説明

分子吸着材料、該分子吸着材料の製造方法および分子制御方法

【課題】 種々の分子の立体配座や、複数の分子の配列状態を効果的に制御することができる分子制御法と、その際に使用される分子吸着材料および該分子吸着材料の製造方法を提供する。
【解決手段】 分子吸着材料に分子を吸着させた後、分子に周波数0.1〜15THzの電磁波を照射し、分子の立体配座および/または分子の配列状態を制御する。分子吸着材料としては、孔径1nm以上100nm以下のメソ孔と該メソ孔の孔壁に形成された孔径0.2nm以上1nm未満のマイクロ孔とからなる細孔が、周期的に形成されたものが好適である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分子の立体配座や分子の配列状態を制御する技術に関し、詳しくは、その際に使用される分子吸着材料とその製造方法、および分子吸着材料を使用した分子制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より分子を制御する方法が種々検討されている。分子の位置や向きを制御する方法として、非特許文献1には、レーザー光を利用した光ピンセットにより、分子や分子集合(粒子)を操作する方法が開示され、非特許文献2には、走査型マイクロプローブ顕微鏡の端針により、原子や分子を動かす方法が開示されている。
また、非特許文献3には、チオール基を末端に有する分子と金の2次元清浄表面への親和性を利用して、自己組織的に分子を吸着させる技術が記載され、非特許文献4には、電界と相互作用の強い液晶分子を利用した配向制御について記載されている。また、非特許文献5には、レーザー光を用いて基板の特定の位置にのみカーボンナノチューブを合成し、配列させる方法が記載されている。
【非特許文献1】A.Ashkin, J.M.Dziedzic, J.E.Bjorkholm and S.Chu, Optics Letters 11, 228(1986)
【非特許文献2】D.M.Eigler and E.K.Schweizer, Nature 344, 524(1990)
【非特許文献3】M.D.Porter, T.B.Bright, D.L.Allara and C.E.D. Chidseyi, J.Am.Chem.Soc.109, 3559(1987)
【非特許文献4】Z.Zou and M.Clark, Phys.Rev.lett.75, 1799(1995)
【非特許文献5】P.G.Collins, M.S.Arnold and P.Avouris, Science 292, 706(2001)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、非特許文献1および2に開示された方法は、1つの分子の位置や向きを制御できるものの、該分子の立体配座を制御することは困難であった。また、これらの方法では、同時に複数の分子を操作することはできず、1分子ずつしか操作できない。よって、例えば、複数の分子の配向状態を揃えようとすると、操作し終わった分子の向きを他の分子の操作が終わるまでの間、保持する必要があるが、そのような保持は実際には難しく、「秩序むら」を抑制することは困難であった。また、対象となる分子の数が増えるほど、その制御はより困難となった。
【0004】
また、非特許文献3〜5に記載された技術は、吸着という現象を利用して分子の配列状態を制御するものであるが、いずれも対象となる分子が限定され、種々の分子の配列や配向を制御することはできなかった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、種々の分子の立体配座や、複数の分子の配列状態を効果的に制御することができる分子制御法と、その際に使用される分子吸着材料および該分子吸着材料の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の分子吸着材料は、分子に電磁波を照射して、前記分子の立体配座および/または前記分子の配列状態を制御する際に、前記分子を吸着するための分子吸着材料であって、孔径1nm以上100nm以下のメソ孔と該メソ孔の孔壁に形成された孔径0.2nm以上1nm未満のマイクロ孔とからなる細孔が、周期的に形成されていることを特徴とする。
前記メソ孔の孔径は1nm以上50nm以下であることが好ましい。
また、前記分子吸着材料は、SiO,TiO,ZrO,Nb,Ta,Al,WO,SnO,HfO,SiAlO3.5,SiAlO5.5,AlTiO,ZrTiO,SiTiOからなる群より選ばれる1種から形成されていることが好ましい。
さらに、前記分子吸着材料は、SiO,SiAlO3.5,SiAlO5.5,SiTiOからなる群より選ばれる1種から形成され、全表面官能基中のシラノール基の割合が15〜85%の範囲に制御されていることが好ましい。
本発明の分子吸着材料の製造方法は、前記分子吸着材料の製造方法であって、重合体からなるテンプレート剤を使用することにより、前記分子吸着材料の細孔構造を制御することを特徴とする。
前記製造方法は、前記テンプレート剤と前記分子吸着材料の前駆体とを液中で混合して沈殿物を析出させる工程と、前記沈殿物から前記テンプレート剤を除去する工程とを有することが好ましい。
前記テンプレート剤を除去する工程が、焼成、溶媒抽出、超臨界流体による洗浄からなる群より選ばれる1種によりなされることが好ましい。
本発明の分子制御方法は、分子吸着材料に分子を吸着させた後、前記分子に周波数0.1〜15THzの電磁波を照射し、前記分子の立体配座および/または前記分子の配列状態を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、種々の分子の立体配座や、複数の分子の配列状態を効果的に制御することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の分子制御方法は、分子吸着材料に分子を吸着させた後、その分子に周波数0.1〜15THzの電磁波(テラヘルツ波)を照射して、分子の立体配座や、複数の分子の配列状態(配列の仕方や配向の仕方)を制御するものである。
テラヘルツ波は、光と電波の境界領域にある電磁波であって、光のように直進性の性質を持ちながら、電波のようにプラスチック、木、紙などを透過する性質を有する。テラヘルツ波は、このよう特異的な性質を有する電磁波であるものの、光源、分光器、検出器などの開発の難しさから、「未開拓の電磁波周波数領域」と呼ばれていた。ところが最近になり、生体計測として「テラヘルツイメージング分光」が注目されるようになったのを契機とし、薬物などの非破壊検出技術、大気環境計測技術、農作物や食品の検査などへの応用や、無線大容量通信への利用が期待されている。
【0009】
分子にテラヘルツ波を照射することにより、その分子の関与するファンデルワールス力、疎水性結合(疎水力)、静電力、水素結合などの相互作用を操作でき、その結果、各分子の立体配座を任意に制御することができる。さらに、このようなテラヘルツ波の照射を、特に分子吸着材料の表面や細孔に吸着、分散した分子に実施することにより、分子と分子吸着材料との間に各種の相互作用を選択的に付与したり、あるいは、これらの間の相互作用を選択的に除去したりできるため、各分子の立体配座の制御ができる以外に、複数の分子の配列状態を制御することも可能となる。例えば、具体的には実施例で説明するように、アゾベンゼンの立体配座を制御したり、エタノール分子の配列状態を制御したりできる。なお、テラヘルツ波の照射により、分子自体が破壊したり、変性したりする恐れはほとんどない。
対象となる分子としては、特に制限はなく、タンパク質、DNA、抗体、一般の有機化合物などが挙げられる。
【0010】
ここで使用される分子吸着材料としては、細孔として、孔径1nm以上100nm以下、好ましくは1nm以上50nm以下のメソ孔と、該メソ孔の孔壁に形成された孔径0.2nm以上1nm未満のマイクロ孔とが周期的に形成されたものが好ましい。このようなものを使用すると、分子を凝集させることなく細孔内に分散させることができ、その結果、効果的に各分子の立体配座や、複数の分子の配列状態を制御することができる。このようにメソ孔とマイクロ孔とが周期的に形成された構造としては、六方晶構造などが挙げられる。
【0011】
また、分子吸着材料は、テラヘルツ波を透過するものであって、SiO,TiO,ZrO,Nb,Ta,Al,WO,SnO,HfO,SiAlO3.5,SiAlO5.5,AlTiO,ZrTiO,SiTiOからなる群より選ばれる1種から形成されたものが好ましい。
さらに分子吸着材料が、これらの材質のうちSiO,SiAlO3.5,SiAlO5.5,SiTiOからなる群より選ばれる1種から形成され、全表面官能基中のシラノール基の割合が15〜85%の範囲内で調整されることでその疎水性・親水性が制御されていると、分子をその疎水性または親水性の程度に応じて、細孔内に分散させつつ効率よく導入することができる。
【0012】
このような分子吸着材料を製造する方法としては、テンプレート剤(鋳型剤)を使用する方法が好適である。
テンプレート剤としては、自己組織的に周期構造を形成する重合体、例えば、非イオン系の界面活性剤であるポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−ポリエチレンオキサイド(以下、EO−PO−EOと記載する。)などのトリブロック共重合体が挙げられる。
【0013】
例えば、テンプレート剤としてEO−PO−EOを使用して、SiO(シリカ)からなる分子吸着材料を製造する場合には、EO−PO−EOを40℃程度の希塩酸溶液に溶解し、その中にシリカの前駆体としてテトラエチルオルトシリケート(TEOS)を投入し、沈殿物を析出させる。ついで、この沈殿物を溶液中において所定温度で所定時間保持した後、ろ過、水洗、風乾を順次実施して、乾燥した沈殿物を得る。その後、これを450℃程度で所定時間焼成することにより、テンプレート剤が除去されるとともに、シリカが得られる。なお、テンプレート剤の除去は、焼成以外の方法で行ってもよく、例えば、溶媒抽出、超臨界流体による洗浄などが例示できる。
【0014】
テンプレート剤を用いることにより、分子吸着材料の細孔構造を制御することができる。具体的には、テンプレート剤の分子サイズや、その親水性・疎水性を変化させることにより、メソ孔を孔径1〜100nmの範囲で任意に制御することが可能となる。そのため、分子吸着材料に吸着させる分子の種類に応じて、メソ孔の孔径を制御することにより、種々の分子を吸着することができる。例えば、ベンゼンなどの低分子量の分子の場合には、メソ孔の孔径を1nm程度とすることが重要であり、タンパク質などの高分子量の分子の場合には、メソ孔の孔径を50〜100nm程度とすることが重要である。また、孔径が100nm以下の細孔については、可視光による散乱の影響が無視できるので、メソ孔を孔径1〜100nmの範囲に制御することにより、分子吸着材料の取扱い上の制限も少なくすることができる。
【0015】
また、分子吸着材料の全表面官能基中のシラノール基の割合を15〜85%の範囲内で調整する方法としては、例えば、テンプレート剤を除去する際の焼成温度を調整する方法が挙げられる。焼成温度が500℃以下であると、得られた分子吸着材料における全表面官能基中のシラノール基の割合を高くでき、約85%程度とすることができる。一方、焼成温度を高くするにしたがって、シラノール基は脱水効果により除去され、約900℃では約15%程度まで減少する。その他には、シランカップリング剤を使用することでも、シラノール基の割合を調整できる。シランカップリング剤は、一般に、R−Si−X(Xはメトキシ基(−OCH)などのアルコキシ基である。)の化学式で示されるものであって、これを分子吸着材料のシラノール基(Si−OH)と反応させることにより、このシラノール基を(Si−OR)基に置換することができる。その結果、全表面官能基中のシラノール基の割合を調整できる。置換の度合いは、シランカップリング剤の濃度、反応時間、反応温度に応じて変化するため、これらの条件を適宜設定することにより、シラノール基を所望の割合に調整できる。
【0016】
以上説明したように、テラヘルツ波の照射を、特に分子吸着材料の表面や細孔に吸着、分散した分子に実施することにより、分子の立体配座や、複数の分子の配列状態を効果的に制御することが可能となる。
【実施例】
【0017】
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。
[実施例1]
<分子吸着材料の製造>
テンプレート剤として、トリブロック共重合体からなる非イオン系の界面活性剤であるEO20−PO70−EO20を使用し、以下のようにしてシリカからなる分子吸着材料を製造した。
まず、濃度36%の塩酸19.50mlを125mlの水で希釈した希塩酸溶液に、EO20−PO70−EO20を3.95g投入し、40℃で溶解させた。ついで、この溶液を撹拌しつつ、この中に、シリカの前駆体としてTEOSを8.335g投入した。ついで、析出した沈殿物および溶液を80℃で1日保持し、その後、ろ過、水洗、風乾(室温)を順次実施して、乾燥物を得た。
ついで、この乾燥物を穏やかな条件で焼成した。具体的には、450℃まで8時間かけて昇温した後、450℃で6時間保持し、450℃から100℃まで8時間かけて冷却した。その後、自然冷却により室温に戻した。
このようにして多孔質シリカからなる分子吸着材料が得られた。
この多孔質シリカは六方晶であり、孔径が5.5nmの均一なメソ孔と、このメソ孔の孔壁に形成された孔径0.7nmの均一なマイクロ孔とが周期的に形成されたものであった。また、全表面官能基中のシラノール基の割合は80〜85%に制御されていた。
【0018】
<アゾベンゼン分子の立体配座の制御>
ついで、得られた分子吸着材料に、アゾベンゼンを含む溶液を滴下し、大気中(室温)で乾燥させ、アゾベンゼン分子を吸着させた。
なお、アゾベンゼンは、分子吸着材料の細孔中においては、ベンゼン環のπ電子と分子吸着材料の表面に存在するシラノール基との水素結合により物理吸着している。また、アゾベンゼンには、シス体とトランス体の2種類の異性体がある。通常はトランス体が安定であるが、紫外線の照射によりシス体に光異性化を起こし、光異性化したシス体は可視光の照射によりトランス体に戻ることが知られている。
【0019】
このようにアゾベンゼン分子を吸着した分子吸着材料に、2.5THzの電磁波を照射しながら、紫外線を十分な時間照射し、シス体への光異性化を行った。その後、2.5THzの電磁波を遮断し、続いて紫外線の照射も遮断した。その後、可視光を照射して、シス体からトランス体への光異性化の様子を可視吸収分光法により測定した。その結果、シス体からトランス体への光異性化はほとんど起こっておらず、立体配座がシス体に制御されていることわかった。
【0020】
このような立体配座の制御は、以下のように説明できる。
すなわち、図1(a)に示すように、まず、アゾベンゼン分子1は、安定なトランス体で分子吸着材料2の細孔3に吸着される。すると、アゾベンゼン分子1と分子吸着材料2との間には、水素結合(図中破線で示す。)が形成される。ついで、これに2.5THzの電磁波照射を実施すると、図1(b)に示すように、トランス体のアゾベンゼン分子1と分子吸着材料2との間の水素結合が切断され、トランス体のアゾベンゼン分子1は電磁波照射前と比較して、細孔3内で自由に動くことができるようになる。続いて紫外線を照射すると、図1(c)に示すように、トランス体のアゾベンゼン分子1はシス体のアゾベンゼン分子1’へと光異性化する。その後、紫外線の照射中に電磁波を遮断することにより、図1(d)に示すように、シス体のアゾベンゼン分子1’と分子吸着材料2との水素結合が再形成される。この水素結合の再形成により、その後可視光が照射されても、シス体のアゾベンゼン分子1’はトランス体へと光異性化せず、図1(e)に示すように、立体配座をシス体に保つことができる。
以上のように、本実施例の方法によれば、分子の立体配座を制御できることが明らかとなった。
【0021】
[実施例2]
<エタノール分子の配列状態の制御>
実施例1で得られた分子吸着材料に、エタノールを滴下してエタノール分子を吸着させた。
ついで、このようにエタノールを吸着した分子吸着材料に、2THzの電磁波を照射し、赤外吸収スペクトルにより、エタノールの構造変化を観測した。その結果、電磁波照射前にはランダムに配置していた各エタノール分子が、電磁波照射後には高秩序な分子配列状態となっていることがわかった。
【0022】
このような分子の配列状態の制御は、以下のように説明できる。
エタノール分子は、多孔質カーボン材料のような疎水的表面を有する細孔の中では、分子間水素結合により非常に規則正しい擬結晶構造を有することが知られている(T.Ohkubo, T.Iiyama, K.Nishikawa, T.Suzuki and K Kaneko, J.Phys.Chem.B 103, 1859(1999))。
しかし、図2(a)に示すように、表面にシラノール基のような水素結合を形成する官能基を有する分子吸着材料2の細孔3内では、このような分子間水素結合だけでなく、エタノール分子4とシラノール基との水素結合も作用するため、上述のような規則正しい擬結晶構造は形成されにくく、エタノール分子4はランダムに配置している。そこで、2THzの電磁波を照射すると、図2(b)に示すように、エタノール分子4とシラノール基との水素結合のみが選択的に切断される。これにより、図2(c)に示すように、各エタノール分子4には分子間水素結合のみが作用し、シリカのようにシラノール基を表面に有する分子吸着材料2の細孔3内においても、多孔質カーボン材料の細孔内の場合と同様に、各エタノール分子4を高秩序な分子配列状態に制御することができる。
以上のように、本実施例の方法によれば、分子の配列状態を制御できることが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施例1を模式的に説明する説明図であって、分子吸着材料については、細孔の長さ方向に対して垂直の断面を示している。
【図2】実施例2を模式的に説明する説明図であって、分子吸着材料については、細孔の長さ方向に沿った断面を示している。
【符号の説明】
【0024】
2 分子吸着材料
3 細孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分子に周波数0.1〜15THzの電磁波を照射して、前記分子の立体配座および/または前記分子の配列状態を制御する際に、前記分子を吸着するための分子吸着材料であって、
孔径1nm以上100nm以下のメソ孔と該メソ孔の孔壁に形成された孔径0.2nm以上1nm未満のマイクロ孔とからなる細孔が、周期的に形成されていることを特徴とする分子吸着材料。
【請求項2】
前記メソ孔の孔径が1nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の分子吸着材料。
【請求項3】
SiO,TiO,ZrO,Nb,Ta,Al,WO,SnO,HfO,SiAlO3.5,SiAlO5.5,AlTiO,ZrTiO,SiTiOからなる群より選ばれる1種から形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の分子吸着材料。
【請求項4】
SiO,SiAlO3.5,SiAlO5.5,SiTiOからなる群より選ばれる1種から形成され、全表面官能基中のシラノール基の割合が15〜85%の範囲に制御されたことを特徴とする請求項3に記載の分子吸着材料。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の分子吸着材料の製造方法であって、
テンプレート剤を使用することにより、前記分子吸着材料の細孔構造を制御することを特徴とする分子吸着材料の製造方法。
【請求項6】
前記テンプレート剤と前記分子吸着材料の前駆体とを液中で混合して沈殿物を析出させる工程と、前記沈殿物から前記テンプレート剤を除去する工程とを有することを特徴とする請求項5に記載の分子吸着材料の製造方法。
【請求項7】
前記テンプレート剤を除去する工程が、焼成、溶媒抽出、超臨界流体による洗浄からなる群より選ばれる1種によりなされることを特徴とする請求項6に記載の分子吸着材料の製造方法。
【請求項8】
分子吸着材料に分子を吸着させた後、前記分子に周波数0.1〜15THzの電磁波を照射し、前記分子の立体配座および/または前記分子の配列状態を制御することを特徴とする分子制御法。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−305656(P2006−305656A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−129446(P2005−129446)
【出願日】平成17年4月27日(2005.4.27)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】