公共料金支払処理装置及びプログラム
【課題】公共料金として支払われた金銭の着服を防止することが可能な公共料金支払処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】公共料金の支払取消時に、当該公共料金の支払完了時に顧客に手渡されたレシートの取引番号に対応付けて登録された公共料金情報と、当該公共料金の支払完了時に顧客に手渡された控用伝票のバーコードに保持された公共料金情報とを比較し、両公共料金情報が一致する場合にのみ、この公共料金の支払取消を許可する。
【解決手段】公共料金の支払取消時に、当該公共料金の支払完了時に顧客に手渡されたレシートの取引番号に対応付けて登録された公共料金情報と、当該公共料金の支払完了時に顧客に手渡された控用伝票のバーコードに保持された公共料金情報とを比較し、両公共料金情報が一致する場合にのみ、この公共料金の支払取消を許可する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、公共料金の支払登録を行うPOS(Point Of Sales)端末等の公共料金支払処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンビニエンスストア等の小売店では、売り上げた商品に関する商品情報の売上登録を行うPOS端末が用いられている。また、POS端末では、商品情報の売上登録に加えて、例えば、ガス料金や水道料金等の公共料金の支払いに関する公共料金情報を登録することを可能にしたものが存在する。このようなPOS端末が設置された小売店では、公共料金を請求する公共機関等の請求元に代り、公共料金を受領する公共料金受領代行業務を行っている。
【0003】
公共料金の支払い時に用いられる公共料金支払伝票は、一般に、その公共料金の請求元である公共機関毎に発行されており、図12に示す払込用伝票121、受付局用伝票122、顧客控用伝票123のように、複数の伝票がミシン目M等により互いに分離可能に連続する形態を有している。このような公共料金支払伝票120には、公共料金の請求元を特定する公共機関コードや請求された公共料金の金額等の公共料金情報がコード化されたバーコード124がプリントされている。
【0004】
公共料金の支払いに際し、オペレーター(キャッシャー)は、公共料金支払伝票120にプリントされているバーコード124を、POS端末が備えるバーコードスキャナ等で読み取ることで公共料金の受領業務に必要な情報を入力し、通常の売上登録処理と同様に、現計キーの操作等により公共料金を受領したことを宣言した後に、顧客から受領した金銭をドロワ内に収納する。これにより、バーコードスキャナ等で読み取られた公共料金情報がPOS端末に登録される。
【0005】
また、公共料金の受領代行業務に際して、キャッシャーは、支払登録を終了した公共料金支払伝票120の顧客控用伝票123に設けられた指定位置125に受領スタンプを押印した後、顧客控用伝票123を切り離して顧客に手渡すようにしている。
【0006】
上述したように、公共料金の受領代行業務では、金銭の受領をキャッシャーが行うため、支払われた金銭をキャッシャーが着服してしまうという不正が行われることが懸念される。そのため、従来、公共料金として支払われた金銭の着服を防止するための技術が提案されている。例えば、特許文献1には、公共料金情報の登録を行わずに、受領スタンプ押印済みの顧客控用伝票123を顧客に渡すことで、公共料金情報の支払が行われたかのように見せかける不正操作を防止するため、公共料金情報の登録が行われたことを条件に、該公共料金情報とこの公共料金の請求先である顧客の顧客情報とを示したレシート(顧客控用伝票)を発行し、顧客自身に確認させることが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、支払い完了時に手渡されるレシートには、その取引を識別するための識別情報として取引番号が記されている。また、通常の商品ではこの取引番号に基づいて登録の取り消し、すなわち商品の返品を行うことが可能となっている。しかしながら、上述した公共料金情報の登録においても同様のシステムとなっているため、公共料金支払いについての取引番号に基づき、一旦登録された公共料金情報を取消操作することが可能である。そのため、例えば、公共料金の支払いを行ったにも拘わらずレシートを持っていかなかった顧客については、このレシートの取引番号に基づいて支払いが取り消され、支払われた金銭が着服されてしまうという可能性がある。
【0008】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、公共料金として支払われた金銭の着服を防止することが可能な公共料金支払処理装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、公共料金の払込用伝票と、前記公共料金の支払いを行う顧客への控用伝票とを有する公共料金支払伝票に付されたデータコードを読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取られたデータコードをデコードするデコード手段と、前記読取手段により前記払込用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第1情報と、この公共料金の支払いに係る取引を識別する取引番号とを関連付けて登録部に登録する登録手段と、前記取引番号を記録媒体に記録する記録手段と、前記記録媒体に記録された前記取引番号の入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段で受け付けた前記取引番号に対応する前記第1情報を、前記登録部から読み出す読出手段と、前記読取手段により前記控用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第2情報と、前記読出手段により読み出された第1情報とを比較し、両情報の全て又は一部が一致するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により両情報の全て又は一部が一致すると判断された場合、前記第1情報を前記登録部から削除する取消手段と、を備える。
【0010】
また、本発明は、公共料金の支払登録を行うコンピュータを、前記公共料金の払込用伝票と、前記公共料金の支払いを行う顧客への控用伝票とを有する公共料金支払伝票に付されたデータコードを読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取られたデータコードをデコードするデコード手段と、前記読取手段により前記払込用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第1情報と、この公共料金の支払いに係る取引を識別する取引番号とを関連付けて登録部に登録する登録手段と、前記取引番号を記録媒体に記録する記録手段と、前記記録媒体に記録された前記取引番号の入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段で受け付けた前記取引番号に対応する前記第1情報を、前記登録部から読み出す読出手段と、前記読取手段により前記控用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第2情報と、前記読出手段により読み出された第1情報とを比較し、両情報の全て又は一部が一致するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により両情報の全て又は一部が一致すると判断された場合、前記第1情報を前記登録部から削除する取消手段と、して機能させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、公共料金として支払われた金銭の着服を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、POSシステムを概略的に示すブロック図である。
【図2】図2は、図1に示したPOS端末の外観構成を概略的に示す斜視図である。
【図3】図3は、図2に示したPOS端末2の電装系の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、本実施形態で用いる公共料金支払伝票の一例を示す図である。
【図5】図5は、売上管理ファイルを構成するデータ項目の一例を示す図である。
【図6】図6は、商品マスタファイルを構成するデータ項目の一例を示す図である。
【図7】図7は、公共料金支払登録処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、公共料金支払取消処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、取引内容確認画面の一例を示す図である。
【図10】図10は、スキャン誘導画面の一例を示す図である。
【図11】図11は、取消結果確認画面の一例を示す図である。
【図12】図12は、従来の公共料金支払伝票の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るPOS端末及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0014】
図1は、POSシステム1を概略的に示すブロック図である。同図に示すように、POSシステム1は、コンビニエンスストア等の各小売店に設置された一又は複数台のPOS端末2と、各店舗に夫々設置されたストアコンピュータ3とをLAN等のネットワークN1で接続することで構成される店舗内システム4と、各店舗内システム4でのストアコンピュータ3とネットワークN2を介して接続され、各店舗内システム4での販売データを管理するホストコンピュータ5とを有して構成される。
【0015】
公共料金支払処理装置としてのPOS端末2は、店舗内の精算場所に配設され、支払登録(売上登録)処理を行うための端末装置である。ここで、図2はPOS端末2の外観構成を概略的に示す斜視図である。
【0016】
図2に示すように、POS端末2の本体201の上面側には、置数キーや現計キー、公共料金支払登録用のキー、支払取消用のキー等により構成されるキーボード202が設けられており、本体201の下部側にはドロワ203が引出自在に設けられている。また、本体201には、液晶ディスプレイ等の表示デバイスにより構成される表示器204が設けられている。さらに、本体201にはレシート/ジャーナルプリンタの印刷を行うプリンタ205、店舗内で販売される商品や後述する公共料金支払伝票6等に付加されたバーコードや二次元コード等のデータコードを光学的に読み取るためのコードスキャナ206等が接続されている。
【0017】
また、POS端末2の電装系は図3に示すように構成されている。ここで、図3はPOS端末2の電装系の構成を示すブロック図である。
【0018】
図3に示すように、POS端末2は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成されるコンピュータ構成の制御部21を備え、バス22を介して接続された通信インタフェース23を用いて、ストアコンピュータ3との間で相互にオンライン通信を実行し得るように構成されている。
【0019】
また、制御部21には、バス22及びI/O機器制御部24を介して、上述したキーボード202、表示器204、プリンタ205及びコードスキャナ206が接続されており、さらに、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置から構成される記憶部25が接続されている。この記憶部25には、制御部21(CPU)により実行される各種の制御プログラムや設定情報等が予め記憶されている。制御部21は、この記憶部25に記憶された制御プログラムと協働することで、POS端末2を構成する各部の動作を制御し、後述する公共料金支払登録処理や公共料金支払取消処理等の各種の処理を実行する。
【0020】
なお、制御部21は、図4に示すような公共料金支払伝票6を使用した公共料金支払登録処理及び公共料金支払取消処理を実行するものとする。以下、図4を参照し、公共料金支払伝票6について説明する。
【0021】
公共料金支払伝票6は、公共料金の請求元である公共機関毎に発行されており、図4に示すように、公共料金支払伝票6は、公共料金の払い込み用となる払込用伝票61、公共料金の支払いを受け付ける受付局用の受付局用伝票62、公共料金の支払いを行う顧客への顧客控用伝票63を有し、これら複数の伝票がミシン目M等により互いに分離可能となっている。払込用伝票61及び顧客控用伝票63には、公共料金の支払に係る情報がバーコード64としてプリントされている。また、顧客控用伝票63には、受領スタンプを押印するための指定位置65が設けられている。
【0022】
なお、本実施形態では、払込用伝票61及び顧客控用伝票63に付されるバーコード64は同一とするが、後述するように、顧客控用伝票63に付加するバーコード64を、払込用伝票61に付されたバーコード64が表す情報の一部をコード化したものとしてもよい。また、バーコードの形態は特に問わず、例えばEAN128等を用いてもよいし、多段にプリントする形態としてもよい。
【0023】
制御部21は、公共料金支払登録処理において、コードスキャナ206により読み取られた払込用伝票61のバーコードをデコードし、このデコードしたバーコードに含まれる情報をRAMのワークエリアに記憶する。ここで、デコードされたバーコードに含まれる情報としては、公共料金支払伝票6を発行した企業を識別する企業コード、支払い期限日、請求金額、任意の情報を記述可能な自由使用欄等が挙げられる。なお、以下では、これらの各情報を総称して公共料金情報と呼ぶ。また、以下では、公共料金情報をワークエリアに記憶することを“取得する”ともいう。
【0024】
その後、制御部21は、公共料金情報に基づいて請求金額等を表示器204に表示し、現計キーの押下により請求金額の支払いが行われたと判断すると、この公共料金情報を支払情報とし、本処理に係る一連の取引を識別するための取引番号とともに、ストアコンピュータ3の後述する売上管理ファイル31に登録する。そして、制御部21は、この取引内容をプリンタ205によって所定の記録媒体(用紙)に印刷し、レシート出力する。
【0025】
また、制御部21は、公共料金支払取消処理において、特定の取引で支払いが行われた公共料金の取り消しを受け付けると、この取引に該当する取引番号に関連付けて記憶された支払情報(公共料金情報)をストアコンピュータ3の売上管理ファイル31から読み出し、RAMのワークエリアに記憶する。次いで、制御部21は、この公共料金の支払完了時に顧客に手渡された顧客控用伝票63からコードスキャナ206によって読み取られたバーコードをデコードし、デコードしたバーコードに含まれる公共料金情報をRAMのワークエリアに記憶する。そして、制御部21は、支払情報(公共料金情報)と公共料金情報とを比較し、両公共料金情報が一致と判断した場合に、この支払情報を売上管理ファイル31の該当する取引番号のエントリから削除することで、一旦支払われた公共料金の取り消しを行う。また、制御部21は、この取引内容をプリンタ205によってレシート出力する。
【0026】
また、公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、POS端末2では、キーボード202のコントロールキーが登録モードに設定されている状態で、コードスキャナ206による商品コードの読み取りや、置数キーによる商品の入力、及び、置数キーによる売上数量の入力等があると、制御部21が売上登録処理を行う。
【0027】
売上登録処理において、制御部21は、コードスキャナ206により入力された商品情報を、RAMのワークエリアに記憶する。そして、制御部21は、ワークエリアに記憶した情報に基づいてストアコンピュータ3に格納された商品マスタファイルを検索することにより、販売価格や商品名等を取得して、これらの商品コード、販売個数、商品名、販売価格等に基づく売上データを生成する。また、制御部21は、商品単価等の取引情報を表示器204に表示する。その後、制御部21は、商品が入力される毎にその売上合計金額を算出し、これを現計キーが押下されるまで繰り返す。現計キーが押下されると、制御部21は、この売上データを支払情報として、本処理に係る一連の取引を識別するための取引番号とともにストアコンピュータ3の売上管理ファイル31に登録し、算出した釣り銭金額を表示器204に表示する。また、取引内容をプリンタ205によってレシート出力する。
【0028】
なお、公共料金支払登録処理中に売上登録処理を実行、又は、売上登録処理中に公共料金支払登録処理を実行してもよく、この場合、売上データ及び公共料金情報がともに支払情報として、同一の取引番号に関連付けられ売上管理ファイル31に登録される。
【0029】
ストアコンピュータ3及びホストコンピュータ5は、図5に示したように、POS端末2で支払登録された商品や公共料金についての支払情報、この支払登録が行われた取引の取引番号等をデータ項目とする売上管理ファイル31を記憶するための記憶装置(図示せず)を備えている。
【0030】
ストアコンピュータ3は、売上管理ファイル31に記憶されている情報を、予め規定されたタイミングでホストコンピュータ5に向けて伝送する。一方、ホストコンピュータ5では、ストアコンピュータ3から情報が伝送されてくる毎に、売上管理ファイル31を随時更新する。
【0031】
また、ストアコンピュータ3は、店舗内で販売する商品の名称や価格に関する情報を管理するための商品マスタファイル32を図示しない記憶装置に記憶している。商品マスタファイル32は、図6に示すように、商品コード、商品名、単価、商品分類コード等のデータ項目から構成されている。ここで、商品コードは、店舗で販売される各種商品品目を識別するために商品毎に予め設定された固有のコードである。また、商品名、単価及び商品分類コードは、同一の商品コードによって特定される商品についての情報である。
【0032】
次に、図7を参照し、POS端末2の制御部21が実行する公共料金支払登録処理について説明する。ここで、図7は、POS端末2の制御部21が実行する公共料金支払登録処理の手順を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、図4に示すような公共料金支払伝票6を使用した公共料金支払登録処理を実行するものとする。
【0033】
まず、制御部21は、キーボード202からの出力信号を監視し、公共料金支払登録用のキーが操作されたと判断するまで待機する(ステップS11;No)。ここで、公共料金支払登録用のキーが操作されたと判断すると(ステップS11;Yes)、制御部21は、コードスキャナ206により払込用伝票61に付されたバーコード64が読み取られるまで待機する(ステップS12;No)。なお、公共料金支払登録用のキーが操作されるまでの間、店舗内で販売される商品についての支払登録(売上登録)が行われていてもよい。
【0034】
続いて、制御部21は、コードスキャナ206により払込用伝票61に付されたバーコード64が読み取られたと判断すると(ステップS12;Yes)、このバーコード64をデコードすることで公共料金情報を取得する(ステップS13)。そして、制御部21は、取得した公共料金情報を表示器204に表示する(ステップS14)。
【0035】
キャッシャーは、表示器204に表示された公共料金情報に基づいて、公共料金の支払いを顧客に請求し、顧客から手渡された金額に応じた数値をキーボード202の操作により入力した後、現計キーを操作する。なお、バーコード64の読み取りの後、店舗内で販売される商品についての支払登録や、他の公共料金についての支払登録を行う形態としてもよい。
【0036】
制御部21は、キーボード202からの出力信号を監視し、現計キーの操作が行われるまで待機する(ステップS15;No)。ここで、制御部21は、現計キーの操作が行われたと判断すると(ステップS15;Yes)、ステップS13で取得した公共料金情報を、この公共料金支払登録処理に係る一連の取引を識別するための取引番号とともにストアコンピュータ3へ向けて出力する(ステップS16)。
【0037】
なお、ステップS15までの間に、商品についての支払登録や他の公共料金についての支払登録が行われていた場合には、ステップS16において、これらについての支払情報も、取引番号ともにストアコンピュータ3へ向けて出力する。これにより、ストアコンピュータ3では、POS端末2から出力された支払情報を取引番号と関連付け、売上管理ファイル31に登録を行う。
【0038】
続いて、制御部21は、この取引内容をプリンタ205によってレシート出力した後(ステップS17)、本処理を終了する。なお、出力されたレシートには、少なくともこの取引の取引番号が記されているものとする。
【0039】
キャッシャーは、支払登録を完了した公共料金支払伝票6の顧客控用伝票63に設けられた指定位置65に受領スタンプを押印した後、顧客控用伝票63を切り離し、レシートとともに顧客に手渡す。これにより、公共料金の支払いが完了したものとされる。
【0040】
次に、POS端末2の制御部21が実行する公共料金支取消処理について説明する。ここで、図8は、POS端末2の制御部21が実行する公共料金支払取消処理の手順を示すフローチャートである。この公共料金支払取消処理は、上述した公共料金支払登録処理により公共料金の支払登録が行われた後、実行されるものである。なお、本処理の前提として、顧客は公共料金支払登録処理時に手渡された顧客控用伝票63及びレシートを持参し、この顧客控用伝票63に係る取引で支払われた公共料金の取り消し(返金)が顧客から依頼されるとする。
【0041】
まず、制御部21は、キーボード202からの出力信号を監視し、支払取消用のキーが操作されるまで待機する(ステップS21;No)。ここで、支払取消用のキーが操作されたと判断すると(ステップS21;Yes)、制御部21は、キーボード202による取引番号の入力を待機する(ステップS22;No)。
【0042】
キャッシャーは、顧客が持参したレシートを参照し、このレシートに印刷された取引番号をキーボード202の置数キーを用いて入力する。
【0043】
制御部21は、キーボード202により取引番号が入力されたと判断すると(ステップS22;Yes)、この取引番号に関連付けて記憶された支払情報をストアコンピュータ3の売上管理ファイル31から読み出す(ステップS23)。次いで、制御部21は、ステップS23で読み出した支払情報に基づいて、この取引番号での取引内容を表す画面(以下、取引内容確認画面という)を表示器204に表示させる(ステップS24)。
【0044】
図9は、取引内容確認画面90の一例を示す図である。同図に示すように、取引内容確認画面90には、取引番号に対応する一の取引において、支払登録が行われた公共料金や商品を表す細目情報91が、行番号92と関連付けられた状態で一覧表示される。キャッシャーは、顧客からの依頼に応じて、取消の対象となる細目情報91に関連付けられた行番号92を選択することで、この細目情報91についての支払いの取り消しを制御部21に指示する。例えば、図9の場合、行番号92として“3”を選択することで、公共料金(水道)支払いの取消を制御部21に指示することができる。
【0045】
制御部21は、取引内容確認画面90の行番号92に対する選択操作に基づき、公共料金の支払いを取り消す指示を受け付けると(ステップS25)、キーボード202の置数キーに対する操作を無効化することで、キーボード202によるバーコード数値の入力を禁止し、該バーコード数値(公共料金情報)の取得経路をコードスキャナ206に制限する(ステップS26)。次いで、制御部21は、顧客控用伝票63に記されたバーコード64のスキャンを促す画面(以下、スキャン誘導画面という)を表示器204に表示させ(ステップS27)、コードスキャナ206により顧客控用伝票63に付されたバーコード64が読み取られるまで待機する(ステップS28;No)。
【0046】
図10は、スキャン誘導画面100の一例を示す図である。同図に示すように、画面右半分には顧客控用伝票63に記されたバーコード64のスキャンを促す旨のメッセージが表示されており、画面左半分にはコードスキャナ206により読み取られたバーコード64の数値を表示するための領域101が設けられている。キャッシャーにより、顧客から手渡された顧客控用伝票63に記されているバーコード64がコードスキャナ206によってスキャンされると、このコードスキャナ206により読み取られたバーコード64の値(数値)が領域101に表示される。なお、図10では、デコード前のバーコード64の値を領域101に表示する形態としたが、これに限らず、デコードにより得られる情報を領域101に表示する形態としてもよい。
【0047】
その後、キャッシャーは、スキャン誘導画面100の画面下部に設けられた「確定」ボタン102を操作することで、処理の継続を制御部21に指示する。なお、スキャン誘導画面100の画面下部に設けられた「キャンセル」ボタン103が操作された場合、制御部21は、取引内容確認画面90の再表示又は本公共料金支払取消処理自体を終了させることで、コードスキャナ206によるバーコード64の読み取りを中止する。
【0048】
制御部21は、スキャン誘導画面100の「確定」ボタン102への操作に基づき、顧客控用伝票63のバーコード64の読み取りが行われたと判断すると(ステップS28;Yes)、キーボード202の置数キーに対する操作を有効化する(ステップS29)。そして、制御部21は、コードスキャナ206で読み取られた顧客控用伝票63のバーコード64をデコードすることで、公共料金情報を取得する(ステップS30)。
【0049】
続いて、制御部21は、ステップS30で取得した公共料金情報と、ステップS23で売上管理ファイル31から読み出した取消対象の支払情報(公共料金情報)とを比較し(ステップS31)、両公共料金情報が一致するか否かを判断する(ステップS32)。ここで、両公共料金情報が一致しない場合(ステップS32;No)、制御部21は、公共料金情報の不一致を示すエラー画面を表示器204に表示させた後(ステップS33)、本処理を終了する。
【0050】
一方、ステップS32において、両公共料金情報が一致すると判断した場合(ステップS32;Yes)、制御部21は、取消対象となった支払情報(公共料金情報)をストアコンピュータ3の売上管理ファイル31から削除する(ステップS34)。
【0051】
続いて、制御部21は、取消の結果を確認するための画面(以下、取消結果確認画面)を表示器204に表示させ(ステップS35)、この取引内容をプリンタ205によりレシート出力した後(ステップS36)、本処理を終了する。
【0052】
ここで、図11は、取消結果確認画面110の一例を示す図である。同図に示すように、取消結果確認画面110は、上述した取引内容確認画面90と同様の表示形態を有し、取り消しの対象となった行番号92である“3”を記号“−”に置き換えることで、公共料金(水道)についての支払いが取り消されたことを表している。
【0053】
以上のように、本実施形態によれば、支払いが行われた公共料金の取り消しに、該公共料金の支払完了時に顧客に手渡されるレシートの取引番号と顧客控用伝票とを必要とし、この顧客控用伝票から読み取った公共料金支払情報と、前記取引番号に関連付けて登録された公共料金支払情報とが一致する場合にのみ取り消しを許可する。これにより、キャッシャーによる不正な取り消しを抑制することができるため、公共料金として支払われた金銭の着服を防止することができる。
【0054】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での種々の変更、置換、追加等が可能である。
【0055】
例えば、上記実施形態では、支払時に払込用伝票61から読み取られたバーコードと、支払取消依頼時に顧客控用伝票63から読み取られたバーコード(公共料金情報)とが一致する場合にのみ取り消しを許可する形態としたが、これに限らず、公共料金情報に含まれる一部の情報(例えば、支払い期限日、請求金額等)の一致を条件に取り消しを許可する形態としてもよい。また、自由使用欄に公共料金支払伝票6を識別可能な伝票番号等の伝票識別情報が保持されている場合には、この伝票識別情報の一致を条件に取り消しを許可する形態としてもよい。なお、この場合、顧客控用伝票63には、払込用伝票61と同一のバーコードを付加する必要はなく、一致の判定に用いる情報(例えば、伝票識別情報)のみを表したバーコードを付加する形態としてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、払込用伝票61及び顧客控用伝票63に付加するデータコードをバーコードとしたが、これに限らず、例えばQRコード等の二次元コードを用いてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、取引番号及び取引内容を記録する記録媒体をレシートとしたが、これに限らず、例えば顧客が持参した携帯電話等の通信端末が備えるメモリ(記憶媒体)に、取引番号及び取引内容を記憶する形態としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
以上のように、本発明に係る公共料金支払処理装置及びプログラムは、公共料金の支払登録を行うPOS端末等に有用であり、特に、公共料金として支払われた金銭の着服を防止する場合に適している。
【符号の説明】
【0059】
1 POSシステム
2 POS端末
21 制御部
22 バス
23 通信インタフェース
24 I/O機器制御部
25 記憶部
201 本体
202 キーボード
203 ドロワ
204 表示器
205 プリンタ
206 コードスキャナ
3 ストアコンピュータ
31 売上管理ファイル
32 商品マスタファイル
4 店舗内システム
5 ホストコンピュータ
6 公共料金支払伝票
61 払込用伝票
62 受付局用伝票
63 顧客控用伝票
64 バーコード
65 指定位置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0060】
【特許文献1】特開2002−260106公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、公共料金の支払登録を行うPOS(Point Of Sales)端末等の公共料金支払処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンビニエンスストア等の小売店では、売り上げた商品に関する商品情報の売上登録を行うPOS端末が用いられている。また、POS端末では、商品情報の売上登録に加えて、例えば、ガス料金や水道料金等の公共料金の支払いに関する公共料金情報を登録することを可能にしたものが存在する。このようなPOS端末が設置された小売店では、公共料金を請求する公共機関等の請求元に代り、公共料金を受領する公共料金受領代行業務を行っている。
【0003】
公共料金の支払い時に用いられる公共料金支払伝票は、一般に、その公共料金の請求元である公共機関毎に発行されており、図12に示す払込用伝票121、受付局用伝票122、顧客控用伝票123のように、複数の伝票がミシン目M等により互いに分離可能に連続する形態を有している。このような公共料金支払伝票120には、公共料金の請求元を特定する公共機関コードや請求された公共料金の金額等の公共料金情報がコード化されたバーコード124がプリントされている。
【0004】
公共料金の支払いに際し、オペレーター(キャッシャー)は、公共料金支払伝票120にプリントされているバーコード124を、POS端末が備えるバーコードスキャナ等で読み取ることで公共料金の受領業務に必要な情報を入力し、通常の売上登録処理と同様に、現計キーの操作等により公共料金を受領したことを宣言した後に、顧客から受領した金銭をドロワ内に収納する。これにより、バーコードスキャナ等で読み取られた公共料金情報がPOS端末に登録される。
【0005】
また、公共料金の受領代行業務に際して、キャッシャーは、支払登録を終了した公共料金支払伝票120の顧客控用伝票123に設けられた指定位置125に受領スタンプを押印した後、顧客控用伝票123を切り離して顧客に手渡すようにしている。
【0006】
上述したように、公共料金の受領代行業務では、金銭の受領をキャッシャーが行うため、支払われた金銭をキャッシャーが着服してしまうという不正が行われることが懸念される。そのため、従来、公共料金として支払われた金銭の着服を防止するための技術が提案されている。例えば、特許文献1には、公共料金情報の登録を行わずに、受領スタンプ押印済みの顧客控用伝票123を顧客に渡すことで、公共料金情報の支払が行われたかのように見せかける不正操作を防止するため、公共料金情報の登録が行われたことを条件に、該公共料金情報とこの公共料金の請求先である顧客の顧客情報とを示したレシート(顧客控用伝票)を発行し、顧客自身に確認させることが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、支払い完了時に手渡されるレシートには、その取引を識別するための識別情報として取引番号が記されている。また、通常の商品ではこの取引番号に基づいて登録の取り消し、すなわち商品の返品を行うことが可能となっている。しかしながら、上述した公共料金情報の登録においても同様のシステムとなっているため、公共料金支払いについての取引番号に基づき、一旦登録された公共料金情報を取消操作することが可能である。そのため、例えば、公共料金の支払いを行ったにも拘わらずレシートを持っていかなかった顧客については、このレシートの取引番号に基づいて支払いが取り消され、支払われた金銭が着服されてしまうという可能性がある。
【0008】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、公共料金として支払われた金銭の着服を防止することが可能な公共料金支払処理装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、公共料金の払込用伝票と、前記公共料金の支払いを行う顧客への控用伝票とを有する公共料金支払伝票に付されたデータコードを読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取られたデータコードをデコードするデコード手段と、前記読取手段により前記払込用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第1情報と、この公共料金の支払いに係る取引を識別する取引番号とを関連付けて登録部に登録する登録手段と、前記取引番号を記録媒体に記録する記録手段と、前記記録媒体に記録された前記取引番号の入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段で受け付けた前記取引番号に対応する前記第1情報を、前記登録部から読み出す読出手段と、前記読取手段により前記控用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第2情報と、前記読出手段により読み出された第1情報とを比較し、両情報の全て又は一部が一致するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により両情報の全て又は一部が一致すると判断された場合、前記第1情報を前記登録部から削除する取消手段と、を備える。
【0010】
また、本発明は、公共料金の支払登録を行うコンピュータを、前記公共料金の払込用伝票と、前記公共料金の支払いを行う顧客への控用伝票とを有する公共料金支払伝票に付されたデータコードを読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取られたデータコードをデコードするデコード手段と、前記読取手段により前記払込用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第1情報と、この公共料金の支払いに係る取引を識別する取引番号とを関連付けて登録部に登録する登録手段と、前記取引番号を記録媒体に記録する記録手段と、前記記録媒体に記録された前記取引番号の入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段で受け付けた前記取引番号に対応する前記第1情報を、前記登録部から読み出す読出手段と、前記読取手段により前記控用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第2情報と、前記読出手段により読み出された第1情報とを比較し、両情報の全て又は一部が一致するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により両情報の全て又は一部が一致すると判断された場合、前記第1情報を前記登録部から削除する取消手段と、して機能させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、公共料金として支払われた金銭の着服を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、POSシステムを概略的に示すブロック図である。
【図2】図2は、図1に示したPOS端末の外観構成を概略的に示す斜視図である。
【図3】図3は、図2に示したPOS端末2の電装系の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、本実施形態で用いる公共料金支払伝票の一例を示す図である。
【図5】図5は、売上管理ファイルを構成するデータ項目の一例を示す図である。
【図6】図6は、商品マスタファイルを構成するデータ項目の一例を示す図である。
【図7】図7は、公共料金支払登録処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、公共料金支払取消処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、取引内容確認画面の一例を示す図である。
【図10】図10は、スキャン誘導画面の一例を示す図である。
【図11】図11は、取消結果確認画面の一例を示す図である。
【図12】図12は、従来の公共料金支払伝票の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るPOS端末及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0014】
図1は、POSシステム1を概略的に示すブロック図である。同図に示すように、POSシステム1は、コンビニエンスストア等の各小売店に設置された一又は複数台のPOS端末2と、各店舗に夫々設置されたストアコンピュータ3とをLAN等のネットワークN1で接続することで構成される店舗内システム4と、各店舗内システム4でのストアコンピュータ3とネットワークN2を介して接続され、各店舗内システム4での販売データを管理するホストコンピュータ5とを有して構成される。
【0015】
公共料金支払処理装置としてのPOS端末2は、店舗内の精算場所に配設され、支払登録(売上登録)処理を行うための端末装置である。ここで、図2はPOS端末2の外観構成を概略的に示す斜視図である。
【0016】
図2に示すように、POS端末2の本体201の上面側には、置数キーや現計キー、公共料金支払登録用のキー、支払取消用のキー等により構成されるキーボード202が設けられており、本体201の下部側にはドロワ203が引出自在に設けられている。また、本体201には、液晶ディスプレイ等の表示デバイスにより構成される表示器204が設けられている。さらに、本体201にはレシート/ジャーナルプリンタの印刷を行うプリンタ205、店舗内で販売される商品や後述する公共料金支払伝票6等に付加されたバーコードや二次元コード等のデータコードを光学的に読み取るためのコードスキャナ206等が接続されている。
【0017】
また、POS端末2の電装系は図3に示すように構成されている。ここで、図3はPOS端末2の電装系の構成を示すブロック図である。
【0018】
図3に示すように、POS端末2は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成されるコンピュータ構成の制御部21を備え、バス22を介して接続された通信インタフェース23を用いて、ストアコンピュータ3との間で相互にオンライン通信を実行し得るように構成されている。
【0019】
また、制御部21には、バス22及びI/O機器制御部24を介して、上述したキーボード202、表示器204、プリンタ205及びコードスキャナ206が接続されており、さらに、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置から構成される記憶部25が接続されている。この記憶部25には、制御部21(CPU)により実行される各種の制御プログラムや設定情報等が予め記憶されている。制御部21は、この記憶部25に記憶された制御プログラムと協働することで、POS端末2を構成する各部の動作を制御し、後述する公共料金支払登録処理や公共料金支払取消処理等の各種の処理を実行する。
【0020】
なお、制御部21は、図4に示すような公共料金支払伝票6を使用した公共料金支払登録処理及び公共料金支払取消処理を実行するものとする。以下、図4を参照し、公共料金支払伝票6について説明する。
【0021】
公共料金支払伝票6は、公共料金の請求元である公共機関毎に発行されており、図4に示すように、公共料金支払伝票6は、公共料金の払い込み用となる払込用伝票61、公共料金の支払いを受け付ける受付局用の受付局用伝票62、公共料金の支払いを行う顧客への顧客控用伝票63を有し、これら複数の伝票がミシン目M等により互いに分離可能となっている。払込用伝票61及び顧客控用伝票63には、公共料金の支払に係る情報がバーコード64としてプリントされている。また、顧客控用伝票63には、受領スタンプを押印するための指定位置65が設けられている。
【0022】
なお、本実施形態では、払込用伝票61及び顧客控用伝票63に付されるバーコード64は同一とするが、後述するように、顧客控用伝票63に付加するバーコード64を、払込用伝票61に付されたバーコード64が表す情報の一部をコード化したものとしてもよい。また、バーコードの形態は特に問わず、例えばEAN128等を用いてもよいし、多段にプリントする形態としてもよい。
【0023】
制御部21は、公共料金支払登録処理において、コードスキャナ206により読み取られた払込用伝票61のバーコードをデコードし、このデコードしたバーコードに含まれる情報をRAMのワークエリアに記憶する。ここで、デコードされたバーコードに含まれる情報としては、公共料金支払伝票6を発行した企業を識別する企業コード、支払い期限日、請求金額、任意の情報を記述可能な自由使用欄等が挙げられる。なお、以下では、これらの各情報を総称して公共料金情報と呼ぶ。また、以下では、公共料金情報をワークエリアに記憶することを“取得する”ともいう。
【0024】
その後、制御部21は、公共料金情報に基づいて請求金額等を表示器204に表示し、現計キーの押下により請求金額の支払いが行われたと判断すると、この公共料金情報を支払情報とし、本処理に係る一連の取引を識別するための取引番号とともに、ストアコンピュータ3の後述する売上管理ファイル31に登録する。そして、制御部21は、この取引内容をプリンタ205によって所定の記録媒体(用紙)に印刷し、レシート出力する。
【0025】
また、制御部21は、公共料金支払取消処理において、特定の取引で支払いが行われた公共料金の取り消しを受け付けると、この取引に該当する取引番号に関連付けて記憶された支払情報(公共料金情報)をストアコンピュータ3の売上管理ファイル31から読み出し、RAMのワークエリアに記憶する。次いで、制御部21は、この公共料金の支払完了時に顧客に手渡された顧客控用伝票63からコードスキャナ206によって読み取られたバーコードをデコードし、デコードしたバーコードに含まれる公共料金情報をRAMのワークエリアに記憶する。そして、制御部21は、支払情報(公共料金情報)と公共料金情報とを比較し、両公共料金情報が一致と判断した場合に、この支払情報を売上管理ファイル31の該当する取引番号のエントリから削除することで、一旦支払われた公共料金の取り消しを行う。また、制御部21は、この取引内容をプリンタ205によってレシート出力する。
【0026】
また、公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、POS端末2では、キーボード202のコントロールキーが登録モードに設定されている状態で、コードスキャナ206による商品コードの読み取りや、置数キーによる商品の入力、及び、置数キーによる売上数量の入力等があると、制御部21が売上登録処理を行う。
【0027】
売上登録処理において、制御部21は、コードスキャナ206により入力された商品情報を、RAMのワークエリアに記憶する。そして、制御部21は、ワークエリアに記憶した情報に基づいてストアコンピュータ3に格納された商品マスタファイルを検索することにより、販売価格や商品名等を取得して、これらの商品コード、販売個数、商品名、販売価格等に基づく売上データを生成する。また、制御部21は、商品単価等の取引情報を表示器204に表示する。その後、制御部21は、商品が入力される毎にその売上合計金額を算出し、これを現計キーが押下されるまで繰り返す。現計キーが押下されると、制御部21は、この売上データを支払情報として、本処理に係る一連の取引を識別するための取引番号とともにストアコンピュータ3の売上管理ファイル31に登録し、算出した釣り銭金額を表示器204に表示する。また、取引内容をプリンタ205によってレシート出力する。
【0028】
なお、公共料金支払登録処理中に売上登録処理を実行、又は、売上登録処理中に公共料金支払登録処理を実行してもよく、この場合、売上データ及び公共料金情報がともに支払情報として、同一の取引番号に関連付けられ売上管理ファイル31に登録される。
【0029】
ストアコンピュータ3及びホストコンピュータ5は、図5に示したように、POS端末2で支払登録された商品や公共料金についての支払情報、この支払登録が行われた取引の取引番号等をデータ項目とする売上管理ファイル31を記憶するための記憶装置(図示せず)を備えている。
【0030】
ストアコンピュータ3は、売上管理ファイル31に記憶されている情報を、予め規定されたタイミングでホストコンピュータ5に向けて伝送する。一方、ホストコンピュータ5では、ストアコンピュータ3から情報が伝送されてくる毎に、売上管理ファイル31を随時更新する。
【0031】
また、ストアコンピュータ3は、店舗内で販売する商品の名称や価格に関する情報を管理するための商品マスタファイル32を図示しない記憶装置に記憶している。商品マスタファイル32は、図6に示すように、商品コード、商品名、単価、商品分類コード等のデータ項目から構成されている。ここで、商品コードは、店舗で販売される各種商品品目を識別するために商品毎に予め設定された固有のコードである。また、商品名、単価及び商品分類コードは、同一の商品コードによって特定される商品についての情報である。
【0032】
次に、図7を参照し、POS端末2の制御部21が実行する公共料金支払登録処理について説明する。ここで、図7は、POS端末2の制御部21が実行する公共料金支払登録処理の手順を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、図4に示すような公共料金支払伝票6を使用した公共料金支払登録処理を実行するものとする。
【0033】
まず、制御部21は、キーボード202からの出力信号を監視し、公共料金支払登録用のキーが操作されたと判断するまで待機する(ステップS11;No)。ここで、公共料金支払登録用のキーが操作されたと判断すると(ステップS11;Yes)、制御部21は、コードスキャナ206により払込用伝票61に付されたバーコード64が読み取られるまで待機する(ステップS12;No)。なお、公共料金支払登録用のキーが操作されるまでの間、店舗内で販売される商品についての支払登録(売上登録)が行われていてもよい。
【0034】
続いて、制御部21は、コードスキャナ206により払込用伝票61に付されたバーコード64が読み取られたと判断すると(ステップS12;Yes)、このバーコード64をデコードすることで公共料金情報を取得する(ステップS13)。そして、制御部21は、取得した公共料金情報を表示器204に表示する(ステップS14)。
【0035】
キャッシャーは、表示器204に表示された公共料金情報に基づいて、公共料金の支払いを顧客に請求し、顧客から手渡された金額に応じた数値をキーボード202の操作により入力した後、現計キーを操作する。なお、バーコード64の読み取りの後、店舗内で販売される商品についての支払登録や、他の公共料金についての支払登録を行う形態としてもよい。
【0036】
制御部21は、キーボード202からの出力信号を監視し、現計キーの操作が行われるまで待機する(ステップS15;No)。ここで、制御部21は、現計キーの操作が行われたと判断すると(ステップS15;Yes)、ステップS13で取得した公共料金情報を、この公共料金支払登録処理に係る一連の取引を識別するための取引番号とともにストアコンピュータ3へ向けて出力する(ステップS16)。
【0037】
なお、ステップS15までの間に、商品についての支払登録や他の公共料金についての支払登録が行われていた場合には、ステップS16において、これらについての支払情報も、取引番号ともにストアコンピュータ3へ向けて出力する。これにより、ストアコンピュータ3では、POS端末2から出力された支払情報を取引番号と関連付け、売上管理ファイル31に登録を行う。
【0038】
続いて、制御部21は、この取引内容をプリンタ205によってレシート出力した後(ステップS17)、本処理を終了する。なお、出力されたレシートには、少なくともこの取引の取引番号が記されているものとする。
【0039】
キャッシャーは、支払登録を完了した公共料金支払伝票6の顧客控用伝票63に設けられた指定位置65に受領スタンプを押印した後、顧客控用伝票63を切り離し、レシートとともに顧客に手渡す。これにより、公共料金の支払いが完了したものとされる。
【0040】
次に、POS端末2の制御部21が実行する公共料金支取消処理について説明する。ここで、図8は、POS端末2の制御部21が実行する公共料金支払取消処理の手順を示すフローチャートである。この公共料金支払取消処理は、上述した公共料金支払登録処理により公共料金の支払登録が行われた後、実行されるものである。なお、本処理の前提として、顧客は公共料金支払登録処理時に手渡された顧客控用伝票63及びレシートを持参し、この顧客控用伝票63に係る取引で支払われた公共料金の取り消し(返金)が顧客から依頼されるとする。
【0041】
まず、制御部21は、キーボード202からの出力信号を監視し、支払取消用のキーが操作されるまで待機する(ステップS21;No)。ここで、支払取消用のキーが操作されたと判断すると(ステップS21;Yes)、制御部21は、キーボード202による取引番号の入力を待機する(ステップS22;No)。
【0042】
キャッシャーは、顧客が持参したレシートを参照し、このレシートに印刷された取引番号をキーボード202の置数キーを用いて入力する。
【0043】
制御部21は、キーボード202により取引番号が入力されたと判断すると(ステップS22;Yes)、この取引番号に関連付けて記憶された支払情報をストアコンピュータ3の売上管理ファイル31から読み出す(ステップS23)。次いで、制御部21は、ステップS23で読み出した支払情報に基づいて、この取引番号での取引内容を表す画面(以下、取引内容確認画面という)を表示器204に表示させる(ステップS24)。
【0044】
図9は、取引内容確認画面90の一例を示す図である。同図に示すように、取引内容確認画面90には、取引番号に対応する一の取引において、支払登録が行われた公共料金や商品を表す細目情報91が、行番号92と関連付けられた状態で一覧表示される。キャッシャーは、顧客からの依頼に応じて、取消の対象となる細目情報91に関連付けられた行番号92を選択することで、この細目情報91についての支払いの取り消しを制御部21に指示する。例えば、図9の場合、行番号92として“3”を選択することで、公共料金(水道)支払いの取消を制御部21に指示することができる。
【0045】
制御部21は、取引内容確認画面90の行番号92に対する選択操作に基づき、公共料金の支払いを取り消す指示を受け付けると(ステップS25)、キーボード202の置数キーに対する操作を無効化することで、キーボード202によるバーコード数値の入力を禁止し、該バーコード数値(公共料金情報)の取得経路をコードスキャナ206に制限する(ステップS26)。次いで、制御部21は、顧客控用伝票63に記されたバーコード64のスキャンを促す画面(以下、スキャン誘導画面という)を表示器204に表示させ(ステップS27)、コードスキャナ206により顧客控用伝票63に付されたバーコード64が読み取られるまで待機する(ステップS28;No)。
【0046】
図10は、スキャン誘導画面100の一例を示す図である。同図に示すように、画面右半分には顧客控用伝票63に記されたバーコード64のスキャンを促す旨のメッセージが表示されており、画面左半分にはコードスキャナ206により読み取られたバーコード64の数値を表示するための領域101が設けられている。キャッシャーにより、顧客から手渡された顧客控用伝票63に記されているバーコード64がコードスキャナ206によってスキャンされると、このコードスキャナ206により読み取られたバーコード64の値(数値)が領域101に表示される。なお、図10では、デコード前のバーコード64の値を領域101に表示する形態としたが、これに限らず、デコードにより得られる情報を領域101に表示する形態としてもよい。
【0047】
その後、キャッシャーは、スキャン誘導画面100の画面下部に設けられた「確定」ボタン102を操作することで、処理の継続を制御部21に指示する。なお、スキャン誘導画面100の画面下部に設けられた「キャンセル」ボタン103が操作された場合、制御部21は、取引内容確認画面90の再表示又は本公共料金支払取消処理自体を終了させることで、コードスキャナ206によるバーコード64の読み取りを中止する。
【0048】
制御部21は、スキャン誘導画面100の「確定」ボタン102への操作に基づき、顧客控用伝票63のバーコード64の読み取りが行われたと判断すると(ステップS28;Yes)、キーボード202の置数キーに対する操作を有効化する(ステップS29)。そして、制御部21は、コードスキャナ206で読み取られた顧客控用伝票63のバーコード64をデコードすることで、公共料金情報を取得する(ステップS30)。
【0049】
続いて、制御部21は、ステップS30で取得した公共料金情報と、ステップS23で売上管理ファイル31から読み出した取消対象の支払情報(公共料金情報)とを比較し(ステップS31)、両公共料金情報が一致するか否かを判断する(ステップS32)。ここで、両公共料金情報が一致しない場合(ステップS32;No)、制御部21は、公共料金情報の不一致を示すエラー画面を表示器204に表示させた後(ステップS33)、本処理を終了する。
【0050】
一方、ステップS32において、両公共料金情報が一致すると判断した場合(ステップS32;Yes)、制御部21は、取消対象となった支払情報(公共料金情報)をストアコンピュータ3の売上管理ファイル31から削除する(ステップS34)。
【0051】
続いて、制御部21は、取消の結果を確認するための画面(以下、取消結果確認画面)を表示器204に表示させ(ステップS35)、この取引内容をプリンタ205によりレシート出力した後(ステップS36)、本処理を終了する。
【0052】
ここで、図11は、取消結果確認画面110の一例を示す図である。同図に示すように、取消結果確認画面110は、上述した取引内容確認画面90と同様の表示形態を有し、取り消しの対象となった行番号92である“3”を記号“−”に置き換えることで、公共料金(水道)についての支払いが取り消されたことを表している。
【0053】
以上のように、本実施形態によれば、支払いが行われた公共料金の取り消しに、該公共料金の支払完了時に顧客に手渡されるレシートの取引番号と顧客控用伝票とを必要とし、この顧客控用伝票から読み取った公共料金支払情報と、前記取引番号に関連付けて登録された公共料金支払情報とが一致する場合にのみ取り消しを許可する。これにより、キャッシャーによる不正な取り消しを抑制することができるため、公共料金として支払われた金銭の着服を防止することができる。
【0054】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での種々の変更、置換、追加等が可能である。
【0055】
例えば、上記実施形態では、支払時に払込用伝票61から読み取られたバーコードと、支払取消依頼時に顧客控用伝票63から読み取られたバーコード(公共料金情報)とが一致する場合にのみ取り消しを許可する形態としたが、これに限らず、公共料金情報に含まれる一部の情報(例えば、支払い期限日、請求金額等)の一致を条件に取り消しを許可する形態としてもよい。また、自由使用欄に公共料金支払伝票6を識別可能な伝票番号等の伝票識別情報が保持されている場合には、この伝票識別情報の一致を条件に取り消しを許可する形態としてもよい。なお、この場合、顧客控用伝票63には、払込用伝票61と同一のバーコードを付加する必要はなく、一致の判定に用いる情報(例えば、伝票識別情報)のみを表したバーコードを付加する形態としてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、払込用伝票61及び顧客控用伝票63に付加するデータコードをバーコードとしたが、これに限らず、例えばQRコード等の二次元コードを用いてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、取引番号及び取引内容を記録する記録媒体をレシートとしたが、これに限らず、例えば顧客が持参した携帯電話等の通信端末が備えるメモリ(記憶媒体)に、取引番号及び取引内容を記憶する形態としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
以上のように、本発明に係る公共料金支払処理装置及びプログラムは、公共料金の支払登録を行うPOS端末等に有用であり、特に、公共料金として支払われた金銭の着服を防止する場合に適している。
【符号の説明】
【0059】
1 POSシステム
2 POS端末
21 制御部
22 バス
23 通信インタフェース
24 I/O機器制御部
25 記憶部
201 本体
202 キーボード
203 ドロワ
204 表示器
205 プリンタ
206 コードスキャナ
3 ストアコンピュータ
31 売上管理ファイル
32 商品マスタファイル
4 店舗内システム
5 ホストコンピュータ
6 公共料金支払伝票
61 払込用伝票
62 受付局用伝票
63 顧客控用伝票
64 バーコード
65 指定位置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0060】
【特許文献1】特開2002−260106公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
公共料金の払込用伝票と、前記公共料金の支払いを行う顧客への控用伝票とを有する公共料金支払伝票に付されたデータコードを読み取る読取手段と、
前記読取手段で読み取られたデータコードをデコードするデコード手段と、
前記読取手段により前記払込用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第1情報と、この公共料金の支払いに係る取引を識別する取引番号とを関連付けて登録部に登録する登録手段と、
前記取引番号を記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録された前記取引番号の入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けた前記取引番号に対応する前記第1情報を、前記登録部から読み出す読出手段と、
前記読取手段により前記控用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第2情報と、前記読出手段により読み出された第1情報とを比較し、両情報の全て又は一部が一致するか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により両情報の全て又は一部が一致すると判断された場合、前記第1情報を前記登録部から削除する取消手段と、
を備えたことを特徴とする公共料金支払処理装置。
【請求項2】
前記登録手段は、前記公共料金の支払いに係る取引の際に当該公共料金以外の他の支払いが行われた場合に、この取引の取引番号と関連付けて前記他の支払いに係る支払情報を前記登録部に登録することを特徴とする請求項1に記載の公共料金支払処理装置。
【請求項3】
前記判断手段は、前記控用伝票に付された前記データコードの取得経路を、前記読取手段に制限することを特徴とする請求項1又は2に記載の公共料金支払処理装置。
【請求項4】
前記判断手段は、前記データコードの読み取りを促す画面を表示器に表示させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の公共料金支払処理装置。
【請求項5】
前記控用伝票には、前記払込用伝票に付されたデータコードと同一のデータコード又は前記払込用伝票に付されたデータコードが表す前記第1情報の一部がコード化されたデータコードが付されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の公共料金支払処理装置。
【請求項6】
公共料金の支払登録を行うコンピュータを、
前記公共料金の払込用伝票と、前記公共料金の支払いを行う顧客への控用伝票とを有する公共料金支払伝票に付されたデータコードを読み取る読取手段と、
前記読取手段で読み取られたデータコードをデコードするデコード手段と、
前記読取手段により前記払込用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第1情報と、この公共料金の支払いに係る取引を識別する取引番号とを関連付けて登録部に登録する登録手段と、
前記取引番号を記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録された前記取引番号の入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けた前記取引番号に対応する前記第1情報を、前記登録部から読み出す読出手段と、
前記読取手段により前記控用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第2情報と、前記読出手段により読み出された第1情報とを比較し、両情報の全て又は一部が一致するか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により両情報の全て又は一部が一致すると判断された場合、前記第1情報を前記登録部から削除する取消手段と、
して機能させるためのプログラム。
【請求項1】
公共料金の払込用伝票と、前記公共料金の支払いを行う顧客への控用伝票とを有する公共料金支払伝票に付されたデータコードを読み取る読取手段と、
前記読取手段で読み取られたデータコードをデコードするデコード手段と、
前記読取手段により前記払込用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第1情報と、この公共料金の支払いに係る取引を識別する取引番号とを関連付けて登録部に登録する登録手段と、
前記取引番号を記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録された前記取引番号の入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けた前記取引番号に対応する前記第1情報を、前記登録部から読み出す読出手段と、
前記読取手段により前記控用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第2情報と、前記読出手段により読み出された第1情報とを比較し、両情報の全て又は一部が一致するか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により両情報の全て又は一部が一致すると判断された場合、前記第1情報を前記登録部から削除する取消手段と、
を備えたことを特徴とする公共料金支払処理装置。
【請求項2】
前記登録手段は、前記公共料金の支払いに係る取引の際に当該公共料金以外の他の支払いが行われた場合に、この取引の取引番号と関連付けて前記他の支払いに係る支払情報を前記登録部に登録することを特徴とする請求項1に記載の公共料金支払処理装置。
【請求項3】
前記判断手段は、前記控用伝票に付された前記データコードの取得経路を、前記読取手段に制限することを特徴とする請求項1又は2に記載の公共料金支払処理装置。
【請求項4】
前記判断手段は、前記データコードの読み取りを促す画面を表示器に表示させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の公共料金支払処理装置。
【請求項5】
前記控用伝票には、前記払込用伝票に付されたデータコードと同一のデータコード又は前記払込用伝票に付されたデータコードが表す前記第1情報の一部がコード化されたデータコードが付されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の公共料金支払処理装置。
【請求項6】
公共料金の支払登録を行うコンピュータを、
前記公共料金の払込用伝票と、前記公共料金の支払いを行う顧客への控用伝票とを有する公共料金支払伝票に付されたデータコードを読み取る読取手段と、
前記読取手段で読み取られたデータコードをデコードするデコード手段と、
前記読取手段により前記払込用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第1情報と、この公共料金の支払いに係る取引を識別する取引番号とを関連付けて登録部に登録する登録手段と、
前記取引番号を記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録された前記取引番号の入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けた前記取引番号に対応する前記第1情報を、前記登録部から読み出す読出手段と、
前記読取手段により前記控用伝票から読み取られたデータコードの前記デコード手段によるデコード結果に含まれる第2情報と、前記読出手段により読み出された第1情報とを比較し、両情報の全て又は一部が一致するか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により両情報の全て又は一部が一致すると判断された場合、前記第1情報を前記登録部から削除する取消手段と、
して機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−48460(P2011−48460A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−194284(P2009−194284)
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]