光照射型美容装置
【課題】本体部に設けられた端子が露出しないよう構成された光照射型美容装置を提供する。
【解決手段】本発明は、光源から発せられる光を生体表面に照射することで、この生体表面9の毛を育毛又は抑毛する光照射型美容装置である。第1の端子25が設けられた本体部11と、光源となる発光体44及び当該発光体44の前方に設けられたレンズ48を含むユニットであると共に、前記第1の端子25に接続される第2の端子49を有し前記本体部に着脱自在に設けられた光照射ユニット42と、この光照射ユニット42が前記本体部22から取り外されたときに前記第1の端子25を覆う開閉シャッター27とを備える。
【解決手段】本発明は、光源から発せられる光を生体表面に照射することで、この生体表面9の毛を育毛又は抑毛する光照射型美容装置である。第1の端子25が設けられた本体部11と、光源となる発光体44及び当該発光体44の前方に設けられたレンズ48を含むユニットであると共に、前記第1の端子25に接続される第2の端子49を有し前記本体部に着脱自在に設けられた光照射ユニット42と、この光照射ユニット42が前記本体部22から取り外されたときに前記第1の端子25を覆う開閉シャッター27とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光照射型美容装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光源から発せられる光を生体表面に照射することで、この生体表面の毛の成長や再生を抑制する(以下、抑毛という)光照射型美容装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1記載の光照射型美容装置は、光源となる発光体と、この発光体の前方に設けられたレンズとを含む光照射ユニットを備えている。この光照射ユニットは、本体部に着脱自在に設けられている。光照射ユニットは、本体に電気的に接続するためのユニット側コネクタを有している。
【0004】
本体部は、光照射ユニットのユニット側コネクタに電気的に接続される本体側コネクタを備えている。本体側コネクタは電源部に接続されている。本体部には、ユニット側コネクタと本体側コネクタとを介して、光照射ユニットが取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−360336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで特許文献1記載の光照射型美容装置は、上述のように光照射ユニットが本体部に着脱自在に取り付けられており、光照射ユニットのみの交換が容易にできる。しかしながら光照射ユニットが本体部から取り外されると、本体部の本体側コネクタは、むき出しとなり露出した状態となる。この状態では、本体側コネクタに異物が入り込んでしまったり、ユーザーが本体側コネクタを不意に触れてしてしまったりすることがあるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、本体部に設けられた端子が露出しないよう構成された光照射型美容装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の光照射型美容装置は、光源から発せられる光を生体表面に照射することで、この生体表面の毛を抑毛する光照射型美容装置であって、第1の端子が設けられた本体部と、光源となる発光体及び当該発光体の前方に設けられたレンズを含むユニットであると共に、前記第1の端子に接続される第2の端子を有し前記本体部に着脱自在に設けられた光照射ユニットと、この光照射ユニットが前記本体部から取り外されたときに前記第1の端子を覆う開閉シャッターとを備えていることを特徴とする。
【0009】
またこの光照射型美容装置において、前記本体部は、前記光照射ユニットが近接すると前記開閉シャッターを開放させるシャッター開放手段をさらに備えていることが好ましい。
【0010】
またこの光照射型美容装置において、前記光照射ユニットに設けられ前記本体部側に突出する突出部と、前記本体部に設けられ前記突出部が挿入される凹所とをさらに備え、前記シャッター開放手段は、前記凹所内に前記突出部が挿入されると前記開閉シャッターを開放させるものであることが好ましい。
【0011】
またこの光照射型美容装置において、前記突出部が、前記光照射ユニットに設けられた前記第2の端子であることが好ましい。
【0012】
またこの光照射型美容装置において、前記光照射ユニットが前記本体部から取り外されると前記開閉シャッターを閉じるシャッター閉塞機構部をさらに備えることが好ましい。
【0013】
またこの光照射型美容装置において、前記シャッター閉塞機構部は、前記開閉シャッターを常時閉塞側に付勢する弾性体を有し、これにより前記光照射ユニットを前記本体部から取り外すと前記開閉シャッターを閉じるものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の光照射型美容装置によれば、本体部に設けられた端子が露出しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態の美容装置本体の分解斜視図である。
【図2】本実施形態の美容装置本体の除毛部を前進させた状態の側断面図である。
【図3】本実施形態の美容装置本体の除毛部を後退させた状態の一部を省略した側断面図である。
【図4】(a)は本実施形態の光照射型美容装置の平面図であり(b)は側面図である。
【図5】(a)は本実施形態の美容装置本体の正面図であり(b)は美容装置本体の側面図である。
【図6】本実施形態のヘッド部の分解斜視図である。
【図7】本実施形態のフレーム部を背面側から見た分解斜視図である。
【図8】図5(b)におけるA−A線断面図である。
【図9】本実施形態の光照射ユニット部の分解斜視図である。
【図10】本実施形態の除毛部の詳細を示す要部側断面図である。
【図11】本実施形態のヘッド部を取り外した状態の斜視図である。
【図12】本実施形態の駆動装置や冷却装置の近傍を示す分解斜視図である。
【図13】本実施形態の光照射型美容装置の使用状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づいて説明する。なお、説明の便宜上、光照射部4からの光の光軸方向を上下方向(図2中矢印C)とし、特に生体表面9(図13参照)側を上側とする。
【0017】
本実施形態の光照射型美容装置は、人や動物等の生体の皮膚等(以下、生体表面9という)に生えた毛を除去した上で光照射することにより、生体表面9の毛の成長や再生を抑制する(以下、抑毛という)ものである。本実施形態の光照射型美容装置は、図4に示されるように、生体表面9に抑毛処理を施す美容装置本体1と、この美容装置本体1にケーブル71を介して接続された電源装置70とを備えている。
【0018】
電源装置70は、美容装置本体1に電力を供給し、また美容装置本体1の電気的な制御を行なう。電源装置70は、コンデンサー等を含む蓄電装置と、美容装置本体1を制御する制御装置とを備えている。本実施形態の光照射型美容装置は、電源装置70に蓄電装置と制御装置とが内蔵されているため、美容装置本体1には蓄電装置や制御装置が内蔵されていない。これにより美容装置本体1は、ユーザーが扱いやすいようコンパクトな大きさとなっている。
【0019】
美容装置本体1は、図2に示されるように、生体表面9から生えた毛を除毛する除毛部3と、生体表面9に光照射を行なう光照射部4とを備えている。本実施形態の美容装置本体1は、把持部13が設けられた本体部11と、除毛部3及び光照射部4が収容されたヘッド部23とを備えている。ヘッド部23は本体部11に着脱自在に取り付けられている。
【0020】
美容装置本体1は、その外郭を形成するケーシング10により主体が構成されている。ケーシング10は、除毛部3と光照射部4とを内部に収容する。ケーシング10は、本体部11の外郭を形成する本体ケーシング24と、ヘッド部23の外郭を形成するフレーム部12とから構成されている。
【0021】
ケーシング10は、図5に示されるように、下側程先細り形状となるよう構成されている。ケーシング10は、側面視において側方に湾曲した半円弧状に形成されている。ケーシング10には、除毛部3が径内側に配置され、光照射部4が径外側に配置される。本体ケーシング24は、下端部に設けられた把持部13を有している。把持部13は、ユーザーが片手で把持可能な程度の外径にて構成されている。フレーム部12は、本体部11に対して着脱自在に設けられている。
【0022】
フレーム部12は、下方が開口した有蓋箱形状となっている。フレーム部12は、図6に示されるように、光照射部4が取り付けられる光照射部装着部14と、除毛部3が取り付けられる除毛部装着部15とを備えている。
【0023】
光照射部装着部14は、光照射部4を装着するための部分である。光照射部装着部14は、上下方向に貫通する平面視矩形状の取付開口141を有している。取付開口141は、正面視左右方向に長く形成されている。光照射部装着部14は、遮光筒部40を上下動自在に保持する。
【0024】
光照射部装着部14は、図6,7に示されるように、光照射部装着部14と除毛部装着部15との間に位置する仕切壁16と、この仕切壁16に対向する縦壁17とを備えている。この仕切壁16と縦壁17とは、遮光筒部40の上下移動をガイドする一対のガイド面18を構成する。このガイド面18は、遮光筒部40に設けられたガイド突起404の移動を案内するガイド溝181を有している。このガイド溝181は上下方向に長く形成されている。また光照射部装着部14は、取付開口141の内周縁に、遮光筒部40に設けられた係合部405と係合する被係合部19を有している。この被係合部19は、遮光筒部40を所定の位置から上方へと移動しないよう規制する。
【0025】
仕切壁16は、図7に示されるように、フレーム部12の端面部22から下方に向けて突設されている。仕切壁16は、光照射部装着部14の取付開口141の内周縁と面一となるよう設けられている。仕切壁16は、光照射部4と除毛部3との間に位置しており、除毛部3によりカットされた毛屑が光照射部4側へと進入するのを阻止する。
【0026】
除毛部装着部15は、除毛部3を構成するトリマー刃30を上下動自在に収容する。除毛部装着部15は、図6に示されるように、上下方向に貫通する取付開口151を有している。除毛部装着部15は、光照射部装着部14に隣接配置されている。除毛部装着部15の取付開口151は、細長いスリット形状となっている。除毛部装着部15の取付開口151は、その長手方向が光照射部装着部14の取付開口141の長手方向と略平行している。
【0027】
フレーム部12は、側面に除毛部3のレバー310(詳細は後述する)を装着するためのレバー装着部20を有している。このレバー装着部20は、レバー310の作動突起311を挿入するため内外に貫通した連通孔21を有している。この連通孔21は、上下方向に長い長孔により構成されている。レバー装着部20には、レバー310が上下方向にスライド自在に取り付けられる。なお、除毛部3のレバー310については後述する。
【0028】
フレーム部12は、本体部11に対して着脱自在に取り付けられる。フレーム部12は、図8に示されるように、正面視における両側面にそれぞれ設けられた一対の係止部142を有している。この係止部142は、本体部11に設けられた被係止部112に係脱自在に係合する。本体部11の被係止部112は、外側方に向けて弾性的に付勢された解除部111に設けられている。解除部11がユーザーにより内側に押圧されると、被係止部112は係止部142との係合状態を解除する。
【0029】
除毛部3は、生体表面9から生えた毛を切断することで除毛する。本実施形態の除毛部3は、図2,3に示されるように、上下方向に前進後退自在なトリマー刃30と、このトリマー刃30を前進後退させる操作手段31と、トリマー刃30を駆動させる駆動装置32とを備えている。
【0030】
トリマー刃30は、図6に示されるように、上下方向に直交する方向(正面視左右方向)に長い直線状に形成された櫛状の固定刃300と、この固定刃300に沿って配置された櫛状の可動刃301とを備えている。可動刃301は直線状に形成されている。トリマー刃30は、固定刃300と可動刃301とが重なるよう配置されており、可動刃301が生体表面9側に位置する。トリマー刃30は、可動刃301を固定刃300側に弾性的に付勢するバネ(図示せず)を有している。またトリマー刃30は、この可動刃301を上方から覆うようにして、固定刃300の長手方向の全長に亘って設けられたトリマーカバー303を有している。バネは、一端がトリマーカバー303に固定され、且つ他端が可動刃301に当接し、これにより可動刃301を固定刃300側に付勢する。
【0031】
トリマー刃30は、固定刃300と可動刃301とトリマーカバー303とを支持固定するトリマー基台304を備えている。このトリマー基台304は、フレーム部12の側面に沿って上下に長く形成されている。トリマー基台304は、レバー310から突設された作動突起311に連結固定される連結部305と、トリマー刃30の長手方向の略中央に設けられて可動刃301を固定刃300に沿って往復移動させる駆動片306とを備えている。
【0032】
本実施形態の連結部305は、嵌合孔307を有している。また駆動片306は、トリマー刃30の長手方向と平行な方向に揺動するよう構成されており、揺動することで可動刃301を長手方向に往復動させる。本実施形態の駆動片306は、図10に示されるような下方に開口した二股状片により構成されている。
【0033】
本実施形態のトリマー刃30は、上下方向にスライド移動自在となるよう構成されている。トリマー刃30は、操作手段31の上下動に追従してスライド移動する。
【0034】
操作手段31は、図6に示されるように、上下方向にスライド自在となるようフレーム部12に設けられたレバー310と、レバー310の背面からフレーム部12内にまで突出した作動突起311とを備えている。
【0035】
レバー310は、正面視略矩形状をしており、その前面に指を引っ掛けることができる突条部312が設けられている。レバー310は、フレーム部12のレバー装着部20にスライド自在に取り付けられる。
【0036】
作動突起311は、フレーム部12のレバー装着部20に設けられた連通孔21に挿通され、トリマー基台304の連結部305に接続される。本実施形態の作動突起311は、フレーム部12の連通孔21を介して、トリマー基台304の嵌合孔307に嵌合接続される。
【0037】
ユーザーがレバー310を上方に移動させると、レバー310に突設された作動突起311が上昇し、それに追従してトリマー基台304部が上昇し、これによりトリマー刃30が前進する(図2参照)。トリマー刃30が前進端に位置している状態でユーザーがレバー310を下方に移動させると、レバー310の作動突起311が下降し、それに追従してトリマー基台304が下降し、これによりトリマー刃30が後退する(図3参照)。トリマー刃30が最も後退した位置(死点)では、図3のように、トリマー刃30の先端が、フレーム部12の端面部22と略同レベルか、又はそれよりも低い位置になる。
【0038】
駆動装置32は、図1,10に示されるように、駆動源となるモータ320と、モータ320の駆動力を当該駆動片306に伝達する揺動機構部321とを備えている。また駆動装置32は、モータ320及び揺動機構部321を内部に収容するモータ基台部326をさらに備えている。
【0039】
揺動機構部321は、モータ320の回転軸とトリマー基台304の駆動片306との間に設けられる。揺動機構部321は、モータ320の回転軸に固設される偏芯カム322と、略中心がモータ基台部326に軸支された揺動レバー323とを備えている。揺動レバー323は、偏芯カム322によってトリマー刃30の長手方向と平行な方向に揺動する。揺動レバー323は、偏芯カム322に接続されるカム接続部324と、カム接続部324とは反対側に位置する作用部325とを有している。カム接続部324は、下方側及び側方の一方側が開口している。カム接続部324は、図10に示されるように、トリマー刃30の長手方向と同方向における両端部分が、偏芯カム322との当接部となっている。またカム接続部324は、当該長手方向に直角な方向(つまり上下方向)において、図10等に示されるように、偏芯カム322との間に間隙を有している。言い換えると、カム接続部324は、偏芯カム322の上端に対して離間している。
【0040】
作用部325は、トリマー刃30の駆動片306に接続される。作用部325は、中心軸327廻りに揺動することで、トリマー刃30の可動刃301を往復動させる。なお作用部325は、トリマー刃30が前進端に位置する状態では、図10のように、当該作用部325と二股状の駆動片306の股部との間に隙間を有している。これにより、ユーザーがトリマー刃30を後退させた場合に、トリマー基台304が、作用部325に邪魔されずに下降することができるようになっている。
【0041】
モータ基台部326は、ケーシング10内に固設されたファン基台部51に固設され、モータ320をケーシング10内部に固定する。
【0042】
モータ320が回転すると偏芯カム322が回転し、当該偏芯カム322が、カム接続部324を、トリマー刃30の長手方向と平行な方向に押圧する。するとカム接続部324は中心軸327廻りに揺動し、それに追従して、作用部325が中心軸327廻りに揺動する。作用部325は、トリマー基台304の駆動片306を揺動させ、トリマー刃30の可動刃301を往復動させる。これによりトリマー刃30は、固定刃300の長手方向に沿って可動刃301を往復動させる。この状態でトリマー刃30が生体表面9に接触すると、トリマー刃30は生体表面9から生えた毛を切断する。
【0043】
このような構成の除毛部3には、光照射部4が隣接配置されている。
【0044】
光照射部4は、生体表面9に光照射を行うことで生体表面9に対して抑毛効果を及ぼす機能を有している。本実施形態の光照射部4は、美容装置本体1の移動方向に対して、除毛部3の後方側に位置しており、除毛部3により除毛された直後の生体表面9に光照射を行なうことができるよう構成されている。
【0045】
光照射部4は、図1に示されるように、上下方向に移動自在な遮光筒部40と、この遮光筒部40内に収容され且つ内部に発光体44を有する光照射ユニット42とを備えている。
【0046】
遮光筒部40は、発光体44の発光時に、その上端が生体表面9に押し付けられて当該生体表面9と密着することで、発光体44からの光が外部に漏れるのを防止する。遮光筒部40は、フレーム部12の光照射部装着部14に、上下方向にスライド移動自在に装着される。本実施形態の遮光筒部40は上方側に付勢されている。遮光筒部40は、最も下方側に位置した時点で発光体44を発光させるようになっている。言い換えると遮光筒部40は、発光スイッチを兼ねる(後に詳述する)。遮光筒部40は、図1に示されるように、角筒状に形成されている。遮光筒部40は上下方向両端に開口を有している。遮光筒部40は、上方側の開口が照射開口402となっている。遮光筒部40の上端の開口端面は、生体当接面401となっている。
【0047】
遮光筒部40は、照射開口402に透明部材41が嵌め込まれており、言い換えると照射開口402が透明部材41により覆われている。本実施形態の透明部材41は、透過率の高い透明な板材により構成されている。透明部材41は、その上面が、遮光筒部40の生体当接面401よりも凹没している。透明部材41は、光照射ユニット42と生体表面9との間に位置する。透明部材41は、発光体44からの光により高温となる光照射ユニット42が生体表面9に接触するのを防止する。また透明部材41は、除毛部3によりカットされた毛屑が光照射ユニット42のレンズ48に付着するのを防止する。
【0048】
遮光筒部40は、その側面に内外を貫通する通気連通口403が穿設されている。この通気連通口403は、冷却装置5としての送風ファン50から送られた空気を外部に排出するための開口である。通気開口432は、図5に示されるように、遮光筒部40がフレーム部12に装着されると、遮光筒部40に外力が付与されない状態(自然状態)では、フレーム部12の端面部22よりも上方に位置している。
【0049】
遮光筒部40は、図6に示されるように、光照射部装着部14のガイド面18のガイド溝181内に嵌入するガイド突起404が、側方に向けて複数箇所に突設されている。さらに遮光筒部40は、光照射部装着部14に設けられた被係合部19に係合する係合部405を有している。
【0050】
遮光筒部40は上下方向に往復動自在となっており、下方側の死点(光進行方向に対して後方側に位置する死点)に位置した状態では、生体当接面401が、前進端に位置するトリマー刃30の先端に対し、略同一平面上に位置するようになっている(図13参照)。
【0051】
光照射ユニット42は、図9に示されるように、ケース部43内に各種部品が内蔵されており、一つのユニットを構成する。光照射部4は、発光体収容部材430と底面部材431とからなるケース部43と、このケース部43内に収容され且つ光源となる発光体44とを備えている。また光照射部4は、発光体44から発光された光を生体表面9側へ反射・集光するリフレクター45と、発光体44及びリフレクター45を保持する光源基台部46とをさらに備えている。さらに光照射部4は、リフレクター45と光源基台部46との間に、発光体44やリフレクター45を弾性的に保持する弾性部材47が設けられている。
【0052】
発光体収容部材430は、上下方向に開口する角筒状をした角筒状体により構成されている。発光体収容部材430の上方側の開口は、発光体44からの光を通す照射窓433となっている。この照射窓433は、長矩形状に形成されている。照射窓433は、その開口を塞ぐようにして透明なレンズ48が設けられている。本実施形態のレンズ48は、発光体44から照射される光のうち、紫外線等の不要な波長をカットする光学フィルターの機能も有している。レンズ48は、光源基台部46の上方に装着されており、照射窓433の外縁の下面に当接した状態で設置されている。
【0053】
発光体収容部材430は、照射窓433の外縁部に、ケース部43内外を貫通する通気開口432が穿設されている。本実施形態の通気開口432は、照射窓433の長手方向に沿って設けられたスリット状の開口であり、後述の送風ファン50から送られた空気をケース部43内からケース部43の外部へ排出する。通気開口432から排出された空気は、遮光筒部40内に送られる。発光体収容部材430の下方開口には、底面部材431が設置される。
【0054】
この底面部材431は、発光体収容部材430の下方の開口を閉塞するよう取り付けられる。底面部材431は、送風ファン50から送風された空気をケース部43内に導入する格子状の連通孔434を有している。この連通孔434は、ケース部43内外を連通するよう貫通している。
【0055】
発光体44は、光照射部4の光源である。発光体44は、直線状で且つ管球状のキセノンフラッシュランプにより構成されている。発光体44は、その長手方向が、可動刃301の往復方向と略平行となるよう配置されている。発光体44は、長手方向の両端に放電用電極441が設けられている。また、発光体44にはトリガ電極442が設けられている。
【0056】
光照射ユニット42は、下方に突出する第2の端子49を有している。第2の端子49は、本体部11に設けられた後述の第1の端子25に電気的に接続される。第2の端子49は、発光体44の放電用電極441に電気的に接続される放電側端子491と、トリガ電極442に電気的に接続されるトリガ電圧側端子492とを備えている。なお、図中493は、第2の端子49を底面部材431に取り付けるための取着片である。
【0057】
発光体44は、第1の端子25及び第2の端子49を介して本体部11に接続され、これにより電源装置70に電気的に接続される。発光体44は、遮光筒部40が下方側に押し込まれて死点(すなわち下死点)に至ると、照射スイッチがONされて高電圧が印加される。発光体44は、高電圧が印加されると、発光時間の極めて短いパルス光の照射を行なう。また発光体44は、遮光筒部40が下方側に移動して死点に位置したままの状態が保持されると、一定の間隔でパルス光を発光し続ける。
【0058】
リフレクター45は、断面略U字状をしており、その開口が照射窓433に臨むよう配置されている。リフレクター45は、発光体44から発せられた光を高効率で反射・集光し、照射窓433に向けて導光する。リフレクター45には、屈曲した部分の奥部に発光体44が配置される。
【0059】
光照射ユニット42は、図2に示されるように、フレーム部12内の光照射部装着部14に装着される。光照射ユニット42は除毛部3に隣接配置されている。光照射ユニット42は、除毛部3との間に仕切壁16が設けられている。光照射ユニット42は、その上面と遮光筒部40の生体当接面401の裏面との間に、光軸方向における遮光筒部40の移動代のための間隙8が形成されるよう設置される。この光照射ユニット42はフレーム部12に対して固定されているのに対し、光照射ユニット42を上方から覆う遮光筒部40は、光軸方向にスライド移動自在となっている。
【0060】
このような構成の光照射部4の下方側には、当該光照射部4に隣接するようにして冷却装置5が設けられている。
【0061】
冷却装置5は、光照射部4を冷却するための装置であり、送風ファン50により構成されている。本実施形態の冷却装置5は、本体部11の上端部に固設されており、当該本体部11にフレーム部12が装着されると、光照射部4に隣接する。冷却装置5は、図1に示されるように、本体部11の上開口を覆うよう固設されるファン基台部51と、このファン基台部51に固設される送風ファン50とを備えている。
【0062】
ファン基台部51は、図12に示されるように、基台部本体52と、当該基台部本体52の上方から取り付けられる覆設部53とを備えている。基台部本体52は、送風ファン50を収容した状態で覆設部53が上方から設置される。これにより送風ファン50は、ファン基台部51に固定される。
【0063】
本体部11にフレーム部12が装着された状態で送風ファン50が駆動すると、当該送風ファン50は、本体部11の側面に設けられた給気口110から空気を導入する。給気口110から導入された空気は、送風ファン50を経て、ケース部43の連通孔434から通気開口432へと流通する。このとき流通する空気は、高温となった発光体44とレンズ48とに接触しながら流通し、熱交換を行なう。熱交換して熱を受けた空気は、通気開口432を介して遮光筒部40内に流通し、遮光筒部40の通気連通口403を介して外部に排出される。
【0064】
また本体部11には、図11に示されるように、光照射ユニット42の第2の端子49に接続される第1の端子25が設けられている。この第1の端子25は、放電側端子491に接続される放電電圧印加部251と、トリガ電圧側端子492に接続されるトリガ電圧印加部252とを備えている。第1の端子25は、光照射ユニット42が設けられたヘッド部23が本体部11に取り付けられると、第2の端子49に接続される。第1の端子25は、ファン基台部51に固定されている。第1の端子25は、電源装置70に電気的に接続されている。
【0065】
第1の端子25は、図11に示されるように、本体部11に設けられた凹所26内に設けられている。凹所26は上方に開口している。凹所26は、ファン基台部51に設けられている。凹所26は、光照射ユニット42の第2の端子49に対応する箇所に設けられている。凹所26には、光照射ユニット42の下面から下方に向けて突出した第2の端子49が挿入される。これにより、本体部11に光照射ユニット42が取り付けられると、光照射ユニット42の第2の端子49が、凹所26内に挿入され、第1の端子25に接続される。
【0066】
この凹所26には、第1の端子25を覆う開閉シャッター27が設けられている。開閉シャッター27は、本体部11からヘッド部23が取り外されたときに、第1の端子25を覆う。言い換えると、開閉シャッター27は、本体部11から光照射ユニット42が取り外されると第1の端子25を覆うよう構成されている。
【0067】
開閉シャッター27は、図12に示されるように、凹所26を閉塞する閉塞体271と、閉塞体271の上部に設けられた傾斜面部272とを備えている。傾斜面部272は、移動方向に対し約45°傾斜した傾斜面により構成されている。開閉シャッター27は、この傾斜面部272が上方から押圧されることで開放する。開閉シャッター27は、傾斜面部272の斜面の面する方向とは反対側に、コイルバネからなる弾性体273が取り付けられている。これにより開閉シャッター27は、傾斜面部272の斜面の向く側に常時付勢されている。
【0068】
開閉シャッター27には、ガイド部274が設けられている。ガイド部274は、開閉シャッター27を凹所26の開口縁に沿ってスライド移動させるときのガイドとなる。ガイド部274は、閉塞体271の下面で且つ閉塞体271の移動方向に沿って設けられている。ガイド部274は、移動方向とは直角な方向に離間して設けられている。
【0069】
本実施形態の光照射型美容装置は、光照射ユニット42の取り外しに連動して、自動的に開閉シャッター27を閉じるシャッター閉塞機構部28が設けられている。本実施形態のシャッター閉塞機構部28は、ガイド部274と、開閉シャッター27を常時閉塞方向に付勢する弾性体273とにより構成されている。シャッター閉塞機構部28は、光照射ユニット42の第2の端子49が、凹所26内に挿入された状態から同凹所26内から引き出されると、弾性体273の弾性力により、開閉シャッター27を閉じる。
【0070】
また本実施形態の光照射型美容装置は、開閉シャッター27を開放させるシャッター開放手段29を備えている。シャッター開放手段29は、光照射ユニット42が近接すると開閉シャッター27を開放させる。本実施形態のシャッター開放手段29は、光照射ユニット42から下方に突出した突出部490と、開閉シャッター27に設けられた傾斜面部272とにより構成されている。本実施形態の突出部490は、第2の端子49が兼ねている。
【0071】
本体部11にヘッド部23を取り付けるべく、ヘッド部23を本体部11に近接させると、光照射ユニット42の第2の端子49が、閉塞状態の開閉シャッター27の傾斜面部272に当接する。その状態でヘッド部23を押し込むと、第2の端子49が傾斜面部272を押圧し、これにより開閉シャッター27を開放させる。その後、第2の端子49が第1の端子25に接続される。
【0072】
ファン基台部51の基台部本体52には、図12に示されるように、光照射部4の発光体44を発光させるための光照射部用スイッチ54と、除毛部3の可動刃301の駆動を停止させる除毛部用スイッチ55とが設けられている。この光照射部用スイッチ54と除毛部用スイッチ55とは、いずれも回路基板56上に配置されており、当該回路基板56及びケーブル71を介して電源装置70に電気的に接続されている。
【0073】
ファン基台部51の覆設部53には、遮光筒部40を上方に押圧する一対の押圧片57が設けられている。この押圧片57は、遮光筒部40の押圧突起406の下端に当接する当接部570と、当接部570が下方に押し下げられることで光照射部用スイッチ54を押し下げるスイッチ押圧部571と、上方側への抜け止めとなる係止爪572とを備えている。押圧片57は、コイルばね573により上方側に向けて付勢されている。
【0074】
遮光筒部40が下方に移動すると、遮光筒部40の押圧突起406は、付勢力に抗しながら押圧片57を押下する。さらに遮光筒部40が押し下げられ、死点にまで到達すると、押圧片57のスイッチ押圧部571が光照射部用スイッチ54をONさせる。すると発光体44の放電用電極441に高電圧が印加されると共にトリガ電極442に高電圧が印加される。これにより発光体44はパルス状の光を発光する。また遮光筒部40は、押圧片57の付勢力により、上方側へ付勢されているため、生体当接面401に生体表面9が当接していない自然状態では、光進行方向前方側(上方側)の死点に位置する。
【0075】
さらにファン基台部51の覆設部53には、除毛部用スイッチ55を押下する除毛部押圧片58が設けられている。この除毛部押圧片58は、トリマー基台304の下端部に押下されることで、除毛部用スイッチ55を押下する。除毛部押圧片58は、押圧片57と同様、コイルばね573により上方側に向けて付勢されている。
【0076】
ユーザーがレバー310を下方にスライドさせ、トリマー刃30を後退させると、トリマー基台304は、付勢力に抗しながら除毛部押圧片58を押し下げる。レバー310が最も下方に位置すると、除毛部押圧片58が除毛部用スイッチ55を押下し、除毛部3の駆動装置32を停止させる。
【0077】
本実施形態の光照射型美容装置は、光照射ユニット42が本体部11から取り外されたときに第1の端子25を覆う開閉シャッター27を備えているため、電源装置70に接続された第1の端子25がむき出しにならない。このため、この第1の端子25に異物が入り込んでしまったり、ユーザーが不意に触れてしまったりといったことを防ぐことができる。
【0078】
しかも本実施形態の光照射型美容装置は、光照射ユニット42が近接すると開閉シャッター27を開放させるシャッター開放手段29を備えている。このため、本体部11に光照射ユニット42を取り付けるに当たり、自動的に開閉シャッター27が開放されるため、ユーザーは開閉シャッター27が閉じられた状態のまま誤って光照射ユニット42を取り付けてしまうのを防ぐことができる。
【0079】
また、本実施形態の光照射型美容装置は、凹所26内に突出部490が挿入されると開閉シャッター27が開放するものであるため、誤作動で開閉シャッター27が開放しにくい構造とすることができる。
【0080】
また本実施形態の光照射型美容装置は、突出部490が第2の端子49により構成されているため、形状が簡略化された構造とすることができる。
【0081】
また本実施形態の光照射型美容装置は、光照射ユニット42が本体部11から取り外されると開閉シャッター27を閉じるシャッター閉塞機構部28を備えている。このため、ユーザーが開閉シャッター27を閉じるのを忘れることを防ぐことができる。
【0082】
また本実施形態の光照射型美容装置は、開閉シャッター27が弾性体273により常時閉塞側に付勢されているため、簡単な構造で開閉シャッター27を自動で閉じる構造とすることができる。
【0083】
また本実施形態の光照射型美容装置は、除毛部3が、上下方向に前進後退自在に設けられ且つ可動刃301及び固定刃300を有するトリマー刃30と、前記トリマー刃30を前進後退させる操作手段31とを備えている。このためユーザーは、除毛部3を使用しない場合、トリマー刃30を後退させて、光照射部4のみを使用することができる。これにより、毛が生えていない生体表面9に対しても、トリマー刃30を押し当てずに光照射を行なうことができる。
【0084】
また本実施形態の光照射型美容装置は、死点に位置する光照射部4の前端と、前進端に位置するトリマー刃30の前端とが略同一平面状に位置するよう構成されている。このため、腕や足などといった生体表面9の面積が広い部分に対して、肌当たりをよくすることができる。しかもユーザーは、除毛しながらの光照射を簡単に行ないやすく、使い勝手が向上する。
【0085】
なお、本実施形態の光照射部4は、発光体44にキセノンフラッシュランプが用いられていたが、本発明の光照射部はこのものに限定されない。
【0086】
本実施形態の光照型美容射装置は、光軸方向を上下方向として説明したが、本発明においては、上下方向が限定されるものではない。
【0087】
また、本実施形態の光照射型美容装置は、突出部490として、第2の端子49が兼用されていたが、本発明の突出部は、第2の端子とは別に設けられていてもよい。
【0088】
また、本実施形態の光照射型美容装置は、シャッター開放手段29として、機械的な機構が用いられていたが、本発明のシャッター開放手段として、センサー類を用い、制御装置により開閉制御をするものであってもよい。
【符号の説明】
【0089】
1 美容装置本体
10 ケーシング
11 本体部
12 フレーム部
14 光照射部装着部
15 除毛部装着部
23 ヘッド部
24 本体ケーシング
25 第1の端子
26 凹所
27 開閉シャッター
273 弾性体
274 ガイド部
28 シャッター閉塞機構部
29 シャッター開放手段
3 除毛部
30 トリマー刃
32 駆動装置
4 光照射部
40 遮光筒部
42 光照射ユニット
44 発光体
48 レンズ
49 第2の端子
490 突出部
70 電源装置
9 生体表面
【技術分野】
【0001】
本発明は、光照射型美容装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光源から発せられる光を生体表面に照射することで、この生体表面の毛の成長や再生を抑制する(以下、抑毛という)光照射型美容装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1記載の光照射型美容装置は、光源となる発光体と、この発光体の前方に設けられたレンズとを含む光照射ユニットを備えている。この光照射ユニットは、本体部に着脱自在に設けられている。光照射ユニットは、本体に電気的に接続するためのユニット側コネクタを有している。
【0004】
本体部は、光照射ユニットのユニット側コネクタに電気的に接続される本体側コネクタを備えている。本体側コネクタは電源部に接続されている。本体部には、ユニット側コネクタと本体側コネクタとを介して、光照射ユニットが取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−360336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで特許文献1記載の光照射型美容装置は、上述のように光照射ユニットが本体部に着脱自在に取り付けられており、光照射ユニットのみの交換が容易にできる。しかしながら光照射ユニットが本体部から取り外されると、本体部の本体側コネクタは、むき出しとなり露出した状態となる。この状態では、本体側コネクタに異物が入り込んでしまったり、ユーザーが本体側コネクタを不意に触れてしてしまったりすることがあるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、本体部に設けられた端子が露出しないよう構成された光照射型美容装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の光照射型美容装置は、光源から発せられる光を生体表面に照射することで、この生体表面の毛を抑毛する光照射型美容装置であって、第1の端子が設けられた本体部と、光源となる発光体及び当該発光体の前方に設けられたレンズを含むユニットであると共に、前記第1の端子に接続される第2の端子を有し前記本体部に着脱自在に設けられた光照射ユニットと、この光照射ユニットが前記本体部から取り外されたときに前記第1の端子を覆う開閉シャッターとを備えていることを特徴とする。
【0009】
またこの光照射型美容装置において、前記本体部は、前記光照射ユニットが近接すると前記開閉シャッターを開放させるシャッター開放手段をさらに備えていることが好ましい。
【0010】
またこの光照射型美容装置において、前記光照射ユニットに設けられ前記本体部側に突出する突出部と、前記本体部に設けられ前記突出部が挿入される凹所とをさらに備え、前記シャッター開放手段は、前記凹所内に前記突出部が挿入されると前記開閉シャッターを開放させるものであることが好ましい。
【0011】
またこの光照射型美容装置において、前記突出部が、前記光照射ユニットに設けられた前記第2の端子であることが好ましい。
【0012】
またこの光照射型美容装置において、前記光照射ユニットが前記本体部から取り外されると前記開閉シャッターを閉じるシャッター閉塞機構部をさらに備えることが好ましい。
【0013】
またこの光照射型美容装置において、前記シャッター閉塞機構部は、前記開閉シャッターを常時閉塞側に付勢する弾性体を有し、これにより前記光照射ユニットを前記本体部から取り外すと前記開閉シャッターを閉じるものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の光照射型美容装置によれば、本体部に設けられた端子が露出しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態の美容装置本体の分解斜視図である。
【図2】本実施形態の美容装置本体の除毛部を前進させた状態の側断面図である。
【図3】本実施形態の美容装置本体の除毛部を後退させた状態の一部を省略した側断面図である。
【図4】(a)は本実施形態の光照射型美容装置の平面図であり(b)は側面図である。
【図5】(a)は本実施形態の美容装置本体の正面図であり(b)は美容装置本体の側面図である。
【図6】本実施形態のヘッド部の分解斜視図である。
【図7】本実施形態のフレーム部を背面側から見た分解斜視図である。
【図8】図5(b)におけるA−A線断面図である。
【図9】本実施形態の光照射ユニット部の分解斜視図である。
【図10】本実施形態の除毛部の詳細を示す要部側断面図である。
【図11】本実施形態のヘッド部を取り外した状態の斜視図である。
【図12】本実施形態の駆動装置や冷却装置の近傍を示す分解斜視図である。
【図13】本実施形態の光照射型美容装置の使用状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づいて説明する。なお、説明の便宜上、光照射部4からの光の光軸方向を上下方向(図2中矢印C)とし、特に生体表面9(図13参照)側を上側とする。
【0017】
本実施形態の光照射型美容装置は、人や動物等の生体の皮膚等(以下、生体表面9という)に生えた毛を除去した上で光照射することにより、生体表面9の毛の成長や再生を抑制する(以下、抑毛という)ものである。本実施形態の光照射型美容装置は、図4に示されるように、生体表面9に抑毛処理を施す美容装置本体1と、この美容装置本体1にケーブル71を介して接続された電源装置70とを備えている。
【0018】
電源装置70は、美容装置本体1に電力を供給し、また美容装置本体1の電気的な制御を行なう。電源装置70は、コンデンサー等を含む蓄電装置と、美容装置本体1を制御する制御装置とを備えている。本実施形態の光照射型美容装置は、電源装置70に蓄電装置と制御装置とが内蔵されているため、美容装置本体1には蓄電装置や制御装置が内蔵されていない。これにより美容装置本体1は、ユーザーが扱いやすいようコンパクトな大きさとなっている。
【0019】
美容装置本体1は、図2に示されるように、生体表面9から生えた毛を除毛する除毛部3と、生体表面9に光照射を行なう光照射部4とを備えている。本実施形態の美容装置本体1は、把持部13が設けられた本体部11と、除毛部3及び光照射部4が収容されたヘッド部23とを備えている。ヘッド部23は本体部11に着脱自在に取り付けられている。
【0020】
美容装置本体1は、その外郭を形成するケーシング10により主体が構成されている。ケーシング10は、除毛部3と光照射部4とを内部に収容する。ケーシング10は、本体部11の外郭を形成する本体ケーシング24と、ヘッド部23の外郭を形成するフレーム部12とから構成されている。
【0021】
ケーシング10は、図5に示されるように、下側程先細り形状となるよう構成されている。ケーシング10は、側面視において側方に湾曲した半円弧状に形成されている。ケーシング10には、除毛部3が径内側に配置され、光照射部4が径外側に配置される。本体ケーシング24は、下端部に設けられた把持部13を有している。把持部13は、ユーザーが片手で把持可能な程度の外径にて構成されている。フレーム部12は、本体部11に対して着脱自在に設けられている。
【0022】
フレーム部12は、下方が開口した有蓋箱形状となっている。フレーム部12は、図6に示されるように、光照射部4が取り付けられる光照射部装着部14と、除毛部3が取り付けられる除毛部装着部15とを備えている。
【0023】
光照射部装着部14は、光照射部4を装着するための部分である。光照射部装着部14は、上下方向に貫通する平面視矩形状の取付開口141を有している。取付開口141は、正面視左右方向に長く形成されている。光照射部装着部14は、遮光筒部40を上下動自在に保持する。
【0024】
光照射部装着部14は、図6,7に示されるように、光照射部装着部14と除毛部装着部15との間に位置する仕切壁16と、この仕切壁16に対向する縦壁17とを備えている。この仕切壁16と縦壁17とは、遮光筒部40の上下移動をガイドする一対のガイド面18を構成する。このガイド面18は、遮光筒部40に設けられたガイド突起404の移動を案内するガイド溝181を有している。このガイド溝181は上下方向に長く形成されている。また光照射部装着部14は、取付開口141の内周縁に、遮光筒部40に設けられた係合部405と係合する被係合部19を有している。この被係合部19は、遮光筒部40を所定の位置から上方へと移動しないよう規制する。
【0025】
仕切壁16は、図7に示されるように、フレーム部12の端面部22から下方に向けて突設されている。仕切壁16は、光照射部装着部14の取付開口141の内周縁と面一となるよう設けられている。仕切壁16は、光照射部4と除毛部3との間に位置しており、除毛部3によりカットされた毛屑が光照射部4側へと進入するのを阻止する。
【0026】
除毛部装着部15は、除毛部3を構成するトリマー刃30を上下動自在に収容する。除毛部装着部15は、図6に示されるように、上下方向に貫通する取付開口151を有している。除毛部装着部15は、光照射部装着部14に隣接配置されている。除毛部装着部15の取付開口151は、細長いスリット形状となっている。除毛部装着部15の取付開口151は、その長手方向が光照射部装着部14の取付開口141の長手方向と略平行している。
【0027】
フレーム部12は、側面に除毛部3のレバー310(詳細は後述する)を装着するためのレバー装着部20を有している。このレバー装着部20は、レバー310の作動突起311を挿入するため内外に貫通した連通孔21を有している。この連通孔21は、上下方向に長い長孔により構成されている。レバー装着部20には、レバー310が上下方向にスライド自在に取り付けられる。なお、除毛部3のレバー310については後述する。
【0028】
フレーム部12は、本体部11に対して着脱自在に取り付けられる。フレーム部12は、図8に示されるように、正面視における両側面にそれぞれ設けられた一対の係止部142を有している。この係止部142は、本体部11に設けられた被係止部112に係脱自在に係合する。本体部11の被係止部112は、外側方に向けて弾性的に付勢された解除部111に設けられている。解除部11がユーザーにより内側に押圧されると、被係止部112は係止部142との係合状態を解除する。
【0029】
除毛部3は、生体表面9から生えた毛を切断することで除毛する。本実施形態の除毛部3は、図2,3に示されるように、上下方向に前進後退自在なトリマー刃30と、このトリマー刃30を前進後退させる操作手段31と、トリマー刃30を駆動させる駆動装置32とを備えている。
【0030】
トリマー刃30は、図6に示されるように、上下方向に直交する方向(正面視左右方向)に長い直線状に形成された櫛状の固定刃300と、この固定刃300に沿って配置された櫛状の可動刃301とを備えている。可動刃301は直線状に形成されている。トリマー刃30は、固定刃300と可動刃301とが重なるよう配置されており、可動刃301が生体表面9側に位置する。トリマー刃30は、可動刃301を固定刃300側に弾性的に付勢するバネ(図示せず)を有している。またトリマー刃30は、この可動刃301を上方から覆うようにして、固定刃300の長手方向の全長に亘って設けられたトリマーカバー303を有している。バネは、一端がトリマーカバー303に固定され、且つ他端が可動刃301に当接し、これにより可動刃301を固定刃300側に付勢する。
【0031】
トリマー刃30は、固定刃300と可動刃301とトリマーカバー303とを支持固定するトリマー基台304を備えている。このトリマー基台304は、フレーム部12の側面に沿って上下に長く形成されている。トリマー基台304は、レバー310から突設された作動突起311に連結固定される連結部305と、トリマー刃30の長手方向の略中央に設けられて可動刃301を固定刃300に沿って往復移動させる駆動片306とを備えている。
【0032】
本実施形態の連結部305は、嵌合孔307を有している。また駆動片306は、トリマー刃30の長手方向と平行な方向に揺動するよう構成されており、揺動することで可動刃301を長手方向に往復動させる。本実施形態の駆動片306は、図10に示されるような下方に開口した二股状片により構成されている。
【0033】
本実施形態のトリマー刃30は、上下方向にスライド移動自在となるよう構成されている。トリマー刃30は、操作手段31の上下動に追従してスライド移動する。
【0034】
操作手段31は、図6に示されるように、上下方向にスライド自在となるようフレーム部12に設けられたレバー310と、レバー310の背面からフレーム部12内にまで突出した作動突起311とを備えている。
【0035】
レバー310は、正面視略矩形状をしており、その前面に指を引っ掛けることができる突条部312が設けられている。レバー310は、フレーム部12のレバー装着部20にスライド自在に取り付けられる。
【0036】
作動突起311は、フレーム部12のレバー装着部20に設けられた連通孔21に挿通され、トリマー基台304の連結部305に接続される。本実施形態の作動突起311は、フレーム部12の連通孔21を介して、トリマー基台304の嵌合孔307に嵌合接続される。
【0037】
ユーザーがレバー310を上方に移動させると、レバー310に突設された作動突起311が上昇し、それに追従してトリマー基台304部が上昇し、これによりトリマー刃30が前進する(図2参照)。トリマー刃30が前進端に位置している状態でユーザーがレバー310を下方に移動させると、レバー310の作動突起311が下降し、それに追従してトリマー基台304が下降し、これによりトリマー刃30が後退する(図3参照)。トリマー刃30が最も後退した位置(死点)では、図3のように、トリマー刃30の先端が、フレーム部12の端面部22と略同レベルか、又はそれよりも低い位置になる。
【0038】
駆動装置32は、図1,10に示されるように、駆動源となるモータ320と、モータ320の駆動力を当該駆動片306に伝達する揺動機構部321とを備えている。また駆動装置32は、モータ320及び揺動機構部321を内部に収容するモータ基台部326をさらに備えている。
【0039】
揺動機構部321は、モータ320の回転軸とトリマー基台304の駆動片306との間に設けられる。揺動機構部321は、モータ320の回転軸に固設される偏芯カム322と、略中心がモータ基台部326に軸支された揺動レバー323とを備えている。揺動レバー323は、偏芯カム322によってトリマー刃30の長手方向と平行な方向に揺動する。揺動レバー323は、偏芯カム322に接続されるカム接続部324と、カム接続部324とは反対側に位置する作用部325とを有している。カム接続部324は、下方側及び側方の一方側が開口している。カム接続部324は、図10に示されるように、トリマー刃30の長手方向と同方向における両端部分が、偏芯カム322との当接部となっている。またカム接続部324は、当該長手方向に直角な方向(つまり上下方向)において、図10等に示されるように、偏芯カム322との間に間隙を有している。言い換えると、カム接続部324は、偏芯カム322の上端に対して離間している。
【0040】
作用部325は、トリマー刃30の駆動片306に接続される。作用部325は、中心軸327廻りに揺動することで、トリマー刃30の可動刃301を往復動させる。なお作用部325は、トリマー刃30が前進端に位置する状態では、図10のように、当該作用部325と二股状の駆動片306の股部との間に隙間を有している。これにより、ユーザーがトリマー刃30を後退させた場合に、トリマー基台304が、作用部325に邪魔されずに下降することができるようになっている。
【0041】
モータ基台部326は、ケーシング10内に固設されたファン基台部51に固設され、モータ320をケーシング10内部に固定する。
【0042】
モータ320が回転すると偏芯カム322が回転し、当該偏芯カム322が、カム接続部324を、トリマー刃30の長手方向と平行な方向に押圧する。するとカム接続部324は中心軸327廻りに揺動し、それに追従して、作用部325が中心軸327廻りに揺動する。作用部325は、トリマー基台304の駆動片306を揺動させ、トリマー刃30の可動刃301を往復動させる。これによりトリマー刃30は、固定刃300の長手方向に沿って可動刃301を往復動させる。この状態でトリマー刃30が生体表面9に接触すると、トリマー刃30は生体表面9から生えた毛を切断する。
【0043】
このような構成の除毛部3には、光照射部4が隣接配置されている。
【0044】
光照射部4は、生体表面9に光照射を行うことで生体表面9に対して抑毛効果を及ぼす機能を有している。本実施形態の光照射部4は、美容装置本体1の移動方向に対して、除毛部3の後方側に位置しており、除毛部3により除毛された直後の生体表面9に光照射を行なうことができるよう構成されている。
【0045】
光照射部4は、図1に示されるように、上下方向に移動自在な遮光筒部40と、この遮光筒部40内に収容され且つ内部に発光体44を有する光照射ユニット42とを備えている。
【0046】
遮光筒部40は、発光体44の発光時に、その上端が生体表面9に押し付けられて当該生体表面9と密着することで、発光体44からの光が外部に漏れるのを防止する。遮光筒部40は、フレーム部12の光照射部装着部14に、上下方向にスライド移動自在に装着される。本実施形態の遮光筒部40は上方側に付勢されている。遮光筒部40は、最も下方側に位置した時点で発光体44を発光させるようになっている。言い換えると遮光筒部40は、発光スイッチを兼ねる(後に詳述する)。遮光筒部40は、図1に示されるように、角筒状に形成されている。遮光筒部40は上下方向両端に開口を有している。遮光筒部40は、上方側の開口が照射開口402となっている。遮光筒部40の上端の開口端面は、生体当接面401となっている。
【0047】
遮光筒部40は、照射開口402に透明部材41が嵌め込まれており、言い換えると照射開口402が透明部材41により覆われている。本実施形態の透明部材41は、透過率の高い透明な板材により構成されている。透明部材41は、その上面が、遮光筒部40の生体当接面401よりも凹没している。透明部材41は、光照射ユニット42と生体表面9との間に位置する。透明部材41は、発光体44からの光により高温となる光照射ユニット42が生体表面9に接触するのを防止する。また透明部材41は、除毛部3によりカットされた毛屑が光照射ユニット42のレンズ48に付着するのを防止する。
【0048】
遮光筒部40は、その側面に内外を貫通する通気連通口403が穿設されている。この通気連通口403は、冷却装置5としての送風ファン50から送られた空気を外部に排出するための開口である。通気開口432は、図5に示されるように、遮光筒部40がフレーム部12に装着されると、遮光筒部40に外力が付与されない状態(自然状態)では、フレーム部12の端面部22よりも上方に位置している。
【0049】
遮光筒部40は、図6に示されるように、光照射部装着部14のガイド面18のガイド溝181内に嵌入するガイド突起404が、側方に向けて複数箇所に突設されている。さらに遮光筒部40は、光照射部装着部14に設けられた被係合部19に係合する係合部405を有している。
【0050】
遮光筒部40は上下方向に往復動自在となっており、下方側の死点(光進行方向に対して後方側に位置する死点)に位置した状態では、生体当接面401が、前進端に位置するトリマー刃30の先端に対し、略同一平面上に位置するようになっている(図13参照)。
【0051】
光照射ユニット42は、図9に示されるように、ケース部43内に各種部品が内蔵されており、一つのユニットを構成する。光照射部4は、発光体収容部材430と底面部材431とからなるケース部43と、このケース部43内に収容され且つ光源となる発光体44とを備えている。また光照射部4は、発光体44から発光された光を生体表面9側へ反射・集光するリフレクター45と、発光体44及びリフレクター45を保持する光源基台部46とをさらに備えている。さらに光照射部4は、リフレクター45と光源基台部46との間に、発光体44やリフレクター45を弾性的に保持する弾性部材47が設けられている。
【0052】
発光体収容部材430は、上下方向に開口する角筒状をした角筒状体により構成されている。発光体収容部材430の上方側の開口は、発光体44からの光を通す照射窓433となっている。この照射窓433は、長矩形状に形成されている。照射窓433は、その開口を塞ぐようにして透明なレンズ48が設けられている。本実施形態のレンズ48は、発光体44から照射される光のうち、紫外線等の不要な波長をカットする光学フィルターの機能も有している。レンズ48は、光源基台部46の上方に装着されており、照射窓433の外縁の下面に当接した状態で設置されている。
【0053】
発光体収容部材430は、照射窓433の外縁部に、ケース部43内外を貫通する通気開口432が穿設されている。本実施形態の通気開口432は、照射窓433の長手方向に沿って設けられたスリット状の開口であり、後述の送風ファン50から送られた空気をケース部43内からケース部43の外部へ排出する。通気開口432から排出された空気は、遮光筒部40内に送られる。発光体収容部材430の下方開口には、底面部材431が設置される。
【0054】
この底面部材431は、発光体収容部材430の下方の開口を閉塞するよう取り付けられる。底面部材431は、送風ファン50から送風された空気をケース部43内に導入する格子状の連通孔434を有している。この連通孔434は、ケース部43内外を連通するよう貫通している。
【0055】
発光体44は、光照射部4の光源である。発光体44は、直線状で且つ管球状のキセノンフラッシュランプにより構成されている。発光体44は、その長手方向が、可動刃301の往復方向と略平行となるよう配置されている。発光体44は、長手方向の両端に放電用電極441が設けられている。また、発光体44にはトリガ電極442が設けられている。
【0056】
光照射ユニット42は、下方に突出する第2の端子49を有している。第2の端子49は、本体部11に設けられた後述の第1の端子25に電気的に接続される。第2の端子49は、発光体44の放電用電極441に電気的に接続される放電側端子491と、トリガ電極442に電気的に接続されるトリガ電圧側端子492とを備えている。なお、図中493は、第2の端子49を底面部材431に取り付けるための取着片である。
【0057】
発光体44は、第1の端子25及び第2の端子49を介して本体部11に接続され、これにより電源装置70に電気的に接続される。発光体44は、遮光筒部40が下方側に押し込まれて死点(すなわち下死点)に至ると、照射スイッチがONされて高電圧が印加される。発光体44は、高電圧が印加されると、発光時間の極めて短いパルス光の照射を行なう。また発光体44は、遮光筒部40が下方側に移動して死点に位置したままの状態が保持されると、一定の間隔でパルス光を発光し続ける。
【0058】
リフレクター45は、断面略U字状をしており、その開口が照射窓433に臨むよう配置されている。リフレクター45は、発光体44から発せられた光を高効率で反射・集光し、照射窓433に向けて導光する。リフレクター45には、屈曲した部分の奥部に発光体44が配置される。
【0059】
光照射ユニット42は、図2に示されるように、フレーム部12内の光照射部装着部14に装着される。光照射ユニット42は除毛部3に隣接配置されている。光照射ユニット42は、除毛部3との間に仕切壁16が設けられている。光照射ユニット42は、その上面と遮光筒部40の生体当接面401の裏面との間に、光軸方向における遮光筒部40の移動代のための間隙8が形成されるよう設置される。この光照射ユニット42はフレーム部12に対して固定されているのに対し、光照射ユニット42を上方から覆う遮光筒部40は、光軸方向にスライド移動自在となっている。
【0060】
このような構成の光照射部4の下方側には、当該光照射部4に隣接するようにして冷却装置5が設けられている。
【0061】
冷却装置5は、光照射部4を冷却するための装置であり、送風ファン50により構成されている。本実施形態の冷却装置5は、本体部11の上端部に固設されており、当該本体部11にフレーム部12が装着されると、光照射部4に隣接する。冷却装置5は、図1に示されるように、本体部11の上開口を覆うよう固設されるファン基台部51と、このファン基台部51に固設される送風ファン50とを備えている。
【0062】
ファン基台部51は、図12に示されるように、基台部本体52と、当該基台部本体52の上方から取り付けられる覆設部53とを備えている。基台部本体52は、送風ファン50を収容した状態で覆設部53が上方から設置される。これにより送風ファン50は、ファン基台部51に固定される。
【0063】
本体部11にフレーム部12が装着された状態で送風ファン50が駆動すると、当該送風ファン50は、本体部11の側面に設けられた給気口110から空気を導入する。給気口110から導入された空気は、送風ファン50を経て、ケース部43の連通孔434から通気開口432へと流通する。このとき流通する空気は、高温となった発光体44とレンズ48とに接触しながら流通し、熱交換を行なう。熱交換して熱を受けた空気は、通気開口432を介して遮光筒部40内に流通し、遮光筒部40の通気連通口403を介して外部に排出される。
【0064】
また本体部11には、図11に示されるように、光照射ユニット42の第2の端子49に接続される第1の端子25が設けられている。この第1の端子25は、放電側端子491に接続される放電電圧印加部251と、トリガ電圧側端子492に接続されるトリガ電圧印加部252とを備えている。第1の端子25は、光照射ユニット42が設けられたヘッド部23が本体部11に取り付けられると、第2の端子49に接続される。第1の端子25は、ファン基台部51に固定されている。第1の端子25は、電源装置70に電気的に接続されている。
【0065】
第1の端子25は、図11に示されるように、本体部11に設けられた凹所26内に設けられている。凹所26は上方に開口している。凹所26は、ファン基台部51に設けられている。凹所26は、光照射ユニット42の第2の端子49に対応する箇所に設けられている。凹所26には、光照射ユニット42の下面から下方に向けて突出した第2の端子49が挿入される。これにより、本体部11に光照射ユニット42が取り付けられると、光照射ユニット42の第2の端子49が、凹所26内に挿入され、第1の端子25に接続される。
【0066】
この凹所26には、第1の端子25を覆う開閉シャッター27が設けられている。開閉シャッター27は、本体部11からヘッド部23が取り外されたときに、第1の端子25を覆う。言い換えると、開閉シャッター27は、本体部11から光照射ユニット42が取り外されると第1の端子25を覆うよう構成されている。
【0067】
開閉シャッター27は、図12に示されるように、凹所26を閉塞する閉塞体271と、閉塞体271の上部に設けられた傾斜面部272とを備えている。傾斜面部272は、移動方向に対し約45°傾斜した傾斜面により構成されている。開閉シャッター27は、この傾斜面部272が上方から押圧されることで開放する。開閉シャッター27は、傾斜面部272の斜面の面する方向とは反対側に、コイルバネからなる弾性体273が取り付けられている。これにより開閉シャッター27は、傾斜面部272の斜面の向く側に常時付勢されている。
【0068】
開閉シャッター27には、ガイド部274が設けられている。ガイド部274は、開閉シャッター27を凹所26の開口縁に沿ってスライド移動させるときのガイドとなる。ガイド部274は、閉塞体271の下面で且つ閉塞体271の移動方向に沿って設けられている。ガイド部274は、移動方向とは直角な方向に離間して設けられている。
【0069】
本実施形態の光照射型美容装置は、光照射ユニット42の取り外しに連動して、自動的に開閉シャッター27を閉じるシャッター閉塞機構部28が設けられている。本実施形態のシャッター閉塞機構部28は、ガイド部274と、開閉シャッター27を常時閉塞方向に付勢する弾性体273とにより構成されている。シャッター閉塞機構部28は、光照射ユニット42の第2の端子49が、凹所26内に挿入された状態から同凹所26内から引き出されると、弾性体273の弾性力により、開閉シャッター27を閉じる。
【0070】
また本実施形態の光照射型美容装置は、開閉シャッター27を開放させるシャッター開放手段29を備えている。シャッター開放手段29は、光照射ユニット42が近接すると開閉シャッター27を開放させる。本実施形態のシャッター開放手段29は、光照射ユニット42から下方に突出した突出部490と、開閉シャッター27に設けられた傾斜面部272とにより構成されている。本実施形態の突出部490は、第2の端子49が兼ねている。
【0071】
本体部11にヘッド部23を取り付けるべく、ヘッド部23を本体部11に近接させると、光照射ユニット42の第2の端子49が、閉塞状態の開閉シャッター27の傾斜面部272に当接する。その状態でヘッド部23を押し込むと、第2の端子49が傾斜面部272を押圧し、これにより開閉シャッター27を開放させる。その後、第2の端子49が第1の端子25に接続される。
【0072】
ファン基台部51の基台部本体52には、図12に示されるように、光照射部4の発光体44を発光させるための光照射部用スイッチ54と、除毛部3の可動刃301の駆動を停止させる除毛部用スイッチ55とが設けられている。この光照射部用スイッチ54と除毛部用スイッチ55とは、いずれも回路基板56上に配置されており、当該回路基板56及びケーブル71を介して電源装置70に電気的に接続されている。
【0073】
ファン基台部51の覆設部53には、遮光筒部40を上方に押圧する一対の押圧片57が設けられている。この押圧片57は、遮光筒部40の押圧突起406の下端に当接する当接部570と、当接部570が下方に押し下げられることで光照射部用スイッチ54を押し下げるスイッチ押圧部571と、上方側への抜け止めとなる係止爪572とを備えている。押圧片57は、コイルばね573により上方側に向けて付勢されている。
【0074】
遮光筒部40が下方に移動すると、遮光筒部40の押圧突起406は、付勢力に抗しながら押圧片57を押下する。さらに遮光筒部40が押し下げられ、死点にまで到達すると、押圧片57のスイッチ押圧部571が光照射部用スイッチ54をONさせる。すると発光体44の放電用電極441に高電圧が印加されると共にトリガ電極442に高電圧が印加される。これにより発光体44はパルス状の光を発光する。また遮光筒部40は、押圧片57の付勢力により、上方側へ付勢されているため、生体当接面401に生体表面9が当接していない自然状態では、光進行方向前方側(上方側)の死点に位置する。
【0075】
さらにファン基台部51の覆設部53には、除毛部用スイッチ55を押下する除毛部押圧片58が設けられている。この除毛部押圧片58は、トリマー基台304の下端部に押下されることで、除毛部用スイッチ55を押下する。除毛部押圧片58は、押圧片57と同様、コイルばね573により上方側に向けて付勢されている。
【0076】
ユーザーがレバー310を下方にスライドさせ、トリマー刃30を後退させると、トリマー基台304は、付勢力に抗しながら除毛部押圧片58を押し下げる。レバー310が最も下方に位置すると、除毛部押圧片58が除毛部用スイッチ55を押下し、除毛部3の駆動装置32を停止させる。
【0077】
本実施形態の光照射型美容装置は、光照射ユニット42が本体部11から取り外されたときに第1の端子25を覆う開閉シャッター27を備えているため、電源装置70に接続された第1の端子25がむき出しにならない。このため、この第1の端子25に異物が入り込んでしまったり、ユーザーが不意に触れてしまったりといったことを防ぐことができる。
【0078】
しかも本実施形態の光照射型美容装置は、光照射ユニット42が近接すると開閉シャッター27を開放させるシャッター開放手段29を備えている。このため、本体部11に光照射ユニット42を取り付けるに当たり、自動的に開閉シャッター27が開放されるため、ユーザーは開閉シャッター27が閉じられた状態のまま誤って光照射ユニット42を取り付けてしまうのを防ぐことができる。
【0079】
また、本実施形態の光照射型美容装置は、凹所26内に突出部490が挿入されると開閉シャッター27が開放するものであるため、誤作動で開閉シャッター27が開放しにくい構造とすることができる。
【0080】
また本実施形態の光照射型美容装置は、突出部490が第2の端子49により構成されているため、形状が簡略化された構造とすることができる。
【0081】
また本実施形態の光照射型美容装置は、光照射ユニット42が本体部11から取り外されると開閉シャッター27を閉じるシャッター閉塞機構部28を備えている。このため、ユーザーが開閉シャッター27を閉じるのを忘れることを防ぐことができる。
【0082】
また本実施形態の光照射型美容装置は、開閉シャッター27が弾性体273により常時閉塞側に付勢されているため、簡単な構造で開閉シャッター27を自動で閉じる構造とすることができる。
【0083】
また本実施形態の光照射型美容装置は、除毛部3が、上下方向に前進後退自在に設けられ且つ可動刃301及び固定刃300を有するトリマー刃30と、前記トリマー刃30を前進後退させる操作手段31とを備えている。このためユーザーは、除毛部3を使用しない場合、トリマー刃30を後退させて、光照射部4のみを使用することができる。これにより、毛が生えていない生体表面9に対しても、トリマー刃30を押し当てずに光照射を行なうことができる。
【0084】
また本実施形態の光照射型美容装置は、死点に位置する光照射部4の前端と、前進端に位置するトリマー刃30の前端とが略同一平面状に位置するよう構成されている。このため、腕や足などといった生体表面9の面積が広い部分に対して、肌当たりをよくすることができる。しかもユーザーは、除毛しながらの光照射を簡単に行ないやすく、使い勝手が向上する。
【0085】
なお、本実施形態の光照射部4は、発光体44にキセノンフラッシュランプが用いられていたが、本発明の光照射部はこのものに限定されない。
【0086】
本実施形態の光照型美容射装置は、光軸方向を上下方向として説明したが、本発明においては、上下方向が限定されるものではない。
【0087】
また、本実施形態の光照射型美容装置は、突出部490として、第2の端子49が兼用されていたが、本発明の突出部は、第2の端子とは別に設けられていてもよい。
【0088】
また、本実施形態の光照射型美容装置は、シャッター開放手段29として、機械的な機構が用いられていたが、本発明のシャッター開放手段として、センサー類を用い、制御装置により開閉制御をするものであってもよい。
【符号の説明】
【0089】
1 美容装置本体
10 ケーシング
11 本体部
12 フレーム部
14 光照射部装着部
15 除毛部装着部
23 ヘッド部
24 本体ケーシング
25 第1の端子
26 凹所
27 開閉シャッター
273 弾性体
274 ガイド部
28 シャッター閉塞機構部
29 シャッター開放手段
3 除毛部
30 トリマー刃
32 駆動装置
4 光照射部
40 遮光筒部
42 光照射ユニット
44 発光体
48 レンズ
49 第2の端子
490 突出部
70 電源装置
9 生体表面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から発せられる光を生体表面に照射することで、この生体表面の毛を抑毛する光照射型美容装置であって、
第1の端子が設けられた本体部と、
光源となる発光体及び当該発光体の前方に設けられたレンズを含むユニットであると共に、前記第1の端子に接続される第2の端子を有し前記本体部に着脱自在に設けられた光照射ユニットと、
この光照射ユニットが前記本体部から取り外されたときに前記第1の端子を覆う開閉シャッターと
を備えている
ことを特徴とする光照射型美容装置。
【請求項2】
前記本体部は、前記光照射ユニットが近接すると前記開閉シャッターを開放させるシャッター開放手段をさらに備えている
ことを特徴とする請求項1記載の光照射型美容装置。
【請求項3】
前記光照射ユニットに設けられ前記本体部側に突出する突出部と、
前記本体部に設けられ前記突出部が挿入される凹所と
をさらに備え、
前記シャッター開放手段は、前記凹所内に前記突出部が挿入されると前記開閉シャッターを開放させるものである
ことを特徴とする請求項2記載の光照射型美容装置。
【請求項4】
前記突出部が、前記光照射ユニットに設けられた前記第2の端子である
ことを特徴とする請求項3記載の光照射型美容装置。
【請求項5】
前記光照射ユニットが前記本体部から取り外されると前記開閉シャッターを閉じるシャッター閉塞機構部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の光照射型美容装置。
【請求項6】
前記シャッター閉塞機構部は、前記開閉シャッターを常時閉塞側に付勢する弾性体を有し、これにより前記光照射ユニットを前記本体部から取り外すと前記開閉シャッターを閉じるものである
ことを特徴とする請求項5記載の光照射型美容装置。
【請求項1】
光源から発せられる光を生体表面に照射することで、この生体表面の毛を抑毛する光照射型美容装置であって、
第1の端子が設けられた本体部と、
光源となる発光体及び当該発光体の前方に設けられたレンズを含むユニットであると共に、前記第1の端子に接続される第2の端子を有し前記本体部に着脱自在に設けられた光照射ユニットと、
この光照射ユニットが前記本体部から取り外されたときに前記第1の端子を覆う開閉シャッターと
を備えている
ことを特徴とする光照射型美容装置。
【請求項2】
前記本体部は、前記光照射ユニットが近接すると前記開閉シャッターを開放させるシャッター開放手段をさらに備えている
ことを特徴とする請求項1記載の光照射型美容装置。
【請求項3】
前記光照射ユニットに設けられ前記本体部側に突出する突出部と、
前記本体部に設けられ前記突出部が挿入される凹所と
をさらに備え、
前記シャッター開放手段は、前記凹所内に前記突出部が挿入されると前記開閉シャッターを開放させるものである
ことを特徴とする請求項2記載の光照射型美容装置。
【請求項4】
前記突出部が、前記光照射ユニットに設けられた前記第2の端子である
ことを特徴とする請求項3記載の光照射型美容装置。
【請求項5】
前記光照射ユニットが前記本体部から取り外されると前記開閉シャッターを閉じるシャッター閉塞機構部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の光照射型美容装置。
【請求項6】
前記シャッター閉塞機構部は、前記開閉シャッターを常時閉塞側に付勢する弾性体を有し、これにより前記光照射ユニットを前記本体部から取り外すと前記開閉シャッターを閉じるものである
ことを特徴とする請求項5記載の光照射型美容装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−111390(P2013−111390A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262448(P2011−262448)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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