説明

分析装置用マイクロチップ、分析システム、および分析装置用マイクロチップの製造方法

【課題】 製造時および使用時における位置決めを適切に行うことが可能な分析装置用マイクロチップ、分析システム、および分析装置用マイクロチップの製造方法を提供すること。
【解決手段】 マイクロチップ101は、互いに組み合わされた2つの基板1を備えており、2つの基板1のそれぞれには、これらを組み合わせる際に位置決め手段に当接させるための位置決め領域2が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば電気泳動法を用いた分析装置用マイクロチップ、分析システム、および分析装置用マイクロチップの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
試料に含まれる特定成分の濃度もしくは量を分析する分析方法として、たとえば、キャピラリー電気泳動法を用いた分析方法が広く実施されている。キャピラリー電気泳動法は、断面積が比較的小である分離流路に泳動液を充填し、さらに上記分離流路の一端寄りに上記試料を導入する。上記分離流路の両端に電圧を加えると、電気泳動により上記泳動液が正極側から負極側へと移動する電気浸透流が生じる。また、上記電圧が印加されることにより、上記特定成分は、それぞれの電気泳動移動度に応じて移動しようとする。したがって、上記特定成分は、上記電気浸透流の速度ベクトルと上記電気泳動による移動の速度ベクトルとを合成した速度ベクトルにしたがって移動する。この移動によって、上記特定成分が他の成分から分離される。この分離された特定成分をたとえば光学的手法によって検出することにより、上記特定成分の量や濃度を分析することができる。
【0003】
図23〜図25は、キャピラリー電気泳動法を用いた分析装置に装てんされる従来のマイクロチップの製造方法の一例を示している。まず図23に示すように、2枚の基板901,902を用意する。基板901,902は、アクリル樹脂などの透明な樹脂からなる。基板901には、位置決め孔904が形成されている。基板902には、溝903および位置決め突起905が形成されている。次いで、図24に示すように、位置決め突起905が位置決め孔904を貫通するように、基板901と基板902とを貼り合わせる。そして、図25に示すように、たとえばヒータによって加熱することにより、位置決め突起905の先端を扁平な形状とする。これにより、マイクロチップ900が完成する。溝903は、電気泳動による特定成分の分離が行われる分離流路を構成する。
【0004】
しかしながら、基板901,902は、同一または類似の樹脂によって形成されることが多い。このため、位置決め孔904と位置決め突起905とは、互いの硬度に大きな差がない。これらを嵌合させたときの位置決め精度は、位置決め孔904および位置決め突起905それぞれの変形度合いで決定される。互いの硬度に大きな差がない場合、これらの変形によって位置ずれにどのような傾向が生じるかが、予測し難い。これは、基板901,902の位置決め精度を高めることを阻害する一因となりうる。また、位置決め突起905が傷ついたり変形したりすると、適切な位置決めはなしえない。このため、基板902を形成した後には、基板901と貼り合わせるまでの間に、位置決め突起905を十分に保護することが強いられる。したがって、作業効率の低下や、製造コストの上昇を招来することとなっていた。さらに、マイクロチップ900は、製造時のみならず使用時においても、これが装てんされる分析装置に対して正確に位置決めすることが求められる。しかしながら、位置決め孔904や位置決め突起905は、製造時の位置決めのみに用いられるものであり、使用時の位置決めにはなんら貢献しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−224431号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、製造時および使用時における位置決めを適切に行うことが可能な分析装置用マイクロチップ、分析システム、および分析装置用マイクロチップの製造方法を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の側面によって提供される分析装置用マイクロチップは、互いに組み合わされた2つの基板を備えており、上記2つの基板のそれぞれには、これらを組み合わせる際に位置決め手段に当接させるための位置決め領域が形成されている。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記位置決め領域は、位置決め面を含む。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記位置決め領域は、上記基板の厚さ方向と直角である方向に凹む凹部を含んでおり、上記凹部の底面が、上記位置決め面とされている。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記2つの基板の上記位置決め面どうしは、互いに面一とされている。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記位置決め領域は、上記基板を上記厚さ方向に貫通する貫通孔を含んでおり、上記貫通孔の内面が、上記位置決め面とされている。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、電気泳動法を用いた分離を行うための分離流路と、上記分離流路の端部に繋がる液溜槽とが形成されており、上記液溜槽の内面が、上記位置決め面とされている。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、電気泳動法を用いた分離を行うための分離流路と、上記基板の表面から上記分離流路に向かって凹む分析器用凹部とが形成されており、上記分析器用凹部の内面が、上記位置決め面とされている。
【0014】
本発明の第2の側面によって提供される分析システムは、位置決め領域を有するマイクロチップと、上記位置決め領域に当接することにより、上記マイクロチップの位置を決定する位置決め手段を有する分析装置と、を備える。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記位置決め領域は、位置決め面を含む。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記マイクロチップは、電気泳動法を用いた分離を行うための分離流路と、上記分離流路の端部に繋がる液溜槽とが形成されているとともに、上記液溜槽の内面が上記位置決め面とされており、上記分析装置は、上記液溜槽への液体導入または上記液溜槽からの液体排出に用いられるとともに、上記液溜槽の上記内面に当接するノズルを備えている。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記マイクロチップは、電気泳動法を用いた分離を行うための分離流路と、上記分離流路に向かって凹む分析器用凹部とが形成されているとともに、上記分析器用凹部の内面が、上記位置決め面とされており、上記分析装置は、上記分離流路を流れる液体の成分分析に用いられるとともに、上記分析器用凹部の内面に当接する分析器を備えている。
【0018】
本発明の第3の側面によって提供される分析装置用マイクロチップの製造方法は、それぞれが位置決め領域を有する2つの基板を用意する工程と、上記基板とは別体とされた位置決め手段に上記各基板の上記位置決め領域を当接させた状態で、上記2つの基板を組み合わせる工程と、を有する。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記位置決め領域は、位置決め面を含む。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記位置決め領域は、上記基板の厚さ方向と直角である方向に凹む凹部を含んでおり、上記凹部の底面を、上記位置決め面として用いる。
【0021】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記2つの基板を組み合わせる工程においては、上記2つの基板の上記位置決め面どうしを面一とする。
【0022】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記位置決め領域は、上記基板を上記厚さ方向に貫通する貫通孔を含んでおり、上記貫通孔の内面を、上記位置決め面として用いる。
【0023】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記基板は、電気泳動法を用いた分離を行うための分離流路と、上記分離流路の端部に繋がる液溜槽とが形成されており、上記液溜槽の内面を、上記位置決め面として用いる。
【0024】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記基板には、電気泳動法を用いた分離を行うための分離流路と、上記基板の表面から上記分離流路に向かって凹む分析器用凹部とが形成されており、上記分析器用凹部の内面を、上記位置決め面として用いる。
【0025】
本実施形態によれば、上記マイクロチップの製造時においては、上記2つの基板の上記位置決め領域を上記位置決め手段に当接させることにより、上記2つの基板どうしの位置を正確に決定することが可能である。また、上記マイクロチップの使用時において、上記マイクロチップとこれが装てんされる分析装置との位置決めに上記位置決め領域を利用することができる。したがって、上記マイクロチップの製造時および使用時の双方において、適切な位置決めを実現することができる。
【0026】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1実施形態に基づく分析装置用マイクロチップを示す斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1の分析装置用マイクロチップを示す要部拡大断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図1の分析装置用マイクロチップを示す要部拡大断面図である。
【図6】図1の分析装置用マイクロチップの基板を示す平面図である。
【図7】図1の分析装置用マイクロチップの基板を示す底面図である。
【図8】図1の分析装置用マイクロチップの製造方法の一例を示す斜視図である。
【図9】図1の分析装置用マイクロチップを用いた分析システムの一例を示す要部平面図である。
【図10】図1の分析装置用マイクロチップを用いた分析システムの他の例を示す要部平面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に基づく分析装置用マイクロチップの製造方法を示す要部断面図である。
【図12】図11の分析装置用マイクロチップを用いた分析システムを示す要部断面図である。
【図13】図11の分析装置用マイクロチップを用いた分析システムを示す要部断面図である。
【図14】本発明の第3実施形態に基づく分析装置用マイクロチップの製造方法を示す要部断面図である。
【図15】図14の分析装置用マイクロチップを用いた分析システムを示す要部断面図である。
【図16】図14の分析装置用マイクロチップを用いた分析システムを示す要部断面図である。
【図17】本発明の第4実施形態に基づく分析装置用マイクロチップを示す平面図である。
【図18】本発明の第5実施形態に基づく分析装置用マイクロチップを示す平面図である。
【図19】本発明の第6実施形態に基づく分析装置用マイクロチップを示す平面図である。
【図20】本発明の第1実施形態に基づく分析装置用マイクロチップの製造方法の他の例を示す斜視図である。
【図21】本発明の第7実施形態に基づく分析装置用マイクロチップを示す斜視図である。
【図22】図21のXXI−XXI線に沿う断面図である。
【図23】従来の分析装置用マイクロチップの製造方法の一例を示す要部断面図である。
【図24】従来の分析装置用マイクロチップの製造方法の一例を示す要部断面図である。
【図25】従来の分析装置用マイクロチップの一例を示す要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0029】
図1〜図5は、本発明の第1実施形態に基づく分析装置用マイクロチップを示している。本実施形態のマイクロチップ101は、2枚の基板1が貼り合わされた構造とされており、位置決め領域2、分離流路3、導入槽41、排出槽42、発光側凹部5、および受光側凹部6がそれぞれ2つずつ形成されている。マイクロチップ101は、図1における上面側および下面側に、キャピラリー電気泳動法を用いた分析を行うための分析経路が2組形成された構成とされている。本分析の分析対象となる特定成分としては、たとえば試料として血液を用いた場合、A1cに代表されるヘモグロビンが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0030】
基板1は、透明な樹脂からなる長矩形状の板状部材であり、マクロチップ101の本体となるものである。透明な樹脂としては、PDMS(シリコーン樹脂)、PMMA(アクリル樹脂)、PS(ポリスチレン樹脂)、PC(ポリカーボネート樹脂)が挙げられる。さらに、基板1の材料としては、石英ガラスなどのガラスが挙げられる。基板1のサイズは、たとえばその長さが58mm程度、幅が9mm程度、厚さが1.5mm程度とされる。
【0031】
位置決め領域2は、マイクロチップ101の製造時、および使用時において位置決めに用いられるものであり、本実施形態においては、位置決め凹部26および位置決め面22を含んでいる。位置決め凹部26は、2つの基板1それぞれに形成されており、幅方向に凹んでいる。本実施形態においては、位置決め凹部26は、基板1の長手方向における開口長さが3mm程度、深さが0.5mm程度とされており、基板1の厚さ方向においては一定形状とされている。位置決め凹部26の底面は、位置決め面21とされている。位置決め面21は、基板1の幅方向と直角な面であり、基板1の長さ方向における寸法が1mm程度とされている。位置決め面22は、基板1の長手方向一端面であり、基板1の長手方向に直角である。位置決め面21,22の寸法精度は、1〜5μm程度である。
【0032】
分離流路3は、基板1の長手方向に長く延びており、キャピラリー電気泳動法において分析対象となる特定成分を分離するために用いられる。分離流路3は、たとえば断面形状が40μm角の矩形状とされており、その長さが30mm程度とされている。本実施形態においては、マイクロチップ101には、互いに平行である2つの分離流路3が形成されている。図5に示すように、一方の分離流路3は、一方の基板1に入り込むような形態とされている。また、他方の分離流路3は、他方の基板1に入り込むような形態とされている。
【0033】
導入槽41は、キャピラリー電気泳動法に用いられるバッファと呼ばれる泳動液や分析対象の試料が導入される槽であり、図3に示すように、分離流路3の一端に繋がっている。上記泳動液の一例としては、たとえば100mMりんご酸−アルギニンバッファ(pH5.0)+1.5%コンドロイチン硫酸Cナトリウムが挙げられる。上記試料は、たとえば血液である。本実施形態においては、導入槽41は、片方の基板1を貫通しており、その断面形状は、長手方向寸法が5.6mm、幅寸法が1.2mmの略楕円形状とされている。
【0034】
排出槽42は、キャピラリー電気泳動法に用いられるバッファと呼ばれる泳動液や分析対象の試料が導入される槽であり、図2に示すように、分離流路3の他端に繋がっている。本実施形態においては、排出槽42は、片方の基板1を貫通しており、その断面形状は、長手方向寸法が5.6mm、幅寸法が1.2mmの略楕円形状とされている。
【0035】
発光側凹部5は、基板1の表面から厚さ方向に凹んだ形状とされており、キャピラリー電気泳動法を用いた分析を行うための光が入射する部位である。図4に示すように、発光側凹部5は、外側凹部51および内側凹部52からなる。
【0036】
外側凹部51は、基板1の表面から凹んだ部分であり、断面形状が直径3mm程度の円形、深さが0.8mm程度とされている。内側凹部52は、外側凹部51の底面から凹んだ部分であり、断面形状が直径0.6mm程度の円形、深さが0.2mm程度とされている。内側凹部52の底面は、透光面521とされている。透光面521は、分析用の光が透過する面である。基板1の厚さ方向視において、内側凹部52は、分離流路3と重なっている。各内側凹部52は、基板1の厚さ方向視において重なる位置関係である分離流路3が入り込んだ側の基板1とは反対側の基板1に形成されている。
【0037】
受光側凹部6は、基板1の表面から厚さ方向に凹んだ形状とされており、キャピラリー電気泳動法を用いた分析を行うための光が出射する部位である。本実施形態においては、受光側凹部6は、略円錐台とされており、開口部が直径2mm程度の円形、深さが0.13mm程度とされている。
【0038】
図4に示すように、受光側凹部6は、透過面61および反射面62を有している。透過面61は、受光側凹部6の底面であり、直径33μm程度の円形である。反射面62は、円錐台の側面に当たる面である。各受光側凹部6は、分離流路3を挟んで発光側凹部5とは反対側に形成されている。基板1の厚さ方向視において、透過面61の中心と分離流路3の中心線とは一致するように正対している。各受光側凹部6は、透過面61が正対する分離流路3が入り込んだ側の基板1に形成されている。
【0039】
次に、マイクロチップ101の製造方法について、図6〜図8を参照しつつ以下に説明する。
【0040】
まず、図6および図7に示す基板1を2つ用意する。これらの基板1は、同一の構成とされており、たとえば樹脂材料を用いた金型成形によって形成される。基板1には、位置決め領域2、溝31、導入槽41、排出槽42、発光側凹部5、および受光側凹部6が1つずつ形成されている。
【0041】
図6に示すように、基板1の表面側には、導入槽41、排出槽42、発光側凹部5、および受光側凹部6が現れている。これらのうち導入槽41、排出槽42、および発光側凹部5が、基板1の長手方向に直列に配置されている。
【0042】
一方、図7に示すように、基板1の裏面側には、導入槽41、排出槽42、および溝31が現れている。溝31は、上述した分離流路3を構成するための部位である。
【0043】
位置決め領域2は、上述した通り位置決め凹部26および位置決め面22によって構成されている。本実施形態においては、基板1には、2つの位置決め凹部26が幅方向両端に形成されている。
【0044】
次いで、図8に示すように、2つの基板1を互いの裏面どうしが正対するように貼り合わせる。この貼り合わせの位置決めには、位置決め手段700を用いる。位置決め手段700は、位置決めブロック711,712を含んでいる。
【0045】
位置決めブロック711は、基板1の厚さ方向に長く延びており、基板1の幅方向に直角である位置決め面721を有している。位置決め面721は、基板1の長手方向寸法がたとえば0.9mm程度とされている。位置決めブロック712は、基板1の厚さ方向に長く延びており、基板1の長手方向に直角である位置決め面722を有している。位置決めブロック711,712は、たとえばステンレスなどの金属からなる。
【0046】
2つの基板1を重ね合わせる際には、位置決めブロック711を2つの基板1の幅方向片方側に配置し、位置決めブロック712を基板1の長手方向片方側に位置させる。そして、位置決め面721と2つの基板1の位置決め面21とを当接させ、かつ位置決め面722と2つの基板1の位置決め面22とを当接させる。この状態で2つの基板1を貼り合わせる。これにより、上述したマイクロチップ101が得られる。マイクロチップ101においては、2つの基板1の位置決め面21どうし、および位置決め面22どうしがそれぞれ面一となる。
【0047】
次に、本発明に係る分析システムの一例について、図9を参照しつつ説明する。
【0048】
同図に示された分析システム800は、分析装置801およびマイクロチップ101からなる。分析装置801は、たとえばキャピラリー電気泳動法を用いた分析を行う装置であり、装てんされたマイクロチップ101を用いて、泳動液および試料の導入、電圧印加による分離、および光学的手法を用いた計測を行う。分析装置801は、図示された位置決め手段850のほか、図示しない導入ノズル、分析部、および制御部などを備える。
【0049】
位置決め手段850は、マイクロチップ101を分析装置801に対して位置決めするためのものであり、位置決めブロック851,852,853からなる。位置決めブロック851は、位置決め面855を有している。位置決め面855は、マイクロチップ101の位置決め面21に当接する。なお、上述した基板1を用いて形成されたマイクロチップ101には、幅方向両側に位置決め凹部26が設けられている。位置決め面855が当接させられる位置決め面21は、図8において、位置決めブロック711の位置決め面721が当接していた位置決め面21である。
【0050】
位置決めブロック853は、マイクロチップ101を挟んで位置決めブロック851とは反対側に位置している。位置決めブロック853は、図中下方に位置する位置決め凹部26に向けて進退動自在とされている。位置決めブロック853は、マイクロチップ101を位置決めブロック851に押し当てるためのものである。
【0051】
位置決め面ブロック852は、マイクロチップ101に対して長手方向一端に隣接する位置にあり、当接面856を有している。当接面856は、マイクロチップ101の長手方向に対して直角であり、位置決め面22に当接する。位置決めブロック851,852,853は、たとえばステンレスなどの金属からなる。
【0052】
マイクロチップ101の位置決め面21,22が分析装置801の位置決め面855,856に当接されることにより、マイクロチップ101が分析装置801に対して位置決めされる。こののちは、上述した導入ノズルによる泳動液および試料の導入、分離流路3を挟んだ電圧の印加による特定成分の分離、および光学的手段を用いた計測を含むキャピラリー電気泳動法を用いた分析が、上記制御部の制御のもと実行される。
【0053】
次に、マイクロチップ101および分析システム800の作用について説明する。
【0054】
本実施形態によれば、マイクロチップ101の製造時においては、2つの基板1の位置決め面21と位置決めブロック711の位置決め面721とを当接させることにより、2つの基板1どうしの幅方向位置を正確に決定することが可能である。また、2つの基板1の位置決め面22と位置決めブロック712の位置決め面722とを当接させることにより、2つの基板1どうしの長手方向位置を正確に決定することが可能である。また、マイクロチップ101の使用時においては、マイクロチップ101の位置決め面21,22と位置決めブロック851,852の位置決め面855,856とを当接させることにより、マイクロチップ101を幅方向および長手方向において分析装置801に対して正確に位置決めすることができる。しかも、完成したマイクロチップ101には、たとえば図25に示す位置決め突起905のように、その後の使用においてなんら寄与しない部位が残存することがない。また、位置決め突起905を損傷しないように管理することと比較して、位置決め面21,22の管理は相当に容易である。
【0055】
2つの基板1に設けられた位置決め面21,22それぞれが互いに面一となるように、2つの基板1を貼り合わせることにより、マイクロチップ101には、厚さ方向全域にわたって位置決め面21,22が設けられることとなる。これは、マイクロチップ101を分析装置801に対して位置決めするのに有利である。
【0056】
マイクロチップ101の製造時に用いる位置決めブロック711,712、およびマイクロチップ101の使用時に用いる位置決めブロック851,852,853は、いずれもステンレスなどの金属からなり、マイクロチップ101を構成する基板1よりも相当に硬度が高い。これにより、基板1あるいはマイクロチップ101の位置決めの基準となる位置決めブロック711,712および位置決めブロック851,852,853は、不当に変形するおそれが少ない。これは、基板1およびマイクロチップ101を正確に位置決めするのに適している。
【0057】
図10は、分析システム800の位置決め手段850についての他の例を示している。同図示された例においては、位置決め手段850は、2つの位置決めブロック854によって構成されている。各位置決めブロック854は、マイクロチップ101の厚さ方向を軸方向とする円柱形状である。一方の位置決めブロック854は、位置決め面2に当接することにより、マイクロチップ101の幅方向における位置を決定する。他方の位置決めブロック854は、マイクロチップ101の長手方向一端に形成された位置決め凹部29に当接することにより、マイクロチップ101の長手方向における位置を決定する。このような構成によっても、分析システム800において、マイクロチップ101の位置決めを適切に行うことができる。
【0058】
図11〜図19は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0059】
図11は、本発明の第2実施形態に基づくマイクロチップの製造方法の一例を示している。本実施形態においては、発光側凹部5の外側凹部51の内側面が位置決め面23とされており、発光側凹部5が位置決め領域2を構成している。
【0060】
本実施形態においては、2つの位置決めブロック713を用いる。各位置決めブロック713は、円柱状であり、外側凹部51に過大な隙間を生じることなく挿入可能な直径を有する。位置決めブロック713の側面は、位置決め面723とされている。2つの位置決めブロック713は、たとえば十分な剛性を有する筐体(図示略)によって支持されており、その長手方向に往復動可能とされている。
【0061】
各基板1の発光側凹部5に位置決めブロック713を挿入する。そして、2つの位置決めブロック713を互いに接近させることにより、2つの基板1を貼り合わせる。これにより、図12に示すマイクロチップ102が得られる。2つの位置決めブロック713を用いた位置決めに加えて、図8に示した位置決めブロック712および位置決め面22による位置決めを併用してもよい。
【0062】
図12に示すように、マイクロチップ102が装てんされる分析装置801は、図示された分析部810を備えている。分析部810は、たとえば吸光度測定または蛍光測定による特定成分の分析をおこなうためのものであり、照射手段811および検出手段820を有する。
【0063】
照射手段811は、図示しない光源から発せられた光を発光用凹部5の透光面521へと照射するためのものであり、光ファイバ814、保持具817、ケース818、およびバネ819からなる。上記光源は、たとえば青色光を発するLEDまたはレーザを備えている。
【0064】
光ファイバ814は、上記光源からの光を伝送するものであり、コア815および被覆816からなる。コア815は、透明な樹脂からなるごく細い線材である。被覆816は、コア815を進行する光を全反射させるためのものであり、コア815よりも屈折率が高い材料からなる。
【0065】
保持具817は、光ファイバ814の先端部分を保持しており、一般的にフェルールと称される。保持具817の先端寄り部分は、マイクロチップ102の外側凹部51に嵌合する直径とされている。この部分の外側面が、位置決め面857とされており、保持具817は、本実施形態における位置決め手段850を構成している。
【0066】
ケース818は、略円筒形状であり、保持具817が挿通されている。バネ819は、保持具817とケース818とに挟まれており、保持具817に対してケース818が相対的に下降したときに、保持具817を下方に押し付ける弾性力を発揮する。
【0067】
検出手段820は、マイクロチップ102を透過した光を受光し、受光した光に応じた電気信号を生成する。この電気信号は、試料に含まれる特定成分の量や濃度に対応するものであり、試料の分析に利用される。
【0068】
マイクロチップ102を分析装置801の所定位置に載置した後に、発光用凹部5に向けて照射手段811を下降させる。そして、保持具817の先端を外側凹部51に嵌合させることにより、図13に示すように、マイクロチップ102の分析装置801に対する位置決めがなされる。この位置決めに加えて、図9に示した位置決めブロック852および位置決め面22による位置決めを併用してもよい。
【0069】
このような実施形態によっても、マイクロチップ102の製造時および使用時における位置決めを適切に行うことができる。また、保持具817によって位置決め手段850を構成することにより、分析装置801に備えられる位置決めのための専用の構成を減少させることが可能である。これは、分析装置801の低コスト化に有利である。
【0070】
図14は、本発明の第3実施形態に基づくマイクロチップの製造方法の一例を示している。本実施形態においては、基板1の導入槽41の内側面が位置決め面24とされており、導入槽41が位置決め領域2を構成している。本実施形態においては、2つの基板1を貼り合わせる際に、2つの位置決めブロック714を2つの導入槽41に挿入する。位置決めブロック714には、導入槽41に嵌合する位置決め面724が形成されている。このような製造方法により、図15に示すマイクロチップ103が得られる。
【0071】
マイクロチップ103の使用時においては、分析装置801に備えられた導入ノズル830を用いてマイクロチップ103の分析装置801に対する位置決めを行う。導入ノズル830は、泳動液または試料などを導入槽41に導入するためのノズルである。導入ノズル830の先端には、挿入部831が形成されている。挿入部831の断面形状は、導入槽41の断面形状とほぼ同一とされており、互いに嵌合する。挿入部831の外側面は、位置決め面858とされており、本実施形態においては、導入ノズル830が位置決め手段850を構成している。
【0072】
導入ノズル830を導入槽41に向けて下降させ、図16に示すように、挿入部831を導入槽41に挿入する。これにより、マイクロチップ103の分析装置801に対する位置決めがなされる。この位置決めに加えて、図9に示した位置決めブロック852および位置決め面22による位置決めを併用してもよい。
【0073】
このような実施形態によっても、マイクロチップ103の製造時および使用時における位置決めを適切に行うことができる。また、導入ノズル830によって位置決め手段850を構成することにより、分析装置801に備えられる位置決めのための専用の構成を減少させることが可能である。これは、分析装置801の低コスト化に有利である。
【0074】
図17は、本発明の第4実施形態に基づく分析装置用マイクロチップを示している。本実施形態のマイクロチップ104においては、位置決め領域2が位置決め凹部26,26’によって構成されている。位置決め凹部26は、マイクロチップ101に備えられていたものと同様であり、同図において奥側に位置する基板1に形成されている。位置決め凹部26’は、同図において手前側に位置する基板1に形成されており、基板1の長手方向における寸法が位置決め凹部26よりも大とされている。位置決め凹部26’の底面は、位置決め面21’とされている。位置決め面21’は、位置決め面21と面一となっている。
【0075】
このような実施形態によっても、マイクロチップ104の製造時および使用時において適切に位置決めを行うことが可能である。本実施形態から理解できるように、各基板1に形成される位置決め領域2は、まったく同一の構成である必要はなく、互いの位置を決定可能な構成であればよい。
【0076】
図18は、本発明の第5実施形態に基づく分析装置用マイクロチップを示している。本実施形態のマイクロチップ105においては、位置決め領域2が位置決め孔27によって構成されている。位置決め孔27は、各基板1に形成されており、基板1を厚さ方向に貫通している。位置決め孔27の内側面は、位置決め面25とされている。
【0077】
このような実施形態によっても、マイクロチップ105の製造時および使用時において適切に位置決めを行うことが可能である。本実施形態から理解できるように、各基板1に形成される位置決め領域2は、基板1の厚さ方向視において離間した位置にあるものであってもよい。
【0078】
図19は、本発明の第6実施形態に基づく分析装置用マイクロチップを示している。本実施形態のマイクロチップ106においては、位置決め領域2が位置決め孔27と位置決め孔28とによって構成されている。位置決め孔27は、同図において奥側に位置する基板1に形成されており、基板1を厚さ方向に貫通している。位置決め孔27の内側面は、位置決め面25とされている。位置決め孔28は、同図において手前に位置する基板1に形成されている。位置決め孔28は、断面十字状とされており、厚さ方向に貫通している。位置決め孔28の内側の4つの角は、厚さ方向視において位置決め孔27に接する位置とされている。
【0079】
マイクロチップ106の製造においては、位置決め孔27に嵌合する円柱形状の位置決めブロック(図示略)を用いればよい。この位置決めブロックを、位置決め孔27,28に挿通させた状態で、2つの基板1を貼り合わせれば、マイクロチップ106が得られる。このような実施形態によっても、マイクロチップ106の製造時および使用時において適切に位置決めを行うことが可能である。
【0080】
図20は、図1を参照して説明したマイクロチップ101の製造方法の他の例を示している。本実施形態においては、基板1どうしを押圧する押圧バネ730を用いる。押圧バネ730は、基板1の端部付近に当接しており、2つの基板1どうしを押し付け合う弾性力を発揮する。この弾性力は、基板1どうしを、接着剤を用いることなく、互いの材質が圧着しあうことにより接合させるのに十分な強さである。
【0081】
このような製造方法によっても、マイクロチップ101を適切に製造することができる。本製造方法の例から理解されるように、本発明で言う組み合わせるとは、基板1どうしを接着剤を用いて貼り合わせること、および接着剤を用いることなく基板1の材質どうしを圧着させることを含む概念である。
【0082】
図21および図22は、本発明の第7実施形態に基づく分析装置用マイクロチップを示している。本実施形態のマイクロチップ107は、2つのクリップ740を備える点が、上述した実施形態と異なっている。クリップ740は、たとえば樹脂からなり、2枚の基板1を挟持した状態でこれらを互いに組み合わせる機能を果たす。また、クリップ740には、位置決め面741が形成されている。マイクロチップ107を製造する際には、位置決め面741を位置決め面21に当接させた状態で、クリップ740によって2枚の基板1を挟みこむ。この製造方法においては、クリップ740が位置決め手段700として用いられる。また、マイクロチップ107を使用するときには、クリップ740の外側面を位置決め面として用いればよい。
【0083】
このような実施形態によっても、マイクロチップ107の製造時および使用時において適切に位置決めを行うことが可能である。また、本実施形態から理解されるように、本発明で言う組み合わせるとは、貼り合わせることに限定されず、2枚の基板1を互いに固定することを指す概念であり、その手段は何ら限定されない。
【0084】
本発明に係る分析装置用マイクロチップ、分析システム、および分析装置用マイクロチップの製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る分析装置用マイクロチップ、分析システム、および分析装置用マイクロチップの製造方法の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0085】
101〜107 マイクロチップ
1 基板
2 位置決め領域
21,21’,22,23,24,25 位置決め面
26,26’,29 位置決め凹部
27,28 位置決め孔
3 分離流路
31 溝
41 導入槽
42 排出槽
5 発光側凹部(分析器用凹部)
51 外側凹部
52 内側凹部
521 透光面
6 受光側凹部
61 透光面
62 反射面
700 位置決め手段
711,712,713,714 位置決めブロック
721,722,723,724 位置決め面
730 押圧バネ
740 クリップ
741 位置決め面
800 分析システム
801 分析装置
810 分析部
811 照射手段
812 光源
813 照射部
814 光ファイバ
815 コア
816 被覆
817 保持具
818 ケース
819 バネ
820 検出手段
830 導入ノズル
831 挿入部
835 ホース
840 制御部
850 位置決め手段
851,852,853,854 位置決めブロック
855,856,857,858 位置決め面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに貼り合わされた2つの基板を備えており、
上記2つの基板のそれぞれには、これらを組み合わせる際に位置決め手段に当接させるための位置決め領域が形成されている、分析装置用マイクロチップ。
【請求項2】
上記位置決め領域は、位置決め面を含む、請求項1に記載の分析装置用マイクロチップ。
【請求項3】
上記位置決め領域は、上記基板の厚さ方向と直角である方向に凹む凹部を含んでおり、
上記凹部の底面が、上記位置決め面とされている、請求項2に記載の分析装置用マイクロチップ。
【請求項4】
上記2つの基板の上記位置決め面どうしは、互いに面一とされている、請求項2または3に記載の分析装置用マイクロチップ。
【請求項5】
上記位置決め領域は、上記基板を上記厚さ方向に貫通する貫通孔を含んでおり、
上記貫通孔の内面が、上記位置決め面とされている、請求項2に記載の分析装置用マイクロチップ。
【請求項6】
電気泳動法を用いた分離を行うための分離流路と、上記分離流路の端部に繋がる液溜槽とが形成されており、
上記液溜槽の内面が、上記位置決め面とされている、請求項2に記載の分析装置用マイクロチップ。
【請求項7】
電気泳動法を用いた分離を行うための分離流路と、上記基板の表面から上記分離流路に向かって凹む分析器用凹部とが形成されており、
上記分析器用凹部の内面が、上記位置決め面とされている、請求項2に記載の分析装置用マイクロチップ。
【請求項8】
位置決め領域を有するマイクロチップと、
上記位置決め領域に当接することにより、上記マイクロチップの位置を決定する位置決め手段を有する分析装置と、
を備える、分析システム。
【請求項9】
上記位置決め領域は、位置決め面を含む、請求項8に記載の分析システム。
【請求項10】
上記マイクロチップは、電気泳動法を用いた分離を行うための分離流路と、上記分離流路の端部に繋がる液溜槽とが形成されているとともに、上記液溜槽の内面が上記位置決め面とされており、
上記分析装置は、上記液溜槽への液体導入または上記液溜槽からの液体排出に用いられるとともに、上記液溜槽の上記内面に当接するノズルを備えている、請求項9に記載の分析システム。
【請求項11】
上記マイクロチップは、電気泳動法を用いた分離を行うための分離流路と、上記分離流路に向かって凹む分析器用凹部とが形成されているとともに、上記分析器用凹部の内面が、上記位置決め面とされており、
上記分析装置は、上記分離流路を流れる液体の成分分析に用いられるとともに、上記分析器用凹部の内面に当接する分析器を備えている、請求項9に記載の分析システム。
【請求項12】
それぞれが位置決め領域を有する2つの基板を用意する工程と、
上記基板とは別体とされた位置決め手段に上記各基板の上記位置決め領域を当接させた状態で、上記2つの基板を組み合わせる工程と、
を有する、分析装置用マイクロチップの製造方法。
【請求項13】
上記位置決め領域は、位置決め面を含む、請求項12に記載の分析装置用マイクロチップの製造方法。
【請求項14】
上記位置決め領域は、上記基板の厚さ方向と直角である方向に凹む凹部を含んでおり、
上記凹部の底面を、上記位置決め面として用いる、請求項13に記載の分析装置用マイクロチップの製造方法。
【請求項15】
上記2つの基板を組み合わせる工程においては、上記2つの基板の上記位置決め面どうしを面一とする、請求項13または14に記載の分析装置用マイクロチップの製造方法。
【請求項16】
上記位置決め領域は、上記基板を上記厚さ方向に貫通する貫通孔を含んでおり、
上記貫通孔の内面を、上記位置決め面として用いる、請求項13に記載の分析装置用マイクロチップの製造方法。
【請求項17】
上記基板は、電気泳動法を用いた分離を行うための分離流路と、上記分離流路の端部に繋がる液溜槽とが形成されており、
上記液溜槽の内面を、上記位置決め面として用いる、請求項13に記載の分析装置用マイクロチップの製造方法。
【請求項18】
上記基板には、電気泳動法を用いた分離を行うための分離流路と、上記基板の表面から上記分離流路に向かって凹む分析器用凹部とが形成されており、
上記分析器用凹部の内面を、上記位置決め面として用いる、請求項13に記載の分析装置用マイクロチップの製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate


【公開番号】特開2012−73198(P2012−73198A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220177(P2010−220177)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000141897)アークレイ株式会社 (288)