説明

冷陰極フラット型蛍光ランプとそのパターン電極

【課題】 効果的に光源の均一性を向上させることが可能な冷陰極フラット型蛍光ランプ(CCFFL)と、冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極とを提供すること。
【解決手段】 パターン電極306,400は、交互に配置されたアノードペア400とカソードペア420とを備えている。前記アノードペアの各々は、複数の第1突出部P1を有する第1蛇行アノード412と、複数の第2突出部P2を有する第2蛇行アノード424とを備え、前記第1突出部と前記第2突出部とはずらされている。前記カソードペアの各々は、複数の第3突出部P3を有する第1蛇行カソード422と、複数の第4突出部P4を有する第2蛇行カソード414とを備えている。前記第3突出部の各々は前記第2突出部の各々と位置合わせしており、前記第4突出部の各々は前記第1突出部の各々と位置合わせしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷陰極フラット型蛍光ランプ(CCFFL)に関し、特に、CCFFLのパターン電極に関するものである。
【背景技術】
【0002】
技術の進歩に伴い、携帯電話、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ノート型パソコンやデスクトップ型パソコン等のデジタル機器は発達して、便利で多面的な機能や魅力的なデザインを有するようになった。このような携帯電話、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ノート型パソコンやデスクトップ型パソコン等に設けられたディスプレイモニタは、ユーザと機器との間での不可欠なインターフェースであり、該ディスプレイモニタを通じてユーザはその機器を便利に使用することができる。
【0003】
近年では、携帯電話、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ノート型パソコンやデスクトップ型パソコン等のディスプレイモニタは液晶ディスプレイ(LCD)パネルであるが、これは自己発光体ではない。そのため液晶ディスプレイパネルでは、該LCDパネルの下部にバックライトモジュールを配置して光源を設けることで、表示を行うというその目的を達成している。
【0004】
冷陰極フラット型蛍光ランプ(CCFFL)は、良好な発光効率や発光均一性、および大型の光源を提供可能な能力を有していることから、LCDパネルのバックライトモジュールや他の分野に幅広く適用されている。このCCFFLはプラズマ発光デバイスであり、陰極から電子を放出して、該電子をフラット型ランプチャンバ内の陰極と陽極との間の不活性ガスと衝突させることで、その不活性ガスを電離・励起させてプラズマを発生させる。この励起されたプラズマの原子は紫外線(UV)光を放射して基底状態に戻り、放射されたUV光がCCFFL内の蛍光体を励起することで可視光を発生させる。
【0005】
図1は、従来のCCFFLを示す概略図である。図1を参照すると、従来のCCFFLは、フラット型ランプチャンバ100と、蛍光体102と、放電ガス104と、パターン電極106と、誘電体層108とを備える。フラット型ランプチャンバ100は、平面基板100aおよび100bと、縁部ストライプ100cとを具備する。この縁部ストライプ100cは、平面基板100aと100bとの間に設けられており、その平面基板100aと100bとの縁部を結合して密封されたチャンバを形成している。
【0006】
図1を参照すると、従来のパターン電極106の材質は通常銀であり、該パターン電極106は平面基板100a上に設けられている。通常、誘電体層108はパターン電極106を覆い、該パターン電極106をイオン衝突による損傷から保護している。また、この図1から、パターン電極106とその上の誘電体層108とは、フラット型ランプチャンバ100の内壁上にあることが分かる。
【0007】
放電ガス104は、該フラット型ランプチャンバ100内に注入され、通常、該放電ガス104はXe、Ne、Arまたは他の不活性ガスである。蛍光体102は、例えば誘電体層108によって覆われていない、例えば平面基板100bの表面上、誘電体層108の表面上および平面基板100aの表面上等の、フラット型ランプチャンバ100の内壁の上に設けられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
CCFFLを点灯させる場合、パターン電極106から放出された電子をフラット型ランプチャンバ100内の放電ガス104と衝突させ、この放電ガス104を電離させることでプラズマを発生させる。励起されたプラズマの原子はUV光を放射して基底状態に戻り、該放射されたUV光が、フラット型ランプチャンバ100の内壁上の蛍光体を励起することにより可視光が発せられる。
【0009】
しかしながら、上記した発光メカニズムにおいて、プラズマの高エネルギーイオンが誘電体層108を透過して、パターン電極106を損傷する可能性がある。その結果、CCFFLの寿命が大幅に低下してしまう虞がある。
【0010】
図2は、従来のCCFFLのパターン電極を示す概略図である。図2を参照すると、従来のCCFFLのパターン電極は、複数の蛇行アノード210と、複数の蛇行カソード220とを備える。この蛇行アノード210と蛇行カソード220とは正弦波形のデザインを有しているので、蛇行アノード210と蛇行カソード220とは、理想的には発光域230aおよび230bにおいてプラズマを発生させる。
【0011】
しかしながら、該発光域230aおよび230bは同一の蛇行カソード220によって駆動されるので、発光域230aは点灯するが、他方、発光域230bは点灯しない。すなわち、同一の蛇行カソード220または同一の蛇行アノード210を共用することは、通常、蛇行カソード220または蛇行アノード210の両側のうちの片側のみが点灯することを意味する。結果として、CCFFL上に明暗の模様が出現して、これにより光源の均一性が悪化してしまう可能性がある。
【0012】
そこで本発明の目的は、効果的に光源の均一性を向上させることが可能な冷陰極フラット型蛍光ランプ(CCFFL)と、冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記した課題を解決するために、本発明は冷陰極フラット型蛍光ランプを提供するものである。この冷陰極フラット型蛍光ランプは、フラット型ランプチャンバと、放電ガスと、蛍光体と、パターン電極とを備える。前記放電ガスは前記フラット型ランプチャンバ内に入れられており、前記蛍光体は前記フラット型ランプチャンバの内壁上に配置されている。前記パターン電極は、例えば印刷法により前記フラット型ランプチャンバの内表面上または外表面上に形成することができる。また、前記パターン電極は、前記フラット型ランプチャンバの前記外表面に取り付けられたフレキシブルプリント回路(FPC)とすることができる。
【0014】
本発明の実施例によれば、前記パターン電極はアノードペア(複数の一対の陽極)とカソードペア(複数の一対の陰極)とを備え、前記アノードペアとカソードペアとは交互に配置されている。前記アノードペアの各々は、複数の第1突出部を有する第1蛇行アノードと、複数の第2突出部を有する第2蛇行アノードとを備え、前記第1突出部と前記第2突出部とはずらされている。前記カソードペアの各々は、複数の第3突出部を有する第1蛇行カソードと、複数の第4突出部を有する第2蛇行カソードとを備えている。前記第3突出部の各々は前記複数の第2突出部の内の一つの第2突出部と位置合わせしており、前記第4突出部の各々は前記複数の第1突出部の内の一つの第1突出部と位置合わせしている。
【0015】
また、本発明は冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極を提供するものである。この冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極は、交互に配置されたアノードペア(複数の一対の陽極)とカソードペア(複数の一対の陰極)とを備えている。
【0016】
前記アノードペアの各々は、複数の第1突出部を有する第1蛇行アノードと、複数の第2突出部を有する第2蛇行アノードとを備え、前記第1突出部と前記第2突出部とはずらされている。前記カソードペアの各々は、複数の第3突出部を有する第1蛇行カソードと、複数の第4突出部を有する第2蛇行カソードとを備えている。前記第3突出部の各々は前記複数の第2突出部の内の一つの第2突出部と位置合わせしており、前記第4突出部の各々は前記複数の第1突出部の内の一つの第1突出部と位置合わせしている。
【0017】
本発明の実施例によれば、前記パターン電極は、アノード接続線とカソード接続線とをさらに備える。前記アノード接続線は、前記アノードペアの各々に電気的に接続されており、前記カソード接続線は、前記カソードペアの各々に電気的に接続されている。また、前記アノード接続線と前記カソード接続線とは、前記アノードペアと前記カソードペアとのそれぞれの両端に設けられている。
【0018】
本発明の上記および他の特徴は、添付図面と関連する以下の本発明の詳細な説明からより一層理解することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、前記アノードペアと前記カソードペアとが交互に配置されているので、各アノードペアとカソードペアとの両側での発光域は効率的な発光を有することになる。したがって、均一な発光を得ることができ、効果的に光源の均一性を向上させることが可能な冷陰極フラット型蛍光ランプ(CCFFL)および冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を図1乃至図6に示した実施例に沿って詳細に説明する。
【実施例1】
【0021】
図3は、本発明の実施例に係る冷陰極フラット型蛍光ランプ(CCFFL)を示す概略図である。
【0022】
図3を参照すると、本発明の冷陰極フラット型蛍光ランプは、フラット型ランプチャンバ300と、蛍光体302と、放電ガス304と、パターン電極306とを備える。
【0023】
本実施例では、フラット型ランプチャンバ300の材料は、例えばガラスとすることができる。詳細には、フラット型ランプチャンバ300は、例えば平面基板300aと、平面基板300bと、複数の縁部ストライプ300cとを備え、平面基板300bは平面基板300aの上に設けられている。縁部ストライプ300cは、平面基板300aと300bとの間に設けられ、且つその平面基板300aと300bとの縁部を結合している。なお、フラット型ランプチャンバ300の構成はこれらのみに限定されるものではなく、当業者であればフラット型ランプチャンバ300は他の構成を含んでも良いということが理解されよう。
【0024】
本実施例では、平面基板300aの厚さは、例えば、約0.3mmから約1.1mmである。平面基板300aと平面基板300bとの間の間隔は、例えば、約0.5mmから約5.0mmとすることができる。
【0025】
また、この実施例では、蛍光体302はフラット型ランプチャンバ300の内壁上に設けられている。この蛍光体302は、通常、平面基板300aおよび300bの表面の上に設けられている。
【0026】
放電ガス304はフラット型ランプチャンバ300内に設けられており、この放電ガス304は、例えば、Xe、Ne、またはArとすることができる。
【0027】
図4および図5は、本発明の実施例に係る冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極を示す概略図である。
【0028】
図4を参照すると、本発明のパターン電極400は、複数の一対の陽極(以下、アノードペアと称する)410と、複数の一対の陰極(以下、カソードペアと称する)420とを備え、このアノードペア410とカソードペア420とは交互に配置されている。
【0029】
アノードペア410の各々は、複数の第1突出部P1を有する第1蛇行アノード412と、複数の第2突出部を有する第2蛇行アノード414とを備えている。この第1突出部P1と第2突出部P2とは、互いにずらして配置されている。
【0030】
また、カソードペア420の各々は、複数の第3突出部P3を有する第1蛇行カソード422と、複数の第4突出部P4を有する第2蛇行カソード424とを備え、第3突出部P3と第4突出部P4とは、互いにずらして配置されている。
【0031】
ここで注目すべき点として、カソードペア420の第3突出部P3の各々は、アノードペア410の第2突出部P2の内の一つと位置合わせしており、カソードペア420の第4突出部P4の各々は、アノードペア410の第1突出部P1の内の一つと位置合わせしている。
【0032】
詳細には、カソードペア420の第3突出部P3と、アノードペア410の第2突出部P2との間の領域は発光域450aであり、カソードペア420の第4突出部P4と、アノードペア410の第1突出部P1との間の領域は発光域450bであり、この発光域450aおよび450bは、異なる陰極と陽極とによって駆動される。
【0033】
これにより、冷陰極フラット型蛍光ランプが発光する際、陽極または陰極が共通することに起因する明暗の模様が発生することがない。また、光源の均一性も大幅に向上する。
【0034】
本実施例では、第1突出部P1、第2突出部P2、第3突出部P3、および第4突出部P4を含む、すべての突出部を等間隔に配置することができる。勿論、これら突出部は、その位置に応じて異なる間隔で配置することも可能である。
【0035】
図4および図5を参照すると、冷陰極フラット型蛍光ランプの縁部に近接した第1突出部P1、第2突出部P2、第3突出部P3、および第4突出部P4は、比較的小さなスペース(距離)で設けられている。
【0036】
本実施例では、冷陰極フラット型蛍光ランプの縁部(第2部分)に近接した第1突出部P1、第2突出部P2、第3突出部P3、および第4突出部P4を含む、すべての突出部の間隔I2は、例えば約2mmから約4mmとすることができ、その好ましい間隔は約3mmである。また、冷陰極フラット型蛍光ランプの中央部(第1部分)に近接したすべての突出部の間隔I1は、例えば約3mmから約6mmとすることができ、その好適な間隔は約4.4mmである。
【0037】
この実施例では、比較的高い突出部分を有する縁部突出部P5とP6とがアノードペア410およびカソードペア420の端部に形成されて、光源の均一性の向上を図っている。すなわち、縁部突出部P5およびP6の突出高さD2は、第1突出部P1、第2突出部P2、第3突出部P3、および第4突出部P4の突出高さD1よりも高くなっている。
【0038】
この発明の実施例では、第1突出部P1、第2突出部P2、第3突出部P3、および第4突出部P4の突出高さD1は、例えば約0.5mmから約2mmとすることができ、その好ましい高さは約1mmである。また、縁部突出部P5およびP6の突出高さD2は、例えば約1mmから約3mmとすることができ、その好適な高さは約2mmである。
【0039】
また本実施例では、異なる極性の電極の第1突出部P1と第4突出部P4との間の間隔W1は、例えば約4mmから約8mmとすることができ、その間隔は約6.3mmであることが好ましい。異なる極性電極の第2突出部P2と第3突出部P3との間の間隔W2は、例えば約4mmから約8mmとすることができ、その間隔は約6.3mmが好適である。
【0040】
さらに、異なる極性電極の縁部突出部P5と縁部突出部P6との間の間隔W3は、例えば約3mmから約5mmである。その好適な間隔は約4mmである。
【0041】
図4、図5を参照すると、同一のアノードペア410において、同じ極性の電極である第1蛇行アノード412と第2蛇行アノード414との間の間隔S1は、例えば約1mmから3mmとすることができ、その間隔は約2mmであることが好ましい。また、同一のカソードペア420において、同じ極性電極である第1蛇行カソード422と第2蛇行カソード424との間の間隔S2は、例えば約1mmから3mmとすることができる。その好ましい間隔は約2mmである。
【0042】
本実施例において、第1突出部P1、第2突出部P2、第3突出部P3、および第4突出部P4の電極機能幅E1は、例えば約0.5mmから約2mmとすることができ、その幅は好ましくは約1mmである。
【0043】
また、第1突出部P1、第2突出部P2、第3突出部P3、および第4突出部P4の電極開口最大幅E2は、例えば約1mmから約4mmとすることができ、その幅は約3mmであることが好ましい。
【0044】
本発明のパターン電極400は、さらに、例えば各アノードペア410を接続するアノード接続線430と、各カソードペア420を接続するカソード接続線440とを備える。このアノード接続線430およびカソード接続線440は、アノードペア410とカソードペア420とのそれぞれの両端に設けられている。
【0045】
ここで、本発明のパターン電極400は、フラット型ランプチャンバ300の内表面上または外表面上に形成可能であることに注目すべきである。
【0046】
詳細には、パターン電極400は、例えば印刷法または他の厚膜法により該フラット型ランプチャンバ300の内表面上に形成された銀電極あるいは銅電極とすることができる。勿論、該パターン電極400は、例えば印刷法または他の薄膜法によってフラット型ランプチャンバ300の外表面上に形成された銀電極あるいは銅電極とすることもできる。
【0047】
また、本発明のパターン電極400は、例えばフレキシブル基板上に形成された銀電極または銅電極とすることができる。すなわち、本発明のパターン電極400はフレキシブルプリント回路(FPC)とすることができ、これによりフラット型ランプチャンバ300の外表面に容易に取り付けることが可能となる。
【0048】
以上のように、本発明の冷陰極フラット型蛍光ランプおよびそのパターン電極によれば、アノードペア410の各々は、複数の第1突出部P1を有する第1蛇行アノード412と、複数の第2突出部を有する第2蛇行アノード414とを備え、第1突出部P1と第2突出部P2とは、互いにずらして配置されている。また、カソードペア420の各々は、複数の第3突出部P3を有する第1蛇行カソード422と、複数の第4突出部P4を有する第2蛇行カソード424とを備え、第3突出部P3と第4突出部P4とは、互いにずらして配置されている。
【0049】
さらに、カソードペア420の第3突出部P3の各々は、アノードペア410の第2突出部P2の内の一つと位置合わせしており、カソードペア420の第4突出部P4の各々は、アノードペア410の第1突出部P1の内の一つと位置合わせしている。
【0050】
そして、カソードペア420の第3突出部P3と、アノードペア410の第2突出部P2との間の領域は発光域450aであり、カソードペア420の第4突出部P4と、アノードペア410の第1突出部P1との間の領域は発光域450bであり、この発光域450aおよび450bは、異なる陰極と陽極とによって駆動される。
【0051】
そのため、冷陰極フラット型蛍光ランプが発光する際、陽極または陰極が共用されることに起因する明暗の模様が発生することがない。したがって、本発明のパターン電極は、冷陰極フラット型蛍光ランプの放電域における明暗の模様を防止することができ、これにより各発光域を点灯させ、光源の均一性をも向上させることが可能である(1)。
【0052】
また、本発明のパターン電極はフレキシブルプリント回路(FPC)として形成可能であるので、そのFPCとしてのパターン電極は、フラット型ランプチャンバとは別個に形成することができる。そのため、歩留まりが向上して製造コストが低減される(2)。
【0053】
さらに、パターン電極が冷陰極フラット型蛍光ランプの外表面上に形成された場合、そのフラット型ランプチャンバの外部のパターン電極は、該フラット型ランプチャンバの内部でプラズマを発生させる。その励起されたプラズマの原子は外部のパターン電極を損傷することがないので、これにより冷陰極フラット型蛍光ランプの寿命を向上させることが可能となる(3)。
【0054】
以上、本発明に係る冷陰極フラット型蛍光ランプおよびそのパターン電極によれば、少なくとも上記(1)乃至(3)の優れた効果を得ることができる。
【実施例2】
【0055】
次に本発明の第2実施例を、図6を参照して説明する。なお、上述の実施例と同一乃至均等な部分については本実施例では同一符号を付してその説明を省略する。
【0056】
図6は、本発明の第2実施例に係るパターン電極を示す概略図である。
【0057】
図6を参照すると、例えば本実施例のアノード接続線430は副接続線430aと430bとを備え、カソード接続線440は副接続線440aと440bとを備える。これにより、冷陰極フラット型蛍光ランプを異なる副接続線430a、430b、440a、および440bを介して駆動することが可能となる。
【0058】
この実施例によれば、このようなアノード接続線430およびカソード接続線440のデザインは大型の冷陰極フラット型蛍光ランプに適用可能である。すなわち、副接続線430a、430b、440a、および440bに接続されたインバータを介して冷陰極フラット型蛍光ランプを個別に駆動することができる。
【0059】
以上、本発明を例示的な実施例の観点から説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。むしろ、添付の特許請求の範囲は、本発明の均等物の範囲や領域から逸脱することなく当業者によって成される可能性のある本発明の他の変形例や実施例を包含するよう、広く解釈されなくてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】従来の冷陰極フラット型蛍光ランプ(CCFFL)を示す概略図である。
【図2】従来のCCFFLのパターン電極を示す概略図である。
【図3】本発明の実施例に係る冷陰極フラット型蛍光ランプ(CCFFL)を示す概略図である。
【図4】本発明の実施例に係る冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極を示す概略図である。
【図5】本発明の実施例に係る冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極を示す概略図である。
【図6】本発明の別の実施例に係るパターン電極を示す概略図である。
【符号の説明】
【0061】
300 フラット型ランプチャンバ
302 蛍光体
304 放電ガス
306 パターン電極
400 パターン電極
410 アノードペア
412 第1蛇行アノード
414 第2蛇行アノード
420 カソードペア
422 第1蛇行カソード
424 第2蛇行カソード
430 アノード接続線
440 カソード接続線
450a 発光域
450b 発光域
P1 第1突出部
P2 第2突出部
P3 第3突出部
P4 第4突出部
P5 縁部突出部
P6 縁部突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フラット型ランプチャンバと、
前記フラット型ランプチャンバ内に入れた放電ガスと、
前記フラット型ランプチャンバ内に配置した蛍光体と、
前記フラット型ランプチャンバの表面上に配置したパターン電極とを備える冷陰極フラット型蛍光ランプであって、
前記パターン電極は、交互に配置された複数のアノードペアと複数のカソードペアとを備え、
前記アノードペアの各々は、複数の第1突出部を有する第1蛇行アノードと、複数の第2突出部を有する第2蛇行アノードとを備え、
前記カソードペアの各々は、複数の第3突出部を有する第1蛇行カソードと、複数の第4突出部を有する第2蛇行カソードとを備え、
前記第1突出部と前記第2突出部とはずらされており、前記第3突出部の各々は前記複数の第2突出部の内の一つの第2突出部と位置合わせしており、前記第4突出部の各々は前記複数の第1突出部の内の一つの第1突出部と位置合わせしていることを特徴とする冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項2】
前記フラット型ランプチャンバの前記表面は、該フラット型ランプチャンバの外表面であることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項3】
前記フラット型ランプチャンバの前記表面は、該フラット型ランプチャンバの内表面であることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項4】
前記パターン電極はフレキシブルプリント回路であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項5】
前記アノードペアの各々の、同一の極性の電極である前記第1蛇行アノードと前記第2蛇行アノードとの間の間隔は、約1mmから約3mmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項6】
前記カソードペアの各々の、同一の極性の電極である前記第1蛇行カソードと前記第2蛇行カソードとの間の間隔は、約1mmから約3mmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項7】
異なる極性の電極の前記第2突出部と第3突出部との間の間隔と、異なる極性の電極の前記第1突出部と第4突出部との間の間隔とは、約4mmから約8mmであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項8】
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部の突出高さは、約0.5mmから約2mmであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項9】
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれは、等間隔で配置されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項10】
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれの間隔は、約3mmから約6mmであることを特徴とする請求項9に記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項11】
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれは、異なる間隔で配置されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項12】
第1部分における前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれの間隔は、約3mmから約6mmであり、第2部分における前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれの間隔は、約2mmから約4mmであることを特徴とする請求項11に記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項13】
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれの電極機能幅は、約0.5mmから約2mmであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項14】
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれの電極開口最大幅は、約1mmから約4mmであることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項15】
前記アノードペアおよび前記カソードペアの端部に結合した複数の縁部突出部をさらに備え、前記縁部突出部の突出高さは、前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部の突出高さよりも高いことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項16】
前記縁部突出部の前記突出高さは、約1mmから約3mmであることを特徴とする請求項15に記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項17】
前記パターン電極は、前記アノードペアの各々に電気的に接続されたアノード接続線と、前記カソードペアの各々に電気的に接続されたカソード接続線とをさらに備え、前記アノード接続線と前記カソード接続線とは、前記アノードペアと前記カソードペアとのそれぞれの両端に設けられていることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプ。
【請求項18】
交互に配置された複数のアノードペアと複数のカソードペアとを備え、
前記アノードペアの各々は、複数の第1突出部を有する第1蛇行アノードと、複数の第2突出部を有する第2蛇行アノードとを備え、
前記カソードペアの各々は、複数の第3突出部を有する第1蛇行カソードと、複数の第4突出部を有する第2蛇行カソードとを備え、
前記第1突出部と前記第2突出部とはずらされており、前記第3突出部の各々は前記複数の第2突出部の内の一つの第2突出部と位置合わせしており、前記第4突出部の各々は前記複数の第1突出部の内の一つの第1突出部と位置合わせしていることを特徴とする冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。
【請求項19】
前記アノードペアの各々の、同一の極性の電極である前記第1蛇行アノードと前記第2蛇行アノードとの間の間隔は、約1mmから約3mmであることを特徴とする請求項18に記載の冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。
【請求項20】
前記カソードペアの各々の、同一の極性の電極である前記第1蛇行カソードと前記第2蛇行カソードとの間の間隔は、約1mmから約3mmであることを特徴とする請求項18または19に記載の冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。
【請求項21】
異なる極性の電極の前記第2突出部と第3突出部との間の間隔と、異なる極性の電極の前記第1突出部と第4突出部との間の間隔とは、約4mmから約8mmであることを特徴とする請求項18乃至20のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。
【請求項22】
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部の突出高さは、約0.5mmから約2mmであることを特徴とする請求項18乃至21のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。
【請求項23】
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれは、等間隔で配置されていることを特徴とする請求項18乃至22のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。
【請求項24】
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれの間隔は、約3mmから約6mmであることを特徴とする請求項23に記載の冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。
【請求項25】
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれは、異なる間隔で配置されていることを特徴とする請求項18乃至22のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。
【請求項26】
第1部分における前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれの間隔は、約3mmから約6mmであり、第2部分における前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれの間隔は、約2mmから約4mmであることを特徴とする請求項25に記載の冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。
【請求項27】
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれの電極機能幅は、約0.5mmから約2mmであることを特徴とする請求項18乃至26のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。
【請求項28】
前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部のそれぞれの電極開口最大幅は、約1mmから約4mmであることを特徴とする請求項18乃至27のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。
【請求項29】
前記アノードペアおよび前記カソードペアの端部に結合した複数の縁部突出部をさらに備え、前記縁部突出部の突出高さは、前記第1突出部、前記第2突出部、前記第3突出部、および前記第4突出部の突出高さよりも高いことを特徴とする請求項18乃至28のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。
【請求項30】
前記縁部突出部の前記突出高さは、約1mmから約3mmであることを特徴とする請求項29に記載の冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。
【請求項31】
前記アノードペアの各々に電気的に接続されたアノード接続線と、前記カソードペアの各々に電気的に接続されたカソード接続線とをさらに備え、前記アノード接続線と前記カソード接続線とは、前記アノードペアと前記カソードペアとのそれぞれの両端に設けられていることを特徴とする請求項18乃至30のいずれか一つに記載の冷陰極フラット型蛍光ランプのパターン電極。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−32330(P2006−32330A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−178190(P2005−178190)
【出願日】平成17年6月17日(2005.6.17)
【出願人】(501226882)翰立光電股▲分▼有限公司 (2)
【Fターム(参考)】