説明

内燃機関用の供給空気分配装置

空気分配装置10は、内燃機関のシリンダ15、16、17、18への供給用の連絡管路45、46、65、66を備えた円筒形管状本体24を有し、それらの分岐部37〜44は、管状本体の母線GA上に整列して開口する。管状本体24は、分岐部の上流で、空気取入孔32に開いた180°のエルボ管30から延長され、エルボ管30は、母線GAを含む管状本体24の直径面に対して角度αで傾斜している。分配装置は、分配された第1のシリンダ15および第2のシリンダ16の分岐部37〜40とは反対の側に、管状本体24内に配設された凹部70を有する。分岐部38と39の間に配設された頂部ゾーン72の周りに収束/分散断面71、73を有する凹部70により、管路65、66内の空気の流量の再均衡を図りながら、傾斜したエルボ管をもつ分配装置の構造によって導入される、分配された第2のシリンダ16内の「スワール」の低下をベンチュリ効果によって減らすことが可能になる。分配装置10は、シリンダ16ごとに2本の吸気ダクト67、68を有するディーゼルエンジンのシリンダヘッド14の吸気面12に取り付けられる。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、特に自動車車両用内燃機関のシリンダ内に吸い込まれる空気の分配装置に関するものであり、ここで「空気」とは、広義の意味であり、特に、あらゆる吸気混合物、とりわけ空気と燃料の混合物を意味するものとする。
【0002】
一般に、内燃機関のシリンダ内に吸い込まれる空気の分配は、供給ダクトが複数存在する場合に同じシリンダのレベルにおいても、シリンダ間での分配というレベルにおいても、各シリンダへの供給のあらゆる不均衡を取り除くまたは実質的に低減させることを目指しながら行われる。とりわけ、吸気の空気力学が非常に重大であるシリンダごとに2本の吸気ダクトを有するディーゼル型の機関においては、いくつかのシリンダ内、とりわけ分配された第2のシリンダ内で、分配装置の幾何形状を原因とする「スワール」の低下が見られた(「スワール」は、シリンダ内で発生する軸方向の渦と定義することができる)。とりわけ180°湾曲された空気分配装置については、特に、自動車車両のエンジン区画内に取り付けられるエンジンの占めるスペースおよびコンパクトさから、エルボ管が、管状本体に対して直径方向で、シリンダの供給ダクトの連絡管路の分岐部の整列直線を通る、基準面に対して傾斜している場合に、このような結果となる。
【0003】
本発明は、分配装置の幾何形状を考慮した、分配された第2のシリンダへの供給の改善を目的とした分配装置に関するものであり、とりわけ、前述の不都合を解消することを目的とする。
【0004】
とりわけ公報JP2003074357から、先端に軸方向の空気取入口が付きシリンダごとに2つの吸気バルブを有するタイプの内燃機関用の空気分配装置であって、連絡管路の曲率がシリンダ間の「スワール」を均一化するように適合された分配装置が知られている。さらに、公報JP63208616から、第2シリンダと第3シリンダの間に側方中央取入口が付き、シリンダごとに1つの吸気バルブを有する、直列四気筒型内燃機関用の空気分配装置であって、第3のシリンダの連絡管路の入口が、シリンダヘッドの上流で、空気の流れの線に、第2のシリンダと同じ方向に同じ曲率半径を与える空気ガイドを備える分配装置が知られている。また、公報JP113509963から、1つの吸気バルブを有するタイプの直列三気筒内燃機関用の連絡管路なしの空気分配装置であって、分配された第1シリンダと第2シリンダの間、および分配された第2シリンダと第3シリンダの間に、一定断面に適合された突出物が配設された分配装置が知られている。この3件の日本公報でシリンダ間の「スワール」の均衡を保つために提案されている解決策は、分配装置に関連してまたは分配装置によって生じる内部の空気力学的擾乱が存在しない、湾曲型空気分配装置とは完全に異なる特定の構造の空気分配装置のみに関するものである。
【0005】
本発明は、少なくとも直列の複数のシリンダを備え、シリンダごとに2本の吸気ダクトを有する内燃機関用の空気分配装置であって、シリンダへの供給のための側方連絡管路を備えたほぼ円筒形の管状主要本体を備え、管状主要本体との分岐部が、前記管状主要本体の母線にそってほぼ整列して開口し、管状主要本体が、前記分岐部の上流で空気取入孔に開いたほぼ180°のエルボ管から延長され、前記エルボ管が、分岐部の整列母線を含む前記主要本体の直径面に対して傾斜している空気分配装置において、管状本体内の、分配された第1および第2のシリンダの連絡管路の分岐部とは反対の側に配設され、分配された第1のシリンダと第2のシリンダの分岐部の間に頂部ゾーンを有する、凹部を有することを特徴とする空気分配装置を提案する。
【0006】
説明から分かるように、このような配置により、分配された第2のシリンダの2本の連絡管路の間での流量の再均衡を図ることが可能になる。
【0007】
好ましい一実施形態によれば、分配装置は、前記直径面が前記シリンダヘッド吸気面に垂直になるように、それぞれのシリンダに対応したシリンダヘッドの吸気ダクトに向かい合って、シリンダの列と平行に連絡管路が配設された状態で、前記エンジンのシリンダヘッドの対応する吸気面と平行に取り付けられるように適合する。このような配置により、分配装置を備えたエンジンのコンパクトさを改善することができる。
【0008】
本発明による分配装置の第1の変形形態によれば、頂部ゾーンは、分配された第1のシリンダの下流分岐部のすぐ下流に配設される。有利には、凹部は、頂部ゾーンの両側で管状本体内の空気の流れ方向に収束/分散する断面を有し、とりわけ、収束/分散断面は、分配された第1のシリンダの上流分岐部のほぼ下流から、分配された第2のシリンダの下流分岐部の上流へと延びる。
【0009】
本発明の別の変形形態によれば、凹部は管状本体内の空気の流れ方向にほぼ垂直に延びる。
【0010】
本発明のさらに別の変形形態によれば、分配装置は、分配された第1のシリンダのダクトの分岐部の上流および近傍、ならびにエルボ管の傾斜側に、管状主要本体の空気の流れ区間の部分的絞りランプを備える。有利には、このランプは、上流面および下流面がそれぞれ、小さな傾斜および大きな傾斜を有する非対称な跳躍台の形をとり、前記ランプが、前記直径面に対して側方に傾斜している。
【0011】
分配された第1のシリンダのレベルでのこのような配置により、一方では、分配装置内部の空気力学に影響を与え、他方では、分配された第1のシリンダ内での「スワール」の再上昇とともにエンジンの種々のシリンダ内でほぼ等しい「スワール」のレベルを回復し、同一の分配された第1のシリンダの2本の連絡管路間での流量の再均衡を図ることが可能になる。いずれかの配置の有効性を損なう恐れのある、分配された第1および第2のシリンダの空気力学的配置の間の負の相互作用が存在しないことが注目される。とりわけ、分配された第2のシリンダのレベルで空気力学的配置がただ1つ存在することによって空気の分配装置について得られる有効性は、空気力学的配置の上流で、分配された第1のシリンダのレベルに導入することによっても、ほとんど影響しない。したがって、分配された第1のシリンダおよび第2のシリンダのレベルで2つの空気力学的配置を組み合わせた、本発明による傾斜したエルボ管付き分配装置が、シリンダ相互間での「スワール」の非常に弱い分散しか引き起こさないことを確認することができた。
【0012】
本発明のさらに別の変形形態によれば、分配装置は、前記ランプの正面および上流におけるエルボ管のほぼ出口に、管状本体内の空気の流れ方向にほぼ垂直に延びる第2の凹部を有する。有利には、第2の凹部は、管状本体内の空気の流れ方向に収束/分散する断面を有する。このような第2の凹部または突起によって、分配装置の全体的透過性、とりわけ分配された第1のポストについての透過性を改善することができる。なお、管の透過性は、所与のエネルギー損失で、ある流量の空気を通過させる管の能力に対応する。ここでまた、この2つの空気力学的配置と組み合わせて、第2の凹部を挿入することにより、本発明による空気分配装置の特に流量に関する性能が改善される。
【0013】
本発明による別の変形形態によれば、円筒形の管状主要本体は、角が丸められたほぼ長方形の断面を有し、その短辺が、エルボ管に対向する管状本体の側面に対応し、連絡管路の整列された前記分岐部を支持する。
【0014】
本発明はまた、特に自動車車両用の内燃機関であって、上述したあらゆる変形形態における本発明による、前記内燃機関のシリンダヘッドの吸気面上に取り付けられた、分配されたシリンダごとに2本の吸気連絡管路を備える、少なくとも1つの空気分配装置を備える内燃機関に関するものである。とりわけ、特に自動車車両用のディーゼル型の内燃機関であって、上述したあらゆる変形形態における本発明による、前記内燃機関のシリンダヘッドの吸気面上に取り付けられた、分配されたシリンダごとに2本の連絡管路を備える、少なくとも1つの空気分配装置を備える内燃機関に関するものである。
【0015】
本発明のその他の特徴および利点は、添付の図面を参照して、限定的でなく単に例示的なものとして以下に記される説明を読めば明らかになるだろう。
【0016】
図1および2に示される吸気分配装置10は、直列四気筒15、16、17、18を有する内燃機関のシリンダヘッド14の吸気面12に固定された動作位置で示されている。限定的でない例示的なものとして、シリンダヘッド14を組み込んだ内燃機関は、特に自動車車両用のディーゼル型であるが、本発明の範囲を逸脱することなく、内燃機関は、特に自動車車両用の異なるタイプのもの、たとえば4サイクルガソリンエンジンでもよい。
【0017】
図1および2を参照すると、シリンダヘッドの吸気面12が、図1および2の平面に垂直な平面P1内を延び、図1において、シリンダ15〜18は、異なる供給ダクトのそれぞれ、たとえば分配された第1のシリンダであるシリンダ15については供給ダクト19、20とともに上面図で示されており、それらダクトの先端は、シリンダ15のヘッド上で点火面22のレベルで開口しており、それぞれが、2つの供給バルブ(図示せず)のうち1つの弁座を支持している。図面を分かりやすくするために、排気バルブはここには図示していない。図2に示されているように、点火面22は、図1および2の平面ならびにP1に垂直な平面P2内を延びている。
【0018】
空気分配装置10は、単体であれ、適切に組み立てられる別々のエレメントによるものであれ、鋳造によって得られる軽合金製のエルボ管の形をとる。分配装置10は主に、軸XX’の円筒形管状主要本体24から構成され、分配装置がシリンダヘッド14上で動作するように取り付けられる場合には、吸気面12および点火面16に平行となる。分配された最後のシリンダであるシリンダ18のレベルで閉じる第1の先端26を有する本体24は、もう一方の先端28において、ダクトおよび供給装置(図示せず)に適切に接続された空気取入孔または吸気孔32に開いた180°エルボ管30によって延長される。図2に見ることができるように、円筒形管状本体24は、限定的でなく例示的なものとして、角が丸められたほぼ長方形の断面34を有し、エルボ管30に対向する本体24の側面に対応するその短辺36は、分配装置10の連絡管路の分岐部37、38、39、40、41、42、43、44を支持し、それら分岐部は、四気筒の供給ダクトに接続され、たとえば分配された第1のシリンダ15については、分岐部37および38は、それぞれ、シリンダヘッド内に作製された供給ダクト19および20に適切に接続された連絡管路45および46と対になる。分配された第2のシリンダ16の供給ダクト67および68に接続された連絡管路65および66とそれぞれ対になる分岐部39および40についても同様である。図1および2に見ることができるように、タンデムに対になっている分岐部37〜44は、軸XX’に平行で、その軸と同様に主要本体24の直径面P3内に含まれる円筒形の管状本体24の母線GA上にほぼ整列しており、前記直径面P3は、分配装置10がいったんシリンダヘッド上に取り付けられると、点火面22の平面P2に平行になる。
【0019】
図2に示されているように、エルボ管20は、平面P3と、流れの方向でエルボ管30の入口および出口区間の中心CEおよびCSを通る、限定的でなく例示的なものとして、図2の平面に垂直な平面として定義されたエルボ管30の中央平面P4との間で規定される傾斜角αで直径面P3に対して傾斜していることが注目される。角度αは一般にかなり小さい角度が選択され、好ましくは10〜25°、この例では、P3から図2の左方に向かって、およそ20°である。当然のことながら、本発明の範囲を逸脱することなく、空気分配装置のエルボ管は、たとえばP3に関して対称に、図2の右方に向かって反対方向に傾斜させることもできる。
【0020】
本発明によれば、分配された第1のシリンダ15および分配された第2のシリンダ16の分岐部37〜40および連絡管路19、20、65、66に対向して管状本体24内に配設され、分配された第1のシリンダと第2のシリンダの分岐部の間に頂部ゾーン72を有する、凹部70が設けられる。一般に、凹部の位置および形状は、分配された第2のシリンダ16の分岐部39および40の上流における管状本体24の内部ダクト25内で流れの均一化および加速のベンチュリ効果を凹部に与えるように選択される。限定的でなく有利なものとして図1に示されているように、頂部ゾーン72は、分配された第1のシリンダ15の下流分岐部38のすぐ下流に配設される。同じく、限定的でなく有利なものとして、凹部は、頂部ゾーン72の両側の管状本体24内の空気の流れ方向に収束/分散する断面(上流ゾーン71/下流ゾーン73)を有する。この場合、収束/分散断面は、分配された第1のシリンダ15の上流分岐部37のほぼ下流から、分配された第2のシリンダ16の下流分岐部40の上流へと延びる。
【0021】
さらに、図2に示されているように、層または波の形の凹部70は、平面P3に関して対称に、(軸XX’に沿った)管状本体24内の空気の流れの方向にほぼ垂直に延びる。一般に、管状本体の内部ダクト25内の凹部70は、本体の鋳造の際に直接的に、あるいは、内側に加えられる部品を介して(あるいは、機械溶接される分配装置の場合には、エルボ管と管状本体の境界ゾーンのレベルにおいて分配装置の仕切りの適切な補強によって)作製される。
【0022】
このようにして、凹部70によって得られる管状本体24内の流れに対するベンチュリ効果によって、分配された第2のシリンダ16の連絡管路65および66のすぐ上流で流れを均一化し、分配された第2のシリンダ16の2本の連絡管路間の流量の再均衡を図り、対応する空気力学的配置において最適な条件で動作することが可能になり、このとき180°傾斜するエルボ管が空気分配装置上に存在することによって生じる、分配された第2のシリンダにおける「スワール」の低下が是正される。当然のことながら、凹部70は平面P3に関して対称であり、この是正は、傾斜角αの方向が平面P3の左方に向かっていようが、右方に向かっていようが、同じように得られる。
【0023】
本発明による空気分配装置10’は、分配装置10に非常に近い。したがって、2つの分配装置で同じ部品は、ここでは再び説明せず、同じ参照番号が付されている。この2つの分配装置は、エルボ管30の出口で、分配された第1のシリンダ15の連絡管路45の分岐部37の近傍に、直径面P3に対するエルボ管の傾斜側で、エルボ管にほぼ対向して(すなわち、エルボ管の外側に対応する側であって、連絡分岐部が配置されている側で)配設された部分的絞りランプ48が分配装置10’上に存在する点で異なる。ランプ48は、非対称の跳躍台の形をとり、その上流面50および下流面52がそれぞれ、小さな傾斜および大きな傾斜を有し、図3に示されているように、面52は険しく、分岐部37の限界に位置する。さらに、ランプ48は、図4に示されているように、直径面P3に対して側方に傾斜している。それだけに限定されるものではないが好ましくは、管本体28の法平面(切断面AAの平面または図2の平面)におけるランプ48の頂点54の突出は、直径面P3に対して傾斜角αの1〜5倍の傾斜角β、この場合にはおよそ40°を有する。一般に、管状本体の内部ダクト25の凹部の絞りランプ48は、本体の鋳造の際に直接的に、あるいは、内側に加えられる部品を介して(あるいは、機械溶接される分配装置の場合には、エルボ管と管状本体の境界ゾーンのレベルにおいて分配装置の仕切りの適切な補強によって)作製される。部分的絞りの率は、好ましくは、流れの断面積の5〜10%である(この場合は、図2に示されているように10%前後である)。
【0024】
ランプ48の存在により、分配された第1のシリンダ15への空気の供給の空気力学に関して二重の機能をもたらす。その機能とは、一方では、シリンダ15内に分配装置のないシリンダヘッドによって発生する「スワール」にほぼ等しい「スワール」のレベルを再確立し(その結果、エルボ管30の傾斜を原因とするこのシリンダ15内での「スワール」の低下を補償し)、他方では、同一シリンダ15の2本の供給ダクト19と20の間の流量の再均衡を図ることである。その結果、空気の分配装置10’により、傾斜したエルボ管の存在に起因する分配された第1のシリンダ15および第2のシリンダ16上での「スワール」の低下の影響を是正することが可能になる(この影響は、後続のシリンダ17および18上では無視できるほどになり、あるいは存在しなくなる)。
【0025】
任意選択で、エルボ管30の出口で、ランプ48より上流でランプとは反対の側に、軸XX’に対して、すなわち管状本体24の内側ダクト25内の流れに対してほぼ垂直に、しかも、図3および4に示されているような第1の凹部70にも垂直に延びる第2の凹部60を設けることができる。第2の凹部60は、横方向に、管状本体24の側面62上の平面P3に平行に(ランプ48につながる側面61とは反対に)、管状本体の幅(断面34の長辺)全体に延び、収束/分散(上流ゾーン61/下流ゾーン63)型の断面を有する。凹部60は、一般に、空気分配装置の鋳造材料でつくられる(また、加えられる部品の形で作製し、あるいは、機械溶接される分配装置の場合には、エルボ管の出口における仕切りを変形させることによって得ることもできる)。第2の凹部60は、主に、ランプまたは跳躍台48によって得られる空気分配装置の空気力学的利得を損なわずに、分配された第1のポスト、すなわちシリンダ15について、分配装置10’の透過性を改善する効果を有する(所与のエネルギー損失における空気の流量の増大による)。したがって、部分的絞りランプ48の存在によって場合によっては引き起こされる流量のわずかな低下を少なくとも補償することが可能である。
【0026】
当然のことながら、本発明の範囲を逸脱することなく、空気分配装置10’のエルボ管を、図2の右に向かう反対方向に、たとえばP3に関して対称に、傾斜させることもできる。なお、対応する部分的絞りランプは、この平面に関してランプ28と対称に配設される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】内燃機関のシリンダヘッドの吸気面に沿って配置された本発明による空気分配装置の第1の実施形態を示す概略上面図である。
【図2】図1の空気分配装置の断面AAに沿った概略拡大図である。
【図3】内燃機関のシリンダヘッドの吸気面に沿って配置された本発明による空気分配装置の第2の実施形態の概略上面図である。
【図4】図3の空気分配装置の断面BBに沿った概略拡大図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも直列の複数のシリンダ(15、16、17、18)を備え、シリンダごとに2本の吸気ダクトを有する内燃機関用の空気分配装置(10、10’)であって、シリンダへの供給のための側方連絡管路(45、46、65、66)を備えたほぼ円筒形の管状主要本体(24)を備え、管状主要本体との分岐部(37、38、39、40、41、42、43、44)が、前記管状主要本体の母線GAにそってほぼ整列して開口し、管状主要本体(24)が、前記分岐部の上流で空気取入孔(32)に開いたほぼ180°のエルボ管(30)から延長され、前記エルボ管が、分岐部の整列母線GAを含む前記主要本体の直径面P3に対して傾斜している空気分配装置において、管状本体(24)内の、分配された第1のシリンダ(15)および第2のシリンダ(16)の連絡管路(45、46、65、66)の分岐部(37、38、40、41)とは反対の側に配設され、分配された第1のシリンダと第2のシリンダの分岐部の間に頂部ゾーン(72)を有する、凹部(70)を備えることを特徴とする空気分配装置(10、10’)。
【請求項2】
頂部ゾーン(72)が、分配された第1のシリンダ(15)の下流分岐部(38)のすぐ下流に配設されることを特徴とする請求項1に記載の空気分配装置(10、10’)。
【請求項3】
前記凹部が、頂部ゾーン(72)の両側で管状本体(24)内の空気の流れ方向に収束/分散する断面(71、73)を有することを特徴とする請求項1または2に記載の空気分配装置(10、10’)。
【請求項4】
収束/分散断面(71、73)が、分配された第1のシリンダ(15)の上流分岐部(37)のほぼ下流から、分配された第2のシリンダ(16)の下流分岐部(40)の上流へと延びることを特徴とする請求項2及び3に記載の空気の分配装置(10、10’)。
【請求項5】
前記凹部(70)が、管状本体(24)内の空気の流れ方向にほぼ垂直に延びることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の空気分配装置(10、10’)。
【請求項6】
分配された第1のシリンダ(15)の連絡管路(45、46)の分岐部(37、38)の上流および近傍、ならびにエルボ管の傾斜側に、管状主要本体(24)の空気の流れ区間の部分的絞りランプ(48)を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の空気分配装置(10’)。
【請求項7】
前記ランプ(48)が、上流面(50)および下流面(52)がそれぞれ小さな傾斜および大きな傾斜を有する非対称な跳躍台の形をとり、前記ランプが直径面P3に対して側方に傾斜していることを特徴とする請求項5に記載の空気分配装置(10’)。
【請求項8】
ランプ(48)の正面および上流におけるエルボ管のほぼ出口に、管状本体(24)内の空気の流れ方向にほぼ垂直に延びる第2の凹部(60)を有することを特徴とする請求項6または7に記載の空気分配装置(10’)。
【請求項9】
前記第2の凹部(60)が、管状本体(24)内の空気の流れ方向に収束/分散する断面を有することを特徴とする請求項8に記載の空気分配装置(10’)。
【請求項10】
管状本体(24)が、その直線部分に、角が丸められたほぼ長方形の断面(34)を有し、エルボ管の短辺(36)が、エルボ管(30)に対向する管状本体の側面に対応し、連絡管路(45、46、65、66)の前記分岐部(37、38、39、40、41、42、43、44)を支持することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の空気の分配装置(10、10’)。
【請求項11】
前記直径面P3がシリンダヘッドの吸気面(12)に垂直になるように、それぞれのシリンダに対応するシリンダヘッドの吸気ダクト(45、46、65、66)に向かい合って、シリンダの列と平行に連絡管路(37、38、39、40)が配設された状態で、前記内燃機関のシリンダヘッドの対応する吸気面(12)と平行に取り付けられるように適合されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の空気分配装置(10、10’)。
【請求項12】
前記内燃機関のシリンダヘッドの吸気面上に取り付けられた請求項1から10のいずれか一項に記載の少なくとも1つの空気分配装置を備える、特に自動車車両用の内燃機関。
【請求項13】
前記内燃機関のシリンダヘッドの吸気面上に取り付けられた請求項1から10のいずれか一項に記載の少なくとも1つの空気分配装置を備える、特に自動車車両用のディーゼル型内燃機関。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−517596(P2009−517596A)
【公表日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−542803(P2008−542803)
【出願日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【国際出願番号】PCT/FR2006/051215
【国際公開番号】WO2007/063238
【国際公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(503041797)ルノー・エス・アー・エス (286)