説明

冷菓製造装置

【課題】 冷菓取出部からの排水と凝縮器からの排水を合流させて排出するドレン排水装置を構成する排水部材のメンテナンス作業性を向上させることができる冷菓製造装置を提供する。
【解決手段】 本発明の冷菓製造装置SMに設けられるドレン排水装置は、本体1の前面に位置するドレン受け45と、この下側に取り付けられた排水部材78とから成り、排水部材78は、ドレン受け45の排水口77に接続される接続部79と、接続部79から本体1側に延在して本体1内にて排水ホース84と着脱可能に接続される排水パイプ81と、排水パイプ81途中から本体1側に突出して凝縮器20からの排水経路の一端と着脱可能に接続される合流管部82とを一体に有し、少なくとも排水パイプ81及び合流管部82が、本体1前面に形成された取付孔85より当該本体1内に挿脱可能とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はソフトアイスクリーム等の冷菓を製造する冷菓製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりこの種冷菓製造装置は、コンプレッサ、凝縮器、キャピラリチューブ及び冷却シリンダとホッパー(ミックスタンク)に装備した冷却器からなる冷却装置を備え、この冷却装置の冷凍サイクルを四方弁により可逆させ、冷菓製造時には冷却器に液化冷媒を減圧してから流して冷却シリンダ、ホッパーを冷却し、一方ミックス、装置の殺菌時にはコンプレッサからの高温冷媒ガス(ホットガス)を冷却器に導いて放熱させ、冷却器を放熱器として作用させて、冷却シリンダ、ホッパーの加熱を行うよう構成されている。
【0003】
そして、冷却シリンダ内にはビータモータにて駆動されるビータが取り付けられ、冷却シリンダ内のミックスを冷却器により冷却しながら、ビータによって撹拌し、ソフトクリームやシャーベットなどの冷菓を製造するものであった。
【0004】
この場合、凝縮器の冷却方式としては空気を流通させる空冷式と、例えば特許文献1に示す如く冷却水によって冷却する水冷式とがある。このうち水冷式の凝縮器を用いたものでは、前記特許文献1の如く冷媒と熱交換して凝縮させるために用いた排水を、取出レバーの下方に設けたドレン受け(受皿)に排出する構成が採られていた。
【0005】
係る構成では、ドレン受けに凝縮器からの温度の高い排水が排出されていたため、ドレン受け自体の温度が上昇し、使用者に火傷の危険が及び、若しくは使用者に不快感を与えると云う問題があった。
【0006】
そこで、当該不都合を解消するため、特許文献2に示される如きドレン受けが開発されていた。この冷菓製造装置では、ドレン受けの下面に形成された排水口には、ゴムパッキンを介してドレンコネクタが取り付けられており、当該ドレンコネクタを構成する排水筒部の下端には排水パイプが接続され、当該排水筒部の中途部に形成された接続部には、凝縮器排水管が接続される構成とされている。これにより、ドレン受けに受容された排水は、ドレンコネクタを構成する排水筒部及び排水パイプを介して外部に排出されると共に、凝縮器からの排水は、凝縮器排水管の一端が接続される接続部を介して排水筒部内に流入し、ドレン受けからの排水と共に、外部に排出されていた。
【特許文献1】特開平8−5166号公報
【特許文献2】特開2003−111564号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した如き冷菓製造装置におけるドレン水及び凝縮器からの排水機構では、凝縮器に接続される凝縮器排水管や、排水パイプに接続される排水ホースは、本体内に位置するのに対し、接続部が構成されるドレンコネクタや、排水パイプは、本体前面、即ち、ドレン受けの下方に位置しているため、これらの接続は、本体前面にそれぞれに形成される連通孔を介して行われていた。そのため、上記配管の接続の脱着作業が困難となることから、排水機構の洗浄作業は、本体に取り付けられた状態で行わなければならず、洗浄作業性が悪いという問題があった。
【0008】
また、係る排水機構は、部品点数が多いことから、組み立て作業が煩雑となり、生産性が悪いという問題があった。更にまた、ドレン受けの下方には、ドレンコネクタ等の配管が露出した状態で取り付けられているため、外観上好ましくないという問題があった。
【0009】
そこで本発明は、従来の技術的課題を解決するためになされたものであり、冷菓取出部からの排水と凝縮器からの排水を合流させて排出するドレン排水装置を構成する排水部材のメンテナンス作業性を向上させると共に、冷菓製造装置自体の外観を向上させることができる冷菓製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の冷菓製造装置は、本体内に設けられ、ミックスを撹拌しながら冷却することにより冷菓を製造する冷却シリンダと、該冷却シリンダを冷却する冷却装置と、該冷却装置に含まれる水冷式の凝縮器と、本体の前面に設けられ、冷却シリンダにて製造された冷菓を取り出す冷菓取出部と、本体の前面に着脱可能に取り付けられ、冷菓取出部からの排水と凝縮器からの排水を合流させて排出するドレン排水装置とを備えて成るものであって、ドレン排水装置は、冷菓取出部の下方に対応して本体の前面に位置するドレン受けと、該ドレン受けの下側に取り付けられた排水部材とから成り、排水部材は、ドレン受けの排水口に接続される接続部と、該接続部から本体側に延在して本体内にて排水ホースと着脱可能に接続される排水パイプと、該排水パイプ途中から本体側に突出して凝縮器からの排水経路の一端と着脱可能に接続される合流管部とを一体に有し、少なくとも排水パイプ及び合流管部が、本体前面に形成された取付孔より当該本体内に挿脱可能とされていることを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明の冷菓製造装置は、上記発明において、排水部材には、排水パイプ及び合流管部が本体内に挿入された状態で本体の前面に着脱可能に取り付けられ、取付孔を塞ぐ取付板部を一体に形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明の冷菓製造装置は、上記各発明において、排水部材の接続部に至る排水パイプは、斜め下方に傾斜していることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明の冷菓製造装置は、上記各発明において、合流管部は変形部材から成る凝縮器排水管と着脱可能に接続されると共に、該凝縮器排水管は、排水パイプを避けるかたちで降下した後、上昇するUトラップを構成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、本体内に設けられ、ミックスを撹拌しながら冷却することにより冷菓を製造する冷却シリンダと、該冷却シリンダを冷却する冷却装置と、該冷却装置に含まれる水冷式の凝縮器と、本体の前面に設けられ、冷却シリンダにて製造された冷菓を取り出す冷菓取出部と、本体の前面に着脱可能に取り付けられ、冷菓取出部からの排水と凝縮器からの排水を合流させて排出するドレン排水装置とを備えて成る冷菓製造装置において、ドレン排水装置は、冷菓取出部の下方に対応して本体の前面に位置するドレン受けと、該ドレン受けの下側に取り付けられた排水部材とから成り、排水部材は、ドレン受けの排水口に接続される接続部と、該接続部から本体側に延在して本体内にて排水ホースと着脱可能に接続される排水パイプと、該排水パイプ途中から本体側に突出して凝縮器からの排水経路の一端と着脱可能に接続される合流管部とを一体に有し、少なくとも排水パイプ及び合流管部が、本体前面に形成された取付孔より当該本体内に挿脱可能とされているので、凝縮器からの排水をドレン受けからの排水経路を利用して排出することができる。また、一体に構成される排水部材を本体内から引き出すことで容易に排水パイプに接続される排水ホースや合流管部に接続される凝縮器からの排水経路を取り外すことが可能となり、排水部材やドレン受けを本体から離脱することが可能となる。
【0015】
これにより、ドレン受け及び排水部材を本体から取り外した状態で、洗浄等のメンテナンス作業を行うことが可能となり、機器の衛生管理が容易となる。また、ドレン排水装置は、ドレン受けと排水部材とから構成されていることから、従来のドレン受け及び凝縮器からの排水機構に比して著しく部品点数を削減することが可能となり、製造コストの削減及び取扱性の向上を図ることができるようになる。更には、少なくとも排水パイプ及び合流管部は、取付孔を介して本体内に収容されることから、係る排水パイプや合流管部が外部に露出される不都合を回避することができ、冷菓製造装置自体の美観を向上させることができるようになる。
【0016】
また、請求項2の発明によれば、上記発明に加えて、排水部材には、排水パイプ及び合流管部が本体内に挿入された状態で本体の前面に着脱可能に取り付けられ、取付孔を塞ぐ取付板部を一体に形成されているので、当該排水部材の取付構造を簡素化することができると共に、当該排水部材が本体に取り付けられた状態で、本体側に形成される取付孔を当該取付板部によって、閉塞することができ、外観の向上及び埃やゴミなどが本体内に侵入する不都合を抑制することができるようになる。
【0017】
請求項3の発明によれば、上記各発明において、排水部材の接続部に至る排水パイプは、斜め下方に傾斜しているので、ドレン受けを介して排水パイプに流入した排水及び凝縮器の排水経路から合流管部を介して排水パイプに流入した排水を円滑に排水ホースに導出することができるようになる。これにより、円滑な排水を可能とすることができる。
【0018】
また、請求項4の発明によれば、上記各発明において、合流管部は変形部材から成る凝縮器排水管と着脱可能に接続されると共に、該凝縮器排水管は、排水パイプを避けるかたちで降下した後、上昇するUトラップを構成しているため、ドレン受けや排水部材を介して侵入した虫や銅配管を腐食させるガスなどが凝縮器排水管内に侵入する不都合を抑制することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施例の冷菓製造装置SMの一部縦断斜視図、図2は冷菓製造装置SMの冷却装置Rの冷媒回路図、図3は冷菓製造装置SMの制御装置Cのブロック図を示している。
【0020】
実施例の冷菓製造装置SMは、ソフトクリームやシャーベット(シェーク)等の冷菓を製造販売するための装置であり、図1において本体1の上部には、例えば前記ソフトクリーム等の原料となるミックス(冷菓ミックス)を貯蔵するホッパー2が設けられている。このホッパー2は上面に開口しており、この上面開口はそこに着脱自在に載置される断熱性の蓋部材3にて開閉自在に閉塞され、ミックスの補充時等にはこの蓋部材3が取り外される。
【0021】
一方、ホッパー2の周囲にはホッパー冷却器4が捲回されており、このホッパー冷却器4によりホッパー2内のミックスは保冷される。また、ホッパー2の内底部にはインペラと称されるホッパー撹拌器(撹拌装置)5が設けられており、下方に設けた誘導電動機から成る撹拌モータ6(図3に示す)にて回転駆動される。
【0022】
更に、ホッパー2の側壁における所定高さの位置には、一対の導電極から成るミックスレベルセンサ7が取り付けられており、このミックスレベルセンサ7の電極が導通してホッパー2内の所定量(ミックスレベルセンサ7が設けられている高さ)以上のミックスを検出している状態、即ち、Highであるか、所定量以下の状態、即ち、Lowであるか否かが検知される。そして、このミックスレベルセンサ7は、後述する制御装置C(図3)に接続されている。
【0023】
また、前記撹拌モータ6は、制御装置Cによって制御されており、この制御装置Cには、撹拌モータ6の回転調整を行うための撹拌モータ調整スイッチ56(図3)が接続されている。この撹拌モータ調整スイッチ56は、基板上に設けられたアップダウンキーによって、多段階、本実施例では7段階(「1」(弱)、「2」、・・・「6」、「7」(強))に調整可能とされており、前記ミックスレベルセンサ7が所定量以上(High)の場合の撹拌モータ6の回転数を選択可能とされている。
【0024】
以上の構成により、制御装置Cが前記ミックスレベルセンサ7が所定量以上(High)であることを検知した場合には、この撹拌モータ調整スイッチ56により、撹拌モータ6の運転が制御される。即ち、調整スイッチ56が設定「1」とされている場合には、例えば撹拌モータ6は0.3秒間ONとされ、その後1.4秒間OFFを繰り返すOFF時間が比較的長い間欠運転が行なわれる。これにより撹拌モータ6は低速で回転することになる。
【0025】
そして、調整スイッチ56が設定「2」の場合には、撹拌モータ6は0.5秒間ONとされ、その後1.2秒間OFFが繰り返される。設定値が上昇する毎に撹拌モータ6のON時間が増加すると共に、OFF時間が減少され、撹拌モータ6の回転数は上昇して行く。そして、調整スイッチ56が設定値「7」の場合には、撹拌モータ6は1.5秒間ONとされ、その後0.2秒間OFFを繰り返す。この状態が撹拌モータ6の最高速となる。
【0026】
このようにホッパー2内に所定量のミックスが存在する場合には、撹拌モータ6の回転数を適宜調整し、その撹拌力を多段階で調整できるように構成されているので、ミックスの種類や外気温度上昇などに合わせて最適な状態でミックスを撹拌することができるようになる。
【0027】
また、制御装置Cが前記ミックスレベルセンサ7が所定量以下(Low)であることを検知した場合には、撹拌モータ調整スイッチ56の設定に係わらずに、撹拌モータ6は0.2行間ONとされ、その後2.0秒間OFFを繰り返すOFF時間が比較的長い間欠運転が行なわれる。これによって、撹拌モータ6の回転は最低速となる。
【0028】
更に、ホッパー2内のミックスが所定量以下(Low)である場合には、後述する加熱殺菌工程を行なわないよう、即ち、ホットガスの流通を停止するように構成されている。
【0029】
尚、このホッパー撹拌器5はホッパー2内のミックスが凍結しないように撹拌するものであるが、ミックスがホッパー2に所定量以上入れられ、ホッパー冷却器4に冷却時と逆に流れる冷媒ガス、即ち、ホットガスによりホッパー2が加熱殺菌されるときも回転駆動される。
【0030】
一方、図1において8は、パイプ状のミックス供給器9によりホッパー2から適宜供給されるミックスをビーター10により回転撹拌して冷菓を製造する冷却シリンダであり、その周囲にはシリンダ冷却器11が取り付けられている。ビーター10はビーターモータ12、駆動伝達ベルト、減速機13及び回転軸を介して回転される。製造された冷菓は、前面のフリーザードア14に配設された取出レバー15を操作することにより、プランジャー16が上下動し、図示しない抽出路を開放されると共に、ビータ10が回転駆動されることにより、取り出される。上記フリーザードア14や取出レバー15、プランジャー16により冷菓取出部が構成されている。
【0031】
次に、図2を参照して冷菓製造装置SMの冷却装置Rを説明する。図2においてRは可逆式の冷却装置である。以下この冷却装置Rにつき説明すると、18はコンプレッサ、19はコンプレッサ18からの吐出冷媒を、冷却サイクル(実線矢印)を構成する場合と、加熱サイクル(破線矢印)を構成する場合とで流通方向を逆に切り換える四方弁、20は水冷式の凝縮器である。尚、図2では、20は一台の凝縮器として示されているが、本実施例では、後述する図9の如く二台の凝縮器20、20を備えているものとする。
【0032】
凝縮器20は外側の冷媒配管57と内側の通水配管58とから成る二重管構造とされ、この二重管が螺旋状に巻回された構造とされている。冷媒配管57内を流れる冷媒は、節水弁63を介して通水配管58内を常時流通される冷却水(水道水)と熱交換して冷却されることになる。即ち、前記四方弁19が冷却サイクルを構成している場合において、凝縮器20の冷媒配管57にはコンプレッサ18から吐出された高温高圧のガス冷媒が逆止弁21を介して流入し、そこで凝縮液化して液冷媒となる。尚、この凝縮器20周辺の詳細構造については後述する。
【0033】
この液冷媒はドライコア(ドライヤ)23を経て逆止弁22より出ると二方向に分流し、一方はシリンダ冷却弁24、冷却シリンダ用キャピラリチューブ25を経て減圧され、シリンダ冷却器11に流入してそこで蒸発し、冷却シリンダ8を冷却する。他方はホッパー冷却弁26、前段のホッパー用キャピラリチューブ27を経て減圧され、ホッパー冷却器4に流入してそこで蒸発し、ホッパー2を冷却した後、後段のキャピラリチューブ28を経て流出する。
【0034】
そして、冷却シリンダ8及びホッパー2を冷却した後の冷媒は、アキュームレータ30にて合流した後、四方弁19を経てコンプレッサ18に戻る冷却運転(販売状態)が行われる(実線矢印の流れ)。尚、前記ホッパー2には当該ホッパー2の温度を検出するためのホッパーセンサ32(図3)が取り付けられると共に、冷却シリンダ8には、当該冷却シリンダ8の温度により実質的に冷却シリンダ8内のミックスの温度を検出するためのシリンダセンサ31(図3)が取り付けられている。
【0035】
ところで、上記冷却運転において、良質の冷菓を得るべく冷却シリンダ8及びホッパー2を所定温度に冷却維持する必要がある。また、ミックスの種類に応じて、それぞれのミックス特有の風味を生かすため、使用者によって冷却シリンダ8及びホッパー2を任意の温度に冷却維持する必要もある。そのため、冷却シリンダ8の温度を検出する上記シリンダセンサ31を設け、このシリンダセンサ31により、後に詳述する如き平衡温度制御によりシリンダ冷却弁24をON(開)、コンプレッサ18をONして冷却を行ない、シリンダ冷却弁24がOFF(閉)しているときにホッパー冷却弁26の開/閉とコンプレッサ18のON/OFFを行なわせる。即ち、冷却シリンダ8の冷却が優先する制御とされており、シリンダ冷却弁24がOFFの条件のもとで、ホッパー冷却弁26はONとなる。
【0036】
上述した冷却運転の下で販売が成された後、閉店時には加熱方式によるミックスの殺菌を行なうことになる。この場合には、冷却装置Rを冷却サイクルから加熱サイクルの運転に切り換える。即ち、四方弁19を操作して冷媒を点線矢印のように流す。すると、コンプレッサ18からの高温、高圧の冷媒ガス、即ちホットガスは四方弁19、アキュームレータ30を経て二手に分かれ、一方はシリンダ冷却器11に直接に、他方は逆止弁33を介してホッパー冷却器4に流入して、それぞれにおいて放熱作用を生じ、規定の殺菌温度で所定時間、冷却シリンダ8、ホッパー2は加熱される。
【0037】
放熱後の液化冷媒はそれぞれシリンダホットガス弁34、ホッパーホットガス弁35を介して配管65で合流した後、逆止弁40を経て凝縮器20の冷媒配管57に流入し、そこで気液分離される。その後、冷媒ガスは凝縮器20の冷媒配管57から出て逆止弁21の下流側に接続された冷媒配管59を介して並列接続のリバース電磁弁(開閉弁)36及びリバースキャピラリチューブ37に流入される。そして、リバース電磁弁36又はリバースキャピラリチューブ37を経た冷媒ガスは、逆止弁21の上流側に接続された分岐配管60を介して、四方弁19を経てコンプレッサ18に戻る加熱サイクルを形成する。
【0038】
ここで、冷却シリンダ8には、殺菌・保冷センサ38(図3)が取り付けられている。この殺菌・保冷センサ38は、ミックスに対して規定の殺菌温度が維持されるように予め定めた所定範囲の上限、下限の設定温度値でシリンダホットガス弁34及びコンプレッサ18をON、OFF制御する。この殺菌・保冷センサ38は冷却シリンダ8の加熱温度を測定しているが、この測定温度がミックスの加熱温度とほぼ近いものと判断できるので、この殺菌・保冷センサ38をミックス温度検出センサとして兼用できる。この殺菌・保冷センサ38が検出するミックス温度情報を利用してリバース電磁弁36の開閉制御が行われる。
【0039】
一方、ホッパー2の加熱制御はホッパー2の温度を検出するホッパーセンサ32が兼用され、冷却シリンダ8に設定した同一の設定温度値でホッパーホットガス弁35及びコンプレッサ18のON、OFF制御が行なわれる。
【0040】
また、前記殺菌・保冷センサ38は、加熱殺菌後冷却に移行し、翌日の販売時点まである程度の低温状態、即ち保冷温度(+8℃〜+10℃程度)に維持するよう詳細は後述する如くコンプレッサ18のON、OFF制御及びシリンダ冷却弁24、ホッパー冷却弁26のON、OFF制御をする。更に、コンプレッサ18の高負荷運転を抑制するために殺菌・保冷センサ38のミックス検出温度にて前記リバース電磁弁36は開閉制御される。
【0041】
尚、図1において44は電装箱、そして45はフリーザードア14の下方に対応して本体1の前面に取り付けられたドレン受けであり、73はこのドレン受け45に取り付けられた簀の子である。そして、78は当該ドレン受け45に接続される排水部材である。これらドレン受け45周辺の構造について後述する。また、55は給水栓で、ミックス洗浄時にホッパー2や冷却シリンダ8に給水するために用いられる。更にまた、43はバイパス弁であり、コンプレッサ18の過負荷防止の役割を奏する。
【0042】
図3において、制御装置Cは前記電装箱44内に収納された基板上に構成され、汎用のマイクロコンピュータ(制御手段)46を中心として設計されており、このマイクロコンピュータ46には前記シリンダセンサ31、ホッパーセンサ32、殺菌・保冷センサ38の出力が入力され、マイクロコンピュータ46の出力には、前記コンプレッサ18のコンプレッサモータ18M、ビータモータ12、撹拌機モータ6、シリンダ冷却弁24、シリンダホットガス弁34、ホッパー冷却弁26、ホッパーホットガス弁35、四方弁19、リバース電磁弁36、バイパス弁43が接続されている。
【0043】
また、この図において47はコンプレッサモータ18Mの通電電流を検出する電流センサ(CT)、48はビータモータ12の通電電流を検出する電流センサ(CT)であり、何れの出力もマイクロコンピュータ46に入力されている。また、51は抽出スイッチであり、取出レバー15の操作によって開閉されると共に、その接点出力はマイクロコンピュータ46に入力されている。
【0044】
また、49は冷菓の冷却設定を「1」(弱)、「2」(中)、「3」(強)の三段階で調節するための冷却設定ボリューム、53はビータモータ電流のしきい値(設定値)を例えば2.3A〜3.3Aの範囲で任意に設定するためのしきい値設定ボリュームであり、何れの出力もマイクロコンピュータ46に入力されている。更に、52はマイクロコンピュータ46に各種運転を指令するための各種スイッチを含むキー入力回路であり、これら冷却設定ボリューム49、キー入力回路52、しきい値設定ボリューム53は制御装置Cの基板上に取り付けられている。更にまた、マイクロコンピュータ46の出力には警報などの各種表示動作を行うためのLED表示器54も接続されている。
【0045】
また、61は冷菓の冷却設定を前記冷却設定ボリューム49で調節して冷却運転を制御する前述した平衡温度制御モード(第1の運転モード)と、冷菓の冷却設定温度を任意に設定して冷却制御するためのマニュアルモード(第2の運転モード)を選択的に切り換えるための切換スイッチであり、基板上に取り付けられる。70は切換スイッチ61にてマニュアルモードを選択した場合の冷却温度の設定を行う温度設定スイッチで、71はデフロスト工程時における後述するデフロストランプDLの表示切換を行う表示切換スイッチであり、いずれも基板上に設けられる。
【0046】
次に、図4は冷菓製造装置SMの前面上部に設けられたコントロールパネル50を示している。このコントロールパネル50には、前記キー入力回路52を構成する冷却運転スイッチSW1、殺菌スイッチSW2、洗浄スイッチSW3、デフロストスイッチSW4、停止スイッチSW5や、LED表示器54を構成する冷却ランプFL、デフロストランプDLなどが配設されている。
【0047】
以上の構成で、図5乃至図8を参照して冷菓製造装置SMの動作を説明する。冷菓製造装置SMが運転開始されると、図7、図8のタイミングチャートに示す如く冷却運転(冷却工程、デフロスト工程)、殺菌・保冷運転(殺菌昇温工程、殺菌保持工程、保冷プルダウン工程、保冷保持工程)の各運転を実行する。先ず始めに前記切換スイッチ61によって平衡温度制御モードに切り換えられた場合の冷却制御について説明する。ここで、前記冷却設定ボリューム49の設定は、現在は冷菓の冷却設定を「1」としているものとする。
【0048】
先ず、図5のフローチャートを参照しながら冷却運転について説明する。前記キー入力回路52に設けられた冷却運転スイッチSW1が操作されると、全てをリセットした後、マイクロコンピュータ46は図5のステップS1で冷却中フラグがセット「1」されているか、リセット「0」されているか判断する。
【0049】
運転開始(プルダウン)時点で冷却中フラグがリセットされているものとすると、ステップS2でシリンダセンサ31の出力に基づき、冷却シリンダ8内の現在のミックス温度が冷却ON点温度(後述する冷却終了温度+0.5℃)以上か否か判断する。そして、ミックスの温度は高いものとすると、ステップS3に進み、計測タイマ(マイクロコンピュータ46がその機能として有する)をクリアし、ステップS4で現在のビータモータ電流センサ48の電流値をt秒前電流値にセットし、ステップS5で冷却中フラグをセットして冷却動作を実行する(ステップS6)。
【0050】
この冷却動作ではマイクロコンピュータ46は以下に説明する平衡電流制御を実行する。即ち、マイクロコンピュータ46はコンプレッサ18(コンプレッサモータ18M)を運転し、四方弁19は前記冷却サイクルとする(非通電)。そして、シリンダ冷却弁24をON(開)、ホッパー冷却弁26をOFF(閉)、シリンダホットガス弁34およびホッパーホットガス弁をOFFとする。また、ビータモータ12によりビータ10を回転させる。
【0051】
これにより、前述の如く冷却シリンダ8内のミックスはシリンダ冷却器11により冷却され、ビータ10により撹拌される。ここで、前述の如く冷却設定ボリューム49の冷却設定を「1」としてもマイクロコンピュータ46はこのプルダウン中は強制的に「3」とするものである。尚、冷却設定「3」ではt秒が40秒、TA(アンペア。後述)が0.1A、冷却設定「2」ではt秒が20秒、TAが0.1A、冷却設定「1」ではt秒が20秒、TAが0.2Aとなるものとする。
【0052】
次に、マイクロコンピュータ46はステップS1からステップS7に進み、前記計測タイマが計測中か否か判断し、計測中でなければステップS8で計測を開始する。次に、ステップS9で計測タイマのカウントがt秒経過したか否か判断し、経過していなければ戻る。計測タイマのカウント開始からt秒(この場合、40秒)経過すると、マイクロコンピュータ46はステップS10でビータモータ電流センサ48の出力に基づき、現在のビータモータ12の電流値とt秒前の電流値との差がTA(この場合、0.1A)以下か否か判断し、以下でなければステップS3に戻り、計測タイマをクリアすると共に、前記ステップS4〜ステップS6を実行する。
【0053】
以後これを繰り返して冷却シリンダ8内のミックスを撹拌しながら冷却して行く。ここで、ミックスの温度は冷却の進行によって低下して行き、当該ミックス固有の凝固点に近づくとビータモータ12の電流値は上昇し、且つ、その変化は徐々に緩慢となる。そして、40秒(t秒)間における電流値の変化(現在ビータモータ電流値とt秒前の電流値との差)が0.1A(TA)以下となると、ステップS10からステップS11に進む。尚、このときのビータモータ電流値を冷却終了電流値(OFF点電流値)とする。
【0054】
ステップS11では、現在のミックス温度を冷却終了温度にセットし、マイクロコンピュータ46はシリンダセンサ31の出力に基づき、ミックスの温度が前記しきい値以下となっているか否かを判断する。
【0055】
冷却シリンダ8内で撹拌されながら冷却されたミックスは、所定の低温で販売に供せるようになる。このしきい値はミックスの種類に応じてしきい値設定ボリューム53により適宜設定する。即ち、比較的柔らかい商品となるミックスの場合にはしきい値を高くし、比較的硬めの商品となるミックスの場合にはしきい値を低く設定すると良い。そして、今ミックスの温度がしきい値より低いものとするとステップS15に進む。
【0056】
そして、ステップS15で現在のミックスの温度を冷却終了温度にセットし、ステップS16で冷却中フラグをリセットすると共に、ステップS17で冷却停止を行う。
【0057】
即ち、この冷却停止ではマイクロコンピュータ46はシリンダ冷却弁24をOFFし、代わりにホッパー冷却弁26をONする。これにより、冷却シリンダ8の冷却は停止され、ホッパー冷却弁26のONにより、今度はホッパー2の冷却が行われるようになる。尚、これでプルダウンは終了するので、マイクロコンピュータ46は冷却設定をボリューム49で設定された「1」に戻す。
【0058】
そして、マイクロコンピュータ46はステップS1に戻るが、ここでは冷却中フラグはリセットされているので、今度はステップS2に進み、シリンダセンサ31の出力に基づき、現在のミックス温度が前記冷却終了温度+0.5℃、即ち冷却ON点温度以上に上昇したか否か判断する。上昇していなければステップS16に進み、以後これを繰り返す。尚、マイクロコンピュータ46はホッパーセンサ32の出力に基づき、ホッパー2の温度も所定の温度以下に冷却されている場合には、ホッパー冷却弁26もOFFすると共に、この場合にはコンプレッサ18も停止する。尚、実施例ではホッパー冷却弁26は+10℃でON、+8℃でOFFされる。
【0059】
ミックス(冷菓)の温度が上昇して冷却ON点温度+0.5℃以上となると、マイクロコンピュータ46はステップS2からステップS3に進み、以後同様に冷却シリンダ8の冷却を開始するものである。
【0060】
ここで、冷却シリンダ8内において異常凍結が生じ、ビータ10の周囲に氷結が生じると、氷結になったミックス以外のミックス温度が商品として販売できる程度に低下しなくなる。係る状況となると、ビータ10に加わる負荷もあまり上昇しないので、ビータモータ12の通電電流値の上昇も緩慢となり(或いは上昇しない)、冷却停止となってしまう。
【0061】
マイクロコンピュータ46はステップS10からステップS11に進んだとき、このステップS11で冷却シリンダ8内のミックス温度が前記しきい値より高い場合、ステップS12に進んで現在の冷却設定が「3」か否か判断する。このときは冷却設定は「1」であるからマイクロコンピュータ46はステップS13に進み、冷却設定を1段階シフト(即ちこの場合には「2」にシフト)する。
【0062】
そして、ステップS13からステップS3に戻り、計測タイマをクリアすると共に、前記ステップS4〜ステップS6を実行する。以後これを繰り返して冷却シリンダ8内のミックスを更に撹拌しながら冷却して行く。そして、今度は冷却設定「2」で設定された20秒(t秒)間におけるビータモータ12の電流値上昇(現在ビータモータ12の電流値とt秒前の電流値との差)が0.1A(TA)以下となると、ステップS10からステップS11に進む。
【0063】
ステップS11では、同様にマイクロコンピュータ46はシリンダセンサ31の出力に基づき、冷却シリンダ8内のミックスの温度が前記しきい値以下となっているか否か判断する。そして、依然冷却シリンダ8内のミックスの温度はしきい値より高いものとすると、マイクロコンピュータ46はステップS12に進んで現在の冷却設定が「3」か否か判断する。このときは冷却設定は「2」であるからマイクロコンピュータ46はステップS13に進み、冷却設定を1段階シフト(即ちこの場合には「3」にシフト)する。
【0064】
そして、ステップS13からステップS3に戻り、計測タイマをクリアすると共に、前記ステップS4〜ステップS6を実行する。以後これを繰り返して冷却シリンダ8内のミックスを更に撹拌しながら冷却して行く。そして、今度は冷却設定「3」で設定された40秒(t秒)間におけるビータモータ12の電流値上昇(現在ビータモータ12の電流値とt秒前の電流値との差)が0.1A(TA)以下となると、ステップS10からステップS11に進む。
【0065】
ステップS11では、同様にマイクロコンピュータ46はシリンダセンサ31の出力に基づき、冷却シリンダ8内のミックスの温度が前記しきい値以下となっているか否か判断する。そして、依然ミックスの温度はしきい値より高い場合、マイクロコンピュータ46はステップS12に進んで現在の冷却設定が「3」か否か判断する。このときは冷却設定は「3」にシフトされているから、マイクロコンピュータ46はステップS18に進み、LED表示器54の点検ランプCLを点滅させる。そして、ステップS17に進んで前述の如く冷却シリンダ8の冷却停止を行う。
【0066】
尚、その後の冷却再開によって正常に戻れば、即ち、ビータモータ12の通電電流がしきい値に上昇すればマイクロコンピュータ46は点検ランプCLを消灯するものである。
【0067】
次に、図6のフローチャートを参照しながら前記切換スイッチ61によってマニュアルモードに切り換えられた場合の冷却制御について説明する。マニュアルモードに切り換えられた場合、温度設定スイッチ70によって冷却設定温度を任意に設定する。前記キー入力回路52の冷却運転スイッチSW1が操作されると、全てをリセットした後、マイクロコンピュータ46は図6のステップS20で冷却中フラグがセット「1」されているか、リセット「0」されているか判断する。
【0068】
運転開始(プルダウン)時点で冷却中フラグがリセットされているものとすると、ステップS21でシリンダセンサ31の出力に基づき、冷却シリンダ8内の現在のミックス温度が冷却設定温度より少許高い冷却ON点温度以上か否か判断する。そして、ミックスの温度は高いものとすると、ステップS22で冷却中フラグをセットして冷却動作を実行する(ステップS23)。
【0069】
即ち、マイクロコンピュータ46はコンプレッサ18(コンプレッサモータ18M)を運転し、四方弁19は前記冷却サイクルとする(非通電)。そして、シリンダ冷却弁24をON(開)、ホッパー冷却弁26をOFF(閉)、シリンダホットガス弁34およびホッパーホットガス弁をOFFとする。また、ビータモータ12によりビータ10を回転させる。これにより、前述の如く冷却シリンダ8内のミックスはシリンダ冷却器11により冷却され、ビータ10により撹拌される。
【0070】
次に、マイクロコンピュータ46はステップS20からステップS24に進み、現在のミックス温度が冷却設定温度より少許低い前記冷却OFF点温度以下か否か判断する。そして、ミックスの温度は高いものとすると、ステップS23に戻り冷却動作を実行する。
【0071】
以後これを繰り返して冷却シリンダ8内のミックスを撹拌しながら冷却して行く。ここで、ミックスの温度は冷却の進行によって低下して行き、ミックス温度が冷却OFF点温度以下となると、ステップS25で冷却中フラグをリセットすると共に、ステップS26で冷却停止を行う。
【0072】
即ち、この冷却停止ではマイクロコンピュータ46はシリンダ冷却弁24をOFFし、代わりにホッパー冷却弁26をONする。これにより、冷却シリンダ8の冷却は停止され、ホッパー冷却弁26のONにより、今度はホッパー2の冷却が行われるようになる。
【0073】
そして、マイクロコンピュータ46はステップS20に戻るが、ここでは冷却中フラグはリセットされているので、今度はステップS21に進み、シリンダセンサ31の出力に基づき、現在のミックス温度が前記冷却ON点温度以上に上昇したか否か判断する。上昇していなければステップS26に進み、以後これを繰り返す。尚、マイクロコンピュータ46はホッパーセンサ32の出力に基づき、ホッパー2の温度も所定の温度以下に冷却されている場合には、ホッパー冷却弁26もOFFすると共に、この場合にはコンプレッサ18も停止する。尚、実施例ではホッパー冷却弁26は10℃でON、8℃でOFFされる。
【0074】
ミックス(冷菓)の温度が上昇して冷却ON点温度以上となると、マイクロコンピュータ46はステップS21からステップS22に進み、以後同様に冷却シリンダ8の冷却を開始するものである。
【0075】
このように、切換スイッチ61を操作することにより、冷菓製造装置SMのマイクロコンピュータ46による冷却運転モードを、平衡温度制御モードとマニュアルモードとに切り換えて実行することができるので、熟練者はマニュアルモードで、また、それ以外は平衡温度制御モードでと云うように、使用者の必要に応じて適宜運転モードを選択して実行できるようになり、利便性が向上する。
【0076】
次に、図7中のデフロスト工程について説明する。このデフロスト工程は冷却シリンダ8内の冷菓の所謂「へたり」を解消するために実行されるものである。冷却シリンダ8内の冷菓は長時間販売されない状態で撹拌保冷されると、軟化が進行してソフトクリーム商品として供せる硬度を維持できなくなる。これは例えば実施例の冷菓製造装置SMの場合、二時間半以内に10個分の冷菓を抽出していない場合に生じることが経験的に確かめられている。この10個分とは冷却シリンダ8内の全ての冷菓が取り出される量である。
【0077】
マイクロコンピュータ46は自らの機能として有するタイマと抽出スイッチ51からの信号に基づいて冷却工程中これを監視しており、前記連続する二時間半の期間内における抽出個数が10個未満(「へたり」発生条件)となった場合には、デフロストランプDLを例えば0.2秒という短い間隔で点滅させ、使用者に「へたり」発生の警告を行う。使用者は係るデフロストランプDLの早い点滅によって冷菓の「へたり」が生じる危険性があることを判断できる。
【0078】
そして、係る場合には使用者はデフロストスイッチSW4を操作する。冷却運転中にキー入力回路52のデフロストスイッチSW4が操作されると、マイクロコンピュータ46はシリンダホットガス弁34のON、OFF制御を行い、ホットガスにて冷却シリンダ8を加温し、ミックスを所定温度(+4℃)に昇温させる。これによって、冷却シリンダ8内の冷菓を一旦融解させる。マイクロコンピュータ46は係るデフロスト工程中デフロストランプDLを例えば0.5秒間隔での点滅に切り換える。そして、デフロスト工程が終了したらデフロストランプDLを消灯し、その後マイクロコンピュータ46は引き続き冷却運転を行ない、再びミックスを冷却工程に復帰する。
【0079】
ここで、使用者によっては係る「へたり」の危険性を警告するデフロストランプDLの点滅を不要とする場合もある。何故ならば、コントロールパネル50で係るランプの点滅が行われることは顧客に与える印象も悪くなり、営業上好ましくなくなる場合もあるからである。そこで、係る警告を不要とする場合には、表示切換スイッチ71を操作し、警告不要に切り換える。マイクロコンピュータ46は表示切換スイッチ71が操作されて警告不要に設定された場合には、上述の如き「へたり」発生条件が成立してもデフロストランプDLの速い点滅を実行しない。これによって、使用者や顧客に与える不安感を解消することができるようになる。但し、実際には係る条件が成立した場合、マイクロコンピュータ46は基板上の図示しない表示器を用い、顧客に見えないところで「へたり」警告表示を実行するものである。
【0080】
次に、図8の殺菌・保冷運転(殺菌昇温工程、殺菌保持工程、保冷プルダウン工程、保冷保持工程)について説明する。前記キー入力回路52の殺菌スイッチSW2が操作されると、ミックス切れの無い条件の下でマイクロコンピュータ46は殺菌・保冷運転を開始する。
【0081】
マイクロコンピュータ46は、四方弁19により冷媒回路を冷却サイクルから加熱サイクルに切り換える。これにより、ホットガスがシリンダ冷却器11とホッパー冷却器4に交互に供給され冷却シリンダ8とホッパー2の温度を上昇させていく殺菌昇温工程が実行される。シリンダ冷却器11とホッパー冷却器4から出た冷媒は配管65を経て凝縮器20の冷媒配管57に入り、そこで、通水配管58を流れる冷却水と熱交換した後、リバース電磁弁36とリバースキャピラリチューブ37の接続点に至る。ここで、マイクロコンピュータ46は常にはリバース電磁弁36を閉じており、従って、常には冷媒ガスはリバースキャピラリチューブ37にて減圧された後、コンプレッサ18に戻る。
【0082】
係るリバースキャピラリチューブ37を介して冷媒をコンプレッサ18に戻す理由は、コンプレッサ18への液バック(液冷媒の吸込)を防止するためであるが、係る状態で殺菌・保冷運転が実行されると、コンプレッサ18の吸込側と吐出側の圧力差が拡大してコンプレッサ18が過負荷となり、コンプレッサモータ18Mの通電電流が上昇する。マイクロコンピュータ46は電流センサ47にて係るコンプレッサモータ18Mの通電電流を監視しており、例えば5.2Aまで上昇するとリバース電磁弁36を開く。
【0083】
これによって、凝縮器20から流出した冷媒は流路抵抗差によりリバースキャピラリチューブ37では無くリバース電磁弁36を通過してコンプレッサ18に戻るようになるので、コンプレッサ18の負荷は軽減される。そして、例えばコンプレッサモータ18Mの通電電流が3.6Aまで降下すると、マイクロコンピュータ46は再びリバース電磁弁を閉じる動作を実行する。
【0084】
そして、この殺菌昇温工程が終了すると、殺菌保持工程に移行し、今度はシリンダセンサ31およびホッパーセンサ32の出力に基づき、マイクロコンピュータ46はコンプレッサ18、シリンダホットガス弁34、ホッパーホットガス弁35をON、OFF制御して、冷却シリンダ8、ホッパー2とも+69℃〜+72℃の加熱温度範囲で約40分の合計加熱時間を満足するように保持する。
【0085】
この殺菌昇温および殺菌保持の工程はLED表示器54の殺菌モニターランプPLにて表示され、殺菌保持工程が終了すると、マイクロコンピュータ46は四方弁19により冷媒回路を冷却サイクルに切り換え、保冷プルダウン工程に移行する。この保冷移行もLED表示器54にて表示される。
【0086】
殺菌保持工程から引き続く保冷プルダウン工程では、所定時間以内に所定温度以下となる条件のもと、冷却が開始される。このとき、マイクロコンピュータ46は、コンプレッサモータ電流センサ47の出力に基づき、コンプレッサモータ電流値が5.8A以下で有る場合には、前記シリンダ冷却弁24及びホッパー冷却弁26が開とされる。冷却シリンダ8、ホッパー2共に温度が高いことからコンプレッサ18の負荷は高くなり、コンプレッサモータ電流値が上昇して5.8A(第1の上限値)以上に到達した場合には、前記ホッパー冷却弁26を閉とする。このとき、シリンダ冷却弁24は、依然として開とされる。そして、ホッパー冷却弁26が開とされていることから、徐々にコンプレッサモータ電流値が6.0A(第2の上限値)に到達した場合には、更にホッパー冷却弁26も閉とされる。両者の冷却弁24及び26が閉とされることから、コンプレッサモータ電流値が降下し、再び5.3A(下限値)に達した場合は、シリンダ冷却弁24及びホッパー冷却弁26が開とされる。以後これを繰り返すことによって、冷却シリンダ8、ホッパー2は徐々に冷却され、それによってコンプレッサ18の過負荷も生じなくなって行く。そして、最終的には冷却シリンダ8、ホッパー2の温度を+8℃〜+10℃の温度範囲まで冷却する。
【0087】
このように、保冷プルダウン工程の開始時は双方の冷却弁24、26を開いて冷却シリンダ8とホッパー2の双方の冷却を開始し、その状態からコンプレッサモータ電流値が5.8Aに達したら先ずシリンダ冷却弁24を閉じ、それでもコンプレッサモータ電流値が上昇して6.0Aに達した場合にはホッパー冷却弁26も閉じて冷却弁24、26を双方とも閉じるので、コンプレッサ18の過負荷は迅速に解消され、結果として保冷プルダウン工程に要する時間を短縮することができるようになる。
【0088】
そして、その後保冷工程に移行し、保冷工程ではこの温度を維持するように殺菌・保冷センサ38及びホッパーセンサ32の出力に基づき、マイクロコンピュータ46はコンプレッサモータ18M、シリンダ冷却弁24、ホッパー冷却弁26をON、OFF制御する。そして、停止スイッチSW5が操作されると、冷菓製造装置SMは運転を停止する。
【0089】
次に、図9乃至図12を参照して凝縮器20及びドレン受け45の排水経路について説明する。図9は図1の冷菓製造装置SMの排水経路を説明するための透視斜視図、図10は同じく図1の冷菓製造装置の排水経路を説明するための透視側面図、図11は図10の冷菓製造装置SMの透視平面図、図12は図1の冷菓製造装置SMの排水部材78の断面図である。
【0090】
凝縮器20は、図9及び図10に示されるように冷菓製造装置本体1の下部に形成されている機械室72内に上記コンプレッサ18と共に2つ並列に設置されている。各凝縮器20、20の通水配管58の下端部に給水口58Aを備え、この給水口58Aには、冷却水(水道水)を供給するため、図示しない水道管に接続され、給水口58Aの下流側にそれぞれ前記節水弁63、63が接続されている。この通水配管58は凝縮器20の冷媒配管57の内側に沿って螺旋状に上昇し、その上端の各排出口は一旦、連結配管58Bにて連結された後、当該排水管58Cに接続され、当該排水管58Cの端部はドレン受け45より上方に位置して本体1内に設けられた排水キャップ74に上から差し込まれ、下方に向けて開口されている(図9、図10、図12)。この排水キャップ74は所定の容積を有した漏斗状を呈しており、その下端には変形可能な弾性管、本実施例ではゴム製の管状部材にて構成される凝縮器排水管76が接続されている。尚、通水配管58には、冷菓製造装置本体1の上部から上方に突出して設けられ、洗浄時に給水する洗浄配管58Dが接続され、この洗浄配管58Dの上端部には前記給水栓55が設けられている。
【0091】
一方、ドレン受け45は図11の平面図に示す如く上面に開口した横長容器状を呈した硬質合成樹脂にて構成されており、その中央部に円形の排水口77が開口形成されていると共に、当該排水口77は、本体1側に斜め下方に延在して構成されており、端部周壁には、後述する排水部材78の接続部79と着脱自在に係合される係合部77Aが形成されている。また、ドレン受け45の上縁は図12に示す如く前側に低く傾斜されており、これによって、万一ドレン受け45から排水が溢れた場合にも本体1側に溢れることなく、前側から溢れ出るように配慮されている。尚、前記簀の子73は図10、図12では示さないが、このドレン受け45内上部の段差部45Aに着脱自在に載置される。
【0092】
そして、このドレン受け45の下側には排水部材78が接続され、この排水部材78の上端には排水口77が接続されている。この排水部材78は、ドレン受け45の排水口77に差し込まれる接続部79と、接続部79から本体1側に斜め下方に延在して構成される傾斜部80を形成して更に本体1側に突出して構成される排水パイプ81と、この排水パイプ81の上側の傾斜部80の途中から本体1側に突出する合流管部82とから構成されており、これらは硬質合成樹脂にて一体に成形されている。
【0093】
排水部材78の接続部79には、図12に示されるようにドレン受け45の排水口77を囲繞するように上方に向けて開口した皿状に形成されていると共に、当該接続部79の内壁には、当該ドレン受け45の排水口77の端部周壁の係合部77Aと着脱自在に係合する係合部79Aが形成されている。
【0094】
また、排水部材78の傾斜部80の下部周壁には、取付板部83が当該排水部材78に一体に形成されている。尚、当該取付板部83は、当該排水部材78がドレン受け45に取り付けられた状態で、ドレン受け45の本体1側の側面と略面一となる位置に形成されているものとする。この取付板部83には、図示しないネジ孔が形成されており、当該排水部材78が本体1に取り付けられた状態で、本体1前面に形成される図示しないネジ孔と重合することにより、ネジによって本体1に固定可能とされるものとする。
【0095】
排水部材78の上記排水パイプ81は、本体1内において蛇腹状の排水ホース84が着脱自在に接続され、当該排水ホース84の下端は、本体1の下部より外部に引き出されている。また、排水部材78の上記合流管部82には、上述した如く一端が排水キャップ74に接続された凝縮器排水管76の他端が接続される。ここで、凝縮器排水管76は上述したように弾性を有する変形可能なゴム製の管状部材にて構成されているため、当該凝縮器排水管76は、排水パイプ81を避けるかたちで当該排水パイプ81の側方に降下した後、上昇して排水キャップ74に接続されるものとする。これにより、凝縮器排水管76は、Uトラップ76Aを構成する。尚、本実施例では、凝縮器排水管76をゴム製の管状部材にて構成しているが、これに限定されるものではなく、変形可能とされる部材、例えば、蛇腹部材などにより構成しても良いものとする。
【0096】
他方、ドレン受け45の下方に位置する本体1前面には、排水部材78を取り付けるための取付孔85が形成されているものとする。本実施例においてこの取付孔85は、単一の孔により構成されており、排水部材78の排水パイプ81及び合流管部82が本体1内に挿入された状態で、排水部材78に一体に形成される取付板部83によって閉塞されるものとする。
【0097】
係る構成により、凝縮器20からの排水経路がドレン受け45からの排水経路の途中に合流するかたちとなる。以上の構成で、ホッパー2や冷却シリンダ8内の洗浄を行う際には、給水栓55から洗浄水をホッパー2に流入させ、冷却シリンダ8を経てフリーザードア14内の抽出路から流出させる。フリーザードア14下側にはドレン受け45に至る図示しないアダプタが宛われ、流出した排水はこのアダプタ内を経てドレン受け45に流下する。ドレン受け45に流入したフリーザードアからの排水は、排水口77を介して排水部材78内に流入し、当該排水部材78の傾斜部80内を流下し、排水パイプ81を介して排水ホース84より外部に排出される。
【0098】
一方、各凝縮器20の通水配管58内を上昇しながら冷媒配管57と熱交換して温度上昇した冷却水(排水)は、上端の連通配管58Bにおいて合流した後、排水管58Cを介して排水キャップ74内に流入する。そして、凝縮器排水管76内を流下して合流管部82から傾斜部80内に入り、傾斜部80内を流下して排水パイプ81に接続される排水ホース84より外部に排出される。
【0099】
このように、排水部材78は、ドレン受け45からの排水経路の途中である傾斜部80に、合流管部82を設けることで、凝縮器20からの排水経路を構成する凝縮器排水管76を合流させるかたちを採っているので、凝縮器20からの排水をドレン受け45からの排水経路を利用して排出できる。また、凝縮器20からの排水をドレン受け45に排出せずに、その下流側に接続させて排水経路の途中に位置する排水部材78の排水パイプ81の中途部(傾斜部80)に合流させているので、温度の高い排水によってドレン受け45自体の温度が上昇することを効果的に防止することができるようになる。これにより、使用者が熱くなったドレン受け45に触って火傷したり、不快感を覚える不都合も解消される。
【0100】
また、排水部材78の接続部80に至る排水パイプ81(傾斜部80)は、斜め下方に傾斜しているので、ドレン受け45を介して排水パイプ81に流入した排水及び凝縮器20の排水経路から合流管部82を介して排水パイプ81に流入した排水を円滑に排水ホース84に導出することができるようになる。これにより、円滑な排水を可能とすることができる。
【0101】
また、当該ドレン受け45及び排水部材78の洗浄等のメンテナンス作業を行う際には、ドレン受け45を外してから排水部材78を本体1前面に固定しているネジを取り外し、本体1の前面から排水部材78を引き出し、係る状態で、本体1の前面側から排水部材78の排水パイプ81に接続されている排水ホース84及び排水部材78の合流管部82に接続されている凝縮器排水管76を取り外す。これによって、ドレン受け45及び排水部材78を本体1から離脱させ、独立した状態とすることができる。
【0102】
これにより、ドレン受け45及び排水部材78を本体1から取り外した状態で、容易にドレン排水装置の洗浄等のメンテナンス作業を行うことが可能となり、機器の衛生管理が容易となる。
【0103】
尚、ドレン受け45や排水部材78の当該洗浄等のメンテナンス作業を終了した後、再び当該排水部材78を本体1前面に宛い、取付孔85を介して、排水ホース84を排水パイプ81に接続すると共に、凝縮器排水管76を合流管部82に接続する。その後、当該排水部材78の排水パイプ81及び合流管部82を取付孔85より本体1内に挿入する。そして、排水部材76に一体に形成される取付板部83と本体1前面とを重合させ、ネジにて固定する。
【0104】
これにより、当該排水部材78の取付構造を簡素化することができる。また、排水パイプ81及び合流管部82は、取付孔85を介して本体1内に収容されることから、これら配管が本体1外部に露出される不都合を回避することができ、冷菓製造装置SM自体の美観を向上させることができるようになる。
【0105】
また、排水部材78の排水パイプ81や合流管路82を本体1内に挿入可能とする取付孔85は、当該排水部材78を本体1に取り付けた状態で、取付板部83によって、閉塞することができるため、外観の向上及び埃やゴミなどが本体内に侵入する不都合を抑制することができるようになる。
【0106】
本発明のドレン排水装置を構成するドレン受け45と排水部材78は、上述したように当該排水部材78が、一部材にて構成されているため、従来のドレン受け及び凝縮器からの排水機構に比して著しく部品点数を削減することが可能となり、製造コストの削減及び取扱性の向上を図ることができるようになる。
【0107】
また、上述したように排水部材78の合流管部82に接続される凝縮器排水管76は、排水パイプ81を避けるかたちで降下した後、上昇するUトラップ76Aを構成しているため、ドレン受け45や排水部材78を介して侵入した虫や銅配管を腐食させるガスなどが凝縮器排水管76内に侵入する不都合を抑制することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本発明の実施例の冷菓製造装置の一部縦断斜視図である。
【図2】図1の冷菓製造装置の冷却装置の冷媒回路図である。
【図3】図1の冷菓製造装置の制御装置のブロック図である。
【図4】図1の冷菓製造装置のコントロールパネルの正面図である。
【図5】図3の制御装置のマイクロコンピュータのプログラムを示すフローチャートである。
【図6】同じく制御装置のマイクロコンピュータのプログラムを示すフローチャートである。
【図7】図1の冷菓製造装置の冷却運転を説明するタイミングチャートである。
【図8】図1の冷菓製造装置の殺菌・保冷運転を説明するタイミングチャートである。
【図9】図1の冷菓製造装置の排水経路を説明するための透視斜視図である。
【図10】同じく図1の冷菓製造装置の排水経路を説明するための透視側面図である。
【図11】図10の冷菓製造装置の透視平面図である。
【図12】図1の冷菓製造装置の排水部材の断面図である。
【符号の説明】
【0109】
SM 冷菓製造装置
1 本体
2 ホッパー
8 冷却シリンダ
14 フリーザードア(冷菓取出部)
15 取出レバー(冷菓取出部)
16 プランジャー(冷菓取出部)
18 コンプレッサ
20 水冷式凝縮器
45 ドレン受け
58 通水配管
65 配管
70 温度設定スイッチ
71 表示切換スイッチ
72 機械室
73 簀の子
74 排水キャップ
76 凝縮器排水管
77 排水口
78 排水部材
79 接続部
80 傾斜部
81 排水パイプ
82 合流管部
83 取付板部
84 排水ホース
85 取付孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体内に設けられ、ミックスを撹拌しながら冷却することにより冷菓を製造する冷却シリンダと、該冷却シリンダを冷却する冷却装置と、該冷却装置に含まれる水冷式の凝縮器と、前記本体の前面に設けられ、前記冷却シリンダにて製造された冷菓を取り出す冷菓取出部と、前記本体の前面に着脱可能に取り付けられ、前記冷菓取出部からの排水と前記凝縮器からの排水を合流させて排出するドレン排水装置とを備えて成る冷菓製造装置において、
該ドレン排水装置は、前記冷菓取出部の下方に対応して前記本体の前面に位置するドレン受けと、該ドレン受けの下側に取り付けられた排水部材とから成り、
該排水部材は、前記ドレン受けの排水口に接続される接続部と、該接続部から前記本体側に延在して該本体内にて排水ホースと着脱可能に接続される排水パイプと、該排水パイプ途中から前記本体側に突出して前記凝縮器からの排水経路の一端と着脱可能に接続される合流管部とを一体に有し、少なくとも前記排水パイプ及び合流管部が、前記本体前面に形成された取付孔より当該本体内に挿脱可能とされていることを特徴とする冷菓製造装置。
【請求項2】
前記排水部材には、前記排水パイプ及び合流管部が前記本体内に挿入された状態で前記本体の前面に着脱可能に取り付けられ、前記取付孔を塞ぐ取付板部を一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の冷菓製造装置。
【請求項3】
前記排水部材の接続部に至る排水パイプは、斜め下方に傾斜していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷菓製造装置。
【請求項4】
前記合流管部は変形部材から成る凝縮器排水管と着脱可能に接続されると共に、該凝縮器排水管は、前記排水パイプを避けるかたちで降下した後、上昇するUトラップを構成することを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の冷菓製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−195439(P2007−195439A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−16704(P2006−16704)
【出願日】平成18年1月25日(2006.1.25)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】