説明

光源装置、擬似太陽光照射装置および光源装置のメンテナンス方法

【課題】メンテナンスが容易な光源装置を実現する。
【解決手段】本発明に係る光源装置10は、第1の光源1と、第1の開口部24を有するとともに、第1の光源1の出射光を第1の開口部24から出射させる第1の集光部材2とを備える。第1の集光部材2は、第1の開口部24を含む前方集光部材2aと、第1の開口部24を含まない後方集光部材2bとで構成され、後方集光部材2bは、第1の集光部材2と着脱可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置および該光源装置を備えた擬似太陽光照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池は、クリーンなエネルギー源としての重要性が認められ、その需要が高まりつつある。太陽電池の利用分野は、大型機器類のパワーエネルギー源から、精密な電子機器類の小型電源まで、多岐に渡っている。太陽電池が様々な分野で広く利用されるには、該太陽電池の特性、とりわけ出力特性が正確に測定されていないと、太陽電池を使用する側においても様々な不都合が予測される。このため、太陽電池の検査、測定および実験に利用可能な、人工の高精度の擬似太陽光を大面積に照射できる技術が特に求められている。
【0003】
擬似太陽光に求められる主要な要素は、その擬似太陽光の発光スペクトルが基準太陽光(日本工業規格により制定)と近いことと、擬似太陽光の照度が基準太陽光と同程度であることとである。そこで、このような擬似太陽光を照射するための装置として、擬似太陽光照射装置が開発されている。該擬似太陽光照射装置は、一般的に太陽電池の受光面に均一な照度の人工光(擬似太陽光)を照射して、太陽電池の発電量等を測定するために使用される。
【0004】
特許文献1に記載されている擬似太陽光照射装置(ソーラーシュミレータ)は、ランプからの出射された光を反射板で照射面に戻す構造を有しており、また、測定対象物を設置する面と、反射板との間に擬似太陽光スペクトルを形成するための光学フィルタが配置されている。この従来技術の構造では、ランプから前記反射板の方向に出射された光が、方向変換して照射面に向かうように、前記反射板の反射角度を設定することにより、照射面での照度均一性を保っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−48704号公報(2002年2月15日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1には、ランプの交換後の照度測定および調整の手順は開示されている。しかしながら、ランプをどのようにして擬似太陽光照射装置から取り外し、また、どのようにして組み込むのかといった、機械的なあるいは構造面からの視点での手順は、特許文献1には開示されていない。
【0007】
そのため、特許文献1に記載の構成では、ランプの交換等のメンテナンスを行う際に、擬似太陽光照射装置全体を分解する必要があり、作業規模および労力が増大するという問題がある。また、擬似太陽光照射装置全体を分解することにより、擬似太陽光照射装置の内部に粉塵等が入り込むおそれがある。擬似太陽光照射装置の内部に粉塵等が入り込むと、特に、フィルタ部分、アクリル板等の光学部材が汚れることによる照度低下、および光学的な調整状態の狂い等を引き起こすという問題を生ずる。
【0008】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、メンテナンスが容易な光源装置を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明に係る光源装置は、光源と、開口部を有するとともに、内部に前記光源が配置され、前記光源の出射光を前記開口部から出射させる光学部材とを備える光源装置であって、前記光学部材は、前記開口部を含む出射部材と、前記開口部を含まない非出射部材とを備え、前記非出射部材の少なくとも一部の部材は、前記光学部材と着脱可能に構成されていることを特徴としている。
【0010】
上記の構成によれば、非出射部材の少なくとも一部の部材を光学部材から取り外すことにより、光学部材の開口部以外の部分から光源を取り外すことができる。したがって、例えば、光源装置を備えた擬似太陽光照射装置において、開口部に導光部材等が存在するために、開口部側から光源を取り外すことが困難な場合であっても、擬似太陽光照射装置を分解することなく、光学部材の内部から光源を容易に取り外すことができる。また、光源を交換した場合に、光源の導光部材等に対する位置ズレおよび光学的ズレは生じない。
【0011】
したがって、光源装置のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0012】
本発明に係る光源装置では、前記光学部材は、内部に断面が楕円形状の反射面を有することが好ましい。
【0013】
上記の構成によれば、光学部材を構成する出射部材および非出射部材の各々に楕円形状の反射面を形成して、それらの部材を組み合わせることにより、内部形状の複雑な光学部材を容易に製造することができる。
【0014】
本発明に係る光源装置では、前記少なくとも一部の部材は、当接面を有し、前記当接面を介して前記光学部材に取り付けられていることが好ましい。
【0015】
上記の構成によれば、前記少なくとも一部の部材は、当接面を当接することで互いに装着されているので、光学部材の製造が容易になる。
【0016】
本発明に係る光源装置では、前記光源の中心は、前記少なくとも一部の部材の当接面を含む平面上に配置されていることが好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、前記少なくとも一部の部材を取り外した状態において、光源と光学部材の残りの部分の内面の最も光源に近い部分との距離が比較的大きいので、光源をさらに容易に取り外すことができる。
【0018】
本発明に係る光源装置では、前記非出射部材は、1つの部材で構成されていてもよい。
【0019】
本発明に係る光源装置では、前記光源を保護するカバーをさらに備えることが好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、光源の交換等における安全を図ることができる。
【0021】
本発明に係る光源装置では、前記カバーは、前記光源の発光状態を観測するための孔部を有することが好ましい。
【0022】
上記の構成によれば、作業者は光源の発光状態を観測できるので、発光不良等が生じている場合に、運転を中止してメンテナンス作業に移行する等の適切な措置を講じることができる。
【0023】
本発明に係る擬似太陽光照射装置は、光源装置と、前記光源装置から出射した光が入射する導光部材と、前記導光部材から出射した光のスペクトルを調整して、擬似太陽光を出射するスペクトル調整部材と、前記スペクトル調整部材から出射した擬似太陽光を被測定物に照射する導光板とを有する擬似太陽光照射装置であって、前記光源装置として本発明に係る光源装置を有することを特徴としている。
【0024】
上記の構成によれば、擬似太陽光照射装置全体を分解することなく、光源装置の光源等のメンテナンス作業を行うことができる。
【0025】
本発明に係る擬似太陽光照射装置では、前記光源装置は、当該光源装置を前記擬似太陽光照射装置に取り付けるための取り付け手段をさらに有することが好ましい。
【0026】
上記の構成によれば、取り付け手段によって光源装置を擬似太陽光照射装置に容易に装着することができる。
【0027】
上記の課題を解決するために、本発明に係る光源装置のメンテナンス方法は、光源と、開口部を有するとともに、内部に前記光源が配置され、前記光源の出射光を前記開口部から出射させる光学部材とを備え、前記光学部材は、前記開口部を含む出射部材と、前記開口部を含まない非出射部材とを備え、前記非出射部材の少なくとも一部の部材は、前記光学部材と着脱可能に構成されている光源装置のメンテナンス方法であって、前記非出射部材の少なくとも一部の部材を前記光学部材から取り外す第1の取り外し工程と、前記光学部材の前記少なくとも一部の部材が取り外された部分から、前記光源を取り外す第2の取り外し工程とを有することを特徴としている。
【0028】
上記の構成によれば、第2の取り外し工程において、開口部以外の部分から光源を取り外すことができる。したがって、例えば、光源装置を備えた擬似太陽光照射装置において、開口部に導光部材等が存在するために、開口部側から光源を取り外すことが困難な場合であっても、擬似太陽光照射装置を分解することなく、光学部材の内部から光源を容易に取り外すことができる。また、光源を交換した場合に、光源の導光部材等に対する位置ズレおよび光学的ズレは生じない。
【0029】
したがって、光源装置のメンテナンスを容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0030】
以上のように、本発明に係る光源装置は、光源と、開口部を有するとともに、内部に前記光源が配置され、前記光源の出射光を前記開口部から出射させる光学部材とを備える光源装置であって、前記光学部材は、前記開口部を含む出射部材と、前記開口部を含まない非出射部材とを備え、前記非出射部材の少なくとも一部の部材は、前記光学部材と着脱可能に構成されている。また、本発明に係る光源装置のメンテナンス方法は、光源と、開口部を有するとともに、内部に前記光源が配置され、前記光源の出射光を前記開口部から出射させる光学部材とを備え、前記光学部材は、前記開口部を含む出射部材と、前記開口部を含まない非出射部材とを備え、前記非出射部材の少なくとも一部の部材は、前記光学部材と着脱可能に構成されている光源装置のメンテナンス方法であって、前記非出射部材の少なくとも一部の部材を前記光学部材から取り外す第1の取り外し工程と、前記光学部材の前記少なくとも一部の部材が取り外された部分から、前記光源を取り外す第2の取り外し工程とを有する。したがって、光源装置のメンテナンスを容易に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態1に係る擬似太陽光照射装置の要部構成を示す模式図である。
【図2】上記擬似太陽光照射装置が備える光源装置における第1の光源の概略構成を示す図である。
【図3】(a)は、上記光源装置における第1の集光部材の断面の拡大図であり、(b)は、上記擬似太陽光照射装置における導光部材およびその周辺を示す上面図である。
【図4】波長選択部材に入射角45度で入射した光に対する透過率を示す図である。
【図5】上記擬似太陽光照射装置の構成を示す斜視図である。
【図6】上記擬似太陽光照射装置の光源装置の断面図であり、(a)は、後方集光部材が取り外されていない状態を示しており、(b)は、後方集光部材が取り外された状態を示している。
【図7】図6に示す光源装置の斜視図であり、(a)は、後方集光部材が取り外されていない状態を示しており、(b)は、後方集光部材が取り外された状態を示している。
【図8】図7に示す光源装置を別の角度から見た斜視図であり、(a)は、後方集光部材が取り外されていない状態を示しており、(b)は、後方集光部材が取り外された状態を示している。
【図9】本発明の実施形態2に係る光源装置の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
[実施形態1]
(擬似太陽光照射装置の概略)
本発明に係る一実施形態について、図1〜図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。まず、擬似太陽光を被測定物19に照射する擬似太陽光照射装置100について、図1を参照して詳細に説明する。
【0033】
図1は、擬似太陽光照射装置100の要部構成を示す模式図である。擬似太陽光は、人工光の一種であり、自然光(太陽光)の発光スペクトルに近い発光スペクトルを有している。本実施形態の擬似太陽光照射装置100は、ハロゲン光とキセノン光との合成光を擬似太陽光として、太陽電池等の被測定物19に照射する。
【0034】
図1に示すように、擬似太陽光照射装置100は、擬似太陽光を照射する光照射ユニット20、導光板5、光取り出し手段6、反射手段7および保護板8を備える。光照射ユニット20は、擬似太陽光を導光板5の端部5aに照射する。導光板5の端部5aから導光板5に入射した擬似太陽光は、導光板5の上面5bから被測定物19に照射される。これにより、擬似太陽光照射装置100は、被測定物19の特性を測定する。実際の測定時には、被測定物19に測定ユニット30の測定端子30aが接続され、測定ユニット30に検出信号が出力される。
【0035】
以下、擬似太陽光照射装置100について詳細に説明する。以下の説明では、導光板5の上面5b側を上方、上面5bとは逆側(裏側)を下方とする。また、上方をz方向とし、図1における導光板5の左端部から右端部への向きをx方向とし、図1における奥方向をy方向とする。
【0036】
(光照射ユニット)
光照射ユニット20は、導光板5の両側面に配置されている。擬似太陽光照射装置100では、2つの光照射ユニット20が、導光板5の両端に擬似太陽光を出射する。このため、より多くの光量(照度)の擬似太陽光を、上面5bから出射することが可能となる。ただし、光照射ユニット20は、導光板5の両端に設ける必要はなく、導光板5のいずれか一方の端部にのみ設けられていてもよい。なお、2つの光照射ユニット20の光学部品構成は同一である。
【0037】
光照射ユニット20は、第1の光源(光源)1、第1の集光部材(光学部材)2、第1の導光部材3、第1のスペクトル調整部材4、波長選択部材9a、光結合部材9b、第2の光源11、第2の集光部材12、第2の導光部材13および第2のスペクトル調整部材14を備える。また、第1の光源1および第1の集光部材2は、本実施形態に係る光源装置10を構成する部材である。
【0038】
(光源)
本実施の形態では、被測定物19に照射される光のスペクトルをより実際の太陽光に近いものにするために、光源として、発光スペクトルの異なる第1の光源1と、第2の光源11とを適用している。第1の光源1としては、ハロゲンランプを用いており、第2の光源11としては、キセノンランプを用いている。ハロゲンランプは、通常の光源の管内部に封入される窒素やアルゴン等の不活性ガスに加え、ハロゲンガス(主にヨウ素、臭素などが用いられる)を導入した光源である。キセノンランプは、円筒形状の発光管の中にキセノンが封入された光源である。
【0039】
平面状の導光板5の端部5aに光を入射しやすくするために、第1の光源1および第2の光源11は、横長の管状の発光管を有する構造であることが望ましい。例えば、第1の光源1は、図1の紙面奥行き方向に管状になっており、管状の長手方向が、導光板5のy方向の側面と同一方向となるように配置される。
【0040】
図2は、第1の光源1の概略構成を示す図である。第1の光源1は、特許請求の範囲に記載の光学部材に相当するものであり、2つの発光部1a、発光管1b、リード線接続部1cおよびリード線1dを備える。発光部1aは、フィラメントで形成される。発光管1bは細長い円筒形であり、発光管1bの両端にリード線接続部1cを介してリード線1dが接続される。発光管1bの内部には、不活性ガスおよび微量のハロゲンガスが封入されている。2つの発光部1aは、両端の2つのリード線接続部1cが有する電極の間で2直接続されている。各リード線接続部1cに接続されたリード線1dは、電源を含む図示しない制御回路に接続される。以上の構成により、第1の光源1の擬似太陽光照射装置100本体への設置、並びに、リード線1dの取り出し、引き回しおよび前記制御回路への接続等が容易になる。
【0041】
なお、第1の光源1の長さは215mmであり、発光管1bの直径φは20mmである。また、点線部は第1の導光部材3の配置位置を示している。
【0042】
第1の光源1は、管状の発光管構造であるために、y軸に関して360度の方向に光が出射する。そのため、第1の光源1の出射光をできるだけ導光板5側に集光させるために、第1の光源1を、開口部と反射部とを有する第1の集光部材2の内部に配置している。
【0043】
図3(a)は、第1の集光部材2の断面の拡大図である。第1の集光部材2は、第1の開口部24を有するとともに、内部に管状の第1の光源1が紙面奥行き(y方向)に納まる構造となっている。第1の光源1の光を第1の開口部24から効率良く出射するために、第1の集光部材2の内部には、第1の楕円反射面21、第2の楕円反射面22および第3の楕円反射面23が形成されている。
【0044】
第1〜第3の楕円反射面21〜23は、断面の曲率が互いに異なる3種類の楕円の一部で構成される反射面である。第1〜第3の楕円反射面21〜23および、第1の開口部24の機能は、図6を参照して後述する。
【0045】
さらに、図3(a)に示すように、第1の集光部材2は、前方集光部材2aと後方集光部材2bとを含んで構成されている。前方集光部材2aは、第1の集光部材2のうち第1の開口部24を含む部分であり、特許請求の範囲に記載の出射部材に相当する。後方集光部材2bは、第1の集光部材2のうち第1の開口部24を含まない部分であり、特許請求の範囲に記載の非出射部材に相当する。
【0046】
さらに、後方集光部材2bは、第1の集光部材2と着脱可能に構成されている。これにより、後述するように、擬似太陽光照射装置100全体を分解することなく、第1の光源1の交換等のメンテナンス作業を行うことができる。
【0047】
第1の光源1と同様、第2の光源11も、管状の発光管を有する構造となっており、第2の光源11は、楕円反射面121を有する第2の集光部材12の内部に配置されている。第2の光源から主に後方(紙面下方)や、主に横方向に出射した光は、前記の楕円反射面121で反射され、紙面上方に出射する。これにより、第2の光源11の出射光は導光板5側に集光される。
【0048】
(導光部材)
第1の導光部材3および第2の導光部材13は、入射面から内部に入射された光を壁面で全反射させて対向する出射面まで導光し、出射する光学素子である。図1に示すように、第1の導光部材3の入射面は、第1の集光部材2の導光板5側(開口24側)に配置されている。これにより、第1の導光部材3は、第1の集光部材2の第1の開口部24から導光板5側に出射した光が導光板5に入射する前に、該光に対し指向性を付与する。
【0049】
また、第2の導光部材13は、第2の集光部材12の紙面上方(導光板5側)に配置されており、第1の導光部材3と同じく、第2の集光部材12からの出射光に対し指向性を付与する。
【0050】
以上のように、第1の集光部材2からの出射光は、第1の導光部材3を通過することにより指向性を付与されて、第1のスペクトル調整部材4に入射する。同様に、第2の集光部材12からの出射光は、第2の導光部材13を通過することにより指向性を付与されて、第2のスペクトル調整部材14に入射する。
【0051】
第1の導光部材3について、図3(b)を参照してさらに説明する。図3(b)は、第1の導光部材3およびその周辺を図1のz方向から見た上面図である。同図に示すように、第1の導光部材3は、y方向において対向する一対の側面がテーパ状に傾斜している。すなわち、第1の導光部材3の入射面から出射面に向かって、第1の導光部材3の断面積が徐々に増加する。このような構造によって、第1の導光部材3に入射した光は、第1の導光部材3の側面で反射を繰り返し指向性が改善(付与)される。これにより、第1の導光部材3の出射面に略垂直な方向(x方向)に指向性が揃った光が、第1の導光部材3の出射面から出射される。
【0052】
第2の導光部材13も、第1の導光部材3と同様の形状を有している。これによって、第2の導光部材13は、第1の導光部材3と同様の原理で、内部を通過する光の指向性を改善(付与)する。
【0053】
(スペクトル調整部材)
第1のスペクトル調整部材4および第2のスペクトル調整部材14は、ガラス基板上に光学多層膜を形成したフィルタで構成され、透過する光のスペクトルを基準太陽光のスペクトル分布に近くする機能を有する。第1のスペクトル調整部材4は、第1の導光部材3の出射面に対向して配置されており、第2のスペクトル調整部材14は、第2の導光部材13の出射面に対向して配置されている。
【0054】
これにより、第1の導光部材3で指向性を付与された第1の光源1の出射光は、第1のスペクトル調整部材4に入射し、第2の導光部材13で指向性を付与された第2の光源11の出射光は、第2のスペクトル調整部材14に入射する。
【0055】
(波長選択部材)
波長選択部材9aは、所定の境界波長より短波長側の光を反射し、境界波長より長波長側の光を透過させる板状の部材である。波長選択部材9aの入射面は、第1のスペクトル調整部材4を通過した光の光軸に対して45度傾けられて配置されているとともに、第2のスペクトル調整部材14を通過した光の光軸に対しても45度傾けられて配置されている。
【0056】
図4は、波長選択部材9aに入射角45度で入射した光に対する透過率を示す図である。図4に示すように、波長選択部材9aは、波長選択の機能を有する。つまり、波長選択部材9aは、ハロゲンランプである第1の光源1およびキセノンランプである第2の光源11から出射される光から擬似太陽光に必要な光を選択(抽出)すると共に、選択された光を混合して擬似太陽光を合成する混合部材として機能する。具体的には、波長選択部材9aは、所定波長未満(所定波長(図4では650nm)よりも短波長側)の光を反射する一方、所定波長以上(所定波長よりも長波長側)の光を透過する。言い換えれば、波長選択部材9aは、擬似太陽光に必要な長波長側の光を透過する一方、短波長側の光を反射する機能を有する。そして、長波長側の光と短波長側の光とを混合して擬似太陽光を合成する。
【0057】
より詳細には、第1の光源1からの出射光は、擬似太陽光に必要な長波長側の成分を多く含む。一方、第2の光源11からの出射光は、擬似太陽光に必要な短波長側の成分を多く含む。波長選択部材9aは、600〜800nmの範囲に境界波長を有し、この境界波長未満の光を反射する一方、境界波長以上の光を透過する。つまり、第1の光源1からの出射光のうち、境界波長以上の光(長波長側の成分の光)のみが、波長選択部材9aを透過して光結合部材9bに入射する。一方、第2の光源11からの出射光のうち、境界波長未満の光(短波長側の成分の光)のみが、波長選択部材9aにより反射され、光結合部材9bに入射する。
【0058】
以上のように、第1の光源1の光および第2の光源11の光がそれぞれ第1のスペクトル調整部材4および第2のスペクトル調整部材14を通過し、さらにそれらの通過光が、波長選択部材9aを通過(透過/反射)することで、擬似太陽光が生成される。
【0059】
(光結合部材)
光結合部材9bは、入射面から内部に入射された光を壁面で全反射させて対向する出射面まで導光し、出射する光学素子である。光結合部材9bの入射面は、波長選択部材9aに近接して配置されている。光結合部材9bは、z方向において対向する1対の面がテーパ状に傾斜している。すなわち、光結合部材9bの入射面から出射面に向かって、光結合部材9bの断面積は徐々に減少する。これにより、波長選択部材9aから光結合部材9bに入射されたz方向に広がった光は、入射面よりz方向の幅が狭い出射面から出射される。光結合部材9bの出射面から出射された光は、導光板5の端部5aに入射する。
【0060】
これにより、光結合部材9bを通過する光のz方向幅を、入射前のz方向幅より小さくできるので、導光板5を薄く構成できる。導光板5は大面積を必要とするため、導光板5のコストを大幅に低減することができる。
【0061】
(導光板)
導光板5は、互いに対向して配置された2つの光照射ユニット20の間に設けられている。導光板5の両側面には、両側に配置された2つの光照射ユニット20から擬似太陽光が照射される。導光板5は、導光板5の上面5bから擬似太陽光を照射する。導光板5は、透過率を高くするために好ましくは石英ガラス等で構成される。
【0062】
光取り出し手段6は、導光板5の下面(裏面)に形成されている。光取り出し手段6は、光照射ユニット20から出射された擬似太陽光を、導光板5の上面5bに取り出す。具体的には、光照射ユニット20から導光板5に入射した擬似太陽光は、導光板5の内部を全反射を繰り返しながら伝搬する。このとき、光取り出し手段6に当たった光は、導光板5の上面5bへ出射される。これによって、より広い面積の照射面から、均一な擬似太陽光を照射することが可能となる。
【0063】
なお、光取り出し手段6は、例えば散乱体から形成することができ、導光板5内部の擬似太陽光を散乱させて、上面5bへ導くことができる。また、散乱体のパターンを変更すれば、擬似太陽光の照度ムラを調整することもできる。例えばドット形状のパターンを、印刷または成形等によって光取り出し手段6に形成することができる。
【0064】
反射手段7は、導光板5または光取り出し手段6から下方に漏れ出た光を、導光板5の上面5b側に反射する部材である。反射手段7としては、アルミの反射ミラー等を採用することができる。
【0065】
保護板8は、粉塵や、被測定物19の予期せぬ破損等による硝子の散乱等から導光板5を保護するために適宜設置される。
【0066】
(擬似太陽光照射装置の実施例)
以下に、図1〜図3で説明した本実施形態の擬似太陽光照射装置100の実施例について説明する。
【0067】
図5は、擬似太陽光照射装置100の構成を示す斜視図である。構成部材の関係を分かりやすくするために、図5においては、一部の部材を半透明にして表し、また、外部の筐体、支持体等は省略している。
【0068】
図5において、太陽電池である被測定物19を配置する位置を点線で示している。配置可能な被測定物19の被照射面積は、最大で1400mm×1000mm程度である。被測定物19は、保護板8の上方に配置される。
【0069】
擬似太陽光照射装置100では、ハロゲンランプである第1の光源1が第1の導光部材3の入射端側に設置されている。第1の導光部材3は、y方向に16個配列されており、第1の導光部材3と第1の光源の発光部1aとが1:1で対応している。
【0070】
光源装置10を構成する第1の光源1および第1の集光部材2は、枠体50によって保持されている。枠体50は、第1の光源1および第1の集光部材2を擬似太陽光照射装置100本体に取り付けやすくするための構造部材である。より具体的には、2つの発光部1aを有する1つの第1の光源1と、1つの第1の集光部材2とがペアで枠体50に取り付けられ、光源装置10を構成している。さらに、光源装置10の各々は、2つの第1の導光部材3に対応するように擬似太陽光照射装置100本体に取り付けられている。
【0071】
また、擬似太陽光照射装置100の下部では、キセノンランプである第2の光源11が第2の集光部材12に覆われて配置され、第2の集光部材12に設けられた第2の開口部12aから、第2の光源11の光が出射され、第2の導光部材13に入射する。
【0072】
第1の導光部材3に入射した第1の光源1の光と、第2の導光部材13に入射した第2の光源11の光は、それぞれ第1のスペクトル調整部材4および第2のスペクトル調整部材14でスペクトル調整され、波長選択部材9aに達する。波長選択部材9aでは、図4で説明した領域の波長が透過または反射によって選択され、選択された光が導光板5側に向かう。導光板5入射前に擬似太陽光となった光は、導光板5に入射した後、図示せぬ光取り出し手段6や反射手段7等によってz方向に偏向され、被測定物19に照射される。
【0073】
(光源装置)
続いて、光源装置10について、図6〜図8を参照して、さらに具体的に説明する。
【0074】
図6(a)は、光源装置10の構成を示す断面図である。光源装置10は、第1の光源1と、内部に第1の光源1が配置された第1の集光部材2とを備え、第1の光源1と第1の集光部材2とは、枠体50に取り付けられている。第1の集光部材2は、前方集光部材2aと後方集光部材2bとを含んで構成され、前方集光部材2aと後方集光部材2bとは、当接面2sにおいて当接している。また、第1の光源1の中心、すなわち、発光部1aの中心は、当接面2sを含む平面上に配置されている。
【0075】
ここで、第1の集光部材2の構成要素について、さらに詳細に説明する。第1の集光部材2は、内部に管状の第1の光源1が紙面奥行き(y方向)に納まる構造となっている。第1の光源1の光を第1の開口部24から効率良く出射するために、第1の集光部材2の内部には、第1〜第3の楕円反射面21〜23が形成されている。第1〜第3の楕円反射面21〜23は、断面の曲率が互いに異なる3種類の楕円の一部で構成される反射面である。
【0076】
第1の楕円反射面21は、主に第1の光源1から後方(すなわち第1の導光部材3と反対側)に出射した光L1aを反射して、第1の開口部24側に偏向させる機能を有する。第1の開口部24側に偏向された光L1bは、第1の開口部24の位置に配置された第1の導光部材3の端面3aの中央部に集光し、第1の導光部材3に入射する。
【0077】
第2の楕円反射面22は、主に第1の光源1から後方側のz方向寄りに出射した光L2aを反射して、第3の楕円反射面23側に偏向させる機能を有する。第3の楕円反射面23側に偏向された光L2bは、第3の楕円反射面23で更に反射し、第1の開口部24側に偏向される。第1の開口部24側に偏向された光L2cは、第1の開口部24の位置に配置された第1の導光部材3の端面3aの中央部に集光して、第1の導光部材3に入射する。
【0078】
第3の楕円反射面23は、主に第1の光源1から前方側の第1の開口部24に直接入射しない方向に出射した光L3aを反射して、第1の開口部24側に偏向させる機能を有する。第1の開口部24側に偏向された光L3bは、第1の開口部24の位置に配置された第1の導光部材3の端面3aの中央部に集光して、第1の導光部材3に入射する。
【0079】
上記第1〜第3の楕円反射面21〜23は、金属等の構造物の表面を所望の楕円形状に加工し、前記表面に反射率の高い金属薄膜を蒸着等の手法で形成して構成される。金属薄膜は一般的なアルミの蒸着でも構わないが、本実施形態では、金(Au)の蒸着によって、前記第1〜第3の楕円反射面21〜23の表面処理を行っている。
【0080】
前記第1〜第3の楕円反射面21〜23は、断面が複雑な形状をしているため、その製造に際しては、第1の開口部24からの金属等の構造物への掘り込み等では困難である。
【0081】
また、第1の光源1の着脱に際しても、第1の導光部材3等が存在する側の第1の開口部24からのアプローチは困難である。
【0082】
以上の理由から、本実施形態では、第1の集光部材2を、複数の部材に分割した複合的な構成としている。具体的には、第1の集光部材2を、当接面2sにおいて、第1の開口部24を含む前方集光部材2aと、第1の開口部24を含まない後方集光部材2bとに分割し、後方集光部材2bを第1の集光部材2と着脱可能に構成している。
【0083】
これにより、第1の光源1の交換を行う場合、後方集光部材2bを第1の集光部材2から取り外し(第1の取り外し工程)、その後、第1の集光部材2の後方集光部材2bが取り外された部分から、第1の光源1を取り外す(第2の取り外し工程)。すなわち、本実施形態における光源装置10のメンテナンス方法では、第1の開口部24以外の部分から第1の光源1を取り外すことができるので、擬似太陽光照射装置100を分解する必要はない。
【0084】
図6(b)は、後方集光部材2bが第1の集光部材2から取り外した状態における、光源装置10の構成を示す断面図である。図6(b)に示すように、後方集光部材2bは、第1の開口部24を含む前方集光部材2aからx(−)方向(矢印Aの方向)に離脱することができる。
【0085】
このように、後方集光部材2bを第1の集光部材2から取り外すことにより、第1の光源1を図6(b)の紙面左側に容易に取り外すことができる。これによって、擬似太陽光照射装置100全体を分解することなく、第1の光源1の交換等のメンテナンス作業が容易になる。また、第1の光源1の交換後においても、第1の集光部材2内部の楕円反射面等の光学系の機械的ズレ、および、当該機械的ズレによる光学的狂い等を防止できる。
【0086】
また、前方集光部材2aと後方集光部材2bとは、平坦な当接面2sを当接することで互いに装着されているので、第1の集光部材2の製造が容易になる。
【0087】
さらに、第1の光源1の中心、すなわち、発光部1aの中心は、当接面2sを含む平面上に位置している。この場合、後方集光部材2bを取り外した状態において、第1の光源1と前方集光部材2aの内面の第1の光源1に最も近い部分との距離が比較的大きいので、第1の光源1をさらに容易に取り外すことができる。
【0088】
また、前方集光部材2aは、内部に第3の楕円反射面23および第2の楕円反射面22の一部が形成され、後方集光部材2bは、内部に第2の楕円反射面22の一部および第1の楕円反射面21が形成されている。このように、前方集光部材2aおよび後方集光部材2bの各々に楕円反射面を形成して、前方集光部材2aおよび後方集光部材2bを組み合わせているため、内部形状が複雑な第1の集光部材2を容易に製造することができる。また、前方集光部材2aおよび後方集光部材2bに対してAu等の金属を個別に蒸着することにより、金属蒸着の工程も実施しやすくなる。
【0089】
続いて、光源装置10を斜視図を参照して説明する。
【0090】
図7(a)は、後方集光部材2bが第1の集光部材2から取り外されていない状態における、光源装置10の構成を示す斜視図であり、図7(b)は、後方集光部材2bが第1の集光部材2から取り外された状態における、光源装置10の構成を示す斜視図である。図7(a)および(b)では、第1の集光部材2の第1の開口部24が紙面下側に向いている。なお、紙面手前側の第1の集光部材2’は、内部構成を示すために切断された状態となっている。
【0091】
図7(a)に示すように、第1の集光部材2の構成部材のうち、前方集光部材2aのみが枠体50に固定されている。一方、後方集光部材2bは、枠体50に固定されていないため、図7(b)に示すように、容易に第1の集光部材2から取り外し可能となっている。
【0092】
図8は、光源装置10を図7とは別の角度(第1の導光部材3と逆側、すなわち擬似太陽光照射装置100の外側)から見た斜視図である。図8(a)は、後方集光部材2bが第1の集光部材2から取り外されていない状態を示しており、図8(b)は、後方集光部材2bが第1の集光部材2から取り外された状態を示している。
【0093】
前述のように、第1の光源1は、2直接続された2つの発光部1aを備えており、1つの発光部1aに対応して1つの第1の集光部材2が配置されている。また、第1の光源1の両側に対応して、枠体50にはランプ取付部50bが形成されており、ランプ取付部50bは、第1の光源1のリード線接続部1cをスライド式に嵌めこむための溝部50aを有している。
【0094】
図8(b)に示す状態において、第1の光源1をx(−)方向に引き出すことで、第1の光源1をランプ取付部50bから容易に取り外すことができる。
【0095】
[実施形態2]
本発明の光源装置に関する他の実施形態について、図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態1において説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0096】
図9は、本実施形態に係る光源装置10’の構成を示す斜視図である。光源装置10’は、実施形態1に係る光源装置10において、第1の集光部材2にランプカバー40を背後(第1の導光部材3と反対側)から被せた構成である。ランプカバー40は、第1の光源1の大部分(リード端子接続部1c近辺を除く大部分)を保護するものである。
【0097】
ハロゲンランプである第1の光源1は、発光時非常に高温になる。発光時にほど良いハロゲンサイクルが発現されて発光している場合は、発光管1bの内表面は約250℃程度の高温になる。このため、ランプカバー40を設置することにより、第1の光源1の交換作業等における安全を図ることができる。
【0098】
また、予期せぬ第1の光源1の破損等の場合においても、ランプカバー40が設置されていることにより、発光管1bを構成するガラスや、発光部1aその他の部品の飛散等を防ぐことができる。
【0099】
さらに、ランプカバー40の中央部には、観測孔(孔部)41が設けられている。言い換えると、観測孔41は、2つの第1の集光部材2の間の第1の光源1の中央部の背後に位置するように形成されている。
【0100】
これによって、ランプカバー40を装着している状態でも、作業者は第1の光源1の発光状態を観測できるので、発光不良等が生じている場合に、運転を中止してメンテナンス作業に移行する等の適切な措置を講じることができる。
【0101】
なお、第1の光源1の交換等のメンテナンスにおいては、先ずランプカバー40を取り外し、図8(a)に示すような状態とする。その後、実施形態1で説明した順序で第1の集光部材2の後方集光部材2bを取り外し、続いて、第1の光源1を取り外すことで、容易にメンテナンス作業を実行できる。
【0102】
なお、観測孔41の位置は、ランプカバー40の中央部に限定されず、作業者が第1の光源1の発光状態を観測できる位置であればよい。
【0103】
[実施形態の総括]
上述した各実施形態では、第1の集光部材を前方集光部材と後方集光部材との2つの部位で構成しているために、後方集光部材を着脱することで、擬似太陽光照射装置全体を分解する手間をかけることなく、第1の光源の交換等のメンテナンスが容易になる。
【0104】
さらに、ランプカバーを設けることで、第1の光源の温度上昇、予期せぬ破損等による安全上の対応を十分図ることができる。
【0105】
さらに、ランプカバーに観測孔を備えていることで、ランプの温度上昇、予期せぬ破損等による安全上の対応を行いながら、運転時の発光状態が観測できる。
【0106】
なお、上述した各実施形態では、第1の集光部材を前方集光部材および後方集光部材の2つの部材によって構成していたが、第1の集光部材を3つ以上の部材によって構成してもよい。例えば、後方集光部材を複数の部材によって構成し、後方集光部材の少なくとも一部の部材を、第1の集光部材と着脱可能に構成してもよい。このような構成であっても、第1の集光部材の前記少なくとも一部の部材が取り外された部分、すなわち、開口部以外の部分から、第1の光源を取り外すことができるので、メンテナンスを容易に行うことができる。
【0107】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0108】
本発明は、擬似太陽光照射装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0109】
1 第1の光源(光源)
1a 発光部
1b 発光管
1c リード線接続部
1d リード線
2、2’ 第1の集光部材(光学部材)
2a 前方集光部材(出射部材)
2b 後方集光部材(非出射部材)
2s 当接面
3 第1の導光部材
3a 端面
4 第1のスペクトル調整部材
5 導光板
5a 端部
5b 上面
6 光取り出し手段
7 反射手段
8 保護板
9a 波長選択部材
9b 光結合部材
10、10’ 光源装置
11 第2の光源
12 第2の集光部材
12a 第2の開口部
13 第2の導光部材
14 第2のスペクトル調整部材
19 被測定物
20 光照射ユニット
21 第1の楕円反射面
22 第2の楕円反射面
23 第3の楕円反射面
24 第1の開口部(開口部)
30 測定ユニット
30a 測定端子
40 ランプカバー(カバー)
41 観測孔(孔部)
50 枠体
50a 溝部
50b ランプ取付部
100 擬似太陽光照射装置
121 楕円反射面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
開口部を有するとともに、内部に前記光源が配置され、前記光源の出射光を前記開口部から出射させる光学部材とを備える光源装置であって、
前記光学部材は、前記開口部を含む出射部材と、前記開口部を含まない非出射部材とを備え、
前記非出射部材の少なくとも一部の部材は、前記光学部材と着脱可能に構成されていることを特徴とする光源装置。
【請求項2】
前記光学部材は、内部に断面が楕円形状の反射面を有することを特徴とする請求項1記載の光源装置。
【請求項3】
前記少なくとも一部の部材は、当接面を有し、前記当接面を介して前記光学部材に取り付けられていること特徴とする請求項1または2記載の光源装置。
【請求項4】
前記光源の中心は、前記少なくとも一部の部材の当接面を含む平面上に配置されていることを特徴とする請求項3記載の光源装置。
【請求項5】
前記非出射部材は、1つの部材で構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の光源装置。
【請求項6】
前記光源を保護するカバーをさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の光源装置。
【請求項7】
前記カバーは、前記光源の発光状態を観測するための孔部を有することを特徴とする請求項6記載の光源装置。
【請求項8】
光源装置と、
前記光源装置から出射した光が入射する導光部材と、
前記導光部材から出射した光のスペクトルを調整して、擬似太陽光を出射するスペクトル調整部材と、
前記スペクトル調整部材から出射した擬似太陽光を被測定物に照射する導光板とを有する擬似太陽光照射装置であって、
前記光源装置として請求項1〜7のいずれか1項に記載の光源装置を有することを特徴とする擬似太陽光照射装置。
【請求項9】
前記光源装置は、当該光源装置を前記擬似太陽光照射装置に取り付けるための取り付け手段をさらに有することを特徴とする請求項8に記載の擬似太陽光照射装置。
【請求項10】
光源と、
開口部を有するとともに、内部に前記光源が配置され、前記光源の出射光を前記開口部から出射させる光学部材とを備え、
前記光学部材は、前記開口部を含む出射部材と、前記開口部を含まない非出射部材とを備え、
前記非出射部材の少なくとも一部の部材は、前記光学部材と着脱可能に構成されている光源装置のメンテナンス方法であって、
前記非出射部材の少なくとも一部の部材を前記光学部材から取り外す第1の取り外し工程と、
前記光学部材の前記少なくとも一部の部材が取り外された部分から、前記光源を取り外す第2の取り外し工程とを有することを特徴とする光源装置のメンテナンス方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図9】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−97930(P2013−97930A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238000(P2011−238000)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】