説明

出産補助装置

出産トレーニングにおいて出産を練習するため、出産、ならびに出産後および他のリハビリテーションに使用することができ、産婦のための胴体部(4)およびシート部(5)を備える、出産を補助するための装置が開示される。シート部(5)には、乳児が出るためのカットアウト(14)が存在する。シート部(5)は、フレーム部(4)に接続されており、装置には、産婦が把持することができ、種々の分娩体位でもたれることができるサポート要素(16〜19)が存在する。シート部(5)は、カットアウト(14)が胴体(4)と反対方向を向き、胴体(4)に取り付けるための要素が胴体(4)とシート部(5)との間にあるように、胴体(4)に取り付けられている。シート部(5)は、胴体(4)に対して側方に回転させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出産を補助するために使用される装置に関し、該装置は、出産トレーニングにおいて出産を練習するため、出産、ならびに出産後および他のリハビリテーションに使用することができる。
【背景技術】
【0002】
種々の種類の出産用椅子、スツール、ベッドおよびフレームが知られているが、これらは、床使用と、例えば従来のベッドまたは病院のベッドに取り付けられまたは接続されてベッドの上もしくはベッドより上に置かれることの両方には、本発明がそうであるようには適していない。既知の解決策は、ベッドが同時に通常のように使用されるのを妨げることなく、かつ産婦が体位を変えて体を自由に動かす必要を妨げることなしには、ベッドの上に持ち上げることもできない。出産用ベッドおよび椅子の解決策は、分娩体位の変更を制限し、スタッフの作業エルゴノミクスもしくは作業安全性、または衛生上の危険性を考慮しない。腹臥位で出産する際、仙腸(SI)関節への負荷が骨盤および背中の両領域に痛みを引き起こし得る。スツールおよび椅子での出産では、スタッフの背中は長時間肉体的に過負荷がかかる姿勢にあるので、スタッフの作業姿勢は多くの場合不快なものである。
【0003】
床の高さでの出産においては、排泄物が、部屋にいる人に衛生上および滑りの危険性を引き起こす。さらに、ベッドの外の解決策は、緊急時の産婦の手術室への迅速な移動を遅らせる。
【0004】
出産用椅子および出産用ベッドに関する種々の解決策が知られている。
【0005】
特許文献1では、産婦が身を前にかがめる際、スタッフが特に悪いエルゴノミック姿勢で床にかがまなければならない。排泄物がはねるために汚染の危険性がある。
【0006】
特許文献2および特許文献3の解決策では、産婦の手および肩が持ち上げられ、それにより神経への圧迫および手のしびれが引き起こされ得る。これらの解決策のいずれも、出産用ベッドが通常の方法で同時に利用できるような方法ではベッドの上で使用することができない。特許文献3の蹲踞位分娩の解決策では、産婦は脚を急角度に曲げた状態にしておかなければならない。この体位のために、緊急時の手術室への移動が遅れるだろう。
【0007】
特許文献2の出産用椅子の解決策では、産婦の体位が下腿関節ならびに背中および骨盤の領域に負荷をかける。この体位のために、緊急時の手術室への移動が複雑になる。
【0008】
特許文献4の出産用ベッドでは、いわゆる横断テーブルが分かれている。膝立ち位分娩で、首をたれる場合、産婦の手が疲れる。示された体位でのいきみは重力に逆らう。手術室へ迅速に移動する必要性がある場合に、幅広のベッドは標準サイズのドアを通るのに必ずしも適さない。
【0009】
特許文献5の産科用椅子では、背もたれの角度のために、膝立ち位分娩は困難になる。かがんでいる産婦の手はより高い角度で持ち上げられ、それによりしびれおよび血液循環の弱化が引き起こされ得る。
【0010】
特許文献6の解決策では、座って下から手で支えていきむことのみ可能であり、そのためにスタッフは非エルゴノミック姿勢で作業しなければならない。椅子は、出産用ベッドの通常の使用を妨げることなしに、ベッドの上またはベッドより上に置くことができない。特許文献7は一般的な従来技術に相当し、この技術においては、床近くで出産が行われ、助産婦はエルゴノミック的に好ましくない静止姿勢で作業しなければならない。
【0011】
全ての既知の出産用椅子および対応する構造は、いきみ期の最終段階のみの解決を試みるもので、出産の全持続期間には使用できない。既知の解決策は、邪魔されることのない分娩体位の変更を妨げる。したがって、産婦は連続的に静止状態のしびれる体位にある。
【0012】
既知の出産用ベッドの最大角度は、一般的に約70度である。背位置でベッドの端をより垂直な位置まで持ち上げることは、重力に逆らって持ち上げられた角度の中でいきむという出産のエルゴノミックな問題を取り除かない。
【0013】
特許文献8の分娩台および特許文献9に開示されている出産用ベッドは、腹臥位分娩用に設計されており、産婦の垂直にいきむ可能性は半座位および膝立ち位に限られる。
【0014】
特許文献10の解決策は、脊髄または硬膜外麻酔の投与中に1度だけ短時間利用できる。この装置は、出産の他の段階では使用できない。
【0015】
出産の種々の段階を目的とするいくつかの異なる種類の装置があるにもかかわらず、産婦および出産時に補助するスタッフの両者のために、種々の段階で出産を容易にすることができる装置はこれまで存在していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】国際公開第94109740号
【特許文献2】スウェーデン特許第468745号
【特許文献3】英国特許第2127296号
【特許文献4】国際出願PCT/オーストリア第92700145号
【特許文献5】英国特許出願公開第2169500号
【特許文献6】米国特許第4703975号
【特許文献7】実用新案登録第2006202号
【特許文献8】特開2006−325706号公報
【特許文献9】米国特許出願公開第5129117号
【特許文献10】国際公開第00123027号
【発明の概要】
【0017】
本発明は、その助けをかりて、種々の分娩体位での出産を補助することができる装置を作ることを目的とする。
【0018】
本発明の一実施形態は、その助けをかりて、出産時に補助するスタッフの作業エルゴノミクスを改善することができる装置を作ることを目的とする。
【0019】
さらに、本発明の一実施形態は、その助けをかりて、実際の出産のための練習および準備の両方を行う、ならびに出産後のリハビリテーションを提供することが可能である装置を作ることを目的とする。
【0020】
本発明の一実施形態は、自由に動かし、出産用ベッドまたは他の適当なベッドと接続して置くことができる装置を作ることを目的とする。
【0021】
本発明の一実施形態は、出産用ベッドまたはある他の適当なベッドに取り付けることができる装置を作ることを目的とする。
【0022】
さらに、本発明の一実施形態は、出産後に産婦をベッドへ移すのを容易にする装置を作ることを目的とする。
【発明の効果】
【0023】
以下により、本発明の種々の実施形態の助けをかりて達成される利点を説明する。
【0024】
本発明は、出産、出産の世話および補助、ならびに分娩体位の選択のための新しい代替案および可能性をもたらす。本発明による装置は、スタッフにとっての最適な作業姿勢を可能にするので、出産時に補助するスタッフの肉体的緊張はより均等に広がる。スタッフは、手動で、ペダルを使用して機械的に、油圧で、空圧でまたは電気的に、装置のシート部および産婦を、エルゴノミックな作業高さから産婦を補助できる高さまで持ち上げることができる。必要であれば、出産補助装置をベッドまたは支持台その他何にでも取り付けることができ、あるいは出産補助装置は自身のスタンドを備えることができ、装置は容易に動かされ得る。したがって、同じ装置を補助装置として使用してベッドに接続して実際の出産を行うことができる一方で、同じ装置を、例えば立位で、出産の開始期に支えとして使用することができる。同じ装置が全期間に使用されるので、産婦および助産婦の両者にとって出産という行事の管理がより容易になる。シート部に加えて、装置の支持表面およびハンドレストは同時に動くので、高さを変えるときに別々に調節する必要がない。必要であれば、もちろん、所望の調節の可能性を装置に含ませることができる。
【0025】
装置は、ベッドの上もしくはベッドより上、またはベッドの外に方向を変えると、スタッフにワークエルゴノミクスの点で最適な作業姿勢をもたらすように使用することができる。また、複雑な出産において、スタッフの作業姿勢がよりエルゴノミックになり、産婦とスタッフの両者にとって、手の力および体の使用がより効率的になる。
【0026】
容易に調節される装置では、全スタッフの作業エルゴノミクス、保護、衛生および作業福祉、ならびに産婦、生まれてくる子供、付添人、配偶者およびスタッフの安全性が考慮されている。形状および表面の解決策では、出産用フレームおよび支持台の洗浄ならびに高い衛生的要件が考慮されている。生まれてくる子供および産婦の両者と同時に接触するスタッフによって安全性が高められる。
【0027】
本発明による装置は、出産準備から出産後の回復およびリハビリテーションまで、出産全体の間ずっと制限なく利用することができる。装置が操舵車輪を備える場合、可動性のスタンドにより、装置を分娩室の外でも練習およびリラクゼーションのために使用することが可能になる。したがって、分娩室への移動は産婦にとって適当な段階で行うことができ、実際の出産へ移る前に、よりリラックスした状態でできるだけ長く望むように出産の準備を続けることができる。出産補助装置の支持台は、立っている女性が安全に、脚にけがをすることなくもたれることができる、またはもたれ支持部およびレスト表面で支持され得るよう形づくられる。可動性の装置の支持台は、異なる大きさの女性にとって安全である。付添人または配偶者は、支持台の上部に立ち、同時に産婦の背中に声をかけることができる。これは、装置のフレームが支持台の横に位置しているという装置の非対称的形状によって助けられている。したがって、付添人はフレームの横に立ち、産婦とよく触れ合うことができる。
【0028】
必要であれば、出産時の補助に使用する装置は、ベッドまたは支持台から独立したものとなる。広範囲の高さ調節および移動可能性のおかげで、装置は分娩室の外、ベッドの隣、ベッドの端、ベッドの横に縦に、ベッドに対して斜めに、およびベッドの上にさえ、またはベッドの外に置くことができる。クイックリリースロックまたは分かれたスタンドのおかげで、装置をベッドの近くから迅速に離すことができ、産婦がベッドの上で手術室まで動かされるのを妨げないだろう。
【0029】
多方向に調節可能で可動性の補助装置は、産婦が体位を容易に変更するのを可能にする。装置は、床の位置、ベッドの隣、ベッドの上、およびベッドより上に置かれた場合、産婦が異なる方向に体を自由に動かすのを可能にする。装置およびその部品が、垂直に、水平に、斜めに、および回転により、大きく調節可能なことにより、ベッドの問題のない通常の使用が可能であるように、ベッドに取り付けられた装置が持ち上げられ動かされるのが可能になる。可動性の装置は当然、ベッドと接続している状態からより容易に離すことができる。
【0030】
幅広い範囲で調節可能な設定の装置は、装置を使用している人に応じてメモリーを備えることができる。
【0031】
シート部、もたれ支持部およびハンドレストに関して、装置の寸法は、ほぼ全大きさの産婦に適しており、これらの部品は、互いの距離に関して必ずしも調節可能である必要はない。これは、一方では、人々の体の大きさの差異が全体の高さの差異よりも小さいという事実に基づき、他方では、使用者が装置の構造によって制限されることなく、自身で装置の上での適当な位置を選択することができるという事実に基づく。もちろん、望むのであれば、必要に応じて調節可能性を増やすことができる。シート部の使用はその形状および長くしたシート部によって容易になる。装置のシートおよびハンドレストの幅は、出産の異なる期で体位が変更されるのを可能にする。体位の容易な変更は、産婦の可動性を維持し、陣痛を管理するのに不可欠である。特に長い出産の間は、同じ体位のままでいることは、骨格および筋肉へのストレスを引き起こし、痛みの感覚の増加をもたらす。装置の上では比較的自由に体位を変更することができるので、出産中の各々の瞬間で最も陣痛の少ない体位を見つけることが可能である。さらに、楽な体位の発見および産婦のリラクゼーションが痛みを緩和することに留意すべきである。
【0032】
シート部は洗浄のために取り外すことができる。シートは、立てることにより、洗浄およびリラクゼーションのためわきに向けることができ、シートを回転させることにより、出産後に産婦をベッドの上に移すのも容易になるだろう。必要であれば、産婦の大きさを考慮して、異なる大きさのシート部を使用することができる。シート部は、ベッドに移す際に、滑動台および安全縁と同時に動くように、機械的に、電気的に、または手動で、折りたたむことができる。さらに、シート部のシート先端部は、ベッドへの移動を容易にするために取り外すことができる。
【0033】
シートの横に成形された拡幅部(体を動かすための支え)の助けをかりることにより、いきむ体位と休む体位との間の変更がより容易になる。シートを使用する際、産婦は自分に最も適した方法で、可動性の、または固定されたハンドレストにつかまることもできる。分娩中、産婦は、可動性の肘掛け、またはセットのボディサポートおよび取り外しのできるフットレストのいずれかで自身を支えることができる。
【0034】
新生児は、加熱可能なゆりかごのようなチャイルドテーブル上に持ち上げることができ、このテーブルは出産用フレームのフレームまたはベッドに取り付けられた支持構造に取り付けることができる。ゆりかごのような構造により、新生児がそのテーブル上で世話をされるのも可能になる。排泄物は、出産用フレームのフレームまたはベッドのいずれかに取り付けられた、容易に洗浄され取り外される回収容器中に回収することができる。回収容器は、他の手術で使用することもできる。機器トレーまたは他のフレームをフレームまたはベッドに取り付けることができる。
【0035】
望むのであれば、読書フレームもしくは同様の支持装置、その上に出産から思考を逸らす装置、コミュニケーション装置、娯楽電子機器またはリモートコントロールを装置に取り付けることができる。
【0036】
本発明の一つの特徴によると、装置は、リハビリテーション、治療上の運動、および出産後の回復にも使用することができる。この解決策は、体の筋力の回復または発達のための他のリハビリテーションにも利用することができる。
【0037】
介護装置、介護モニターおよび同様の装置を装置に取り付けることができる。
【0038】
ベッドにおいて、出産補助装置は、ベッドの端もしくは長い側面、ベッドの内側もしくは外側、および実際の分娩室の中もしくは外の自由な空間のいずれかに、空間が許すように置くことができる。支持台および可動性のおかげで、装置は任意の種類のベッドに接続して置くまたは取り付けることができる。シート部および関連するサポートならびに産婦のための握りが、持ち上げ可能であるという事実のおかげで、産婦は適当な高さに達することができ、スタッフは最適な作業高さで産婦を補助することができ、結果として出産の補助が最も容易になる。シート部および関連するサポート部材は、好ましくは、電気的に、またはある他の種類の作動装置の助けをかりて、上げ下げされる。したがって、産婦は、制御装置の助けをかりて、自身で高さを調節することができる。電気的または他の力の装置の助けをかりて行う高さ調節は、スタッフの作業を容易にもする。
【0039】
産婦を、助産婦または産科医が身をかがめる必要なく外生殖器の領域を妨害されずに見ることができる妥当な高さにもっていくことができるので、助産婦または産科医は出産時によりうまく補助することができるだろう。装置の使用は、治療介入の必要性、すなわち、吸引、帝王切開などの数を減らし、それは女性および女性の子宮の両方にとってよいだろう。他方、吸引分娩(吸引)および骨盤位分娩はより容易で、よりエルゴノミックとなろう。乳児の肩を動かして外に出すのがより容易となり、乳児が圧迫されている時間は減少するだろう。これにより、損傷の量が減るだろう。いきみ期がより効率的になり、それにより乳児への酸素供給が向上する。補助している人は、産婦の会陰をよりうまく支えることができるので、裂傷の数および出血の危険性が減るだろう。同様に、胎盤をより安全により容易に取り除くことができる。出産用ベッドは、例えば胎児の頭皮の血液をサンプリングする間など、全期間利用することができる。したがって、より効率的ないきみ期、固定されない、産婦が自由に選択した体位、および助産婦または産科医の改善した作業エルゴノミクスが、乳児および母親の福祉、ならびにスタッフのワークヘルスを実質的に改善するだろう。
【0040】
出産準備は、出産時に使用されるのと同じ装置を使用して行うことができる。準備は、装置にもたれる、または体を伸ばすことによって子宮頚部の拡張期を楽にするために用いられる。リラクゼーションは産道の筋肉抵抗を減らし、その結果出産がより容易により早くなる。また、いきみ期が容易になり、短くなり、いきみ期中に体位を変更することもできる。したがって、母親にとって、本発明による装置は出産全体を容易にし、装置によって促進されるより容易な出産およびよい準備のために、出産の恐怖は減少する。
【0041】
ベッドに取り付けられた装置は、その寸法がベッドの幅を超えないように寸法を決めることができる。装置は、例えば、練習での使用のため、または分娩の初期段階での使用のために、車輪で容易にかつ安全に分娩室の外の部屋へ動かすこともできる。装置のシート部および産婦を支える構成要素は、手動で、または自動的に持ち上げ、回転させ、動かすことができ、必要ならば、折りたたんで安全な保管ユニットの中にしまい込むことができる。
【0042】
出産補助装置は、ベッドもしくはベッドの隣に置いて取り付ける、または、ベッドより上もしくは壁の上に固定することができる。装置は、クイックリリースアタッチメントによってその支持台がベッドに取り付けられる(または接続される)際に、ベッドの長いまたは短い側面に配置するまたは取り付けることができる。出産用フレームの上げ下げは、選択した機器の高さに応じて、機械的に、空圧で、油圧で、または電気的に行うことができる。望むのであれば、出産補助装置の上げ下げは、例えば、センサーによって制御して、ベッドの移動と同時に行うことができ、または装置はベッドと完全に独立させることができる。クイックリリースロックのおかげで、ベッドに固定した装置は、必要ならば、例えば手術室へ移動させる場合に、ベッドから迅速に取り外すことができる。出産用フレームは、容易な可動を確保する操舵車輪および他には遠隔操作される操舵装置を備えることができる。
【0043】
装置の適当な部品は、快適なサポートまたはハンドレストを作り出すようにクッションを備えることができる。産婦は、出産中に手を載せるまたはつかまるための代わりの場所を有する。産婦は、代わりに、より低い可動性のまたは固定されたサポートでも支えられうる。座位分娩、膝立ち位分娩および蹲踞位分娩の場合、おむつまたは回収容器を産婦の下に置くことができる。
【0044】
可動性のもたれ支持部は、顔、額、頬、顎、頸部のサポートとして働くこともできる。出産用フレームにもたれる際、産婦はパッドの付いた調節可能なもたれ支持部で胸骨を支え、リラクゼーションサポートに手を載せることができる。産婦の腕が静止台上の下向きの傾斜にある間、もたれ支持部を異なる位置に調節することができる。種々の装置について、書見台または同様の支持フレームをもたれ支持部の曲がった部分またはその近くに取り付けることができる。
【0045】
装置の支持台は、立っている女性がもたれ支持部および静止台に安全にもたれ、360度自由に転がることができるように形づくられる。さらに、可動性の支持台は、異なる大きさの女性が容易に装置を使用することができるような安全な構造を備える。支持台の上には、付添人および配偶者のための場所がある。
【0046】
シート部は、清潔に保つのが容易で、支持台を動かす際に安全上の障害を発生させないように、取り外し、動かし、傾け、または後方へ持ち上げることができる。シートの端部は取り外すことができ、ベッドの上に制御された傾斜機能が存在することもできる。装置のフレームまたはベッドに取り付けられた容易に洗浄可能で取り外し可能な回収容器は、他の手術に使用することもでき、一方で同様に、新生児を世話する、または必要ならば、蘇生させる、加熱されたゆりかごのようなチャイルドテーブルをベッドに取り付けられたフレームまたは支持構造に取り付けることができる。
【0047】
シート部がベッドの外にある装置を使用する際、容易に取り付けられ、取り外されるフットレストを使用することができ、これはフレームまたはベッドに取り付けられた垂直および水平に調節可能な拡張部分とすることができる。座っている産婦は、押す力を強めるため、ベッドフレームまたは出産用フレームに取り付けられたプッシング靴を使用することができる。
【0048】
本発明は、その上で産婦が自身を支えるシート部および少なくとも一組の構成要素が、装置のフレームから離れて整列しており、シート部が、作動位置から横に少なくとも1つの回転軸の周りを回転することができるという事実に基づいている。
【0049】
本発明の一実施形態によると、装置のフレームは、支持台の中心線の横にあるように、支持台に取り付けられる。
【0050】
本発明の一実施形態によると、装置は、出産用ベッドもしくは他の適当なベッドに、またはある他の支持台に取り付けることができる。
【0051】
本発明の一実施形態によると、スタンドの支持台にカットアウトが存在し、それはフレームの反対方向を向いているので、産婦がくぼみに立つことができる。
【0052】
本発明の一実施形態によると、支持台中、シート部に対してフレームの反対側に、産婦の体重と釣り合いをとり、装置を安定化させるための平衡錘が存在する。
【0053】
本発明の種々の実施形態によると、装置には、その上で産婦が自身を支えることができる少なくとも2つのサポート表面、およびその上で産婦が手で自身を支えることができる、異なる方法で置かれた少なくとも2つの構成要素が存在する。
【0054】
より具体的には、出産を補助するための本発明による装置は、請求項1の特徴部分に述べられていることを特徴とする。
【0055】
本発明による装置の他の利点および特徴的な特徴は、従属請求項に示される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】第1方向から見た、本発明による一装置を示す図である。
【図2】第2方向から見た、異なる組み立ての図1の装置を示す図である。
【図3】装置の1つの使用方法を示す図である。
【図4】装置の第2の使用方法を示す図である。
【図5】装置のさらなる1つの代替組み立てを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下において、図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【0058】
図1は、車輪1を備えた支持台2が存在する、装置の実施形態を示す。この装置は、車輪1で動かすことができ、その結果、出産準備および実際の出産の両方に容易に使用することができる。車輪のセットは、ハンドルが離されるとブレーキをロックする、いわゆるデッドマンハンドルに接続されたブレーキ装置を備えることができる。これにより、装置が制御なしに動けないことが保証される。ブレーキ機能は、ハンドルが離されたときに支持台が下げられる方法で達成することもできるが、その場合、支持台2と床との間の間隙が、装置が車輪で持ち上げられる際に産婦または付添人の足が支持台2と床との間の間隙にはまらないくらいに小さいことを保証するよう注意しなければならない。支持台には、装置のフレームの反対方向を向き、シート台5および産婦のためのサポート要素で開いているカットアウト3が存在する。カットアウト3のおかげで、産婦は支持台2の上に乗る必要なしに、立ってサポート要素にもたれることができる。したがって、産婦は支持台によって形成される狭間に立つ必要なく(図4)、ずっと平らな床の上で動けるので、カットアウトは安全性を高めるのを助ける。さらに、カットアウト3は、装置を部分的にまたは全体的に出産用ベッドの下に配置するのを容易にする。ここで、支持台の横の先端部6はより長くすることができるので、装置はより安定してより安全になる。あるいは、支持台2を一体化した板とすることができ、その結果、産婦は板の上に立たなければならないが、その場合、産婦の体重は装置を安定化させ支えるだろう。さらに、台の上に産婦の配偶者または付添人のための空間が存在することが図2から分かる。したがって、配偶者等は、ずっと産婦の近くにいて出産を見て、産婦の背中に声をかけることができ、産婦の方を向いて、子供が生まれてくるのを見ることができる。配偶者等の体重も装置を安定化させる。装置の安定性および不動性は、その際装置が大きな力を受けるので、特にいきみ期中に必要不可欠である。装置が安定していれば、産婦は装置を信頼し、いきみにより集中することができる。もちろん、装置の機能性についての信頼が生まれるので、安定性および信頼性は準備期および開始期においても既に重要である。
【0059】
出産を補助するための本発明による装置において、装置の胴体4は、支持台の上に取り付けられている。胴体は、シート台5およびサポート要素のブラケット7が取り付けられているガイドを含む。ブラケット7を動かすために、電気モーター、機械的にてこで動かすもしくはポンプで動かす作動装置、またはおそらく空圧もしくは油圧作動装置でさえ使用することができる。機械的装置はより安価であるが、使用がより困難である。ブラケット7によって必要とされるガイドおよび移動装置は、当業者によって多くの方法で実施され得るので、ここでそれらをより詳細に説明する必要はない。
【0060】
胴体4は、好ましくはシート部5の方向に対して支持台2の背後になるように支持台の横に置かれ、支持台の中心線の横に動かされる。側方の移動は、胴体4の隣の付添人に空間を残す。胴体4は、装置の所望の利き手に応じて、支持台2の中心線のいずれの側にも置くことができ、胴体を中心に置くと付添人の動きを明らかに制限するだろうが、中心にさえ置くことができる。胴体自体はいくつかの部品から成っていてもよいが、単一の垂直な胴体4を備える装置が、胴体4の周りに最も空間を有するだろう。例えばブラケット7のための、胴体4中の開口部は、排泄物のはねが胴体に入ることができないように保護される。これは、従来の密封解決策を使用して処理することができる。胴体4には、背後に、およそ立っている高さの、いわゆるデッドマンハンドル8がさらに存在し、それによって、装置を動かすための車輪の移動が解除される。支持台2には、停電の場合の機械的解除部9が存在し、それは電気の働きがない場合でさえ、車輪の上へ装置を持ち上げ、移動の準備をするために使用することができる。
【0061】
装置には、シート台5ならびに産婦のための種々のサポートおよび把持要素が存在する。これらは、ブラケット7によって胴体4に接続されている補助フレーム10に取り付けられている。好ましくは2つのブラケット7が存在し、これが構造をねじれに硬くする最も簡単な方法である。2つの頑丈なブラケット7はまた、1つよりもより大きな信頼感をもたらし、このようにすることで、出産時に産婦が感じるストレスも軽減される。ブラケットアーム7から下向きに見ると、まず、補助フレームに回転可能に取り付けられたシート台5が存在する。シート台自体は、シート平面と、乳児が出て行くために中に形成されたカットアウト14と、カットアウトの横の先端部13と、シート部の縁に形成された拡幅部12とを備える。助産婦または産科医が、胴体4によって妨害されることなく出産時の補助のためにより接近するため、カットアウトおよび先端部は、胴体4から離れた方向に向けられる。
【0062】
この場合、シート台5は、補助フレーム10の垂直軸の周りを横に回転するが、代わりに、シート部がその周りを回転できる、枢軸が端に取り付けられた固定アームを補助フレームに取り付けることができる。回転運動は、シート部が所望の位置に確実にとどまるようにすることができるよう、好ましくはロック可能とすべきである。シート部5は、補助フレーム10の周りに回転させることにより横に動かすことができ、それによりベッドへの移動が容易になる。シート部は、当然シート部が必要でない場合に、ブラケットアーム11の周りに上下に回転させることもでき、それにより、装置の洗浄および立位での使用が容易になる。垂直の位置の場合、身をかがめて背中を痛めることなくシート部を洗浄することができる。シート部5は、取り外して交換することができるが、装置を使用している間は装置に永久的に取り付けられているので、落下する、または誰かがつまずいた場合でも取り外されたシート部は危険にはならないだろう。シート部5の形状および大きさは、産婦の体の大きさおよび形状ならびに体重に応じて変えることができる。1つの重要な特徴は、シート部の横の拡幅部12であり、産婦がそうしたい場合にはこの拡幅部12につかまり、いきみ期の間に体位を変えることができる。拡幅部12はまた、出産後にシート部5からベッドへ移動する際に把持するのによい場所を提供する。シート部は折りたたむことができ、それはベッドへの移動をさらに補助するだろう。必要ならば取り外すことができる先端部13によって、シート部の適応性を高めることができる。
【0063】
出産後、シート部および装置全体は、授乳、授乳トレーニングおよび出産後のリハビリテーションで使用することができる。
【0064】
補助フレーム10において、シート部5の上は、背もたれ15およびこれに接続して配置された環状の把持ハンドル16、ならびに横断した把持バー17を備える第1サポート要素である。これらの把持要素の両方が装置中にあってもよいし、二者択一で使用してもよい。第1サポート要素の上は、湾曲したハンドサポート18、もたれクッション21およびその横の肘掛け20、ならびに湾曲したハンドサポート18の反対側の把持湾曲ハンドル19を備える第2サポート要素である。
【0065】
もたれクッション21は狭く、その取り付け軸の周りに回転させることができるので、異なる種類のサポートをするために、異なる位置へ回転させることができる。もたれクッション21は狭いので、立位で装置にもたれる際、胸を圧迫することなく胸骨を支えることができる。あるいは、もたれクッション21は、産婦が望む体位に応じて、額または頭のある他の部分をもたせかけることができるように上向きにすることができる。産婦が座っている場合、彼女が望めば、もたれクッション21は産婦の頸部または頭の後ろを支えるよう配置することができる。装置が出産の準備のため、または立ってもしくは跪いて出産する際に使用される場合、肘掛け20および把持湾曲ハンドル19は一緒に1つのもたれおよび把持の可能性を形成する。書見台または他のフレームを把持湾曲ハンドルに取り付けることもできる。
【0066】
湾曲したハンドサポート18は端で旋回するので、側方に動かすことができる。これらのハンドサポート18の移動は、好ましくは、例えば接続棒と同時に起こるようにされ、その結果、一方のサポートを調節すると、他方がシート部の中心を通る垂直な線から同じ距離移動する。調節はロックすることができる。したがって、産婦は、ロックがそれらを決まった場所にしっかり固定する間、望むように湾曲したハンドサポートの間の間隙を選択することができる。これにより、いきみの間およびいきみの向きを変える際の、最適ないきみ効果および上体の使用が可能になる。湾曲したハンドサポートの端には、好ましくは上方に湾曲したハンドル部または止め具が存在し、それが、座っている産婦の滑りやすい湿った手がサポートの端から滑り落ちるのを防ぐ。この止め具は、好ましくは、ハンドルによる衝撃からの目の損傷を防ぐよう眼窩よりも大きい。上部の湾曲したハンドサポートは、いきみ期の産婦が体位を変え、ベッドへの移動を容易にするのを助ける。産婦は、シート部の拡幅部12と湾曲したハンドサポート18との間で把持する場所を選択することができる。後ろへ移動し、体位を変えることにより、産婦が経験する痛みおよび股関節部の損傷の危険性が減少するだろう。ハンドサポートに加えて、シート部の回転可能性によってベッドの上に腰をおろすことが容易になる。ベッドの上に腰をおろす際、シート部は、最初に約30度回転し、それによって産婦はベッドの方向を向くことができ、腰をおろすのが進むにつれて、産婦がベッドの上へ下向きに移動する際にシート部は次第に産婦の下から離れる。背もたれの周りの環状の把持ハンドルは、まっすぐなハンドルよりも広い移動および把持範囲、ならびに膝の屈曲および背中の椎間関節のアンロックなど、より多様な運動の動きを可能にする。
【0067】
図2は、上記の部品および機能、ならびに、さらにそれを引っ張ることによって装置を動かすことができる胴体4の横に取り付けられた引棒22を示す。胴体の横に立っている付添人も、望むのであれば、棒22につかまることができる。
【0068】
図3は、産婦の輪郭および出産用ベッドに接続した、出産時に使用する付属品を示す。産婦が、もたれ支持部21、背もたれ15およびシート部5で自身を支えることができ、さらに湾曲したハンドサポート18をうまくつかむことができることが図から分かる。装置の胴体または他の部品は、産婦の移動またはスタッフの作業を妨げない一方で、乳児の出る位置は尾骨の曲線に逆らわず、産婦の体位は出産時に補助するスタッフに向かって開いている。
【0069】
図4は、出産の準備、開始期および立って出産する場合に考えられる体位を示す。産婦は、もたれ支持部21に胸骨をもたせかけ、把持湾曲ハンドル19上の所望の点につかまることができる。産婦の肘および腕は、肘掛け20または湾曲したハンドサポート18で支えることができる。装置の不動性および安定した構造は、いきむ際に第一に重要である。安定性は、支点が可能な限り互いから遠くに置かれるのを可能にする支持台2の長く伸びた先端部6、および好ましくは、シート部5に対して胴体4の後ろに置かれる平衡錘23によっても達成される。平衡錘は、装置を床に押し付け、産婦の体重と釣り合いをとる。図5の場合、説明のために平衡錘は支持台の上に置かれた分離した部品として示されているが、好ましくは支持台の内部に置かれ、視界から隠される。平衡錘は、鋼、鉛、コンクリートまたはある他の重い材料から作ることができる。平衡錘23の位置は、付添人につまずく危険性を与えるようなものであってはならない。図5はまた、ベッド24のフレームに取り付けるためのロック装置25を概略的に示す。このようにして、装置はさらなる支持を与えられ得る。
【0070】
本発明による装置は、既存の分娩室および出産用ベッドと容易に合体させることができる。装置の使用は、ベッドの通常の使用を妨げず、ベッドの端を持ち上げることができ、ベッドは横断テーブルに変えることができ、本発明による装置を使用している間、全ての現在の技術を使用していきみ期の世話がなされる。装置は、ベッドの通常の使用に加えて、座位、膝立ち位、四つん這い位、蹲踞位およびズールー位(Zulu position)での出産およびいきみを可能にする。必要であれば、装置はベッドに直接取り付けることができるが、その場合、ベッドの構造は、十分に頑丈でなければならない。原則として、装置は、適当な取り付け配置の助けをかりて壁に取り付けることもできる。
【0071】
上記の特徴に加えて、種々の追加的な機器の部品を本発明による装置に取り付けることができる。これらのうち最も重要なものは、輸液スタンド26であり、その好ましい位置は、輸液スタンド用のアタッチメント27があるブラケットアーム7の上である。アタッチメントは、いきみ期中に輸液スタンドを下げるのを可能にする。そうでない場合には、圧力ポンプなしに正常な輸液ができるよう、シート部が産婦に対する高さを等しく保った状態で、スタンド26が動く。下げることができることにより、助産婦が、自身の立っている高さで輸液バッグを交換することが可能になる。
【0072】
さらに、産婦の足のためにプッシング靴を装置に取り付けることができる。これらの補助によって、いきんでいる産婦を筋肉抵抗の点で好ましい方向に導くことができる。
【0073】
横へ押すことができ、取り外し可能で容易に洗浄することができる排泄物容器28、ならびに好ましくは加熱可能でもある、乳児のための取り外し可能で容易に洗浄することができるゆりかごのような支持フレーム29を装置に(取り外し可能に)取り付けることができる。図1の例において、これら両方とも、シート部5のアタッチメントより下に取り付けられており、補助フレームの軸の周りに同じように回転可能である。ゆりかごのような乳児支持フレーム中で、乳児は、必要ならば授乳され、保温され、蘇生され、酸素を与えられ得る。フレーム29は、産婦がベッドに腰をおろすまで、乳児を上に置いておくことができるように使用することもできる。望むのであれば、介護装置もしくはモニター、および必要に応じて、使用者が望む機器の程度に応じて機器台を装置に合体させ、取り付けることができる。
【0074】
病院で使用される装置の洗浄および衛生は、当然、可能な限りよい状態にされてきた。胴体および他の部品は、可能な限り容易に洗浄され、清潔に保たれるように設計されている。本発明の種々の実施形態がまた、上記の例にのみ限定されず、それゆえ、以下に述べる特許請求の範囲の中で変化しうることは、当業者にとって自明であろう。
【0075】
装置の使用は、出産のみに限定されず、出産前および出産後のリハビリテーション、ならびに骨盤底筋の運動、腰の強化および麻痺患者のリハビリテーションなどの他のリハビリテーションにまでも及ぶ。将来は、この装置は、それ自体としてあるいは付属品とともに、授乳ならびに種々の運動および余暇の趣味でもおそらく使用されるだろう。
【0076】
装置の位置の調節は、手動だけでなく、自動(空圧もしくは油圧、またはある他の非手動調節)でもよい。これは、特に、例えば、出産用ベッドの外または分娩室の外の場合において、必要となり得る。種々の頑丈であるが容易に取り外し可能なフットサポートも装置に取り付けることができる。材料の選択は、病院の最も高い衛生要求および上方または上に継ぎ目が面していないという事実を考慮に入れる。これは、汚染の危険性を避ける。シートが持ち上がり、胴体部がはねから保護される一方、全枢軸もカバーなどで被覆され得る。
【0077】
胴体またはその垂直部は、シート部およびサポート要素が胴体の垂直軸周りに回転できるよう、回転枢軸に取り付けることができる。これにより、例えば、産婦が出産補助装置で分娩室の中に連れて行かれ、本発明による出産用ベッドへ移されなければならない場合に、産婦の補助を容易にすることができる。この場合、回転するフレームは、装置のスタンドを回転させる必要がなく、代わりに産婦が装置によって支えられてベッドの上にのることができることを意味する。そのため、その場合には回転はより速く、あまり空間を必要としない。胴体は、装置により大きな移動可能性を与えるロボットアームまたは掘削機のブームのような回動機構として形成することもできる。湾曲したハンドサポートは、一体化した曲線としてその端で結合させることができ、または湾曲した部分は、まっすぐおよび斜めに曲がったものに取り替えることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの胴体部(4)と、
乳児が出るためのカットアウト(14)が存在する産婦のためのシート部(5)と、
前記シート部(5)を前記フレーム部(4)に接続する要素(7、10)と、
前記産婦が把持することができる少なくとも1組のサポート要素(16〜19)と
を備える、出産を補助するための装置であって、
前記カットアウト(14)が前記胴体(4)の反対方向を向くように、前記シート部(5)が前記胴体(4)に取り付けられており、前記胴体(4)に取り付けるための前記要素が前記胴体(4)と前記シート部(5)との間にあり、
前記シート部(5)を、前記胴体(4)に対して側方に回転させることができることを特徴とする装置。
【請求項2】
少なくとも前記シート部(5)の高さを調節することができるように前記胴体に前記シート部(5)を接続する部品が前記胴体(4)に取り付けられていることによって、前記胴体(4)に取り付けられた要素を特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記胴体(4)が取り付けられる支持台(2)を特徴とする、請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記胴体部(4)の反対方向を向く、前記支持台中に形成されたカットアウト(3)を特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記胴体(4)が、前記支持台(2)上に非対称に、すなわち、前記支持台(2)の中心線の横に置かれていることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記装置が、少なくとも3方向に、クイックリリースアタッチメントによって動かされるように、病院のベッドなどのベッド(2)の上で該ベッドに取り付けられ、該ベッドの上で使用され得ることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
少なくとも前記シート部(5)の高さが、手動で、機械的に、電気的に、または空圧で、病院のベッドと一緒にまたは別々に、調節されることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
前記シート部(5)に先端部(13)が存在することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記シート部(5)に対して前記胴体(4)の反対側に取り付けられた平衡錘(23)を特徴とする、請求項3から請求項8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
可動性の支持台(29)を前記装置に取り付けることができることを特徴とする、請求項1から請求項9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
可動性の回収容器を前記装置に取り付けることができることを特徴とする、請求項1から請求項10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
前記シート部(5)に、取り外し可能であるシート先端部(13)が存在することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
少なくとも前記シート部(5)が、補助フレーム(10)に取り付けられ、前記補助フレームが2つのブラケット(7)によって前記胴体部(4)に取り付けられていることを特徴とする、請求項1から請求項12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】
前記補助フレーム(10)およびそれに取り付けられている前記装置の高さを調節するために、少なくとも前記シート部(5)が、前記補助フレーム(10)に取り付けられ、前記補助フレームが2つのブラケット(7)によって前記胴体部(4)中のガイドに取り付けられていることを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
垂直方向の調節装置によって前記ブラケット(7)に取り付けられた輸液スタンド(26)を特徴とする、請求項13または請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記胴体(4)が、その垂直軸の方向に回転可能に軸承されていることを特徴とする、請求項1から請求項15のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
前記胴体(4)が、回動機構で形成されていることを特徴とする、請求項1から請求項16のいずれかに記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−520489(P2011−520489A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−508958(P2011−508958)
【出願日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際出願番号】PCT/FI2008/050504
【国際公開番号】WO2009/138548
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(510288563)
【Fターム(参考)】