入退場管理システム
【課題】同時に複数の人の通過を判別し、人の集中時においても円滑な人の通過が図られる入退場管理システムを提供する。
【解決手段】第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、通路16を挟む一対の第一門柱11および第二門柱12に設けられている。これら第一光学系統30および第二光学系統40は、高さが異なる位置に設けられている。これにより、第一光学系統30および第二光学系統40は互いに交差しない。通過数判別部は、通路16を人17が通過したとき、第一光学系統30で検出した距離d1と第二光学系統40で検出した距離d2との和と、光路長Dの半分D/2との差Mを算出し、この差Mを用いて通路16を通過した人17の数を判別する。
【解決手段】第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、通路16を挟む一対の第一門柱11および第二門柱12に設けられている。これら第一光学系統30および第二光学系統40は、高さが異なる位置に設けられている。これにより、第一光学系統30および第二光学系統40は互いに交差しない。通過数判別部は、通路16を人17が通過したとき、第一光学系統30で検出した距離d1と第二光学系統40で検出した距離d2との和と、光路長Dの半分D/2との差Mを算出し、この差Mを用いて通路16を通過した人17の数を判別する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入退場管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばRFIDカードなどを用いて事業所や教育機関に入場または退場する関係者の認証を行う入退場管理システムが広く利用されている。このような入退場管理システムでは、入場門においてRFIDカードによる人の認証を行うとともに、認証した人が入場門を通過したことを検出している。この場合、入場門における人の通過は、光を利用したセンサのオンおよびオフを利用して検出している(特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、入場門において人が通過する通路は、一人ずつ通過することを前提としている。そのため、例えば通勤または通学の時間帯や帰宅時間帯など、入場門を通過する人が増加すると、入場門の混雑を招き、入場門の円滑な通過が困難になるという問題がある。一方、混雑を回避するために通路の幅を拡大すると、同時に複数の人が通路を通過することになる。特許文献1のようにセンサのオンおよびオフを利用する場合、単純に人の通過のみを検出する。そのため、通路を通過するのが一人なのか、または通路を通過するのは同時に複数なのかを判別することはできない。その結果、入場門における認証と通過した人数との整合が図れず、認証による安全性を維持したまま同時に複数の人が入場門を通過することは許容されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−259857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の目的は、同時に複数の人の通過を判別し、人の集中時においても円滑な人の通過が図られる入退場管理システムを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、同時に複数の人の判別し、人の集中時においても円滑な人の通過が図られるとともに、電気系の配線が簡略化される入退場管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明では、第一光送受ユニットと第二光送受ユニットとは、通路を挟んで設けられている一対の門柱にそれぞれ設けられている。第一門柱に設けられている第一光送受ユニットは、第一光学系統を形成する。一方、第二門柱に設けられている第二光送受ユニットは、第一光学系統とは異なる高さの位置に第二光学系統を形成する。ここで、第一光学系統は、第一門柱に設けられている第一光送受ユニットから、第一系統第一反射部材、第一系統第二反射部材、第一系統第三反射部材、第一系統第二反射部材、第一系統第一反射部材および第一光送受ニットの順に通路の平面視においてNの字形状の光の経路を形成する。同様に、第二光学系統は、第二門柱に設けられている第二光送受ユニットから、第二系統第一反射部材、第二系統第二反射部材、第二系統第三反射部材、第二系統第二反射部材、第二系統第一反射部材および第二光送受ユニットの順に通路の平面視においてNの字形状の光の経路を形成する。ここで、第一光送受ユニットと第二光送受ユニットとは、いわゆるはす向かいの位置に設けられている。具体的には、第一光送受ユニットを通路の延びる方向において一方の端部側で第一門柱に配置するとき、第二光送受ユニットは通路の延びる方向において他方の端部側で第二門柱に配置されている。
【0007】
第一光学系統において、通路を挟んで第一光送受ユニットから第一系統第一反射部材までの距離はLxであり、通路の延びる方向で第一光送受ニットから第一系統第二反射部材までの距離はLyであり、通路を挟んで第一系統第二反射部材から第一系統第三反射部材までの距離はLxである。そうすると、通路を斜めに横切る第一系統第一反射部材から第一系統第二反射部材までの距離は、(Lx2+Ly2)1/2である。第一光送受ニットから照射された光は、第一系統第一反射部材、第一系統第二反射部材および第一系統第三反射部材の順で第一送受ユニットに入射する。その結果、第一光学系統の光路長Dは、D=4Lx+2(Lx2+Ly2)1/2である。
【0008】
同様に、第二光学系統において、第二光送受ユニットから第二系統第一反射部材までの距離はLxであり、第二光送受ユニットから第二系統第二反射部材までの距離はLyであり、第二系統第二反射部材から第二系統第三反射部材までの距離はLxである。そうすると、第二系統第一反射部材から第二系統第二反射部材までの距離は、(Lx2+Ly2)1/2である。第二光送受ニットから照射された光は、第二系統第一反射部材、第二系統第二反射部材および第二系統第三反射部材の順で第二光送受ユニットに入射する。その結果、第二光学系統の光路長Dは、D=4Lx+2(Lx2+Ly2)1/2である。
【0009】
このように、第一光学系統および第二光学系統の光路長Dを設定することにより、通路を人が通過したとき、第一光学系統で検出した距離d1と第二光学系統で検出した距離d2との和は、光路長Dの半分であるD/2よりも人の幅に対応する分だけ小さくなる。そのため、通過数判別手段は、この距離d1と距離d2との和と、光路長Dの半分であるD/2との差を算出することにより、通路を通過した人の人数を判別する。したがって、同時に複数の人の通過を判別することができ、人の集中時においても円滑な人の通過を図ることができる。
【0010】
請求項2記載の発明では、通過数判別手段は、距離d1と距離d2との検出距離総和dtが光路長Dの半分であるD/2より小さいとき、光路長Dの半分であるD/2と検出距離総和dtとの差Mを予め設定した人体判別幅wと比較する。そして、通過数判別手段は、M≧2wであれば通路を通過した人数は二人であると判別し、M<2wであれば通路を通過した人数は一人であると判別する。したがって、第一光送受ニットおよび第二光送受ユニットから対象となる人までの距離を検出するという簡単な処理で通路を通過する人の人数を判別することができる。
【0011】
請求項3記載の発明では、第一光送受ユニットと第二光送受ユニットとは、通路を挟んで設けられている一対の門柱のうちいずれも第一門柱に設けられている。第一門柱に設けられている第一光送受ユニットは、第一光学系統を形成する。また、第一門柱に設けられている第二光送受ユニットは、第一光学系統とは異なる高さの位置に第二光学系統を形成する。ここで、第一光学系統は、第一門柱に設けられている第一光送受ユニットから、第一系統第一反射部材、第一系統第二反射部材および第一系統第三反射部材の順に通路の平面視においてコの字形状の光の経路を形成する。同様に、第二光学系統は、第一門柱に設けられている第二光送受ユニットから、第二系統第一反射部材、第二系統第二反射部材および第二系統第三反射部材の順に通路の平面視においてコの字形状の光の経路を形成する。ここで、第一光送受ユニットと第二光送受ユニットとは、第一門柱の通路に面する側において対角線の位置に設けられている。具体的には、第一光送受ユニットを通路の延びる方向において一方の端部側で第一門柱に配置するとき、第二光送受ユニットは通路の延びる方向において他方の端部側で第一光送受ユニットと異なる高さで第一門柱に配置されている。
【0012】
第一光学系統において、通路を挟んで第一光送受ユニットから第一系統第一反射部材までの距離はLxであり、通路の延びる方向で第一系統第一反射部材から第一系統第二反射部材までの距離はLyであり、通路を挟んで第一系統第二反射部材から第一系統第三反射部材までの距離はLxである。第一光送受ニットから照射された光は、第一系統第一反射部材、第一系統第二反射部材、第一系統第三反射部材、第一系統第二反射部材および第一系統第一反射部材の順で第一光送受ユニットに入射する。その結果、第一光学系統の光路長Dは、D=2(2Lx+Ly)である。
【0013】
同様に、第二光学系統において、第二光送受ユニットから第二系統第一反射部材までの距離はLxであり、第二系統第一反射部材から第二系統第二反射部材までの距離はLyであり、第二系統第二反射部材から第二系統第三反射部材までの距離はLxである。第二光送受ニットから照射された光は、第二系統第一反射部材、第二系統第二反射部材、第二系統第三反射部材、第二系統第二反射部材および第二系統第一反射部材の順で第二光送受ユニットに入射する。その結果、第二光学系統の光路長Dは、D=2(2Lx+Ly)である。
【0014】
このように、第一光学系統および第二光学系統の光路長Dを設定することにより、通路を人が通過したとき、第一光学系統で検出した距離d1と第二光学系統で検出した距離d2との和は、光路長Dの半分であるD/2よりも人の幅に対応する分だけ小さくなる。そのため、通過数判別手段は、この距離d1と距離d2との和と、光路長Dの半分であるD/2との差を算出することにより、通路を通過した人の人数を判別する。したがって、同時に複数の人の通過を判別することができ、人の集中時においても円滑な人の通過を図ることができる。
【0015】
また、請求項3記載の発明では、第一光送受ユニットおよび第二光送受ユニットは、いずれも第一門柱に配置される。そのため、第一光送受ニットおよび第二光送受ユニットに電力を供給する配線は、第一門柱に集中して設けられる。したがって、電気系の配線を簡略化することができる。
【0016】
請求項4記載の発明では、通過数判別手段は、距離d1と距離d2との検出距離総和dtが光路長Dの半分であるD/2より小さいとき、光路長Dの半分であるD/2と検出距離総和dtとの差Mを予め設定した人体判別幅wと比較する。そして、通過数判別手段は、M≧2wであれば通路を通過した人数は二人であると判別し、M<2wであれば通路を通過した人数は一人であると判別する。したがって、第一光送受ニットおよび第二光送受ユニットから対象となる人までの距離を検出するという簡単な処理で通路を通過する人の人数を判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1実施形態による入退場管理システムを示す概略斜視図
【図2】第1実施形態による入退場管理システムを示すブロック図
【図3】第1実施形態による入退場管理システムの第一光学系統を示す模式図
【図4】第1実施形態による入退場管理システムの第二光学系統を示す模式図
【図5】図3において通路に一人の人が進入した状態を示す模式図
【図6】図4において通路に一人の人が進入した状態を示す模式図
【図7】図3において通路に二人の人が進入した状態を示す模式図
【図8】図4において通路に二人の人が進入した状態を示す模式図
【図9】図3において通路の第二端側に二人が並列して進入した状態を示す模式図
【図10】図4において通路の第二端側に二人が並列して進入した状態を示す模式図
【図11】第2実施形態による入退場管理システムを示す概略斜視図
【図12】第2実施形態による入退場管理システムを示すブロック図
【図13】第2実施形態による入退場管理システムの第一光学系統を示す模式図
【図14】第2実施形態による入退場管理システムの第二光学系統を示す模式図
【図15】図13において通路に一人の人が進入した状態を示す模式図
【図16】図14において通路に一人の人が進入した状態を示す模式図
【図17】図13において通路に二人の人が進入した状態を示す模式図
【図18】図14において通路に二人の人が進入した状態を示す模式図
【図19】図13において通路の第二端側に二人が並列して進入した状態を示す模式図
【図20】図14において通路の第二端側に二人が並列して進入した状態を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、入退場管理システムの複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態による入退場管理システムを図1に示す。図1に示すように入退場管理システム10は、第一門柱11、第二門柱12、第一光送受ユニット13、第二光送受ユニット14および制御装置15を備えている。第一門柱11および第二門柱12は、通路16を挟んで対向して設けられている。通路16を通過する人17は、この第一門柱11と第二門柱12との間を移動する。通路16は、第一門柱11と第二門柱12との間を、対向する第一門柱11および第二門柱12と交差する方向へ延びている。この通路16の延びる方向において、図1の右方を第一端側とし、図1の左方を第二端側と定義する。
【0019】
第一光送受ユニット13は、第一門柱11の一方の端部側すなわち第一端側に設けられている。第一光送受ユニット13は、図示しない照射部および受光部を有している。照射部は、例えばレーザ光や赤外光などの光を照射する。受光部は、照射部から照射された光を受光する。本実施形態の場合、照射部および受光部は、一体の第一光送受ユニット13を構成している。また、第二光送受ユニット14は、第二門柱12の他方の端部側すなわち第二端側に設けられている。第二光送受ユニット14は、第一光送受ユニット13と同様に照射部および受光部を有している。照射部は、例えばレーザ光や赤外光などの光を照射する。受光部は、照射部から照射された光を受光する。第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14は、制御装置15に接続している。制御装置15は、第一電源ユニット18および第二電源ユニット19を有している。第一電源ユニット18は、第一門柱11に設けられ、同じく第一門柱11に設けられている第一光送受ユニット13に電力を供給する。第二電源ユニット19は、第二門柱12に設けられ、同じく第二門柱12に設けられている第二光送受ユニット14に電力を供給する。
【0020】
制御装置15は、例えばCPU、ROMおよびRAMを有するマイクロコンピュータで構成されている。制御装置15は、ROMに記憶されているコンピュータプログラムにしたがって入退場管理システム10の全体を制御する。制御装置15は、コンピュータプログラムを実行することにより、図2に示すように通過数判別部21をソフトウェア的に実現している。通過数判別部21は、特許請求の範囲の通過数判別手段に相当し、通路16を通過する人17の数を判別する。なお、入退場管理システム10は、通路16を通過する人17を認証する認証部を有していてもよい。この場合、通路16を通過する人17は、所有しているICカードなどの認証媒体を認証部にかざし、接触または非接触で認証媒体の読み取りを実行させる。また、通過数判別部21は、ハードウェア的に実現してもよい。
【0021】
入退場管理システム10は、図1に示すように第一光学系統30および第二光学系統40を備えている。第一光学系統30は、上述の第一光送受ユニット13に加え、第一系統第一反射部材31、第一系統第二反射部材32および第一系統第三反射部材33を有している。第一系統第一反射部材31、第一系統第二反射部材32および第一系統第三反射部材33は、いずれも鏡など光を反射する部材で形成されている。第一系統第一反射部材31は、第一門柱11の第一端側に設けられている第一光送受ユニット13と通路16を挟んで対向する第二門柱12の第一端側に設けられている。第一系統第二反射部材32は、第一門柱11の第一光送受ユニット13と反対側すなわち第一門柱11の第二端側に設けられている。第一系統第三反射部材33は、この第一門柱11の第二端側に設けられている第一系統第二反射部材32と通路16を挟んで対向する第二門柱12の第二端側に設けられている。これにより、第一光送受ユニット13から照射された光は、図3に示すように第一門柱11から第二門柱12側へ通路16を直交し第一系統第一反射部材31で第一系統第二反射部材32側へ反射する。第一系統第一反射部材31で反射した光は、通路16を対角線状に横切った後、第一系統第二反射部材32へ入射する。第一系統第二反射部材32に入射した光は、第一系統第二反射部材32で第一系統第三反射部材33側へ反射し、再び通路16を直交して第一系統第三反射部材33へ入射する。第一系統第三反射部材33に入射した光は、上記の経路とは反対に第一系統第二反射部材32および第一系統第一反射部材31で反射して第一光送受ユニット13へ入射する。
【0022】
第一光学系統30は、第一光送受ユニット13から照射された光が第一系統第一反射部材31、第一系統第二反射部材32、第一系統第三反射部材33、第一系統第二反射部材32および第一系統第一反射部材31の順で反射して、第一光送受ユニット13へ入射する。そのため、第一光学系統30は、図3に示すように概ね「N」の字形状の経路を往復する光学経路を形成する。ここで、通路16を挟んで対向する第一門柱11と第二門柱12との間の距離は、対向距離Lxと定義する。また、通路16の延びる方向において第一門柱11の第一光送受ユニット13と第一系統第二反射部材32との間の距離は、隣接距離Lyと定義する。この場合、第一光送受ユニット13と第一系統第一反射部材31との間の距離、および第一系統第二反射部材32と第一系統第三反射部材33の間の距離は、対向距離Lxと同一となる。また、第一系統第一反射部材31から第一系統第三反射部材33までの距離は、隣接距離Lyと同一となる。この対向距離Lxおよび隣接距離Lyを用いると、通路16を対角線状に横切る第一系統第一反射部材31から第一系統第二反射部材32までの距離は、(Lx2+Ly2)1/2となる。その結果、第一光学系統30の光路長D1は、D1=4Lx+2(Lx2+Ly2)1/2となる。
【0023】
第二光学系統40は、上述の第二光送受ユニット14に加え、図1に示すように第二系統第一反射部材41、第二系統第二反射部材42および第二系統第三反射部材43を有している。第二系統第一反射部材41、第二系統第二反射部材42および第二系統第三反射部材43は、いずれも鏡など光を反射する部材で形成されている。第二系統第一反射部材41は、第二門柱12の第二端側に設けられている第二光送受ユニット14と通路16を挟んで対向する第一門柱11の第二端側に設けられている。第二系統第二反射部材42は、第二門柱12の第二光送受ユニット14と反対側すなわち第二門柱12の第一端側に設けられている。第二系統第三反射部材43は、この第二門柱12の第一端側に設けられている第二系統第二反射部材42と通路16を挟んで対向する第一門柱11の第一端側に設けられている。これにより、第二光送受ユニット14から照射された光は、図4に示すように第二門柱12から第一門柱11側へ通路16を直交し第二系統第一反射部材41で第二系統第二反射部材42側へ反射する。第二系統第一反射部材41で反射した光は、通路16を対角線状に横切った後、第二系統第二反射部材42へ入射する。第二系統第二反射部材42に入射した光は、第二系統第二反射部材42で第二系統第三反射部材43側へ反射し、再び通路16を直交して第二系統第三反射部材43へ入射する。第二系統第三反射部材43に入射した光は、上記の経路とは反対に第二系統第二反射部材42および第二系統第三反射部材43で反射して第二光送受ユニット14へ入射する。
【0024】
第二光学系統40は、第二光送受ユニット14から照射された光が第二系統第一反射部材41、第二系統第二反射部材42、第二系統第三反射部材43、第二系統第二反射部材42および第二系統第一反射部材41の順で反射して、第二光送受ユニット14へ入射する。そのため、第二光学系統40は、図4に示すように概ね「N」の字形状の経路を往復する光学経路を形成する。ここで、通路16を挟んで対向する第一門柱11と第二門柱12との間の距離は、上述の通り対向距離Lxと定義する。また、通路16の延びる方向において第二門柱12の第二光送受ユニット14と第二系統第二反射部材42との間の距離は、上述の通り隣接距離Lyと定義する。この場合、第二光送受ユニット14と第二系統第一反射部材41との間の距離、および第二系統第二反射部材42と第二系統第三反射部材43との間の距離は、対向距離Lxと同一となる。また、第二系統第一反射部材41から第二系統第三反射部材43までの距離は、隣接距離Lyと同一となる。この対向距離Lxおよび隣接距離Lyを用いると、通路16を対角線状に横切る第二系統第一反射部材41から第二系統第二反射部材42までの距離は、(Lx2+Ly2)1/2となる。その結果、第二光学系統40の光路長D2は、D2=4Lx+2(Lx2+Ly2)1/2となる。本実施形態の場合、第一光学系統30の光路長D1と第二光学系統40の光路長D2とは同一、すなわちD1=D2である。この光路長D1および光路長D2は、特許請求の範囲の光路長Dに相当する。以下、同一の光路長D1および光路長D2は、光路長Dとする。
【0025】
第一門柱11は、図1、図3および図4に示すように通路16に面する対向面51を有している。同様に、第二門柱12も、通路16に面する対向面52を有している。第一光学系統30を構成する第一光送受ユニット13および第一系統第二反射部材32、ならびに第二光学系統40を構成する第二系統第一反射部材41および第二系統第三反射部材43は、いずれも第一門柱11の対向面51に設けられている。また、第一光学系統30を構成する第一系統第一反射部材31および第一系統第三反射部材33、ならびに第二光学系統40を構成する第二光送受ユニット14および第二系統第二反射部材42は、いずれも第二門柱12の対向面52に設けられている。
【0026】
これら第一光学系統30を構成する第一光送受ユニット13、第一系統第一反射部材31、第一系統第二反射部材32および第一系統第三反射部材33は、図1に示すように第二光学系統40を構成する第二光送受ユニット14、第二系統第一反射部材41、第二系統第二反射部材42および第二系統第三反射部材43と高さ方向の位置が異なっている。そのため、第一光学系統30と第二光学系統40とは、通路16からの高さが異なる位置に形成され、互いに交差していない。この場合、第一光学系統30を構成する第一光送受ユニット13と第二光学系統40を構成する第二光送受ユニット14とは、通路16を挟んで対向する第一門柱11と第二門柱12との間において高さの異なる位置でいわゆるはす向かいとなるように配置されている。
【0027】
次に、上記の構成の第1実施形態による入退場管理システム10の処理について説明する。
図3および図4に示すように通路16に人17が存在しないとき、第一光学系統30の光路長はDに等しい。同様に、通路16に人が存在しないとき、第二光学系統40の光路長はDに等しい。このとき、図5および図6に示すように第一門柱11と第二門柱12との間の通路16に一人の人17が進入すると、第一光学系統30および第二光学系統40の光路は、いずれも進入した人17によって遮られる。これにより、第一光学系統30の第一光送受ユニット13は、光路を遮った人17までの距離を測定する。同様に、第二光学系統40の第二光送受ユニット14も、光路を遮った人17までの距離を測定する。図5および図6に示す例の場合、第一光学系統30の第一光送受ユニット13から人17までの距離はd1であり、第二光学系統40の第二光送受ユニット14から人17までの距離はd2となる。ここで、通路16を通過する人17は、通路16の幅方向に沿った幅を有している。この幅は、人17の体格によってある程度の相違が生じるものの、所定の範囲となる。そこで、本実施形態の場合、通過数判別部21は、この人17の幅を、人体判別幅wとして予め設定している。この人体判別幅wは、想定される人17の体格を考慮して平均的な値として予め設定している。人体判別幅wは、例えば制御装置15のROMなどに記憶されている。
【0028】
図5および図6に示すように通路16を一人の人17が通過するとき、第一光送受ユニット13から人17までの距離d1と第二光送受ユニット14から人17までの距離d2との和である検出距離総和dtは、dt=d1+d2となる。第一光学系統30は図3に示すように第一光送受ユニット13から第一系統第三反射部材33までを往復することにより光路長Dを形成し、第二光学系統40は図4に示すように第二光送受ユニット14から第二系統第三反射部材43までを往復することにより光路長Dを形成している。これに対し、検出距離d1および検出距離d2は、第一光送受ユニット13から人17まで、および第二光送受ユニット14から人17までの片道の距離を示している。そのため、通路16を人17が通過するとき、検出距離総和dtの最大値は、光路長Dの半分となる。つまり、検出距離総和dtの最大値は、D/2=2Lx+(Lx2+Ly2)1/2となる。一方、上述の通り、通路16を人17が通過するため、検出距離総和dtが最大値であるD/2と等しくなることはない。つまり、検出距離総和dtは、dt<D/2となる。
【0029】
通過数判別部21は、このように検出距離総和dtが光路長Dの半分よりも小さい、すなわちdt<D/2となったとき、この検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mを、M=D/2−dtとして算出する。そして、通過数判別部21は、この差Mと予め設定されている人体判別幅wとを比較して、M<2wであるか否かを判断する。図5および図6に示す例の場合、通路16を通過するのは一人の人17であるので、一般的にこの人17の幅が人体判別幅wの2倍を超えることはない。そのため、通過数判別部21は、差Mが人体判別幅wの2倍未満、すなわちM<2wのとき、通路16を通過した人17の数は一人であると判別する。
【0030】
次に、第一門柱11と第二門柱12との間の通路16を二人の人17が同時に通過する例について説明する。図7および図8に示すように第一門柱11と第二門柱12との間の通路16に二人の人17が同時に進入すると、第一光学系統30および第二光学系統40の光路は、いずれも人17によって遮られる。これにより、第一光学系統30の第一光送受ユニット13は、光路を遮った人17までの距離を測定する。同様に、第二光学系統40の第二光送受ユニット14も、光路を遮った人17までの距離を測定する。このように、通路16を二人の人17が通過する場合、第一光送受ユニット13から人17までの距離d1と第二光送受ユニット14から人17までの距離d2との和である検出距離総和dtは、光路長Dの半分であるD/2よりも小さい、すなわちdt<D/2となる。
【0031】
通過数判別部21は、このように検出距離総和dtが光路長Dの半分D/2よりも小さい、すなわちdt<D/2となったとき、この検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mを、M=D/2−dtとして算出する。そして、通過数判別部21は、この差Mと人体判別幅wとを比較してM<2wであるか否かを判断する。図7および図8に示す例の場合、通路16を通過するのは二人の人17であるので、この人17の幅の総和は人体判別幅wの2倍を超える。特に、通路16を通過する二人が密着することは考えられないため、検出された検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mは、人体判別幅wの2倍以上となる。そのため、通過数判別部21は、差Mが人体判別幅wの2倍以上、すなわちM≧2wのとき、通路16を通過した人17の数は二人であると判別する。
【0032】
さらに、図9および図10に示すように第一門柱11と第二門柱12との間の通路16において第二端側に並列して二人の人17が同時に進入した場合について説明する。この場合も、第一光送受ユニット13から人17までの距離d1と第二光送受ユニット14から人17までの距離d2との和である検出距離総和dtは、光路長Dの半分D/2よりも小さい、すなわちdt<D/2となる。そのため、通過数判別部21は、dt<D/2のとき、差MをM=D/2−dtとして算出する。図9および図10の場合も、二人の人17が密着して通路16を通過することは考えられないため、検出された検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mは、人体判別幅wの2倍以上となる。その結果、通過数判別部21は、差Mが人体判別幅wの2倍以上、すなわちM≧2wとして、通路16を通過した人17の数は二人であると判別することができる。なお、通路16の第一端側に人17が並列する場合でも、同様に考えることができる。
【0033】
以上、説明した第1実施形態では、第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、通路16を挟んで設けられている一対の第一門柱11および第二門柱12にそれぞれ設けられている。第一光学系統30は、第一門柱11に設けられている第一光送受ユニット13から、第一系統第一反射部材31、第一系統第二反射部材32、第一系統第三反射部材33および第一光送受ユニット13の順に通路16の平面視において8の字形状の光路を形成する。同様に、第二光学系統40は、第二門柱12に設けられている第二光送受ユニット14から、第一系統第一反射部材31、第二系統第二反射部材42、第二系統第三反射部材43および第二光送受ユニット14の順に通路16の平面視において8の字形状の光の経路を形成する。ここで、第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、いわゆるはす向かいの位置に設けられている。具体的には、第一光送受ユニット13を通路16の延びる方向において一方の第一端側で第一門柱11に配置するとき、第二光送受ユニット14は第二端側で第二門柱12に配置されている。これら第一光学系統30および第二光学系統40は、互いに通路16からの距離が異なる位置、すなわち高さが異なる位置に設けられている。そのため、第一光学系統30および第二光学系統40は、互いに交差することがない。
【0034】
通過数判別部21は、第一光学系統30の光路長D1および第二光学系統40の光路長D2を設定する。これにより、通路16を人17が通過したとき、第一光学系統30で検出した距離d1と第二光学系統40で検出した距離d2との和は、光路長Dの半分D/2よりも人17に対応する分だけ小さくなる。そのため、通過数判別部21は、この距離d1と距離d2との和と、光路長Dの半分D/2との差Mを算出することにより、通路16を通過した人17の数を判別する。したがって、同時に複数の人17の通過を判別することができ、人17の集中時においても円滑な人17の通過を図ることができる。
【0035】
第1実施形態では、通過数判別部21は、距離d1と距離d2との検出距離総和dtが光路長Dの半分D/2より小さいとき、光路長Dの半分D/2と検出距離総和dtとの差Mを予め設定した人体判別幅wと比較する。そして、通過数判別部21は、M≧2wであれば通路16を通過した人17の数は二人であると判別し、M<2wであれば通路16を通過した人17の数は一人であると判別する。したがって、第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14から対象となる人17までの距離を検出するという簡単な処理で通路16を通過する人17の数を判別することができる。
【0036】
(第2実施形態)
第2実施形態による入退場管理システムを図11および図12に示す。図11に示すように入退場管理システム10は、第一実施形態と同様に通路16を挟んで対向する第一門柱11および第二門柱12を備えている。第2実施形態の場合、第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14の位置、ならびに第一光学系統および第二光学系統の経路が第1実施形態と異なる。以下、相違点について具体的に説明する。
【0037】
第一光送受ユニット13は、第一門柱11の一方の端部側すなわち第一端側に設けられている。一方、第二光送受ユニット14は、第一門柱11の他方の端部側すなわち第二端側に設けられている。第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14は、制御装置15に接続している。制御装置15は、図11および図12に示すように共通電源ユニット61を有している。共通電源ユニット61は、第一門柱11に設けられ、同じく第一門柱11に設けられている第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14の双方に電力を供給する。
【0038】
第2実施形態の入退場管理システム10は、第1実施形態と同様に第一光学系統70および第二光学系統80を備えている。第一光学系統70は、上述の第一光送受ユニット13に加え、図11に示すように第一系統第一反射部材71、第一系統第二反射部材72および第一系統第三反射部材73を有している。第一系統第一反射部材71、第一系統第二反射部材72および第一系統第三反射部材73は、いずれも鏡など光を反射する部材で形成されている。第一系統第一反射部材71は、第一門柱11の第一端側に設けられている第一光送受ユニット13と通路16を挟んで対向する第二門柱12の第一端側に設けられている。第一系統第二反射部材72は、第二門柱12の第一系統第一反射部材71と反対側すなわち第二門柱12の第二端側に設けられている。第一系統第三反射部材73は、この第二門柱12の第二端側に設けられている第一系統第二反射部材72と通路16を挟んで対向する第一門柱11の第二端側に設けられている。これにより、第一光送受ユニット13から照射された光は、図13に示すように第一門柱11から第二門柱12側へ通路16を直交し第一系統第一反射部材71で第一系統第二反射部材72側へ反射する。第一系統第一反射部材71で反射した光は、第二門柱12を通路16に沿って進み、第一系統第二反射部材72へ入射する。第一系統第二反射部材72に入射した光は、第一系統第二反射部材72で反射し、再び通路16を直交し第一系統第三反射部材73に入射する。第一系統第三反射部材73に入射した光は、上記の経路とは反対に第一系統第二反射部材72および第一系統第一反射部材71で反射して第一光送受ユニット13へ入射する。
【0039】
第一光学系統70は、第一光送受ユニット13から照射された光が第一系統第一反射部材71、第一系統第二反射部材72、第一系統第三反射部材73、第一系統第二反射部材72および第一系統第一反射部材71の順で反射して、第一光送受ユニット13へ入射する。そのため、第一光学系統70は、図13に示すように概ね「コ」の字形状の経路を往復する光学経路を形成する。ここで、通路16を挟んで対向する第一門柱11と第二門柱12との間の距離は、対向距離Lxと定義する。また、通路16の延びる方向において第一門柱11の第一光送受ユニット13と第一系統第三反射部材73との間の距離は、隣接距離Lyと定義する。この場合、第一系統第二反射部材72と第一系統第三反射部材73との間の距離は、対向距離Lxと同一となる。また、第二門柱12の第一系統第一反射部材71と第一系統第二反射部材72との間の距離は、隣接距離Lyと同一となる。その結果、第一光学系統70の光路長D1は、D1=2×(2Lx+Ly)となる。
【0040】
第二光学系統80は、上述の第二光送受ユニット14に加え、図11に示すように第二系統第一反射部材81、第二系統第二反射部材82および第二系統第三反射部材83を有している。第二系統第一反射部材81、第二系統第二反射部材82および第二系統第三反射部材83は、いずれも鏡など光を反射する部材で形成されている。第二系統第一反射部材81は、第一門柱11の第二端側に設けられている第二光送受ユニット14と通路16を挟んで対向する第二門柱12の第二端側に設けられている。第二系統第二反射部材82は、第二門柱12の第二系統第一反射部材81と反対側すなわち第二門柱12の第一端側に設けられている。第二系統第三反射部材83は、この第二門柱12の第一端側に設けられている第二系統第二反射部材82と通路16を挟んで対向する第一門柱11の第一端側に設けられている。これにより、第二光送受ユニット14から照射された光は、図14に示すように第一門柱11から第二門柱12側へ通路16を直交し第二系統第一反射部材81で第二系統第二反射部材82側へ反射する。第二系統第一反射部材81で反射した光は、第二門柱12を通路16に沿って進み、第二系統第二反射部材82へ入射する。第二系統第二反射部材82に入射した光は、第二系統第二反射部材82で反射し、再び通路16を直交し第二系統第三反射部材83に入射する。第二系統第三反射部材83に入射した光は、上記の経路とは反対に第二系統第二反射部材82および第二系統第一反射部材81で反射して第二光送受ユニット14へ入射する。
【0041】
第二光学系統80は、第二光送受ユニット14から照射された光が第二系統第一反射部材81、第二系統第二反射部材82、第二系統第三反射部材83、第二系統第二反射部材82および第二系統第一反射部材81の順で反射して、第二光送受ユニット14へ入射する。そのため、第二光学系統80は、図14に示すように概ね「コ」の字形状の経路を往復する光学経路を形成する。ここで、通路16を挟んで対向する第一門柱11と第二門柱12との間の距離は、対向距離Lxと定義する。また、通路16の延びる方向において第一門柱11の第二光送受ユニット14と第二系統第三反射部材83との間の距離は、隣接距離Lyと定義する。この場合、第二系統第二反射部材82と第二系統第三反射部材83との間の距離は、対向距離Lxと同一となる。また、第二門柱12の第二系統第一反射部材81と第二系統第二反射部材82との間の距離は、隣接距離Lyと同一となる。その結果、第二光学系統の光路長D2は、D2=2×(2Lx+Ly)となる。本実施形態の場合、第一光学系統70の光路長D1と第二光学系統80の光路長D2とは同一、すなわちD1=D2である。この光路長D1および光路長D2は、特許請求の範囲の光路長Dに相当する。以下、同一の光路長D1および光路長D2は、光路長Dとする。
【0042】
第一門柱11は、図11、図13および図14に示すように通路16に面する対向面51を有している。同様に、第二門柱12も、通路16に面する対向面52を有している。第一光学系統70を構成する第一光送受ユニット13および第一系統第三反射部材73、ならびに第二光学系統80を構成する第二光送受ユニット14および第二系統第三反射部材83は、いずれも第一門柱11の対向面51に設けられている。また、第一光学系統70を構成する第一系統第一反射部材71および第一系統第二反射部材72、ならびに第二光学系統80を構成する第二系統第一反射部材81および第二系統第二反射部材82は、いずれも第二門柱12の対向面52に設けられている。
【0043】
これら第一光学系統70を構成する第一光送受ユニット13、第一系統第一反射部材71、第一系統第二反射部材72および第一系統第三反射部材73は、図11に示すように第二光学系統80を構成する第二光送受ユニット14、第二系統第一反射部材81、第二系統第二反射部材82および第二系統第三反射部材83と高さ方向の位置が異なっている。そのため、第一光学系統70と第二光学系統80とは、通路16からの高さが異なる位置に形成され、互いに交差していない。また、第一光学系統70を構成する第一光送受ユニット13と第二光学系統80を構成する第二光送受ユニット14とは、いずれも第一門柱11に配置されている。そして、第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、通路16に面する第一門柱11の対向面51において互いに四角形の対角線上に配置されている。
【0044】
次に、上記の構成の第2実施形態による入退場管理システム10の処理について説明する。
図13および図14に示すように通路16に人17が存在しないとき、第一光学系統70の光路長はDに等しい。同様に、通路16に人17が存在しないとき、第二光学系統80の光路長はDに等しい。このとき、図15および図16に示すように第一門柱11と第二門柱12との間の通路16に一人の人17が進入すると、第一光学系統70および第二光学系統80の光路は、いずれも進入した人17によって遮られる。これにより、第一光学系統70の第一光送受ユニット13は、光路を遮った人17までの距離を測定する。同様に、第二光学系統80の第二光送受ユニット14も、光路を遮った人17までの距離を測定する。図15および図16に示す例の場合、第一光学系統70の第一光送受ユニット13から人17までの距離はd1であり、第二光学系統80の第二光送受ユニット14から人17までの距離はd2となる。ここで、通路16を通過する人17は、通路16の幅方向に沿って所定の範囲の幅を有している。この人17の幅は、第1実施形態と同様に人体判別幅wとして予め設定し、例えば制御装置15のROMなどに記憶されている。
【0045】
図15および図16に示すように通路16を一人の人17が通過するとき、第一光送受ユニット13から人17までの距離d1と第二光送受ユニット14から人17までの距離d2との和である検出距離総和dtは、dt=d1+d2となる。第一光学系統70は図13に示すように第一光送受ユニット13から第一系統第三反射部材73までを往復することにより光路長Dを形成し、第二光学系統80は図14に示すように第二光送受ユニット14から第二系統第三反射部材83までを往復することにより光路長Dを形成している。これに対し、検出距離d1および検出距離d2は、第一光送受ユニット13から人17まで、および第二光送受ユニット14から人17までの片道の距離を示している。そのため、通路16を人17が通過するとき、検出距離総和dtの最大値は、光路長Dの半分となる。つまり、検出距離総和dtの最大値は、D/2=2Lx+Lyとなる。一方、上述の通り、通路16を人17が通過するため、検出距離総和dtが最大値であるD/2と等しくなることはない。つまり、検出距離総和dtは、dt<D/2となる。
【0046】
通過数判別部21は、このように検出距離総和dtが光路長Dの半分よりも小さい、すなわちdt<D/2となったとき、この検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mを、M=D/2−dtとして算出する。そして、通過数判別部21は、この差Mと予め設定されている人体判別幅wとを比較して、M<2wであるか否かを判断する。図15および図16に示す例の場合、通路16を通過するのは一人の人17であるので、一般的にこの人17の幅が人体判別幅wの2倍を超えることはない。そのため、通過数判別部21は、差Mが人体判別幅wの2倍未満、すなわちM<2wのとき、通路16を通過した人17の数は一人であると判別する。
【0047】
次に、第一門柱11と第二門柱12との間の通路16を二人の人17が同時に通過する例について説明する。図17および図18に示すように第一門柱11と第二門柱12との間の通路16に二人の人17が同時に進入すると、第一光学系統70および第二光学系統80の光路は、いずれも人17によって遮られる。これにより、第一光学系統70の第一光送受ユニット13は、光路を遮った人17までの距離を測定する。同様に、第二光学系統80の第二光送受ユニット14も、光路を遮った人17までの距離を測定する。このように、通路16を二人の人17が通過する場合、第一光送受ユニット13から人17までの距離d1と第二光送受ユニット14から人17までの距離d2との和である検出距離総和dtは、光路長Dの半分であるD/2よりも小さい、すなわちdt<D/2となる。
【0048】
通過数判別部21は、このように検出距離総和dtが光路長Dの半分D/2よりも小さい、すなわちdt<D/2となったとき、この検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mを、M=D/2−dtとして算出する。そして、通過数判別部21は、この差Mと人体判別幅wとを比較してM<2wであるか否かを判断する。図17および図18に示す例の場合、通路16を通過するのは二人の人17であるので、この人17の幅は人体判別幅wの2倍を超える。特に、通路16を通過する二人が密着することは考えられないため、検出された検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mは、人体判別幅wの2倍以上となる。そのため、通過数判別部21は、差Mが人体判別幅wの2倍以上、すなわちM≧2wのとき、通路16を通過した人17の数は二人であると判別する。
【0049】
さらに、図19および図20に示すように第一門柱11と第二門柱12との間の通路16において第二端側に並列して二人の人17が同時に進入した場合について説明する。この場合も、第一光送受ユニット13から人17までの距離d1と第二光送受ユニット14から人17までの距離との和である検出距離総和dtは、光路長Dの半分D/2よりも小さい、すなわちdt<D/2となる。そのため、通過数判別部21は、dt<D/2のとき、差MをM=D/2−dtとして算出する。図19および図20の場合も、二人の人17が密着して通路16を通過することは考えられないため、検出された検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mは、人体判別幅wの2倍以上となる。その結果、通過数判別部21は、差Mが人体判別幅wの2倍以上、すなわちM≧2wとして、通路16を通過した人17の数は二人であると判別することができる。なお、通路16の第一端側に人17が並列する場合でも、同様に考えることができる。
【0050】
以上、説明した第2実施形態では、第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、いずれも通路16を挟んで設けられている一対の第一門柱11および第二門柱12のうち一方である第一門柱11に設けられている。第一光学系統70は、第一門柱11に設けられている第一光送受ユニット13から、図15に示すように第一系統第一反射部材71、第一系統第二反射部材72および第一系統第三反射部材73の順に往復する通路16の平面視においてコの字形状の光路を形成する。同様に、第二光学系統80は、第一門柱11に設けられている第二光送受ユニット14から、図16に示すように第二系統第一反射部材81、第二系統第二反射部材82および第二系統第三反射部材83の順に往復する通路16の平面視においてコの字形状の光の経路を形成する。ここで、第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、いずれも第一門柱11に設けられている。具体的には、第一光送受ユニット13を第一門柱11の第一端に配置するとき、第二光送受ユニット14は第一門柱11の第二端側に配置されている。そして、第一光学系統70を構成する第一光送受ユニット13と第二光学系統80を構成する第二光送受ユニット14とは、通路16からの高さが異なる位置に設けられている。そのため、第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、第一門柱11の通路16側の対向面51において、四角形の対角線上に配置されている。これら第一光学系統70および第二光学系統80は、互いに通路16からの距離が異なる位置、すなわち高さが異なる位置に設けられている。そのため、第一光学系統70および第二光学系統80は、互いに交差することがない。
【0051】
通過数判別部21は、第一光学系統70および第二光学系統80の光路長Dを設定する。これにより、通路16を人17が通過したとき、第一光学系統70で検出した距離d1と第二光学系統80で検出した距離d2との和は、光路長Dの半分であるD/2よりも人17の幅に対応する分だけ小さくなる。そのため、通過数判別部21は、この距離d1と距離d2との和と、光路長Dの半分であるD/2との差を算出することにより、通路16を通過した人17の人数を判別する。したがって、同時に複数の人17の通過を判別することができ、人17の集中時においても円滑な人17の通過を図ることができる。
【0052】
また、第2実施形態では、通過数判別部21は、距離d1と距離d2との検出距離総和dtが光路長Dの半分であるD/2より小さいとき、光路長Dの半分であるD/2と検出距離総和dtとの差Mを予め設定した人体判別幅wと比較する。そして、通過数判別部21は、M≧2wであれば通路16を通過した人数は二人であると判別し、M<2wであれば通路16を通過した人17の数は一人であると判別する。したがって、第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14から対象となる人17までの距離を検出するという簡単な処理で通路16を通過する人17の数を判別することができる。
【0053】
さらに、第2実施形態では、第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14は、いずれも第一門柱11に配置される。そのため、第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14に電力を供給する共通電源ユニット61および配線は、第一門柱11に集中して設けられる。したがって、電気系の配線を簡略化することができる。
【0054】
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
【符号の説明】
【0055】
図面中、10は入退場管理システム、11は第一門柱、12は第二門柱、13は第一光送受ユニット、14は第二光送受ユニット、16は通路、17は人、21は通過数判別部(通過数判別手段)、30、70は第一光学系統、31、71は第一系統第一反射部材、32、72は第一系統第二反射部材、33、73は第一系統第三反射部材、40、80は第二光学系統、41、81は第二系統第一反射部材、42、82は第二系統第二反射部材、43、83は第二系統第三反射部材を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、入退場管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばRFIDカードなどを用いて事業所や教育機関に入場または退場する関係者の認証を行う入退場管理システムが広く利用されている。このような入退場管理システムでは、入場門においてRFIDカードによる人の認証を行うとともに、認証した人が入場門を通過したことを検出している。この場合、入場門における人の通過は、光を利用したセンサのオンおよびオフを利用して検出している(特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、入場門において人が通過する通路は、一人ずつ通過することを前提としている。そのため、例えば通勤または通学の時間帯や帰宅時間帯など、入場門を通過する人が増加すると、入場門の混雑を招き、入場門の円滑な通過が困難になるという問題がある。一方、混雑を回避するために通路の幅を拡大すると、同時に複数の人が通路を通過することになる。特許文献1のようにセンサのオンおよびオフを利用する場合、単純に人の通過のみを検出する。そのため、通路を通過するのが一人なのか、または通路を通過するのは同時に複数なのかを判別することはできない。その結果、入場門における認証と通過した人数との整合が図れず、認証による安全性を維持したまま同時に複数の人が入場門を通過することは許容されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−259857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の目的は、同時に複数の人の通過を判別し、人の集中時においても円滑な人の通過が図られる入退場管理システムを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、同時に複数の人の判別し、人の集中時においても円滑な人の通過が図られるとともに、電気系の配線が簡略化される入退場管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明では、第一光送受ユニットと第二光送受ユニットとは、通路を挟んで設けられている一対の門柱にそれぞれ設けられている。第一門柱に設けられている第一光送受ユニットは、第一光学系統を形成する。一方、第二門柱に設けられている第二光送受ユニットは、第一光学系統とは異なる高さの位置に第二光学系統を形成する。ここで、第一光学系統は、第一門柱に設けられている第一光送受ユニットから、第一系統第一反射部材、第一系統第二反射部材、第一系統第三反射部材、第一系統第二反射部材、第一系統第一反射部材および第一光送受ニットの順に通路の平面視においてNの字形状の光の経路を形成する。同様に、第二光学系統は、第二門柱に設けられている第二光送受ユニットから、第二系統第一反射部材、第二系統第二反射部材、第二系統第三反射部材、第二系統第二反射部材、第二系統第一反射部材および第二光送受ユニットの順に通路の平面視においてNの字形状の光の経路を形成する。ここで、第一光送受ユニットと第二光送受ユニットとは、いわゆるはす向かいの位置に設けられている。具体的には、第一光送受ユニットを通路の延びる方向において一方の端部側で第一門柱に配置するとき、第二光送受ユニットは通路の延びる方向において他方の端部側で第二門柱に配置されている。
【0007】
第一光学系統において、通路を挟んで第一光送受ユニットから第一系統第一反射部材までの距離はLxであり、通路の延びる方向で第一光送受ニットから第一系統第二反射部材までの距離はLyであり、通路を挟んで第一系統第二反射部材から第一系統第三反射部材までの距離はLxである。そうすると、通路を斜めに横切る第一系統第一反射部材から第一系統第二反射部材までの距離は、(Lx2+Ly2)1/2である。第一光送受ニットから照射された光は、第一系統第一反射部材、第一系統第二反射部材および第一系統第三反射部材の順で第一送受ユニットに入射する。その結果、第一光学系統の光路長Dは、D=4Lx+2(Lx2+Ly2)1/2である。
【0008】
同様に、第二光学系統において、第二光送受ユニットから第二系統第一反射部材までの距離はLxであり、第二光送受ユニットから第二系統第二反射部材までの距離はLyであり、第二系統第二反射部材から第二系統第三反射部材までの距離はLxである。そうすると、第二系統第一反射部材から第二系統第二反射部材までの距離は、(Lx2+Ly2)1/2である。第二光送受ニットから照射された光は、第二系統第一反射部材、第二系統第二反射部材および第二系統第三反射部材の順で第二光送受ユニットに入射する。その結果、第二光学系統の光路長Dは、D=4Lx+2(Lx2+Ly2)1/2である。
【0009】
このように、第一光学系統および第二光学系統の光路長Dを設定することにより、通路を人が通過したとき、第一光学系統で検出した距離d1と第二光学系統で検出した距離d2との和は、光路長Dの半分であるD/2よりも人の幅に対応する分だけ小さくなる。そのため、通過数判別手段は、この距離d1と距離d2との和と、光路長Dの半分であるD/2との差を算出することにより、通路を通過した人の人数を判別する。したがって、同時に複数の人の通過を判別することができ、人の集中時においても円滑な人の通過を図ることができる。
【0010】
請求項2記載の発明では、通過数判別手段は、距離d1と距離d2との検出距離総和dtが光路長Dの半分であるD/2より小さいとき、光路長Dの半分であるD/2と検出距離総和dtとの差Mを予め設定した人体判別幅wと比較する。そして、通過数判別手段は、M≧2wであれば通路を通過した人数は二人であると判別し、M<2wであれば通路を通過した人数は一人であると判別する。したがって、第一光送受ニットおよび第二光送受ユニットから対象となる人までの距離を検出するという簡単な処理で通路を通過する人の人数を判別することができる。
【0011】
請求項3記載の発明では、第一光送受ユニットと第二光送受ユニットとは、通路を挟んで設けられている一対の門柱のうちいずれも第一門柱に設けられている。第一門柱に設けられている第一光送受ユニットは、第一光学系統を形成する。また、第一門柱に設けられている第二光送受ユニットは、第一光学系統とは異なる高さの位置に第二光学系統を形成する。ここで、第一光学系統は、第一門柱に設けられている第一光送受ユニットから、第一系統第一反射部材、第一系統第二反射部材および第一系統第三反射部材の順に通路の平面視においてコの字形状の光の経路を形成する。同様に、第二光学系統は、第一門柱に設けられている第二光送受ユニットから、第二系統第一反射部材、第二系統第二反射部材および第二系統第三反射部材の順に通路の平面視においてコの字形状の光の経路を形成する。ここで、第一光送受ユニットと第二光送受ユニットとは、第一門柱の通路に面する側において対角線の位置に設けられている。具体的には、第一光送受ユニットを通路の延びる方向において一方の端部側で第一門柱に配置するとき、第二光送受ユニットは通路の延びる方向において他方の端部側で第一光送受ユニットと異なる高さで第一門柱に配置されている。
【0012】
第一光学系統において、通路を挟んで第一光送受ユニットから第一系統第一反射部材までの距離はLxであり、通路の延びる方向で第一系統第一反射部材から第一系統第二反射部材までの距離はLyであり、通路を挟んで第一系統第二反射部材から第一系統第三反射部材までの距離はLxである。第一光送受ニットから照射された光は、第一系統第一反射部材、第一系統第二反射部材、第一系統第三反射部材、第一系統第二反射部材および第一系統第一反射部材の順で第一光送受ユニットに入射する。その結果、第一光学系統の光路長Dは、D=2(2Lx+Ly)である。
【0013】
同様に、第二光学系統において、第二光送受ユニットから第二系統第一反射部材までの距離はLxであり、第二系統第一反射部材から第二系統第二反射部材までの距離はLyであり、第二系統第二反射部材から第二系統第三反射部材までの距離はLxである。第二光送受ニットから照射された光は、第二系統第一反射部材、第二系統第二反射部材、第二系統第三反射部材、第二系統第二反射部材および第二系統第一反射部材の順で第二光送受ユニットに入射する。その結果、第二光学系統の光路長Dは、D=2(2Lx+Ly)である。
【0014】
このように、第一光学系統および第二光学系統の光路長Dを設定することにより、通路を人が通過したとき、第一光学系統で検出した距離d1と第二光学系統で検出した距離d2との和は、光路長Dの半分であるD/2よりも人の幅に対応する分だけ小さくなる。そのため、通過数判別手段は、この距離d1と距離d2との和と、光路長Dの半分であるD/2との差を算出することにより、通路を通過した人の人数を判別する。したがって、同時に複数の人の通過を判別することができ、人の集中時においても円滑な人の通過を図ることができる。
【0015】
また、請求項3記載の発明では、第一光送受ユニットおよび第二光送受ユニットは、いずれも第一門柱に配置される。そのため、第一光送受ニットおよび第二光送受ユニットに電力を供給する配線は、第一門柱に集中して設けられる。したがって、電気系の配線を簡略化することができる。
【0016】
請求項4記載の発明では、通過数判別手段は、距離d1と距離d2との検出距離総和dtが光路長Dの半分であるD/2より小さいとき、光路長Dの半分であるD/2と検出距離総和dtとの差Mを予め設定した人体判別幅wと比較する。そして、通過数判別手段は、M≧2wであれば通路を通過した人数は二人であると判別し、M<2wであれば通路を通過した人数は一人であると判別する。したがって、第一光送受ニットおよび第二光送受ユニットから対象となる人までの距離を検出するという簡単な処理で通路を通過する人の人数を判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1実施形態による入退場管理システムを示す概略斜視図
【図2】第1実施形態による入退場管理システムを示すブロック図
【図3】第1実施形態による入退場管理システムの第一光学系統を示す模式図
【図4】第1実施形態による入退場管理システムの第二光学系統を示す模式図
【図5】図3において通路に一人の人が進入した状態を示す模式図
【図6】図4において通路に一人の人が進入した状態を示す模式図
【図7】図3において通路に二人の人が進入した状態を示す模式図
【図8】図4において通路に二人の人が進入した状態を示す模式図
【図9】図3において通路の第二端側に二人が並列して進入した状態を示す模式図
【図10】図4において通路の第二端側に二人が並列して進入した状態を示す模式図
【図11】第2実施形態による入退場管理システムを示す概略斜視図
【図12】第2実施形態による入退場管理システムを示すブロック図
【図13】第2実施形態による入退場管理システムの第一光学系統を示す模式図
【図14】第2実施形態による入退場管理システムの第二光学系統を示す模式図
【図15】図13において通路に一人の人が進入した状態を示す模式図
【図16】図14において通路に一人の人が進入した状態を示す模式図
【図17】図13において通路に二人の人が進入した状態を示す模式図
【図18】図14において通路に二人の人が進入した状態を示す模式図
【図19】図13において通路の第二端側に二人が並列して進入した状態を示す模式図
【図20】図14において通路の第二端側に二人が並列して進入した状態を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、入退場管理システムの複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態による入退場管理システムを図1に示す。図1に示すように入退場管理システム10は、第一門柱11、第二門柱12、第一光送受ユニット13、第二光送受ユニット14および制御装置15を備えている。第一門柱11および第二門柱12は、通路16を挟んで対向して設けられている。通路16を通過する人17は、この第一門柱11と第二門柱12との間を移動する。通路16は、第一門柱11と第二門柱12との間を、対向する第一門柱11および第二門柱12と交差する方向へ延びている。この通路16の延びる方向において、図1の右方を第一端側とし、図1の左方を第二端側と定義する。
【0019】
第一光送受ユニット13は、第一門柱11の一方の端部側すなわち第一端側に設けられている。第一光送受ユニット13は、図示しない照射部および受光部を有している。照射部は、例えばレーザ光や赤外光などの光を照射する。受光部は、照射部から照射された光を受光する。本実施形態の場合、照射部および受光部は、一体の第一光送受ユニット13を構成している。また、第二光送受ユニット14は、第二門柱12の他方の端部側すなわち第二端側に設けられている。第二光送受ユニット14は、第一光送受ユニット13と同様に照射部および受光部を有している。照射部は、例えばレーザ光や赤外光などの光を照射する。受光部は、照射部から照射された光を受光する。第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14は、制御装置15に接続している。制御装置15は、第一電源ユニット18および第二電源ユニット19を有している。第一電源ユニット18は、第一門柱11に設けられ、同じく第一門柱11に設けられている第一光送受ユニット13に電力を供給する。第二電源ユニット19は、第二門柱12に設けられ、同じく第二門柱12に設けられている第二光送受ユニット14に電力を供給する。
【0020】
制御装置15は、例えばCPU、ROMおよびRAMを有するマイクロコンピュータで構成されている。制御装置15は、ROMに記憶されているコンピュータプログラムにしたがって入退場管理システム10の全体を制御する。制御装置15は、コンピュータプログラムを実行することにより、図2に示すように通過数判別部21をソフトウェア的に実現している。通過数判別部21は、特許請求の範囲の通過数判別手段に相当し、通路16を通過する人17の数を判別する。なお、入退場管理システム10は、通路16を通過する人17を認証する認証部を有していてもよい。この場合、通路16を通過する人17は、所有しているICカードなどの認証媒体を認証部にかざし、接触または非接触で認証媒体の読み取りを実行させる。また、通過数判別部21は、ハードウェア的に実現してもよい。
【0021】
入退場管理システム10は、図1に示すように第一光学系統30および第二光学系統40を備えている。第一光学系統30は、上述の第一光送受ユニット13に加え、第一系統第一反射部材31、第一系統第二反射部材32および第一系統第三反射部材33を有している。第一系統第一反射部材31、第一系統第二反射部材32および第一系統第三反射部材33は、いずれも鏡など光を反射する部材で形成されている。第一系統第一反射部材31は、第一門柱11の第一端側に設けられている第一光送受ユニット13と通路16を挟んで対向する第二門柱12の第一端側に設けられている。第一系統第二反射部材32は、第一門柱11の第一光送受ユニット13と反対側すなわち第一門柱11の第二端側に設けられている。第一系統第三反射部材33は、この第一門柱11の第二端側に設けられている第一系統第二反射部材32と通路16を挟んで対向する第二門柱12の第二端側に設けられている。これにより、第一光送受ユニット13から照射された光は、図3に示すように第一門柱11から第二門柱12側へ通路16を直交し第一系統第一反射部材31で第一系統第二反射部材32側へ反射する。第一系統第一反射部材31で反射した光は、通路16を対角線状に横切った後、第一系統第二反射部材32へ入射する。第一系統第二反射部材32に入射した光は、第一系統第二反射部材32で第一系統第三反射部材33側へ反射し、再び通路16を直交して第一系統第三反射部材33へ入射する。第一系統第三反射部材33に入射した光は、上記の経路とは反対に第一系統第二反射部材32および第一系統第一反射部材31で反射して第一光送受ユニット13へ入射する。
【0022】
第一光学系統30は、第一光送受ユニット13から照射された光が第一系統第一反射部材31、第一系統第二反射部材32、第一系統第三反射部材33、第一系統第二反射部材32および第一系統第一反射部材31の順で反射して、第一光送受ユニット13へ入射する。そのため、第一光学系統30は、図3に示すように概ね「N」の字形状の経路を往復する光学経路を形成する。ここで、通路16を挟んで対向する第一門柱11と第二門柱12との間の距離は、対向距離Lxと定義する。また、通路16の延びる方向において第一門柱11の第一光送受ユニット13と第一系統第二反射部材32との間の距離は、隣接距離Lyと定義する。この場合、第一光送受ユニット13と第一系統第一反射部材31との間の距離、および第一系統第二反射部材32と第一系統第三反射部材33の間の距離は、対向距離Lxと同一となる。また、第一系統第一反射部材31から第一系統第三反射部材33までの距離は、隣接距離Lyと同一となる。この対向距離Lxおよび隣接距離Lyを用いると、通路16を対角線状に横切る第一系統第一反射部材31から第一系統第二反射部材32までの距離は、(Lx2+Ly2)1/2となる。その結果、第一光学系統30の光路長D1は、D1=4Lx+2(Lx2+Ly2)1/2となる。
【0023】
第二光学系統40は、上述の第二光送受ユニット14に加え、図1に示すように第二系統第一反射部材41、第二系統第二反射部材42および第二系統第三反射部材43を有している。第二系統第一反射部材41、第二系統第二反射部材42および第二系統第三反射部材43は、いずれも鏡など光を反射する部材で形成されている。第二系統第一反射部材41は、第二門柱12の第二端側に設けられている第二光送受ユニット14と通路16を挟んで対向する第一門柱11の第二端側に設けられている。第二系統第二反射部材42は、第二門柱12の第二光送受ユニット14と反対側すなわち第二門柱12の第一端側に設けられている。第二系統第三反射部材43は、この第二門柱12の第一端側に設けられている第二系統第二反射部材42と通路16を挟んで対向する第一門柱11の第一端側に設けられている。これにより、第二光送受ユニット14から照射された光は、図4に示すように第二門柱12から第一門柱11側へ通路16を直交し第二系統第一反射部材41で第二系統第二反射部材42側へ反射する。第二系統第一反射部材41で反射した光は、通路16を対角線状に横切った後、第二系統第二反射部材42へ入射する。第二系統第二反射部材42に入射した光は、第二系統第二反射部材42で第二系統第三反射部材43側へ反射し、再び通路16を直交して第二系統第三反射部材43へ入射する。第二系統第三反射部材43に入射した光は、上記の経路とは反対に第二系統第二反射部材42および第二系統第三反射部材43で反射して第二光送受ユニット14へ入射する。
【0024】
第二光学系統40は、第二光送受ユニット14から照射された光が第二系統第一反射部材41、第二系統第二反射部材42、第二系統第三反射部材43、第二系統第二反射部材42および第二系統第一反射部材41の順で反射して、第二光送受ユニット14へ入射する。そのため、第二光学系統40は、図4に示すように概ね「N」の字形状の経路を往復する光学経路を形成する。ここで、通路16を挟んで対向する第一門柱11と第二門柱12との間の距離は、上述の通り対向距離Lxと定義する。また、通路16の延びる方向において第二門柱12の第二光送受ユニット14と第二系統第二反射部材42との間の距離は、上述の通り隣接距離Lyと定義する。この場合、第二光送受ユニット14と第二系統第一反射部材41との間の距離、および第二系統第二反射部材42と第二系統第三反射部材43との間の距離は、対向距離Lxと同一となる。また、第二系統第一反射部材41から第二系統第三反射部材43までの距離は、隣接距離Lyと同一となる。この対向距離Lxおよび隣接距離Lyを用いると、通路16を対角線状に横切る第二系統第一反射部材41から第二系統第二反射部材42までの距離は、(Lx2+Ly2)1/2となる。その結果、第二光学系統40の光路長D2は、D2=4Lx+2(Lx2+Ly2)1/2となる。本実施形態の場合、第一光学系統30の光路長D1と第二光学系統40の光路長D2とは同一、すなわちD1=D2である。この光路長D1および光路長D2は、特許請求の範囲の光路長Dに相当する。以下、同一の光路長D1および光路長D2は、光路長Dとする。
【0025】
第一門柱11は、図1、図3および図4に示すように通路16に面する対向面51を有している。同様に、第二門柱12も、通路16に面する対向面52を有している。第一光学系統30を構成する第一光送受ユニット13および第一系統第二反射部材32、ならびに第二光学系統40を構成する第二系統第一反射部材41および第二系統第三反射部材43は、いずれも第一門柱11の対向面51に設けられている。また、第一光学系統30を構成する第一系統第一反射部材31および第一系統第三反射部材33、ならびに第二光学系統40を構成する第二光送受ユニット14および第二系統第二反射部材42は、いずれも第二門柱12の対向面52に設けられている。
【0026】
これら第一光学系統30を構成する第一光送受ユニット13、第一系統第一反射部材31、第一系統第二反射部材32および第一系統第三反射部材33は、図1に示すように第二光学系統40を構成する第二光送受ユニット14、第二系統第一反射部材41、第二系統第二反射部材42および第二系統第三反射部材43と高さ方向の位置が異なっている。そのため、第一光学系統30と第二光学系統40とは、通路16からの高さが異なる位置に形成され、互いに交差していない。この場合、第一光学系統30を構成する第一光送受ユニット13と第二光学系統40を構成する第二光送受ユニット14とは、通路16を挟んで対向する第一門柱11と第二門柱12との間において高さの異なる位置でいわゆるはす向かいとなるように配置されている。
【0027】
次に、上記の構成の第1実施形態による入退場管理システム10の処理について説明する。
図3および図4に示すように通路16に人17が存在しないとき、第一光学系統30の光路長はDに等しい。同様に、通路16に人が存在しないとき、第二光学系統40の光路長はDに等しい。このとき、図5および図6に示すように第一門柱11と第二門柱12との間の通路16に一人の人17が進入すると、第一光学系統30および第二光学系統40の光路は、いずれも進入した人17によって遮られる。これにより、第一光学系統30の第一光送受ユニット13は、光路を遮った人17までの距離を測定する。同様に、第二光学系統40の第二光送受ユニット14も、光路を遮った人17までの距離を測定する。図5および図6に示す例の場合、第一光学系統30の第一光送受ユニット13から人17までの距離はd1であり、第二光学系統40の第二光送受ユニット14から人17までの距離はd2となる。ここで、通路16を通過する人17は、通路16の幅方向に沿った幅を有している。この幅は、人17の体格によってある程度の相違が生じるものの、所定の範囲となる。そこで、本実施形態の場合、通過数判別部21は、この人17の幅を、人体判別幅wとして予め設定している。この人体判別幅wは、想定される人17の体格を考慮して平均的な値として予め設定している。人体判別幅wは、例えば制御装置15のROMなどに記憶されている。
【0028】
図5および図6に示すように通路16を一人の人17が通過するとき、第一光送受ユニット13から人17までの距離d1と第二光送受ユニット14から人17までの距離d2との和である検出距離総和dtは、dt=d1+d2となる。第一光学系統30は図3に示すように第一光送受ユニット13から第一系統第三反射部材33までを往復することにより光路長Dを形成し、第二光学系統40は図4に示すように第二光送受ユニット14から第二系統第三反射部材43までを往復することにより光路長Dを形成している。これに対し、検出距離d1および検出距離d2は、第一光送受ユニット13から人17まで、および第二光送受ユニット14から人17までの片道の距離を示している。そのため、通路16を人17が通過するとき、検出距離総和dtの最大値は、光路長Dの半分となる。つまり、検出距離総和dtの最大値は、D/2=2Lx+(Lx2+Ly2)1/2となる。一方、上述の通り、通路16を人17が通過するため、検出距離総和dtが最大値であるD/2と等しくなることはない。つまり、検出距離総和dtは、dt<D/2となる。
【0029】
通過数判別部21は、このように検出距離総和dtが光路長Dの半分よりも小さい、すなわちdt<D/2となったとき、この検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mを、M=D/2−dtとして算出する。そして、通過数判別部21は、この差Mと予め設定されている人体判別幅wとを比較して、M<2wであるか否かを判断する。図5および図6に示す例の場合、通路16を通過するのは一人の人17であるので、一般的にこの人17の幅が人体判別幅wの2倍を超えることはない。そのため、通過数判別部21は、差Mが人体判別幅wの2倍未満、すなわちM<2wのとき、通路16を通過した人17の数は一人であると判別する。
【0030】
次に、第一門柱11と第二門柱12との間の通路16を二人の人17が同時に通過する例について説明する。図7および図8に示すように第一門柱11と第二門柱12との間の通路16に二人の人17が同時に進入すると、第一光学系統30および第二光学系統40の光路は、いずれも人17によって遮られる。これにより、第一光学系統30の第一光送受ユニット13は、光路を遮った人17までの距離を測定する。同様に、第二光学系統40の第二光送受ユニット14も、光路を遮った人17までの距離を測定する。このように、通路16を二人の人17が通過する場合、第一光送受ユニット13から人17までの距離d1と第二光送受ユニット14から人17までの距離d2との和である検出距離総和dtは、光路長Dの半分であるD/2よりも小さい、すなわちdt<D/2となる。
【0031】
通過数判別部21は、このように検出距離総和dtが光路長Dの半分D/2よりも小さい、すなわちdt<D/2となったとき、この検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mを、M=D/2−dtとして算出する。そして、通過数判別部21は、この差Mと人体判別幅wとを比較してM<2wであるか否かを判断する。図7および図8に示す例の場合、通路16を通過するのは二人の人17であるので、この人17の幅の総和は人体判別幅wの2倍を超える。特に、通路16を通過する二人が密着することは考えられないため、検出された検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mは、人体判別幅wの2倍以上となる。そのため、通過数判別部21は、差Mが人体判別幅wの2倍以上、すなわちM≧2wのとき、通路16を通過した人17の数は二人であると判別する。
【0032】
さらに、図9および図10に示すように第一門柱11と第二門柱12との間の通路16において第二端側に並列して二人の人17が同時に進入した場合について説明する。この場合も、第一光送受ユニット13から人17までの距離d1と第二光送受ユニット14から人17までの距離d2との和である検出距離総和dtは、光路長Dの半分D/2よりも小さい、すなわちdt<D/2となる。そのため、通過数判別部21は、dt<D/2のとき、差MをM=D/2−dtとして算出する。図9および図10の場合も、二人の人17が密着して通路16を通過することは考えられないため、検出された検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mは、人体判別幅wの2倍以上となる。その結果、通過数判別部21は、差Mが人体判別幅wの2倍以上、すなわちM≧2wとして、通路16を通過した人17の数は二人であると判別することができる。なお、通路16の第一端側に人17が並列する場合でも、同様に考えることができる。
【0033】
以上、説明した第1実施形態では、第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、通路16を挟んで設けられている一対の第一門柱11および第二門柱12にそれぞれ設けられている。第一光学系統30は、第一門柱11に設けられている第一光送受ユニット13から、第一系統第一反射部材31、第一系統第二反射部材32、第一系統第三反射部材33および第一光送受ユニット13の順に通路16の平面視において8の字形状の光路を形成する。同様に、第二光学系統40は、第二門柱12に設けられている第二光送受ユニット14から、第一系統第一反射部材31、第二系統第二反射部材42、第二系統第三反射部材43および第二光送受ユニット14の順に通路16の平面視において8の字形状の光の経路を形成する。ここで、第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、いわゆるはす向かいの位置に設けられている。具体的には、第一光送受ユニット13を通路16の延びる方向において一方の第一端側で第一門柱11に配置するとき、第二光送受ユニット14は第二端側で第二門柱12に配置されている。これら第一光学系統30および第二光学系統40は、互いに通路16からの距離が異なる位置、すなわち高さが異なる位置に設けられている。そのため、第一光学系統30および第二光学系統40は、互いに交差することがない。
【0034】
通過数判別部21は、第一光学系統30の光路長D1および第二光学系統40の光路長D2を設定する。これにより、通路16を人17が通過したとき、第一光学系統30で検出した距離d1と第二光学系統40で検出した距離d2との和は、光路長Dの半分D/2よりも人17に対応する分だけ小さくなる。そのため、通過数判別部21は、この距離d1と距離d2との和と、光路長Dの半分D/2との差Mを算出することにより、通路16を通過した人17の数を判別する。したがって、同時に複数の人17の通過を判別することができ、人17の集中時においても円滑な人17の通過を図ることができる。
【0035】
第1実施形態では、通過数判別部21は、距離d1と距離d2との検出距離総和dtが光路長Dの半分D/2より小さいとき、光路長Dの半分D/2と検出距離総和dtとの差Mを予め設定した人体判別幅wと比較する。そして、通過数判別部21は、M≧2wであれば通路16を通過した人17の数は二人であると判別し、M<2wであれば通路16を通過した人17の数は一人であると判別する。したがって、第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14から対象となる人17までの距離を検出するという簡単な処理で通路16を通過する人17の数を判別することができる。
【0036】
(第2実施形態)
第2実施形態による入退場管理システムを図11および図12に示す。図11に示すように入退場管理システム10は、第一実施形態と同様に通路16を挟んで対向する第一門柱11および第二門柱12を備えている。第2実施形態の場合、第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14の位置、ならびに第一光学系統および第二光学系統の経路が第1実施形態と異なる。以下、相違点について具体的に説明する。
【0037】
第一光送受ユニット13は、第一門柱11の一方の端部側すなわち第一端側に設けられている。一方、第二光送受ユニット14は、第一門柱11の他方の端部側すなわち第二端側に設けられている。第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14は、制御装置15に接続している。制御装置15は、図11および図12に示すように共通電源ユニット61を有している。共通電源ユニット61は、第一門柱11に設けられ、同じく第一門柱11に設けられている第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14の双方に電力を供給する。
【0038】
第2実施形態の入退場管理システム10は、第1実施形態と同様に第一光学系統70および第二光学系統80を備えている。第一光学系統70は、上述の第一光送受ユニット13に加え、図11に示すように第一系統第一反射部材71、第一系統第二反射部材72および第一系統第三反射部材73を有している。第一系統第一反射部材71、第一系統第二反射部材72および第一系統第三反射部材73は、いずれも鏡など光を反射する部材で形成されている。第一系統第一反射部材71は、第一門柱11の第一端側に設けられている第一光送受ユニット13と通路16を挟んで対向する第二門柱12の第一端側に設けられている。第一系統第二反射部材72は、第二門柱12の第一系統第一反射部材71と反対側すなわち第二門柱12の第二端側に設けられている。第一系統第三反射部材73は、この第二門柱12の第二端側に設けられている第一系統第二反射部材72と通路16を挟んで対向する第一門柱11の第二端側に設けられている。これにより、第一光送受ユニット13から照射された光は、図13に示すように第一門柱11から第二門柱12側へ通路16を直交し第一系統第一反射部材71で第一系統第二反射部材72側へ反射する。第一系統第一反射部材71で反射した光は、第二門柱12を通路16に沿って進み、第一系統第二反射部材72へ入射する。第一系統第二反射部材72に入射した光は、第一系統第二反射部材72で反射し、再び通路16を直交し第一系統第三反射部材73に入射する。第一系統第三反射部材73に入射した光は、上記の経路とは反対に第一系統第二反射部材72および第一系統第一反射部材71で反射して第一光送受ユニット13へ入射する。
【0039】
第一光学系統70は、第一光送受ユニット13から照射された光が第一系統第一反射部材71、第一系統第二反射部材72、第一系統第三反射部材73、第一系統第二反射部材72および第一系統第一反射部材71の順で反射して、第一光送受ユニット13へ入射する。そのため、第一光学系統70は、図13に示すように概ね「コ」の字形状の経路を往復する光学経路を形成する。ここで、通路16を挟んで対向する第一門柱11と第二門柱12との間の距離は、対向距離Lxと定義する。また、通路16の延びる方向において第一門柱11の第一光送受ユニット13と第一系統第三反射部材73との間の距離は、隣接距離Lyと定義する。この場合、第一系統第二反射部材72と第一系統第三反射部材73との間の距離は、対向距離Lxと同一となる。また、第二門柱12の第一系統第一反射部材71と第一系統第二反射部材72との間の距離は、隣接距離Lyと同一となる。その結果、第一光学系統70の光路長D1は、D1=2×(2Lx+Ly)となる。
【0040】
第二光学系統80は、上述の第二光送受ユニット14に加え、図11に示すように第二系統第一反射部材81、第二系統第二反射部材82および第二系統第三反射部材83を有している。第二系統第一反射部材81、第二系統第二反射部材82および第二系統第三反射部材83は、いずれも鏡など光を反射する部材で形成されている。第二系統第一反射部材81は、第一門柱11の第二端側に設けられている第二光送受ユニット14と通路16を挟んで対向する第二門柱12の第二端側に設けられている。第二系統第二反射部材82は、第二門柱12の第二系統第一反射部材81と反対側すなわち第二門柱12の第一端側に設けられている。第二系統第三反射部材83は、この第二門柱12の第一端側に設けられている第二系統第二反射部材82と通路16を挟んで対向する第一門柱11の第一端側に設けられている。これにより、第二光送受ユニット14から照射された光は、図14に示すように第一門柱11から第二門柱12側へ通路16を直交し第二系統第一反射部材81で第二系統第二反射部材82側へ反射する。第二系統第一反射部材81で反射した光は、第二門柱12を通路16に沿って進み、第二系統第二反射部材82へ入射する。第二系統第二反射部材82に入射した光は、第二系統第二反射部材82で反射し、再び通路16を直交し第二系統第三反射部材83に入射する。第二系統第三反射部材83に入射した光は、上記の経路とは反対に第二系統第二反射部材82および第二系統第一反射部材81で反射して第二光送受ユニット14へ入射する。
【0041】
第二光学系統80は、第二光送受ユニット14から照射された光が第二系統第一反射部材81、第二系統第二反射部材82、第二系統第三反射部材83、第二系統第二反射部材82および第二系統第一反射部材81の順で反射して、第二光送受ユニット14へ入射する。そのため、第二光学系統80は、図14に示すように概ね「コ」の字形状の経路を往復する光学経路を形成する。ここで、通路16を挟んで対向する第一門柱11と第二門柱12との間の距離は、対向距離Lxと定義する。また、通路16の延びる方向において第一門柱11の第二光送受ユニット14と第二系統第三反射部材83との間の距離は、隣接距離Lyと定義する。この場合、第二系統第二反射部材82と第二系統第三反射部材83との間の距離は、対向距離Lxと同一となる。また、第二門柱12の第二系統第一反射部材81と第二系統第二反射部材82との間の距離は、隣接距離Lyと同一となる。その結果、第二光学系統の光路長D2は、D2=2×(2Lx+Ly)となる。本実施形態の場合、第一光学系統70の光路長D1と第二光学系統80の光路長D2とは同一、すなわちD1=D2である。この光路長D1および光路長D2は、特許請求の範囲の光路長Dに相当する。以下、同一の光路長D1および光路長D2は、光路長Dとする。
【0042】
第一門柱11は、図11、図13および図14に示すように通路16に面する対向面51を有している。同様に、第二門柱12も、通路16に面する対向面52を有している。第一光学系統70を構成する第一光送受ユニット13および第一系統第三反射部材73、ならびに第二光学系統80を構成する第二光送受ユニット14および第二系統第三反射部材83は、いずれも第一門柱11の対向面51に設けられている。また、第一光学系統70を構成する第一系統第一反射部材71および第一系統第二反射部材72、ならびに第二光学系統80を構成する第二系統第一反射部材81および第二系統第二反射部材82は、いずれも第二門柱12の対向面52に設けられている。
【0043】
これら第一光学系統70を構成する第一光送受ユニット13、第一系統第一反射部材71、第一系統第二反射部材72および第一系統第三反射部材73は、図11に示すように第二光学系統80を構成する第二光送受ユニット14、第二系統第一反射部材81、第二系統第二反射部材82および第二系統第三反射部材83と高さ方向の位置が異なっている。そのため、第一光学系統70と第二光学系統80とは、通路16からの高さが異なる位置に形成され、互いに交差していない。また、第一光学系統70を構成する第一光送受ユニット13と第二光学系統80を構成する第二光送受ユニット14とは、いずれも第一門柱11に配置されている。そして、第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、通路16に面する第一門柱11の対向面51において互いに四角形の対角線上に配置されている。
【0044】
次に、上記の構成の第2実施形態による入退場管理システム10の処理について説明する。
図13および図14に示すように通路16に人17が存在しないとき、第一光学系統70の光路長はDに等しい。同様に、通路16に人17が存在しないとき、第二光学系統80の光路長はDに等しい。このとき、図15および図16に示すように第一門柱11と第二門柱12との間の通路16に一人の人17が進入すると、第一光学系統70および第二光学系統80の光路は、いずれも進入した人17によって遮られる。これにより、第一光学系統70の第一光送受ユニット13は、光路を遮った人17までの距離を測定する。同様に、第二光学系統80の第二光送受ユニット14も、光路を遮った人17までの距離を測定する。図15および図16に示す例の場合、第一光学系統70の第一光送受ユニット13から人17までの距離はd1であり、第二光学系統80の第二光送受ユニット14から人17までの距離はd2となる。ここで、通路16を通過する人17は、通路16の幅方向に沿って所定の範囲の幅を有している。この人17の幅は、第1実施形態と同様に人体判別幅wとして予め設定し、例えば制御装置15のROMなどに記憶されている。
【0045】
図15および図16に示すように通路16を一人の人17が通過するとき、第一光送受ユニット13から人17までの距離d1と第二光送受ユニット14から人17までの距離d2との和である検出距離総和dtは、dt=d1+d2となる。第一光学系統70は図13に示すように第一光送受ユニット13から第一系統第三反射部材73までを往復することにより光路長Dを形成し、第二光学系統80は図14に示すように第二光送受ユニット14から第二系統第三反射部材83までを往復することにより光路長Dを形成している。これに対し、検出距離d1および検出距離d2は、第一光送受ユニット13から人17まで、および第二光送受ユニット14から人17までの片道の距離を示している。そのため、通路16を人17が通過するとき、検出距離総和dtの最大値は、光路長Dの半分となる。つまり、検出距離総和dtの最大値は、D/2=2Lx+Lyとなる。一方、上述の通り、通路16を人17が通過するため、検出距離総和dtが最大値であるD/2と等しくなることはない。つまり、検出距離総和dtは、dt<D/2となる。
【0046】
通過数判別部21は、このように検出距離総和dtが光路長Dの半分よりも小さい、すなわちdt<D/2となったとき、この検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mを、M=D/2−dtとして算出する。そして、通過数判別部21は、この差Mと予め設定されている人体判別幅wとを比較して、M<2wであるか否かを判断する。図15および図16に示す例の場合、通路16を通過するのは一人の人17であるので、一般的にこの人17の幅が人体判別幅wの2倍を超えることはない。そのため、通過数判別部21は、差Mが人体判別幅wの2倍未満、すなわちM<2wのとき、通路16を通過した人17の数は一人であると判別する。
【0047】
次に、第一門柱11と第二門柱12との間の通路16を二人の人17が同時に通過する例について説明する。図17および図18に示すように第一門柱11と第二門柱12との間の通路16に二人の人17が同時に進入すると、第一光学系統70および第二光学系統80の光路は、いずれも人17によって遮られる。これにより、第一光学系統70の第一光送受ユニット13は、光路を遮った人17までの距離を測定する。同様に、第二光学系統80の第二光送受ユニット14も、光路を遮った人17までの距離を測定する。このように、通路16を二人の人17が通過する場合、第一光送受ユニット13から人17までの距離d1と第二光送受ユニット14から人17までの距離d2との和である検出距離総和dtは、光路長Dの半分であるD/2よりも小さい、すなわちdt<D/2となる。
【0048】
通過数判別部21は、このように検出距離総和dtが光路長Dの半分D/2よりも小さい、すなわちdt<D/2となったとき、この検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mを、M=D/2−dtとして算出する。そして、通過数判別部21は、この差Mと人体判別幅wとを比較してM<2wであるか否かを判断する。図17および図18に示す例の場合、通路16を通過するのは二人の人17であるので、この人17の幅は人体判別幅wの2倍を超える。特に、通路16を通過する二人が密着することは考えられないため、検出された検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mは、人体判別幅wの2倍以上となる。そのため、通過数判別部21は、差Mが人体判別幅wの2倍以上、すなわちM≧2wのとき、通路16を通過した人17の数は二人であると判別する。
【0049】
さらに、図19および図20に示すように第一門柱11と第二門柱12との間の通路16において第二端側に並列して二人の人17が同時に進入した場合について説明する。この場合も、第一光送受ユニット13から人17までの距離d1と第二光送受ユニット14から人17までの距離との和である検出距離総和dtは、光路長Dの半分D/2よりも小さい、すなわちdt<D/2となる。そのため、通過数判別部21は、dt<D/2のとき、差MをM=D/2−dtとして算出する。図19および図20の場合も、二人の人17が密着して通路16を通過することは考えられないため、検出された検出距離総和dtと光路長Dの半分D/2との差Mは、人体判別幅wの2倍以上となる。その結果、通過数判別部21は、差Mが人体判別幅wの2倍以上、すなわちM≧2wとして、通路16を通過した人17の数は二人であると判別することができる。なお、通路16の第一端側に人17が並列する場合でも、同様に考えることができる。
【0050】
以上、説明した第2実施形態では、第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、いずれも通路16を挟んで設けられている一対の第一門柱11および第二門柱12のうち一方である第一門柱11に設けられている。第一光学系統70は、第一門柱11に設けられている第一光送受ユニット13から、図15に示すように第一系統第一反射部材71、第一系統第二反射部材72および第一系統第三反射部材73の順に往復する通路16の平面視においてコの字形状の光路を形成する。同様に、第二光学系統80は、第一門柱11に設けられている第二光送受ユニット14から、図16に示すように第二系統第一反射部材81、第二系統第二反射部材82および第二系統第三反射部材83の順に往復する通路16の平面視においてコの字形状の光の経路を形成する。ここで、第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、いずれも第一門柱11に設けられている。具体的には、第一光送受ユニット13を第一門柱11の第一端に配置するとき、第二光送受ユニット14は第一門柱11の第二端側に配置されている。そして、第一光学系統70を構成する第一光送受ユニット13と第二光学系統80を構成する第二光送受ユニット14とは、通路16からの高さが異なる位置に設けられている。そのため、第一光送受ユニット13と第二光送受ユニット14とは、第一門柱11の通路16側の対向面51において、四角形の対角線上に配置されている。これら第一光学系統70および第二光学系統80は、互いに通路16からの距離が異なる位置、すなわち高さが異なる位置に設けられている。そのため、第一光学系統70および第二光学系統80は、互いに交差することがない。
【0051】
通過数判別部21は、第一光学系統70および第二光学系統80の光路長Dを設定する。これにより、通路16を人17が通過したとき、第一光学系統70で検出した距離d1と第二光学系統80で検出した距離d2との和は、光路長Dの半分であるD/2よりも人17の幅に対応する分だけ小さくなる。そのため、通過数判別部21は、この距離d1と距離d2との和と、光路長Dの半分であるD/2との差を算出することにより、通路16を通過した人17の人数を判別する。したがって、同時に複数の人17の通過を判別することができ、人17の集中時においても円滑な人17の通過を図ることができる。
【0052】
また、第2実施形態では、通過数判別部21は、距離d1と距離d2との検出距離総和dtが光路長Dの半分であるD/2より小さいとき、光路長Dの半分であるD/2と検出距離総和dtとの差Mを予め設定した人体判別幅wと比較する。そして、通過数判別部21は、M≧2wであれば通路16を通過した人数は二人であると判別し、M<2wであれば通路16を通過した人17の数は一人であると判別する。したがって、第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14から対象となる人17までの距離を検出するという簡単な処理で通路16を通過する人17の数を判別することができる。
【0053】
さらに、第2実施形態では、第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14は、いずれも第一門柱11に配置される。そのため、第一光送受ユニット13および第二光送受ユニット14に電力を供給する共通電源ユニット61および配線は、第一門柱11に集中して設けられる。したがって、電気系の配線を簡略化することができる。
【0054】
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
【符号の説明】
【0055】
図面中、10は入退場管理システム、11は第一門柱、12は第二門柱、13は第一光送受ユニット、14は第二光送受ユニット、16は通路、17は人、21は通過数判別部(通過数判別手段)、30、70は第一光学系統、31、71は第一系統第一反射部材、32、72は第一系統第二反射部材、33、73は第一系統第三反射部材、40、80は第二光学系統、41、81は第二系統第一反射部材、42、82は第二系統第二反射部材、43、83は第二系統第三反射部材を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通路を挟んで両側に一対設けられている第一門柱および第二門柱と、
前記通路の延びる方向において前記第一門柱の一方の端部側に設けられ光を照射および受光する第一光送受ユニットと、
前記通路の延びる方向において前記第二門柱の他方の端部側に、前記第一光送受ユニットと高さが異なる位置に設けられ光を照射および受光する第二光送受ユニットと、
前記第一光送受ユニットと前記通路を挟んで距離Lxを形成して対向し前記第二門柱の一方の端部側に設けられている第一系統第一反射部材、前記第一門柱の他方の端部側に前記第一光送受ユニットと距離Lyを形成して設けられている第一系統第二反射部材、および前記通路を挟んで前記第一系統第二反射部材と距離Lxを形成して対向し前記第二門柱の他方の端部側に設けられている第一系統第三反射部材を有し、前記第一光送受ユニットから照射された光を前記第一系統第一反射部材、前記第一系統第二反射部材、前記第一系統第三反射部材、前記第一系統第二反射部材および前記第一系統第一反射部材の順で反射して前記第一光送受ユニットで受光する、光路長D=4Lx+2(Lx2+Ly2)1/2の第一光学系統と、
前記第二光送受ユニットと前記通路を挟んで距離Lxを形成して対向し前記第一門柱の他方の端部側に設けられている第二系統第一反射部材、前記第二門柱の一方の端部側に前記第二光送受ユニットと距離Lyを形成して設けられている第二系統第二反射部材、および前記通路を挟んで前記第二系統第二反射部材と距離Lxを形成して対向し前記第一門柱の一方の端部側に設けられている第二系統第三反射部材を有し、前記第二光送受ユニットから照射された光を前記第二系統第一反射部材、前記第二系統第二反射部材、前記第二系統第三反射部材、前記第二系統第二反射部材および前記第二系統第一反射部材の順で反射して前記第二光送受ユニットで受光する、光路長D=4Lx+2(Lx2+Ly2)1/2であり、前記第一光学系統と高さ方向で異なる位置に形成される第二光学系統と、
前記光路長Dの半分であるD/2、および前記第一光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d1と前記第二光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d2との和に基づいて、前記通路を通過する人の数を判別する通過数判別手段と、
を備える入退場管理システム。
【請求項2】
前記通過数判別手段は、
前記第一光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d1と前記第二光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d2との検出距離総和dtが、前記光路長Dの半分であるD/2より小さいとき、
前記光路長Dの半分であるD/2と前記検出距離総和dtとの差Mが、予め設定した人体判別幅wに対して、
M≧2wであれば、前記通路を通過した人数は二人であると判別し、
M<2wであれば、前記通路を通過した人数は一人であると判別する請求項1記載の入退場管理システム。
【請求項3】
通路を挟んで両側に一対設けられている第一門柱および第二門柱と、
前記通路の延びる方向において前記第一門柱の一方の端部側に設けられ光を照射および受光する第一光送受ユニットと、
前記通路の延びる方向において前記第一門柱の他方の端部側に、前記第一光送受ユニットと高さが異なる位置に設けられ光を照射および受光する第二光送受ユニットと、
前記第一光送受ユニットと前記通路を挟んで距離Lxを形成して対向し前記第二門柱の一方の端部側に設けられている第一系統第一反射部材、前記第二門柱の他方の端部側に前記第一系統第一反射部材と距離Lyを形成して設けられている第一系統第二反射部材、および前記通路を挟んで前記第一系統第二反射部材と距離Lxを形成して対向し前記第一門柱の他方の端部側に設けられている第一系統第三反射部材を有し、前記第一光送受ユニットから照射された光を前記第一系統第一反射部材、前記第一系統第二反射部材、前記第一系統第三反射部材、前記第一系統第二反射部材および前記前記第一系統第一反射部材の順で反射して前記第一光送受ユニットで受光する、光路長D=2(2Lx+Ly)の第一光学系統と、
前記第二光送受ユニットと前記通路を挟んで距離Lxを形成して対向し前記第二門柱の他方の端部に設けられている第二系統第一反射部材、前記第二門柱の一方の端部側に前記第二系統第一反射部材と距離Lyを形成して設けられている第二系統第二反射部材、および前記通路を挟んで前記第二系統第二反射部材と距離Lxを形成して対向し前記第一門柱の一方の端部側に設けられている第二系統第三反射部材を有し、前記第二光送受ユニットから照射された光を前記第二系統第一反射部材、前記第二系統第二反射部材、前記第二系統第三反射部材、前記第二系統第二反射部材および前記第二系統第一反射部材の順で反射して前記第二光送受ユニットで受光する、光路長D=2(2Lx+Ly)と高さ方向で異なる位置に形成される第二光学系統と、
前記光路長Dの半分であるD/2、および前記第一光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d1と前記第二光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d2との和に基づいて、前記通路を通過する人の数を判別する通過数判別手段と、
を備える入退場管理システム。
【請求項4】
前記通過数判別手段は、
前記第一光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d1と前記第二光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d2との検出距離総和dtが、前記光路長Dの半分であるD/2より小さいとき、
前記光路長Dの半分であるD/2と前記検出距離総和dtとの差Mが、予め設定した人体判別幅wに対して、
M≧2wであれば、前記通路を通過した人数は二人であると判別し、
M<2wであれば、前記通路を通過した人数は一人であると判別する請求項3記載の入退場管理システム。
【請求項1】
通路を挟んで両側に一対設けられている第一門柱および第二門柱と、
前記通路の延びる方向において前記第一門柱の一方の端部側に設けられ光を照射および受光する第一光送受ユニットと、
前記通路の延びる方向において前記第二門柱の他方の端部側に、前記第一光送受ユニットと高さが異なる位置に設けられ光を照射および受光する第二光送受ユニットと、
前記第一光送受ユニットと前記通路を挟んで距離Lxを形成して対向し前記第二門柱の一方の端部側に設けられている第一系統第一反射部材、前記第一門柱の他方の端部側に前記第一光送受ユニットと距離Lyを形成して設けられている第一系統第二反射部材、および前記通路を挟んで前記第一系統第二反射部材と距離Lxを形成して対向し前記第二門柱の他方の端部側に設けられている第一系統第三反射部材を有し、前記第一光送受ユニットから照射された光を前記第一系統第一反射部材、前記第一系統第二反射部材、前記第一系統第三反射部材、前記第一系統第二反射部材および前記第一系統第一反射部材の順で反射して前記第一光送受ユニットで受光する、光路長D=4Lx+2(Lx2+Ly2)1/2の第一光学系統と、
前記第二光送受ユニットと前記通路を挟んで距離Lxを形成して対向し前記第一門柱の他方の端部側に設けられている第二系統第一反射部材、前記第二門柱の一方の端部側に前記第二光送受ユニットと距離Lyを形成して設けられている第二系統第二反射部材、および前記通路を挟んで前記第二系統第二反射部材と距離Lxを形成して対向し前記第一門柱の一方の端部側に設けられている第二系統第三反射部材を有し、前記第二光送受ユニットから照射された光を前記第二系統第一反射部材、前記第二系統第二反射部材、前記第二系統第三反射部材、前記第二系統第二反射部材および前記第二系統第一反射部材の順で反射して前記第二光送受ユニットで受光する、光路長D=4Lx+2(Lx2+Ly2)1/2であり、前記第一光学系統と高さ方向で異なる位置に形成される第二光学系統と、
前記光路長Dの半分であるD/2、および前記第一光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d1と前記第二光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d2との和に基づいて、前記通路を通過する人の数を判別する通過数判別手段と、
を備える入退場管理システム。
【請求項2】
前記通過数判別手段は、
前記第一光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d1と前記第二光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d2との検出距離総和dtが、前記光路長Dの半分であるD/2より小さいとき、
前記光路長Dの半分であるD/2と前記検出距離総和dtとの差Mが、予め設定した人体判別幅wに対して、
M≧2wであれば、前記通路を通過した人数は二人であると判別し、
M<2wであれば、前記通路を通過した人数は一人であると判別する請求項1記載の入退場管理システム。
【請求項3】
通路を挟んで両側に一対設けられている第一門柱および第二門柱と、
前記通路の延びる方向において前記第一門柱の一方の端部側に設けられ光を照射および受光する第一光送受ユニットと、
前記通路の延びる方向において前記第一門柱の他方の端部側に、前記第一光送受ユニットと高さが異なる位置に設けられ光を照射および受光する第二光送受ユニットと、
前記第一光送受ユニットと前記通路を挟んで距離Lxを形成して対向し前記第二門柱の一方の端部側に設けられている第一系統第一反射部材、前記第二門柱の他方の端部側に前記第一系統第一反射部材と距離Lyを形成して設けられている第一系統第二反射部材、および前記通路を挟んで前記第一系統第二反射部材と距離Lxを形成して対向し前記第一門柱の他方の端部側に設けられている第一系統第三反射部材を有し、前記第一光送受ユニットから照射された光を前記第一系統第一反射部材、前記第一系統第二反射部材、前記第一系統第三反射部材、前記第一系統第二反射部材および前記前記第一系統第一反射部材の順で反射して前記第一光送受ユニットで受光する、光路長D=2(2Lx+Ly)の第一光学系統と、
前記第二光送受ユニットと前記通路を挟んで距離Lxを形成して対向し前記第二門柱の他方の端部に設けられている第二系統第一反射部材、前記第二門柱の一方の端部側に前記第二系統第一反射部材と距離Lyを形成して設けられている第二系統第二反射部材、および前記通路を挟んで前記第二系統第二反射部材と距離Lxを形成して対向し前記第一門柱の一方の端部側に設けられている第二系統第三反射部材を有し、前記第二光送受ユニットから照射された光を前記第二系統第一反射部材、前記第二系統第二反射部材、前記第二系統第三反射部材、前記第二系統第二反射部材および前記第二系統第一反射部材の順で反射して前記第二光送受ユニットで受光する、光路長D=2(2Lx+Ly)と高さ方向で異なる位置に形成される第二光学系統と、
前記光路長Dの半分であるD/2、および前記第一光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d1と前記第二光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d2との和に基づいて、前記通路を通過する人の数を判別する通過数判別手段と、
を備える入退場管理システム。
【請求項4】
前記通過数判別手段は、
前記第一光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d1と前記第二光学系統で検出した前記通路を通過する人までの距離d2との検出距離総和dtが、前記光路長Dの半分であるD/2より小さいとき、
前記光路長Dの半分であるD/2と前記検出距離総和dtとの差Mが、予め設定した人体判別幅wに対して、
M≧2wであれば、前記通路を通過した人数は二人であると判別し、
M<2wであれば、前記通路を通過した人数は一人であると判別する請求項3記載の入退場管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2012−194758(P2012−194758A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58022(P2011−58022)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]