説明

再生装置

【課題】
各種3D表示方式の3D表示装置と接続される映像信号再生装置が、3Dコンテンツ再生時に、各3D表示方式に合わせた案内表示又は案内音声を提供すること。
【解決手段】
3D表示装置の3D表示方式に関する視聴要件を映像信号再生装置へ伝送し、映像信号再生装置はその3D表示方式に関する視聴要件に基づいて、コンテンツ再生時に映像信号再生装置が適切な案内表示又は音声案内を行うように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野は、映像信号の送受信に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「2D表示される画像、3D表示される画像をそれぞれ最初から使用者が堪能することができる」ことを課題とし、その解決手段として「表示手段に表示させるアプリケーションデータが2D表示用の画像であるか3D表示用の画像データであるかを判別する判別手段と、前記表示手段に前記アプリケーションデータを表示する前に前記判別手段での判別結果を前記表示手段に表示させる」ことが開示されている。
【0003】
非特許文献1には、HDMI(High-Definition Multimedia Interfaceの略、HDMI Licensing, LLCの登録商標)の3D映像信号の伝送方法が記述されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−333624号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】”High-Definition Multimedia Interface Specification Version 1.4a Extraction of 3D Signaling Portion”, HDMI,LLC発行http://www.hdmi.org/manufacturer/specification.aspx
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1には「3D表示を行う手法としては、・・・・特殊な眼鏡を用いることによって立体視を可能とする方式、あるいは、・・・・裸眼による立体視を可能とするパララックスバリヤ方式やレンチキュラレンズ方式」があり、「使用者は、3D表示される画像を立体視するためには、3D観察用の特殊な眼鏡をかける、あるいは、3D表示される画像が立体視されるように観察位置を調整するといった行為を行う必要がある」と記載されているように、3D表示される画像を適切に視聴するためには、それぞれの3D表示方式に応じた調整が必要となる。
【0007】
ここで、特許文献1は、「3D画像を録画及び再生可能な表示装置付電子式録画再生機器など」の3D表示装置と映像信号再生装置とが一体になったものを対象としているため、3D表示装置の3D表示方式は予め定められている。よって、3D表示される画像の視聴に関する注意事項について、映像信号再生装置はその予め定められた3D表示に関する注意事項のみを表示する構成となっている。
【0008】
しかし、3D表示装置と映像信号再生装置とが分離されている場合、映像信号再生装置は接続される表示装置の3D表示方式を特定することができず、3D表示される画像の視聴に関する注意事項を3D表示装置に対して出力できないおそれがある。
【0009】
また、非特許文献1は、映像信号再生装置から3D表示装置へ3D映像信号を伝送する方法が開示されているものの、映像信号再生装置から3D表示装置へ3D表示される画像の視聴に関する注意事項を出力することは考慮されていない。
【0010】
さらに、3D表示方式に応じた調整を行っている間に動画コンテンツ再生が進み、見たいシーンを見逃してしまう場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明の一実施の態様は、コンテンツを受信する受信部と、受信したコンテンツを記録する記録部と、受信部で受信したコンテンツまたは記録部に記録されたコンテンツをデコードするデコード部と、デコード部でデコードされたコンテンツを出力する出力部と、を有し、受信部で受信したコンテンツが3D映像を含む3Dコンテンツであった場合、記録部に受信したコンテンツを記録し、出力部から3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データを出力し、ユーザからコンテンツの再生の指示を受けると、デコード部は、受信部で受信したコンテンツのデコードから、記録部に記録されたコンテンツのデコードに切替えるように構成する。
【発明の効果】
【0012】
上記手段によれば、3Dコンテンツの適切な視聴を促進することが可能となり、ユーザにとって使い勝手の良い装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】映像伝送システムの一例を示すブロック図である。
【図2】映像伝送システムにおける交換情報の形式の一例を示す表である。
【図3】映像伝送システムにおける交換情報の内容の一例を示す表である。
【図4】映像伝送システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】映像伝送システムにおける交換情報の内容の一例を示す表である。
【図6】映像伝送システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】映像伝送システムにおける交換情報の形式の一例を示す表である。
【図8】本実施例の映像システムにおける交換情報の内容の一例を示す表である。
【図9】映像伝送システムの一例を示すブロック図である。
【図10】映像伝送システムにおけるメッセージの送受信の一例を示す図である。
【図11】映像伝送システムにおけるメッセージの一例を示す表である。
【図12】映像伝送システムにおけるメッセージの引数の一例を示す表である。
【図13】映像伝送システムの一例を示すブロック図である。
【図14】映像伝送システムの一例を示すブロック図である。
【図15】映像伝送システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】映像伝送システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】映像伝送システムの一例を示すブロック図である。
【図18】映像伝送システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【図19】映像伝送システムにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施例について説明する。以下の実施例において、3Dとは3次元を、2Dとは2次元を意味する。例えば3D映像とは、左右の眼に視差のある映像を提示することにより、観察者があるオブジェクトを立体的に、自分と同じ空間に存在するかのように知覚することを可能とする映像を意味する。また、例えば3D表示装置とは、3D映像を表示することが可能な表示装置である。また、例えば3Dコンテンツとは、3D表示装置による処理で3D映像の表示が可能となる映像信号を含むコンテンツである。
【実施例1】
【0015】
図1は、本実施例における映像伝送システムを示すブロック図であって、映像信号再生装置11が、3D表示装置21とHDMIケーブル31を介して接続されている。映像信号再生装置11は、例えばDVDプレイヤー、DVDレコーダ、Blu‐ray Discプレイヤー、Blu‐ray Discレコーダ、HDDレコーダ等であって、光ディスクや磁気記録ディスク、半導体メモリなどの記憶媒体111、データ読出部112、デコード部113、OSD(On Screen Display)生成部114、映像信号合成部115、制御部117、EDID(Extended Display Identification Data)読出部118、映像送信部119を有する。なお、記録媒体111は映像信号再生装置11に内蔵されていてもよいし、着脱可能であってもよい。
【0016】
映像信号再生装置11では、記録媒体111からデータ読出部112により読み出された映像データがデコード部113でデコーダされる。デコードされた映像データは、必要に応じてOSD生成部114で生成されたOSDと映像信号合成部115で合成され、映像送信部119から出力される。
【0017】
3D表示装置21は、3D映像を表示することが可能なディスプレイであり、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディプレイ、有機ELディスプレイ等を含む表示装置である。3D表示装置21は制御部212とEDID記憶部213、映像受信部214、表示部217を有する。なお、アンテナで受信した放送波を処理するチューナ、デスクランブラ、デマルチプレクサ、デコーダ等も含む構成としてもよい。
【0018】
3D表示装置21では、映像受信部214で受信した映像データを表示部217で表示する。
【0019】
3D表示装置21が3D映像を表示する方法としては、アナグリフ方式、偏光表示方式、フレーム・シーケンシャル方式、視差(パララックス)バリア方式、レンチキュラレンズ方式、マイクロレンズアレイ方式、光線再生方式等がある。
【0020】
アナグリフ方式とは、左右異なる角度から撮影した映像をそれぞれ赤と青の光で重ねて再生し、左右に赤と青のカラーフィルタの付いた眼鏡(以下、「アナグリフ眼鏡」ともいう)で見る方式である。
【0021】
偏光表示方式とは、左右の映像に直交する直線偏光をかけて重ねて投影し、これを偏光フィルタの付いた眼鏡(以下、「偏光眼鏡」ともいう)により分離する方式である。
【0022】
フレーム・シーケンシャル方式とは、左右異なる角度から撮影した映像を交互に再生し、左右の視界が交互に遮蔽される液晶シャッターを備えた眼鏡(以下シャッター眼鏡ともいう)で見る方式である。
【0023】
視差バリア方式とは、ディスプレイに「視差バリア」と呼ばれる縦縞のバリアを重ねることで、右眼には右眼用の映像、左眼には左眼用の映像を見せる方式であり、ユーザが特別な眼鏡等を着用する必要がない。視差バリア方式は、さらに視聴する位置が比較的狭い2視点方式、視聴する位置が比較的広い多視点方式等に分類することもできる。
【0024】
レンチキュラレンズ方式とは、ディスプレイにレンチキュラレンズを重ねることで、右眼には右眼用の映像、左眼には左眼用の映像を見せる方式であり、ユーザが特別な眼鏡等を着用する必要がない。レンチキュラレンズ方式は、さらに視聴する位置が比較的狭い2視点方式、視聴する位置が左右に比較的広い多視点方式等に分類することもできる。
【0025】
マイクロレンズアレイ方式とは、ディスプレイにマイクロレンズアレイを重ねることで、右眼には右眼用の映像、左眼には左眼用の映像を見せる方式であり、ユーザが特別な眼鏡等を着用する必要がない。マイクロレンズアレイ方式は、視聴する位置が上下左右に比較的広い多視点方式である。
【0026】
光線再生方式とは、光線の波面を再生することにより、観察者に視差画像を提示する方式であり、ユーザが特別な眼鏡等を着用する必要がない。また、視聴する位置も比較的広い。
【0027】
なお、3D映像の表示方式は一例であり、上記以外の方式を採用してもよい。また、アナグリフ眼鏡、偏光眼鏡、シャッター眼鏡等、3D映像を視聴するために必要な道具や装置を総称して3D眼鏡、3D視聴装置または3D視聴補助具ともいう。
【0028】
HDMIケーブル31はDDC(Display Data Channel)線312とTMDS(Transition Minimized Differential Signaling)線313を有する。
【0029】
図2は、EDID記憶部213から読出される、3D表示装置21の3D映像信号受信能力や3D映像の表示方式などに関する情報の形式例を示している(以下、「3D視聴要件フラグ」ともいう)。縦にByte単位のアドレス番号を、横に各Byteのbit単位の構成を表している。また、以下の実施例では、3D映像を視聴するために必要な準備(3D眼鏡をかけること、視聴する位置を調整すること等)を「3D視聴要件」ともいう。
【0030】
なお、EDIDとは表示装置の仕様や能力に関する情報をやり取りするためのデータフォーマットである。本実施例においては、3D表示装置21のEDIDを映像信号再生装置11が読み出すことで、映像信号再生装置11が3D表示装置21の能力に応じた処理を行うことができる。
【0031】
非特許文献1に準じて、Byte 0〜3がHDMI−VSDB(Vender Specific Data Block)であることを示し、Byte p番目から3D映像信号受信能力の定義が始まる。非特許文献1では予約領域(Reserved(0))として使われていない、Byte pのbit 2と1を新たに3D表示装置21の3D視聴要件フラグ記述場所として”Condition_to_see_3D”と名前をつけたものである。
【0032】
3D視聴要件フラグを、3D表示装置の受信できる3Dフォーマット構造を記述するブロックと同じブロックに記述する事により、映像信号再生装置11が3D表示装置の3D表示に関連する情報をまとめて読出しやすくなる効果がある。また、予約領域を活用すれば、新たな記憶領域を確保する必要が無くなり、従来使用していたEDIDを記憶するLSIを活用できる利点がある。この3D視聴要件フラグの内容を示す表を図3に示す。
【0033】
図3に示す3D視聴要件フラグは、2ビットの組合せで、4種類の意味を持つ。非特許文献1対応の装置は予約領域として”00”を使っているので、後方互換性を考慮して”00”は視聴要件に関する情報が無いとしている。”01”は3D視聴用に特殊な眼鏡が必要なことを示す(例えばフレームシーケンシャル方式で3D表示を行う3D表示装置等)。”10”は特殊な眼鏡が不要な裸眼方式で視聴範囲が比較的狭い(例えば視差バリア方式やレンチキュラレンズ方式のうち2視点方式で3D表示を行う3D表示装置等)ことを示す。”11”は特殊な眼鏡が不要な裸眼方式で視聴範囲が比較的広い(例えば視差バリア方式やレンチキュラレンズ方式、マイクロレンズアレイ方式のうち多視点(例えば8視点)方式や、2視点であっても目の位置に追従するトラッキング方式、光線再生方式で3D表示を行う3D表示装置等)ことを示す。
【0034】
上記2ビットの組合せが示す意味は必要に応じて適宜変更することも可能である。また、3D視聴要件フラグが“01”の場合に、さらにどのような眼鏡が必要なのかを示す情報を他の領域に設けて、アナグリフ眼鏡、偏光眼鏡、シャッター眼鏡等の違いも識別可能な構成にしてもよい。
【0035】
次に、図4に示す動作フローチャートを用いて映像信号再生装置11の処理を説明する。
【0036】
(ステップ500):ユーザが映像信号再生装置11に3D映像データが記録された光ディスクなどの記憶媒体111を挿入したり、あるいはユーザが内蔵されたハードディスクなどの記録媒体111からコンテンツを再生する指示を行ったりすると、OSD生成部114がコンテンツメニューを生成し、映像信号合成部115、映像送信部119を通してHDMIケーブル31のTMDS信号線313で3D表示装置21に送られる。3D表示装置21は、映像受信部214で受信し、表示部217にコンテンツメニューを表示する。
【0037】
(ステップ501):ユーザがコンテンツメニューから3Dコンテンツを選択する。この例ではTMDS線には2D映像信号が流され、表示部217は2D表示の場合を想定しているが、3D映像信号でコンテンツメニューを提供しても良い。
【0038】
(ステップ502):映像信号再生装置11の映像送信部119が3D映像フォーマットの映像信号を出力し、それを受けた3D表示装置21の映像受信部214が3D映像であることを判別し、制御部212を通じて表示部217を3D表示へ切換える。
【0039】
(ステップ503):ステップ504以降で述べる3D表示ガイドは、ユーザによってはわずらわしく感じる場合がある。そこで、映像信号再生装置11の機器設定メニューの中に「シンプル表示設定」を設けておき、それが設定されている場合は、ステップ504〜506をスキップし、選択コンテンツの3D映像出力を開始するステップ509に進むように構成してもよい(ステップ503は省略する構成にしてもよい)。
【0040】
(ステップ504):3D表示装置21のEDID記憶部213から、映像信号再生装置11のEDID読出部118がHDMIケーブル31のDDC線を通じて読出した3D視聴要件フラグ(図2の”Condtion_to_see_3D”)から、その後の処理を判断する。3D視聴要件フラグが“00”の場合はステップ505へ、3D視聴要件フラグが“01”の場合はステップ506へ、3D視聴要件フラグが“10”の場合はステップ507へ、3D視聴要件フラグが“11”の場合はステップ509へ進む。3D視聴要件フラグが“11”の場合、すなわち、視聴できる範囲が広い裸眼式である場合は、3D映像を視聴するために3D眼鏡等を必要としないため、ユーザに対してメッセージを表示することなく、選択コンテンツの3D映像出力を開始するステップ509に進む。
【0041】
なお、3D視聴要件フラグのEDID記憶部118からの読出しは、ステップ504の直前で行ってもよいし、予め3D表示装置21から読み出して映像信号再生装置11に記録しておいた3D視聴要件フラグをステップ504で読み出してもよい。ステップ504の直前で3D視聴要件フラグを読み出す構成にすると、表示部217の状態が変わった場合でも、最新の状態に基づき案内表示を行うことができる利点がある。
【0042】
(ステップ505):視聴要件フラグが”00”、すなわち、3D視聴要件に関する情報が無い場合は、3Dに見えない場合はTVを3D表示に設定するように誘導し、眼鏡が必要な場合もある等と幅広い案内画面をOSD生成部114が生成し、映像信号合成部115と映像送信部119、映像受信部214を経由して表示部217で案内表示を行う。
【0043】
(ステップ506):視聴要件が”01”、すなわち、眼鏡が必要な場合は、「3D眼鏡をつけましたか?」等、眼鏡着用を誘導する表示を行う。案内画面のOSD生成から表示部での表示までの動作はステップ505と同様であり、省略する。なお、3D眼鏡の種類を特定できる情報がある場合、アナグリフ眼鏡、偏光眼鏡、シャッター眼鏡等、眼鏡の種類を特定して表示するように構成してもよい。また、3D眼鏡を必要としない場合に、視差バリア方式や光線再生方式などの方式を特定する情報を他の領域に設けるように構成してもよい。
【0044】
(ステップ507):視聴要件が”10”、すなわち、眼鏡が不要ではあるが、視聴範囲が狭い裸眼方式の場合は、見やすい位置への移動を誘導する表示を行う。案内画面のOSD生成から表示部での表示までの動作はステップ505と同様であり、省略する。
【0045】
(ステップ508):ユーザの指示(例えばリモコンのボタンを押下することによる指示)がコンテンツ再生であった場合、ステップ509へ進む。ユーザの指示がコンテンツの再生の停止、キャンセル等であった場合、ステップ500へ戻る。このステップを設けることで、ユーザがステップ505〜507で表示された案内を認識して3D映像を視聴する準備(3D眼鏡の準備等)が完了してからコンテンツの再生(ステップ509)を開始することが可能となる。
【0046】
(ステップ509):選択コンテンツをデータ読出部112が記憶媒体111から読出し、デコード部113がデコード後、映像信号合成部及び映像送信部を経由して、3D非圧縮映像信号をTMDS線313へ出力開始する。3D表示装置21は、該3D非圧縮映像信号を映像受信部214で受信して、表示部217で3D映像を表示する。
【0047】
このように、3D表示装置21の3D視聴要件を、映像信号を伝送するHDMIケーブル31に含まれる線を通じて入手することにより、特別な通信線を用意することなく、映像信号再生装置11が3D視聴開始時に、ユーザへ適切な案内表示をすることができる。本実施例において、HDMIを例に述べたが、映像信号伝送と表示装置の能力を伝送できる通信線があるインタフェースであれば、有線又は無線接続に限らずに適用できる。例えば、DVI(Digital Visual Interface)やDiiVA(Digital Interface for Video and Audio)、DisplayPortなどへも適用できる。以下の実施例でも、これらの他インタフェースにも適用できる。
【0048】
また、3D視聴案内表示を例に示したが、案内音声として3D表示装置21へ伝送しても同様な効果がある。以下の実施例においても、案内表示に代えて案内音声を使っても良い。これらの案内表示や案内音声は、3D映像の視聴の準備に関する画像または音声である。
【実施例2】
【0049】
図5は、3D視聴要件フラグ”Condition_to_see_3D”の他の定義例である。図1のブロック図と図2の情報の構成表は、実施例1と共通である。
【0050】
図5において、図3と同様に、”00”は後方互換性を考慮して視聴要件に関する情報が無いとしている。”01” は3D眼鏡が不要ではあるが、3D表示装置21の表示モードを2Dから3Dへ手動で切換えることが必要なことを示す。”10”は例えば視差バリア方式の場合など、3D視聴時に3D眼鏡や表示モードの変更等が必要ないことを示す。”11”は3D眼鏡が必要なことを示す。
【0051】
図6は動作フローチャートであり、図4と異なる点はステップ514の条件分岐と、ステップ517のOSD表示内容である。それ以外は同じ番号を付与している。
【0052】
ステップ514において、”01”の2D表示モードと3D表示モードの切換え設定が必要な3D表示装置の場合は、ステップ517に示すように、TV(又は表示装置)の3D表示モード設定確認の案内を表示するようにする。これにより、3D映像を視聴する場合にユーザが手動で表示モードを切替える必要がある表示装置が映像信号再生装置11に接続された場合であっても、ユーザに対してより明確に表示装置の表示モードの切替えを促すことが可能となる。
【0053】
なお、このOSD表記は”00”の情報無しの場合と類似のメッセージであるので、”01”の状態を省略し、“00”と同様の処理を行うようにしても良い。
【実施例3】
【0054】
図7は、3D表示装置21の3D映像信号受信能力や3D表示方式などに関する情報の形式の他の実施例を示している。図2と異なるのは、3D視聴要件フラグ”3D_Display”をq+1 Byte目に1 Byte確保し、p Byte目の bit 2 に3D視聴要件フラグ”3D_Display”の存在を示すフラグ”3D_Display_present”を設けた点である。P Byte目のbit 1 と bit 0 は”Reserved”のままとして将来の拡張に備えることができる。
【0055】
図8に、3D視聴要件フラグ”3D_Display”とその存在を示す”3D_Display_present”の定義例を示す。非特許文献1記載の表示装置では、”3D_Display_present”は”0”であり、3D視聴要件フラグ”3D_Display”は存在しないので、後方互換性の特徴を維持できる。
【0056】
3D視聴要件フラグ”3D_Display”のbit 7 は眼鏡要件”Glasses”であり、3D映像の視聴に3D眼鏡が必要な場合”1”に、例えば視差バリア方式などで3D眼鏡が不要な場合は”0”に設定する。なお、3D眼鏡が必要な場合に、さらに3D眼鏡の種類を特定する情報を他の領域に設けるように構成してもよい。また、3D眼鏡を必要としない場合に、視差バリア方式や光線再生方式などの方式を特定する情報を他の領域に設けるように構成してもよい。
【0057】
同bit 6 と 5 は視差バリア方式の多視点要件”Multi_View”であり、”00”は両眼視差式又は4視点未満、”01”は4〜7視点、”10”は8〜10視点、”11”は16視点以上と、順番に視点数を増やして視聴範囲が拡大できることを示している。
【0058】
同bit 4 と 3 は現在の2D/3D表示状態をリアルタイムで示す”Valid_3D_display”であり、”00”は不明又はリアルタイム記述不可を示し、”01”は3Dフォーマットの映像信号が入力されたら常に3D表示状態に切り替わることを示し、”10”は3D表示装置21の表示状態が2D映像を表示する状態であるときに3Dフォーマットの映像信号が入力されても、3D映像を表示する状態への切り替えは行わず、2D映像を表示する状態のままであることを示し、”11”は3D表示装置21に3Dフォーマットの映像信号が入力されると、3D映像を表示する状態であることを示す。3D表示装置21が2D映像を表示する状態と3D映像を表示する状態とで切換をすると、”10”と”11”は3D映像が入力されたときの3D表示装置の表示状態をリアルタイムで反映することになる。
【0059】
同bit 2 と 1, 0 は予約Reservedであり、”000”とし、将来の拡張に備える。
【0060】
本実施例の構成は実施例1で説明した図1のシステムブロック図と同様の構成であり、その動作は動作フローチャート図4と同様な動作である。異なる点は、ステップ504の条件分岐とその案内表示のやり方である。”3D_display_present”が”0”の場合、3D視聴要件フラグが無いので、ステップ505へ進む。
【0061】
映像信号再生装置11は、3D表示装置のEDIDの”3D_display_present”が”1”の場合は、”Glasses”と”Multi_view”、”Valid_3D_display”の各パラメータに応じて案内表示を出力する。例えば、”Glasses”が”1”の場合は「3D眼鏡つけましたか?」という内容の表示を出力し、”0”の場合は3D眼鏡に関する表示は出力しない。
【0062】
“Glasses”が”0”で3D眼鏡が不要な方式を示す場合であって、“Multi_view”が”00”で3視点以下の場合は「3D視聴範囲が狭くなっているので、最適な視聴場所を選んでください」という内容の表示を、”01”で4〜7視点の場合は「3D視聴範囲がやや狭いので、最適な視聴場所を選んでください」という内容の表示を、”10”で8〜15視点の場合は「3D映像表示に違和感がある場合は、目の位置を少し移動させてください」という内容の表示を映像信号再生装置11が出力し、”11”と16視点以上では映像信号再生装置11は案内表示を出力しない。なお、例えば視聴位置をトラッキングして3D映像を最適に自動調整するものは”11”を設定することが可能である。
【0063】
“Glasses”が”1”の場合は、通常2視点なので、”Multi_view”は”00”になる。”01”や”10”、”11”は、3D表示装置21が3D眼鏡の位置を追いかけて映像信号を自動調整する機能を有している場合に、3D眼鏡の位置判別数を示すように構成してもよい。
【0064】
映像信号再生装置11は、“Valid_3D_display”が”00”で不明の場合は「表示装置が3D表示モードに設定されているかを確認してください」との内容の表示を出力し、”01”で常に3D表示の場合と”11”で3D表示状態が設定されている場合は案内表示は不要、”10”で3D表示状態に設定されていない場合は「表示装置を3D表示モードに設定してください」という内容の表示を出力するように構成するとよい。
【0065】
“Valid_3D_display”が”10”と”11”の場合は、EDID記述状態がリアルタイムに反映されることを示しているので、3Dコンテンツ再生開始時や、本メニューが呼び出される都度に、EDIDを読み出して案内表示に反映させることによって、ユーザへより的確な案内表示をすることができる。また、“Valid_3D_display”が”01”の場合、その3D映像表示装置は3D映像信号が入力されると常に3D映像を表示する状態に切り替わるため、EDIDの読み出しが一度で済む。
【実施例4】
【0066】
図9は、本実施例における映像伝送システムのブロック図であって、映像信号再生装置12が、3D表示装置22とHDMIケーブル31を介して接続されている。図1のブロック図と同じ機能を持つ部分には同じ番号を付与している。追加部分は、映像再生装置12のCEC(Consumer Electronics Control)通信部116と、映像表示装置22のCEC通信部211、HDMIケーブル31のCEC線311である。
【0067】
本実施例では、HDMIが有する双方向通信制御機能であるCECを通じて、映像信号再生装置12が3D表示装置22へ3D映像の表示を指示し、表示装置22が現在の3D表示状態をリアルタイムに映像信号再生装置12へ伝える事により、ユーザへより的確でわかりやすい案内表示又は案内音声を提供する特徴がある。
【0068】
図11はCECに新たに追加するメッセージの定義例を、図12はそのメッセージの引数の定義例を示す。以下、図10に示すメッセージの送受信の一例を用いて、本実施例の動作を説明する。
【0069】
ユーザ41が、表示装置22のリモコンで再生ボタンを押すと、その赤外光を受けた表示装置22が映像信号再生装置12へリモコン・コード〔Play〕を<User Control Pressed> [“Play"] メッセージで伝える。映像信号再生装置12は3D映像のOSD又は3Dコンテンツの最初の映像信号を3Dフォーマットで供給すると同時に、<Activate 3D display mode> [“3D”] メッセージを3D表示装置22へ送り、3D表示状態への切換を要求する。
【0070】
3D表示状態への切換を要求された3D表示装置22が2D表示状態である場合は、3D表示状態へ移行を始めるが、3D眼鏡をユーザに装着してもらう必要がある場合、その状態と共にと3Dコンテンツ再生を待つよう、<Report 3D display mode> [“Need glasses”] [“0”] [“3D”] [“Wait”] メッセージで映像信号再生装置12へ返答する。
【0071】
図示していないが、3D眼鏡が必要な方式であっても、既に3D表示状態でユーザが3D眼鏡をつけていると判断される場合は、<Report 3D display mode> [“Need glasses”] [“0”] [“3D”] [“No Error”] メッセージを映像信号再生装置12へ返答し、映像信号再生装置が3Dコンテンツの再生を直ちに始めるようにしてもよい。
【0072】
3Dコンテンツの再生を待つように指示された映像信号再生装置12は、3D眼鏡が必要な3D表示方式なので「3D眼鏡をおかけください」などの案内表示用の映像信号又は案内音声用の音声信号を3D表示装置22へ送り、3D表示装置が案内画面や案内音声をユーザ41に提供する。
【0073】
ユーザ41が、3D視聴準備ができてリモコンの〔Play〕を押すと、その赤外光を受けた表示装置22が映像信号再生装置12へリモコン・コード〔Play〕を<User Control Pressed> [“Play"] メッセージで伝え、映像信号再生装置12が3Dコンテンツの再生を始め、3D映像信号を表示装置22へ出力する。
【0074】
3D表示装置22が、眼鏡に取り付けた装着センサやユーザ状態を把握するカメラなどでユーザが眼鏡をかけたことを検出した場合は、3D表示状態へ移行し準備完了を意味する<Report 3D display mode> [“Need glasses”] [“0”] [“3D”] [“No Error”] を送っても良い。
【0075】
なお、上記は3D眼鏡を必要とする方式の表示装置の場合を例にとって説明したが、図12に示す定義表に従えば、3D眼鏡を必要としない方式の場合や、2D/3Dを切り換えて表示できる場合であっても、映像信号再生装置12は3D表示装置22の3D表示方式や、現在の2D/3Dの切換状態を把握できているので、適切な3D視聴への案内表示又は案内音声を提供でき、ユーザに対して適切な案内表示又は案内音声を実現できる。
【0076】
また、本実施例4のCEC通信を用いる処理と上述のEDIDを用いる他の実施例1〜3の処理との両方に対応している装置であれば、接続した機器がどちらか一方の処理にしか対応していない場合であっても、ユーザにとって使い勝手のよい操作環境を提供できる利点がある。
【実施例5】
【0077】
図13は、本実施例における映像伝送システムのブロック図である。放送受信できる映像信号再生装置13と、3D表示装置22がHDMIケーブル31を介して接続されている。図9のブロック図と同じ機能を持つ部分には同じ番号を付与している。
【0078】
図9と異なる部分は、記憶媒体111とデータ読出部に代えて、放送電波を受けるアンテナ131に接続される放送受信部132と、その受信データを一時的に記憶する一時記憶部を設けている。
【0079】
3D映像を視聴するための準備(例えば3D眼鏡を着用する、視聴する位置を調整する等)が必要な場合、準備が整うまでは3Dコンテンツ再生を開始しないほうがユーザにとって好ましい。他の実施例では、3D視聴要件に関する表示を行った後、ユーザからの再生指示を待って3Dコンテンツの再生を行っているが、3Dコンテンツを放送波を介して受信、再生する場合、コンテンツの再生を一時停止することはできない。そのため、3Dコンテンツを視聴する準備を行っている間に、3Dコンテンツの冒頭部分を見逃してしまうおそれがある。
【0080】
そこで、本実施例では一時記憶部133を設けて3D視聴要件が整うまで放送波を介して受信した3Dコンテンツを一時記憶させ、3D視聴要件が整った後にタイムシフト再生することにより、3Dコンテンツを最初から視聴できるように構成する。以下、本実施例における処理の一例を、図15を用いて説明する。
【0081】
ステップ1501では、放送受信部132がアンテナ131を介して放送番組の受信処理を行う。ステップ1502では、放送受信部132で受信処理された放送番組が3Dコンテンツであるか、2Dコンテンツであるかの判断を行う。
【0082】
ステップ1502で2Dコンテンツと判断された場合、ステップ1508に進み、受信した放送番組を再生する。
【0083】
ステップ1502で3Dコンテンツと判断された場合、ステップ1503に進み、追っかけ再生(タイムシフト再生)が必要なコンテンツであるか否かを判断する。例えば、ニュースや実況中継などのリアルタイム性が重視される放送コンテンツの場合は、追っかけ再生が不適切と考えるユーザが存在する可能性もある。追っかけ再生が必要であるか否かの判断は、例えば放送番組に含まれるメタデータ等から特定される番組のジャンルに基づいて行うように構成してもよい(例えば、番組のジャンルがニュースの場合は、追っかけ再生が不要と判断)。
【0084】
プレミアムコンテンツなどの録画が禁止されているコンテンツには追っかけ再生ができないので、追っかけ再生が不要と判断される。また、直前に再生していたコンテンツが3Dコンテンツであり、引続き3Dコンテンツを再生する場合は、既に3D視聴要件が満足されていると判断し、追っかけ再生を不要と判断してもよい。なお、追っかけ再生とは、放送番組を録画しながら再生することを意味する。
【0085】
ステップ1503で追っかけ再生が不要と判断された場合、ステップ1508に進み、受信した放送コンテンツをそのまま再生する。なお、受信した放送コンテンツの再生と共に、3D視聴要件に関する案内を表示するように構成してもよい。
【0086】
ステップ1503で追っかけ再生が必要と判断された場合、ステップ1504に進み、受信したコンテンツの一時記憶部133への蓄積(記録)を開始する。さらに、蓄積開始時の表示映像を静止画表示し、ステップ1505に進む。
【0087】
ステップ1505では、3D視聴要件に関する案内表示を行い、ステップ1506に進む。案内表示の内容は、他の実施例で説明した方法(例えば図4や図6のフロー)により決定すればよい。
【0088】
ステップ1506では、ユーザからコンテンツの再生の指示があったか否かを判断し、ユーザから再生の指示がされると、S1507に進み一時記憶部133に蓄積(記録)されたコンテンツの追っかけ再生を開始する。
【0089】
上記説明したステップのうち、ステップ1503は省略してもよい。また、ステップ1504とステップ1505の順番は逆でもよいし、同時に行われてもよい。
【0090】
また、ステップ1504とステップ1503の順番を逆にして、受信したコンテンツが3Dコンテンツであった場合は一時蓄積を開始し、その後追っかけ再生が必要か否かを判断するようにしてもよい。この場合、追っかけ再生が不要と判断されると、受信したコンテンツを再生するようにしてもよいし、ユーザからの再生の指示を待たずに追っかけ再生を開始するようにしてもよい。
【0091】
また、本実施例では一時記憶部133を備える構成を説明したが、コンテンツを記録する内蔵または外付けの記録媒体を有する構成とし、当該記録媒体を用いて追っかけ再生を行うように構成してもよい。
【0092】
本実施例によれば、3Dコンテンツを放送波を介して受信したときに、ユーザが3D映像を視聴する準備が整っていなかったとしても、受信した3Dコンテンツを追っかけ再生することで、受信した3Dコンテンツの冒頭から3D映像を視聴することが可能となる。
【0093】
また、一時記憶部133を備えない構成とし、3Dコンテンツを受信すると、3D視聴要件に関する案内表示(他の実施例で説明した方法(例えば図4や図6のフロー)により決定した案内表示)を行うようにしてもよい。この場合、受信した3Dコンテンツの冒頭の映像は3D映像として視聴できないおそれがあるが、受信したコンテンツが3Dコンテンツであることをユーザに知らせることが可能となる。
【0094】
また、例えば電子番組表(EPG)の情報から3Dコンテンツが放送される時間が特定できる場合、3Dコンテンツが放送される所定時間前(例えば5分前)に、他の実施例で説明した方法(例えば図4や図6のフロー)により決定した3D視聴要件に関する案内を表示するように構成してもよい。この場合、一時記憶部133を備えなくても、受信した3Dコンテンツの冒頭から3D映像を視聴することが可能となる。
【0095】
なお、本実施例は放送波を用いたコンテンツの伝送を例に説明したが、これに限定されない。例えば、インターネット回線を利用した放送(IP放送)等、他の方法を用いた放送であっても同様の効果が得られる。
【実施例6】
【0096】
図13のブロック図に示した映像伝送システムにおける、処理の他の一例を図16のフローチャートを用いて説明する。図15を用いて説明した処理では、3D視聴に関する表示を行う際に静止画表示し、視聴準備ができてから追っかけ再生を開始した。図16の処理では、3D視聴に関する表示を行う際に受信番組をそのまま継続して動画表示を行い、視聴準備ができた時点で3D再生開始時に後戻りして再生開始を行うものである。
【0097】
図16のステップ1501と1502、1508は、図15のステップ1501と1502、1508と同様であり、説明を省略する。
【0098】
ステップ1502で3Dコンテンツと判断された場合、ステップ1603に進み、後戻り再生(スキップバック再生)が必要なコンテンツであるか否かを判断する。コンテンツが後戻り再生を禁止する情報を入手した場合や、録画領域の残量が残り少ない場合、あらかじめユーザが本機能を不要と設定している場合などは後戻り再生が不要である。さらに、直前のコンテンツが3Dであり、引続き3Dコンテンツを再生する場合は、既に3D視聴要件が満足されていると判断し、後戻り再生を不要と判断してもよい。
【0099】
ステップ1603で後戻り再生が不要と判断された場合、ステップ1508に進み、受信した放送コンテンツをそのまま再生する。なお、受信コンテンツの再生と共に、3D視聴要件に関する案内を表示するように構成してもよい。
【0100】
ステップ1603で後戻り再生が必要と判断された場合、ステップ1604に進み、受信したコンテンツの一時記憶部133への蓄積(記録)を開始する。この時、受信した3Dコンテンツの再生は継続させるので、表示装置22の動画表示は継続し、ステップ1605に進む。
【0101】
ステップ1605では、3D視聴要件に関する案内表示を行い、ステップ1606に進む。案内表示の内容は、他の実施例で説明した方法(例えば図4や図6のフロー)により決定すればよい。但し、本実施例では3D映像は既に表示されているので、「3D映像が見えたら〔Play〕を押してください」に代えて、「この案内を消去する場合は〔戻る〕を押してください」や「3D映像を始めから見たい場合は〔Skip back〕を押してください」の方がふさわしい。また、当初例えば10秒程度の所定の時間はユーザの注意喚起のために大きな案内表示を行い、所定時間経過後は3Dコンテンツのじゃまになりにくい小さな案内表示にし、さらに例えば30秒程度の所定の時間経過後に案内表示を消去してもよい。
【0102】
ステップ1606では、ユーザから後戻り再生(スキップバック)の指示があったか否かを判断し、ユーザから再生の指示がされると1607に進み、一時記憶部133に蓄積(記録)開始された時点に戻ってコンテンツの再生を開始する。この戻り動作(スキップバック)をさして後戻り再生と呼ぶ。この後戻り再生開始後は図15の処理例と同様であり、追っかけ再生となる。
【0103】
ステップ1606でユーザからの指示がない場合はステップ1609で例えば5分などの設定時間経過後、あるいは3Dコンテンツが終了した場合はステップ1610に進む。ステップ1610では受信コンテンツの一時蓄積を中止させ、通常の受信コンテンツ再生を行うステップ1508に移行する。
【0104】
上記説明したステップのうち、ステップ1603は省略してもよい。また、ステップ1604とステップ1605の順番は逆でもよいし、同時に行われてもよい。
【0105】
また、ステップ1604とステップ1603の順番を逆にして、受信した番組が3Dコンテンツであった場合は一時蓄積を開始し、その後で後戻り再生が必要か否かを判断するようにしてもよい。この場合、後戻り再生が不要と判断されると、一時蓄積を停止して、それまで一時蓄積したコンテンツを消去してもよい。
【0106】
また、本実施例では一時記憶部133を備える構成を説明したが、コンテンツを記録する内蔵または外付けの記録媒体を有する構成とし、当該記録媒体を用いて後戻り再生を行うように構成してもよい。
【0107】
本実施例によれば、3Dコンテンツを放送波を介して受信したときに、ユーザが3D映像を視聴する準備が整っていなかったとしても、受信した3Dコンテンツを後戻り再生することで、受信した3Dコンテンツの冒頭から3D映像を視聴することが可能となる。
【0108】
また、ユーザが3D映像を視聴する準備が整うまでの間でも3Dコンテンツが再生されており、ユーザは3Dコンテンツの概要はおおまかにわかるので、3D視聴に値するかどうかの判断材料にできる。3D視聴を行う価値があるか否かの判断材料を早期に提供できる点で、ユーザの使い勝手向上が図れる。
【0109】
なお、本実施例は放送波を用いたコンテンツの伝送を例に説明したが、これに限定されない。例えば、インターネット回線を利用した放送(IP放送)等、他の方法を用いた放送であっても同様の効果が得られる。
【実施例7】
【0110】
図17は、本実施例における映像伝送システムのブロック図である。インターネット等の通信網52を介して、番組コンテンツを配信するサーバから映像データを受信して再生する映像信号再生装置15と、3D表示装置22がHDMIケーブル31を介して接続されている。図13のブロック図と同じ機能を持つ部分には同じ番号を付与している。
【0111】
図13と異なる部分は、アンテナ131と放送受信部132、一時記憶部133に代えて、コンテンツ配信サーバ53と通信網52、Ethernet(登録商標)通信部141を設けている。
【0112】
コンテンツ配信サーバ53の映像データ配信は、映像信号再生装置15からの要求に応じて配信されるものであり、一般に番組選択はもとより、映像の一時停止や一時停止解除、再生開始位置の指定などの操作が映像再生装置15から通信メッセージを送信することで可能となっている。
【0113】
このようなプロトコルを定義した仕様書として、例えばデジタルテレビ情報化研究会発行のデジタルテレビ ネットワーク機能仕様書 ストリーミング仕様書がある。この通信メッセージを活用して、図15の一時期億部133によるタイムシフト再生をサーバで実現し、3Dコンテンツを最初から視聴できるように構成する。以下、本実施例における処理の一例を、図18を用いて説明する。
【0114】
ステップ1801では、Ethernet通信部141が通信網52を介して受信した、サーバ53の映像配信データを受信する。ステップ1802では、Ethernet通信部141で受信されたコンテンツが3Dコンテンツであるか、2Dコンテンツであるかの判断を行う。サーバ53に映像配信を要求した時点で3Dコンテンツであることがわかっている場合は、この判断ステップを省略してステップ1803へ進んでもよい。
【0115】
ステップ1802で2Dコンテンツと判断された場合、ステップ1808に進み、受信した映像データを再生する。
【0116】
ステップ1802で3Dコンテンツと判断された場合、ステップ1803に進み、3D視聴準備が整うまで再生を一時停止する必要があるコンテンツであるか否かを判断する。例えば、ニュースや実況中継などのリアルタイム性が重視されるコンテンツの場合は、一時停止が不適切と考えるユーザが存在する可能性もある。
【0117】
一時停止が必要であるか否かの判断は、例えば映像データに含まれるメタデータやサーバへの問合せ結果等から特定されるコンテンツのジャンルに基づいて行うように構成してもよい(例えば、コンテンツのジャンルがニュースの場合は、一時停止が不要と判断)。映像配信の一時停止を認められないメタデータが付与されている場合も一時停止が不要と判断する。
【0118】
また、直前のコンテンツが3Dであり、引続き3Dコンテンツを再生する場合は、既に3D視聴要件が満足されていると判断し、一時停止を不要と判断してもよい。
【0119】
ステップ1803で一時停止が不要と判断された場合、ステップ1808に進み、受信したコンテンツの映像データをそのまま再生する。なお、受信した放送コンテンツの再生と共に、3D視聴要件に関する案内を表示するように構成してもよい。
【0120】
ステップ1803で一時停止が必要と判断された場合、ステップ1804に進み、サーバ53へ映像一時停止メッセージを送信する。この一時停止メッセージは、例えば前記ストリーミング仕様書記載のRTPおよびRSTPによる映像伝送プロトコルでは、Scaleヘッダを指定しないPAUSEリクエストである。サーバ53は映像データの配信を停止するので、配信停止直前の映像を静止画として再生するので、表示装置22は一時停止画面を表示して、ステップ1805に進む。
【0121】
ステップ1805では、3D視聴要件に関する案内表示を行い、ステップ1806に進む。案内表示の内容は、他の実施例で説明した方法(例えば図4や図6のフロー)により決定すればよい。
【0122】
ステップS1806では、ユーザからコンテンツの再生の指示があったか否かを判断し、ユーザから再生の指示がされると、S1807に進み、サーバへ映像一時停止を解除する又は再生開始メッセージを送る。例えば前記ストリーミング仕様書記載のRTPおよびRSTPによる映像伝送プロトコルでは、PLAYリクエストである。このメッセージを受けたサーバ53が映像データ配信を再開するので、コンテンツの再生を再開する。
【0123】
上記説明したステップのうち、ステップ1803は省略してもよい。また、ステップ1804とステップ1805の順番は逆でもよいし、同時に行われてもよい。
【0124】
また、ステップ1804とステップ1803の順番を逆にして、受信したコンテンツが3Dコンテンツであった場合は一時停止メッセージを送り、その後一時停止要否かを判断するようにしてもよい。この場合、一時停止が不要と判断されると、直ちに映像一時停止解除又は再生開始メッセージを送るようにしてもよい。
【0125】
また、前記ストリーミング仕様書記載のRTPおよびRSTPによる映像伝送プロトコルに代えて同仕様書記載のHTTPによる映像伝送プロトコルを使用する場合は、一時停止メッセージに代えてTCPコネクションを切断することにより映像配信の一時停止ができる。この時、TCP切断時までに受信したコンテンツの受信バイト数を保持することが必要である。一時停止解除メッセージに代えて、TCPコネクションを再開させ、Rangeヘッダに保持していた受信バイト数情報を設定することにより、映像データの配信が再開される。
【0126】
本実施例によれば、3Dコンテンツを通信網52を介して受信したときに、ユーザが3D映像を視聴する準備が整っていなかったとしても、受信した3Dコンテンツの冒頭から3D映像を視聴することが実現できる利点がある。
【実施例8】
【0127】
図17のブロック図に示した映像伝送システムにおける処理の他の一例を図19のフローチャートを用いて説明する。図18の処理では、3D視聴に関する表示を行う際に映像データ配信を一時停止させて静止画表示し、視聴準備ができてから映像データ配信を再開させた。図19の処理では、3D視聴に関する表示を行う際に受信コンテンツをそのまま継続して動画表示を行い、視聴準備ができた時点で3D再生開始時に後戻りして再生開始を行うものである。
【0128】
図19のステップ1801と1802、1808は、図18のステップ1801と1802、1808と同様であり、説明を省略する。
【0129】
ステップ1802で3Dコンテンツと判断された場合、ステップ1903に進み、後戻り再生(スキップバック再生)が必要なコンテンツであるか否かを判断する。コンテンツが後戻り再生を禁止する情報を入手した場合や、あらかじめユーザが本機能を不要と設定している場合などは後戻り再生が不要である。プレミアムコンテンツなどの後戻り録画が禁止されている場合は、実施例7で説明した一時停止動作に切換えても良い。さらに、直前のコンテンツが3Dであり、引続き3Dコンテンツを再生する場合は、既に3D視聴要件が満足されていると判断し、後戻り再生を不要と判断してもよい。
【0130】
ステップ1903で後戻り再生が不要と判断された場合、ステップ1808に進み、受信したコンテンツの映像データをそのまま再生する。なお、受信コンテンツの再生と共に、3D視聴要件に関する案内を表示するように構成してもよい。
【0131】
ステップ1903で後戻り再生が必要と判断された場合、ステップ1904に進み、受信したコンテンツのタイムスタンプを記憶し、受信した3Dコンテンツの再生を継続させ、ステップ1905に進む。
【0132】
このタイムスタンプは、例えば前記ストリーミング仕様書記載のRTPおよびRSTPによる映像伝送プロトコルでは、映像コンテンツの位置として定義されているものであり、コンテンツ再生開始時にサーバから受信したRangeヘッダ情報の示す位置に、コンテンツ再生開始からステップ1904に至るまでに受信したデータ量(バイト数)を加算したものである。又はPAUSEリクエストをサーバ53に送信し、その返信であるOKメッセージに含まれるRange情報をタイムスタンプとして記憶させても良い。このPauseリクセストを送信して配信データを一時停止させた場合は、直ちにPLAYリクエストを送り、映像データの再開を要求する事により、動画映像の動きが止まってしまう時間を最小とすることができる。
【0133】
ステップ1905では、3D視聴要件に関する案内表示を行い、ステップ1906に進む。案内表示の内容は、他の実施例で説明した方法(例えば図4や図6のフロー)により決定すればよい。但し、本実施例では3D映像は既に動画表示されているので、「3D映像が見えたら〔Play〕を押してください」に代えて、「この案内を消去する場合は〔戻る〕を押してください」や「3D映像を始めから見たい場合は〔Skip back〕を押してください」の方がふさわしい。
【0134】
また、当初例えば10秒程度の所定の時間はユーザの注意喚起のために大きな案内表示を行い、所定時間経過後は3Dコンテンツのじゃまになりにくい小さな案内表示にし、さらに例えば30秒程度の所定の時間経過後に案内表示を消去してもよい。
【0135】
ステップS1906では、ユーザから後戻り再生の指示があったか否かを判断し、ユーザから後戻り再生(スキップバック)の指示がされるとS1907に進み、サーバ53へ3Dコンテンツ開始時に記憶させたタイムスタンプからの再生開始させるメッセージを送信する。同メッセージを受信した配信サーバは指定のタイムスタンプ位置へ戻り、3Dコンテンツの映像データ配信を開始する。
【0136】
ステップ1808で、この3Dコンテンツを受信し、再生することにより、表示装置22では3Dコンテンツの冒頭から表示するので、ユーザは3Dコンテンツを見逃すことがない。
【0137】
この記憶させたタイムスタンプからの再生開始メッセージは、例えば前記ストリーミング仕様書記載のRTPおよびRSTPによる映像伝送プロトコルでは、PLAYリクエストであり、そのRangeヘッダへ、記憶させておいた位置情報をタイムスタンプとして付加すればよい。
ステップ1906でユーザからの指示がない場合はステップ1909で例えば5分などの設定時間経過後、あるいは3Dコンテンツが終了した場合は、通常の受信コンテンツ再生を行うステップ1808に移行する。
【0138】
上記説明したステップのうち、ステップ1903は省略してもよい。また、ステップ1904とステップ1905の順番は逆でもよいし、同時に行われてもよい。
【0139】
また、ステップ1904とステップ1903の順番を逆にして、受信した番組が3Dコンテンツであった場合はそのタイムスタンプを記憶し、その後で後戻り再生が必要か否かを判断するようにしてもよい。この場合、後戻り再生が不要と判断されると、記憶したタイムスタンプ情報は消去してもよい。
【0140】
また、前記ストリーミング仕様書記載のRTPおよびRSTPによる映像伝送プロトコルに代えて同仕様書記載のHTTPによる映像伝送プロトコルを使用する場合は、コンテンツ再生開始時にサーバから受信したRangeヘッダ情報の示す位置に、コンテンツ再生開始からステップ1904に至るまでに受信したデータ量(バイト数)を加算したものをタイムスタンプとして用いる。後戻り再生のPlayリクエストに代えてGETリクエストを使えばよい。その他、タイムスタンプを時間情報として記憶させていた場合は、GETリクエストにはRangeヘッダまたはX−TimeSeekRangeヘッダにその時間情報を設定すればよい。また、タイムスタンプの代わりにチャプター情報を利用してもよい。
【0141】
本実施例によれば、3Dコンテンツを通信網を介して受信したときに、ユーザが3D映像を視聴する準備が整っていなかったとしても、受信した3Dコンテンツを後戻り再生することで、受信した3Dコンテンツの冒頭から3D映像を視聴することが可能となる。また、ユーザが3D映像を視聴する準備が整うまでの間でも3Dコンテンツが再生されており、ユーザは3Dコンテンツの概要はおおまかにわかるので、3D視聴に値するかどうかの判断材料にできる。3D視聴を行う価値があるか否かの判断材料を早期に提供できる点で、ユーザの使い勝手向上が図れる。
【0142】
以上の説明において、表示装置22から取得した視聴要件に基づいて、表示されるユーザへの案内のやり方や、3D視聴要件が整うまでの映像再生の一時停止や後戻り再生の制御方法は、あらかじめ映像信号再生装置が決めておいてもよいし、サーバからコンテンツ別に指定する情報を入手して、それに従う設定でもよい。Web上で動作するソフトウエア、例えばJava(登録商標)やFlashなどのプログラムが前記視聴要件情報を取得して、独自の案内画面を提供したり、コンテンツの再生方法を制御できるようにしたりしてもよい。
【実施例9】
【0143】
図14は本実施例における映像伝送システムのブロック図である。Ethernet通信部141を備え、インターネットなどの通信網52を通じて表示装置に関する情報を蓄積したサーバにアクセスできる映像信号再生装置14と、3D表示装置22がHDMIケーブル31を介して接続されている。図9のブロック図と同じ機能を持つ部分には同じ番号を付与している。
【0144】
本実施例では、3D表示装置を識別するために、3D表示装置の製品型名や製品番号などの識別情報をEDID読出しやCEC通信、またはユーザ設定メニューへの登録情報等から入手し、それを用いて3D表示装置22の3D視聴要件に関する情報をサーバ51から入手する。
【0145】
これにより、EDIDのデータ領域が不足している場合や、CEC通信から3D視聴要件が入手できない場合であっても、3D視聴要件に関する情報を入手することが可能となる。
【0146】
3D表示装置22の3D視聴要件に関する情報をサーバから入手する以外に、3D視聴要件の案内表示や案内音声のデータをサーバから入手する構成にしてもよい。映像信号再生装置14の製品型名や製品番号などの識別情報、再生する3Dコンテンツの識別情報も含めてサーバに問合せすれば、それらの組合せも考慮に入れた、よりユーザにとって使い勝手のよい案内表示や案内音声を実現できる。
【0147】
なお、説明の都合上、実施例を実施例1〜9に分けて説明したが、これらの実施例は適宜組合せ可能である。映像伝送システムやそれを構成する再生装置や表示装置が、実施例1〜9で説明した処理に必要な構成を備えるようにすれば、実施例1〜9で説明した処理の一部、または全部を実現することが可能である。
【0148】
また、各実施例のブロック図における各構成は、CPUがメモリ上に記憶されているソフトウェアモジュールを実行することにより実現してもよいし、専用のハードウェア回路により実現してもよい。
【0149】
また、各実施例においては再生装置と表示装置とが別体であるシステムを例に説明したが、これらが一体となった装置についても各実施例で説明した処理を実現することは可能である。この場合、図1、9、13、14、17における合成部115から当該装置が備える表示部へ映像データを出力するように構成すればよく、EDIDに関する構成(118、213)やCEC通信に関する構成(116、211)は削除することが可能である。そして、3D映像の視聴の準備に関する案内については、EDIDやCEC通信を利用して取得した情報やサーバから取得した情報に基づいて行う方法に代えて、予め当該装置に保持されている情報を用いる等により、当該装置の3D表示方式に基づく3D映像の視聴の準備に関する案内を行うことも可能となる。
【符号の説明】
【0150】
11,12,13,14,15 映像信号再生装置、111 記憶媒体、112 データ読出部、113 デコード部、114 OSD生成部、115 映像信号合成部、116,211 CEC通信部、117,212 制御部、118 EDID読出部,119 映像送信部、131 アンテナ、132 放送受信部、133 一時記憶部、141 Ethernet通信部、21,22 3D表示装置、213 EDID記憶部、214 映像受信部、217 表示部、31 HDMIケーブル、311 CEC線、312,DDC線、313 TMDS線、41 ユーザ、51,53 サーバ、52 通信網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを受信する受信部と、
受信したコンテンツを記録する記録部と、
前記受信部で受信したコンテンツまたは前記記録部に記録されたコンテンツをデコードするデコード部と、
前記デコード部でデコードされたコンテンツを出力する出力部とを有し、
前記受信部で受信したコンテンツが3D映像を含む3Dコンテンツであった場合、前記記録部に受信したコンテンツを記録し、
前記出力部から3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データを出力し、
ユーザからコンテンツの再生の指示を受けると、前記デコード部は、前記受信部で受信したコンテンツのデコードから、前記記録部に記録されたコンテンツのデコードに切替えることを特徴とする再生装置。
【請求項2】
請求項1の再生装置であって、
前記3Dコンテンツが予め定められた所定のジャンルのコンテンツであった場合、前記記録部における当該コンテンツの記録、及び前記デコード部における前記受信部で受信したコンテンツのデコードから前記記録部に記録されたコンテンツのデコードへの切替えは行わず、
前記3Dコンテンツが予め定められた所定のジャンルのコンテンツでない場合、前記出力部から出力する3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データの背景には受信したコンテンツを静止画として表示することを特徴とする再生装置。
【請求項3】
請求項1または2の再生装置であって、
前記出力部の出力先である表示装置に保持された3D映像の表示方式に関する情報を読み出す読出部を備え、
前記3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データは、前記読出部で読み出した3D映像の表示方式に関する情報に基づいて生成されることを特徴とする再生装置。
【請求項4】
請求項1または2の再生装置であって、
ネットワークを介して前記3D映像の表示方式に関する情報を取得する通信部を備え、
前記3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データは、前記通信部で取得した3D映像の表示方式に関する情報に基づいて生成されることを特徴とする再生装置。
【請求項5】
請求項1または2の再生装置であって、
前記出力部から出力されたコンテンツと3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データとを表示する表示部を有し、
前記3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データは、前記表示部における3D映像の表示方式に基づいて生成されることを特徴とする再生装置。
【請求項6】
サーバからコンテンツを受信し、サーバと制御情報を双方向通信する通信部と、
前記通信部で受信したコンテンツをデコードするデコード部と、
前記デコード部でデコードされたコンテンツを出力する出力部とを有し、
前記通信部で受信したコンテンツが3D映像を含む3Dコンテンツであった場合、サーバへコンテンツ配信を一時停止させるメッセージを前記通信部から送信し、
前記出力部から3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データを出力し、
ユーザからコンテンツの再生の指示を受けると、サーバへコンテンツの配信を再開させるメッセージを前記通信部から送信することを特徴とする再生装置。
【請求項7】
請求項6の再生装置であって、
前記3Dコンテンツが予め定められた所定のジャンルのコンテンツであった場合、コンテンツ配信を一時停止させるメッセージを前記通信部からサーバへ送信しないことを特徴とする再生装置。
【請求項8】
請求項6または7の再生装置であって、
前記出力部の出力先である表示装置に保持された3D映像の表示方式に関する情報を読み出す読出部を備え、
前記3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データは、前記読出部で読み出した3D映像の表示方式に関する情報に基づいて生成されることを特徴とする再生装置。
【請求項9】
請求項6または7の再生装置であって、
前記3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データは、前記通信部で取得した3D映像の表示方式に関する情報に基づいて生成されることを特徴とする再生装置。
【請求項10】
請求項6または7の再生装置であって、
前記出力部から出力されたコンテンツと3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データとを表示する表示部を有し、
前記3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データは、前記表示部における3D映像の表示方式に基づいて生成されることを特徴とする再生装置。
【請求項11】
サーバからコンテンツを受信し、サーバと制御情報を双方向通信する通信部と、
前記通信部で受信したコンテンツをデコードするデコード部と、
前記デコード部でデコードされたコンテンツを出力する出力部と、を有し、
前記通信部で受信したコンテンツが3D映像を含む3Dコンテンツであった場合、そのタイムスタンプ情報またはチャプター情報を記憶し、
前記出力部から3D映像の視聴に関する画像データまたは音声データを出力し、
ユーザからコンテンツの再生の指示を受けると、サーバへコンテンツ配信を前記記憶させていたタイムスタンプ情報またはチャプター情報に基づく位置へ戻って再生させるメッセージを前記通信部から送信することを特徴とする再生装置。
【請求項12】
請求項11の再生装置であって、
前記3Dコンテンツが予め定められた所定のジャンルのコンテンツであった場合、前記記憶させていたタイムスタンプ情報またはチャプター情報に基づく位置へ戻って再生させるメッセージを前記通信部が送信しないことを特徴とする再生装置。
【請求項13】
請求項11または12の再生装置であって、
前記出力部の出力先である表示装置に保持された3D映像の表示方式に関する情報を読み出す読出部を備え、
前記3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データは、前記読出部で読み出した3D映像の表示方式に関する情報に基づいて生成されることを特徴とする再生装置。
【請求項14】
請求項11または12の再生装置であって、
前記3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データは、前記通信部で取得した3D映像の表示方式に関する情報に基づいて生成されることを特徴とする再生装置。
【請求項15】
請求項11または12の再生装置であって、
前記出力部から出力されたコンテンツと3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データとを表示する表示部を有し、
前記3D映像の視聴の準備に関する画像データまたは音声データは、前記表示部における3D映像の表示方式に基づいて生成されることを特徴とする再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−105229(P2012−105229A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254376(P2010−254376)
【出願日】平成22年11月15日(2010.11.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】