光起電力装置及びその製造方法
【課題】光起電力として機能しない無効領域を減らし、有効領域を広げた光起電力装置を提供する。
【解決手段】トレンチ101が形成された基板100を設ける。第1電極層110と、前記第1電極層110より小さい電気抵抗を有する補助電極層を前記トレンチの間の領域に形成する。前記第1電極層または、前記補助電極層上に光電変換層を形成する。前記光電変換層上に第2導電性物質を斜めに蒸着して第2電極層を形成する。前記第1電極層または、前記補助電極層が露出するように前記トレンチ内部に形成された光電変換層をエッチングする。さらに前記領域のうち光によって電気が生成される一つの領域に形成された前記第1電極層または、前記補助電極層と、光によって電気が生成される他の一つの領域に形成された前記第2電極層が前記トレンチ内部で電気的に連結されるように第3導電性物質を前記第2電極層上に斜めに蒸着して導電層を形成する。
【解決手段】トレンチ101が形成された基板100を設ける。第1電極層110と、前記第1電極層110より小さい電気抵抗を有する補助電極層を前記トレンチの間の領域に形成する。前記第1電極層または、前記補助電極層上に光電変換層を形成する。前記光電変換層上に第2導電性物質を斜めに蒸着して第2電極層を形成する。前記第1電極層または、前記補助電極層が露出するように前記トレンチ内部に形成された光電変換層をエッチングする。さらに前記領域のうち光によって電気が生成される一つの領域に形成された前記第1電極層または、前記補助電極層と、光によって電気が生成される他の一つの領域に形成された前記第2電極層が前記トレンチ内部で電気的に連結されるように第3導電性物質を前記第2電極層上に斜めに蒸着して導電層を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施例は、光起電力装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に光起電力装置は、半導体性質を用いて太陽光を電気エネルギーに変換する素子を意味し、実質的には単位セルからなる。それぞれの単位セルは、電気的に直列連結されてモジュール化されることにより、高い電圧を外部に供給することができる。
【0003】
このような光起電力装置としては、用いられる材料によって大きくシリコン系光起電力装置、化合物系光起電力装置及び有機物系光起電力装置に分類される。このうち、シリコン系光起電力装置は、半導体の相(phase)によって単結晶(single crystalline)シリコン、多結晶(poly crystalline)シリコン、非晶質(amorphous)シリコン光起電力装置に分類される。
【0004】
また、光起電力装置は、半導体の厚さによってバルク(基板)型の光起電力装置と薄膜型光起電力装置に分類されるが、薄膜型光起電力装置は、半導体層の厚さが数十μm乃至数μm以下の光起電力装置である。シリコン系光起電力装置において単結晶及び多結晶シリコン光起電力装置は、バルク型に属し、非晶質シリコン光起電力装置は薄膜型に属する。
【0005】
一方、化合物系光起電力装置は、III-V族のGaAs(Gallium Arsenide)とInP(Indium Phosphide)等のバルク型とII-VI族のCdTe(Cadmium Telluride)及びI-III-VI族のCulnSe2(CIS;Copper Indium Diselenide)等の薄膜型に分類され、有機物系光起電力装置は、大きく有機分子型と有無機複合型がある。この他、色素増感型光起電力装置があり、これら全てが薄膜型に属する。
【0006】
このような光起電力装置は、光起電力として機能しない無効領域を減らし、有効領域を広げることにより、光電変換効率を増加させなければならない。また、光起電力装置が所望の大きさの電圧を供給しなければならない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、光起電力装置の製造方法である。
当該方法は、
トレンチが形成された基板が設けられる段階;
第1電極層と、前記第1電極層より小さい電気抵抗を有して前記第1電極層の一部の領域と接触して前記第1電極層の上または下に位置するように補助電極層を前記トレンチの間の領域に形成する段階;
前記第1電極層または、前記補助電極層上に光電変換層を形成する段階;
前記光電変換層上に第2導電性物質を斜めに蒸着して第2電極層を形成する段階;
前記第1電極層または、前記補助電極層が露出するように前記トレンチ内部に形成された光電変換層をエッチングする段階;及び
前記領域のうち光によって電気が生成される一つの領域に形成された前記第1電極層または、前記補助電極層と、光によって電気が生成される他の一つの領域に形成された前記第2電極層が前記トレンチ内部で電気的に連結されるように第3導電性物質を前記第2電極層上に斜めに蒸着して導電層を形成する段階を含む。
【0008】
本発明の他の一形態は、光起電力装置の製造方法である。
当該方法は、
基板上に所定の厚さと幅を有した第1電極層を形成する段階;
前記第1電極層と接触されるように前記第1電極層より小さい電気抵抗を有した補助電極層を前記第1電極層の上または下に形成する段階;
前記第1電極層または、前記補助電極層上の領域と、前記隣接した第1電極層との間の領域に光電変換層を形成する段階;
前記光電変換層上に第2導電性物質を斜めに蒸着して第2電極層を形成する段階;
前記隣接した第2電極層の間の領域に位置する前記補助電極層が露出するように前記光電変換層をエッチングする段階;及び
前記隣接した第1電極層のうち一つの領域に形成された前記補助電極層と、他の一つの第1電極層領域に形成された前記第2電極層が電気的に連結されるように第3導電性物質を前記第2電極層上に斜めに蒸着して導電層を形成する段階を含む。
【0009】
さらに、本発明の他の一形態は、光起電力装置であって、
トレンチが形成された基板;
前記トレンチの間の領域に形成される第1電極層;
前記トレンチの間の領域に形成されて前記第1電極層より小さい電気抵抗を有して前記第1電極層の一部と接触するように前記第1電極層の上または下に位置する補助電極層;
前記第1電極層または、前記補助電極層上に位置する光電変換層;
前記光電変換層上に位置する第2電極層;及び
前記領域のうち光によって電気が生成される一つの領域に形成された前記第1電極層または、前記補助電極層と、光によって電気が生成される他の一つの領域に形成された前記第2電極層が前記トレンチ内部で電気的に連結されるようにする導電層を含む光起電力装置である。
【0010】
さらに、本発明の他の一形態は、光起電力装置であって、
基板;
前記基板上に位置して所定の厚さと幅を有した第1電極層;
前記第1電極層より小さい電気抵抗を有して、前記第1電極層と接触されるように前記第1電極層の上または下に位置する補助電極層;
前記第1電極層または、前記補助電極層上に位置し、前記隣接した第1電極層の間の領域に位置する光電変換層;
前記光電変換層上に位置する第2電極層;及び
前記隣接した第1電極層のうち一つの領域に形成された前記補助電極層と、他の一つの第1電極層領域に形成された第2電極層が電気的に連結されるようにする導電層、を含む光起電力装置である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1B】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1C】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1D】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1E】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1F】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1G】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1H】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1I】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1J】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1K】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1L】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1M】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1N】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2A】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2B】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2C】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2D】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2E】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2F】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2G】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2H】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2I】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2J】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2K】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2L】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2M】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2N】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3A】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3B】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3C】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3D】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3E】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3F】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3G】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3H】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3I】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3J】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4A】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4B】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4C】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4D】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4E】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4F】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4G】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4H】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4I】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4J】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5A】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5B】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5C】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5D】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5E】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5F】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5G】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5H】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5I】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5J】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5K】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6A】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6B】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6C】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6D】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6E】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6F】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6G】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6H】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6I】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6J】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6K】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7A】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7B】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7C】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7D】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7E】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7F】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7G】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7H】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7I】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7J】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7K】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8A】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8B】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8C】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8D】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8E】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8F】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8G】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8H】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8I】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8J】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8K】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下においては、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0013】
[第1実施例]
【0014】
図1A乃至図1Nは、本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0015】
図1Aに図示されるように、トレンチ(101、102、103、104)が形成された基板(100)が設けられる。
【0016】
基板(100)は、光が一次的に入射される部分であり、光の透過率が優れた透明絶縁性材質を用いることができる。例えば、基板(100)は、ソーダ石灰ガラスや強化ガラス等のようなガラス基板、プラスチック基板またはナノ複合体(nano composite)基板のうちの一つであり得る。ナノ複合体は、分散媒質の中にナノ粒子が分散状に分散している系である。分散媒質は、有機溶剤、プラスチック、金属またはセラミックスであることができ、ナノ粒子は、プラスチック、金属またはセラミックスであり得る。分散媒質が有機溶剤の場合、熱処理によって有機溶剤が消え、ナノ粒子だけが残り得る。
【0017】
トレンチ(101、102、103、104)は、ガラス基板やプラスチック基板またはナノ複合体基板等を溶融させた状態で、溶融された基板が固化する前に、エンボス加工(embossing)法でストライプ(stripe)の形態で形成される。これだけでなく、上記基板の溶融過程なしにホット-エムボシング(hot-embossing)法を用いてトレンチ(101、102、103、104)が形成されることもできる。
【0018】
また、基板(100)は、ガラス及びガラス上にコーティングされたプラスチックを含むことができる。または、基板(100)は、ガラス及びガラス上に形成されたナノ複合体材質の薄膜を含むこともできる。この場合、ホットエンボス加工法を用いてプラスチックまたはナノ複合体材質の薄膜にトレンチが形成される。同時に、ガラス上にプラスチックまたはナノ複合体材質の薄膜がコーティングされる過程で、エンボス加工法を用いてプラスチックまたはナノ複合体材質の薄膜にトレンチが形成される。この時、プラスチックまたはナノ複合体材質は、熱硬化性またはUV硬化性材質を含むことができる。
【0019】
ガラス上にコーティングされたプラスチックまたはナノ複合体材質の薄膜にトレンチが形成される場合、ガラスに直接トレンチを形成する場合よりトレンチが容易に形成される。
【0020】
また、トレンチ(101、102、103、104)は、エンボス加工またはホットエンボス加工方法だけでなく、ウェットエッチング、ドライエッチング、研削または切削のような機械的加工で形成されることもでき、レーザースクライビングのような光学的加工で形成されることもできる。
【0021】
上記にて説明された基板の材質及びトレンチ形成方法は、以後に説明される実施例に共通的に適用される。
【0022】
図1Aに図示されるように、第1導電性物質を基板(100)上に角度θ1だけ、斜めに蒸着(OD1)して第1電極層(110)が形成される。これによって、蒸着の直進性によって第1導電性物質が基板(100)のトレンチ(101、102、103、104)それぞれの底面の一部及び一方の側面と、トレンチとの間の基板(100)領域上に第1電極層(110)が形成される。言い換えれば、基板(100)上に形成されたトレンチ(101、102、103、104)の断面形状と傾斜蒸着角度θ1の相互関係によってトレンチ(101、102、103、104)の一部分には、第1導電性物質が蒸着されない。
【0023】
このような傾斜蒸着のために電子ビーム、熱蒸着、スパッタ、またはスプレー等の直進性がある蒸着法を用いるが、これに限定されるものではない。このような第1導電性物質の蒸着方法は、以後の実施例にも適用することができる。第1導電性物質は、基板(100)を通過した光が入射される部分であるため、光を透過させる必要がある。このために、第1導電性物質は、透明導電性物質から作られ、酸化亜鉛(Zinc Oxide:ZnO)、酸化錫(Tin Oxide:SnO2)または酸化インジウム錫(Indium Tin Oxide:ITO)のうち、少なくとも一つであり得る。第1導電性物質の材質は、以後に説明される実施例にも適用される。
【0024】
このような基板(100)に第1電極層(110)と、第1電極層(110)より小さい電気抵抗を有し、上記第1電極層の一部の領域と接触する補助電極層(120)が隣接したトレンチの間の領域に形成される。この時、本発明の第1実施例においては、補助電極層(120)が第1電極層(110)上に形成され、第2実施例においては、補助電極層(120)が第1電極層(110)下に形成される。
【0025】
図1Bに図示されるように、第1電極層(110)の一部の領域上に第1電極層(110)より電気抵抗が小さい補助電極層(120)が形成される。第1電極層(110)は、光を透過させることができるが、電気抵抗が相対的に大きくなる。従って、単位セル(UC)領域の幅が増加するほど、第1電極層(110)の幅も増加して第1電極層(110)の電気抵抗も増加する。このように、第1電極層(110)の電気抵抗が増加すると、光起電力装置の光電変換効率が劣る。単位セル(UC)領域は、光によって電気が生成される領域である。
【0026】
光起電力装置の、一定の面積を有する基板(100)に関する効率を高めるためには、基板(100)全体の面積に対し、電流が生成されない無効領域の比を減らし、電流が生成される有効領域の比を増加させなければならない。基板(100)全体の面積に対する有効領域の比を増やすためには、単位セル(UC)領域の幅が増加しなければならない。
【0027】
第1電極層(110)より電気抵抗が小さい補助電極層(120)が形成されるとき、第1電極層(110)の電気抵抗による光起電力装置の効率の低下を相殺することができる。これに加えて、単位セル(UC)領域の幅を、効率の低下なしに増加することができるため、有効領域の増加による光起電力装置の効率を増加することができる。
【0028】
このように有効領域の増加と関係なく、光起電力装置の効率を保証することができるため、基板(100)上に形成された単位セル(UC)の個数の変化が容易である。
【0029】
すなわち、第1電極層(110)だけが形成される場合、第1電極層(110)の電気抵抗が増加するので、単位セル(UC)領域の幅の増加には限界がある。従って、基板(100)上に形成される単位セル(UC)の個数は、特定値以上ではなければならない。例えば、基板(100)の幅が80cmであり、第1電極層(110)の電気抵抗を考慮して単位セル(UC)の幅を最大8mmとする場合、基板(100)には、最小100個の単位セル(UC)が形成される。100個の単位セル(UC)は、互いに電気的に直列連結されて一つの単位セル(UC)から0.9Vの電圧が生成される場合、80cmの基板(100)上に形成された光起電力装置は、90V未満の電圧を供給することができない。換言すると、第1電極層(110)だけが形成される場合、光起電力装置の電圧供給は柔軟に対応できない。
【0030】
一方、本発明の第1実施例のように補助電極層(120)が第1電極層(110)と接触するように形成される場合、単位セル(UC)領域の幅に関係なく、光起電力装置の効率が保証されるため、基板(100)上に形成される単位セル(UC)の個数も容易に変更される。すなわち、補助電極層(120)は光起電力装置の電圧供給は柔軟に対応できる。
【0031】
このような補助電極層(120)の機能は、第1実施例だけでなく、以後に説明される残りの実施例にも適用される。
【0032】
本発明の第1実施例において補助電極層(120)は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)のうち少なくとも一つを含むことができる。また、補助電極層(120)は、金属マスク(metal mask)を用いた蒸着法、インクジェット(ink jet)、ジェットスプレー(jet spray)、スクリーン印刷(screen printing)、ナノインプリント(nano imprint)またはスタンピング(stamping)のうちいずれか一つの方法を用いて形成される。
【0033】
このような補助電極層(120)の材質及び形成方法は、第1実施例だけでなく、以後に説明される残りの実施例にも適用される。
【0034】
一方、補助電極層(120)は、第1電極層(110)の電気抵抗を減らす役割をしながら、補助電極層(120)による陰効果(shadow effect)を減少させて光の通過を容易にする形状を有することができる。例えば、補助電極層(120)の形状は、図1Bに図示されたように、フォーク(fork)形状や図1Cに図示されたように台形状であることができ、これに限定されるものではない。例えば、補助電極層(120)の形状は、メッシュ(mesh)形状またはストライプ形状であり得る。
【0035】
図1Dに図示されるように、トレンチ(101〜104)内部、第1電極層(110)及び補助電極層(120)上に光電変換層(130)が形成される。
【0036】
光電変換層(130)は、光起電性物質からなる。光電変換層(130)は、太陽光が入射される時、電流が生成される物質で形成することができる。例えば、光電変換層(130)は、シリコン系列、化合物系列、有機物系列及び乾式色素増感系列の光起電性物質のいずれか一つで形成される。このうち、シリコン系列太陽電池は、非晶質シリコン単一接合太陽電池(amorphous silicon(a-Si:H)single junction solar cell)、非晶質シリコン多重接合太陽電池(a-Si:H/a-Si:H、a-Si:H/a-Si:H/a-Si:H multi-junction solar cell)、非晶質シリコンゲルマニウム単一接合太陽電池(amorphous silicon-germanium(a-SiGe:H)single junction solar cell)、非晶質シリコン/非晶質シリコンゲルマニウム二重接合太陽電池(a-Si:H/a-SiGe:H double junction solar cell)、非晶質シリコン/非晶質シリコンゲルマニウム/非晶質シリコンゲルマニウム三重接合太陽電池(a-Si:H/a-SiGe:H/a-SiGe:H triple junction solar cell)及び非晶質シリコン/マイクロ結晶シリコン(多結晶シリコン)二重接合太陽電池(amorphous silicon/microcrystalline(poly crystalline)silicon double junction solar cell)のうち一つを用いることができる。
【0037】
一方、多重接合セルの場合、薄膜太陽電池の効率向上のために、多重接合セルを構成するセルの間に、中間層(135)が形成される。この場合、中間層(135)は、絶縁性または導電性物質からなり、透明な物質が用いられる。例えば、中間層(135)は、窒化ケイ素、ケイ素酸化物、炭化ケイ素、または金属酸化物のうち少なくとも一つを含むことができる。また、中間層(135)は、金属酸化物系列である酸化亜鉛(Zinc Oxide;ZnO)、酸化錫(Tin Oxide;SnO2)または酸化インジウム錫(Indium Tin Oxide;ITO)のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0038】
このような光電変換層(130)は、以後の実施例にも適用される。
【0039】
図1Eに図示されるように、光電変換層(130)上に第2導電性物質を斜めに蒸着(OD2)して第2電極層(140)を形成する。第2導電性物質が角度θ2だけ斜めに蒸着(OD2)されると、蒸着の直進性によって第2導電性物質が光電変換層(130)上に蒸着される。第2導電性物質が角度θ2だけ斜めに蒸着されるため、トレンチ(101乃至104)に形成された光電変換層(130)上の一部分には第2導電性物質が蒸着されない。第2導電性物質の蒸着は、電子ビーム、熱蒸着、スパッタまたはスプレー等の蒸着法を用いるが、これに限定されるのではない。第2導電性物質の蒸着法は、以後の実施例にも適用可能である。上述した方法によって、第2導電性物質によって自己整合(self-alignment)した第2電極層(140)が形成される。
【0040】
第2導電性物質は、透明導電性物質、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)のうち少なくとも一つを含むことができる。この時、透明導電性物質はZnO、SnO2、またはITOを含むことができる。このような第2導電性物質の成分は、第1実施例だけでなく以後に説明される実施例にも適用される。
【0041】
この時、第1導電性物質は、一方の側から角度θ1だけ斜めに蒸着できるが、第2導電性物質は、上記一方の側に対向する他方の側から角度θ2だけ斜めに蒸着される。このような過程を通じて光電変換層(130)のエッチングされるべき領域が設定される。
【0042】
図1Fに図示されたように、トレンチ(101〜104)内部の補助電極層(120)が露出するように光電変換層(130)がエッチングされる。この時、第2電極層(140)をマスクとして用いて光電変換層(230)が実質的に垂直にエッチングされる。ここでエッチングされる部分は、第2導電性物質が形成されていない光電変換層(130)の一部分である。
【0043】
エッチング方法としては、反応性イオンエッチング法(Reactive Ion Etching;RIE)等のようなドライエッチング工程を用いることが好ましいが、これに限定されるのではない。このように自己整合された第2電極層(140)によってマスクを必要とせずに光電変換層(130)の微小エッチングを行うことができる。
【0044】
このようなエッチング方法は、第1実施例だけでなく以後に説明される実施例にも適用される。
【0045】
図1Gに図示されるように、トレンチ(101、103)は絶縁物質(150)で埋められる。絶縁物質(150)は、金属酸化物、シリコン酸化物、エナメルまたはこれらの混合物質を含むことができ、プリンティング法、インクジェット、ジェットスプレー、スクリーン印刷、ナノインプリントまたはスタンピング方法によってトレンチ(101、103)が埋められる。絶縁物質(150)としてトレンチ(101、103)が埋められる理由は、以後に詳細に説明される。
【0046】
図1Hに図示されるように、第3導電性物質が角度θ3だけ斜めに蒸着(OD3)されて第2電極層(140)上に導電層(160)が形成される。このように第3導電性物質の傾斜蒸着によって形成された導電層(160)が、絶縁物質が埋め込まれていないトレンチ(102、104)内部で、エッチングによって露出した補助電極層(120)と連結され、絶縁物質(150)上にも導電層(160)が形成される。これによって導電層(160)は、トレンチ(101、102、103、104)の間の領域のうち、光によって電気が生成される一つの単位セル(UC)領域に形成された補助電極層(120)と、光によって電気が生成される他の一つの単位セル(UC)領域に形成された第2電極層(140)をトレンチ内部で電気的に連結する。従って、導電層(160)によって隣接した単位セル(UC)が電気的に直列連結される。
【0047】
隣接した単位セル(UC)は、トレンチ内部で電気的に直列連結されるため、隣接した単位セル(UC)の間の距離が数十μm乃至数μm程度で具現される。言い換えれば、無効領域が減少する。
【0048】
これは、既存のプラズマを用いた化学的気化加工法とレーザービームを用いたレーザーパターニングに比べて無効領域が数10分の一乃至数100分の1に減少するため、光起電力装置の有効領域が極大化される。
【0049】
この時、絶縁物質(150)で埋められたトレンチ(101、103)と絶縁物質(150)で埋められていないトレンチ(102、104)との間の距離が短いほど電流が生成されない無効領域は減る。
【0050】
第3導電性物質の蒸着は、第2導電性物質の蒸着方法と同一の蒸着法を用いて蒸着される。第3導電性物質は透明導電性物質、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)のうち少なくとも一つを含むことができる。この時、透明導電性物質は、ZnO、SnO2またはITOを含むことができる。
【0051】
第3導電性物質の蒸着方法及び材質は、以後に説明される実施例にも適用される。
【0052】
トレンチ(101、103)が絶縁物質(150)で埋められると、中間層(135)と第2電極層(140)との間の短絡(short)が防止される。また、図1Hと異なってトレンチ(101、103)が絶縁物質(150)で埋められない場合、トレンチ(101、103)内に形成された第1電極層(110)と第2電極層(140)が導電層(160)を通じて電気的に直列に連結される。この場合、領域R2もまた領域R1と同様に太陽電池機能をするようになり、領域R2の太陽電池と領域R1の太陽電池は、電気的に互いに直列に連結される。
【0053】
この時、領域R2が領域R1より小さいため、領域R2の太陽電池から発生した電流が領域R1の太陽電池から発生した電流より小さい。電気的に直列に連結された領域R1及び領域R2の太陽電池に流れる電流は、領域R2の太陽電池から発生した電流によって決まる。従って、領域R2の太陽電池によって全体の太陽電池の効率が悪くなる。しかし、本発明の第1実施例のようにトレンチ(101、103)が絶縁物質(150)として埋められる場合、領域R2は太陽電池の役割をしないため、太陽電池全体の効率を悪化させない。
【0054】
図1Iに図示されたように、集積化された光起電力装置の基板(100)一定の領域にある隣接したトレンチがバスバー領域に形成される。バスバー領域に該当する隣接トレンチの間の間隔(105、106)は、バスバー領域ではない有効領域に該当する隣接トレンチの間の間隔より狭くするとよい。すなわち、バスバー領域は、電気を生産しないため、バスバー領域のトレンチの間の間隔は、電気が生成される太陽電池領域のトレンチの間の間隔より小さくするとよい。
【0055】
本発明の第1実施例では、基板(100)の最外郭トレンチ(106)とこれに隣接したトレンチ(105)との間の領域がバスバー領域とすることができ、バスバー領域は3乃至5mmであり得る。このようにバスバー領域のトレンチ(105、106)には、上記の図1A乃至図1Fのような工程が成り立つ。バスバー領域の幅は、単位セル面積によって変わることがある。
【0056】
この時、図1Iに図示されるように、複数個のトレンチ(105、106)が導電性ペースト(170)で埋められる場合、導電性ペースト(170)上に導電テープのようなバスバー(図示せず)が接着されて光電変換層(130)で形成された電流がバスバーを通じて外部に流れる。
【0057】
このようなバスバーは、集積化された薄膜太陽電池から生成された電力を効率的に外部に供給する。また、トレンチの個数によりバスバー領域が変わり得るため、多様なバスバーの幅に対応することができ、バスバーの導電性ペーストの接着力も増加させることができる。
【0058】
導電性ペーストは、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)のうち少なくとも一つを含むことができる。このような導電性ペーストでトレンチ(105、106)を埋め込む方法としてプリンティング法、インクジェット、ジェットスプレー、スクリーン印刷、ナノインプリントまたはスタンピング方法等が用いられる。
【0059】
このような方法は、マスク作業によるエッチング工程なしにパターン化されたバスバー領域を低温工程で直接形成することが可能である。また、工程が比較的簡単で高価の装備が不必要であるため、製造単価を節減することができる。本実施例によってバスバー領域を形成するとき、バスバー形成のためのレーザーパターニング工程が別途必要ではなくなり、迅速で簡便にバスバー領域を形成することができる。
【0060】
また、バスバー領域に導電性ペーストの代りに超音波接着等の方法でバスバー(図示せず)を直接バスバー領域に形成することができる。
【0061】
このようなバスバー領域の特徴は、以後に説明される実施例に共通的に適用される。
【0062】
一方、第2電極層(140)が形成された後、電極層(110、120、140)が短絡されることを防止するための短絡防止層(180)が、光電変換層(130)のエッチング以前に形成される。
【0063】
すなわち、図1E及び図1Fに図示されるように自己整合した第2電極層(140)をマスクとしてエッチングができれば、第2電極層(140)の端と、第1電極層(110)または補助電極層(120)のいずれか一方との間で短絡回路ができる。
【0064】
このような短絡防止のために、図1Jに図示されるように、図1Eの第2導電性物質が蒸着される基板(100)の一方の側に対抗する側から短絡防止物質が光電変換層(130)及び第2電極層(140)上に角度θ4だけななめに蒸着されて短絡防止層が形成される。短絡防止層(180)が第2電極層(140)の端を覆うことにより、第2電極層(140)の端と、第1電極層(110)または補助電極層(120)の間に短絡が防止される。このような短絡防止層(180)の役割は以後の実施例でも適用される。
【0065】
以後、図1Kに図示されたように、自己整合した第2電極層(140)及び短絡防止層(180)によって補助電極層(120)が露出するように光電変換層(130)がエッチングされる。
【0066】
この時、エッチングされる領域は、図1Fのエッチングされる領域より小さく、短絡防止層(180)が第2電極層(140)の端を覆うため、第2電極層(140)の端と、第1電極層(110)または補助電極層(120)の間の短絡が防止される。短絡防止層(180)は、第2電極層(140)と同一の物質からなる。
【0067】
以後、図11に図示されるように、トレンチが絶縁物質(150)で埋められ、図1Mに図示されるように、導電層(160)が形成され、図1Nに図示されるように、バスバー領域が設定され、バスバー領域のトレンチは、導電性ペースト(170)に埋められる。
【0068】
以上に説明されるように、第1電極層(110)、光電変換層(130)、第2電極層(140)、エッチングされた光電変換層、短絡防止層(180)及び導電層(160)が別途のマスク工程なしに形成される。これによって光起電力装置の生産工程が単純になって生産時間が短縮される。
【0069】
[第2実施例]
【0070】
図2A乃至図2Nは、本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0071】
図2A乃至図2Cに図示されるように、第2実施例は、第1実施例と異なり、補助電極層(120)が第1電極層(110)に比べて先に基板(100)上に形成される。補助電極層(120)上に第1電極層(110)が位置するため、光電変換層(130)のエッチング時、第1電極層(110)が露出する。これによって導電層(160)は補助電極層(120)上に位置した第1電極層(110)と連結される。
【0072】
図2Dの光電変換層(130)の形成、図2Eの第2電極層(140)の形成、図2F及び図2Kの光電変換層(130)のエッチング、図2G及び図2Lの絶縁物質(150)による埋め込み、図2H及び図2Mの導電層(160)の形成、図2I及び図2Nのバスバー領域の形成、図2Jの短絡防止層(180)の形成は、第1実施例を通じて説明されたため、その詳細な説明は省略される。
【0073】
このように補助電極層(120)が第1電極層(110)に比べて先に基板(100)上に形成されるため、光電変換層(130)のエッチング時、トレンチ(101、102、103、104)内部で第1電極層(110)が露出する。これによってトレンチ(101、102、103、104)内部で導電層(160)と第1電極層(110)が連結される。
【0074】
すなわち、導電層(160)は、トレンチ(101、102、103、104)の間の領域のうち、光によって電気が生成される一つの単位セル(UC)領域に形成された第1電極層(110)と、光によって電気が生成される他の一つの単位セル(UC)領域に形成された第2電極層(140)をトレンチ内部で電気的に連結する。
【0075】
ここで、接触時の電気抵抗を減らすために、補助電極層(120)と導電層(160)が直接接触させることもできる。このために、図2Cにおいて第1導電性物質をθ1より小さい傾斜蒸着角度で蒸着して第1電極層を形成して、トレンチ内で補助電極端が露出され得るようにする。
【0076】
このような特徴は、本発明の第4、第6及び第8実施例に共通に適用される。図面には図示されていないが、図2Cの梯子形状の補助電極層(120)が形成された後、第1電極層(110)が補助電極層(120)上に形成されず、基板(100)の梯子形状の補助電極層(120)と重ならず、露出した単位セル(UC)領域の基板(100)に第1電極層(110)が形成されることもできる。言い換えれば、梯子形状の内部に第1電極層(110)が形成されることもできる。このように第1電極層(110)が形成されることによって補助電極層(120)の側面と第1電極層(110)の側面が互いに接触されて電気的に連結される。
【0077】
このような特徴は、本発明の第4、第6及び第8実施例に共通的に適用される。
【0078】
[第3実施例]
【0079】
図3A乃至図3Jは、本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0080】
図3Aに図示されるように、トレンチ(301、303、305)と、隣接したトレンチ(301及び303、303及び305)との間に位置した溝(302及び304)が形成された基板(300)が準備される。溝(302、304)は、太陽光が透過される領域となる。一方、トレンチ(301、303、305)及び溝(302、304)は、上記にて説明された第1実施例のトレンチの形成方法で形成される。図面では、溝(302、304)が基板(300)を貫通しないが、溝(302、304)は、基板(300)を貫通してもよい。これによって光が溝(302、304)を通じてより円滑に透過される。
【0081】
本発明の第3実施例においては、トレンチ(301、303、305)と溝(302、304)が予め形成された基板(300)が用いられることもでき、基板(300)にトレンチ(301、303、305)と溝(302、304)が形成される段階を含むこともできる。また、トレンチ(301、303、305)と溝(302、304)の形成は、同時に成り立つこともできる。
【0082】
この時、溝(302、304)の幅に対する深みの比や溝(302、304)の直径に対する深みの比は、トレンチ(301、303、305)の幅に対する深みの比より大きくするとよい。例えば、図3Aに図示されるように、溝(302、304)は、トレンチ(301、303、305)より幅が小さく、深みは、同一になるように形成される。または、図示されていないが、溝(302、304)は、トレンチ(301、303、305)より深みは深く、幅は、同一になるように形成することができる。このように形成する理由は、以後、第1、2及び3導電性物質を斜めに蒸着する工程を通じて溝(302、304)の底面に第1、2及び3導電性物質が蒸着されないようにするためである。これを通じて、溝(302、304)の底面で第1、2及び3導電性物質を除去するためのエッチング工程が不要となる。よって、以後の工程において溝(302、304)の底面に形成される光電変換層のエッチング工程を行うと、溝(302、304)の底面を通じて光が透過される。
【0083】
一方、図3Aに図示されるように、第1導電性物質を基板(300)上に基板(300)の一方の側から斜めに蒸着(OD1)して第1電極層(310)が形成される。第1導電性物質が角度θ1だけ斜めに蒸着されると、蒸着の直進性によって第1導電性物質が基板(300)上に蒸着される。このような傾斜蒸着によってトレンチ(301、303、305)の一部分及び溝(302、304)の底面には第1導電性物質が蒸着されない。
【0084】
溝(302、304)は、円型または多角形または楕円形形状を有することができる。
【0085】
図3Bに図示されたように、第1電極層(310)の一部の領域上に第1電極層(310)より電気抵抗が小さい補助電極層(320)が形成される。補助電極層(320)の機能と効果については、第1実施例を通じて行われたため、これに関する説明は省略される。溝(302a、302b、302c)は、隣接したトレンチ(301及び303、303及び305)の間に位置することができ、補助電極層(320)は、溝(302、304)を通じる光の透過を邪魔しないために溝(302a、302b)の間に形成される。
【0086】
一方、補助電極層(320)は、第1電極層(310)の電気抵抗を減らす役割をしながら補助電極層(320)による陰効果を減少させ、光の通過を容易にする形状を有することができる。例えば、補助電極層(320)の形状は、図3Bのフォーク(fork)形状や図3cの梯子形状であることができ、これに限定されるのではない。
【0087】
上記にて説明されたように、補助電極層(320)は、溝(302a、302b)の間に形成されるため、図3BのA−Aを基準とした場合の断面とB−Bを基準とした場合の断面が異なる。これによって図3Dに図示されたように、A−Aを基準とした場合の断面には、トレンチ(301、303、305)の内部、第1電極層(310)及び補助電極層(320)上に光電変換層(330)が形成される。また、B−Bを基準とした場合の断面にはトレンチ(301、303、305)及び溝(302、304)の内部、第1電極層(310)及び補助電極層(320)上に光電変換層(330)が形成される。
【0088】
図3Eに図示されたように、光電変換層(330)上に第2導電性物質を上記一方の側と対向する他方の側から斜めに蒸着(OD2)して第2電極層(340)が形成される。第2導電性物質が角度θ2だけ斜めに蒸着(OD2)すると、蒸着の直進性によって第2導電性物質が光電変換層(330)上に蒸着される。基板(300)上に形成されたトレンチ(301、303、305)と角度θ2によってトレンチ(301、303、305)及び溝(302、304)に形成された光電変換層(330)の一部分上には、第2導電性物質が形成されない。
【0089】
図3Fに図示されたように、トレンチ(301、303、305)の内部の補助電極層(320)が露出するようにトレンチ(301、303、305)に形成された光電変換層(330)がエッチングされ、溝(302、304)を通じて光が透過されるように溝(302、304)に形成された光電変換層(330)がエッチングされる。
【0090】
光電変換層(330)のエッチングのために自己整合した第2電極層(340)がマスクとして用いられて光電変換層(330)が実質的に垂直にエッチングされる。ここでエッチングされる部分は第2導電性物質が形成されていないトレンチ(301、303、305)及び溝(302、304)底面の光電変換層(330)の一部分である。このように自己整合した第2電極層(340)がマスクとして用いられるため、別途のマスクが不要となる。
【0091】
トレンチ(301、303、305)及び溝(302、304)に形成された光電変換層のエッチングは、実質的に同時に行うことができ、別々に行うこともできる。このような光電変換層のエッチングによって溝(302、304)の底面が露出して溝の底面を通じて光が透過される。
【0092】
図3Gに図示されるように、一つの単位セル(UC)領域に形成された補助電極層(320)と上記一つの単位セル(UC)領域に隣接した他の一つの単位セル(UC)領域に形成された第2電極層(340)が電気的に直列に連結されるように第3導電性物質が第2電極層(340)上に斜めに蒸着(OD3)されて導電層(350)が形成される。これによってトレンチ内の補助電極層(320)と導電層(350)が互いに連結される。
【0093】
第3導電性物質の蒸着方法は、第2導電性物質を蒸着する方法と同一の蒸着法が用いられる。すなわち、第3導電性物質が角度θ3だけ斜めに蒸着(OD3)されると、蒸着の直進性によってエッチングによって露出したトレンチ(301、303、305)の補助電極層(320)上に第3導電性物質が蒸着されて導電層(350)が形成される。この時、溝(302、304)の底面には第3導電性物質が蒸着されない。
【0094】
これにより、一つの単位セル(UC)領域に形成された補助電極層(320)と隣接した単位セル(UC)領域の第2電極層(340)に形成された導電層(350)がトレンチ(301、303、305)で接続されるため、単位セル(UC)は、電気的に互いに直列に連結される。
【0095】
図3Hに図示されるように、集積化された光起電力装置の基板(300)の一定の領域にある隣接したトレンチがバスバー領域に形成される。バスバー領域及び導電性ペーストについては、上記にて実施例1を通じて説明されたため、その詳細な説明は省略される。
【0096】
一方、図3Iに図示されるように、第2電極層(340)が形成された後、光電変換層(330)のエッチングに先立って電極層(310、320、340)の短絡を防止するための短絡防止層(370)が形成される。
【0097】
すなわち、図3E及び図3Fに図示されるように、自己整合した第2電極層(340)をマスクとしてエッチングが行われると、第2電極層(340)の端と、第1電極層(310)または補助電極層(320)との間で短絡が生じる。
【0098】
このような短絡防止のために、図3Iに図示されるように、第2導電性物質が放出された一方の側に対向する側から短絡防止物質が光電変換層(330)及び第2電極層(340)上に角度θ4だけ斜めに蒸着される。
【0099】
以後、図3Jに図示されたように自己整合した第2電極層(340)及び短絡防止層(370)によって補助電極層(320)が露出するように光電変換層(330)がエッチングされる。この時、エッチングされる領域は、図3Fのエッチングされる領域より小さく、短絡防止層(370)が第2電極層(340)の端を覆うため、第2電極層(340)の端と、第1電極層(310)または補助電極層(320)の間の短絡が防止される。短絡防止層(370)は、第2電極層(340)と同一の物質からなることができる。
【0100】
光電変換層(330)がエッチングされた後、導電層(350)がトレンチ(301、303、305)の補助電極層(320)と接触されるように第2電極層(340)上に形成される。これによって単位セルの電気的に直列に連結が形成される。
【0101】
[第4実施例]
【0102】
図4A乃至図4Jは、本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0103】
図4A乃至図4Cに図示されたように、第4実施例は、第3実施例と異なるように補助電極層(320)が第1電極層(310)に比べて先に基板(300)上に形成される。補助電極層(320)上に第1電極層(310)が位置するため、光電変換層(330)のエッチング時、第1電極層(310)が露出する。これによって導電層(350)は、補助電極層(320)上に位置した第1電極層(310)と連結される。
【0104】
図4Dの光電変換層(330)、図4Eの第2電極層(340)、図4F及び図4Jのエッチングされた光電変換層(330)、図4Gの導電層(350)の形成、図4Hのバスバー領域の形成、図4I及び図4Jの短絡防止層(370)の形成は、第3実施例を通じて説明されたため、その詳細な説明は省略される。
【0105】
このように補助電極層(320)が第1電極層(310)に比べて先に基板(300)上に形成されるため、光電変換層(330)のエッチング時、トレンチ(301、303、305)内部で第1電極層(310)が露出する。これによってトレンチ(301、303、305)内部で導電層(350)と第1電極層(310)が連結される。
【0106】
第3実施例及び第4実施例のプロセスは、位置制御装置が必要なく自己整合(self-alignment)によって成され、これにより、比較的、簡単な工程を通じて集積型光起電力装置を製造することができる。第3実施例及び第4実施例による場合、光透過型(see through)集積型の光起電力装置が完成される。第3実施例及び第4実施例において透明プラスチックまたは透明ナノ複合体物質を基板(300)として用いるようになると、住宅や自動車のガラス窓に付着して用いることができる柔軟な集積型光起電力装置を作ることができる。
【0107】
第3実施例及び第4実施例では、光が透過される溝(302)が形成してもよいが、形成っしなくてもよい。
【0108】
[第5実施例]
【0109】
図5A乃至図5Kは、本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0110】
図5Aに図示されるように、所定の間隔離隔され、一方向に角度∠αだけ傾いたトレンチ(501、502)が形成された基板(500)が設けられる。
【0111】
この時、第5実施例によるトレンチ(501、502)は、トレンチ(501、502)の側面が基板(500)の水平方向に対して角度αだけ一方向に傾くように形成される。これにより、第1乃至第4実施例では、第1電極層を形成するために傾斜蒸着工程が成り立つが、第5実施例では、傾斜蒸着なしに電子ビーム、熱蒸着、スパッタ、またはスプレー等を通じて第1電極層(510)が形成される。
【0112】
図5Aに図示されたように、基板(500)のトレンチ(501、502)それぞれの底面の一部及び一方の側面に第1導電性物質として第1電極層(510)が形成される。上記にて説明されたように、傾斜蒸着工程なしに第1導電性物質は、基板(500)上に電子ビーム、熱蒸着、スパッタ、またはスプレー等のような多様な蒸着法を用いて蒸着される。
【0113】
基板(500)の垂直方向から第1導電性物質が基板(500)上に蒸着されると、一方向に傾いたトレンチ(501、502)によってトレンチ(501、502)の一部分には第1導電性物質が蒸着されない。
【0114】
図5Bに図示されたように、第1電極層(510)の一部の領域上に第1電極層(510)より電気抵抗が小さい補助電極層(520)が形成される。補助電極層(520)は、第1電極層(510)の電気抵抗を減らす役割をしながら、補助電極層(520)による陰効果を減少させて光の通過を容易にできるように多様な形状を有することができる。例えば、補助電極層(520)は、図5B及び図5Cに図示されたように、フォーク(fork)形状や梯子形状を有することができる。図面に図示されていないが、補助電極層(520)はメッシュ形状やストライプ形状を有することができる。
【0115】
図5Dに図示されたように、トレンチ(501、502)内部、第1電極層(510)及び補助電極層(520)上に光電変換層(530)が形成される。光電変換層(530)は、光起電性物質からなり、太陽光が入射される時、電流が生成される物質で形成することができる。
【0116】
図5Eに図示されるように、光電変換層(530)上に第2導電性物質を斜めに蒸着(OD1)して第2電極層(540)が形成される。第2導電性物質が角度θ1だけ斜めめに蒸着されると、蒸着の直進性によって第2導電性物質が光電変換層(530)上に蒸着される。この時、第2導電性物質が角度θ1だけ斜めめに蒸着されるため、トレンチ(501、502)に形成された光電変換層(530)上の一部分には第2導電性物質が蒸着されない。上述した方法によって、第2導電性物質で自己整合した第2電極層(540)が形成される。
【0117】
図5Fに図示されたように、トレンチ(501、502)内部の補助電極層(520)が露出するようにトレンチ(501、502)に形成された光電変換層(530)がエッチングされる。以前の工程において自己整合した第2電極層(540)をマスクとして用いて光電変換層(530)が実質的に垂直にエッチングされる。ここで、エッチングされる部分は、第2導電性物質が形成されていない光電変換層(530)上の一部分である。
【0118】
図5Gに図示されたように、第3導電性物質が角度θ2だけ斜めに蒸着(OD2)されて第2電極層(540)上に導電層(550)が形成される。このように第3導電性物質の傾斜蒸着によってエッチングによって露出した補助電極層(520)と導電層(550)がトレンチ(501、502)内部で連結される。これによって隣接した単位セル(UC)が電気的に直列連結される。
【0119】
この時、第3導電性物質は、第2導電性物質を蒸着する方法と同一の蒸着法を用いて蒸着される。第3導電性物質が斜めに蒸着されると、蒸着の直進性によってエッチングによって露出した補助電極層(520)上に第3導電性物質が蒸着される。
【0120】
図5Hに図示されるように、集積化された光起電力装置の基板(500)の一定の領域にある隣接したトレンチがバスバー領域に形成される。このようなバスバー領域のトレンチが導電性ペースト(560)で埋められる。
【0121】
一方、図5Iに図示されたように、第2電極層(540)が形成された後、光電変換層(530)のエッチングに先立って電極層(510、520、540)の短絡を防止するための短絡防止層(570)が形成される。第2導電性物質が放出される一方の側に対向する側から短絡防止物質が光電変換層(530)及び第2電極層(540)上に角度θ3だけ斜めに蒸着される。
【0122】
以後、図5Jに図示されたように、自己整合した第2電極層(540)及び短絡防止層(570)によって補助電極層(520)が露出するように光電変換層(530)がエッチングされる。この時、エッチングされる領域は、図5Fのエッチングされる領域より小さく、短絡防止層(570)が第2電極層(540)の端を覆うため、第2電極層(540)の端と、第1電極層(510)または補助電極層(520)の間に短絡が防止される。短絡防止層(570)は、第2電極層(540)と同一の物質からなることができる。
【0123】
図5Kに図示されるように、集積化された光起電力装置の基板(500)の一定の領域にある隣接したトレンチがバスバー領域に形成される。このようなバスバー領域のトレンチが導電性ペースト(560)により埋められる。
【0124】
[第6実施例]
【0125】
図6A乃至図6Kは、本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0126】
図6A乃至図6Cに図示されたように、第6実施例は、第5実施例と異なるように補助電極層(520)が第1電極層(510)の形成に比べて先に基板(500)上に形成される。補助電極層(520)上に第1電極層(510)が位置するため、光電変換層(530)のエッチング時、第1電極層(510)が露出する。これによって導電層(550)は、補助電極層(520)上に位置した第1電極層(510)と連結される。
【0127】
図6Dの光電変換層(530)の形成、図6Eの第2電極層(540)、図6F及び図6Jのエッチングされた光電変換層(530)、図6Gの導電層(550)の形成、図6Hのバスバー領域の形成、図6Iの短絡防止層(570)の形成及び図6Kのバスバー領域の形成は第5実施例を通じて説明されたため、その詳細な説明は省略される。
【0128】
このように補助電極層(520)が第1電極層(510)に比べて先に基板(500)上に形成されるため、光電変換層(530)のエッチング時、トレンチ(501、502)内部で第1電極層(510)が露出する。これによってトレンチ(501、502)内部で導電層(550)と第1電極層(510)が連結される。
【0129】
以上の第1実施例乃至第6実施例は、基板にトレンチが形成されているが、以後の実施例では、基板にトレンチが形成されていない光起電力装置に関する。
【0130】
この時、基板(700)上に所定の厚さを有した第1電極層(710)と、上記第1電極層の間の一部の領域から上記第1電極層の一部の領域まで上記第1電極層と接触されるように補助電極層(720)が形成される。第7実施例では、補助電極層(720)が第1電極層(710)上に形成され、第8実施例では、補助電極層(720)が第1電極層(710)下に形成される。
【0131】
[第7実施例]
【0132】
図7A乃至図7Kは、本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0133】
図7Aに図示されるように、基板(700)上に所定の厚さと幅を有した第1電極層(710)が所定の間隔程度離れて形成される。上記の実施例では、トレンチとトレンチとの間が単位セル領域になったが、第7実施例以後からは、第1電極層(710)が単位セル領域に該当される。基板(700)の材質に関する説明は、上記にて記載されているため省略される。
【0134】
第1電極層(710)は、第1電極層(710)を形成するための物質を含んだゾル-ゲル(sol-gel)溶液をインクのように用いるプリンティング(printing)法を用いて形成することができる。従って、マスクを用いたフォトレジスター法やプラスチックパターンの使用なしもゾル-ゲル溶液が基板(700)上に直接塗布されることにより、第1電極層(710)が形成される。この時、ローラー等を用いてゾル-ゲル溶液が基板(700)上に直接塗布することができるが、これに限定されない。一方、プリンティング法によって形成された第1電極層(710)は、電気抵抗が高いことがあるため、大気または窒素のようなガス雰囲気で熱処理される。
【0135】
このような方法は、マスク作業によるエッチング工程なしに帯形状でパターン化された第1電極層(710)を直接形成することができる。このようにプリンティング(printing)法を用いて第1電極層(710)を形成すると、比較的工程が簡単で既存の工程のようにレーザーパターニングのための高価の装備が不必要であるため、製造単価を節減することができる。
【0136】
このような第1電極層(710)の形成方法は、以後の実施例にも適用される。
【0137】
図7Bに図示されたように、隣接した第1電極層(710)との間の一部の領域から第1電極層(710)の一部の領域まで補助電極層(720)が形成される。この時、第1電極層(710)の一部の領域上に形成される補助電極層(720)の形状は、光が透過できるように多様な形状を有することができる。例えば、図7Bに図示されたようにフォーク(fork)形状や図7Cに図示されたように梯子形状であることができ、これに限定されるのではない。例えば、補助電極層(720)は、メッシュ形状またはストライプ形状を有することができる。補助電極層(720)の機能及び効果に関する説明は、上記にて記載されているため、省略される。
【0138】
図7Dに図示されるように、基板(700)、第1電極層(710)及び補助電極層(720)上に光電変換層(730)が形成され、隣接した第1電極層(710)の間の領域に示された基板(700)上に光電変換層(730)が形成される。光電変換層(730)に関する説明は、上記にて記載されているため、省略される。
【0139】
図7Eに図示されたように、光電変換層(730)上に第2導電性物質を斜めに蒸着(OD1)して第2電極層(740)を形成する。第2導電性物質が角度θ1だけ斜めに蒸着(OD1)されると、蒸着の直進性によって第2導電性物質が光電変換層(730)上に蒸着される。これによって自己整合した第2電極層(740)が形成される。
【0140】
図7Fに図示されたように、隣接した第2電極層(740)との間の領域に位置した補助電極層(720)が露出するように光電変換層(730)がエッチングされる。この時、自己整合した第2電極層(740)をマスクとして用いて光電変換層(730)が実質的に垂直にエッチングされる。ここで、エッチングされる部分は、第2導電性物質が形成されていない光電変換層(730)の一部分である。
【0141】
図7Gに図示されたように、第3導電性物質が角度θ2だけ斜めに蒸着(OD2)されて第2電極層(740)上に導電層(750)が形成される。この時、第2導電性物質が基板(700)の一方の側から斜めに蒸着できるが、第3導電性物質は、上記一側の反対側である基板(700)の他方の側から斜めに蒸着される。これにより、隣接した第1電極層(710)のうち一つの領域に形成された補助電極層(720)と、他の一つの第1電極層(710)領域に形成された第2電極層(740)が導電層(750)によって電気的に連結されて隣接した単位セル(UC)が電気的に直列に連結される。
【0142】
図7Hに図示されるように、バスバー領域は、第1電極層(710)全体のうち隣接した一部の第1電極層(710)の領域に該当し、導電性ペースト(760)は、バスバー領域に形成された導電層(750)と接触する。この時、バスバー領域の第1電極層(710)の幅(l1)は、有効領域に位置する第1電極層(710)の幅(l2)より小さくするとよい。バスバー領域は、電流が生成されない無効領域であるため、光起電力装置の効率を向上するためには、有効領域である第1電極層(710)の幅(l2)より小さくするとよい。また、バスバー領域に導電性ペーストの代りに超音波接着等の方法でバスバー(図示せず)を直接バスバー領域に形成することができる。
【0143】
一方、図7Iに図示されたように、第2電極層(740)が形成された後、光電変換層(730)のエッチングに先立って電極層(710、720、740)の短絡を防止するための短絡防止層(770)が形成される。
【0144】
図7Iに図示されたように、一方の側に対向する側から短絡防止物質が光電変換層(730)及び第2電極層(740)上に角度θ3だけ斜めに蒸着される。以後、図7jに図示されたように、自己整合した第2電極層(740)及び短絡防止層(770)によって補助電極層(720)が露出するように光電変換層(730)がエッチングされる。
【0145】
この時、エッチングされる領域は、図7Fのエッチングされる領域より小さく、短絡防止層(770)が第2電極層(740)の端を覆うため、第2電極層(740)の端と第1電極層(710)との間の短絡や第2電極層(740)の端と補助電極層(720)の間の短絡が防止される。短絡防止層(770)は、第2電極層(740)と同一の物質からなることができる。
【0146】
以後、図7Kに図示されたように、第3導電性物質が角度θ2だけ斜めに蒸着(OD2)されて短絡防止層(770)上に導電層(750)が形成され、これによって導電層(750)は、隣接した第1電極層(710)の間の領域に位置した補助電極層(720)と連結され、隣接した単位セル(UC)が電気的に直列に連結される。
【0147】
[第8実施例]
【0148】
図8A乃至図8Kは、本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0149】
図8A乃至図8Cに図示されたように、第8実施例は、第7実施例と異なるように補助電極層(720)が第1電極層(710)に比べて先に基板(700)上に形成される。補助電極層(720)上に第1電極層(710)が位置して補助電極層(720)上に第1電極層(710)の側面が位置するため、光電変換層(730)のエッチング時、補助電極層(720)が露出する。これによって導電層(750)は、補助電極層(720)と連結される。
【0150】
図8Dの光電変換層(730)の形成、図8Eの第2電極層(740)の形成、図8F及び図8Jのエッチングされた光電変換層(730)、図8G及び図8Kの導電層(750)の形成、図8Hのバスバー領域の形成、図8Iの短絡防止層(770)の形成は、第7実施例を通じて説明されたため、その詳細な説明は省略される。
【技術分野】
【0001】
本実施例は、光起電力装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に光起電力装置は、半導体性質を用いて太陽光を電気エネルギーに変換する素子を意味し、実質的には単位セルからなる。それぞれの単位セルは、電気的に直列連結されてモジュール化されることにより、高い電圧を外部に供給することができる。
【0003】
このような光起電力装置としては、用いられる材料によって大きくシリコン系光起電力装置、化合物系光起電力装置及び有機物系光起電力装置に分類される。このうち、シリコン系光起電力装置は、半導体の相(phase)によって単結晶(single crystalline)シリコン、多結晶(poly crystalline)シリコン、非晶質(amorphous)シリコン光起電力装置に分類される。
【0004】
また、光起電力装置は、半導体の厚さによってバルク(基板)型の光起電力装置と薄膜型光起電力装置に分類されるが、薄膜型光起電力装置は、半導体層の厚さが数十μm乃至数μm以下の光起電力装置である。シリコン系光起電力装置において単結晶及び多結晶シリコン光起電力装置は、バルク型に属し、非晶質シリコン光起電力装置は薄膜型に属する。
【0005】
一方、化合物系光起電力装置は、III-V族のGaAs(Gallium Arsenide)とInP(Indium Phosphide)等のバルク型とII-VI族のCdTe(Cadmium Telluride)及びI-III-VI族のCulnSe2(CIS;Copper Indium Diselenide)等の薄膜型に分類され、有機物系光起電力装置は、大きく有機分子型と有無機複合型がある。この他、色素増感型光起電力装置があり、これら全てが薄膜型に属する。
【0006】
このような光起電力装置は、光起電力として機能しない無効領域を減らし、有効領域を広げることにより、光電変換効率を増加させなければならない。また、光起電力装置が所望の大きさの電圧を供給しなければならない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、光起電力装置の製造方法である。
当該方法は、
トレンチが形成された基板が設けられる段階;
第1電極層と、前記第1電極層より小さい電気抵抗を有して前記第1電極層の一部の領域と接触して前記第1電極層の上または下に位置するように補助電極層を前記トレンチの間の領域に形成する段階;
前記第1電極層または、前記補助電極層上に光電変換層を形成する段階;
前記光電変換層上に第2導電性物質を斜めに蒸着して第2電極層を形成する段階;
前記第1電極層または、前記補助電極層が露出するように前記トレンチ内部に形成された光電変換層をエッチングする段階;及び
前記領域のうち光によって電気が生成される一つの領域に形成された前記第1電極層または、前記補助電極層と、光によって電気が生成される他の一つの領域に形成された前記第2電極層が前記トレンチ内部で電気的に連結されるように第3導電性物質を前記第2電極層上に斜めに蒸着して導電層を形成する段階を含む。
【0008】
本発明の他の一形態は、光起電力装置の製造方法である。
当該方法は、
基板上に所定の厚さと幅を有した第1電極層を形成する段階;
前記第1電極層と接触されるように前記第1電極層より小さい電気抵抗を有した補助電極層を前記第1電極層の上または下に形成する段階;
前記第1電極層または、前記補助電極層上の領域と、前記隣接した第1電極層との間の領域に光電変換層を形成する段階;
前記光電変換層上に第2導電性物質を斜めに蒸着して第2電極層を形成する段階;
前記隣接した第2電極層の間の領域に位置する前記補助電極層が露出するように前記光電変換層をエッチングする段階;及び
前記隣接した第1電極層のうち一つの領域に形成された前記補助電極層と、他の一つの第1電極層領域に形成された前記第2電極層が電気的に連結されるように第3導電性物質を前記第2電極層上に斜めに蒸着して導電層を形成する段階を含む。
【0009】
さらに、本発明の他の一形態は、光起電力装置であって、
トレンチが形成された基板;
前記トレンチの間の領域に形成される第1電極層;
前記トレンチの間の領域に形成されて前記第1電極層より小さい電気抵抗を有して前記第1電極層の一部と接触するように前記第1電極層の上または下に位置する補助電極層;
前記第1電極層または、前記補助電極層上に位置する光電変換層;
前記光電変換層上に位置する第2電極層;及び
前記領域のうち光によって電気が生成される一つの領域に形成された前記第1電極層または、前記補助電極層と、光によって電気が生成される他の一つの領域に形成された前記第2電極層が前記トレンチ内部で電気的に連結されるようにする導電層を含む光起電力装置である。
【0010】
さらに、本発明の他の一形態は、光起電力装置であって、
基板;
前記基板上に位置して所定の厚さと幅を有した第1電極層;
前記第1電極層より小さい電気抵抗を有して、前記第1電極層と接触されるように前記第1電極層の上または下に位置する補助電極層;
前記第1電極層または、前記補助電極層上に位置し、前記隣接した第1電極層の間の領域に位置する光電変換層;
前記光電変換層上に位置する第2電極層;及び
前記隣接した第1電極層のうち一つの領域に形成された前記補助電極層と、他の一つの第1電極層領域に形成された第2電極層が電気的に連結されるようにする導電層、を含む光起電力装置である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1B】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1C】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1D】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1E】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1F】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1G】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1H】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1I】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1J】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1K】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1L】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1M】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図1N】本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2A】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2B】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2C】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2D】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2E】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2F】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2G】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2H】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2I】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2J】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2K】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2L】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2M】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図2N】本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3A】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3B】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3C】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3D】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3E】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3F】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3G】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3H】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3I】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図3J】本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4A】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4B】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4C】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4D】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4E】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4F】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4G】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4H】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4I】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図4J】本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5A】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5B】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5C】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5D】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5E】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5F】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5G】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5H】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5I】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5J】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図5K】本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6A】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6B】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6C】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6D】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6E】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6F】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6G】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6H】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6I】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6J】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図6K】本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7A】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7B】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7C】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7D】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7E】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7F】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7G】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7H】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7I】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7J】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図7K】本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8A】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8B】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8C】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8D】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8E】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8F】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8G】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8H】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8I】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8J】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【図8K】本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下においては、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0013】
[第1実施例]
【0014】
図1A乃至図1Nは、本発明の第1実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0015】
図1Aに図示されるように、トレンチ(101、102、103、104)が形成された基板(100)が設けられる。
【0016】
基板(100)は、光が一次的に入射される部分であり、光の透過率が優れた透明絶縁性材質を用いることができる。例えば、基板(100)は、ソーダ石灰ガラスや強化ガラス等のようなガラス基板、プラスチック基板またはナノ複合体(nano composite)基板のうちの一つであり得る。ナノ複合体は、分散媒質の中にナノ粒子が分散状に分散している系である。分散媒質は、有機溶剤、プラスチック、金属またはセラミックスであることができ、ナノ粒子は、プラスチック、金属またはセラミックスであり得る。分散媒質が有機溶剤の場合、熱処理によって有機溶剤が消え、ナノ粒子だけが残り得る。
【0017】
トレンチ(101、102、103、104)は、ガラス基板やプラスチック基板またはナノ複合体基板等を溶融させた状態で、溶融された基板が固化する前に、エンボス加工(embossing)法でストライプ(stripe)の形態で形成される。これだけでなく、上記基板の溶融過程なしにホット-エムボシング(hot-embossing)法を用いてトレンチ(101、102、103、104)が形成されることもできる。
【0018】
また、基板(100)は、ガラス及びガラス上にコーティングされたプラスチックを含むことができる。または、基板(100)は、ガラス及びガラス上に形成されたナノ複合体材質の薄膜を含むこともできる。この場合、ホットエンボス加工法を用いてプラスチックまたはナノ複合体材質の薄膜にトレンチが形成される。同時に、ガラス上にプラスチックまたはナノ複合体材質の薄膜がコーティングされる過程で、エンボス加工法を用いてプラスチックまたはナノ複合体材質の薄膜にトレンチが形成される。この時、プラスチックまたはナノ複合体材質は、熱硬化性またはUV硬化性材質を含むことができる。
【0019】
ガラス上にコーティングされたプラスチックまたはナノ複合体材質の薄膜にトレンチが形成される場合、ガラスに直接トレンチを形成する場合よりトレンチが容易に形成される。
【0020】
また、トレンチ(101、102、103、104)は、エンボス加工またはホットエンボス加工方法だけでなく、ウェットエッチング、ドライエッチング、研削または切削のような機械的加工で形成されることもでき、レーザースクライビングのような光学的加工で形成されることもできる。
【0021】
上記にて説明された基板の材質及びトレンチ形成方法は、以後に説明される実施例に共通的に適用される。
【0022】
図1Aに図示されるように、第1導電性物質を基板(100)上に角度θ1だけ、斜めに蒸着(OD1)して第1電極層(110)が形成される。これによって、蒸着の直進性によって第1導電性物質が基板(100)のトレンチ(101、102、103、104)それぞれの底面の一部及び一方の側面と、トレンチとの間の基板(100)領域上に第1電極層(110)が形成される。言い換えれば、基板(100)上に形成されたトレンチ(101、102、103、104)の断面形状と傾斜蒸着角度θ1の相互関係によってトレンチ(101、102、103、104)の一部分には、第1導電性物質が蒸着されない。
【0023】
このような傾斜蒸着のために電子ビーム、熱蒸着、スパッタ、またはスプレー等の直進性がある蒸着法を用いるが、これに限定されるものではない。このような第1導電性物質の蒸着方法は、以後の実施例にも適用することができる。第1導電性物質は、基板(100)を通過した光が入射される部分であるため、光を透過させる必要がある。このために、第1導電性物質は、透明導電性物質から作られ、酸化亜鉛(Zinc Oxide:ZnO)、酸化錫(Tin Oxide:SnO2)または酸化インジウム錫(Indium Tin Oxide:ITO)のうち、少なくとも一つであり得る。第1導電性物質の材質は、以後に説明される実施例にも適用される。
【0024】
このような基板(100)に第1電極層(110)と、第1電極層(110)より小さい電気抵抗を有し、上記第1電極層の一部の領域と接触する補助電極層(120)が隣接したトレンチの間の領域に形成される。この時、本発明の第1実施例においては、補助電極層(120)が第1電極層(110)上に形成され、第2実施例においては、補助電極層(120)が第1電極層(110)下に形成される。
【0025】
図1Bに図示されるように、第1電極層(110)の一部の領域上に第1電極層(110)より電気抵抗が小さい補助電極層(120)が形成される。第1電極層(110)は、光を透過させることができるが、電気抵抗が相対的に大きくなる。従って、単位セル(UC)領域の幅が増加するほど、第1電極層(110)の幅も増加して第1電極層(110)の電気抵抗も増加する。このように、第1電極層(110)の電気抵抗が増加すると、光起電力装置の光電変換効率が劣る。単位セル(UC)領域は、光によって電気が生成される領域である。
【0026】
光起電力装置の、一定の面積を有する基板(100)に関する効率を高めるためには、基板(100)全体の面積に対し、電流が生成されない無効領域の比を減らし、電流が生成される有効領域の比を増加させなければならない。基板(100)全体の面積に対する有効領域の比を増やすためには、単位セル(UC)領域の幅が増加しなければならない。
【0027】
第1電極層(110)より電気抵抗が小さい補助電極層(120)が形成されるとき、第1電極層(110)の電気抵抗による光起電力装置の効率の低下を相殺することができる。これに加えて、単位セル(UC)領域の幅を、効率の低下なしに増加することができるため、有効領域の増加による光起電力装置の効率を増加することができる。
【0028】
このように有効領域の増加と関係なく、光起電力装置の効率を保証することができるため、基板(100)上に形成された単位セル(UC)の個数の変化が容易である。
【0029】
すなわち、第1電極層(110)だけが形成される場合、第1電極層(110)の電気抵抗が増加するので、単位セル(UC)領域の幅の増加には限界がある。従って、基板(100)上に形成される単位セル(UC)の個数は、特定値以上ではなければならない。例えば、基板(100)の幅が80cmであり、第1電極層(110)の電気抵抗を考慮して単位セル(UC)の幅を最大8mmとする場合、基板(100)には、最小100個の単位セル(UC)が形成される。100個の単位セル(UC)は、互いに電気的に直列連結されて一つの単位セル(UC)から0.9Vの電圧が生成される場合、80cmの基板(100)上に形成された光起電力装置は、90V未満の電圧を供給することができない。換言すると、第1電極層(110)だけが形成される場合、光起電力装置の電圧供給は柔軟に対応できない。
【0030】
一方、本発明の第1実施例のように補助電極層(120)が第1電極層(110)と接触するように形成される場合、単位セル(UC)領域の幅に関係なく、光起電力装置の効率が保証されるため、基板(100)上に形成される単位セル(UC)の個数も容易に変更される。すなわち、補助電極層(120)は光起電力装置の電圧供給は柔軟に対応できる。
【0031】
このような補助電極層(120)の機能は、第1実施例だけでなく、以後に説明される残りの実施例にも適用される。
【0032】
本発明の第1実施例において補助電極層(120)は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)のうち少なくとも一つを含むことができる。また、補助電極層(120)は、金属マスク(metal mask)を用いた蒸着法、インクジェット(ink jet)、ジェットスプレー(jet spray)、スクリーン印刷(screen printing)、ナノインプリント(nano imprint)またはスタンピング(stamping)のうちいずれか一つの方法を用いて形成される。
【0033】
このような補助電極層(120)の材質及び形成方法は、第1実施例だけでなく、以後に説明される残りの実施例にも適用される。
【0034】
一方、補助電極層(120)は、第1電極層(110)の電気抵抗を減らす役割をしながら、補助電極層(120)による陰効果(shadow effect)を減少させて光の通過を容易にする形状を有することができる。例えば、補助電極層(120)の形状は、図1Bに図示されたように、フォーク(fork)形状や図1Cに図示されたように台形状であることができ、これに限定されるものではない。例えば、補助電極層(120)の形状は、メッシュ(mesh)形状またはストライプ形状であり得る。
【0035】
図1Dに図示されるように、トレンチ(101〜104)内部、第1電極層(110)及び補助電極層(120)上に光電変換層(130)が形成される。
【0036】
光電変換層(130)は、光起電性物質からなる。光電変換層(130)は、太陽光が入射される時、電流が生成される物質で形成することができる。例えば、光電変換層(130)は、シリコン系列、化合物系列、有機物系列及び乾式色素増感系列の光起電性物質のいずれか一つで形成される。このうち、シリコン系列太陽電池は、非晶質シリコン単一接合太陽電池(amorphous silicon(a-Si:H)single junction solar cell)、非晶質シリコン多重接合太陽電池(a-Si:H/a-Si:H、a-Si:H/a-Si:H/a-Si:H multi-junction solar cell)、非晶質シリコンゲルマニウム単一接合太陽電池(amorphous silicon-germanium(a-SiGe:H)single junction solar cell)、非晶質シリコン/非晶質シリコンゲルマニウム二重接合太陽電池(a-Si:H/a-SiGe:H double junction solar cell)、非晶質シリコン/非晶質シリコンゲルマニウム/非晶質シリコンゲルマニウム三重接合太陽電池(a-Si:H/a-SiGe:H/a-SiGe:H triple junction solar cell)及び非晶質シリコン/マイクロ結晶シリコン(多結晶シリコン)二重接合太陽電池(amorphous silicon/microcrystalline(poly crystalline)silicon double junction solar cell)のうち一つを用いることができる。
【0037】
一方、多重接合セルの場合、薄膜太陽電池の効率向上のために、多重接合セルを構成するセルの間に、中間層(135)が形成される。この場合、中間層(135)は、絶縁性または導電性物質からなり、透明な物質が用いられる。例えば、中間層(135)は、窒化ケイ素、ケイ素酸化物、炭化ケイ素、または金属酸化物のうち少なくとも一つを含むことができる。また、中間層(135)は、金属酸化物系列である酸化亜鉛(Zinc Oxide;ZnO)、酸化錫(Tin Oxide;SnO2)または酸化インジウム錫(Indium Tin Oxide;ITO)のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0038】
このような光電変換層(130)は、以後の実施例にも適用される。
【0039】
図1Eに図示されるように、光電変換層(130)上に第2導電性物質を斜めに蒸着(OD2)して第2電極層(140)を形成する。第2導電性物質が角度θ2だけ斜めに蒸着(OD2)されると、蒸着の直進性によって第2導電性物質が光電変換層(130)上に蒸着される。第2導電性物質が角度θ2だけ斜めに蒸着されるため、トレンチ(101乃至104)に形成された光電変換層(130)上の一部分には第2導電性物質が蒸着されない。第2導電性物質の蒸着は、電子ビーム、熱蒸着、スパッタまたはスプレー等の蒸着法を用いるが、これに限定されるのではない。第2導電性物質の蒸着法は、以後の実施例にも適用可能である。上述した方法によって、第2導電性物質によって自己整合(self-alignment)した第2電極層(140)が形成される。
【0040】
第2導電性物質は、透明導電性物質、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)のうち少なくとも一つを含むことができる。この時、透明導電性物質はZnO、SnO2、またはITOを含むことができる。このような第2導電性物質の成分は、第1実施例だけでなく以後に説明される実施例にも適用される。
【0041】
この時、第1導電性物質は、一方の側から角度θ1だけ斜めに蒸着できるが、第2導電性物質は、上記一方の側に対向する他方の側から角度θ2だけ斜めに蒸着される。このような過程を通じて光電変換層(130)のエッチングされるべき領域が設定される。
【0042】
図1Fに図示されたように、トレンチ(101〜104)内部の補助電極層(120)が露出するように光電変換層(130)がエッチングされる。この時、第2電極層(140)をマスクとして用いて光電変換層(230)が実質的に垂直にエッチングされる。ここでエッチングされる部分は、第2導電性物質が形成されていない光電変換層(130)の一部分である。
【0043】
エッチング方法としては、反応性イオンエッチング法(Reactive Ion Etching;RIE)等のようなドライエッチング工程を用いることが好ましいが、これに限定されるのではない。このように自己整合された第2電極層(140)によってマスクを必要とせずに光電変換層(130)の微小エッチングを行うことができる。
【0044】
このようなエッチング方法は、第1実施例だけでなく以後に説明される実施例にも適用される。
【0045】
図1Gに図示されるように、トレンチ(101、103)は絶縁物質(150)で埋められる。絶縁物質(150)は、金属酸化物、シリコン酸化物、エナメルまたはこれらの混合物質を含むことができ、プリンティング法、インクジェット、ジェットスプレー、スクリーン印刷、ナノインプリントまたはスタンピング方法によってトレンチ(101、103)が埋められる。絶縁物質(150)としてトレンチ(101、103)が埋められる理由は、以後に詳細に説明される。
【0046】
図1Hに図示されるように、第3導電性物質が角度θ3だけ斜めに蒸着(OD3)されて第2電極層(140)上に導電層(160)が形成される。このように第3導電性物質の傾斜蒸着によって形成された導電層(160)が、絶縁物質が埋め込まれていないトレンチ(102、104)内部で、エッチングによって露出した補助電極層(120)と連結され、絶縁物質(150)上にも導電層(160)が形成される。これによって導電層(160)は、トレンチ(101、102、103、104)の間の領域のうち、光によって電気が生成される一つの単位セル(UC)領域に形成された補助電極層(120)と、光によって電気が生成される他の一つの単位セル(UC)領域に形成された第2電極層(140)をトレンチ内部で電気的に連結する。従って、導電層(160)によって隣接した単位セル(UC)が電気的に直列連結される。
【0047】
隣接した単位セル(UC)は、トレンチ内部で電気的に直列連結されるため、隣接した単位セル(UC)の間の距離が数十μm乃至数μm程度で具現される。言い換えれば、無効領域が減少する。
【0048】
これは、既存のプラズマを用いた化学的気化加工法とレーザービームを用いたレーザーパターニングに比べて無効領域が数10分の一乃至数100分の1に減少するため、光起電力装置の有効領域が極大化される。
【0049】
この時、絶縁物質(150)で埋められたトレンチ(101、103)と絶縁物質(150)で埋められていないトレンチ(102、104)との間の距離が短いほど電流が生成されない無効領域は減る。
【0050】
第3導電性物質の蒸着は、第2導電性物質の蒸着方法と同一の蒸着法を用いて蒸着される。第3導電性物質は透明導電性物質、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)のうち少なくとも一つを含むことができる。この時、透明導電性物質は、ZnO、SnO2またはITOを含むことができる。
【0051】
第3導電性物質の蒸着方法及び材質は、以後に説明される実施例にも適用される。
【0052】
トレンチ(101、103)が絶縁物質(150)で埋められると、中間層(135)と第2電極層(140)との間の短絡(short)が防止される。また、図1Hと異なってトレンチ(101、103)が絶縁物質(150)で埋められない場合、トレンチ(101、103)内に形成された第1電極層(110)と第2電極層(140)が導電層(160)を通じて電気的に直列に連結される。この場合、領域R2もまた領域R1と同様に太陽電池機能をするようになり、領域R2の太陽電池と領域R1の太陽電池は、電気的に互いに直列に連結される。
【0053】
この時、領域R2が領域R1より小さいため、領域R2の太陽電池から発生した電流が領域R1の太陽電池から発生した電流より小さい。電気的に直列に連結された領域R1及び領域R2の太陽電池に流れる電流は、領域R2の太陽電池から発生した電流によって決まる。従って、領域R2の太陽電池によって全体の太陽電池の効率が悪くなる。しかし、本発明の第1実施例のようにトレンチ(101、103)が絶縁物質(150)として埋められる場合、領域R2は太陽電池の役割をしないため、太陽電池全体の効率を悪化させない。
【0054】
図1Iに図示されたように、集積化された光起電力装置の基板(100)一定の領域にある隣接したトレンチがバスバー領域に形成される。バスバー領域に該当する隣接トレンチの間の間隔(105、106)は、バスバー領域ではない有効領域に該当する隣接トレンチの間の間隔より狭くするとよい。すなわち、バスバー領域は、電気を生産しないため、バスバー領域のトレンチの間の間隔は、電気が生成される太陽電池領域のトレンチの間の間隔より小さくするとよい。
【0055】
本発明の第1実施例では、基板(100)の最外郭トレンチ(106)とこれに隣接したトレンチ(105)との間の領域がバスバー領域とすることができ、バスバー領域は3乃至5mmであり得る。このようにバスバー領域のトレンチ(105、106)には、上記の図1A乃至図1Fのような工程が成り立つ。バスバー領域の幅は、単位セル面積によって変わることがある。
【0056】
この時、図1Iに図示されるように、複数個のトレンチ(105、106)が導電性ペースト(170)で埋められる場合、導電性ペースト(170)上に導電テープのようなバスバー(図示せず)が接着されて光電変換層(130)で形成された電流がバスバーを通じて外部に流れる。
【0057】
このようなバスバーは、集積化された薄膜太陽電池から生成された電力を効率的に外部に供給する。また、トレンチの個数によりバスバー領域が変わり得るため、多様なバスバーの幅に対応することができ、バスバーの導電性ペーストの接着力も増加させることができる。
【0058】
導電性ペーストは、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)のうち少なくとも一つを含むことができる。このような導電性ペーストでトレンチ(105、106)を埋め込む方法としてプリンティング法、インクジェット、ジェットスプレー、スクリーン印刷、ナノインプリントまたはスタンピング方法等が用いられる。
【0059】
このような方法は、マスク作業によるエッチング工程なしにパターン化されたバスバー領域を低温工程で直接形成することが可能である。また、工程が比較的簡単で高価の装備が不必要であるため、製造単価を節減することができる。本実施例によってバスバー領域を形成するとき、バスバー形成のためのレーザーパターニング工程が別途必要ではなくなり、迅速で簡便にバスバー領域を形成することができる。
【0060】
また、バスバー領域に導電性ペーストの代りに超音波接着等の方法でバスバー(図示せず)を直接バスバー領域に形成することができる。
【0061】
このようなバスバー領域の特徴は、以後に説明される実施例に共通的に適用される。
【0062】
一方、第2電極層(140)が形成された後、電極層(110、120、140)が短絡されることを防止するための短絡防止層(180)が、光電変換層(130)のエッチング以前に形成される。
【0063】
すなわち、図1E及び図1Fに図示されるように自己整合した第2電極層(140)をマスクとしてエッチングができれば、第2電極層(140)の端と、第1電極層(110)または補助電極層(120)のいずれか一方との間で短絡回路ができる。
【0064】
このような短絡防止のために、図1Jに図示されるように、図1Eの第2導電性物質が蒸着される基板(100)の一方の側に対抗する側から短絡防止物質が光電変換層(130)及び第2電極層(140)上に角度θ4だけななめに蒸着されて短絡防止層が形成される。短絡防止層(180)が第2電極層(140)の端を覆うことにより、第2電極層(140)の端と、第1電極層(110)または補助電極層(120)の間に短絡が防止される。このような短絡防止層(180)の役割は以後の実施例でも適用される。
【0065】
以後、図1Kに図示されたように、自己整合した第2電極層(140)及び短絡防止層(180)によって補助電極層(120)が露出するように光電変換層(130)がエッチングされる。
【0066】
この時、エッチングされる領域は、図1Fのエッチングされる領域より小さく、短絡防止層(180)が第2電極層(140)の端を覆うため、第2電極層(140)の端と、第1電極層(110)または補助電極層(120)の間の短絡が防止される。短絡防止層(180)は、第2電極層(140)と同一の物質からなる。
【0067】
以後、図11に図示されるように、トレンチが絶縁物質(150)で埋められ、図1Mに図示されるように、導電層(160)が形成され、図1Nに図示されるように、バスバー領域が設定され、バスバー領域のトレンチは、導電性ペースト(170)に埋められる。
【0068】
以上に説明されるように、第1電極層(110)、光電変換層(130)、第2電極層(140)、エッチングされた光電変換層、短絡防止層(180)及び導電層(160)が別途のマスク工程なしに形成される。これによって光起電力装置の生産工程が単純になって生産時間が短縮される。
【0069】
[第2実施例]
【0070】
図2A乃至図2Nは、本発明の第2実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0071】
図2A乃至図2Cに図示されるように、第2実施例は、第1実施例と異なり、補助電極層(120)が第1電極層(110)に比べて先に基板(100)上に形成される。補助電極層(120)上に第1電極層(110)が位置するため、光電変換層(130)のエッチング時、第1電極層(110)が露出する。これによって導電層(160)は補助電極層(120)上に位置した第1電極層(110)と連結される。
【0072】
図2Dの光電変換層(130)の形成、図2Eの第2電極層(140)の形成、図2F及び図2Kの光電変換層(130)のエッチング、図2G及び図2Lの絶縁物質(150)による埋め込み、図2H及び図2Mの導電層(160)の形成、図2I及び図2Nのバスバー領域の形成、図2Jの短絡防止層(180)の形成は、第1実施例を通じて説明されたため、その詳細な説明は省略される。
【0073】
このように補助電極層(120)が第1電極層(110)に比べて先に基板(100)上に形成されるため、光電変換層(130)のエッチング時、トレンチ(101、102、103、104)内部で第1電極層(110)が露出する。これによってトレンチ(101、102、103、104)内部で導電層(160)と第1電極層(110)が連結される。
【0074】
すなわち、導電層(160)は、トレンチ(101、102、103、104)の間の領域のうち、光によって電気が生成される一つの単位セル(UC)領域に形成された第1電極層(110)と、光によって電気が生成される他の一つの単位セル(UC)領域に形成された第2電極層(140)をトレンチ内部で電気的に連結する。
【0075】
ここで、接触時の電気抵抗を減らすために、補助電極層(120)と導電層(160)が直接接触させることもできる。このために、図2Cにおいて第1導電性物質をθ1より小さい傾斜蒸着角度で蒸着して第1電極層を形成して、トレンチ内で補助電極端が露出され得るようにする。
【0076】
このような特徴は、本発明の第4、第6及び第8実施例に共通に適用される。図面には図示されていないが、図2Cの梯子形状の補助電極層(120)が形成された後、第1電極層(110)が補助電極層(120)上に形成されず、基板(100)の梯子形状の補助電極層(120)と重ならず、露出した単位セル(UC)領域の基板(100)に第1電極層(110)が形成されることもできる。言い換えれば、梯子形状の内部に第1電極層(110)が形成されることもできる。このように第1電極層(110)が形成されることによって補助電極層(120)の側面と第1電極層(110)の側面が互いに接触されて電気的に連結される。
【0077】
このような特徴は、本発明の第4、第6及び第8実施例に共通的に適用される。
【0078】
[第3実施例]
【0079】
図3A乃至図3Jは、本発明の第3実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0080】
図3Aに図示されるように、トレンチ(301、303、305)と、隣接したトレンチ(301及び303、303及び305)との間に位置した溝(302及び304)が形成された基板(300)が準備される。溝(302、304)は、太陽光が透過される領域となる。一方、トレンチ(301、303、305)及び溝(302、304)は、上記にて説明された第1実施例のトレンチの形成方法で形成される。図面では、溝(302、304)が基板(300)を貫通しないが、溝(302、304)は、基板(300)を貫通してもよい。これによって光が溝(302、304)を通じてより円滑に透過される。
【0081】
本発明の第3実施例においては、トレンチ(301、303、305)と溝(302、304)が予め形成された基板(300)が用いられることもでき、基板(300)にトレンチ(301、303、305)と溝(302、304)が形成される段階を含むこともできる。また、トレンチ(301、303、305)と溝(302、304)の形成は、同時に成り立つこともできる。
【0082】
この時、溝(302、304)の幅に対する深みの比や溝(302、304)の直径に対する深みの比は、トレンチ(301、303、305)の幅に対する深みの比より大きくするとよい。例えば、図3Aに図示されるように、溝(302、304)は、トレンチ(301、303、305)より幅が小さく、深みは、同一になるように形成される。または、図示されていないが、溝(302、304)は、トレンチ(301、303、305)より深みは深く、幅は、同一になるように形成することができる。このように形成する理由は、以後、第1、2及び3導電性物質を斜めに蒸着する工程を通じて溝(302、304)の底面に第1、2及び3導電性物質が蒸着されないようにするためである。これを通じて、溝(302、304)の底面で第1、2及び3導電性物質を除去するためのエッチング工程が不要となる。よって、以後の工程において溝(302、304)の底面に形成される光電変換層のエッチング工程を行うと、溝(302、304)の底面を通じて光が透過される。
【0083】
一方、図3Aに図示されるように、第1導電性物質を基板(300)上に基板(300)の一方の側から斜めに蒸着(OD1)して第1電極層(310)が形成される。第1導電性物質が角度θ1だけ斜めに蒸着されると、蒸着の直進性によって第1導電性物質が基板(300)上に蒸着される。このような傾斜蒸着によってトレンチ(301、303、305)の一部分及び溝(302、304)の底面には第1導電性物質が蒸着されない。
【0084】
溝(302、304)は、円型または多角形または楕円形形状を有することができる。
【0085】
図3Bに図示されたように、第1電極層(310)の一部の領域上に第1電極層(310)より電気抵抗が小さい補助電極層(320)が形成される。補助電極層(320)の機能と効果については、第1実施例を通じて行われたため、これに関する説明は省略される。溝(302a、302b、302c)は、隣接したトレンチ(301及び303、303及び305)の間に位置することができ、補助電極層(320)は、溝(302、304)を通じる光の透過を邪魔しないために溝(302a、302b)の間に形成される。
【0086】
一方、補助電極層(320)は、第1電極層(310)の電気抵抗を減らす役割をしながら補助電極層(320)による陰効果を減少させ、光の通過を容易にする形状を有することができる。例えば、補助電極層(320)の形状は、図3Bのフォーク(fork)形状や図3cの梯子形状であることができ、これに限定されるのではない。
【0087】
上記にて説明されたように、補助電極層(320)は、溝(302a、302b)の間に形成されるため、図3BのA−Aを基準とした場合の断面とB−Bを基準とした場合の断面が異なる。これによって図3Dに図示されたように、A−Aを基準とした場合の断面には、トレンチ(301、303、305)の内部、第1電極層(310)及び補助電極層(320)上に光電変換層(330)が形成される。また、B−Bを基準とした場合の断面にはトレンチ(301、303、305)及び溝(302、304)の内部、第1電極層(310)及び補助電極層(320)上に光電変換層(330)が形成される。
【0088】
図3Eに図示されたように、光電変換層(330)上に第2導電性物質を上記一方の側と対向する他方の側から斜めに蒸着(OD2)して第2電極層(340)が形成される。第2導電性物質が角度θ2だけ斜めに蒸着(OD2)すると、蒸着の直進性によって第2導電性物質が光電変換層(330)上に蒸着される。基板(300)上に形成されたトレンチ(301、303、305)と角度θ2によってトレンチ(301、303、305)及び溝(302、304)に形成された光電変換層(330)の一部分上には、第2導電性物質が形成されない。
【0089】
図3Fに図示されたように、トレンチ(301、303、305)の内部の補助電極層(320)が露出するようにトレンチ(301、303、305)に形成された光電変換層(330)がエッチングされ、溝(302、304)を通じて光が透過されるように溝(302、304)に形成された光電変換層(330)がエッチングされる。
【0090】
光電変換層(330)のエッチングのために自己整合した第2電極層(340)がマスクとして用いられて光電変換層(330)が実質的に垂直にエッチングされる。ここでエッチングされる部分は第2導電性物質が形成されていないトレンチ(301、303、305)及び溝(302、304)底面の光電変換層(330)の一部分である。このように自己整合した第2電極層(340)がマスクとして用いられるため、別途のマスクが不要となる。
【0091】
トレンチ(301、303、305)及び溝(302、304)に形成された光電変換層のエッチングは、実質的に同時に行うことができ、別々に行うこともできる。このような光電変換層のエッチングによって溝(302、304)の底面が露出して溝の底面を通じて光が透過される。
【0092】
図3Gに図示されるように、一つの単位セル(UC)領域に形成された補助電極層(320)と上記一つの単位セル(UC)領域に隣接した他の一つの単位セル(UC)領域に形成された第2電極層(340)が電気的に直列に連結されるように第3導電性物質が第2電極層(340)上に斜めに蒸着(OD3)されて導電層(350)が形成される。これによってトレンチ内の補助電極層(320)と導電層(350)が互いに連結される。
【0093】
第3導電性物質の蒸着方法は、第2導電性物質を蒸着する方法と同一の蒸着法が用いられる。すなわち、第3導電性物質が角度θ3だけ斜めに蒸着(OD3)されると、蒸着の直進性によってエッチングによって露出したトレンチ(301、303、305)の補助電極層(320)上に第3導電性物質が蒸着されて導電層(350)が形成される。この時、溝(302、304)の底面には第3導電性物質が蒸着されない。
【0094】
これにより、一つの単位セル(UC)領域に形成された補助電極層(320)と隣接した単位セル(UC)領域の第2電極層(340)に形成された導電層(350)がトレンチ(301、303、305)で接続されるため、単位セル(UC)は、電気的に互いに直列に連結される。
【0095】
図3Hに図示されるように、集積化された光起電力装置の基板(300)の一定の領域にある隣接したトレンチがバスバー領域に形成される。バスバー領域及び導電性ペーストについては、上記にて実施例1を通じて説明されたため、その詳細な説明は省略される。
【0096】
一方、図3Iに図示されるように、第2電極層(340)が形成された後、光電変換層(330)のエッチングに先立って電極層(310、320、340)の短絡を防止するための短絡防止層(370)が形成される。
【0097】
すなわち、図3E及び図3Fに図示されるように、自己整合した第2電極層(340)をマスクとしてエッチングが行われると、第2電極層(340)の端と、第1電極層(310)または補助電極層(320)との間で短絡が生じる。
【0098】
このような短絡防止のために、図3Iに図示されるように、第2導電性物質が放出された一方の側に対向する側から短絡防止物質が光電変換層(330)及び第2電極層(340)上に角度θ4だけ斜めに蒸着される。
【0099】
以後、図3Jに図示されたように自己整合した第2電極層(340)及び短絡防止層(370)によって補助電極層(320)が露出するように光電変換層(330)がエッチングされる。この時、エッチングされる領域は、図3Fのエッチングされる領域より小さく、短絡防止層(370)が第2電極層(340)の端を覆うため、第2電極層(340)の端と、第1電極層(310)または補助電極層(320)の間の短絡が防止される。短絡防止層(370)は、第2電極層(340)と同一の物質からなることができる。
【0100】
光電変換層(330)がエッチングされた後、導電層(350)がトレンチ(301、303、305)の補助電極層(320)と接触されるように第2電極層(340)上に形成される。これによって単位セルの電気的に直列に連結が形成される。
【0101】
[第4実施例]
【0102】
図4A乃至図4Jは、本発明の第4実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0103】
図4A乃至図4Cに図示されたように、第4実施例は、第3実施例と異なるように補助電極層(320)が第1電極層(310)に比べて先に基板(300)上に形成される。補助電極層(320)上に第1電極層(310)が位置するため、光電変換層(330)のエッチング時、第1電極層(310)が露出する。これによって導電層(350)は、補助電極層(320)上に位置した第1電極層(310)と連結される。
【0104】
図4Dの光電変換層(330)、図4Eの第2電極層(340)、図4F及び図4Jのエッチングされた光電変換層(330)、図4Gの導電層(350)の形成、図4Hのバスバー領域の形成、図4I及び図4Jの短絡防止層(370)の形成は、第3実施例を通じて説明されたため、その詳細な説明は省略される。
【0105】
このように補助電極層(320)が第1電極層(310)に比べて先に基板(300)上に形成されるため、光電変換層(330)のエッチング時、トレンチ(301、303、305)内部で第1電極層(310)が露出する。これによってトレンチ(301、303、305)内部で導電層(350)と第1電極層(310)が連結される。
【0106】
第3実施例及び第4実施例のプロセスは、位置制御装置が必要なく自己整合(self-alignment)によって成され、これにより、比較的、簡単な工程を通じて集積型光起電力装置を製造することができる。第3実施例及び第4実施例による場合、光透過型(see through)集積型の光起電力装置が完成される。第3実施例及び第4実施例において透明プラスチックまたは透明ナノ複合体物質を基板(300)として用いるようになると、住宅や自動車のガラス窓に付着して用いることができる柔軟な集積型光起電力装置を作ることができる。
【0107】
第3実施例及び第4実施例では、光が透過される溝(302)が形成してもよいが、形成っしなくてもよい。
【0108】
[第5実施例]
【0109】
図5A乃至図5Kは、本発明の第5実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0110】
図5Aに図示されるように、所定の間隔離隔され、一方向に角度∠αだけ傾いたトレンチ(501、502)が形成された基板(500)が設けられる。
【0111】
この時、第5実施例によるトレンチ(501、502)は、トレンチ(501、502)の側面が基板(500)の水平方向に対して角度αだけ一方向に傾くように形成される。これにより、第1乃至第4実施例では、第1電極層を形成するために傾斜蒸着工程が成り立つが、第5実施例では、傾斜蒸着なしに電子ビーム、熱蒸着、スパッタ、またはスプレー等を通じて第1電極層(510)が形成される。
【0112】
図5Aに図示されたように、基板(500)のトレンチ(501、502)それぞれの底面の一部及び一方の側面に第1導電性物質として第1電極層(510)が形成される。上記にて説明されたように、傾斜蒸着工程なしに第1導電性物質は、基板(500)上に電子ビーム、熱蒸着、スパッタ、またはスプレー等のような多様な蒸着法を用いて蒸着される。
【0113】
基板(500)の垂直方向から第1導電性物質が基板(500)上に蒸着されると、一方向に傾いたトレンチ(501、502)によってトレンチ(501、502)の一部分には第1導電性物質が蒸着されない。
【0114】
図5Bに図示されたように、第1電極層(510)の一部の領域上に第1電極層(510)より電気抵抗が小さい補助電極層(520)が形成される。補助電極層(520)は、第1電極層(510)の電気抵抗を減らす役割をしながら、補助電極層(520)による陰効果を減少させて光の通過を容易にできるように多様な形状を有することができる。例えば、補助電極層(520)は、図5B及び図5Cに図示されたように、フォーク(fork)形状や梯子形状を有することができる。図面に図示されていないが、補助電極層(520)はメッシュ形状やストライプ形状を有することができる。
【0115】
図5Dに図示されたように、トレンチ(501、502)内部、第1電極層(510)及び補助電極層(520)上に光電変換層(530)が形成される。光電変換層(530)は、光起電性物質からなり、太陽光が入射される時、電流が生成される物質で形成することができる。
【0116】
図5Eに図示されるように、光電変換層(530)上に第2導電性物質を斜めに蒸着(OD1)して第2電極層(540)が形成される。第2導電性物質が角度θ1だけ斜めめに蒸着されると、蒸着の直進性によって第2導電性物質が光電変換層(530)上に蒸着される。この時、第2導電性物質が角度θ1だけ斜めめに蒸着されるため、トレンチ(501、502)に形成された光電変換層(530)上の一部分には第2導電性物質が蒸着されない。上述した方法によって、第2導電性物質で自己整合した第2電極層(540)が形成される。
【0117】
図5Fに図示されたように、トレンチ(501、502)内部の補助電極層(520)が露出するようにトレンチ(501、502)に形成された光電変換層(530)がエッチングされる。以前の工程において自己整合した第2電極層(540)をマスクとして用いて光電変換層(530)が実質的に垂直にエッチングされる。ここで、エッチングされる部分は、第2導電性物質が形成されていない光電変換層(530)上の一部分である。
【0118】
図5Gに図示されたように、第3導電性物質が角度θ2だけ斜めに蒸着(OD2)されて第2電極層(540)上に導電層(550)が形成される。このように第3導電性物質の傾斜蒸着によってエッチングによって露出した補助電極層(520)と導電層(550)がトレンチ(501、502)内部で連結される。これによって隣接した単位セル(UC)が電気的に直列連結される。
【0119】
この時、第3導電性物質は、第2導電性物質を蒸着する方法と同一の蒸着法を用いて蒸着される。第3導電性物質が斜めに蒸着されると、蒸着の直進性によってエッチングによって露出した補助電極層(520)上に第3導電性物質が蒸着される。
【0120】
図5Hに図示されるように、集積化された光起電力装置の基板(500)の一定の領域にある隣接したトレンチがバスバー領域に形成される。このようなバスバー領域のトレンチが導電性ペースト(560)で埋められる。
【0121】
一方、図5Iに図示されたように、第2電極層(540)が形成された後、光電変換層(530)のエッチングに先立って電極層(510、520、540)の短絡を防止するための短絡防止層(570)が形成される。第2導電性物質が放出される一方の側に対向する側から短絡防止物質が光電変換層(530)及び第2電極層(540)上に角度θ3だけ斜めに蒸着される。
【0122】
以後、図5Jに図示されたように、自己整合した第2電極層(540)及び短絡防止層(570)によって補助電極層(520)が露出するように光電変換層(530)がエッチングされる。この時、エッチングされる領域は、図5Fのエッチングされる領域より小さく、短絡防止層(570)が第2電極層(540)の端を覆うため、第2電極層(540)の端と、第1電極層(510)または補助電極層(520)の間に短絡が防止される。短絡防止層(570)は、第2電極層(540)と同一の物質からなることができる。
【0123】
図5Kに図示されるように、集積化された光起電力装置の基板(500)の一定の領域にある隣接したトレンチがバスバー領域に形成される。このようなバスバー領域のトレンチが導電性ペースト(560)により埋められる。
【0124】
[第6実施例]
【0125】
図6A乃至図6Kは、本発明の第6実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0126】
図6A乃至図6Cに図示されたように、第6実施例は、第5実施例と異なるように補助電極層(520)が第1電極層(510)の形成に比べて先に基板(500)上に形成される。補助電極層(520)上に第1電極層(510)が位置するため、光電変換層(530)のエッチング時、第1電極層(510)が露出する。これによって導電層(550)は、補助電極層(520)上に位置した第1電極層(510)と連結される。
【0127】
図6Dの光電変換層(530)の形成、図6Eの第2電極層(540)、図6F及び図6Jのエッチングされた光電変換層(530)、図6Gの導電層(550)の形成、図6Hのバスバー領域の形成、図6Iの短絡防止層(570)の形成及び図6Kのバスバー領域の形成は第5実施例を通じて説明されたため、その詳細な説明は省略される。
【0128】
このように補助電極層(520)が第1電極層(510)に比べて先に基板(500)上に形成されるため、光電変換層(530)のエッチング時、トレンチ(501、502)内部で第1電極層(510)が露出する。これによってトレンチ(501、502)内部で導電層(550)と第1電極層(510)が連結される。
【0129】
以上の第1実施例乃至第6実施例は、基板にトレンチが形成されているが、以後の実施例では、基板にトレンチが形成されていない光起電力装置に関する。
【0130】
この時、基板(700)上に所定の厚さを有した第1電極層(710)と、上記第1電極層の間の一部の領域から上記第1電極層の一部の領域まで上記第1電極層と接触されるように補助電極層(720)が形成される。第7実施例では、補助電極層(720)が第1電極層(710)上に形成され、第8実施例では、補助電極層(720)が第1電極層(710)下に形成される。
【0131】
[第7実施例]
【0132】
図7A乃至図7Kは、本発明の第7実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0133】
図7Aに図示されるように、基板(700)上に所定の厚さと幅を有した第1電極層(710)が所定の間隔程度離れて形成される。上記の実施例では、トレンチとトレンチとの間が単位セル領域になったが、第7実施例以後からは、第1電極層(710)が単位セル領域に該当される。基板(700)の材質に関する説明は、上記にて記載されているため省略される。
【0134】
第1電極層(710)は、第1電極層(710)を形成するための物質を含んだゾル-ゲル(sol-gel)溶液をインクのように用いるプリンティング(printing)法を用いて形成することができる。従って、マスクを用いたフォトレジスター法やプラスチックパターンの使用なしもゾル-ゲル溶液が基板(700)上に直接塗布されることにより、第1電極層(710)が形成される。この時、ローラー等を用いてゾル-ゲル溶液が基板(700)上に直接塗布することができるが、これに限定されない。一方、プリンティング法によって形成された第1電極層(710)は、電気抵抗が高いことがあるため、大気または窒素のようなガス雰囲気で熱処理される。
【0135】
このような方法は、マスク作業によるエッチング工程なしに帯形状でパターン化された第1電極層(710)を直接形成することができる。このようにプリンティング(printing)法を用いて第1電極層(710)を形成すると、比較的工程が簡単で既存の工程のようにレーザーパターニングのための高価の装備が不必要であるため、製造単価を節減することができる。
【0136】
このような第1電極層(710)の形成方法は、以後の実施例にも適用される。
【0137】
図7Bに図示されたように、隣接した第1電極層(710)との間の一部の領域から第1電極層(710)の一部の領域まで補助電極層(720)が形成される。この時、第1電極層(710)の一部の領域上に形成される補助電極層(720)の形状は、光が透過できるように多様な形状を有することができる。例えば、図7Bに図示されたようにフォーク(fork)形状や図7Cに図示されたように梯子形状であることができ、これに限定されるのではない。例えば、補助電極層(720)は、メッシュ形状またはストライプ形状を有することができる。補助電極層(720)の機能及び効果に関する説明は、上記にて記載されているため、省略される。
【0138】
図7Dに図示されるように、基板(700)、第1電極層(710)及び補助電極層(720)上に光電変換層(730)が形成され、隣接した第1電極層(710)の間の領域に示された基板(700)上に光電変換層(730)が形成される。光電変換層(730)に関する説明は、上記にて記載されているため、省略される。
【0139】
図7Eに図示されたように、光電変換層(730)上に第2導電性物質を斜めに蒸着(OD1)して第2電極層(740)を形成する。第2導電性物質が角度θ1だけ斜めに蒸着(OD1)されると、蒸着の直進性によって第2導電性物質が光電変換層(730)上に蒸着される。これによって自己整合した第2電極層(740)が形成される。
【0140】
図7Fに図示されたように、隣接した第2電極層(740)との間の領域に位置した補助電極層(720)が露出するように光電変換層(730)がエッチングされる。この時、自己整合した第2電極層(740)をマスクとして用いて光電変換層(730)が実質的に垂直にエッチングされる。ここで、エッチングされる部分は、第2導電性物質が形成されていない光電変換層(730)の一部分である。
【0141】
図7Gに図示されたように、第3導電性物質が角度θ2だけ斜めに蒸着(OD2)されて第2電極層(740)上に導電層(750)が形成される。この時、第2導電性物質が基板(700)の一方の側から斜めに蒸着できるが、第3導電性物質は、上記一側の反対側である基板(700)の他方の側から斜めに蒸着される。これにより、隣接した第1電極層(710)のうち一つの領域に形成された補助電極層(720)と、他の一つの第1電極層(710)領域に形成された第2電極層(740)が導電層(750)によって電気的に連結されて隣接した単位セル(UC)が電気的に直列に連結される。
【0142】
図7Hに図示されるように、バスバー領域は、第1電極層(710)全体のうち隣接した一部の第1電極層(710)の領域に該当し、導電性ペースト(760)は、バスバー領域に形成された導電層(750)と接触する。この時、バスバー領域の第1電極層(710)の幅(l1)は、有効領域に位置する第1電極層(710)の幅(l2)より小さくするとよい。バスバー領域は、電流が生成されない無効領域であるため、光起電力装置の効率を向上するためには、有効領域である第1電極層(710)の幅(l2)より小さくするとよい。また、バスバー領域に導電性ペーストの代りに超音波接着等の方法でバスバー(図示せず)を直接バスバー領域に形成することができる。
【0143】
一方、図7Iに図示されたように、第2電極層(740)が形成された後、光電変換層(730)のエッチングに先立って電極層(710、720、740)の短絡を防止するための短絡防止層(770)が形成される。
【0144】
図7Iに図示されたように、一方の側に対向する側から短絡防止物質が光電変換層(730)及び第2電極層(740)上に角度θ3だけ斜めに蒸着される。以後、図7jに図示されたように、自己整合した第2電極層(740)及び短絡防止層(770)によって補助電極層(720)が露出するように光電変換層(730)がエッチングされる。
【0145】
この時、エッチングされる領域は、図7Fのエッチングされる領域より小さく、短絡防止層(770)が第2電極層(740)の端を覆うため、第2電極層(740)の端と第1電極層(710)との間の短絡や第2電極層(740)の端と補助電極層(720)の間の短絡が防止される。短絡防止層(770)は、第2電極層(740)と同一の物質からなることができる。
【0146】
以後、図7Kに図示されたように、第3導電性物質が角度θ2だけ斜めに蒸着(OD2)されて短絡防止層(770)上に導電層(750)が形成され、これによって導電層(750)は、隣接した第1電極層(710)の間の領域に位置した補助電極層(720)と連結され、隣接した単位セル(UC)が電気的に直列に連結される。
【0147】
[第8実施例]
【0148】
図8A乃至図8Kは、本発明の第8実施例による光起電力装置の製造方法を示す。
【0149】
図8A乃至図8Cに図示されたように、第8実施例は、第7実施例と異なるように補助電極層(720)が第1電極層(710)に比べて先に基板(700)上に形成される。補助電極層(720)上に第1電極層(710)が位置して補助電極層(720)上に第1電極層(710)の側面が位置するため、光電変換層(730)のエッチング時、補助電極層(720)が露出する。これによって導電層(750)は、補助電極層(720)と連結される。
【0150】
図8Dの光電変換層(730)の形成、図8Eの第2電極層(740)の形成、図8F及び図8Jのエッチングされた光電変換層(730)、図8G及び図8Kの導電層(750)の形成、図8Hのバスバー領域の形成、図8Iの短絡防止層(770)の形成は、第7実施例を通じて説明されたため、その詳細な説明は省略される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレンチ(101;102;103;104;301;302;303;304;501;502)が形成された基板(100;300;500)が設けられる段階;
第1電極層(110;310;510)と、前記第1電極層より小さい電気抵抗を有して前記第1電極層の一部の領域と接触して前記第1電極層の上または下に位置するように補助電極層(120;320;520)を前記トレンチの間の領域に形成する段階;
前記第1電極層または、前記補助電極層上に光電変換層(130;330;530)を形成する段階;
前記光電変換層上に第2導電性物質を斜めに蒸着して第2電極層(140;340;540)を形成する段階;
前記第1電極層または、前記補助電極層が露出するように前記トレンチ内部に形成された光電変換層をエッチングする段階;及び
前記領域のうち光によって電気が生成される一つの領域に形成された前記第1電極層または、前記補助電極層と、光によって電気が生成される他の一つの領域に形成された前記第2電極層が前記トレンチ内部で電気的に連結されるように第3導電性物質を前記第2電極層上に斜めに蒸着して導電層(160;350;550)を形成する段階を含む光起電力装置の製造方法。
【請求項2】
前記第2電極層をマスクとして用いて前記光電変換層をエッチングすることを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項3】
前記トレンチは、所定角度だけ傾いたことを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項4】
前記光電変換層をエッチングした後、前記トレンチのうち一つのトレンチを絶縁物質(150)で埋める段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項5】
前記トレンチのうち一部の隣接したトレンチの間の間隔は、有効領域に該当する隣接トレンチの間の間隔より狭いことを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項6】
前記隣接したトレンチの間に光が透過される溝(302;304)が位置し、
前記補助電極層は、前記溝の間に位置することを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項7】
前記溝の幅に対する深みの比または、前記溝の直径に対する深みの比は、前記トレンチの幅に対する深みの比より大きいことを特徴とする請求項6に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項8】
前記溝に形成された前記光電変換層のエッチングを通じて前記溝の底面が露出することを特徴とする請求項6に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項9】
第1導電性物質を前記基板上に斜めに蒸着して前記第1電極層が形成されることを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項10】
短絡防止物質を前記光電変換層及び前記第2電極層上に斜めに蒸着する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項11】
基板(700)上に所定の厚さと幅を有した第1電極層(710)を形成する段階;
前記第1電極層と接触されるように前記第1電極層より小さい電気抵抗を有した補助電極層(720)を前記第1電極層の上または下に形成する段階;
前記第1電極層または、前記補助電極層上の領域と、前記隣接した第1電極層との間の領域に光電変換層(730)を形成する段階;
前記光電変換層上に第2導電性物質を斜めに蒸着して第2電極層(740)を形成する段階;
前記隣接した第2電極層の間の領域に位置する前記補助電極層が露出するように前記光電変換層をエッチングする段階;及び
前記隣接した第1電極層のうち一つの領域に形成された前記補助電極層と、他の一つの第1電極層領域に形成された前記第2電極層が電気的に連結されるように第3導電性物質を前記第2電極層上に斜めに蒸着して導電層(750)を形成する段階を含む光起電力装置の製造方法。
【請求項12】
前記第1電極層はゾル-ゲル溶液を用いたプリンティング法で形成されることを特徴とする請求項11に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項13】
前記第2電極層をマスクとして用いて前記光電変換層をエッチングすることを特徴とする請求項11に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項14】
前記第1電極層全体のうち一部の第1電極層の幅は、有効領域の第1電極層の幅より狭いことを特徴とする請求項11に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項15】
短絡防止物質を前記光電変換層及び前記第2電極層上に斜めに蒸着する段階をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項16】
トレンチ(101;102;103;104;301;302;303;304;501;502)が形成された基板;
前記トレンチの間の領域に形成される第1電極層(110;310;510);
前記トレンチの間の領域に形成されて前記第1電極層より小さい電気抵抗を有して前記第1電極層の一部と接触するように前記第1電極層の上または下に位置する補助電極層(120;320;520);
前記第1電極層または、前記補助電極層上に位置する光電変換層(130;330;530);
前記光電変換層上に位置する第2電極層(140;340;540);及び
前記領域のうち光によって電気が生成される一つの領域に形成された前記第1電極層または、前記補助電極層と、光によって電気が生成される他の一つの領域に形成された前記第2電極層が前記トレンチ内部で電気的に連結されるようにする導電層(160;350;550)
を含む光起電力装置。
【請求項17】
前記トレンチは、所定角度だけ傾いたことを特徴とする請求項16に記載の光起電力装置。
【請求項18】
前記トレンチのうち一つのトレンチを埋める絶縁物質(150)をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の光起電力装置。
【請求項19】
前記トレンチのうち一部の隣接したトレンチの間の間隔は、有効領域に該当する隣接トレンチの間の間隔より狭いことを特徴とする請求項16に記載の光起電力装置。
【請求項20】
隣接した前記トレンチの間に光が透過される溝(302;304)が位置し、
前記補助電極層は、前記溝の間に位置することを特徴とする請求項16に記載の光起電力装置。
【請求項21】
前記溝の幅に対する深みの比または、前記溝の直径に対する深みの比は、前記トレンチの幅に対する深みの比より大きいことを特徴とする請求項20に記載の光起電力装置。
【請求項22】
前記溝の底面が露出することを特徴とする請求項20に記載の光起電力装置。
【請求項23】
第2電極層の端を覆う短絡防止層(180;370;570)をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の光起電力装置。
【請求項24】
基板(700);
前記基板上に位置して所定の厚さと幅を有した第1電極層(710);
前記第1電極層より小さい電気抵抗を有して、前記第1電極層と接触されるように前記第1電極層の上または下に位置する補助電極層(720);
前記第1電極層または、前記補助電極層上に位置し、前記隣接した第1電極層の間の領域に位置する光電変換層(730);
前記光電変換層上に位置する第2電極層(740);及び
前記隣接した第1電極層のうち一つの領域に形成された前記補助電極層と、他の一つの第1電極層領域に形成された第2電極層が電気的に連結されるようにする導電層(750)を含む光起電力装置。
【請求項25】
前記隣接した第1電極層のうち一つの幅は、他の一つの第1電極層の幅より狭いことを特徴とする請求項24に記載の光起電力装置。
【請求項26】
前記第2電極層の端を覆う短絡防止層(770)をさらに含むことを特徴とする請求項24に記載の光起電力装置。
【請求項1】
トレンチ(101;102;103;104;301;302;303;304;501;502)が形成された基板(100;300;500)が設けられる段階;
第1電極層(110;310;510)と、前記第1電極層より小さい電気抵抗を有して前記第1電極層の一部の領域と接触して前記第1電極層の上または下に位置するように補助電極層(120;320;520)を前記トレンチの間の領域に形成する段階;
前記第1電極層または、前記補助電極層上に光電変換層(130;330;530)を形成する段階;
前記光電変換層上に第2導電性物質を斜めに蒸着して第2電極層(140;340;540)を形成する段階;
前記第1電極層または、前記補助電極層が露出するように前記トレンチ内部に形成された光電変換層をエッチングする段階;及び
前記領域のうち光によって電気が生成される一つの領域に形成された前記第1電極層または、前記補助電極層と、光によって電気が生成される他の一つの領域に形成された前記第2電極層が前記トレンチ内部で電気的に連結されるように第3導電性物質を前記第2電極層上に斜めに蒸着して導電層(160;350;550)を形成する段階を含む光起電力装置の製造方法。
【請求項2】
前記第2電極層をマスクとして用いて前記光電変換層をエッチングすることを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項3】
前記トレンチは、所定角度だけ傾いたことを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項4】
前記光電変換層をエッチングした後、前記トレンチのうち一つのトレンチを絶縁物質(150)で埋める段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項5】
前記トレンチのうち一部の隣接したトレンチの間の間隔は、有効領域に該当する隣接トレンチの間の間隔より狭いことを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項6】
前記隣接したトレンチの間に光が透過される溝(302;304)が位置し、
前記補助電極層は、前記溝の間に位置することを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項7】
前記溝の幅に対する深みの比または、前記溝の直径に対する深みの比は、前記トレンチの幅に対する深みの比より大きいことを特徴とする請求項6に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項8】
前記溝に形成された前記光電変換層のエッチングを通じて前記溝の底面が露出することを特徴とする請求項6に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項9】
第1導電性物質を前記基板上に斜めに蒸着して前記第1電極層が形成されることを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項10】
短絡防止物質を前記光電変換層及び前記第2電極層上に斜めに蒸着する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項11】
基板(700)上に所定の厚さと幅を有した第1電極層(710)を形成する段階;
前記第1電極層と接触されるように前記第1電極層より小さい電気抵抗を有した補助電極層(720)を前記第1電極層の上または下に形成する段階;
前記第1電極層または、前記補助電極層上の領域と、前記隣接した第1電極層との間の領域に光電変換層(730)を形成する段階;
前記光電変換層上に第2導電性物質を斜めに蒸着して第2電極層(740)を形成する段階;
前記隣接した第2電極層の間の領域に位置する前記補助電極層が露出するように前記光電変換層をエッチングする段階;及び
前記隣接した第1電極層のうち一つの領域に形成された前記補助電極層と、他の一つの第1電極層領域に形成された前記第2電極層が電気的に連結されるように第3導電性物質を前記第2電極層上に斜めに蒸着して導電層(750)を形成する段階を含む光起電力装置の製造方法。
【請求項12】
前記第1電極層はゾル-ゲル溶液を用いたプリンティング法で形成されることを特徴とする請求項11に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項13】
前記第2電極層をマスクとして用いて前記光電変換層をエッチングすることを特徴とする請求項11に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項14】
前記第1電極層全体のうち一部の第1電極層の幅は、有効領域の第1電極層の幅より狭いことを特徴とする請求項11に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項15】
短絡防止物質を前記光電変換層及び前記第2電極層上に斜めに蒸着する段階をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の光起電力装置の製造方法。
【請求項16】
トレンチ(101;102;103;104;301;302;303;304;501;502)が形成された基板;
前記トレンチの間の領域に形成される第1電極層(110;310;510);
前記トレンチの間の領域に形成されて前記第1電極層より小さい電気抵抗を有して前記第1電極層の一部と接触するように前記第1電極層の上または下に位置する補助電極層(120;320;520);
前記第1電極層または、前記補助電極層上に位置する光電変換層(130;330;530);
前記光電変換層上に位置する第2電極層(140;340;540);及び
前記領域のうち光によって電気が生成される一つの領域に形成された前記第1電極層または、前記補助電極層と、光によって電気が生成される他の一つの領域に形成された前記第2電極層が前記トレンチ内部で電気的に連結されるようにする導電層(160;350;550)
を含む光起電力装置。
【請求項17】
前記トレンチは、所定角度だけ傾いたことを特徴とする請求項16に記載の光起電力装置。
【請求項18】
前記トレンチのうち一つのトレンチを埋める絶縁物質(150)をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の光起電力装置。
【請求項19】
前記トレンチのうち一部の隣接したトレンチの間の間隔は、有効領域に該当する隣接トレンチの間の間隔より狭いことを特徴とする請求項16に記載の光起電力装置。
【請求項20】
隣接した前記トレンチの間に光が透過される溝(302;304)が位置し、
前記補助電極層は、前記溝の間に位置することを特徴とする請求項16に記載の光起電力装置。
【請求項21】
前記溝の幅に対する深みの比または、前記溝の直径に対する深みの比は、前記トレンチの幅に対する深みの比より大きいことを特徴とする請求項20に記載の光起電力装置。
【請求項22】
前記溝の底面が露出することを特徴とする請求項20に記載の光起電力装置。
【請求項23】
第2電極層の端を覆う短絡防止層(180;370;570)をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の光起電力装置。
【請求項24】
基板(700);
前記基板上に位置して所定の厚さと幅を有した第1電極層(710);
前記第1電極層より小さい電気抵抗を有して、前記第1電極層と接触されるように前記第1電極層の上または下に位置する補助電極層(720);
前記第1電極層または、前記補助電極層上に位置し、前記隣接した第1電極層の間の領域に位置する光電変換層(730);
前記光電変換層上に位置する第2電極層(740);及び
前記隣接した第1電極層のうち一つの領域に形成された前記補助電極層と、他の一つの第1電極層領域に形成された第2電極層が電気的に連結されるようにする導電層(750)を含む光起電力装置。
【請求項25】
前記隣接した第1電極層のうち一つの幅は、他の一つの第1電極層の幅より狭いことを特徴とする請求項24に記載の光起電力装置。
【請求項26】
前記第2電極層の端を覆う短絡防止層(770)をさらに含むことを特徴とする請求項24に記載の光起電力装置。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図1H】
【図1I】
【図1J】
【図1K】
【図1L】
【図1M】
【図1N】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図2I】
【図2J】
【図2K】
【図2L】
【図2M】
【図2N】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図3H】
【図3I】
【図3J】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【図4I】
【図4J】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図5G】
【図5H】
【図5I】
【図5J】
【図5K】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図6I】
【図6J】
【図6K】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図7G】
【図7H】
【図7I】
【図7J】
【図7K】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図8H】
【図8I】
【図8J】
【図8K】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図1H】
【図1I】
【図1J】
【図1K】
【図1L】
【図1M】
【図1N】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図2G】
【図2H】
【図2I】
【図2J】
【図2K】
【図2L】
【図2M】
【図2N】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図3G】
【図3H】
【図3I】
【図3J】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【図4I】
【図4J】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図5G】
【図5H】
【図5I】
【図5J】
【図5K】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図6I】
【図6J】
【図6K】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図7G】
【図7H】
【図7I】
【図7J】
【図7K】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図8G】
【図8H】
【図8I】
【図8J】
【図8K】
【公開番号】特開2011−40746(P2011−40746A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−177858(P2010−177858)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(510114789)韓国鉄鋼株式会社 (6)
【出願人】(592127149)韓国科学技術院 (129)
【氏名又は名称原語表記】KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】373−1,Gusung−dong,Yuseong−ku,Daejeon 305−701 KR
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(510114789)韓国鉄鋼株式会社 (6)
【出願人】(592127149)韓国科学技術院 (129)
【氏名又は名称原語表記】KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】373−1,Gusung−dong,Yuseong−ku,Daejeon 305−701 KR
【Fターム(参考)】
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