光源駆動装置、画像読取装置、画像形成装置及び光源駆動方法
【課題】通常の原稿読取り時における読取り画像の画質を安定させ、かつ、プレスキャン時のユーザの眩しさを抑制する。
【解決手段】DUTY_CTL21aは、TG11aにより出力された点灯期間信号pwmに基づき、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する点灯信号をDRV23へ出力する。CUR_CTL22aは、TG11aにより出力された電流制御信号cur_sigに基づき、電流可変方式によりLED3a〜3cに供給する電流値を設定する電流設定値をDRV23へ出力する。DRV23は、DUTY_CTL21aにより出力された点灯信号に基づき、LED3a〜3cの点灯期間、すなわち点灯及び消灯を制御する。また、DRV23は、CUR_CTL22aにより出力された電流設定値に基づき、LED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する。
【解決手段】DUTY_CTL21aは、TG11aにより出力された点灯期間信号pwmに基づき、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する点灯信号をDRV23へ出力する。CUR_CTL22aは、TG11aにより出力された電流制御信号cur_sigに基づき、電流可変方式によりLED3a〜3cに供給する電流値を設定する電流設定値をDRV23へ出力する。DRV23は、DUTY_CTL21aにより出力された点灯信号に基づき、LED3a〜3cの点灯期間、すなわち点灯及び消灯を制御する。また、DRV23は、CUR_CTL22aにより出力された電流設定値に基づき、LED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源駆動装置、画像読取装置、画像形成装置及び光源駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スキャナ等の画像読取装置の光源として、例えばLED(Light Emitting Diode)が用いられる。LEDは、放射する光量の差が個体により大きいため、画像読取装置において、LED毎に光量を調整された光を原稿に照射して画像読取を行う。
【0003】
LEDの光量の調整方法には、主に、電流可変方式と、点灯期間可変方式(PWM(Pulse Width Modulation)方式、以下、PWM方式と呼ぶ)との2つの方法がある。電流可変方式は、LEDの発光色度がLEDに供給される電流に大きく依存するために読取画像の画質が安定しないことから、画像読取装置においては、点灯期間可変方式が用いられることが一般的である。
【0004】
ところで、画像読取装置は、原稿をプレスキャンして原稿の主走査方向のサイズを検知する機能を備える。主走査方向のサイズの検知は、ユーザが画像読取装置へ原稿をセットし終えたタイミング、例えば原稿を押圧する圧板が開かれた状態から閉められた状態となったタイミングで行われる。このとき、画像読取装置において行われるプレスキャン時に原稿に照射されるLEDの光が、ユーザにとって眩しいという問題がある。
【0005】
そこで、例えば特許文献1には、光源としてLEDを備えた画像読取装置において、プレスキャン時には、通常の原稿読取り時と比較して、原稿に照射する光量を抑制する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の従来技術では、LEDの光量をPWM方式により制御する場合には、プレスキャン時の光量のピーク値を抑制することができないため、ユーザの眩しさを抑制することはできない。これは、人の目は、LEDの光量のピーク値で眩しさを感じるが、残像効果により、LEDの光量がピーク値から低下してもしばらく眩しさを感じるためである。
【0007】
また、LEDの光量を電流可変方式により制御する場合には、原稿を読取った読取り画像の画質が安定しないのみならず、LEDの発光色度にバラツキがあるため、プレスキャン時のユーザの眩しさを抑制することはできない。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、通常の原稿読取り時における読取り画像の画質を安定させ、かつ、プレスキャン時のユーザの眩しさを低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、光源駆動装置であって、被照射体に光を照射する光源部を駆動する駆動部と、前記光源部が光を照射する照射期間を制御する第1の駆動モード及び前記光源部が照射する光量の瞬時値を制御する第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる駆動制御部とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、画像読取装置であって、被照射体に光を照射する光源部と、前記光源部を駆動する駆動部と、前記光源部の駆動を制御する制御信号を生成する生成部と、前記生成部により生成された制御信号に基づき、前記光源部が光を照射する照射期間を制御する第1の駆動モード及び前記光源部が照射する光量の瞬時値を制御する第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる駆動制御部と、前記第1の駆動モード及び前記第2の駆動モードそれぞれに応じた電荷の蓄積時間にわたり前記光源部が照射した光が前記被照射体で反射した反射光の累積光量で前記反射光を光電変換する光電変換部とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、画像読取装置で実行される光源駆動方法であって、原稿に光を照射する光源部の駆動を制御する制御信号を生成する生成工程と、前記生成工程により生成された制御信号に基づき、前記光源部が光を照射する照射期間を制御する第1の駆動モード及び前記光源部が照射する光量の瞬時値を制御する第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる駆動制御工程と、前記第1の駆動モード及び前記第2の駆動モードそれぞれに応じた電荷の蓄積時間にわたり前記光源部が照射した光が前記被照射体で反射した反射光の累積光量で前記反射光を光電変換する光電変換工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、通常の原稿読取り時における読取り画像の画質を安定させ、かつ、プレスキャン時のユーザの眩しさを低減するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、第1の実施の形態に係る光源駆動装置の構成を一例を示すブロック図である。
【図2A】図2Aは、第1の実施の形態に係る光源駆動装置の通常の原稿読取り時の動作の一例を説明する図である。
【図2B】図2Bは、第1の実施の形態に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。
【図3】図3は、第2の実施の形態に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。
【図4】図4は、第2の実施の形態の変形例に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。
【図5】図5は、第3の実施の形態に係る光源駆動装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】図6は、第4の実施の形態に係る光源駆動装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図7】図7は、第4の実施の形態に係る光源駆動装置が備えるフィルタの特性の一例を示す図である。
【図8A】図8Aは、第4の実施の形態に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。
【図8B】図8Bは、第4の実施の形態の変形例に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。
【図9】図9は、第1〜第4の実施の形態を適用した回路の構成の一例を示すブロック図である。
【図10】図10は、第1〜第4の実施の形態を適用した画像形成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照して、光源駆動装置、画像読取装置、画像形成装置及び光源駆動方法の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態では、画像読取装置に備えられる光源駆動装置、並びに、画像形成装置に備えられる画像読取装置を例示する。しかし、以下の例示に限らず、光源駆動装置及び画像読取装置は、画像形成媒体に画像を出力する様々なタイプの画像形成装置に対して広く適用してもよい。なお、以下に例示する各実施の形態は、適宜組合せてもよい。
【0015】
[第1の実施の形態]
(光源駆動装置の構成)
以下に、第1の実施の形態に係る光源駆動装置1aについて説明する。図1は、第1の実施の形態に係る光源駆動装置の構成を一例を示すブロック図である。図1に示すように、光源駆動装置1aは、LED_CTL10a、LED_DRV20aを有する。
【0016】
また、光源駆動装置1aには、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)2及びLED(Light Emitting Diode)3a〜3cが接続される。CCD2は、LED3a〜3cにより被照射体、例えば画像読取装置にセットされた原稿に照射された光の反射光を受光し、受光した反射光を光電変換する光電変換素子の一例である。なお、光源駆動装置1aに接続されるLEDの数は、LED3a〜3cの3つ以外の数でもよい。LED3a〜3cは、被照射体に光を照射する光源部の一例である。
【0017】
LED_CRL10aは、TG(Timing Generator)11aを有する。TG11aは、点灯期間可変方式(PWM(Pulse Width Modulation)方式、以下、PWM方式と呼ぶ)によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する点灯期間信号pwmを生成し、LED_DRV20aへ出力する。なお、PWM方式では、パルス信号のパルス幅が可変である。また、TG10aは、LED3a〜3cに供給される電流の電流設定値を設定する電流制御信号cur_sigを生成し、LED_DRV20aへ出力する。
【0018】
なお、TG11aは、CCD2に蓄積された電荷を図示しない転送レジスタへ転送制御するシフトゲート信号shを生成し、CCD2へ出力する。CCD2では、シフトゲート信号shの周期が、電荷の蓄積時間に相当する。
【0019】
LED_DRV20aは、DUTY_CTL21a、CUR_CTL22a、DRV23を有する。DUTY_CTL21aは、TG11aにより出力された点灯期間信号pwmに基づき、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する点灯信号をDRV23へ出力する。CUR_CTL22aは、TG11aにより出力された電流制御信号cur_sigに基づき、電流可変方式によりLED3a〜3cに供給する電流値を設定する電流設定値をDRV23へ出力する。
【0020】
DRV23は、図示しない電源を含み、LED3a〜3cそれぞれに電流Iledを供給し、点灯させる。なお、図1では、LED3a〜3cは、それぞれ異なる電源系統から電流が供給される場合を示すが、LED3a〜3cへ電流を供給する電源系統の統合及び分散は、この限りではない。
【0021】
具体的には、DRV23は、DUTY_CTL21aにより出力された点灯信号に基づき、LED3a〜3cの点灯期間、すなわち点灯及び消灯を制御する。DRV23が、DUTY_CTL21aにより出力された点灯信号に基づきLED3a〜3cの点灯期間を制御するモードを第1の駆動モードと呼ぶ。第1の実施の形態では、画像読取装置において、通常の原稿読取り時に、第1の駆動モードでLED3a〜3cの点灯期間を制御することにより、LED3a〜3cが原稿に照射する光量を制御する。
【0022】
また、DRV23は、CUR_CTL22aにより出力された電流設定値に基づき、LED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する。DRV23が、CUR_CTL22aにより出力された電流設定値に基づきLED3a〜3cの光量の瞬時値を制御するモードを第2の駆動モードと呼ぶ。第1の実施の形態では、画像読取装置において、プレスキャン時に、第2の駆動モードでLED3a〜3cの光量の瞬時値を制御することにより、LED3a〜3cが原稿に照射する光量を制御する。
【0023】
このように、DRV23は、第1の駆動モード及び第2の駆動モードでLED3a〜3cの発光を制御する。なお、LED3a〜3cの光量の瞬時値は、発光輝度、光度及び照度等、光量の指標値であれば同様に扱うことができる。
【0024】
(光源駆動装置の動作)
図2Aは、第1の実施の形態に係る光源駆動装置の通常の原稿読取り時の動作の一例を説明する図である。また、図2Bは、第1の実施の形態に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。図2A及び図2Bは、横軸を時刻tとし、各時刻tにおけるシフトゲート信号sh、点灯期間信号pwm、電流制御信号cur_sig、電流Iled、光量の瞬時値Pledの概要を示すタイミングチャートである。
【0025】
図2Aに示すように、通常の原稿読取り時には、時刻tの全期間にわたって電流制御信号cur_sigに電流設定値i1が設定される。そして、時刻t01以前では、シフトゲート信号sh、点灯期間信号pwm、電流Iled、光量の瞬時値Pledは初期状態にあり、LED3a〜3cは消灯状態である。
【0026】
先ず、図2Aに示す時刻t01において、シフトゲート信号shのパルスが立ち上がる。続いて、時刻t02において、点灯期間信号pwmのパルスが立ち上がる。点灯期間信号pwmのパルスの立ち上がりに応じて、時刻t02において、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが上昇を開始する。電流Iledは、時刻t02から時刻t03の間に、電流設定値i1に応じたIpk1だけ上昇する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t02から時刻t03の間に、電流設定値i1に応じたPpk1だけ上昇する。
【0027】
すなわち、図2Aに示す時刻t02において、LED3a〜3cの点灯が開始し、時刻t03において、LED3a〜3cがIpk1及びPpk1に応じた光で点灯する状態となる。電流制御信号cur_sigに電流設定値i1が設定された場合において、Ipk1は電流Iledのピーク値であり、Ppk1は光量の瞬時値Pledのピーク値である。LED3a〜3cは、時刻t03〜時刻t04にわたって、Ipk1及びPpk1に応じた光で点灯する。
【0028】
そして、図2Aに示す時刻t04において、点灯期間信号pwmのパルスが立ち下がる。点灯期間信号pwmのパルスの立ち下がりに応じて、時刻t04において、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが下降を開始する。電流Iledは、時刻t04から時刻t05の間に、Ipk1だけ下降する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t04から時刻t05の間に、Ppk1だけ下降する。
【0029】
すなわち、図2Aに示す時刻t04において、LED3a〜3cの消灯が開始し、時刻t05において、LED3a〜3cが消灯する状態となる。なお、図2Aにおいて、時刻t06〜時刻t10も、時刻01〜時刻t05と同様である。
【0030】
一方、図2Bに示すように、プレスキャン時には、時刻tの全期間にわたって電流制御信号cur_sigに、図2Aにおける電流設定値i1よりも小さい電流設定値i2が設定される。そして、時刻t11以前では、シフトゲート信号sh、点灯期間信号pwm、電流Iled、光量の瞬時値Pledは初期状態にあり、LED3a〜3cは消灯状態である。
【0031】
そして、図2Bに示す時刻t11において、シフトゲート信号shのパルスが立ち上がる。続いて、時刻t12において、点灯期間信号pwmのパルスが立ち上がる。点灯期間信号pwmのパルスの立ち上がりに応じて、時刻t12において、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが上昇を開始する。電流Iledは、時刻t12から時刻t13の間に、Ipk1よりも小さな値である、電流設定値i2に応じたIpk2だけ上昇する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t12から時刻t13の間に、Ppk1よりも小さな値である、電流設定値i2に応じたPpk2だけ上昇する。
【0032】
すなわち、図2Bの時刻t12において、LED3a〜3cの点灯が開始し、時刻t13において、LED3a〜3cがIpk2及びPpk2に応じた光で点灯する状態となる。電流制御信号cur_sigに電流設定値i2が設定された場合において、Ipk2は電流Iledのピーク値であり、Ppk2は光量の瞬時値Pledのピーク値である。LED3a〜3cは、時刻t13〜時刻t14にわたって、Ipk2及びPpk2に応じた光で点灯する。
【0033】
そして、図2Bに示す時刻t14において、点灯期間信号pwmのパルスが立ち下がる。点灯期間信号pwmのパルスの立ち下がりに応じて、時刻t14において、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが下降を開始する。電流Iledは、時刻t14から時刻t15の間に、Ipk2だけ下降する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t14から時刻t15の間に、Ppk2だけ下降する。
【0034】
すなわち、図2Bに示す時刻t14において、LED3a〜3cの消灯が開始し、時刻t15において、LED3a〜3cが消灯する状態となる。なお、図2Bにおいて、時刻t16〜時刻t20も、時刻11〜時刻t15と同様である。
【0035】
このように、第1の実施の形態に係る光源駆動装置1は、PWM方式に基づく第1の駆動モードでLED3a〜3cの点灯期間を制御し、電流可変方式に基づく第2の駆動モードでLED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する。そして、通常の原稿読み取り時と、プレスキャン時では、PWM方式によるLED3a〜3cの点灯期間の長さは同一としている。
【0036】
そして、光量の確保を要する通常の原稿読取り時等には、電流可変方式の電流制御信号cur_sigに電流設定値i1を設定して光量の瞬時値Pledのピーク値をPpk1とし、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する。一方、光量の確保を要さないプレスキャン時等には、電流可変方式の電流制御信号cur_sigに電流設定値i1よりも小さな電流設定値i2を設定して光量の瞬時値Pledのピーク値をPpk2とし、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する。
【0037】
(第1の実施の形態による効果)
以上のように、第1の実施の形態に係る光源駆動装置1は、PWM方式に基づく第1の駆動モード及び電流可変方式に基づく第2の駆動モードを使い分け、状況に応じてLED3a〜3cの発光を制御する。よって、通常の原稿読取り時には、LED3a〜3cの発光色度をより安定させて原稿の読取り画像の画質を安定させ、プレスキャン時には、LED3a〜3cの光量を抑制して、LED3a〜3cの光の眩しさを低減する。
【0038】
[第2の実施の形態]
(光源駆動装置の動作)
以下に、第2の実施の形態に係る光源駆動装置1bについて説明する。光源駆動装置1bの構成及び通常の原稿読取り時の動作は、第1の実施の形態に係る光源駆動装置1aと同様であるので、説明を省略する。図3は、第2の実施の形態に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。図3は、図2A及び図2Bと同様に、横軸を時刻tとし、各時刻tにおけるシフトゲート信号sh、点灯期間信号pwm、電流制御信号cur_sig、電流Iled、光量の瞬時値Pledの概要を示すタイミングチャートである。
【0039】
光源駆動装置1bにおいては、図3に示すプレスキャン時の電流制御信号cur_sigの電流設定値i3が、図2Bに示す光源駆動装置1aにおける電流制御信号cur_sigの電流設定値i2と比べて小さい。このため、プレスキャン時において、LED3a〜3cの光量を十分に確保するため、図2Bに示す光源駆動装置1aのプレスキャン時の動作と比較して、PWM方式により点灯期間信号pwmがより長くなるよう制御する。
【0040】
図3に示すように、プレスキャン時には、時刻tの全期間にわたって電流制御信号cur_sigに電流設定値i3が設定される。そして、時刻t31以前では、シフトゲート信号sh、点灯期間信号pwm、電流Iled、光量の瞬時値Pledは初期状態にあり、LED3a〜3cは消灯状態である。
【0041】
そして、図3に示す時刻t31において、シフトゲート信号shのパルスが立ち上がる。続いて、時刻t32において、シフトゲート信号shのパルスが立ち下がると同時に、点灯期間信号pwmのパルスが立ち上がる。点灯期間信号pwmのパルスの立ち上がりに応じて、時刻t32において、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが上昇を開始する。電流Iledは、時刻t32から時刻t33の間に、図2Aに示すIpk1及び図2Bに示すIpk2よりも小さな、電流設定値i3に応じたIpk3だけ上昇する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t32から時刻t33の間に、Ppk1及びPpk2よりも小さな、電流設定値i3に応じたPpk3だけ上昇する。
【0042】
すなわち、図3に示す時刻t32において、LED3a〜3cの点灯が開始し、時刻t33において、LED3a〜3cがIpk3及びPpk3に応じた光で点灯する状態となる。電流制御信号cur_sigに電流設定値i3が設定された場合において、Ipk3は電流Iledのピーク値であり、Ppk3は光量の瞬時値Pledのピーク値である。LED3a〜3cは、時刻t33〜時刻t34にわたって、Ipk3及びPpk3に応じた光量で点灯する。
【0043】
そして、図3に示す時刻t34において、シフトゲート信号shのパルスが立ち上がり、点灯期間信号pwmのパルスが立ち下がる。点灯期間信号pwmのパルスの立ち下がりに応じて、時刻t34において、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが下降を開始する。電流Iledは、時刻t34から時刻t35の間に、Ipk3だけ下降する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t34から時刻t35の間に、Ppk3だけ下降する。
【0044】
すなわち、図3に示す時刻t34において、LED3a〜3cの消灯が開始し、時刻t35において、LED3a〜3cが消灯する状態となる。なお、図3において、時刻t36〜時刻t39も、時刻32〜時刻t35と同様である。
【0045】
なお、図3では、PWM方式に基づくLED3a〜3cの点灯期間の制御は、シフトゲート信号shのパルスの立ち下がりから次のシフトゲート信号shのパルスの立ち上がりまでの期間としている。しかし、これに限らず、電流設定値i3に応じて、シフトゲート信号shのパルスの立ち下がりから次のパルスの立ち上がりまでの間の期間であり、通常の原稿読取り時よりも長い期間であって、LED3a〜3cの光量を十分に確保できる期間であればよい。また、LED3a〜3cの点灯期間を常時点灯状態、すなわち、シフトゲート信号shのパルスの立ち上がりに関係なく、点灯期間信号pwmのパルスが常時立ち上がった状態としてもよい。
【0046】
(第2の実施の形態の変形例)
ところで、高生産性が要求される複合機等のMFP(Multi Function Peripheral)では、CCD2の電荷の蓄積時間をより短縮すること、すなわち、シフトゲート信号shの周期をより短縮することが求められる。よって、MFPでは、十分な光量を確保するために、LED3a〜3cの光量の瞬時値が高く設定される。このため、プレスキャン時のLED3a〜3cの光の眩しさを押さえることが難しい。
【0047】
そこで、図4に示すように、プレスキャン時には、電流制御信号cur_sigに十分小さな電流設定値i3を設定し、LED3a〜3cの点灯期間を常時点灯状態、すなわち、点灯期間信号pwmのパルスが常時立ち上がった状態とする。その一方で、図4に示すように、シフトゲート信号shの周期を、図2Aに示す通常の原稿読取り時におけるシフトゲート信号shの周期よりも長い周期とする。図2Aにおけるシフトゲート信号shの周期は、時刻t05〜時刻t01であり、図4におけるシフトゲート信号shの周期は、時刻t05〜時刻t01よりも長い時間の時刻t42〜時刻t41である。
【0048】
なお、図7に示すように、プレスキャン時において、電流制御信号cur_sigに十分小さな電流設定値i3を設定すると、被照射体に照射した光が被照射体により反射した反射光をCCD2が受光する光量が低減する。このため、CCD2に蓄積される電荷が少なくなってSN(Signal Noise)比が低下し、原稿サイズの誤検知が生じる場合がある。
【0049】
この場合には、通常の原稿読取り時及びプレスキャン時で、単位時間当たりの光量、すなわち、1ライン内での累積光量が等しくなるように、シフトゲート信号shの周期、電流制御信号cur_sigに設定する電流設定値、点灯期間信号pwmの周期を調整する。
【0050】
このように、通常の原稿読取り時と、プレスキャン時とで、読取り精度を同等とし、原稿サイズの誤検知を防止しつつ、プレスキャン時のLED3a〜3cの発光によるユーザの眩しさをより低減する。すなわち、プレスキャンの画像読取の画質をより高めつつ、プレスキャン時のユーザの眩しさを抑制する。
【0051】
(第2の実施の形態による効果)
このように、第2の実施の形態に係る光源駆動装置1bは、プレスキャン時において、第1の実施の形態に係る光源駆動装置1aよりもPWM方式によるLED3a〜3cの点灯期間の長さを長くする。よって、プレスキャン時には、電流可変方式に基づく電流制御信号cur_sigに、電流設定値i2よりも小さい値の電流設定値i3を設定しても、LED3a〜3cの光量を十分に確保できる。ゆえに、LED3a〜3cの光量の瞬時値Pledのピーク値Ppk3をさらに抑制できるので、LED3a〜3cの光の眩しさをより低減する。
【0052】
また、第2の実施の形態の変形例に係る光源駆動装置1bは、LED3a〜3cの照度がより高く設定されていても、プレスキャン時に、通常の原稿読取り時と比較して、電流制御信号cur_sigに十分小さな電流設定値i3を設定する。そして、光源駆動装置1bは、LED3a〜3cの点灯期間を十分確保し、CCD2の電荷の蓄積時間を通常の原稿読取り時よりも長く取る。よって、LED3a〜3cの光量の瞬時値が高く設定されている場合でも、LED3a〜3cの光量のピーク値を抑制し、プレスキャン時のLED3a〜3cの発光によるユーザの眩しさをより低減する。
【0053】
[第3の実施の形態]
(光源駆動装置の構成)
以下に、第3の実施の形態に係る光源駆動装置1cについて説明する。光源駆動装置1cは、第1及び第2の実施の形態に係る光源駆動装置1a及び1bと比較して、電流制御信号cur_sigをオン、オフする制御を行うことで、電流制御信号cur_sigに点灯期間信号pwmの情報を含ませる。
【0054】
図5は、第3の実施の形態に係る光源駆動装置の構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、光源駆動装置1cは、LED_CTL10c、LED_DRV20cを有する。また、光源駆動装置1cには、CCD2及びLED3a〜3cが接続される。
【0055】
LED_CRL10cは、TG11cを有する。TG11cは、LED3a〜3cに供給される電流を制御する電流制御信号cur_sigをアナログ信号として生成し、LED_DRV20cへ出力する。ここで、TG11cは、LED3a〜3cを発光させる場合には、電流制御信号cur_sigをLED_DRV20cへ出力し、LED3a〜3cを発光させない場合には、電流制御信号cur_sigをLED_DRV20cへ出力しない。
【0056】
LED_DRV20cは、DUTY_CTL21c、CUR_CTL22c、DRV23を有する。CUR_CTL22cは、TG11cにより出力されたアナログ信号である電流制御信号cur_sigをデジタル信号へ変換する図示しないADC(Analog Digital Converter)を有する。
【0057】
CUR_CTL22cは、TG11cにより出力された電流制御信号cur_sigをアナログ信号からデジタル信号へ変換する。そして、CUR_CTL22cは、デジタル信号へ変換した電流制御信号cur_sigに基づき、電流可変方式によりLED3a〜3cに供給する電流の電流設定値を設定する電流設定値をDRV23へ出力する。また、CUR_CTL22cは、TG11cによる電流制御信号cur_sigの出力及び非出力を検知し、検知に応じて、DUTY_CTL21cへ電流制御信号cur_sigのオン及びオフを出力する。
【0058】
DUTY_CTL21cは、CUR_CTL22cにより出力された電流制御信号cur_sigのオン及びオフに基づき、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する点灯信号をDRV23へ出力する。
【0059】
DRV23は、DUTY_CTL21cにより出力された点灯信号に基づき、LED3a〜3cの点灯期間を制御する。また、DRV23は、CUR_CTL22bにより出力された電流設定値に基づき、LED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する。
【0060】
(第3の実施の形態による効果)
このように、第3の実施の形態に係る光源駆動装置1cは、PWM方式によるLED3a〜3cの点灯期間を制御する情報を電流制御信号cur_sigのオン及びオフで示す。そして、TG11cにより出力された電流制御信号cur_sigのオン及びオフがCUR_CTL22cを介してDUTY_CTL21cに出力される。LED_DRV20cは、TG11cからLED_DRV20cへ出力される電流制御信号cur_sigに基づき、PWM方式によるLED3a〜3cの点灯期間を制御し、LED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する。よって、TG11cからLED_DRV20cへ出力される制御信号を電流制御信号cur_sigのみとすることができ、回路の構成を簡素化できる。
【0061】
[第4の実施の形態]
(光源駆動装置の構成)
以下に、第4の実施の形態に係る光源駆動装置1dについて説明する。光源駆動装置1dは、制御用クロック信号cur_ckの周波数をPWM方式と、電流可変方式とで可変とする。そして、光源駆動装置1dは、2つの異なる周波数の制御用クロック信号cur_ckをフィルタで処理した信号を電流制御信号cur_sigとして出力する。
【0062】
図6は、第4の実施の形態に係る光源駆動装置の構成の一例を示すブロック図である。図6に示すように、第4の実施の形態に係る光源駆動装置1dは、LED_CTL10d、LED_DRV20dを有する。また、光源駆動装置1cには、CCD2及びLED3a〜3cが接続される。
【0063】
LED_CRL10dは、TG11d、ローパスフィルタ等のFIR(FILter)12を有する。TG11dは、制御用クロック信号cur_ckを生成し、FIR12へ出力する。ここで、TG11cは、第1の周波数の第1の制御用クロック信号cur_ck1を生成し、FIL12へ出力する。また、TG11dは、第1の周波数より高い第2の周波数の第2の制御用クロック信号cur_ck2を生成し、FIL12へ出力する。
【0064】
FIL12は、第1の周波数より高く、第2の周波数よりも低い遮断周波数の特性を有するフィルタである。FIL12は、第2の制御用クロック信号cur_ck2を第2の透過強度まで減衰させてLED_DRV20dへ出力する。また、FIL12は、第1の制御用クロック信号cur_ck1を第2の透過強度より大きい第1の透過強度でLED_DRV20dへ出力する。
【0065】
なお、FIL12は、ローパスフィルタを一例としてあげたが、ローパスフィルタに限らず、入力信号の周波数に応じて出力信号の透過強度を異ならせることができる回路であれば、いかなる回路でもよい。
【0066】
FIL12が透過させた第1の制御用クロック信号cur_ck1は、原稿スキャン時にLED3a〜3cの点灯期間を制御する点灯期間信号pwmとして用いられる。また、FIL12が透過させた第2の制御用クロック信号cur_ck2は、プレスキャン時にLED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する電流制御信号cur_sigとして用いられる。
【0067】
LED_DRV20dは、DUTY_CTL21d、CUR_CTL22d、DRV23を有する。DUTY_CTL21dは、CUR_CTL22dにより出力された第1の制御用クロック信号cur_ck1に基づき、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する点灯信号をDRV23へ出力する。また、CUR_CTL22dは、FIL12により出力された第2の制御用クロック信号cur_ck2に基づき、電流可変方式によりLED3a〜3cに供給する電流値を設定する電流設定値をDRV23へ出力する。
【0068】
(フィルタの特性)
図7は、第4の実施の形態に係る光源駆動装置が備えるフィルタの特性の一例を示す図である。図7に示すように、FIL12は、遮断周波数fcの特性を有する。また、FIL12は、遮断周波数fcより小さい第1の周波数f1の第1の制御用クロック信号cur_ck1を透過強度T1で透過させる。また、FIL12は、遮断周波数fcより大きい第2の周波数f2の第2の制御用クロック信号cur_ck2を透過強度T1よりも小さい透過強度T2で透過させる。
【0069】
なお、第1の周波数f1は、シフトゲート信号shの周期、すなわち、CCD2の電荷蓄積時間の周期に基づいて決まり、例えば数〜数十kHz程度である。TG11dにより出力された第1の制御用クロック信号cur_ck1は、FIL12を透過するためにパルスのエッジが鈍るが、PWM方式における点灯期間信号pwmとして機能する。
【0070】
また、第2の周波数f2は、例えば数〜数十MHz程度であり、パルス幅が調整できる。TG11dにより出力された第2の制御用クロック信号cur_ck2は、FIL12により透過強度が減衰されるが、FIL12により平滑化されるので、電流可変方式における電流制御信号cur_sigとして機能する。第2の制御用クロック信号cur_ck2が平滑化された電流制御信号cur_sigは、LED3a〜3cに供給される電流の電流設定値を設定するアナログ信号である。第2の制御用クロック信号cur_ck2のパルス幅を調整して電流制御信号cur_sigの直流電圧のレベルを調整することにより、LED3a〜3cに供給される電流を制御する。
【0071】
(光源駆動装置の動作)
図8Aは、第4の実施の形態に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。図8Aは、横軸を時刻tとし、各時刻tにおけるシフトゲート信号sh、第1の制御用クロック信号cur_ck1、電流制御信号cur_sig、電流Iled、光量の瞬時値Pledの概要を示すタイミングチャートである。
【0072】
図8Aに示すように、原稿読取り時には、時刻t51以前では、シフトゲート信号sh、点灯期間信号pwm、電流Iled、光量の瞬時値Pledは初期状態にあり、LED3a〜3cは消灯状態である。
【0073】
そして、図8Aの時刻t51において、シフトゲート信号shのパルスが立ち上がる。続いて、時刻t52において、第1の制御用クロック信号cur_ck1のパルスが立ち上がる。第1の制御用クロック信号cur_ck1のパルスの立ち上がりに応じて、時刻t52において、電流制御信号cur_sigが示す電流設定値、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが上昇を開始する。
【0074】
電流制御信号cur_sigに設定される電流設定値は、時刻t52から時刻t53の間に、第1の制御用クロック信号cur_ck1の透過強度T1に応じたi4だけ上昇する。また、電流Iledは、時刻t52から時刻t54の間に、第1の制御用クロック信号cur_ck1の透過強度T1に応じたIpk4だけ上昇する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t52から時刻t54の間に、第1の制御用クロック信号cur_ck1の透過強度T1に応じたPpk4だけ上昇する。
【0075】
すなわち、図8Aの時刻t52において、LED3a〜3cの点灯が開始し、時刻t54において、LED3a〜3cがIpk4及びPpk4に応じた光量で点灯する状態となる。電流制御信号cur_sigに電流設定値i4が設定された場合において、Ipk4は電流Iledのピーク値であり、Ppk4は光量の瞬時値Pledのピーク値である。LED3a〜3cは、時刻t54〜時刻t55にわたって、Ipk4及びPpk4に応じた光量で点灯する。
【0076】
そして、図8Aの時刻t55において、第1の制御用クロック信号cur_ck1のパルスが立ち下がる。第1の制御用クロック信号cur_ck1のパルスの立ち下がりに応じて、時刻t55において、電流制御信号cur_sigが示す電流設定値、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが下降を開始する。電流制御信号cur_sigが示す電流設定値は、時刻t55から時刻t56の間に、i4だけ下降する。また、電流Iledは、時刻t55から時刻t57の間に、Ipk4だけ下降する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t55から時刻t57の間に、Ppk4だけ下降する。
【0077】
すなわち、図8Aの時刻t54において、LED3a〜3cの消灯が開始し、時刻t58において、LED3a〜3cが消灯する状態となる。図8Aにおいて、時刻t58〜時刻t64も、時刻51〜時刻t58と同様である。
【0078】
(光源駆動装置の動作の変形例)
図8Bは、第4の実施の形態の変形例に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。図8Bは、横軸を時刻tとし、各時刻tにおけるシフトゲート信号sh、第2の制御用クロック信号cur_ck2、電流制御信号cur_sig、電流Iled、光量の瞬時値Pledの概要を示すタイミングチャートである。
【0079】
図8Bに示すように、プレスキャン時には、時刻tの全期間にわたって、周波数がf2、パルス幅が所定値である第2の制御用クロック信号cur_ck2のパルスが生成される。なお、図8Bの時刻t71、時刻t72において、シフトゲート信号shのパルスが立ち上がる。
【0080】
第2の制御用クロック信号cur_ck2がFIL12により減衰されたことに応じて、電流制御信号cur_sigが示す電流設定値に電流設定値i4よりも極小の電流設定値i5が常時設定される。電流制御信号cur_sigが示す電流設定値i5に応じて、電流Iledのピーク値がIpk4よりも極小のIpk5であり、光量の瞬時値Pledのピーク値がPpk4よりも極小のPpk5となる。電流Iledのピーク値Ipk5及び光量の瞬時値Pledのピーク値Ppk5は、第2の制御用クロック信号cur_ck2のパルスが生成される間にわたって維持され、LED3a〜3cが常時点灯する。
【0081】
(第4の実施の形態による効果)
このように、第4の実施の形態に係る光源駆動装置1dは、電流可変方式によりLED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する第1の制御用クロック信号cur_ck1を用いる。また、光源駆動装置1dは、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する第2の制御用クロック信号cur_ck2を用いる。すなわち、光源駆動装置1dは、第1の制御用クロック信号cur_ck1及び第2の制御用クロック信号cur_ck2を使い分ける。
【0082】
そして、光源駆動装置1dは、透過強度T2より大きい透過強度T1で透過された第1の制御用クロック信号cur_ck1によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する。また、光源駆動装置1dは、FIL12により透過強度T2まで減衰された第2の制御用クロック信号cur_ck2を電流制御信号cur_sigとして、LED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する。すなわち、単一のクロック信号の周波数を可変とすることにより、PWM方式によるLED3a〜3cの点灯期間の制御と、電流可変方式によるLED3a〜3cの光量の瞬時値の制御を行うので、回路の構成がより簡素化する。
【0083】
[実施の形態を適用した回路の一例]
図9は、第1〜第4の実施の形態を適用した回路の構成の一例を示すブロック図である。図9に示すように、上述した第1〜第4の実施の形態は、TG11、DUTY_CTL21、CUR_CTL22、DRV23を含むLED_DRV20に適用可能である。LED_DRV20には、LED3が接続される。DRV20は、図示しない電源を含み、LED3に電流Iledを供給し、点灯させる。
【0084】
LED_DRV20において、DUTY_CTL21は、TG11により出力された点灯期間信号pwmに基づき、PWM方式によりLED3の点灯期間を制御する点灯信号をDRV23へ出力する。また、DUTY_CTL22は、TG11により出力された電流制御信号cur_sigに基づき、電流可変方式によりLED3に供給する電流値を設定する電流設定値をDRV23へ出力する。
【0085】
そして、DRV23は、DUTY_CTL21により出力された点灯信号に基づき、LED3の点灯期間を制御する。また、DRV23は、CUR_CTL22により出力された電流設定値に基づき、LED3の光量の瞬時値を制御する。
【0086】
なお、図9に示すLED_DRV20の構成は、一例に過ぎず、上述した第1〜第4の実施の形態において、LED_DRV20a〜20dがTG11a〜11dを含む構成としてもよい。
【0087】
[実施の形態を適用した画像形成装置の一例]
図10は、第1〜第4の実施の形態を適用した画像形成装置の構成の一例を示すブロック図である。第1〜第4の実施の形態を適用した画像形成装置100は、画像読取装置101、光源装置102、画像印刷装置103を有する。
【0088】
画像読取装置101は、TG101a、DRV101b、CCD101c、AFE(Analog Front End)101d、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)101eを有する。光源装置102は、LED_DRV102a、LED102bを有する。画像印刷装置103は、制御部103a、画像印刷エンジン103b、I/F(Inter/Face)103cを有する。さらに、画像印刷装置103の制御部103aは、CPU(Central Processing Unit)103a−1,画像処理部103a−2、LVDS103a−3を有する。
【0089】
TG101aは、点灯期間信号pwm及び電流制御信号cur_sigを生成し、光源装置102のLED_DRV102aへ出力する。また、TG101aは、シフトゲート信号sh及びAFEを制御するAFE制御信号を生成し、DRV101bへ出力する。DRV101bは、TG101aにより出力された、シフトゲート信号shに基づきCCD101cを制御し、AFE制御信号に基づきAFE101dを制御する。
【0090】
CCD101cは、DRV101bの制御により、画像形成装置にセットされた原稿等の被照射体に照射された光が被照射体に反射した反射光を受光し、受光した反射光を光電変換してアナログ画像信号を生成し、AFE101dへ出力する。AFE101dは、CCD101cにより出力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号へ変換し、LVDS101eを介して画像印刷装置103へ出力する。なお、LVDS101eは、LVDS103a−3と同様に、画像データを送受するインターフェースである。
【0091】
光源装置102において、LED_DRV102aは、画像読取装置101のTG101aにより出力された点灯期間信号pwmに基づきLED102bの点灯期間を制御し、電流制御信号cur_sigに基づきLED102bの光量の瞬時値を制御する。LED102bは、LED_DRV102aの制御により、光を被照射体に照射する。
【0092】
画像印刷装置103において、制御部103aのCPU103a−1は、画像印刷装置103の全体制御と、TG101aの制御を行う。制御部103aのLVDS103a−3は、LVDS101eを介して画像読取装置101により出力されたデジタル画像信号の入力を受付け、入力を受付けたデジタル画像信号を画像処理部103a−2へ出力する。
【0093】
制御部103aの画像処理部103a−2は、LVDS103a−3により出力されたデジタル画像信号に基づく画像データを画像処理し、画像処理した画像データをI/F103cを介して画像印刷エンジン103bへ出力する。画像印刷エンジン103bは、画像処理部103a−2により出力された画像データを、図示しない印刷部を駆動して、紙等の画像形成媒体へ出力する。
【0094】
以上、第1〜第4の実施の形態では、光源駆動装置1a〜1dは、LED_CTL10a〜10dをそれぞれ含むとして説明したが、これに限られるものではない。すなわち、光源駆動装置1a〜1dは、LED_CTL10a〜10dを含まず、入力された点灯期間信号pwm及び電流制御信号cur_sigもしくはこれらの信号に相当する信号に基づきLED3a〜3cの発光を制御する装置でもよい。
【0095】
以上、第1〜第4の実施の形態で説明した光源駆動装置及び画像読取装置は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機に適用してもよい。また、第1〜第4の実施の形態で説明した光源駆動装置及び画像読取装置は、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であれば何れにも適用してもよい。
【符号の説明】
【0096】
1、1a、1b、1c、1d 光源駆動装置
2 CCD
3、3a、3b3c LED
10a、10c、10d LED_CTL
11、11a、11c、11d TG
20、20a、20c、20d LED_DRV
21、21a、21c、21d DUTY_CTL
22、22a、22c、22d CUR_CRL
23 DRV
100 画像形成装置
101 画像読取装置
102 光源装置
102a LED_DRV
103 画像印刷装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0097】
【特許文献1】特開平08−069215号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源駆動装置、画像読取装置、画像形成装置及び光源駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スキャナ等の画像読取装置の光源として、例えばLED(Light Emitting Diode)が用いられる。LEDは、放射する光量の差が個体により大きいため、画像読取装置において、LED毎に光量を調整された光を原稿に照射して画像読取を行う。
【0003】
LEDの光量の調整方法には、主に、電流可変方式と、点灯期間可変方式(PWM(Pulse Width Modulation)方式、以下、PWM方式と呼ぶ)との2つの方法がある。電流可変方式は、LEDの発光色度がLEDに供給される電流に大きく依存するために読取画像の画質が安定しないことから、画像読取装置においては、点灯期間可変方式が用いられることが一般的である。
【0004】
ところで、画像読取装置は、原稿をプレスキャンして原稿の主走査方向のサイズを検知する機能を備える。主走査方向のサイズの検知は、ユーザが画像読取装置へ原稿をセットし終えたタイミング、例えば原稿を押圧する圧板が開かれた状態から閉められた状態となったタイミングで行われる。このとき、画像読取装置において行われるプレスキャン時に原稿に照射されるLEDの光が、ユーザにとって眩しいという問題がある。
【0005】
そこで、例えば特許文献1には、光源としてLEDを備えた画像読取装置において、プレスキャン時には、通常の原稿読取り時と比較して、原稿に照射する光量を抑制する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の従来技術では、LEDの光量をPWM方式により制御する場合には、プレスキャン時の光量のピーク値を抑制することができないため、ユーザの眩しさを抑制することはできない。これは、人の目は、LEDの光量のピーク値で眩しさを感じるが、残像効果により、LEDの光量がピーク値から低下してもしばらく眩しさを感じるためである。
【0007】
また、LEDの光量を電流可変方式により制御する場合には、原稿を読取った読取り画像の画質が安定しないのみならず、LEDの発光色度にバラツキがあるため、プレスキャン時のユーザの眩しさを抑制することはできない。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、通常の原稿読取り時における読取り画像の画質を安定させ、かつ、プレスキャン時のユーザの眩しさを低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、光源駆動装置であって、被照射体に光を照射する光源部を駆動する駆動部と、前記光源部が光を照射する照射期間を制御する第1の駆動モード及び前記光源部が照射する光量の瞬時値を制御する第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる駆動制御部とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、画像読取装置であって、被照射体に光を照射する光源部と、前記光源部を駆動する駆動部と、前記光源部の駆動を制御する制御信号を生成する生成部と、前記生成部により生成された制御信号に基づき、前記光源部が光を照射する照射期間を制御する第1の駆動モード及び前記光源部が照射する光量の瞬時値を制御する第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる駆動制御部と、前記第1の駆動モード及び前記第2の駆動モードそれぞれに応じた電荷の蓄積時間にわたり前記光源部が照射した光が前記被照射体で反射した反射光の累積光量で前記反射光を光電変換する光電変換部とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、画像読取装置で実行される光源駆動方法であって、原稿に光を照射する光源部の駆動を制御する制御信号を生成する生成工程と、前記生成工程により生成された制御信号に基づき、前記光源部が光を照射する照射期間を制御する第1の駆動モード及び前記光源部が照射する光量の瞬時値を制御する第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる駆動制御工程と、前記第1の駆動モード及び前記第2の駆動モードそれぞれに応じた電荷の蓄積時間にわたり前記光源部が照射した光が前記被照射体で反射した反射光の累積光量で前記反射光を光電変換する光電変換工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、通常の原稿読取り時における読取り画像の画質を安定させ、かつ、プレスキャン時のユーザの眩しさを低減するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、第1の実施の形態に係る光源駆動装置の構成を一例を示すブロック図である。
【図2A】図2Aは、第1の実施の形態に係る光源駆動装置の通常の原稿読取り時の動作の一例を説明する図である。
【図2B】図2Bは、第1の実施の形態に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。
【図3】図3は、第2の実施の形態に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。
【図4】図4は、第2の実施の形態の変形例に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。
【図5】図5は、第3の実施の形態に係る光源駆動装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】図6は、第4の実施の形態に係る光源駆動装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図7】図7は、第4の実施の形態に係る光源駆動装置が備えるフィルタの特性の一例を示す図である。
【図8A】図8Aは、第4の実施の形態に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。
【図8B】図8Bは、第4の実施の形態の変形例に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。
【図9】図9は、第1〜第4の実施の形態を適用した回路の構成の一例を示すブロック図である。
【図10】図10は、第1〜第4の実施の形態を適用した画像形成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照して、光源駆動装置、画像読取装置、画像形成装置及び光源駆動方法の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態では、画像読取装置に備えられる光源駆動装置、並びに、画像形成装置に備えられる画像読取装置を例示する。しかし、以下の例示に限らず、光源駆動装置及び画像読取装置は、画像形成媒体に画像を出力する様々なタイプの画像形成装置に対して広く適用してもよい。なお、以下に例示する各実施の形態は、適宜組合せてもよい。
【0015】
[第1の実施の形態]
(光源駆動装置の構成)
以下に、第1の実施の形態に係る光源駆動装置1aについて説明する。図1は、第1の実施の形態に係る光源駆動装置の構成を一例を示すブロック図である。図1に示すように、光源駆動装置1aは、LED_CTL10a、LED_DRV20aを有する。
【0016】
また、光源駆動装置1aには、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)2及びLED(Light Emitting Diode)3a〜3cが接続される。CCD2は、LED3a〜3cにより被照射体、例えば画像読取装置にセットされた原稿に照射された光の反射光を受光し、受光した反射光を光電変換する光電変換素子の一例である。なお、光源駆動装置1aに接続されるLEDの数は、LED3a〜3cの3つ以外の数でもよい。LED3a〜3cは、被照射体に光を照射する光源部の一例である。
【0017】
LED_CRL10aは、TG(Timing Generator)11aを有する。TG11aは、点灯期間可変方式(PWM(Pulse Width Modulation)方式、以下、PWM方式と呼ぶ)によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する点灯期間信号pwmを生成し、LED_DRV20aへ出力する。なお、PWM方式では、パルス信号のパルス幅が可変である。また、TG10aは、LED3a〜3cに供給される電流の電流設定値を設定する電流制御信号cur_sigを生成し、LED_DRV20aへ出力する。
【0018】
なお、TG11aは、CCD2に蓄積された電荷を図示しない転送レジスタへ転送制御するシフトゲート信号shを生成し、CCD2へ出力する。CCD2では、シフトゲート信号shの周期が、電荷の蓄積時間に相当する。
【0019】
LED_DRV20aは、DUTY_CTL21a、CUR_CTL22a、DRV23を有する。DUTY_CTL21aは、TG11aにより出力された点灯期間信号pwmに基づき、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する点灯信号をDRV23へ出力する。CUR_CTL22aは、TG11aにより出力された電流制御信号cur_sigに基づき、電流可変方式によりLED3a〜3cに供給する電流値を設定する電流設定値をDRV23へ出力する。
【0020】
DRV23は、図示しない電源を含み、LED3a〜3cそれぞれに電流Iledを供給し、点灯させる。なお、図1では、LED3a〜3cは、それぞれ異なる電源系統から電流が供給される場合を示すが、LED3a〜3cへ電流を供給する電源系統の統合及び分散は、この限りではない。
【0021】
具体的には、DRV23は、DUTY_CTL21aにより出力された点灯信号に基づき、LED3a〜3cの点灯期間、すなわち点灯及び消灯を制御する。DRV23が、DUTY_CTL21aにより出力された点灯信号に基づきLED3a〜3cの点灯期間を制御するモードを第1の駆動モードと呼ぶ。第1の実施の形態では、画像読取装置において、通常の原稿読取り時に、第1の駆動モードでLED3a〜3cの点灯期間を制御することにより、LED3a〜3cが原稿に照射する光量を制御する。
【0022】
また、DRV23は、CUR_CTL22aにより出力された電流設定値に基づき、LED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する。DRV23が、CUR_CTL22aにより出力された電流設定値に基づきLED3a〜3cの光量の瞬時値を制御するモードを第2の駆動モードと呼ぶ。第1の実施の形態では、画像読取装置において、プレスキャン時に、第2の駆動モードでLED3a〜3cの光量の瞬時値を制御することにより、LED3a〜3cが原稿に照射する光量を制御する。
【0023】
このように、DRV23は、第1の駆動モード及び第2の駆動モードでLED3a〜3cの発光を制御する。なお、LED3a〜3cの光量の瞬時値は、発光輝度、光度及び照度等、光量の指標値であれば同様に扱うことができる。
【0024】
(光源駆動装置の動作)
図2Aは、第1の実施の形態に係る光源駆動装置の通常の原稿読取り時の動作の一例を説明する図である。また、図2Bは、第1の実施の形態に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。図2A及び図2Bは、横軸を時刻tとし、各時刻tにおけるシフトゲート信号sh、点灯期間信号pwm、電流制御信号cur_sig、電流Iled、光量の瞬時値Pledの概要を示すタイミングチャートである。
【0025】
図2Aに示すように、通常の原稿読取り時には、時刻tの全期間にわたって電流制御信号cur_sigに電流設定値i1が設定される。そして、時刻t01以前では、シフトゲート信号sh、点灯期間信号pwm、電流Iled、光量の瞬時値Pledは初期状態にあり、LED3a〜3cは消灯状態である。
【0026】
先ず、図2Aに示す時刻t01において、シフトゲート信号shのパルスが立ち上がる。続いて、時刻t02において、点灯期間信号pwmのパルスが立ち上がる。点灯期間信号pwmのパルスの立ち上がりに応じて、時刻t02において、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが上昇を開始する。電流Iledは、時刻t02から時刻t03の間に、電流設定値i1に応じたIpk1だけ上昇する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t02から時刻t03の間に、電流設定値i1に応じたPpk1だけ上昇する。
【0027】
すなわち、図2Aに示す時刻t02において、LED3a〜3cの点灯が開始し、時刻t03において、LED3a〜3cがIpk1及びPpk1に応じた光で点灯する状態となる。電流制御信号cur_sigに電流設定値i1が設定された場合において、Ipk1は電流Iledのピーク値であり、Ppk1は光量の瞬時値Pledのピーク値である。LED3a〜3cは、時刻t03〜時刻t04にわたって、Ipk1及びPpk1に応じた光で点灯する。
【0028】
そして、図2Aに示す時刻t04において、点灯期間信号pwmのパルスが立ち下がる。点灯期間信号pwmのパルスの立ち下がりに応じて、時刻t04において、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが下降を開始する。電流Iledは、時刻t04から時刻t05の間に、Ipk1だけ下降する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t04から時刻t05の間に、Ppk1だけ下降する。
【0029】
すなわち、図2Aに示す時刻t04において、LED3a〜3cの消灯が開始し、時刻t05において、LED3a〜3cが消灯する状態となる。なお、図2Aにおいて、時刻t06〜時刻t10も、時刻01〜時刻t05と同様である。
【0030】
一方、図2Bに示すように、プレスキャン時には、時刻tの全期間にわたって電流制御信号cur_sigに、図2Aにおける電流設定値i1よりも小さい電流設定値i2が設定される。そして、時刻t11以前では、シフトゲート信号sh、点灯期間信号pwm、電流Iled、光量の瞬時値Pledは初期状態にあり、LED3a〜3cは消灯状態である。
【0031】
そして、図2Bに示す時刻t11において、シフトゲート信号shのパルスが立ち上がる。続いて、時刻t12において、点灯期間信号pwmのパルスが立ち上がる。点灯期間信号pwmのパルスの立ち上がりに応じて、時刻t12において、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが上昇を開始する。電流Iledは、時刻t12から時刻t13の間に、Ipk1よりも小さな値である、電流設定値i2に応じたIpk2だけ上昇する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t12から時刻t13の間に、Ppk1よりも小さな値である、電流設定値i2に応じたPpk2だけ上昇する。
【0032】
すなわち、図2Bの時刻t12において、LED3a〜3cの点灯が開始し、時刻t13において、LED3a〜3cがIpk2及びPpk2に応じた光で点灯する状態となる。電流制御信号cur_sigに電流設定値i2が設定された場合において、Ipk2は電流Iledのピーク値であり、Ppk2は光量の瞬時値Pledのピーク値である。LED3a〜3cは、時刻t13〜時刻t14にわたって、Ipk2及びPpk2に応じた光で点灯する。
【0033】
そして、図2Bに示す時刻t14において、点灯期間信号pwmのパルスが立ち下がる。点灯期間信号pwmのパルスの立ち下がりに応じて、時刻t14において、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが下降を開始する。電流Iledは、時刻t14から時刻t15の間に、Ipk2だけ下降する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t14から時刻t15の間に、Ppk2だけ下降する。
【0034】
すなわち、図2Bに示す時刻t14において、LED3a〜3cの消灯が開始し、時刻t15において、LED3a〜3cが消灯する状態となる。なお、図2Bにおいて、時刻t16〜時刻t20も、時刻11〜時刻t15と同様である。
【0035】
このように、第1の実施の形態に係る光源駆動装置1は、PWM方式に基づく第1の駆動モードでLED3a〜3cの点灯期間を制御し、電流可変方式に基づく第2の駆動モードでLED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する。そして、通常の原稿読み取り時と、プレスキャン時では、PWM方式によるLED3a〜3cの点灯期間の長さは同一としている。
【0036】
そして、光量の確保を要する通常の原稿読取り時等には、電流可変方式の電流制御信号cur_sigに電流設定値i1を設定して光量の瞬時値Pledのピーク値をPpk1とし、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する。一方、光量の確保を要さないプレスキャン時等には、電流可変方式の電流制御信号cur_sigに電流設定値i1よりも小さな電流設定値i2を設定して光量の瞬時値Pledのピーク値をPpk2とし、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する。
【0037】
(第1の実施の形態による効果)
以上のように、第1の実施の形態に係る光源駆動装置1は、PWM方式に基づく第1の駆動モード及び電流可変方式に基づく第2の駆動モードを使い分け、状況に応じてLED3a〜3cの発光を制御する。よって、通常の原稿読取り時には、LED3a〜3cの発光色度をより安定させて原稿の読取り画像の画質を安定させ、プレスキャン時には、LED3a〜3cの光量を抑制して、LED3a〜3cの光の眩しさを低減する。
【0038】
[第2の実施の形態]
(光源駆動装置の動作)
以下に、第2の実施の形態に係る光源駆動装置1bについて説明する。光源駆動装置1bの構成及び通常の原稿読取り時の動作は、第1の実施の形態に係る光源駆動装置1aと同様であるので、説明を省略する。図3は、第2の実施の形態に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。図3は、図2A及び図2Bと同様に、横軸を時刻tとし、各時刻tにおけるシフトゲート信号sh、点灯期間信号pwm、電流制御信号cur_sig、電流Iled、光量の瞬時値Pledの概要を示すタイミングチャートである。
【0039】
光源駆動装置1bにおいては、図3に示すプレスキャン時の電流制御信号cur_sigの電流設定値i3が、図2Bに示す光源駆動装置1aにおける電流制御信号cur_sigの電流設定値i2と比べて小さい。このため、プレスキャン時において、LED3a〜3cの光量を十分に確保するため、図2Bに示す光源駆動装置1aのプレスキャン時の動作と比較して、PWM方式により点灯期間信号pwmがより長くなるよう制御する。
【0040】
図3に示すように、プレスキャン時には、時刻tの全期間にわたって電流制御信号cur_sigに電流設定値i3が設定される。そして、時刻t31以前では、シフトゲート信号sh、点灯期間信号pwm、電流Iled、光量の瞬時値Pledは初期状態にあり、LED3a〜3cは消灯状態である。
【0041】
そして、図3に示す時刻t31において、シフトゲート信号shのパルスが立ち上がる。続いて、時刻t32において、シフトゲート信号shのパルスが立ち下がると同時に、点灯期間信号pwmのパルスが立ち上がる。点灯期間信号pwmのパルスの立ち上がりに応じて、時刻t32において、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが上昇を開始する。電流Iledは、時刻t32から時刻t33の間に、図2Aに示すIpk1及び図2Bに示すIpk2よりも小さな、電流設定値i3に応じたIpk3だけ上昇する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t32から時刻t33の間に、Ppk1及びPpk2よりも小さな、電流設定値i3に応じたPpk3だけ上昇する。
【0042】
すなわち、図3に示す時刻t32において、LED3a〜3cの点灯が開始し、時刻t33において、LED3a〜3cがIpk3及びPpk3に応じた光で点灯する状態となる。電流制御信号cur_sigに電流設定値i3が設定された場合において、Ipk3は電流Iledのピーク値であり、Ppk3は光量の瞬時値Pledのピーク値である。LED3a〜3cは、時刻t33〜時刻t34にわたって、Ipk3及びPpk3に応じた光量で点灯する。
【0043】
そして、図3に示す時刻t34において、シフトゲート信号shのパルスが立ち上がり、点灯期間信号pwmのパルスが立ち下がる。点灯期間信号pwmのパルスの立ち下がりに応じて、時刻t34において、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが下降を開始する。電流Iledは、時刻t34から時刻t35の間に、Ipk3だけ下降する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t34から時刻t35の間に、Ppk3だけ下降する。
【0044】
すなわち、図3に示す時刻t34において、LED3a〜3cの消灯が開始し、時刻t35において、LED3a〜3cが消灯する状態となる。なお、図3において、時刻t36〜時刻t39も、時刻32〜時刻t35と同様である。
【0045】
なお、図3では、PWM方式に基づくLED3a〜3cの点灯期間の制御は、シフトゲート信号shのパルスの立ち下がりから次のシフトゲート信号shのパルスの立ち上がりまでの期間としている。しかし、これに限らず、電流設定値i3に応じて、シフトゲート信号shのパルスの立ち下がりから次のパルスの立ち上がりまでの間の期間であり、通常の原稿読取り時よりも長い期間であって、LED3a〜3cの光量を十分に確保できる期間であればよい。また、LED3a〜3cの点灯期間を常時点灯状態、すなわち、シフトゲート信号shのパルスの立ち上がりに関係なく、点灯期間信号pwmのパルスが常時立ち上がった状態としてもよい。
【0046】
(第2の実施の形態の変形例)
ところで、高生産性が要求される複合機等のMFP(Multi Function Peripheral)では、CCD2の電荷の蓄積時間をより短縮すること、すなわち、シフトゲート信号shの周期をより短縮することが求められる。よって、MFPでは、十分な光量を確保するために、LED3a〜3cの光量の瞬時値が高く設定される。このため、プレスキャン時のLED3a〜3cの光の眩しさを押さえることが難しい。
【0047】
そこで、図4に示すように、プレスキャン時には、電流制御信号cur_sigに十分小さな電流設定値i3を設定し、LED3a〜3cの点灯期間を常時点灯状態、すなわち、点灯期間信号pwmのパルスが常時立ち上がった状態とする。その一方で、図4に示すように、シフトゲート信号shの周期を、図2Aに示す通常の原稿読取り時におけるシフトゲート信号shの周期よりも長い周期とする。図2Aにおけるシフトゲート信号shの周期は、時刻t05〜時刻t01であり、図4におけるシフトゲート信号shの周期は、時刻t05〜時刻t01よりも長い時間の時刻t42〜時刻t41である。
【0048】
なお、図7に示すように、プレスキャン時において、電流制御信号cur_sigに十分小さな電流設定値i3を設定すると、被照射体に照射した光が被照射体により反射した反射光をCCD2が受光する光量が低減する。このため、CCD2に蓄積される電荷が少なくなってSN(Signal Noise)比が低下し、原稿サイズの誤検知が生じる場合がある。
【0049】
この場合には、通常の原稿読取り時及びプレスキャン時で、単位時間当たりの光量、すなわち、1ライン内での累積光量が等しくなるように、シフトゲート信号shの周期、電流制御信号cur_sigに設定する電流設定値、点灯期間信号pwmの周期を調整する。
【0050】
このように、通常の原稿読取り時と、プレスキャン時とで、読取り精度を同等とし、原稿サイズの誤検知を防止しつつ、プレスキャン時のLED3a〜3cの発光によるユーザの眩しさをより低減する。すなわち、プレスキャンの画像読取の画質をより高めつつ、プレスキャン時のユーザの眩しさを抑制する。
【0051】
(第2の実施の形態による効果)
このように、第2の実施の形態に係る光源駆動装置1bは、プレスキャン時において、第1の実施の形態に係る光源駆動装置1aよりもPWM方式によるLED3a〜3cの点灯期間の長さを長くする。よって、プレスキャン時には、電流可変方式に基づく電流制御信号cur_sigに、電流設定値i2よりも小さい値の電流設定値i3を設定しても、LED3a〜3cの光量を十分に確保できる。ゆえに、LED3a〜3cの光量の瞬時値Pledのピーク値Ppk3をさらに抑制できるので、LED3a〜3cの光の眩しさをより低減する。
【0052】
また、第2の実施の形態の変形例に係る光源駆動装置1bは、LED3a〜3cの照度がより高く設定されていても、プレスキャン時に、通常の原稿読取り時と比較して、電流制御信号cur_sigに十分小さな電流設定値i3を設定する。そして、光源駆動装置1bは、LED3a〜3cの点灯期間を十分確保し、CCD2の電荷の蓄積時間を通常の原稿読取り時よりも長く取る。よって、LED3a〜3cの光量の瞬時値が高く設定されている場合でも、LED3a〜3cの光量のピーク値を抑制し、プレスキャン時のLED3a〜3cの発光によるユーザの眩しさをより低減する。
【0053】
[第3の実施の形態]
(光源駆動装置の構成)
以下に、第3の実施の形態に係る光源駆動装置1cについて説明する。光源駆動装置1cは、第1及び第2の実施の形態に係る光源駆動装置1a及び1bと比較して、電流制御信号cur_sigをオン、オフする制御を行うことで、電流制御信号cur_sigに点灯期間信号pwmの情報を含ませる。
【0054】
図5は、第3の実施の形態に係る光源駆動装置の構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、光源駆動装置1cは、LED_CTL10c、LED_DRV20cを有する。また、光源駆動装置1cには、CCD2及びLED3a〜3cが接続される。
【0055】
LED_CRL10cは、TG11cを有する。TG11cは、LED3a〜3cに供給される電流を制御する電流制御信号cur_sigをアナログ信号として生成し、LED_DRV20cへ出力する。ここで、TG11cは、LED3a〜3cを発光させる場合には、電流制御信号cur_sigをLED_DRV20cへ出力し、LED3a〜3cを発光させない場合には、電流制御信号cur_sigをLED_DRV20cへ出力しない。
【0056】
LED_DRV20cは、DUTY_CTL21c、CUR_CTL22c、DRV23を有する。CUR_CTL22cは、TG11cにより出力されたアナログ信号である電流制御信号cur_sigをデジタル信号へ変換する図示しないADC(Analog Digital Converter)を有する。
【0057】
CUR_CTL22cは、TG11cにより出力された電流制御信号cur_sigをアナログ信号からデジタル信号へ変換する。そして、CUR_CTL22cは、デジタル信号へ変換した電流制御信号cur_sigに基づき、電流可変方式によりLED3a〜3cに供給する電流の電流設定値を設定する電流設定値をDRV23へ出力する。また、CUR_CTL22cは、TG11cによる電流制御信号cur_sigの出力及び非出力を検知し、検知に応じて、DUTY_CTL21cへ電流制御信号cur_sigのオン及びオフを出力する。
【0058】
DUTY_CTL21cは、CUR_CTL22cにより出力された電流制御信号cur_sigのオン及びオフに基づき、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する点灯信号をDRV23へ出力する。
【0059】
DRV23は、DUTY_CTL21cにより出力された点灯信号に基づき、LED3a〜3cの点灯期間を制御する。また、DRV23は、CUR_CTL22bにより出力された電流設定値に基づき、LED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する。
【0060】
(第3の実施の形態による効果)
このように、第3の実施の形態に係る光源駆動装置1cは、PWM方式によるLED3a〜3cの点灯期間を制御する情報を電流制御信号cur_sigのオン及びオフで示す。そして、TG11cにより出力された電流制御信号cur_sigのオン及びオフがCUR_CTL22cを介してDUTY_CTL21cに出力される。LED_DRV20cは、TG11cからLED_DRV20cへ出力される電流制御信号cur_sigに基づき、PWM方式によるLED3a〜3cの点灯期間を制御し、LED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する。よって、TG11cからLED_DRV20cへ出力される制御信号を電流制御信号cur_sigのみとすることができ、回路の構成を簡素化できる。
【0061】
[第4の実施の形態]
(光源駆動装置の構成)
以下に、第4の実施の形態に係る光源駆動装置1dについて説明する。光源駆動装置1dは、制御用クロック信号cur_ckの周波数をPWM方式と、電流可変方式とで可変とする。そして、光源駆動装置1dは、2つの異なる周波数の制御用クロック信号cur_ckをフィルタで処理した信号を電流制御信号cur_sigとして出力する。
【0062】
図6は、第4の実施の形態に係る光源駆動装置の構成の一例を示すブロック図である。図6に示すように、第4の実施の形態に係る光源駆動装置1dは、LED_CTL10d、LED_DRV20dを有する。また、光源駆動装置1cには、CCD2及びLED3a〜3cが接続される。
【0063】
LED_CRL10dは、TG11d、ローパスフィルタ等のFIR(FILter)12を有する。TG11dは、制御用クロック信号cur_ckを生成し、FIR12へ出力する。ここで、TG11cは、第1の周波数の第1の制御用クロック信号cur_ck1を生成し、FIL12へ出力する。また、TG11dは、第1の周波数より高い第2の周波数の第2の制御用クロック信号cur_ck2を生成し、FIL12へ出力する。
【0064】
FIL12は、第1の周波数より高く、第2の周波数よりも低い遮断周波数の特性を有するフィルタである。FIL12は、第2の制御用クロック信号cur_ck2を第2の透過強度まで減衰させてLED_DRV20dへ出力する。また、FIL12は、第1の制御用クロック信号cur_ck1を第2の透過強度より大きい第1の透過強度でLED_DRV20dへ出力する。
【0065】
なお、FIL12は、ローパスフィルタを一例としてあげたが、ローパスフィルタに限らず、入力信号の周波数に応じて出力信号の透過強度を異ならせることができる回路であれば、いかなる回路でもよい。
【0066】
FIL12が透過させた第1の制御用クロック信号cur_ck1は、原稿スキャン時にLED3a〜3cの点灯期間を制御する点灯期間信号pwmとして用いられる。また、FIL12が透過させた第2の制御用クロック信号cur_ck2は、プレスキャン時にLED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する電流制御信号cur_sigとして用いられる。
【0067】
LED_DRV20dは、DUTY_CTL21d、CUR_CTL22d、DRV23を有する。DUTY_CTL21dは、CUR_CTL22dにより出力された第1の制御用クロック信号cur_ck1に基づき、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する点灯信号をDRV23へ出力する。また、CUR_CTL22dは、FIL12により出力された第2の制御用クロック信号cur_ck2に基づき、電流可変方式によりLED3a〜3cに供給する電流値を設定する電流設定値をDRV23へ出力する。
【0068】
(フィルタの特性)
図7は、第4の実施の形態に係る光源駆動装置が備えるフィルタの特性の一例を示す図である。図7に示すように、FIL12は、遮断周波数fcの特性を有する。また、FIL12は、遮断周波数fcより小さい第1の周波数f1の第1の制御用クロック信号cur_ck1を透過強度T1で透過させる。また、FIL12は、遮断周波数fcより大きい第2の周波数f2の第2の制御用クロック信号cur_ck2を透過強度T1よりも小さい透過強度T2で透過させる。
【0069】
なお、第1の周波数f1は、シフトゲート信号shの周期、すなわち、CCD2の電荷蓄積時間の周期に基づいて決まり、例えば数〜数十kHz程度である。TG11dにより出力された第1の制御用クロック信号cur_ck1は、FIL12を透過するためにパルスのエッジが鈍るが、PWM方式における点灯期間信号pwmとして機能する。
【0070】
また、第2の周波数f2は、例えば数〜数十MHz程度であり、パルス幅が調整できる。TG11dにより出力された第2の制御用クロック信号cur_ck2は、FIL12により透過強度が減衰されるが、FIL12により平滑化されるので、電流可変方式における電流制御信号cur_sigとして機能する。第2の制御用クロック信号cur_ck2が平滑化された電流制御信号cur_sigは、LED3a〜3cに供給される電流の電流設定値を設定するアナログ信号である。第2の制御用クロック信号cur_ck2のパルス幅を調整して電流制御信号cur_sigの直流電圧のレベルを調整することにより、LED3a〜3cに供給される電流を制御する。
【0071】
(光源駆動装置の動作)
図8Aは、第4の実施の形態に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。図8Aは、横軸を時刻tとし、各時刻tにおけるシフトゲート信号sh、第1の制御用クロック信号cur_ck1、電流制御信号cur_sig、電流Iled、光量の瞬時値Pledの概要を示すタイミングチャートである。
【0072】
図8Aに示すように、原稿読取り時には、時刻t51以前では、シフトゲート信号sh、点灯期間信号pwm、電流Iled、光量の瞬時値Pledは初期状態にあり、LED3a〜3cは消灯状態である。
【0073】
そして、図8Aの時刻t51において、シフトゲート信号shのパルスが立ち上がる。続いて、時刻t52において、第1の制御用クロック信号cur_ck1のパルスが立ち上がる。第1の制御用クロック信号cur_ck1のパルスの立ち上がりに応じて、時刻t52において、電流制御信号cur_sigが示す電流設定値、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが上昇を開始する。
【0074】
電流制御信号cur_sigに設定される電流設定値は、時刻t52から時刻t53の間に、第1の制御用クロック信号cur_ck1の透過強度T1に応じたi4だけ上昇する。また、電流Iledは、時刻t52から時刻t54の間に、第1の制御用クロック信号cur_ck1の透過強度T1に応じたIpk4だけ上昇する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t52から時刻t54の間に、第1の制御用クロック信号cur_ck1の透過強度T1に応じたPpk4だけ上昇する。
【0075】
すなわち、図8Aの時刻t52において、LED3a〜3cの点灯が開始し、時刻t54において、LED3a〜3cがIpk4及びPpk4に応じた光量で点灯する状態となる。電流制御信号cur_sigに電流設定値i4が設定された場合において、Ipk4は電流Iledのピーク値であり、Ppk4は光量の瞬時値Pledのピーク値である。LED3a〜3cは、時刻t54〜時刻t55にわたって、Ipk4及びPpk4に応じた光量で点灯する。
【0076】
そして、図8Aの時刻t55において、第1の制御用クロック信号cur_ck1のパルスが立ち下がる。第1の制御用クロック信号cur_ck1のパルスの立ち下がりに応じて、時刻t55において、電流制御信号cur_sigが示す電流設定値、電流Iled及び光量の瞬時値Pledが下降を開始する。電流制御信号cur_sigが示す電流設定値は、時刻t55から時刻t56の間に、i4だけ下降する。また、電流Iledは、時刻t55から時刻t57の間に、Ipk4だけ下降する。同様に、光量の瞬時値Pledは、時刻t55から時刻t57の間に、Ppk4だけ下降する。
【0077】
すなわち、図8Aの時刻t54において、LED3a〜3cの消灯が開始し、時刻t58において、LED3a〜3cが消灯する状態となる。図8Aにおいて、時刻t58〜時刻t64も、時刻51〜時刻t58と同様である。
【0078】
(光源駆動装置の動作の変形例)
図8Bは、第4の実施の形態の変形例に係る光源駆動装置のプレスキャン時の動作の一例を説明する図である。図8Bは、横軸を時刻tとし、各時刻tにおけるシフトゲート信号sh、第2の制御用クロック信号cur_ck2、電流制御信号cur_sig、電流Iled、光量の瞬時値Pledの概要を示すタイミングチャートである。
【0079】
図8Bに示すように、プレスキャン時には、時刻tの全期間にわたって、周波数がf2、パルス幅が所定値である第2の制御用クロック信号cur_ck2のパルスが生成される。なお、図8Bの時刻t71、時刻t72において、シフトゲート信号shのパルスが立ち上がる。
【0080】
第2の制御用クロック信号cur_ck2がFIL12により減衰されたことに応じて、電流制御信号cur_sigが示す電流設定値に電流設定値i4よりも極小の電流設定値i5が常時設定される。電流制御信号cur_sigが示す電流設定値i5に応じて、電流Iledのピーク値がIpk4よりも極小のIpk5であり、光量の瞬時値Pledのピーク値がPpk4よりも極小のPpk5となる。電流Iledのピーク値Ipk5及び光量の瞬時値Pledのピーク値Ppk5は、第2の制御用クロック信号cur_ck2のパルスが生成される間にわたって維持され、LED3a〜3cが常時点灯する。
【0081】
(第4の実施の形態による効果)
このように、第4の実施の形態に係る光源駆動装置1dは、電流可変方式によりLED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する第1の制御用クロック信号cur_ck1を用いる。また、光源駆動装置1dは、PWM方式によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する第2の制御用クロック信号cur_ck2を用いる。すなわち、光源駆動装置1dは、第1の制御用クロック信号cur_ck1及び第2の制御用クロック信号cur_ck2を使い分ける。
【0082】
そして、光源駆動装置1dは、透過強度T2より大きい透過強度T1で透過された第1の制御用クロック信号cur_ck1によりLED3a〜3cの点灯期間を制御する。また、光源駆動装置1dは、FIL12により透過強度T2まで減衰された第2の制御用クロック信号cur_ck2を電流制御信号cur_sigとして、LED3a〜3cの光量の瞬時値を制御する。すなわち、単一のクロック信号の周波数を可変とすることにより、PWM方式によるLED3a〜3cの点灯期間の制御と、電流可変方式によるLED3a〜3cの光量の瞬時値の制御を行うので、回路の構成がより簡素化する。
【0083】
[実施の形態を適用した回路の一例]
図9は、第1〜第4の実施の形態を適用した回路の構成の一例を示すブロック図である。図9に示すように、上述した第1〜第4の実施の形態は、TG11、DUTY_CTL21、CUR_CTL22、DRV23を含むLED_DRV20に適用可能である。LED_DRV20には、LED3が接続される。DRV20は、図示しない電源を含み、LED3に電流Iledを供給し、点灯させる。
【0084】
LED_DRV20において、DUTY_CTL21は、TG11により出力された点灯期間信号pwmに基づき、PWM方式によりLED3の点灯期間を制御する点灯信号をDRV23へ出力する。また、DUTY_CTL22は、TG11により出力された電流制御信号cur_sigに基づき、電流可変方式によりLED3に供給する電流値を設定する電流設定値をDRV23へ出力する。
【0085】
そして、DRV23は、DUTY_CTL21により出力された点灯信号に基づき、LED3の点灯期間を制御する。また、DRV23は、CUR_CTL22により出力された電流設定値に基づき、LED3の光量の瞬時値を制御する。
【0086】
なお、図9に示すLED_DRV20の構成は、一例に過ぎず、上述した第1〜第4の実施の形態において、LED_DRV20a〜20dがTG11a〜11dを含む構成としてもよい。
【0087】
[実施の形態を適用した画像形成装置の一例]
図10は、第1〜第4の実施の形態を適用した画像形成装置の構成の一例を示すブロック図である。第1〜第4の実施の形態を適用した画像形成装置100は、画像読取装置101、光源装置102、画像印刷装置103を有する。
【0088】
画像読取装置101は、TG101a、DRV101b、CCD101c、AFE(Analog Front End)101d、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)101eを有する。光源装置102は、LED_DRV102a、LED102bを有する。画像印刷装置103は、制御部103a、画像印刷エンジン103b、I/F(Inter/Face)103cを有する。さらに、画像印刷装置103の制御部103aは、CPU(Central Processing Unit)103a−1,画像処理部103a−2、LVDS103a−3を有する。
【0089】
TG101aは、点灯期間信号pwm及び電流制御信号cur_sigを生成し、光源装置102のLED_DRV102aへ出力する。また、TG101aは、シフトゲート信号sh及びAFEを制御するAFE制御信号を生成し、DRV101bへ出力する。DRV101bは、TG101aにより出力された、シフトゲート信号shに基づきCCD101cを制御し、AFE制御信号に基づきAFE101dを制御する。
【0090】
CCD101cは、DRV101bの制御により、画像形成装置にセットされた原稿等の被照射体に照射された光が被照射体に反射した反射光を受光し、受光した反射光を光電変換してアナログ画像信号を生成し、AFE101dへ出力する。AFE101dは、CCD101cにより出力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号へ変換し、LVDS101eを介して画像印刷装置103へ出力する。なお、LVDS101eは、LVDS103a−3と同様に、画像データを送受するインターフェースである。
【0091】
光源装置102において、LED_DRV102aは、画像読取装置101のTG101aにより出力された点灯期間信号pwmに基づきLED102bの点灯期間を制御し、電流制御信号cur_sigに基づきLED102bの光量の瞬時値を制御する。LED102bは、LED_DRV102aの制御により、光を被照射体に照射する。
【0092】
画像印刷装置103において、制御部103aのCPU103a−1は、画像印刷装置103の全体制御と、TG101aの制御を行う。制御部103aのLVDS103a−3は、LVDS101eを介して画像読取装置101により出力されたデジタル画像信号の入力を受付け、入力を受付けたデジタル画像信号を画像処理部103a−2へ出力する。
【0093】
制御部103aの画像処理部103a−2は、LVDS103a−3により出力されたデジタル画像信号に基づく画像データを画像処理し、画像処理した画像データをI/F103cを介して画像印刷エンジン103bへ出力する。画像印刷エンジン103bは、画像処理部103a−2により出力された画像データを、図示しない印刷部を駆動して、紙等の画像形成媒体へ出力する。
【0094】
以上、第1〜第4の実施の形態では、光源駆動装置1a〜1dは、LED_CTL10a〜10dをそれぞれ含むとして説明したが、これに限られるものではない。すなわち、光源駆動装置1a〜1dは、LED_CTL10a〜10dを含まず、入力された点灯期間信号pwm及び電流制御信号cur_sigもしくはこれらの信号に相当する信号に基づきLED3a〜3cの発光を制御する装置でもよい。
【0095】
以上、第1〜第4の実施の形態で説明した光源駆動装置及び画像読取装置は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機に適用してもよい。また、第1〜第4の実施の形態で説明した光源駆動装置及び画像読取装置は、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であれば何れにも適用してもよい。
【符号の説明】
【0096】
1、1a、1b、1c、1d 光源駆動装置
2 CCD
3、3a、3b3c LED
10a、10c、10d LED_CTL
11、11a、11c、11d TG
20、20a、20c、20d LED_DRV
21、21a、21c、21d DUTY_CTL
22、22a、22c、22d CUR_CRL
23 DRV
100 画像形成装置
101 画像読取装置
102 光源装置
102a LED_DRV
103 画像印刷装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0097】
【特許文献1】特開平08−069215号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被照射体に光を照射する光源部を駆動する駆動部と、
前記光源部が光を照射する照射期間を制御する第1の駆動モード及び前記光源部が照射する光量の瞬時値を制御する第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる駆動制御部と
を備えることを特徴とする光源駆動装置。
【請求項2】
前記光源部は、LED(Light Emitting Diode)であり、
前記第1の駆動モードは、前記光源部が光を照射する照射期間をPWM(Pulse Width Modulation)方式により制御し、
前記第2の駆動モードは、前記光源部が照射する光量の瞬時値を電流可変方式により制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の光源駆動装置。
【請求項3】
前記光源部の駆動を制御する制御信号を生成する生成部
をさらに備え、
前記駆動制御部は、前記生成部により生成された制御信号に基づき前記第1の駆動モード及び前記第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光源駆動装置。
【請求項4】
被照射体に光を照射する光源部と、
前記光源部を駆動する駆動部と、
前記光源部の駆動を制御する制御信号を生成する生成部と、
前記生成部により生成された制御信号に基づき、前記光源部が光を照射する照射期間を制御する第1の駆動モード及び前記光源部が照射する光量の瞬時値を制御する第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる駆動制御部と、
前記第1の駆動モード及び前記第2の駆動モードそれぞれに応じた電荷の蓄積時間にわたり前記光源部が照射した光が前記被照射体で反射した反射光の累積光量で前記反射光を光電変換する光電変換部と
を備えることを特徴とする画像読取装置。
【請求項5】
前記光源部は、LED(Light Emitting Diode)であり、
前記第1の駆動モードは、前記光源部が光を照射する照射期間をPWM(Pulse Width Modulation)方式により制御し、
前記第2の駆動モードは、前記光源部が照射する光量の瞬時値を電流可変方式により制御する
ことを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記第1の駆動モードよりも前記第2の駆動モードにおいて、前記光源部が光を照射する照射時間が長く、前記光源部が照射する光量の瞬時値が小さい
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記第2の駆動モードにおいて、前記光源部が光を常時照射し、
前記第1の駆動モードよりも前記第2の駆動モードにおいて、前記光電変換部における前記電荷の蓄積時間が長く、前記光源部が照射する光量の瞬時値が小さい
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記第1の駆動モード及び前記第2の駆動モードにおいて、前記光電変換部において前記電荷の蓄積時間において累積される累積光量が等しい
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像読取装置。
【請求項9】
前記駆動制御部は、前記生成部により生成された第1の駆動信号に基づき前記駆動部を制御して前記光源部を前記第1の駆動モードで駆動させ、前記生成部により生成された第2の駆動信号に基づき前記駆動部を制御して前記光源部を前記第2の駆動モードで駆動させる
ことを特徴とする請求項4〜8の何れか一つに記載の画像読取装置。
【請求項10】
前記駆動制御部は、前記生成部により生成された単一の駆動信号のオンオフに基づき前記駆動部を制御して前記光源部を前記第1の駆動モードで駆動させ、前記生成部により生成された前記単一の駆動信号の強度に基づき前記駆動部を制御して前記光源部を前記第2の駆動モードで駆動させる
ことを特徴とする請求項4〜8の何れか一つに記載の画像読取装置。
【請求項11】
前記生成部により生成された第1の駆動信号を第1の強度で前記駆動制御部へ出力し、前記生成部により生成された第2の駆動信号を前記第1の強度よりも低い第2の強度まで減衰させて前記駆動制御部へ出力するフィルタ部
をさらに備え、
前記生成部は、周波数が可変である単一の制御信号の周波数を第1の周波数として前記第1の駆動信号を生成して前記フィルタ部へ出力し、前記単一の駆動信号の周波数を前記第1の周波数より高い第2の周波数として前記第2の駆動信号を生成して前記フィルタ部へ出力する
ことを特徴とする請求項4〜8の何れか一つに記載の画像読取装置。
【請求項12】
請求項4〜11の何れか一つに記載の画像読取装置を備えた
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
画像読取装置で実行される光源駆動方法であって、
原稿に光を照射する光源部の駆動を制御する制御信号を生成する生成工程と、
前記生成工程により生成された制御信号に基づき、前記光源部が光を照射する照射期間を制御する第1の駆動モード及び前記光源部が照射する光量の瞬時値を制御する第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる駆動制御工程と、
前記第1の駆動モード及び前記第2の駆動モードそれぞれに応じた電荷の蓄積時間にわたり前記光源部が照射した光が前記被照射体で反射した反射光の累積光量で前記反射光を光電変換する光電変換工程と
を含むことを特徴とする光源駆動方法。
【請求項1】
被照射体に光を照射する光源部を駆動する駆動部と、
前記光源部が光を照射する照射期間を制御する第1の駆動モード及び前記光源部が照射する光量の瞬時値を制御する第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる駆動制御部と
を備えることを特徴とする光源駆動装置。
【請求項2】
前記光源部は、LED(Light Emitting Diode)であり、
前記第1の駆動モードは、前記光源部が光を照射する照射期間をPWM(Pulse Width Modulation)方式により制御し、
前記第2の駆動モードは、前記光源部が照射する光量の瞬時値を電流可変方式により制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の光源駆動装置。
【請求項3】
前記光源部の駆動を制御する制御信号を生成する生成部
をさらに備え、
前記駆動制御部は、前記生成部により生成された制御信号に基づき前記第1の駆動モード及び前記第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光源駆動装置。
【請求項4】
被照射体に光を照射する光源部と、
前記光源部を駆動する駆動部と、
前記光源部の駆動を制御する制御信号を生成する生成部と、
前記生成部により生成された制御信号に基づき、前記光源部が光を照射する照射期間を制御する第1の駆動モード及び前記光源部が照射する光量の瞬時値を制御する第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる駆動制御部と、
前記第1の駆動モード及び前記第2の駆動モードそれぞれに応じた電荷の蓄積時間にわたり前記光源部が照射した光が前記被照射体で反射した反射光の累積光量で前記反射光を光電変換する光電変換部と
を備えることを特徴とする画像読取装置。
【請求項5】
前記光源部は、LED(Light Emitting Diode)であり、
前記第1の駆動モードは、前記光源部が光を照射する照射期間をPWM(Pulse Width Modulation)方式により制御し、
前記第2の駆動モードは、前記光源部が照射する光量の瞬時値を電流可変方式により制御する
ことを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記第1の駆動モードよりも前記第2の駆動モードにおいて、前記光源部が光を照射する照射時間が長く、前記光源部が照射する光量の瞬時値が小さい
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記第2の駆動モードにおいて、前記光源部が光を常時照射し、
前記第1の駆動モードよりも前記第2の駆動モードにおいて、前記光電変換部における前記電荷の蓄積時間が長く、前記光源部が照射する光量の瞬時値が小さい
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記第1の駆動モード及び前記第2の駆動モードにおいて、前記光電変換部において前記電荷の蓄積時間において累積される累積光量が等しい
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像読取装置。
【請求項9】
前記駆動制御部は、前記生成部により生成された第1の駆動信号に基づき前記駆動部を制御して前記光源部を前記第1の駆動モードで駆動させ、前記生成部により生成された第2の駆動信号に基づき前記駆動部を制御して前記光源部を前記第2の駆動モードで駆動させる
ことを特徴とする請求項4〜8の何れか一つに記載の画像読取装置。
【請求項10】
前記駆動制御部は、前記生成部により生成された単一の駆動信号のオンオフに基づき前記駆動部を制御して前記光源部を前記第1の駆動モードで駆動させ、前記生成部により生成された前記単一の駆動信号の強度に基づき前記駆動部を制御して前記光源部を前記第2の駆動モードで駆動させる
ことを特徴とする請求項4〜8の何れか一つに記載の画像読取装置。
【請求項11】
前記生成部により生成された第1の駆動信号を第1の強度で前記駆動制御部へ出力し、前記生成部により生成された第2の駆動信号を前記第1の強度よりも低い第2の強度まで減衰させて前記駆動制御部へ出力するフィルタ部
をさらに備え、
前記生成部は、周波数が可変である単一の制御信号の周波数を第1の周波数として前記第1の駆動信号を生成して前記フィルタ部へ出力し、前記単一の駆動信号の周波数を前記第1の周波数より高い第2の周波数として前記第2の駆動信号を生成して前記フィルタ部へ出力する
ことを特徴とする請求項4〜8の何れか一つに記載の画像読取装置。
【請求項12】
請求項4〜11の何れか一つに記載の画像読取装置を備えた
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
画像読取装置で実行される光源駆動方法であって、
原稿に光を照射する光源部の駆動を制御する制御信号を生成する生成工程と、
前記生成工程により生成された制御信号に基づき、前記光源部が光を照射する照射期間を制御する第1の駆動モード及び前記光源部が照射する光量の瞬時値を制御する第2の駆動モードで前記駆動部を制御して前記光源部を駆動させる駆動制御工程と、
前記第1の駆動モード及び前記第2の駆動モードそれぞれに応じた電荷の蓄積時間にわたり前記光源部が照射した光が前記被照射体で反射した反射光の累積光量で前記反射光を光電変換する光電変換工程と
を含むことを特徴とする光源駆動方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2013−62684(P2013−62684A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199830(P2011−199830)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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