説明

分散エキサイタ・ネットワークを用いるRFIDシステム

【課題】少なくとも一つのRFID受信機システム及び分散エキサイタ・アーキテクチャを含むRFIDシステムを開示する。
【解決手段】エキサイタは、有線及び/又は無線接続を介してRFID受信機システムに接続でき、該RFID受信機システムは、エキサイタのトポロジーにより画定される応答指令空間内のRFIDタグの存在を検出するよう、該エキサイタを起動制御できる。いくつかの実施形態において、RFID受信機システムは、特定のRFIDタグ又はRFIDタグ収集が配置される応答指令空間を決定するために、場所推定を実施する。本発明の一実施形態は、受信カバー領域からの情報を検出するよう構成されるRFID受信機システムを含み、複数のエキサイタは、該RFID受信機システムの受信カバー領域内に複数の応答指令空間を画定する。加えて、RFID受信機システムは、複数のエキサイタの一つを識別する制御信号を送信し、RFIDタグ応答指令信号を示す情報を含み、複数のエキサイタは該制御信号を受信するよう構成され、該制御信号により識別されるエキサイタは、RFIDタグ応答指令信号により応答指令空間を照射するよう構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にRFIDシステムに関し、より具体的には、少なくとも一つのRFID受信機システム及び複数の応答指令(interrogation)空間を画定する分散エキサイタ・アーキテクチャを取り入れるRFIDシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
信号対雑音比が非常に低い、及び/又は他の信号による妨害が非常に強い等、困難な環境における信号検出は、常に挑戦的な課題であった。
【0003】
参照により全体を本願明細書に援用する2008年1月9日出願の米国特許出願第11/971678号、発明の名称「実装の複雑さが低く、パレット符号化誤り訂正を備えるRFIDシステム」に記載のRFIDシステムのようなRFIDシステムにおいて、RFID受信機サブシステムは、屋内又は屋外の無線伝播チャネルにおいて、チャネル歪みをさらに伴う白色ガウスノイズが追加して存在する非常に低電力の信号を検出することに対して、処理能力と同様にRFフロントエンドの強化に依存する。これらの技術は、特に、高周波識別(RFID)系システムに適用可能である。図12に、米国特許出願第11/971678号に記載の送受信リーダ及びRFフロントエンドの仕様と同様の、送受信RFIDリーダを示す。リーダ(12−9)は、RFIDタグ・プロトコルを追跡し、同一の送受信周波数を用いて、タグ(12−5)と通信する。この通信を示すタイムラインを、図13に示す。プロトコルは、タグへのリーダのデータ(13−2)並びに連続波(CW)(13−4)の送信(12−4)、及びタグのデータ(13−10)の受信(12−2)を管理する。図13から、タグがリーダに対してパケットを後方散乱する期間には、リーダはCW信号(13−4)を送信している。すなわち、受信信号は、送信されたCW及び受信タグ信号(12−7)の複合である。受信機サブシステム(12−9)は、ベースバンドのダウンコンバート(12−12、12−14)、フィルタリング(12−16、12−18)、及び増幅(12−20、12−22)を実施する。ベースバンド・アンプの出力には、強いDC成分と共にタグからの信号が存在する。このDC成分は、DC阻止コンデンサ(12−27、12−29)を用いて消去される。DC消去の性能をさらに向上するため、DC阻止コンデンサ(12−27、12−29)への入力は、図13に示すように、システムがタグからデータを受信している期間にのみ閉鎖するスイッチ(12−24、12−26)を通じて制御される。デジタル・プロセッサ(12−46)は、スイッチ制御のシステム・タイミング制御を維持し、リーダの送信期間(13−2、13−6、13−14、13−18)ではスイッチを開き、予想される受信期間(13−4、13−10、13−16)ではスイッチを閉じる。DC消去コンデンサの出力には、AGCループ(12−32、12−34)、アナログ・デジタル変換器(12−36、12−38)、及び制御アルゴリズムを含むデジタル・プロセッサ(12−40)が後続する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の多くの実施形態に係るRFIDシステムは、RFIDタグ・エキサイタ(又は単に「エキサイタ」)と呼ばれる、多くの分散した送信機に関する一以上のRFID受信機システムを含む。エキサイタは、遠方のエキサイタへのタグ信号送信を可能にする、RFID受信機システムからの信号リピータとして動作でき、次いで、この遠方のエキサイタがエキサイタの見通し範囲内において意図されるRFIDタグ収集に対して、信号をフィルタリングし、増幅し、再送信する。論理的相互接続及び通信トポロジーは、集中型の制御地点から完全な接続グラフまで、拡大縮小する。物理的には、通信ネットワークは、有線又は無線のいずれかでありうる。
【0005】
各エキサイタは、送信された信号のRFIDタグへの動的な再生成を搭載してもよく、しなくてもよいが、多くの実施形態において、各エキサイタは、十分な電力と、電子製品コード・グローバル(EPCグローバル)又は国際標準化機構(ISO)等により提示される標準の要項に互換性のある波形とを放出する。RFID受信機システムからエキサイタへの送信は、これらの標準と互換であってもよく、及び/又は、例えば、米連邦通信委員会(FCC)又は他の国際的調整機関等により記載される規制要件と互換性のある他の波形を利用してもよい。
【0006】
本発明の一実施形態は、受信カバー領域内のRFIDタグからの情報を検出するように構成されるRFID受信機システムを含み、複数のエキサイタは、RFID受信機システムの受信カバー領域内に複数の応答指令空間を画定する。加えて、RFID受信機システムは、複数のエキサイタの一つを識別してRFIDタグ応答指令信号を示す情報を含む制御信号を送信するように構成され、複数のエキサイタは該制御信号を受信するように構成され、該制御信号によって識別されるエキサイタは、RFIDタグ応答指令信号を用いて応答指令空間を照射するよう構成される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施形態に係る、分散エキサイタ・アーキテクチャを含むRFIDシステムのネットワーク図であり、エキサイタはケーブルを介してRFIDシステムに接続する。
【図2】本発明の一実施形態に係る、二つのRFID受信機システム及び分散エキサイタ・アーキテクチャを含むRFIDシステムのネットワーク図であり、エキサイタはケーブルを介してRFID受信機システムに接続する。
【図3】本発明の一実施形態に係る、二つのRFID受信機システム及び分散エキサイタ・アーキテクチャを含むRFIDシステムのネットワーク図であり、エキサイタはRFID受信機システムと無線通信する。
【図4】本発明の一実施形態に係る、同軸ケーブルを介してRFID受信機システムに接続するよう構成されるエキサイタの概略回路図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る、ツイスト・ペアを介してRFID受信機システムに接続するよう構成されるエキサイタの概略回路図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る、RFID受信機システムと無線通信するよう構成されるエキサイタの概略回路図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る、無線再生エキサイタの概略回路図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る、アンテナ素子の平面図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る、アンテナ・アセンブリの断面図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る、受信機アンテナのアレイの平面図である。
【図11】図10に示すアレイと同様の、本発明の一実施形態に係る、受信機アンテナのアレイの断面図である
【図12】送受信RFIDリーダの概略回路図である。
【図13】タグ・プロトコル・タイミングを概念的に示すチャートである。
【図14】本発明の一実施形態に係る、RFIDアプリケーション・サーバを設定するために用いるソフトウェアの概念図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る、RFIDタグが所定の応答指令空間内においてタグから検出されたかどうかを決定するための方法のフロー図である。
【図16】本発明の一実施形態に係る、タグ読み取り場所の区別を容易にするためにエキサイタが対にされる、分散エキサイタ・アーキテクチャを含むRFIDシステムを示す概略図である。
【図17】図17a及び17bは、本発明の一実施形態に係る、複数のエキサイタに対する周波数割り当て及びスケジューリングを示す概念図である。
【図18】本発明の一実施形態に係る、入力レベルの状態測定及び出力レベルのフィードバック制御ループを示すブロック図である。
【図19】本発明の一実施形態に係る、エキサイタからRFID受信機システムへのメッセージの無線通信を可能にする無線ステータス情報の帰路を有する、無線又は有線制御されるエキサイタを示すブロック図である。
【図20】二つの仮説領域間におけるRFIDタグ移動の概念図である。
【図21】本発明の一実施形態に係る、エキサイタ/仮説トポロジー、エキサイタ送信出力、エキサイタ放射パターン、及び通常のRFIDタグ放射パターンにおける励振リンク・マージンを決定するために使用できる、エキサイタとRFIDタグとの間の空間的関係の概念図である。
【図22】本発明の一実施形態に係る、所与のエキサイタにより励振される所与の仮説領域内に配置されるRFIDタグに対する、RFIDタグ読み取り率の確率を記載する、確率関数を示すチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面に戻り、少なくとも一つのRFID受信機システム及び分散エキサイタ・アーキテクチャを含むRFIDシステムを示す。いくつかの実施形態において、所望の応答指令(interrogation)空間の全体は、応答指令空間の組に分解され、それぞれの目標応答指令空間にはエキサイタが配置される。本RFIDシステムは、エキサイタの起動を制御することによって、特定の応答指令空間におけるRFIDタグの収集から情報を取得する。応答指令空間内のRFIDタグは、RFID受信機システムによりエキサイタに提供されるRFIDタグ応答指令信号を用いて、応答指令空間を照射することによって操作される。照射されたRFIDタグは、情報を後方散乱し、これはRFID受信機システムによって検出できる。
【0009】
RFID受信機システムは、エキサイタからの全放射電力を調整することにより、それぞれの応答指令空間のサイズを制御できる。数多くの実施形態において、所望の指向性レベルを提供する各エキサイタの送信アンテナの種類を選択することにより、システム全体の性能は改善され、これにより、目標応答指令空間に対するビーム幅を制御している。いくつかの実施形態において、エキサイタは、ケーブルを介してRFID受信機システムに接続される。数多くの実施形態において、エキサイタは、RFID受信機システムに無線接続される。
【0010】
応答指令空間のトポロジーが定義されると、本発明の実施形態に係るRFIDシステムは、個々の応答指令空間の照射を制御し、RFIDタグを有する物品に関する位置情報を取得できる。多くの実施形態において、RFIDシステムは、エキサイタをポーリングする。いくつかの実施形態において、RFIDシステムは、応答指令空間内の変化(例えば、移動)を検出する追加センサを取り入れることができ、RFIDシステムは、隣接する応答指令空間に関連付けられて対応するエキサイタ及び/又はエキサイタ(複数)を起動し、RFIDタグを有して応答指令空間の間を移動するいずれの物品に関しても情報を得ることができる。
【0011】
分散エキサイタ・アーキテクチャの使用時に遭遇しうる問題は、RFIDタグがエキサイタ応答指令空間の外で読み取られる(偽の読み取り)可能性である。いくつかの実施形態において、RFIDシステムの様々な特徴に関する情報が、偽の読み取りの発生を検出するために使用される。数多くの実施形態において、応答指令空間のセンサからのデータ、他の応答指令空間において検出されたRFIDタグ情報及び/又は検出されたRFIDタグ情報のRFの特徴は、偽の読み取りが発生したかどうかを決定するために用いることができる。多くの実施形態において、応答指令空間内に位置するRFIDタグに対して、予測読み取り率に基づく偽の読み取りを検出するために、統計分析が用いられる。これらの実施形態において、応答指令空間の繰り返し照射及びRFIDタグ検出率は、RFIDタグがありそうな位置を決定するための予測検出率と比較される。いくつかの実施形態において、予測検出率は、RPIDシステムのエキサイタのトポロジーについての知識を用いて得られる。
【0012】
本発明の実施形態に係る分散エキサイタ・アーキテクチャを含むRFIDシステムを、図1に示す。RFIDシステム(1−1)は、受信機アンテナ(1−4)のアレイと、ケーブル(1−10、1−9、1−16、1−22、1−26)を介してRFID受信機システムにデイジーチェーンされる複数のエキサイタ(1−6、1−14、1−18、1−23、1−28)に接続されるRFID受信機システム(1−2)とを含む。RFID受信機システム(1−2)は、接続(1−34)を介して、LAN(1−32)にも接続される。RFIDアプリケーション・サーバ(1−30)は、接続(1−36)を介してLANに接続される。複数のエキサイタは有線として示されているが、多くの実施形態において、エキサイタは、RFID受信機システムと無線通信する。
【0013】
動作中は、RFID受信機システム(1−2)は、エキサイタの起動を制御する。ケーブル・セグメント(1−10、1−12、1−16、1−22、1−26)は、RFID受信機システム(1−2)から各エキサイタに、直流(DC)電力及び制御コマンドの両方を搬送する。RFID受信機システム(1−2)からエキサイタに送信される「帰路信号」は、エキサイタ・モジュールからIDタグへの所望の波形出力を生成するために、全ての必要な信号の特徴及びパラメータを埋め込む。いくつかの実施形態において、各エキサイタは、N−ビット・アドレスによってコマンド及びアドレス指定が可能であり、Nは16から32ビットの範囲である。RFID受信機システムがサポートできるビーム数によるが、エキサイタ(1−8、1−14、1−18、1−23、1−28)は、連続した又は並列した動作が可能である。図示の実施例において、RFID受信機システム(1−2)は、単一のアンテナ・アレイ(1−4)を含み、単一ビームを生成できる。他の実施形態において、RFID受信機システムは、複数のアンテナ・アレイを含み、複数のビーム(下記説明を参照)を生成できる。
【0014】
各エキサイタの応答指令空間及び送信電力は、RFID受信機システム(1−2)による管理及び制御が可能である。図示の実施形態において、RFID受信機システム(1−2)は、エキサイタを制御し、異なるサイズの応答指令空間(1−8、1−15、1−20、1−24及び1−28)を作成する。加えて、受信カバー領域は構成可能である。RFID受信機システムは、全カバー領域(1−11)からの信号を受信できる。あるいは、RFID受信機システムは、指定されたエキサイタ応答指令空間(1−12、1−21)に、最適にビーム形成することができる。
【0015】
RFIDアプリケーション・サーバ(1−30)は各エキサイタを複数の次元、すなわち時間、周波数及び空間において、調和的に動作するよう予定する。数多くの実施形態において、RFIDアプリケーション・サーバ(1−30)は、S/TVFDM(空間、時間及び周波数分割多重)のためのスケジューラを含み、これは、目標応答指令空間内において全てのRFIDタグを成功裏に操作する確率を最大化する最適化アルゴリズムを利用する。加えて、コントローラは、様々な調整の制約を満足する目的で、各エキサイタに対する周波数チャンネルの予定において、周波数ホッピングを利用できる。
【0016】
本発明の実施形態に係る、RFIDアプリケーション・サーバによって割り当てられる周波数チャンネルを示すエキサイタ・レイアウト及びタイムラインを、図17a及び17bに示す。タイムライン(17−4)は、900MHzのISMバンド(17−10)内の、タイムラインに対するチャネル選択を表す。時間「1」の例示の実施例において、エキサイタ12、15、7、11、10、3、9、4、2、1、6、14、16、8、13、及び5は、それぞれチャネル7、16、23、25、34、40、44、46、49、50、51、及び52上での動作のために起動される。複数のエキサイタが所与のチャネルを占有し、これらのエキサイタが同じトポロジーに位置する(例えば、エキサイタ7及び11)程度までは、衝突が発生しうることに注意されたい。したがって、周波数/エキサイタ・マッピング計画においては、より良好な選択を行えた可能性もある。しかしながら、例示の実施例においては、動作中のエキサイタ(17−8)にランダムな周波数が割り当てられ、これは、場所を共有する周波数の衝突(例えば、チャネル23において、時間の例1ではエキサイタ7と11との間)がありうることを意味する。規制の制約を順守しながら、全体の緩衝を低減するために、周波数の再利用及びエキサイタ配置計画(14−12)(S/T/FDM)を利用できる。本発明の実施形態に係る、二つのRFID受信機システム及び分散エキサイタ・アーキテクチャを含むRFIDシステムを、図2に例示する。このRFIDシステムは、二つのRFID受信機システム(2−2、2−20)を含み、それぞれは別個の受信機アンテナ(2−4、2−22)のアレイを有し、接続(2−23、2−25)を介してLAN(2−21)に接続される。複数のエキサイタ(2−6、2−52、2−58、2−64、2−32、2−28、2−38、2−48、2−44、2−72、2−70)は、二つのRFID受信機システムに接続し、複数の応答指令空間(2−13、2−54、2−69、2−66、2−34、2−28、2−40、2−46、2−49、2−72で)を生成する。図示の実施形態において、エキサイタは二つのグループを形成し、各グループは別個のケーブル(2−24、2−30、2−36、2−42、2−50及び2−10、2−12、2−56、2−62、2−68)によりRFID受信機システムに接続される。RFIDアプリケーション・サーバ(2−51)は、LAN(2−21)を通じてRFID受信機システム(2−2、2−20)と連動し、エキサイタ応答指令空間の制御、支配権、調整、較正及び最適化を含むエキサイタ動作を管理する。本発明の実施形態に係るRFIDアプリケーション・サーバの機能は、さらに以下で説明する。
【0017】
図2に例示する実施形態から分かるように、各RFID受信機システムは、別個の受信カバー領域(2−5、2−29)を有する。したがって、複数のRFID受信機システムの使用により、システムのカバー領域の増加が可能となる。加えて、異なるカバー領域にあるエキサイタは、同時に起動可能である。図示の実施形態において、いくつかのエキサイタ(2−32、2−44)は、RFID受信機システムの両方のカバー領域内の場所を占有する。二つのエキサイタ(及びRFIDタグ)が異なる応答指令空間において同時に送信を行うときに、各RFID受信機システムにおけるビーム形成は、他のRFID受信機システムの応答指令空間に、ヌル配置を許容し、これによって衝突を回避する。
【0018】
本発明の実施形態に係るRFID受信機システム及び無線通信するエキサイタを使用して構築される、複数のRFID受信機システム及び分散エキサイタ・アーキテクチャを含むRFIDシステムを、図3に示す。このRFIDシステムは、エキサイタがRFID受信機システムと無線通信するよう構成される点を例外として、図2に示すシステムと同様である。各RFID受信機システム(2−2’、2−20’)は、受信(2−4’、2−22’)及び送信アンテナ(3−6、3−8)を有する。送信アンテナは、エキサイタに順方向リンクを放射する一方、受信アンテナ・アレイは、各エキサイタの応答指令空間内において、RFIDタグから信号を受信する。順方向リンクは、エキサイタ識別(ID)番号、コマンド、制御及び管理情報も搬送する。図示の実施形態において、二つのRFID受信機システム(2−5’、2−29’)に対する受信カバー領域を示す。カバー領域(2−5’、2−29’)間の重複領域は、受信領域のビーム形成と、エキサイタ動作の周波数又は時間の調整とを通じて管理される。RFIDアプリケーション・サーバ(3−7)は、LAN(2−21’)を通じて二つのRFID受信機システム(2−2’、2−20’)と連動し、応答指令空間の最適化と同様に、エキサイタの制御、コマンド、調整及び較正を含むエキサイタの動作を管理する。
【0019】
本発明の実施形態に係る、有線エキサイタの実装を、図4及び5に示す。図4は、同軸ケーブルを介してRFIDシステムに接続するよう構成される、本発明の実施形態に係るエキサイタを表す。図5は、エキサイタがCAT−5又は6導線を介して接続できる、汎用ツイスト・ペア(UTP)を介してRFIDシステムに接続するように構成される、本発明の実施形態に係るエキサイタを表す。
【0020】
図4に例示する実施形態において、複数のエキサイタ(4−52)をデイジーチェーンするための、リーダ同軸インタフェース(4−2、4−4、4−6、4−8、4−12)及びインタフェース(4−14)を示す。RFID受信機システムからの受信信号は、通常は制御信号を搬送し、これは復調並びに変調コマンド、及び制御メッセージ・モジュール(4−10)によって処理され、自己較正及び自動レベル制御(ALC)ループ(4−18、4−20、4−48、4−34、4−36、4−32)を制御するため、又は手動設定(4−38、4−30)に応じて送信電力を設定するために使用される。有線エキサイタに対するコマンド及び制御メッセージは、エキサイタに電力較正(後述する)を行わせ、送信信号のオン・オフを切り換えさせ、エキサイタのステータス情報の報告を制御させるメッセージを含む(図19に関して下記掲載の、無線/有線ハイブリッド・エキサイタの記載を参照されたい)。受信RF信号は、次のエキサイタ(4−52)と送信RFチェーン(4−40)との間のカプラ(4−8)を用いて分割される。RFチェーンは、受信ローノイズ・アンプ(4−16)と、フィードバック・ループ及び電力アンプ(PA)(4−24)からなるALCループ(4−22、4−20、4−24、4−48)とを含む。PA出力後は、送信アンテナ・パッチ(4−28)に続く。加えて、エキサイタは、一以上の外部アラーム(4−58)に対するインタフェースを有し、これは内部プロセッサ(4−47)に連動される。
【0021】
本発明の一実施形態に係る自己較正及び自動レベル制御ループを、図18に示す。このブロックは、入力(18−1)及び出力(18−4)の電力レベルを測定する。−10dBミリワットから27dBミリワットの間の入力電力レベルは、許容可能範囲内にあると考えられる。入力信号がこの範囲の中にある場合、出力電力レベル測定(18−3)のブロックは、信号をアンプ・モジュール(18−2)にフィードバックし、全体の出力電力レベルが30dBミリワットとなるように、電力アンプのゲインを制御する。この出力レベルは、900MHz帯において動作する周波数ホッピング・システムに対するFCCの総放射電力規制に準拠する。他の実施形態において、エキサイタの総出力電力レベルは、他のアプリケーションの制約にしたがって制御できる。図18に例示する実施形態は、特に、エキサイタが受信制御信号を再生成するアプリケーションに有用である。本発明のいくつかの実施形態に係る、RFIDタグ呼出波形を合成する無線エキサイタは、単に出力レベルをモニタし、これにしたがって送信機電力を調整する自動制御ループを利用できる。
【0022】
図5を参照し、CAT−5又は6のケーブル(5−4、5−72)を用いる、UTPインタフェースを有するエキサイタを示す。UTPインタフェースが用いられるときに、エキサイタとRPIDシステム(5−4)との間のインタフェースは、ベースバンドにある。エキサイタは、ベースバンド信号を検出し、指定されたRF周波数にこれを変調する。同軸インタフェースが用いられるときに、インタフェースは高周波にあり、この高周波が繰り返され、ベースバンドは制御信号を搬送する。RFID受信機システムがエキサイタに送信する生データは、制御及びコマンド信号と共に、変調されてRFIDタグに送信されるデータを含む。同軸バージョンと同様に、UTPエキサイタは、UTPコネクタを用いてデイジーチェーン(5−2、5−4、5−6、5−8、5−10、5−12、5−14、5−72、5−74)が可能である。復調及び復号化コマンド及び制御メッセージ・モジュール(5−18)は、RFシンセサイザ(5−22)、変調器(5−26)、自己較正及びALC制御ループ(5−24)、及び送信電力手動設定サブシステム(5−20)を較正するために使用されるコマンド及び制御データを復号化する。データ復号器及び変調器(5−26)は、関連標準にしたがって送信データを検出して再変調し、これにアップコンバート(5−28、5−60、5−58)及び自動ゲイン制御(5−32、5−34、5−36、5−24)が後続する。増幅された信号は、接続(5−66)を介して、送信アンテナ・パッチ(5−40)に供給される。エキサイタは、さらに、一以上の外部アラーム(5−80)に対するインタフェース(5−76)を有し、これは内部プロセッサ(5−16)と連動する。
【0023】
本発明の実施形態に係る無線エキサイタを、図6に示す。RFID受信機システムは、送信アンテナ(6−4)を用いて一つの周波数にある無線エキサイタと通信する一方、その受信機アンテナのアレイを用いて、異なる周波数にあるタグからデータを受信する。図示の実施形態において、無線エキサイタは、900MHzのISMバンドを利用するRFレピータとして動作する。他の実施形態において、他の周波数帯が用できる。RF信号は、RFID受信機システムの送信アンテナ(6−4)によって送信される信号から、ダウンコンバート出力接続(6−20)におけるベースバンドにダウンコンバートされ、次いでベースバンド信号は、アップコンバート出力接続(6−30)における選択周波数にアップコンバートされる。ダウン及びアップコンバートに対して指定された周波数は、例えば900MHzのISMバンドを使用し、RFコマンド・チャネルを用いてエキサイタに通信される。同じ方法は、他の周波数帯に使用できる。エキサイタ・パッチアンテナ(6−6)は、さらに後述するが、RF信号を受信及び送信するための二つの配線を含む。RFID受信機システムは、エキサイタに、コマンド、制御、及び送信周波数計画情報を送信する。コマンドは、復調及び復号コマンド及び制御メッセージ・モジュール(6−74)によって検出され、デュアル・シンセサイザ(6−66)、自己較正及びALCループ(6−54、6−36、6−50、6−38)、及び送信電力手動設定ループ(6−56、6−48)を制御するよう処理される。
【0024】
無線エキサイタに対する命令及び制御メッセージは、エキサイタに電力較正を行わせ、送信信号をオン・オフさせ、エキサイタのステータス情報の報告を制御させ(後述する無線/有線ハイブリッド・エキサイタの説明を参照)、送信周波数を選択させ、様々な送信波形の特徴を定義する他のパラメータを選択させるメッセージを含むことができる。他の実施形態において、コマンド及び制御メッセージは、他の指示をエキサイタに提供することができる。
【0025】
エキサイタは、RFID受信機システムから受信される指示に応じ、送受信周波数を用いてデュアル・シンセサイザ(6−66)を設定する。受信周波数は、ダウンコンバート(6−18)され、次いで特定の送信周波数にアップコンバート(6−28)される。送信電力は、制御ループ(6−52、6−62、6−50)を通じた自己較正及びALCモジュール(6−54)、及び制御ループ(6−48、6−58)を通じたTX電力較正を設定するサブシステム(6−56)を用いて、設定及び較正が行われる。RF経路は、信号の完全性及び品質を維持するために必要なフィルタ(6−22、6−32、6−42)及びアンプ(6−10、6−24、6−38)を含む。最終ステージ(6−42)の出力には、エキサイタ送信配線が接続されるアンテナ素子(6−46)が後続する。加えて、エキサイタは、一以上の外部アラーム(6−80)へのインタフェースを有し、これは内部プロセッサ(6−70)と連動する。
【0026】
本発明の実施形態に係る、第一の周波数において受信機システムをRFIDによって供給されるデータを復調して検出し、次いでこのRF信号を異なる周波数で変調して送信する再生式無線エキサイタを、図7に示す。RPID受信機システムからエキサイタ(7−2、7−5)への順方向リンクは、制御及びコマンド信号と共に、生データを搬送できる。エキサイタへのリーダ順方向リンク(7−5)は、スペクトル拡散又は任意の単純抑圧搬送波変調等の、いずれの変調フォーマットも使用できる。図示の実施形態において、このリンクの動作周波数及び送信電力は、規制要件を満たすように構成される。例えば、米連邦通信委員会(FCC)標準が指定するFCC第一5部は、周波数ホッピングにより満たすことができる。
【0027】
無線エキサイタは、データ復調器及び復号器モジュール(7−70)を用いてコマンド及び制御データを検出し、コマンド及び制御メッセージ・モジュール(7−74)を復号化する。このコマンド及び制御データは、RFシンセサイザ(7−62)、変調器(7−31)、自己較正及びACL制御ループ(7−58)、及び送信電力手動設定サブシステム(7−86)を設定するために、無線エキサイタにより使用される。データ符号器及び変調器(7−31)は、送信データを検出して標準に対して再変調し、次いでアップコンバート(7−34)と、ALCループ制御モジュール(7−58)によって管理される自動ゲイン制御ループ(7−42、7−60、7−44、7−48)が後続する。増幅された信号(7−52)には、送信アンテナ配線及びパッチ(7−54)が後続する。加えて、エキサイタは、一以上の外部アラーム(7−90)へのインタフェースを有し、これは内部プロセッサ(7−80)と連動する。
【0028】
本発明の実施形態に係るハイブリッド無線/有線エキサイタを、図19に示す。前述の有線及び/又は無線エキサイタによってサポートされる特徴に加えて、この設計は、RFIDタグによって名目上使用される同一の波形を介して、ステータス(19−9)又はセンサ(19−12)情報を無線で返信することが可能である。ハイブリッド・エキサイタは、有線インタフェース(名目上は同軸ケーブル)(19−1)、受信アンテナ・インタフェース(19−2)、周波数変換部(19−5)及び有線出力(デイジーチェーン)インタフェース(19−6)からなる。無線又は有線のインタフェース信号は、受信周波数シンセサイザ(19−10)によって生成される混合周波数を用いるダウンコンバートを受ける。アナログ・デジタル変換(19−7)の後、デジタル・プロセッサ(19−8)は、デジタル・アナログ転換(19−13)のための変調波形を構築する。これらの波形は、タグ・コマンド(すなわち、タグを操作するために用いる信号)又はエキサイタのステータス情報(すなわち、RFID受信機システムへのリターン・チャネル上に送信される情報)を記載することができる。多くの実施形態において、エキサイタのステータス情報は、センサ・トリガイベント・データ(19−11、12)、エキサイタ較正情報、及び/又はエキサイタ又はその周囲環境の状況を記載する他の任意の情報を含む。ローパスフィルタ(19−14、19−15)は、シンセサイザ・ブロック(19−19)によって決定される混合周波数による周波数アップコンバート(19−16)に先行する。可変ゲイン・ブロック(19−17)は、出力信号(19−18)をバンドパス・フィルタリングする前に、所与の閾値(例えば、30dBm)を超えないよう、出力レベルを較正する。最終的な生成信号は、送信アンテナ(19−21)を通じて放射される。
【0029】
図19に示すハイブリッド無線/有線エキサイタは、RFID受信機システムに情報を通信するために、照射されたタグのものと同様の波形を生成できる。多くの実施形態において、エキサイタは、同一のRFID受信機システムのハードウェア構成を、照射されたRFIDタグを検出することと、エキサイタからステータス信号を受信することとの両方に用いることができるように、照射されたRFIDタグを模倣する波形を生成できる。他の実施形態において、エキサイタからRFID受信機システムへのリターン・チャネルは、従来の無線通信チャネルであり、RFID受信機は、エキサイタと通信し、RFIDタグから情報を受け取るために、別個の受信機構成/ハードウェアを利用する。
【0030】
本発明の実施形態に係る、リーダの送受信アレイ又はエキサイタの送受信エレメントの構造に用いることのできるアンテナを、図8に示す。このアンテナは、黄銅、銅又はアルミのプレート(8−2)を用いて作製される。プレート(8−2)は、四つのスロット(8−22、8−24、8−28、8−30)を有し、これらは円形の貫通切断部(8−4、8−6、8−8、8−26)で終端する。送信及び受信配線を接続するための二つの貫通孔(8−10、8−12)、及びプラスチック絶縁体のための四つの貫通孔(8−14、8−16、8−18、8−20)がある。
【0031】
本発明の実施形態に係る、筐体に取り付けられる、図8に示したアンテナと類似のアンテナ素子を、図9に示す。アンテナ・アセンブリ(9−2)において、ブッシング(9−10、9−12)は、アンテナ素子(9−4)をプリント基板(PCB)(9−18)に接続し、これはアンテナ接地平面としても機能する。この接続は、PCBへのブッシングのピン(9−14、9−16)及び素子への貫通スクリュー(9−6、9−8)による。アンテナ素子は、素子から一定距離にあるレードーム・カバー(9−11)を用いてカバーされる。プラスチック・ピン(9−5、9−9)は、アンテナ素子をさらに安定化する。
【0032】
本発明の実施形態に係る、受信アレイ構成を、図10及び11に示す。このアレイは、図9に示したアンテナ・アセンブリ(9−2)と同様の、四つの素子からなる。四つのアンテナ素子(10−4、10−6、10−8、10−10)は、アンテナPCB(10−2)に接続される。図11に、PCB(10−2)、ブッシング(11−8、11−10)、素子(10−4、10−6、10−8、10−10)、及びレードーム・カバー(11−2)の断面図を示す。図示の実施形態において、素子の中心から中心の間隔は、164mm(10−5)である。他の実施形態において、素子の中心から中心の間隔は、アプリケーションの要求にしたがって決定される。
【0033】
図8から図11には特定のアンテナ構成が示されるが、特定の実施形態に係る、信号を送信及び/又は受信することが可能な他のアンテナ構成を、本発明の実施形態に用いることができる。
【0034】
数多くの実施形態において、分散アーキテクチャにおけるエキサイタの動作は、コマンド、制御及び処理アルゴリズムを用い、RFIDシステムによって管理され、制御される。本発明の実施形態に係る分散エキサイタの動作を制御するRFIDシステムによって調整される一連の方法を、図14に示す。この方法(14−1)は、エキサイタ・ネットワーク・インタフェースと、制御メッセージを提供し、通信プロトコルを管理する制御プロセス(14−2)とを含む。多くの実施形態において、様々な方法は、エキサイタが制御される様式を決定し、エキサイタ・ネットワーク・インタフェース及び制御プロセス(14−2)は、制御情報をエキサイタに通信するために用いられ。図示の実施形態において、エキサイタは、電力制御プロセス(14−4)を送信し、各エキサイタから、ユーザによって指定されるように、送信電力を最適化し、制御し、管理し、較正する。いくつかの実施形態において、送信電力制御情報を含むメッセージは、エキサイタ・ネットワーク・インタフェース及び制御プロセス(14−2)を用いて、エキサイタに提供される。
【0035】
リーダからエキサイタへの周波数ホッピング及び管理プロセス(14−6)は、単一及び複数システムのRFID受信機システム配備を最適化するために、エキサイタ管理、スケジューリング及び最適化プロセス(14−10)と、RFID周波数再利用、計画及び最適化プロセス(14−8)と、結合する。エキサイタ周波数ホッピング及び管理プロセス(14−6)は、周波数ホッピングを調整する。いくつかの実施形態において、周波数ホッピング及び管理プロセスは、動作中のエキサイタにランダムな周波数を割り当てる。他の実施形態において、このプロセスは、エキサイタの場所に基づいて、周波数再利用を最適化するアルゴリズムを用いるために、RFID周波数再利用、計画及び最適化プロセス(14−8)と連動して動作する。多くの実施形態において、アプリケーションに適切な他のアルゴリズムが、周波数の割り当てのために使用される。いくつかの実施形態において、エキサイタ管理、スケジューリング及び最適化プロセス(14−10)は、エキサイタの起動を調整する。数多くの実施形態において、このプロセスは、周期的にエキサイタをポーリングする。いくつかの実施形態において、センサは、エキサイタの呼出領域内においてRFIDタグを有する物品の可能性がある存在を検出し、センサ情報は、このプロセスによる個々のエキサイタの起動制御に用いられる。
【0036】
RFID読み取りエラー弁別プロセス(14−12)は、指定された呼出領域に属さないRFIDタグを検出し、フラグを立てる。本発明の実施形態に係る、RFID読み取りエラー弁別プロセスを、図15に示す。このプロセス(15−1)は、応答指令空間からセンサ・データを取得し(15−4)、タグの識別コードを含むRFIDタグデータを検出し(15−06)、信号強度、信号対ノイズ比(SNR)及び到達方向を含む、検出されたタグ情報のRF特徴を決定する(15−8)。このプロセスは、収集したセンサ・データ、RFIDタグデータ及びRF特徴を用い、該RFタグデータが、RFIDシステムによって起動されたエキサイタの応答指令空間の外に位置していたかどうかを決定する。様々な方法を用いて、上述の情報と同様の収集された方法に基づいて、RFIDタグデータが、応答指令空間の外に位置するタグから読み取られたかどうかを決定できる。特定のプロセスは、さらに以下で説明する。
【0037】
本発明の実施形態に係る、分散エキサイタ・アーキテクチャを含むRFIDシステム展開を、図16に示す。この展開は、三つの応答指令空間(16−14、16−16、16−18)を含む。この展開において、各応答指令空間は、二つのエキサイタ(16−2、16−4及び16−6、16−8、及び16−10、16−12)を利用する。多くの実施形態において、RFIDシステムは、図15に示したプロセスと同様のプロセスを利用して、各応答指令空間を照射し、RFIDタグデータがエキサイタの応答指令空間の中に位置するタグから読み込まれたかどうかを識別する。
【0038】
例えば、第一の応答指令空間(16−16)にあるRFIDタグの読み取りを意図するときに、リーダ(16−22)は、タグ「x」(16−34)、及びタグ「y」(16−36)を読み取る。データは、他のエキサイタから収集することも可能であり(例えば、「x」はエキサイタ(16−6及び16−8)により読み取られたが、「y」はエキサイタ(16−10、16−6及び16−12)により読み取られた)、各信号に対するSNRが比較される(例えば、タグ「y」に対するSNRは、エキサイタ(16−6及び16−8)を用いたときに、タグ「x」に比較して低かった)。収集した情報を使用して、RFIDアプリケーション・サーバは、タグ「y」(16−36)が実際に第一の応答指令空間(16−16)に属するという結論を出すことができる。
【0039】
RFIDタグデータが応答指令空間の中に位置するRFIDタグに関連付けられるかどうかを決定するために用いる方法は、アプリケーションに依存しうる。いくつかの実施形態において、読み取り率の情報が、RFIDタグとエキサイタとの関係を識別するために用いられる。本発明の実施形態に係るRFIDタグの位置に関する結論を導出するための、読み取り率に依存する様々な方法は、後述する。
【0040】
本発明の実施形態に係る多くのプロセスは、RFIDタグ読み取り率に関する情報を蓄積することにより、情報が受信されたRFIDタグの位置を決定し、タグ位置を決定する目的で、読み取り率の情報を、エキサイタ及び領域のトポロジーの記載と組み合わせる。読み取り率とトポロジーの記載との組み合わせは、「イベント感知」に関する読み取りの区別の問題に取り組むことにより、タグが関心領域内に位置していないときの読み取りエラーの検出を可能とする。特に、RFIDシステムは、一つの「仮説領域」から他へ移動しているタグを含むイベントに関心を有する。これらのイベントは、「移行イベント」と呼ぶことができる。いくつかの実施形態において、移行イベント(又は移行仮説)の確率は、読み取りを区別するプロセスに通知する。
【0041】
移行仮説は、
【数1】

という量を、タグが領域xにあるという事後確率として定義することにより決定でき、エキサイタeによるタグ観測量
【数2】

を用い、エキサイタはポーリング(poll)又はセンサ(sense)駆動モードとする。ポーリング駆動モードにあるエキサイタは、厳密に周期的なやり方で、RFID受信機システムによって起動される。センサ・イベント(例えば、ビーム中断又はマシンビジョン動作)が検出されるときには、センサ駆動モードにあるエキサイタが有効化される。大部分の時間、エキサイタは、一連の可能なエキサイタの間でRFID受信機システムへのアクセスが均等に時間分割される、ポーリング・モードで動作する。これは、感知するイベントがトリガされるまで、エキサイタのサブセットがRFID受信機システムへの排他的アクセスを与えられる時点において、発生する。
【0042】
移行仮説に関連するイベントは、図示できる。一連の関心領域及び複数の分散エキサイタを、図20に示す。図示の実施形態において、RFIDタグ(20−1)を有する物品は、第一の場所xから第二の場所xに移動する。タグが仮説領域x又はxから領域xへ移動した事後確率は、次式の確率を評価することによって決定できる。
【数3】

【0043】
正規化パラメータCx及びp(y)は外すことが可能である(正規化は、最終的な別個のステップとして扱うことが可能である)。類似の移行イベントの確率は、以下の合計の積を用いて、より一般的に記載できる。
【数4】

式中、Aoriginは目標仮説への移行が可能な仮説セットであり、Edestは、目標仮説の周辺のエキサイタのセットである。
【0044】
以下、システムが
【数5】

という式の合計を取得する方法について重点的に記載する。
【0045】
ここで、仮説領域xに対するエキサイタeのトポロジー形態の記載を提供する、図21を参照する。このような組み合わせのそれぞれに対して、典型的なエキサイタ・リンク・マージン(同一タグの起動に必要な絶対最小量の電力を超える、タグに到達する電力の量)を決定できる。このリンク・マージンは、エキサイタ電力レベル、Pt、エキサイタ・ボアサイトからの角度θ、エキサイタから仮説への平均距離d、及び予想されるエキサイタとタグの放射パターンの知識を用いて、良好に近似される。
【0046】
図22を参照すると、図21から生成したエキサイタ・リンク・マージンは、仮説領域x内に位置する場合に、タグが読み取られる所与の時間のパーセンテージ(読み取り率)の尤度を記載する、確率関数(pmf)を生成するために用いられる。読み取り率(RR)は、経験的には、固定された時間インターバル内にタグが読み取られる回数を計数し、この量を、同一の時間期間に可能であった読み取り可能回数で除算することにより決定される(読み取り率は、エキサイタID、仮説領域、及びタグIDの三者一組に対して付されることに注意されたい)。読み取り率は、エキサイタ(e)及び仮説領域(x)を添え字として、符号RRe,xを用いる。関連する読み取り率は、ポーリング又はセンサ駆動モードにあるエキサイタ(e)により、仮説領域の位置によって決定されるものと暗黙的に見なされる。目標仮説領域は、通常は、センサ駆動モードを用いて読み込まれる。前述の定義を前提として、次のガウス確率関数上の点として、関心プロダクトを特定できる。
【数6】

これは、単純に二つのガウス関数をかけ合わせた積である。合計の移行確率の積を実行することに先行して、所与のエキサイタ、e、に関連する全ての確率は、次式のように正規化されることに注意されたい。
【数7】

式中、Hは、全ての仮説領域のセットである。
【0047】
上述のプロセスは、エキサイタのビーム及びタグ環境に関連して、所与の位置におけるタグを読み取る確率のモデルを含むことも可能である。このようなモデルは、大規模な構造が周波数ホッピングによって何らかの形で標本化される、空間的なマルチパス分野を含む。この予測される確率は、タグが読み取られたか否かという、各仮説に対するベイズ推定を更新する読み取り機会のそれぞれに用いることが可能である。これらの仮説のそれぞれは、時間に対する特定の空間軌跡を有しており、固定しているタグもあれば(全ての測定に対して同一の位置にある)、移動しているものもある(ドアや搬入出領域を通過する等、通常は特定の方向に一定速度)。RFIDシステムの外部にあるセンサは、時間的に移動すると推定される軌跡を配列するために用いられるため、全ての読み取り機会のアプローチに対して単純化した推測、すなわち、読み取り部分の統計はイベント前後の主要な時間インターバルの間に維持できるという推測を行う。読み取り部分の平均についての統計は、読み取りの個々の確率及びインターバルにおいて読み取る機会数に基づく、ポアソン統計に従うことが多い(これに対する例外は、静止したタグの場合であり、経時的な読み取り部分の間には強い相関があり、この相関は、大まかには波長/半波長の相関距離を有する、空間的な相関関数に算入することができる)。発明者の好ましい実施形態(上記の)において、発明者は、読み込み部分についてのガウス分布を用いて、ポアソン統計を近似している。
【0048】
上記記載は、本発明の多くの特定の実施形態を含む一方、これらは本発明の範囲における制約ではなく、むしろその一実施形態の一例として解釈すべきである。したがって、本発明の範囲は、例示される実施形態によってではなく、添付の特許請求の範囲及びその等価物によって決定されなければならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信カバー領域内のRFIDタグから情報を検出するように構成されるRFID受信機システムと、
前記RFID受信機システムの前記受信カバー領域内に複数の応答指令空間を画定する複数のエキサイタと、を含み、
前記RFID受信機システムは、前記複数のエキサイタの一つを識別し、RFIDタグ応答指令信号を示す情報を含む制御信号を送信するように構成され、
前記複数のエキサイタは前記制御信号を受信するように構成され、
前記制御信号において識別される前記エキサイタは、前記RFIDタグ応答指令信号を用いて応答指令空間を照射するように構成される、
RFIDタグを操作するために構成されるRFIDシステム。
【請求項2】
前記RFID受信機システムは、無線接続を介して前記複数のエキサイタの少なくとも一つと通信する、請求項1に記載のRFIDシステム。
【請求項3】
前記無線接続は、前記RFID受信機システムに前記エキサイタを直接接続する、請求項2に記載のRFIDシステム。
【請求項4】
前記無線接続は、前記無線接続を介して前記RFID受信機システムからの制御信号を中継するよう構成される、前記複数のエキサイタの別のものに、前記エキサイタを直接接続する、請求項2に記載のRFIDシステム。
【請求項5】
前記無線接続は同軸ケーブルであり、
前記制御信号は第一のRF周波数において変調される、
請求項2に記載のRFIDシステム。
【請求項6】
前記エキサイタは、前記制御信号によって識別される前記エキサイタの少なくとも一つの識別を抽出するために前記制御信号をダウンコンバートするよう構成され、
前記エキサイタは、前記エキサイタが前記制御信号によって識別される前記エキサイタであるときに、第二のRF周波数において前記RFIDタグ応答指令信号をアップコンバートして送信するよう構成される、
請求項5に記載のRFIDシステム。
【請求項7】
前記制御信号は、前記第二のRF周波数の前記周波数を特定する、請求項6に記載のRFIDシステム。
【請求項8】
前記第二のRF周波数は、前記第一のRF周波数と同一である、請求項7に記載のRFIDシステム。
【請求項9】
前記有線接続はツイストペア・ケーブルであり、
前記制御信号はベースバンド信号である、
請求項2に記載のRFIDシステム。
【請求項10】
前記エキサイタは、前記制御信号によって識別される前記エキサイタの少なくとも一つの識別を抽出するよう構成され、
前記エキサイタは、前記エキサイタが前記制御信号によって識別される前記エキサイタであるときに、送信RF周波数において前記RFIDタグ応答指令信号をアップコンバートして送信するよう構成される、
請求項9に記載のRFIDシステム。
【請求項11】
前記制御信号は、前記送信RF周波数を特定する、請求項10に記載のRFIDシステム。
【請求項12】
前記RFID受信機システムは、無線通信を介して前記複数のエキサイタの少なくとも一つと通信する、請求項1に記載のRFIDシステム。
【請求項13】
前記無線接続は、前記RFID受信機システムと前記エキサイタとの間の直接接続である、請求項12に記載のRFIDシステム。
【請求項14】
前記無線接続は、前記エキサイタと前記複数のエキサイタの第二との間にある、請求項12に記載のRFIDシステム。
【請求項15】
前記複数のエキサイタの前記第二は、前記無線接続を介して前記RFID受信機システムからの制御信号を中継するよう構成される、請求項14に記載のRFIDシステム。
【請求項16】
前記制御信号は、第一のRF周波数において変調され、
前記エキサイタは、前記制御信号によって識別される前記エキサイタの少なくとも一つの識別を抽出するための前記制御信号をダウンコンバートするよう構成される、
請求項12に記載のRFIDシステム。
【請求項17】
前記エキサイタは、前記エキサイタが前記制御信号によって識別される前記エキサイタであるときに、第二のRF周波数において前記RFIDタグ応答指令信号をアップコンバートして送信するよう構成される、請求項16に記載のRFIDシステム。
【請求項18】
前記制御信号は、前記第二のRF周波数の前記周波数を特定する、請求項17に記載のRFIDシステム。
【請求項19】
前記エキサイタは、RFIDタグ応答指令信号を生成し、前記RFIDタグ応答指令信号を第二のRF周波数上に変調するよう構成される、請求項16に記載のRFIDシステム。
【請求項20】
前記制御信号は、前記第二のRF周波数の前記周波数を特定する、請求項19に記載のRFIDシステム。
【請求項21】
前記RFID受信機システムは、前記複数のエキサイタを識別する第一のRF周波数においてステータス信号を送信するよう構成され、
前記エキサイタは、前記ステータス信号によって識別される前記エキサイタの少なくとも一つの前記識別を抽出するよう構成され、
前記エキサイタは、第二のRF周波数において応答信号を生成して前記応答信号を送信するよう構成される、
請求項1に記載のRFIDシステム。
【請求項22】
前記応答信号の前記波形は、照射されたRFIDタグによって生成される前記波形と同様である、請求項21に記載のRFIDシステム。
【請求項23】
前記ステータス信号は、前記第二のRF周波数の前記周波数を特定する、請求項21に記載のRFIDシステム。
【請求項24】
前記RFID受信機システムは、複数の前記エキサイタを起動して異なる周波数においてRFIDタグ応答指令信号を送信する制御信号を送信するよう構成される、請求項1に記載のRFIDシステム。
【請求項25】
前記RFID受信機システムによって送信される前記制御信号は、前記複数の起動されたエキサイタに、周波数ホッピング・プロトコルにしたがって送信を行わせる、請求項24に記載のRFIDシステム。
【請求項26】
前記RFID受信機システムは、エキサイタに周波数をランダムに割り当てるよう構成される、請求項24に記載のRFIDシステム。
【請求項27】
前記RFID受信機システムは、前記エキサイタの分布のトポロジーに関する情報を所有し、
前記RFID受信機システムは、起動されたエキサイタに対して周波数を割り当てるときに、前記トポロジーの情報を使用する、
請求項24に記載のRFIDシステム。
【請求項28】
前記制御信号は、nビットのアドレスを含む、請求項1に記載のRFIDシステム。
【請求項29】
前記制御信号は、前記エキサイタから所望の波形出力を生成するために、全ての必要な信号の特徴及びパラメータを含む、請求項1に記載のRFIDシステム。
【請求項30】
前記制御信号は、送信電力較正を実施するためにエキサイタによって使用可能な情報を含む、請求項29に記載のRFIDシステム。
【請求項31】
前記制御信号は、送信周波数選択を指示する情報を含む、請求項29に記載のRFIDシステム。
【請求項32】
第二の受信カバー領域内のRFIDタグから情報を検出するよう構成される第二のRFID受信機システムと、
前記第二のRFID受信機システムの前記受信カバー領域内に複数の応答指令空間を画定する複数のエキサイタと、をさらに含み、
前記第二のRFID受信機システムは、前記複数のエキサイタの一つを識別する制御信号を送信するよう構成され、かつRFIDタグ応答指令信号を指示する情報を含み、
前記第二のRFID受信機システムの前記カバー領域内の前記複数のエキサイタは、前記第二のRFID受信機システムから前記制御信号を受信するよう構成され、
前記制御信号によって識別される前記エキサイタは、前記RFIDタグ応答指令信号を用いて前記第二のRFID受信機システムの前記カバー領域界の応答指令空間を照射するよう構成される、
請求項21に記載のRFIDシステム。
【請求項33】
前記RFID受信機システムは、エキサイタがRFIDタグ応答指令信号を用いて応答指令空間を照射するときに、RFIDタグ情報を検出するよう構成され、
前記RFID受信機システムは、前記検出されるRFIDタグ情報が、前記エキサイタによって照射される前記応答指令空間内に配置されるRFIDタグ由来であるかどうかを決定するよう構成される、
請求項1に記載のRFIDシステム。
【請求項34】
前記応答指令空間内の変化を検出するよう構成される、前記照射される応答指令空間内に配置されるセンサをさらに含み、
前記センサは、前記RFID受信機システムに対してセンサ出力を通信するよう構成され、
前記RFID受信機システムは、前記センサ出力を含む情報を用いて、前記検出されるRFIDタグ情報が、前記エキサイタによって照射された前記応答指令空間内に配置されたRFIDタグ由来であるかどうかを決定するよう構成される、
請求項33に記載のRFIDシステム。
【請求項35】
前記RFID受信機システムは、他のエキサイタがRFIDタグ応答指令信号を用いて他の応答指令空間を照射するときに、RFIDタグ情報を検出するよう構成され、
前記RFID受信機システムは、他のエキサイタが他の応答指令空間を照射するときに、検出された前記RFIDタグ情報を含む情報を用いて、前記検出されたRFIDタグ情報が、前記エキサイタによって照射された前記応答指令空間内に配置されるRFID由来であるかどうかを決定するよう構成される、
請求項33に記載のRFIDシステム。
【請求項36】
前記RFIDタグ情報はRF信号であり、
前記RFID受信機システムは、前記RFIDタグ情報のRF信号の特徴に関する情報を収集するよう構成され、
前記RFID受信機システムは、前記RFIDタグ情報の前記特徴を含む情報を用いて、前記検出されたRFIDタグ情報が、前記エキサイタによって照射される前記応答指令空間内に配置されるRFIDタグ由来であるかどうかを決定するよう構成される、
請求項33に記載のRFIDシステム。
【請求項37】
前記RFIDタグ情報のRF信号の前記収集される特徴は、信号強度、信号対雑音比、及び到着方向を含む、請求項36に記載のRFIDシステム。
【請求項38】
前記RFID受信機システムは、繰り返して、エキサイタに複数の応答指令空間を照射させ、かつRFIDタグ情報の前記検出を記録し、
前記RFID受信機システムは、前記応答指令空間が照射されるときに、前記RFIDタグが検出された比率を含む情報を用いて、検出された情報が、前記複数のエキサイタの一つによって照射される応答指令空間内に配置されるRFIDタグ由来かどうかを決定するよう構成される、
請求項33に記載のRFIDシステム。
【請求項39】
前記RFID受信機システムは、前記エキサイタの分布に関する情報を有し、
前記RFID受信機システムは、異なる応答指令空間におけるRFIDタグに対する予想検出率を推定するよう構成され、
前記RFID受信機システムは、前記応答指令空間が照射されるときに前記RFIDタグが検出される前記検出率と、異なる応答指令空間におけるRFIDタグに対する前記予想検出率とを含む情報を用いて、検出された情報が、前記複数のエキサイタの一つによって照射される応答指令空間内に配置されるRFIDタグ由来かどうかを決定するよう構成される、
請求項38に記載のRFIDシステム。
【請求項40】
前記RFID受信機システムは、前記応答指令空間が照射され、前記予想検出率が異なる応答指令空間におけるRFIDタグに対するときに、前記情報が検出される検出率を含む情報を用いて、一つの応答指令空間から別の応答指令空間へのRFIDタグの移動を決定するよう構成される、請求項39に記載のRFIDシステム。
【請求項41】
エキサイタ・アドレス及びRFIDタグ応答指令信号を示す情報を含む制御信号を受信するよう構成される入力と、
RFIDタグ応答指令信号を送信するよう構成される送信機と、
制御信号によって指示される前記RFIDタグ応答指令信号を送信するために、前記エキサイタが前記制御信号における前記エキサイタ・アドレスによってアドレス指定されるときに、前記送信機を制御するよう構成されるデコード・モジュールと、を含む
応答指令空間を照射するよう構成されるエキサイタ。
【請求項42】
複数の分散エキサイタを用いてRFIDタグを操作する方法であって、
エキサイタ・アドレス及びRFIDタグ応答指令信号を含む制御信号を生成することと、
前記複数の分散エキサイタの少なくとも一つに対して前記制御信号を送信することと、
前記制御信号によってアドレス指定される前記エキサイタを用いて、前記RFIDタグ応答指令信号により応答指令空間を照射することと、
RFIDタグ情報の信号を受信することと、を含む方法。
【請求項43】
複数の応答指令空間内においてRFIDタグの場所を推定する方法であって、
前記複数の応答指令空間のそれぞれを繰り返し照射することと、
前記RFIDタグが検出されるときに、前記照射された応答指令空間を記録することと、
それぞれの応答指令空間が照射されるときに、前記RFIDタグが検出される前記検出率を決定することと、それぞれの応答指令空間に対して及び各エキサイタに対して、前記RFIDタグが検出される前記検出率を記録することと、を含む方法。
【請求項44】
前記複数の応答指令空間の前記トポロジーに関する情報を取得することと、
前記応答指令空間の形態に関する情報を用いて、異なる応答指令空間においてRFIDタグに対する予測検出率を推定することと、
応答指令空間が照射されるときに、RFIDタグ情報が検出される前記検出率を、RFIDタグが異なる応答指令空間内に配置されるときの前記応答指令空間に対する予測検出率と比較することと、をさらに含む
請求項43に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17a】
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【図17b】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2010−536189(P2010−536189A)
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−554793(P2009−554793)
【出願日】平成20年3月24日(2008.3.24)
【国際出願番号】PCT/US2008/058061
【国際公開番号】WO2008/118875
【国際公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(509193832)モジクス, インコーポレイティッド (4)
【Fターム(参考)】