内視鏡再処理装置の接続装置、並びに接続方法
自動再処理装置を用いて再処理を行っている最中に、内視鏡内のチャネルの接続状態を検知する機器及び方法であって、この機器には、ガスのみまたはガス及び液体からなる加圧流体の供給源と、内視鏡内の測定すべき1つまたは複数のチャネルに接続された背圧検出器とが含まれる。また、この方法には、加圧流体の供給源を備える工程と、内視鏡内のチャネルにその加圧流体を送る工程と、その加圧流体の背圧が所定のレベルまで減衰する時間をモニターする工程と、背圧の実際の減衰時間と、再処理中の内視鏡内の1つまたは複数のチャネル及びモデルに対応する1つ以上の所定値とを比較することにより、チャネルが接続されて開通しているか、または接続されていないかを判定する工程と、が含まれる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置、特に医療装置用の再処理装置の分野に関し、さらに詳しくは、自動再処理装置によって清掃及び殺菌されるべき1つ以上の内部通路を有する内視鏡及びこれに類する装置の再処理装置に関する。再処理工程は、このような装置の洗浄、殺菌及び乾燥工程を含む。なお、以下で使用される用語「内視鏡」は単に内視鏡だけを意味するのではなく、自動内視鏡再処理装置(Automatic Endoscope Reprocessor,AER)を用いて好適に再処理される同様の装置(付属品を含む)をも意味する。
【背景技術】
【0002】
今までの各種AERは、通常、内視鏡とAERをしっかりと接続すること、及びその接続の検査を人間のオペレータ任せにしていた。
【0003】
従来の技術において、リーク検査は、内視鏡のさやを加圧して行われることが知られている。この種の検査においては、リークが観測された場合に、検査中の内視鏡の点検を行うことが必要となっていた。これは、この種の検査が、リークしないことが期待及び予想される閉鎖系を対象としたものだったからである。しかしながら、本発明によって行われる内視鏡内のチャネルの接続検査は、リークがあることを考慮に入れて行われる。これは、内視鏡の遠端が1つ以上のチャネル開口を特徴的に備え、1つまたは複数のチャネルが加圧流体に晒された場合に、本質的に(かつ適切に)リークするようになっているからである。このような理由から、従来技術における従来のリーク検査技術は、本発明に係る接続検査に適していなかった。
【0004】
本発明の対象となる内視鏡には種々の構成が含まれている。この構成には、直通通路またはチャネル(through passages or channels)、小さな非相互接続チャネル(non-interconnected channels)、大きな非相互接続チャネル、少なくとも1つの小さなチャネルを有する相互接続チャネル(interconnected channels)、または大きなチャネルのみを有する相互接続チャネルがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、再処理装置と内視鏡との間で適切な接続がなされているかどうか、または内視鏡内の特定のチャネルとAERとの間に接続できていない部分(すなわち、切断されている部分)があるかどうかを、自動的に、かつ効率的に検知するための装置及び方法を提供し、これにより従来技術の問題点を解消するものでる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ある態様において、本発明は、好適な流体(ある実施形態では、空気のようなガスが適用される)で加圧されたタンクを利用する。流体は再処理中の内視鏡を通り抜け、モニターされる固有の排出時間をかけて排出される。別の実施形態において、液体の弾薬(charge)または“弾丸(slug)”が、内視鏡内に既に存在しているか、または内視鏡に供給される。その後、液体の弾薬または“弾丸”は、ガス状流体と混ざり合い、モニターされる固有の排出時間をかけて再処理中の内視鏡を通り抜け、排出される。どちらの実施形態においても、本発明によれば、経路またはチャネルが接続されていないか、または接続されて開通しているかを判断することができる。
【0007】
別の態様においては、流体は接続状態を検知するために使用される。また、ポンプは内視鏡内の経路に流体を送るために使用され、圧力が所定の圧力レベルを下回った際(場合)の時間が測定される。そして、圧力が所定のレベルまで低下すると、経路またはチャネルの非接続状態に対応する固有時間、または接続されて開通している状態に対応する固有時間との比較がなされる。
【0008】
さらに別の態様においては、完全遮断コネクタ(full shutoff connector)を使用することにより、大チャネルが内視鏡に接続されていないか、または接続されて開いているかを決定するロジックを「逆」にすることもできる。
【0009】
さらに別の態様においては、以下の構成とすることによって、少なくとも幾つかの大きな相互接続チャネルを有する構成にも対応できる。すなわち、1つの大チャネルに加圧液体を供給し、そのチャネルに接続される別の大チャネルにおいて背圧(back pressure)をモニターすることにより、各チャネルが接続されていないか、または接続されて開通しているかどうかを判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
2003年11月4日に出願された米国特許6,641,781 B2には、内視鏡を清掃、殺菌及び/または乾燥するシステムの一例が示されている。この内容全体は参照されて本発明に組み込まれる。
【0011】
2001年7月17日に出願された米国特許6,260,560 B1には、内視鏡を清掃及び/または殺菌する装置並びに方法の他の具体例が示されている。この内容全体は参照されて本発明に組み込まれる。
【0012】
また、1996年5月1日に公開された欧州特許出願EP0709056 A1には、内視鏡を清掃及び/または殺菌する装置並びに方法のさらに他の具体例が示されている。この内容全体は参照されて本発明に組み込まれる。
【0013】
まず、特に図1を参照して、殺菌装置または自動内視鏡再処理装置(AER)30について説明する。殺菌装置30には、2つのトレイ(または、ボウル)31、32が備えられており、そこにラック34が収容され得るようになっている。ラック34の中には、内視鏡36が設置される。図1において、この手のラックは左側のトレイの中に配置されている。各トレイ31、32には、相互接続ブロック(counter-connection block)が備えられている。ラック34がトレイ31または32内に設置されると、相互接続ブロックは、ラック34内に配置された接続ブロック38に接続され得るようになっている。右側のトレイ(または、ボウル)31内に配置された相互接続ブロックは、図1で見ることができ、参照符号40で表示されている。蓋92は、右側のボウル32上に部分的に開いた状態で示されている。
【0014】
次に図2を参照して、ラック34は、互いにしっかりと固定された湾曲棒42、44で形成されている。ラック34には、1つまたは2つの取手46が備えられており、これにより、ラックを掴んで持ち上げることができる。さらに、ラック34は、多少折り重ねた状態の内視鏡36を設置することができるように形成されている。ラックは、特に内視鏡の壊れやすい先端部分48を固定することができるように、先端ホルダ50を備えていてもよい。再処理装置30と内視鏡36の間でなされる接続の一例は、生検チャネル・コネクタ(biopsy channel connector)82で表される。
【0015】
接続ブロック38は、ラック内に固定して配置されている。この接続ブロックには通路(passages)とポート52が備えられ、ポート52は可撓性チューブ54によって内視鏡36の通路に接続され得るようになっている。接続ブロック38の下側(図2では不図示)には、装置30のいずれか一方のボウル31、32の相互接続ブロックに接続するための接続点(connection points)が備えられている。さらに、接続ブロック38には取手56が備えられている。取手56を移動させることによって、接続ブロック38を相互接続ブロックに接続したり、相互接続ブロックから取り外したりすることができる。
【0016】
図3及び図4を参照して、装置30よって再処理される様々なタイプの内視鏡36、36’の具体例について説明する。内視鏡36は第1のタイプの内視鏡であり、内視鏡36’は第2のタイプの内視鏡である。第2のタイプの内視鏡36’は、コネクタ60を伴う追加チャネル58とコネクタ64を伴う追加チャネル62とが備えられているという点において、第1のタイプの内視鏡36と異なっている。ヘッド部66内において、チャネル62は結合部25で空気チャネル68に接続される。図3及び図4に示されている生検チャネル接続部(biopsy channel fitting)208は、図2のコネクタ82に取り付けるためのものである。
【0017】
図5は、接続状態の検査が行われるチャネル構成を非常に単純化した図である。各図には次のものが含まれる。すなわち、(a)独立した小チャネル74からなる構成81、(b)1つ以上の大チャネル76からなる経路と1つの小チャネル74からなる経路とを相互に接続してなる構成83、(c)3つの大チャネル76(のみ)からなる経路を相互に接続してなる構成85、(d)独立した大チャネル76のみからなる構成87(または、経路)、が含まれる。各図から理解されるように、構成81及び構成83において、内視鏡内の小チャネル74は大気に晒される遠端78を有している。また、構成85及び構成87において、内視鏡内の大チャネル76は大気に晒される遠端75を有している。点線79は、再処理装置30と検査が行われている内視鏡36との境界を示している。また、点線79には、各可撓性チューブ54(図2参照)に加えて、接続ブロック38と相互接続ブロック40(図1参照)の間でなされた接続が含まれる。これらのいずれの構成においても、1つ以上のバルブ70(後述する図6のバルブ96に相当)及び1つ以上の圧力センサ72(後述する図6のスイッチ98に相当)が、再処理装置側に備えられている。圧力センサ72は、調整可能な動作点を有しているのが好ましく、動作点は所定の圧力レベル(例えば、2psi)にプリセットされる。また、図5の先頭図面(構成81)から理解されるように、小チャネルの直径が約0.5mmの場合、供給ライン77の直径は3mmにするのが好ましい。
【0018】
構成81または構成83では、本発明の第1実施形態に従って接続状態(接続されて開通しているか、または接続されていないか)の測定が行われる。すなわち、これらの構成では、加圧されたガス状流体が内視鏡に送られ、接続状態を測定するべく圧力の減衰時間がモニターされる。
【0019】
また、構成83または構成85では、第2実施形態に従って接続状態を測定することが可能である。すなわち、この実施形態では、全てのチャネルを加圧(例えば、ポンプを使用して、供給ライン77を通って連続的に水を供給する)された液体で満たし、他の再処理装置側のチャネル77’(バルブ70が閉じられている)内の背圧を測定し、内視鏡が接続されているか否かが判断される。背圧が所定のレベルを超えている場合、再処理装置側のチャネル77、77’は、いずれも内視鏡側のチャネル76に接続されている。チャネル77の圧力が高く、かつチャネル77’の背圧(チャネル77’に接続された圧力センサ72によって示される)が低い場合、システムは、チャネル77、77’の一方または双方の内部に障害物が存在するか、またはチャネル77、77’の一方(または双方)が接続されていない、との判断がなされる。これらの状態は、再処理を中断して適切な処置を行う必要がある状態である。
【0020】
また、構成85及び構成87では、液体“弾丸”(好ましくは、液体は水)を使用して、接続状態を測定することができる。これにより、チャネルが構成85のように大相互接続チャネルであるのか、または構成87のように大非相互接続チャネルであるのかについて、検査が行われる。
【0021】
最後に、本発明の別の実施形態において、構成87では、完全遮断コネクタ(図14〜図16で後述する)を使用することもできる。
【0022】
図6は、ある実施形態において本発明を実施するための特定の内視鏡36”(内視鏡36、36’に類似したもの)との接続を示す、あまり単純化されていない図である。内視鏡36”は制御ヘッド80を有し、制御ヘッド80はコネクタ82を収容する生検接続部(biopsy fitting)を含んでいる。また、内視鏡36”にはチャネル分離器84が取り付けられている。チャネル分離器84の詳細については、図3及び図4で見ることができる。内視鏡36”は、さらに光ヘッド(light head)86を有し、光ヘッド86には水コネクタ(water connector)88、吸引コネクタ(suction connector)90、噴出コネクタ(jet connector)93及び空気コネクタ(air connector)94が備えられている。本発明のこの実施形態では、内視鏡36”に接続するために従来の接続ブロック38が使用される。AERには、複数のバルブ96(図5のバルブ70に相当)と複数の圧力スイッチ98(図5の圧力センサ72に相当)が備えられている。ある1つのバルブ96とスイッチ98とは、ポート52と、内視鏡36”に接続されるライン54(可撓性チューブ)とに、(それぞれ)関係付けられている。本発明の実際においては、再処理される内視鏡の複雑さに応じて、この図に示したものよりも多い、または少ない接続が行われることもある。
【0023】
図6に示す実施形態において、点線100で囲まれた部品群は本発明の第1実施形態を実施するために付加されたものである。第1実施形態において、空気ポンプ101はライン102によって空気を供給する。空気ポンプ101は、複動式往復ポンプ(double action reciprocating pump)とすることができる。また、空気は、このAERが備え付けられた設備の加圧空気源から、システム空気(system air)として供給してもよい。ライン102の加圧空気はレギュレータ104を通って送られる。レギュレータ104は、操作空気圧(operating air pressure、本実施形態では、1.7bar)を維持するために使用されるものである。シリンダ充填バルブ(CYLINDER FILL valve)106は、空気シリンダ108(ある実施形態では、0.89リットルの容量を有している)を充填するために選択的に操作される。空気シリンダ圧力スイッチ110は、シリンダ内の圧力が所定の圧力(好ましくは、1.4bar)を超えていることを確認するために使用される。システム100は、空気フィルタ112及びチャネル接続バルブ(CHANNEL CONNECT VALVE)114を備えることによって完成する。不図示のシステム制御部に制御されて、バルブ114は、チャネル・ポンプ116から送られてくる水、または空気シリンダ108から送られてくる空気のいずれか一方を通流させる。
【0024】
空気のようなガス状流体を使用する第1実施形態の動作において、接続状態の検査が行われるチャネルは、最初に、必要に応じて水分が除去される。そして、チャネル接続バルブ114が閉じられ、空気シリンダ108は所定の体積及び圧力に充填される。その後、シリンダ108から送られてくる空気を導入するためにチャネル接続バルブ114が開かれ、相互接続ブロック40との流動性伝達(fluid communication)によって、内視鏡が、接続ブロック38を備えたAER30のラック34内の適当な位置に設置されていることが解る。複数のバルブ96のうちの1つが、バルブ114が開くのと同時に、またはバルブ114が開いた後に開けられる。そして、内視鏡36”内の特定チャネルを排出するための時間がモニターされる。この排出時間のモニターは、開いているバルブ96に付随して流動性伝達を行う圧力スイッチ98によって行われる。圧力が所定のレベル(例えば、2psi)まで低下すると、そのレベルに達した時間がシステム制御部によって記録される。そして、内視鏡36”の当該チャネルが、ポート52に接続されているか、またはポート52に接続されていないかの判断がなされる。各チャネルについて固有の排出時間がモニターされ、AER30のシステム制御部内に格納されることが理解されるであろう。チャネルを通って行われる実際の排出の時間が、そのチャネルの固有の排出時間よりも短い場合、内視鏡は接続されておらず、「チャネルが接続されていない」旨のエラー信号がオペレータに発せられる。チャネルを通って行われる実際の排出の時間が、そのチャネルの固有の排出時間に等しい(経験的に決まっている精度の範囲内において)場合、AER30は、チャネルが接続されて開通していると判断される。
【0025】
以下に示す場合には、構成81に加えて構成83についても上記実施形態を用いて検査を行うことができる。すなわち、供給ライン77、77’のうちの一方を遮断しつつ他方を検査することによって供給ライン77、77’の検査をそれぞれ独立して行う場合、または、一方のライン(例えば、ライン77)にガス状流体を供給するとともに、他方のライン(例えば、ライン77’)の吸気バルブ70を遮断しながら、双方の圧力センサ72をモニターすることによって、供給ライン77、77’の検査をそれぞれ独立して行う場合である。双方の圧力センサ72が固有時間で所定の動作点圧力に達する場合、チャネルは双方とも接続されて開通している。また、所定の動作点圧力に達する時間が固有時間未満である場合は、一方または双方のチャネルが接続されていないので、オペレータに、再処理装置に接続するための双方のチャネル76をチェックするよう、適切な指示が与えられる。
【0026】
次に、図7、図8及び図9を参照して、本発明を実施するための水圧回路図について説明する。図7は、図8及び図9の配置を説明するための図面である。図8は左側のボウル31の図または回路130で、図9は右側のボウル32の図または回路132である。図9において、蓋92は模式的に示されている。これらの回路から理解されるように、石鹸貯蔵部134及び一組の消毒剤貯蔵部136は、いずれも回路130、132で共有されている。また、回路130、132は共有の石鹸供給ライン138を使用する。回路130、132は一組の消毒剤供給ライン142、143を共有する。各回路からは、回路130、132が以下に示す接続部分を共有し、その接続部分において連結されていることを理解することができる。すなわち、その接続部分とは、水供給源ライン146、圧縮空気供給源ライン148、低圧空気ライン150(好ましくは、一例として0.25barの空気を供給する)、及び高圧空気ライン152(好ましくは、一例として2.0〜2.4barの空気を供給する)である。回路130、132は、さらに共通の廃液管接続ライン154及び共通のアルコール供給ライン145を共有する。図8及び図9に示されている各種の機器は、好ましくは、図1に示す装置30の筐体内に収容されている。
【0027】
図10は、図6のシステム100が使用される本発明の第1実施形態をより詳細に説明するものである。時間t1120において、バルブ114は20psiの圧力でシリンダ108からの空気を通流させるために開けられる。そして、時間t1120からt2122までの時間が、2psiで動作するように設定されている適当なスイッチ98をモニターすることによって測定される。実際の時間(tactual=t2−t1)は、事前に記録された特性時間tCHARと比較され、検査が行われているチャネルの接続状態が判定される。実線で表された曲線124は、接続されて開通している(遮断されていない)チャネルの圧力減衰を表している。一方、点線で表された曲線126は、時間127で動作するスイッチ98を備えた、接続されていないチャネルの圧力減衰を表わしている。
【0028】
接続された状態と接続されていない状態とでは相当な違いがあるので、かなり小さいチャネルにおいても上記動作と同様の動作となる。なお、ある小さなチャネル(例えば、リフト・チャネル(Lift channels)及び幾つかの噴出チャネル(Jet channels))に使用される幾つかのコネクタには、接続されていない状態と接続されている状態との区別がしにくいという付加的な制約がある。
【0029】
続いて図12では、大チャネルの圧力減衰を示す特性曲線220と、小チャネルの圧力減衰に対応する特性曲線(例えば、曲線124)とを比較して見ることができる。この図から理解されるように、曲線220は、独立した大チャネルの接続されている状態及び接続されていない状態の両方の状態を区別するために利用することができる。これは、大チャネルは流動抵抗が低く、接続状態と非接続状態とで差異がほとんどないからである。したがって、大きなチャネルでは、接続状態と非接続状態とを十分に区別することができる、信頼できるしきい値(flow restriction threshold)を決定するのは困難である。しかしながら、大チャネルに接続する必要があるコネクタの数は少ないので、接続されていない場合には、流体の通流を遮断するコネクタを備えておけばよい。この種のコネクタにおいては、チャネルが切り離されると通流が遮断される。また、コネクタがお互いに連結されている場合、及びチャネルがAERに接続されている場合は、十分な(通常、無制限となる)通流が許容される。内視鏡チャネルが切り離されると、完全に遮断されたコネクタは、非接続状態または接続状態が通流をさらに遮断するかどうかについての論理状態の反転を許可する。例えば、大チャネルが接続されている場合、通流は全く制限されないか、または僅かに制限される。しかし、大チャネルが接続されていない場合、完全遮断コネクタは大チャネルの非接続状態の検出を可能にし、通流を遮断する。
【0030】
遮断コネクタのメーカーの1つに、ミネソタ州 55114、セントポール、ウエストゲート通り1001番地にあるコールダー・プロダクツ社がある。このメーカーは、PMC12シリーズの遮断コネクタを提供している。本発明のある実施形態の実施に役立つ他の完全遮断コネクタ200が、図14、図15及び図16に示されている。コネクタ200は、本体204にネジ固定されたひっかかりのあるホース・キャップ202を備える。また、本体204は、内視鏡36の接続部208を覆って配置される、弾性材料からなるシール及び固定部材206を保持している。なお、図14に示す内視鏡接続部の一例、及び図3及び図4に示されているように、固定部材206は生検チャネル接続部208に覆いかぶさる生検コネクタ82(図2)と同一であるか、または類似している。コネクタ200が内視鏡36から外されると、スプリング210は、本体204内の座具211に対してシール212を押し付けて、キャップ202とこれに接続される任意のホースまたはチューブ(動作中の再処理装置30に接続されるべきもの)への流れを遮断する。コネクタ200が内視鏡36に接続されると、内視鏡の接続部208はスプリング210をプランジャー214に対して押し付けて、座具211からシール212を持ち上げるとともに、コネクタ200を通って流れる流体のための経路を開く。
【0031】
完全遮断コネクタ200は、大きな非相互接続チャネルを使用する構成87においても有用である。この構成において、コネクタ200は、可撓性チューブ54を経由して接続ブロック38に接続されるキャップ202を有する。また、固定部材206は内視鏡の接続部208に覆いかぶさって密閉する。
【0032】
大きな非相互接続チャネルを備えた構成87においてコネクタ200を使用し、さらに、ガス状流体が供給ライン77経由で運ばれる第1実施形態に従って本発明を実施すれば、接続されて開通している状態であることが、図12に示されるように曲線220が素早く減衰することによって示される。一方、接続されていない状態であることは、図13に示されるように曲線220が比較的緩やかに減衰するか、または全く減衰しないことによって示される。
【0033】
チャネル76に水または他の液体を送り込む第2実施形態を適用した構成87でコネクタ200を使用すれば、チャネル76を液体で満たした後に、バルブ70を閉じて圧力減衰をモニターすることによって、背圧を測定することができる。圧力の減衰がモニターされた場合、チャネルは接続されて開通している。一方、圧力の減衰がモニターされなかった場合、チャネルは接続されていないか、または遮断されている。これらの状態は、内視鏡の再処理を続ける前に是正されなければならない。また、供給ライン77に他の圧力スイッチまたはセンサを使用して、動作圧よりも高い圧力状態になっているポンプのストール状態(stalled head condition)をモニターすることもできる。この方法では、背圧として感知された動作圧が正常であれば、チャネルが接続されて開通していることが分かる。また、動作圧が正常な動作圧よりも高ければ、接続されていないか、または遮断されて閉じられたチャネルに向かってポンプが動作し続けていることが分かる。
【0034】
続いて、ガス状流体の減衰センサ・システムに関連して、検査中のチャネル内で液体“弾丸”(好ましくは、液体は水)または弾薬を使用する、上記本発明の別の実施形態についてより詳細に説明する。この実施形態は、大チャネルを使用する構成85、87において有用である。
【0035】
図11を参照して、再処理装置側の供給ライン77及び内視鏡側の大チャネル76を満たすために、供給ライン77は、導管222を経由して液体(好ましくは、水)の供給源に接続される。これは、一方通行バルブ(directional valve)70’及び導管224を経由し、さらに供給ライン77を通って大チャネル76に空気を送ってから、液体“弾丸”218を通流させる(または、通流を支援する)ためである。図13に、接続されている状態を示す流れ228、及び接続されていない状態を示す流れ230からなる特性曲線を示す。チャネル76が再処理装置から切り離されると、水は流れ230に従って排出され、この排出は時間t3まで続く。t0からt3までの時間は、供給ライン77(例えば、図5の構成87参照)から水(または、他の液体)弾丸218を取り除く時間に相当する。チャネル76が接続されている場合、水弾丸は時間t3よりも遅い時間t4で遠端75から排出されるであろう。t0、t3、t4及びt5の間の増加時間は遅延時間と考えることができ、この増加時間によれば接続されていない状態と接続されている状態を区別することができる。これは、接続されていない状態のチャネルと接続されている状態のチャネルとでは、水が通り抜けるチャネルの長さと空気圧によって、押し出される水の量に差が生じるからである。時間t4は、大チャネルが接続されている場合に、スイッチ98(図11の圧力センサ72に相当)が閉じられる時間を表している。大チャネル76が切り離されると、制御システムによって時間t3のモニター及び記録が行われ、当該チャネルにおいて内視鏡36及び再処理装置30が接続されていない状態であることが示される。構成83に関する動作も同様であり、この方法は、構成85のように大きな相互接続チャネルを使用する場合においても、さらには、大きな非相互接続チャネルを備えた構成87においても適用できる。構成85において、液体は、供給ライン77、77’内に既に存在しているか、意図的に供給される。そして、供給された液体は、遠端75に至るまでチャネル76を満たす。一旦、当該構成が液体で満たされると、図11に示されている導管222、224及び一方通行バルブ70’を備えたものと同様の構成を用いて供給ライン77が開かれ、空気が導入される。センサ72は、背圧が所定のレベル(例えば、2psi)を下回る時間をモニターする。そして、システムは、接続されていない状態(時間t3において検知される流れ230の曲線220が生じた場合)であるか、接続されて開通している状態(時間t4において検知される流れ228の曲線220が生じた場合)であるかを区別することができる。
【0036】
本発明は詳細に説明したものに限定されず、本発明の精神と範囲を逸脱しない限りにおいて、各種の修正や変形を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施に使用される従来の自動内視鏡再処理装置を遠近法によって表した図である。
【図2】図1に示す装置との使用に好適な、内視鏡が中に備えられた従来のラックの平面図である。
【図3】本発明を実施して再処理するのに好適な従来の内視鏡を単純化した図である。
【図4】本発明を実施して再処理するのに好適な他の従来型の内視鏡を単純化した図である。
【図5】再処理装置とチャネル構造との間の接続経路の組み合わせをかなり単純化した図であって、本発明の種々の適用例について説明するためものである。
【図6】本発明のある実施形態において、再処理装置に接続される特定の内視鏡を伴った流路を単純化した図である。
【図7】図8及び図9の関係を示す図である。
【図8】本発明の実施に使用される、再処理装置用の水圧回路の一例の第1部分を示す図である。
【図9】図8に示す回路の第2の部分を示す図である。
【図10】本発明のある態様を図示する、圧力対時間のグラフである。
【図11】大きな非相互接続チャネルへの本発明の他の実施形態の適用を説明する、流路を単純化した図である。
【図12】本発明の実施に関連して、大チャネル及び小チャネルの圧力減衰特性を示す圧力対時間のグラフである。
【図13】本発明の別の実施形態の態様を図示する、圧力対時間のグラフである。
【図14】本発明の実施に使用される完全遮断チャネル・コネクタの断面図であって、内視鏡接続部に接続されて開通している状態を示すものである。
【図15】図14に示す完全遮断チャネル・コネクタの断面図であって、内視鏡接続部から切り離されて閉じている状態を示すものである。
【図16】図14及び図15に示されている完全遮断チャネル・コネクタの外観斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置、特に医療装置用の再処理装置の分野に関し、さらに詳しくは、自動再処理装置によって清掃及び殺菌されるべき1つ以上の内部通路を有する内視鏡及びこれに類する装置の再処理装置に関する。再処理工程は、このような装置の洗浄、殺菌及び乾燥工程を含む。なお、以下で使用される用語「内視鏡」は単に内視鏡だけを意味するのではなく、自動内視鏡再処理装置(Automatic Endoscope Reprocessor,AER)を用いて好適に再処理される同様の装置(付属品を含む)をも意味する。
【背景技術】
【0002】
今までの各種AERは、通常、内視鏡とAERをしっかりと接続すること、及びその接続の検査を人間のオペレータ任せにしていた。
【0003】
従来の技術において、リーク検査は、内視鏡のさやを加圧して行われることが知られている。この種の検査においては、リークが観測された場合に、検査中の内視鏡の点検を行うことが必要となっていた。これは、この種の検査が、リークしないことが期待及び予想される閉鎖系を対象としたものだったからである。しかしながら、本発明によって行われる内視鏡内のチャネルの接続検査は、リークがあることを考慮に入れて行われる。これは、内視鏡の遠端が1つ以上のチャネル開口を特徴的に備え、1つまたは複数のチャネルが加圧流体に晒された場合に、本質的に(かつ適切に)リークするようになっているからである。このような理由から、従来技術における従来のリーク検査技術は、本発明に係る接続検査に適していなかった。
【0004】
本発明の対象となる内視鏡には種々の構成が含まれている。この構成には、直通通路またはチャネル(through passages or channels)、小さな非相互接続チャネル(non-interconnected channels)、大きな非相互接続チャネル、少なくとも1つの小さなチャネルを有する相互接続チャネル(interconnected channels)、または大きなチャネルのみを有する相互接続チャネルがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、再処理装置と内視鏡との間で適切な接続がなされているかどうか、または内視鏡内の特定のチャネルとAERとの間に接続できていない部分(すなわち、切断されている部分)があるかどうかを、自動的に、かつ効率的に検知するための装置及び方法を提供し、これにより従来技術の問題点を解消するものでる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ある態様において、本発明は、好適な流体(ある実施形態では、空気のようなガスが適用される)で加圧されたタンクを利用する。流体は再処理中の内視鏡を通り抜け、モニターされる固有の排出時間をかけて排出される。別の実施形態において、液体の弾薬(charge)または“弾丸(slug)”が、内視鏡内に既に存在しているか、または内視鏡に供給される。その後、液体の弾薬または“弾丸”は、ガス状流体と混ざり合い、モニターされる固有の排出時間をかけて再処理中の内視鏡を通り抜け、排出される。どちらの実施形態においても、本発明によれば、経路またはチャネルが接続されていないか、または接続されて開通しているかを判断することができる。
【0007】
別の態様においては、流体は接続状態を検知するために使用される。また、ポンプは内視鏡内の経路に流体を送るために使用され、圧力が所定の圧力レベルを下回った際(場合)の時間が測定される。そして、圧力が所定のレベルまで低下すると、経路またはチャネルの非接続状態に対応する固有時間、または接続されて開通している状態に対応する固有時間との比較がなされる。
【0008】
さらに別の態様においては、完全遮断コネクタ(full shutoff connector)を使用することにより、大チャネルが内視鏡に接続されていないか、または接続されて開いているかを決定するロジックを「逆」にすることもできる。
【0009】
さらに別の態様においては、以下の構成とすることによって、少なくとも幾つかの大きな相互接続チャネルを有する構成にも対応できる。すなわち、1つの大チャネルに加圧液体を供給し、そのチャネルに接続される別の大チャネルにおいて背圧(back pressure)をモニターすることにより、各チャネルが接続されていないか、または接続されて開通しているかどうかを判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
2003年11月4日に出願された米国特許6,641,781 B2には、内視鏡を清掃、殺菌及び/または乾燥するシステムの一例が示されている。この内容全体は参照されて本発明に組み込まれる。
【0011】
2001年7月17日に出願された米国特許6,260,560 B1には、内視鏡を清掃及び/または殺菌する装置並びに方法の他の具体例が示されている。この内容全体は参照されて本発明に組み込まれる。
【0012】
また、1996年5月1日に公開された欧州特許出願EP0709056 A1には、内視鏡を清掃及び/または殺菌する装置並びに方法のさらに他の具体例が示されている。この内容全体は参照されて本発明に組み込まれる。
【0013】
まず、特に図1を参照して、殺菌装置または自動内視鏡再処理装置(AER)30について説明する。殺菌装置30には、2つのトレイ(または、ボウル)31、32が備えられており、そこにラック34が収容され得るようになっている。ラック34の中には、内視鏡36が設置される。図1において、この手のラックは左側のトレイの中に配置されている。各トレイ31、32には、相互接続ブロック(counter-connection block)が備えられている。ラック34がトレイ31または32内に設置されると、相互接続ブロックは、ラック34内に配置された接続ブロック38に接続され得るようになっている。右側のトレイ(または、ボウル)31内に配置された相互接続ブロックは、図1で見ることができ、参照符号40で表示されている。蓋92は、右側のボウル32上に部分的に開いた状態で示されている。
【0014】
次に図2を参照して、ラック34は、互いにしっかりと固定された湾曲棒42、44で形成されている。ラック34には、1つまたは2つの取手46が備えられており、これにより、ラックを掴んで持ち上げることができる。さらに、ラック34は、多少折り重ねた状態の内視鏡36を設置することができるように形成されている。ラックは、特に内視鏡の壊れやすい先端部分48を固定することができるように、先端ホルダ50を備えていてもよい。再処理装置30と内視鏡36の間でなされる接続の一例は、生検チャネル・コネクタ(biopsy channel connector)82で表される。
【0015】
接続ブロック38は、ラック内に固定して配置されている。この接続ブロックには通路(passages)とポート52が備えられ、ポート52は可撓性チューブ54によって内視鏡36の通路に接続され得るようになっている。接続ブロック38の下側(図2では不図示)には、装置30のいずれか一方のボウル31、32の相互接続ブロックに接続するための接続点(connection points)が備えられている。さらに、接続ブロック38には取手56が備えられている。取手56を移動させることによって、接続ブロック38を相互接続ブロックに接続したり、相互接続ブロックから取り外したりすることができる。
【0016】
図3及び図4を参照して、装置30よって再処理される様々なタイプの内視鏡36、36’の具体例について説明する。内視鏡36は第1のタイプの内視鏡であり、内視鏡36’は第2のタイプの内視鏡である。第2のタイプの内視鏡36’は、コネクタ60を伴う追加チャネル58とコネクタ64を伴う追加チャネル62とが備えられているという点において、第1のタイプの内視鏡36と異なっている。ヘッド部66内において、チャネル62は結合部25で空気チャネル68に接続される。図3及び図4に示されている生検チャネル接続部(biopsy channel fitting)208は、図2のコネクタ82に取り付けるためのものである。
【0017】
図5は、接続状態の検査が行われるチャネル構成を非常に単純化した図である。各図には次のものが含まれる。すなわち、(a)独立した小チャネル74からなる構成81、(b)1つ以上の大チャネル76からなる経路と1つの小チャネル74からなる経路とを相互に接続してなる構成83、(c)3つの大チャネル76(のみ)からなる経路を相互に接続してなる構成85、(d)独立した大チャネル76のみからなる構成87(または、経路)、が含まれる。各図から理解されるように、構成81及び構成83において、内視鏡内の小チャネル74は大気に晒される遠端78を有している。また、構成85及び構成87において、内視鏡内の大チャネル76は大気に晒される遠端75を有している。点線79は、再処理装置30と検査が行われている内視鏡36との境界を示している。また、点線79には、各可撓性チューブ54(図2参照)に加えて、接続ブロック38と相互接続ブロック40(図1参照)の間でなされた接続が含まれる。これらのいずれの構成においても、1つ以上のバルブ70(後述する図6のバルブ96に相当)及び1つ以上の圧力センサ72(後述する図6のスイッチ98に相当)が、再処理装置側に備えられている。圧力センサ72は、調整可能な動作点を有しているのが好ましく、動作点は所定の圧力レベル(例えば、2psi)にプリセットされる。また、図5の先頭図面(構成81)から理解されるように、小チャネルの直径が約0.5mmの場合、供給ライン77の直径は3mmにするのが好ましい。
【0018】
構成81または構成83では、本発明の第1実施形態に従って接続状態(接続されて開通しているか、または接続されていないか)の測定が行われる。すなわち、これらの構成では、加圧されたガス状流体が内視鏡に送られ、接続状態を測定するべく圧力の減衰時間がモニターされる。
【0019】
また、構成83または構成85では、第2実施形態に従って接続状態を測定することが可能である。すなわち、この実施形態では、全てのチャネルを加圧(例えば、ポンプを使用して、供給ライン77を通って連続的に水を供給する)された液体で満たし、他の再処理装置側のチャネル77’(バルブ70が閉じられている)内の背圧を測定し、内視鏡が接続されているか否かが判断される。背圧が所定のレベルを超えている場合、再処理装置側のチャネル77、77’は、いずれも内視鏡側のチャネル76に接続されている。チャネル77の圧力が高く、かつチャネル77’の背圧(チャネル77’に接続された圧力センサ72によって示される)が低い場合、システムは、チャネル77、77’の一方または双方の内部に障害物が存在するか、またはチャネル77、77’の一方(または双方)が接続されていない、との判断がなされる。これらの状態は、再処理を中断して適切な処置を行う必要がある状態である。
【0020】
また、構成85及び構成87では、液体“弾丸”(好ましくは、液体は水)を使用して、接続状態を測定することができる。これにより、チャネルが構成85のように大相互接続チャネルであるのか、または構成87のように大非相互接続チャネルであるのかについて、検査が行われる。
【0021】
最後に、本発明の別の実施形態において、構成87では、完全遮断コネクタ(図14〜図16で後述する)を使用することもできる。
【0022】
図6は、ある実施形態において本発明を実施するための特定の内視鏡36”(内視鏡36、36’に類似したもの)との接続を示す、あまり単純化されていない図である。内視鏡36”は制御ヘッド80を有し、制御ヘッド80はコネクタ82を収容する生検接続部(biopsy fitting)を含んでいる。また、内視鏡36”にはチャネル分離器84が取り付けられている。チャネル分離器84の詳細については、図3及び図4で見ることができる。内視鏡36”は、さらに光ヘッド(light head)86を有し、光ヘッド86には水コネクタ(water connector)88、吸引コネクタ(suction connector)90、噴出コネクタ(jet connector)93及び空気コネクタ(air connector)94が備えられている。本発明のこの実施形態では、内視鏡36”に接続するために従来の接続ブロック38が使用される。AERには、複数のバルブ96(図5のバルブ70に相当)と複数の圧力スイッチ98(図5の圧力センサ72に相当)が備えられている。ある1つのバルブ96とスイッチ98とは、ポート52と、内視鏡36”に接続されるライン54(可撓性チューブ)とに、(それぞれ)関係付けられている。本発明の実際においては、再処理される内視鏡の複雑さに応じて、この図に示したものよりも多い、または少ない接続が行われることもある。
【0023】
図6に示す実施形態において、点線100で囲まれた部品群は本発明の第1実施形態を実施するために付加されたものである。第1実施形態において、空気ポンプ101はライン102によって空気を供給する。空気ポンプ101は、複動式往復ポンプ(double action reciprocating pump)とすることができる。また、空気は、このAERが備え付けられた設備の加圧空気源から、システム空気(system air)として供給してもよい。ライン102の加圧空気はレギュレータ104を通って送られる。レギュレータ104は、操作空気圧(operating air pressure、本実施形態では、1.7bar)を維持するために使用されるものである。シリンダ充填バルブ(CYLINDER FILL valve)106は、空気シリンダ108(ある実施形態では、0.89リットルの容量を有している)を充填するために選択的に操作される。空気シリンダ圧力スイッチ110は、シリンダ内の圧力が所定の圧力(好ましくは、1.4bar)を超えていることを確認するために使用される。システム100は、空気フィルタ112及びチャネル接続バルブ(CHANNEL CONNECT VALVE)114を備えることによって完成する。不図示のシステム制御部に制御されて、バルブ114は、チャネル・ポンプ116から送られてくる水、または空気シリンダ108から送られてくる空気のいずれか一方を通流させる。
【0024】
空気のようなガス状流体を使用する第1実施形態の動作において、接続状態の検査が行われるチャネルは、最初に、必要に応じて水分が除去される。そして、チャネル接続バルブ114が閉じられ、空気シリンダ108は所定の体積及び圧力に充填される。その後、シリンダ108から送られてくる空気を導入するためにチャネル接続バルブ114が開かれ、相互接続ブロック40との流動性伝達(fluid communication)によって、内視鏡が、接続ブロック38を備えたAER30のラック34内の適当な位置に設置されていることが解る。複数のバルブ96のうちの1つが、バルブ114が開くのと同時に、またはバルブ114が開いた後に開けられる。そして、内視鏡36”内の特定チャネルを排出するための時間がモニターされる。この排出時間のモニターは、開いているバルブ96に付随して流動性伝達を行う圧力スイッチ98によって行われる。圧力が所定のレベル(例えば、2psi)まで低下すると、そのレベルに達した時間がシステム制御部によって記録される。そして、内視鏡36”の当該チャネルが、ポート52に接続されているか、またはポート52に接続されていないかの判断がなされる。各チャネルについて固有の排出時間がモニターされ、AER30のシステム制御部内に格納されることが理解されるであろう。チャネルを通って行われる実際の排出の時間が、そのチャネルの固有の排出時間よりも短い場合、内視鏡は接続されておらず、「チャネルが接続されていない」旨のエラー信号がオペレータに発せられる。チャネルを通って行われる実際の排出の時間が、そのチャネルの固有の排出時間に等しい(経験的に決まっている精度の範囲内において)場合、AER30は、チャネルが接続されて開通していると判断される。
【0025】
以下に示す場合には、構成81に加えて構成83についても上記実施形態を用いて検査を行うことができる。すなわち、供給ライン77、77’のうちの一方を遮断しつつ他方を検査することによって供給ライン77、77’の検査をそれぞれ独立して行う場合、または、一方のライン(例えば、ライン77)にガス状流体を供給するとともに、他方のライン(例えば、ライン77’)の吸気バルブ70を遮断しながら、双方の圧力センサ72をモニターすることによって、供給ライン77、77’の検査をそれぞれ独立して行う場合である。双方の圧力センサ72が固有時間で所定の動作点圧力に達する場合、チャネルは双方とも接続されて開通している。また、所定の動作点圧力に達する時間が固有時間未満である場合は、一方または双方のチャネルが接続されていないので、オペレータに、再処理装置に接続するための双方のチャネル76をチェックするよう、適切な指示が与えられる。
【0026】
次に、図7、図8及び図9を参照して、本発明を実施するための水圧回路図について説明する。図7は、図8及び図9の配置を説明するための図面である。図8は左側のボウル31の図または回路130で、図9は右側のボウル32の図または回路132である。図9において、蓋92は模式的に示されている。これらの回路から理解されるように、石鹸貯蔵部134及び一組の消毒剤貯蔵部136は、いずれも回路130、132で共有されている。また、回路130、132は共有の石鹸供給ライン138を使用する。回路130、132は一組の消毒剤供給ライン142、143を共有する。各回路からは、回路130、132が以下に示す接続部分を共有し、その接続部分において連結されていることを理解することができる。すなわち、その接続部分とは、水供給源ライン146、圧縮空気供給源ライン148、低圧空気ライン150(好ましくは、一例として0.25barの空気を供給する)、及び高圧空気ライン152(好ましくは、一例として2.0〜2.4barの空気を供給する)である。回路130、132は、さらに共通の廃液管接続ライン154及び共通のアルコール供給ライン145を共有する。図8及び図9に示されている各種の機器は、好ましくは、図1に示す装置30の筐体内に収容されている。
【0027】
図10は、図6のシステム100が使用される本発明の第1実施形態をより詳細に説明するものである。時間t1120において、バルブ114は20psiの圧力でシリンダ108からの空気を通流させるために開けられる。そして、時間t1120からt2122までの時間が、2psiで動作するように設定されている適当なスイッチ98をモニターすることによって測定される。実際の時間(tactual=t2−t1)は、事前に記録された特性時間tCHARと比較され、検査が行われているチャネルの接続状態が判定される。実線で表された曲線124は、接続されて開通している(遮断されていない)チャネルの圧力減衰を表している。一方、点線で表された曲線126は、時間127で動作するスイッチ98を備えた、接続されていないチャネルの圧力減衰を表わしている。
【0028】
接続された状態と接続されていない状態とでは相当な違いがあるので、かなり小さいチャネルにおいても上記動作と同様の動作となる。なお、ある小さなチャネル(例えば、リフト・チャネル(Lift channels)及び幾つかの噴出チャネル(Jet channels))に使用される幾つかのコネクタには、接続されていない状態と接続されている状態との区別がしにくいという付加的な制約がある。
【0029】
続いて図12では、大チャネルの圧力減衰を示す特性曲線220と、小チャネルの圧力減衰に対応する特性曲線(例えば、曲線124)とを比較して見ることができる。この図から理解されるように、曲線220は、独立した大チャネルの接続されている状態及び接続されていない状態の両方の状態を区別するために利用することができる。これは、大チャネルは流動抵抗が低く、接続状態と非接続状態とで差異がほとんどないからである。したがって、大きなチャネルでは、接続状態と非接続状態とを十分に区別することができる、信頼できるしきい値(flow restriction threshold)を決定するのは困難である。しかしながら、大チャネルに接続する必要があるコネクタの数は少ないので、接続されていない場合には、流体の通流を遮断するコネクタを備えておけばよい。この種のコネクタにおいては、チャネルが切り離されると通流が遮断される。また、コネクタがお互いに連結されている場合、及びチャネルがAERに接続されている場合は、十分な(通常、無制限となる)通流が許容される。内視鏡チャネルが切り離されると、完全に遮断されたコネクタは、非接続状態または接続状態が通流をさらに遮断するかどうかについての論理状態の反転を許可する。例えば、大チャネルが接続されている場合、通流は全く制限されないか、または僅かに制限される。しかし、大チャネルが接続されていない場合、完全遮断コネクタは大チャネルの非接続状態の検出を可能にし、通流を遮断する。
【0030】
遮断コネクタのメーカーの1つに、ミネソタ州 55114、セントポール、ウエストゲート通り1001番地にあるコールダー・プロダクツ社がある。このメーカーは、PMC12シリーズの遮断コネクタを提供している。本発明のある実施形態の実施に役立つ他の完全遮断コネクタ200が、図14、図15及び図16に示されている。コネクタ200は、本体204にネジ固定されたひっかかりのあるホース・キャップ202を備える。また、本体204は、内視鏡36の接続部208を覆って配置される、弾性材料からなるシール及び固定部材206を保持している。なお、図14に示す内視鏡接続部の一例、及び図3及び図4に示されているように、固定部材206は生検チャネル接続部208に覆いかぶさる生検コネクタ82(図2)と同一であるか、または類似している。コネクタ200が内視鏡36から外されると、スプリング210は、本体204内の座具211に対してシール212を押し付けて、キャップ202とこれに接続される任意のホースまたはチューブ(動作中の再処理装置30に接続されるべきもの)への流れを遮断する。コネクタ200が内視鏡36に接続されると、内視鏡の接続部208はスプリング210をプランジャー214に対して押し付けて、座具211からシール212を持ち上げるとともに、コネクタ200を通って流れる流体のための経路を開く。
【0031】
完全遮断コネクタ200は、大きな非相互接続チャネルを使用する構成87においても有用である。この構成において、コネクタ200は、可撓性チューブ54を経由して接続ブロック38に接続されるキャップ202を有する。また、固定部材206は内視鏡の接続部208に覆いかぶさって密閉する。
【0032】
大きな非相互接続チャネルを備えた構成87においてコネクタ200を使用し、さらに、ガス状流体が供給ライン77経由で運ばれる第1実施形態に従って本発明を実施すれば、接続されて開通している状態であることが、図12に示されるように曲線220が素早く減衰することによって示される。一方、接続されていない状態であることは、図13に示されるように曲線220が比較的緩やかに減衰するか、または全く減衰しないことによって示される。
【0033】
チャネル76に水または他の液体を送り込む第2実施形態を適用した構成87でコネクタ200を使用すれば、チャネル76を液体で満たした後に、バルブ70を閉じて圧力減衰をモニターすることによって、背圧を測定することができる。圧力の減衰がモニターされた場合、チャネルは接続されて開通している。一方、圧力の減衰がモニターされなかった場合、チャネルは接続されていないか、または遮断されている。これらの状態は、内視鏡の再処理を続ける前に是正されなければならない。また、供給ライン77に他の圧力スイッチまたはセンサを使用して、動作圧よりも高い圧力状態になっているポンプのストール状態(stalled head condition)をモニターすることもできる。この方法では、背圧として感知された動作圧が正常であれば、チャネルが接続されて開通していることが分かる。また、動作圧が正常な動作圧よりも高ければ、接続されていないか、または遮断されて閉じられたチャネルに向かってポンプが動作し続けていることが分かる。
【0034】
続いて、ガス状流体の減衰センサ・システムに関連して、検査中のチャネル内で液体“弾丸”(好ましくは、液体は水)または弾薬を使用する、上記本発明の別の実施形態についてより詳細に説明する。この実施形態は、大チャネルを使用する構成85、87において有用である。
【0035】
図11を参照して、再処理装置側の供給ライン77及び内視鏡側の大チャネル76を満たすために、供給ライン77は、導管222を経由して液体(好ましくは、水)の供給源に接続される。これは、一方通行バルブ(directional valve)70’及び導管224を経由し、さらに供給ライン77を通って大チャネル76に空気を送ってから、液体“弾丸”218を通流させる(または、通流を支援する)ためである。図13に、接続されている状態を示す流れ228、及び接続されていない状態を示す流れ230からなる特性曲線を示す。チャネル76が再処理装置から切り離されると、水は流れ230に従って排出され、この排出は時間t3まで続く。t0からt3までの時間は、供給ライン77(例えば、図5の構成87参照)から水(または、他の液体)弾丸218を取り除く時間に相当する。チャネル76が接続されている場合、水弾丸は時間t3よりも遅い時間t4で遠端75から排出されるであろう。t0、t3、t4及びt5の間の増加時間は遅延時間と考えることができ、この増加時間によれば接続されていない状態と接続されている状態を区別することができる。これは、接続されていない状態のチャネルと接続されている状態のチャネルとでは、水が通り抜けるチャネルの長さと空気圧によって、押し出される水の量に差が生じるからである。時間t4は、大チャネルが接続されている場合に、スイッチ98(図11の圧力センサ72に相当)が閉じられる時間を表している。大チャネル76が切り離されると、制御システムによって時間t3のモニター及び記録が行われ、当該チャネルにおいて内視鏡36及び再処理装置30が接続されていない状態であることが示される。構成83に関する動作も同様であり、この方法は、構成85のように大きな相互接続チャネルを使用する場合においても、さらには、大きな非相互接続チャネルを備えた構成87においても適用できる。構成85において、液体は、供給ライン77、77’内に既に存在しているか、意図的に供給される。そして、供給された液体は、遠端75に至るまでチャネル76を満たす。一旦、当該構成が液体で満たされると、図11に示されている導管222、224及び一方通行バルブ70’を備えたものと同様の構成を用いて供給ライン77が開かれ、空気が導入される。センサ72は、背圧が所定のレベル(例えば、2psi)を下回る時間をモニターする。そして、システムは、接続されていない状態(時間t3において検知される流れ230の曲線220が生じた場合)であるか、接続されて開通している状態(時間t4において検知される流れ228の曲線220が生じた場合)であるかを区別することができる。
【0036】
本発明は詳細に説明したものに限定されず、本発明の精神と範囲を逸脱しない限りにおいて、各種の修正や変形を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施に使用される従来の自動内視鏡再処理装置を遠近法によって表した図である。
【図2】図1に示す装置との使用に好適な、内視鏡が中に備えられた従来のラックの平面図である。
【図3】本発明を実施して再処理するのに好適な従来の内視鏡を単純化した図である。
【図4】本発明を実施して再処理するのに好適な他の従来型の内視鏡を単純化した図である。
【図5】再処理装置とチャネル構造との間の接続経路の組み合わせをかなり単純化した図であって、本発明の種々の適用例について説明するためものである。
【図6】本発明のある実施形態において、再処理装置に接続される特定の内視鏡を伴った流路を単純化した図である。
【図7】図8及び図9の関係を示す図である。
【図8】本発明の実施に使用される、再処理装置用の水圧回路の一例の第1部分を示す図である。
【図9】図8に示す回路の第2の部分を示す図である。
【図10】本発明のある態様を図示する、圧力対時間のグラフである。
【図11】大きな非相互接続チャネルへの本発明の他の実施形態の適用を説明する、流路を単純化した図である。
【図12】本発明の実施に関連して、大チャネル及び小チャネルの圧力減衰特性を示す圧力対時間のグラフである。
【図13】本発明の別の実施形態の態様を図示する、圧力対時間のグラフである。
【図14】本発明の実施に使用される完全遮断チャネル・コネクタの断面図であって、内視鏡接続部に接続されて開通している状態を示すものである。
【図15】図14に示す完全遮断チャネル・コネクタの断面図であって、内視鏡接続部から切り離されて閉じている状態を示すものである。
【図16】図14及び図15に示されている完全遮断チャネル・コネクタの外観斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動再処理装置を用いて再処理を行っている最中に、内視鏡内のチャネルの接続状態を検査する方法であって、
a.加圧された流体の供給源を備える工程と、
b.内視鏡内のチャネルに前記加圧された流体を送る工程と、
c.前記流体の加圧を停止する工程と、
d.前記加圧された流体の背圧をモニターする工程と、
e.前記工程cが開始されてから、実際の背圧が、再処理を行っている最中の内視鏡のモデル及び特定のチャネルに対応した所定値に下がるまでの時間をモニターすることによって、前記チャネルが接続されて開通しているか、または接続されていないかを判定する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記加圧された流体の供給源がタンクであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記加圧された流体の供給源がポンプであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記流体がガスであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ガスが空気であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記工程eは、前記実際の背圧が前記所定値に下がるまでの時間が第1の所定時間未満である場合に、前記チャネルが接続されていないと判定する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記工程eは、前記実際の背圧が前記所定値に下がるまでの時間が第1の所定時間と第2の所定時間の間にある場合に、前記チャネルが接続されて開通していると判定する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記チャネルに前記加圧されたガスが供給される前に、前記チャネルに液体が供給されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記液体は水を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記工程eは、前記実際の背圧が前記所定値に下がるまでの時間が第1の所定時間未満である場合に、前記チャネルが接続されていないと判定する工程をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記工程eは、前記実際の背圧が前記所定値に下がるまでの時間が前記第1の所定時間よりも大きい場合に、前記チャネルが接続されて開通していると判定する工程をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
自動再処理装置を用いて再処理を行っている最中に、内視鏡内の少なくとも1つのチャネルの接続状態を検査する装置であって、
a.内視鏡内のチャネルと流動性伝達を行う加圧された流体の供給源と、
b.前記チャネルの背圧をモニターするべく接続される圧力計と、
c.前記圧力計に接続され、実際の背圧が所定値に下がるまでの時間をモニターすることによって、前記チャネルが接続されているか、接続されていないかを判定する制御システムと、
を備えていることを特徴とする装置。
【請求項13】
自動再処理装置を用いて再処理を行っている最中に、内視鏡内のチャネルの接続状態を検査する方法であって、
a.加圧された流体の供給源を備える工程と、
b.検査されている内視鏡の特定のチャネル及びモデルに前記加圧された流体を送る工程と、
c.検査中の前記チャネルに送られた前記流体の加圧を停止する工程と、
d.検査中の前記チャネルの背圧の減衰をモニターする工程と、
e.検査中の前記チャネルの圧力が所定値にまで減衰する時間と、再処理を行っている最中の内視鏡のモデル及び特定のチャネルに対応した1つ以上の所定時間とを比較することによって、前記チャネルが接続されて開通しているか、接続されていないかを判定する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
f.検査中の前記チャネルの前記圧力が所定値にまで減衰する時間が第1の所定時間未満である場合に、検査中の前記チャネルが接続されていないことを表示する工程と、
をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
g.検査中の前記チャネルの前記圧力が所定値にまで減衰する時間が、前記第1の所定時間よりも大きく、かつ第2の所定時間未満である場合に、検査中の前記チャネルが接続されて開通していることを表示する工程と、
をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
内視鏡内の相互接続チャネルが再処理装置に接続されているか否かを判定する方法であって、
a.加圧された液体の供給源を備える工程と、
b.検査されている内視鏡の特定のモデル及び特定のチャネルに前記加圧された液体を送る工程と、
c.前記再処理装置に接続された少なくとも1つの前記相互接続チャネルの背圧をモニターする工程と、
d.検査されている内視鏡の前記特定のモデルのための、前記特定の相互接続チャネルの所定の背圧と、前記実際の背圧とを比較することによって、前記相互接続チャネルが前記内視鏡と前記再処理装置の間に接続されているか否かを判定する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
内視鏡内のチャネルが再処理装置に接続されているか否かを判定する方法であって、
a.(i)前記チャネルが前記再処理装置から切り離されると流体の通流を遮断するとともに、(ii)前記チャネルが前記再処理装置に接続されると流体の通流を可能にする遮断コネクタを、前記内視鏡内のチャネルと再処理装置の間の流体経路に備える工程と、
b.前記流体経路に続く前記再処理装置内に加圧された流体の供給源を備える工程と、
c.前記再処理装置内の前記流体経路の加圧を停止する工程と、
d.前記流体経路の背圧をモニターする工程と、
e.前記流体経路の圧力の特性をモニターすることによって、前記チャネルが接続されて開通しているか否かを判定する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
前記圧力の特性が、前記流体経路の前記圧力の値を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記圧力の特性が、前記流体経路の前記圧力が所定値にまで減衰する時間を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記圧力の特性が、前記流体経路の前記圧力が減衰する時間までの遅延時間を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項1】
自動再処理装置を用いて再処理を行っている最中に、内視鏡内のチャネルの接続状態を検査する方法であって、
a.加圧された流体の供給源を備える工程と、
b.内視鏡内のチャネルに前記加圧された流体を送る工程と、
c.前記流体の加圧を停止する工程と、
d.前記加圧された流体の背圧をモニターする工程と、
e.前記工程cが開始されてから、実際の背圧が、再処理を行っている最中の内視鏡のモデル及び特定のチャネルに対応した所定値に下がるまでの時間をモニターすることによって、前記チャネルが接続されて開通しているか、または接続されていないかを判定する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記加圧された流体の供給源がタンクであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記加圧された流体の供給源がポンプであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記流体がガスであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ガスが空気であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記工程eは、前記実際の背圧が前記所定値に下がるまでの時間が第1の所定時間未満である場合に、前記チャネルが接続されていないと判定する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記工程eは、前記実際の背圧が前記所定値に下がるまでの時間が第1の所定時間と第2の所定時間の間にある場合に、前記チャネルが接続されて開通していると判定する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記チャネルに前記加圧されたガスが供給される前に、前記チャネルに液体が供給されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記液体は水を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記工程eは、前記実際の背圧が前記所定値に下がるまでの時間が第1の所定時間未満である場合に、前記チャネルが接続されていないと判定する工程をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記工程eは、前記実際の背圧が前記所定値に下がるまでの時間が前記第1の所定時間よりも大きい場合に、前記チャネルが接続されて開通していると判定する工程をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
自動再処理装置を用いて再処理を行っている最中に、内視鏡内の少なくとも1つのチャネルの接続状態を検査する装置であって、
a.内視鏡内のチャネルと流動性伝達を行う加圧された流体の供給源と、
b.前記チャネルの背圧をモニターするべく接続される圧力計と、
c.前記圧力計に接続され、実際の背圧が所定値に下がるまでの時間をモニターすることによって、前記チャネルが接続されているか、接続されていないかを判定する制御システムと、
を備えていることを特徴とする装置。
【請求項13】
自動再処理装置を用いて再処理を行っている最中に、内視鏡内のチャネルの接続状態を検査する方法であって、
a.加圧された流体の供給源を備える工程と、
b.検査されている内視鏡の特定のチャネル及びモデルに前記加圧された流体を送る工程と、
c.検査中の前記チャネルに送られた前記流体の加圧を停止する工程と、
d.検査中の前記チャネルの背圧の減衰をモニターする工程と、
e.検査中の前記チャネルの圧力が所定値にまで減衰する時間と、再処理を行っている最中の内視鏡のモデル及び特定のチャネルに対応した1つ以上の所定時間とを比較することによって、前記チャネルが接続されて開通しているか、接続されていないかを判定する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
f.検査中の前記チャネルの前記圧力が所定値にまで減衰する時間が第1の所定時間未満である場合に、検査中の前記チャネルが接続されていないことを表示する工程と、
をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
g.検査中の前記チャネルの前記圧力が所定値にまで減衰する時間が、前記第1の所定時間よりも大きく、かつ第2の所定時間未満である場合に、検査中の前記チャネルが接続されて開通していることを表示する工程と、
をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
内視鏡内の相互接続チャネルが再処理装置に接続されているか否かを判定する方法であって、
a.加圧された液体の供給源を備える工程と、
b.検査されている内視鏡の特定のモデル及び特定のチャネルに前記加圧された液体を送る工程と、
c.前記再処理装置に接続された少なくとも1つの前記相互接続チャネルの背圧をモニターする工程と、
d.検査されている内視鏡の前記特定のモデルのための、前記特定の相互接続チャネルの所定の背圧と、前記実際の背圧とを比較することによって、前記相互接続チャネルが前記内視鏡と前記再処理装置の間に接続されているか否かを判定する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
内視鏡内のチャネルが再処理装置に接続されているか否かを判定する方法であって、
a.(i)前記チャネルが前記再処理装置から切り離されると流体の通流を遮断するとともに、(ii)前記チャネルが前記再処理装置に接続されると流体の通流を可能にする遮断コネクタを、前記内視鏡内のチャネルと再処理装置の間の流体経路に備える工程と、
b.前記流体経路に続く前記再処理装置内に加圧された流体の供給源を備える工程と、
c.前記再処理装置内の前記流体経路の加圧を停止する工程と、
d.前記流体経路の背圧をモニターする工程と、
e.前記流体経路の圧力の特性をモニターすることによって、前記チャネルが接続されて開通しているか否かを判定する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
前記圧力の特性が、前記流体経路の前記圧力の値を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記圧力の特性が、前記流体経路の前記圧力が所定値にまで減衰する時間を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記圧力の特性が、前記流体経路の前記圧力が減衰する時間までの遅延時間を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2009−514611(P2009−514611A)
【公表日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−539142(P2008−539142)
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【国際出願番号】PCT/US2006/060389
【国際公開番号】WO2007/089358
【国際公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(596140092)ミンテック コーポレーション (6)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【国際出願番号】PCT/US2006/060389
【国際公開番号】WO2007/089358
【国際公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(596140092)ミンテック コーポレーション (6)
【Fターム(参考)】
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