説明

全被覆式抗菌フード

【課題】全被覆式抗菌フードの提供。
【解決手段】本発明は、全被覆式抗菌マスクに係り、フードと立体式マスクを包含し、該立体式マスクは該フードに取付けられる。該全被覆式抗菌マスクは使い捨て式とされ、このため使用する材料及び製造コストは低い。該全被覆式抗菌マスクの全ての接合部分はいずれも溶接状態とされ、良好な抗菌効果を達成する。さらに該全被覆式抗菌マスクは該立体式マスクを使用し、使用者が該全被覆式抗菌マスクを使用するときに発生する湿り気の状況を減らす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一種の抗菌マスクに係り、特に一種の全被覆式抗菌マスクに関する。
【背景技術】
【0002】
現在市場には多種類の全被覆式抗菌マスクがあり、たとえば図1及び図2に示されるように、該全被覆式抗菌マスク1’はフード10’と濾過部12’を包含し、一部の全被覆式抗菌マスク1’の該濾過部12’は、濾缶を具えたマスクを使用し(図1に示されるとおり)、且つそのフード10’の材料は、防火材料が使用され、これにより該全被覆式抗菌マスク1’の製造コストは高くなりすぎ、一度使用して捨てることができず、次にこの全被覆式抗菌マスク1’を使用する時には、まず全被覆式抗菌マスク1’をクリーニングしなければならず、手間と時間が必要であった。
【0003】
また、該全被覆式抗菌マスク1’の該濾過部12’は平面型の濾過シート或いはマスクを使用し(図2に示されるとおり)、図1の全被覆式抗菌マスク1’の濾過部12’を改良して、全体の製造コストを下げることができるとはいえ、平面型の濾過シート或いはマスクを使用する欠点は、該濾過シート或いはマスクが使用者の口と鼻に接近しすぎるため、使用者が呼吸する時、その空気流通空間が小さすぎ、該全被覆式抗菌マスク1’内に湿気による曇りを発生し、並びに使用者の視界の不良をもたらすことにある。
【0004】
且つ現在の全被覆式抗菌マスク1’の接合部分は縫製により密接に接合されるが、外部の細菌或いはウイルスは縫い目の間隙から進入するおそれがあり、ゆえに、現在の全被覆式抗菌マスク1’は防煙及び防塵にしか使用できない。
【0005】
しかし、大部分の全被覆式抗菌マスク1’の着用口には収縮部103’が設けられ、該収縮部103’は使用者の着用の不便を形成し、使用者が該全被覆式抗菌マスク1’を使用する時、使用者の頸部は該収縮部103’の材質と緊張状態により不快感を感じることがある。また、該濾過部12’にはバンド121’が設けられ(図2のとおり)、使用者が該全被覆式抗菌マスク1’を使用する時、該バンド121’は使用者の頭部後方で結ばれ、該全被覆式抗菌マスク1’を固定することができる。しかし、ある時間がたつと、該バンド121’は使用者の頭の形に沿ってスライドし、全被覆式抗菌マスク1’を移動させ、これにより全被覆式抗菌マスク1’が完全には使用者の口と鼻を被覆できなくなり、このために細菌及びウイルスが該全被覆式抗菌マスク1’に進入して、使用者の健康に危害を及ぼし得る。
【0006】
大部分の全被覆式抗菌マスク1’は透明ではないため、該フード10’にウインドウ101’を開設する必要がある。しかし、該ウインドウ101’が小さすぎると、使用者の視界に影響を与え、使用者に危険を及ぼし得る。
【0007】
上述の周知の技術は防煙の機能しか達成できず、且つ該全被覆式抗菌マスク内には使用者の呼吸により大量の湿気による曇りが発生し、使用者の視界不良或いはその他の問題をもたらし得る。上述の問題を鑑み、本発明は一種の全被覆式抗菌マスクを提供し、それは良好な抗菌作用を有し、並びに有効に使用者が呼吸により発生する湿気による曇りの状況を減らし、且つ製造コストが低く、そのために該全被覆式抗菌マスクを使い捨てできるものとする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的の一つは、一種の全被覆式抗菌マスクを提供することにあり、それは、価格が便宜な材料と簡単な組立過程を使用することで、製造コストを下げ、製造コストが低いことにより、使い捨て可能で、細菌及びウイルスの該全被覆式抗菌マスクへの残留を防止し、使用者が該全被覆式抗菌マスクを再使用することで細菌及びウイルスに感染するのを防止するものとする。
【0009】
本発明の目的の一つは、一種の全被覆式抗菌マスクを提供することにあり、該全被覆式抗菌マスクの接合部分は熱圧溶接され、外部の細菌及びウイルスが接合部分より進入できず、良好な抗菌効果を達成できるものとする。
【0010】
本発明の目的の一つは、一種の全被覆式抗菌マスクを提供することにあり、それは立体式マスクが組み合わされ、使用者が呼吸により湿気による曇りを発生する状況を減らすものとする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明は、全被覆式抗菌マスクにおいて、
フードであって、着用口、少なくとも一つの密封口、及び取付け口を包含し、該密封口は溶接状態とされ、該フードは該取付け口のある一面に透明部を有する、上記フードと、、
立体式マスクであって、該取付け口に取付けられ、該立体式マスクの辺縁と該取付け口は溶接状態とされ、該立体式マスクに少なくとも一つのバンドが設けられ、該バンドは該フードの外側に位置する、上記立体式マスクと、
を包含したことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項2の発明は、請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードの別面に少なくとも一つの固定部が設けられたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項3の発明は、請求項2記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該固定部がフックとされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項4の発明は、請求項3記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該固定部の材料が硬性材料とされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項5の発明は、請求項4記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該硬性材料がプラスチック或いは金属とされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項6の発明は、請求項3記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該固定部の材料がアルミニウム、鉄或いはその他の弾性材料とされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項7の発明は、請求項2記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該固定部は、
一端が該フードに固定され、別端に係合部が設置された固定帯と、
該係合部と接合される留め具と、
を包含したことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項8の発明は、請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードはさらに、 該着用口に隣接する肩保護部を包含することを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項9の発明は、請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードの両側にそれぞれ内折り辺が設けられ、該フードが張り開かれた後に、該フードの上部に平面を形成することを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項10の発明は、請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードの上部に支持構造が設けられ、該支持構造が該フードの上部を支持することを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項11の発明は、請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該バンドの一端が該立体式マスクの一側に設けられ、別端が該立体式マスクの別側に設けられたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項12の発明は、請求項11記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該バンドが締めつけ用バンドとされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項13の発明は、請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該バンドが、
該立体式マスクの一側に設けられた第1バンドと、
該立体式マスクの別側に設けられた第2バンドと、
を包含したことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項14の発明は、請求項13記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該第1バンドと該第2バンドが、雄型面ファスナーと雌型面ファスナーとされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項15の発明は、請求項14記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該第1バンドと該第2バンドが、雄型留め具を具えたバンドと雌型留め具を具えたバンドとされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項16の発明は、請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードの材質が透明プラスチックフィルムとされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項17の発明は、請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードが第1材料片と第2材料片を包含し、該取付け口は該第1材料片に設けられたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項18の発明は、請求項17記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該第1材料片が透明プラスチックフィルムとされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項19の発明は、請求項17記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該第2材料片が吸湿排汗材料或いは濾過能力を有する通気材料とされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項20の発明は、請求項17記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該第1材料片の両側に第1折り辺が設けられ、該第2材料片の両側に第2折り辺が設けられ、該第1材料片の該第1折り辺がそれぞれ該第2材料片の第2折り辺に接合され、該第1材料片の該第1折り辺と該第2材料片の第2折り辺の接合部分が該密封口とされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項21の発明は、請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該立体式マスクが、
該立体式マスクの辺縁に位置し、並びに該取付け口と接合される接合部、
を包含することを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
請求項22の発明は、請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードが、
該フードの該着用口の両側にそれぞれ設けられたショルダーバンドを包含することを特徴とする、全被覆式抗菌マスクとしている。
【発明の効果】
【0012】
本発明の提供する全被覆式抗菌マスクは使い捨て式の抗菌マスクであり、並びに良好な抗菌効果を達成し、且つ有効に使用者が呼吸の湿気による曇りを発生する状況を減らす。
【0013】
この効果を達成するために、本発明の全被覆式抗菌マスクは以下のような特徴を有している。
【0014】
一.該全被覆式抗菌マスクに使用される材料は簡単で、組立過程が簡単で、製造コストが低い。
【0015】
二.該フードは該着用口以外の、取付け口と立体式マスクの接合部分或いはその他の接合部分が、高周波或いは超音波で熱圧溶接され、これにより使用者がが全被覆式抗菌マスクを着用するとき、外部の細菌及びウイルスが該全被覆式抗菌マスクに進入して使用者の健康に危害を及ぼすのを防止できる。
【0016】
三.立体式マスクを使用することで、使用者の呼吸の流通空間が大きく、使用者が該全被覆式抗菌マスクを使用する時に呼吸の湿気により曇りを発生する状況が減少される。
【0017】
四.該フードに該固定部が設けられ、該固定部により該フードと該立体式マスクが固定され、該立体式マスクが完全に使用者の口鼻を被覆し、該フードの移動が防止され、該立体式マスクの移動による外部細菌及びウイルスの該全被覆式抗菌マスクへの進入を防止できる。
【0018】
五.該フードに二つの折り辺が設けられ、該フードの張り開いた体積が大きくなり、これにより該フードが使用者の顔部に貼りつきにくく、使用者が該全被覆式抗菌マスクを使用する時の、呼吸の湿気による曇りを発生する状況を減らせる。このほか、該フードの張り開いた体積を維持し該フードの着用に便利とするため、該フードの上部に支持構造が設けられる。
【0019】
六.該フードの材質は、透明プラスチック膜或いは吸湿排汗材料で構成され、該フードの材料が透明プラスチック膜とされる時、該フードの材質は不通気であり、フードを長時間使用すると、該フードに使用者の呼吸の湿気による曇りが発生しやすい。ゆえに、本発明の該フードは透明プラスチック膜と吸湿排汗材料で構成し、該フードの一面は透明プラスチック膜として、使用者の視線がクリアとなるようにし、該フードの別面は吸湿排汗材料とし、該フードが通気するようにし、使用者が該全被覆式抗菌マスクを着用する時に湿気による曇りを発生する状況を減らしている。
【0020】
総合すると、本発明は新規性、進歩性及び産業上の利用価値を有し、特許の要件を有している。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】周知の全被覆式抗菌マスクの立体外観図である。
【図2】周知の別の全被覆式抗菌マスクの立体外観図である。
【図3A】本発明の好ましい実施例の立体外観図である。
【図3B】本発明の好ましい実施例の使用状態表示図である。
【図4A】本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。
【図4B】本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。
【図5】本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。
【図6A】本発明の別の好ましい実施例の使用状態表示図である。
【図6B】本発明の別の好ましい実施例の局部拡大図である。
【図7A】本発明の別の好ましい実施例の使用状態表示図である。
【図7B】本発明の別の好ましい実施例の局部拡大図である。
【図8】本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。
【図9A】本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。
【図9B】本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。
【図10】本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。
【図11】本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。
【図12】本発明の別の好ましい実施例の使用状態表示図である。
【図13】本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。
【図14】本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。
【図15】本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
上述の目的を達成するため、本発明は一種の全被覆式抗菌マスクを提供し、該全被覆式抗菌マスクはフードと立体式マスクを包含し、該フードは着用口、取付け口及び少なくとも一つの密封口を包含し、該立体式マスクは、該取付け口に取付けられ、該密封口と該立体式マスクと該取付け口の接合部分は熱圧溶接状態とされ、該立体式マスクは少なくとも一つのバンドが設置され、該バンドにより該立体式マスク及び該フードが固定される。
【0023】
本発明の技術内容、構造特徴、達成する目的を詳細に説明するため、以下に実施例を挙げ並びに図面を組み合わせて説明する。
【0024】
図3Aを参照されたい。それは本発明の好ましい実施例の立体外観図である。図示されるように、本実施例は一種の全被覆式抗菌マスクを提供し、該全被覆式抗菌マスク1は、フード10と立体式マスク12を包含する。
【0025】
該フード10は、着用口101、取付け口103及び少なくとも一つの密封口105を包含する。該着用口101及び該取付け口103を除き、該フード10に位置する少なくとも一つの開口はいずれも該密封口105とされ、該密封口105は高周波或いは超音波を使用して熱圧溶接され、該密封口105が密封される。
【0026】
該立体式マスク12は該取付け口103に取付けられ、該立体式マスク12は接合部121を包含し、該接合部121は該立体式マスク12の辺縁に設けられ、該接合部121と該取付け口103の辺縁は高周波或いは超音波を利用して熱圧溶接されて、該立体式マスク12と該取付け口103が密接に結合される。
【0027】
該フード10の該密封口105が熱圧溶接されるほか、任意の該フード10との接合部分はいずれも熱圧溶接され、こうして該全被覆式抗菌マスク1の外部の細菌及びウイルスが該フード10に進入不能とされて、有効に該全被覆式抗菌マスク1の抗菌効果がアップされる。
【0028】
また、本実施例が該立体式マスクを使用する主要な原因は、もし、該全被覆式抗菌マスク1に平面マスクを使用すると、使用者が該全被覆式抗菌マスク1を使用する時、該平面マスクが使用者の口鼻に接近しすぎ、このため該全被覆式抗菌マスク1が大量の湿気による曇りを発生し、使用者が使用する時の視界不良をもたらすためである。ゆえに本実施例は該立体式マスク12を使用することで、有効に使用者が該全被覆式抗菌マスク1を使用する時に湿気による曇りを発生する状況を減らす。
【0029】
該立体式マスク12には少なくとも一つのバンド123が設けられ、該バンド123は該フード10の外部において、並びに着用口101と平行に、該フード10を固定し、並びに該立体式マスク12に完全に使用者の口鼻を被覆させる。
【0030】
該フード10に設けられた該着用口101は透明部106を具え、使用者が該全被覆式抗菌マスク1を使用する時、使用者は依然として周囲の環境を見ることができ、該透明部の面積は該着用口101が設けられたフード10の一面全部の面積とされるか、該透明部106の面積は使用者の必要により調整され得る。
【0031】
図3Bを参照されたい。それは本発明の好ましい実施例の使用状態表示図である。図示されるように、使用者が該全被覆式抗菌マスク1を着用する時、使用者の頭部は、該着用口101より該フード10に挿入され、続いて、該立体式マスク12の該取付け口103が該使用者の口鼻にアラインされ、これにより立体式マスク12が完全に該使用者の口鼻を被覆するものとされ、該立体式マスク12が該全被覆式抗菌マスク1外の空気を濾過することにより、有毒ガス、細菌及びウイルスが使用者の口鼻に進入するのを防止できる。
【0032】
該立体式マスク12が完全に使用者の口鼻を被覆したことが確定した後、該立体式マスク12の該バンド123を使用者を頭部に嵌合するか或いは使用者の頭部後方の適当な位置で結び、これにより該フード10を固定し、該フード10のスライドを防止し、該立体式マスク12が該フード10に伴い移動して完全に使用者の口鼻を被覆できなくなるのを防止する。
【0033】
図4Aを参照されたい。それは本発明の好ましい実施例の別の立体外観図である。図示されるように、図1Aの実施例を受けて、該バンド123は締めつけバンドとされ、該バンド123の一端は該立体式マスク12の一側に固定され、該バンド123の別端は該立体式マスク12の別側に固定されている。
【0034】
使用者が該全被覆式抗菌マスク1を着用する時、該バンド123は使用者の頭部前方より使用者の頭部後方に引っ張られた後、使用者の頭部に嵌合され、こうして該立体式マスク12及び該フード10が固定される。
【0035】
図4Bも併せて参照されたい。それは本発明の好ましい実施例の別の立体外観図である。図示されるように図4Aの実施例を受けて、該立体式マスク12には2本のバンド123が設けられ、こうして平均して立体式マスク12の四つの角部に施力し、確実に該立体式マスク12により使用者の口鼻を保護できるようにしている。
【0036】
図5を参照されたい。それは本発明の好ましい実施例の別の立体外観図である。図示されるように、図1Aの実施例を受けて、該バンド123は、第1バンド1231と第2バンド1233を包含する。該第1バンド1231は該立体式マスク12の一側に設けられ、該第2バンド1233は該立体式マスク12の別側に設けられる。
【0037】
使用者が全被覆式抗菌マスク1を着用する時、該第1バンド1231と該第2バンド1233はそれぞれ使用者の頭部前方より使用者の頭部後方に引っ張られ、並びに該第1バンド1231と該第2バンド1233が接続されて、該立体式マスク12及び該フード10が固定される。
【0038】
そのうち、該第1バンド1231と該第2バンド1233はそれぞれ雄型留め具と雌型留め具を有するか、雄型面ファスナーと雌型面ファスナーとされる。本実施例も図4Bと同様に2本のバンド123を具備し得るが、これについては重複した説明は行わない。
【0039】
図6Aを参照されたい。それは本発明の別の実施例の使用状態表示図である。図示されるように、本実施例の全被覆式抗菌マスク1と図3Aの実施例の全被覆式抗菌マスクの異なるところは、該フード10の、該取付け口103が設けられていない一面に、固定部107が設けられ、該固定部107が該立体式マスク12を取り付ける該取付け口103に対応し、図2A中より分かるように、使用者が該全被覆式抗菌マスク1を頭上に着用する時、該バンド123は使用者の頭の形に沿って下にスライドし、ゆえに、該固定部107の最良の位置は使用者の頭部下方であり、こうして該フード10を固定し、該フード10の移動により該立体式マスク12が完全には使用者の口鼻を被覆できなくなることのを防止する。本実施例が2本のバンド123を有する時は、該固定部107の数量も二つに増加可能であり、これによりそれぞれ対応する該バンド123を固定するが、これについては重複した説明は行わない。
【0040】
該固定部107はフックとされ得て、該バンド123を該固定部107に係止でき、該固定部107の材質はプラスチック或いは金属の硬性材料とされるか、アルミ片、鉄片のような変形しにくく弾性を有する材料とされる。
【0041】
該固定部107の材料が硬性材料とされる時、該固定部107の形状はU型とされて、該バンド123が該固定部107を脱出するのを防止するため、該固定部107の開口は漸次縮小され、該バンド123が該固定部107より滑り出るのが防止される。
【0042】
図6Bも併せて参照されたい。それは本発明の別の好ましい実施例の局部拡大図である。図示されるように、該固定部107の材料が弾性材料とされる時、該固定部107の形状はU型とされ、該バンド123が該固定部107に係止され、続いて該固定部107が該フード方向に押され、該バンド123が固定される。
【0043】
図7Aと図7Bを参照されたい。それは本発明の別の好ましい実施例の使用状態表示図と本発明の別の好ましい実施例の局部拡大図である。図示されるように、図6Aと図6Bの固定部107の材料は長期使用の後、亀裂或いは変形を発生し得て、そのため該バンド123が固定部107を脱出し得る。これにより本発明の提供する該固定部107は、固定帯1071と留め具1073を包含する。
【0044】
該固定帯1071の一端は該フード10に設けられ、該固定帯1071の別端に該留め具1073と対応する係合部1075が設けられ、該固定帯1071が該バンド123に繞設され、該固定帯1071の該係合部1075と該留め具1073が接合され、これにより該バンド123が移動して該固定部107を離れることがないようにしている。
【0045】
図8を参照されたい。それは本発明の別の実施例の構造表示図である。図示されるように、本実施例の提供する全被覆式抗菌マスク1の、図3Aの実施例の提供する全被覆式抗菌マスクとの異なるところは、本実施例の提供する全被覆式抗菌マスク1は、図1Aの実施例の提供する全被覆式抗菌マスクより保護範囲が大きいことである。図1Aの実施例の提供する全被覆式抗菌マスクはただ使用者の頭部を保護するだけであるが、本実施例の提供する全被覆式抗菌マスク1は使用者の肩まで保護できる。
【0046】
該全被覆式抗菌マスク1は、フード10と立体式マスク12を包含する。該フード10は着用口101、取付け口103、少なくとも一つの密封口105及び肩保護部109を包含する。該立体式マスク12は該取付け口103に取付けられ、該立体式マスク12にはバンド123が設けられ、該肩保護部109と該着用口101は隣接し、使用者が全被覆式抗菌マスク1を着用する時、該肩保護部109は使用者の肩を保護し、使用者はさらに防護服を着用し、該防護服は該全被覆式抗菌マスク1の該肩保護部109上を被覆し、これにより細菌及びウイルスの該全被覆式抗菌マスク1への進入を防止する。
【0047】
図9A及び図9Bを参照されたい。それは本発明の別の実施例の立体外観図及び本発明の別の実施例の外観図である。図示されるように、本実施例の提供する全被覆式抗菌マスク1の、図3Aの実施例の提供する全被覆式抗菌マスクの異なるところは、本実施例の提供する全被覆式抗菌マスク1を張り広げた体積は、図3Aの実施例の提供する全被覆式抗菌マスクを張り広げた体積よりも大きいことである。
【0048】
該フード10の両側にはそれぞれ内折り辺100が設けられ、使用者が該全被覆式抗菌マスク1を着用する時、該フード10に二つの該内折り辺100が設置されているため、該フード10が張り広げられるとき、該フード10の上部に平面が形成され、これにより、該フード10の張り広げられた後の体積は大きくなり、使用者は容易に着用でき、且つ使用者が該全被覆式抗菌マスク1を使用するときに、呼吸による湿気で曇りを発生しにくい。
【0049】
図10を参照されたい。それは本発明の別の実施例の立体外観図である。図示されるように、本実施例の提供する全被覆式抗菌マスク1の、図9Aに示される実施例の提供する全被覆式抗菌マスクの異なるところは、該フード10の上部に支持構造102が設けられていることにある。
【0050】
該支持構造102の材料はアルミ片のような変形しにくく弾性を有する材料とされ、使用者が該フード10を張り広げて着用するのに便利で、該フード10の頂部は該支持構造102により平面状態に保持される。本実施例の該支持構造102は図1Aの実施例に応用可能であるが、重複した説明は行わない。
【0051】
図11を参照されたい。それは本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。図示されるように、図10の実施例を受け、該支持構造102の材料は雨傘のフレームのような硬性材質とされ得て、これにより該フード10の上部は該支持構造102により平面状態に保持される。
【0052】
図12を参照されたい。それは本発明の別の好ましい実施例の使用状態表示図である。図示されるように、図3Aの実施例を受け、該フード10はさらに二つのショルダーバンド104を包含する。該二つのショルダーバンド104はそれぞれ該フード10の該着用口101の両側に設けられ、使用者が本実施例の全被覆式抗菌マスク1を着用するとき、使用者の手部がそれぞれショルダーバンド104に通され、該全被覆式抗菌マスク1が固定される。
【0053】
図13は本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。上述の図1Aから図11の実施例の提供する全被覆式抗菌マスク1の該フード10は同一材料とされ、使用者が該全被覆式抗菌マスク1を使用するときに、明かに周囲環境が見えるようにするため、該フード10の該取付け口103を具えた一面は透明とされ、また、該フード10は同一材料とされなければならないため、該フード10の全体は透明とされ、該フード10の材料は透明プラスチックフィルムとされるが、該フード10の材質は不通気であり、該全被覆式抗菌マスク1が長時間使用されるとき、使用者の呼吸により湿気による曇りを発生し、使用者の視界不良をもたらす。
【0054】
本実施例の提供する全被覆式抗菌マスク1と上述の実施例が提供する全被覆式抗菌マスクの異なるところは、該フード10が二種類の材料で構成されているところである。該フード10は第1材料片10Aと第2材料片10Bを包含する。該第1材料片10Aは透明プラスチックフィルムとされ、並びに該取付け口103に設けられ、該立体式マスク12は該取付け口103に取付けられる。該第2材料片10Bは吸湿排汗材料或いは濾過能力を有する通気材料とされ、これにより使用者が本発明の全被覆式抗菌マスク1を着用するとき、蒸し暑さ或いはその他の不快な感覚を発生しない。
【0055】
該第1材料片10Aと該第2材料片10Bの接合は、一つの開口が保留されて該着用口101とされ、その他の開口はいずれも密封口105とされ、こうして使用者が該全被覆式抗菌マスク1を着用するときに、呼吸による湿気が曇りを発生するのを減らすことができる。本実施例は上述の実施例に応用可能であるが、重複した説明は行わない。
【0056】
図14は本発明の別の実施例の立体外観図である。本実施例の提供する該フード10と図12の実施例の提供するフード10の異なるところは、該第1材料片10Aの両側に折り辺100Aが設けられ、該第2材料片10Bの両側にもそれぞれ折り辺100Bが設けられていることである。
【0057】
該第1材料片10Aの二つの折り辺100Aと該第2材料片10Bの二つの折り辺100Bは接合され、並びに該着用口101とされる一つの開口を保留し、その他の開口は該密封口105とされ、こうして、該フード10にこれら折り辺100A、100Bが設けられたことにより、該フード10が張り開かれるとき、その上部に平面が形成され、これにより該フード10の張り開かれたときの体積が増加し、ゆえに、本実施例の提供する該フード10は、図12の実施例の提供する該フードに較べて、湿気による曇りを発生する状況をさらに減らすことができる。本実施例は上述の実施例に応用できるが、重複した説明は行わない。
【0058】
図15は本発明の別の好ましい実施例の立体外観図である。図示されるように、本実施例の提供する全被覆式抗菌マスク1は、フード10と立体式マスク12を包含する。該フード10は着用口101、取付け口103及び少なくとも一つの密封口105を包含する。本実施例の、図3Aの実施例と異なるところは、該フード10に設けられた該取付け口103が透明部を有することである。
【0059】
使用者が該全被覆式抗菌マスク1を使用するとき、使用者は依然として周囲環境を明かに見ることができるが、該透明部106の面積は、該着用口101が設けられたフード10の一面の半分の面積とされる。
【0060】
なお、以上述べたことは、本発明の実施例にすぎず、本発明の実施の範囲を限定するものではなく、本発明の特許請求の範囲に基づきなし得る同等の変化と修飾は、いずれも本発明の権利のカバーする範囲内に属するものとする。
【符号の説明】
【0061】
1’ 全被覆式抗菌マスク
10’ フード
101’ ウインドウ
103’ 収縮部
12’ 濾過部
121’ バンド
1 全被覆式抗菌マスク
10 フード
10A 第1材料片
10B 第2材料片
100 内折り辺
100A 第1折り片
100B 第2折り片
101 着用口
102 支持構造
103 取付け口
104 ショルダーバンド
105 密封口
106 透明部
107 固定部
1071 固定帯
1073 留め具
1075 係合部
109 肩保護部
12 立体式マスク
121 接合部
123 バンド
1231 第1バンド
1233 第2バンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全被覆式抗菌マスクにおいて、
フードであって、着用口、少なくとも一つの密封口、及び取付け口を包含し、該密封口は溶接状態とされ、該フードは該取付け口のある一面に透明部を有する、上記フードと、
立体式マスクであって、該取付け口に取付けられ、該立体式マスクの辺縁と該取付け口は溶接状態とされ、該立体式マスクに少なくとも一つのバンドが設けられ、該バンドは該フードの外側に位置する、上記立体式マスクと、
を包含したことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項2】
請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードの別面に少なくとも一つの固定部が設けられたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項3】
請求項2記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該固定部がフックとされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項4】
請求項3記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該固定部の材料が硬性材料とされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項5】
請求項4記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該硬性材料がプラスチック或いは金属とされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項6】
請求項3記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該固定部の材料がアルミニウム、鉄或いはその他の弾性材料とされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項7】
請求項2記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該固定部は、
一端が該フードに固定され、別端に係合部が設置された固定帯と、
該係合部と接合される留め具と、
を包含したことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項8】
請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードはさらに、
該着用口に隣接する肩保護部を包含することを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項9】
請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードの両側にそれぞれ内折り辺が設けられ、該フードが張り開かれた後に、該フードの上部に平面を形成することを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項10】
請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードの上部に支持構造が設けられ、該支持構造が該フードの上部を支持することを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項11】
請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該バンドの一端が該立体式マスクの一側に設けられ、別端が該立体式マスクの別側に設けられたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項12】
請求項11記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該バンドが締めつけ用バンドとされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項13】
請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該バンドが、
該立体式マスクの一側に設けられた第1バンドと、
該立体式マスクの別側に設けられた第2バンドと、
を包含したことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項14】
請求項13記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該第1バンドと該第2バンドが、雄型面ファスナーと雌型面ファスナーとされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項15】
請求項14記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該第1バンドと該第2バンドが、雄型留め具を具えたバンドと雌型留め具を具えたバンドとされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項16】
請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードの材質が透明プラスチックフィルムとされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項17】
請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードが第1材料片と第2材料片を包含し、該取付け口は該第1材料片に設けられたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項18】
請求項17記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該第1材料片が透明プラスチックフィルムとされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項19】
請求項17記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該第2材料片が吸湿排汗材料或いは濾過能力を有する通気材料とされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項20】
請求項17記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該第1材料片の両側に第1折り辺が設けられ、該第2材料片の両側に第2折り辺が設けられ、該第1材料片の該第1折り辺がそれぞれ該第2材料片の第2折り辺に接合され、該第1材料片の該第1折り辺と該第2材料片の第2折り辺の接合部分が該密封口とされたことを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項21】
請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該立体式マスクが、
該立体式マスクの辺縁に位置し、並びに該取付け口と接合される接合部、
を包含することを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。
【請求項22】
請求項1記載の全被覆式抗菌マスクにおいて、該フードが、
該フードの該着用口の両側にそれぞれ設けられたショルダーバンドを包含することを特徴とする、全被覆式抗菌マスク。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2011−525126(P2011−525126A)
【公表日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−513847(P2011−513847)
【出願日】平成21年6月9日(2009.6.9)
【国際出願番号】PCT/CN2009/000638
【国際公開番号】WO2010/000129
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(510336428)
【Fターム(参考)】