説明

光学装置、光学装置の組み立て方法、及び、この光学装置を備えたプロジェクタ

【課題】 製造工程を簡略化して製造コストを低く抑えるとともに、高性能な光学装置、この光学装置の組み立て方法、及び、この光学装置を備えたプロジェクタを提供する。
【解決手段】 光学装置は、スペーサを介して螺子により光学部品をベース部材に固定された光学装置であって、前記光学部品と前記ベース部材との間の第1の空間及び前記ベース部材と前記螺子の頭部との間の第2の空間からなる両空間の少なくともどちらか一方に前記スペーサが挿入され、前記スペーサの総厚が一定とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学装置、光学装置の組み立て方法、及び、この光学装置を備えたプロジェクタに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、パーソナルコンピュータの画面やビデオ画像、更にメモリカード等に記憶されている画像データによる画像等をスクリーンに投影する画像投影装置としてのデータプロジェクタが多用されている。このプロジェクタは、光源から射出された光をDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)と呼ばれるマイクロミラー表示素子、又は、液晶板に集光させ、スクリーン上にカラー画像を表示させるものである。
【0003】
このようなプロジェクタにおいて、従来は高輝度の放電ランプを光源とするものが主流であったが、近年、光源として発光ダイオードやレーザーダイオード、あるいは、有機EL、蛍光体等を用いる種々のプロジェクタの開発が多々なされている。
【0004】
そして、このようなプロジェクタにおいて、複数のレーザー光源とそれぞれに対応した複数のコリメータレンズとを備え、この複数のレーザー光源から複数のコリメータレンズを介して射出された励起光を、集光レンズを介して蛍光ホイールの蛍光体層に照射し、蛍光体層から蛍光光を射出させるものがある。
【0005】
この光源装置では、赤色光、緑色光及び青色光の光軸を合せてライトトンネルなどの導光装置に導くため、ミラーやレンズを用いた光学装置が使用されている。
【0006】
また、下記に示す特許文献1には、所定厚のスペーサを複数枚用いて位置調整を行う光学装置の製造方法が開示されている。この光学装置は、CDの光ヘッド装置などの駆動マグネットを駆動させ、光学素子を含む可動部材の位置制御を行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−209832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載された光学装置は、高さ調整により、螺子で締め付けるときの厚さが、配置したスペーサの枚数に応じて変化することから、これにより螺子の勘合量が変化してしまい、締め付けトルクをその都度調整する必要があった。
【0009】
本発明は上述したような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、製造工程を簡略化して製造コストを低く抑えるとともに、高性能な光学装置、この光学装置の組み立て方法、及び、この光学装置を備えたプロジェクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る光学装置は、スペーサを介して螺子により光学部品をベース部材に固定された光学装置であって、前記光学部品と前記ベース部材との間の第1の空間及び前記ベース部材と前記螺子の頭部との間の第2の空間の少なくともどちらか一方に前記スペーサが挿入され、前記スペーサの総厚が一定とされていることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る光学装置の組み立て方法は、スペーサを介して螺子により光学部品をベース部材に固定する光学装置の組み立て方法であって、螺子により前記光学部品を前記ベース部材に仮止めし、前記光学部品と前記ベース部材との間に所定の厚さのスペーサを必要に応じて挿入して前記光学部品と前記ベース部材との距離を調整し、前記螺子の前記光学部品への勘合量を一定にする厚さの別のスペーサを前記ベース部材と前記螺子の頭部との間に挿入して前記螺子を締めこむことを特徴とする。
【0012】
本発明に係る光学装置を備えたプロジェクタは、本発明の上述に記載の光源装置と、表示素子と、前記光源装置からの光を前記表示素子に導光する光源側光学系と、前記表示素子から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、前記光源装置や表示素子を制御するプロジェクタ制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、製造工程を簡略化して製造コストを低く抑えるとともに、高性能な光学装置、この光学装置の組み立て方法、及び、この光学装置を備えたプロジェクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係るプロジェクタを示す外観斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係るプロジェクタの機能回路ブロックを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るプロジェクタの内部構造を示す平面模式図である。
【図4】本発明の実施形態に係る導光光学系とする光学装置の正面斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る光学装置の組み立て例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る光学装置の他の組み立て例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る光学装置の組み立ての流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて詳説する。図1は、プロジェクタ10の外観斜視図である。なお、本実施形態において、プロジェクタ10における左右とは投影方向に対しての左右方向を示し、前後とはプロジェクタ10のスクリーン側方向及び光線束の進行方向に対しての前後方向を示す。
【0016】
そして、プロジェクタ10は、図1に示すように、略直方体形状であって、プロジェクタ筐体の前方の側板とされる正面パネル12の側方に投影口を覆うレンズカバー19を有するとともに、この正面パネル12には複数の吸気孔18を設けている。さらに、図示しないがリモートコントローラからの制御信号を受信するIr受信部を備えている。
【0017】
また、筐体の上面パネル11にはキー/インジケータ部37が設けられ、このキー/インジケータ部37には、電源スイッチキーや電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、投影のオン、オフを切りかえる投影スイッチキー、光源ユニットや表示素子又は制御回路等が過熱したときに報知をする過熱インジケータ等のキーやインジケータが配置されている。
【0018】
さらに、筐体の背面には、背面パネルにUSB端子やアナログRGB映像信号が入力される映像信号入力用のD−SUB端子、S端子、RCA端子、音声出力端子等を設ける入出力コネクタ部及び電源アダプタプラグ等の各種端子20が設けられている。また、背面パネルには、複数の吸気孔が形成されている。なお、図示しない筐体の側板である右側パネル、及び、図1に示した側板である左側パネル15には、各々複数の排気孔17が形成されている。また、左側パネル15の背面パネル近傍の隅部には、吸気孔18も形成されている。
【0019】
次に、プロジェクタ10のプロジェクタ制御手段について図2の機能ブロック図を用いて述べる。プロジェクタ制御手段は、制御部38、入出力インターフェース22、画像変換部23、表示エンコーダ24、表示駆動部26等から構成される。
【0020】
この制御部38は、プロジェクタ10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPU、各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
【0021】
そして、このプロジェクタ制御手段により、入出力コネクタ部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース22、システムバス(SB)を介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換された後、表示エンコーダ24に出力される。
【0022】
また、表示エンコーダ24は、入力された画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力する。
【0023】
表示駆動部26は、表示素子制御手段として機能するものであり、表示エンコーダ24から出力された画像信号に対応して適宜フレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子51を駆動するものである。そして、このプロジェクタ10は、光源ユニット60から射出された光線束を後述の光源側光学系を介して表示素子51に照射することにより、表示素子51の反射光で光像を形成し、投影側光学系を介して図示しないスクリーンに画像を投影表示する。なお、この投影側光学系の可動レンズ群235は、レンズモータ45によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動が行われる。
【0024】
また、画像圧縮/伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADCT及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体とされるメモリカード32に順次書き込む記録処理を行う。
【0025】
さらに、画像圧縮/伸長部31は、再生モード時にメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長し、この画像データを、画像変換部23を介して表示エンコーダ24に出力し、メモリカード32に記憶された画像データに基づいて動画等の表示を可能とする処理を行う。
【0026】
そして、筐体の上面パネル11に設けられるメインキー及びインジケータ等により構成されるキー/インジケータ部37の操作信号は、直接に制御部38に送出され、リモートコントローラからのキー操作信号は、Ir受信部35で受信され、Ir処理部36で復調されたコード信号が制御部38に出力される。
【0027】
なお、制御部38にはシステムバス(SB)を介して音声処理部47が接続されている。この音声処理部47は、PCM音源等の音源回路を備えており、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ48を駆動して拡声放音させる。
【0028】
また、制御部38は、光源制御手段としての光源制御回路41を制御しており、この光源制御回路41は、画像生成時に要求される所定波長帯域の光が光源ユニット60から射出されるように、光源ユニット60の赤色、緑色及び青色の波長帯域光を発光させる個別の制御を行う。
【0029】
さらに、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43に光源ユニット60等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせ、この温度検出の結果から冷却ファンの回転速度を制御させている。また、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43にタイマー等によりプロジェクタ本体の電源オフ後も冷却ファンの回転を持続させる、あるいは、温度センサによる温度検出の結果によってはプロジェクタ本体の電源をオフにする等の制御も行う。
【0030】
次に、このプロジェクタ10の内部構造について述べる。図3は、プロジェクタ10の内部構造を示す平面模式図である。プロジェクタ10は、図3に示すように、右側パネル14の近傍に制御回路基板241を備えている。この制御回路基板241は、電源回路ブロックや光源制御ブロック等を備えてなる。また、プロジェクタ10は、制御回路基板241の側方、つまり、プロジェクタ筐体の略中央部分に光源ユニット60を備えている。さらに、プロジェクタ10は、光源ユニット60と左側パネル15との間に光学系ユニット160を備えている。
【0031】
光源ユニット60は、プロジェクタ筐体の左右方向における略中央部分であって背面パネル13近傍に配置される励起光照射装置70と、この励起光照射装置70から射出される光線束の光軸上であって正面パネル12の近傍に配置される蛍光発光装置100と、励起光照射装置70と蛍光発光装置100との間に配置される赤色光源装置120と、蛍光発光装置100からの射出光や赤色光源装置120からの射出光の光軸が同一の光軸となるように変換して、各色光を所定の一面であるライトトンネル175の入射口に集光する導光光学系140と、を備える。
【0032】
励起光照射装置70は、背面パネル13と光軸が平行になるよう配置された複数の励起光源71から成る光源群72、各励起光源71からの射出光の光軸を正面パネル12方向に90度変換する複数の反射ミラー75、複数の反射ミラー75で反射した各励起光源71からの射出光を集光する集光レンズ78、及び、励起光源71と右側パネル14との間に配置されたヒートシンク81等を備える。
【0033】
光源群72は、複数の青色レーザー発光器とされる励起光源71が3行8列で計24個からなるマトリクス状に配列されている。また、各励起光源71の光軸上には、各励起光源71からの射出光の指向性を高めるように平行光に変換するコリメータレンズ73が夫々配置されている。そして、複数の反射ミラー75は、階段状に配列されて、各励起光源71から射出される光源光束同士の間隔を狭めることにより、光源群72から射出される光線束の断面積を水平方向において縮小して、集光レンズ78、更に凹レンズ79に向けて反射する。
【0034】
ヒートシンク81と背面パネル13との間には2つの冷却ファン261が配置されており、この冷却ファン261とヒートシンク81とによって励起光源71が冷却される。さらに、反射ミラー75と背面パネル13との間にも冷却ファン261が配置されており、この冷却ファン261によって反射ミラー75や集光レンズ78が冷却される。
【0035】
蛍光発光装置100は、正面パネル12と平行となるように、つまり、励起光照射装置70からの射出光の光軸と直交するように配置された蛍光ホイール101と、この蛍光ホイール101を回転駆動するホイールモータ110と、励起光照射装置70から射出される光線束を蛍光ホイール101に集光するとともに蛍光ホイール101から背面パネル13方向に射出される光線束を集光する集光レンズ151等を有する集光レンズ群111と、蛍光ホイール101から正面パネル12方向に射出される光線束を集光する集光レンズ115と、を備える。
【0036】
蛍光ホイール101は、励起光照射装置70からの射出光を励起光として受けて緑色波長帯域の蛍光発光光を射出する緑色蛍光発光領域と、励起光照射装置70からの射出光を拡散透過する拡散透過領域と、が周方向に並設してなる。また、緑色蛍光発光領域における基材は銅やアルミニウム等から成る金属基材であって、この基材の背面パネル13側の表面は、銀蒸着等によってミラー加工されており、このミラー加工された表面に緑色蛍光体の層が敷設されている。さらに、拡散透過領域における基材は透光性を有する透明基材であって、この基材の表面には、サンドブラスト等によって微細凹凸が形成されている。
【0037】
そして、蛍光ホイール101の緑色蛍光体層に照射された励起光照射装置70からの射出光は、緑色蛍光体層における緑色蛍光体を励起し、緑色蛍光体から全方位に蛍光発光された光線束は、直接背面パネル13側へ、あるいは、蛍光ホイール101の表面で反射した後に背面パネル13側へ射出され、集光レンズ群111に入射する。また、蛍光ホイール101の拡散透過領域に照射された励起光照射装置70からの射出光は、微細凹凸によって拡散された拡散透過光として集光レンズ115に入射する。そして、ホイールモータ110と正面パネル12との間には冷却ファン261が配置されており、この冷却ファン261によって蛍光発光装置100等が冷却される。
【0038】
なお、集光レンズ群111については、本発明の光学装置の適用例として、後で詳細に説明する。
【0039】
赤色光源装置120は、励起光源71と光軸が平行となるように配置された赤色光源121と、赤色光源121からの射出光を集光する集光レンズ群125と、を備える単色発光装置である。この赤色光源121は、赤色波長帯域の光を発する赤色発光ダイオードである。そして、この赤色光源装置120は、励起光照射装置70からの射出光及び蛍光ホイール101から射出される緑色波長帯域光と光軸が交差するように配置されている。さらに、赤色光源装置120は、赤色光源121の右側パネル14側に配置されるヒートシンク130を備える。そして、ヒートシンク130と正面パネル12との間には冷却ファン261が配置されており、この冷却ファン261によって赤色光源121が冷却される。
【0040】
そして、導光光学系140は、赤色、緑色、青色波長帯域の光線束を集光させる集光レンズや、各色波長帯域の光線束の光軸を変換して同一の光軸とさせる反射ミラー、ダイクロイックミラー等からなる。具体的には、励起光照射装置70から射出される青色波長帯域光及び蛍光ホイール101から射出される緑色波長帯域光と、赤色光源装置120から射出される赤色波長帯域光とが交差する位置に、青色及び赤色波長帯域光を透過し、緑色波長帯域光を反射してこの緑色光の光軸を左側パネル15方向に90度変換する第一ダイクロイックミラー141が配置されている。
【0041】
また、蛍光ホイール101を拡散透過した青色波長帯域光の光軸上、つまり、集光レンズ115と正面パネル12との間には、青色波長帯域光を反射してこの青色光の光軸を左側パネル15方向に90度変換する第一反射ミラー143が配置されている。さらに、第一反射ミラー143で反射した青色波長帯域光の光軸上であって光学系ユニット160の近傍には、この青色光の光軸を背面パネル13方向に90度変換する第二反射ミラー145が配置されている。
【0042】
また、第一ダイクロイックミラー141を透過した赤色波長帯域光の光軸及びこの光軸と一致するように第一ダイクロイックミラー141により反射された緑色波長帯域光の光軸と、第二反射ミラー145で反射した青色波長帯域光の光軸とが交差する位置には、青色波長帯域光を透過し、赤色及び緑色波長帯域光を反射してこれら赤色及び緑色光の光軸を背面パネル13方向に90度変換する第二ダイクロイックミラー148が配置されている。そして、ダイクロイックミラーや反射ミラーの間には、夫々集光レンズが配置されている。さらに、ライトトンネル175の近傍には、ライトトンネル175の入射口に光源光を集光する集光レンズ173が配置されている。
【0043】
光学系ユニット160は、励起光照射装置70の左側方に位置する照明側ブロック161と、背面パネル13と左側パネル15とが交差する位置の近傍に位置する画像生成ブロック165と、導光光学系140と左側パネル15との間に位置する投影側ブロック168と、の3つのブロックによって略コの字状に構成されている。
【0044】
この照明側ブロック161は、光源ユニット60から射出された光源光を画像生成ブロック165が備える表示素子51に導光する光源側光学系170の一部を備えている。この照明側ブロック161が有する光源側光学系170としては、光源ユニット60から射出された光線束を均一な強度分布の光束とするライトトンネル175や、ライトトンネル175から射出された光を集光する集光レンズ178、ライトトンネル175から射出された光線束の光軸を画像生成ブロック165方向に変換する光軸変換ミラー181等がある。
【0045】
画像生成ブロック165は、光源側光学系170として、光軸変換ミラー181で反射した光源光を表示素子51に集光させる集光レンズ183と、この集光レンズ183を透過した光線束を表示素子51に所定の角度で照射する照射ミラー185と、を有している。さらに、画像生成ブロック165は、表示素子51とするDMDを備え、この表示素子51と背面パネル13との間には表示素子51を冷却するためのヒートシンク190が配置されて、このヒートシンク190によって表示素子51が冷却される。また、表示素子51の正面近傍には、投影側光学系220としてのコンデンサレンズ195が配置されている。
【0046】
投影側ブロック168は、表示素子51で反射されたオン光をスクリーンに放出する投影側光学系220のレンズ群を有している。この投影側光学系220としては、固定鏡筒に内蔵する固定レンズ群225と可動鏡筒に内蔵する可動レンズ群235とを備えてズーム機能を備えた可変焦点型レンズとされ、レンズモータで可動レンズ群235を移動させることによりズーム調整やフォーカス調整を可能としている。
【0047】
次に、本発明の光学装置として、導光光学系140の各レンズやミラーをベース部材上に配置させる構成について図を用いて詳細に説明する。図4は、プロジェクタ10内部の光学装置の構造を示す上方カバーを外した正面斜視図である。
【0048】
この光学装置は、励起光照射装置70や赤色光源装置120、蛍光ホイール101と組み合わせてプロジェクタ10の光源ユニット60を形成するものであって、先述の導光光学系140とするこの光学装置は、図4に示すように、硬質樹脂又は金属製の薄板状で略五角形のベース部材150をプロジェクタ10の底部分に配置させ、ベース部材150の上面に各レンズを固定させるための152等のレンズ枠やミラー枠等を取り付けて所定位置に配置させる構造としている。
【0049】
導光光学系140としての光学装置は、図4に示すように、凹レンズ79、第一ダイクロイックミラー141、第一反射ミラー143、第二反射ミラー145、第二ダイクロイックミラー148及び、ダイクロイックミラーや反射ミラーの間の集光レンズ151等を有する集光レンズ群111、集光レンズ144、146等がベース部材150上面に配置されている。
【0050】
さらに、ライトトンネル175の近傍には、ライトトンネル175の入射口に光源光を集光する集光レンズ173が配置されている。
【0051】
各レンズやミラーは、夫々に設けるレンズ枠、ミラー枠に固定されて、ベース部材150の所定位置に取り付け可能とされている。各光源からの射出光の光軸がずれていると、集光効率が落ち輝度が下がってしまうので、光軸調整が必要である。そして、射出光の光軸調整は、ライトトンネル175の入射口に入射する各色光の光軸が所定位置、角度で入射するように適宜レンズ枠、ミラー枠等をベース部材150に取り付けるときに行うものである。
【0052】
また、光軸の最終調整を、集光レンズ144や集光レンズ146の取り付けにおいて実施することが、作業性、調整の容易さにおいて有効とされる場合もある。
【0053】
本実施形態では、光軸の最終微調整として、励起光源71からの射出光の光軸の上下方向の位置出しを、励起光源71から射出される光線束を蛍光ホイール101に集光するとともに励起光源71方向に射出された光線束を集光する蛍光ホイール101直近に位置するレンズである集光レンズ群111の集光レンズ151をベース部材150上の所定位置に配置させる際に行う構成について、図を用いて詳細に説明する。
【0054】
図5は、光学装置のスペーサ157を上方3枚、下方3枚挿入させた例に関する説明図であり、図6は、光学装置のスペーサ157を上方4枚、下方2枚挿入させた例に関する説明図である。なお、本実施形態において、光学装置における上下については、プロジェクタ10を卓上に正置した状態における上下をいう。
【0055】
この光学装置では、図5又は図6に示すようにベース部材150、先述の集光レンズ群111の一翼を担う光学部品である集光レンズ151、集光レンズ151を固定させるレンズ枠152、ベース部材150上にレンズ枠152を固定させるために用いる2箇所の螺子155,156、及び、上下方向でレンズ枠152の取り付け位置の調整に用いる所定枚数のスペーサ157を備える。
【0056】
ベース部材150は、薄板方形状の硬質樹脂製又は金属製であって、ベース部材150の上面及び下面には、導光光学系140の各レンズ、ミラー、及び蛍光発光装置100等を所定位置に取り付けるための凹凸や溝部、取り付け穴等を有する。
【0057】
集光レンズ151は、先述のとおり、集光レンズ群111に含まれるレンズであって、励起光照射装置70から射出される光線束を蛍光ホイール101に集光するとともに蛍光ホイール101から励起光照射装置70方向に射出される光線束を蛍光ホイール101直近で集光するレンズである。即ち、集光レンズ151は、励起光源71の射出光を蛍光ホイール101へ射出する光線束、及び、蛍光ホイール101から反射されて励起光照射装置70方向に射出する光線束を夫々に集光させるレンズである。
【0058】
そして、蛍光ホイール101への入射光は、最も光線束の射出角が絞られていることから、輝度性能に関する感度が高く、集光レンズ151の取り付け位置が僅かにずれただけで輝度が落ちてしまう。そのため、集光レンズ151を移動させて調整することにより、当該レンズを透過した光の光軸を微調整する必要性が大きい。
【0059】
レンズ枠152は、矩形状の硬質樹脂製の板材であって、中央に集光レンズ151を配置させる穴を有する。そして、レンズ枠152をベース部材150の所定位置に配置させることにより、集光レンズ151に入射される光線束の光軸左右方向と集光レンズ151の光軸左右方向とを一致させる。
【0060】
螺子155,156は、ベース部材150上に光学部品であるレンズ枠152を固定させるために、ベース部材150下方から上方に向けて、垂直方向に2箇所螺入されるものである。
【0061】
スペーサ157は、ステンレス材のU字形状であって、同一厚さ(例えば、0.2mm)の同一形状をしている。また、スペーサ157は、ベース部材150とレンズ枠152との間に、例えば、6枚などの所定枚数から所要の枚数が横から挿入されて集光レンズ151における光軸高さ方向(上下方向)の位置調整するものである。
【0062】
即ち、図5、図6に示したようにレンズ位置を上下方向に変化させ、透過光の光軸上下方向を変化させることにより、ライトトンネル175の入射口への入射光の位置を変化させることとなる。
【0063】
そして、所定枚数から所要枚数を使用した残りのスペーサ157をベース部材150と螺子155,156の頭部との間に横から挿入して、螺子155,156を締めこむことによりベース部材150とレンズ枠152とを固定させる。
【0064】
これらの構成とすることにより、光学装置は、ベース部材150とレンズ枠152とを取り付けて固定するときに、上方に配置させるスペーサ157の枚数が変化しても、所定枚数から所要枚数を差し引いた残りの枚数のスペーサ157をベース部材150の下方に挿入させることにより、螺子155,156の勘合量Aを一定とし、螺子155,156の締め付けトルクを一定とさせることができ、組立の作業効率や信頼性を向上させることができる。
【0065】
次に、本発明の光学装置の組み立ての流れについて、図7を用いて説明する。この光学装置は、先述のとおり、ベース部材150、集光レンズ151、レンズ枠152、螺子155,156、及び、スペーサ157を備え、スペーサ157を介して螺子155,156により光学部品である集光レンズ151及びレンズ枠152をベース部材150に固定して組み立てるものである。
【0066】
光学装置の組み立て方法は、先ず、同一厚さの同一形状のスペーサ157を所定枚数用意する。
【0067】
次に、予め集光レンズ151を取り付けた光学部品であるレンズ枠152を2つの螺子155,156によりベース部材150に仮止めさせる工程を行う。
【0068】
続いて、光学部品とベース部材150との間に、所定枚数のスペーサ157のうち、図7に示すように所要枚数を挿入して光学部品とベース部材150との上下方向の取り付け位置を調整する、即ち、距離を調整する工程を行う。
【0069】
所要枚数のスペーサ157を挿入して、光学部品とベース部材150との距離を適正に調整を行った後、所定枚数から所要枚数を使用した残りのU字形状であるスペーサ157をベース部材150と螺子155,156の頭部との間に横から挿入して2つの螺子155,156を締めこむ工程を行う。
【0070】
つまり、光学部品とベース部材150との間に、スペーサ157を3枚挿入したときは、図5に示したように、スペーサ157をベース部材150と螺子155,156の頭部との間に横から残り3枚のスペーサ157を挿入して2つの螺子155,156を締めこむ工程を行う。また、光学部品とベース部材150との間に、スペーサ157を4枚挿入したときは、図6に示すように、スペーサ157をベース部材150と螺子155,156の頭部との間に横から残り2枚のスペーサ157を挿入して2つの螺子155,156を締めこむ工程を行う。
【0071】
このようにして、本実施形態の光学装置の組み立て方法では、レンズ枠152と螺子155,156の勘合量Aは一定となり、レンズ枠152をベース部材150に取り付ける時の螺子155,156の締め付けトルクを一定として、組立の作業効率や信頼性を向上させることができる。
【0072】
これにより、螺子155,156の長さやトルクを個別に変えることなく、一律に固定することができる。
【0073】
なお、勘合量Aを一定とするための総厚が一定となるスペーサが、部品精度により、ベース部材150の上方にのみ配置される、または、ベース部材150の下方のみに配置される場合であってもよい。
【0074】
つまり、スペーサの総厚が一定となるようにすればよいのであって、スペーサの厚さの一方が0、即ち、どちらか一方にスペーサが挿入されなくてもよい。
そのように、調整すれば、調整範囲を広くすることができる。
【0075】
なお、本実施形態では、スペーサとして、同一の厚さのスペーサ157を複数枚用意して、組み立てるようにしたが、異なる厚さのスペーサを用いて、勘合量Aを一定にするようにしてもよい。
【0076】
即ち、図5の例では、スペーサ157の3枚分の厚さのスペーサ1枚をベース部材150の上方に挿入し、スペーサ157の3枚分の厚さのスペーサ1枚をベース部材150の下方に挿入してもよい。また、図6の例では、スペーサ157の4枚分の厚さのスペーサ1枚をベース部材150の上方に挿入し、スペーサ157の2枚分の厚さのスペーサ1枚をベース部材150の下方に挿入してもよい。
【0077】
更には、異なる厚さのスペーサを組み合わせて、ベース部材150の上方、及び下方の厚さを調整するようにしてもよい。
【0078】
なお、本実施形態では、光学装置として、蛍光発光装置100への入射光側に位置する集光レンズ群111の光学装置に適用した場合について説明したが、例えば、ライトトンネル175の入射口近傍に位置する集光レンズ173や、ライトトンネル175に導くレンズの何れかに本発明の組み立て方法及び、レンズ枠152とベース部材150との取り付けに用いるスペーサ157の構成を適用しても構わない。
【0079】
また、上記構成の光学装置により光軸の上下方向を調整する例を示したが、左右方向について調整したい場合は、上記構成のプロジェクタ10の底部分に垂直に立つようなベース部材に対して、レンズのレンズ枠と横から取り付け、その間にスペーサを挿入させるような構成にすればよい。
【0080】
なお、簡易的には、図5、図6の示す上下方向に光軸調整可能な例においても、螺子155,156用の螺子穴を真円ではなく、左右方向に長い穴とすれば、左右方向に調整して締めこむことにより、光軸の左右方向を調整することもできる。
【0081】
以上のように、本発明の実施形態によれば、製造工程を簡略化して製造コストを低く抑えるとともに、高性能な光学装置、この光学装置の組み立て方法、及び、この光学装置を備えたプロジェクタ10を提供することができる。
【0082】
また、本発明の実施形態によれば、所定枚数のスペーサ157は、全て同一厚さであることから、スペーサ157の枚数を調整するだけで容易に高さを調整することができ、調整される範囲内では、螺子155,156の勘合量Aが一定となるので、螺子155,156の長さやトルクを個別に変えることなく、一律に固定することができる。
【0083】
さらに、本発明の実施形態によれば、スペーサ157がU字形状であることから、螺子155,156をはずさなくても、螺子155,156を緩めるだけで横からスペーサ157を挿入することができる。
【0084】
そして、本発明の実施形態によれば、螺子155,156をベース部材150の垂直方向に螺入させて、光学部品とベース部材150とを固定させることにより、精度及び堅牢性に優れて固定することができる。
【0085】
さらに、本発明の実施形態によれば、螺子155,156が2本であることから、所定面を均一な力で固定させて、取り付け位置の回転等を抑止することができる。
【0086】
また、本発明の実施形態によれば、スペーサ157がステンレス材であることから、腐食を防止して、光軸位置の経時的なずれを防止して、投影光の輝度性能を持続させることができる。
【0087】
さらに、本発明の実施形態によれば、光学装置が赤色光、緑色光又は青色光をライトトンネル175に導く光源装置内の何れのレンズにも適用できることから、プロジェクタ10内の各レンズの取り付けを簡単な構成とすることができる。
【0088】
そして、本発明の実施形態によれば、光学部品が集光レンズ等によるレンズを含むことから、射出光の光軸の位置合わせを容易とすることができる。
【0089】
また、本発明の実施形態によれば、レンズは、励起光源71と蛍光ホイール101との間に配置される集光レンズであることから、指向性の高い光の位置調整となり、効率のよい輝度調整を行うことができる。
【0090】
さらに、本発明の実施形態によれば、蛍光ホイール101への入射光は、最も光線束の射出角が絞られていることから、調整感度が高く、集光レンズ151の取り付け位置を僅かに移動させて微調整することにより効率のよい輝度調整を行うことができる。
【0091】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0092】
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] スペーサを介して螺子により光学部品をベース部材に固定された光学装置であって、
前記光学部品と前記ベース部材との間の第1の空間及び前記ベース部材と前記螺子の頭部との間の第2の空間の少なくともどちらか一方に前記スペーサが挿入され、前記スペーサの総厚が一定とされていることを特徴とする光学装置。
[2] 前記スペーサとして、全て同一厚さのスペーサを重ねることにより、前記スペーサの総厚が一定とされていることを特徴とする上記[1]に記載の光学装置。
[3] 前記スペーサがU字形状であることを特徴とする上記[1]又は上記[2]に記載の光学装置。
[4] 前記螺子が前記ベース部材の垂直方向に螺入されて光学部品と前記ベース部材とを固定されていることを特徴とする上記[1]乃至上記[3]の何れかに記載の光学装置。
[5] 前記螺子が2本であることを特徴とする上記[1]乃至上記[4]の何れかに記載の光学装置。
[6] 前記スペーサがステンレス材であることを特徴とする上記[1]乃至上記[5]の何れかに記載の光学装置。
[7] 前記光学装置は、光源装置であることを特徴とする上記[1]乃至上記[6]の何れかに記載の光学装置。
[8] 前記光学部品は、レンズであることを特徴とする上記[1]乃至上記[7]の何れかに記載の光学装置。
[9] 前記レンズは、励起光源と蛍光ホイールとの間に配置される集光レンズであることを特徴とする上記[8]に記載の光学装置。
[10] 前記集光レンズは、前記励起光源から射出される光線束を前記蛍光ホイールに集光するとともに当該励起光源方向に射出された光線束を集光する当該蛍光ホイール直近に位置するレンズであることを特徴とする上記[9]に記載の光学装置。
[11] スペーサを介して螺子により光学部品をベース部材に固定する光学装置の組み立て方法であって、
螺子により前記光学部品を前記ベース部材に仮止めし、
前記光学部品と前記ベース部材との間に所定の厚さのスペーサを必要に応じて挿入して前記光学部品と前記ベース部材との距離を調整し、
前記螺子の前記光学部品への勘合量を一定にする厚さの別のスペーサを前記ベース部材と前記螺子の頭部との間に挿入して前記螺子を締めこむことを特徴とする光学装置の組み立て方法。
[12] 前記スペーサがU字形状であって、前記スペーサを前記螺子の横から挿入させることを特徴とする上記[11]に記載の光学装置の組み立て方法。
[13] 前記光学部品を前記ベース部材に仮止めする前記螺子を2箇所に締めこむことを特徴とする上記[11]又は上記[12]に記載の光学装置の組み立て方法。
[14] 上記[7]に記載の光源装置と、
表示素子と、
前記光源装置からの光を前記表示素子に導光する光源側光学系と、
前記表示素子から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、
前記光源装置や表示素子を制御するプロジェクタ制御手段と、を備えることを特徴とするプロジェクタ。
【符号の説明】
【0093】
10 プロジェクタ
11 上面パネル 12 正面パネル
13 背面パネル 14 右側パネル
15 左側パネル 17 排気孔
18 吸気孔 19 レンズカバー
20 各種端子 21 入出力コネクタ部
22 入出力インターフェース 23 画像変換部
24 表示エンコーダ 25 ビデオRAM
26 表示駆動部 31 画像圧縮伸長部
32 メモリカード 35 Ir受信部
36 Ir処理部 37 キー/インジケータ部
38 制御部 41 光源制御回路
43 冷却ファン駆動制御回路 45 レンズモータ
47 音声処理部 48 スピーカ
51 表示素子
60 光源ユニット 70 励起光照射装置
71 励起光源 72 光源群
73 コリメータレンズ 75 反射ミラー
78 集光レンズ 79 凹レンズ
81 ヒートシンク
100 蛍光発光装置 101 蛍光ホイール
110 ホイールモータ 111 集光レンズ群
120 赤色光源装置 121 赤色光源
125 集光レンズ群 130 ヒートシンク
140 導光光学系 141 第一ダイクロイックミラー
143 第一反射ミラー 144 集光レンズ
145 第二反射ミラー 146 集光レンズ
148 第二ダイクロイックミラー
150 ベース部材 151 集光レンズ
152 レンズ枠 153 光学部品
155 螺子 156 螺子
157 スペーサ 160 光学系ユニット
161 照明側ブロック 165 画像生成ブロック
168 投影側ブロック 170 光源側光学系
173 集光レンズ 175 ライトトンネル
178 集光レンズ 181 光軸変換ミラー
183 集光レンズ 185 照射ミラー
190 ヒートシンク 195 集光レンズ
220 投影側光学系 225 固定レンズ群
235 可動レンズ群 241 制御回路基板
261 冷却ファン 300 青色光源装置
301 青色光源 305 集光レンズ群
310 ヒートシンク


【特許請求の範囲】
【請求項1】
スペーサを介して螺子により光学部品をベース部材に固定された光学装置であって、
前記光学部品と前記ベース部材との間の第1の空間及び前記ベース部材と前記螺子の頭部との間の第2の空間の少なくともどちらか一方に前記スペーサが挿入され、前記スペーサの総厚が一定とされていることを特徴とする光学装置。
【請求項2】
前記スペーサとして、全て同一厚さのスペーサを重ねることにより、前記スペーサの総厚が一定とされていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
【請求項3】
前記スペーサがU字形状であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学装置。
【請求項4】
前記螺子が前記ベース部材の垂直方向に螺入されて光学部品と前記ベース部材とを固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の光学装置。
【請求項5】
前記螺子が2本であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の光学装置。
【請求項6】
前記スペーサがステンレス材であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の光学装置。
【請求項7】
前記光学装置は、光源装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の光学装置。
【請求項8】
前記光学部品は、レンズであることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の光学装置。
【請求項9】
前記レンズは、励起光源と蛍光ホイールとの間に配置される集光レンズであることを特徴とする請求項8に記載の光学装置。
【請求項10】
前記集光レンズは、前記励起光源から射出される光線束を前記蛍光ホイールに集光するとともに当該励起光源方向に射出された光線束を集光する当該蛍光ホイール直近に位置するレンズであることを特徴とする請求項9に記載の光学装置。
【請求項11】
スペーサを介して螺子により光学部品をベース部材に固定する光学装置の組み立て方法であって、
螺子により前記光学部品を前記ベース部材に仮止めし、
前記光学部品と前記ベース部材との間に所定の厚さのスペーサを必要に応じて挿入して前記光学部品と前記ベース部材との距離を調整し、
前記螺子の前記光学部品への勘合量を一定にする厚さの別のスペーサを前記ベース部材と前記螺子の頭部との間に挿入して前記螺子を締めこむことを特徴とする光学装置の組み立て方法。
【請求項12】
前記スペーサがU字形状であって、前記スペーサを前記螺子の横から挿入させることを特徴とする請求項11に記載の光学装置の組み立て方法。
【請求項13】
前記光学部品を前記ベース部材に仮止めする前記螺子を2箇所に締めこむことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の光学装置の組み立て方法。
【請求項14】
請求項7に記載の光源装置と、
表示素子と、
前記光源装置からの光を前記表示素子に導光する光源側光学系と、
前記表示素子から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、
前記光源装置や表示素子を制御するプロジェクタ制御手段と、を備えることを特徴とするプロジェクタ。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate