説明

内側ラップ及び外側ラップを含む変形可能なタンポン

可撓性の内側ラップ内に位置付けられる第一材料を含むタンポンの改良されたデザインであって;内側ラップは、内側ラップと外側ラップの間に位置付けられる第二材料を有する可撓性で流体透過性の外側ラップに包まれる。第一又は第二材料のどちらかが吸収性又は非吸収性であってよい。第一及び第二材料は、粒子、繊維、粒塊、粉体、ゲル、発泡体、ビーズ及びこれらの混合物を包含する多くの物理的形態を取ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタンポンを包含する高度に変形可能なタンポンに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、月経タンポンは、挿入、着用、取り外しの快適さを提供するため、硬質であり、弾力性が非常に低く、その断面寸法が小さい。一般に、自己維持式タンポンは、収納、吸収力、吸収速度について限定される。自己維持式タンポンは、一般に円筒形状に自己維持され、流体に接触するまで膨張しない。自己維持式タンポンは、直径が0.8cm〜2.0cm、長さが2cm〜7cmの大きさである。比較的小さい寸法の自己維持式タンポンは、膣腔を完全に満たさない傾向があり、経血はタンポンのまわりを流れることができ又はタンポンをバイパスすることができる。更に、自己維持式タンポンはその小さい表面積と高い密度のため、限定された吸収速度と吸収力を有する。更に、自己維持式タンポンは、多くの女性に使用時快適でないと考えられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明のタンポンは高度に変形可能な構成を有している。本発明は、その構成が、膣の横断面を満たし、より多くの収容を提供し、より大きい吸収力を有する、それによって膣内に大きい空間体積を設置し維持するという点で、自己維持式タンポンの欠点に対する解決策を提供する。比較的に、そのタンポンは、着用、挿入、及び取り外しに快適であると同時に好ましい吸収性を付与するより大きい有効表面積を有する。
【0004】
[背景技術]
ロバート キャンベル ダンカン(Robert Campbell Duncan)及びダレル デーフィールド コックス(Darrel Dayfield Kokx)に発行された米国特許第3,812,856号は水性解離性粒塊タンポン(hydro-dissociative agglomerate tampon)に関し、米国特許第3,815,601号は月経の粒子団吸収体(catamenial aggregate absorbent body)に関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はタンポン、高度に変形可能なタンポンに関する。本発明は可撓性の内側ラップ内に位置付けられる第一材料を有するタンポンにより達成される。内側ラップは可撓性で流体透過性の外側ラップ及び内側ラップと外側ラップとの間に位置付けられる第二材料により包まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本明細書で使用するとき、用語「吸収性」は、材料により保持される水分又は流体の量あるいは数量を指し、以下の試験方法に含まれる吸収性試験により測定される。
【0007】
本明細書で使用するとき、用語「ビーズ」は、球形、円筒形、卵形、又は方形、台形及び丸くなった縁を有する三角形を包含するがこれらに限定されないさまざまの幾何学的構成であってよい材料の片あるいは部分を指す。一般に、ビーズの直径は、約0.1mm〜約6.0mmである。ビーズの直径は、約1.0mm〜約4.0mmの大きさであってよい。
【0008】
本明細書で使用するとき、「圧縮」は、圧迫する、圧搾する、コンパクト化する、又は別の方法で材料のサイズ、形状、及び/若しくは体積を変えて、膣に挿入可能な形状を有するタンポンを得る方法を指す。「圧縮された」という用語は、圧縮後の1つ又は複数個の材料の状態を指す。逆に、「圧縮されていない」という用語は、圧縮前の1つ又は複数個の材料の状態を指す。「圧縮可能」という用語は、圧縮に耐える材料の能力である。
【0009】
本明細書で使用される用語「指で挿入するタンポン」は、アプリケータの助けなしにユーザの指で膣管に挿入されることを意図するタンポンを指す。故に、指で挿入するタンポンは、典型的には、アプリケータに収容されているのではなく、使用前に消費者の目に見えている。
【0010】
本明細書で使用するとき、用語「包まれる」は、内側要素に対して外側要素の位置付けを指し、それにより外側要素はあたかもケースにおけるように要素材料を包み、取り囲み、被せる、ないしは別の方法で覆う。
【0011】
本明細書で使用するとき、「流体吸上」は、毛管現象により流体又は水分を運ぶ材料の能力を指す。
【0012】
本明細書で用いられる用語「接合する」や「付ける」は、1つの要素を別の要素に直接、固着することによって、その1つの要素をその別の要素に直接的に固定する構成;1つの要素を中間部材(1個又は複数個)に固着し、その中間部材を別の要素に固着することによって、その1つの要素をその別の要素に間接的に固定する構成;及び1つの要素がもう1つの要素と一体化する、すなわち1つの要素が本質的に他の要素の一部となる構成を包含する。
【0013】
本明細書で使用するとき、「組込み」は、内側要素が外側要素内部に適合する外側要素に対する内側要素の位置付けを指す。
【0014】
「保持吸収性は以下の試験方法に含まれる保持吸収性試験により測定される材料に保持される水分量である。
【0015】
本明細書で使用するとき、「飽和]は、材料により保有若しくは保持される水分又は流体の最大可能量あるいは数量を指す。又、飽和は、所定の圧力で最大の吸収性に到達したものと考えられてよく、圧力が明記されていない場合、吸収性は0psiで測定される。「飽和」は、最大の吸収性に到達した材料の条件又は状態を指す。
【0016】
本明細書で使用するとき、タンポンプレジェットが圧縮及び/又は成形されて、外力なしに膣への挿入が可能である一般的形状及び大きさを取る場合、タンポンは「自己維持形状」を有する。この自己維持形状は、タンポンの実際の使用中には持続する必要がなく、又好ましくは持続しないことが、当業者に理解されるであろう。すなわち、一旦タンポンが挿入されて流体を捕捉し始めると、タンポンは膨張し始めてもよく、その自己維持形体を失ってもよい。
【0017】
本明細書で使用する「タンポン」という用語は、流体を吸収して創傷治癒を援助するために、又は薬剤若しくは水分など活性物質を放出するために、膣の溝又は体の他の空洞に挿入される、いかなるタイプの吸収性構造体も指す。
【0018】
本明細書で使用される用語「膣腔」、「膣内」及び「膣内部」は、同義を意図し、人間の女性の身体外陰部における内生殖器を指すことを意図している。本明細書で用いられる用語「膣腔」は、膣(時として膣又は処女膜環の括約筋と称される)の入口と頚部の間に位置する空間を指すことを意図し、陰唇間空間を包含することを意図せず、膣前庭の床を包含する。外部から見える生殖器は、一般に本明細書で用いられる用語「膣腔」に包含されない。
【0019】
明細書は請求項で結論づける。特に、本発明を形成するとみなされる主題を指摘し明瞭に請求するが、本発明は添付図面と併用し下記の記載からよりよく理解されるであろうと思われる。
【0020】
I.本発明のタンポン
図1に本発明のタンポン20を図示するが、タンポン20は図1に示す特にその構成を有する構造には限定されない。図1の本発明のタンポンは、第一材料22のまわりに位置付けられる内側ラップ24を包む外側ラップ28を備える。外側ラップ28は、内側ラップ24と外側ラップ28の間に位置付けられる第二材料26を示すため切欠かれる。第一材料22は切欠図の中心に示され、内側ラップ24が第一材料22を取り囲み、切欠の周囲に外側ラップ28がある。内側ラップ24と外側ラップ28の間に第二材料26がある。尚、内側ラップ24は外側ラップ28内に組み込まれる。図1の第一材料22及び第二材料26は、吸収性フォーム状材料の粒子を図示する。外側ラップ28は、タンポン20の引き抜き末端部36に最も近い閉包機構30により内側ラップ24のまわりに固定される。スカート部分34は、引き抜き末端部36で閉包機構30を越えて延出してよい。引き抜き部材32が外側ラップ28に取り付けられている。理論に束縛されず、本発明者らは、本発明の構成が物理的に隔離する材料に有用であり及びタンポンの収納機能からタンポンの捕捉機能を分離するのに有用だと信じている。又、本発明者らは、本発明が流体溶出を容易にし、受入れ率を維持又は改良できると信じている。
【0021】
a.内側ラップ及び外側ラップ:
内側ラップ24と外側ラップ28を含む材料。組立前の状態の内側ラップ24及び外側ラップ28材料は二次元の方形であってよいが、台形、三角形、半球、山形、砂時計形状及び円形等他の形状であってもよい。更には、組立前の状態の内側ラップ24及び外側ラップ28材料は、円筒、立方体、円錘、球体又は任意の他の多面形状等の三次元であってよい。外側ラップ28及び内側ラップ24は、方形であってよく、長さは約2.54cm(1インチ)〜約12.7cm(5インチ)、幅は約2.54cm(1インチ)〜約12.7cm(5インチ)であってよい。更に、内側ラップ24は、大きさが外側ラップ28より小さく、長さは約1.27cm(0.5インチ)〜約11.4cm(4.5インチ)、幅は約1.27cm(0.5インチ)〜約11.4cm(4.5インチ)である。内側ラップ24及び外側ラップ28の両方とも好ましくは可撓性であってよい。内側ラップ24及び外側ラップ28の両方とも伸縮性又は弾性であってよい。内側ラップ24は外側ラップに取り付け又は取り外しされてよい。外側ラップ28は流体透過性である。内側ラップ24は流体透過性又は流体不透過性であってよい。
【0022】
内側ラップ24及び外側ラップ28材料には、織布、不織布材、折りたたみティッシュ、フィルム(孔あき成形熱可塑性フィルム、孔あきプラスチックフィルム、網状熱可塑性フィルム及びハイドロフォーミングされた熱可塑性フィルム等)又は発泡体(多孔質発泡体及び網状発泡体等)を包含する多くの材料が含まれてよく、天然繊維、合成繊維又は天然及び合成繊維のブレンドが含まれてよい。天然繊維には、レーヨン、コットン、木材パルプ、亜麻、及び大麻が挙げられる。そのような受容可能な種類のレーヨンには、英国ホリーウオール(Hollywall)のアコーデイスファイバー社(Acordis Fibers Ltd.)から6140レーヨンとして入手できるギャラクシーレーヨン(GALAXY Rayon)(3葉(tri-lobed)レーヨン構造)、又はアコーデイスファイバー社(Acordis Fibers Ltd.)から入手できるサリレL(SARILLE L)レーヨン(円形横断面の繊維レーヨン)及びウイスコンシン州グリーンベイ(Green Bay)のグリーンベイノンウオブンズ(Green Bay Nonwovens)によって製造されるSX275−123が挙げられる。合成繊維には、ポリエステル(バイオネレ(BIONELLE)等、生分解性ポリエステル)、ポリオレフィン、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリル酸、ビニルポリアセテート、ポリアクリレート、酢酸セルロース又はバイコンポーネント繊維等の繊維を挙げることができるがこれらに限定されない。
【0023】
繊維は、疎水性仕上げ、親水性仕上げ、又は疎水性若しくは親水性仕上げの組合せを有してよい。繊維は本質的に親水性若しくは疎水性であってよく、又は処理されてそのような性状を付与してよい。重なりを形成する繊維の混合物は、あらゆる手法で作製されてもよい。混合物はウェブの状態で毛羽立てられてもよい。一般に、水流交絡され、熱固着され及び樹脂結合されるカードウエブはすべて用途を有する。後者の場合、すべての天然繊維は結合剤のかなりの部分で使用されてよい(10〜30%が一般的)。天然繊維のマット又はカードウェブ上/内に押し出された/紡がれた合成繊維を結合するスパンボンド及びメルトブロウンプロセスは、他の受容可能な手法を提供する。材料の坪量は平方メートル当り約10〜約100g又は典型的に平方メートル当り約15〜約40gの範囲になってよい。
【0024】
内側ラップ24及び外側ラップ28材料には、コロリンド(COROLIND)不織布として周知の材料が含まれてよく、商標名PE HPC−2,コードT23FORのもとにBBAノンウオブンズ(BBA NONWOVENS)から得ることができる。第一及び第二材料22、26の別の組成物は、BBA140027として入手できる50%レーヨン、50%ポリエステル水流交絡不織布である。あるいは、内側ラップ24並びに外側ラップ28材料には、米国特許第5,273,596号に従って作製される外側及び内側層で二重層にされる材料が含まれてよい。この場合、外側層は75%2.2デニール親水性ポリプロピレン及び25%1.5デニールレーヨンである。内側層は25%2.2デニール親水性ポリプロピレン及び75%1.5デニールレーヨンである。層の坪量は変化し得る。典型的な種類では各層において約10〜約15g/mを有する。合成材料は、約20〜約30のg/mの坪量を有する50%レーヨン50%ポリプロピレン熱固着ブレンドである。両方の材料が米国サウスカロライナ州のBBA社によって製造される。
【0025】
内側ラップ24及び外側ラップ28には材料の単一層が含まれてよく、又は材料が層にされてもよい。層は同じ材料の2つ以上の層であってもよい。あるいは、層は2つ以上の異なる材料であってもよい。
【0026】
内側ラップ24が流体不透過性の場合、内側ラップ24は膣腔内で材料を広げるのを容易にする働きと、タンポンに全体として材料の収容としての構造を提供する働きをする。
【0027】
内側ラップ24及び外側ラップ28は、機械的に変更され、参考として本明細書に組み込まれる1996年5月21日にチャッペル(Chappell)に対して発行された米国特許第5,518,801号に記載のようなリングロール、クレーピング、マイクレキシング及びセルフィング(SELFing)等の方法により低弾性率伸びを達成できる。
【0028】
b.第一材料及び第二材料:
内側ラップ24内に位置付けられる第一材料22及び内側ラップ24と外側ラップ28の間に位置付けられる第二材料26には種々の代替の同じ材料又は異なる材料が含まれてよい。第一材料22及び第二材料26は、粒子、繊維、粒塊、粉末、ゲル、発泡体又はビーズ及びこれらの混合物を包含する多くの物理的形態を取ることができる。粒子の大きさは微粉から約8mmである。材料の寸法は、封圧なしで測定される。第一材料22及び第二材料26には、棒、円錐、球体、正方形、山形、円筒形、卵形、方形、台形、三角形又は無定形が挙げられるが、これらに限定されない当該技術分野において既知の任意の形状であってよい。第一材料22及び第二材料26には、1つの材料が含まれてよく又は材料のブレンドを包含してもよい。ブレンドは、異なる材料、異なる大きさの粒子、又は異なる形状の粒子を包含してもよい。第一材料22及び第二材料26は異なる大きさ及び異なる形状を有する同じ種類の材料のブレンドを包含してもよい。あるいは、第一材料22及び第二材料26は同じ大きさ及び同じ形状を有する異なる種類の材料のブレンドを包含してもよい。第一材料22及び第二材料26の表面電荷は同じでも異なっていてもよい。表面電荷の差は、帯電したポリマーを粒子の外面に添加することにより、又はカチオン性吸収剤を使用することにより変化させてもよい。例えば、第四(quatinized)キトサンは第二材料26として使用されてよく、高内相エマルションフォームは第一材料22として使用されてよい。第一材料22及び第二材料26は非吸収性又は吸収性であってよい。
【0029】
i.非吸収性材料:
第一材料22及び第二材料26は、シリカ、プラスチックビーズ類、クラトン類(kratons)、ポリウレタン、ゴム類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル及びポリエステル類等非吸収性材料であってよい。そのような非吸収性材料は、膣腔内のタンポンの広がり、医薬品の放出を容易にする等、タンポン構造を変更し、性状を付与できる。
【0030】
ii.吸収性材料:
第一材料22及び第二材料26には、コットン;レーヨン;多糖類、一般にエアフェルトと称される粉砕木材パルプ;縮みセルロース詰め物;ヒドロゲルポリマーゲル化剤;コフォームを包含するメルトブローポリマー;化学的に剛化、変性若しくは架橋されたセルロースファイバー;けん縮ポリエステル繊維を包含する合成繊維、短繊維;ピートモス;吸収性フォーム、吸収性フォーム類(1976年11月30日にデマレーズ(DesMarais)に対して発行された米国特許第3,994,298号、ダイヤー(Dyer)らに対して発行された米国特許第5,795,921号において開示されたようなもの)、毛管路繊維(1994年10月18日にトンプソン(Thompson)らに対して発行された米国特許第5,356,405号において開示されたようなもの)、高吸収力繊維(1977年8月30日にカクツマルツク(Kaczmarzk)らに対して発行された米国特許第4,044,766号において開示されたようなもの)、超吸収性ポリマー又は吸収性ゲル化材料(参考として本明細書に組み込まれる1998年11月3日にミヤケ(Miyake)らに対して発行された米国特許第5,830,543号、1977年8月30日にカクツマルツク(Kaczmarzk)らに対して発行された米国特許第4,044,766号において開示されたようなもの);超吸収性ポリマー若しくは吸収性ゲル化材料;(参考として本明細書に組み込まれたミヤケ(Miyake)らに対して発行された米国特許第5,830,543号において開示されたようなもの)吸収性スポンジ;ティッシュラップ及びティッシュラミネートを包含するティッシュ;アルギン酸塩;賦形剤(ニュージャージー州パターソン(Patterson)のペンウェスト製薬(Penwest Pharmaceuticals)会社によりエクスプロタブ(EXPLOTAB)名で販売されるグリコール酸ナトリウムデンプン等)、無水マレイン酸のポリマー若しくはコポリマー(カナダ、アルバータ(AB)州ハイリバーのキャメロット(Camelot)テクノロジー社によるファイバードライ(FIBERDRY)等)、キトサン;カチオンセルローズポリマー;多糖類若しくは任意の相当材若しくは材料の組合せ、又はそれらの混合物等の吸収性材料が挙げられてよいがこれらに限定されない。
【0031】
任意の好適なコットンが第一材料22及び第二材料26として使用されてよい。好適なコットン材料として、長繊維コットン、短繊維コットン、コットンリンター、T繊維コットン、カードストリップ、及びコーマーコットンが挙げられる。好ましくは、コットンは、グリセリン仕上げ又は他の好適な仕上げの洗い上げ及び漂白コットン吸収性物質であろう。第一材料22及び第二材料26に使用されるレーヨンは、典型的に生体内使用を意図した使い捨て吸収性物品に使用される任意の好適な種類であってよい。そのような受容可能な種類のレーヨンには英国ホリーウオール(Hollywall)のアコーデイスファイバー社(Acordis Fibers Ltd.)から6140レーヨンとして入手できるギャラクシーレーヨン(GALAXY Rayon)(3葉(tri-lobed)レーヨン構造)が挙げられる。又、アコーデイスファイバー社(Acordis Fibers Ltd.)から入手できるサリレLレーヨン(円形繊維レーヨン)も適している。
【0032】
他の吸収性材料が第一材料22に使用されてよく、第二材料26には、例えばカルボキシメチルセルロース、主に不溶性の架橋カルボキシルメチルセルロース、ポリアクリルイミド、主に架橋した特殊デンプン誘導体、ポリアクリレート及びポリウレタンが挙げられてよく、そのすべては当該技術分野において周知である。
【0033】
ゲル組成物がミヤケ(Miyake)らに対して発行された米国特許第5,830,543号に開示されたもののような吸収性材料22に使用されてよい。このようなゲル組成物としては、水又はグリセリン中でゲルに事前混合されたポリアクリルアミド超吸収体が挙げられる。ゲル化剤は、水、グリセリン、ポリエチレングリコール、又は主な吸収性物質をゲル化する他の材料であってよい。種々の化合物が、界面活性剤を包含するゲル化剤、Na、Mg、Ca等の塩若しくは抗菌剤若しくは細菌固定剤(bacterial static agents)、pH調整剤、又はアスコルビン酸を包含する酸化防止剤に加えられてよい。
【0034】
ゲルは流体を吸収し内部構造を維持できる、そのため、ゲルが着用時体圧で保持層から絞り出すのを防止し、より多くの経血を吸収する。この種の材料の例は、非ゲル化コアを有する繊維性吸収性ゲル材料であり、外部表面はゲル化するがその繊維性構造は維持される。こういった意味合いで、繊維性ゲルの細長い構造は、特に、保持布地、不織布、又はフィルムの小さい孔、空間、若しくは開口を通って透過するのを困難にする。ゲル繊維が長くなると内側ラップ24又は外側ラップ28を透過する確率は低くなると考えられる。そのようなゲルとしては、英国、テクニカルアブソーベンツ(Technical Absorbents)により作製されるオアシスファイバー(Oasis Fibers)が挙げられてよい。
【0035】
ゲルは、オオバコ、アルギン酸塩及び種々の繊維を包含する材料の混合物からなる材料を組み合わせて使用されてよい。ゲルは繊維と組合されてよい。繊維の長さ又は吸収性繊維の大きさは変更されてよい。より長い繊維が使用されてよい。ゲル化時のゲル強度並びに内側ラップ24及び外側ラップの重なり28を通しての浸透度によっては、より長い及びより短い繊維の両方が使用されてよいが、典型的には6mm〜52mmの範囲の繊維が使用されてよい。ゲル組成物は、典型的にレーヨン、毛管繊維類、繊維類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル及びこれらの混合物等親水性繊維と組合されてよい。繊維は、コアを開いたままにし速く流体を吸収することに加え、ゲルコア内に流体を吸上げるのを助けることができると思われている。一般に親水性繊維が使用されてよい。
【0036】
種々の吸収性フォームが第一材料22及び第二材料26として使用されてよい。使用される発泡体は、比較的薄い崩壊したポリマーの発泡体材料で、水性体液と接触したとたんに膨張し、体液を吸収する。例えば、第一及び第二材料は「高内相エマルション」(HIPE)タイプの連続気泡フォームを含んでよく、又は「乾燥後薄い(Thin after Drying)」(TAD)高内相エマルション吸収性フォームを包含してもよい。そのような発泡体材料は、高い毛管吸収圧を付与するのに十分小さく、血液及び経血等の血液系液体の不溶性成分による閉塞を防止又は最小限にするのに十分大きいセル及び孔を有する。このような適した発泡体は、米国特許第5,387,207号に開示されている。
【0037】
使用されてよい種類の吸収性フォームは、広範囲のポリマーに基づいており、入手可能である、セルロース、酢酸セルロース、セルロース性(レーヨン)、スチレン、ポリオレフィン類、ポリビニルハロゲン化物類、ポリエステル類、ポリビニリデンハロゲン化物類、ポリウレタン類、メラミン/ホルムアルデヒド、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール/ホルムアルデヒド、ビスコース(溶解セルロース)、又は2‐ヒドロキシエチルメタクリレートが挙げられる。
【0038】
高内相エマルション吸収性フォームは水相及び油相で調製されてよい。水相は表1に記載されたような材料比率で調製される。油相は表1に記載されたモノマー比率により調製され、そのすべては高内相エマルションを形成するため乳化剤を包含する。特に断りのない限り油相用成分はアルドリッチケミカル社(Aldrich Chemical Co., Inc.)(米国、ウイスコンシン州、ミルウオーキー)を通して購入される。乳化剤も全モノマー質量のa重量%として表1に記載された比率により調製される。1つの特定の乳化剤、ジグリセロールモノオレエート(DGMO;グリンステッド(Grindsted)製品;デンマーク、ブラブランド(Brabrand)))は、約81%のジグリセロールモノオレエート、1%の他のジグリセロールモノオレエート、3%のポリグリセロール及び15%の他のポリグリセロールエステルを含み、約2.5ダイン/cmの最小油相/水相界面張力値を付与し、約2.9重量%の臨界凝集濃度を有する。乳化剤を加えたモノマーが油相を構成する。
【0039】
高内相エマルションを形成するため、油相が垂直面と平底を有する高密度ポリエチレンカップ中に計量される。カップの内径は7.62cm(3インチ)であり、カップの高さは12.065cm(4.75インチ)である(これらの寸法はそもそも便宜上のものである)。水相がラボグラス(Lab Glass)(米国、ニュージャージー州、バインランド(Vineland))のジャケット付き添加漏斗モデルLG‐8432‐100中に配置され、約65℃の注入温度に保持される。プラスチックカップの内容物が約31.42rad/秒(300rpm)(必要に応じてオペレーターにより調節できる)で回転する6枚ブレードの回転子を備えるカフラモ(Caframo)RZR50撹拌機(カフラモ社(Caframo Limited)、カナダ、オンタリオ州、ワイアトン(Wiarton)))を使用し撹拌される。約2〜5分の時間で水相を添加するのに十分な添加速度で、水相が定攪拌のプラスチックカップに添加される。すべての水相をエマルション中に組み込むよう高内相エマルションを形成する際、必要に応じてカップは上下され高内相エマルションを攪拌する。
【0040】
そして、次に高内相エマルションは重合され硬化される。7.62cm(3インチ)のプラスチックカップ中の高内相エマルションは、末端保護され、表1に略述される硬化温度、硬化時間18時間に設定されたオーブン中に配置され、ポリマー高内相エマルションフォームを提供する。いくつかの処方では実質的に硬化により少ない時間を必要とするかもしれないが(例えば、連続プロセス)、18時間はすべての処方が硬化するのに十分な時間である。
【0041】
次に、硬化した高内相エマルションフォームは、直径7.62cm(3インチ)、長さ約10.16cm(4インチ)の円筒としてカップから除かれる。この時発泡体は重合したモノマー重量の約50〜60倍(50〜60)の残留物水相(溶解した乳化剤、電解質、反応開始剤残留物及び反応開始剤を包含する)を有する。発泡体は、ホバート(Hobart)モデル1612食肉スライサー(ホバート(Hobart)社、米国、オハイオ州、トロイ(Troy))上でスライスされ、厚さ約0.5mm〜約15mmの円形片を与える。これらの片は3〜4回蒸留水中で洗浄され、圧縮され、水を除く。場合によっては、それらの片は更に2‐プロパノール中で約3〜4回洗浄圧縮されてよい。次に、片は、表1に明記された硬化温度で18時間オーブン中で乾燥される。場合によっては、発泡体は、乾燥と同時に崩壊するが、その場合、発泡体は、水で膨潤された状態から凍結乾燥され、十分に膨張した発泡体を回収する必要がある。種々の形状及び大きさの発泡体が、高内相エマルションが硬化される適切な形状の容器の使用及び/又は適切な切断又は形状化によるのと同様に調製されてよい。又、本発明の発泡体を調製する方法は、その各々の開示が参考として組み込まれる1992年9月22日にデマレーズ(DesMarais)らに対して発行された米国特許第5,149,720号又は1995年1月10日にデマレーズ(DesMarais)により出願された同時係属米国出願番号08/370694号に記載されたもの等の1つであってよい。
【0042】
発泡体片は、次に、インペリア(Imperia)SP150(イタリア、ツーリン(Turin))パスタ製造機に通され、種々の幅及び大きさのより小さい片にこまかく切られ、それらは次に最終タンポン中に含まれる。
【表1】

*DVB55=スチレンを加えたミシガン州ミッドランドのダウケミカルから得られる55%純度のジビニルベンゼン;EHA=2−エチルヘキシルアクリレート;HDDA=1,6‐ヘキサンジオールジアクリレート;STY=スチレン;IOA=;EHMA=メタクリル酸2−エチルヘキシル;EGDMA=エチレングリコールジメタクリレート;NPDMA=;DGMO=ジグリセロールモノオレエート;PGS=アルキルコハク酸塩、グリセロール及びトリグリセロールから形成される、ポリグリセロールコハク酸塩;DTDMAMS=ジタロウジメチルアンモニウム硫酸メチル;CaCl=塩化カルシウム;KPS=過硫酸カリウム;
【0043】
c.第一及び第二材料の吸収性
第一材料22は第一の吸収性を有し、第二材料26は第二の吸収性を有する。第一の吸収性と第二の吸収性は同じ、又は異なっていてもよい。内側ラップ24内及び内側ラップ24と外側ラップ28の間に種々の吸収性材料を使用することによりタンポン20の全体にわたる流体捕捉を改善できる。例えば、第一材料22及び第二材料26を選択し、それらを各々内側ラップ24及び外側ラップ28内並びに内側ラップ24と外側ラップ28の間に位置付けすることにより流体を外側ラップ28の外から及び外側ラップ28を介して内側ラップ24内に捕捉する流体勾配がもたらされてよい。1つの非限定例では、内側ラップ24内に位置付けされた第一材料22の第一の吸収性が、内側ラップ24と外側ラップ28の間に位置付けされた第二材料26の第二の吸収性より大きい吸収性を有することが可能である。更に、内側ラップ24内に位置付けられた第一材料の第一の吸収性は、内側ラップ24と外側ラップ28の間に位置付けられた第二材料26の第二の吸収性に等しくすることができる。
【0044】
更には、内側ラップ24内に位置付けられる第一材料22の第一の吸収性及び内側ラップ24と外側ラップ28との間に位置付けられる第二材料26の第二の吸収性は、異なっていても又同じでもよい。内側ラップ24と外側ラップ28の間に位置付けられる位置付け材料の第二の吸収性は、内側ラップ24内に位置付けられる第一材料22の第一の吸収性より大きくてもよい。内側ラップ24内に位置付けられる第一材料22の第一の吸収性は、内側ラップ24と外側ラップ28の間に位置付けられる第二材料26の第二の吸収性より大きくてもよい。飽和の50%に負荷をかけられ、3.45kPa(0.5psi)で圧縮されるとき、内側ラップ24内の第一材料22から絞り出される流体量が内側ラップ24と外側ラップ28の間に位置付けられる第二材料26から絞り出される流体量より少なくなるよう第一材料22及び第二材料26は一方向貯蔵容器として機能できる。
【0045】
d.任意成分
i.閉包機構:
内側ラップ24及び外側ラップ28の閉包機構30は、縫製、接着、ひもでの繋縛、ヒートシール又は超音波接着を包含する既知の種々の方法のいずれでもよい。これには長手方向末端部で外側ラップ28を寄せ集めその末端部で外側ラップ28の閉包を形成するような、あたかも引き紐で引くように放射状に内側へ全方向に集められる閉包のような採集が挙げられてよい。
【0046】
ii.スカート部分:
所望により本発明のタンポン20はスカート部分34を包含してよい。スカート部分34は、外側ラップ28が閉じられるとき、少なくとも外側ラップ28の部分が構造体の閉包機構30の下に延出するよう形成されてよい。タンポン20及び外側ラップ28のスカート部分34は、両方ともタンポン20使用時着用者の膣腔内に完全に、実質的に、又は部分的に存在してよい。これはタンポン20の全体的な大きさに比較した相対的な大きさ同様タンポン20の引き抜き末端部36へのスカート部分34の相対的接近により達成される。典型的に、外側ラップ28は、タンポン20の引き抜き末端部36に最も近い閉包機構30を越え約2mm〜約30mm延出できる。
【0047】
iii.引き抜き部材
所望により本発明のタンポンは、引き抜き部材32を含む。引き抜き部材32は、使用後のタンポン20を取り除くためタンポン20に結合されてよい。引き抜き部材32は、外側ラップに結合されてよい。リボン、ループ、タブ等を包含する現在当該技術分野において既知の引き抜き部材32のいずれもが好適な引き抜き部材32として使用されてよい。引き抜き部材32は、縫製、接着剤付着又は既知の結合方法の組合せを包含する当該技術分野において既知の任意の好適な方法で取り付けられてよい。又、本発明のタンポン20は、1つの引き抜き部材32とは異なる、1つ以上の引き抜き部材32が設けられてよい。
【0048】
iv.アプリケータ
本発明のタンポン20は、指で挿入されてもよく、アプリケータを使用して挿入されてもよい。本発明のタンポン20挿入のため任意の好適なタンポンアプリケータが使用されてもよい。1つの例として、典型的な「チューブ・アンド・プランジャー」タイプの配列が挙げられてよく、プラスチック、紙、又は他の適した材料であってもよい。追加の例として、「コンパクト」タイプのアプリケータが挙げられてよい。
【0049】
II.製造方法
本明細書における開示を考慮すれば、本発明のタンポン20を作製するいくつかの方法は当業者に明らかであるが、下記は本発明のタンポン20を作製する1つの方法の説明である。
【0050】
タンポン20を作製する方法は第一材料22を提供する工程を含む。可撓性の内側ラップ24が提供される。第一材料22は可撓性の内側ラップ24内に位置付けられる。可撓性で流体透過性の外側ラップ28が提供される。内側ラップ24は可撓性で流体透過性の外側ラップにより包まれる。第二材料26が提供される。第二材料26は内側ラップ24と外側ラップ28の間に位置付けられる。所望により閉包機構30及び引き抜き部材32が提供される。
【0051】
III.試験方法
吸収性試験
タンポン試料上で行われる吸収性試験は、食品医薬品局21CFR1章において見出されるシンジナ(Syngyna)法により1.72kPa(0.25psi)で得られる。標準シンジナ(Syngyna)試験は下記の通りである。
【0052】
17メガパスカル〜30メガパスカルの引張り強度を有する非潤滑コンドームがガラス室の大きな末端部に輪ゴムで取り付けられ、滑らかな仕上げロッドを使用し室の小さい末端部を通って押される。コンドームはすべてのたるみが除かれるまで引張られる。コンドームの先端が切り離され、コンドームの残りの末端部がチューブ末端部を越えて伸ばされ、輪ゴムで固定される。予め計量された(0.01g単位で)タンポンがコンドーム膜内にタンポンの重力中心が室の中央にあるよう配置される。注入針(14ゲージ)がコンドーム先端により作られた隔膜を通りタンポンの末端部に接触するまで挿入される。外側室は温度制御された水浴から供給された水で満たされ平均温度を27±1℃に維持する。水を水浴に戻す。次に、シンジナ(Syngyna)流体(10gの塩化ナトリウム、0.5gの認証試薬酸性フクシン、1,000mlの蒸留水)が時間当り50mlの速度で注入針を通って供給される。タンポンが飽和され流体の最初の滴が装置を出るとき、試験は停止されるものとする。(タンポンが飽和される前に流体がコンドームの折り目において検出される場合、試験結果は破棄されるものとする)。次に水が排水され、タンポンが取り外され、直ちに0.01g単位で計量される。タンポンの吸収性は、この値からその乾燥重量を減算することにより決定される。コンドームは10回の試験後、又はコンドームが試験で使用される日の終了時、のいずれかが起こる時点で交換されるものとする。
【0053】
保持吸収性試験
試験用機器:
保持吸収性試験には0.01gの精度であるニュージャージー州のメトラーインスツルメント社(Mettler Instrument Corp.)によって製造される較正てんびん(メトラー(Mettler)PG802)を使用する。保持吸収性試験には図2に示される空気式圧力装置を使用する。空気式圧力装置には、適合フィルム44を備えた硬質ハウジング42、ピストン40及びマグネヘリック(Magnehelic)圧力装置(不図示)が含まれる。ピストン40は硬質ハウジング42及びマグネヘリック(Magnehelic)圧力計に接続される。オハイオ州のカスタムツーリング社(Custom Tooling Company)が適合フィルム44を製造する。ミシガン州のデュワーインスツルメント社(Dwyer Instruments, Inc.)により製造されるマグネヘリック(Magnehelic)圧力計は0.41kPa(0.06psi)の精度である。
【0054】
試験プロトコル:
先ず、不織布52のシートで覆われる15枚の濾紙56により覆われるフィルム46の層から層状の本体が形成される。フィルムはマサチューセッツ州のボーデンパッキング(Borden packing)により製造されるシールラップ(SEALWRAP)である。濾紙56は#632が使用され、オハイオ州のアールストロム(Ahlstrom)により製造される12.7cm×12.7cm(5インチ×5インチ)である。不織布52は、17g/mであり、製品コードFPN332のもとテネシー州オールドヒッコリー(Old Hickory)のBBAによって製造されるカードポリプロピレンを含む。
【0055】
タンポン20がフィルム48、濾紙56及び不織布52の上端に配置され、シールラップ(SEALWRAP)フィルム41の層がタンポン20の上端に配置され、ポリウレタンフォーム46の層がシールラップ(SEALWRAP)41の上端に配置される。利用されたポリウレタンフォーム46は、0.3N/cmの圧縮弾性率、並びに0kPa(0psi)で12.5mm、6.89kPa(1.0psi)で2.5mm及び10.34kPa(1.5psi)で2.1mmの厚さを有する。
【0056】
圧力がタンポン20に印加及び解除され、次にタンポン20の重量が計量される。圧力が6.89kPa(1.0psi)でタンポン20に印加され、6秒間保持され、次に圧力が解除される。タンポン20の重量が較正ばかり上で計量される。次に圧力がタンポン20に10.34kPa(1.5psi)で印加され、約6秒間保持される。タンポン20の重量がはかり上で計量される。この重量と乾燥重量の間の差が印加圧力での保持吸収性と称される。
【0057】
IV.実施例:
実施例1:本発明のタンポン20が調製される。タンポン20は2個の重なり又は袋を含む。外側袋は、0.23g/mの坪量を有する商標名PE HPC−2、コードT23FORのもとBBAノンウオブンズ(BBA NONWOVENS)から入手可能なコロリンド(COROLIND)と称される不織布材料で作製される。外側袋用材料は、8.89cm(3.5インチ)と10.16cm(4インチ)に切断され、セルフされ(SELFED)、縦に折られ、長手方向に縫製され、1つの末端部で閉じられる。内側袋は、70%レーヨンと81g/mの坪量を有する商標名140−300のもとBBAノンウオブンズ(BBA NONWOVENS)によって入手可能な30%ポリエチレンテレフタレートとを含む水流交絡不織布材料で作製される。内側袋用材料は、切断され約6.35センチ(約2.5インチ)と約6.35センチ(7.62インチ)の寸法を有し、セルフされ(SELFED)、縦に折られ、長手方向に縫製され、1つの末端部で閉じられる。0.2gの賦形剤と称される吸収性材料が内側袋内に挿入される。内側袋は封をされ外側袋内に挿入される。0.5gの吸収性フォームが内側と外側袋の間に挿入される。外側袋の封をする。
実施例2:本発明のタンポン20が調製される。タンポン20は3個の重なり又は袋を含む。外側袋は、8.89cm(3.5インチ)と10.16cm(4インチ)に切断された17g/mの坪量を有するサンドラーサワボンド(Sandler Sawabond)4313と称される材料で作製される。外側袋用材料は、環に巻かれ、縦に折られ、長手方向に縫製され、1つの末端部で閉じられる。中央の袋は、0.23g/mの坪量を有する商標名PE HPC−2、コードT23FORのもとBBAノンウオブンズ(BBA NONWOVENS)から入手可能な不織布であるコロリンド(COROLIND)と称される不織布材料で作製される。中央の袋用材料は、8.89cm(3.5インチ)と10.16cm(4インチ)に切断され、環に巻かれ、縦に折られ、長手方向に縫製され、1つの末端部で閉じられる。内側袋は、70%レーヨンと81g/mの坪量を有する商標名140−300のもとBBAノンウオブンズ(BBA NONWOVENS)により入手可能な30%ポリエチレンテレフタレートとを含む不織布材料である。内側袋用材料は、約5.08cmと5.08cm(2インチと2インチ)の寸法に切断され、環に巻かれ、縦に折られ、長手方向に縫製され、1つの末端部で閉じられる。0.15gの吸収性ゲル化繊維が内側袋内に挿入される。内側袋は封をされ中央袋内に挿入される。中央袋が閉じられ外側袋内に挿入される。0.6gの圧縮コットンチップが中央と外側袋の間に挿入される。外側袋の封をする。
実施例3:本発明のタンポン20が調製される。タンポン20は2個の重なり又は袋を含む。外側袋は、70%レーヨンと81g/mの坪量を有する商標名140−300のもとBBAノンウオブンズ(BBA NONWOVENS)によって入手可能な30%ポリエチレンテレフタレートとを含む水流交絡不織布材料である。外側袋用材料は、8.89cm(3.5インチ)と10.16cm(4インチ)に切断され、縦に折られ、長手方向に縫製され、1つの末端部で閉じられる。内側袋は、BBAノンウオブンズ(BBA NONWOVENS)から入手可能なT‐固着レーヨン/ポリプロピレン不織布で作製される。内側袋用材料は、約5.08cm(2インチ)と7.62cm(3インチ)の寸法に切断され、縦に折られ、長手方向に縫製され、1つの末端部で閉じられる。2mmガラス球体の非吸収性材料0.3gが内側袋内に挿入される。内部袋に封がされ、外側袋内に挿入される。0.7gの吸収性フォームが内側と外側袋の間に挿入される。外側袋の封をする。
実施例4:本発明のタンポン20が調製される。タンポン20は3個の重なり又は袋を含む。外側袋は、70%レーヨンと81g/mの坪量を有する商標名140−300のもとBBAノンウオブンズ(BBA NONWOVENS)により入手可能な30%ポリエチレンテレフタレートとを含む水流交絡不織布材料である。外側袋用材料は、10.16cmと11.43cm(4インチと4.5インチ)の寸法に切断され、縦に折られ、長手方向に縫製され、1つの末端部で閉じられる。中央袋はT‐固着レーヨン/ポリプロピレン不織布で、切断され約7.62cmと7.62cm(3インチと3インチ)の寸法を有し、縦に折られ、長手方向に縫製され、1つの末端部で閉じられる。内側袋は、17g/mの坪量を有する商標名サンドラーサワボンド(Sandler Sawabond)4313のもとサンドラー(Sandler)(ドイツ、シュヴァルツェンバッハ(Schwarzenbach))から入手可能な不織布材料で作製される。内側袋用材料は切断され約3.81cmと3.81cm(1.5インチと1.5インチ)の寸法を有し、縦に折られ、長手方向に縫製され、1つの末端部で閉じられる。内側袋に封がされ、中央袋内に挿入される。75%コットンと25%繊維のレーヨンブレンドとの吸収性材料0.6gが内側と中央袋の間に挿入される。中央袋は閉じられ、外側袋内に挿入される。外側袋の封をする。
【0058】
「発明を実施するための最良の形態」で引用されたすべての文献は適切な部分において参考により本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も本発明に関する先行技術であることの認容と解釈すべきでない。
【0059】
本発明の特定の実施形態を説明及び記述してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には明白であろう。従って、本発明の範囲内にあるこのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲内で扱うことが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】タンポン内部を示す本発明の切欠図。
【図2】保持吸収性試験に使用される空気式圧力装置の図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性の内側ラップ内に位置付けられる、第一の吸収性を有する第一材料であって、
前記内側ラップが可撓性で流体透過性の外側ラップにより包まれることを特徴とする第一材料と、
前記内側ラップと前記外側ラップの間に位置付けられる、第二の吸収性を有する前記第二材料と、
を含むタンポン。
【請求項2】
前記第一材料が非吸収性材料である、請求項1に記載のタンポン。
【請求項3】
前記非吸収性材料が、シリカ、プラスチック、シリコン、クラトン類、ポリウレタン、ゴム類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエステル類、及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1又は2に記載のタンポン。
【請求項4】
前記第一材料が吸収性材料である、請求項1に記載のタンポン。
【請求項5】
前記吸収性材料が、コットン;レーヨン;多糖類;粉砕木材パルプ;縮みセルロース詰め物;ヒドロゲルポリマーゲル化剤;メルトブローポリマー;カルボキシメチルセルロース;架橋カルボキシルメチルセルロース;ポリアクリルイミド;ポリアクリレートけん縮ポリエステル繊維;短繊維;ピートモス;吸収性フォーム;毛管路繊維;高吸収力繊維;超吸収性ポリマー;吸収性ゲル化材料;吸収性スポンジ;ティッシュラップ;ラミネート;アルギン酸塩;賦形剤;マレイン酸無水物のポリマー及びコポリマー;キトサン;カチオンセルロースポリマー;多糖類、及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項4に記載のタンポン。
【請求項6】
前記第二材料が非吸収性材料である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタンポン。
【請求項7】
前記非吸収性材料が、シリカ、プラスチック、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリエステル類、及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項6に記載のタンポン。
【請求項8】
前記第二材料が吸収性材料である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタンポン。
【請求項9】
前記吸収性材料が、コットン;レーヨン;多糖類;粉砕木材パルプ;縮みセルロース詰め物;ヒドロゲルポリマーゲル化剤;メルトブローポリマー;カルボキシメチルセルロース;架橋カルボキシルメチルセルロース;ポリアクリルイミド;ポリアクリレートけん縮ポリエステル繊維;短繊維;ピートモス;吸収性フォーム;毛管路繊維;高吸収力繊維;超吸収性ポリマー;吸収性ゲル化材料;吸収性スポンジ;ティッシュラップ;ラミネート;アルギン酸塩;賦形剤;キトサン;カチオンセルロースポリマー;多糖類、及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項8に記載のタンポン。
【請求項10】
前記第一の吸収性が前記第二の吸収性と異なる、請求項1〜9のいずれか一項に記載のタンポン。
【請求項11】
前記第一の吸収性が前記第二の吸収性より大きい、請求項1〜10のいずれか一項に記載のタンポン。
【請求項12】
前記タンポンが前記外側ラップの閉包のための手段を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載のタンポン。
【請求項13】
前記タンポンが引き抜き部材を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載のタンポン。
【請求項14】
前記内側ラップが流体透過性である、請求項1〜13のいずれか一項に記載のタンポン。
【請求項15】
第一の吸収性を有する可撓性の内側ラップ内に位置付けられる複数個の粒子と、
可撓性で流体透過性の外側ラップにより包まれる前記内側ラップと、
前記内側ラップと第二の吸収性を有する前記外側ラップの間に位置付けられる複数個の粒子と、
を含むタンポン。
【請求項16】
前記内側ラップ内に位置付けられる前記粒子の少なくとも一部が吸収性粒子である、請求項15に記載のタンポン。
【請求項17】
前記内側ラップ内に位置付けられる前記粒子の少なくとも一部が非吸収性粒子である、請求項15に記載のタンポン。
【請求項18】
前記内側ラップと前記外側ラップの間に位置付けられる前記粒子の少なくとも一部が吸収性粒子である、請求項15に記載のタンポン。
【請求項19】
前記内側ラップと前記外側ラップの間に位置付けられる前記粒子の少なくとも一部が非吸収性粒子である、請求項15に記載のタンポン。
【請求項20】
前記第一の吸収性が前記第二の吸収性と異なる、請求項15〜19のいずれか一項に記載のタンポン。
【請求項21】
前記第一の吸収性が前記第二の吸収性より大きい、請求項15〜19のいずれか一項に記載のタンポン。
【請求項22】
膣腔内へ挿入するために作成される複数個の組み込まれた可撓性で流体透過性の袋を含む製品。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−506476(P2008−506476A)
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−521723(P2007−521723)
【出願日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2005/026833
【国際公開番号】WO2006/015140
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】