説明

共同開始パッド

一体化した共同プロダクトまたはプロセスは、共同表示領域に複数のコンタクトを表示する段階と、複数のコンタクトから1つまたは2つ以上のコンタクトの選択を受信する段階と、複数の共同サービス・プロバイダからの複数の共同サービス選択を、共同表示領域に表示する段階と、第1の共同サービス・プロバイダによって提供された共同サービス選択の1つに関係する第1の共同要求を受信する段階と、共同サービス・プロバイダからの第1の共同セッションを表示する段階と、1つまたは2つ以上の選択されたコンタクトを第1の共同セッションに関連させる段階と、を含む。ビジネス対象の選択も受信され得、かつ共同セッションから利用可能とされ得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数のオンラインの共同ツール及びサービスの一体化に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータのユーザが、異なった場所にいる他のユーザと効率的な態様で通信するのを助けるために、今日では多くの共同(collaboration)ツールが存在する。例えば、ネットワーク会議のアプリケーションは、実時間の同期会議を保持するための仮想空間を提供する。このようなアプリケーションは、会議の参加者が検討して編集するためのライブ・プレゼンテーションまたは他の物体、インスタント・メッセージング(IM)、参加者の間での通信のためのチャット・サービス、及び参加者が入力を提供することができるホワイトボード、を提供することができる。ネットワーク会議のアプリケーションは、また、テレビ会議またはビデオ・テレビ会議サービスをも提供することができ、もしくはそれらと一体化することもできる。これらのアプリケーションは、WebEx Lotus Sametime Centra CentraOne、及び Placeware Conference Centerを含む。他の共同アプリケーションは、非同期の相互作用もしくは対話を提供し得る。例えば、グループ・メンバーが、e−メールまたは他のメッセージ選択を用いて相互作用もしくは対話し得、及びメンバーがドキュメントを検討し、注釈し、コメントし、そして編集することができる共同領域が提供され得る。
【0003】
一般に、異なった共同アプリケーションは、ユーザに異なった便宜を提供し得る。幾つかの状況においては、1つのアプリケーションが適切であるが、他の状況においては、異なったアプリケーションが適切であり得る。しかしながら、任意のただ1つの会社が、代表的なユーザの関心を引く領域のすべてにおいて最高の品種(ベスト・オブ・ブリード)のアプリケーションを提供するであろうことはありそうもない。結果として、ユーザは、いくつかのアカウントを創設し、共同セッションを創設するためのいくつかのインターフェースを学習し、そして種々のセッションを別々にスケジューリングしてトラッキングする(たどる)ことを要求される。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明は、種々の共同ツールまたはアプリケーションによって提供されるサービスを一体化するのを援助する方法及びシステムを開示する。一態様において、共同サービスを提供する、コンピュータで履行される方法が提供される。該方法は、共同表示領域に複数のコンタクトを表示する段階と、複数のコンタクトから1つまたは2つ以上のコンタクトの選択を受信する段階と、複数の共同サービス・プロバイダに関連した複数の共同サービス・オプションを、共同表示領域に表示する段階と、表示された共同サービス・オプションに関係する共同要求を受信する段階と、共同セッションを共同サービス・プロバイダで開始する段階と、1つまたは2つ以上の選択されたコンタクトを、開始された共同セッションに関連させる段階と、を含む。
【0005】
複数のビジネス対象は、また、共同表示領域に表示され得、そして1つまたは2つ以上のビジネス対象の選択は受信され得て、1つまたは2つ以上のビジネス対象は共同セッションからアクセス可能にされる。ビジネス対象の選択は、共同セッションが開始された後に受信され得、対象は、フォルダ及び該フォルダと関連する対象の階層として表示され得る。
【0006】
幾つかの実施形態において、複数の利用可能な共同ルームが、共同表示領域に表示され得る。また、複数のコンタクトの各々の状況が表示され得、そしてコンタクトは、頻繁に使用されるコンタクトを含むコンタクトのリストを含み得る。共同セッションに関する情報は、また、データの収納場所に提供され得る。さらに、共同表示領域にドロップ・ゾーンが表示され得、ドロップ・ゾーンにドロップされた項目に関する情報が受信され得、そして項目に対応する選択が共同表示領域に表示され得る。項目は、コンピュータ・ユーザとの通信を創設するための情報を有するコンタクト識別エンティティを含み得る。項目は、また、共同セッションにおけるドキュメントに接続を創設するための情報を有する対象識別エンティティを含み得る。
【0007】
もう1つの実施形態において、第2の共同サービス・プロバイダによって提供された共同サービス・オプションの1つに関係した第2の共同要求が受信され得、そして第2の共同サービス・プロバイダから第2の共同セッションが開始され得る。第1及び第2の共同セッションは、同時に表示され得、そしてセッション・エンド要求が受信され得、それにより、第1及び第2の共同セッションの表示はやめられる。
【0008】
共同サービスを開始するためのコンピュータで履行される方法も提供され、該方法は、共同セッションに接続されるべきユーザを表す選択されたコンタクトを受信する段階と、共同セッションにおいてアクセスされるべき選択された対象を受信する段階と、共同セッションを提供するための選択された共同サービスを受信する段階と、選択された共同サービスに対応する選択された対象及び選択されたコンタクトで共同セッションを開始する段階と、を含む。複数のコンタクトの選択も受信され得、ここに、共同セッションは、選択されたコンタクトで開始される。
【0009】
選択されたコンタクト、選択された対象、及び選択された共同サービスは、自動化された選択プロセスの結果としてコンピュータ・アプリケーションから受信され得る。また、選択されたコンタクトを含むコンタクトリスト、選択された対象を含む対象リスト、及び選択された共同サービスを含む共同サービス・リストは、共同サービスを開始する前に、共同表示領域に表示され得る。選択されたコンタクト、選択された対象、及び選択された共同サービスは、また、コンピュータ・アプリケーションのユーザからの選択に応答してコンピュータ・アプリケーションから受信され得る。また、コンタクトは、ドロップ・ゾーンにおいて受信されて、コンタクトリストにおいて表示され得る。
【0010】
1つの実施形態において、共同サービス開始パッドは、複数の利用可能な共同サービスを提起し、共同セッションの開始を許容するよう動作可能な共同サービス表示領域と、複数のコンタクトを提起し、共同セッションのための1つまたは2つ以上のコンタクトの選択を許容するよう動作可能なコンタクト表示領域と、1つまたは2つ以上の対象を提起し、共同セッションからアクセスされるべき対象の選択を許容するよう動作可能な対象表示領域と、を備える。開始パッドは、また、1つまたは2つ以上の利用可能な共同ルームを提起し、1つまたは2つ以上の共同ルームへのアクセスを許容するよう動作可能な共同ルーム表示領域をも備え得る。さらに、対象が開始パッドに追加され得る対象ドロップ・ゾーンが提供され得る。対象ドロップ・ゾーンは、コンタクトを受信し、該コンタクトに関係する情報をコンタクト表示領域に追加するよう動作可能であり得る。さらに、コンタクトの現在の状況を示すために各コンタクトに関連した状況インジケータが設けられ得、そしてデータ収納場所は、共同セッションに関係する情報を記憶し得る。
【発明の効果】
【0011】
長所的には、該方法及びシステムは、共同サービス・プロバイダの不均一な(ヘテロジーニアス)混合にまたがってユーザのための効果的な一体化を提供し得る。さらに、ユーザには、単一のカレンダまたはスケジューリング・アプリケーションから種々の共同セッションをスケジューリングして監理する能力が与えられ得る。
【0012】
1つまたは複数の履行の詳細が添付図面及び以下の説明で述べられる。他の特徴及び長所は、該説明及び図面、並びに特許請求の範囲から明瞭であり得る。
【0013】
さて、これら及び他の態様を、図面を参照して詳細に述べる。なお、種々の図面において、同様の参照符号は同様の要素を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
ここに記載されるシステム及び技術は、コンピュータ・ユーザもしくはユーザが、幾つかの異なった共同サービスを通して、共同セッションを創設するのを可能とすることに関する。
【0015】
図1は、コンピュータ・ユーザと種々の共同サービスとの間の通信を管理するためのシステム10のブロック図である。図示された例において、コンピュータ・ユーザは、ポータル12を介してシステム10と相互作用(対話)する。ポータル12は、異なったコンピュータ・システム上に異なったフォーマットで記憶されている情報を含む種々の情報及びリソースへのアクセスをユーザに提供する中央インターフェースである。さらに、ポータル12は、リアルタイムでもしくはほぼリアルタイムで更新された情報を提供し得、それにより、下層のデータが変化するにつれ、ポータル12に表示された情報も変化する。ポータル12は、種々のインテグレイテッド・ビュー(一体表示)(“iViews”としても知られる)14−26を介してこの情報を提供する。これらのビューは、他のアプリケーションズのなかでも特に、エンタープライズ・リソース・プラニング(ERP)アプリケーションズ、カスタマ・リソース・マネージメント(CRM)アプリケーションズ、サプライヤ・リソース・マネージメント(SRM)アプリケーションズ、コーポレイト・イントラネット、コーポレイト・ワークフロー・アプリケーションズ・ビジネスツービジネス(B2B)コマース・アプリケーションズ、インターネット、またはグループウェア・アプリケーションズ(例えば、マイクロソフト・アウトルックまたはロータス・ドミノ)からの情報を表示することができる。
【0016】
ポータル12は、種々のビューを示すように構成され得る。例えば、一般ビュー14は、他のもののなかでも特に、産業特定ニュ−スのヘッドライン、e−メール・メッセージ、株価、またはビジネスにおける現在の売上高に関する更新された情報を示すことができる。さらに、いくつかのビューは、e−会議のような共同セッションに関する情報を示すように用いられ得る。例えば、カレンダ・ビュー16は、ユーザのスケジュールに関係する情報と一緒にカレンダを示す。カレンダ・ビュー16を用いれば、ユーザは、一人または二人以上の他のユーザとの提案された共同セッションを設定するために、日及び時刻を選択し得る。カレンダ・ビュー16は、Microsoft ExchangeまたはLotus Dominoのようなユーザによって用いられる標準のカレンダ・ツールによって記憶されているスケジュール情報に直接アクセスし得る。代替的には、ビュー16は、ユーザのカレンダ・ツールによって生成されるカレンダを提起するための領域を提供し得る。そのようなものとして、カレンダ・ビュー16は、ユーザのための中央スケジュール・ツールとして働くことができ、もしくは、ユーザが単一の共通スケジュールを保つのを許容する代替的なスケジュール・ツールとしても働くことができる。ユーザが共同セッションをスケジュールし得る態様を、以下に一層詳細に説明する。
【0017】
他のビューが、1つまたは2つ以上の共同セッション、もしくは参加者が互いに同期的に相互作用(対話)することができるセッションを提起するために用いられ得る。例えば、テレビ会議ビュー18は、もう一人のユーザのビデオを示し、ポータル12は、対応のオーディオをも提供し得る。同様に、プレゼンテーション・ビュー20は、ユーザのシステムにまたはどこか他に存し得て、他のユーザによって共同セッションにおいて観察されかつ注釈され得るプレゼンテーションまたはドキュメントを示す。テレビ会議ビュー18及びプレゼンテンション・ビュー20は、電子会議及びテレビ会議アプリケーションと共に一般的に用いられる任意のいくつかの特徴を提供し得る。他の共同セッションは、他のなかでも特に、インスタント・メッセージング、チャット、デスクトップ・シェアリング、ドキュメント・シェアリング、及びアプリケーション・シェアリングと関連し得る。
【0018】
テレビ会議ビュー18及びプレゼンテーション・ビュー20によって代表される共同セッションは、一体化システム22の援助でもって創設され得る。一体化システム22は、ユーザと種々の共同プロバイダ36との間の通信を援助する媒介として働き得る。長所的には、一体化システム22は、特定の状況に対して適切なまたは最も良好な共同プロバイダを見つける仕事からユーザを解放し得る。さらに、一体化システム22は、特定の共同プロバイダ36へのユーザのアクセスを制御し得る。例えば、法人または他の企業は、特定の共同プロバイダ36との創設した関係を有し得、一体化システム22は、会社の被雇用者だけがこれらの共同プロバイダ36を用い得るように構成され得る。
【0019】
或るユーザには、特定のプロバイダへのアクセスが与えられ得、他のユーザには異なったもしくはさらなるプロバイダへのアクセスが与えられる。このような区別及び制御は、例えば、会社が或る被雇用者には制限されたチャット能力を提供することを望むが、しかし高い優先度のプロジェクトで働いている技術者のような他のユーザには、完全なリアルタイムでのドキュメント共用能力及び電子共同ルームへのアクセスのような一層大きい能力を提供することを望む場合に、有利であり得る。さらに、第1の会社が、該第1の会社によって通常用いられていない共同サービスを用いているもう1つの会社とのジョイント開発プロジェクトに入った場合、第1の会社と提携されたものを含むジョイント開発チームのすべてのメンバーにこれらの他のアプリケーションへのかかる特別なアクセスを与えるように、一体化システム22を用い得る。
【0020】
さらに、一体化システム22は、セッションの価格が(1つの会社の内部か、または幾つかの会社にまたがってかの)特定のユーザに割り当てられ得るように、共同プロバイダ、並びにセッションの開始及び終了時刻のような共同セッションに関する情報を追跡し得る。さらに、一体化システム22は、プロバイダのアイデンティティ及び特定の要件にかかわりなく、種々の共同セッションをスケジューリングし、管理するための単一のアクセス・ポイントをユーザに提供し得る。さらに、サービス・プロバイダの1つは、ユーザ自体の組織によって操作されるサービス・プロバイダであって良く、それにより、該組織の完全に内部の共同セッションが内部的に操作され得るが、該組織の外側の人々に関連するセッションは、第三者のサービス・プロバイダを用いることができる。他の利点は、以下の説明を読むことから明瞭になるであろう。
【0021】
図示されたように、一体化システム22は、共同プロバイダ36と通信するよう構成された種々のコネクタ・グループ28−34を提供し得る。各コネクタ・グループは、ビデオ・テレビ会議のような或る型の共同サービスを提供するために幾つかのコネクタを含み得る。各グループにおけるコネクタは、一体化システム22に或るプロバイダの動作をインターフェースするよう書かれたソフトウェア・モジュールであって良い。例えば、標準のAPIは、一体化システム22のために配布され得、一体化エンジン22のユーザにそのサービスを提供することを望むサービス・プロバイダは、APIの要件に叶うようにコネクタを作り得る。コネクタは、一体化システム22からのコマンドを特定のサービス・プロバイダによって期待されるどんなフォーマットにも翻訳する。
【0022】
例えば、コネクタ・グループ28は、テレビ会議のサービスを提供する共同プロバイダと通信するためのコネクタを含み得る。同様に、コネクタ・グループ34は、プレゼンテーション共用サービスを提供する共同プロバイダと通信するためのコネクタを含み得る。図示の目的でコネクタ・グループは、個別のグループとして示されているけれども、一体化システム22は、任意の幾つかの方法で種々のプロバイダから得られるアプリケーションを表し得る。例えば、特定のサービス・プロバイダは、該プロバイダによって提供される1つ以上の共同サービスで動作するであろう単一のコネクタを作ることができる。
【0023】
一体化システム22は、また、ポータル12から共同スケジューリング・リクエスト及び他の情報をも受信し、ポータル12に1つまたは複数のセッションの状況に関する情報を提供し得る。この態様で、ポータル12は、一体化システム22のためのクライアント(顧客)・アプリケーションとして働く。例えば、ユーザは、カレンダ・ビュー16を用いることによるような会議リクエストを作るためにポータル12を用い得る。ポータル12は、会議リクエストに関する情報が一体化システム22に送信されるようにし得る。この情報は、例えば、会議またはセッションの開始及び終了時刻、予想される参加者、及びセッション中に利用可能とされるべきサービスまたはアプリケーションの種類を含み得る。この情報を用いて、一体化システムは、セッション・レコード24、26を生成し得、該セッション・レコードは、次に、ポータル12並びに一層多くの共同プロバイダ36及び関連の共同プロバイダ・コネクタの1つと関連される。
【0024】
一例として、ユーザは、一人または二人以上のユーザとのドキュメント共用会議及びビデオ・テレビ会議セッションを創設するよう追求し得、そして一体化システム22は、テレビ会議に関する情報を記憶するためにセッション・レコード24を創設し得る。ユーザは、該ユーザの標準のスケジューリング・アプリケーションにおけるデータにアクセスするためにポータルを用い得、そして共同セッションをスケジューリングするよう選択し得る。一体化エンジン22は、セッション・レコード24における情報をセーブし、そして一体化システム22へのリンクがセッション・スケジュールに形成されるようにユーザのアプリケーションにメッセージを送信し得る。ユーザは、次に、サービス・プロバイダまたは複数のプロバイダに送られるべきメッセージがセッションを開始するようにする一体化システム22に信号を送るよう、セッションのための時刻であるときに該リンクを選択し得る。
【0025】
特定のコネクタの選択は、予め創設されたルールによって制御され得る。従って、図1に示されるように、ユーザは、もしそうでなければ、一体化システム22を介して得られるであろう2つのプロバイダ(それらのコネクタ・ボックスを通じて“X”によって示されている)からテレビ会議サービスを得ることを阻止され得る。ユーザは、また、チャット・アプリケーションのプロバイダへのコネクタを表すコネクタ・グループ34によって示されるように、グループ内の利用可能なプロバイダの幾つかを用いることをも許容され得る。このような状況においては、優先順位ルールがデフォルト・プロバイダをユーザに提供するために用いられ得、そしてユーザは、次に、デフォルトを無効にし、異なったプロバイダを選択するための機会を与えられ得る。また、コネクタ・グループ32によって示されるように、全グループまたはクラスのアプリケーションが、ユーザから阻止され得る。例えば、低レベルの被雇用者は、高価なテレビ会議サービスへのアクセスを拒否され得る。最後に、コネクタ・グループ30によって示されているように、1つ以上がいまだ許容されている間に幾つかのプロバイダが阻止され得る。このような状況においては、利用可能なプロバイダの1つは、デフォルトによって割り当てられ得、そしてユーザには、デフォルトを無効にする機会が与えられ得る。
【0026】
ユーザにアクセスを与えるであろうプロバイダ − ユーザに利用可能なプロバイダ − は、種々の方法で決定され得る。例えば、上述したように、プロバイダは、ユーザまたはユーザの雇用者が契約しただけのそれらのプロバイダであって良い。彼等は、ユーザによって果たされる特定の役割によって制限されるように、雇用者が契約したプロバイダのサブセットであっても良い。さらに、利用可能なプロバイダは、特定の会議またはセッションのために選択されている参加者すべてにとって利用可能であるプロバイダの共通セットとしても決定され得る。
【0027】
一体化システム22は、サービス・プロバイダにユーザに関する認証情報をも提供することができる。例えば、幾つかのサービス・プロバイダは、ユーザがプロバイダのアプリケーションにアクセスすることができる前に、ユーザのアカウント情報及びパスワードを必要とし得る。一体化システム22は、(企業情報システムにおけるような)ユーザのために記憶されたこのような情報にアクセスし、そして該情報をユーザのためのサービス・プロバイダに通し得る。
【0028】
一体化システム22の構成は、種々の形態を取り得る。例えば、セッション・レコード24、26は、説明の目的で別々に示されているが、単一のレコードが、多数の異なったプロバイダから多数の異なったサービスをスケジューリングするために用いられ得る。さらに、ポータル12とクライアントとの間の接続は、直接接続として示されており、そしてサービス・プロバイダ36との接続は、インターネット38を介する接続として示されているが、通信は、任意の数の経路を介して流すことができる。例えば、メッセージのすべては、インターネットもしくはもう1つの公衆または私設ネットワークを介して流すことができ、幾つかは、一体化システム22とポータル12を用いるユーザとの間に向けられ、幾つかは、一体化システム22とサービス・プロバイダ36との間に向けられ、そして幾つかは、ポータル12を用いるユーザと1つまたは2つ以上のサービス・プロバイダ36との間に直接向けられる。
【0029】
図2は、クライアント・コネクタ52及びサービス・プロバイダ56を介して他のアプリケーションと通信する一体化システム50のブロック図を示す。クライアント54は、個人もしくは会社または他の企業における雇用者のような、共同サービスの幾つかの異なったユーザの任意のものであって良い。クライアント54は、また、種々の組織から来ることができ、1つ以上の一体化システム50にアクセスし得る。サービス・プロバイダ58は、共同プロダクトまたはサービスの幾つかの送信元の任意のものであることができる。
【0030】
一体化システム50は、クライアント・コネクタ52及びプロバイダ・コネクタ56へ情報を送りそしてそれらから情報を受け取る、セッション・コントローラ60によって管理される。例えば、セッション・コントローラ60は、クライアント・コネクタを介してユーザから会議要求を受信し得、そして、次に、ユーザが、セッションのための(ビデオ・テレビ会議及びチャットのような)利用可能なアプリケーション、及びアプリケーションのためのサービス・プロバイダを選択するのを許容するよう、ユーザと相互作用(対話)し得る。
【0031】
クライアント・コネクタを用いて、セッション・コントローラ60は、ユーザから受信された情報を、特定のサービス・プロバイダ58によって認識され得るフォーマットに翻訳し、それにより、会議が要求されたことをサービス・プロバイダに通知する。セッション・コントローラ60は、また、会議における他の参加者ともインターフェースし得、そして各々他の参加者の状況に関して残りの参加者及び適切なサービス・プロバイダ58を更新し得る。代替的には、このような更新は、サービス・プロバイダ58と種々の参加者との間で直接行われ得、そしてセッション・コントローラ60は、次に、会議またはセッションに関する適切な情報でもって更新され得る。
【0032】
セッション・コントローラ60は、収納場所インターフェース66を用いて収納場所68に種々のセッションに関する情報をセーブすることができる。例えば、セッション・コントローラ60は、予想される会議に関する情報をセーブすることができ、それにより、ユーザは、該情報にアクセスすることができ、そしてそれを検討するかもしくはそれに変更を加えることができる。また、一旦、会議が開始してしまうかまたはそれが終了してしまった後、セッション・コントローラ60は、後で使用するために会議に関する種々の履歴情報をセーブすることができる。
【0033】
一例として、セッション・コントローラ60は、会議のホスト(主催者)及び参加者と一緒に、会議の開始及び終了時刻に関する情報を、ビジネス・ウエアハウス(倉庫)のような構造化されたデータ記憶場所にセーブすることができる。該情報は、次に、特定の共同サービスの使用のためにユーザまたはユーザのグループにインボイスを作るユーザ割り当てアプリケーションのような他のアプリケーションによって用いられかつアクセスされ得る。例えば、大企業は、種々のサービス・プロバイダとの固定レートの協約を有し得、記憶された情報は、該企業がその種々の事業部または部門に渡ってその共同サービスの価格を割り付けるのを許容するよう用いられ得る。セーブされ得る情報を他の例は、セッションの開始及び終了の日及び時刻、セッションの議題、セッションの案内テキスト、セッションの主催者(ホスト)及び参加者、セッションのサービス・プロバイダ、及びセッション中に用いられるもしくは創成される(ドキュメント、プレゼンテーション、チャット議事録(トランスクリプト)、または訪問されるウェブ・サイトのような)リソースを含む。
【0034】
セッションに関する他の、より少ない構造化されたデータも記憶され得る。例えば、チャット記録(ロッグス)、ビデオまたはオーディオ・レコード、もしくは種々のドキュメントまたはプレゼンテーション編集が、セッション中またはセッションの終了時にセーブされ得る。例えば、(チャット・アプリケーションからまたはセッションの音声認識変換記録からのいずれかからの)設計会議の議事録(トランスクリプト)は、情報管理システムに記憶され得、それにより、設計グループのメンバーは、例えばサーチ・エンジンを介して後で情報にアクセスし得る。ワークフロー・ルールもセーブされた情報に与えられ得る。例として、セッション中に編集されたドキュメントは、会議の種々の参加者に対して最終認可のために発送され得、そして会議に招待されたが出席しなかった者、もしくは招待さえされなかった他の者(例えば、スーパーバイザ)に対しても認可のために発送され得る。
【0035】
セッション・コントローラ60は、各クライアント54が、単一のアプリケーションを用いて、共同セッションをスケジューリングしかつ管理するのを許容するよう構成され得る。例えば、クライアント54のユーザは、標準のカレンダ・アプリケーション、もしくはカレンダ・アプリケーションを表示するポータルを用いて、共同セッションをスケジューリングし得る。ポータルまたはカレンダ・アプリケーションは、予想される参加者と一緒に、セッションの予想される開始及び終了時刻に関する情報を含む1つまたは複数のメッセージをセッション・コントローラ60に送信し得る。セッション・コントローラ60は、次に、カレンダ・アプリケーションまたはポータルが、セッション・コントローラ60に向けられるハイパーテキスト・リンクのようなセッション識別子を、クライアントのためのカレンダに添付するようにするメッセージを戻し得る。
【0036】
セッションのための時刻が到来すると、ポータルまたはカレンダ・アプリケーションは、セッション・コントローラ60にセッションを開始させるために、セッション・コントローラ60にメッセージを送り得る。例えば、ユーザは、ハイパーリンク上でクリックして、HTTPフォーマット化されたメッセージがセッション・コントローラ60に送られるようにし得、該セッション・コントローラ60は、次に、収納場所68における関連のセッション記録にアクセスする。セッション・コントローラは、次に、該記録内の情報を用いて、クライアント54におけるアプリケーションを1つまたは2つ以上のサービス・プロバイダにリダイレクトすること等により、共同セッションが、クライアント54と1つまたは2つ以上のサービス・プロバイダ58との間で開始するようにし得る。共同セッションに対する変更は、同様の態様で行うことができ、それによりセッション・コントローラ60は、クライアント54において局部的に記憶されているスケジュールと同期して留まる。この態様で、ユーザは、多数の異なった共同サービス・プロバイダ58とともにセッションを創設するよう、ユーザの好適なスケジューリング・アプリケーションを使用し続けることができる。さらに、ユーザは、単一のカレンダ・エントリを用いて多数のサービス・プロバイダ58からのサービスを用いる共同セッションを創設することができ得る。
【0037】
図3は、共同セッションを創設するためのプロセスのフローチャートである。ブロック100において、システムは、共同セッションに関するユーザからの要求(リクエスト)を受信する。もし、要求が創設されてしまったいかなる会議にも関係しないならば、ブロック102で決定されるように、システムはブロック104においてブランク・セッション記録を創成する。このセッション記録は、上述したように、セッションに関する種々のパラメータのためのフィールドを含み得る。システムは、次に、ブロック102において、創設されるべきセッションに関するユーザからのまたはどこか他のところからの情報を受信し得る。ユーザがサブミッション・ボタン上をクリックすることによって示され得る、及びセッション要求と同時にシステムに与えられ得る、適切な情報をシステムが受信してしまうと、該情報は、ブロック108によって示されるように収納場所にポスト(転記)され得る。さらに、システムは、セッションのサービス・プロバイダ(ブロック110)及び任意の選択された被出席者(ブロック112)にも通知し得る。さらに、このような通知は、最初のユーザまたはサービス・プロバイダによって与えられ得る。
【0038】
システムは、また、ユーザのための特定のプロバイダを選択するよう、ユーザに利用可能なプロバイダのリストを提供するよう、または選択されたプロバイダがユーザにとって利用可能でないということをユーザに知らせるよう、利用可能なプロバイダのデータ・ベースにアクセスもし得る。セッション要求は、また、スケジューリングされたセッションよりもむしろ当面の(インスタントの)セッションが所望されているということをも示し得、それにより、セッションを創設すると同時に直ちにセッションが開始される。
【0039】
会議がすでに創設されてしまったならば、システムは、ユーザが検討することを望むであろう会議に関する識別子(アイデンティファイア)をブロック114において追及しかつ受信し得る。この識別子は、例えば、ユーザによって直接、またはユーザが選択してしまったURL識別子によるようなユーザのアプリケーションから送られた情報によって、与えられ得る。ブロック116において、システムは、記憶された会議記録にアクセスし、それにより、会議情報はユーザに表示され得る。情報を検討すると、ユーザは、セッションを再スケジューリングすることによるような、または、被招待者(招待参加者)を追加もしくは除去することのような変更を、ブロック118に示されるように行い得る。変更が完了すると、収納場所における情報は更新され得(ブロック120)、サービス・プロバイダ(ブロック122)及び被出席者(ブロック124)は、通知され得る。さらに、システムは、ユーザのスケジュールを新しいセッション情報で更新するよう、ユーザに情報を送り得る。
【0040】
システムは、また、ユーザが行った変更から必要とされるプロバイダにおける任意の変更について、ユーザに通知し得る。例えば、ユーザが、特定のプロバイダを用いることができない参加者を追加してしまったならば、システムは、セッションのためのプロバイダを変更することができ、または、ユーザに新しいプロバイダを選択するためのオプションを与え得る。一例として、会議が、単一の会社のために働いていた参加者だけを前以って含んでいた場合、会社自体のネットワークが共同サービスを提供するために割り当てられてしまい得るが、もし、他の会社からの参加者が加えられるならば、第三者のサービス・プロバイダが必要とされ得る。
【0041】
図4は、前以ってスケジューリングされてしまっているセッションのような、共同セッションを開始するためのプロセスのフローチャートである。ブロック126において、システムは、最初に、セッション開始要求を受信する。この要求は、例えば、会議を開始するためのハイパーリンク上のユーザのクリックに応答して生成され得るか、もしくは、ユーザのシステムによるか、サービス・プロバイダによるか、または一体化システムによるかの予め設定された時刻において、自動的に生成され得る。セッションに関する他の情報は、次に、記憶されたセッション記録からアクセスされ得る(ブロック128)。セッションは、次に、(ブロック130において決定されるように)一体化システムによって直接か、またはユーザのシステムによってかのいずれかによって、サービス・プロバイダで開始され得る。
【0042】
セッションが一体化システムを介して開始される場合、一体化システムは、サービス・プロバイダにセッション識別子を送り得(ブロック136)、そして引き続きセッションに関する通信を受信し得、それらを、サービス・プロバイダまたはセッションにおける参加者のいずれかに再度向け得る(図ロック138)。一体化システムは、また、一層受動的な役割を行い得、セッションに関する識別情報を、ユーザによって用いられるクライアント・システムに送り得(ブロック132)、次に、該情報をサービス・プロバイダに送り得る。例えば、一体化システムは、HTTPフォーマットされた1つまたは複数の信号をクライアントに送って、ポータルにおけるビューのようなウェブ・ブラウザまたは他のアプリケーションをサービス・プロバイダに再度向けることができ、また、クライアントに適切な識別及び認可情報を提供することができる。このような状況において、通信は、一体化システムがあたかも存在しなかったように、種々のユーザとサービス・プロバイダとの間で行われる。
【0043】
しかしながら、セッションに関する或る情報は、一体化システムによってインターセプト(遮断)され得るか、または、一体化システムに向けられ得る(ブロック134)。該情報は、また、セッションが完了したとき、セッションからのトランスクリプト(写し)、オーディオ・ファイル及びビデオ・ファイルのような追加の情報と一緒に一体化システムに送られ得る。この情報は、次に、収納場所に記憶され得るか(ブロック140)または別の適切な1つまたは複数のデータ・ストアに記憶され得る。例えば、各セッションの参加者ごとの識別子と一緒にセッションの開始及び終了時刻が記憶され得る。また、セッション中に共用されたドキュメントのコピーのような一層複雑な情報も記憶され得る。1つの例において、サービス・プロバイダは、共同セッションの閉会時において、または、幾つかの他の時点において、一体化システムに信号及び追加の情報を送り得る。
【0044】
図5は、すでに開始されたしまった共同セッションを結合するためのプロセスのフローチャートである。このプロセスは、例えば、セッションに参加するよう招待されたユーザに適用し得る。ブロック150において、システムは、会議に参加者を追加するための要求を受信する。記憶されたセッション記録は、セッションに関する特定のユーザの権利(例えば、ユーザが招待されていたか否か)を決定するようにアクセスされ得る(ブロック152)。セッションが開始されていなかったならば(ブロック154によってテストされるように)、システムは、会議が開始されてしまうまで、ユーザを支援し得る(ブロック156)。例えば、システムは、セッションに関するサービス・プロバイダに要求を周期的に再送し得る。
【0045】
代替的には、共同(collaboration)アプリケーションは、待機しているユーザのコンピュータ・システムに警報を生成させてセッションを開始させるために、警報信号を送信するよう構成され得る。この警報信号は、共同サービス・プロバイダからの信号によってトリガされ得る。任意的な選択として、システムは、ユーザに、パズルのような気晴らし、単純なビデオ・ゲーム、音楽または他のオーディオを提供し得、会議が始まるのを待っている間ユーザに興味を持たせて心を引くようにする。また、システムは、(適切なメッセージ及び認証/識別情報を有するプロバイダにユーザのアプリケーションを再度向ける等により)ユーザを共同プロバイダに接続し得、セッションが開始するまでプロバイダがユーザを保持して置くのを許容する。
【0046】
セッションが開始されてしまったならば、システムは、新しいユーザに関する情報で、記憶された記録を更新し得(ブロック158)、次に、上述のように、サービス・プロバイダにユーザのアプリケーションを再度向ける一体化システムよる等により、一体化システムからかまたはユーザのシステムからかのいずれかからの、ユーザをセッションに追加するための指令がサービス・プロバイダに与えられ得る(ブロック160)。
【0047】
図6は、共同セッションを開始するようプログラムされ得るステップを示す相互作用(対話)プログラムである。図は、共同システムの種々の部分を示し、該種々の部分間には通信リンクが存在し、番号が付けられて説明された矢印は、概して、特定の動作が行われ得る順番を示し、かつ該動作によって接続されるアクタを示す。例えば、図6において、ユーザ180は、該ユーザのユーザ・アプリケーション182にセッションを開始すべき指令を提供し、そしてユーザ・アプリケーション182は、(それが送られたままのものまたはそれを変形した後のもののいずれかの)該要求を一体化システム184に送る。指令は、例えば、スケージュール・エントリにおけるリンクを手動クリックすることであって良く、またはユーザのスケージュール・アプリケーションによって自動的に生成されることもできる。リンクは、セッションがスケジューリングされたとき、一体化システム184からユーザ・アプリケーション182に前以って送られていた一体化システム184におけるURLアドレスであって良い。
【0048】
代替的には、スケジュールは、一体化システム184によって保持されて良く、それにより一体化システム184はプロセスを開始する(例えば、ユーザ・アプリケーション182に信号を送ることにより、それにより、それが、差迫ったセッションについてユーザ180に警告してユーザ180からの応答を追及する)。一実施形態において、ユーザ・アプリケーション182は、ブラウザであって良く、HTTPメッセージを用いて通信し得る。代替的には、ユーザ・アプリケーション182は、ポータルまたはポータルと相互作用する(対話する)アプリケーションであって良く、一般ウェブ・サービスとして一体化システム184を処理し得る。他の構成も用いられ得る。
【0049】
一体化システム184は、次に、サービス・コネクタ186がブラウザ182に再方向付け信号を送るようにし、それは、次に、ブラウザ182が、この例ではWebExアプリケーションであるサービス・プロバイダ188にログ(記録)するようにし得る。ログインの結果は、ユーザ・アプリケーション182を介してサービス・コネクタ186に戻され得、そして会議スケジュールも、同様の態様でユーザ・アプリケーション182を介してサービス・コネクタ186とサービス・プロバイダ188との間で発生し得る。スケジュール・セットでもって、セッションIDは、サービス・プロバイダ188によって発行されて収納場所190に記憶され得る。セッションが開始されると、制御は、セッションが終了するまでサービス・プロバイダ188に移転され、セッションが終了した時点で、情報は、ユーザ・アプリケーション182またはサービス・プロバイダ188から受信された後収納場所190に記憶され得る。さらに、サービス・コネクタ186は、セッションに進行を監視し得、そして後でアクセスされ得るセッションに関する情報を取得または生成し得る。
【0050】
追加の共同セッションも、部分的または完全な時間的重複を有するように最初の共同セッションと同時に創設され得る。例えば、ユーザ180は、単一のセッションのための異なったベンダ(売主)から多数のサービスをスケジューリングし得る。さらに、ユーザ180は、同時に多数のジョブもしくは仕事を行うように、同時に動作する多数のセッションを有するよう選択し得る。
【0051】
図7は、スケジューリングされた共同セッションに参加するよう行われ得るステップを示す相互作用(対話)の図である。ユーザ200は、セッションを結合するよう(URLリンク上等を)最初にクリックし得、そしてユーザ・アプリケーション202は、一体化システム204に要求を送り得、それは、次に、収納場所206からのセッションに関する情報を検索し得る。一体化システム204は、次に、新しいユーザとのさらなる相互作用(対話)を制御する適切なサービス・プロバイダ210(ここでは再度、WebExサーバー)にユーザ・アプリケーション202を再度向けるように、サービス・コネクタ208に信号を送り得る。再度、サービス・コネクタ208はセッションを監視して、それに関する情報を得るかまたは創成する。さらに、サービス・コネクタ208及び/または一体化システムは、サービス・プロバイダ210からのようなセッションに関する情報を受信し得る。
【0052】
図8は、当面の共同セッションを開始するよう行われるステップと関連して、ユーザが提起され得るビューを示す相互作用(対話)の図である。示されているように、ポータルからのビュー216は、共同セッションのための種々の潜在的な参加者を示し得、そしてまた、用いられるべき幾つかの共同サービスを提供し得、それにより、サービスの1つをクリックすれば、サービスを自動的に開始させる。ビュー216におけるサービスの選択は、一体化システム218に通信され、該一体化システムは、次に、(セッション情報を創設して該情報をユーザのアプリケーションを再度向けることによりプロバイダに通す等により)サービス・プロバイダに知らせ、そしてビュー220によって示されるようにセッションの制御をサービス・プロバイダに引き渡す。セッション中またはセッションの後の適切な点において、一体化システム218は、共同レポート222等により、それがシステムの種々のユーザへセッションから収集した情報を提供し得る。
【0053】
図9は、スケジューリングされた共同セッションを開始するために行われるステップと関連してユーザが提起され得るビューを示す相互作用(対話)の図である。この図は、図8と類似しているが、しかし、カレンダ・ビュー224は、即時の会議のための選択ではなく、むしろ会議をスケジューリングするためのカレンダを示す。カレンダ・ビュー224とのユーザの相互作用(対話)は、RTCアプリケーション228がスケジューリングされた時刻においてサービス・プロバイダによって開始されるように、一体化システム226にメッセージが送られるということに帰結する。また、適切な時刻において、一体化システム226は、創設されたセッションに関する情報を収集し得、そして、かかるデータを共同レポート230に提供し得る。
【0054】
図10は、共同開始パッドの2つのビューを示す。開始パッド240は、ポップアップ247でもって示され、開始パッド242は、メニュー254でもって示される。開始パッド240は、ビュー・メニュー・エンティティ250及び選択メニュー・エンティティ252を有するメニュー・ディスプレイ領域を含む。開始パッド240は、また、ローカル・ユーザが共同セッションを創設し得る、他のコンピュータ・ユーザのような幾つかのコンタクト(交信)を提起し得るコンタクト(交信)ディスプレイ領域244をも含む。示されているように、コンタクトは、苗字によってアルファベット順に分類されるコンタクト名のリストとして表される。コンタクトは、ハイパーリンクとして示され、それにより、コンタクトの選択は、名刺のようなコンタクトに関する情報を示すディスプレイを生成し得るか、もしくは、コンタクトにアドレス指定された空のe−メールを開放する等により、コンタクトで共同プロセスを開始し得る。さらに、コンタクトに関する情報は、また、所定の時間ポインタがコンタクトを超えてフローティングするのを許容されるならば、開始パッド240と関連したポップアップ247にディスプレイされ得る。
【0055】
開始パッド240上に示される各コンタクトは、コンタクトのための種々の種類の状態情報によって付随され得る。例えば、図10において、人のアイコンがコンタクトハイパーリンクの次に表示され、そして、コンタクトが会議において現在オンラインであるか、または、離れているかのようなコンタクトの状況を示し得る。もし、ポインタがアイコン上でホバリングされているならば、該状況のテキスト表示も表示され得る。この態様で、ローカル・ユーザは、例えば、コンタクトによって表示されているもう一人のユーザが、チャットのような同期共同セッションのために利用可能かまたは任意の他の種類のセッションのために利用可能かを決定し得る。また、もし、ローカル・ユーザが、スケジューリングされた共同セッションのための時間を創設したならば、ユーザには、特定のコンタクトがセッションのための該時間において利用可能か否かを示す情報が提供され得る。
【0056】
また、チェック・ボックスまたは他の適切な構造の形態で、コンタクト選択ボックスが提供され得、それによりローカル・ユーザは、任意の潜在的共同セッションに参加するようにコンタクトを選択し得る。従って、もし、一人または二人以上のユーザが選択され、そしてローカル・ユーザが共同セッションを開始するように選択するならば、開始パッド240は、セッションにふくまれる選択されたコンタクトでセッションが自動的に開始するようにし得る。もし、共同セッションが外部のプロバイダによって提供されるならば、システムは、また、選択されたコンタクトがセッションにもたらされるように、サービス・プロバイダに選択されたコンタクトに関する適切な情報を通すこともできる。もし、ローカル・ユーザが共同サービスを選択するときにどんなコンタクトも選択されないならば、ユーザには、セッションが開始した後にコンタクトを特定するための機会が与えられ得る。
【0057】
構成された共同サービスのためのポップアップ・メニュー(図示せず)を表示するために、コンタクトハイパーリンクの右のもう1つのアイコンが選択され得る。例えば、図10において、Darin Krasleのためのハイパーリンクの次のアイコンが選択されたならば、Darinと通信するために用いられ得る共同サービスを示すポップアップ・メニューが表示され得、そしてローカル・ユーザは、Darinで即座の共同セッションを始めるためにツールの1つを選択し得る。
【0058】
この態様で、共同セッションを開始するための代替的な方法は、ローカル・ユーザに拡張され得るが、しかし、共同サービスの異なった種類にまたがる一体化された態様で、かつセッションに関連する種々の目的で、それを行い得る。特に、ローカル・ユーザは、ユーザのためのコンタクト選択ボックスをチェックすることによって共同作業者(同僚)とのチャット・セッションを開始することができ、次に、メニューからチャット・サービスを選択することができる。代替的には、ローカル・ユーザは、構成された共同サービスのポップアップ・メニューから単にチャットを選択することができる。ローカル・ユーザは、同様の態様で、仮想会議または仮想ルームを創設するというような他の種類の共同サービスを創設するよう、同様のルートを取ることができ、それにより、種々の方法で、しかし、均一のインターフェースで、セッションを創設するための機会を有する。
【0059】
さらに、システムは、同様の関係が、ユーザと情報(ビジネス対象の収集のような)との間にかつサービスと情報との間に、創設されかつ維持されるのを許容する。例えば、ユーザは、該ユーザが文書(ドキュメント)またはルームにアクセスするよう使用し得る1つまたは複数のサービスとは別に、特定の文書または仮想ルームにリンクされ得る。それ自体、人々に強力に関係する複数のサービスの構成可能及び拡張可能のセットが創設され得、それにより、例えば、電話会議が電話プロバイダにコンタクト情報を通すことにより容易に開始され得、CRM活動(アクティビィティ)がCRMシステムから開始され得、PMシステムがプロジェクト割り当てを示すことができ、そして許可要求が行われたHCMシステムが熟達したセットの特定の被雇用者を示すことができる。また、文書またはルームは、それにアクセスするであろう一人または複数のユーザとは無関係に、特定のサービスに関連し得る。この態様で、システムは、人、情報、及びサービスの三角関係を柔軟な態様で管理することができ、何かまたは誰かに関する情報の単純化された共用を許容する。
【0060】
対象表示(オブジェクト・ディスプレイ)領域246は、共同セッションと関連し得る、文書のような幾つかの対象を示し得る。各対象には、対象がワード処理文書であるということを示すアイコンのような、対象の型を示すアイコンが与えられ得る。対象は、また、各々、文書が共同セッションに含まれるべきであるということを示すようチェックされ得る選択ボックスと関連され得る。例えば、局部ユーザが、幾つかのコンタクトに、添付された文書を有するe−メールを送ることを望むならば、ユーザは、コンタクト表示領域244における適切なコンタクトを選択し、対象表示領域246における1つまたは複数の適切な文書を選択し、そして、次に、e−メールの共同サービスを選択し得る。e−メールは、次に、記入された適切なアドレス情報及び予め添付された1つまたは複数の文書を有して生成され得る。同様の態様で、ユーザは、選択された特定の対象及び選択された特定のコンタクトでもって、仮想会議または仮想ルームを創設することができる。
【0061】
開始パッド240に表示された対象は、適切な態様で編成され得る。一例として、該編成は、局部ユーザによってナビゲート(探査)され得る共通フォルダ内に一緒に集められた特定の対象でもって階層的であって良い。コンタクトのような他の対象も、(会社、プロジェクト、または仕事グループ等により)類似の態様でグループ化され編成され得る。対象は、また、e−メール、ビジネス情報(BI)システム、及び販売オーダ、購入オーダ、材料マスタ・データ及び送り状(インボイス)のような、ERPまたはレガシ・システムからの対象を含み得る。対象は、また、ビデオまたは音声記録のような項目をも含み得る。他の種類の対象(オブジェクト)も、ユーザの必要性及びシステムの構成に依存してアクセスされ得る。
【0062】
ナビゲーション表示領域248は、開始パッド240によって表示された情報を通して移動する特徴を含み得る。例えば、ページ・インジケータは、開始パッド240における情報が多数のページの間にまたは多数のページの中に分割されていた場合に、局部ユーザがどのページを観察しているかを示し得る。矢印制御のような他の表示項目も、ユーザが、1つのページから他のページに動くのを許容するよう、設けられる。
【0063】
開始パッド240は、任意の適切な態様で表示され得る。例えば、それは、ポータルのツール領域において、(例えば、ポータルのヘッダ領域におけるリンクをクリックすることによって)開始され得、そして、ポータルにおけるビューとして表示され得る。それは、また、単一のユーザ対象または(例えば、共同ルームのチーム・メンバ・リストから一人または二人以上のユーザを選択することにより、そして開始パッドが予め選択されたメンバでもたらされるように開始パッドを含むメニューをもたらすように右クリックすることにより)ユーザの選択、もしくは単一の対象または対象の収集、として開始され得、そして、(例えば、ERPシステムと関連したビューにおける3つの販売オーダを選択することにより、そして開始パッド240を含むメニューをもたらして、それにより、開始パッド240が、予め選択された対象でもたらされるようにするために右クリックすることにより)簡単な対象として表示され得る。
【0064】
(チーム、ユーザ、ユーザの選択、ビジネス対象、またはビジネス対象の選択のような)対象も、ツール領域にドラッグされ(持ち込まれ)得、そして開始パッド240に選択された1つまたは複数の対象をもたらす(bring up)ように解放され得る。また、適切なアプリケーションは、開始パッド240をもたらすように構成され得、そして、或る対象及び情報が、LDAPプロトコルまたは他の適切かつ互換可能な通信等を用いて、開始パッド240に通されるようにする。このようなアプリケーションは、レガシ・システムまたはCRM/HCMシステムのような他のシステム、もしくはチーム及びグループで動作する他のシステムを含み得る。
【0065】
開始パッド240は、また、(示されたように)浮動しているまたは係留されている窓として表示され得、それにより、ユーザは、該ユーザが他の窓で行っているかも知れない他の仕事の文脈を失うことがない。さらに、開始パッド240は、ユーザのコンピュータ・ディスクトップの部分として表示され得る。
【0066】
開始パッド242は、開始パッド240と同様であるが、しかし、選択メニュー・セレクタに対応するポップアップ・メニュー254を表示する。メニュー254は、開始パッド242の表示を制御することができるオプションを含む。例えば、ユーザは、(共同作業者及び友人のリストのような)ユーザが予め同定したコンタクトを開始パッド242に表示させるための“My Contacts”を選択し得る。ユーザが他のユーザと共同セッションを創設する頻度も追跡され得、それにより、ユーザは、10個の最も使用されたコンタクトのような、最も使用されたコンタクトを表示することを選択し得る。さらに、ユーザは、該ユーザが招待された、または、ユーザが以前に訪問した仮想ルームを表示することを選択し得る。
【0067】
図11は、共同セッションを制御するためのメニュー256を有する共同開始パッドのビューを示す。メニュー256は、共同サービス表示領域258における幾つかの共同サービスを示す。該サービスは、サービスのセット・リストであって良く、または局部ユーザのアクセス権に従って表示されても良い。例えば、他の組織における他のユーザと共に及び多数の種類の対象と共に広範に共同することを必要とする“パワー(権力)ユーザ”にとって、利用可能なサービスのリストは、広範であって良い。一層制限されたユーザは、自由のために組織自体のコンピュータ・システムによって与えられ得る(e−メール、チャット、及びインスタント(瞬間)メッセージのような)サービスを用いることに制限され得る。メニュー256は、また、コンタクト及び他の対象を追加するため、もしくは、それらを開始パッドから取り除くための領域をも示す。サービスは、グループウェア関連のサービス、同期的な共同のためのサービス(例えば、電話、インスタント(瞬間)メッセージ、チャット、及び仮想会議)、同期的な通信のためのサービス(例えば、e−メール)、及び一層複雑なシナリオのための(例えば、仮想ルームのための)サービスを含み得る。
【0068】
図12は、階層的な表示を有する共同開始パッドのビューを示す。コンタクト表示領域244は、局部ユーザがお気に入りとして同定したコンタクトのリストを示すお気に入りのコンタクト表示領域258と、共同セッションが最近スケジューリングしたコンタクトをリストする最近コンタクト表示領域260との双方を示す。各表示領域は、拡張されるお気に入りコンタクト表示領域258と、たたまれる(縮小される)最近コンタクト表示領域260とによって示されるように、たたまれる(縮小される)か、または拡張されるか、され得る。
【0069】
ルーム表示領域262は、局部ユーザが、アクセスを有する幾つかの仮想会議ルームを示す。コンタクトは、特定のルームにアクセスする他のユーザのようなルームと関連し得る。特定のルームと関連したユーザの表示は、仮想ルームの周りに共同セッションを創設するための一層容易な方法を提供し得る。例えば、局部ユーザは、ルームの他のメンバとチャット・セッションを創設することができる。ルームを通してセッションを編成することにより、セッションの記録は、自動的に維持されてルームと関連したアーカイブに割り当てられ得る。
【0070】
対象表示領域246は、対象の階層的なリストを示し、その幾つかは、ワード処理文書であり、他は、共同セッションで共用され得るプレゼンテーションである。他の対象は、対象の安全状況を示す関連のアイコンを有する。例えば、パッドロック(南京錠)は、文書がアクセス可能でないか、または観察されるだけであるが編集され得ないということを示すことができ、そして、パッドロックの次のユーザは、どの他のユーザが対象へのアクセス権を有するか、または対象へのアクセスを超えて制御を有するか、を局部ユーザが決定するのを許容することができる。ナビゲーション表示領域248は、普通の態様で開始パッドをナビゲートするためのツールをユーザに提供する。
【0071】
図13は、共同開始パッドへの項目の追加を概略的に示す。対象は、任意の適切な態様で開始パッド264に追加され得る。例えば、図13に示されるように、ユーザは、電子ビジネス・カードのようなコンタクトに対応する対象を開始パッド264上のドロップ領域を超えてドラッグ(drag)し得、そしてポインタ・ボタンを解放してコンタクトに関連する情報をシステムに加えられるようにし得、それにより、コンタクトはコンタクト表示領域244に表示され得る。対象は、また、一層複雑であっても良く、例えば、開始パッドのための対象、セッション及び同定されたコンタクトのセットのようなコンタクト情報のグループを含み得る。このような状況において、ユーザは、閉じられたまたは開かれた開始パッドを超えて対象をドラッグすることができ、そして開始パッド・セッションは、対象からの情報を用いて創設され得る。開始パッドは、次に、それが開始される次の時刻においてその最初の値にリセットされ得、またはユーザは、開始パッドが対象から新しく追加された情報を維持させるように選択し得る。
【0072】
図13に示されるように、ドロップ・ゾーンは、コンタクト表示領域における特定の視覚的に別個のゾーンである。もう1つのドロップ・ゾーンが、対象表示領域246のために示されており、コンタクト表示領域244に対するドロップ・ゾーンと類似の態様で動作し得る。ドロップ・ゾーンは、また、全コンタクト表示領域または全開始パッド領域を占有する等による他の形態をも取ることができ、それにより、対象(コンタクトとしてまたは対象の他の形態としてのいずれでも)は、その対象の型に基づく適切な表示領域に加えられ得る(すなわち、対象がコンタクト情報を含むならば、次に、該情報は、対象がどこでドロップされたかにかかわらず、コンタクト表示領域に加えられる)。代替的には、対象は、標準の追加及び取り除きボタンを用いて、加えられるか、もしくは、開始パッド264から取り除かれ得る。対象は、また、他のアプリケーションと共用されるコンタクトリストにコンタクトを追加する等により、他のアプリケーションを通して開始パッド264に追加され得る。
【0073】
着色されたドットの形態にある状況インジケータ272は、他のユーザが共同セッションを利用可能であるか否かを示す。さらに、局部ユーザの状況も、状況インジケータ270によって表示され得る。
【0074】
図13は、また、開始パッド264の分離領域として共同サービス表示領域268をも示す。種々の共同サービスが、幾つかの異なった共同サービス・プロバイダによって与えられ得、そして単一の領域に表示され得る。例えば、チャット共同がイントラネットを通じて与えられ得、他方、複雑な仮想会議は、上述したウェブ・ブラウザ・ウインドウにおけるような外部のサービスによって与えられ得る。共同セッションのためのコンタクト及び対象を選択するに際し、局部ユーザは、次に、仮想会議のような共同サービスを選択し得、そしてセッションは、上述で説明したようにスケジューリングされるか、もしくは開始され得る。
【0075】
局部ユーザが、共同すべきコンタクト及び/または対象を選択し、そしてまた共同のためのサービスを選択するとき、コンテクスト(文脈)IDが共同セッションのために創成され得る。コンテクスト(文脈)IDは、セッション、及び該セッションと関連する対象及び/またはコンタクトを識別する。コンテクスト(文脈)IDは、次に、上述したように、サービス・プロバイダへ送られるURLへの拡張等により、サービス・プロバイダに送られ得る。この情報は、サービス・プロバイダが、必要とされるステップを行って共同セッションを完全に創設するのを許容する。
【0076】
開始パッド264は、一体化システムと通信し得、該一体化システムは、一層詳細に上述したように、ミドルウェアの構成要素として用いられ得て、セッションに関する情報を追跡してセッションをトリガする。それ自体、開始パッド264は、全ての関連のセッション情報を一体化システムに送り得るか、または一体化システムに送られた情報を有し得、そして一体化システムは、情報をサービス・プロバイダに提供し、そしてサービス・プロバイダから情報を受信し得、それにより、一体化システムは、適切なものとして情報をアーカイブにいれるか、または該情報に作用し得る。
【0077】
図14は、インスタント(瞬間)メッセージ・セッションを有する共同開始パッドを示す。開始パッドにおいて、局部ユーザは、共同参加者として1つのコンタクト(Elvira Morgan)と、共同サービスとしてインスタント(瞬間)メッセージとを選択した。これらの選択は、インスタント(瞬間)メッセージ・セッションが、別々のウインドウで開始されるように、そして、頻繁に用いられるフレーズに対する選択のような或るショート・カットを供給されるようにした。局部ユーザは、また、第1の共同セッションと同時に開いているかも知れない追加の共同セッションを開始するよう開始パッドを用い得る。第2の共同セッションは、第1のセッションと同じ、または異なった参加者を有し得る。例えば、局部ユーザは、最初に、(図13に示されるように)同僚とチャット・セッションを開始し得、そして、次に、仮想会議ルームにおける対象へのアクセスを有することが好ましいであろうということを決定し得る。ユーザは、次に、ルームを選択し得、そしてチャット・セッションが会議ルームへの訪問と同時に行われ得る。代替的には、チャット・セッションは、ルームにおける任意のチャット特徴の利益になるように自動的に終結され得る。チャット・セッションの記録は、また、仮想ルーム・アプリケーションに転送され得、それにより、それは、ルームと共にアーカイブに入れられ得る。さらに、局部ユーザは、複数の追加のコンタクトのコンタクトセレクタの次のボックスをチェックすることにより、セッションが生じている間、それら追加のコンタクトを選択し得、そして、それらコンタクトは、利用可能であるならば、セッションに加えられ得る。
【0078】
開始パッドの動作のもう1つの例として、セールス・マネージャは、オーダに関する或る合法的発行を明瞭にする等のために、雇用者の財政部門における共同作業者とセールス・オーダを共用することを望むかも知れない。マネージャは、該オーダをマネージャのポータルにおける開かれたビューに加え、そして開始パッドにアクセスするよう選択することができる。マネージャは、次に、彼の共同作業者を参加者として係属中の共同セッションに加えて、そして該セッションを、特定のポータル・アプリケーションにおけるセールス・オーダを共用するためのセッションとして開始し得る。開始パッドは、次に、セッションのための共同作業者に対して招待状を発生し、セールス・オーダを表示するためのアプリケーションを開始し、そして該アプリケーションを適切な共同サービスに通し得る。代替的には、共同セッションを創設するためのプロセスも用いられ得、例えば、異なったオーダにおいて、上述したステップを行うことを含み得る。
【0079】
図15は、開始パッドを用いて共同セッションを創設するためのプロセスのフローチャートである。ブロック276において、ユーザは、期待される共同セッションを創設すべき1つまたは複数のコンタクトを選択し得る。例えば、ユーザは、お気に入りコンタクトのリスト上に一人または二人以上の同僚をマークし得る。ブロック278において、ユーザは、また、共同セッションにおいてアクセス可能であるよう1つまたは複数の対象を選択し得る。例えば、ユーザは、共同セッションの出席者が検討または編集することができる文書(ドキュメント)のリストから一文書を選択することができる。また、ユーザは、特定の対象と相互作用(対話)している間に共同開始パッドにアクセスすることができ、それにより、該対象は、自動的に選択され得る。
【0080】
ブロック280において、利用可能な共同サービスが表示され得る。例えば、サービスの静的なリストがいつでも表示され得る。また、動的リストが表示され得、それにより、コンタクト及び対象の次の現在の選択に利用可能であるそれらのサービスだけが表示される。例えば、システムは、特定のコンタクトがアクセスまたは精通を有するサービス、及び各サービスと共に用いられる対象の種類、に関する情報へのアクセスを有し得る。従って、一人のユーザが複数のユーザ及び複数の対象を選択するとき、システムは、利用可能なサービスのリストを減らし得、そして選択された情報と共に動作することができるそれらのサービスだけを表示し得る。システムは、また、完全リストを表示し得るが、それらが選択されることができないということを示すよう利用可能でないサービスをグレイアウトし得る。
【0081】
ブロック282において、システムは、用いられるべき共同サービスに対する選択を受信する。これは、ブロック284において、システムが、セッションに参加するよう選択されたユーザに対して通知書または招待状を送るようにする。それは、また、開始情報が、ユーザのアプリケーションに向かうユーザに通されるURLの形態などにおいて与えられるようにし、サービス・プロバイダに再方向付けし、そしてブロック286によって示されるように、プロバイダに情報を通す。セッションが進行するにつれ、または、セッションの終了時に、システムは、セッションの長さ及びセッションにおける参加者に関するサービス・プロバイダからの情報を受信する等により、セッションに関する情報を受信し得る。
【0082】
ここで用いられているように、用語“電子文書”及び“文書”は、ファイルに記憶された電子データ及びネットワークを介して受信された電子データの双方を含め、電子データのセットを意味する。電子文書は、必ずしもファイルに対応しない。文書は、他の文書を保持するファイルの部分に記憶され得るか、問題の文書に専用の単一のファイルに記憶され得るか、または統合(コーディネイト)されたファイルのセットに記憶され得る。
【0083】
ここで説明したシステム及び技術の種々の履行は、ディジタル電子回路、集積回路、特別に設計されたASIC(アプリケーション特定集積回路)、コンピュータ・ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/またはそれらの組み合わせで実現され得る。これらの種々の履行は、記憶システム、少なくとも1つの入力装置及び少なくとも1つの出力装置からのデータ及び命令を受信するよう、並びにデータ及び命令をそれらに送信するよう結合された、特別目的または汎用であって良い少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサを含むプログラム可能なシステム上で実行可能及び/または解釈可能である1つまたは複数のコンピュータ・プログラムでの履行を含み得る。
【0084】
コンピュータ・プログラム(また、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェア・アプリケーション、またはコードとしても知られている)は、プログラム可能なプロセッサに対する機械命令を含み、そして高レベルの手続き及び/またはオブジェクト指向プログラミング言語で及び/またはアセンブリ/マシン言語で履行され得る。ここで用いられているように、用語“機械読み取り可能媒体”は、機械読み取り可能信号として機械命令を受信する機械読み取り媒体を含むプログラム可能なプロセッサに機械命令及び/またはデータを提供するよう用いられる任意のコンピュータ・プログラム・プロダクト、装置及び/またはデバイス(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブル・ロジック・ディバイス(PLDs))に言及している。用語“機械読み取り可能信号”は、プログラム可能なプロセッサに機械命令及び/またはデータを提供するよう用いられる任意の信号に言及している。
【0085】
ユーザとの相互作用(対話)を提供するために、ここに説明したシステム及び技術は、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、ユーザがコンピュータに入力を提供することができるキーボード及びポインティング装置(例えば、マウスまたはトラックボール)とを有するコンピュータ上で履行され得る。他の種類の装置も同様にユーザとの相互作用(対話)を提供するために用いられ得、例えば、ユーザに与えられるフィードバックは、任意の形態の感知的なフィードバック(例えば、視覚的フィードバック、聴覚的フィードバック、または触覚的フィードバック)であって良く、そしてユーザからの入力は、音響、音声、または触覚的入力を含む任意の形態で受信され得る。
【0086】
ここに説明したシステム及び技術は、バック−エンド構成要素(例えば、データ・サーバ)を含むか、またはミドルウェア構成要素(例えば、アプリケーション・サーバ)を含むか、またはフロント−エンド構成要素(例えば、ここに記載したシステム及び技術の履行でユーザが相互作用(対話)することができるウェブ・ブラウザまたはグラフィック・ユーザ・インターフェースを有するクライアント・コンピュータ)を含むコンピューティング(計算)システムで、またはこのようなバック−エンド、ミドルウェア、またはフロント−エンド構成要素の任意の組み合わせで、履行され得る。システムの構成要素は、ディジタル・データ通信(例えば、通信ネットワーク)の任意の形態もしくは媒体によって相互接続され得る。通信ネットワークの例は、ローカル・エリア・ネットワーク(“LAN”)、ワイド・エリア・ネットワーク(“WAN”)、及びインターネットを含む。
【0087】
コンピューティング(計算)システムは、クライアント及びサーバを含み得る。クライアント及びサーバは、一般に互いに離れており、代表的には、通信ネットワークを介して相互作用(対話)する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行されて、互いにクライアント−サーバ関係を有するコンピュータ・プログラムによって生じる。
【0088】
幾つかの実施形態を詳細に上述してきたけれども、他の変更も可能である。この開示の部分は、ポータルを介する動作を説明したが、任意の幾つかのアクセス・システム及び方法が共同セッションを管理するために用いられ得る。図3−図9に示されたロジック・フローは、所望の結果を達成するために、示された特定の順番または順次の順番を必要としない。他の実施形態も特許請求の範囲内にあり得る。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】コンピュータ・ユーザと種々の共同サービスとの間の通信を管理するためのシステムのブロック図である。
【図2】一体化システムのブロック図である。
【図3】共同セッションを創設するためのプロセスのフローチャートである。
【図4】共同セッションを開始するためのプロセスのフローチャートである。
【図5】開始された共同セッションに参加するためのプロセスのフローチャートである。
【図6】共同セッションを開始するために行われ得るステップを示す相互作用(対話)の図である。
【図7】スケジューリングされた共同セッションに参加するために行われ得るステップを示す相互作用(対話)の図である。
【図8】当面の共同セッションを開始するために行われ得るステップを示す相互作用(対話)の図である。
【図9】スケジューリングされた共同セッションを開始するために行われ得るステップを示す相互作用(対話)の図である。
【図10】共同開始パッドの2つのビューを示す図である。
【図11】メニューを有する共同開始パッドのビューを示す図である。
【図12】階層的表示を有する共同開始パッドのビューを示す図である。
【図13】共同開始パッドへのアイテム(項目)の追加を概略的に示す図である。
【図14】当面のメッセージ・セッションを有する共同開始パッドを示す図である。
【図15】共同開始パッドで共同セッションを創設するためのプロセスのフローチャートである。
【符号の説明】
【0090】
10 システム
12 ポータル
14 一般ビュー
16 カレンダ・ビュー
18 テレビ会議ビュー
20 プレゼンテーション・ビュー
22 一体化システム
24、26 セッション・レコード
28−34 種々のコネクタ・グループ
36 共同プロバイダ
38 インターネット
50 一体化システム
52 クライアント・コネクタ
54 クライアント
56 プロバイダ・コネクタ
58 サービス・プロバイダ
60 セッション・コントローラ
66 収納場所インターフェース
68 収納場所

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共同サービスを提供する、コンピュータで履行される方法であって、
共同表示領域に複数のコンタクトを表示する段階と、
複数のコンタクトから1つまたは2つ以上のコンタクトの選択を受信する段階と、
複数の共同サービス・プロバイダに関連した複数の共同サービス・オプションを、共同領域に表示する段階と、
表示された共同サービス・オプションに関係する共同要求を受信する段階と、
共同セッションを共同サービス・プロバイダで開始する段階と、
1つまたは2つ以上の選択されたコンタクトを、開始された共同セッションに関連させる段階と、
を含む方法。
【請求項2】
さらに、
共同表示領域に複数のビジネス対象を表示する段階と、
1つまたは2つ以上のビジネス対象の選択を受信する段階と、
1つまたは2つ以上のビジネス対象を共同セッションからアクセス可能にする段階と、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
1つまたは2つ以上の対象の選択は、共同セッションが開始された後に受信される請求項2に記載の方法。
【請求項4】
複数の対象が、フォルダ及び該フォルダと関連する対象の階層として表示される請求項2に記載の方法。
【請求項5】
共同表示領域に複数の利用可能な共同ルームを表示する段階をさらに含む請求項2に記載の方法。
【請求項6】
共同表示領域に複数のコンタクトの各々の状況を表示する段階をさらに含む請求項2に記載の方法。
【請求項7】
複数のコンタクトは、頻繁に使用されるリストを含む請求項2に記載の方法。
【請求項8】
共同セッションに関する情報をデータの収納場所に提供する段階をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
さらに、
共同表示領域にドロップ・ゾーンを表示する段階と、
ドロップ・ゾーンにドロップされた項目に関する情報を受信する段階と、
共同表示領域に項目に対応する選択を表示する段階と、
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
項目は、コンピュータ・ユーザとの通信を創設するための情報を有するコンタクト識別エンティティを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
項目は、共同セッションにおけるドキュメントに接続を創設するための情報を有する対象識別エンティティを含む請求項10に記載の方法。
【請求項12】
さらに、
第2に共同サービス・プロバイダによって提供された共同サービス・オプションの1つに関係した第2の共同要求を受信する段階と、
第2の共同サービス・プロバイダから第2の共同セッションを開始する段階と、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項13】
第1及び第2の共同セッションは、同時に表示される請求項12に記載の方法。
【請求項14】
さらに、
セッション・エンド要求を受信する段階と、
セッション・エンド要求に応答して第1及び第2の共同セッションの表示をやめる段階と、
を含む請求項13に記載の方法。
【請求項15】
共同サービスを開始する、コンピュータで履行される方法であって、
共同セッションに接続されるべきユーザを表す選択されたコンタクトを受信する段階と、
共同セッションにおいてアクセスされるべき選択された対象を受信する段階と、
共同セッションを提供するための選択された共同サービスを受信する段階と、
選択された共同サービスに対応する選択された対象及び選択されたコンタクトで共同セッションを開始する段階と、
を含む方法。
【請求項16】
さらに、
複数のコンタクトの選択を受信する段階と、
選択されたコンタクトで共同セッションを開始する段階と、
を含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
選択されたコンタクト、選択された対象、及び選択された共同サービスは、自動化された選択プロセスの結果としてコンピュータ・アプリケーションから受信される請求項15に記載の方法。
【請求項18】
選択されたコンタクトを含むコンタクトリスト、選択された対象を含む対象リスト、及び選択された共同サービスを含む共同サービス・リストを、共同サービスを開始する前に、共同表示領域に表示する段階をさらに含む請求項15に記載の方法。
【請求項19】
選択されたコンタクト、選択された対象、及び選択された共同サービスは、コンピュータ・アプリケーションのユーザからの選択に応答してコンピュータ・アプリケーションから受信される請求項18に記載の方法。
【請求項20】
ドロップ・ゾーンにおけるコンタクトを受信する段階と、コンタクトリストにおけるコンタクトを表示する段階と、をさらに含む請求項19に記載の方法。
【請求項21】
共同サービス開始パッドであって、
複数の利用可能な共同サービスを提起し、共同セッションの開始を許容するよう動作可能な共同サービス表示領域と、
複数のコンタクトを提起し、共同セッションのための1つまたは2つ以上のコンタクトの選択を許容するよう動作可能なコンタクト表示領域と、
1つまたは2つ以上の対象を提起し、共同セッションからアクセスされるべき対象の選択を許容するよう動作可能な対象表示領域と、
を備えた共同サービス開始パッド。
【請求項22】
1つまたは2つ以上の利用可能な共同ルームを提起し、1つまたは2つ以上の共同ルームへのアクセスを許容するよう動作可能な共同ルーム表示領域をさらに備えた請求項21に記載の共同サービス開始パッド。
【請求項23】
対象が開始パッドに追加され得る対象ドロップ・ゾーンをさらに備えた請求項21に記載の共同サービス開始パッド。
【請求項24】
対象ドロップ・ゾーンは、コンタクトを受信し、該コンタクトに関係する情報をコンタクト表示領域に追加するよう動作可能である請求項23に記載の共同サービス開始パッド。
【請求項25】
コンタクトの現在の状況を示すために各コンタクトに関連した状況インジケータをさらに備えた請求項21に記載の共同サービス開始パッド。
【請求項26】
共同セッションに関係する情報を記憶するためのデータ収納場所をさらに備えた請求項21に記載の共同サービス開始パッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2006−523352(P2006−523352A)
【公表日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509133(P2006−509133)
【出願日】平成16年3月3日(2004.3.3)
【国際出願番号】PCT/US2004/006623
【国際公開番号】WO2004/079541
【国際公開日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【出願人】(300015447)エスアーペー アーゲー (146)
【氏名又は名称原語表記】SAP AG
【住所又は居所原語表記】Dietmar−Hopp−Allee 16, 69190 Walldorf, Germany
【Fターム(参考)】