説明

光学膜とその製造方法およびそれを用いた液晶ディスプレイ

【課題】光学膜とその製造方法およびそれを用いた液晶ディスプレイを提供する。
【解決手段】光学膜が提供される。光学膜は、基板、反射偏光子、および、第一伝送媒体を含む。反射偏光子は基板正面に設置される。第一伝送媒体は基板背面に設置され、複数のV字型プリズムを含む。基板、反射偏光子、および、第一伝送媒体は互いに結合されて、単一シートを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイ装置に関するものであって、特に、単一光学膜を有する液晶ディスプレイ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ装置は、既に幅広く各種電子製品中、例えば、LCD TVおよびコンピュータに応用されている。その長所は、低電力消費、低駆動電圧、および、軽量化と薄型化の可能性にある。しかし、液晶ディスプレイ装置中の液晶ディスプレイパネルは自発光することができず、よって、バックライト素子と組み合わせて、スクリーンを均一に照らす必要がある。
【0003】
図1を参照する。図1は、従来のエッジライト式(edge-light type)バックライト素子を採用した液晶ディスプレイ装置1を示す図である。液晶パネルモジュール40はバックライト素子10前側に設置され、バックライト素子は、発光素子11、導光板12、下拡散板13、プリズムシート14、および、上拡散板15を含む。
【0004】
導光板12は、発光素子11から発光する光線を下拡散板13に導く。その後、下拡散板13は、導光板12からの光線を分散させ、霞ませて(haze)、輝度を均一に分布させる。しかし、下拡散板 13のせいで、有効視覚内の輝度が大幅に減少する。
【0005】
この問題を解決するため、プリズムシート14は、下拡散板13を通過する光線を受信し、入射光線の角度を収束し、有効視覚内の輝度を強化する。プリズムシート14は市販の輝度強化膜で、頂角は90°、且つ、プリズムシート14は液晶パネルモジュール40方向に曲がる。
【0006】
最後に、上拡散板15により、光線が再度分散、霞んで、均一な光線を前方の液晶パネルモジュール40に提供する。
【0007】
しかし、上述のバックライト素子は少なくとも三枚の光学膜を必要とし、且つ、各光学膜はどれも、基板材料を使用する必要がるので、製造コストが高くなる。
【0008】
このほか、上拡散板とプリズムシート間に形成される気層は、光線の一部をプリズムシートから全反射させ、上拡散板に入射することができない。光線強度は経路が増加して消耗され、バックライトモジュール全体の輝度が低下する。従来は、バックライト素子の輝度を増加させるため、発光素子の光源電力を増加させる必要があるが、これは、エネルギー消耗を加速させる。
【0009】
よって、単一光学膜を採用した液晶ディスプレイ装置が強く求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来のマルチレイヤー光学膜の問題を解決するため、本発明は、単一光学膜を利用した液晶ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するため、本発明は、基板、反射偏光子、および、第一伝送媒体を含む光学膜を提供する。反射偏光子は基板の正面に設置される。第一伝送媒体は基板背面に設置されて、複数のV字型プリズムを含む。基板、反射偏光子、および、第一伝送媒体が互いに結合されて、単一シートを形成する。
【0012】
本発明は、さらに、液晶パネルモジュール、導光板、発光素子、および、上述の光学膜を含む液晶ディスプレイ装置を提供する。導光板は、液晶パネルモジュール背面に隣接する出光面、隣接する対応出光面を有する入光面を含む。発光素子は導光板の入光面に面する。光学膜は、導光板の出光面、または、液晶パネルモジュール背面に設置される。
【0013】
本発明は、また、上述の光学膜の製造方法を提供する。本方法は、反射偏光子を取り付ける基板を提供する工程、光硬化性樹脂を、反射偏光子に接続される表面の反対の基板表面に塗布する工程、および、パターン化ローラーを提供し、光硬化性樹脂に圧力をかける工程、光線を提供して、光硬化性樹脂を硬化させる工程、を含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明の光学膜は単一シートで、コストを減少させるだけでなく、従来のマルチレイヤー光学膜の輝度不足の欠点を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】従来の液晶ディスプレイ装置の断面図である;
【図2A】本発明の第一具体例の液晶ディスプレイ装置を示す図である;
【図2B】本発明の第一具体例のバックライト素子を示す図である;
【図3A】本発明の一実施例による光学膜の断面図である;
【図3B】本発明の別の実施例による光学膜の断面図である;
【図3C】本発明の別の実施例による光学膜の断面図である;
【図3D】本発明の別の実施例による光学膜の断面図である;
【図3E】本発明の別の実施例による光学膜の断面図である;
【図4】本発明の光学膜の製造方法を示す図である;および
【図5】本発明の第二具体例の液晶ディスプレイ装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図2Aを参照する。図2Aは本発明の第一具体例の液晶ディスプレイ装置を示す図である。この具体例の液晶ディスプレイ装置5は、フレーム20、バックライト素子30、液晶パネルモジュール40、および、光学膜100を含む。注意すべきことは、明細書中の”正面”は図面の上方、即ち、液晶ディスプレイ装置5投射イメージの一側として定義され、“背面”は、図面の下方に定義されることである。
【0017】
一具体例中、フレーム20は長方形殻体で、高さ幅比が16:9、短辺21はY軸で定義され、長辺22はX軸で定義される。一般に、本発明の液晶ディスプレイ装置5が直立に設置される時、短辺21はユーザーの左右両側に位置し、長辺22はユーザーの上下二側に位置し、且つ、長辺22は水平面に平行である。
【0018】
図2Aと2Bを参照する。図2Bは、本発明の第一具体例のバックライト素子30を示す図である。バックライト素子30はフレーム20内に設置され、二本の光線棒31、導光板32、反射板33、および、複数の発光素子34を含む。光線棒31はフレーム20の二短辺21の内側表面に設置される。発光素子34は光線棒31上に設置され、所定方向(X軸)に光線を発する。所定方向(X軸)はフレーム20の長辺22に平行である。反射板33はフレーム20内側底面に設置される。一具体例中、光線棒31は回路板、発光素子34は発光ダイオード、反射板33は、これに限定されないが、アルミニウムにより形成される。
【0019】
導光板32は反射板33正面に設置され、二個の入光面32a、出光面32b、下表面32e、および、印刷されたドット32cを含む。入光面32aは、それぞれ、発光素子34に面して、発光素子34からの光線を受信する。出光面32bは二個の入光面32aに隣接し、パターン化された表面32dを含む。下表面32eは出光面32bと反対で、反射板33に隣接する。印刷されたドット32cは、下表面32eにランダムに分布する。
【0020】
この例では、二本の光線棒31はフレーム20の短辺21の内側面に設置されて、導光板32両側が光線棒31頂部に位置する発光素子34から入射する光線を受信できるようにする。当業者なら、高い輝度発光素子34を採用すると共に、単一光線棒31を設置して、導光板32一側からの光を受信して、同じ効果を達成することができる。
【0021】
一例では、パターン化された表面32dは、入光面32aの断面に平行で、複数の水晶体突起を含む。さらに詳細には、パターン化された表面32dは、Y軸に沿った複数の微小曲面から構成され、曲面は相隣して並列で、且つ、頂部は、発光素子34が光線を発する所定方向(X軸)に平行に延伸する。
【0022】
パターン化された表面32dが用いられて、出光面から発光する光線の出射角を制限して、光線集中効果が達成される。さらに、印刷されたドット32cは、光線が導光板32中を移動する経路を変化させ、光線の総反射現象を変化させて、光線を出光面32bに導く。導光板32の光線形状は、印刷されたドット32cのタイプに基づく。一具体例中、印刷されたドット32cは、一般の従来の白色インク、または、透明インクで、好ましくは透明インクで、透明インクは光線をさらに集中させるからである。透明インクが印刷されたドット32cに用いられる場合、導光板32の構造特性は必要に応じて変化する。例えば、一具体例中、導光板32のパターン化された表面32dは反射板33に面し、印刷されたドット32cは導光板32の出光面32bに分布する。
【0023】
液晶パネルモジュール40は導光板30上の出光面32に隣接して設置される。液晶パネルモジュール40は、液晶素子41、上偏光板42、および、下偏光板43を含む。上偏光板42は液晶素子41正面に設置され、下偏光板43は液晶素子41背面に設置される。本発明の液晶パネルモジュール40は本領域の公知の素子で、且つ、本発明で強調したい内容ではないので、ここで詳述しない。
【0024】
光学膜100は下偏光板43に接続され、下偏光板43により、光学膜100が液晶素子41に接続される。光学膜100は、基板110、反射偏光子120、および、第一伝送媒体130を含み、反射偏光子120は基板110正面に設置され、第一伝送媒体130は基板110背面に設置される。つまり、反射偏光子120により、光学膜100が下偏光板43に接続され、下偏光板43により、液晶素子41に接続される。
【0025】
一具体例中、基板110は、テレフタル酸ポリエチレン(PET)から形成される光透過性素子である。反射偏光子120中、少なくとも二個の透明層が交互にスタックされ、各透明層は異なる屈折率を有する。第一伝送媒体130は光硬化性樹脂により形成される。反射偏光子120と第一伝送媒体130の構造特性は以下で説明する。
【0026】
図3Aを参照する。図3Aは、光学膜100の断面図である。反射偏光子120は交互にスタックされた構造層で、透明層121および透明層122がスタックされている。異なる屈折率を有する透明層121および透明層122は、異なるポリマー材料を射出して構成される。あるいは、透明層121および122は同じ材料で形成されるが、異なる方法で処理される。または、透明層121および122は、コレステリック液晶から構成される交互にスタックされた構造層で、あるピッチで、螺旋構造で配置される液晶分子からなり、透明層121および122は異なる配向性(n1/n2/n1…)を有する。
【0027】
反射偏光子120の構造特性のおかげで、特定の偏光方向の光線が反射偏光子を通過することができ、残りの光線は反射して、導光板32、または、反射板33に戻り、反射偏光子120に再び入って、輝度を増加させる目的を達成する。一方、透明層121および122の一部は別の素子に接続されないので、露出表面は脆弱である。この時、除去可能なプレマスク(pre-mask)(図示しない。ポリマーで形成される)が取り付けられて、露出した表面を一時的に保護し、反射偏光子120の機械構造を強化する。
【0028】
光学膜100の第一伝送媒体130は、基層131と複数のV字型プリズム(turning film)132を含む。基層131は基板110に接続され、複数のV字型プリズム132が続けて基層131に設置され、基板110に接続される表面131aから離れている。各V字型プリズム132は頂部を有し、Y軸(図2A)に延伸し、且つ、X-Z平面上にあり、三角形プロファイルである。第一伝送媒体130は基板110の屈折率より小さい屈折率を有する。光線が広角度で入射する時、光線は基板110と第一伝送媒体130の界面から全反射し、光線が後退する。
【0029】
一例では、V字型プリズム132の頂角Aは約600~800で、幅Lは約10um~100umである。設計者は、需要に応じて、尺寸を調整して、光線集中効果を増加させることができる。
【0030】
注意すべきことは、上述の第一伝送媒体130は、従来の技術の輝度強化膜と異なる。異なるのは、V字型プリズム132の頂角が非直角で、従来の輝度強化膜のプリズムの頂角は直角であることである。さらに、V字型プリズム132の頂部はバックライト素子30(図2)に曲がり、従来の輝度強化膜頂部はバックライト素子と反対にある。
【0031】
上述の光学膜100により、光線が導光板32の出光面32bから発光した後、それらはまず屈折し、その後、第一伝送媒体130のV字型プリズム132に集中して、可視領域の輝度を増加させる。その後、基層131と基板110を順に通過し、反射偏光子120により選択されて、輝度を増加させる。これにより、単一シートにより形成される光学膜100は、従来のマルチレイヤー光学膜を代替し、光線を均一に液晶ディスプレイ装置に伝達する(図2)。
【0032】
本発明の光学膜100の構造特性は上述の具体例に限定されない。以下で、光学膜100の各種実施方式を提供する。
【0033】
図3Bを参照する。図3Bは別の光学膜100’の断面図である。光学膜100と異なり、第一伝送媒体130’の表面131aは、さらに、複数の平凸プリズム133を含み、隣接、且つ、隣接して、V字型プリズム132間に設置される。平凸プリズム133頂部は平面で、V字型プリズム132の頂部構造をダメージから守る。しかし、平凸プリズム133の位置と数量は限定されない。
【0034】
図3Cを参照する。図3Cは別の光学膜100’’の断面図である。光学膜100との違いは、第一伝送媒体130’’の表面131aは、さらに、高さが高い複数のV字型プリズム134を含む。V字型プリズム134の頂部高さH2は、V字型プリズム132の頂部高さH1より高く、V字型プリズム132と導光板32(図2)間の距離を維持する。これは、V字型プリズム132頂部と導光板32の間に静電気が生成されて、互いに引き付けられ、輝度が不均一(ムラ)になるのを回避する。
【0035】
一具体例中、H2〜H1の高差はH1の2%〜10%であるが、これに限定されない。当業者は、本発明で提供される数値に基づいて、さらに適当な高差を選択することができる。
【0036】
図3Dを参照する。光学膜100と比較すると、光学膜100’’’は、さらに、第一伝送媒体130に不規則に拡散する複数の拡散粒子140を含む。拡散粒子150は光線を分散させることができるので、光学膜100’’’の輝度均一性を改善する。
【0037】
図3Eを参照する。この具体例中、光学膜100’’’は、反射偏光子120と第一伝送媒体130の間に設置される第二伝送媒体150も含んでいる。さらに特に、第二伝送媒体150は、基板110と第一伝送媒体120の間に設置される。第二伝送媒体150は、低屈折率材料、たとえば、シリコン樹脂、または、低屈折率の別の樹脂から形成される。ただし、注意すべきことは、低屈折率特性は第一伝送媒体130の屈折率に関連することである。即ち、第二伝送媒体150の屈折率は第一伝送媒体130より小さいのである。
【0038】
これにより、入射角度が大き過ぎる光線は、第一伝送媒体130と第二伝送媒体150間で全反射する。視覚が大き過ぎる光線は、その後、屈折して再利用されて、不要なエネルギー消費を減少させる。
【0039】
図を簡潔にするため、図中の反射偏光子120は、たった4個の透明層121および122から構成されている。しかし、当業者なら、その目的によって、異なる材料からなり、且つ、異なる屈折率を有する一つまたはそれ以上の透明層を反射偏光子120中に添加する、または、透明層121および122の層数を増加して、反射偏光子120が数十、数百または数千の透明層121および122を有するようにする。
【0040】
特に注意すべきことは、本発明の光学膜100は単一シートであることで、基板110、反射偏光子120、および、第一伝送媒体130が互いに結合されて、単一シートを形成することを意味する。一般に、光学膜100正面は滑らかな平面で、光学膜100背面は、型押しされた微細構造を含む粗雑表面である。この特徴を強調するため、以下で、光学膜100の製造方を説明する。
【0041】
図4を参照する。図4は、光学膜100の製造工程を示す図である。まず、取り付けられる反射偏光子120を有する基板110が提供され、その後、スプレイノズル510により、光硬化性樹脂が反射偏光子120が取り付けられていない基板110表面に塗布される。その後、第一パターン化ローラー520が光硬化性樹脂に圧力をかけて、特定パターンを光硬化性樹脂表面にプリントする。最後に、光硬化性樹脂は、機械530から発光する紫外線(UV)光531により硬化され、基板110、反射偏光子120、および、第一伝送媒体130が単一シートに固定される。光硬化性樹脂の種類に基づいて、機械530は赤外線(IR)、または、別のタイプの光線を選択することができる。
【0042】
上述の第一パターン化ローラー520表面は、物理エッチング、化学エッチングまたはその他の形式の彫刻により形成されるモールド525を被覆している。モールド525は、第一伝送媒体130表面131aに対応する複数の凹槽(図示しない)を含む。
【0043】
反射偏光子120の透明層121および122は、以下の工程により、基板110に結合される。まず、樹脂などの接着剤が基板110表面に噴霧され、反射偏光子120は基板表面で見えなくなる。次に、二個の対応するローラー(図示しない)を用いて、基板110と反射偏光子120に圧力をかけ、反射偏光子120基板110に確実に結合されるようにする。一方、除去可能なプレマスクは、基板110に結合されない反射偏光子120表面に取り付けられて、表面を一時的に保護する。反射偏光子120が別の素子に取り付けられる間、プレマスクは除去される。
【0044】
図2と3Aを参照する。光学膜100が液晶パネルモジュール40に取り付けられる時、除去可能なプレマスクが除去され、透明層121または透明層122により、光学膜100が液晶パネルモジュール40の下偏光板43に接続される。よって、上偏光板42が液晶パネルモジュール40正面に設置され、下偏光板43と下偏光板43に接続される光学膜100は液晶パネルモジュール40背面に設置される。一般に、液晶パネルモジュール40背面はV字型プリズムを有する粗雑表面で、液晶パネルモジュール40正面は滑らかな平面である。
【0045】
本発明の液晶ディスプレイ装置5の概観において、液晶パネルモジュール40に高い輝度均一性の光線を提供するため、発光素子34により発光する光線の経路は、フレーム20長辺22に平行な所定方向(X軸)に沿い、且つ、導光板32のパターン化された表面32d上の水晶体突起も、光線を発光する発光素子34に向かって、所定方向(X軸)に延伸する。さらに、光学膜100上のV字型プリズム132の頂部132aは、光線を発光する発光素子34方向に、所定方向(X軸)に垂直に延伸する。
【0046】
図5を参照する。図5は、本発明の第二具体例による液晶ディスプレイ装置5’を示す図である。液晶ディスプレイ装置5’は液晶ディスプレイ装置5と異なり、バックライト素子30の光線棒31と発光素子34が、フレーム20の長辺22の内側表面に設置される。液晶ディスプレイ装置5と同じ輝度均一性を得るため、発光素子34により発光する光線の経路は、フレーム20の短辺21に平行な所定方向(Y軸)に沿い、パターン化された表面32d上の水晶体突起は、光線を発光する発光素子34方向に、所定方向(Y軸)に平行に延伸する。さらに、光学膜100のV字型プリズム132の頂部132aは、光線を発光する発光素子34方向に、所定方向(Y軸)に垂直に延伸する。
【0047】
本発明の光学膜は、輝度均一性を犠牲にすることなく、光学膜数量を減少させて、従来の技術中、マルチレイヤー光学膜を採用することにより生じる欠点を改善する。
【0048】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【符号の説明】
【0049】
1、5、5’ ~ 液晶ディスプレイ装置
10 ~ バックライトモジュール
11 ~ 発光素子
12 ~ 導光板
13 ~ 下拡散板
14 ~ プリズムシート
15 ~ 上拡散板
20 ~ フレーム
21 ~ 短辺
22 ~ 長辺
30 ~ バックライト素子
31 ~ 光線棒
32 ~ 導光板
32a ~ 入光面
32b ~ 出光面
32c ~ ドット
32d ~ パターン化表面
32e ~ 底面
33 ~ 反射板
34 ~ 発光素子
40 ~ 液晶パネルモジュール
41 ~ 液晶素子
42 ~ 上偏光板
43 ~ 下偏光板
100、100’、100’’、100’’’、100’’’’ ~ 光学膜
110 ~ 基板
120 ~ 反射偏光子
121、122 ~ 透明層
130、130’、130” ~ 第一伝送媒体
131 ~ 基層
131a ~ 表面
132、134 ~ V型プリズム
132a ~ 頂部
133 ~ 平凸プリズム
140 ~ 拡散粒子
150 ~ 第二伝送媒体
510 ~ スプレイノズル
520 ~ パターン化ローラー
525 ~ モールド
530 ~ 機械
531 ~ 光線
A ~ 頂角
L ~ 幅
H1、H2 ~ 高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学膜であって:
基板;
前記基板正面に設置される反射偏光子; および
前記基板背面に設置され、複数の V字型プリズムを有する第一伝送媒体、
を含み、
前記基板、前記反射偏光子および前記第一伝送媒体は、互いに結合されて、単一シートを形成することを特徴とする光学膜。
【請求項2】
前記V字型プリズム頂部の高さは異なることを特徴とする請求項1に記載の光学膜。
【請求項3】
前記第一伝送媒体は、さらに、前記V字型プリズムに隣接する複数の平凸プリズムを有し、前記平凸プリズム表面は平面であることを特徴とする請求項1に記載の光学膜。
【請求項4】
さらに、前記第一伝送媒体内に設置される複数の拡散粒子を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光学膜。
【請求項5】
前記反射偏光子は、少なくとも一つの第一透明層と、前記第一透明層と異なる屈折率を有する第二透明層を有し、前記第一透明層と前記第二透明層は交互にスタックされることを特徴とする請求項1に記載の光学膜。
【請求項6】
さらに、前記第一伝送媒体と前記反射偏光子間に設置される第二伝送媒体を有し、前記第二伝送媒体の屈折率は前記第一透明層の屈折率より小さいことを特徴とする請求項5に記載の光学膜。
【請求項7】
液晶ディスプレイ装置であって:
液晶パネルモジュール;
前記液晶パネルモジュール背面に隣接し、入光面と前記入光面に隣接する出光面を有する導光板;
前記導光板の入光面に面する発光素子;および
前記導光板の出光面または前記液晶パネルモジュール背面に設置される光学膜、
を含み、前記光学膜は、
基板;
前記基板正面に設置される反射偏光子; および
前記基板背面に設置され、複数のV字型プリズムを含む第一伝送媒体、
を含み、
前記基板、前記反射偏光子、および、前記第一伝送媒体は、互いに結合されて、単一シートを形成することを特徴とする液晶ディスプレイ。
【請求項8】
前記V字型プリズム頂部の高さは異なることを特徴とする請求項7に記載の光学膜。
【請求項9】
前記第一伝送媒体は、さらに、前記V字型プリズムに隣接する複数の平凸プリズムを有し、前記平凸プリズム表面は平面であることを特徴とする請求項7に記載の光学膜。
【請求項10】
さらに、前記第一伝送媒体内に設置される複数の拡散粒子を有することを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項11】
前記反射偏光子は、少なくとも一つの第一透明層と、前記第一透明層の屈折率と異なる屈折率の第二透明層を有し、前記第一透明層と前記第二透明層は交互にスタックされることを特徴とする請求項7に記載の光学膜。
【請求項12】
さらに、前記第一伝送媒体と前記反射偏光子の間に設置される第二伝送媒体を有し、前記第二伝送媒体の屈折率は前記第一透明層の屈折率より小さいことを特徴とする請求項11に記載の光学膜。
【請求項13】
前記液晶パネルモジュールは、上偏光板、下偏光板および液晶ユニットを含み、前記液晶ユニットは、前記上偏光板と前記下偏光板間に設置され、前記下偏光板は前記導光板に面し、前記光学膜は前記下偏光板に設置されることを特徴とする請求項7に記載の光学膜。
【請求項14】
前記V字型プリズムの頂部は、前記導光板の出光面に面することを特徴とする請求項7に記載の光学膜。
【請求項15】
前記出光面は、複数の水晶体突起により形成されるパターン化された表面を含み、前記発光素子は光線を所定方向に発し、前記水晶体突起は、前記所定方向に平行に延伸することを特徴とする請求項7に記載の光学膜。
【請求項16】
前記V字型プリズムは前記所定方向に垂直に延伸することを特徴とする請求項15に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項17】
さらに、二個の長辺と前記二個の長辺に隣接する二個の短辺を有するフレームを含み、前記発光素子は前記短辺の一つまたは両側に設置され、前記所定方向は前記長辺に平行であることを特徴とする請求項15に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項18】
前記長辺は水平面に平行であることを特徴とする請求項17に記載の液晶ディスプレイ装置。
【請求項19】
請求項1に記載の光学膜の製造方法であって:
反射偏光子に取り付ける基板を提供する工程;
光硬化性樹脂を、前記反射偏光子に接続される表面と反対の前記基板表面に塗布する工程;
パターン化ローラーを提供して、前記光硬化性樹脂に圧力をかける工程;
光線を提供して、光硬化性樹脂を硬化させる工程、
を含むことを特徴とする製造方法。
【請求項20】
前記光線は紫外線であることを特徴とする請求項19に記載の光学膜の製造方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−256048(P2012−256048A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−129750(P2012−129750)
【出願日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【出願人】(505227076)群康科技(深▲セン▼)有限公司 (27)
【出願人】(510134581)奇美電子股▲ふん▼有限公司 (28)
【氏名又は名称原語表記】Chimei Innolux Corporation
【住所又は居所原語表記】No.160 Kesyue Rd.,Chu−Nan Site,Hsinchu Science Park,Chu−Nan 350,Miao−Li County,Taiwan,
【Fターム(参考)】