説明

刈取結束機

【課題】 本発明は、刈取結束機を長期間に亘る農閑期の間中に同じ状態で保管しておいてもタイヤ車輪が変形することのないようにすることを目的とする。
【解決手段】 タイヤ車輪(1)の前方に刈取フレーム(8)を備えた刈取結束機において、タイヤ車輪(1)の後方に、刈取フレーム(8)とで支持してタイヤ車輪(1)を浮上させた状態で機体を支持するスタンド(16)を設けたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ車輪の前方に刈取フレームを備えるとともに植立穀稈を刈取る刈取装置と刈取った穀稈を結束する結束装置を備え、タイヤ車輪の後方にエンジンを搭載した刈取結束機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の刈取結束機は一般に、タイヤ車輪の前方に刈取フレームを備え、これに引起し装置、植立穀稈を刈取る刈取装置及び刈取った穀稈を結束する結束装置を装着し、タイヤ車輪の後方にエンジンを搭載しその後方に操縦ハンドルを備えていた(特許文献1)。
【特許文献1】特開2000−23543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般にバインダーと称されている上記刈取結束機は、幅の広い1輪または2輪のタイヤ車輪を備えていて、タイヤ車輪は空気圧式のものの他、中に軟質発泡体等を埋め込んだ中実ゴムで形成されているものも多い。この場合、農閑期の間の長期間納屋に格納していると、タイヤ車輪の接地部が車体重量で偏平に変形してしまうことがある。ゴムタイヤの外周が一部偏平な形状に固まってしまうと走行中に車体がギクシャクと上下に揺れて刈取作業が行い辛くなり、刈高さも不揃いになる不都合がある。
本発明は、刈取結束機を農閑期に長期に同じ状態で放置しておいても、タイヤ車輪が変形しないようにタイヤ車輪を浮かした状態で保管できるようにした刈取結束機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
〔第1発明の構成〕
本発明の請求項1(第1発明)にかかる刈取結束機は、タイヤ車輪の前方に刈取フレームを備えるとともに植立穀稈を刈取る刈取装置と刈取った穀稈を結束する結束装置を備え、タイヤ車輪の後方にエンジンを搭載した刈取結束機において、タイヤ車輪の後方に、前記刈取フレームとで支持してタイヤ車輪を浮上させた状態で機体を支持するスタンドを設けた点に特徴構成とする。
【0005】
〔作用〕
第1発明によれば、スタンドを接地させた作用姿勢の状態では、タイヤ車輪の前後の刈取フレームとスタンドとで機体を支持し、タイヤ車輪に機体重量をかけないようにしてあるから、スタンドを立てた状態にして保管しておけば、農閑期の間の長期間そのままの状態であってもタイヤ車輪に変形が生じない。
【0006】
〔発明の効果〕
従って、第1発明によれば、スタンドを利用して保管しておくことによって、タイヤ車輪が変形することがないから、タイヤ車輪の劣化を防ぐことができるとともに、次期の農作業に支障を来たすことなく良好な作業を行うことができるに至った。
【0007】
〔第2発明の構成〕
本発明の請求項2(第2発明)にかかる刈取結束機は、請求項1に記載のものにおいて、スタンドを伸縮可能で且つ任意の位置または所定の位置で位置固定可能に構成してあることを特徴とする。
【0008】
〔作用〕
第2発明によれば、スタンドを収縮させることによって接地しない状態(格納姿勢の状態)にすることができ、接地部を引き出してタイヤ車輪が浮上する位置まで伸長すれば、タイヤ車輪が浮上するようにスタンドで機体を支持することができる。この場合、スタンドの基部が機体に固定されている場合は、他の人手をかりるなどして予め機体を浮上させた状態でスタンドを伸長して所望長さで固定すればよい。又、スタンドが揺動可能なものであれば、スタンドの格納姿勢で所望の長さに伸長した後、スタンドを作用姿勢に立てることができる。
【0009】
〔発明の効果〕
従って、第2発明によれば、スタンドを収縮させることによってスタンドを非作用姿勢に格納することができ、又、スタンドの接地部を引き出して所望の長さに伸長させることによってスタンドを刈取フレームとで機体を支持する作用姿勢にでき、簡単な姿勢変更手段でスタンドの姿勢を変更できるとともに、作用姿勢にスタンドを立てた状態で刈取結束機を格納しておくことによって、長期間同じ状態で格納しておいてもタイヤ車輪が変形することがない。
【0010】
〔第3発明の構成〕
本発明の請求項3(第3発明)にかかる刈取結束機は、請求項2に記載のものにおいて、タイヤ車輪を機体に対して上下方向に位置変更固定自在に構成してあることを特徴とする。
【0011】
〔作用〕
第3発明によれば、スタンドを立てるときは、タイヤ車輪の機体に対する上下位置を変更した場合であっても機体に対するタイヤ車輪の接地部の高さに合せてスタンドを伸長することにより、スタンドを作用姿勢にすることでタイヤ車輪を浮上させることができる。
又、タイヤ車輪を機体の車高が最も低くなる場合よりも高い状態に設定しておいて、この高さで刈取フレームを接地させた状態でスタンドを接地またはこれに近い状態にし、この状態からタイヤ車輪の固定を緩めて車高が低くなるようにタイヤ車輪を持上げて固定する、或いはタイヤ車輪の固定を緩めた状態(タイヤ車輪の自重だけで接地する状態)で刈取フレームとスタンドとで機体を支持する。
【0012】
〔発明の効果〕
従って、第3発明によれば、スタンドを機体に対するタイヤ車輪の位置に合せてスタンドを作用姿勢にすることで、タイヤ車輪を浮上させることができ、又、スタンドを立ててからタイヤ車輪の揺動固定状態を解除することで、機体を刈取フレームとスタンドで支持することができ、状況に応じて容易に機体を支持することができるに至った。
【0013】
〔第4発明の構成〕
本発明の請求項4(第4発明)にかかる刈取結束機は、スタンドを一端側を機体に枢支して、スタンドの接地部を接地させてタイヤ車輪を浮上させる作用姿勢と接地部を上方に揺動させた格納姿勢とに位置変更可能に取付けてあることを特徴とする。
【0014】
〔作用〕
第4発明によれば、刈取結束機を使用するときは、スタンドを接地させた作用姿勢から上方の基部を中心に接地部を上方に揺動させた姿勢で格納できるので、スタンドを作業中の格納姿勢で対地的に高い位置に格納されていることで、車輪後部の足元の空間が広くなる。
【0015】
〔発明の効果〕
従って、第4発明によれば、スタンドを格納姿勢にすることで対地的に高い位置に格納されて車輪後部の足元の空間が広くなるので、刈取作業での運転が行いやすくなる利点がある。
【0016】
〔第5発明の構成〕
本発明の請求項5(第5発明)にかかる刈取結束機は、請求項4に記載のものにおいて、スタンドをトグル機構を介して作用姿勢と格納姿勢のいずれの側にも該姿勢を維持するように付勢してあることを特徴とする。
【0017】
〔作用〕
第5発明によれば、スタンドは作用姿勢と格納姿勢との間の揺動位置でトグル機構のデッドポイントがあり、このデッドポイントを越えてスタンドを格納姿勢側に揺動させるとトグル機構の機能でスタンドが格納姿勢側に付勢され、デッドポイントを越えてスタンドを作用姿勢側に揺動させるとスタンドが作用姿勢側に付勢される。従って、スタンドを格納姿勢から作用姿勢にしてスタンドを立てるときは、先ず、機体荷重がタイヤ車輪に掛っている状態で、スタンドを格納姿勢からデッドポイントを越えて作用姿勢側に移動させるとスタンドが接地した非作用姿勢で止まる。この状態からハンドルを一瞬持上げてタイヤ車輪を浮上させるとトグル機構によるスタンドの付勢力で自動的にスタンドが立ち姿勢(作用姿勢)の位置まで移動する。この状態で、ハンドルの支持力を緩めて機体を下げると車輪が浮上した状態で機体が刈取フレームとスタンドとで支持される。
スタンドを外すときは、機体が刈取フレームとスタンドで支持されている状態から、刈取フレームを滑らしながら機体を移動させるか、スタンドの接地部近くを紐で縛った状態でハンドルを持上げてスタンドを浮上させてからスタンドを作用姿勢から少し移動させて外してタイヤ車輪で機体重量を支持する状態に戻す。この状態から手でスタンドをトグル機構による付勢力に抗してデッドポイントを超える位置まで持上げるとスタンドは格納姿勢の位置まで揺動してその位置で位置保持される。
スタンドを格納姿勢にした状態では、トグル機構で当該格納姿勢に保持されているので作業中にスタンドが垂れ下がることがない。
【0018】
〔発明の効果〕
従って、第5発明によれば、人手を借りずに作業者一人でスタンドを作用姿勢にしたり格納姿勢に姿勢変更することができるとともに、作業中にスタンドが不測に垂れ下がって、圃場を荒らしたり作業者の足元を邪魔することもなく作業を行うことができる利点がある。
【0019】
〔第6発明の構成〕
本発明の請求項6(第6発明)にかかる刈取結束機は、請求項1〜3に記載のものにおいて、スタンドを着脱可能に構成してあることを特徴とする。
【0020】
〔作用効果〕
スタンドは、農閑期中や農繁期中は殆ど触ることがなく、農繁期を迎えたときや農繁期を終えたときにスタンドを立てたり外したりするだけであるから、着脱式にしていてもさほど手間はかからない。
第6発明によれば、作業中にスタンドを機体から外しておくことで、従来構造と同じように足元が邪魔にならないで作業をすることができる。
【0021】
〔第7発明の構成〕
本発明の請求項7(第7発明)にかかる刈取結束機は、請求項1〜6に記載のものにおいて、スタンドには左右幅の広い接地部を備えていることを特徴とする。
【0022】
〔作用効果〕
第7発明によれば、スタンドを立てた作用姿勢では刈取結束機は機体前方の左右の刈取フレームによる接地部とスタンドとの三点支持で安定して支持されるものであるが、第7発明の如く、スタンドの接地部を左右幅の広いものとすることによって、機体の転倒支持部が左右の刈取フレームの接地部とスタンド接地部の左右端位置と四点支持状態となることから、スタンドの機体に対する取付け位置が、左右中央部より多少左右方向に偏位した位置に取付けた場合であっても刈取フレームとスタンドとで機体を安定して支持することができる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に、刈取結束機の一例としての歩行型2条刈り式のバインダーを示している。この刈取結束機は、左右一対のタイヤ車輪1,1を備えた機体フレーム2の前部に刈取を行いまた刈取穀稈の結束等の処理を行う刈取結束部3を連結し、該機体フレーム2に後方に延出される操縦ハンドル4を連結して構成している。
【0024】
タイヤ車輪1,1は、ミッションケース5と機体フレーム2とに連結したチェーンケース6を介して支持し、タイヤ車輪1,1の後方にミッションケース5とこのミッションケース5に連動連結したエンジン7を備えている。前記チェーンケース6は機体の左右中央部に配設してある。エンジン7の動力はミッションケース5内の図示しない伝動機構及びチェーンケース6内の伝動チェーンを介してタイヤ車輪1,1に伝達するようにしている。
【0025】
前記刈取結束部3は、図1、図2に示すように、機体フレーム2に連結した刈取フレーム8に、分草具9と、未刈り地側植立穀稈を未刈り地側に押し出す固定分草杆10と、分草された植立穀稈を引き起こす引起こし装置11と、引起こされた植立穀稈の株元を切断するバリカン型の刈刃を備えた刈取装置12と、刈取穀稈を後ろ倒れ姿勢にもたれかけさせて支持するもたれ案内板13と、図示しない刈取穀稈の株元部を係止搬送する株元搬送チェーン等の搬送装置と、搬送されてきた刈取穀稈を定量づつ結束して左右外方に放出する結束装置15とを組付けて構成している。
【0026】
タイヤ車輪1,1の後方には、左右の刈取フレーム8,8の接地部を前方の支持部としてタイヤ車輪1,1を浮上させて機体を支持するスタンド16を設けてある。スタンド16は伸縮部17と接地部18とで構成している。伸縮部17は、機体側に固定した固定ブラケット19に枢支軸aを支持し、枢支軸aに固定したブラケット24を介して丸パイプ状の筒状部材20を固設するとともに、この筒状部材20に摺動自在に内側パイプ材21を嵌合して、筒状部材20に対して内側パイプ材21を引出したり押込んだりすることによって長さ変更自在に伸縮するように構成してある。接地部18は左右に長いコルゲート状の板材(波形鉄板)を内側パイプ材21の後端部に固設してある。外側の筒状部材20には、内側パイプ材21を所望の位置に引き出した状態で固定する位置決めボルト22を設けてある。符号23aはトグル機構23を構成するトグルバネで、一端を前記枢支軸aに固定した揺動部材25の遊端部に固定し、他端を前記枢支軸aの軸芯を通るデッドポイントラインLとして設定した線上の前記枢支軸aに対してトグルバネ23aの一端を引掛けた前記揺動部材25の遊端部とは反対側に位置する前記固定ブラケット19に引掛けてある。
【0027】
エンジン7の下方及びその後方にかけてプロテクタ26を設けてあり、プロテクタ26の下面にあたり部27を形成し、スタンド16を格納姿勢にしたときにスタンド16の筒状部材20が接当するようにあたり部27がストッパーとして機能している。又、スタンド16を作用姿勢に立てたときは、スタンド16が定位置に位置決めされるように前記揺動部材25と接当するストッパー28を機体側に設けてある。
【0028】
前記筒状部材20の長さは内側パイプ材21よりも短く、内側パイプ材21を収納姿勢の位置で押し込むと、その先端が筒状部材20よりも前方に突出するように構成してある。内側パイプ材21は押込んだ位置で位置決めボルト22で固定しておくことで作業中に後方に移動したりしない。スタンド16を立てるときは、内側パイプ材21を引き出して位置決めボルト22で固定してから下方にデッドポイントラインLを越えて揺動させるとストッパー28に接当する位置まで揺動して作用姿勢の揺動位置に位置決めされる。このとき内側パイプ材21は引き出してあるので内側パイプ材21はエンジン7の下部に当たることなく揺動させることができる。
【0029】
前記スタンド16の伸縮部17は、左右のタイヤ車輪1,1の間で、機体の左右中央部に配設したチェーンケース6の右側に配置してあり、スタンド6の接地部18は左右のタイヤ車輪1,1の左右中間部間に渡る長さに設定してある。接地部18の左右端の位置を左右の各車輪の幅の中央部位置に相当する位置まで延設した長さに設定しておけば、作業者が刈取結束機に手を触れていない状態で当該刈取結束機が倒れずに安定して左右のタイヤ車輪1,1に支持されておれば、タイヤ車輪1,1を浮かして前方の刈取フレーム8とスタンド16で機体重量を支持した場合も機体は左右に倒れることなく支持されるから、タイヤ車輪1,1を浮かす前に機体の左右何れかに不測に荷重が加わっていたとしても機体を転倒させる心配がない。
【0030】
〔他の実施の形態〕
図10は機体に対するタイヤ車輪1の対機体高さが変更できる車輪高さ調節装置29を備えた要部を示す側面図である。タイヤ車輪1は、図9に示す一輪タイプであり、エンジン7の側部下方に設けたミッションケース5に対して揺動自在に枢支したチェーンケース6の遊端側に取付けてある。チェーンケース6の遊端部の車軸1a側近くの上部にタイヤ車輪1の機体に対する高さを調節する車輪高さ調節装置29を設けてある。この車輪高さ調節装置29は機体フレーム2に固定した車輪固定用ブラケット30とチェーンケース6側に取付けたボルト31から成り、車輪固定用ブラケット30にはチェーンケース6の揺動枢支部の軸芯bを中心とする円弧状の長孔32を穿設してあり、この長孔32に前記ボルト31を挿通してあって、前記長孔32の揺動範囲内でボルト31を固定することにより、機体に対するタイヤ車輪1の相対高さが決まり、機体の車高が設定される。
スタンド16の伸縮部17はタイヤ車輪1の左右幅内におけるタイヤ車輪1の後方位置に配設し、接地部18は広幅のタイヤ車輪1よりも左右外方に突出する広幅の接地幅を有する。
【0031】
スタンド16としては、基部側の筒状部材20を機体側に固定した揺動しないタイプのものでもよい。この場合、内側パイプ材21は伸縮可能で外側の筒状部材20に対して下方に引き出して位置決めボルト22で固定することによりタイヤ車輪1を浮上させた状態で機体を支持する。
【0032】
上記の揺動しないタイプのスタンド16として、これを機体に対して着脱可能に構成してもよい。この場合、スタンド16の筒状部材20の上端部近くの外周に鍔を設け、機体の固定部に筒状部材20の上端部を挿入させるとともにその下端縁に上記鍔を接当させて位置決めする円筒形の差込部材を設けるとともに、その下方に筒状部材20の下部を受け入れる半割り円筒部材またはU字状部材に固定バンドを設け、前記差込部材にスタンド16の筒状部材20を差し込むとともに筒状部材20の下部を固定バンドで固定することによりスタンド16の筒状部材20を機体に固定し、内側パイプ材21を引き出して固定することによって、機体を刈取フレーム8とスタンド16とで支持してタイヤ車輪1を浮上させる。スタンド16を取り外すときはスタンド16の内側パイプ材21を引っ込めてから固定バンドを解除してスタンド16を差込部材から引き抜くことにより機体から離脱させる。
【0033】
スタンド16は筒状部材20に対して内側パイプ材21を任意に引き出した位置で固定できる他、内側パイプ21に所定間隔で凹部を設けて所定ピッチで位置固定しやすくしてもよい。
【0034】
タイヤ車輪1を軸支しているチェーンケース6は、機体に対して揺動しない固定されたタイプのものでもよい。
【0035】
作用姿勢と格納姿勢とに亘って揺動自在に構成したスタンド16に対して、トグル機構23を設けずに、作用姿勢と格納姿勢の各位置に対応して、U字の拡縮挾持部材を設けて、この拡縮挾持部材でスタンドを挾持保持することによって作用姿勢または格納姿勢に姿勢保持するように構成してもよい。
【0036】
本発明において「タイヤ車輪1,1を浮上させた状態で機体を支持する」とは、刈取フレーム8とスタンド16とで、機体を支持したときにタイヤ車輪1を完全に空中に浮上させることだけに限定するのではなく、刈取フレーム8を軽く接地させた状態で機体の全重量をタイヤ車輪1だけで支持しているときの状態での車軸の高さよりもスタンド16を立てたときの前記車軸の高さの方が高くなるようにタイヤ車輪1を持上げた状態で且つタイヤ車輪1の下面が接地している状態をも含む概念である。ようするにタイヤ車輪1よりも前方の刈取フレーム8とスタンド16との協働で車体重量を支持している状態であればよくタイヤ車輪1が完全に浮上していない状態も含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】刈取結束機を示す全体側面図
【図2】刈取結束機を示す平面図
【図3】スタンドを立てた作用状態を示す全体側面図
【図4】スタンドの作用状態・納状態を示す要部側面図
【図5】スタンドの作用状態を示す背面図
【図6】スタンドの格納状態を示す要部側面図
【図7】スタンドの作用状態を示す一部破断背面図
【図8】スタンドの作用状態を示す一部破断平面図
【図9】別実施の態様を示すスタンド作用状態の要部背面図
【図10】別実施の態様を示す要部側面図
【符号の説明】
【0038】
1 タイヤ車輪
7 エンジン
8 刈取フレーム
12 刈取装置
15 結束装置
16 スタンド
18 接地部
23 トグル機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤ車輪の前方に刈取フレームを備えるとともに植立穀稈を刈取る刈取装置と刈取った穀稈を結束する結束装置を備え、タイヤ車輪の後方にエンジンを搭載した刈取結束機において、
タイヤ車輪の後方に、前記刈取フレームとで支持してタイヤ車輪を浮上させた状態で機体を支持するスタンドを設けてある刈取結束機。
【請求項2】
前記スタンドを伸縮可能で且つ任意の位置または所定の位置で位置固定可能に構成してある請求項1記載の刈取結束機。
【請求項3】
前記タイヤ車輪を機体に対して上下方向に位置変更固定自在に構成してある請求項2記載の刈取結束機。
【請求項4】
前記スタンドを一端側を機体に枢支して、スタンドの接地部を接地させて前記タイヤ車輪を浮上させる作用姿勢と前記接地部を上方に揺動させた格納姿勢とに位置変更可能に取付けてある請求項1〜3のいずれか1項に記載の刈取結束機。
【請求項5】
前記スタンドをトグル機構を介して前記作用姿勢と格納姿勢のいずれの側にも該姿勢を維持するように付勢してある請求項4記載の刈取結束機。
【請求項6】
前記スタンドを着脱可能に構成してある請求項1〜3のいずれか1項に記載の刈取結束機。
【請求項7】
前記スタンドには左右幅の広い接地部を備えている請求項1〜6のいずれか1項に記載の刈取結束機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−306854(P2007−306854A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−139389(P2006−139389)
【出願日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】