説明

共回り防止治具

【課題】送電用鉄塔上のナットを締め付ける又は緩める作業において、ボルトの共回りの発生を防止しながら、可能な限り簡単に、安全確実に作業を行わせる。
【解決手段】ボルトの頭部を嵌合する嵌合孔5を備えた口部3と、口部3の周囲の一側から、嵌合孔5の半径方向外方へ延設された2つのアーム部4とからなる本体1と、2つのアーム部4の間に、回動自在に嵌合されている中央操作部材2を有し、口部3近傍の、2つのアーム部4と中央操作部材2には、アーム部4、中央操作部材2、アーム部4に渡って貫通する貫通孔が夫々設けられ、当該貫通孔にはヒンジピン11が嵌め込まれることにより、2つのアーム部4と中央操作部材2が1点で接続され、本体1又は中央操作部材2には、磁石が埋め込まれている構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば送電線用鉄塔等の柱状構造物に用いられているボルトの共回りを防止する治具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
送電線用鉄塔は、ボルト及びナットにより組立てられており、小型の鉄塔でも、1000本以上のボルト及びそれと同数の1000個以上のナットが使用されている。また使用されているボルト及びナットの種類は、サイズ、強度によって多岐に渡っている。
【0003】
ナットの締め付けは、トルクレンチ等により、トルク(=ねじりの強さ)管理を行いながら行われる。ナットの締め付け作業は、鉄塔上部、等の高所の不安定な場所で行われる。そのため、ナットの締め付けに用いる工具には、万が一を想定して、セーフティーコード等の落下防止ロープが接続され、落下防止対策が施されている。
【0004】
近年、費用抑制の観点から、鉄塔の延命化のため、鉄塔部材やボルトの交換が増加している。また、防錆塗装が施された鉄塔の建て替えも多く、その場合には、ボルトに塗膜が厚く残っている場合が多い。
【0005】
既設鉄塔における問題点は、延命化のために行われる塗装と、経年・塩害等によって生じた錆のために、ナットを緩める際に、ボルトが「共回り」を起こしてしまうことである。この「共回り」とは、ナットを緩める際に、ボルトも一緒に回ってしまう現象である。
【0006】
共回りを起こした場合は工具1つでは外れず、共回りを押さえるためにもう1つの工具が必要となる。また、塗装や錆によってボルトに共回りが発生した場合、このようなナットを緩めるには非常に大きな力が必要となる。ラチェットトレンチ、スパナ等の従来工具を用いてナットを緩めるには、鉄塔上部で2つの工具を保持しながらの作業となるため、大きな力を発揮しづらく、ナットの回し役とボルトの共回りの押さえ役の2名の作業員が必要となり、作業量が倍増する。
【0007】
上述したように、送電線用鉄塔は、1000本以上のボルト及びそれと同数の1000個以上のナットが使用されているため、作業量の増加は工程遅延やコストアップに直結する。
【0008】
また新設鉄塔においてもボルトの共回りは発生する。ナットの締め込み時、部材との摩擦抵抗により必要なトルクを発生させるが、部材表面のメッキ層厚のバラツキ等により、規定のトルク値に達する以前にボルトの共回りが発生してしまう。規定のトルク値に届かせるためさらに締め込むと、部材表面の柔らかいメッキ層を削り取ってしまう場合があり、品質面での低下を招く。
【0009】
そこで、このような共回りの発生を防止するために、特許文献1の構成が示されている。特許文献1では、ソケット部10と、係止部材15と、アーム部20と、磁石30とを有する供回り防止具1が示されている。供回り防止具1は、アーム部20内に埋め込んだ磁石30により鉄塔部材に吸着し、また、アーム部20が口部10の周面から半径方向外方へ延設され、ナット6から伝達される回転力によりボルト5が供回りしたとしても、近接する鉄塔部材やボルト頭部51にアーム部20が当接し、その回転を停止させる。
【特許文献1】特開2009-34733号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、アーム部を、近接する鉄塔部材やボルト頭部に当接させて反力得る構成とすると、近接する鉄塔部材の間や、共回り防止治具を嵌合させたボルトの頭部に、共回り防止治具が嵌り込み外れなくなってしまう。上述したように送電線用鉄塔は、1000本以上のボルト及びそれと同数の1000個以上のナットが使用されているため、嵌り込んだ共回り防止治具を外すというわずかな作業量の増加も、工程遅延やコストアップに直結する。
【0011】
更に、送電線用鉄塔での作業は高所で行われるものであり、また送電用鉄塔のボルトの取り付け部は部材が入り組んでおり、作業スペースは小さい。特に都市部の鉄塔は用地が狭いため、必然的に鉄塔もスリムとなり、部材が入り組む結果となる。そのため従来工具と同等か、それよりコンパクト化した工具が必要とされている。
【0012】
そこで本発明は、上記問題点に対処するため、送電用鉄塔上の作業において、ボルトの共回りの発生を防止しながら、可能な限り簡単に、安全確実に作業を行うことができ、かつボルトの頭部から共回り防止治具を容易に外すことができる、共回り防止治具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するため、請求項1の発明では、ボルトの頭部を嵌合する嵌合孔を備えた口部と、当該口部の周囲の一側から、前記嵌合孔の半径方向外方へ延設された2つのアーム部とからなる本体と、
前記2つのアーム部の間に、回動自在に嵌合されている中央操作部材を有し、
前記口部近傍の、前記2つのアーム部と中央操作部材には、アーム部、中央操作部材、アーム部に渡って貫通する貫通孔が夫々設けられ、
当該貫通孔にはヒンジピンが嵌め込まれることにより、前記2つのアーム部と中央操作部材が1点で接続され、
前記本体又は前記中央操作部材には、磁石が埋め込まれている、共回り防止治具とした。
【0014】
請求項2の発明では、前記中央操作部材を、軸支部より自由端部が太い略台形の形状とし、これに合わせて前記2つのアーム部を軸支部から先端部に向かって夫々先細りの形状とした、請求項1に記載の共回り防止治具とした。
【0015】
請求項3の発明では、前記中央操作部材の口部近傍の端部は、軸支部から一定長の位置にあり、当該中央操作部材を、軸支部を中心に回動させると、当該端部が本体裏面から外方に突出する構成である、請求項1又は2に記載の共回り防止治具とした。
【0016】
請求項4の発明では、前記2つのアーム部に夫々、軸支部近くの側面方向から内側へ切り欠きを設けた、請求項1〜3のいずれかに記載の共回り防止治具とした。
【0017】
請求項5の発明では、前記中央操作部材の自由端の表面に操作用つまみを設けた、請求項1〜4のいずれかに記載の共回り防止治具とした。
【発明の効果】
【0018】
請求項1〜5の発明によれば、送電用鉄塔上の作業において、ボルトの共回りの発生を防止しながら、可能な限り簡単に、安全確実に作業を行うことができる。つまり、請求項1〜5の発明は、アーム部の自由端を、近接する鉄塔部材やボルト頭部に当接させて反力得る構成であるが、近接する鉄塔部材の間や、本治具を嵌合させたボルトの頭部に、本治具が嵌り込み、外れなくなってしまった場合でも、中央操作部材を回動させることにより、2つのアーム部の間が空いて、しなり易くなり、本治具の口部の嵌合孔にボルトの頭部がくい込んでいても、本治具本体に力を加えれば、ボルト頭部及び鉄塔部材等から簡単に本治具を取り外すことができる。従って、本治具を使用することにより、大きな力を必要とする既設鉄塔のナット緩め作業においても、1名の作業員で行うことができ、作業が効率化すると共に、人件費も低減できる。
【0019】
また、上述したように、本治具は、中央操作部材を回動させて、鉄塔部材等から取り外す構成であるため、鉄塔部材等に傷をつけずに本治具を取り外すことができる。更に、本治具の製作にあたって、複雑な加工及び部品を必要としないため、製作コストの単価をおさえることができる。また、複雑な加工及び部品を必要としないため、本治具に故障が発生する可能性が低い。
【0020】
また特に、請求項2の発明では、前記中央操作部材を、軸支部より自由端部が太い略台形の形状とし、これに合わせて前記2つのアーム部を軸支部から先端部に向かって夫々先細りの形状としたため、前記2つのアーム部がよりしなりやすくなり、中央操作部材を回動させ、治具本体に力を加えると、鉄塔部材等からより簡単に本治具を取り外すことができる。
【0021】
また特に、請求項3の発明では、中央操作部材の口部近傍の端部を、軸支部から一定長の位置に配置し、当該中央操作部材を、軸支部を中心に回動させると、当該端部が本体裏面から外方に突出する構成としたため、中央操作部材を回動させると、当該端部が鉄塔部材等に当接し、口部及びアーム部を鉄塔部材等から浮き上がらせることができ、より簡単に本治具を取り外すことができる。
【0022】
また特に、請求項4の発明では、軸支部近くの側面方向から内側へ切り欠きを設けたことにより、前記2つのアーム部に幅の狭い部分が形成され、よりしなりやすくなり、鉄塔部材等からより簡単に本治具を取り外すことができる。
【0023】
また特に、請求項5の発明では、前記中央操作部材の自由端の表面に操作用つまみを設けたことにより、中央操作部材を回動させやすい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明は、ボルトの頭部を嵌合する嵌合孔を備えた口部と、当該口部の周囲の一側から、前記嵌合孔の半径方向外方へ延設された2つのアーム部からなる本体と、前記2つのアーム部の間に、回動自在に嵌合されている中央操作部材を有し、前記口部近傍の、前記2つのアーム部と中央操作部材には、アーム部、中央操作部材、アーム部に渡って貫通する貫通孔が夫々設けられ、当該貫通孔にはヒンジピンが嵌め込まれることにより、前記2つのアーム部と中央操作部材が1点で接続され、前記本体又は前記中央操作部材には、磁石が埋め込まれている構成とすることにより、送電用鉄塔上の作業において、ボルトの共回りの発生を防止しながら、可能な限り簡単に、安全確実に作業を行うことができる。
【実施例1】
【0025】
図1は、共回り防止治具Aの全体を示す平面図である。共回り防止治具Aは、例えば金属製で、本体1と、中央操作部材2とから主として構成されている。また、共回り防止治具Aの大きさ及び重量は、スパナ等の従来工具と同等であることが望ましい。それにより、入り組んだ箇所の鉄塔部材やボルトに対しても、従来どおり対応可能となり、また昇降塔時に作業員にかかる疲労が軽減される。
【0026】
本体1は、ボルトの頭部を嵌合する嵌合孔5を備えた口部3と、口部3の周囲の一側から間隔をあけて、嵌合孔5の半径方向外方へ延設された2つのアーム4部とからなる。ボルトの頭部と嵌合する嵌合孔5は、12角のボルト及び6角のボルトのいずれにも対応可能なように、11個の角部を有している。このように嵌合孔5を構成することによって、頭部が劣化したボルトや、塗装された既設鉄塔のボルトで、共回り防止治具Aをセットすると、塗装膜の厚さのため、共回り防止治具Aが浮き上がってしまうようなボルトも確実に嵌合することが可能となり、ボルトの角を損傷させる可能性を極力抑えることができる。またアーム部4は、後述するヒンジピン11を有する軸支部から先端部に向かって先細りの形状になっている。更に、各アーム部4には、軸支部近くの側面方向から内側に切り欠き6が設けられている。
【0027】
中央操作部材2は、2つのアーム部4の間に回動自在に設けられている。中央操作部材2は、軸支部より自由端部に向かって太くなった略台形の形状になっている。中央操作部材2の自由端部には、頭部にリング7が設けられたボルト8が螺着されている。リング7は、後述するように、中央操作部材2を回動させるために作業員の指の差し込み部としての役割を果たすため、リング7の内径は、作業員の指を差し込むことができる大きさとすることが望ましい。またリング7は、落下防止対策としてのセーフティーコード等の落下防止ロープ(図示省略)の取り付け部としての役割も果たす。また中央操作部材2の裏面側には図2に示すように、磁石9が埋め込まれている。磁石9を共回り防止治具Aに設けると、共回り防止治具Aをボルトの頭部に嵌めた際に、磁石9の有する磁力により、金属製の鉄塔部材等に吸着され、共回り防止治具Aが外れない。従って、安全確実に作業を行うことができ、作業の効率が上がる。なお、本実施例では、中央操作部材2に磁石9を設ける構成が示されているが、この構成に限定されるわけではなく、本体1の適宜の箇所に磁石9を設ける構成としても良い。
【0028】
また中央操作部材2の裏面側の一端角部10は、切り欠いた構成となっている。そして中央操作部材2のヒンジピン11側の端部は、当該ヒンジピン11より一定長の箇所にあるため、図2に示すように、中央操作部材2を回動させると、中央操作部材2の裏面側の一端角部10が鉄塔部材等に当接する構成になっている。
【0029】
口部3近傍の、2つのアーム部4と中央操作部材2には、アーム部4、中央操作部材2、アーム部4に渡って貫通する貫通孔(図示省略)が夫々設けられ、当該貫通孔にはヒンジピン11が嵌め込まれている。つまり、2つのアーム部4と中央操作部材2とは、ヒンジピン11を用いて1点で接続されている。そのため、作業員がリング7に指を差し込んで、図2に示すように持ち上げると、ヒンジピン11を支点として、中央操作部材2が回動する。
【0030】
次に、共回り防止治具Aの使用方法について説明する。ナット(図示省略)を鉄塔部材等に締め付ける場合には、作業員は、図3に示すように、共回り防止治具Aの口部3の嵌合孔5に、締め付けるナットに対応するボルトBの頭部を嵌合させた状態で、共回り防止治具Aを鉄塔部材Cの作業面に取り付ける。この際、中央操作部材2を本体1から引き起こした状態で、鉄塔部材の作業面に本体1を取り付け、その後、中央操作部材2を押し込む。それからナットをボルトBに手で回しこみ、トルクレンチでナットを締め込む前に、図3に示すように、共回りの発生を防止するため、ボルトBとともに共回り防止治具Aを回して、近接する鉄塔部材CやボルトB´の頭部に、アーム部4のいずれかの箇所を当接させる。トルク管理をしながら、トルクレンチでナットを規定値まで締め込む。ナットの取り付けが完了すると、トルクレンチをナットより外し、リング7に指を差し込んで、中央操作部材2を回動させて、共回り防止治具AをボルトBの頭部及び鉄塔部材Cの作業面から取り外す。
【0031】
一方、ナットを緩めて、鉄塔部材の作業面から取り外す場合には、作業員は、図3に示すように、共回り防止治具Aの口部3の嵌合孔5に、ボルトBの頭部を嵌合させ、鉄塔部材Cに取り付ける。この際、中央操作部材2を本体1から引き起こした状態で、鉄塔部材Cの作業面に本体1を取り付け、その後、中央操作部材2を押し込む。トルクレンチやスパナを用いて、ナットを外し、それからボルトと共回り防止治具Aを取り外す。
【0032】
鉄塔部材の作業面から、共回り防止治具Aを取り外す方法について詳しく説明する。作業員は、リング7に指を差し込んで、中央操作部材2を回動させる。これにより、磁石8により吸着されていた中央操作部材2が鉄塔部材の作業面から外れる。
【0033】
中央操作部材2はヒンジピン11を支点として、てこの原理で回動させることができること。回動させる際には、リング7に指を差し込むことができ、作業員が磁石9の吸着力に負けずに強い力で中央操作部材2を引き起こすことができること。中央操作部材2は、軸支部より自由端部に向かって太くなった長い略台形の形状になっていること。中央操作部材2のヒンジピン11側の端部は、当該ヒンジピン11より一定長の箇所にあるため、中央操作部材2を引き起こすと、中央操作部材2の裏面側の、一端角部10が、本体1の裏面から突出し、鉄塔部材の作業面に当接すること。これらの特徴を有することにより、作業員が中央操作部材2を回動させやすく、鉄塔部材の作業面から取り外しやすい構成となっている。
【0034】
次に、作業員が、リング7に指を差し込んで、中央操作部材2を回動させると、中央操作部材2の両側のアーム部4がしなり易くなる。
【0035】
このしなりは、アーム部4が軸支部から先端部に向かって夫々先細りの形状となっていること、アーム部4に夫々、軸支部近くの側面方向から内側へ切り欠き6が設けられていることにより、増強される。また、アーム部4がしなることにより、ナットの締め付け等により、共回り防止治具Aに生じていた固定力が解放され、鉄塔部材の作業面から、容易に共回り防止治具Aを取り外すことができる。
【0036】
上述したように、共回り防止治具Aを構成することによって、送電用鉄塔上の作業において、ボルトの共回りの発生を防止しながら、可能な限り簡単に、安全確実に作業を行うことができる。
【0037】
なお、上記実施例の構成に代えて、2つのアーム部4と中央操作部材2は、平行な棒状のものでも良い。この場合でも、中央操作部材2を回動させて、2つのアーム部4から引き離すと、2つのアーム部4の間が空き、各アーム部4はしなり易くなる。
【0038】
また、上記実施例では、口部3の嵌合孔5の内周縁の一側から2つのアーム部4を延設し、嵌合孔5の一側が開いた構成として、この嵌合孔5の開いた一側に、中央操作部材2の一端がくる様になっているが、この発明はこれに限定されるものではなく、口部3の周囲の一側に2つのアーム部4を設けたものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る実施例1の共回り防止治具Aの全体的な構成を示す平面図である。
【図2】本発明に係る実施例1の共回り防止治具Aの中央操作部材が回動する様子を示す説明図である。
【図3】本発明に係る実施例1の共回り防止治具Aを鉄塔部材に適用した様子を示す説明図である。
【符号の説明】
【0040】
A:共回り防止治具、B:ボルト、C:鉄塔部材
1:本体、2:中央操作部材、3:口部、4:アーム部、5:嵌合孔、6:切り欠き、7:リング、8:ボルト、9:磁石、10:一端角部、11:ヒンジピン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボルトの頭部を嵌合する嵌合孔を備えた口部と、当該口部の周囲の一側から、前記嵌合孔の半径方向外方へ延設された2つのアーム部とからなる本体と、
前記2つのアーム部の間に、回動自在に嵌合されている中央操作部材を有し、
前記口部近傍の、前記2つのアーム部と中央操作部材には、アーム部、中央操作部材、アーム部に渡って貫通する貫通孔が夫々設けられ、
当該貫通孔にはヒンジピンが嵌め込まれることにより、前記2つのアーム部と中央操作部材が1点で接続され、
前記本体又は前記中央操作部材には、磁石が埋め込まれていることを特徴とする、共回り防止治具。
【請求項2】
前記中央操作部材を、軸支部より自由端部が太い略台形の形状とし、これに合わせて前記2つのアーム部を軸支部から先端部に向かって夫々先細りの形状としたことを特徴とする、請求項1に記載の共回り防止治具。
【請求項3】
前記中央操作部材の口部近傍の端部は、軸支部から一定長の位置にあり、当該中央操作部材を、軸支部を中心に回動させると、当該端部が本体裏面から外方に突出する構成であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の共回り防止治具。
【請求項4】
前記2つのアーム部に夫々、軸支部近くの側面方向から内側へ切り欠きを設けたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の共回り防止治具。
【請求項5】
前記中央操作部材の自由端の表面に操作用つまみを設けたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の共回り防止治具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−115949(P2012−115949A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−268216(P2010−268216)
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【出願人】(505272618)株式会社TLC (18)
【出願人】(510317380)株式会社伏見電工 (1)
【出願人】(000001890)三和テッキ株式会社 (134)
【出願人】(591032747)株式会社三和クリーン (2)