説明

再封可能包装体及びウェットシート包装製品

【課題】内容物の乾燥を防止し、かつ内容物を容易に取り出せる再封可能包装体及びウェットシート包装製品を提供する。
【解決手段】一方の平面部20には、山折部11及び該山折部11の両側に前記山折部11と略平行に延びる一対の谷折部12、13を備え、該一方の平面部20から立ち上がる折曲部10が形成され、該折曲部10には、立ち上がったときに前記袋本体3の内部を略閉塞し、前記山折部11を中心として前記一対の谷折部12、13を離間する方向に引張したときに露出する開口部6が形成され、かつ、前記蓋体4は、基端部44が、前記開口部6を含む領域を覆うように前記袋本体3に貼着され、先端部が、前記折曲部10を前記一方の平面部20に重ね合わせ、前記一方の平面部20に貼着可能とされていることよりなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再封可能包装体及びウェットシート包装製品に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧料、洗浄剤、消毒薬等の薬液がシート状の紙や不織布等に含浸されたウェットシートを複数枚積層し、これをガスバリア性の包装体に収納したウェットシート包装製品が知られている。かかる包装体は、内容物であるウェットシートを取り出すための開口部が形成され、薬剤の揮散を防ぐために、開口部を塞ぐ蓋体が設けられたものが一般的に知られている。
【0003】
ウェットシート包装製品に用いる包装体の一例について、図6〜8を用いて説明する。図6は蓋体が閉じられた状態の包装体300の斜視図であり、図7は蓋体を開けた状態の包装体300の斜視図であり、図8は蓋体で再封した状態の包装体300の斜視図である。
図6に示すように包装体300は、一方の面に開口部306が形成された袋本体302と、開口部306を塞ぐ、粘着層を有する蓋体304とを備えるものである。
蓋体304は、可撓性のフィルムからなり、この蓋体304が剥がされると、図7に示すように、袋本体302の一方の面に形成された開口部306が露出する。開封後、開口部306からウェットシートを取り出し、蓋体304を袋本体302に貼着することで、開口部306が塞がれる。このように、包装体300は、蓋体304の開閉により、収納したウェットシートを容易に取り出せ、かつ収納したウェットシートに含浸されている薬液の揮散防止を図っている。
【0004】
通常、袋本体302は、可撓性フィルムにより構成されているため、蓋体304の開閉を繰り返すうちに、開口部近傍にシワ310が発生することがある(図8)。開口部306近傍にシワ310が生じると、袋本体302と蓋体304との間に隙間が生じ、収納したウェットシートに含浸された薬液が揮散し、ウェットシートは乾燥しやすくなる。
【0005】
こうした問題に対し、例えば、包装体を形成する包材の貼り合わせ部から延出した蓋材を備える包装体が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、屈曲性材料の2枚の隣接部が突出し、この2枚の隣接部ははなすことが可能であり、それにより開口部を形成し、その開口部を通してパッケージ内の材料を取り出す、密封可能なパッケージが提案されている(例えば、特許文献2)。
あるいは、上面に左右方向の重合部を有し、この重合部の一部を突出させて取出口をつくると共に、取出口の対向面にその両側縁間にわたる係合突条と凹条とからなるチャックを設けた密封包装体が提案されている(例えば、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−53286号公報
【特許文献2】特開昭54−121888号公報
【特許文献3】特開平8−91429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術は、蓋材の開封動作が容易であるものの、蓋剤を閉じる際の開口部周縁でのシワの発生防止や、シワの発生に起因する内容物の乾燥防止が充分でない。
特許文献2〜3の技術は、開口部周縁に立設された取出口を閉じることにより、内容物の乾燥を防止できるものの、取出口が狭いために内容物を取り出しにくいという問題がある。加えて、内容物を取り出した後の取出口の封止が煩雑である。
そこで、本発明は、内容物の乾燥を防止し、かつ内容物を容易に取り出せる再封可能包装体及びウェットシート包装製品を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の再封可能包装体は、対向する2つの平面部を有し、一方の平面部に開口部が形成された袋本体と、該開口部を塞ぐ再貼着可能な蓋体とを備える再封可能包装体において、一方の平面部には、山折部及び該山折部の両側に前記山折部と略平行に延びる一対の谷折部を備え、該一方の平面部から立ち上がる折曲部が形成され、該折曲部には、立ち上がったときに前記袋本体の内部を略閉塞し、前記山折部を中心として前記一対の谷折部を離間する方向に引張したときに露出する前記開口部が形成され、かつ、前記蓋体は、基端部が、前記開口部を含む領域を覆うように前記袋本体に貼着され、先端部が、前記折曲部を前記一方の平面部に重ね合わせ、前記一方の平面部に貼着可能とされていることを特徴とする。
前記谷折部は、前記開口部の周縁に形成されていることが好ましい。
【0009】
本発明のウェットシート包装製品は、本発明の前記再封可能包装体にウェットシートを収納してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の再封可能包装体によれば、折曲部が形成され、該折曲部には、立ち上がったときに前記袋本体の内部を略閉塞し、前記山折部を中心として前記一対の谷折部を離間する方向に引張したときに露出する前記開口部が形成されているため、内容物の乾燥を防止し、かつ内容物を容易に取り出せる。
本発明の再封可能包装体によれば、前記谷折部が前記開口部の周縁に形成されているため、内容物の取り出しがより容易である。
【0011】
本発明のウェットシート包装製品によれば、本発明の前記再封可能包装体にウェットシートを収納しているため、内容物の乾燥を防止し、かつウェットシートを容易に取り出せる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態にかかるウェットシート包装製品の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるウェットシート包装製品の斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかるウェットシート包装製品の斜視図である。
【図4】図1の再封可能包装体に用いる可撓性フィルムの平面図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかるウェットシート包装製品の斜視図である。
【図6】従来のウェットシート包装製品の斜視図である。
【図7】従来のウェットシート包装製品の斜視図である。
【図8】従来のウェットシート包装製品の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態にかかるウェットシート包装製品について、以下に図面を参照して説明する。図1は、蓋体が閉じられた状態である「常態」を示すウェットシート包装製品1の斜視図であり、図2は、蓋体を開いた状態を示すウェットシート包装製品1の斜視図である。
図1に示すウェットシート包装製品1は、再封可能包装体2に、複数枚のウェットシートを重ねたウェットシート積層体が収納されたものであり、再封可能包装体2は、ウェットシートを収納する袋本体3と、蓋体4とを備えるものである。
【0014】
袋本体3は、可撓性フィルムの対向する側端同士を貼り合わせて略筒状とし、開口端を封止して得られるピロー包装袋である。袋本体3は、平面視略長方形とされ、ウェットシートを取り出す開口部6が形成された第一の平面部20と、第一の平面部20に対向する第二の平面部21とを備えるものである。本実施形態では、可撓性フィルムの側端同士の貼り合わせ部分(貼合部)が第二の平面部21に位置するものとされ(不図示)、開口端を封止した部分が、それぞれ第一のシール部26、第二のシール部28とされたものである。また、袋本体3は、短手側に第一のシール部26及び第二のシール部28が形成され、長手が第一の側端22、第二の側端24とされたものである。
【0015】
第一の平面部20には、第一のシール部26から第二のシール部28にかけて形成された山折部11と、山折部11の両側に位置し、山折部11と略平行な第一の谷折部12及び第二の谷折部13とにより、第一の平面部20から立ち上がる折曲部10が形成されている(図2)。第一の谷折部12と第二の谷折部13とは、開口部6の周縁に延び、それぞれ、山折部11から略等距離となるように形成されている。なお、略等距離とは、山折部11を稜線として折曲部10を立ち上げた際に、第一の谷折部12と第二の谷折部13とが当接する程度に等しい距離である。
【0016】
開口部6は、第一の谷折部12と第二の谷折部13とを当接させたときに、袋本体3内部を略閉塞するように塞がれ、第一の谷折部12と第二の谷折部13とを離間する方向に引張したときに、露出するように折曲部10に形成されている。即ち、開口部6は、折曲部10に形成された切欠状のものである。
【0017】
蓋体4は、略楕円形とされ、摘部42を備えるものである。蓋体4は、摘部42が形成された側が先端部とされ、摘部42が形成された側と反対側が基端部44とされている。蓋体4は、基端部44が、第一の側端22と折曲部10との間で、第一の平面部20に貼着され、摘部42が、第二の側端24と折曲部10との間で、第一の平面部20に重ね合わせられ、袋本体3に貼着されている。
【0018】
袋本体3の材質は、可撓性を有するものであれば特に限定されず、例えば、内部側にシーラント層、外部側に表面保護層を有する積層フィルムであることが好ましい。
シーラント層としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレン等が挙げられる。
表面保護層としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。表面保護層には、印刷が施されていてもよい。
前記積層フィルムは、シーラント層と表面保護層の間に、ガスバリア性を付与するバリア層を有することがより好ましい。バリア層としては、アルミニウム箔等の金属箔、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム表面にアルミニウム等の金属を蒸着した金属蒸着フィルム、シリカを蒸着したシリカ蒸着フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。
このような積層フィルムとしては、内側のシーラント層に低密度ポリエチレン、バリア層にアルミニウム箔、外側の表面保護層にポリエチレンテレフタレートが積層され接着されたものが挙げられる。
また、袋本体3は、前記積層フィルムには限定されず、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン等のシーラント層のみからなるフィルムであってもよい。
【0019】
袋本体3の短手方向の長さL1は、収納するウェットシートの大きさ等に応じて決定でき、例えば、50〜150mmとされる。
また、袋本体3の長手方向の長さL2は、収納するウェットシートの大きさ等に応じて決定でき、例えば、100〜200mmとされる。
【0020】
折曲部10の幅W1は、開口部6の大きさに応じて決定でき、例えば、5〜20mmとされる。
【0021】
蓋体4の材質は、袋本体3の材質と同じである。蓋体4には、第一の平面部20と当接する面(蓋当接面)46(図2)に、再貼着可能な粘着層が形成されている。粘着層は、蓋体4を第一の平面部20から剥離でき、かつ蓋体4を第一の平面部20に押圧したときに、再度貼着できるものであればよく、粘着層を構成する粘着剤としては、従来公知の粘着剤が挙げられる。
【0022】
再封可能包装体2に収納されるウェットシートは、例えば、化粧料、洗浄剤、消毒薬、皮膚外用薬等の液体を基材シートに含浸したものである。
基材シートは、吸液性を有するものであればよく、例えば、不織布、職布、紙、多孔質フィルム等が挙げられる。
基材シートに含浸させる化粧料としては、例えば、多価アルコール、香料又はこれらの混合物もしくはこれらの水溶液等が挙げられる。洗浄剤としては、各種界面活性剤の水溶液等が挙げられる。消毒液としては、4級アンモニウム塩等のカチオン界面活性剤、アルコール等の水溶液が挙げられる。
また、医薬品としては、水、界面活性剤、液体油脂、高級脂肪酸、高級アルコール、紫外線吸収剤等、皮膚外用剤の成分が挙げられる。
【0023】
本発明のウェットシート包装製品1の製造方法について、図1、2、4を用いて説明する。
図4は、再封可能包装体2の製造に用いる可撓性フィルム2aの平面図である。まず、略中央に略楕円形の開口部6が形成された長方形の可撓性フィルム2aを用意する(図4)。この可撓性フィルム2aは、開口部6の長手方向が、可撓性フィルム2aの短手方向と略平行になるものとされている。可撓性フィルム2aには、一方の短手に添って第一の背面シールしろ32が形成され、他方の短手に沿って第二の背面シールしろ34が形成されている。また、可撓性フィルム2aには、一方の長手に沿って第一の長手シールしろ26aが形成され、他方の長手に沿って第二の長手シールしろ28aが形成されている。
【0024】
可撓性フィルム2aを、開口部6の略中心を通り第一の長手シールしろ26aから第二の長手シールしろ28aにわたる折曲部山折線11aで山折りして、山折部11(図1)を形成する。次いで、折曲部山折線11aの両側に位置し、折曲部山折線11aと略平行で、開口部6の周縁に延びる第一の折曲部谷折線12aを谷折りして、第一の谷折部12(図1)を形成し、第二の折曲部谷折線13aを谷折りして、第二の谷折部13(図1)を形成する。なお、第一の折曲部谷折線12aと第二の折曲部谷折線13aとは、折曲部山折線11aを軸線として、略線対称の位置とされる。
次いで、第一の谷折部12と第二の谷折部13とを当接させると共に、第一の長手シールしろ26aの内、折曲部山折線11aと第一の折曲部谷折線12aとの間の領域である折曲部シールしろ26bと、折曲部山折線11aと第二の折曲部谷折線13aとの間の領域である折曲部シールしろ26cとをシールする。第二の長手シールしろ28aの内、折曲部山折線11aと第一の折曲部谷折線12aとの間の領域である折曲部シールしろ28bと、折曲部山折線11aと第二の折曲部谷折線13aとの間の領域である折曲部シールしろ28cとをシールし、折曲部10を形成する(折曲部形成工程)。なお、シールの方法は、可撓性フィルム2aの材質等に応じて決定でき、例えば、ヒートシール等の公知の方法を用いることができる。
【0025】
第一の側端山折線22a及び第二の側端山折線24aを山折りし、第一の背面シールしろ32と第二の背面シールしろ34とを突き合せ、これをシールすることで、可撓性フィルム2aを略筒状とする(背貼工程)。第一の側端山折線22aは、第一の折曲部谷折線12aと第一の背面シールしろ32との距離を略二分する位置に、第一の長手シールしろ26aから第二の長手シールしろ28aにかけて形成され、山折りされることで第一の側端部22(図1)を形成するものである。また、第二の側端山折線24aは、第二の折曲部谷折線13aと第二の背面シールしろ34との距離を略二分する位置に、第一の長手シールしろ26aから第二の長手シールしろ28aにかけて形成され、山折りされることで第二の側端部24(図1)を形成するものである。
【0026】
略筒状とした可撓性フィルム2a内に、ウェットシート積層体を挿入する(充填工程)。対向する第一の長手シールしろ26a同士をシールして第一のシール部26を形成し、対向する第二の長手シールしろ28a同士をシールして第二のシール部28を形成し、袋本体3とする(封止工程)。
こうして、第一の側端山折線22aと第一の背面シールしろ32との間の領域21aと、第二の側端山折線24aと第二の背面シールしろ34との間の領域21bとが第二の平面部21とされ、第一の側端山折線22aと第二の側端山折線24aとの間の領域20aが第一の平面部20とされた袋本体3が得られる。
【0027】
次いで、図1に示すように、第一の側端22と折曲部10との間の第一の平面部20に蓋体4の基端部44を貼着し、折曲部10を第二の側端部24側に折り曲げつつ、摘部42を第二の側端24と折曲部10との間で、第一の平面部20に重ね合わせる(蓋体貼着工程)。こうして、再封可能包装体2にウェットシートが収納されたウェットシート包装製品を得ることができる。
【0028】
次に、本実施形態のウェットシート包装製品1の使用方法について、図面を参照して説明する。図3は、ウェットシート包装製品1の使用方法を説明する斜視図である。
まず、常態のウェットシート包装製品1の摘部42を把持し、第一の平面部20から離れる方向に引張する。これにより、蓋体4に追随して折曲部10が立ち上がり、図2の状態となる。この際、第一の谷折部12と第二の谷折部13とが当接しているため、開口部6は塞がれた状態とされている。
さらに、第一の谷折部12と第二の谷折部13とが離間するように摘部42を第一の側端部22の方向に引張して、開口部6を露出させる(図3)。そして、露出した開口部6に手指を挿入し、ウェットシート7を取り出す。この際、開口部6が露出しているので、ウェットシート7を容易に取り出すことができる。
【0029】
ウェットシート7を取り出した後、第一の谷折部12と第二の谷折部13とを当接させて図2に示す状態とする。次いで、折曲部10を第二の側端部24側に倒しつつ、蓋体4を第一の平面部20に貼着することで、常態(図1)とする。この際、開口部6は、折曲部10が山折部11、第一の谷折部12、第二の谷折部13に従って折り曲げられ、閉塞される。加えて、折曲部10は、可撓性フィルムが二つ折りにされ、剛性が向上するため、開口部6の周縁部にシワ等が生じることなく、開口部6を閉塞する。
【0030】
本実施形態によれば、第一の平面部に、山折部と、山折部に略平行な第一の谷折部及び第二の谷折部により第一の平面部から立ち上がる折曲部が形成され、立ち上がった折曲部に前記袋本体の内部を略閉塞する開口部が形成されているため、内容物の乾燥を防止できる。
加えて、開口部を含む領域を覆うように袋本体に貼着され、先端部が折曲部を第一の平面部に重ね合わせ、第一の平面部に貼着可能とされた蓋体を備えるため、折曲部の剛性が向上し、開口部周縁にシワ等を生じることなく、開口部を閉塞できる。
さらに、開口部が、第一の谷折線と第二の谷折線とを離間する方向に引張したときに露出するため、内容物を容易に取り出せる。
【0031】
本実施形態によれば、第一の谷折部と第二の谷折部とは、開口部の周縁の長手に形成され、かつ山折部から略等距離であるため、開口部を確実に閉塞でき、開口部を容易に露出できる。これにより、内容物の乾燥を防止しつつ、内容物の取り出しをさらに容易にできる。
【0032】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
上述の実施形態では、袋本体がピロー包装袋であるが、本発明はこれに限定されず、袋本体の形態は、収納するウェットシートの数量等に応じて決定でき、例えば、2枚のフィルムを対向させ、4方をシールした袋、ガセット袋等であってもよい。
【0033】
上述の実施形態では、貼合部が第二の平面部に形成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、貼合部は、側端部に形成されていてもよいし、第一の平面部に形成されていてもよい。また、貼合部が折曲部の山折部とされていてもよい。
【0034】
上述の実施形態では、開口部が略楕円形とされているが、本発明はこれに限定されず、開口部は略真円形であってもよいし、三角形、矩形、五角形等の多角形であってもよいし、多角形の頂角が直線又は曲線で隅切された形状であってもよい。
【0035】
上述の実施形態では、第一及び第二の谷折部が開口部の周縁に形成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、第一及び/又は第二の谷折部が、開口部の周縁から離間して形成されていてもよいし、山折部のように開口部を跨いで形成されていてもよい。
このようなウェットシート包装製品の一例について、図5を用いて説明する。図5に示すウェットシート包装製品100は、ウェットシート積層体が再封可能包装体102に収納されてなるものであり、再封可能包装体102は、袋本体103と蓋体4を備えるものである。袋本体103の第一の平面部20には、第一のシール部26から第二のシール部28にかけて形成された山折部111と、山折部111の両側には、山折部111と平行な第一の谷折部112と第二の谷折部113とにより、第一の平面部20から立ち上がる折曲部110が形成されている。第一の谷折部112は、開口部6と第一の側端部22との間に形成され、第二の谷折部113は、開口部6における第二の側端部24側の周縁64に形成されている。そして、折曲部110には、折曲部110が立ち上がった状態において、開口部6における第一の側端部22側の周縁62と、第二の側端部24側の周縁64とがずれた状態で、袋本体103内を閉塞する開口部6が形成されている。
再封可能包装体302のように、第一の谷折部112を開口部6の周縁62から離間して形成することで、折曲部110の強度を向上させ、蓋体4を第一の平面部20に貼着する際の操作性をより向上できる。
ただし、開口部6の露出を容易とし、ウェットシートを容易に取り出せるようにする観点からは、ウェットシート包装製品1(図1)のように、第一及び第二の谷折部が開口部の周縁に形成されていることが好ましい。
【0036】
上述の実施形態では、蓋体が略楕円形とされているが、本発明はこれに限定されず、蓋体は、略真円形であってもよいし、三角形、矩形、五角形等の多角形であってもよいし、多角形の頂角が直線又は曲線で隅切された形状であってもよい。
【0037】
上述の実施形態では、複数枚のウェットシートからなるウェットシート積層体が収納されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、1枚のウェットシートが収納されていてもよい。
【0038】
上述の実施形態では、折曲部形成工程、背貼工程、充填工程、封止工程、蓋体貼着工程の順でウェットシート包装製品を製造しているが、本発明はこれに限定されず、背貼工程の後に折曲部形成工程を行ってもよい。また、例えば、折曲部形成工程の前に充填工程を行う、即ちウェットシート積層体に可撓性フィルムを載置し、次いで、折曲部形成工程、背貼工程を行ってもよい。
【符号の説明】
【0039】
1、100 ウェットシート包装製品
2、102 再封可能包装体
3、103 袋本体
4 蓋体
6 開口部
10、110 折曲部
11、111 山折部
12、112 第一の谷折部
13、113 第二の谷折部
20 第一の平面部
21 第二の平面部
42 摘部
44 基端部
62、64 周縁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する2つの平面部を有し、一方の平面部に開口部が形成された袋本体と、該開口部を塞ぐ再貼着可能な蓋体とを備える再封可能包装体において、
一方の平面部には、山折部及び該山折部の両側に前記山折部と略平行に延びる一対の谷折部を備え、該一方の平面部から立ち上がる折曲部が形成され、
該折曲部には、立ち上がったときに前記袋本体の内部を略閉塞し、前記山折部を中心として前記一対の谷折部を離間する方向に引張したときに露出する前記開口部が形成され、
かつ、前記蓋体は、基端部が、前記開口部を含む領域を覆うように前記袋本体に貼着され、先端部が、前記折曲部を前記一方の平面部に重ね合わせ、前記一方の平面部に貼着可能とされていることを特徴とする再封可能包装体。
【請求項2】
前記谷折部は、前記開口部の周縁に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の再封可能包装体。
【請求項3】
請求項1又は2の再封可能包装体にウェットシートを収納してなることを特徴とするウェットシート包装製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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