説明

冬用タイヤ装着検出装置

【課題】 自動車が冬用タイヤを装着しているか否かを、自動車を走行させたまま自動的に検出する装置を提供する。
【解決手段】 この検出装置1は、自動車のタイヤTを濡らす散水装置2と、自動車を感知する赤外線センサー3と、赤外線センサー3の走行方向前方に位置し、赤外線センサー3と連動して、自動車のタイヤTを撮影すべく、走行方向に沿って所定間隔で設けた複数のCCDカメラ4a及び発光器4bで構成した撮影装置4とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冬期に、例えば、高速道路を走行する自動車が、冬用タイヤを装着しているか否かを自動的に検出して表示する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
冬期に、高速道路を走行する自動車が冬用タイヤを装着していないがために発生する事故が多発している。こうした事故を未然に防止するため、各自動車が冬用タイヤを装着しているか否かを確認すべく、高速道路の入口などにおいて、複数の監視人が、各自動車を一旦停車させて、そのタイヤを視認するといった作業を行っている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、監視人による冬用タイヤの装着確認作業は、視認によるものであるため手間が掛かり、多大な経費を必要とする。また、この作業は、寒い屋外で行うものであるため、通常、高齢者である監視人に大きな肉体的な負担を強いり、よって、監視者の確保が困難である。さらに、監視人の安全上の問題もある。
【0004】
本発明はこうした問題に鑑み創案されたもので、冬期に、例えば、高速道路を走行する自動車が冬用タイヤを装着しているか否かを自動的に検出して表示する検出装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
まず用語の説明をする。
「CCD」とは、電荷結合素子(Charge Coupled Device)を言い、「CCDカメラ」とは、CCDを利用したカメラである。
「CPU」とは、中央演算処理装置(Central Processing Unit)のことを言う。
【0006】
図1乃至図3を参照して説明する。本発明者らは、冬用タイヤには、通常タイヤより多数の溝(タイヤパターンの溝)形成されていることに着目して、この発明を創案した。
【0007】
請求項1に記載の冬用タイヤ装着検出装置1は、自動車が冬用タイヤを装着しているか否かを、前記自動車を走行させたまま検出して表示する装置である。この検出装置1は、前記自動車のタイヤTを濡らす散水装置2と、前記自動車を感知する赤外線センサー3と、前記赤外線センサー3の走行方向前方に位置し、前記赤外線センサー3と連動して、前記自動車のタイヤTを撮影すべく、前記自動車の走行方向に沿って所定間隔で設けた複数のCCDカメラ4aで構成した撮影装置4とを備える。
【0008】
また、この検出装置1は、前記撮影装置4で撮影した画像を処理して、所定範囲内におけるタイヤパターンの溝を傷Cとして計算(カウント)し、前記傷Cの総数が規定数以上のときは冬用タイヤと判別し、規定数以下のときは通常タイヤと判別するプログラムを組込んだCPU5を備える。さらに、この検出装置1は、前記CPU5の判別結果を表示する表示器6を備える。
【0009】
請求項2に記載の冬用タイヤ装着検出装置1は、自動車が冬用タイヤを装着しているか否かを、前記自動車を走行させたまま検出して表示する装置である。この検出装置1は、前記自動車のタイヤTを濡らす散水装置2と、前記自動車を感知する赤外線センサー3と、前記赤外線センサー3の走行方向前方に位置し、前記赤外線センサー3と連動して、前記自動車のタイヤTを撮影すべく、前記自動車の走行方向に沿って所定間隔で設けた複数のCCDカメラ4aで構成した撮影装置4を備える。
【0010】
また、この検出装置1は、前記撮影装置4で撮影した画像を処理して、所定範囲内におけるタイヤパターンの溝を傷Cとして計算し、前記傷Cの総数が規定数以上のときは冬用タイヤと判別し、規定数以下のときは通常タイヤと判別するプログラムを組込んだCPU5を備える。さらに、前記CPU5の判別結果を表示する表示器6を備える。
【0011】
そして、この検出装置1は、前記撮影装置4に照度計を備え付け、この照度計に対応して、前記CCDカメラ4aの感度を自動調整するものである。
【0012】
請求項3に記載の冬用タイヤ装着検出装置1は、請求項1または2に記載の発明において、撮影装置4に、CCDカメラ4aの撮影に同期して発光する発光器(ストロボ)4bを設けた。
【0013】
請求項4に記載の冬用タイヤ装着検出装置1は、請求項1乃至3に記載の発明において、CPU5が、CCDカメラ4aで撮影した画像を多数のブロックBに分割し、その内、傷Cの総数が多いブロック群Gにおける前記傷Cの総数を計算して、冬用タイヤまたは通常タイヤと判別するものとし、前記ブロック群Gは、最小のタイヤTの撮像に収まる範囲に位置するものとしている。
【0014】
請求項5に記載の冬用タイヤ装着検出装置1は、請求項1乃至4に記載の発明において、表示器6を、運転者が視認できる場所に設置したものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の冬用タイヤ装着検出装置1は、自動車のタイヤTを濡らす散水装置2を設けたので、全ての自動車のタイヤTを同じ条件(濡れた状態)で撮影することができる。これにより、冬用タイヤであるか通常タイヤであるかを、より正確に判別することができる。
【0016】
ちなみに、本発明者らは、タイヤTが濡れた状態であるか、あるいは乾いた状態であるかの違いによって、判別結果に誤差が生じることを確認した(タイヤTからの反射光に違いによるものと思われる)。散水装置2によって全てのタイヤTを濡れた状態とすることで、こうした誤差をなくすことができる。
【0017】
なお、全てのタイヤTを乾いた状態とすることも考えられるが、実際の現場においては多くのタイヤTが濡れた状態にあること、および、濡れたタイヤTを乾燥させるより、乾いたタイヤTを濡れた状態にする方が容易であることから、散水装置2を設けることとした。従って、散水装置2に代えて、濡れたタイヤTを乾燥させる装置を設けることも可能である。
【0018】
また、この検出装置1は、自動車を感知する赤外線センサー3を設けたので、大型車(トラックを含む)および普通車(軽自動車を含む)の全てを確実に感知することができる。これにより、全ての自動車のタイヤTを確実に撮影することができる。
【0019】
また、赤外線センサー3を設けることによって、降雪および降雨の影響を避けることができる。すなわち、レーザーセンサーを使用すると光軸が細く雪や雨を透過する能力が低いため、雪や雨のような小さな物質に対しても反応し、その反応信号によって撮影が行われてしまうが、赤外線センサー3は光軸が太く雪や雨を透過する能力が大きい。従って、降雪や降雨の影響を受けることなく、タイヤTの撮影を行うことができる。
【0020】
また、この検出装置1は、複数のCCDカメラ4aを自動車の走行方向に沿って所定間隔をあけて設けたので、タイヤTの撮影可能幅Wを実質的に広くすることができる。すなわち、例えば、CCDカメラ4aを一台のみ設けた場合には、このCCDカメラ4aで撮影できる範囲は狭い幅に限られるので、全ての自動車にその限られた狭い幅を走行させることは極めて困難である。本発明では、複数のCCDカメラ4aを設けたので、撮影可能幅Wを実質的に広く設定することができ、全ての自動車を、その広い撮影可能幅Wの少なくとも一部を走行させることができる。これにより、全ての自動車のタイヤTを撮影することができる。
【0021】
また、CPU5によって、撮影画像の所定範囲内におけるタイヤパターンの溝を傷Cとして計算し、その傷Cの総数によって冬用タイヤを着用しているか否かを判別するので、正確な判別を行うことができる。なお、この判別は、前記したごとく、冬用タイヤには、通常タイヤより多くの溝が形成されていることに基づくものである。
【0022】
さらに、表示器6に、CPU5による判別結果を表示するので、その表示を視認することによって冬用タイヤの装着の有無を極めて容易に確認することができる。
【0023】
このように、自動車が冬用タイヤを装着しているか否かを、自動的に検出して表示することができるので、従来技術のように監視人が視認して検出するのと比較して、手間が掛からず、検出に要する経費を大幅に削減することができる。また、自動的に検出するので、監視人の負担が軽減され、その確保が容易となる。さらに、監視人の安全性を高めることもできる。
【0024】
請求項2に記載の冬用タイヤ装着検出装置1は、請求項1に記載の発明と同様の効果を発揮する。また、CCDカメラ4aに照度計を備え付け、その照度計に対応してCCDカメラ4aの感度を自動調整するので、より正確な判別を行うことができる。
【0025】
ちなみに、本発明者らは、CCDカメラ4aに照度計を設けず、また、それによる感度の自動調整を行なわない場合には、天候状態による照度の違いによって、CCDカメラ4aによって撮影した傷Cの総数が異なることを確認した。本発明では、照度計を設け、それに基づいてCCDカメラ4aの感度を自動調整するので、天候状態に左右されない正確な判別を行うことができる。
【0026】
請求項3に記載の冬用タイヤ装着検出装置1は、請求項1および2に記載の発明と同様の効果を発揮する。また、撮影装置4に、CCDカメラ4aの撮影に同期して発光する発光器4bを設けたので、より鮮明な撮像を得ることができる。ちなみに、本発明者らは、10Wの発光器を2台設けた場合と、100Wの発光器4bを1台設けた場合とを比較した結果、後者の方がより効果的であることを確認した。
【0027】
請求項4に記載の冬用タイヤ装着検出装置1は、請求項1乃至3に記載の発明と同様の効果を発揮する。また、CPU5が、CCDカメラ4aで撮影した画像を多数のブロックBに分割し、その内、傷Cの総数が多いブロック群Gにおける前記傷Cの総数を計算して、冬用タイヤまたは通常タイヤと判別するので、正確な判別を行うことができる。
【0028】
また、CCDカメラ4aはタイヤTのみでなくその周囲も併せて撮影するので、撮像のうち、どの部分がタイヤTであるかを正確に割り出す必要がある。係る点において、傷Cの多少を基準にその撮像部分がタイヤTであることを認識させることにより、全体の撮像のうち、どの部分がタイヤTであるかを正確に割り出すことができる。
【0029】
更に、ブロック群Gを、最小幅のタイヤTの撮像に収まる範囲に位置させるので、軽自動車などの小さなタイヤTでも正確に判別することができる。
【0030】
請求項5に記載の冬用タイヤ装着検出装置1は、請求項1乃至4に記載の発明と同様の効果を発揮する。また、表示器6を、運転者が視認できる場所に設置したので、運転者自身が冬用タイヤ着用の有無を確認することができる。従って、例えば、監視人が口頭でその旨を伝える場合より、その後の対応(例えば、運転者自身が自動車を移動させてチェーンを装着する作業)を円滑に進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る冬用タイヤ装着検出装置の実施形態を示す平面図である。
【図2】小さいタイヤの撮像を多数のブロックに分割した状態を示す説明図である。
【図3】大きいタイヤの撮像を多数のブロックに分割した状態を示す説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明に係る冬用タイヤ装着検出装置1の実施形態を、図1乃至図3に示す。これは、冬期において高速道路の入口に設けた検出走行路Rの右側に配置した設置面Pに設けられ、当該高速道路に進入しようとする自動車が冬用タイヤを装着しているか否かを、自動車を停止させることなく走行(徐行)させたまま検出し、その結果を表示する装置である。
【0033】
この検出装置1は、散水装置2、赤外線センサー3、撮影装置4、CPU5および表示器6を備える。また、赤外線センサー3、撮影装置4、CPU5および表示器6を制御する制御装置(図示せず)を設けている。なお、散水装置2も、制御装置で制御することができる。
【0034】
散水装置2は、検出走行路Rに進入してきた自動車のタイヤTに水を供給して当該タイヤTを濡らすものである。タイヤTを濡らす手段は限定されないが、例えば、シャワー状の水をタイヤTに放水し、あるいは、溝に水を溜め、そこを走行させることによって行うことができる。
【0035】
赤外線センサー3は、検出走行路Rに進入してきた自動車を、赤外線を照射することによって感知する。なお、散水装置2の設置位置は赤外線センサー3に対し自動車の移動方向上流側とする。
【0036】
撮影装置4は、赤外線センサー3の走行方向前方に位置し、この赤外線センサー3と連動して、自動車のタイヤTを撮影するものであり、走行方向に沿って設けた3台のCCDカメラ4aで構成している。各CCDカメラ4aは、赤外線センサー3からの信号を受けて自動的に作動し、それぞれが同時にタイヤTを撮影する。
【0037】
なお、この3台のCCDカメラ4aは、焦点距離の異なる又は同一の固定焦点のカメラで、タイヤTを鮮明に撮影するようにしている。また、撮影装置4には照度計を備え付け、各CCDカメラ4aは照度計に対応して感度を自動調整するようにしている。また、この撮影装置4には、CCDカメラ4aの撮影に同期して発光する発光器(ストロボ)4bを設けている。この発光器4bは、出力100Wのものを1台設けている。
【0038】
CPU5は、撮影装置4で撮影した画像を処理して、所定範囲内におけるタイヤパターンの溝を傷Cとして計算し、傷Cの総数が規定数以上のときは冬用タイヤと判別し、規定数以下のときは通常タイヤと判別するプログラムを組込んでいる。
【0039】
本実施形態では、各CCDカメラ4aで撮影した画像を40個のブロックBに分割し、その内、傷Cの総数が多いブロック群Gにおける傷Cの総数を計算して、冬用タイヤまたは通常タイヤと判別するものとしている。
【0040】
なお、ブロック群Gは、6個のブロックBで形成し、かつ、その範囲が、最小のタイヤTの撮像に収まるように設定している。このブロック群Gは、相互に隣接するブロックBのみによって構成できるし(図2参照)、また、離間したブロックBを含めて構成することもできる(図3参照)。なお、図2は小さな普通タイヤを示し、図3は大きな冬タイヤを示す。図中、斜線部分は、ブロック群Gを形成するブロックBを示す。
【0041】
表示器6は、CPU5の判別結果を表示するものであり、監視人のみでなく、運転者が視認できる場所に設置している。この表示器6の表示は、例えば、CPU5が冬用タイヤであると判別した場合には青色を点灯し、通常タイヤであると判別した場合は赤色を点灯するように設定することができる。
【0042】
本実施形態に係る冬用タイヤ装着検出装置1は、次のように作動する。まず、高速道路の入口等に進入してきた自動車を、監視人が検出走行路Rに誘導して、徐行状態で走行させる。この際、自動車は、その右前輪が、設置面Pから所定距離(例えば80cm前後)離れた部分を走行するように誘導する。
【0043】
検出走行路Rに進入した自動車は、まず、散水装置2によって、そのタイヤTが濡れた状態とされる。散水装置2は、例えば、水をシャワー状に放水させるものであっても良いし、また、溝に水を溜め、そこに自動車を走行させるものであっても良い。これにより、全てのタイヤTを同じ濡れた状態とすることができるので、全てのタイヤTを同じ条件下で判別することができ、乾湿の違いによる判別誤差を防止することができる。
【0044】
続いて、この自動車は、赤外線センサー3によって感知され、その感知信号が撮影装置4に送られる。これにより、各CCDカメラ4aが同時に自動車のタイヤTを撮影する。この際、撮影装置4に備え付けられた照度計がその時の照度を測定し、また、各CCDカメラ4aはその測定値に対応して感度を自動調整するので、天候に影響されず、常に鮮明な画像を撮影することができる。また、撮影装置4には、CCDカメラ4aの撮影に同期して発行する発光器4bを設けているので、これによっても鮮明な撮像を得ることができる。
【0045】
撮影装置4で撮影されたタイヤTの撮像はCPU5に送られ、そこで120個(40個/1カメラ×3カメラ)のブロックBに分割し、その内、傷Cの総数が多いブロック群G(6個のブロックBで構成される)における傷Cの総数を計算する。そして、その傷Cの総数が規定値より多い場合は冬用タイヤと判別し、それより少ない場合は通常タイヤと判別し、それぞれの信号を表示器6に送る。なお、ブロック群Gは、軽自動車等が装着する最小のタイヤTの撮像より小さい範囲に設定している。これにより、大小全てのタイヤTを正確に判別できるようにしている。
【0046】
表示器6は、この判別信号に基づき、例えば、冬用タイヤの場合は青色を点灯し、通常タイヤの場合は赤色を点灯して、監視人および運転者に表示する。そして、通常タイヤを装着していると表示された自動車は所定の場所に移動し、そこで冬用タイヤと交換し、あるいは、チェーンの装着を行う。また、冬用タイヤを装着していると表示された自動車は、そのまま高速道路へ進入する。
【0047】
このように、本実施形態に係る冬用タイヤ装着検出装置1は、高速道路に進入しようとする自動車が冬用タイヤを装着しているか否かを、自動的に検出して表示するので、その作業が容易であり、検出に必要な経費を大幅に削減することができる。また、自動的に検出するので、監視人の負担が軽減され、その確保が容易となり、さらに、監視人の安全性も向上する。
【0048】
なお、本実施形態に係る冬用タイヤ装着検出装置1は、高速道路の入口に設けたものであるが、本発明はこうした場所の設置に限定されるものではなく、例えば、高速道路のサービスエリアや通常の道路などに設置することができる。
【符号の説明】
【0049】
1 検出装置
2 散水装置
3 赤外線センサー
4 撮影装置
4a CCDカメラ
4b 発光器
5 CPU
6 表示器
B ブロック
C 傷
G ブロック群
P 設置面
R 検出走行路
T タイヤ
W 撮影可能幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車が冬用タイヤを装着しているか否かを,前記自動車を走行させたまま検出して表示する装置であって、前記自動車のタイヤTを濡らす散水装置(2)と、前記自動車を感知する赤外線センサー(3)と、前記赤外線センサーの走行方向前方に位置し,前記赤外線センサーと連動して,前記自動車のタイヤを撮影すべく,前記走行方向に沿って所定間隔で設けた複数のCCDカメラ(4a)で構成した撮影装置(4)と、前記撮影装置で撮影した画像を処理して,所定範囲内におけるタイヤパターンの溝を傷(C)として計算し,前記傷の総数が規定数以上のときは冬用タイヤと判別し,規定数以下のときは通常タイヤと判別するプログラムを組込んだCPU(5)と、前記CPUの判別結果を表示する表示器(6)と、を備えることを特徴とする冬用タイヤ装着検出装置。
【請求項2】
自動車が冬用タイヤを装着しているか否かを,前記自動車を走行させたまま検出して表示する装置であって、前記自動車のタイヤTを濡らす散水装置(2)と、前記自動車を感知する赤外線センサー(3)と、前記赤外線センサーの走行方向前方に位置し,前記赤外線センサーと連動して,前記自動車のタイヤを撮影すべく,前記走行方向に沿って所定間隔で設けた複数のCCDカメラ(4a)で構成した撮影装置(4)と、前記撮影装置で撮影した画像を処理して,所定範囲内におけるタイヤパターンの溝を傷(C)として計算し,前記傷の総数が規定数以上のときは冬用タイヤと判別し,規定数以下のときは通常タイヤと判別するプログラムを組込んだCPU(5)と、前記CPUの判別結果を表示する表示器(6)と、を備え、前記撮影装置4に照度計を備え付け,該照度計に対応して,前記CCDカメラの感度を自動調整したことを特徴とする請求項1または2に記載の冬用タイヤ装着検出装置。
【請求項3】
撮影装置(4)に、CCDカメラ(4a)の撮影に同期して発光する発光器(4b)を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の冬用タイヤ装着検出装置。
【請求項4】
CPU(5)が、CCDカメラ(4a)で撮影した画像を多数のブロック(B)に分割し、その内、傷(C)の総数が多いブロック群(G)における前記傷の総数を計算して、冬用タイヤまたは通常タイヤと判別するものとし、前記ブロック群は、最小のタイヤの撮像に収まる範囲に位置するものであることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の冬用タイヤ装着検出装置。
【請求項5】
表示器(6)を、運転者が視認できる場所に設置したことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の冬用タイヤ装着検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−37327(P2011−37327A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−184570(P2009−184570)
【出願日】平成21年8月7日(2009.8.7)
【出願人】(507297400)西日本高速道路メンテナンス中国株式会社 (5)
【出願人】(591091135)株式会社日本パーカーライジング広島工場 (8)