説明

冷却排水処理装置

【課題】冷却排水処理装置において、冷却水循環ラインを流れる冷却水の温度を低下させることで冷却水量を低減して排水処理コストの低減を可能とする。
【解決手段】循環ポンプ12により冷却水を循環する冷却水循環ライン11と、製造された飲料水を供給する飲料水供給ライン13と、冷却水循環ライン11の冷却水により飲料水を充填する容器を洗浄冷却すると共にこの容器に飲料水を充填する飲料水処理装置19を設け、冷却水循環ライン11に、冷却水を常温まで冷却する冷却塔23を設けると共に、この冷却塔23より冷却水循環方向の下流側に冷却水を常温以下に冷却する熱交換器24(ブライン冷凍機26)を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却水を循環する冷却水循環ラインにより飲料水を充填する容器を洗浄冷却する冷却排水処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
飲料水の製造工場では、多量の冷却水を使用し、この冷却水によりビンや缶などの容器を洗浄すると共に冷却し、洗浄及び冷却された容器に飲料水を充填して製品化している。この場合、冷却水を循環する冷却水循環ラインを構成し、この冷却水循環ラインにより飲料水を充填する容器を洗浄すると共に冷却している。そして、この冷却水循環ラインには、冷却水を冷却する冷却装置が設けられると共に、冷却水循環ラインから所定量の冷却水を排出する一方、所定量の冷却水を補給することで、冷却水循環ラインを流れる冷却水の温度を所定温度以下に維持すると共に、汚染度の進行を抑制している。
【0003】
なお、このような冷却排水処理装置としては、下記特許文献1、2に記載されたものがある。
【0004】
【特許文献1】特開2005−218981号公報
【特許文献2】特開2006−239485号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の冷却排水処理装置では、冷却水循環ラインから所定量の冷却水を排水として処理することで、冷却水の汚染度合が高くならないようにしているが、この排水量が多くなってしまい、排水処理コスト(下水処理料金)が高くなるという問題があった。
【0006】
本発明は上述した課題を解決するものであり、冷却水循環ラインを流れる冷却水の温度を低下させることで冷却水量を低減して排水処理コストの低減を可能とする冷却排水処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための請求項1の発明の冷却排水処理装置は、冷却水を循環する冷却水循環ラインにより飲料水を充填する容器を洗浄冷却する冷却排水処理装置において、前記冷却水循環ラインに、冷却水を常温まで冷却する第1冷却水冷却手段が設けられると共に、該第1冷却手段より冷却水循環方向の下流側に冷却水を常温以下に冷却する第2冷却水冷却手段が設けられることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2の発明の冷却排水処理装置では、飲料水を容器に供給する飲料水供給ラインにこの飲料水を常温以下に冷却する飲料水冷却手段が設けられ、該飲料水冷却手段から分岐して冷媒を前記第2冷却水冷却手段に供給する冷媒分岐ラインが設けられることを特徴としている。
【0009】
請求項3の発明の冷却排水処理装置では、前記飲料水供給ラインは、飲料水を貯留する飲料水タンクと、飲料水を該飲料水タンクに供給する第1飲料水供給ラインと、前記飲料水タンクの飲料水を容器に供給する第2飲料水供給ラインとを有し、前記第1飲料水供給ラインに前記飲料水冷却手段が設けられ、前記第1飲料水供給ラインの不使用時に前記飲料水冷却手段の冷媒が冷媒分岐ラインを通して前記第2冷却水冷却手段に供給されることを特徴としている。
【0010】
請求項4の発明の冷却排水処理装置では、飲料水を容器に供給する飲料水供給ラインにこの飲料水を冷却する飲料水冷却手段が設けられ、前記第2冷却水冷却手段の冷媒を前記飲料水冷却手段に供給する冷媒分岐ラインが設けられることを特徴としている。
【0011】
請求項5の発明の冷却排水処理装置では、前記冷却水循環ラインを循環する冷却水から所定量の冷却水を排出する冷却水排出ラインと、所定量の冷却水を前記冷却水循環ラインに補給する冷却水補給ラインが設けられ、前記冷却水排出ラインの冷却水を凍結濃縮することで氷水と排水とに分離する凍結濃縮手段と、該凍結濃縮手段により生成された氷水により前記冷却水補給ラインの冷却水を冷却する補給水冷却手段が設けられることを特徴としている。
【0012】
請求項6の発明の冷却排水処理装置では、前記冷却水循環ラインを循環する冷却水から所定量の冷却水を排出する冷却水排出ラインが設けられ、前記冷却水排出ラインの冷却水を凍結濃縮することで氷水と排水とに分離する凍結濃縮手段と、該凍結濃縮手段により生成された氷水により飲料水供給ラインの飲料水を冷却する飲料水冷却手段が設けられることを特徴としている。
【0013】
請求項7の発明の冷却排水処理装置では、前記冷却水循環ラインを循環する冷却水から所定量の冷却水を排出する冷却水排出ラインが設けられ、前記冷却水排出ラインの冷却水を凍結濃縮することで氷水と排水とに分離する凍結濃縮手段と、該凍結濃縮手段により生成された氷水を前記冷却水循環ラインに戻す冷却水戻しラインが設けられることを特徴としている。
【0014】
請求項8の発明の冷却排水処理装置では、前記凍結濃縮手段により生成された氷水を貯留する蓄熱手段と、該蓄熱手段により貯留された氷水を前記補給水冷却手段または前記飲料水冷却手段または前記冷却水戻しラインに供給可能な氷水供給手段が設けられることを特徴としている。
【0015】
請求項9の発明の冷却排水処理装置では、飲料水を容器に供給する飲料水供給ラインにこの飲料水を常温以下に冷却する飲料水冷却手段が設けられ、該飲料水冷却手段から分岐して冷媒を前記凍結濃縮手段に供給する冷媒分岐ラインが設けられることを特徴としている。
【0016】
請求項10の発明の冷却排水処理装置では、前記冷却水循環ラインと前記飲料水供給ラインの交差部に、前記容器を洗浄冷却する容器洗浄冷却処理装置と、洗浄冷却された前記容器に飲料水を充填する飲料水充填装置が設けられることを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明の冷却排水処理装置によれば、冷却水を循環する冷却水循環ラインに、冷却水を常温まで冷却する第1冷却水冷却手段と、この第1冷却手段より冷却水循環方向の下流側に冷却水を常温以下に冷却する第2冷却水冷却手段を設けるので、冷却水循環ラインを流れる冷却水は、第1冷却水冷却手段により常温まで冷却された後、第2冷却水冷却手段により常温以下に冷却されることとなり、冷却水循環ラインを流れる冷却水の温度を低下させることでその冷却熱量が増加し、容器を洗浄冷却する冷却水量を低減することができ、その結果、排水量を低減して排水処理コストを低減することができる。
【0018】
請求項2の発明の冷却排水処理装置によれば、飲料水を容器に供給する飲料水供給ラインにこの飲料水を常温以下に冷却する飲料水冷却手段を設け、飲料水冷却手段から分岐して冷媒を第2冷却水冷却手段に供給する冷媒分岐ラインを設けるので、飲料水冷却手段により飲料水だけでなく冷却水を冷却することで、飲料水冷却手段の冷却能力を最大限に利用して効率的に飲料水及び冷却水を冷却することができる。
【0019】
請求項3の発明の冷却排水処理装置によれば、飲料水供給ラインとして、飲料水を貯留する飲料水タンクと、飲料水を飲料水タンクに供給する第1飲料水供給ラインと、飲料水タンクの飲料水を容器に供給する第2飲料水供給ラインを設け、第1飲料水供給ラインに飲料水冷却手段を設け、第1飲料水供給ラインの不使用時に飲料水冷却手段の冷媒を冷媒分岐ラインを通して第2冷却水冷却手段に供給するので、飲料水冷却手段を停止せずに連続的に運転することができ、飲料水冷却手段の故障の発生を抑制することができると共に、連続運転によりエネルギ効率を向上することができ、運転コストを低減することができる。
【0020】
請求項4の発明の冷却排水処理装置によれば、飲料水を容器に供給する飲料水供給ラインにこの飲料水を冷却する飲料水冷却手段を設け、第2冷却水冷却手段の冷媒を飲料水冷却手段に供給する冷媒分岐ラインを設けるので、第2冷却水冷却手段により冷却水だけでなく飲料水も冷却することで、第2冷却水冷却手段の冷却能力を最大限に利用して効率的に飲料水及び冷却水を冷却することができ、冷却コストを低減することができる。
【0021】
請求項5の発明の冷却排水処理装置によれば、冷却水循環ラインを循環する冷却水から所定量の冷却水を排出する冷却水排出ラインと、所定量の冷却水を冷却水循環ラインに補給する冷却水補給ラインを設け、冷却水排出ラインの冷却水を凍結濃縮することで氷水と排水とに分離する凍結濃縮手段と、凍結濃縮手段により生成された氷水により冷却水補給ラインの冷却水を冷却する補給水冷却手段を設けるので、凍結濃縮により生成された氷水により補給水を冷却することで、冷却にかかるエネルギを低減して冷却コストを低減することができる。
【0022】
請求項6の発明の冷却排水処理装置によれば、冷却水循環ラインを循環する冷却水から所定量の冷却水を排出する冷却水排出ラインが設けられ、冷却水排出ラインの冷却水を凍結濃縮することで氷水と排水とに分離する凍結濃縮手段と、凍結濃縮手段により生成された氷水により飲料水供給ラインの飲料水を冷却する飲料水冷却手段を設けるので、凍結濃縮により生成された氷水により飲料水を冷却することで、冷却にかかるエネルギを低減して冷却コストを低減することができる。
【0023】
請求項7の発明の冷却排水処理装置によれば、冷却水循環ラインを循環する冷却水から所定量の冷却水を排出する冷却水排出ラインが設けられ、冷却水排出ラインの冷却水を凍結濃縮することで氷水と排水とに分離する凍結濃縮手段と、凍結濃縮手段により生成された氷水を冷却水循環ラインに戻す冷却水戻しラインを設けるので、凍結濃縮により生成された氷水により冷却水を冷却することで、冷却にかかるエネルギを低減して冷却コストを低減することができる。
【0024】
請求項8の発明の冷却排水処理装置によれば、凍結濃縮手段により生成された氷水を貯留する蓄熱手段と、蓄熱手段により貯留された氷水を補給水冷却手段または飲料水冷却手段または冷却水戻しラインに供給可能な氷水供給手段を設けるので、電気料金の安価な夜間に凍結濃縮手段を作動させることで、蓄熱手段に氷水を貯留し、電料金の高い昼間に蓄熱手段に貯留されている氷水を氷水供給手段により供給することで、冷熱に要するコストを低減することができる。
【0025】
請求項9の発明の冷却排水処理装置によれば、飲料水を容器に供給する飲料水供給ラインにこの飲料水を常温以下に冷却する飲料水冷却手段を設け、飲料水冷却手段から分岐して冷媒を凍結濃縮手段に供給する冷媒分岐ラインを設けるので、飲料水冷却手段を飲料水の冷却だけでなく凍結濃縮処理にも使用することで、飲料水冷却手段の冷却能力を最大限に利用して効率的に飲料水及び冷却水を冷却することができる。
【0026】
請求項10の発明の冷却排水処理装置によれば、冷却水循環ラインと飲料水供給ラインの交差部に、容器を洗浄冷却する容器洗浄冷却処理装置と、洗浄冷却された容器に飲料水を充填する飲料水充填装置を設けるので、容器洗浄冷却処理装置にて、冷却水循環ラインを流れる冷却水により容器が洗浄冷却され、飲料水充填装置にて、洗浄冷却された容器に飲料水が充填されることとなり、容器洗浄冷却処理と飲料水充填処理を効率的に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る冷却排水処理装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0028】
図1は、本発明の実施例1に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。
【0029】
実施例1の冷却排水処理装置において、図1に示すように、冷却水循環ライン11は、無端のループ形状をなし、循環ポンプ12により冷却水を循環することができる。また、飲料水供給ライン13は、製造された飲料水を供給する第1飲料水供給ライン14と、この第1飲料水供給ライン14により供給された飲料水を貯留する飲料水タンク15と、この飲料水タンク15の飲料水を容器に供給する第2飲料水供給ライン16とから構成されている。そして、第1、第2飲料水供給ライン14,16に供給ポンプ17,18が設けられている。
【0030】
冷却水循環ライン11と飲料水供給ライン13(第2飲料水供給ライン16)の交差部には、飲料水処理装置19が設けられている。この飲料水処理装置19は、容器を洗浄冷却する容器洗浄冷却処理装置20と、洗浄冷却された容器に飲料水を充填する飲料水充填装置21が設けられており、冷却水循環ライン11に容器洗浄冷却処理装置20が設けられ、飲料水供給ライン13(第2飲料水供給ライン16)に飲料水充填装置21が設けられ、容器洗浄冷却処理装置20から飲料水充填装置21に対して容器搬送ライン22が設けられている。
【0031】
また、冷却水循環ライン11には、循環する冷却水を常温まで冷却する第1冷却水冷却手段としての冷却塔23が設けられると共に、この冷却塔23より冷却水循環方向の下流側に冷却水を常温以下に冷却する第2冷却水冷却手段としての熱交換器24が設けられている。更に、飲料水供給ライン13(第1飲料水供給ライン14)には、この飲料水を常温以下に冷却する飲料水冷却手段としての熱交換器25が設けられている。そして、第2冷却水冷却手段を構成するブライン冷凍機26が設けられ、このブライン冷凍機26の冷媒を循環する冷媒循環ライン27が熱交換器25まで延出されると共に、冷媒循環ライン27から分岐して冷媒を循環する冷媒循環分岐ライン(冷媒分岐ライン)28が熱交換器24まで延出されている。冷媒循環ライン27には、冷媒循環ポンプ29が設けられると共に、ブライン冷凍機26に戻る冷媒の温度を計測する温度センサ30が設けられ、一方、冷媒循環分岐ライン28には、この温度センサ30が検出した冷媒温度に基づいて開閉する開閉弁31が設けられると共に、ブライン冷凍機26に戻る冷媒の温度を計測する温度センサ32が設けられている。
【0032】
冷却水循環ライン11には、この冷却水循環ライン11を循環する冷却水から所定量の冷却水を排出する冷却水排出ライン33が接続され、この冷却水排出ライン33に開閉弁34が設けられている。また、冷却水循環ライン11には、所定量の冷却水をこの冷却水循環ライン11に補給する冷却水補給ライン35が接続され、この冷却水補給ライン35に補給ポンプ36と開閉弁37が設けられている。
【0033】
このように構成された本実施例の冷却排水処理装置にて、循環ポンプ12を運転することで、冷却水循環ライン11の冷却水を循環することができ、供給ポンプ17を運転することで、製造された飲料水を第1飲料水供給ライン14を通して飲料水タンク15に供給してここに貯留することができ、供給ポンプ18を運転することで、飲料水タンク15の飲料水を第2飲料水供給ライン16を通して飲料水処理装置19に供給することができる。
【0034】
飲料水処理装置19にて、容器洗浄冷却処理装置20は、冷却水循環ライン11を循環する冷却水により容器搬送ライン22で搬送される容器を洗浄すると共に、冷却することができる。また、飲料水充填装置21は、容器洗浄冷却処理装置20により洗浄冷却された容器に対して、飲料水供給ライン13により供給された飲料水を充填することができ、完成製品として搬出される。
【0035】
このとき、冷却塔23が運転されることで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水を、この冷却塔23により常温まで冷却することができる。また、ブライン冷凍機26を運転することで、このブライン冷凍機26の冷媒が冷媒循環ライン27を通して熱交換器25に循環され、この熱交換器25により第1飲料水供給ライン14を流れる飲料水を冷却することができる。
【0036】
そして、飲料水の製造が停止されると、供給ポンプ17の運転を停止することで、第1飲料水供給ライン14を通した飲料水の供給が停止される。なお、このとき、飲料水タンク15に十分な量の飲料水が貯留されていれば、供給ポンプ18を継続して運転し、飲料水タンク15の飲料水を第2飲料水供給ライン16を通して飲料水処理装置19に供給する。第1飲料水供給ライン14により飲料水の供給が停止すると、熱交換器25での冷媒と飲料水との熱交換(冷却)が行われなくなり、ブライン冷凍機26に戻る冷媒の温度が低下する。すると、温度センサ30が検出した冷媒温度が予め設定した温度以下になり、開閉弁31を開放することで、ブライン冷凍機26の冷媒が冷媒循環ライン27から冷媒循環分岐ライン28を通して熱交換器24に循環され、この熱交換器24により冷却水循環ライン11を流れる冷却水を冷却することができる。
【0037】
従って、第1飲料水供給ライン14の不使用時には、飲料水を冷却するブライン冷凍機26の冷媒を冷媒循環分岐ライン28を通して熱交換器24に供給することで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水は、冷却塔23により常温まで冷却された後、熱交換器24(ブライン冷凍機26)により常温以下に冷却することができ、飲料水処理装置19にて、循環する冷却水による容器の冷却熱量が増加し、ここで使用する冷却水量が減少する。
【0038】
なお、その後、飲料水の製造が開始されると、供給ポンプ17の運転を開始すると共に開閉弁31を閉止することで、第1飲料水供給ライン14により飲料水タンク15に飲料水を供給すると共に、熱交換器25により飲料水を冷却する。
【0039】
また、開閉弁34を開閉することで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水から所定量の冷却水を排出する一方、補給ポンプ36を運転すると共に開閉弁37を開閉することで、冷却水循環ライン11に所定量の冷却水を補給しており、この冷却水循環ライン11を循環する冷却水の汚染度合が基準値以下となるように管理する。
【0040】
このように実施例1に係る冷却排水処理装置にあっては、循環ポンプ12により冷却水を循環する冷却水循環ライン11と、製造された飲料水を供給する飲料水供給ライン13と、冷却水循環ライン11の冷却水により飲料水を充填する容器を洗浄冷却すると共にこの容器に飲料水を充填する飲料水処理装置19を設け、冷却水循環ライン11に、冷却水を常温まで冷却する冷却塔23を設けると共に、この冷却塔23より冷却水循環方向の下流側に冷却水を常温以下に冷却する熱交換器24(ブライン冷凍機26)を設けている。
【0041】
従って、冷却水循環ライン11を流れる冷却水は、冷却塔23により常温まで冷却された後、熱交換器24により常温以下に冷却されることとなり、冷却水循環ライン11を流れる冷却水の温度を低下させることでその冷却熱量が増加し、飲料水処理装置19で容器を洗浄冷却する冷却水量を低減することができ、その結果、排水量を低減して排水処理コストを低減することができる。
【0042】
また、実施例1の冷却排水処理装置では、飲料水を容器に供給する飲料水供給ライン13にこの飲料水を常温以下に冷却する熱交換器25(ブライン冷凍機26)を設け、ブライン冷凍機26から熱交換器25への冷媒循環ライン27に分岐して冷媒を熱交換器24に供給する冷媒循環分岐ライン28を設けている。従って、ブライン冷凍機26により飲料水だけでなく冷却水を冷却することで、ブライン冷凍機26の冷却能力を最大限に利用して効率的に飲料水及び冷却水を冷却することができる。
【0043】
この場合、飲料水供給ライン13として、飲料水を貯留する飲料水タンク15、飲料水を飲料水タンク15に供給する第1飲料水供給ライン14と、飲料水タンク15の飲料水を容器に供給する第2飲料水供給ライン16を設け、第1飲料水供給ライン14に熱交換器25を設け、この第1飲料水供給ライン14の不使用時にブライン冷凍機26の冷媒を冷媒循環分岐ライン28を通して熱交換器24に供給している。従って、ブライン冷凍機26を停止させずに連続的に運転することができ、ブライン冷凍機26の故障の発生を抑制することができると共に、連続運転によりエネルギ効率を向上することができ、運転コストを低減することができる。
【0044】
また、実施例1の冷却排水処理装置では、冷却水循環ライン11と飲料水供給ライン13の交差部に、飲料水処理装置19を設け、この飲料水処理装置19として、容器を洗浄冷却する容器洗浄冷却処理装置20と、洗浄冷却された容器に飲料水を充填する飲料水充填装置21を設けている。従って、容器洗浄冷却処理装置20にて、冷却水循環ライン11を流れる冷却水により容器が洗浄冷却され、飲料水充填装置21にて、洗浄冷却された容器に飲料水が充填されることとなり、容器洗浄冷却処理と飲料水充填処理を効率的に行うことができる。
【実施例2】
【0045】
図2は、本発明の実施例2に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0046】
実施例2の冷却排水処理装置において、図2に示すように、冷却水循環ライン11は、循環ポンプ12により冷却水を循環することができる。飲料水供給ライン13は、第1飲料水供給ライン14と飲料水タンク15と第2飲料水供給ライン16とから構成され、第1、第2飲料水供給ライン14,16に供給ポンプ17,18が設けられている。そして、冷却水循環ライン11と飲料水供給ライン13(第2飲料水供給ライン16)の交差部に、飲料水処理装置19が設けられている。
【0047】
そして、冷却水循環ライン11には、循環する冷却水を常温まで冷却する第1冷却水冷却手段としての冷却塔23が設けられている。また、この冷却塔23より冷却水循環方向の下流側に冷却水を常温以下に冷却する第2冷却水冷却手段としての熱交換器41が設けられており、冷水冷凍機42の冷水を循環する冷水循環ライン43がこの熱交換器41まで延出されている。そして、この冷水循環ライン43に冷水循環ポンプ44が設けられると共に、冷水冷凍機42に戻る冷水の温度を計測する温度センサ45が設けられている。また、飲料水供給ライン13(第1飲料水供給ライン14)には、この飲料水を常温以下に冷却する熱交換器25が設けられおり、ブライン冷凍機26の冷媒を循環する冷媒循環ライン27がこの熱交換器25まで延出されている。
【0048】
このように構成された本実施例の冷却排水処理装置にて、循環ポンプ12を運転することで、冷却水循環ライン11の冷却水を循環することができ、供給ポンプ17を運転することで、製造された飲料水を第1飲料水供給ライン14を通して飲料水タンク15に供給してここに貯留することができ、供給ポンプ18を運転することで、飲料水タンク15の飲料水を第2飲料水供給ライン16を通して飲料水処理装置19に供給することができる。そして、飲料水処理装置19にて、冷却水循環ライン11を循環する冷却水により容器を洗浄冷却することができ、洗浄冷却された容器に飲料水供給ライン13から供給された飲料水を充填することができ、完成製品として搬出される。
【0049】
このとき、冷却塔23が運転されることで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水を、この冷却塔23により常温まで冷却することができる。また、冷水冷凍機42を運転することで、この冷水冷凍機42の冷水が冷水循環ライン43を通して熱交換器41に循環され、この熱交換器41により冷却水循環ライン11を流れる冷却水を冷却することができる。即ち、冷却水循環ライン11を循環する冷却水は、冷却塔23により常温まで冷却された後、熱交換器41(冷水冷凍機42)により常温以下に冷却することができ、飲料水処理装置19にて、循環する冷却水による容器の冷却熱量が増加し、ここで使用する冷却水量が減少する。
【0050】
また、ブライン冷凍機26を運転することで、このブライン冷凍機26の冷媒が冷媒循環ライン27を通して熱交換器25に循環され、この熱交換器25により第1飲料水供給ライン14を流れる飲料水を冷却することができる。
【0051】
このように実施例2の冷却排水処理装置にあっては、冷却水を循環する冷却水循環ライン11と、製造された飲料水を供給する飲料水供給ライン13と、冷却水循環ライン11の冷却水により飲料水を充填する容器を洗浄冷却すると共にこの容器に飲料水を充填する飲料水処理装置19を設け、冷却水循環ライン11に、冷却水を常温まで冷却する冷却塔23を設けると共に、この冷却塔23より冷却水循環方向の下流側に冷却水を常温以下に冷却する熱交換器41(冷水冷凍機42)を設けている。
【0052】
従って、冷却水循環ライン11を流れる冷却水は、冷却塔23により常温まで冷却された後、熱交換器41により常温以下に冷却されることとなり、冷却水循環ライン11を流れる冷却水の温度を低下させることでその冷却熱量が増加し、飲料水処理装置19で容器を洗浄冷却する冷却水量を低減することができ、その結果、排水量を低減して排水処理コストを低減することができる。
【実施例3】
【0053】
図3は、本発明の実施例3に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0054】
実施例3の冷却排水処理装置において、図3に示すように、冷却水循環ライン11は、循環ポンプ12により冷却水を循環することができる。飲料水供給ライン13は、第1飲料水供給ライン14と飲料水タンク15と第2飲料水供給ライン16とから構成され、第1、第2飲料水供給ライン14,16に供給ポンプ17,18が設けられている。そして、冷却水循環ライン11と飲料水供給ライン13(第2飲料水供給ライン16)の交差部に、飲料水処理装置19が設けられている。
【0055】
そして、冷却水循環ライン11には、循環する冷却水を常温まで冷却する冷却塔23が設けられている。また、この冷却塔23より冷却水循環方向の下流側に冷却水を常温以下に冷却する熱交換器41が設けられており、冷水冷凍機42の冷水を循環する冷水循環ライン43がこの熱交換器41まで延出されている。そして、この冷水循環ライン43に冷水循環ポンプ44が設けられると共に、冷水冷凍機42に戻る冷水の温度を計測する温度センサ45が設けられている。
【0056】
飲料水供給ライン13(第1飲料水供給ライン14)には、この飲料水を常温以下に冷却する熱交換器25が設けられおり、ブライン冷凍機26の冷媒を循環する冷媒循環ライン27がこの熱交換器25まで延出されている。また、飲料水供給ライン13(第1飲料水供給ライン14)には、供給ポンプ17及び熱交換器25より上流側に位置して、飲料水を常温以下に冷却する熱交換器46が設けられている。そして、冷水循環ライン43から分岐して冷水を循環する冷水循環分岐ライン47が熱交換器46まで延出されている。この冷水循環ライン43には、この温度センサ45が検出した冷水温度に基づいて開閉する開閉弁48が設けられている。
【0057】
このように構成された本実施例の冷却排水処理装置にて、循環ポンプ12を運転することで、冷却水循環ライン11の冷却水を循環することができ、供給ポンプ17を運転することで、製造された飲料水を第1飲料水供給ライン14を通して飲料水タンク15に供給してここに貯留することができ、供給ポンプ18を運転することで、飲料水タンク15の飲料水を第2飲料水供給ライン16を通して飲料水処理装置19に供給することができる。そして、飲料水処理装置19にて、冷却水循環ライン11を循環する冷却水により容器を洗浄冷却することができ、洗浄冷却された容器に飲料水供給ライン13から供給された飲料水を充填することができ、完成製品として搬出される。
【0058】
このとき、冷却塔23が運転されることで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水を、この冷却塔23により常温まで冷却することができる。また、冷水冷凍機42を運転することで、この冷水冷凍機42の冷水が冷水循環ライン43から冷水循環分岐ライン47を通して熱交換器46に循環され、この熱交換器46により第1飲料水供給ライン14を流れる飲料水を冷却することができる。このとき、熱交換器25及びブライン冷凍機26を併用してもよい。
【0059】
そして、飲料水の製造が停止されると、供給ポンプ17の運転を停止することで、第1飲料水供給ライン14を通した飲料水の供給が停止される。第1飲料水供給ライン14により飲料水の供給が停止すると、熱交換器46での冷媒と飲料水との熱交換(冷却)が行われなくなり、冷水冷凍機42に戻る冷媒の温度が低下する。すると、温度センサ45が検出した冷水温度が予め設定した温度以下になり、開閉弁48を開放することで、冷水冷凍機42の冷水が冷水循環ライン43を通して熱交換器41に循環され、この熱交換器41により冷却水循環ライン11を流れる冷却水を冷却することができる。
【0060】
従って、第1飲料水供給ライン14の不使用時には、飲料水を冷却する冷水冷凍機42の冷水を冷水循環ライン43を通して熱交換器41に供給することで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水は、冷却塔23により常温まで冷却された後、熱交換器41(冷水冷凍機42)により常温以下に冷却することができ、飲料水処理装置19にて、循環する冷却水による容器の冷却熱量が増加し、ここで使用する冷却水量が減少する。
【0061】
なお、供給ポンプ17を運転することで、第1飲料水供給ライン14を通して飲料水タンク15に飲料水を供給しているときであっても、開閉弁48を開放することで、冷水冷凍機42の冷水の一部を冷水循環ライン43から熱交換器41に循環し、熱交換器41により冷却水循環ライン11を流れる冷却水を冷却すると共に、冷水冷凍機42の冷水を冷水循環ライン43、冷水循環分岐ライン47から熱交換器46に循環し、熱交換器46により第1飲料水供給ライン14を流れる飲料水を冷却してもよく、この場合、ブライン冷凍機26を運転し、冷媒を冷媒循環ライン27から熱交換器25に循環し、熱交換器25により第1飲料水供給ライン14を流れる飲料水を補助的に冷却してもよい。
【0062】
このように実施例3の冷却排水処理装置にあっては、冷却水を循環する冷却水循環ライン11と、製造された飲料水を供給する飲料水供給ライン13と、冷却水循環ライン11の冷却水により飲料水を充填する容器を洗浄冷却すると共にこの容器に飲料水を充填する飲料水処理装置19を設け、冷却水循環ライン11に、冷却水を常温まで冷却する冷却塔23を設けると共に、この冷却塔23より冷却水循環方向の下流側に冷却水を常温以下に冷却する熱交換器41を設け、また、飲料水供給ライン13に飲料水を常温以下に冷却する熱交換器46を設け、冷水冷凍機42から熱交換器41への冷水循環ライン43を設けると共に、冷水循環ライン43に分岐して冷水を熱交換器46に供給する冷水循環分岐ライン47を設けている。
【0063】
従って、冷却水循環ライン11を流れる冷却水は、冷却塔23により常温まで冷却された後、熱交換器41により常温以下に冷却されることとなり、冷却水循環ライン11を流れる冷却水の温度を低下させることでその冷却熱量が増加し、飲料水処理装置19で容器を洗浄冷却する冷却水量を低減することができ、その結果、排水量を低減して排水処理コストを低減することができる。また、冷水冷凍機42の冷水により飲料水を冷却することで、冷水冷凍機42の冷却能力を最大限に利用して効率的に飲料水及び冷却水を冷却することができる。この場合、冷水冷凍機42は、ブライン冷凍機26に比べてエネルギ効率が高いことから、飲料水の冷却のかかる電気料金を低減することができる。
【実施例4】
【0064】
図4は、本発明の実施例4に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0065】
実施例4の冷却排水処理装置において、図4に示すように、冷却水循環ライン11は、循環ポンプ12により冷却水を循環することができる。飲料水供給ライン13は、第1飲料水供給ライン14と飲料水タンク15と第2飲料水供給ライン16とから構成され、第1、第2飲料水供給ライン14,16に供給ポンプ17,18が設けられている。そして、冷却水循環ライン11と飲料水供給ライン13(第2飲料水供給ライン16)の交差部に、飲料水処理装置19が設けられている。
【0066】
冷却水循環ライン11には、循環する冷却水を常温まで冷却する冷却塔23が設けられている。飲料水供給ライン13(第1飲料水供給ライン14)には、この飲料水を常温以下に冷却する熱交換器25が設けられ、ブライン冷凍機26の冷媒を循環する冷媒循環ライン27が熱交換器25まで延出されている。
【0067】
冷却水循環ライン11に、この冷却水循環ライン11を循環する冷却水から所定量の冷却水を排出する冷却水排出ライン33が接続されると共に、所定量の冷却水を冷却水循環ライン11に補給する冷却水補給ライン35が接続されている。この冷却水排出ライン33には、冷却水を凍結濃縮することで氷水と排水とに分離する凍結濃縮装置(凍結濃縮手段)51が設けられており、冷媒循環ライン27から分岐して冷媒を循環する冷媒循環分岐ライン(冷媒分岐ライン)52がこの凍結濃縮装置51まで延出されている。そして、この冷媒循環分岐ライン52に、温度センサ30が検出した冷媒温度に基づいて開閉する開閉弁53が設けられると共に、ブライン冷凍機26に戻る冷媒の温度を計測する温度センサ54が設けられている。この凍結濃縮装置51は、冷却水排出ライン33から供給される排水を、冷媒循環分岐ライン52の冷媒により過冷却した後、過冷却解除板に衝突させることで瞬間的にその一部に氷を生成し、生成されたシャーベット状の氷と液のままの過冷却された排水をタンク内に貯留し、遠心分離機により氷と排水とに分離するものである。この場合、精製された氷は、汚染濃度が低く所定の水質基準値以下であり、排水は濃縮して減容されてから廃棄物として処理される。
【0068】
また、冷却水補給ライン35には、凍結濃縮装置51により生成された氷水により冷却水補給ライン35の冷却水を冷却する補給水冷却手段としての熱交換器55が設けられており、凍結濃縮機51により生成された氷水を供給する氷水供給ライン56がこの熱交換器55まで延出されている。なお、本実施例では、本発明の第2冷却水冷却手段は、凍結濃縮装置51や熱交換器55などにより構成される。
【0069】
このように構成された本実施例の冷却排水処理装置にて、循環ポンプ12を運転することで、冷却水循環ライン11の冷却水を循環することができ、供給ポンプ17を運転することで、製造された飲料水を第1飲料水供給ライン14を通して飲料水タンク15に供給してここに貯留することができ、供給ポンプ18を運転することで、飲料水タンク15の飲料水を第2飲料水供給ライン16を通して飲料水処理装置19に供給することができる。そして、飲料水処理装置19にて、冷却水循環ライン11を循環する冷却水により容器を洗浄冷却することができ、洗浄冷却された容器に飲料水供給ライン13から供給された飲料水を充填することができ、完成製品として搬出される。
【0070】
このとき、冷却塔23が運転されることで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水を、この冷却塔23により常温まで冷却することができる。また、ブライン冷凍機26を運転することで、このブライン冷凍機26の冷媒が冷媒循環ライン27を通して熱交換器25に循環され、この熱交換器25により第1飲料水供給ライン14を流れる飲料水を冷却することができる。
【0071】
そして、飲料水の製造が停止されると、供給ポンプ17の運転を停止することで、第1飲料水供給ライン14を通した飲料水の供給が停止される。第1飲料水供給ライン14により飲料水の供給が停止すると、熱交換器25での冷媒と飲料水との熱交換(冷却)が行われなくなり、ブライン冷凍機26に戻る冷媒の温度が低下する。すると、温度センサ30が検出した冷媒温度が予め設定した温度以下になり、開閉弁53を開放することで、ブライン冷凍機26の冷媒が冷媒循環ライン27から冷媒循環分岐ライン52を通して凍結濃縮装置51に循環され、この凍結濃縮装置51にて、冷却水排出ライン33から排出される排水の一部に氷が生成され、氷水と排水とに分離される。そして、凍結濃縮装置51で生成された氷水は、氷水供給ライン56を通して熱交換器55に供給され、冷却水補給ライン35から冷却水循環ライン11に供給される冷却水を冷却することができる。
【0072】
従って、第1飲料水供給ライン14の不使用時には、飲料水を冷却するブライン冷凍機26の冷媒を冷媒循環分岐ライン52を通して凍結濃縮装置51に供給し、排水を凍結濃縮して氷水を生成し、この氷水を氷水供給ライン56から熱交換器55に供給して冷却水補給ライン35から冷却水循環ライン11に供給される冷却水を冷却することで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水は、冷却塔23により常温まで冷却された後、冷却水補給ライン35からの冷却水により常温以下に冷却することができ、飲料水処理装置19にて、循環する冷却水による容器の冷却熱量が増加し、ここで使用する冷却水量が減少する。
【0073】
このように実施例4の冷却排水処理装置にあっては、冷却水を循環する冷却水循環ライン11と、製造された飲料水を供給する飲料水供給ライン13と、冷却水循環ライン11の冷却水により飲料水を充填する容器を洗浄冷却すると共にこの容器に飲料水を充填する飲料水処理装置19を設け、冷却水循環ライン11に冷却水を常温まで冷却する冷却塔23を設け、また、冷却水排出ライン33に凍結濃縮装置51を設け、ブライン冷凍機26の冷媒循環ライン27を冷媒循環分岐ライン52により凍結濃縮装置51まで延出すると共に、冷却水補給ライン35に熱交換器55を設け、凍結濃縮装置51からの氷水供給ライン56をこの熱交換器55まで延出している。
【0074】
従って、冷却水循環ライン11を流れる冷却水は、冷却塔23により常温まで冷却された後、冷却水補給ライン35から補給された補給水により常温以下に冷却されることとなり、冷却水循環ライン11を流れる冷却水の温度を低下させることでその冷却熱量が増加し、飲料水処理装置19で容器を洗浄冷却する冷却水量を低減することができ、その結果、排水量を低減して排水処理コストを低減することができる。また、凍結濃縮により生成された氷水により補給水を冷却することで、冷却にかかるエネルギを低減して冷却コストを低減することができる。更に、ブライン冷凍機26により飲料水だけでなく冷却水を冷却することで、ブライン冷凍機26の冷却能力を最大限に利用して効率的に飲料水及び冷却水を冷却することができる。
【実施例5】
【0075】
図5は、本発明の実施例5に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0076】
実施例5の冷却排水処理装置において、図5に示すように、冷却水循環ライン11は、循環ポンプ12により冷却水を循環することができる。飲料水供給ライン13は、第1飲料水供給ライン14と飲料水タンク15と第2飲料水供給ライン16とから構成され、第1、第2飲料水供給ライン14,16に供給ポンプ17,18が設けられている。そして、冷却水循環ライン11と飲料水供給ライン13(第2飲料水供給ライン16)の交差部に、飲料水処理装置19が設けられている。
【0077】
冷却水循環ライン11には、循環する冷却水を常温まで冷却する冷却塔23が設けられると共に、冷却塔23より冷却水循環方向の下流側に冷却水を常温以下に冷却する熱交換器41が設けられており、冷水冷凍機42の冷水を循環する冷水循環ライン43がこの熱交換器41まで延出されている。また、飲料水供給ライン13(第1飲料水供給ライン14)には、この飲料水を常温以下に冷却する熱交換器25が設けられおり、ブライン冷凍機26の冷媒を循環する冷媒循環ライン27がこの熱交換器25まで延出されている。
【0078】
冷却水循環ライン11には、冷却水排出ライン33が接続されており、この冷却水排出ライン33に、凍結濃縮装置51が設けられており、冷媒循環ライン27から分岐して冷媒を循環する冷媒循環分岐ライン52がこの凍結濃縮装置51まで延出されている。また、飲料水供給ライン13(第1飲料水供給ライン14)には、供給ポンプ17及び熱交換器25より上流側に位置して、飲料水を常温以下に冷却する飲料水冷却手段としての熱交換器61が設けられており、凍結濃縮機51により生成された氷水を供給する氷水供給ライン62がこの熱交換器61まで延出されている。
【0079】
このように構成された本実施例の冷却排水処理装置にて、循環ポンプ12を運転することで、冷却水循環ライン11の冷却水を循環することができ、供給ポンプ17を運転することで、製造された飲料水を第1飲料水供給ライン14を通して飲料水タンク15に供給してここに貯留することができ、供給ポンプ18を運転することで、飲料水タンク15の飲料水を第2飲料水供給ライン16を通して飲料水処理装置19に供給することができる。そして、飲料水処理装置19にて、冷却水循環ライン11を循環する冷却水により容器を洗浄冷却することができ、洗浄冷却された容器に飲料水供給ライン13から供給された飲料水を充填することができ、完成製品として搬出される。
【0080】
このとき、冷却塔23を運転することで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水を、この冷却塔23により常温まで冷却することができる。また、冷水冷凍機42を運転することで、この冷水冷凍機42の冷水が冷水循環ライン43を通して熱交換器41に循環され、この熱交換器41により冷却水循環ライン11を流れる冷却水を冷却することができる。即ち、冷却水循環ライン11を循環する冷却水は、冷却塔23により常温まで冷却された後、熱交換器41(冷水冷凍機42)により常温以下に冷却することができ、飲料水処理装置19にて、循環する冷却水による容器の冷却熱量が増加し、ここで使用する冷却水量が減少する。
【0081】
また、ブライン冷凍機26を運転することで、このブライン冷凍機26の冷媒が冷媒循環ライン27を通して熱交換器25に循環され、この熱交換器25により第1飲料水供給ライン14を流れる飲料水を冷却することができる。そして、冷却水排出ライン33の開閉弁34を開放し、冷却水循環ライン11から冷却水の一部を排出するとき、開閉弁53を開放し、ブライン冷凍機26の冷媒を冷媒循環ライン27から冷媒循環分岐ライン52を通して凍結濃縮装置51に循環し、この凍結濃縮装置51にて、冷却水排出ライン33から排出される排水の一部に氷を生成し、この氷水を氷水供給ライン56を通して熱交換器61に供給し、この熱交換器61により第1飲料水供給ライン14を流れる飲料水を冷却することができる。
【0082】
このように実施例5の冷却排水処理装置にあっては、冷却水を循環する冷却水循環ライン11と、製造された飲料水を供給する飲料水供給ライン13と、冷却水循環ライン11の冷却水により飲料水を充填する容器を洗浄冷却すると共にこの容器に飲料水を充填する飲料水処理装置19を設け、冷却水排出ライン33に凍結濃縮装置51を設け、ブライン冷凍機26の冷媒循環ライン27を冷媒循環分岐ライン52により凍結濃縮装置51まで延出し、また、飲料水供給ライン13(第1飲料水供給ライン14)に熱交換器61を設け、凍結濃縮装置51からの氷水供給ライン62をこの熱交換器61まで延出している。
【0083】
従って、凍結濃縮により生成された氷水により飲料水を冷却することで、冷却にかかるエネルギを低減して冷却コストを低減することができる。また、ブライン冷凍機26により飲料水を連続的に冷却することで、ブライン冷凍機26の冷却能力を最大限に利用して効率的に飲料水を冷却することができる。
【実施例6】
【0084】
図6は、本発明の実施例6に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0085】
実施例6の冷却排水処理装置において、図6に示すように、冷却水循環ライン11は、循環ポンプ12により冷却水を循環することができる。飲料水供給ライン13は、第1飲料水供給ライン14と飲料水タンク15と第2飲料水供給ライン16とから構成され、第1、第2飲料水供給ライン14,16に供給ポンプ17,18が設けられている。そして、冷却水循環ライン11と飲料水供給ライン13(第2飲料水供給ライン16)の交差部に、飲料水処理装置19が設けられている。
【0086】
冷却水循環ライン11には、循環する冷却水を常温まで冷却する冷却塔23が設けられている。飲料水供給ライン13(第1飲料水供給ライン14)には、この飲料水を常温以下に冷却する熱交換器25が設けられ、ブライン冷凍機26の冷媒を循環する冷媒循環ライン27が熱交換器25まで延出されている。
【0087】
冷却水循環ライン11には、冷却水排出ライン33が接続され、この冷却水排出ライン33に凍結濃縮装置51が設けられており、冷媒循環ライン27から分岐して冷媒を循環する冷媒循環分岐ライン52がこの凍結濃縮装置51まで延出されている。そして、凍結濃縮機51により生成された氷水を供給する冷却水戻しライン71が、冷却水循環ライン11における冷却塔23及び循環ポンプ12より下流側に接続されている。なお、本実施例では、本発明の第2冷却水冷却手段は、凍結濃縮装置51や冷却水戻しライン71などにより構成される。
【0088】
このように構成された本実施例の冷却排水処理装置にて、循環ポンプ12を運転することで、冷却水循環ライン11の冷却水を循環することができ、供給ポンプ17を運転することで、製造された飲料水を第1飲料水供給ライン14を通して飲料水タンク15に供給してここに貯留することができ、供給ポンプ18を運転することで、飲料水タンク15の飲料水を第2飲料水供給ライン16を通して飲料水処理装置19に供給することができる。そして、飲料水処理装置19にて、冷却水循環ライン11を循環する冷却水により容器を洗浄冷却することができ、洗浄冷却された容器に飲料水供給ライン13から供給された飲料水を充填することができ、完成製品として搬出される。
【0089】
このとき、冷却塔23が運転されることで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水を、この冷却塔23により常温まで冷却することができる。また、ブライン冷凍機26を運転することで、このブライン冷凍機26の冷媒が冷媒循環ライン27を通して熱交換器25に循環され、この熱交換器25により第1飲料水供給ライン14を流れる飲料水を冷却することができる。
【0090】
そして、冷却水排出ライン33の開閉弁34を開放し、冷却水循環ライン11から冷却水の一部を排出するとき、開閉弁53を開放し、ブライン冷凍機26の冷媒を冷媒循環ライン27から冷媒循環分岐ライン52を通して凍結濃縮装置51に循環し、この凍結濃縮装置51にて、冷却水排出ライン33から排出される排水の一部に氷を生成し、この氷水を冷却水戻しライン71を通して冷却水循環ライン11に戻すことで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水を冷却することができる。
【0091】
従って、飲料水を冷却するブライン冷凍機26の冷媒を冷媒循環分岐ライン52を通して凍結濃縮装置51に供給し、排水を凍結濃縮して氷水を生成し、この氷水を冷却水戻しライン71を通して冷却水循環ライン11に戻すことで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水は、冷却塔23により常温まで冷却された後、冷却水戻しライン71からの冷却水により常温以下に冷却することができ、飲料水処理装置19にて、循環する冷却水による容器の冷却熱量が増加し、ここで使用する冷却水量が減少する。
【0092】
このように実施例6の冷却排水処理装置にあっては、冷却水を循環する冷却水循環ライン11と、製造された飲料水を供給する飲料水供給ライン13と、冷却水循環ライン11の冷却水により飲料水を充填する容器を洗浄冷却すると共にこの容器に飲料水を充填する飲料水処理装置19を設け、冷却水循環ライン11に冷却水を常温まで冷却する冷却塔23を設け、また、冷却水排出ライン33に凍結濃縮装置51を設け、ブライン冷凍機26の冷媒循環ライン27を冷媒循環分岐ライン52により凍結濃縮装置51まで延出すると共に、凍結濃縮装置51で生成された氷水の冷却水戻しライン71を冷却水循環ライン11に接続している。
【0093】
従って、冷却水循環ライン11を流れる冷却水は、冷却塔23により常温まで冷却された後、冷却水戻しライン71から戻された冷却水により常温以下に冷却されることとなり、冷却水循環ライン11を流れる冷却水の温度を低下させることでその冷却熱量が増加し、飲料水処理装置19で容器を洗浄冷却する冷却水量を低減することができ、その結果、排水量を低減して排水処理コストを低減することができる。また、凍結濃縮により生成された氷水を冷却水として、冷却水循環ライン11に戻すことで、冷却にかかるエネルギを低減して冷却コストを低減することができる。
【実施例7】
【0094】
図7は、本発明の実施例7に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0095】
実施例7の冷却排水処理装置において、図7に示すように、冷却水循環ライン11は、循環ポンプ12により冷却水を循環することができる。飲料水供給ライン13は、第1飲料水供給ライン14と飲料水タンク15と第2飲料水供給ライン16とから構成され、第1、第2飲料水供給ライン14,16に供給ポンプ17,18が設けられている。そして、冷却水循環ライン11と飲料水供給ライン13(第2飲料水供給ライン16)の交差部に、飲料水処理装置19が設けられている。
【0096】
冷却水循環ライン11には、循環する冷却水を常温まで冷却する冷却塔23が設けられると共に、冷却塔23より冷却水循環方向の下流側に冷却水を常温以下に冷却する熱交換器41が設けられており、冷水冷凍機42の冷水を循環する冷水循環ライン43がこの熱交換器41まで延出されている。また、飲料水供給ライン13(第1飲料水供給ライン14)には、この飲料水を常温以下に冷却する熱交換器25が設けられおり、ブライン冷凍機26の冷媒を循環する冷媒循環ライン27がこの熱交換器25まで延出されている。
【0097】
また、冷却水循環ライン11には、冷却水排出ライン33が接続され、この冷却水排出ライン33に凍結濃縮装置51が設けられており、冷媒循環ライン27から分岐して冷媒を循環する冷媒循環分岐ライン52がこの凍結濃縮装置51まで延出されている。そして、凍結濃縮機51により生成された氷水を貯留する蓄熱槽(蓄熱手段)81が設けられ、氷水貯留ライン82により凍結濃縮装置51に接続されると共に、氷水供給ライン83により、冷却水循環ライン11における冷却塔23及び循環ポンプ12より下流側に接続されており、氷水供給ライン83に開閉弁84が設けられている。なお、本実施例では、本発明の第2冷却水冷却手段は、凍結濃縮装置51、蓄熱槽81、氷水供給ライン83などにより構成される。また、氷水供給手段は、氷水供給ライン83と開閉弁84により構成される。
【0098】
このように構成された本実施例の冷却排水処理装置にて、循環ポンプ12を運転することで、冷却水循環ライン11の冷却水を循環することができ、供給ポンプ17を運転することで、製造された飲料水を第1飲料水供給ライン14を通して飲料水タンク15に供給してここに貯留することができ、供給ポンプ18を運転することで、飲料水タンク15の飲料水を第2飲料水供給ライン16を通して飲料水処理装置19に供給することができる。そして、飲料水処理装置19にて、冷却水循環ライン11を循環する冷却水により容器を洗浄冷却することができ、洗浄冷却された容器に飲料水供給ライン13から供給された飲料水を充填することができ、完成製品として搬出される。
【0099】
このとき、夜間には、冷却塔23を運転することで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水を、この冷却塔23により常温まで冷却することができ、冷水冷凍機42を運転することで、この冷水冷凍機42の冷水が冷水循環ライン43を通して熱交換器41に循環され、この熱交換器41により冷却水循環ライン11を流れる冷却水を冷却することができる。即ち、冷却水循環ライン11を循環する冷却水は、冷却塔23により常温まで冷却された後、熱交換器41(冷水冷凍機42)により常温以下に冷却することができ、飲料水処理装置19にて、循環する冷却水による容器の冷却熱量が増加し、ここで使用する冷却水量が減少する。
【0100】
また、ブライン冷凍機26を運転することで、このブライン冷凍機26の冷媒が冷媒循環ライン27を通して熱交換器25に循環され、この熱交換器25により第1飲料水供給ライン14を流れる飲料水を冷却することができる。そして、冷却水排出ライン33の開閉弁34を開放し、冷却水循環ライン11から冷却水の一部を排出するとき、開閉弁53を開放し、ブライン冷凍機26の冷媒を冷媒循環ライン27から冷媒循環分岐ライン52を通して凍結濃縮装置51に循環し、この凍結濃縮装置51にて、冷却水排出ライン33から排出される排水の一部に氷を生成し、この氷水を氷水貯留ライン82を通して蓄熱槽81に供給し、この蓄熱槽81により氷水を貯留して蓄熱する。
【0101】
一方、昼間には、冷却塔23を運転することで、冷却水循環ライン11を循環する冷却水をこの冷却塔23により常温まで冷却し、冷水冷凍機42の運転を停止する一方、開閉弁84を開放することで、蓄熱槽81の氷水を氷水供給ライン73を通して冷却水循環ライン11に供給し、この冷却水循環ライン11を循環する冷却水を冷却する。即ち、冷却水循環ライン11を循環する冷却水は、冷却塔23により常温まで冷却された後、蓄熱槽81からの氷水により常温以下に冷却される。
【0102】
また、ブライン冷凍機26を運転することで、このブライン冷凍機26の冷媒が冷媒循環ライン27を通して熱交換器25に循環され、この熱交換器25により第1飲料水供給ライン14を流れる飲料水を冷却することができる。このとき、開閉弁53を閉止し、ブライン冷凍機26の冷媒を凍結濃縮装置51には循環しない。
【0103】
このように実施例7の冷却排水処理装置にあっては、冷却水を循環する冷却水循環ライン11と、製造された飲料水を供給する飲料水供給ライン13と、冷却水循環ライン11の冷却水により飲料水を充填する容器を洗浄冷却すると共にこの容器に飲料水を充填する飲料水処理装置19を設け、冷却水排出ライン33に凍結濃縮装置51を設け、ブライン冷凍機26の冷媒循環ライン27を冷媒循環分岐ライン52により凍結濃縮装置51まで延出し、凍結濃縮装置51で生成された氷水を貯留する蓄熱槽81と、この蓄熱槽81の氷水を冷却水循環ライン11に供給する氷水供給ライン83を設けている。
【0104】
従って、凍結濃縮により生成された氷水を一時的に蓄熱槽81に貯留することで、氷水の必要時にこの氷水を冷却水循環ライン11に供給することで、電気料金の安い夜間に、凍結濃縮装置51により氷水を生成して蓄熱槽81に貯留する一方、電気料金の高い昼間に、冷水冷凍機42を停止し、蓄熱槽81の氷水を冷却水循環ライン11に供給して冷却水を冷却しており、冷却にかかるエネルギを低減して冷却コストを低減することができる。また、ブライン冷凍機26により飲料水を連続的に冷却することで、ブライン冷凍機26の冷却能力を最大限に利用して効率的に飲料水を冷却することができる。
【0105】
なお、上述した実施例4〜7では、凍結濃縮装置51で生成された氷水により補給水を冷却したり、飲料水を冷却したり、冷却水として冷却水循環ライン11に戻したり、蓄熱槽81に一時的に貯留したが、各構成の組合せは、使用状況に応じて適宜設定すればよいものである。
【0106】
また、上述した各実施例にて、冷却水循環ライン11に、冷却水を常温まで冷却する第1冷却水冷却手段としての冷却塔23を設けると共に、冷却水を常温以下に冷却する第2冷却水冷却手段としての熱交換器24,41,55などを設けたが、冷却水冷却手段を3つ以上設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明に係る冷却排水処理装置は、冷却水循環ラインを流れる冷却水の温度を低下させることで冷却水量を低減して排水処理コストの低減を可能とするものであり、いずれの種類の冷却排水処理装置にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の実施例1に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。
【図2】本発明の実施例2に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。
【図3】本発明の実施例3に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。
【図4】本発明の実施例4に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。
【図5】本発明の実施例5に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。
【図6】本発明の実施例6に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。
【図7】本発明の実施例7に係る冷却排水処理装置を表す概略構成図である。
【符号の説明】
【0109】
11 冷却水循環ライン
13 飲料水供給ライン
14 第1飲料水供給ライン
15 飲料水タンク
16 第2飲料水供給ライン
19 飲料水処理装置
20 容器洗浄冷却処理装置
21 飲料水充填装置
22 容器搬送ライン
23 冷却塔(第1冷却水冷却手段)
24 熱交換器(第2冷却水冷却手段)
25 熱交換器(飲料水冷却手段)
26 ブライン冷凍機(第2冷却水冷却手段)
27 冷媒循環ライン
28 冷媒循環分岐ライン(冷媒分岐ライン)
33 冷却水排出ライン
35 冷却水補給ライン
41 熱交換器(第2冷却水冷却手段)
42 冷水冷凍機(第2冷却水冷却手段)
43 冷水循環ライン
46 熱交換器(飲料水冷却手段)
47 冷媒循環分岐ライン(冷媒分岐ライン)
51 凍結濃縮装置(凍結濃縮手段、第2冷却水冷却手段)
52 冷媒循環分岐ライン(冷媒分岐ライン)
55 熱交換器(第2冷却水冷却手段)
56 氷水供給ライン
61 熱交換器(飲料水冷却手段)
62 氷水供給ライン
71 冷却水戻しライン(第2冷却水冷却手段)
81 蓄熱槽(第2冷却水冷却手段、氷水供給手段)
83 氷水供給ライン(第2冷却水冷却手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却水を循環する冷却水循環ラインにより飲料水を充填する容器を洗浄冷却する冷却排水処理装置において、前記冷却水循環ラインに、冷却水を常温まで冷却する第1冷却水冷却手段が設けられると共に、該第1冷却手段より冷却水循環方向の下流側に冷却水を常温以下に冷却する第2冷却水冷却手段が設けられることを特徴とする冷却排水処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の冷却排水処理装置において、飲料水を容器に供給する飲料水供給ラインにこの飲料水を常温以下に冷却する飲料水冷却手段が設けられ、該飲料水冷却手段から分岐して冷媒を前記第2冷却水冷却手段に供給する冷媒分岐ラインが設けられることを特徴とする冷却排水処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の冷却排水処理装置において、前記飲料水供給ラインは、飲料水を貯留する飲料水タンクと、飲料水を該飲料水タンクに供給する第1飲料水供給ラインと、前記飲料水タンクの飲料水を容器に供給する第2飲料水供給ラインとを有し、前記第1飲料水供給ラインに前記飲料水冷却手段が設けられ、前記第1飲料水供給ラインの不使用時に前記飲料水冷却手段の冷媒が冷媒分岐ラインを通して前記第2冷却水冷却手段に供給されることを特徴とする冷却排水処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の冷却排水処理装置において、飲料水を容器に供給する飲料水供給ラインにこの飲料水を冷却する飲料水冷却手段が設けられ、前記第2冷却水冷却手段の冷媒を前記飲料水冷却手段に供給する冷媒分岐ラインが設けられることを特徴とする冷却排水処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の冷却排水処理装置において、前記冷却水循環ラインを循環する冷却水から所定量の冷却水を排出する冷却水排出ラインと、所定量の冷却水を前記冷却水循環ラインに補給する冷却水補給ラインが設けられ、前記冷却水排出ラインの冷却水を凍結濃縮することで氷水と排水とに分離する凍結濃縮手段と、該凍結濃縮手段により生成された氷水により前記冷却水補給ラインの冷却水を冷却する補給水冷却手段が設けられることを特徴とする冷却排水処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の冷却排水処理装置において、前記冷却水循環ラインを循環する冷却水から所定量の冷却水を排出する冷却水排出ラインが設けられ、前記冷却水排出ラインの冷却水を凍結濃縮することで氷水と排水とに分離する凍結濃縮手段と、該凍結濃縮手段により生成された氷水により飲料水供給ラインの飲料水を冷却する飲料水冷却手段が設けられることを特徴とする冷却排水処理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の冷却排水処理装置において、前記冷却水循環ラインを循環する冷却水から所定量の冷却水を排出する冷却水排出ラインが設けられ、前記冷却水排出ラインの冷却水を凍結濃縮することで氷水と排水とに分離する凍結濃縮手段と、該凍結濃縮手段により生成された氷水を前記冷却水循環ラインに戻す冷却水戻しラインが設けられることを特徴とする冷却排水処理装置。
【請求項8】
請求項5から7のいずれか一つに記載の冷却排水処理装置において、前記凍結濃縮手段により生成された氷水を貯留する蓄熱手段と、該蓄熱手段により貯留された氷水を前記補給水冷却手段または前記飲料水冷却手段または前記冷却水戻しラインに供給可能な氷水供給手段が設けられることを特徴とする冷却排水処理装置。
【請求項9】
請求項5から8のいずれか一つに記載の冷却排水処理装置において、飲料水を容器に供給する飲料水供給ラインにこの飲料水を常温以下に冷却する飲料水冷却手段が設けられ、該飲料水冷却手段から分岐して冷媒を前記凍結濃縮手段に供給する冷媒分岐ラインが設けられることを特徴とする冷却排水処理装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一つに記載の冷却排水処理装置において、前記冷却水循環ラインと前記飲料水供給ラインの交差部に、前記容器を洗浄冷却する容器洗浄冷却処理装置と、洗浄冷却された前記容器に飲料水を充填する飲料水充填装置が設けられることを特徴とする冷却排水処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−259999(P2008−259999A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−106414(P2007−106414)
【出願日】平成19年4月13日(2007.4.13)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】