能層は透光性基体の片面に形成されていても両面に形成されていてもよい。
【0054】
また、光学機能層と透光性基体の間、光学機能層の反対面に他の層を有していてもよいし、光学機能層上に他の層を有していてもよい。ここで他の層としては、例えば、偏光層、光拡散層、低反射層、防汚層、帯電防止層、紫外線・近赤外線(NIR)吸収層、ネオンカット層、電磁波シールド層などを挙げることができる。
【0055】
光学機能層の膜厚は1.0〜12.0μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは2.0〜11.0μmの範囲であり、さらに好ましくは3.0〜10.0μmの範囲である。光学機能層が1.0μmより薄い場合は、紫外線硬化型時に酸素阻害による硬化不良を起こし、光学機能層の耐磨耗性が劣化しやすくなる。光学機能層が12.0μmより厚い場合は、光学機能層の硬化収縮によるカールの発生や、マイクロクラックの発生、透光性基体との密着性の低下、さらには光透過性の低下が生じてしまう。そして、膜厚の増加に伴う必要塗料量の増加によるコストアップの原因ともなる。
【0056】
光学機能層の内部ヘイズ値は3.0未満であることが好ましく、2.0未満であることがさらに好ましく、1.0未満であることが最も好ましい。内部ヘイズ値が3.0を超えると暗室コントラストが低下する問題が発生する。
【0057】
光学積層体の画像鮮明性は60〜85の範囲(JIS K7105に従い0.5mm光学くしを用いて測定した値)が好ましく、65〜85がより好ましく、70〜85が最も好ましい。画像鮮明性が60未満では防眩性(視認性)が高くなりすぎるため視認性が悪化し、85を超えると防眩性(視認性)が低くなりすぎるため、ディスプレイ表面に用いる光学積層体に適さなくなる。
【0058】
次に、本発明の光学積層体を構成する光学機能層の凹凸形状について詳述する。
当該光学機能層の凹凸形状は、ASME/1995(ASME:American Society of Mechanical Engineers、アメリカ機械学会規格)に従って求められる。凹凸形状を有する光学機能層面において、凹凸形状を測定した測定全長の傾斜角度分布に占める2.0度以下の傾斜角度分布の割合が、3%以上20%以下の範囲内にあることで、適度な防眩性(視認性)を有する光学積層体を得ることができる。上記の傾斜角度分布の割合を得る方法としては、例えば、塗料の粘度を増大させる方法が挙げられる。
【0059】
光学積層体の凹凸形状を測定した測定全長の傾斜角度分布に占める2.0度以上の傾斜角度分布の割合は、3%以上20%以下であることが好ましく、3%以上10%以下であることがさらに好ましく、3%以上7%以下であることが最も好ましい。
【0060】
本発明において規定する凹凸形状の傾斜角の分布は、まず、ASME/1995に従って、光学機能層の凹凸形状を測定する。次に、凹凸形状を測定した測定全長において、測定長さ(X)0.5μm毎の凹凸の高さ(Y)を算出し、局所傾斜(ΔZ)を以下の式から算出する。
【0061】
【数1】

ここで、ΔZは、ある任意の測定位置dXにおける局所傾斜をいう。続いて、傾斜角(θ)を以下の式から算出する。
【0062】
【数2】

【0063】
上式により傾斜角(θ)を測定全長にわたって求めた後、傾斜角(θ)を0.1°刻みとした度数分布を作成し、本発明で規定する所定の傾斜角を有するものの割合(%)を求めた。
【0064】
光学積層体の最表面の凹凸構造の算術平均高さRaは0.030以上0.200μm未満であることが好ましく、0.030〜0.150μm未満であることがさらに好ましく、0.040〜0.100μm未満であることが最も好ましい。Raが0.030μm未満であると、光学積層体の防眩性(視認性)が不十分となり、Raが0.200μm以上であると防眩性(視認性)が大きくなりすぎる。
【0065】
光学積層体の最表面の凹凸構造の平均長さ(RSm)が50〜200μmであることが好ましく、50〜150μmであることがさらに好ましく、50〜100μmであることが最も好ましい。Rsmが50μm未満もしくは150μmを超えると所望とする防眩性(視認性)が得られなくなる。
【0066】
光学積層体の最表面の凹凸構造の最大高さ(Rz)0.30〜1.20μmであることが好ましく、0.30〜0.90μmであることがさらに好ましく、0.30〜0.60μmであることが最も好ましい。Rzが0.30μm未満だと光学積層体の防眩性(視認性)が不十分となり、Rzが1.20μmを超えると防眩性(視認性)が高くなりすぎる。
【0067】
<偏光基体>
本発明においては、光学機能層とは反対面の透光性基体上に、偏光基体を積層してもよい。ここで、当該偏光基体は、特定の偏光のみを透過し他の光を吸収する光吸収型の偏光基体や、特定の偏光のみを透過し他の光を反射する光反射型の偏光基体を使用することが出来る。光吸収型の偏光基体としては、ポリビニルアルコール、ポリビニレン等を延伸させて得られるフィルムが使用可能であり、例えば、2色性素子として沃素または染料を吸着させたポリビニルアルコールを一軸延伸して得られたポリビニルアルコール(PVA)フィルムが挙げられる。光反射型の偏光基体としては、例えば、延伸した際に延伸方向の屈折率が異なる2種類のポリエステル樹脂(PEN及びPEN共重合体)を、押出成形技術により数百層交互に積層し延伸した構成の3M社製「DBEF」や、コレステリック液晶ポリマー層と1/4波長板とを積層してなり、コレステリック液晶ポリマー層側から入射した光を互いに逆向きの2つの円偏光に分離し、一方を透過、他方を反射させ、コレステリック液晶ポリマー層を透過した円偏光を1/4波長板により直線偏光に変換させる構成の日東電工社製「ニポックス」やメルク社製「トランスマックス」等が挙げられる。
偏光基体と光学積層体を直接あるいは接着層等を介して積層することにより、偏光板として使用することができる。
【0068】
<表示装置>
本発明の光学積層体は、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)、表面電界ディスプレイ(SED)のような表示装置に適用することができる。特に好ましくは液晶表示装置(LCD)に用いられる。本発明の光学積層体は透光性基体を有しているので、透光性基体側を画像表示装置の画像表示面に接着して用いられる。
【0069】
本発明の光学積層体を偏光板の表面保護フィルムの片側として用いた場合、ツイステットネマチック(TN)、スーパーツイステットネマチック(STN)、バーティカルアライメント(VA)、インプレインスイッチング(IPS)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル(OCB)等のモードの透過型、反射型、または半透過型の液晶表示装置に好ましく用いることができる。
【0070】
<光学積層体の製造方法>
本発明の光学機能層は、少なくとも樹脂成分と透光性微粒子と無機成分と溶剤を含む溶液を透光性基体上に塗布し、溶媒を揮発させる乾燥工程、及び乾燥した塗膜を硬化して光学機能層を形成する硬化工程を経て製造できる。
上記の構成成分を含む光学機能層形成用塗料を、透光性基体上に塗布した後、熱、あるいは電離放射線(例えば電子線または紫外線照射)を照射して該光学機能層形成用塗料を硬化させることにより光学機能層を形成させ、本発明の光学積層体を得ることができる。
透光性基体上に光学機能層形成用塗料を塗布する手法としては、通常の塗工方式や印刷方式が適用される。具体的には、エアドクターコーティング、バーコーティング、ブレードコーティング、ナイフコーティング、リバースコーティング、トランスファロールコーティング、グラビアロールコーティング、キスコーティング、キャストコーティング、スプレーコーティング、スロットオリフィスコーティング、カレンダーコーティング、ダムコーティング、ディップコーティング、ダイコーティング等のコーティングや、グラビア印刷等の凹版印刷、スクリーン印刷等の孔版印刷等の印刷等が使用できる。
【0071】
以下、本発明を実施例を用いて説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【実施例】
【0072】
[実施例1]
表1記載の所定の混合物をディスパーにて30分間攪拌することによって得られた光学機能層形成用の塗料を、膜厚60μm、全光線透過率92%からなる透明基体のTAC(富士フィルム社製;TD60UL)の片面上にロールコーティング方式にて塗布(ラインスピード;20m/分)し、30〜50℃で20秒間予備乾燥を経た後、100℃で1分間乾燥し、窒素雰囲気(窒素ガス置換)中で紫外線照射(ランプ;集光型高圧水銀灯、ランプ出力;120W/cm、灯数:4灯、照射距離;20cm)を行うことで塗工膜を硬化させた。このようにして、厚さ5.7μmの光学機能層を有する実施例1の光学積層体を得た。
【0073】
[実施例2]
光学機能層形成用塗料を表1記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ5.5μmの光学機能層を有する実施例2の光学積層体を得た。
【0074】
[実施例3]
光学機能層形成用塗料を表1記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ5.8μmの光学機能層を有する実施例3の光学積層体を得た。
【0075】
[実施例4]
光学機能層形成用塗料を表1記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ5.0μmの光学機能層を有する実施例4の光学積層体を得た。
【0076】
[比較例1]
光学機能層形成用塗料を表1記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ6.0μmの光学機能層を有する比較例1の光学積層体を得た。
【0077】
[比較例2]
光学機能層形成用塗料を表1記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ5.5μmの光学機能層を有する比較例2の光学積層体を得た。
【0078】
[比較例3]
光学機能層形成用塗料を表1記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ4.8μmの光学機能層を有する比較例3の光学積層体を得た。
【0079】
[比較例4]
光学機能層形成用塗料を表1記載の所定の混合液に変更した以外は、実施例1と同様にして、厚さ4.0μmの光学機能層を有する比較例4の光学積層体を得た。
【0080】
上記実施例において使用した材料を表1に、比較例において使用した材料を表2にまとめた。
【0081】
【表1】

【0082】
【表2】

【0083】
SEM及びEDSについては次の条件で撮影した。
(SEM)
実施例、比較例で得られた積層体の塗布層表面の状態、および含有元素の情報を、SEMにより観察した。観察は、塗布層表面に金またはカーボン蒸着したのち行った。以下に、SEM観察の条件を示す。
分析装置・・・・・・JSM−6460LV(日本電子社製)
前処理装置・・・・・C(カーボン)コーティング:45nm SC−701C(サンユー電子社製)
・・・・・・・・・・Au(金)コーティング:10nm SC−701AT改(サンユー電子社製)
SEM条件・・・・・加速電圧 :20KVまたは15KV
照射電流 :0.15nA
真空度 :高真空
画像検出器:反射電子検出器
試料傾斜 :0度
【0084】
(EDS)
実施例、比較例で得られた積層体の含有元素の情報を、EDSにより観察した。観察は、塗布層表面にカーボン蒸着したのち行った。以下に、EDS観察の条件を示す。
分析装置・・・・・・JSM−6460LV(日本電子社製)
前処理装置・・・・・C(カーボン)コーティング:45nm SC−701C(サンユー電子社製)
EDS条件・・・・・加速電圧 :20KV
照射電流 :0.15nA
真空度 :高真空
画像検出器:反射電子検出器
MAP解像度:128×96ピクセル
画像解像度 :1024×768ピクセル
【0085】
実施例と比較例における透光性微粒子と硬化後の樹脂成分との屈折率の関係と、傾斜角度分布の割合を表3に示した。
【0086】
【表3】

【0087】
(傾斜角分布)
傾斜角の分布は、以下の手順に従い算出した。
まず、ASME/1995に従い、表面粗さ測定器(商品名:サーフコーダSE1700α、小坂研究所社製)を用いて、光学機能層上(透光性基体を具備していない面)に形成された凹凸形状を測定した。なお、当該測定は、実施例および比較例における各光学積層体を上記サーフコーダSE1700αの所定の位置にセットした後、「ASME95」を選択し、さらにパラメータとして「Δa」を選択することにより測定することができる。
測定条件は以下の通りである。
・測定長さ :4.0mm
・フィルター :GAUSS
・λc(粗さカットオフ値) :0.8
・λf(うねりカットオフ値) :10λc
・縦倍率 :20,000倍
・横倍率 :500倍
【0088】
次に、凹凸形状を測定した測定全長において、測定長さ(X)0.5μm毎の凹凸の高さ(Y)を算出し、局所傾斜(ΔZi)を以下の式から算出した。
【0089】
【数3】

ここで、ΔZiは、ある任意の測定位置dXiにおける局所傾斜をいう。
【0090】
続いて、傾斜角(θ)を以下の式から算出した。
【0091】
【数4】

上式により傾斜角(θ)を測定全長にわたって求めた後、傾斜角(θ)を0.1°刻みとした度数分布を作成し、本発明で規定する所定の傾斜角を有するものの割合を求めた。
【0092】
(評価方法)
次に実施例および比較例の光学積層体について、下記の項目について評価を行った。
【0093】
(膜厚)
膜厚は、上記SEMを用いて、液体窒素中で凍結破断した光学積層体の断面部を観察して求めた。
【0094】
(内部ヘイズ値)
内部ヘイズ値は光学積層体の表面に粘着剤付透明性シートを貼り付けることによって表面凹凸に起因する表面ヘイズを0にしてヘイズ値を測定することにより求めた。さらに詳しく説明すると、下記の該粘着剤付透明性シートを光学積層体の表面(凹凸形状を有する面)に貼り付けた後に測定したヘイズ値から該粘着剤付透明性シートを貼り付ける前に測定した光学積層体のヘイズ値を引くことによって求めることができる。ヘイズ値は、JIS K7105に従い、ヘイズメーター(商品名:NDH2000、日本電色社製)を用いて測定した。内部ヘイズを測定する際に使用した粘着剤付透明性シートは、以下の通りである。
透明性シート:成分 ポリエチレンテレフタラート(PET)
厚さ 38μm
粘着材層 :成分 アクリル系粘着剤
厚さ 10μm
粘着剤付透明性シートのヘイズ 3.42
【0095】
(表面粗さ)
算術平均高さRa、最大高さRzおよび平均長さRSmは、JIS B0601−2001に従い、表面粗さ測定器(商品名:サーフコーダSE1700α、小坂研究所社製)を用いて測定した。
【0096】
(画像鮮明性)
JIS K7105に従い、写像性測定器(商品名:ICM−1DP、スガ試験機社製)を用い、測定器を透過モードに設定し、光学くし幅0.5mmにて測定した。
【0097】
(視認性)
光学積層体の防眩性を定量評価と定性評価の2種類の方法にて数値判定し、両評価の判定値の和を視認性と定義した。視認性が4点以上のとき○、4点未満のとき×とした。
【0098】
(防眩性の定量評価)
画像鮮明性の値が70以上〜85未満のとき3点、60以上〜70未満のとき2点、60未満のとき1点とした。
【0099】
(防眩性の定性評価)
光学積層体形成面の反対面に、無色透明な粘着剤を介して黒色アクリル板(三菱レイヨン製アクリライトL502)に貼り合せ、400ルクスの環境照度の中、2本の蛍光灯がむき出しの状態で平行に配置された蛍光灯を光源として、45〜60度の角度で光を映りこませて、その反射像を正反射方向から目視により観察し、蛍光灯の映り込みの度合いを判定した。2本の蛍光灯を認識できるが蛍光灯の輪郭が僅かにぼやけるとき3点、2本の蛍光灯の反射像が確認され、ぼやけて見えるとき2点、2本の蛍光灯の反射像が1本に見えるほど像がぼやけるとき1点、また2本の蛍光灯が全くぼやけずにはっきりと見えるとき0点とした。
【0100】
(暗室コントラスト)
暗室コントラストは、実施例及び比較例の光学積層体形成面と反対面に、無色透明な粘着層を介して液晶ディスプレイ(商品名:LC−37GX1W、シャープ社製)の画面表面に貼り合せ、暗室条件下で液晶ディスプレイを白表示及び黒表示としたときの輝度を色彩輝度計(商品名:BM−5A、トプコン社製)にて測定し、得られた黒表示時の輝度(cd/m)と白表示時の輝度(cd/m)を以下の式にて算出し、プレイン偏光板のコントラストを100%として、以下の式にて減少率を算出した。減少率が1%未満のとき◎、3%未満のとき○、3%以上のときに×とした。
暗室コントラスト=白表示の輝度/黒表示の輝度
減少率=暗室コントラスト(光学積層体)/暗室コントラスト(プレイン偏光板)
本発明において、プレイン偏光板とは、2色性素子として沃素または染料を吸着させたポリビニルアルコールを一軸延伸して得られたポリビニルアルコール(PVA)フィルムの両面にTACフィルムが貼り合わされてなる積層体をいう。
【0101】
得られた結果を表4に示した。
【0102】
【表4】

【0103】
以上のように、本発明によれば、高い視認性を備え、極めて高い暗室コントラストを有する光学積層体、偏光板および表示装置を提供することができる。
また、本発明の光学積層体、偏光板および表示装置は、大型テレビ用途に好ましく使用することができる。本発明の光学積層体は内部ヘイズが低いことから、表示装置の最表面に使用してもその輝度が低下しにくい。したがって、輝度が低下しやすい偏光メガネを使用した場合であっても、高輝度を維持することができるため、3Dテレビ用途に好ましく使用することができる。
【符号の説明】
【0104】
A:光学機能層
B:透光性基体
X:透光性微粒子
Y:無機成分
Z:樹脂成分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性基体上に光学機能層が積層されてなる光学積層体であって、該光学機能層の少なくとも一方の面に凹凸形状が形成されており、該凹凸形状を有する光学機能層が少なくとも樹脂成分、無機成分、透光性微粒子を含有し、該透光性微粒子の屈折率(n)と樹脂成分の屈折率(n)の関係式が、n−0.015≦n≦n+0.015を満たし、該光学機能層の凹凸形状を有する光学機能層面の傾斜角度分布に占める2.0度以上の傾斜角度分布の割合が3%以上20%以下であることを特徴とする光学積層体。
【請求項2】
前記光学機能層が、放射線硬化型樹脂組成物を主成分とする1層以上の光学機能層からなる請求項1に記載の光学積層体。
【請求項3】
前記光学機能層に含有する無機成分が、無機ナノ微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の光学積層体。
【請求項4】
前記光学機能層の内部ヘイズ値が3.0未満であることを特徴とする請求項1に記載の光学積層体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の光学積層体を構成する透光性基体上に、偏光基体が積層されてなることを特徴とする偏光板。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれかに記載の光学積層体を具備してなることを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−232683(P2011−232683A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−105316(P2010−105316)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(000153591)株式会社巴川製紙所 (457)
【Fターム(参考)】