刈払機の吊具構造
【課題】 フックから刈払機を簡単に外すことを可能にすることで、取扱い性の向上を図ることができる刈払機の吊具構造を提供する。
【解決手段】 刈払機の吊具構造10は、支持部40の本体41から係止部42を突出させ、係止部42に吊下げ部43を嵌め込み、係止部42にストッパ部材45を抜き差し自在に係止位置P1まで差し込み、吊下げ部43のフック46に刈払機21を掛けるものである。この刈払機の吊具構造10は、係止部42に差し込んだストッパ部材45の下端部45a側に、フック46を開閉可能な弾発片72を設け、ストッパ部材45を係止位置P1から開口位置P2まで押し下げた際に、ストッパ部材45の下端部45aで弾性片72を弾性変形させてフック46を開くように構成した。
【解決手段】 刈払機の吊具構造10は、支持部40の本体41から係止部42を突出させ、係止部42に吊下げ部43を嵌め込み、係止部42にストッパ部材45を抜き差し自在に係止位置P1まで差し込み、吊下げ部43のフック46に刈払機21を掛けるものである。この刈払機の吊具構造10は、係止部42に差し込んだストッパ部材45の下端部45a側に、フック46を開閉可能な弾発片72を設け、ストッパ部材45を係止位置P1から開口位置P2まで押し下げた際に、ストッパ部材45の下端部45aで弾性片72を弾性変形させてフック46を開くように構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刈払機を使用する際に、使用者の身体で刈払機を吊り下げた状態に支える刈払機の吊具構造に関する。
【背景技術】
【0002】
刈払機を用いて雑草類を刈る際に、作業者の負担を軽減するために、作業者の肩に刈払機を吊す吊具構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実開昭53−936号公報
【0003】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図14は従来の基本構成を説明する図である。
刈払機の吊具構造200は、肩掛け用ベルト201に支持部202を設け、支持部202の下端部から略水平方向に係止部203を突出させ、係止部203に、吊下げ部204の係止孔204aを嵌め込み、係止部203の差込孔205にストッパ部材206の下端部207を差し込むことで、ストッパ部材206で吊下げ部204を係止部203に係止し、吊下げ部204のフック208に刈払機(図示せず)を掛けるものである。
【0004】
刈払機の吊具構造200によれば、ストッパ部材206を矢印aの如く引き上げて差込孔205から下端部207を抜き出すことで、吊下げ部204を係止部203から外すことが可能である。
これにより、刈払作業中に、必要に応じて、刈払機を吊具構造200から瞬時に外すことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、吊下げ部204には支持ピン210を介して爪部211がスイング自在に支持されている。この爪部211は、ばね部材(図示せず)のばね力でフック208の開口部を閉じるように保持されている。
【0006】
このため、吊下げ部204のフック208から刈払機を外すときには、先ず、一方の手で、支持ピン210を軸にして爪部211を矢印bの如くスイング移動させる。
爪部211をスイング移動することで、爪部211の先端部をフック208から離し、爪部211の先端部とフック208との間の開口部から刈払機を外す。
次に、この状態を保ちながら、他方の手で、爪部211とフック208との間の開口部から刈払機を外す。
【0007】
ここで、爪部211は比較的小さく、かつ、ばね部材のばね力は比較的大きい。ばね部材のばね力が小さいと、爪部211を閉位置に保持することが難しいからである。
このため、一方の手で、爪部211を矢印bの方向に押圧しながら、他方の手で、フック208から刈払機を外す作業は困難であり、取扱い性の観点から改良の余地が残されていた。
【0008】
本発明は、フックから刈払機を簡単に外すことを可能にすることで、取扱い性の向上を図ることができる刈払機の吊具構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、肩掛け用ベルトに支持部を設け、支持部の本体から略水平方向に係止部を突出させ、係止部に吊下げ部を嵌め込み、吊下げ部を嵌め込んだ係止部にストッパ部材を抜き差し自在に係止位置まで差し込み、差し込んだストッパ部材で吊下げ部を係止部に保持し、この吊下げ部のフックに刈払機を掛ける刈払機の吊具構造において、前記係止部に差し込んだストッパ部材の下端部側に、前記フックを開閉可能な弾発片を設け、このストッパ部材を前記係止位置から開口位置まで押し下げた際に、ストッパ部材の下端部で弾性片を弾性変形させてフックを開くように構成したことを特徴とする。
【0010】
吊下げ部のうち、係止部に差し込んだストッパ部材の下端部側に弾発片を設けた。そして、ストッパ部材を開口位置まで押し下げることで、ストッパ部材の下端部で弾発片を押圧する。この押圧力で弾発片を弾性変形してフックを開く。
この状態において、ストッパ部材は、弾発片のばね力で開口位置に保持される。よって、ストッパ部材から押下げ力を解除しても、フックの開口部は開いた状態に保たれる。
これにより、刈払機をフックの開口部から簡単に外すことができる。
【0011】
係止部に吊下げ部を係止する部材としてストッパ部材を設け、このストッパ部材を弾発片を押圧する部材として兼用した。弾発片を押圧するために、新たな部材を用意する必要がない。
これにより、簡素な構成で弾発片を押圧することが可能であり、部品点数の増加を抑えるとともに、コストアップを抑えることができる。
【0012】
請求項2は、弾発片の基端部を吊下げ部に設けるとともに、弾発片の先端部をフックに当接し、前記弾発片のうち、基端部から略中央まで延びた下り勾配の上片部を、上片部から前記先端部まで延びた下り勾配の下片部より急勾配に形成し、前記ストッパ部材を前記係止位置から前記開口位置に向けて押し下げたとき、ストッパ部材の下端部で前記上片部を押圧するように構成したことを特徴とする。
【0013】
上片部を急勾配に形成することで、ストッパ部材の下端部が上片部に当接した状態で、ストッパ部材を円滑に下方に押し下げることができる。
ストッパ部材を円滑に下方に押し下げることにより、上片部を円滑に弾性変形させることが可能になる。
これにより、弾発片の先端部をフックから離してフックを円滑に開くことができる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明では、ストッパ部材で弾発片を押圧してフックを開くことで、フックに刈払機を簡単に掛けることが可能になり、取扱い性の向上を図ることができるという利点がある。
【0015】
請求項2に係る発明では、上片部を急勾配に形成することで、弾発片の先端部をフックから離してフックを円滑に開くことが可能になり、取扱い性の向上をより一層図ることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係る刈払機の吊具構造で刈払機を吊り下げた状態を示す側面図である。
刈払機の吊具構造10は、作業者11の両肩12に肩掛け用ベルト13を掛け、この肩掛けベルト13の後部に備えたバックル14およびタング15を背中16で連結することで、作業者11の上半身に肩掛け用ベルト13を取り付け、肩掛け用ベルト13の吊部材17に吊具本体20を備え、吊具本体20に刈払機21の掛け部材22(図9も参照)を掛けることにより、刈払機21を吊り下げるものである。
【0017】
刈払機21は、掛け部材22を操作杆24の基端部24a近傍に設け、基端部24aにエンジン25を設け、エンジン25の回転を、操作杆24内に通した駆動軸26(図9も参照)に伝え、駆動軸26で刈刃27を回転するものである。
刈刃27は、操作杆24の先端部24bに回転自在に設けられている。
【0018】
さらに、操作杆24の略中央には、平面視において操作杆24に略直交するように、ハンドル28がハンドルホルダー29を介して取り付けられている。
ハンドル28は、正面視で略U字状を呈し、ハンドルホルダー29を介して中央部を操作杆に取り付け、左右端に左右のグリップ31,32をそれぞれ設けたものである。
【0019】
作業者11は、上半身に肩掛け用ベルト13を取り付けた後、吊具本体20に刈払機21の掛け部材22を掛けて刈払機21を吊り下げ、左右のグリップ31,32を握って操作杆24,を前後左右に振りながら、エンジン25で刈刃27を回転することにより雑草35を刈る。
【0020】
図2は本発明に係る刈払機の吊具構造を示す斜視図である。
刈払機の吊具構造10は、肩掛け用ベルト13の吊部材17に吊具本体20を備える。
吊具本体20は、吊部材17に防振ばね37を介して支持部40を設け、支持部40の本体41から略水平方向に係止部42を突出させ、係止部42に吊下げ部43を嵌め込み、吊下げ部43を嵌め込んだ係止部42にストッパ部材45を抜き差し自在に係止位置P1まで差し込み、差し込んだストッパ部材45で吊下げ部43を係止部42に保持し、吊下げ部43のフック46に刈払機21(図1参照)を掛けるものである。
【0021】
防振ばね37は、吊部材17の取付孔17aに上端部37aを掛け、本体41の取付孔41aに下端部37bを掛けることで、吊部材17に支持部40を連結するものである。
この防振ばね37で、支持部40の振動を吊部材17に伝わらないようにする。
【0022】
支持部40は、本体41を略矩形状に形成し、本体41に一対のボルト・ナット48,49(奥側のボルト・ナットは図6参照)で仕切ボード50の上端部51を取り付け、本体41の中央に上下のスリット52,53を互いに平行に形成し、本体41の下部中央41bから略水平方向に係止部42を突出させたものである。
上下のスリット52,53にストラップ55の端部55aを差し込み、下スリット53から突出した端部55aを折り畳み、折り畳んだ部位をボルト・ナット57,58(図5も参照)で本体41の下部中央41bに取り付ける。
【0023】
吊下げ部43は、係止部42に嵌め込み可能なリング71と、このリング71の下部中央71a(図4も参照)に設けたフック46と、リング71の下部中央71aに設けた弾発片72を備える。
リング71の下部中央71aは、吊下げ部43のうち、係止部42に差し込んだストッパ部材45の下端部45a側に位置する部位である。
なお、吊下げ部43については図4で詳しく説明する。
【0024】
図3は本発明に係る刈払機の吊具構造において吊下げ部を切り離した状態を示す斜視図である。
係止部42は、本体41の下部中央41bから上突片61を先端に向けて角度θ1(図5も参照)の下り勾配で突出し、上突片61の先端部に曲部62を介して下突片63を設けたものである。
上突片61に対して下突片63を平行に、かつ、上突片61に対して下突片63を所定間隔S1をおいて配置する。
【0025】
上突片61の曲部62近傍に差込孔61aを形成し、下突片63の曲部62近傍から曲部62まで切欠部63aを形成する。
切欠部63aの両端部63b,63c(63bは図5参照)のうち、本体41側の端部63bと、差込孔61aの端部61bとが略面一になり(図5参照)、差込孔61aおよび切欠部63aにストッパ部材45を差し込み可能となる。
【0026】
ストッパ部材45は、一例として、上下方向に延びた金属製の板材で形成された部材であって、板厚および全幅が差込孔61aと切欠部63aとに差し込み可能に設定されている。
このストッパ部材45は、下端部45aが下方に向かって本体41から離れる方向に傾斜され、上端部45bにストラップ55および操作プレート65がボルト・ナット67,68で取り付けられている。
【0027】
操作プレート65は、ストッパ部材45にボルト・ナット67,68で下端部が取り付けられ、この下端部から斜め上方に向かって本体41から離れる方向に操作片65aが張り出されている。
操作プレート65の下端部とストッパ部材45との間に、ストラップ55を折り畳んだ状態で挟持する。
【0028】
折り畳んだストラップ55の一方から延びた部位55bを、操作片65aの上面と下面とに接着剤で貼り付ける。これにより、操作片65aの上下面をストラップ55の部位55bで覆う。
【0029】
さらに、折り畳んだストラップ55の他方から延びた部位55cを、途中で折り畳んだ状態にリベット69で止め、端部55aを上下のスリット52,53に差し込む。
下スリット53から突出した端部55aを折り畳み、折り畳んだ部位をボルト・ナット57,58(図5も参照)で本体41の下部中央41bに取り付ける。
これにより、操作プレート65およびストッパ部材45をストラップ55を介して支持部40の本体41に連結する。
【0030】
操作プレート65の操作片65aを手で握り、ストッパ部材45を持ち上げて、差込孔61aおよび切欠部63aから抜き出すことにより、吊下げ部43のリング71を係止部42から外す。
操作プレート65およびストッパ部材45は、ストラップ55を介して支持部40の本体41に連結されているので、ストッパ部材45を差込孔61aおよび切欠部63aから抜き出した際に、操作プレート65およびストッパ部材45が紛失することを防ぐ。
【0031】
図4は本発明に係る吊具構造の吊下げ部を示す分解斜視図である。
吊下げ部43のリング71は、ロッドを折り曲げて略矩形状に形成した枠体である。フック46は、ロッドを折り曲げて略J字状に形成した部材である。
フック46の基端部46aを、リング71の下部中央71aに溶接で固着する。リング71の下部中央71aにカバー74の折曲片76を矢印Aの如く掛けることで、リング71の下部中央71aおよびフック46の基端部46aをカバー74で覆う。
【0032】
カバー74の上端部(頂部折曲部)74aに、弾発片72の基端部72aを矢印Bの如く掛ける。カバー74の両側の突片77,77を矢印Cの如く折り曲げることで、折り曲げた両側の突片77,77で、弾発片72の固定片78を覆う。
これにより、カバー74の折曲片76と両側の突片77,77で固定片78を挟持する(図5も参照)。
この状態において、リング71の下部中央71aおよびフック46の基端部46aがカバー74で覆われる。
【0033】
カバー74の上端部(頂部折曲部)74aに弾発片72の基端部72aを設け、弾発片72の先端部72bをフック46の先端部46bに当接する(図3、図5に示す状態)。
これにより、フック46の開口部47を弾発片72で閉じた状態に保つ(図3、図5も参照)。
【0034】
図5は本発明に係る刈払機の吊具構造を示す断面図である。
弾発片72は、頂部折曲部74aからフック46の先端部46bに向けて、上片部81を傾斜角θ2の下り勾配で開口部47の途中まで延ばし、上片部81の先端からフック46の先端部46bに向けて、下片部82を傾斜角θ3の下り勾配で延ばし、弾発片72の先端部72bをフック46の先端部46bに当接する。
これにより、フック46の開口部47を弾発片72の第1、第2の傾斜部81,82で閉じた状態に保つ。
【0035】
上片部81の傾斜角θ2を、下片部82の傾斜角θ3より小さくする。上片部81を下片部82より急勾配にすることで、第1、第2の傾斜部81,82で略く字形を形成する。
すなわち、弾発片72のうち、基端部72aから略中央まで延びた下り勾配の上片部81が、上片部81から先端部72bまで延びた下り勾配の下片部82より急勾配に形成されている。
【0036】
係止部42の差込孔61aおよび切欠部63aにストッパ部材45を差し込んだ状態において、ストッパ部材45の下端部45aを弾発片72の上片部81に当接する。
なお、上片部81を下片部82より急勾配にした理由は後述する。
【0037】
支持部40の本体41に、一対のボルト・ナット48,49(図2、図6参照)で仕切ボード50の上端部51を取り付けることで、仕切ボード50の上端部51でボルト57の頭部を覆う。
【0038】
仕切ボード50は、樹脂製のボード本体84の両側面のうち、支持部40と反対側の側面84aにスポンジ85を配置し、このスポンジ85を布86で覆い、布86の外周部86aをボード本体84の外周において、反対側の側面84bに折り返し、折り返した部位86bをボード本体84の外周に沿って縫合糸87で縫い合わせたものである。
仕切ボード50の布86側を作業者11(図1参照)に当てることで、刈払機21の押付け力や、作業時の振動をスポンジ85で吸収する。
【0039】
図6は本発明に係る刈払機の吊具構造を示す正面図である。
係止部42の上突片61に対して下突片63を平行に、かつ、所定間隔S1をおいて配置し、上突片61の差込孔61aおよび下突片63の切欠部63aにストッパ部材45を差し込む。
【0040】
差込孔61aの左周辺61cおよび切欠部63aの左周辺63dの2つの周辺で、ストッパ部材45の左側辺45cを拘束する
さらに、差込孔61aの右周辺61dおよび切欠部63aの右周辺63eの2つの周辺で、ストッパ部材45の右側辺45dを拘束する。
左周辺61c,63dおよび右周辺61d,63eで、ストッパ部材45が左右方向に倒れることを防止する。
これにより、ストッパ部材45を円滑に矢印の方向に押し下げることが可能になる。
【0041】
図7は本発明に係る刈払機の吊具構造においてフックを開いた状態を示す断面図である。
吊具本体20は、操作プレート65を上方から親指91(図12参照)で押圧して、操作プレート65に押下げ力F1をかけ、この押下げ力F1で、ストッパ部材45を、弾発片72のばね力に抗して係止位置P1(図2、図5も参照)から開口位置P2まで矢印の如く押し下げるように構成したものである。
ストッパ部材45を開口位置P2まで押し下げることで、ストッパ部材45の下端部45aで、弾性片72(特に、上片部81)を下方に押圧してフック46の開口部47を開く。
【0042】
ここで、上片部81を下片部82より急勾配にした理由を、図5に戻って説明する。
弾性片72を第1、第2の傾斜部81,82で構成し、上片部81を下片部82より急勾配に形成した。
【0043】
このため、ストッパ部材45を係止位置P1に配置した状態において、操作プレート65に押下げ力F1をかけた際に、ストッパ部材45の下端部45aを、上片部81を滑らせて矢印の如くカバー74に沿って円滑に押し下げることができる。
【0044】
弾発片72は、フック46の開口部47を開閉可能な部材であり、一例として、板ばねが用いられている。
ストッパ部材45の下端部45aを矢印の如く円滑に押し下げることで、弾発片72が基端部72aを軸にして反時計回り方向に円滑に弾性変形する。
【0045】
弾発片72の弾性変形で、図7に示すように、弾発片72の先端部72b(詳しくは、下片部82の先端部)がフック46の先端部46bから離れる。フック46の先端部46bと弾発片72の先端部72bとの間に間隔が形成され、フック46の開口部47を円滑に開く。
このように、上片部81を下片部82より急勾配にすることで、フック46の開口部47を円滑に開くことができる。
【0046】
ここで、図5に示す、上片部81の傾斜角θ2は15〜25°の範囲に設定することが好ましい。
傾斜角θ2が15°未満の場合には、上片部81と下片部82との折れ曲がり角度が大きくなる過ぎる。弾発片72の先端部72bをフック46の先端部46bに当接させる必要があるからである。
このため、ストッパ部材45を押し下げた際に、ストッパ部材45の下端部45aが上片部81から下片部82に移動し難くなり、フック46の開口部47を円滑に開くことが難しい。
【0047】
一方、傾斜角θ2が25°を超えた場合には、上片部81の傾斜が緩やか過ぎる。このため、ストッパ部材45を押し下げた際に、ストッパ部材45の下端部45aが上片部81に沿ってカバー74から離れる方向に滑ってしまい、上片部81が弾性変形し難くなり、フック46の開口部47を円滑に開くことが難しい。
そこで、上片部81の傾斜角θ2を15〜25°の範囲に設定して、ストッパ部材45でフック46の開口部47を円滑に開くようにした。
【0048】
以上説明したように、吊具本体20は、係止部42に吊下げ部43を係止する部材としてストッパ部材45を設け、このストッパ部材45を弾発片72を押圧する部材として兼用させた。よって、弾発片72を押圧するために、新たな部材を用意する必要がない。
これにより、簡素な構成で弾発片72を押圧することが可能であり、部品点数の増加を抑えることができる。
【0049】
次に、刈払機の吊具構造の作用を図8〜図13に基づいて説明する。
先ず、刈払機の吊具構造に刈払機21を吊り下げる例を図8〜図9に基づいて説明する。
図8(a),(b)は本発明に係る刈払機の吊具構造に備えたフックに刈払機を吊り下げる例を説明する図である。
(a)において、掛け部材22の突片22aに吊下孔22bが形成されている。吊下孔22bをフック46の先端部46bに嵌め込む。
刈払機21が自重で矢印Dの如く下降する。
【0050】
(b)において、刈払機21が矢印Dの如く下降することにより、突片22aが下降する。突片22aが下降することで、弾発片72の下端部72bを下方に押し下げる。
弾発片72が基端部72aを軸にして反時計回り方向に弾性変形する。
【0051】
弾発片72が弾性変形することで、弾発片72の先端部72bが、フック46の先端部46bから離れ、フック46の開口部47が開く。
【0052】
図9は本発明に係る刈払機の吊具構造に刈払機を吊り下げた状態を説明する図である。
フック46の開口部47を突片22aが通過し、吊下孔22bがフック46に沿って矢印Eの如く底部46cまで下降する。
これにより、フック46に掛け部材22が掛けられる。
【0053】
一方、弾性変形した弾発片72は、突片22aがフック46の開口部47を通過した後、ばね力で元の位置に復帰する。弾発片72の先端部72bが、フック46の先端部46bに当接し、フック46の開口部47が閉じる。
フック46の開口部47から掛け部材22の突片22aが抜け出すことを防止する。
これにより、フック46から掛け部材22が抜け出さないよう、刈払機21を確実に吊り下げることができる。
【0054】
次に、刈払機の吊具構造から刈払機21を緊急に外す例を図10〜図11に基づいて説明する。
図10(a),(b)は本発明に係る刈払機の吊具構造に備えたストッパ部材を引き上げる例を説明する図である。
(a)において、操作プレート65の操作片65aを手90で握り、操作プレート65を持ち上げる。操作プレート65と一緒にストッパ部材45を矢印Fの如く持ち上げる。
【0055】
(b)において、ストッパ部材45を、差込孔61aおよび切欠部63aから抜き出す。吊下げ部43のリング71が、刈払機21の自重で係止部42の上突片61を矢印Gの如く滑って係止部42から外れる。
ここで、係止部42の上突片61を先端に向けて角度θ1(図3参照)の下り勾配で突出させたので、吊下げ部43のリング71を、刈払機21の自重で係止部42の上突片61から円滑に外すことができる。
【0056】
図11は本発明に係る刈払機の吊具構造から刈払機を緊急に外した状態を説明する図である。
吊下げ部43のリング71が係止部42から外れた後、刈払機21の自重で矢印Hの如く下降する。
よって、ストッパ部材45を持ち上げるだけで、吊下げ部43に連結した状態のまま刈払機21を、刈払機の吊具構造10から瞬時に外すことができる。
【0057】
次に、刈払機の吊具構造から刈払機21を外す例を図12〜図13に基づいて説明する。
図12(a),(b)は本発明に係る刈払機の吊具構造に備えたストッパ部材を押し下げる例を説明する図である。
(a)において、操作プレート65の操作片65aを上方から親指91で押圧して、操作プレート65に押下げ力F1をかける。この押下げ力F1で、ストッパ部材45を、弾発片72のばね力に抗して係止位置P1から矢印Iの如く押し下げる。
ここで、上片部81を下片部82より急勾配にすることで、ストッパ部材45の下端部45aを、上片部81を滑らせて円滑に下降することができる。
【0058】
ストッパ部材45の下端部45aが下降することで、弾発片72が基端部72aを軸にして反時計回り方向に矢印Jの如く弾性変形する。
弾発片72の先端部72bがフック46の先端部46bから離れる。
【0059】
(b)において、ストッパ部材45を開口位置P2まで押し下げる。ストッパ部材45の下端部45aで、弾性片72を、図示の位置まで弾性変形させてフック46の開口部47を所定の大きさに開く。
【0060】
この状態において、弾発片72を元の位置に復帰させるばね力F2が、ストッパ部材45の下端部45aにかかる。このため、ストッパ部材45がばね力F2で開口位置P2に保持される。
よって、ストッパ部材45から押下げ力F1を解除しても、フック46の開口部47は開いた状態に保たれる。
開口部47を所定の大きさに開いた状態において、刈払機21を持ち上げ、掛け部材22の突片22aをフック46の先端部46bに向けて移動する。
【0061】
図13は本発明に係る刈払機の吊具構造から刈払機を外した状態を説明する図である。
掛け部材22の突片22aが開口部47を通過した後、突片22aの吊下孔22bをフック46の先端部46bから矢印Lの如く外す。
ストッパ部材45を操作プレート65で開口位置P2まで押し下げるだけで、フック46の開口部47を簡単に開き、さらに、ストッパ部材45から押下げ力F1(図12参照)を解除しても、フック46の開口部47を開いた状態に保つことができる。
これにより、刈払機21をフック46の開口部47から簡単に外すことができる。
【0062】
なお、前記実施の形態では、ストッパ部材45として、金属製の板材で形成した例について説明したが、これに限らないで、金属製のロッドなどの他の部材で形成することも可能である。
また、前記実施の形態では、ストッパ部材45の下端部45aを傾斜させた例について説明したが、下端部45aを傾斜させないで鉛直状に形成することも可能である。
さらに、ストッパ部材45の下端部45aの傾斜角は任意に選択することが可能である。
【0063】
さらに、前記実施の形態形態では、支持部40の本体41にボルト・ナット48,49で仕切ボード50の上端部51を取り付けた例について説明したが、リベットなどのその他の締結部材を使用することも可能である。
【0064】
また、前記実施の形態形態では、ストラップ55の折り畳んだ部位をボルト・ナット57,58で本体41に取り付けた例について説明したが、リベットなどのその他の締結部材を使用することも可能である。
【0065】
さらに、前記実施の形態形態では、ストッパ部材45にストラップ55および操作プレート65をボルト・ナット67,68で取り付けた例について説明したが、リベットなどのその他の締結部材を使用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、使用する際に、刈払機を吊り下げた状態に支える吊具構造に好適に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明に係る刈払機の吊具構造で刈払機を吊り下げた状態を示す側面図である。
【図2】本発明に係る刈払機の吊具構造を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る刈払機の吊具構造において吊下げ部を切り離した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る吊具構造の吊下げ部を示す分解斜視図である。
【図5】本発明に係る刈払機の吊具構造を示す断面図である。
【図6】本発明に係る刈払機の吊具構造を示す正面図である。
【図7】本発明に係る刈払機の吊具構造においてフックを開いた状態を示す断面図である。
【図8】本発明に係る刈払機の吊具構造に備えたフックに刈払機を吊り下げる例を説明する図である。
【図9】本発明に係る刈払機の吊具構造に刈払機を吊り下げた状態を説明する図である。
【図10】本発明に係る刈払機の吊具構造に備えたストッパ部材を引き上げる例を説明する図である。
【図11】本発明に係る刈払機の吊具構造から刈払機を緊急に外した状態を説明する図である。
【図12】本発明に係る刈払機の吊具構造に備えたストッパ部材を押し下げる例を説明する図である。
【図13】本発明に係る刈払機の吊具構造から刈払機を外した状態を説明する図である。
【図14】従来の基本構成を説明する図である。
【符号の説明】
【0068】
10…刈払機の吊具構造、13…肩掛け用ベルト、21…刈払機、40…支持部、41…本体、42…係止部、43…吊下げ部、45…ストッパ部材、45a…ストッパ部材の下端部、46…フック、72…弾発片、72a…基端部、72b…先端部、81…上片部、82…下片部、P1…係止位置、P2…開口位置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、刈払機を使用する際に、使用者の身体で刈払機を吊り下げた状態に支える刈払機の吊具構造に関する。
【背景技術】
【0002】
刈払機を用いて雑草類を刈る際に、作業者の負担を軽減するために、作業者の肩に刈払機を吊す吊具構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実開昭53−936号公報
【0003】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図14は従来の基本構成を説明する図である。
刈払機の吊具構造200は、肩掛け用ベルト201に支持部202を設け、支持部202の下端部から略水平方向に係止部203を突出させ、係止部203に、吊下げ部204の係止孔204aを嵌め込み、係止部203の差込孔205にストッパ部材206の下端部207を差し込むことで、ストッパ部材206で吊下げ部204を係止部203に係止し、吊下げ部204のフック208に刈払機(図示せず)を掛けるものである。
【0004】
刈払機の吊具構造200によれば、ストッパ部材206を矢印aの如く引き上げて差込孔205から下端部207を抜き出すことで、吊下げ部204を係止部203から外すことが可能である。
これにより、刈払作業中に、必要に応じて、刈払機を吊具構造200から瞬時に外すことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、吊下げ部204には支持ピン210を介して爪部211がスイング自在に支持されている。この爪部211は、ばね部材(図示せず)のばね力でフック208の開口部を閉じるように保持されている。
【0006】
このため、吊下げ部204のフック208から刈払機を外すときには、先ず、一方の手で、支持ピン210を軸にして爪部211を矢印bの如くスイング移動させる。
爪部211をスイング移動することで、爪部211の先端部をフック208から離し、爪部211の先端部とフック208との間の開口部から刈払機を外す。
次に、この状態を保ちながら、他方の手で、爪部211とフック208との間の開口部から刈払機を外す。
【0007】
ここで、爪部211は比較的小さく、かつ、ばね部材のばね力は比較的大きい。ばね部材のばね力が小さいと、爪部211を閉位置に保持することが難しいからである。
このため、一方の手で、爪部211を矢印bの方向に押圧しながら、他方の手で、フック208から刈払機を外す作業は困難であり、取扱い性の観点から改良の余地が残されていた。
【0008】
本発明は、フックから刈払機を簡単に外すことを可能にすることで、取扱い性の向上を図ることができる刈払機の吊具構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、肩掛け用ベルトに支持部を設け、支持部の本体から略水平方向に係止部を突出させ、係止部に吊下げ部を嵌め込み、吊下げ部を嵌め込んだ係止部にストッパ部材を抜き差し自在に係止位置まで差し込み、差し込んだストッパ部材で吊下げ部を係止部に保持し、この吊下げ部のフックに刈払機を掛ける刈払機の吊具構造において、前記係止部に差し込んだストッパ部材の下端部側に、前記フックを開閉可能な弾発片を設け、このストッパ部材を前記係止位置から開口位置まで押し下げた際に、ストッパ部材の下端部で弾性片を弾性変形させてフックを開くように構成したことを特徴とする。
【0010】
吊下げ部のうち、係止部に差し込んだストッパ部材の下端部側に弾発片を設けた。そして、ストッパ部材を開口位置まで押し下げることで、ストッパ部材の下端部で弾発片を押圧する。この押圧力で弾発片を弾性変形してフックを開く。
この状態において、ストッパ部材は、弾発片のばね力で開口位置に保持される。よって、ストッパ部材から押下げ力を解除しても、フックの開口部は開いた状態に保たれる。
これにより、刈払機をフックの開口部から簡単に外すことができる。
【0011】
係止部に吊下げ部を係止する部材としてストッパ部材を設け、このストッパ部材を弾発片を押圧する部材として兼用した。弾発片を押圧するために、新たな部材を用意する必要がない。
これにより、簡素な構成で弾発片を押圧することが可能であり、部品点数の増加を抑えるとともに、コストアップを抑えることができる。
【0012】
請求項2は、弾発片の基端部を吊下げ部に設けるとともに、弾発片の先端部をフックに当接し、前記弾発片のうち、基端部から略中央まで延びた下り勾配の上片部を、上片部から前記先端部まで延びた下り勾配の下片部より急勾配に形成し、前記ストッパ部材を前記係止位置から前記開口位置に向けて押し下げたとき、ストッパ部材の下端部で前記上片部を押圧するように構成したことを特徴とする。
【0013】
上片部を急勾配に形成することで、ストッパ部材の下端部が上片部に当接した状態で、ストッパ部材を円滑に下方に押し下げることができる。
ストッパ部材を円滑に下方に押し下げることにより、上片部を円滑に弾性変形させることが可能になる。
これにより、弾発片の先端部をフックから離してフックを円滑に開くことができる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明では、ストッパ部材で弾発片を押圧してフックを開くことで、フックに刈払機を簡単に掛けることが可能になり、取扱い性の向上を図ることができるという利点がある。
【0015】
請求項2に係る発明では、上片部を急勾配に形成することで、弾発片の先端部をフックから離してフックを円滑に開くことが可能になり、取扱い性の向上をより一層図ることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係る刈払機の吊具構造で刈払機を吊り下げた状態を示す側面図である。
刈払機の吊具構造10は、作業者11の両肩12に肩掛け用ベルト13を掛け、この肩掛けベルト13の後部に備えたバックル14およびタング15を背中16で連結することで、作業者11の上半身に肩掛け用ベルト13を取り付け、肩掛け用ベルト13の吊部材17に吊具本体20を備え、吊具本体20に刈払機21の掛け部材22(図9も参照)を掛けることにより、刈払機21を吊り下げるものである。
【0017】
刈払機21は、掛け部材22を操作杆24の基端部24a近傍に設け、基端部24aにエンジン25を設け、エンジン25の回転を、操作杆24内に通した駆動軸26(図9も参照)に伝え、駆動軸26で刈刃27を回転するものである。
刈刃27は、操作杆24の先端部24bに回転自在に設けられている。
【0018】
さらに、操作杆24の略中央には、平面視において操作杆24に略直交するように、ハンドル28がハンドルホルダー29を介して取り付けられている。
ハンドル28は、正面視で略U字状を呈し、ハンドルホルダー29を介して中央部を操作杆に取り付け、左右端に左右のグリップ31,32をそれぞれ設けたものである。
【0019】
作業者11は、上半身に肩掛け用ベルト13を取り付けた後、吊具本体20に刈払機21の掛け部材22を掛けて刈払機21を吊り下げ、左右のグリップ31,32を握って操作杆24,を前後左右に振りながら、エンジン25で刈刃27を回転することにより雑草35を刈る。
【0020】
図2は本発明に係る刈払機の吊具構造を示す斜視図である。
刈払機の吊具構造10は、肩掛け用ベルト13の吊部材17に吊具本体20を備える。
吊具本体20は、吊部材17に防振ばね37を介して支持部40を設け、支持部40の本体41から略水平方向に係止部42を突出させ、係止部42に吊下げ部43を嵌め込み、吊下げ部43を嵌め込んだ係止部42にストッパ部材45を抜き差し自在に係止位置P1まで差し込み、差し込んだストッパ部材45で吊下げ部43を係止部42に保持し、吊下げ部43のフック46に刈払機21(図1参照)を掛けるものである。
【0021】
防振ばね37は、吊部材17の取付孔17aに上端部37aを掛け、本体41の取付孔41aに下端部37bを掛けることで、吊部材17に支持部40を連結するものである。
この防振ばね37で、支持部40の振動を吊部材17に伝わらないようにする。
【0022】
支持部40は、本体41を略矩形状に形成し、本体41に一対のボルト・ナット48,49(奥側のボルト・ナットは図6参照)で仕切ボード50の上端部51を取り付け、本体41の中央に上下のスリット52,53を互いに平行に形成し、本体41の下部中央41bから略水平方向に係止部42を突出させたものである。
上下のスリット52,53にストラップ55の端部55aを差し込み、下スリット53から突出した端部55aを折り畳み、折り畳んだ部位をボルト・ナット57,58(図5も参照)で本体41の下部中央41bに取り付ける。
【0023】
吊下げ部43は、係止部42に嵌め込み可能なリング71と、このリング71の下部中央71a(図4も参照)に設けたフック46と、リング71の下部中央71aに設けた弾発片72を備える。
リング71の下部中央71aは、吊下げ部43のうち、係止部42に差し込んだストッパ部材45の下端部45a側に位置する部位である。
なお、吊下げ部43については図4で詳しく説明する。
【0024】
図3は本発明に係る刈払機の吊具構造において吊下げ部を切り離した状態を示す斜視図である。
係止部42は、本体41の下部中央41bから上突片61を先端に向けて角度θ1(図5も参照)の下り勾配で突出し、上突片61の先端部に曲部62を介して下突片63を設けたものである。
上突片61に対して下突片63を平行に、かつ、上突片61に対して下突片63を所定間隔S1をおいて配置する。
【0025】
上突片61の曲部62近傍に差込孔61aを形成し、下突片63の曲部62近傍から曲部62まで切欠部63aを形成する。
切欠部63aの両端部63b,63c(63bは図5参照)のうち、本体41側の端部63bと、差込孔61aの端部61bとが略面一になり(図5参照)、差込孔61aおよび切欠部63aにストッパ部材45を差し込み可能となる。
【0026】
ストッパ部材45は、一例として、上下方向に延びた金属製の板材で形成された部材であって、板厚および全幅が差込孔61aと切欠部63aとに差し込み可能に設定されている。
このストッパ部材45は、下端部45aが下方に向かって本体41から離れる方向に傾斜され、上端部45bにストラップ55および操作プレート65がボルト・ナット67,68で取り付けられている。
【0027】
操作プレート65は、ストッパ部材45にボルト・ナット67,68で下端部が取り付けられ、この下端部から斜め上方に向かって本体41から離れる方向に操作片65aが張り出されている。
操作プレート65の下端部とストッパ部材45との間に、ストラップ55を折り畳んだ状態で挟持する。
【0028】
折り畳んだストラップ55の一方から延びた部位55bを、操作片65aの上面と下面とに接着剤で貼り付ける。これにより、操作片65aの上下面をストラップ55の部位55bで覆う。
【0029】
さらに、折り畳んだストラップ55の他方から延びた部位55cを、途中で折り畳んだ状態にリベット69で止め、端部55aを上下のスリット52,53に差し込む。
下スリット53から突出した端部55aを折り畳み、折り畳んだ部位をボルト・ナット57,58(図5も参照)で本体41の下部中央41bに取り付ける。
これにより、操作プレート65およびストッパ部材45をストラップ55を介して支持部40の本体41に連結する。
【0030】
操作プレート65の操作片65aを手で握り、ストッパ部材45を持ち上げて、差込孔61aおよび切欠部63aから抜き出すことにより、吊下げ部43のリング71を係止部42から外す。
操作プレート65およびストッパ部材45は、ストラップ55を介して支持部40の本体41に連結されているので、ストッパ部材45を差込孔61aおよび切欠部63aから抜き出した際に、操作プレート65およびストッパ部材45が紛失することを防ぐ。
【0031】
図4は本発明に係る吊具構造の吊下げ部を示す分解斜視図である。
吊下げ部43のリング71は、ロッドを折り曲げて略矩形状に形成した枠体である。フック46は、ロッドを折り曲げて略J字状に形成した部材である。
フック46の基端部46aを、リング71の下部中央71aに溶接で固着する。リング71の下部中央71aにカバー74の折曲片76を矢印Aの如く掛けることで、リング71の下部中央71aおよびフック46の基端部46aをカバー74で覆う。
【0032】
カバー74の上端部(頂部折曲部)74aに、弾発片72の基端部72aを矢印Bの如く掛ける。カバー74の両側の突片77,77を矢印Cの如く折り曲げることで、折り曲げた両側の突片77,77で、弾発片72の固定片78を覆う。
これにより、カバー74の折曲片76と両側の突片77,77で固定片78を挟持する(図5も参照)。
この状態において、リング71の下部中央71aおよびフック46の基端部46aがカバー74で覆われる。
【0033】
カバー74の上端部(頂部折曲部)74aに弾発片72の基端部72aを設け、弾発片72の先端部72bをフック46の先端部46bに当接する(図3、図5に示す状態)。
これにより、フック46の開口部47を弾発片72で閉じた状態に保つ(図3、図5も参照)。
【0034】
図5は本発明に係る刈払機の吊具構造を示す断面図である。
弾発片72は、頂部折曲部74aからフック46の先端部46bに向けて、上片部81を傾斜角θ2の下り勾配で開口部47の途中まで延ばし、上片部81の先端からフック46の先端部46bに向けて、下片部82を傾斜角θ3の下り勾配で延ばし、弾発片72の先端部72bをフック46の先端部46bに当接する。
これにより、フック46の開口部47を弾発片72の第1、第2の傾斜部81,82で閉じた状態に保つ。
【0035】
上片部81の傾斜角θ2を、下片部82の傾斜角θ3より小さくする。上片部81を下片部82より急勾配にすることで、第1、第2の傾斜部81,82で略く字形を形成する。
すなわち、弾発片72のうち、基端部72aから略中央まで延びた下り勾配の上片部81が、上片部81から先端部72bまで延びた下り勾配の下片部82より急勾配に形成されている。
【0036】
係止部42の差込孔61aおよび切欠部63aにストッパ部材45を差し込んだ状態において、ストッパ部材45の下端部45aを弾発片72の上片部81に当接する。
なお、上片部81を下片部82より急勾配にした理由は後述する。
【0037】
支持部40の本体41に、一対のボルト・ナット48,49(図2、図6参照)で仕切ボード50の上端部51を取り付けることで、仕切ボード50の上端部51でボルト57の頭部を覆う。
【0038】
仕切ボード50は、樹脂製のボード本体84の両側面のうち、支持部40と反対側の側面84aにスポンジ85を配置し、このスポンジ85を布86で覆い、布86の外周部86aをボード本体84の外周において、反対側の側面84bに折り返し、折り返した部位86bをボード本体84の外周に沿って縫合糸87で縫い合わせたものである。
仕切ボード50の布86側を作業者11(図1参照)に当てることで、刈払機21の押付け力や、作業時の振動をスポンジ85で吸収する。
【0039】
図6は本発明に係る刈払機の吊具構造を示す正面図である。
係止部42の上突片61に対して下突片63を平行に、かつ、所定間隔S1をおいて配置し、上突片61の差込孔61aおよび下突片63の切欠部63aにストッパ部材45を差し込む。
【0040】
差込孔61aの左周辺61cおよび切欠部63aの左周辺63dの2つの周辺で、ストッパ部材45の左側辺45cを拘束する
さらに、差込孔61aの右周辺61dおよび切欠部63aの右周辺63eの2つの周辺で、ストッパ部材45の右側辺45dを拘束する。
左周辺61c,63dおよび右周辺61d,63eで、ストッパ部材45が左右方向に倒れることを防止する。
これにより、ストッパ部材45を円滑に矢印の方向に押し下げることが可能になる。
【0041】
図7は本発明に係る刈払機の吊具構造においてフックを開いた状態を示す断面図である。
吊具本体20は、操作プレート65を上方から親指91(図12参照)で押圧して、操作プレート65に押下げ力F1をかけ、この押下げ力F1で、ストッパ部材45を、弾発片72のばね力に抗して係止位置P1(図2、図5も参照)から開口位置P2まで矢印の如く押し下げるように構成したものである。
ストッパ部材45を開口位置P2まで押し下げることで、ストッパ部材45の下端部45aで、弾性片72(特に、上片部81)を下方に押圧してフック46の開口部47を開く。
【0042】
ここで、上片部81を下片部82より急勾配にした理由を、図5に戻って説明する。
弾性片72を第1、第2の傾斜部81,82で構成し、上片部81を下片部82より急勾配に形成した。
【0043】
このため、ストッパ部材45を係止位置P1に配置した状態において、操作プレート65に押下げ力F1をかけた際に、ストッパ部材45の下端部45aを、上片部81を滑らせて矢印の如くカバー74に沿って円滑に押し下げることができる。
【0044】
弾発片72は、フック46の開口部47を開閉可能な部材であり、一例として、板ばねが用いられている。
ストッパ部材45の下端部45aを矢印の如く円滑に押し下げることで、弾発片72が基端部72aを軸にして反時計回り方向に円滑に弾性変形する。
【0045】
弾発片72の弾性変形で、図7に示すように、弾発片72の先端部72b(詳しくは、下片部82の先端部)がフック46の先端部46bから離れる。フック46の先端部46bと弾発片72の先端部72bとの間に間隔が形成され、フック46の開口部47を円滑に開く。
このように、上片部81を下片部82より急勾配にすることで、フック46の開口部47を円滑に開くことができる。
【0046】
ここで、図5に示す、上片部81の傾斜角θ2は15〜25°の範囲に設定することが好ましい。
傾斜角θ2が15°未満の場合には、上片部81と下片部82との折れ曲がり角度が大きくなる過ぎる。弾発片72の先端部72bをフック46の先端部46bに当接させる必要があるからである。
このため、ストッパ部材45を押し下げた際に、ストッパ部材45の下端部45aが上片部81から下片部82に移動し難くなり、フック46の開口部47を円滑に開くことが難しい。
【0047】
一方、傾斜角θ2が25°を超えた場合には、上片部81の傾斜が緩やか過ぎる。このため、ストッパ部材45を押し下げた際に、ストッパ部材45の下端部45aが上片部81に沿ってカバー74から離れる方向に滑ってしまい、上片部81が弾性変形し難くなり、フック46の開口部47を円滑に開くことが難しい。
そこで、上片部81の傾斜角θ2を15〜25°の範囲に設定して、ストッパ部材45でフック46の開口部47を円滑に開くようにした。
【0048】
以上説明したように、吊具本体20は、係止部42に吊下げ部43を係止する部材としてストッパ部材45を設け、このストッパ部材45を弾発片72を押圧する部材として兼用させた。よって、弾発片72を押圧するために、新たな部材を用意する必要がない。
これにより、簡素な構成で弾発片72を押圧することが可能であり、部品点数の増加を抑えることができる。
【0049】
次に、刈払機の吊具構造の作用を図8〜図13に基づいて説明する。
先ず、刈払機の吊具構造に刈払機21を吊り下げる例を図8〜図9に基づいて説明する。
図8(a),(b)は本発明に係る刈払機の吊具構造に備えたフックに刈払機を吊り下げる例を説明する図である。
(a)において、掛け部材22の突片22aに吊下孔22bが形成されている。吊下孔22bをフック46の先端部46bに嵌め込む。
刈払機21が自重で矢印Dの如く下降する。
【0050】
(b)において、刈払機21が矢印Dの如く下降することにより、突片22aが下降する。突片22aが下降することで、弾発片72の下端部72bを下方に押し下げる。
弾発片72が基端部72aを軸にして反時計回り方向に弾性変形する。
【0051】
弾発片72が弾性変形することで、弾発片72の先端部72bが、フック46の先端部46bから離れ、フック46の開口部47が開く。
【0052】
図9は本発明に係る刈払機の吊具構造に刈払機を吊り下げた状態を説明する図である。
フック46の開口部47を突片22aが通過し、吊下孔22bがフック46に沿って矢印Eの如く底部46cまで下降する。
これにより、フック46に掛け部材22が掛けられる。
【0053】
一方、弾性変形した弾発片72は、突片22aがフック46の開口部47を通過した後、ばね力で元の位置に復帰する。弾発片72の先端部72bが、フック46の先端部46bに当接し、フック46の開口部47が閉じる。
フック46の開口部47から掛け部材22の突片22aが抜け出すことを防止する。
これにより、フック46から掛け部材22が抜け出さないよう、刈払機21を確実に吊り下げることができる。
【0054】
次に、刈払機の吊具構造から刈払機21を緊急に外す例を図10〜図11に基づいて説明する。
図10(a),(b)は本発明に係る刈払機の吊具構造に備えたストッパ部材を引き上げる例を説明する図である。
(a)において、操作プレート65の操作片65aを手90で握り、操作プレート65を持ち上げる。操作プレート65と一緒にストッパ部材45を矢印Fの如く持ち上げる。
【0055】
(b)において、ストッパ部材45を、差込孔61aおよび切欠部63aから抜き出す。吊下げ部43のリング71が、刈払機21の自重で係止部42の上突片61を矢印Gの如く滑って係止部42から外れる。
ここで、係止部42の上突片61を先端に向けて角度θ1(図3参照)の下り勾配で突出させたので、吊下げ部43のリング71を、刈払機21の自重で係止部42の上突片61から円滑に外すことができる。
【0056】
図11は本発明に係る刈払機の吊具構造から刈払機を緊急に外した状態を説明する図である。
吊下げ部43のリング71が係止部42から外れた後、刈払機21の自重で矢印Hの如く下降する。
よって、ストッパ部材45を持ち上げるだけで、吊下げ部43に連結した状態のまま刈払機21を、刈払機の吊具構造10から瞬時に外すことができる。
【0057】
次に、刈払機の吊具構造から刈払機21を外す例を図12〜図13に基づいて説明する。
図12(a),(b)は本発明に係る刈払機の吊具構造に備えたストッパ部材を押し下げる例を説明する図である。
(a)において、操作プレート65の操作片65aを上方から親指91で押圧して、操作プレート65に押下げ力F1をかける。この押下げ力F1で、ストッパ部材45を、弾発片72のばね力に抗して係止位置P1から矢印Iの如く押し下げる。
ここで、上片部81を下片部82より急勾配にすることで、ストッパ部材45の下端部45aを、上片部81を滑らせて円滑に下降することができる。
【0058】
ストッパ部材45の下端部45aが下降することで、弾発片72が基端部72aを軸にして反時計回り方向に矢印Jの如く弾性変形する。
弾発片72の先端部72bがフック46の先端部46bから離れる。
【0059】
(b)において、ストッパ部材45を開口位置P2まで押し下げる。ストッパ部材45の下端部45aで、弾性片72を、図示の位置まで弾性変形させてフック46の開口部47を所定の大きさに開く。
【0060】
この状態において、弾発片72を元の位置に復帰させるばね力F2が、ストッパ部材45の下端部45aにかかる。このため、ストッパ部材45がばね力F2で開口位置P2に保持される。
よって、ストッパ部材45から押下げ力F1を解除しても、フック46の開口部47は開いた状態に保たれる。
開口部47を所定の大きさに開いた状態において、刈払機21を持ち上げ、掛け部材22の突片22aをフック46の先端部46bに向けて移動する。
【0061】
図13は本発明に係る刈払機の吊具構造から刈払機を外した状態を説明する図である。
掛け部材22の突片22aが開口部47を通過した後、突片22aの吊下孔22bをフック46の先端部46bから矢印Lの如く外す。
ストッパ部材45を操作プレート65で開口位置P2まで押し下げるだけで、フック46の開口部47を簡単に開き、さらに、ストッパ部材45から押下げ力F1(図12参照)を解除しても、フック46の開口部47を開いた状態に保つことができる。
これにより、刈払機21をフック46の開口部47から簡単に外すことができる。
【0062】
なお、前記実施の形態では、ストッパ部材45として、金属製の板材で形成した例について説明したが、これに限らないで、金属製のロッドなどの他の部材で形成することも可能である。
また、前記実施の形態では、ストッパ部材45の下端部45aを傾斜させた例について説明したが、下端部45aを傾斜させないで鉛直状に形成することも可能である。
さらに、ストッパ部材45の下端部45aの傾斜角は任意に選択することが可能である。
【0063】
さらに、前記実施の形態形態では、支持部40の本体41にボルト・ナット48,49で仕切ボード50の上端部51を取り付けた例について説明したが、リベットなどのその他の締結部材を使用することも可能である。
【0064】
また、前記実施の形態形態では、ストラップ55の折り畳んだ部位をボルト・ナット57,58で本体41に取り付けた例について説明したが、リベットなどのその他の締結部材を使用することも可能である。
【0065】
さらに、前記実施の形態形態では、ストッパ部材45にストラップ55および操作プレート65をボルト・ナット67,68で取り付けた例について説明したが、リベットなどのその他の締結部材を使用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、使用する際に、刈払機を吊り下げた状態に支える吊具構造に好適に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明に係る刈払機の吊具構造で刈払機を吊り下げた状態を示す側面図である。
【図2】本発明に係る刈払機の吊具構造を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る刈払機の吊具構造において吊下げ部を切り離した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る吊具構造の吊下げ部を示す分解斜視図である。
【図5】本発明に係る刈払機の吊具構造を示す断面図である。
【図6】本発明に係る刈払機の吊具構造を示す正面図である。
【図7】本発明に係る刈払機の吊具構造においてフックを開いた状態を示す断面図である。
【図8】本発明に係る刈払機の吊具構造に備えたフックに刈払機を吊り下げる例を説明する図である。
【図9】本発明に係る刈払機の吊具構造に刈払機を吊り下げた状態を説明する図である。
【図10】本発明に係る刈払機の吊具構造に備えたストッパ部材を引き上げる例を説明する図である。
【図11】本発明に係る刈払機の吊具構造から刈払機を緊急に外した状態を説明する図である。
【図12】本発明に係る刈払機の吊具構造に備えたストッパ部材を押し下げる例を説明する図である。
【図13】本発明に係る刈払機の吊具構造から刈払機を外した状態を説明する図である。
【図14】従来の基本構成を説明する図である。
【符号の説明】
【0068】
10…刈払機の吊具構造、13…肩掛け用ベルト、21…刈払機、40…支持部、41…本体、42…係止部、43…吊下げ部、45…ストッパ部材、45a…ストッパ部材の下端部、46…フック、72…弾発片、72a…基端部、72b…先端部、81…上片部、82…下片部、P1…係止位置、P2…開口位置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肩掛け用ベルトに支持部を設け、支持部の本体から略水平方向に係止部を突出させ、係止部に吊下げ部を嵌め込み、吊下げ部を嵌め込んだ係止部にストッパ部材を抜き差し自在に係止位置まで差し込み、差し込んだストッパ部材で吊下げ部を係止部に保持し、この吊下げ部のフックに刈払機を掛ける刈払機の吊具構造において、
前記係止部に差し込んだストッパ部材の下端部側に、前記フックを開閉可能な弾発片を設け、
このストッパ部材を前記係止位置から開口位置まで押し下げた際に、ストッパ部材の下端部で弾性片を弾性変形させてフックを開くように構成したことを特徴とする刈払機の吊具構造。
【請求項2】
前記弾発片の基端部を前記吊下げ部に設けるとともに、前記弾発片の先端部を前記フックに当接し、
前記弾発片のうち、基端部から略中央まで延びた下り勾配の上片部を、上片部から前記先端部まで延びた下り勾配の下片部より急勾配に形成し、
前記ストッパ部材を前記係止位置から前記開口位置に向けて押し下げたとき、ストッパ部材の下端部で前記上片部を押圧するように構成したことを特徴とする請求項1記載の刈払機の吊具構造。
【請求項1】
肩掛け用ベルトに支持部を設け、支持部の本体から略水平方向に係止部を突出させ、係止部に吊下げ部を嵌め込み、吊下げ部を嵌め込んだ係止部にストッパ部材を抜き差し自在に係止位置まで差し込み、差し込んだストッパ部材で吊下げ部を係止部に保持し、この吊下げ部のフックに刈払機を掛ける刈払機の吊具構造において、
前記係止部に差し込んだストッパ部材の下端部側に、前記フックを開閉可能な弾発片を設け、
このストッパ部材を前記係止位置から開口位置まで押し下げた際に、ストッパ部材の下端部で弾性片を弾性変形させてフックを開くように構成したことを特徴とする刈払機の吊具構造。
【請求項2】
前記弾発片の基端部を前記吊下げ部に設けるとともに、前記弾発片の先端部を前記フックに当接し、
前記弾発片のうち、基端部から略中央まで延びた下り勾配の上片部を、上片部から前記先端部まで延びた下り勾配の下片部より急勾配に形成し、
前記ストッパ部材を前記係止位置から前記開口位置に向けて押し下げたとき、ストッパ部材の下端部で前記上片部を押圧するように構成したことを特徴とする請求項1記載の刈払機の吊具構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−141359(P2006−141359A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−339554(P2004−339554)
【出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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